JP2018097415A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より高い精度を実現しつつより速い処理速度でMatting処理を行なうことができ、精度と処理速度とを両立させることができる画像処理装置等を提供できる。【解決手段】画像の画像情報を取得する画像情報取得部11と、画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成部12と、二値画像を使用して、第1の領域および第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定部13と、画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得部14と、未知領域において、代表色を基に第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成部16と、を備える画像処理装置10。【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理システム、プログラムに関する。
画像から特定領域を切り出す処理は、特定領域の特性を解析、または特定領域をデザインするなど、画像編集や加工の分野では欠かせないものの1つである。特定領域を切り出す方法としては、様々なアプローチが考えられるが、例えば、グラフカット(GraphCut)法が公知の代表手法として挙げられる。
特定領域の切り出しの結果は、通常、前景と後景の二値画像で表すことができる。しかしながら、衣類や人物の髪などで境界が曖昧な領域を完全に切り出すことは困難である。特に髪の領域や透過を表す領域などは前景と後景とが混ざり、区別が困難である部分がある。このため、切り出した領域をマスクとして用いて、特定領域の色調整や質感の制御などの画像処理を行った場合、段差を生じるなど結果が不自然になることがある。
この段差を解消するために、境界をぼかすなどの処理を行い、境界の内側から外側に向かって階調を生成することで、多値のマスクを作成する従来手法が存在する。また他の方法として、前景と後景に分離された二値画像の境界部において前景の度合いを表す画素値を多値で表わすMatting処理を行なうことがある。
特許文献1には、矩形エリア外の画像に基づいて、背景用ガウス混合モデルが作成され、各背景用ガウス分布に関して、矩形エリア内の画像に対する寄与度が算出され、寄与度に応じた重み値を用いて各背景用ガウス分布を修正することにより、修正後の背景用ガウス混合モデルが生成される画像処理方法が記載されている。
また特許文献2には、領域指定部において、操作者が画面上で人物画像における人物の顔の領域を指定すると、補正対象領域抽出部が領域の色情報等に基づいて肌領域および頭髪領域からなる補正対象領域を抽出し、マスク作成部が補正対象領域にのみ補正の効果を及ぼすための、領域の境界をぼかしたマスク画像を作成し、画像合成部は、画像補正部で画像全体が補正された全体補正画像ともとの人物画像とを、対応する画素毎にマスク画像が表す重みで合成して、補正対象領域のみが境界をぼかしながら補正された補正済画像を得る画像補正方法が記載されている。
さらに特許文献3には、拡張トライマップ画像生成部は、入力画像のラベル=1の前景画像領域画素とラベル=0の背景画像領域画素からなる2値画像から、その境界に所定幅のラベル=−1の未確定領域画素を設定した3値画像を生成し、アルファマスク画像生成部は、入力画像と3値画像よりアルファマスク画像を生成し、トライマップ画像更新部は、アルファマスク画像のうち、透明度が、最小値でも、最大値でもない画素とその近傍の画素を未確定領域を示すラベル=−1に更新し、トライマップ画像を更新し、収束判定部は、更新前後のトライマップ画像が同一のとき、トライマップ画像を出力部より出力する画像処理装置が記載されている。
特開2015−176163号公報 特開2006−338377号公報 特開2010−66802号公報
Matting処理を行なうときには、前景(第1の領域)と後景(第2の領域)との境界部の未知領域に対する前景成分および後景成分を予測する。即ち、Matting処理を行なうときには、前景と後景との境界部において、前景や後景に相当する画素値を予測する処理が必要となる。このとき前景成分への係数が、前景の度合いを表す画像(Matting画像)となる。
しかしながら、Matting処理を精度よく行なおうとすると、処理構造が複雑になり装置への実装が困難になりやすく、また処理速度が低下することがある。
本発明は、より高い精度を実現しつつより速い処理速度でMatting処理を行なうことができ、精度と処理速度とを両立させることができる画像処理装置等を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、画像の画像情報を取得する画像情報取得部と、前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成部と、前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定部と、前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得部と、前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成部と、を備える画像処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記代表色と前記未知領域中の画素の画素値との色距離を求める色距離算出部をさらに備え、前記多値画像生成部は、前記色距離を基に多値の画素値を求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記代表色取得部は、前記特定の領域として前記第1の領域における代表色を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記代表色取得部は、前記第1の領域に属する画素の画素値の特徴量を基に前記代表色を取得することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記未知領域設定部は、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部の画素を中心として二値の画素値の設定を解除するフィルタを適用することで前記未知領域を設定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像処理装置である。
