JP6287681B2 - 接合体の製造方法、パワーモジュール用基板の製造方法、及び、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents
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Description
風力発電、電気自動車、ハイブリッド自動車等を制御するために用いられる大電力制御用のパワー半導体素子においては、発熱量が多いことから、これを搭載する基板としては、例えばAlN(窒化アルミ)、Al2O3(アルミナ)などからなるセラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に導電性の優れた金属板を接合して形成した回路層と、を備えたパワーモジュール用基板が、従来から広く用いられている。なお、パワージュール用基板としては、セラミックス基板の他方の面に金属層を形成したものも提供されている。
そして、パワーモジュール用基板の他方の面側には、ヒートシンクが接合されており、半導体素子からパワーモジュール用基板側に伝達された熱を、ヒートシンクを介して外部へ放散する構成とされている。
そこで、従来、例えば特許文献2に開示されているように、回路層及び金属層の表面に無電解めっき等によってNiめっき膜を形成した上で、半導体素子やヒートシンクをはんだ接合している。
また、特許文献3には、はんだ材の代替として、酸化銀粒子と有機物からなる還元剤とを含む酸化銀ペーストを用いて、回路層と半導体素子、及び、金属層とヒートシンクとを接合する技術が提案されている。
また、特許文献3に記載されたように、酸化銀ペーストを用いて回路層と半導体素子及び金属層とヒートシンクを接合する場合には、Alと酸化銀ペーストの焼成体との接合性が悪いために、予め回路層表面及び金属層表面にAg下地層を形成する必要があった。
さらには、アルミニウム層上にTi箔を介してCu板等を積層し、アルミニウム層とTi箔との界面が溶融する温度にまで加熱する場合、接合界面に液相が生じてコブが生じたり、厚さが変動したりするため、接合信頼性が低下する問題があった。
しかしながら、特許文献4に記載された方法で、Ni層やAg層を形成すると、Cu層を形成した場合と同様に、アルミニウム層とTi層との接合界面に、Al−Ti層、Al−Ti−Ni層、Al−Ti−Ag層等の硬くて脆い金属間化合物層が形成されたり、接合界面にコブが生じたりすること等によって、接合信頼性が低下するおそれがあった。
なお、本発明において、金属部材は、銅又は銅合金、ニッケル又はニッケル合金、もしくは銀又は銀合金で構成されたものとしている。
また、Ti材によって、アルミニウム部材中のAlと金属部材中のCu、Ni又はAgとが相互拡散することを抑制でき、第2アルミニウム部材と金属部材との接合界面に硬くて脆い金属間化合物が厚く形成されることを防止できる。
よって、ヒートサイクルが負荷された際に接合部におけるクラックの発生を抑制でき、接合信頼性が良好な接合体を得ることができる。
一方、第2アルミニウム部材の前記第1アルミニウム部材及び前記金属部材との積層方向の厚さ(すなわち、第2アルミニウム部材の厚さ)が250μmを超える場合あるいはSi層におけるSiの含有量が0.10mg/cm2未満の場合には、第2アルミニウム部材の金属部材との接合面にまで十分にSiが拡散せず、SiによってTiとAlとの拡散を抑制する効果が得られないおそれがある。
よって、本発明では、第2アルミニウム部材の前記第1アルミニウム部材及び前記金属部材との積層方向の厚さを50μm以上250μm以下の範囲内、Si層におけるSiの含有量を0.10mg/cm2以上0.40mg/cm2以下の範囲内に規定している。
この場合、絶縁層、第1アルミニウム層、第2アルミニウム層、金属部材層を同時に形成することができ、製造工程を簡略化して低コストでパワーモジュール用基板を製造することができる。
以下に、本発明の実施形態について、添付した図面を参照して説明する。
図1に、本発明の第一実施形態であるパワーモジュール用基板10を用いたパワーモジュール1を示す。
このパワーモジュール1は、パワーモジュール用基板10と、このパワーモジュール用基板10の一方の面(図1において上面)に第1はんだ層2を介して接合された半導体素子3と、パワーモジュール用基板10の下側に第2はんだ層42を介して接合されたヒートシンク41と、を備えている。
また、アルミニウム層21は、セラミックス基板11側に位置する第1アルミニウム層21Aとこの第1アルミニウム層21Aに積層された第2アルミニウム層21Bとを備えている。
ここで、回路層20におけるアルミニウム層21の厚さ(第1アルミニウム層21Aと第2アルミニウム層21Bとの合計厚さ)は、0.1mm以上1.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では0.32mmに設定されている。
また、回路層20における銅層22の厚さは、0.1mm以上6.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、1.8mmに設定されている。
