本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技機2が設置された遊技場向けの遊技場用システム1に関する。この内容について、図1〜図26を参照して説明する。
遊技場用システム1は、インターネット上で閲覧可能なWEB上の情報公開サイトの閲覧状況が遊技場の来店状況等に影響を与える度合いを把握できるようにした有用なシステムである。この遊技場用システム1は、遊技場外に設置された管理サーバ10を含み、この管理サーバ10によって複数の遊技場の来店状況等が管理されている。なお、図1では、遊技場A、Bのみを例示しているが、より多くの遊技場を管理対象に設定できるようにすると良い。多くの遊技場を管理対象とすれば、情報公開サイトの閲覧状況が実際の来店状況等に与える影響をより精度高く把握できるようになる。なお、本例の説明では、遊技場Aを自店舗(自店、対象遊技場)とし、遊技場Bを他店舗としている。
各遊技場では、パチンコ遊技機(図示略)やスロットマシン等の遊技機2が複数、設置されている。各遊技機2には、遊技媒体の貸出機能(遊技価値の付与機能)及び計数機能を備える遊技機装置3や、遊技に役立つ各種情報を表示する情報表示装置4等が個別に設置されている。なお、図1では省略しているが数百台程度の遊技機、数十種類の遊技機種が管理対象となる遊技機として例示できる。
各遊技場の管理スペースには、遊技場内の各種機器の稼動状況を管理する管理装置12等が設置され、遊技機2が配列された遊技島の島端等には、スマートフォン等の携帯端末1Aを用いた会員登録が可能な登録装置14が設置されている。さらに、遊技場内には、獲得したメダル等を景品に交換するためのPOS端末(図示略)等が設置された景品交換カウンタが設けられている。
各遊技場では、管理装置12、スロットマシン等の遊技機2、遊技機2毎の遊技機装置3及び情報表示装置4、登録装置14、POS端末等が、場内ネットワーク101を介して通信可能な状態で接続され、場内システムが構築されている。
遊技機2は、対応する遊技機装置3及び情報表示装置4と共に中継装置17を介して場内ネットワーク101に接続され、遊技機2や遊技機装置3等はこの中継装置17を介して管理装置12等に接続されている。管理装置12は、インターネット等の公衆通信回線100を介して管理サーバ10と通信可能な状態で接続されている。
(遊技機)
図1に例示する遊技機2は、図柄変動手段としての3つのリールと、各リールの図柄変動を一斉に開始させるためのスタートレバーと、各リールの図柄変動を個別に停止させる3つのストップボタンを備えるスロットマシンである。
スロットマシンでは、遊技価値をなすメダルを規定数投入してベットしたとき、スタートレバーの操作に応じてゲームを開始できる状態が設定される。この状態でスタートレバーが操作されたとき、スロットマシンは、全てのリールの図柄変動を始めてゲームを開始し、同時に内部当選テーブルに基づく内部抽選を実行する。その後、リールによる図柄変動中にストップボタンが押下げ操作されると、内部抽選結果に基づく引込制御(最大4図柄分の引込制御)により対応するリールを停止させる。
入賞役としては、入賞に応じてメダルが払い出される小役、メダルを投入することなく次のゲームを開始できる権利が付与されるリプレイ役、大当りであるボーナスの契機となるボーナス役が設定されている。ボーナス役としては、ビッグボーナス(BB)の契機となるBB役と、レギュラーボーナス(RB)の契機となるRB役とがある。小役の中には、ART状態(ART)の契機となるART役が含まれている。ARTは、リプレイ役等の特定役の内部当選率が高くなるRT状態と、内部当選役を入賞させるための操作順が報知されるAT状態とが複合した有利な状態である。
通常状態下のゲームでボーナス役(BB役、RB役)が入賞すると、対応するボーナスが発生する。ボーナスは、例えばセーフが330枚に達する等のボーナス終了条件が成立すると終了する。
通常状態下のゲームでART役が入賞すると、ARTに移行する。このARTは、例えば50ゲーム経過などのART終了条件が成立したときに終了する。なお、ARTの終了時には、継続抽選を実行し、当選すれば新たに50ゲームが上乗せされてARTが連荘する。
(遊技機装置)
遊技機装置3は、図1に示すごとく、各遊技機2に個別に対応するよう、隣り合う遊技機2との台間スペースに設置されている。遊技機装置3は、遊技媒体であるメダルの払出(貸出、払戻、付与)機能や、遊技カードを発行する記録媒体発行機能などを備えている。
遊技機装置3の前面には、装置エラーやカードのストック切れ等の作動状態を表示する状態表示ランプ、貸玉代金となる貨幣を投入する貨幣投入口、遊技カードを挿入するカード挿入口、遊技用のメダルを払い出させるための払出釦、貸出可能な度数(1度数:500円分25枚)の表示部、遊技機(スロットマシン)2のメダル受け皿にメダルを払い出す払出ノズル等が配置されている。
遊技カードは、カードIDのほか、残所有価値である残高(受付けた貨幣などの貨幣価値のうち、貸出処理が行われた場合に対価として使用した残りの貨幣価値)や持玉(遊技者が獲得した遊技価値であり、その遊技価値を対価として遊技価値を付与する払戻処理が行われた場合に、対価として使用した残りの遊技価値、なお、遊技価値となる玉とメダルとを共通の表現とするため持玉としている。)等の有価価値を特定可能なカードである。遊技カードには、会員登録を済ませた遊技者に配布される会員カードのほか、一般向けの一般カードがある。会員カードに記録されたカードIDは、会員登録した遊技者を特定する会員番号(識別番号)として機能する。会員カードが挿入された場合には、会員である遊技者を特定可能である。
なお、管理装置12にて有価価値をカードIDに対応付けて管理し、カードIDの受付に応じて管理装置12に問合せて有価価値を特定する構成であればカードIDを遊技カードに記録する構成だけであっても有価価値を特定可能であるし、遊技カード自体に有価価値を示す情報を記録する構成としても有価価値を特定可能であり、有価価値を特定可能な構成として、どのような構成を採用しても良い。
遊技機装置3を含む遊技機2側から中継装置17経由で出力される遊技情報を特定可能な遊技信号(稼動信号)としては、以下の各信号がある。中継装置17は、遊技機2側から遊技信号を受信すると、これら受信した遊技信号により遊技情報を特定して、その特定した遊技情報を管理装置12に転送する。
(1)アウト信号:遊技機2から出力される信号。開始操作に応じてベット状態のメダルが使用されたとしてベットされたメダル数(例えば3枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1がアウト(使用価値)となる。なお、ベット操作の必要がないリプレイゲームの場合にも対応分のアウト信号が出力される。
(2)セーフ信号:遊技機2から出力される信号。メダルが1枚払出される毎に1パルス出力されるので、セーフ信号数×1がセーフ(入賞付与価値)となる。なお、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分がパルス出力される。
(3)BB信号、RB信号、ART信号:遊技機2から出力される信号。対応する特別状態(BB、RB、ART)の継続中にレベル出力されるので、信号入力期間を特別状態ととして特定できる。
(4)売上信号:遊技機装置3から出力される信号。貸出メダル5枚(100円相当)毎に1パルス出力されるので、売上信号数×100円が売上額で、売上額÷貸単価が売上メダル(対価付与価値)となる。
(情報表示装置)
図1及び図2に示す情報表示装置4は、大型の液晶ディスプレイよりなるデータ表示部43を備える装置である。データ表示部43の表示画面430の下側には、データ切替釦やメニュー釦や呼出釦や消去釦などの各種の操作ボタン445が配置されている。情報表示装置4の外周には、下端部、及び両側部のうち装置高さの1/3ほどの下側の範囲を除き、表示画面430を取り囲むようにランプ部42が配設されている。
表示画面430には、ART回数やボーナス回数やゲーム数を表示するデータ表示部431、及びボーナス間ゲーム数を棒グラフで示す棒グラフ表示部432のほか、表示内容を切替可能なメイン表示部433が配置されている。遊技者が特定されていない状態では、このメイン表示部433には、差枚数(セーフ−アウト)の変動グラフ、及び過去最高ART回数等を表示するデータ表示欄等が配置された通常画面(図2中のA)が表示される。
情報表示装置4の両側部のうちランプ部42が未形成の下部は、両外側に向けて若干張り出すように凸湾曲状をなすように形成されている。向かって左側のこの張り出し部分には携帯受付部40が配置されている。情報表示装置4は、携帯受付部40に近接させた携帯端末1Aから電話番号やフェリカID等の携帯ID(識別番号)を読み出す機能を備えている。
遊技者が自分のスマートフォン等の携帯端末1Aを携帯受付部40に近接させれば、情報表示装置4により携帯端末1Aの携帯IDが読み取りされ、さらに、その携帯IDの携帯端末1Aが登録済みであるか否か、管理装置12を介在して管理サーバ10に照会される。
