JP6289440B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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本発明は、ヒートポンプ給湯機に関する。
特許文献1には、再生可能エネルギーを利用した発電装置と、ヒートポンプと、貯湯槽とを備えたシステムが開示されている。
このシステムでは、発電装置の余剰電力が存在する場合にはヒートポンプを動作させ、現在の貯湯量が目標貯湯量より多い場合の加熱温度を、現在の貯湯量が目標貯湯量より少ない場合の通常の加熱温度より高くする。また、貯湯されている温度に応じて、タンクの上部もしくは中部に戻すかを切り替えている。
特開2011−4476号公報
特許文献1では、加熱温度によってタンクの上部もしくは中部に戻すかを切り替えているため、切替弁が必要となり、水回路が複雑化する。
また、ヒートポンプを主に蓄熱運転させるのは深夜から明け方にかけてであり、余剰電力が発生するのは主に日中である。貯湯槽の湯が多く消費されるのは浴槽への湯張りと入浴で、主に夕方から夜である。よって、余剰電力で貯湯運転するときはまだ高温の湯が貯湯槽に残っていることが多く、ヒートポンプ起動時に温度の低い湯を貯湯槽に戻すと貯湯槽の温度境界層を乱して無効熱量を発生させる。
また、余剰電力で運転する時間は通常の蓄熱運転と比較して短いため、余剰電力で貯湯運転する場合に、出湯温度の上昇速度が遅いと、余剰電力によって十分に高温の湯を得ることができないという問題がある。
それゆえに、本発明の目的は、水回路が複雑化することなく、余剰電力で沸き上げ運転することができるヒートポンプ給湯機を提供することである。
本発明のヒートポンプ給湯機は、給湯に使用される水を給水するポンプと、給水される水を湯に沸き上げるヒートポンプユニットと、ヒートポンプユニットで沸き上げられた湯を貯える貯湯槽とを備える。第1運転時に、商用電力によってヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、第2運転時に、再生可能エネルギーを利用する発電装置で生成された電力の余剰電力によってヒートポンプ給湯機が貯湯運転する。第1運転時のヒートポンプ給湯機の目標出湯温度よりも第2運転時のヒートポンプ給湯機の目標出湯温度が高い。起動時から目標出湯温度に初めて到達するまでにおいて、第2運転時の出湯温度の変化速度が第1運転時の出湯温度の変化速度よりも大きい。
本発明のヒートポンプ給湯機によれば、余剰電力で運転する場合に、出湯温度の上昇速度が速くなるので、余剰電力によって十分に高温の湯を得ることができるため、水回路が複雑化することなく、余剰電力で沸き上げ運転することができる。
ヒートポンプ給湯機と家庭の電力系統のシステム図である。 ヒートポンプユニットが備える冷媒回路および水流路の構成を模式的に示す図である。 ヒートポンプ給湯機による余剰電力蓄熱運転の動作手順を示すフローチャートである。 タンク内の水の温度分布の例を示す図である。 出湯温度の瞬時値(加熱能力の瞬時時)と消費電力の瞬時値との関係を示す図である。 ヒートポンプ給湯機の起動時から出湯温度が安定するまでの沸き上げ運転での出湯温度の変化の例を示す図である。 図6のように出湯温度が変化する場合における、ポンプの水流量の変化(初期水流量が大きい場合)の例を示す図である。 図6のように出湯温度が変化する場合における、ポンプの水流量の変化(初期水流量が小さい場合)の例を示す図である。 起動時のCOP(Coefficient Of Performance)の変化の例を示す図である。 ポンプの単位時間当たりの回転数と水流量との関係を示す図である。 図6のように出湯温度が変化する場合における、ポンプの単位時間当たりの回転数の変化(初期の単位時間当たりの回転数が大きい場合)の例を示す図である。 図6のように出湯温度が変化する場合における、ポンプの単位時間当たりの回転数の変化(初期の単位時間当たりの回転数が小さい場合)の例を示す図である。 ヒートポンプ給湯機の起動時から圧縮機の冷媒の吐出温度が安定するまでの沸き上げ運転での吐出温度の変化の例を示す図である。 図13のように吐出温度が変化する場合における、膨張弁の開度の変化(膨張弁の初期開度が大きい場合)の例を示す図である。 図13のように吐出温度が変化する場合における、膨張弁の開度の変化(膨張弁の初期開度が小さい場合)の例を示す図である。 図6のように出湯温度が変化する場合における、圧縮機3の単位時間当たりの回転数の変化の例を示す図である。 ヒートポンプユニットに中温水を供給する構成を説明するための図である。 沸き上げ時の低温水の混合割合を示す図である。 第3の実施形態のヒートポンプ給湯機を表わす図である。 出湯温度とヒータ252の出力の関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、ヒートポンプ給湯機50と家庭の電力系統のシステム図である。
このヒートポンプ給湯機50は、タンクユニット2と、ヒートポンプユニット1とを備える。
タンクユニット2内には、湯水を貯留する貯湯タンク2aと、水ポンプ2bとが設置されている。ヒートポンプユニット1とタンクユニット2とは、水配管11および水配管12を介して接続されている。
水配管11の一端は、ヒートポンプユニット1の入水口1aに接続されている。水配管11の他端は、タンクユニット2内で貯湯タンク2aの下部に接続されている。タンクユニット2内の水配管11の途中に水ポンプ2bが設置されている。水ポンプ2bの配置は、水配管11上であればどこでもよく、タンクユニット2内に限定されない。
水配管12の一端は、ヒートポンプユニット1の出湯口1bに接続されている。水配管12の他端は、タンクユニット2内で貯湯タンク2aの上部に接続されている。
貯湯タンク2aの下部には、給水配管13がさらに接続されている。水道等の外部の水源から供給される水が、給水配管13を通って、貯湯タンク2a内に流入し、貯留される。貯湯タンク2a内は、常に満水状態に維持される。タンクユニット2内には、さらに、給湯用混合弁2cが設けられている。給湯用混合弁2cは、出湯配管14を介して、貯湯タンク2aの上部と接続されている。また、給湯用混合弁2cには、給水配管13から分岐した給水分岐管15が接続されている。給湯用混合弁2cには、給湯配管16の一端がさらに接続されている。給湯配管16の他端は、蛇口、シャワー、浴槽等の給湯端末に接続されている。
貯湯タンク2a内に貯留された水を沸き上げる際には、ヒートポンプユニット1および水ポンプ2bを稼動させる加熱運転が行われる。加熱運転では、貯湯タンク2a内に貯留された水は、水ポンプ2bによって、水配管11を通ってヒートポンプユニット1に送られ、ヒートポンプユニット1内で加熱されて、高温湯になる。ヒートポンプユニット1内で生成された高温湯は、水配管12を通ってタンクユニット2の上部に送られて、上部から貯湯タンク2a内に流入する。このような加熱運転によって、貯湯タンク2a内には、上側ほど高温となる湯水が貯留される。
給湯配管16から給湯端末に給湯する際には、貯湯タンク2a内の高温湯が出湯配管14を通って給湯用混合弁2cに供給されるとともに、低温水が給水分岐管15を通って給湯用混合弁2cに供給される。この高温湯および低温水が給湯用混合弁2cで混合されて、給湯配管16を通って給湯端末に供給される。給湯用混合弁2cは、使用者により設定された給湯温度になるように、高温湯と低温水との混合比を調節する機能を有する。
