JP5378018B2 - 給湯システムおよびその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電を利用した給湯システムおよびその給湯システムの運転方法に関する。
病院、保養所、家庭等では、給湯装置として、ボイラや給湯機が使用されている。このボイラや給湯機は、重油、軽油、LPG、都市ガス等の燃料を燃焼し、それによって発生する熱を水に与えて水を加熱する装置である。しかしながら、これらの装置は、燃料の燃焼により二酸化炭素を発生させ、それを大気中へ排出するため、大気汚染や地球温暖化の要因となっている。
その要因を取り除き、地球環境を改善するべく、製品や設備の省エネルギー化、温暖化ガス排出量の低減が図られている。その一つに、給湯システムとして、ヒートポンプを使用した熱サイクルシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ヒートポンプは、外気と熱媒体との間で熱交換する熱交換器と、熱交換されて温度が上昇した熱媒体を圧縮する圧縮機と、圧縮された熱媒体と加熱対象物との間で熱交換する熱交換器と、温度は下がるものの圧縮された状態の熱媒体を膨張させる膨張弁とを備える構成とされている。
この特許文献1では、熱媒体に水を使用し、外気が低温となり、熱交換器で熱交換ができなくなるのを防止するために、ボイラから排出される排ガスと熱交換し、ヒートポンプの運転を可能にしている。なお、ヒートポンプは、熱媒体を移動させるのに必要とされるエネルギーのみを与えればよいため、消費電力の約3倍の熱を有効利用できる点で効率的である。また、液体燃料を使用するものではないため、その市場価格に大きく影響を受けるものではない。
また、太陽光発電を利用した給湯システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。この給湯システムは、太陽光発電システムと給湯装置とを組み合わせたシステムで、太陽電池、パワーコンディショナ、分電盤、商用電力系統とを系統連系させると共に、分電盤から屋内負荷及び給湯装置に給電する太陽光発電利用の給湯システムとして構成されている。
このシステムでは、パワーコンディショナが、所定の電圧規定値を超えないように電圧上昇抑制機能を備えており、太陽電池の発電量が標準状態を超えてパワーコンディショナの電圧規定値より大きくなった時に、電圧上昇抑制機能が働いて給電線を介して過剰分の交流電力を給湯装置に給電し、通信線を介して信号を入力することで給湯装置を昼間運転させ、太陽光発電電力を最大限に有効利用してロスを解消し、深夜において給湯装置に給電する商用電力を減少させることができる。
また、電力事情の不安定な地域においても支障なく使用でき、エネルギーを効率的に利用できるソーラー発電を用いたCOサイクル駆動装置が提案されている(特許文献3参照)。この装置は、コンプレッサ、ガスクーラ、膨張弁、蒸発器等を環状に接続してなり、二酸化炭素を冷媒として用い、高圧側が超臨界圧力となり得る冷媒回路と、太陽電池と、貯水槽とを備え、太陽電池において発電された電力をコンプレッサに印加して運転する構成とされている。
特開2008−8581号公報 特開2006−29635号公報 特開2007−85685号公報
従来の給湯システムでは、ヒートポンプを駆動させるために、圧縮機に電力を供給する必要があるが、通常、深夜における安価な商用電力を給電している。一般家庭では、炊事、洗顔、入浴時に湯を使用し、その使用時間帯は朝および夜間が多い。このため、その夜間にまで湯の温度を所定温度に保持するように、通常の使用温度より充分に高い温度にまで加熱しておく必要があり、その分、電力を消費し、電力コストがかかる。
上記特許文献2に記載の技術では、パワーコンディショナの電圧上昇抑制機能が働く際に、太陽電池による発電量のうち電圧規定値を超える過剰分を給湯装置に給電して昼間に給湯装置を運転するものであるため、かかる電圧規定値を超えない場合には、昼間は給湯装置を運転しない。このため、給湯装置を運転するのに、上記と同様、通常の使用温度より充分に高い温度にまで加熱しておくための商用電力の給電が必要である。