請求項6に記載の発明は、画像の画像情報を取得する画像情報取得工程と、前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成工程と、前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定工程と、前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得工程と、前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成工程と、を含む画像処理方法である。
請求項7に記載の発明は、画像を表示する表示装置と、前記表示装置に表示される前記画像の画像情報に対し画像処理を行なう画像処理装置と、を備え、前記画像処理装置は、前記画像情報を取得する画像情報取得部と、前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成部と、前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定部と、前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得部と、前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成部と、を備える画像処理システムである。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、画像の画像情報を取得する画像情報取得機能と、前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成機能と、前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定機能と、前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得機能と、前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成機能と、を実現させるプログラムである。
請求項1の発明によれば、より高い精度を実現しつつより速い処理速度でMatting処理を行なうことができ、精度と処理速度とを両立させることができる画像処理装置を提供できる。
請求項2の発明によれば、ユーザの意図に沿った多値画像が生成しやすくなる。
請求項3の発明によれば、第1の領域の度合いを表す多値画像を求めるのがより容易になる。
請求項4の発明によれば、ユーザが特定の領域を指定する負担を軽減することができる。
請求項5の発明によれば、未知領域の設定がより容易になる。
請求項6の発明によれば、より高い精度を実現しつつより速い処理速度でMatting処理を行なうことができ、精度と処理速度とを両立させることができる画像処理方法を提供できる。
請求項7の発明によれば、画像処理がより容易に行える画像処理システムが提供できる。
請求項8の発明によれば、より高い精度を実現しつつより速い処理速度でMatting処理を行なうことができ、精度と処理速度とを両立させることができる機能をコンピュータにより実現できる。
本実施の形態における画像処理システムの構成例を示す図である。 第1の実施形態における画像処理装置の機能構成例を表すブロック図である。 (a)は、画像処理を行なう前の画像であり、画像情報取得部が取得した画像情報に基づき表示装置に表示した原画像を示している。(b)は、二値画像生成部で原画像の処理を行った後の二値画像である。 図3(a)の画像に実際にシード1およびシード2を与えた例を示している。 (a)〜(b)は、加重について説明した図である。 (a)〜(b)は、加重を決定する方法について示した図である。 (a)〜(b)は、未知領域設定部が、未知領域を設定する処理について示した図である。 (a)〜(b)は、二値画像に対し前景および後景の境界部で未知領域を設定した場合を示している。 ユーザが原画像上で特定の領域を指定する場合を示した図である。 (a)は、ユーザが原画像上で特定の領域を複数指定する場合を示した図である。(b)は、色指定マスク画像について示した図である。(c)は、統合色指定マスク画像について示した図である。 (a)〜(c)は、未知領域中の各画素に対し、色距離を求める方法を示した図である。 (a)〜(b)は、未知領域中の各画素に対し、色距離を求める方法を示した図である。 (a)〜(b)は、未知領域中の各画素に対し、色距離を求める方法を示した図である。 (a)〜(c)は、関数fの例について示した図である。 (a)〜(c)は、二値画像生成部が生成した二値画像と多値画像生成部が生成した多値画像とを比較した図である。 前景の領域に属する画素の画素値から特徴量を抽出する方法の第1の例を示した図である。 前景の領域に属する画素の画素値から特徴量を抽出する方法の第2の例を示した図である。 第1の実施形態および第2の実施形態における画像処理装置の動作について説明したフローチャートである。 画像処理装置のハードウェア構成を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像処理システム全体の説明>