ヒートポンプ給湯機50は、給湯機制御装置31を備えている。給湯機制御装置31は、ヒートポンプ給湯機50に含まれる各構成要素と電気的に接続されており、ヒートポンプ給湯機50の運転を制御する。給湯機制御装置31は、ヒートポンプユニット1内、またはタンクユニット2内に設置することができる。また、給湯機制御装置31の機能を2つに分割し、一方をヒートポンプユニット1内に他方をタンクユニット2内に配置し、相互に通信可能に接続する構成にしてもよい。
このシステムは、さらに、HEMSコントローラ30と、給湯機制御装置31と、太陽光発電装置32と、パワーコンディショナ33と、分電盤34と、電力メータ35とを備える。
太陽光発電装置32は、太陽光を受けて発電する太陽電池等を備える。太陽光発電装置32により発電された電力は、パワーコンディショナ33に送電される。
パワーコンディショナ33は、分電盤34を介して外部電源である電力会社36から電力供給を受ける(買電)機能と、太陽光発電装置32によって発電された電力を受ける機能とを有する。パワーコンディショナ33は、太陽光発電装置32で発電された直流電力を交流電力に変換する。パワーコンディショナ33は、得られた電力を分電盤34に送る機能と、得られた電力を分電盤34を介して電力会社36へ供給する(売電)機能とを有する。
分電盤34は、夜間の時間帯の太陽光発電装置32が発電していない非発電時に、電力会社36から供給される日中に比べて比較的安価な夜間の商用電力をヒートポンプ給湯機50に供給し、ヒートポンプ給湯機50を作動させて、沸き上げ運転させる。これをヒートポンプ給湯機50の夜間蓄熱運転という。
パワーコンディショナ33は、昼間の日照時等において、太陽光発電装置32によって発電されて余った電力を分電盤34を介して電力会社36に売電するが、後述する売電を禁止する出力抑制指示を受けた場合には、発電されて余った電力を分電盤34を介してヒートポンプ給湯機50に供給し、ヒートポンプ給湯機50を作動させて、沸き上げ運転させる。これをヒートポンプ給湯機50の余剰電力蓄熱運転という。
HEMS(Home Energy Management System)コントローラ30は、ヒートポンプ給湯機50を含む各種の家電機器、太陽光発電装置32の制御に必要な情報を取得及び管理する。
たとえば、太陽光発電装置32で発電された電力が家庭の消費電力を上回った場合、余剰電力は、電力会社36を通じて、連係された系統に売却(売電)される。このとき、過大な余剰電力が逆潮流する場合は、系統の周波数や電圧が変動してしまう。これを防止するため、電力会社36は、売電を一時的に抑制、または停止する出力抑制を指示する。
電力会社36において、当日の天気予報に基づいて、出力抑制が必要であると判断した場合に、電力会社36は、当日の朝にHEMSコントローラ30に対してインターネット41を通じて出力抑制指令を送り、HEMSコントローラ30が出力抑制指令を受信する。HEMSコントローラ30が出力抑制指令を受けると、給湯機制御装置31に対して、夜間蓄熱運転での一部または全部の滝上げ量を日中の余剰電力蓄熱運転にシフトするように制御する。
図2は、ヒートポンプユニット1が備える冷媒回路および水流路の構成を模式的に示す図である。図2に示すように、ヒートポンプユニット1は、圧縮機3、水冷媒熱交換器(ガスクーラ)5、膨張弁6および蒸発器7を含む冷媒回路を備える。また、ヒートポンプユニット1は、蒸発器7に送風する送風機8と、高圧側冷媒と低圧側冷媒との熱交換を行う高低圧熱交換器9とをさらに備えている。
圧縮機3、ガスクーラ5、高低圧熱交換器9の高圧部、膨張弁6、蒸発器7および高低圧熱交換器9の低圧部は、冷媒経路としての冷媒配管を介して接続され、冷媒回路を形成する。
ヒートポンプユニット1は、加熱運転時には、圧縮機3を作動させて、冷凍サイクルを稼動させる。圧縮機3に吸入された冷媒は、圧縮されて吐出される。吐出された冷媒は、冷媒経路18を通って、ガスクーラ5に流入する。ガスクーラ5を通過した冷媒は、冷媒経路19を通って、膨張弁6に流入する。膨張弁6を通過した冷媒は、冷媒経路20を通って、蒸発器7に流入する。蒸発器7を通過した冷媒は、冷媒経路21を通って、圧縮機3に吸入される。高低圧熱交換器9は、冷媒経路19を通る高圧冷媒と、冷媒経路21を通る低圧冷媒とを熱交換させる。 ヒートポンプユニット1は、入水口1aとガスクーラ5の入口とを接続する水流路23と、ガスクーラ5の出口と出湯口1bとを接続する水流路26とをさらに備える。
加熱運転時には、入水口1aから流入した水が水流路23を通って、ガスクーラ5に流入し、ガスクーラ5内で冷媒の熱により加熱される。ガスクーラ5内で加熱されることによって生成された湯は、水流路26を通って出湯口1bに至り、図1に示す水配管12を通ってタンクユニット2へ供給される。
冷媒としては、高温出湯ができる冷媒、たとえば、二酸化炭素、R410A、プロパン、プロピレンなどの冷媒が適しているが、特にこれらに限定されるものではない。
圧縮機3から吐出された高温高圧のガス冷媒は、ガスクーラ5に流入し、ガスクーラ5を通過する間に放熱しながら温度低下する。この温度低下した高圧冷媒は、高低圧熱交換器9を通過する間に、低圧冷媒を加熱した後、膨張弁6を通過する。膨張弁6を通過することにより、冷媒は、低圧気液二相の状態に減圧される。膨張弁6を通過した冷媒は、蒸発器7を通過する間に外気から吸熱し、蒸発ガス化される。蒸発器7を出た低圧冷媒は、高低圧熱交換器9において加熱された後、圧縮機3に吸入されて循環する。蒸発器7の周辺には外気温度センサ129が設けられている。
給湯機制御装置31は、加熱運転時に、ヒートポンプユニット1からタンクユニット2へ供給される湯の温度(以下、「出湯温度」と称する)が、目標出湯温度になるように、制御する。目標出湯温度は、たとえば、65℃〜90℃に設定される。
給湯機制御装置31は、たとえば、フィードバック制御によって、水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を調整することによって出湯温度を制御する。すなわち、給湯機制御装置31は、水流路26に設けられた出湯温度センサ28により出湯温度を検出し、その検出された出湯温度が目標出湯温度より高い場合には水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を高くする方向に補正し、出湯温度が目標出湯温度より低い場合には水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を低くする方向に補正する。このようにして、給湯機制御装置31は、出湯温度が目標出湯温度に一致するように制御することができる。
あるいは、給湯機制御装置31は、フィードバック制御によって、膨張弁6の開度を調整することによって吐出温度を制御する。すなわち、給湯機制御装置31は、吐出温度センサ27によって圧縮機3から吐出される冷媒の吐出温度を検出し、その検出された吐出温度が目標吐出温度より高い場合には、膨張弁6の開度を大きくする方向に補正し、吐出温度が目標吐出温度より低い場合には、膨張弁6の開度を小さくする方向に補正する。このようにして、給湯機制御装置31は、吐出温度が目標吐出温度に一致するように制御することができる。