上記特許文献3に記載の技術では、太陽電池で発電された電力をコンプレッサ駆動用モータに印加して運転し、貯水槽の水を加熱するとともに、蓄電池に余剰分の電力を蓄え、夜間等において蓄電池から放電してコンプレッサを運転するため、充分な省エネルギー化を図ることができ、温暖化ガスの排出量も削減することができる。しかしながら、充分な発電量が得られない雨曇り時には、水を加熱することができず、湯を作ることができないという問題がある。
したがって、太陽光発電を行うソーラーパネルとヒートポンプを組み合わせて給湯システムを構成する場合において、どのような天候であっても、安定して給湯することが可能で、かつ充分に省エネルギー化を図ることができ、電力コストを削減することができるシステムおよび方法の提供が望まれている。
本発明の発明者は、鋭意検討の結果、雨曇り時は少ないながらも発電することができるため、夜間の安価な商用電力によりヒートポンプユニットを運転する際、直接湯として利用可能な温度にまで加熱し、昼間に、ソーラーパネルにより発電して得られた電力によりヒートポンプユニットを運転し、さらに加熱するように構成することで、従来の給湯システムに比較して消費電力を削減することができることを見出した。
本発明は、これらのことを見出すことによりなされたものであり、上記課題は、本発明の給湯システムおよびその運転方法を提供することにより解決することができる。
この給湯システムは、水を受け入れ、湯を供給する貯湯ユニットと、太陽光発電を行うソーラーパネルと、ヒートポンプユニットとを含む。ヒートポンプユニットは、外気の熱を吸収し熱媒体に与える吸熱手段と、給電されることにより駆動し、熱媒体を圧縮する圧縮手段と、圧縮された熱媒体により貯湯ユニットから供給される水または湯を加熱し、貯湯ユニットへ戻す加熱手段と、圧縮された熱媒体を膨張させ、吸熱手段へ供給する膨張手段とを含む。このシステムは、夜間において貯湯ユニットが受け入れた水を、商用電力により直接湯として利用可能な設定温度にまで加熱し、昼間において貯湯ユニット内の湯をソーラーパネルからの電力によりさらに加熱することを特徴とする。
商用電力で最低限必要とされる温度にまで加熱し、それ以上はソーラーパネルにより発電された電力によって賄うため、消費電力を削減することができ、電力コストを削減することができるとともに、安定して給湯することが可能となる。
また、この給湯システムは、ソーラーパネルとヒートポンプユニットとが分電盤を介して接続され、貯湯ユニット内の湯を目標温度にまで加熱し、貯湯ユニット内の湯の温度が一定時間閾値温度以上である場合、ソーラーパネルから圧縮手段への給電を停止し、屋内の他の電気機器へ給電させる切替手段をさらに含むことができる。これにより、電力の余剰分を他の電気機器へ送ることができ、商用電力の消費量を削減することができる。
さらに、給湯システムは、貯湯ユニットへ給水する給水手段をさらに含むことができる。ソーラーパネルから屋内の他の電気機器へ給電している場合に、貯湯ユニット内の残湯量が予め設定された設定量以下になったことに応答して、切替手段が圧縮手段への給電に切り替え、給水手段が一定量の水を給水することができる。これにより、湯の使用量および商用電力の消費量を気にすることなく、湯を使用することができる。
給湯システムの運転方法は、貯湯ユニットに水を供給する段階と、夜間において、圧縮手段に商用電力を供給して熱媒体を圧縮し、圧縮された熱媒体により貯湯ユニットから供給される水を、直接湯として利用可能な設定温度に加熱する段階と、昼間において、太陽光発電を行うソーラーパネルから圧縮手段に給電して熱媒体を圧縮し、圧縮された熱媒体により貯湯ユニットから供給される湯をさらに加熱する段階とを含む。
また、この運転方法は、ソーラーパネルとヒートポンプユニットとが分電盤を介して接続されていて、貯湯ユニット内の湯を目標温度にまで加熱し、貯湯ユニット内の湯の温度が一定時間閾値温度以上である場合、切替手段によりソーラーパネルから圧縮手段への給電を停止し、屋内の他の電気機器へ給電させる段階を含むことができる。
さらに、ソーラーパネルから屋内の他の電気機器へ給電している場合に、貯湯ユニット内の残湯量が予め設定された設定量以下になったことに応答して、切替手段が圧縮手段への給電に切り替える段階と、給水手段が一定量の水を給水する段階とを含むことができる。