また、アルミニウム層31は、セラミックス基板11側に位置する第1アルミニウム層31Aとこの第1アルミニウム層31Aに積層された第2アルミニウム層31Bとを備えている。
ここで、金属層30におけるアルミニウム層31の厚さ(第1アルミニウム層31Aと第2アルミニウム層31Bとの合計厚さ)は、0.1mm以上3.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では0.4mmに設定されている。
また、金属層30における銅層32の厚さは、0.1mm以上6.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、1.8mmに設定されている。
ここで、第1アルミニウム層21A,31Aとなる第1アルミニウム板51A,61A、及び、第2アルミニウム層21B,31Bとなる第2アルミニウム板51B,61Bは、純度が99.99mass%以上のアルミニウム(4Nアルミニウム)で構成されている。
そして、アルミニウム層21,31(第2アルミニウム層21B、31B)とTi層25、35との接合界面には、図2及び図3に示すように、Al3TiにSiが固溶したAl−Ti−Si層26、36が形成されている。
このAl−Ti−Si層26、36は、図2及び図3に示すように、Ti層25、35側に形成された第1Al−Ti−Si層26A、36Aと、アルミニウム層21,31(第2アルミニウム層21B、31B)側に形成された第2Al−Ti−Si層26B、36Bと、を備えている。すなわち、アルミニウム層21、31(第2アルミニウム層21B、31B)と銅層22、32との接合部には、Ti層25、35と、第1Al−Ti−Si層26A、36Aと、第2Al−Ti−Si層26B、36Bとが形成されているのである。
第1Al−Ti−Si層26A、36AのSi濃度は、10at%以上30at%以下とされており、本実施形態では20at%とされている。第2Al−Ti−Si層26B、36BのSi濃度は、1at%以上10at%以下とされており、本実施形態では3at%とされている。
まず、図5に示すように、セラミックス基板11の一方の面(図5において上面)に、ろう材箔56を介して、第1アルミニウム層21Aとなる第1アルミニウム板51Aを積層し、さらに、この第1アルミニウム板51Aに、Siの含有量が0.10mg/cm2以上0.40mg/cm2以下の範囲内とされたSi層57を介して、第2アルミニウム層21Bとなる第2アルミニウム板51Bを積層し、そして、この第2アルミニウム板51Bに、チタン箔55を介して銅層22となる銅板52を積層する。
また、セラミックス基板11の他方の面(図5において下面)に、ろう材箔66を介して、第1アルミニウム層31Aとなる第1アルミニウム板61Aを積層し、さらに、この第1アルミニウム板61Aに、Siの含有量が0.10mg/cm2以上0.40mg/cm2以下の範囲内とされたSi層67を介して、第2アルミニウム層31Bとなる第2アルミニウム板61Bを積層し、そして、この第2アルミニウム板61Bに、チタン箔65を介して銅層32となる銅板62を積層する。
ここで、本実施形態では、Si層57,67として、Al−7.5mass%Si合金箔(厚さ10μm)を用いた。なお、このSi層57、67におけるSiの含有量は、0.20mg/cm2とされる。
また、第2アルミニウム板51B,61Bは、板厚が50μm以上250μm以下の範囲内とされており、本実施形態では、120μmとされている。
次いで、積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm2)した状態で真空加熱炉内に配置し加熱する。
これにより、第1アルミニウム板51Aとセラミックス基板11及びセラミックス基板11と第1アルミニウム板61Aを接合する(絶縁層/第1アルミニウム部材接合工程)。
また、第1アルミニウム板51Aと第2アルミニウム板51B及び第1アルミニウム板61Aと第2アルミニウム板61Bを接合する(第1アルミニウム部材/第2アルミニウム部材接合工程)。
さらに、第2アルミニウム板51Bと銅板52及び第2アルミニウム板61Bと銅板62を接合する(第2アルミニウム部材/金属部材接合工程)。
また、第1アルミニウム板51Aと第2アルミニウム板51B及び第1アルミニウム板61Aと第2アルミニウム板61Bは、Si層57,67のSiが、第1アルミニウム板51Aと第2アルミニウム板51B及び第1アルミニウム板61Aと第2アルミニウム板61Bに拡散することで接合される。このとき、第2アルミニウム板51B、61Bのうち銅板52、62との接合面にまで、Si層57,67のSiが拡散することになる。
そして、第2アルミニウム板51Bと銅板52及び第2アルミニウム板61Bと銅板62は、第2アルミニウム板51Bとチタン箔55及び第2アルミニウム板61Bとチタン箔65とが固相拡散接合されるとともに、チタン箔55と銅板52及びチタン箔65と銅板62とが固相拡散接合されることによって接合される。