あるいは、給湯機制御装置31は、フィードバック制御によって、圧縮機3の単位時間当たりの回転数を調整することによって出湯温度を制御する。すなわち、給湯機制御装置31は、水流路26に設けられた出湯温度センサ28により出湯温度を検出し、その検出された出湯温度が目標出湯温度より高い場合には圧縮機3の単位時間当たりの回転数を低くする方向に補正することによって、冷媒流量を減少させて、出湯温度が目標出湯温度に一致するように制御することができる。給湯機制御装置31は、出湯温度が目標出湯温度より低い場合には圧縮機3の単位時間当たりの回転数を高くする方向に補正することによって、冷媒流量を増加させて、出湯温度が目標出湯温度に一致するように制御することができる。
夜間蓄熱運転時には、給湯機制御装置31は、翌日に必要な給湯負荷を判断し、貯湯タンク2aへの貯湯温度と湯量を決定する。貯湯温度はレジオネラ菌などの雑菌の繁殖を防止するため、最低で65℃程度とする。このとき、貯湯温度を高くすると放熱量が大きくなるため、給湯機制御装置31は、貯湯タンク2aの空き容量と給湯負荷に基づいて、65以上でできるだけ低い貯湯温度を決定する。給湯機制御装置31は、決定した貯湯温度と湯量が得られるように、ヒートポンプ給湯機50を沸き上げ運転させる。
十分な貯湯量を貯湯タンク2aが有する状態において出力抑制が発生し、余剰電力で沸き上げ運転する場合、2つの理由でより高い温度で沸き上げ運転する必要がある。
第1の理由は、貯湯タンク2aの上部に深夜に沸き上げた比較的高い温度の湯が残っており、日中にこれよりも低い出湯温度で沸き上げると、貯湯タンク2a内で温度成層が乱れて、無効熱量が発生するためである。第2の理由は、貯湯量が大きい場合、貯湯タンク2aの下部に残った市水が少ないため、より高い温度で貯湯することによって、同じ水の量に対して熱量を大きくできるためである。
図3は、ヒートポンプ給湯機50による余剰電力蓄熱運転の動作手順を示すフローチャートである。
ステップS300において、HEMSコントローラ30が、電力会社36から当日の朝に出力抑制指令を受信した場合に、処理がステップS301に進む。
ステップS301において、HEMSコントローラ30が、出力抑制期間における太陽光発電装置32の発電電力からヒートポンプ給湯機50以外の家庭の消費電力を引いた余剰電力を算出する。余剰電力が、ヒートポンプ給湯機50を駆動するのに必要な最低電力より大きければ、処理がステップS302に進む。
ステップS302において、HEMSコントローラ30が、出力抑制が指令される時間(出力抑制期間)とその期間の出力抑制時の太陽光発電装置32における予測発電電力に基づいて、出力抑制期間の発電電力量を推測する。
ステップS303において、給湯機制御装置31が、温度センサ29で計測された貯湯温度を取得する。
図4は、貯湯タンク2a内の水の温度分布の例を示す図である。貯湯タンク2aの上部ほど、水の温度が高くなる。貯湯タンク2aの上部に高温水(貯湯温度)、下部に低温水(市水温度)が存在し、その間に高温と低温が混ざった中温水が存在する。たとえば、低温は5〜25度、中温は25〜45度、高温は45〜90度である。ただし、季節によって市水温度は変わる。
貯湯タンク2aの温度センサ29は、貯湯タンク2aの高温水が蓄積されている箇所に配置されるので、給湯機制御装置31は、高温水の温度を取得する。
ステップS304において、給湯機制御装置31が、現在の貯湯温度よりも高い目標出湯温度を算出する。これは、前述した2つの理由のためである。たとえば、貯湯温度に対して5〜10度程度高い温度を目標出湯温度とする。
ステップS305において、給湯機制御装置31が、貯湯可能な熱量を算出する。
図4に示すように、低温水は、貯湯タンク2a内の高さH1未満の領域に存在し、中温水は、貯湯タンク2a内の高さH1以上、かつH2未満の領域に存在し、高温水は、貯湯タンク2a内の高さH2以上の領域に存在する。高さH1において湯の温度がM1とし、高さH2において湯の温度がM2とし、高さがH1とH2の間は、高くなるほど湯の温度が線形に増加するものとする。
給湯機制御装置31は、中温水の温度範囲(M1以上かつM2未満)の中から貯湯可能基準温度MXを定める。この基準温度MXに対応する貯湯タンク2a内の高さをHXとする。貯湯タンク2a内の高さHX以下の範囲にある水の量が貯湯可能水量となる。給湯機制御装置31は、水の比熱×(目標出湯温度−貯湯可能水量の平均温度)×貯湯可能水量を計算することによって、貯湯可能な熱量を算出する。ここで、一般的に給湯には40℃程度の温度が必要で、それよりも低い温度は湯として利用できない無効熱量となる。よって、貯湯可能基準温度MXは30〜40℃程度とすることが望ましい。
ステップS306において、給湯機制御装置31が、ステップS304で算出された目標出湯温度と、貯湯可能な熱量に基づいて、出力抑制期間におけるヒートポンプ給湯機50の消費電力量を算出する。図5は、出湯温度の瞬時値(加熱能力の瞬時時)と消費電力の瞬時値との関係を示す図である。図5に示すように、出湯温度を高くするほど、冷媒の圧力が高くなるため、消費電力は高くなる。給湯機制御装置31は、図5に基づいて、COP((Coefficient Of Performance)を算出する。貯湯可能な熱量はヒートポンプ給湯機50で沸き上げ可能な能力積算値を表わすので、給湯機制御装置31は、ステップS305で求めた貯湯可能な熱量(能力積算値)と、加熱効率(COP)に基づいて、消費電力量を算出する。
ステップS307において、給湯機制御装置31が、ステップS306で求めた出力抑制期間の消費電力量と、ステップS302で求めた出力抑制期間の発電電力電量とを比較する。消費電力量が発電電力量以上であれば、処理がステップS310に進む。消費電力量が発電電力量より小さければ、処理がステップS308に進む。
ステップS308において、目標出湯温度が上限値であれば、処理がステップS310に進む。目標出湯温度が上限値でなければ、処理がステップS309に進む。上限はたとえば90℃程度である。
ステップS309において、給湯機制御装置31が、発電量の余剰が発生するため、さらに目標出湯温度を高温に設定する。その後、処理がステップS304に戻る。
ステップS310において、給湯機制御装置31が、消費電力量が発電電力量以上であるか、または出湯温度上限となった場合に、ヒートポンプ給湯機50が余剰電力蓄熱運転を行うように制御する。なお、消費電力量が発電電力量よりも大きい場合には、不足する電力は、電力会社36から買電することによって得られる。
HEMSコントローラ30と給湯機制御装置31は適宜通信しながら上記フローチャートの各ステップの制御を実施する。各ステップにおいて一応の分担を示しているが、HEMSコントローラ30、給湯機制御装置31のどちらが実施してもよく、給湯機制御装置31が単独で実施してもよい。
以下では、夜間蓄熱運転と余剰電力蓄熱運転の起動制御を比較する。
夜間蓄熱運転の期間は、夜間(日没から次の日出までの間)の中の予め定められた4時間〜8時間程度であるのに対して、出力抑制期間における余剰電力蓄熱運転の期間は、昼間の30分〜2時間程度である。
夜間蓄熱運転では、電力会社36から電力を購入することと、比較的長時間の運転のため、COPを高くすることを優先する。一方、出力抑制期間における余剰電力蓄熱運転では、比較的短時間の運転のため出湯温度をより早く上昇させることが重要であるため、出湯温度の到達速度を優先する。両者の制御の比較を以下に示す。
夜間蓄熱運転および余剰電力蓄熱運転では、ヒートポンプ給湯機50の出湯温度が目標温度となるように、水ポンプ2bの水流量、膨張弁6の開度、または圧縮機3の単位時間当たりの回転数を制御する。
(水ポンプ2bの水流量制御)
まず、水ポンプ2bの水流量の制御によって、ヒートポンプ給湯機50の出湯温度が目標温度となるように制御する方法について説明する。