給湯システムの1つの構成例を示した図。 給湯システムの別の構成例を示した図。 給湯システムのさらに別の構成例を示した図。
本発明の給湯システムは、夜間の安価な商用電力を使用して、必要最低限の温度にまで加熱し、その後は、昼間においてソーラーパネルにより発電された電力を使用して加熱する。雨雲りであっても、多少の発電を行うことができるので、その日の夜に、入浴に使用する湯は、充分な湯温を有し、必要に応じて追い炊きも可能となる。また、その日の朝に、炊事等で使用する場合にも、必要最低限の温度に加熱されているので、直接給湯して使用することができる。
図1は、給湯システムの1つの構成例を示した図である。この給湯システムは、水を受け入れ、湯を供給する貯湯ユニット10と、太陽光発電を行うソーラーパネル11と、ヒートポンプユニット12とを含む。
貯湯ユニット10は、所定量の湯を貯留することができる容器とされ、給水用のノズル、給湯用のノズル、ヒートポンプユニット12へ水または湯を供給するためのノズル、加熱されて戻される湯を受け入れるノズルといった4つのノズルを有している。また、貯湯ユニット10は、屋外に設置され、貯留する湯が放熱により冷めないように、外表面に保温材等が巻かれ、保温される。
また、貯湯ユニット10は、内部の湯の温度を測定できるように、温度計を備えることができ、また、湯量を測定できるように、液面計(レベルゲージ)を備えることができる。
ソーラーパネル11は、屋根に設置され、物質の内部の電子が励起する効果、すなわち光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接電力に変換する電力機器で、複数直並列接続して必要な電圧および電流を得ることができるものとされている。その種類は、光吸収層の材料や素子の形態等により、多くの種類があり、例えば、結晶シリコンやアモルファスシリコンやそれらを積層したものを用いたシリコン系の太陽電池、ルテニウム錯体等の色素を吸着させた二酸化チタン層と電解層を挟み込んだ構造の有機色素を用いた色素増感太陽電池、導電性ポリマーやフラーレン等を組み合わせた有機薄膜半導体を用いた有機薄膜太陽電池、単結晶のガリウムヒ素(GaAs)を用いたGaAs系の太陽電池を挙げることができる。
これらの太陽電池は、光のもつエネルギーを直接的に電力に変換する。すなわち、シリコン等の物質の内部の電子が入射光によって励起され、その励起された電子が電極へ導かれ、直流電流として取り出される。
ソーラーパネル11から電力を給電されるヒートポンプユニット12は、交流電流を使用するため、直流電流を交流電流へ変換する必要がある。そこで、ソーラーパネル11とヒートポンプユニット12との間に、パワーコンディショナ13を備える。このパワーコンディショナ13は、商用電力と同じ交流の電力に変換することができる。
パワーコンディショナ13とヒートポンプユニット12との間には、分電盤14を備えることができる。分電盤14は、ソーラーパネル11からの電力を切り替えたり、分岐させたりして、ヒートポンプユニット12だけでなく、図1に示す冷蔵庫等の他の電気機器へ供給することを可能にし、さらに、余剰の電力を商用電力系統へ送り、売電することも可能にする。また、他の電気機器へ供給する電力がほとんどなく、屋内に電気負荷が発生していない場合にも、ソーラーパネル11によって発電された電力を電力会社の商用電力系統へ送り、売電することができる。分電盤14は、夜間において、ソーラーパネル11からの電力供給を切り替えて、ヒートポンプユニット12へ商用電力の供給も可能にする。
ヒートポンプユニット12は、貯湯ユニット10と並べて屋外に設置され、外気の熱を吸収し熱媒体に与える吸熱手段15と、夜間は商用電力が供給され、昼間はソーラーパネルから給電されることにより駆動し、熱媒体を圧縮する圧縮手段16と、圧縮された熱媒体により貯湯ユニット10から供給される水または湯を加熱し、貯湯ユニット10へ戻す加熱手段17と、圧縮された熱媒体を膨張させ、吸熱手段15へ供給する膨張手段18とを含む。