図1は、本実施の形態における画像処理システム1の構成例を示す図である。
図示するように本実施の形態の画像処理システム1は、表示装置20に表示される画像の画像情報に対し画像処理を行なう画像処理装置10と、画像処理装置10により作成された画像情報が入力され、この画像情報に基づき画像を表示する表示装置20と、画像処理装置10に対しユーザが種々の情報を入力するための入力装置30とを備える。
画像処理装置10は、例えば、所謂汎用のパーソナルコンピュータ(PC)である。そして、画像処理装置10は、OS(Operating System)による管理下において、各種アプリケーションソフトウェアを動作させることで、画像情報の作成等が行われるようになっている。
表示装置20は、表示画面21に画像を表示する。表示装置20は、例えばPC用の液晶ディスプレイ、液晶テレビあるいはプロジェクタなど、加法混色にて画像を表示する機能を備えたもので構成される。したがって、表示装置20における表示方式は、液晶方式に限定されるものではない。なお、図1に示す例では、表示装置20内に表示画面21が設けられているが、表示装置20として例えばプロジェクタを用いる場合、表示画面21は、表示装置20の外部に設けられたスクリーン等となる。
入力装置30は、キーボードやマウス等で構成される。入力装置30は、画像処理を行なうためのアプリケーションソフトウェアの起動、終了や、詳しくは後述するが、画像処理を行なう際に、ユーザが画像処理装置10に対し画像処理を行なうための指示を入力するのに使用する。
画像処理装置10および表示装置20は、DVI(Digital Visual Interface)を介して接続されている。なお、DVIに代えて、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDisplayPort等を介して接続するようにしてもかまわない。
また画像処理装置10と入力装置30とは、例えば、USB(Universal Serial Bus)を介して接続されている。なお、USBに代えて、IEEE1394やRS−232C等を介して接続されていてもよい。
このような画像処理システム1において、表示装置20には、まず最初に画像処理を行なう前の画像である原画像が表示される。そしてユーザが入力装置30を使用して、画像処理装置10に対し画像処理を行なうための指示を入力すると、画像処理装置10により原画像の画像情報に対し画像処理がなされる。この画像処理の結果は、表示装置20に表示される画像に反映され、画像処理後の画像が再描画されて表示装置20に表示されることになる。この場合、ユーザは、表示装置20を見ながらインタラクティブに画像処理を行なうことができ、より直感的に、またより容易に画像処理の作業を行える。
なお本実施の形態における画像処理システム1は、図1の形態に限られるものではない。例えば、画像処理システム1としてタブレット端末を例示することができる。この場合、タブレット端末は、タッチパネルを備え、このタッチパネルにより画像の表示を行なうとともにユーザの指示が入力される。即ち、タッチパネルが、表示装置20および入力装置30として機能する。また同様に表示装置20および入力装置30を統合した装置として、タッチモニタを用いることもできる。これは、上記表示装置20の表示画面21としてタッチパネルを使用したものである。この場合、画像処理装置10により画像情報が作成され、この画像情報に基づきタッチモニタに画像が表示される。そしてユーザは、このタッチモニタをタッチ等することで画像処理を行なうための指示を入力する。
<画像処理装置の説明>
[第1の実施形態]
次に画像処理装置10の第1の実施形態について説明を行なう。
第1の実施形態では、後述する代表色をユーザが指定する場合について説明する。
図2は、第1の実施形態における画像処理装置10の機能構成例を表すブロック図である。なお図2では、画像処理装置10が有する種々の機能のうち第1の実施形態に関係するものを選択して図示している。
図示するように本実施の形態の画像処理装置10は、画像情報取得部11と、二値画像生成部12と、未知領域設定部13と、代表色取得部14と、色距離算出部15と、多値画像生成部16と、画像情報出力部17とを備える。
画像情報取得部11は、画像処理を行なう画像の画像情報を取得する。即ち、画像情報取得部11は、画像処理を行なう前の原画像の画像情報を取得する。この画像情報は、表示装置20で表示を行なうための、例えば、RGB(Red、Green、Blue)のビデオデータ(RGBデータ)である。
二値画像生成部12は、画像情報から前景(第1の領域)または後景(第2の領域)であることを示す二値で表された二値画像を生成する。
図3(a)〜(b)は、二値画像生成部12が行なう処理について示した図である。
ここで図3(a)は、画像処理を行なう前の画像であり、画像情報取得部11が取得した画像情報に基づき表示装置20に表示した原画像G1を示している。この原画像G1は、人物と、人物の背後に写る背景とからなる写真画像である。そしてここでは前景を人物の髪の部分とし、後景として髪以外の部分としたときに、前景である髪の部分を切り出す場合を考える。このとき前景は、髪であるため前景と後景との境界は、曖昧である。
また図3(b)は、二値画像生成部12で原画像G1の処理を行った後の二値画像G1’である。
ここでは、画像情報取得部11が取得した画像情報を、前景である髪の部分を、例えば、「1」とし、髪以外の後景の部分を「0」とすることで二値化し、二値画像G1’としたものである。なお画像G1’は、原画像G1から前景を切り出す二値マスク画像と考えることもできる。
二値画像生成部12が、画像情報を二値化するには、以下の方法を使用することができる。