なお、第2アルミニウム板51B、61B、チタン箔55、65、及び銅板52、62の接合されるそれぞれの面は、予め当該面の傷が除去されて平滑にされた後に、固相拡散接合されている。
上記のようにして、本実施形態であるパワーモジュール用基板10が製造される。
次に、パワーモジュール用基板10の金属層30に、はんだ材を介してヒートシンク41を積層し、還元炉内においてはんだ接合する。
次に、回路層20の一方の面(表面)に、はんだ材を介して半導体素子3を積層し、還元炉内においてはんだ接合する。
上記のようにして、本実施形態であるパワーモジュール1が製造される。
また、Ti箔55,65によって、第2アルミニウム板51B,61B中のAl原子と銅板52,62のCu原子とが相互拡散することを抑制でき、第2アルミニウム板51B,61Bと銅板52,62との接合界面に硬くて脆い金属間化合物が厚く形成されることを防止できる。
よって、ヒートサイクルが負荷された際に接合部におけるクラックの発生を抑制でき、接合信頼性が良好な回路層20及び金属層30を得ることができる。
さらには、Ti層25、35側に形成された第1Al−Ti−Si層26A,36Aに含まれるSi濃度が10at%以上30at%以下とされているので、Ti原子がアルミニウム層21、31側に過剰に拡散することが抑制され、第1Al−Ti−Si層26A,36Aの厚さを薄くすることができる。
また、熱伝導率の良好な銅層22,32が回路層20及び金属層30の表面に形成されているので、半導体素子3からの熱を面方向に拡げて効率的にヒートシンク41側に伝達することができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。なお、第一実施形態と同一の構成のものについては、同一の符号を付して記載し、詳細な説明を省略する。
図6に、本発明の第二実施形態に係るヒートシンク付パワーモジュール用基板130を備えたパワーモジュール101を示す。
このパワーモジュール101は、ヒートシンク付パワーモジュール用基板130と、このヒートシンク付パワーモジュール用基板130の一方の面(図6において上面)にはんだ層2を介して接合された半導体素子3と、を備えている。
ここで、第1アルミニウム層113Aは、図9に示すように、セラミックス基板11の他方の面に、純度99.99mass%以上のアルミニウム(4Nアルミニウム)からなる第1アルミニウム板123Aが接合されることによって形成されている。
また、第2アルミニウム層113Bは、第1アルミニウム板123Aの他方の面に、純度99.99mass%以上のアルミニウム(4Nアルミニウム)からなる第2アルミニウム板123Bが接合されることによって形成されている。
なお、第1アルミニウム板123Aと第2アルミニウム板123Bの合計厚さは、0.1mm以上3.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、0.6mmに設定されている。
また、第2アルミニウム板123Bの厚さが50μm以上250μm以下の範囲内とされており、本実施形態では、120μmとされている。
そして、金属層113(アルミニウム部材)とヒートシンク131(金属部材)とが、Ti層115を介して接合されている。
そして、金属層113(第2アルミニウム層113B)とTi層115との接合界面には、図7に示すように、Al3TiにSiが固溶したAl−Ti−Si層116が形成されている。
Al−Ti−Si層116は、第一の実施形態におけるAl−Ti−Si層26、36と同様の構成とされ、Ti層115側に形成された第1Al−Ti−Si層116Aと、金属層113(第2アルミニウム層113B)側に形成された第2Al−Ti−Si層116Bとを備えている。
まず、図9に示すように、セラミックス基板11の一方の面に、Al−Si系のろう材箔126を介して、回路層112となるアルミニウム板122を積層する。また、セラミックス基板11の他方の面に、ろう材箔126を介して第1アルミニウム板123Aを積層する。
さらに、第1アルミニウム板123Aと第2アルミニウム板123Bとを、Siの含有量が0.10mg/cm2以上0.40mg/cm2以下の範囲内とされたSi層127を介して積層する。なお、本実施形態では、第1アルミニウム板123Aの表面に、Siを蒸着することによってSi層127が形成されている。
そして、第2アルミニウム板123Bの他方の面側に、チタン箔125を介してヒートシンク131を積層する。
次いで、アルミニウム板122、セラミックス基板11、第1アルミニウム板123A、第2アルミニウム板123B及びヒートシンク131の積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm2)した状態で真空加熱炉内に配置し加熱する。
これにより、アルミニウム板122とセラミックス基板11及びセラミックス基板11と第1アルミニウム板123Aを接合する(絶縁層/第1アルミニウム部材接合工程)。
また、第1アルミニウム板123Aと第2アルミニウム板123Bを接合する(第1アルミニウム部材/第2アルミニウム部材接合工程)。