未登録の携帯端末1Aの場合には、メイン表示部433の表示内容が、会員登録を促すメッセージと共に管理サーバ10のHP(ホームページ)のURLを示す2次元コード48を表示する画面に切り替わる。遊技者が携帯端末1Aのカメラ機能等を利用しこの2次元コード48を取込む等すれば管理サーバ10のHPのURLを特定でき、図3のような会員登録画面を含む管理サーバ10のHPを携帯端末1Aで閲覧できるようになる。
図3中の左側の会員登録画面は、管理サーバ10上で管理するユーザ(会員登録した遊技者)の属性情報(ニックネームやパスワードや性別や生年月日等)を入力するための画面である。この会員登録画面は、未登録の遊技者が携帯端末1Aを用いて初めてHPにアクセスした際に表示される。遊技者が自身の属性情報を入力して最下段の登録釦Aを選択すれば、同図中の右側の図のような登録確認画面が表示されて会員登録が完了する。なお、携帯端末1Aの電話番号やフェリカID等の携帯IDを特定できれば会員登録の要件を満たすことから、会員登録時の属性情報の入力は必須の要件ではない。すなわち、属性情報を入力することなく登録釦の選択により登録可能としたり、属性情報の入力操作自体を省略したりしても良い。
図3中の左側の会員登録画面では、遊技場が個別に発行する会員カードの会員番号も入力可能である。発行元の遊技場が異なる複数枚の会員カードを所持している遊技者の場合、会員登録画面内の追加釦Bを選択することで、複数の会員カードの会員番号を登録できる。同図中の右側の登録確認画面は、3枚の会員カードを登録している遊技者の例である。なお、ユーザの属性情報を修正する操作を入力可能な画面を提示できるようにHPを構成しておくと良い。
会員登録を済ませた携帯端末1Aを携帯受付部40に近接させる受付操作が行われた場合、メイン表示部433が上記の通常画面から図2中の吹出しに例示する個別遊技情報画面(個別画面、同図中のB)に切替わると共に、情報表示装置4による個別遊技情報(個別情報)の収集が開始され、それ以降の個別情報がこの個別画面に表示されるようになる。その後、携帯端末1Aを携帯受付部40に近接させる受付操作が再度行われたとき、遊技終了として個別画面の表示を終了すると共に、個別情報収集を終了する。なお、必ずしも個別情報収集中や携帯端末1Aの受付中に個別画面を表示する必要はなく、遊技者による操作等に応じて個別画面の表示を終了する等しても良い。この場合、個別情報の収集を継続しても良いし、終了しても良い。
なお、本例では、会員登録に用いる携帯端末1Aとしてスマートフォン等の携帯電話を例示したが、PDAやタブレットPC等のような携帯端末であっても表示機能や、GPS等の位置情報特定機能(位置機能)、あるいは公衆通信回線100への通信機能等が搭載されていれば良く、電話による通話機能は必須ではない。さらに、位置情報を管理対象としなければ位置情報を捕捉する位置機能を持たない携帯端末1Aを採用することも良い。
(登録装置)
登録装置14は、図1に示すごとく、表示画面や遊技カードを受け付けるカード挿入口等を備えたスタンド型の端末装置であり、例えば遊技島の島端等に設置される。図示は省略するが、表示画面の手前側には携帯受付部が配置されている。登録装置14は、受付けた遊技カードからカードID等を読み出す機能のほか、携帯受付部に近接する携帯端末1Aから携帯ID(携帯電話の電話番号やIDm等の識別番号)を読み出す機能を備えている。上記のような情報表示装置4による会員登録は、この登録装置14でも可能である。未登録の携帯端末1Aが携帯受付部に近接されると、図3の会員登録画面と同様の画面仕様の図示しない会員登録画面が表示される。
(管理装置)
遊技場の管理装置12(図1)は、遊技機2、遊技機装置3、登録装置14等の稼動状況を管理する装置である。
管理装置12は、液晶ディスプレイ等のPCモニタや図示しないプリンタ等を含む出力部と、各種の演算処理を実行する装置本体と、キーボード及び図示しないマウスを含む入力部と、を備えている。装置本体は、演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を中心とした制御機能、ハードディスクドライブ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を利用する記憶機能、及び各種信号あるいは情報を送受信する通信機能等を有している。
管理装置12は、例えばハードディスクドライブから読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の各手段としての機能を実現する。
(1)遊技情報特定手段:場内に設置された各遊技機2側から出力される遊技信号の受信回数の集計等により遊技情報等を特定する手段。各遊技場で特定された遊技情報は、計数処理等を経て管理サーバ10に向けて出力される。
遊技情報特定手段は、遊技機2毎に、アウトやセーフ等の遊技情報を特定するほか、ゲームの特定や、遊技状態の特定等を実行可能である。なお、本実施形態では素データを中継装置17にて特定し、その素データを演算等により加工した遊技情報を管理装置12にて特定する構成を含むことにより遊技情報特定手段を構成しているが、いずれか一方を含まずに遊技情報特定手段を構成しても勿論良い。また、以下に列挙する構成と手段との対応付けは単なる例示であり、上記のように適宜、他の構成を含んで、あるいは他の構成により手段を構成しても良い。
・ゲームの特定(ゲーム特定条件の成立)
遊技情報特定手段は、遊技機2側から受信したアウト信号に基づいてゲームの実行を判定する。すなわち、別途設定される1ゲームの最大BET数(3枚)のアウト計数があった場合、あるいはアウト信号入力間隔が基準間隔(ex30秒)に達した場合、あるいはアウト信号入力後にセーフ信号を入力した場合に、ゲーム特定条件が成立したとしてゲームが実行されたと特定する。これに代えて、1ゲーム毎に出力されるゲーム信号によりゲームを特定するという構成を採用することもできる。
・遊技状態の特定(特別状態開始(終了)条件の成立)
遊技情報特定手段は、BB信号、RB信号、ART信号のいずれかの信号入力中を特別状態中として特定し、入力していない期間を通常状態と特定する。なお、単位期間における入賞率や出玉率等と所定の基準値とを比較することや、遊技状態が移行した場合に点灯する等により点灯状態が変動するランプを備える遊技機2であれば、そのランプの点灯状態を光センサ等により検知することにより遊技状態が移行した旨を特定して遊技状態を特定することも可能である。
(2)閲覧手段:後で説明する図18に例示するように、遊技者の拠点を表し遊技者毎の拠点情報に対応する地図上の位置を、グループ分けされた識別情報により表示する手段。なお、遊技者により入力された遊技への投資額、遊技により獲得した遊技媒体と景品交換した対価額、及び対価額と投資額との差分である収支額のうち少なくともいずれか1つを示す収支情報により、識別情報のグループ分けを実行可能である。
(管理サーバ)
遊技場外に設置される管理サーバ10は、記憶機能が大規模化されている点を除き、各遊技場の管理装置12とほぼ同様のハードウェア的な構成を有している。管理サーバ10は、例えばハードディスクから読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の手段としての機能を実現する。
(1)閲覧情報提供手段:遊技場に対応付けられた遊技情報である閲覧情報を遊技者向けに提供する手段。閲覧情報提供手段は、遊技者が所持する遊技者表示端末、及び遊技者が携帯する携帯端末の一例であるスマートフォン(多機能型携帯電話)等の携帯端末1Aにより閲覧可能なように閲覧情報を提供する。閲覧情報の提供に当たっては、提供情報の内容により種類分けして遊技者へと提供することや、対象となる遊技機種により区分して閲覧情報を提供すること等が可能である。なお、遊技者表示端末は、通信機能を備えたゲーム端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、ノートパソコンや、デスクトップパソコンや、情報表示機能を備えるテレビ等であっても良い。携帯端末は、スマートフォンに代えて、通信機能を備えたゲーム端末や、PDAや、ノートパソコンなど、遊技場に持込可能な電子機器端末であっても良い。
(2)閲覧状況特定手段:携帯端末1Aによる閲覧情報の閲覧状況を示す閲覧状況情報を特定する手段。閲覧状況特定手段は、対応する遊技場毎に閲覧状況情報を特定可能である。加えて、携帯端末1Aによる閲覧対象となった遊技機種がいずれであったのかを特定可能に、閲覧状況情報を遊技者単位で特定することも可能である。
(3)注目機種特定手段:閲覧対象となった遊技機種であって、最新の閲覧遊技機種、最も閲覧期間の長い遊技機種、及び最も閲覧回数の多い遊技機種のうちの少なくともいずれか1つである注目機種を遊技者単位で特定する手段。
(4)遊技情報特定手段:各遊技場から受信した情報を基にして遊技情報を特定する手段。この遊技情報特定手段により特定された遊技情報により、遊技機2の稼動状況を示す稼動情報が特定される。
(5)対応付手段:遊技機2の稼動状況を示す稼動情報と、対象遊技場に対応する閲覧状況情報と、を対応付する手段。対応付手段は、集計対象期間である稼動集計期間において稼動情報を集計した対象稼動情報と、その稼動集計期間に対応する集計対象期間である閲覧集計期間において対象遊技場に対応する閲覧状況情報を集計した対象閲覧状況情報と、を対応付ける。
なお、ここで、上記の閲覧状況特定手段は、対象閲覧状況情報について以下のような区分が可能である。