この場合、ユーザは、前景の髪の部分と後景の髪以外の部分との境界を挟み、前景と後景とで代表となる軌跡をそれぞれ与える。この軌跡は、入力装置30により入力することができる。具体的には、入力装置30がマウスであった場合は、マウスを操作して表示装置20で表示している図3(a)の画像をドラッグし軌跡を描く。また入力装置30がタッチパネルであった場合は、ユーザの指やタッチペン等により表示画面をなぞりスワイプすることで同様に軌跡を描く。なお軌跡ではなく、点として与えてもよい。即ち、前景と後景とで代表となる位置を示す情報を与えればよい。また以後、この軌跡等の情報を「シード」と言うことがある。また前景に対して与える軌跡等の情報を「シード1」、後景に対して与える軌跡等の情報を「シード2」と言うことがある。
図4は、図3(a)の画像G1に実際にシード1およびシード2を与えた例を示している。
図示するように画像G1に対し、前景である人物の髪の部分にはシード1が設定され、後景である髪以外の部分にはシード2が設定されている。
そして二値画像生成部12は、このシード1およびシード2を基にして領域拡張方法により、それぞれの領域を拡張する。
本実施の形態の領域拡張方法ではシード1やシード2に属する画素の画素値を、周囲の画素へ画素値の伝搬をすることで画素値を決める。この方法として、画素が持つ強さの伝搬により、領域を拡張していく原理が適用できる。
具体的には、以下の方法を応用することができる。この方法は、特開2016−006645号公報に記載された方法である。
例えばシードが与えられた画素にラベルを設ける。この場合、前景においてシード1が与えられた画素に対しては、ラベル1を設定し、後景においてシード2が与えられた画素に対しては、ラベル2を設定する。そしてシードが与えられた画素には強さ1を設定しておき、シードが与えられた画素から、まだシードが与えられていない画素に対して、強さを伝搬していきながら、かつ、強さ同士を比較しながら強い方のラベルが採用されていく方法がある。この方法によれば、前景と後景とのそれぞれに与えられたシードからそれぞれのラベルを有する画素がその領域を拡張していき、最終的に前景と後景に分離される。
このとき1つの画素から隣接する画素への強さの影響度として加重を考える。そして例えば、この1つの画素から隣接する画素へ強さを伝搬する際には、1つの画素の持つ強さと加重を乗じ、乗じた値が隣接画素の強さになるように行なうことを基本とする。このとき「強さ」は、ラベルに対応する前景や後景に属する強さであり、ある画素がラベルに対応する前景や後景に属する可能性の大きさを表す。強さが大きいほどその画素がラベルに対応する前景や後景に属する可能性が高く、強さが小さいほどその画素がラベルに対応する前景や後景に属する可能性が低い。
また「加重」については、次のように考えることができる。
図5−1(a)〜(b)は、加重について説明した図である。
図5−1(a)では、対象画素Tに対して加重を決定する隣接画素Rを示している。この場合、隣接画素Rは、対象画素Tに隣接する8画素である。そして加重は、原画像の画素情報を用いて決定される。つまり対象画素Tに対する隣接画素Rへの加重は、画素値が近いものほどより大きく、画素値が遠いものほどより小さくなるように決められる。画素値が近いか否かは、例えば、画素値(例えば、RGB値)のユークリッド距離などを使用して決めることができる。
例えば、対象画素Tの画素値をP=(R、G、B)とし、隣接画素Rの画素値をP=(R、G、B)とすると、RGB値のユークリッド距離dは、下記数1式で定義できる。
Figure 2018097415
またRGB値のユークリッド距離dの代わりに下記数2式に示したYCbCr値を使用したユークリッド距離d を考えてもよい。数2式は、対象画素Tの画素値が、P=(Y、Cb、Cr)であり、隣接画素Rの画素値が、P=(Y、Cb、Cr)であったときのユークリッド距離d を示している。また数2式のユークリッド距離d は、重み係数W、WCb、WCrを使用した重みづけユークリッド距離となっている。
Figure 2018097415
さらに画素値は、3成分からなるものに限定されるものではない。例えば、n次元色空間を使用し、n個の色成分によるユークリッド距離d を考えてもよい。
例えば、下記数3式は、色成分が、X、X、…、Xである場合である。そして数3式は、対象画素Tの画素値が、P=(X10、X20、…、Xn0)であり、隣接画素Rの画素値が、P=(X1i、X2i、…、Xni)であったときのユークリッド距離d を示している。なお数3式のユークリッド距離d も重み係数WX1、WX2、…、WXnを使用した重みづけユークリッド距離となっている。
Figure 2018097415
図5−1(b)では、対象画素Tに対して決められる加重の大きさを図示している。ここでは、対象画素Tに対して決められる加重がより大きい隣接画素Rについては、より太い線で示し、対象画素Tに対して決められる加重がより小さい隣接画素Rについては、より細い線で示している。
なおユークリッド距離dから加重を決定するのは、具体的には以下の方法で行なっている。
図5−2(a)〜(b)は、加重を決定する方法について示した図である。図5−2(a)〜(b)において、横軸は、ユークリッド距離dを表し、縦軸は、加重を表す。
このユークリッド距離dは、強さを与えられた画素とその画素の周辺に位置する画素との間で決まる画素値のユークリッド距離dである。そして例えば、図5−2(a)に図示するように非線形の単調減少関数を定め、ユークリッド距離dに対し、この単調減少関数により決まる値を加重とする。
つまりユークリッド距離dが小さいほど、加重はより大きくなり、ユークリッド距離dが大きいほど、加重はより小さくなる。
なお単調減少関数は、図5−2(a)のような形状のものに限られるものではなく、単調減少関数であれば特に限られるものではない。よって図5−2(b)のような線形の単調減少関数であってもよい。またユークリッド距離dの特定の範囲で線形であり、他の範囲で非線形であるような区分線形の単調減少関数であってもよい。