図6は、ヒートポンプ給湯機50の起動時から出湯温度が安定するまでの沸き上げ運転での出湯温度の変化の例を示す図である。
図7および図8は、図6のように出湯温度が変化する場合における、水ポンプ2bの水流量の変化の例を示す図である。図7は、初期水流量が大きい場合の例を表わす。図8は、初期水流量が小さい場合の例を表わす。
図6〜図8において、ヒートポンプ給湯機50が起動したときとは、たとえば圧縮機3が回転を開始したときを表わす。給湯機制御装置31は、起動後、水ポンプ2bの初期の水流量の状態から出湯温度が目標出湯温度に到達するように、出湯温度センサ28によって出湯温度を計測しながら、フィードバック制御によって、水ポンプ2bの水流量を変化させる。出湯温度が目標出湯温度より低い場合、水ポンプ2bの水流量を小さくすると出湯温度を目標出湯温度に近づけることができる。このとき、夜間蓄熱運転では、COPを高くすることを優先させるため、緩やかに水ポンプ2bの水流量を減少させる。一方、余剰電力蓄熱運転では、短時間で出湯温度を上昇させる必要があるため、より速く水ポンプ2bの水流量を減少させる。
図6を参照して、夜間蓄熱運転における目標出湯温度を第1目標出湯温度T1とし、余剰電力蓄熱運転における目標出湯温度を第2目標出湯温度T2とする。前述した理由により、T2>T1に設定する。
夜間蓄熱運転における、起動時の出湯温度T0と第1目標出湯温度T1との差をΔT1、起動から第1目標出湯温度T1に初めて到達する時間をt1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の出湯温度T0と第2目標出湯温度T2との差をΔT2、起動から第2目標出湯温度T2に初めて到達する時間をt2とする。
余剰電力蓄熱運転時の傾きΔT2/t2(つまり、第2目標出湯温度T2に到達するまでの出湯温度の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔT1/t1(つまり、第1目標出湯温度T1に到達するまでの出湯温度の変化速度)よりも大きくなる。
ここで、t1は、T1に丁度達する時間ではなく、T1付近の温度幅内に達する時間としてもよい。同様にt2は、T2に丁度達する時間ではなく、T2付近の温度幅内に達する時間としてもよい。温度幅はたとえば±2℃程度とすることができる。
図7を参照して、起動時の水ポンプ2bの初期水流量をVa0、夜間蓄熱運転における第1目標出湯温度T1に達したときの水ポンプ2bの水流量を第1安定水流量Va1、余剰電力蓄熱運転における第2目標出湯温度T2に達したときの水ポンプ2bの水流量を第2安定水流量Va2とする。
夜間蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの初期水流量Va0と第1安定水流量Va1との差をΔVa1、起動から第1安定水流量Va1に初めて到達する時間をta1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの初期水流量Va0と第2安定水流量Va2との差をΔVa2、起動から第2安定水流量Va2に初めて到達する時間をta2とする。
初期水流量Va0が大きい場合には、Va0>Va1>Va2である。余剰電力蓄熱運転時の傾きΔVa2/ta2(つまり、第2安定水流量Va2に初めて到達するまでの水ポンプ2bの水流量の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔVa1/ta1(つまり、第1安定水流量Va1に初めて到達するまでの水ポンプ2bの水流量の変化速度)よりも大きくなる。
図8を参照して、起動時の水ポンプ2bの初期水流量をVb0、夜間蓄熱運転における第1目標出湯温度T1に達したときの水ポンプ2bの水流量を第1安定水流量Vb1、余剰電力蓄熱運転における第2目標出湯温度T2に達したときの水ポンプ2bの水流量を第2安定水流量Vb2とする。
夜間蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの初期水流量Vb0と第1安定水流量Vb1との差をΔVb1、起動から第1安定水流量Vb1に初めて到達する時間をtb1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの初期水流量Vb0と第2安定水流量Vb2との差をΔVb2、起動から第2安定水流量Vb2に初めて到達する時間をtb2とする。
初期水流量Vb0が小さい場合には、Vb1>Vb2>Vb0である。余剰電力蓄熱運転時の傾きΔVb2/tb2(つまり、第2安定水流量Vb2に初めて到達するまでの水ポンプ2bの水流量の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔVb1/tb1(つまり、第1安定水流量Vb1に初めて到達するまでの水ポンプ2bの水流量の変化速度)よりも小さくなる。
なお、水ポンプ2bの初期の水流量を設定しない場合でも、上記と同様の特性を有する。上述の例では、水ポンプ2bの初期の水流量を夜間蓄熱運転時と余剰電力蓄熱運転時で同じとしているが、余剰電力蓄熱運転時の水ポンプ2bの初期の水流量の方をより小さくしてもよい。
図9は、起動時のCOP(Coefficient Of Performance)の変化の例を示す図である。
図9に示すように、余剰電力蓄熱運転時には、より速く水流量を変化させるため、夜間蓄熱運転時と比較して、COPが低くなる。
(水ポンプ2bの単位時間当りの回転数制御)
図10は、水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数Rと水流量Vとの関係を示す図である。
図10に示すように、水ポンプ2bの回転数に対して、水流量はほぼ比例する。したがって、図6のように出湯温度が変化する場合における、水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数の変化は、図7および図8で説明したものと同様の特性を有する。
給湯機制御装置31は、起動後、初期の水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数の状態から出湯温度が目標出湯温度に到達するように、出湯温度センサ28によって出湯温度を計測しながら、フィードバック制御によって、水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を変化させる。
図11および図12は、図6のように出湯温度が変化する場合における、水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数の変化の例を示す図である。図11は、初期の単位時間当たりの回転数が大きい場合の例を表わす。図12は、初期の単位時間当たりの回転数が小さい場合の例を表わす。
図11を参照して、起動時の水ポンプ2bの単位時間当たりの初期回転数をPRc0、夜間蓄熱運転における第1目標出湯温度T1に達したときの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を第1安定回転数PRc1、余剰電力蓄熱運転における第2目標出湯温度T2に達したときの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を第2安定回転数PRc2とする。