・予め区分される閲覧状況情報に対する範囲である閲覧範囲のいずれに対象閲覧状況情報が属するかにより、当該対象閲覧状況情報を区分すること。
・種類分けされた閲覧情報のうちのいずれの種類を閲覧したかにより、その提供情報の内容の種類である提供種類によって対象閲覧状況情報を区分すること。
・来店特定手段により来店した旨が特定された遊技者である来店遊技者が、種類分けされた前記閲覧情報のいずれを閲覧したかにより、その提供情報の内容の種類である提供種類によって前記来店遊技者を区分すること。
(6)シミュレート手段:稼動情報をシミュレートする手段。このシミュレート手段は、閲覧状況特定手段により特定された閲覧状況情報が閲覧範囲のいずれに属するのかを特定すると共に、その特定した閲覧範囲である特定閲覧範囲にて区分して後述する管理手段により管理される対象稼動情報を、前記特定された閲覧状況情報に対応した集計対象期間における稼動情報としてシミュレートする。
(7)入力来店状況特定手段:携帯端末1Aに対して操作入力された来店状況を公衆通信回線100を介して受付けることにより、携帯端末1Aを携帯する遊技者の来店状況である入力来店状況を特定する手段。
(8)位置情報特定手段:遊技者が携帯する携帯端末1Aにより特定される位置情報を特定する手段。
(9)位置情報設定手段:遊技場の位置情報を設定する手段。
(10)拠点情報特定手段:遊技者の携帯端末1Aにより特定される位置情報によりその遊技者の拠点(自宅や職場等)を示す位置情報である拠点情報を遊技者別に特定する手段。
(11)来店特定手段:遊技者が遊技場へと来店したか否かを特定する手段。来店特定手段は、遊技場内での遊技者の識別情報(携帯ID等)の受付、遊技者が携帯する携帯端末1Aにより特定される位置情報の特定、及び前記入力来店状況特定手段による入力来店状況の特定のうち、少なくともいずれか1つにより遊技者の来店を特定する。来店特定手段によれば、複数の遊技場を対象として遊技者が来店したか否かの特定や、いずれの遊技場に来店したかの特定や、対象遊技場にて広告情報を提示することが可能な店舗である協力店舗へと来店したか否かの特定や、遊技場への滞在期間及び遊技者が遊技した遊技期間のうちの少なくともいずれか一方の特定等が可能になっている。なお、以下の説明においては、遊技場内での遊技者の識別情報の受付によりその遊技者の来店状況(第1の来店状況)を特定する来店特定手段と、携帯端末1Aの位置情報と遊技場の位置情報とを比較することにより遊技者の来店状況(第2の来店状況)を特定する来店特定手段と、を適宜区別し、前者を第1来店特定手段、後者を第2来店特定手段と表示する場合がある。
(12)離反特定手段:離反遊技者を特定する手段。離反遊技者とは、来店特定手段による特定対象となる特定対象期間にて来店が特定されない上、前記閲覧状況特定手段により閲覧情報が閲覧されていない遊技者を意味している。
(13)総合来店状況特定手段:前記第1の来店状況が特定されれば当該第1の来店状況とする一方、前記第1の来店状況が特定されなければ前記第2の来店状況として総合来店状況を特定する手段。なお、総合来店状況特定手段は、前記第1及び第2の来店状況の少なくとも一方よりも前記入力来店状況を優先して総合来店状況として特定する。
(14)送信手段:携帯端末1Aから入力来店状況特定手段に対してアクセスがあった場合に、前記第1の来店状況、及び前記第2の来店状況の少なくとも一方を基準として携帯端末1Aに対する操作入力が可能となるように、基準となる来店状況を携帯端末1Aへと送信する手段。なお、この基準となる来店状況は、遊技の開始時刻である基準開始時刻を含んでいる。第1来店特定手段により遊技者の識別情報が受付けられた時刻、あるいは第2来店特定手段により遊技者の来店が特定された時刻が、上記の基準開始時刻となる。携帯端末1Aから来店状況を入力する場合に、遊技の開始時刻の基準値を基準開始時刻とする一方、遊技の終了時刻の基準値を携帯端末1Aから入力来店状況特定手段に対してアクセスされた時刻とする。
(15)提示手段:来店特定手段により来店した旨が特定された遊技者である来店遊技者に対して、前記協力店舗の広告情報を提示する手段。提示手段は、来店遊技者の遊技情報により特定される遊技状況に応じて、協力店舗のうち当該来店遊技者の来店状況に応じて特定される協力店舗である対象協力店舗の広告情報を提示する。
(16)入力来店状況提供手段:携帯端末1Aにより入力来店状況を閲覧可能とする手段。なお、入力来店状況は、遊技者により入力された遊技への投資額、遊技により獲得した遊技媒体と景品交換した対価額、及び対価額と投資額との差分である収支額のうち少なくともいずれか1つを示す収支情報を含んでいる。
(17)グループ手段:遊技者をグループ分けする手段。グループ手段は、遊技者別に管理される前記入力来店状況による遊技者のグループ分けや、前記収支情報による遊技者のグループ分けや、前記注目機種による遊技者のグループ分け等を実行可能である。
(18)情報提供手段:遊技場に関する情報である提示情報を携帯端末1Aにて提示可能となるように提供(情報提供)する手段。情報提供手段は、予め設定される位置情報に対応した遊技場外の情報提示位置にて携帯端末1Aの位置情報が特定された場合に、後述する管理手段により管理される遊技場単位での来店状況に応じて、提示情報を提供するか否か、あるいは提示情報の種類を特定した上で、提示情報を送信する。また、予め設定される位置情報に対応した遊技場外の情報提示位置にて携帯端末1Aの位置情報が特定された場合に、遊技場に関する情報である提示情報を携帯端末1Aにて提示可能となるように提供する一方、来店特定手段により来店が特定された場合には、情報提示位置に対応した提示情報よりも遊技者にとって利益となる提示情報である来店提示情報を、携帯端末1Aにて提示可能となるように提供する。なお、来店提示情報については、遊技場に設けられる例えば登録装置14等の提供端末に対して提供することも良い。
(19)管理手段:以下に例示する情報を含め、各種の情報を管理する手段。
・会員登録された遊技者の属性情報である会員情報。
・対応付手段により対応付けられた前記対象稼動情報と前記対象閲覧状況情報。
・前記総合来店状況。
・相互に対応付けされた遊技者別の前記拠点情報と前記入力来店状況。
・離反特定手段による特定結果。
・前記閲覧範囲により区分された対象稼動情報。
・閲覧状況特定手段により提供種類によって区分された来店遊技者の来店状況。
・前記閲覧範囲と前記提供種類とにより区分された対象閲覧状況情報に対応する対象稼動情報。
・前記第2の来店状況あるいは前記入力来店状況により特定される来店状況である限定来店状況。
・来店特定手段による遊技場への来店の特定結果に基づく遊技者別の遊技場単位での来店状況。
・協力店舗への来店状況に基づく来店遊技者の遊技者別の遊技情報。
・注目機種によりグループ分けされた遊技者の来店状況(遊技場単位)。
管理手段は、前記限定来店状況を前記総合来店状況と区分して管理している。第1来店特定手段に対応した遊技場である対象遊技場の管理者に対しては総合来店状況の閲覧を許容する一方、対象遊技場以外の遊技場の管理者に対しては限定来店状況の閲覧は許容し、総合来店状況の閲覧を制限する。
管理手段は、注目機種によりグループ分けされた遊技者の来店状況の管理として、来店特定手段により来店が特定された遊技者数あるいは遊技時間を示す総来店情報を遊技場単位で区分した店舗単位来店情報を更に前記注目機種別に区分した店舗単位機種別来店情報、及び総来店情報を注目機種別に区分した機種別来店情報に対する店舗単位機種別来店情報の割合を示す店舗単位機種別来店率のうち少なくとも一方である店舗単位機種別情報を、遊技場単位で管理することが可能である。
さらに、来店特定手段により来店が特定された遊技者数あるいは遊技時間を示す総来店情報を注目機種別に区分した機種別来店情報、及び総来店情報に対する機種別来店情報の割合を示す機種別来店率のうち少なくとも一方である機種別情報を、遊技者の来店状況として管理することも可能である。
管理手段は、上記の店舗単位機種別情報を閲覧可能に管理しており、総来店情報に対する店舗単位来店情報の割合を示す店舗単位来店率と、前記店舗単位機種別来店率と、の比較結果に応じて店舗単位機種別情報を識別して出力可能である。
次に、以上のように構成された遊技場用システム1の動作内容を説明する。
遊技場に設置された管理装置12は、ボーナスや通常などの遊技状態や、遊技情報の特定等を実行する。管理装置12は、アウトやセーフ等の遊技情報を遊技機2単位で管理している。
遊技場用システム1では、図2及び図3を参照して上述した通り、情報表示装置4や登録装置14に対する遊技者の操作等によって会員登録が可能である。上述した通り、会員登録した遊技者については、情報表示装置4の携帯受付部40に携帯端末1Aを近接させる受付操作や、釦操作による受付操作等により、その遊技者による遊技と特定された個別遊技期間(個別期間)の開始と終了とが特定される。
管理サーバ10では、会員登録された遊技者の属性情報である会員情報を図4のように管理している。管理サーバ10では、会員登録時等に受付けた会員カードIDなどの属性情報を携帯IDに対応付けて管理している。なお、図4のように会員情報は、携帯ID単位で管理されている。そのため、上述した通り会員カード等の属性情報を入力しなくとも、携帯端末1Aの登録のみで会員登録が可能となっている。例えば会員カード等を所持していない遊技者であっても携帯端末1Aを所持していれば会員登録が可能である。