以上のように、強さの伝搬と強さの比較により、結果的に「ラベル」が伝搬され領域を分離することができる。この場合、ラベルと強さが伝搬し、領域の切り分けを行なうと考えることができる。そして二値画像生成部12は、前景であるラベル1が付与された領域の画素値を「1」とし、後景であるラベル2が付与された領域の画素値を「0」とすることで二値画像を生成することができる。なお、領域分離については、グラフカットなどの他の手法を用いても構わない。
未知領域設定部13は、二値画像の中から多値画像としたい領域を抽出し、画素値が決定していない画像領域である未知領域を設定する。
この未知領域は、二値画像における前景と後景の境界部の周囲の画像領域となる。よって未知領域設定部13は、二値画像G1’を使用して、前景および後景の境界部で未知領域Mを設定する。これは、前景および後景の境界部で画素に付与されていたラベルをリセットする、と言うこともできる。
本実施の形態では、未知領域設定部13は、二値画像G1’の中で隣接画素の画素値が異なる画素に対し、未知領域Mを設定するフィルタを適用する。具体的には、未知領域設定部13は、前景および後景の境界部の画素を中心として二値の画素値の設定を解除する(ラベルをリセットする)フィルタを適用することで未知領域Mを設定する。
図6(a)〜(b)は、未知領域設定部13が、未知領域Mを設定する処理について示した図である。
このうち図6(a)は、未知領域Mを設定するフィルタを示している。このフィルタは、フィルタ内部にある各画素のうち前景および後景の画素を含む場合に、中心画素に対して未知領域Mが設定される。図6(a)のように、前景と後景の境界に未知領域Mを設定することができる。またフィルタの大きさは、例えば、10画素×10画素である。
図6(b)は、このフィルタを使用して未知領域Mを設定した後について示した図である。図6(b)で示すように図6(a)で図示した画素値が「1」と「0」との境界部において未知領域Mが設定される。
図7(a)〜(b)は、二値画像G1’に対し前景および後景の境界部で未知領域Mを設定した場合を示している。
このうち図7(a)は、図3(b)と同様の図であり、二値画像G1’を示している。
また図7(b)は、前景および後景の境界部で未知領域Mを設定した場合の未知領域設定画像Gを示している。図示するように前景である髪の部分と後景である髪以外の部分との境界部に、未知領域設定部13で設定した未知領域Mが適用される。
代表色取得部14は、画像中の特定の領域における代表色を取得する。この画像は、原画像G1である。そしてこの特定の領域は、前景であり、第1の実施形態ではこの領域をユーザが指定する。
図8は、ユーザが原画像G1上で特定の領域を指定する場合を示した図である。
図示するようにユーザは、表示装置20で表示している原画像G1を確認しながら、入力装置30を操作し、切り抜きたい領域(この場合、前景である髪の部分)をクリックまたはタップすることで、その画素を代表色として選択する。代表色はユーザが選択した1画素、またはその周辺画素の情報を用いても構わない。このとき、前景の領域のみを用いることで、ユーザが後景を選択しても代表色として決定しないようにすることで、ユーザの誤操作を防ぐことができる。
図9(a)は、ユーザが原画像G1上で特定の領域を複数指定する場合を示した図である。
この場合、図9(a)に示すようにユーザは、切り抜きたい領域(この場合、前景である髪の部分)として、3箇所を選択している。このように選択した代表色を平均して用いてもよいし、複数の代表色を用いてもよい。複数の代表色を用いる方法については後述する。なお、本実施の形態では、3個の代表色を用いたが、その数は、特に限られるものではなく、いくつでもよい。
色距離算出部15は、代表色取得部14が取得した代表色と未知領域M中の画素との色距離を求める。ここでは例として、HSV色空間のVを用いた場合を例に取り説明する。
図10(a)〜(c)、図11(a)〜(b)、および図12(a)〜(b)は、未知領域M中の各画素に対し、色距離を求める方法を示した図である。
このうち図10(a)は、図7(b)と同様の図であり、未知領域Mを設定したときの未知領域設定画像Gを示す。また図10(b)は、未知領域Mの中で人物の頭部付近を拡大した図である。また図10(c)は、未知領域Mの中で髪の毛先部分を拡大した図である。
図10(b)および図10(c)において、暗いほど画素値が小さく、明るいほど画素値が大きいことを示している。また、白い太線より外側が前景の領域、黒い太線より外側が後景の領域を示しており、両太線の内側が未知領域Mである。
図11(a)は、図10(b)に示した各画素のVの値を示す。また図11(b)は、図10(c)に示した各画素のVの値を示す。
そして代表色取得部14が取得した代表色をVとすると、位置(i、j)における画素のVの値との差ΔV(i、j)は、以下の数4式で表すことができる。即ち、ΔV(i、j)は、位置(i、j)における画素のVと代表色Vとの色距離を表す。
Figure 2018097415
図12(a)は、図10(b)に示した各画素について、代表色Vを0.2としたときのΔV(i、j)の値を示す。また図12(b)は、図10(c)に示した各画素について、代表色Vを0.2としたときのΔV(i、j)の値を示す。
この色距離ΔV(i、j)の分布から分かるように、図12(a)の場合は、急激に色が変化する領域であるため、色距離ΔV(i、j)の変化も急激に変化となる。一方で、図12(b)の場合は、前景と後景との領域の境界が曖昧なため、毛先の形状に合わせてΔV(i、j)の変化も緩やかな変化となる。
以上が、1個の代表色を用いた場合である。
また、髪や洋服などの同一の領域でも光の当たり方などによって色が大きく異なる場合がある。そのため複数の代表色を取得し、これを統合してもよい。