さらに、第2アルミニウム板123Bとヒートシンク131を接合する(第2アルミニウム部材/金属部材接合工程)。
また、第1アルミニウム板123Aと第2アルミニウム板123Bは、Si層127のSiが、第1アルミニウム板123Aと第2アルミニウム板123Bに拡散することで接合される。このとき、第2アルミニウム板123Bのうちヒートシンク131との接合面にまで、Si層127のSiが拡散することになる。
そして、第2アルミニウム板123Bとヒートシンク131は、第2アルミニウム板123Bとチタン箔125とが固相拡散接合されるとともに、チタン箔125とヒートシンク131とが固相拡散接合されることによって接合される。
次に、ヒートシンク付パワーモジュール用基板130(回路層112)の一方の面に、はんだ材を介して半導体素子3を積層し、還元炉内においてはんだ接合する。
上記のようにして、本実施形態であるパワーモジュール101が製造される。
よって、ヒートサイクルが負荷された際に接合部におけるクラックの発生を抑制でき、接合信頼性が良好なヒートシンク付パワーモジュール用基板130を得ることができる。
例えば、上記実施の形態では、アルミニウム層と、金属部材層として銅からなる銅層とが接合される場合について説明したが、銅層に代えて、ニッケル又はニッケル合金からなるニッケル層、もしくは銀又は銀合金からなる銀層が接合されても良い。
また、銅層に代えてニッケル層を形成する場合、Ti/Niからなるクラッド材やAl/Ti/Niからなるクラッド材を用いることができる。
さらに、銅層に代えて銀層を形成する場合、Ti/Agからなるクラッド材やAl/Ti/Agからなるクラッド材を用いることができる。
表1記載のセラミックス基板の一方の面に、表1記載の第1アルミニウム板及び第2アルミニウム板を積層し、さらにその上にチタン箔を介して表1記載の金属板(金属部材)を積層した。また、セラミックス基板の他方の面には、金属層となる純度99.99mass%以上のアルミニウム板(厚さ0.6mm)を積層した。ここで、第1アルミニウム板とセラミックス基板、及び、金属層となるアルミニウム板とセラミックス基板との間には、Al−7.5mass%Siのろう材箔(厚さ12μm)を介して積層した。
ここで、第1アルミニウム板と第2アルミニウム板との間に、表1に記載のSi層を形成した。
回路層の一方の面にはんだ材を介して半導体素子を接合し、本発明例1〜9、比較例1〜4のパワーモジュールを得た。
回路層の断面をクロスセクションポリッシャ(日本電子株式会社製SM−09010)を用いて、イオン加速電圧:5kV、加工時間:14時間、遮蔽板からの突出量:100μmでイオンエッチングした後に、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてアルミニウム層(アルミニウム部材)と金属部材層(金属部材)との接合部の観察を行った。また、EPMA分析装置を用いて、元素マッピングを行い、ラメラ組織(アルミニウム層内にAlと金属部材の元素(Cu、Ni又はAg)の金属間化合物が発生している箇所)の有無を確認した。観察例を図10(本発明例1)及び図11(比較例1)に示す。
また、EPMA分析装置を用いて、接合部の組成分析を行い、Ti層とAl層との間の接合界面に、Al3TiにSiが固溶したAl−Ti−Si層が形成されているかどうかを確認した。
ヒートサイクル試験は、パワーモジュールに対して、−40℃←→125℃のヒートサイクルを負荷することにより行う。本実施例では、このヒートサイクルを3000回実施した。
このヒートサイクル試験前後における、アルミニウム層(第2アルミニウム層)と金属部材層との界面における接合率を測定した。
パワーモジュール用基板の回路層において、アルミニウム層(第2アルミニウム層)と金属部材層及びアルミニウム層(第1アルミニウム層)とセラミックス基板との接合部の接合率について超音波探傷装置を用いて評価し、以下の式から算出した。ここで、初期接合面積とは、接合前における接合すべき面積、すなわちアルミニウム層の面積とした。超音波探傷像において剥離は白色部で示されることから、この白色部の面積を剥離面積とした。
接合率(%)={(初期接合面積)−(剥離面積)}/(初期接合面積)×100
Si層のSi含有量が多い比較例4及び第2アルミニウム板の板厚が薄い比較例1においては、第2アルミニウム板に拡散するSi量が過剰となり、接合時に第2アルミニウム板が溶融し、ラメラ組織が観察され、第1アルミニウム板とセラミックス基板との接合信頼性が低下することが確認された。
11 セラミックス基板(絶縁層)
20 回路層
30 金属層
21、31 アルミニウム層(アルミニウム部材)
21A、31A 第1アルミニウム層(第1アルミニウム部材)
21B、31B 第2アルミニウム層(第2アルミニウム部材)
22、32 銅層(金属部材)
25、35 Ti層
45、55 チタン箔(Ti材)
130 ヒートシンク付パワーモジュール用基板(接合体)
113 金属層(アルミニウム部材)
113A 第1アルミニウム層(第1アルミニウム部材)
113B 第2アルミニウム層(第2アルミニウム部材)