図4に例示する会員情報は、対応する遊技場を特定可能(例えば、登録した店舗あるいは会員カードID等により特定する)に、1又は複数の遊技場分を対象として管理されている。さらに、いずれかの遊技場に会員登録した遊技者の会員情報は、管理サーバ10だけでなく、その遊技場に設置された管理装置12でも管理される。
管理サーバ10では、図5に例示するように、(A)遊技場位置情報、(B)情報提示位置情報、(C)協力店舗位置情報を遊技場毎に設定可能であると共に、図6に例示する遊技者位置情報DBのように、携帯端末1Aにより特定される携帯ID毎の位置情報(位置機能による緯度経度情報)を時系列(1分毎)で管理している。管理サーバ10は、各遊技者の平日生活圏や休日生活圏、あるいは図5に例示するように位置情報が設定された店舗(遊技場)の来店数や滞在期間等を特定可能である。
図5は、本例における自店舗(自店)である遊技場Aについて設定された位置情報である。図5(A)は、自店であるA店(遊技場A)や、競合遊技場であるB店(遊技場B)・C店(遊技場C)・・・の位置情報を示す設定情報例である。図5(B)は、自店であるA店の近隣駅など、前記情報提供を実施する地点(提供地点)の位置情報を示す設定情報例である。図5(C)は、A店と協力関係にある飲食店や百貨店など遊技場以外(他業界)の店舗の位置情報を示す設定情報例である。なお、図5では、いずれも経緯度を位置情報として採用しているが、位置情報を特定できればどのような情報を採用しても良く、例えば住所や郵便番号などを位置情報として採用することも良い。
図6は、遊技者(携帯ID)単位でGPS等により特定された経緯度(位置情報)を時系列(1分間隔)で表した遊技者位置情報DBの例である。同図は、例えば1年間など所定期間を保存期間として設定し、最新の情報に順次更新しながら保存したものである。なお、以降のDBも含め、保存対象に応じて異なる保存期間を採用しても良い。また、以降のDBも含め、対象となる遊技者は、図2〜4を参照して説明した会員登録を実施済みであり、携帯IDを管理対象の少なくとも1つとする遊技者である。
なお、これらの設定情報とは別に、平日(例えば月〜金曜日)、昼間(例えば9:00〜18:00)、例えば3分等の基準滞在期間、例えば半径10m等の基準特定範囲などを設定し、平日の昼間(平日)とそれ以外(休日)とに区分し、平日の昼間に最も滞在期間の長い経緯度を平日生活圏(職場等)、それ以外の期間で最も滞在期間の長い経緯度を休日生活圏(自宅等)として特定することも良い。なお、滞在期間の特定では、基準特定範囲内の移動は同一箇所として特定すると良い。
管理サーバ10は、図5(A)や図5(C)の経緯度の基準特定範囲内に基準滞在期間以上に渡って滞在した場合に、対応店舗への来店を特定する。
携帯端末1Aの操作(例えば電源オフ等)や障害物等の関係で位置情報が特定不能となってから、再度特定可能となるまでのロスト期間の位置については、管理サーバ10は、次のような判断を実行する。特定状態に復帰したときの位置情報(復帰位置情報)が、特定不能となったときの位置情報(ロスト位置情報)を基準とした基準特定範囲内であれば、ロスト期間中その箇所に滞在していると判断する。一方、復帰位置情報が基準特定範囲外であれば不滞在として、特定出来た期間のみを滞在期間の対象とする。管理サーバ10は、このような処理により、平日生活圏、休日生活圏、来店店舗とその来店回数と滞在期間等を携帯ID単位で特定する。
また、図5(B)は、公開している(あるいは非公開の)遊技情報(例えば図7〜図10参照。)を遊技者へと提供するための地点(提供地点)の位置情報を示している。管理サーバ10は、この提供地点にて遊技者の位置情報を特定した際、例えばメール等により遊技情報を遊技者の携帯端末1Aに送信する。この場合、例えばweb画面の一部あるいは全部の閲覧を通常は有料とする一方、その一部を無料で限定的に公開することにより情報提供すると良い。例えば、その限定的に公開する部分に対して当日に限って無料アクセスを許可するなど、期間的な制限付きの無料のアクセスキーを配信すれば、携帯端末1Aの位置機能等を有効に設定するように遊技者を動機付けでき、これにより管理サーバ10側で位置情報の取得が容易になる。加えて、上記のようにアクセスキーを配信すれば、例えばB店等の競合店に向おうとして駅から降り立った遊技者を自店に引き込むことができるという集客効果も期待できる。この場合、例えば競合店の来店率が高かったり滞在期間が長いなど競合店へと向かいがちな(他店有利の)遊技者を対象として遊技情報を提供しても良い。なお、提供地点に来た遊技者に対して注目機種のデータをメール送信する一方、自店へ来店した場合には上記アクセスキーを配信するように特典を提供地点と来店とで区分しても良く、来店した際の情報提供を携帯端末1Aだけでなく情報表示装置4や遊技機装置3や登録装置14等、遊技場に設けられる装置や端末等にて提供しても良い。また、提供地点に来た遊技者に対して来店すればより利益のある特典が得られる旨を、メールに含める等の特典の提供時に報知しても良い。
遊技者は自身の携帯端末1Aを利用して、例えば図7〜図10のような遊技場別の遊技情報を示すweb画面を閲覧可能である。管理サーバ10は、個別期間の開始及び終了の特定と、管理している遊技情報と、の組合せにより、個別期間における個別情報を図11のように特定可能である。
図7〜図10に例示する画面は、携帯端末1Aにて閲覧可能なweb画面である。図7は、ボーナス回数やボーナス確率等の遊技情報を提供する大当り画面である。図8は、遊技台のランキングを表す遊技情報を提供するベスト台画面である。図9は、遊技機の機種情報を遊技情報として提供する機種情報画面であり、後述する注目機種を特定するためのマイ機種登録釦Aが設けられている。図10は、遊技台毎のメダルの獲得数(差数=セーフ−アウト)のグラフを遊技情報として提供するグラフ画面である。
管理サーバ10にて管理する店舗毎のHPでは、大きく分けて、上記のように4種類の遊技情報を閲覧可能な画面(図7〜図10)が設けられている。管理サーバ10は、携帯端末1A等で閲覧可能なHP上でいずれかの店舗が指定されたとき、その店舗のホーム画面を表示し、さらに、そのホーム画面上で画面が選択されたとき、図7〜図10に示す画面のいずれかを表示する。管理サーバ10側では、いずれの画面、いずれの機種を対象として遊技情報が閲覧されたかを、閲覧された携帯IDに対応付けて特定可能である。
図11は、遊技場の管理装置12が管理する遊技情報を元にして、管理サーバ10が遊技者の収支等の個別情報を集計した履歴を例示する図である。遊技開始及び遊技終了は、上述した通り、遊技者が受付操作(開始操作)を行ってから再度受付操作(終了操作)を行うまでとして管理装置12が特定する。例えば、獲得メダル(獲得玉)が所定数以上残存している状態で売上が発生した場合に遊技開始を特定し、次の遊技開始を特定するまでの期間を遊技期間とし、その遊技期間において携帯端末1Aが提示された場合にその遊技者の個別期間として特定する等、遊技開始及び終了を判定する手段の構成として、周知の構成を含む他の構成も採用できる。特定された遊技開始から遊技終了までの遊技期間において携帯端末1Aを受付けることにより遊技者に対応付すれば良いが、図5に例示するように来店状況を管理しているため、少なくとも遊技開始時刻は来店時刻よりも時間的に後、遊技終了時刻は退店時刻よりも時間的に前になることを条件として取扱っても良い。
この場合、例えば遊技開始条件が成立(例えば売上が発生)した時刻を複数記憶しておき、来店時刻後であって最先の時刻を遊技開始時刻とすると共に、遊技終了条件が成立した(例えば非稼動となった)時刻を複数記憶しておき、退店時刻前の最新時刻を遊技終了時刻として特定しても良い。また、遊技情報により遊技終了条件が不成立である場合に退店による遊技終了を特定する等、遊技終了条件として退店を含めても良い。このように個別情報の特定は、リアルタイムで行っても良く、遡及的に行っても良い。
また、携帯端末1Aが特定不能な場合等は、携帯端末1Aが対応付けられていない個別期間の遊技開始時刻及び遊技終了時刻と、来店時刻及び退店時刻と、が近似する遊技履歴に対して遊技者を対応付けることも可能である。この場合、来店時刻よりも遊技開始時刻が時間的に後、退店時刻よりも遊技終了時刻が時間的に前という条件を適宜、加えると良い。
なお、収支や勝敗等の特定は、(貸出メダル+セーフ−アウト)にて獲得メダル(獲得玉)を特定し、(獲得メダル×交換単価−売上額)にて収支を特定し、収支と基準収支(例えば0円)等とを比較することにより勝敗を特定する等、遊技信号により特定される遊技情報により特定すれば周知のどのような構成を採用しても良い(なお、図11では、貸単価20円、交換単価18円として演算している。)。遊技場用システム1では、以上のようにして、収支や勝敗等を特定可能とした遊技情報が来店単位で管理される。