夜間蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの単位時間当たりの初期回転数PRc0と第1安定回転数PRc1との差をΔPRc1、起動から第1安定回転数PRc1に初めて到達する時間をtc1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの単位時間当たりの初期回転数PRc0と第2安定回転数PRc2の差をΔPRc2、起動から第2安定回転数PRc2に初めて到達する時間をtc2とする。
水ポンプ2bの初期の単位時間当たり回転数が大きい場合には、PRc0>PRc1>PRc2である。余剰電力蓄熱運転時の傾きΔPRc2/tc2(つまり、第2安定回転数PRc2に初めて到達するまでの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔPRc1/tc1(つまり、第1安定回転数PRc1に初めて到達するまでの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数の変化速度)よりも大きくなる。
図12を参照して、起動時の水ポンプ2bの単位時間当たりの初期回転数をPRd0、夜間蓄熱運転における第1目標出湯温度T1に達したときの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を第1安定回転数PRd1、余剰電力蓄熱運転における第2目標出湯温度T2に達したときの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数を第2安定回転数PRd2とする。
夜間蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの単位時間当たりの初期回転数PRd0と第1安定回転数PRd1との差をΔPRd1、起動から第1安定回転数PRd1に初めて到達する時間をtd1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の水ポンプ2bの単位時間当たりの初期回転数PRd0と第2安定回転数PRd2の差をΔPRd2、起動から第2安定回転数PRd2に初めて到達する時間をtd2とする。
水ポンプ2bの初期の単位時間当たり回転数が小さい場合には、PRd1>PRd2>PRd0である。余剰電力蓄熱運転時の傾きΔPRd2/td2(つまり、第2安定回転数PRd2に初めて到達するまでの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔPRd1/td1(つまり、第1安定回転数PRd1に初めて到達するまでの水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数の変化速度)よりも小さくなる。
なお、水ポンプ2bの初期の単位時間当たりの回転数を設定しない場合でも、上記と同様の特性を有する。上述の例では、水ポンプ2bの初期の単位時間当たりの回転数を夜間蓄熱運転時と余剰電力蓄熱運転時で同じとしているが、余剰電力蓄熱運転時の水ポンプ2bの初期の単位時間当たりの回転数の方をより小さくしてもよい。
(膨張弁制御)
次に、膨張弁6の開度の制御によって、ヒートポンプ給湯機50の出湯温度が目標温度となるように制御する方法について説明する。
圧縮機3から吐出される冷媒の吐出温度が高いほど、出湯温度も高くなる比例関係がある。したがって、給湯機制御装置31は、目標出湯温度に対応する圧縮機3の冷媒の目標吐出温度を設定することができる。給湯機制御装置31は、吐出温度が目標吐出温度に一致するように制御することによって、出湯温度を目標出湯温度に一致させることができる。
給湯機制御装置31は、起動後、初期の膨張弁6の開度の状態から圧縮機3の冷媒の吐出温度が目標吐出温度に到達するように、温度センサ27によって吐出温度を計測しながら、フィードバック制御によって、膨張弁6の開度を変化させる。
図13は、ヒートポンプ給湯機50の起動時から圧縮機3の冷媒の吐出温度が安定するまでの沸き上げ運転での吐出温度の変化の例を示す図である。
図14および図15は、図13のように吐出温度が変化する場合における、膨張弁6の開度の変化の例を示す図である。図14は、膨張弁6の初期開度が大きい場合の例を表わす。図15は、膨張弁6の初期開度が小さい場合の例を表わす。
図13〜図15において、ヒートポンプ給湯機50が起動したときとは、たとえば圧縮機3が回転を開始したときを表わす。
図13を参照して、夜間蓄熱運転における目標吐出温度を第1目標吐出温度TX1とし、余剰電力蓄熱運転における目標吐出温度を第2目標吐出温度TX2とする。前述した理由により、TX2>TX1に設定する。
夜間蓄熱運転における、起動時の吐出温度と第1目標吐出温度TX1との差をΔTX1、起動から第1目標吐出温度TX1に初めて到達する時間をtx1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の吐出温度と第2目標吐出温度TX2との差をΔTX2、起動から第2目標吐出温度TX2に初めて到達する時間をtx2とする。
余剰電力蓄熱運転時の傾きΔTX2/tx2(つまり、第2目標吐出温度TX2に到達するまでの吐出温度の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔTX1/tx1(つまり、第1目標吐出温度TX1に到達するまでの吐出温度の変化速度)よりも大きくなる。
ここで、tx1は、TX1に丁度達する時間ではなく、TX1付近の温度幅内に達する時間としてもよい。同様にtx2は、TX2に丁度達する時間ではなく、TX2付近の温度幅内に達する時間としてもよい。温度幅はたとえば±2℃程度とすることができる。
図14を参照して、起動時の膨張弁6の開度をPe0、夜間蓄熱運転における第1目標吐出温度TX1に達したときの膨張弁6の開度を第1安定開度Pe1、余剰電力蓄熱運転における第2目標吐出温度TX2に達したときの膨張弁6の開度を第2安定開度Pe2とする。
夜間蓄熱運転における、起動時の膨張弁6の初期開度Pe0と、第1安定開度Pe1との差をΔPe1、起動から第1安定開度Pe1に初めて到達する時間をte1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の膨張弁6の初期開度Pe0と、第2安定開度Pe2との差をΔPe2、起動から第2安定開度Pe2に初めて到達する時間をte2とする。
膨張弁6の初期開度が大きい場合、Pe0>Pe1>Pe2である。余剰電力蓄熱運転時の傾きΔPe2/te2(つまり、第2安定開度Pe2に初めて到達するまでの膨張弁6の開度の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔPe1/te1(つまり、第1安定開度Pe1に初めて到達するまでの膨張弁6の開度の変化速度)よりも大きくなる。
図15を参照して、起動時の膨張弁6の開度をPf0、夜間蓄熱運転における第1目標吐出温度TX1に達したときの膨張弁6の開度を第1安定開度Pf1、余剰電力蓄熱運転における第2目標吐出温度TX2に達したときの膨張弁6の開度を第2安定開度Pf2とする。
夜間蓄熱運転における、起動時の膨張弁6の初期開度Pf0と、第1安定開度Pf1との差をΔPf1、起動から第1安定開度Pf1に初めて到達する時間をtf1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の膨張弁6の初期開度Pf0と、第2安定開度Pf2との差をΔPf2、起動から第2安定開度Pf2に初めて到達する時間をtf2とする。
