JP6287337B2 - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム - Google Patents
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Description
また特許文献2には、画像属性判別部において、画像を所定数のブロックに分割し、各ブロック毎にその属性を判別し、そして彩度変換パラメータ設定部において、判別結果に応じて画像の彩度変換パラメータを設定し、彩度変換部において、彩度変換パラメータに基づいて変換特性を算出し、彩度を変換する画像処理装置が開示されている。
さらに特許文献3には、撮影画像中で特定被写体が指定されたら、色分布マップから特定被写体の検出された色が属する部分の近傍範囲を部分的に抽出した色相分布範囲、彩度分布範囲を示す色相インジケータと彩度インジケータとを特定被写体の近傍に直交配置させて表示させることで、2次元の操作空間を形成し、この操作空間内で指を移動する入力操作で色補正値を設定できるようにした色補正装置が開示されている。
請求項2に記載の発明は、前記色相置換部において彩度に応じて色相の統一の度合いを変化させるための重みを設定する置換度設定部をさらに備え、前記置換度設定部は、彩度が小さいほど色相の統一の度合いをより大きくなるようにし、彩度が大きいほど色相の統一の度合いをより小さくなるように前記重みを設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記色相置換部は、前記指定領域の画像情報が採る色相の平均に基づき画像情報を置換することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置である。
請求項4に記載の発明は、画像処理を行なう画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域として指定した指定領域を検出し、検出した前記指定領域が予め定められた彩度よりも低い低彩度の画像であったときに、当該指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換し、検出した当該指定領域が予め定められた彩度以上の高彩度の画像であったときには、色相を置換せず、置換された画像情報に基づき前記指定領域の画像処理を行なうことを特徴とする画像処理方法である。
請求項5に記載の発明は、画像を表示する表示装置と、前記表示装置に表示される画像の画像情報に対し画像処理を行なう画像処理装置と、ユーザが前記画像処理装置に対し画像処理を行なうための指示を入力する入力装置と、を備え、前記画像処理装置は、前記画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域として指定した指定領域を検出する指定領域検出部と、検出した前記指定領域が予め定められた彩度よりも低い低彩度の画像であったときに、当該指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換し、検出した当該指定領域が予め定められた彩度以上の高彩度の画像であったときには、色相を置換しない色相置換部と、置換された画像情報に基づき前記指定領域の画像処理を行なう画像処理部と、を備えることを特徴とする画像処理システムである。
請求項6に記載の発明は、コンピュータに、画像処理を行なう画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域として指定した指定領域を検出する機能と、検出した前記指定領域が予め定められた彩度よりも低い低彩度の画像であったときに、当該指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換し、検出した当該指定領域が予め定められた彩度以上の高彩度の画像であったときには、色相を置換しない機能と、置換された画像情報に基づき前記指定領域の画像処理を行なう機能と、を実現させるプログラムである。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、指定領域にグラデーション等が含まれる場合でも、画像調整の結果がより自然になる。
請求項3の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、指定領域の画像の色相を統一されたものとする処理がより簡単になる。
請求項4の発明によれば、低彩度の画像に対し画像処理を行なったときでも、画像に破綻を生じさせにくい画像処理方法が提供できる。
請求項5の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、低彩度の画像に対し画像処理を行なったときでも、画像に破綻を生じさせにくい画像処理システムが提供できる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、低彩度の画像に対し画像処理を行なったときでも、画像に破綻を生じさせにくくする機能をコンピュータにより実現できる。
例えば、カラー画像に対し色調整等の画像調整を行なう場合、主に自然画像に対し様々な手法が存在する。このとき一般に色相、彩度、輝度に分けて色調整等を行なうと、人の感覚にマッチしやすいと言われている。最近では、市販のソフトウェアやフリーのソフトウェアでも、色相、彩度、輝度などのスライダがあり、簡易にユーザが調整を行なうことができるものがある。