遊技場用システム1では、遊技者が管理サーバ10からアプリをダウンロードすることにより図12、図13のような収支表を管理可能となっている。遊技者側では、携帯端末1AのGPS等の位置機能を有効化したり、携帯端末1Aによる上記の受付操作(会員登録済みの携帯端末1Aを携帯受付部40に近接させる操作)等により、その入力がサポートされる。遊技場用システム1側では、位置情報や、図12により入力された情報により、遊技者別に図13の収支表を管理し、遊技者の来店状況や遊技状況を管理している。
図12は、遊技者が自身の携帯端末1Aを用いて管理サーバ10等からダウンロードした収支表アプリによる収支表入力画面を例示している。収支表アプリを起動すれば、まず、図12(A)の収支表入力画面が表示される。画面起動時には、位置情報により推測される遊技場が「遊技場」の欄に表示され、「日付」及び「開始時刻」の各欄にはその遊技場へと来店した日時が表示され、「終了時刻」の欄には収支表アプリの起動時刻(あるいは退店時刻)が表示される。
収支表入力画面の「遊技機種」欄には、WEBサイトでの最新閲覧機種や、前回の閲覧時等に最も長く閲覧対象となった機種、最も閲覧回数の多かった機種、あるいは図9にて遊技者がマイ機種登録釦Aを押下すること等により選択される注目機種が表示される。遊技者は、図12(A)の収支表入力画面に基づき、来店遊技場、日付、開始と終了時刻、投資額、交換額、収支額、遊技機種、大当り回数等を入力できる。なお、来店履歴を残すことを目的とする等、収支額等の入力が不要な遊技者の場合、「投資額」等を空欄のまま、すなわち図12(A)のまま登録釦Aを押下することで管理サーバ10へとデータ送信することも可能である。このように遊技者が収支表入力画面に入力しなくても、収支表アプリ起動時の図12(A)の表示内容までは、特定した位置情報等により管理サーバ10側で推測可能である。
図12(B)の収支表入力画面は、図12(A)に基づいて遊技者が入力したいと考える正確な情報を入力した後の表示例である。例えば遊技場が図12(A)で表示された遊技場が異なっている場合には、「遊技場」の入力欄を選択すれば、位置情報により特定される近隣の遊技場候補が表示され、その候補の中から該当遊技場を選択的に入力可能である。「日付」、「開始時刻」、「終了時刻」の各欄は、図12(A)の収支表入力画面を起点として1分単位あるいは10分単位など所定の単位期間分ずらした前後の時刻が表示される。例えば、図12(A)の収支表入力画面の場合であれば、開始時刻として19:20、19:30、19:40、19:50が表示される。なお、開始時刻は、図12(A)の「開始時刻」欄の表示時刻よりも後の時刻、終了時刻については、図12(A)の「終了時刻」欄の表示時刻よりも前の時刻が優先されて選択候補となる。選択候補の表示に代えて、図12(A)の「開始時刻」欄の表示時刻を修正することで正しい時刻を入力させる構成としても良い。
機種については、選択された遊技場の設置機種として管理サーバ10よりダウンロードされた機種の一覧から選択可能である。他の入力については、数値の入力や前回の入力値等を選択候補とする等して入力可能である。遊技した機種が複数ある場合には、次機種釦Bを押下すれば、次の機種を対象として図12(A)のような入力前の収支表入力画面が表示され、同様の入力が可能となる。この場合、図12(A)では、前入力の機種の遊技情報が引継がれ、開始時刻としては前入力の機種の終了時刻が表示され、終了時刻にはアプリの起動時刻等が表示される。収支表入力画面の入力が終了し、次機種釦や登録釦を押下等すると入力した情報が管理サーバ10へと送信される。
以上のように遊技場用システム1においては、携帯端末1A側で位置機能が有効に設定されていれば、来店状況の入力がサポートされるが、位置機能が無効であると来店状況を管理サーバ10側で特定できず来店状況の入力をサポートできなくなる。来店状況の入力がサポートされるという利便性によって、自身の携帯端末1Aの位置機能を有効設定する遊技者が増えると期待できる。
このように遊技場用システム1では、位置情報や受付操作等により来店状況の入力起点を特定する一方、位置情報等により推測された情報が入力された情報により補正されるようになっている。なお、図12(A)の収支表入力画面では、情報表示装置4での受付操作に基づく来店状況が位置情報に基づく来店状況よりも優先される。受付操作が行われた場合は、その受付操作が行われた遊技場、日時(開始及び終了時刻)、機種等の来店状況が、位置情報等により推測される来店状況よりも優先して収支表入力画面に表示される。
遊技場用システム1では、図12の収支表入力画面が未入力であっても遊技者の来店状況を管理可能である。遊技場用システム1では、情報表示装置4での受付操作や位置情報等によって遊技者の来店状況を推測できるので、遊技者による入力がない場合には、その推測された来店状況が、例えば図13に例示するように管理サーバ10にて管理される。
図13の収支表は、図12に例示する収支表入力画面にて入力された来店状況等についての管理サーバ10による集計例を例示している。管理サーバ10による来店状況の集計は、携帯ID単位で行われる。遊技者側では、上記と同等の情報が、対応する遊技者に限って携帯端末1A等で閲覧可能となる。なお、全体の平均値等については、全ての遊技者に対して閲覧可能に設定することも良い。
管理サーバ10は、図13の収支表に例示するように、「遊技履歴」として遊技機会単位(入力単位や来店単位等)の遊技情報を示すと共に、その集計結果を「今月の集計」として遊技場単位あるいは遊技機種単位で集計している。
図13は、A店では情報表示装置4にて受付処理を行うだけで収支表入力画面(図12)での入力は行わず、B店では受付処理を行わずに収支表入力画面で入力し、C店では受付処理も収支表入力画面での入力も行わない遊技者についての収支表の例示である。したがって、同図の収支表におけるA店に対応するNo.1〜3では、受付処理が行われてから再度受付処理が行われるまでの期間が開始時刻〜終了時刻とされている。すなわち、図11の個別情報が記録対象となっている。一方、B店については、収支表入力画面(図12)の入力により特定される遊技情報が記録対象となっている。C店については、位置情報等により推測(以下、位置情報)される遊技情報を記録対象としているため、C店に対応するNo.5では遊技場と日時等が記録対象となるだけになっている。これに代えて、図12(A)の収支表入力画面と同様に注目機種を記録対象としても良い。
図13に例示する収支表では、記録対象となる遊技情報が、受付処理、収支表入力、位置情報の優先順位で記録されている。この場合、A店のようにA店での受付処理に応じてA店の遊技場内にて特定された遊技情報を自店であるA店の管理者が閲覧するのは問題ないが、他店であるB店の管理者が閲覧する場合、他店の管理者がA店の遊技情報を閲覧できてしまい問題となるおそれがある。したがって、B店の管理者が閲覧する場合には受付処理により特定した遊技情報は除外し、収支表入力、位置情報により特定等される遊技情報を対象とした遊技情報を閲覧対象として選択的に設定する必要がある。
上記を考慮すると、図11に例示する遊技場内にて特定された遊技履歴DB等を別途管理することから、図13では収支表入力と、位置情報により特定等される図12(A)のような来店状況を管理し、自店では図11の遊技情報を優先して集計する一方、他店では図13のみを対象として集計した遊技情報を閲覧対象としても良い。あるいは、図11を含む総合来店状況と図11を含まない限定来店状況とを区分して管理することも良い。このように、どのような管理形態であっても良い。なお、図11を管理装置12、図13を管理サーバ10にて管理しても良く、管理装置12と管理サーバ10とにより管理手段を構成しても良い。
管理サーバ10は、図7〜図10のweb画面の閲覧状況を遊技者別に管理すると共に、図6や図13のように特定した来店状況等により図14の閲覧DBを特定し、その特定した遊技情報や図6により特定された生活圏等により図15の遊技者DBを遊技者別に特定する。図15に例示する遊技者DBでは、来店前後の協力店舗への来店状況を管理しており、例えば遊技終了時に来店頻度の高い協力店舗の広告情報を遊技者に提供すること等が可能になる。また、遊技者別に特定した来店状況により図16の期間帯別来店集計に例示するような期間帯別、かつ店舗別の来店状況を管理している。このような管理を行えば、実際に遊技者数を数えるために店舗に出向いたり(いわゆる頭取り)、他の店舗と特別な契約を結ぶことなく、期間帯別の遊技者の動向を把握できるようになる。さらに、管理サーバ10は、図17のように、注目機種別の来店状況を管理することも可能である。
図14(A)に例示する閲覧DBは、自店のweb画面を閲覧した閲覧単位で、どの画面をどれだけの期間(開始時刻−終了時刻)閲覧したかの遊技者別の履歴を示すと共に、図6や図12等で特定した来店状況を対応付けた結果を示している。閲覧後に来店した場合は、来店前に閲覧したとして、来店した店舗に対応する「A店来店」や「B店来店」などの欄に「前」が対応付けられる。閲覧前に来店した場合は、来店後に閲覧したとして「A店来店」や「B店来店」などの欄に「後」が対応付けられる。閲覧前後に来店した場合は、「A店来店」や「B店来店」などの欄に「前後」が対応付けられ、閲覧前後に来店していない場合はその欄に「−」が対応付けられる等している。また、「前」や「後」等に続いて示される「1」や「2」などの数値は、来店順序を示している。このように管理サーバ10は、閲覧と来店との対応付け結果、あるいはその順序を特定可能な情報を管理している。なお、図14(A)の閲覧DBでは省略したが、管理サーバ10は、協力店舗への来店状況も、その来店順序と共に対応付している。