吸熱手段15は、外気を取り入れ、内部の空気を排出する換気ファンを備え、取り入れた外気の熱を熱媒体へ伝えて、熱媒体を温める。そのため、吸熱手段15は、外気と熱媒体との間で熱交換する熱交換器を含み、管内に熱媒体を流し、外気をその管に接触させて外気の熱を管内の熱媒体へ与える。熱交換器において熱伝導効率を向上させるために、伝熱面積を大きくすることができ、例えば、熱媒体が流れる管をコイル状としたり、その管の表面にフィンを設けることができる。熱媒体としては、圧縮比を大きくとることができ、その圧縮により大きく温度上昇するガスが好ましく、空気や二酸化炭素等を挙げることができる。
圧縮手段16は、吸熱手段15で温められた熱媒体を圧縮する。この圧縮手段16で行われる圧縮は、断熱圧縮に近いポリトロープ圧縮であるため、その吐出温度は圧縮比に依存して上昇する。例えば、熱媒体として空気を使用し、約0.1MPa、約20℃の空気を約0.7MPaまで圧縮すると、外部との熱の授受がない場合、その圧縮のために加えられたエネルギーは全て温度上昇となり、理論上約260℃となるが、現実には熱損失があり、約170〜200℃となる。熱損失があるとはいえ、100℃を超える温度であるため、十分に水を加熱することができる。この圧縮手段16としては、容積圧縮機が好ましく、例えば、往復圧縮機、ダイアフラム式圧縮機等を挙げることができる。
このように圧縮され高温とされた熱媒体は、加熱手段17へ送られ、貯湯ユニット10へ供給された水へその熱を与える。加熱手段17は、熱交換器とすることができ、伝熱面積を大きくするために、コイル状としたり、フィンを設けることができる。
加熱手段17において水へ熱を与えて温度が降下された熱媒体は、圧縮された状態で維持され、その温度も、貯湯ユニット10内に貯留される湯の温度以下には下がらない。これでは、吸熱手段15において外気の熱を吸収することができない。そこで、膨張手段18により膨張させ、温度を降下させる。膨張手段18としては、膨張弁を用いることができる。この膨張手段18では、圧縮手段16で約0.1MPaから約0.7MPaへ昇圧する場合、約0.7MPaから約0.1MPaへ降圧することができる。
この給湯システムは、夜間において、貯湯ユニット10へ給水手段によって水を給水するが、夜間における安価な商用電力をヒートポンプユニット12が備える圧縮手段16に給電することにより、直接湯として利用可能な約35℃〜約43℃の設定温度に加熱する。そして、昼間において、貯湯ユニット10内の湯を、ソーラーパネル11により発電された電力を給電することにより、さらに加熱する。
この給湯システムへは、貯湯ユニット10に接続される給水管19を介して給水し、この給湯システムからは、貯湯ユニット10に接続される給湯管20を介して浴室等へ給湯することができる。図1では、浴室へ給湯されているが、キッチンやドレッサー等へも給湯される。給水管19および給湯管20は、内部を流れる水が凍結しないように、また、給湯温度が降下しないように、保温材が巻かれており、その熱が外部へと放熱しないようにされている。
貯湯ユニット10およびヒートポンプユニット12の設置場所は、いかなる場所であってもよいが、風の流れの少ない場所に設置することが好ましい。出来るだけ温かい外気のほうが、吸熱手段15においてより多くの熱を吸収することができるからであり、熱媒体の温度が高くなれば、それほど圧縮しなくても十分に水を加熱することができるだけの温度にすることができ、その結果、電力消費量を削減することができるからである。
例えば、夜間が、23時から翌朝6時までとすると、その間あるいはその前に、貯湯ユニット10に水を供給する。そして、その夜間の時間帯に、電力会社から供給される商用電力をヒートポンプユニット12に給電して圧縮手段16を運転し、上記の設定温度にまで加熱する。その後は、ソーラーパネル11から得られた電力に切り替え、ソーラーパネル11からヒートポンプユニット12へ給電して圧縮手段16を運転し、貯湯ユニット10内の湯をさらに加熱する。
上記のような構成の給湯ユニットを提供することができるが、夏場の日射量の多い時期や日照時間が長い場合は、ソーラーパネル11による発電量が余る場合がある。このため、分電盤14に切替器といった切替手段を設け、クーラー等の冷房設備、テレビ、冷蔵庫、パーソナルコンピュータ、照明といった他の電気製品に、余った電力を供給することができる。それでもまだ余る場合は、商用電源系統へ逆潮流させ、売電することも可能である。また、他の電気機器へ供給する電力がほとんどなく、屋内に電気負荷が発生していない場合にも、ソーラーパネル11によって発電された電力を電力会社の商用電力系統へ送り、売電することができる。