膨張弁6の初期開度が小さい場合、Pf1>Pf2>Pf0である。余剰電力蓄熱運転時の傾きΔPf2/tf2(つまり、第2安定開度Pf2に初めて到達するまでの膨張弁6の開度の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔPf1/tf1(つまり、第1安定開度Pf1に初めて到達するまでの膨張弁6の開度の変化速度)よりも小さくなる。
なお、上述の例では、膨張弁6の初期の開度を夜間蓄熱運転時と余剰電力蓄熱運転時で同じとしているが、余剰電力蓄熱運転時の膨張弁6の初期の開度の方をより小さくしてもよい。
(圧縮機3の単位時間当たりの回転数制御)
次に、圧縮機3の単位時間当たりの回転数の制御によって、ヒートポンプ給湯機50の出湯温度が目標出湯温度となるように制御する方法について説明する。
給湯機制御装置31は、起動後、初期の圧縮機3の単位時間当たりの回転数の状態から出湯温度が目標出湯温度に到達するように、出湯温度センサ28によって出湯温度を計測しながら、フィードバック制御によって、圧縮機3の単位時間当たりの回転数を変化させる。
図16は、図6のように出湯温度が変化する場合における、圧縮機3の単位時間当たりの回転数の変化の例を示す図である。
図16を参照して、起動時の圧縮機3の単位時間当たりの初期回転数をR0、夜間蓄熱運転における第1目標出湯温度T1に達したときの圧縮機3の単位時間当たりの回転数を第1安定回転数R1、余剰電力蓄熱運転における第2目標出湯温度T2に達したときの圧縮機3の単位時間当たりの回転数を第2安定回転数R2とする。
夜間蓄熱運転における、起動時の圧縮機3の単位時間当たりの初期回転数をR0、第1安定回転数R1との差をΔR1、起動から第1安定回転数R1に初めて到達する時間をtg1とする。余剰電力蓄熱運転における、起動時の圧縮機3の単位時間当たりの初期回転数R0と第2安定回転数R2の差をΔR2、起動から第2安定回転数R2に初めて到達する時間をtg2とする。
図16を参照して、R2>R1>R0である。余剰電力蓄熱運転時の傾きΔR2/tg2(つまり、第2安定回転数R2に初めて到達するまでの圧縮機3の単位時間当たりの回転数の変化速度)は、夜間蓄熱運転時の傾きΔR1/tg1(つまり、第1安定回転数R1に初めて到達するまでの圧縮機3の単位時間当たりの回転数の変化速度)よりも大きくなる。
なお、目標出湯温度に達する時の圧縮機の安定回転数は、目標加熱能力に応じた値となるので、たとえば余剰電力蓄熱運転時の目標加熱能力が小さい場合は、余剰電力蓄熱運転時の安定回転数R2が、夜間蓄熱運転時の安定回転数R1よりも低くなることもある。
なお、上述の例では、圧縮機3の初期の単位時間当たりの回転数を夜間蓄熱運転時と余剰電力蓄熱運転時で同じとしているが、余剰電力蓄熱運転時の圧縮機3の初期の単位時間当たりの回転数の方をより大きくしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、夜間蓄熱運転時と比較して、余剰電力蓄熱運転時には、出湯温度が目標出湯温度により速く到達するように制御するため、沸き上げ初期の無効熱量の発生量を小さくすることができる。
また、本実施の形態では、余剰電力で貯湯する場合はCOPが低くなっても出湯温度が速く上昇するように制御し、商用電力で貯湯する夜間蓄熱の場合はCOPが高くなるように制御しているので、エネルギーが無駄に消費されないようにすることができる。
上記の実施形態では、夜間蓄熱運転は、前日の日没から当日の日出までの間に実施されるものとしたが、日中に深夜よりも電力料金が安い時間帯がある場合には、夜間蓄熱運転の一部を日中に実施してもよい。
なお、本実施の形態では、水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数、膨張弁6の開度、または圧縮機3の単位時間当たりの回転を変化させることによって、出湯温度を目標出湯温度に近づけさせたが、これに限定するものではない。上記3つの制御を同時に実行することによって、出湯温度を目標出湯温度に近づけさせるものとしてもよい。
また、本実施の形態では、太陽光発電を利用する場合について述べたが、その他の風力、水力、地熱発電のような再生可能エネルギーを利用してもよい。
また、本実施の形態では、水ポンプ2bの単位時間当たりの回転数、膨張弁6の開度、圧縮機3の単位時間当たりの回転が連続的に変化するように制御しているが、それぞれステップ状に変化するように制御してもよい。
[第2の実施形態]
図17は、ヒートポンプユニット1に中温水を供給する構成を説明するための図である。
図17に示すように、貯湯タンク2aの高さ方向の低部に低温水取出口251が設けられる。貯湯タンク2aの高さ方向の中間部に中温水取出口250が設けられる。混合弁260と低温水取出口251とは、水配管11を介して接続されている。混合弁260と中温水取出口250とは、水配管255を介して接続されている。
混合弁260は、余剰電力蓄熱運転時において、低温水取出口251から出力される低温水と、中温水取出口250から出力される中温水とを混合して、熱源機であるヒートポンプユニット1へ供給する。
余剰電力蓄熱運転時において、低温水の貯留量が少ない場合に、ヒートポンプユニット1で低温水のみを沸き上げると、貯湯終了時に貯湯タンク2aの下部が中温から高温の水となる。その結果、次の夜間蓄熱運転時に、ヒートポンプユニット1の入水温度が高くなり、夜間蓄熱運転時のCOPが低下する。よって、本実施の形態では、余剰電力蓄熱運転時には、低温水よりも中温水を積極的に取り出して高温まで沸き上げる。
図18は、沸き上げ時の低温水の混合割合を示す図である。
給湯機制御装置31は、貯湯タンク2a内に貯留される低温水が少ないほど、混合弁260による低温水の混合割合を小さくする。
これによって、余剰電力運転時において、貯湯タンク2aに貯留されている低温水が少ない場合は、余剰電力によって、中温水を多く含む水を高温に沸き上げることができる。その結果、夜間蓄熱運転時において、ヒートポンプユニット1への入水温度を低くできる。
また、余剰電力運転時において、貯湯タンク2aに貯留されている低温水が多い場合は、余剰電力によって低温水を多く含む水を高温に沸き上げることができるので、COPを高くすることができる。
[第3の実施形態]
図19は、第3の実施形態のヒートポンプ給湯機51を表わす図である。
このヒートポンプ給湯機51が、第1の実施形態のヒートポンプ給湯機50と相違する点は、貯湯タンク2aにヒータ252が設置される点である。
ヒートポンプユニット1は、圧縮機3の密閉容器、およびガスクーラ5など熱容量が大きい要素を含むので、起動しても温度上昇に時間がかかる。そのため、余剰電力蓄熱運転時は、起動から出湯温度が安定するまでの間、ヒータ252に通電して貯湯温度を高くする。
図20は、出湯温度とヒータ252の出力の関係を示す図である。
出湯温度は、出湯温度センサ28で検出される、ガスクーラ5の出口水温を表わす。
給湯機制御装置31は、起動時の出湯温度が低いときには、ヒータ252の出力を大きくすることによって貯湯温度を高くできる。給湯機制御装置31は、ヒートポンプユニット1の方がヒータ252よりも効率が高いため、出湯温度の上昇に応じて、ヒータ252の出力を減少させる。
なお、ヒータ252は、貯湯タンク2aの内部(特に上部)、高温水の流れる水流路12、またはガスクーラ5を直接加熱するようにヒートポンプユニット1内に設置することができる。