図14(A)の閲覧DBは、最初のレコードの対応時刻(例えば18:42)の後(例えば19:30)にA店へ来店し、その退店後のHP閲覧に応じて次のレコードが作成され、その後にA店とB店とに来店した場合を例示している。「前」「後」の対応付けは、閲覧と来店との時刻差が基準期間(例えば24期間)以内であるか否かにより特定している。この場合、来店時刻に最も近いレコードが優先され、来店前に2度閲覧していれば、来店時刻に最も近いレコードに来店を対応付け、来店数の対応付けの重複を防止している。これに代えて、例えば1回目の閲覧時にはベスト台を閲覧したが、2回目の閲覧時にはベスト台を閲覧せずに来店したような場合、1回目の閲覧時が基準期間内であれば対応付けする等、閲覧情報が閲覧機会により異なる場合に重複して対応付ける等、優先するだけでも良い。なお、来店中に閲覧した場合は「後」が対応付けされる。
また、図14(A)の閲覧DBでは、図11の遊技履歴DBのように自店来店時の遊技情報の集計により勝敗や収支を特定し、自店の来店結果には「勝利」と「敗北」のいずれかと、2段目の「−5000」、「36,800」等の数値により収支を対応付けしている。なお、図12により収支を特定して自店以外の収支を特定しても良い。また、閲覧と来店の対応付けとして「前」と「後」とを重複させているが、これに代えて、例えば、閲覧と来店との間の時間的なギャップ期間の長さにより、いずれに対応付けるかを特定する等により、「前」と「後」との重複を回避することも良い。
図14(B)に例示する閲覧DBは、同様に閲覧単位での機種別の閲覧期間を集計した履歴である。図12の収支表入力画面においても説明しているが、管理サーバ10は、このような機種別の閲覧期間を所定期間(例えば1カ月)で集計し、最も閲覧期間の長かった機種、最も閲覧回数の多かった機種、最新の閲覧機種、あるいは閲覧中に遊技者により選択された機種を、その遊技者の注目機種として特定する。
なお、来店の対応付けの判定はリアルタイムで行っても良いし、遊技情報の抽出時点等に遡及的に行っても良い。
図14では、閲覧単位での管理例を示したが、営業日単位でのweb画面の閲覧と来店との両者を対応付けても良いし、web画面単位での閲覧状況を管理することなく、HPの閲覧と自店、あるいは他店も含む遊技場への来店とを管理対象とするだけでも良い。
図15の遊技者DBは、図6の遊技者位置情報DB等により直近の指定期間(例えば3カ月)を対象として遊技者毎に集計した遊技者の情報を例示している。同図中の「平日生活圏」、「休日生活圏」、「来店数」、「平均遊技期間」の各欄は、図6の遊技者位置情報DBや図13の収支表を参照して上述した通りに特定した結果の集計で、その特定した結果の集計と、図14の閲覧DBの閲覧状況のうち「前」を特定した来店(web画面閲覧後の来店)と、によりweb画面別に区分して来店数等を特定している。なお、注目機種は、図14を参照して上述した通りである。
例えば大当り画面(図7)とベスト台画面(図8)とを閲覧した上で来店した場合は、「大当り」欄と「ベスト台」欄のそれぞれが集計対象となる。そのため、図15中の「来店数」欄については、各画面の来店数の合計は必ずしも来店者数の総数に一致していない。
「平均収支」は、図11の遊技履歴DBや図13の収支表の収支の平均値で、来店数同様に対応するweb画面(図7〜図10)別に特定している。
「勝利情報」は、図11の遊技履歴DBにて勝利となった来店に対応する遊技情報であり、「敗北情報」は、同様に敗北となった来店に対応する遊技情報である。
ここで、例えば5回等の基準協力店舗来店数よりも勝利後来店が多い協力店舗がある場合、遊技者が遊技を終了して勝利となったときには、当該協力店舗のクーポン券等の広告情報を提供することも良い。同様に、敗北後来店が多い協力店舗がある場合に、敗北した際に広告情報を提供しても良い。勿論、勝敗に関わりなく来店数が多い協力店舗の広告情報を遊技終了時等に提供しても良い。広告情報の提供方法としては、例えば、情報表示装置4での表示や、終了時の受付操作により携帯端末1Aへと送信、あるいは景品交換用のPOS端末等を操作する従業員より手渡し用にPOS端末にて割引券を表示等する方法などがある。
なお、勝利情報と敗北情報とに店舗を対応付ける場合、競合店へは自店での勝敗により例えば翌日以降の次回以降に競合店に向かう、向かわないという傾向差が生ずる可能性がある一方、協力店舗へは例えば遊技当日に向かう勝った後の店舗(例えば高級飲食店)、負けた後の店舗(例えばコンビニ)等の傾向差が生ずる可能性がある。そこで、競合店は勝敗特定から1週間、協力店舗は当日のみ等、競合店か協力店舗かにより対応付する期間を異なる期間としても良い。
図16の期間帯別来店集計は、図6の遊技者位置情報DBや、図12の収支表入力画面等に基づいて特定した期間帯別の店舗単位の来店数を例示している。図16における縦方向は時間の流れを示し、横方向に並列する縦欄には、各遊技場、あるいは協力店舗への来店数が入力されている。
図17の注目機種別来店者数集計は、図14に例示する閲覧DB等により特定した注目機種にて遊技者をグループ化し、対象期間中のA店への来店数が基準来店数(例えば1回)以上であった遊技者を対象として、遊技場別の来店者数や来店率を上記のグループ単位で集計した例である。なお、他も含めて本実施形態では対象期間中の来店数が基準来店数以上であった遊技者は遊技場へ来店したとの扱いとなり、それ以外の遊技者は無来店との扱いとなるが、単純に来店の有無を特定しても良い。なお、閲覧の有無の特定についても同様である。
図17(A)は、対象期間中の延べ来店者数を示している。図17(B)における「合計」欄以外の各欄の数値は、図17(A)における機種別の合計に対する各遊技場への来店者数の割合を示している。同図の「合計」欄の数値は、総合に対する各機種の割合を示している。なお、図17(B)の「合計」欄の最下段の総合の数値は、図17(A)と共に対象来店者数を示している。
ここで、図17(B)では、遊技場別の総合に対する各機種の割合を比較し、各機種の方が多い場合、すなわち遊技場への全体の来店率に対して各機種を注目する遊技者(注目者)の来店率が高い場合に識別出力している。例えば、A店については、来店率が70.7%である一方、機種Aの割合が77.3%であることから、この77.3%がハッチングにより識別表示されている。このような識別出力によれば、各機種を遊技したい場合にいずれの遊技場へと来店するかの傾向の把握が容易になる。
また、機種別の合計によれば、自店の遊技者がいずれの機種に注目しているかも把握可能となる。
なお、図17では、来店者数をベースに集計したが、遊技期間(滞在期間も含む)を来店者数に置き換えて集計することも良い。
管理サーバ10は、図18に例示する遊技者マップを生成し、各遊技場の管理装置12に対して提供可能である。この遊技者マップは、図15の遊技者DB等により特定される遊技者の位置情報を、地図上にプロットした出力例である。丸印にて遊技者の生活圏(拠点)等を示す位置情報を示し、そのハッチング種別により収支状況等を識別出力している。遊技者マップは管理サーバ10で閲覧できるほか、各遊技場の管理装置12で閲覧可能である。例えば遊技場の管理者が遊技者マップを参照すれば、自店の遊技者の行動エリアの把握が容易になる。さらに、この遊技者マップには、図5のように位置情報が設定された店舗も表示されるので、他店との競合状況等をより容易に把握できるようになる。
図18の遊技者マップは、図6の遊技者位置情報DB等により特定した生活圏等の位置情報と、遊技場の位置情報と、の相関関係を例示している。マップ領域Aの右側には、地図指定、分類指定、データ指定、分類切替などの入力欄が配置された範囲指定エリアBが配置されている。この範囲指定エリアBの各入力欄に所望の範囲指定を入力すれば、例えば自店周辺や他の店舗の周辺など対応する地域、分類指定により遊技者の来店状況の対象、データ指定により対象となる位置情報、例えば男女や年齢の指定など分類切替による属性情報等により、抽出対象をそれぞれ指定可能である。遊技者の位置情報は、範囲指定された地図上に丸印により表示される。なお、図18では示していないが、例えば最新の3カ月間等の対象期間も指定可能であるが、9カ月前から3カ月前までの期間など過去の期間を指定可能としても良い。
上記の分類指定では、店舗別来店率、遊技者別収支、自店来店率(全来店数に対する自店来店数)、平均遊技期間、web画面の閲覧回数(全体やweb画面毎)等を指定可能である。指定された分類は、図15の遊技者DB等に基づいて特定され、適宜区分されたいずれの範囲に属するのかに応じて丸印のハッチング種別により識別表示される。ハッチング種別の区分の説明は、マップ領域Aの下側の区分説明部Cに表示される。