131 ヒートシンク(金属部材)
Claims (6)
- アルミニウム部材と、このアルミニウム部材に積層された銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材と、を備えた接合体の製造方法であって、
前記アルミニウム部材は、第1アルミニウム部材と、この第1アルミニウム部材に接合されるとともに前記金属部材に接合される第2アルミニウム部材とを有し、
前記第2アルミニウム部材は、接合前の状態において純度99.99mass%以上のアルミニウムで構成されるとともに、前記第1アルミニウム部材及び前記金属部材との積層方向の厚さが50μm以上250μm以下の範囲内とされており、
前記第1アルミニウム部材と前記第2アルミニウム部材とを接合する第1アルミニウム部材/第2アルミニウム部材接合工程と、前記第2アルミニウム部材と前記金属部材とを接合する第2アルミニウム部材/金属部材接合工程と、を有し、
前記第1アルミニウム部材/第2アルミニウム部材接合工程では、前記第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とを、Siの含有量が0.10mg/cm2以上0.40mg/cm2以下の範囲内とされたSi層を介して積層して加熱処理することにより、前記Si層のSiを前記第1アルミニウム部材側及び前記第2アルミニウム部材側に拡散させることによって接合し、
前記第2アルミニウム部材/金属部材接合工程では、前記第2アルミニウム部材と前記金属部材との間にTi材を介在させ、前記第2アルミニウム部材と前記金属部材とを積層し、積層した前記第2アルミニウム部材と前記金属部材とを加熱し、Siが拡散された前記第2アルミニウム部材と前記Ti材、及び、前記Ti材と前記金属部材とをそれぞれ固相拡散接合することを特徴とする接合体の製造方法。 - 前記第1アルミニウム部材/第2アルミニウム部材接合工程と、前記第2アルミニウム部材/金属部材接合工程とを同時に行うことを特徴とする請求項1に記載の接合体の製造方法。
- 絶縁層と、この絶縁層の一方の面に形成された回路層と、を備えたパワーモジュール用基板の製造方法であって、
前記回路層は、アルミニウム層と、銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材層と、が接合された接合体からなり、前記アルミニウム層は、前記絶縁層と接合される第1アルミニウム層と、この第1アルミニウム層に接合されるとともに前記金属部材層と接合される第2アルミニウム層とを有し、
前記回路層を、請求項1又は請求項2に記載された接合体の製造方法によって形成することを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。 - 絶縁層と、この絶縁層の一方の面に形成された回路層と、前記絶縁層の他方の面に形成された金属層と、を備えたパワーモジュール用基板の製造方法であって、
前記金属層は、アルミニウム層と、銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材層と、が接合された接合体からなり、前記アルミニウム層は、前記絶縁層と接合される第1アルミニウム層と、この第1アルミニウム層に接合されるとともに前記金属部材層と接合される第2アルミニウム層とを有し、
前記金属層を、請求項1又は請求項2に記載された接合体の製造方法によって形成することを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。 - 前記絶縁層と前記第1アルミニウム部材とを接合する絶縁層/第1アルミニウム部材接合工程を有し、
この絶縁層/第1アルミニウム部材接合工程と、前記第1アルミニウム部材/第2アルミニウム部材接合工程と、前記第2アルミニウム部材/金属部材接合工程を同時に行うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。 - 絶縁層と、この絶縁層の一方の面に形成された回路層と、前記絶縁層の他方の面に形成された金属層と、この金属層に接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、
前記金属層及び前記ヒートシンクのいずれか一方がアルミニウムからなるアルミニウム部材とされ、前記金属層及び前記ヒートシンクのいずれか他方が銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材とされており、前記アルミニウム部材は、第1アルミニウム部材と、この第1アルミニウム部材に接合されるとともに前記金属部材に接合される第2アルミニウム部材とを有し、
前記金属層と前記ヒートシンクとを請求項1又は請求項2に記載された接合体の製造方法によって接合することを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
Priority Applications (1)
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