図2は、切替手段により切替可能にされる給湯システムの構成例を示した図である。手動で切り替えることも可能であるが、この図2に示す実施形態のように、自動で切り替え可能にすることもできる。
夜間は、ヒートポンプユニット12へ商用電力を給電して圧縮手段16を運転するが、昼間は、ソーラーパネル11により発電して得られた電力を給電して圧縮手段16を運転する。夏場の日射量の多い時期には、この運転により、貯湯ユニット10内の湯温が容易に目標温度にまで上昇する。目標温度は、約60℃〜約90℃とすることができる。90℃以上の加熱は、追い炊きするに際しても不要であり、また、水が蒸発し、貯湯ユニット10内の内圧が上昇して破裂のおそれがあるため、制限する必要もある。
そこで、貯湯ユニット10内の湯温が、目標温度に達して一定時間、予め設定した閾値温度以上である場合に、貯湯ユニット10内の温度条件が安定していると判断し、ソーラーパネル11により発電して得られた電力を、切替手段21が切り替えて、冷蔵庫、クーラー等の冷房設備、テレビ、パーソナルコンピュータ、照明といった他の電気製品へ給電する。
切替手段21は、貯湯ユニット10が備える温度計Tから湯温をデータとして取得し、その湯温が一定時間、閾値温度以上である場合に、ヒートポンプユニット12への給電から、社内あるいは家庭内の他の電気製品への給電に切り替える。一定時間は、湯温が安定していることを見る上で必要であり、その時間はいかなる時間であってもよいが、その間は貯湯ユニット10内の湯の加熱が継続されるため、あまり長い時間は好ましくない。例えば、5分間などとすることができる。
切替手段21は、温度計に対して定期的に温度取得要求を送り、温度計が測定した湯温をデータとして返すことにより、湯温を取得することができる。また、切替手段21は、閾値温度をデータとして保持し、取得した湯温をこの閾値温度と比較し、閾値温度以上か否かを判断する。このため、切替手段21は、CPUとメモリを備える回路を含む。なお、この切替手段21には、商用電力またはソーラーパネル11から得られた電力が給電される。閾値温度は、目標温度より低い温度であり、下限温度とされる。追い炊きすることを考慮すると、約50℃〜約60℃に設定することができる。
また、さらに別の切替手段を設け、ソーラーパネル11から得られた電力を屋内における電気製品に使用しても余る場合は、その別の切替手段により電力会社の商用電力系統へ給電し、売電することができる。また、他の電気機器へ供給する電力がほとんどなく、屋内に電気負荷が発生していない場合にも、ソーラーパネル11によって発電された電力を電力会社の商用電力系統へ送り、売電することができる。
図3は、切替手段21により切替可能にされる給湯システムの別の構成例を示した図である。給水管19は、給水手段22として給水弁等が設けられ、必要に応じて給水弁を開き、一定量の水を給水することができるようにされている。なお、給水手段22は、給水弁に限られるものではなく、給水ポンプ等であってもよい。また、ソーラーパネル11がシリコンを用いた太陽電池である場合、高温でバンドギャップが減少して出力電圧が低下するため、冷却水によりソーラーパネル11を冷却し、それにより温められた水を給水することも可能である。
切替手段21は、温度計Tから湯温のほか、液面計Lから液面レベルをデータとして取得し、貯湯ユニット10内の残湯量が設定量以下か否かを判断する。上記のように、湯温が閾値温度以上であれば、屋内の他の電気製品へ電力を給電するが、その間に、残湯量が設定量以下になったことを検知すると、再びヒートポンプユニット12へ電力を給電して圧縮手段16を運転し、給水手段22により一定量の給水を開始する。設定量は、いかなる量であってもよいが、その日の夜の入浴時に使用することを考慮すると、例えば、貯湯ユニット10の容量の約20%〜約60%とすることができる。