なお、図18の例では、遊技者別収支により区分しており、平均収支が−3万円未満であれば右上がりハッチの丸印、±0未満であれば右下がりハッチの丸印、3万円未満であれば縦ハッチの丸印、3万円以上であれば横ハッチの丸印により表示してある。ここで、区分説明部Cの任意の区分を選択すれば、その選択した区分以外の区分を排除した表示へと切り替えることが可能になっている。また、例えば店舗別来店率を選択した場合には、来店頻度(来店数)の高い遊技場に応じて対応するハッチングを変更する等して識別表示したり、自店来店率であれば来店頻度やweb画面を閲覧した内の来店した回数等により遊技者を区分して識別表示すれば良い。なお、収支については、図13の収支表と同様、他店で収集したデータの開示は問題が生じるおそれがあるので、自店で収集した収支と遊技者により入力された収支とを対象として遊技情報を特定することが望ましい。識別表示の方法としては、ハッチング種別の切替に代えて、表示色の変更等を採用することも良い。
図18の遊技者マップでは、範囲指定のうちのデータ指定として、平日生活圏を抽出対象としている。平日生活圏に代えて、休日生活圏、来店時刻の所定期間(例えば3時間)前の位置情報等を抽出対象として指定できる。また、分類切替では、図18において例示する合計のほか、他店や協力店舗への来店者等も指定可能とすると良い。
なお、図18の遊技者マップにおいて、丸印が地図上で重なる場合には、最新の来店日時が新しい遊技者や来店数の多い遊技者を優先して表示すると良い。
マップ領域A内の右下には、縮尺選択部Dが配置されている。例えばマウス等のポインティングデバイスを利用してこの縮尺選択部Dを操作すれば、地図の縮尺の指定も可能であり、縮尺変更時には抽出される遊技者の位置情報も変更される。さらに、マップ領域Aの左下には、上記の区分説明部Cと横並びで遊技者数表示部Eが配置されている。この遊技者数表示部Eには、抽出した遊技者数が表示される。
管理サーバ10は、図19〜図21に例示する集計を実行可能である。図19の来店遊技場別閲覧集計(日毎)は、いずれのweb画面を閲覧した上で来店しているかの集計例である。ここでは、来店者数と、来店数÷閲覧者数を示す来店率とを、web画面毎に集計し、その際の自店(A店)の平均アウトが対応付けて管理されている。このような集計によれば、閲覧状況と稼動状況との相関関係の傾向等を把握できる。また、図20の範囲設定のように閲覧者数を複数の範囲に区分し、その範囲単位で対応する閲覧者数であった場合の平均アウトを図21の閲覧別平均アウトのように集計する。
図19の来店遊技場別閲覧集計(日毎)は、閲覧されたweb画面(図7〜図10)と、来店数や来店率と、の相関関係を、営業日単位で集計した例である。すなわち、各web画面を閲覧した遊技者を対象として、その来店数を遊技場別に来店数にて集計し、web画面別の閲覧人数のうち来店した人数の割合を来店率にて示している。同図中の「平均遊技期間」欄は、図15の遊技者DBにおける遊技場別の集計結果を示し、「平均アウト」欄は、自店(A店)の該当日の平均アウトを示している。なお、図示は省略しているが、自店におけるアウトやセーフ等の周知の遊技情報も集計対象としている。
図20は、web画面単位で閲覧者数を区分するための範囲設定例であり、他の範囲の区分もこのように行われる。図21の閲覧別平均アウトは、その範囲設定により区分された閲覧者数がいずれの範囲に属するかにより営業日を区分してアウトを抽出し、その平均値を示した図である。例えば大当り画面の閲覧者数が1人だった場合は大当りの第1範囲に該当するとしてその営業日のアウトが抽出される。また、対象期間については、図18の遊技者マップ等と同様に指定可能で、対象期間における述べ閲覧者数(同日の重複計数は除外)が閲覧合計にて示されている。「影響度」は、閲覧合計の合計値(総数も含む各値の計)に対する各画面の人数の割合である。「差分割合」は、各範囲におけるアウトのうち、その最大値(例えば図21の「大当り」(以下同様)であれば第8範囲の14217)に対する最大値と最小値(第1範囲の8190)との差分の割合(42%=(14217−8190)÷14217)である。「差分影響度」は、差分割合が基準割合(例えば10%)を下回る画面(例えば図21であれば「機種情報」)を除外した上で特定した影響度である。なお、図19の来店遊技場別閲覧集計についても同様に、営業日単位だけでなく期間指定した上で抽出しても勿論良い。また、曜日や天気等の周知の属性情報を抽出条件に加えても良い。
図22のシミュレート用閲覧集計は、アウトをシミュレートする場合(シミュレート時から所定期間(例えば1日)遡った期間)におけるweb画面(大当り、ベスト台、機種情報、グラフの各画面)毎の閲覧者数の集計例である。図23のアウトシミュレート結果は、図21の閲覧別平均アウトに基づき、アウトをシミュレートした結果を示した例である。
図23のアウトシミュレート結果は、各web画面(大当り、ベスト台、機種情報、グラフの各画面)の閲覧者数がいずれの範囲(図20中の第1〜第8範囲)に対応するかを特定し、その対応範囲における図21の閲覧別平均アウトを抽出し、更に影響度を乗じて各web画面のアウト想定値を特定し、それを合計したアウトを平均アウトとしてシミュレートしたものである。すなわち、範囲により抽出した平均アウトの影響度による加重平均値を、予測アウトとして特定している。なお、図23中の「通常」欄は、差分割合による除外を行わないでシミュレートした結果を示している。また、「差分」欄は、差分割合により除外を行った結果(影響度の代わりに差分影響度を採用)を示している。
管理サーバ10は、図21の閲覧別平均アウト等に基づいて稼動状況をシミュレートすることを目的として閲覧状況の集計を行った結果、図22のシミュレート用閲覧集計のような閲覧者数を得たとき、図23のアウトシミュレート結果のような結果となるというようなアウトのシミュレートを実行する。このようなシミュレートにより閲覧状況を特定することにより、稼動状況のシミュレートが可能になる。
管理サーバ10は、図24の来店状況別閲覧集計に例示するように、対象期間における来店状況と閲覧状況とにより区分した遊技者数の集計が可能である。同図の来店状況別閲覧集計によれば、来店頻度に応じて遊技者がいずれのweb画面を閲覧しているのかを把握できる。無来店で無閲覧である遊技者は遊技場自体に関心がないと考えられることから、この来店状況閲覧別集計では、このような遊技者を離反危険者として特定すると共に、登録される遊技者数に対する離反危険者数を離反危険率として特定している。
図24の来店状況別閲覧集計は、指定された対象期間(例えば3カ月)における登録された遊技者の来店状況により区分した閲覧者数や来店者数を、閲覧したweb画面に対応付した集計例である。管理サーバ10は、図24の来店状況別閲覧集計を生成するに際して、図15の遊技者DBのように特定した遊技者別の対象期間における来店数に対して、図20の範囲設定と同様に来店数を区分する設定を行う(図示省略)。そして、いずれの来店数範囲に当該遊技者の来店数が属するかを特定して、基準閲覧数(例えば5回)を上回る閲覧数となるweb画面に当該遊技者を対応付けることにより閲覧者数を集計する。
例えば、対象期間の来店数が15回(例えば第3範囲)であり、基準閲覧数以上の閲覧数となるweb画面が大当り画面(図7)とグラフ画面(図10)とである遊技者の場合、第3範囲の「大当り」及び「グラフ」の各欄の閲覧者数の対象として閲覧者数を集計する。なお、総数も同様に、基準閲覧数を上回る閲覧の場合にいずれの来店範囲に属するのかにより集計されるが、総数の基準閲覧数についてはweb画面の基準閲覧数と異なる値(例えば1回、あるいは閲覧したか否か等)としても良い。なお、来店数範囲として対象期間に一度も来店しなかった遊技者は無来店に区分される。
図24の来店状況別閲覧集計における「無閲覧」の欄は、閲覧数が基準閲覧数に達しなかった遊技者の集計を示している。また、最下段の「登録者数」欄は、登録された遊技者の合計を示し、「離反危険率」欄は、登録者数の内の無閲覧で無来店の遊技者である離反危険者数の割合を示している。
管理サーバ10は、図25及び図26のように、来店数内訳、競合率内訳を管理している。図25の来店数内訳、及び図26の競合率内訳は、図18の遊技者マップと同様に抽出した遊技者を対象とした競合店との競合状況を示している。図25の来店数内訳では、来店した遊技場により遊技者数を区分して集計し、その総数と、自店有利、他店有利の内訳とを示している。また、図26の競合率内訳では、いずれかの遊技場に来店した遊技者のうち、競合店に来店した遊技者数の割合を競合率として、競合店単位の内訳も含めて集計し、更に自店有利か他店有利かに区分して集計している。図25の来店数内訳、及び図26の競合率内訳に基づけば、上記のような競合状況を把握できるようになり、これにより、他店有利の遊技者を自店有利の遊技者に、自店有利の遊技者を自店のみの遊技者に、自店のみの遊技者を自店のみに留めることを目標とする等、営業における目安を設けることが可能となる。
図25の来店数内訳は、図15の遊技者DBに基づく図18の遊技者マップと同様に抽出した遊技者を対象とした来店数の内訳を示している。図25中の「来店」欄は、来店店舗を示し、例えば対象期間内にA〜C店の全店舗に来店した場合は「A〜C店」、A店とB店とに来店した場合は「A,B店」等の様にして振分けた遊技者数の総数と、その総数のうちの「自店有利」(他店より自店への来店数や遊技時間等が多い)と、「他店有利」(自店より他店への来店数や遊技時間等が多い)と、に区分した遊技者数とを示している。なお、このような遊技者数は、来店数の総数が基準回数(例えば5回)以上の遊技者を対象とし、基準回数未満の遊技者は「来店無」に区分される。