また、GUI(Graphical User Interface)に工夫をし、切り出したオブジェクトを外接するように色相と彩度のインジケータが表示され、これにより、画像内のオブジェクトごとにユーザが簡易に色相と彩度を調整することができる従来技術がある。
図1は、本実施の形態における画像処理システム1の構成例を示す図である。
図示するように本実施の形態の画像処理システム1は、表示装置20に表示される画像の画像情報に対し画像処理を行なう画像処理装置10と、画像処理装置10により作成された画像情報が入力され、この画像情報に基づき画像を表示する表示装置20と、画像処理装置10に対しユーザが種々の情報を入力するための入力装置30とを備える。
また画像処理装置10と入力装置30とは、例えば、USB(Universal Serial Bus)を介して接続されている。なお、USBに代えて、IEEE1394やRS−232C等を介して接続されていてもよい。
[第1の実施の形態]
次に画像処理装置10の第1の実施の形態について説明を行なう。
図2は、本発明の第1の実施の形態における画像処理装置10の機能構成例を表すブロック図である。なお図2では、画像処理装置10が有する種々の機能のうち第1の実施の形態に関係するものを選択して図示している。
図示するように本実施の形態の画像処理装置10は、画像情報取得部11と、色変換部12と、ユーザ指示受付部13と、指定領域検出部14と、判定部15と、色相置換部16と、画像処理部17と、画像情報出力部18とを備える。
具体的には、表示装置20で表示している画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域を指定する指示を、ユーザ指示情報として受け付ける。さらにこの画像領域に対し、ユーザが実際に画像処理を行なう処理項目や処理量等に関する指示を、ユーザ指示情報として受け付ける。これらの内容に関するさらに詳しい説明については後述する。
色を基準にして行なう方法では、ユーザが指定色を与え、指定色に近い色を有する画素を画像中から抽出することで、指定領域の切り出しを行なうことができる。または指定色に対する近さで重み付けをしたマスクを用意し、このマスクを使用して画像を抽出することで、指定領域の切り出しを行なうことができる。
図4は、指定領域をユーザインタラクティブに行なう方法の第1の例を示した図である。
ここでは、表示装置20で表示している画像が、前景として写る人物と、人物の背後に写る背景とからなる写真画像である場合を示している。そしてユーザが、前景である人物を指定領域として選択する場合を示している。
この場合、ユーザは、前景の人物と背景との境界を挟み、前景と背景とで代表となる軌跡をそれぞれ与える。この軌跡は、入力装置30により入力することができる。具体的には、入力装置30がマウスであった場合は、マウスを操作して表示装置20で表示している図4の画像をドラッグし軌跡を描く。また入力装置30がタッチパネルであった場合は、ユーザの指やタッチペン等により表示画面をなぞりスワイプすることで同様に軌跡を描く。なお軌跡ではなく、点として与えてもよい。即ち、前景と背景とで代表となる位置を示す情報を与えればよい。また以後、前景(この場合、指定領域)に対して与える軌跡等の情報を「前景シード」、背景(この場合、指定領域外)に対して与える軌跡等の情報を「背景シード」と言うことがある。
この原理は、図5−1に示すように前景の仮想ノードを始点、背景の仮想ノードを終点として設定し、前景の仮想ノードからユーザが指定した前景領域の代表位置をリンクし、ユーザが指定した背景領域の代表位置から終点へリンクさせる。そして始点から水を流した場合、最大流せる量はいくらかを計算する。前景から始点へのリンクの値を水道管のパイプの太さと考えて、ボトルネックになっている(流れにくい)箇所のカットの総和が最大流量であるという原理である。つまりは、ボトルネックとなるリンクをカットすることが、前景と背景とを分離することになる(グラフカット)。
図5−2(a)〜(e)は、2つのシードが与えられた場合に、画像を2つの領域にわける具体例である。
ここでは図5−2(a)の原画像に対し、図5−2(b)で示すように、シードとしてシード1とシード2の2つを与える。そして各々のシードを基点に領域を拡張していく。この場合、例えば、原画像における近傍画素の値との近さ等に応じて領域を拡張していくことができる。このとき図5−2(c)に示すように領域同士のせめぎ合いがある場合は、再判定の対象画素となり、再判定の対象画素の画素値と近傍の関係でどちらの領域に属するかを決めればよい。このとき、下記文献に記載されている方法を使うことができる。
以上挙げた例は、領域カットに関する例であり、領域拡張やグラフなどの原理を利用した領域の切り出し方法の具体例を示した。ただし本実施の形態では、この領域カットの方法は問わず、いかなるものでも適用可能である。
このうち図6(a)は、指定領域を切り出す前の原画像を示している。そして図6(b)は、ここから切り出した指定領域を示している。図6(b)に示すように前景の人物のみが切り出されていることがわかる。