図9に戻り、複数の代表色を用いる場合について示す。ここでは一例として、HSV色空間のVを用いた場合を例に取り説明する。ここで前述の図9(a)で選択した3個の代表色をVd1、Vd2、Vd3とすると、位置(i、j)における画素のVの値との差ΔV1(i、j)、ΔV2(i、j)、ΔV3(i、j)は、以下の数5式、数6式、数7式で表すことができる。即ち、ΔV1(i、j)、ΔV2(i、j)、ΔV3(i、j)は、位置(i、j)における画素のVと代表色Vd1、Vd2、Vd3との色距離を表し、これを図9(b)に示すように色指定マスク画像と呼ぶ。
Figure 2018097415
Figure 2018097415
Figure 2018097415
数5式、数6式、数7式で算出したΔV1(i、j)、ΔV2(i、j)、ΔV3(i、j)を統合することで、図9(c)で示す統合色指定マスク画像を生成する。統合色指定マスク画像をΔV’(i、j)とすると、以下の数8式で表すことができる。
Figure 2018097415
数8式に示したように、各画素で、ΔV1(i、j)、ΔV2(i、j)、ΔV3(i、j)のうち最も高い値をΔV’(i、j)として用いることができ、これが複数の代表色を考慮した色距離となる。なお、ΔV1(i、j)、ΔV2(i、j)、ΔV3(i、j)の平均を用いても構わない。なお、本実施の形態では、3個の代表色を用いたが、その数は、特に限られるものではなく、いくつでもよい。
多値画像生成部16は、未知領域Mにおいて、代表色を基に前景(第1の領域)の度合いを表す多値の画素値を求める。さらに具体的には、多値画像生成部16は、代表色を基に求めた色距離を基に多値の画素値を求める。そして多値画像生成部16は、多値の画素値による多値画像G1”を生成する。
未知領域Mの画素値Cは、例えばCの周辺にある前景の領域(ラベル1)のついた画素値をF、後景の領域(ラベル2)の画素値をBとしてペアを選んだときCは、以下の数9式で表すことができる。
Figure 2018097415
ここでαは、0≦α≦1であり、前景の度合いを表すパラメータである。数9式よりα=1ならばC=Fとなり、前景のラベル1に属する画素となる。またα=0ならばC=Bとなるので、後景のラベル2に属する画素となる。そして0<α<1では、その中間の属性を有する画素となる。即ち、αは、前景の領域と後景の領域のブレンド率であると言うこともできる。そしてαが大きいほど前景の度合いが大きくなるとともに後景の度合いが小さくなり、αが小さいほど前景の度合いが小さくなるとともに後景の度合いが大きくなる。
多値画像生成部16は、色距離算出部15で算出した色距離を使用して未知領域M中の各画素に対するブレンド率αを求める。そして多値画像生成部16は、未知領域Mの画素値をブレンド率αとする。これにより多値画像生成部16は、多値画像G1”を生成する。この多値画像G1”において、図7(b)の未知領域設定画像Gにおいて前景となった部分の画素の画素値は1となる。また図7(b)の未知領域設定画像Gにおいて後景となった部分の画素の画素値は0となる。また図7(b)の未知領域設定画像Gにおいて未知領域Mとなった部分の画素値はブレンド率αとなり、画素値は、0以上1以下となる。
ブレンド率αは、例えば、以下の数10式により算出することができる。
Figure 2018097415
ここでα(i、j)は、位置(i、j)におけるブレンド率αの値を示す。またfは、色距離ΔV(i、j)からα(i、j)を求めるための関数である。関数fは、単調減少関数である。即ち、色距離が小さい(前景の色との相違がより小さい)ほど、ブレンド率αは、より大きくなり、前景の度合いが大きくなるとともに後景の度合いは小さくなる。対して、色距離が大きい(前景の色との相違がより大きい)ほど、ブレンド率αは、より小さくなり、前景の度合いが小さくなるとともに後景の度合いは大きくなる。
図13(a)〜(c)は、関数fの例について示した図である。
ここで横軸は、ΔV(i、j)(図では、ΔVとして図示)を表し、縦軸は、α(i、j)(図では、αとして図示)を表す。
このうち図13(a)は、関数fを線形の単調減少関数とした場合を示している。ただし線形である場合に限られるものではなく、図13(b)や図13(c)のように関数fを非線形の単調減少関数としてもよい。また特定の範囲で線形であり、他の範囲で非線形であるような区分線形の単調減少関数であってもよい。さらに連続的にブレンド率αが減少する場合のみならず、ΔV(i、j)の増加に伴い、ブレンド率αが一定となる範囲があってもよい。
図14(a)〜(c)は、二値画像生成部12が生成した二値画像G1’と多値画像生成部16が生成した多値画像G1”とを比較した図である。
このうち図14(a)は、図3(b)と同様の図であり、二値画像G1’の全体図を示している。ただしここでは、説明をよりわかりやすくするため、前景に属する画素値が「1」の画素を白色とし、後景に属する画素値が「0」の画素を黒色としている。また図14(b)は、図14(a)の毛先部分を拡大した図である。さらに図14(c)は、図14(b)と同じ箇所を多値画像G1”の場合で示した図である。ここでは、前景に属する画素値が「1」の画素を白色とし、後景に属する画素値が「0」の画素を黒色とするとともに、0と1との中間の画素値を有する画素は、グレーとしている。
図14(b)と図14(c)とを比較するとわかるように、二値画像G1’では境界の判断が難しかった領域付近を、多値画像G1”とすることで、曖昧な状態を表現することができる。そして多値画像G1”は、前景と後景との境界部における曖昧な領域を多値で表すマスクとして使用することができる。そしてこのマスクにより原画像G1から前景である髪の部分を切り出すことができる。このようにこのマスクは、衣類や人物の髪など境界が曖昧な領域を切り出すのに有効である。