一定量の水を給水すると、貯湯ユニット10内の湯温は下がるが、ソーラーパネル11から得られた電力をヒートポンプユニット12へ給電し、貯湯ユニット10内の湯を加熱することで、湯温をこれまでの温度に維持またはそれ以上の温度にすることができる。なお、給水手段22を使用することで、必要に応じて、給水することができる。この給水は、給水速度を調整することで、湯温をほぼ一定に維持しつつ湯量を増加させることができる。
このときの運転は、ソーラーパネル11から屋内の他の電気機器へ給電している場合に、貯湯ユニット10内の残湯量が予め設定された設定量以下になったことを検知し、切替手段21が圧縮手段16への給電に切り替え、切替手段21が給水手段22に指示して、給水手段22に一定量の水を給水させる。給水手段22が給水弁であれば、切替手段21が弁開度を指定して弁を開くように指示することで一定量の水を供給することができる。
これまで本発明の給湯システムおよびその運転方法について図面に示した実施形態を参照しながら詳細に説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態や、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…貯湯ユニット、11…ソーラーパネル、12…ヒートポンプユニット、13…パワーコンディショナ、14…分電盤、15…吸熱手段、16…圧縮手段、17…加熱手段、18…膨張手段、19…給水管、20…給湯管、21…切替手段、22…給水手段

Claims (4)

  1. 湯を供給するための給湯システムであって、
    水を受け入れ、湯を供給する貯湯ユニットと、
    太陽光発電を行うソーラーパネルと、
    外気の熱を吸収し熱媒体に与える吸熱手段と、給電されることにより駆動し、前記熱媒体を圧縮する圧縮手段と、圧縮された前記熱媒体により前記貯湯ユニットから供給される水または湯を加熱し、前記貯湯ユニットへ戻す加熱手段と、前記圧縮された熱媒体を膨張させ、前記吸熱手段へ供給する膨張手段とを含むヒートポンプユニットと
    昼間において前記貯湯ユニット内の湯を目標温度にまで加熱し、前記貯湯ユニット内の湯の温度が一定時間閾値温度以上である場合、前記ソーラーパネルから前記圧縮手段への給電を停止し、屋内の他の電気機器へ給電させる切替手段とを含み、
    夜間において前記貯湯ユニットが受け入れた水を、商用電力により直接湯として利用可能な設定温度にまで加熱し、昼間において雨曇りであっても前記貯湯ユニット内の湯を前記ソーラーパネルからの電力によりさらに加熱することを特徴とする、給湯システム。
  2. 前記給湯システムは、前記貯湯ユニットへ給水する給水手段を含み、前記ソーラーパネルから前記屋内の他の電気機器へ給電している場合に、前記貯湯ユニット内の残湯量が予め設定された設定量以下になったことに応答して、前記切替手段が前記圧縮手段への給電に切り替え、前記給水手段が一定量の水を給水する、請求項に記載の給湯システム。
  3. 湯を供給するための給湯システムを運転する方法であって、
    貯湯ユニットに水を供給する段階と、
    夜間において、ヒートポンプユニットが備える圧縮手段に商用電力を供給して熱媒体を圧縮し、圧縮された前記熱媒体により前記貯湯ユニットから供給される水を、直接湯として利用可能な設定温度にまで加熱する段階と、
    昼間において、雨曇りであっても、太陽光発電を行うソーラーパネルから前記圧縮手段に給電して前記熱媒体を圧縮し、圧縮された前記熱媒体により前記貯湯ユニットから供給される湯をさらに加熱する段階と
    前記昼間において前記貯湯ユニット内の湯を目標温度にまで加熱し、前記貯湯ユニット内の湯の温度が一定時間閾値温度以上である場合、切替手段により前記ソーラーパネルから前記圧縮手段への給電を停止し、屋内の他の電気機器へ給電させる段階とを含む、給湯システムの運転方法。
  4. 前記給湯システムは、前記貯湯ユニットへ給水する給水手段を含み、
    前記ソーラーパネルから前記屋内の他の電気機器へ給電している場合に、前記貯湯ユニット内の残湯量が予め設定された設定量以下になったことに応答して、前記切替手段が前記圧縮手段への給電に切り替える段階と、前記給水手段が一定量の水を給水する段階とをさらに含む、請求項に記載の給湯システムの運転方法。
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