また図6(c)は、このとき図4で示した画像の各画素に付加されるフラグの分布を示した図である。ここで白色の部分は、フラグが1であり、指定領域であることを示す。また黒色の部分は、フラグが0であり、指定領域外であることを示す。図6(c)は、指定領域と指定領域外とを切り分けるマスクと見ることもできる。
このうち図7(a)は、切り出した指定領域を示している。また図7(b)は、このとき使用されるマスクの値の分布を示した図である。図6(c)と図7(b)とを比較すると、図7(b)の場合は、指定領域を1、指定領域外を0と固定せず、0〜1の値を採るようにする。この場合、マスクの値は、通常は、指定領域では1、指定領域外では0であるが、指定領域と指定領域外との境界付近では、0〜1の値を採る。即ち、指定領域と指定領域外との境界がぼける平滑化マスクとなる。
ここでは、表示装置20で表示している画像における人物の衣類の中からスカートの部分を指定領域として切り出す場合を示している。
具体的には、図8(a)に示すように、画像中のスカートの領域とスカートの領域外とのそれぞれの領域において、入力装置30を使用して軌跡を与える。これにより図8(b)に示すようにスカートの部分を指定領域として切り出すことができる。以後、このスカートの部分を指定領域とした場合について説明を行なう。
つまり上述したように画像がグレーに近い低彩度のものであった場合は、色相(H)がほぼ全域に散らばってしまう。そしてこの状態で、彩度(S)を高める等の処理を行なうと、指定領域が様々な色となり、まだらな色調整結果となる。
このうち図9(a)は、H−V平面における画素値の分布を示した図である。また図9(b)は、H−S平面における画素値の分布を示した図である。両図とも両矢印で示す範囲内で色相(H)が広範囲にばらついて分布していることがわかる。
そしてこの状態で、図9(b)の太矢印で示すように彩度(S)を高める処理を行なうと、それぞれの画素が有する様々な色が顕在化し、ばらばらな色となる。画像がグレーに近い低彩度のものであった場合、ユーザは、画像処理を行なう前の原画像では、その画像が様々な色相(H)を有していることはわからないが、ユーザが彩度を高める処理を行った場合に、顕著に現れる問題である。
ここで図10(a)は、図9(a)と同様の図であり、H−V平面における置換前の色相値H(x、y)の分布を表す。また図10(b)は、H−V平面における置換後の色相値の分布を表す。図10(b)に示すように、置換後の色相値は、平均色相値Haveに置換される。
ここで図11(a)は、図9(a)と同様の図であり、H−V平面における置換前の色相値H(x、y)の分布を表す。また図11(b)は、H−V平面における置換後の色相値の分布を表す。図11(b)に示すように、置換後の色相値は、平均色相値Haveの前後の両矢印で表す狭い範囲内に分布し、平均色相値Haveに向けて、色相値H(x、y)が置換されているのがわかる。
図13は、色相置換後の色相置換画像情報を基に彩度(S)を高める処理を行なった場合を示した図である。
図13は、H−S平面における画素値の分布を示している。図示するように色相(H)が統一されているため、この状態で彩度(S)を高める処理を行なった場合、太矢印で示すように、各画素は、同様な色相(H)のまま彩度(S)が高められ、色がばらばらになることはない。
一方、図14(b)に示すように、色相(H)を統一して彩度(S)を高める処理をした場合は、指定領域としたスカートの画像は、一様な色相(H)の色(例えば、緑色)となる。そして彩度(S)を高める処理をし、着色した状態にした場合、それからは彩度(S)のみならず、さらに色相(H)や輝度(V)についても自在に調整することができる。また色相(H)、彩度(S)、輝度(V)の調整は、その順序を問わない。
図15(a)では、スライドバー213aと、スライダ213bを図示している。そしてスライダ213bは、入力装置30の操作によりスライドバー213a上において図中左右に移動しスライドが可能である。スライダ213bは、初期状態ではスライドバー213aの中央に位置し、この位置において色相(H)の調整前の値を表す。そしてユーザが、この中央位置からスライダ213bを図中右側に移動した場合、色相(H)を増加させる入力を行なうことになる。図15(a)では、このときの増分をΔHとして図示している。一方、中央位置からスライダ213bを図中左側に移動した場合、色相(H)を減少させる入力を行なうことになる。図15(a)では、このときの減少分を−ΔHとして図示している。
つまり色相(H)をΔH増加させたときは、平均色相値HaveではΔH増加するため、Have+ΔHとなる。またトーンカーブは、この箇所と、色相(H)の最小値0および最大値Hmaxを結ぶ2つの直線から構成される図15(b)の上側の太線のようになる。
また色相(H)をΔH減少させたときは、平均色相値HaveではΔH減少するため、Have−ΔHとなる。そしてトーンカーブは、この箇所と、色相(H)の最小値0および最大値Hmaxを結ぶ2つの直線から構成される図15(b)の下側の太線のようになる。
ここでも、上記ΔSや−ΔSは、彩度(S)の平均値Saveにおける増分、減少分を表すものとしている。
また彩度(S)をΔS減少させたときは、平均値SaveではΔS減少するため、Save−ΔSとなり、トーンカーブは、この箇所と、彩度(S)の最小値0および最大値Smaxを結ぶ2つの直線から構成される図16(b)の下側の太線のようになる。
ここでも、上記ΔVや−ΔVは、輝度(V)の平均値Vaveにおける増分、減少分を表すものとしている。