画像情報出力部17は、以上のように画像処理がなされた後の多値画像の画像情報を出力する。画像処理がなされた後の画像情報は、表示装置20に送られる。そして表示装置20にてこの画像情報に基づき画像が表示される。この場合、多値画像生成部16が生成した多値画像が表示装置20に表示される。またこの多値画像を利用したマスクにより原画像G1から前景を切り出した画像を表示してもよい。
[第2の実施形態]
次に画像処理装置10の第2の実施形態について説明を行なう。
第2の実施形態では、代表色取得部14が、代表色をいわば自動的に生成する場合について説明する。
第2の実施形態における画像処理装置10の機能構成例は、図2に示した場合と同様である。そして第2の実施形態は、第1の実施形態に比較して、代表色取得部14の動作が異なり、他は同様である。
よって以下、第2の実施形態における代表色取得部14の動作について主に説明を行なう。
第2の実施形態において代表色取得部14は、前景に属する画素の画素値から特徴量を抽出する。そして代表色取得部14は、この特徴量を基に代表色を取得する。
図15は、前景の領域に属する画素の画素値から特徴量を抽出する方法の第1の例を示した図である。
図15では、前景の領域に属する画素の画素値としてHSV色空間のVを用い、前景の領域に属する画素のVの値からヒストグラムを作成した例を示している。
図15で横軸は、Vの値を表し、縦軸は、頻度(画素数)を表す。
代表色取得部14は、このヒストグラムを使用して、特徴量を抽出し、それを代表色とする。例えば、代表色取得部14は、Vの平均値Vaveを代表色とすることができる。また例えば、代表色取得部14は、Vの固定値Vfixを設定し、これを代表色とすることができる。さらに例えば、代表色取得部14は、Vの最頻値Vmodを代表色とすることができる。
図16は、前景の領域に属する画素の画素値から特徴量を抽出する方法の第2の例を示した図である。
図16では、図15と同様のヒストグラムを用い、特徴量として平均値Vaveを抽出する。また平均値Vaveより予め定められた値だけ小さい(暗い)V値であるVを特徴量として抽出する。さらに平均値Vaveより予め定められた値だけ大きい(明るい)V値であるVを特徴量として抽出する。つまりここでは複数の代表色を抽出する。そしてこのように選択した代表色を平均して用いてもよいし、複数の代表色を用いてもよい。複数の代表色を用いる方法については前述した通りである。
次に画像処理装置10の動作について説明を行なう。
図17は、第1の実施形態および第2の実施形態における画像処理装置10の動作について説明したフローチャートである。
まず画像情報取得部11が、画像処理を行なう原画像G1の画像情報としてRGBデータを取得する(ステップ101)。
次に二値画像生成部12が、画像情報を前景または後景であることを示す二値で表された二値画像を生成する(ステップ102)。その結果、図3(b)に示すような二値画像G1’が生成される。
次に未知領域設定部13が、二値画像を使用して、前景および後景の境界部で未知領域Mを設定する(ステップ103)。この処理は、図6で示したような未知領域Mを設定するフィルタを使用することで行なう。その結果、図7(b)で示すような未知領域Mが設定される。
そして代表色取得部14が、画像中の特定の領域における代表色を取得する(ステップ104)。この特定の領域は、第1の実施形態では、ユーザが指定し、代表色取得部14は、これから代表色を取得する。また第2の実施形態では、図15、図16に示したように、前景の領域に属する画素の画素値から特徴量を抽出し、これから代表色を決定する。
次に色距離算出部15が、代表色取得部14が取得した代表色と未知領域M中の各画素の色距離を算出する(ステップ105)。
そして多値画像生成部16が、未知領域Mにおいて、色距離からブレンド率αを求め、前景の度合いを表す多値画像の画素値を求める。これにより多値画像生成部16は、前景の度合いを表す多値画像を生成する(ステップ106)。
さらに画像情報出力部17が、以上のように画像処理がなされた後の多値画像の画像情報を出力する(ステップ107)。
以上説明した画像処理装置10によれば、未知領域Mを設定した後、未知領域M中の画素の画素値を色距離から求め、多値画像を生成する。この方法によれば、より高い精度を実現しつつより速い処理速度でMatting処理を行なうことができ、精度と処理速度とを両立させることができる。
なお以上説明した画像処理装置10で行われる処理は、画像の画像情報を取得する画像情報取得工程と、画像情報から前景(第1の領域)または後景(第2の領域)であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成工程と、二値画像を使用して、前景(第1の領域)および後景(第2の領域)の境界部で未知領域を設定する未知領域設定工程と、画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得工程と、未知領域において、代表色を基に前景(第1の領域)の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成工程と、を含む画像処理方法として捉えることもできる。
<画像処理装置のハードウェア構成例>
次に、画像処理装置10のハードウェア構成について説明する。
図18は、画像処理装置10のハードウェア構成を示した図である。
画像処理装置10は、上述したようにパーソナルコンピュータ等により実現される。そして図示するように、画像処理装置10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92、およびHDD(Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーションソフトウェア等の各種プログラムを実行する。また、メインメモリ92は、各種プログラムやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD93は、各種プログラムに対する入力データや各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