上記の実施形態では、自家の太陽光発電装置によって余剰電力が発生する場合について述べてきたが、これに限定するものではない。たとえば、ヒートポンプ給湯機が設置されている地域で電力に余剰が発生したような場合でも、上記の実施形態で説明したヒートポンプ給湯機の制御方法を適用することができる。
この場合、HEMSコントローラ30が、外部から電力が余っている情報を受信すると、HEMSコントローラ30が余剰電力蓄熱運転をヒートポンプ給湯機50に対して指示する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ヒートポンプユニット、1a 入水口、1b 出湯口、2 タンクユニット、2a 貯湯タンク、2b 水ポンプ、2c 給湯用混合弁、3 圧縮機、3a 密閉容器、3b
5 ガスクーラ、6 膨張弁、7 蒸発器、8 送風機、9 高低圧熱交換器、11,12,255 水配管、13 給水配管、14 出湯配管、15 給水分岐管、16 給湯配管、18,19,20,21 冷媒経路、23,26 水流路、27 吐出温度センサ、28 出湯温度センサ、129 外気温度センサ、30 HEMSコントローラ、31 給湯機制御装置、32 太陽光発電装置、33 パワーコンディショナ、34 分電盤、35 電力メータ、36 電力会社、41 インターネット、50 ヒートポンプ給湯機、250 中温水取出口、251 低温水取出口、252 ヒータ、260 混合弁。

Claims (9)

  1. ヒートポンプ給湯機であって、
    給湯に使用される水を給水するポンプと、
    給水される水を湯に沸き上げるヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットで沸き上げられた湯を貯える貯湯槽と、
    前記ヒートポンプ給湯機を制御する制御装置とを備え、
    第1運転時に、商用電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、第2運転時に、再生可能エネルギーを利用する発電装置で生成された電力の余剰電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、
    前記第1運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度よりも前記第2運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度が高く、
    起動時から前記目標出湯温度に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の出湯温度の変化速度が前記第1運転時の出湯温度の変化速度よりも大きく、
    前記制御装置は、前記ポンプの水流量を制御することによって、前記出湯温度と前記目標出湯温度とが一致、または前記出湯温度と前記目標出湯温度との差が所定値以下となるように制御し、
    前記目標出湯温度に達するときの前記ポンプの水流量を安定水流量としたときに、
    前記制御装置は、前記ポンプの初期水流量が前記安定水流量よりも大きい場合、起動から前記安定水流量に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の前記ポンプの水流量の変化速度が前記第1運転時の前記ポンプの水流量よりも大きくなるように制御し、
    前記制御装置は、前記ポンプの初期水流量が前記安定水流量よりも小さい場合、起動から前記安定水流量に初めて到達するまでにおいて、前記第1運転時の前記ポンプの水流量の変化速度が前記第2運転時の前記ポンプの水流量の変化速度よりも大きくなるように制御するヒートポンプ給湯機。
  2. ヒートポンプ給湯機であって、
    給湯に使用される水を給水するポンプと、
    給水される水を湯に沸き上げるヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットで沸き上げられた湯を貯える貯湯槽と、
    前記ヒートポンプ給湯機を制御する制御装置とを備え、
    第1運転時に、商用電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、第2運転時に、再生可能エネルギーを利用する発電装置で生成された電力の余剰電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、
    前記第1運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度よりも前記第2運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度が高く、
    起動時から前記目標出湯温度に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の出湯温度の変化速度が前記第1運転時の出湯温度の変化速度よりも大きく、
    前記制御装置は、前記ポンプの単位時間当たりの回転数を制御することによって、前記出湯温度と前記目標出湯温度とが一致、または前記出湯温度と前記目標出湯温度との差が所定値以下となるように制御し、
    前記目標出湯温度に達するときの前記ポンプの単位時間当たりの回転数を安定回転数としたときに、
    前記制御装置は、前記ポンプの単位時間当たりの初期回転数が前記安定回転数よりも大きい場合、起動から前記安定回転数に始めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の前記ポンプの単位時間当たりの回転数の変化速度が前記第1運転時の前記ポンプの単位時間当たりの回転数の変化速度よりも大きくなるように制御し、
    前記ポンプの単位時間当たりの初期回転数が前記安定回転数よりも小さい場合、起動から前記安定回転数に初めて到達するまでにおいて、前記第1運転時の前記ポンプの単位時間当たりの回転数の変化速度が前記第2運転時の前記ポンプの単位時間当たりの回転数の変化速度よりも大きくなるように制御するヒートポンプ給湯機。
  3. ヒートポンプ給湯機であって、
    給湯に使用される水を給水するポンプと、
    給水される水を湯に沸き上げるヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットで沸き上げられた湯を貯える貯湯槽と、
    前記ヒートポンプ給湯機を制御する制御装置とを備え、
    第1運転時に、商用電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、第2運転時に、再生可能エネルギーを利用する発電装置で生成された電力の余剰電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、
    前記第1運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度よりも前記第2運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度が高く、
    起動時から前記目標出湯温度に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の出湯温度の変化速度が前記第1運転時の出湯温度の変化速度よりも大きく、
    前記ヒートポンプユニットは、冷媒を圧縮させる圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張弁とを含み、