また輝度(V)をΔV減少させたときは、平均値VaveではΔV減少するため、Vave−ΔVとなり、トーンカーブは、この箇所と、輝度(V)の最小値0および最大値Vmaxを結ぶ2つの直線から構成される図17(b)の下側の太線のようになる。
図18では、指定領域を選択した後に、ユーザが色相(H)および彩度(S)の調整を行なう場合を示している。このときユーザは、入力装置30を操作し、表示画面21に表示されているカーソルを左右方向または上下方向に移動させドラッグ操作を行なう。また表示画面21がタッチパネルだった場合は、ユーザは、ユーザの指やタッチペン等により表示画面21上で左右方向または上下方向にスワイプ操作を行なう。
図19(a)では、調整を行なう項目を切り替えるのに、タップ操作で切り替える場合を示している。つまり入力装置30がタッチパネルであった場合に表示画面21の何れかの箇所をタップすると、調整を行なう項目が、「色相」および「彩度」と、「色相」および「輝度」との間で交互に切り替えられる。
そして調整を行なう項目が、図19(a)で示す「色相」および「彩度」から、図19(b)で示す「色相」および「輝度」に切り替えが行なわれたときは、図19(b)に示すように、左右方向の操作を行なったときは、色相(H)の調整が行なわれ、上下方向の操作を行なったときは、輝度(V)の調整が行なわれる。このとき色相(H)の調整については、図18の場合と同様となる。また上方向にスワイプ操作を行なったときには、輝度(V)を増加させ、下方向にスワイプ操作を行なったときには、輝度(V)を減少させる。なお指等の移動量および回数により色相(H)や輝度(V)の調整量を変化させることは、図18の場合と同様である。
図20(a)〜(c)では、表示画面21の左側に指定領域S1が選択された状態の画像Gが表示され、表示画面21の右側に「色相」、「彩度」、「輝度」のそれぞれに対応するラジオボタン214a、214b、214cが表示される。また指定領域として頭髪の部分である指定領域S1が選択されている。そしてユーザが入力装置30を使用して、このラジオボタン214a、214b、214cを選択すると、調整する項目として「色相」、「彩度」、「輝度」が切り替わる。
このとき例えば、ユーザが、カーソルや指等により、上述した左右方向の操作を行なったときは、色相(H)の調整が行なわれる。即ち、ユーザが右方向にドラッグ操作やスワイプ操作を行なったときは、選択された指定領域の色相(H)を増加させる。またユーザが左方向にドラッグ操作やスワイプ操作を行なったときは、選択された指定領域の色相(H)を減少させる。
また図20(c)は、ラジオボタン214cに対応する「輝度」が選択された状態を示している。このときもユーザが、上述した左右方向の操作を行なったときは、輝度(V)の調整が同様にして行なわれる。
以下、図2および図21を使用して画像処理装置10の動作について説明を行なう。
次に色変換部12が、RGBデータをデバイス非依存な色データであるHSVデータに変換する(ステップ102)。
さらに指定領域検出部14が、例えば、図5−1や図5−2で説明した方法により、指定領域を切り出す処理を行なう(ステップ104)。
そして判定部15が指定領域が低彩度の画像であると判定した場合(ステップ105でYes)、色相置換部16が、例えば、図9〜図12で説明した方法で、指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換する処理を行なう(ステップ106)。
一方、判定部15が指定領域が低彩度の画像ではないと判定した場合(ステップ105でNo)、ステップ107の処理に移行する。
ユーザによる画像処理の指示は、ユーザ指示受付部13が受け付ける(ステップ107)。
そして画像情報出力部18が、画像処理がなされた後の画像情報をHSVデータからRGBデータに戻して出力する(ステップ109)。このRGBデータは、表示装置20に送られ、表示画面21に画像処理後の画像が表示される。
次に画像処理装置10の第2の実施の形態について説明を行なう。
図22は、本発明の第2の実施の形態における画像処理装置10の機能構成例を表すブロック図である。なお図22では、画像処理装置10が有する種々の機能のうち第2の実施の形態に関係するものを選択して図示している。
図示するように本実施の形態の画像処理装置10は、画像情報取得部11と、色変換部12と、ユーザ指示受付部13と、指定領域検出部14と、置換度設定部19と、色相置換部16と、画像処理部17と、画像情報出力部18とを備える。
この重みは、例えば、彩度に対する色相の統一の度合いを表す加重関数を設定することで行なうことができる。本実施の形態では、この加重関数を彩度適応関数と呼ぶことにする。
図23では、横軸が彩度(S)を表し、縦軸が重みWsを表す。図示するように、彩度適応関数Ws(S)は、彩度(S)が0のときに重みWsが最大値Wsmaxを採る。そして重みWsは、彩度(S)が大きくなるに従い小さくなるとともに、予め定められた彩度S0以上で重みWsが0となるように設定される。
また図24(b)は、彩度適応関数Ws(S)を使用して色相(H)の置換を行なった場合をH−S平面上で示した図である。
図示するように、低彩度の画素については、色相(H)が、平均色相値Haveに向かって置換されている。対して高彩度の画素については、色相(H)の置換は行われず、色相(H)の値は維持される。