さらに、画像処理装置10は、外部との通信を行なうための通信インターフェース(以下、「通信I/F」と表記する)94を備える。
<プログラムの説明>
ここで以上説明を行った本実施の形態における画像処理装置10が行なう処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。
よって本実施の形態で、画像処理装置10が行なう処理は、コンピュータに、画像の画像情報を取得する画像情報取得機能と、画像情報から前景(第1の領域)または後景(第2の領域)であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成機能と、二値画像を使用して、前景(第1の領域)および後景(第2の領域)の境界部で未知領域を設定する未知領域設定機能と、画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得機能と、未知領域において、代表色を基に前景(第1の領域)の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成機能と、を実現させるプログラムとして捉えることもできる。
なお、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1…画像処理システム、10…画像処理装置、11…画像情報取得部、12…二値画像生成部、13…未知領域設定部、14…代表色取得部、15…色距離算出部、16…多値画像生成部、17…画像情報出力部、20…表示装置、30…入力装置

Claims (8)

  1. 画像の画像情報を取得する画像情報取得部と、
    前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成部と、
    前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定部と、
    前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得部と、
    前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記代表色と前記未知領域中の画素の画素値との色距離を求める色距離算出部をさらに備え、
    前記多値画像生成部は、前記色距離を基に多値の画素値を求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記代表色取得部は、前記特定の領域として前記第1の領域における代表色を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記代表色取得部は、前記第1の領域に属する画素の画素値の特徴量を基に前記代表色を取得することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記未知領域設定部は、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部の画素を中心として二値の画素値の設定を解除するフィルタを適用することで前記未知領域を設定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 画像の画像情報を取得する画像情報取得工程と、
    前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成工程と、
    前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定工程と、
    前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得工程と、
    前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成工程と、
    を含む画像処理方法。
  7. 画像を表示する表示装置と、
    前記表示装置に表示される前記画像の画像情報に対し画像処理を行なう画像処理装置と、
    を備え、
    前記画像処理装置は、
    前記画像情報を取得する画像情報取得部と、
    前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成部と、
    前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定部と、
    前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得部と、
    前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成部と、
    を備える画像処理システム。
  8. コンピュータに、
    画像の画像情報を取得する画像情報取得機能と、
    前記画像情報から第1の領域または第2の領域であることを示す二値で表された二値画像を生成する二値画像生成機能と、
    前記二値画像を使用して、前記第1の領域および前記第2の領域の境界部で未知領域を設定する未知領域設定機能と、
    前記画像中の特定の領域における代表色を取得する代表色取得機能と、
    前記未知領域において、前記代表色を基に前記第1の領域の度合いを表す多値の画素値を求める多値画像生成機能と、
    を実現させるプログラム。
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