    前記制御装置は、前記膨張弁の開度を制御することによって、前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度と目標吐出温度とが一致、または前記吐出温度と前記目標吐出温度との差が所定値以下となるように制御し、
    前記目標出湯温度に達するときの前記膨張弁の開度を安定開度としたときに、
    前記制御装置は、前記膨張弁の初期開度が前記安定開度よりも大きい場合、起動から前記安定開度に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の前記膨張弁の開度の変化速度が前記第1運転時の前記膨張弁の開度の変化速度よりも大きくなるように制御し、
    前記膨張弁の初期開度が前記安定開度よりも小さい場合、起動から前記安定開度に到達するまでにおいて、前記第1運転時の前記膨張弁の開度の変化速度が前記第2運転時の前記膨張弁の開度の変化速度よりも大きくなるように制御するヒートポンプ給湯機。
  4. ヒートポンプ給湯機であって、
    給湯に使用される水を給水するポンプと、
    給水される水を湯に沸き上げるヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットで沸き上げられた湯を貯える貯湯槽と、
    前記ヒートポンプ給湯機を制御する制御装置とを備え、
    第1運転時に、商用電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、第2運転時に、再生可能エネルギーを利用する発電装置で生成された電力の余剰電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、
    前記第1運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度よりも前記第2運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度が高く、
    起動時から前記目標出湯温度に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の出湯温度の変化速度が前記第1運転時の出湯温度の変化速度よりも大きく、
    前記ヒートポンプユニットは、冷媒を圧縮する圧縮機を含み、
    前記制御装置は、前記圧縮機の単位時間当たりの回転数を制御することによって、前記出湯温度と前記目標出湯温度とが一致、または前記出湯温度と前記目標出湯温度との差が所定値以下となるように制御し、
    前記目標出湯温度に達するときの前記圧縮機の単位時間当たりの回転数を安定回転数としたときに、
    前記制御装置は、起動から前記安定回転数に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の前記圧縮機の単位時間当りの回転数の変化速度が前記第1運転時の前記圧縮機の単位時間当りの回転の変化速度よりも大きくなるように制御するヒートポンプ給湯機。
  5. ヒートポンプ給湯機であって、
    給湯に使用される水を給水するポンプと、
    給水される水を湯に沸き上げるヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットで沸き上げられた湯を貯える貯湯槽と、
    前記ヒートポンプ給湯機を制御する制御装置とを備え、
    第1運転時に、商用電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、第2運転時に、再生可能エネルギーを利用する発電装置で生成された電力の余剰電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、
    前記第1運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度よりも前記第2運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度が高く、
    起動時から前記目標出湯温度に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の出湯温度の変化速度が前記第1運転時の出湯温度の変化速度よりも大きく、
    前記貯湯槽は、高さ方向の低部に低温水の取出口と、高さ方向の中間部に中温水の取出口とを備え、
    前記制御装置は、前記第2運転時に、前記中温水の取出口から出力される前記中温水を前記ヒートポンプユニットに供給させ
    前記第2運転時において、前記低温水の取出口から出力される前記低温水と、前記中温水の取出口から出力される前記中温水とを混合して、前記ヒートポンプユニットへ供給する混合弁を備え、
    前記制御装置は、前記貯湯槽に貯留される前記低温水が少ないほど、前記混合弁による前記低温水の混合割合を小さくするヒートポンプ給湯機。
  6. ヒートポンプ給湯機であって、
    給湯に使用される水を給水するポンプと、
    給水される水を湯に沸き上げるヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットで沸き上げられた湯を貯える貯湯槽と、
    前記ヒートポンプ給湯機を制御する制御装置と、
    ヒータとを備え
    第1運転時に、商用電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、第2運転時に、再生可能エネルギーを利用する発電装置で生成された電力の余剰電力によって前記ヒートポンプ給湯機が貯湯運転し、
    前記第1運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度よりも前記第2運転時の前記ヒートポンプ給湯機の目標出湯温度が高く、
    起動時から前記目標出湯温度に初めて到達するまでにおいて、前記第2運転時の出湯温度の変化速度が前記第1運転時の出湯温度の変化速度よりも大きく、
    前記制御装置は、前記第2運転時に、出湯された湯を前記ヒータでさらに加熱し
    前記制御装置は、前記第2運転の起動時に、前記ヒータの出力を最大とし、前記出湯温度の上昇に応じて、前記ヒータの出力を減少させるヒートポンプ給湯機。
  7. 記貯湯槽は、高さ方向の低部に低温水の取出口と、高さ方向の中間部に中温水の取出口とを備え、
    前記制御装置は、前記第2運転時に、前記中温水の取出口から出力される前記中温水を前記ヒートポンプユニットに供給させる、請求項1〜4、6のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
  8. ータ備え、
    前記制御装置は、前記第2運転時に、出湯された湯を前記ヒータでさらに加熱する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
  9. 記発電装置は、太陽光発電装置であり、
    前記制御装置は、夜間の時間帯に前記ヒートポンプ給湯機に前記第1運転を実行させ、前記太陽光発電装置で発生した電力の売電を禁止する出力抑制指示を受けたときに、前記ヒートポンプ給湯機に前記第2運転を実行させる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
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