以下、図23および図25を使用して画像処理装置10の動作について説明を行なう。
そして色相置換部16が、彩度適応関数を使用し、指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換する処理を行なう(ステップ206)。
また第2の実施の形態によれば、これに加え、指定領域にグラデーションが含まれる場合でも、画像調整をより自然に行なうことができる。
次に、画像処理装置10のハードウェア構成について説明する。
図26は、画像処理装置10のハードウェア構成を示した図である。
画像処理装置10は、上述したようにパーソナルコンピュータ等により実現される。そして図示するように、画像処理装置10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92、およびHDD(Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーションソフトウェア等の各種プログラムを実行する。また、メインメモリ92は、各種プログラムやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD93は、各種プログラムに対する入力データや各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
さらに、画像処理装置10は、外部との通信を行なうための通信インターフェース(以下、「通信I/F」と表記する)94を備える。
ここで以上説明を行った本実施の形態における画像処理装置10が行なう処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。
Claims (6)
- 画像処理を行なう画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域として指定した指定領域を検出する指定領域検出部と、
検出した前記指定領域が予め定められた彩度よりも低い低彩度の画像であったときに、当該指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換し、検出した当該指定領域が予め定められた彩度以上の高彩度の画像であったときには、色相を置換しない色相置換部と、
置換された画像情報に基づき前記指定領域の画像処理を行なう画像処理部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記色相置換部において彩度に応じて色相の統一の度合いを変化させるための重みを設定する置換度設定部をさらに備え、
前記置換度設定部は、彩度が小さいほど色相の統一の度合いをより大きくなるようにし、彩度が大きいほど色相の統一の度合いをより小さくなるように前記重みを設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記色相置換部は、前記指定領域の画像情報が採る色相の平均に基づき画像情報を置換することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 画像処理を行なう画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域として指定した指定領域を検出し、
検出した前記指定領域が予め定められた彩度よりも低い低彩度の画像であったときに、当該指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換し、検出した当該指定領域が予め定められた彩度以上の高彩度の画像であったときには、色相を置換せず、
置換された画像情報に基づき前記指定領域の画像処理を行なう
ことを特徴とする画像処理方法。 - 画像を表示する表示装置と、
前記表示装置に表示される画像の画像情報に対し画像処理を行なう画像処理装置と、
ユーザが前記画像処理装置に対し画像処理を行なうための指示を入力する入力装置と、
を備え、
前記画像処理装置は、
前記画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域として指定した指定領域を検出する指定領域検出部と、
検出した前記指定領域が予め定められた彩度よりも低い低彩度の画像であったときに、当該指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換し、検出した当該指定領域が予め定められた彩度以上の高彩度の画像であったときには、色相を置換しない色相置換部と、
置換された画像情報に基づき前記指定領域の画像処理を行なう画像処理部と、
を備えることを特徴とする画像処理システム。 - コンピュータに、
画像処理を行なう画像の中から、ユーザが画像処理を行なう画像領域として指定した指定領域を検出する機能と、
検出した前記指定領域が予め定められた彩度よりも低い低彩度の画像であったときに、当該指定領域における画像情報を色相が統一されたものとなるように置換し、検出した当該指定領域が予め定められた彩度以上の高彩度の画像であったときには、色相を置換しない機能と、
置換された画像情報に基づき前記指定領域の画像処理を行なう機能と、
を実現させるプログラム。
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