図26の競合率内訳は、図25の来店数内訳に基づき競合率を特定した集計例である。この競合率内訳は、来店意欲のある遊技者数を示す図25中の「総数」欄の「来店計」のうち、各店舗に来店した遊技者数の割合を示している。例えば図26中の「B店」の「総数」欄については、B店へ来店した遊技者は「A〜C店」欄、「A,B店」欄、「B店」欄に区分された遊技者が対象となる。図26中の「B店」の「総数」欄には、図25における「A〜C店」欄の1981人、「A,B店」欄の1124人、「B店」欄の321人の合計である3426人が、総数の来店計5496人に占める割合(62.3%)が示されている。「自店有利」や「他店有利」についても同様に、総数の来店計に対して、「自店有利」あるいは「他店有利」の各来店者数が占める割合を示している。
また、図26中の「来店計」は、A店以外の店舗への来店者の合計が対象となる。なお、分母として来店意欲のある遊技者数を採用したが、自店に来店した遊技者数(例えば「A〜C店」、「A,B店」、「A,C店」、「A店」の各遊技者数の合計)を採用しても良い。図25の来店数内訳や図26の競合率内訳は、図18の遊技者マップと共に出力することが望ましい。
以上の通り、遊技場用システム1によれば、主に図19〜図23に例示した通り、web上の遊技場サイト(情報公開サイト)の閲覧状況(対象閲覧状況情報等)に対して、遊技場における稼動状況を示す稼動情報(対象稼動情報)を対応付けて管理できる。このように遊技場用システム1が管理する対象稼動情報と対象閲覧状況情報とに基づけば、閲覧情報の閲覧状況に応じてどのような稼動状況となるのか等、閲覧状況が稼動状況にどのように影響するのか把握できるようになる。web上の遊技場サイトが集客等に及ぼす効果等を把握できるようになれば、遊技場経営にとって極めて有用である。
遊技場用システム1では、携帯端末1Aの受付操作がなくても、位置情報により来店を特定することが可能である。そのため、この遊技場用システム1によれば、より多くの遊技者の来店状況の把握が可能となっている。この遊技場用システム1においては、主に図12及び図13に例示する通り、自店の来店状況については情報表示装置4に対する受付操作等により特定する一方、競合店の来店状況については携帯端末1Aの位置機能あるいは入力情報により特定するという運用が可能になっている。
例えば、識別情報を受付可能な自店舗の遊技場については、情報表示装置4に対する受付操作等による識別情報の受付により詳細な来店状況が特定される。一方、識別情報を受付できないか或いは受付けた旨を特定できない他店の遊技場については、携帯端末1Aの位置機能によって特定される位置情報を活用し、大略な来店状況を特定するといった運用が可能になる。このような運用を採用すれば、競合店を含めて複数の遊技場における遊技者の遊技傾向を把握できるようになり、遊技場経営にとって極めて有用な指針となり得る。
一般に、遊技場側には、遊技者がいずれの遊技機種を遊技したくて来店しているのかを把握したいというニーズがある。しかし、遊技したい遊技機種が満席のためにやむを得ず他の遊技機種を遊技する遊技者も少なくない等の事情があるため、遊技機種別の稼動を参照するだけでは、遊技したい遊技機種を十分な精度で把握できない可能性が高い。
遊技場用システム1では、主に図17を参照して説明した通り、web上の遊技場サイトの閲覧状況に応じて各遊技者の注目機種が特定され、その注目機種により遊技者をグループ分けしてグループ単位の来店状況が管理されている。このように注目機種により区分された遊技者の来店状況に基づけば、遊技場へと来店する遊技者がどのような遊技機種を遊技したいのかを把握できるようになる。
遊技者の職場や住所等の拠点を遊技者の収支に対応付けて把握できれば、例えば、競合店との競合度合いの把握や、広告情報の提供場所や提供方法の選定や、提供する広告情報の内容の選定等に極めて有用である。しかし、遊技場側に会員登録した際に遊技者が提示した会員情報等に基づいて拠点等を特定するのみでは、管理対象の遊技者の数を十分に確保できず把握精度を十分に向上できない可能性が高い。
そこで、遊技場用システム1では、主に図18を参照して説明した通り、携帯端末1Aが備える位置機能等を活用して遊技者の生活拠点等を特定すると共に、遊技者が入力した収支等の遊技情報により区分してその生活拠点を地図上で位置表示できるようにしている。このような位置表示があれば、どの程度の来店状況の遊技者がどのような拠点から来店しているのかを把握可能となり、例えば、他店との競合度合いの把握が可能となる。さらに、例えば、送迎車を用意する等のサービスを提供する必要があるか等の指標を提供することもできる。
以上のように、本例の遊技場用システム1は、(1)閲覧情報の閲覧状況が遊技場の来店状況等に影響を与える度合いを管理するため、(2)より高精度な来店状況の特定を行うことで遊技者の来店状況を適切に管理するため、(3)どのような来店状況の遊技者がどのような拠点から来店しているのかを管理するため、等に好適な有用なシステムである。
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせた構成を採用することも良い。
図24の来店状況別閲覧集計等では基準閲覧数以上を対象としたが、基準値に満たない遊技者を閲覧者として取り扱っても良い。同様に来店数が基準回数に達していない遊技者を区分したが、他の遊技者と同様に集計対象としても良い。これは、他の例についても同様である。
図19の来店遊技場別閲覧集計等では、閲覧情報と稼動情報(遊技情報)とを対応付する際に、営業日単位、即ち同一期間で閲覧情報と稼動情報(遊技情報)とを対応付けたが、例えば営業日における遊技情報と、当該営業日の前日の閉店後から当該営業日の午前中まで等、異なる期間の閲覧情報と遊技情報とを対応付けても良い。この期間の特定は予め設定する等して特定すれば良い。また、稼動情報としてアウトを例示したが大当り数やスタート等、稼動状況を特定出来ればどの様な遊技情報を稼動情報として採用しても良い。
会員ID(遊技者ID)として本例では、携帯端末1AのID(携帯ID)を例示している。例えば、会員カードのID(カードID)や指紋や顔画像など遊技者を特定可能なIDであれば、携帯ID以外のどのようなIDを採用しても良い。
本例では携帯端末1Aにてweb画面を閲覧することを例示したが、例えば遊技者の自宅のパソコン等によりweb画面を閲覧可能とし、その閲覧結果を集計しても良い。また、携帯端末1Aとパソコンとを図3の会員登録画面等により遊技者に対応付すれば、携帯端末1Aによる位置情報の特定により来店状況と閲覧状況とを対応付けての管理も可能となる。すなわち、遊技者表示端末とは、携帯端末1Aだけでなく、自宅のパソコン等の端末機器も含む概念となる。
管理サーバ10にて提示する閲覧情報として、複数の遊技場の中から対象となる遊技場を選択して対象となる遊技場の閲覧情報を提供する構成を例示している。これに代えて、あるいは加えて、対象となる遊技場が1店舗、すなわち、対象遊技場の専用のサーバを設けた上で、遊技場単位で閲覧状況を特定しても良い。勿論、図2の2次元コードによるURLとして、自店のHPを提供しても良い。
本例では、対象協力店舗の特定として来店頻度の高い協力店舗の特定を例示している。これに代えて、あるいは加えて、例えば来店頻度が低くとも一度でも来店した協力店舗のうち、遊技場が特に推薦したい協力店舗を特定する等、特定対象となる来店頻度の高低はどのような頻度を採用しても良い。また、協力店舗にて携帯端末1A等を受付けることにより協力店舗における消費金額などを特定し、その消費金額等により協力店舗の来店状況を特定しても良い。さらに、来店状況等を特定する携帯端末1Aにより協力店舗における来店が特定された場合に協力店舗における割引を受けられる旨の表示を行うようにしたり、与えた特典を有効化しても良い。
広告情報を提示するタイミングとして遊技終了時を例示したが、例えば大当り終了時等、遊技情報により特定される遊技状況に応じた提示タイミングであれば、どのようなタイミングにて提示しても良い。
自店(対象遊技場)への来店を、携帯端末1Aの受付や位置情報により特定したが、競合店や協力店舗への来店も、携帯端末1Aの受付により特定しても良い。また、いずれの店舗への来店も、携帯端末1Aの受付および位置情報による特定のうちの一方により特定しても勿論良い。
対象となる遊技機2として、例示した以外のスロットマシンやパチンコ遊技機を対象としても良い。パチンコ遊技機の場合、遊技価値は玉となり、ゲームは特定の入賞口への入賞に応じた図柄変動等の役物作動数となる。また、遊技媒体を用いず点数による遊技を可能とする所謂封入式やクレジット式を対象としても良く、これらを考慮し、遊技媒体と点数とを包含する遊技価値と表現している。
本例では、web画面の閲覧回数等を区分するための範囲を各種設定している。この範囲については、上限と下限の双方を必ずしも設定することは必須ではない。例えば、最も少ない値や多い値に対応した範囲や連続する範囲等について、各範囲に対して上限と下限との一方を設定すれば、他方を設定しないことによっても設定可能である。
遊技機のスペックや設定値等、例示した全ての数値、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。勿論、その他の遊技情報も、直接的、間接的を問わず適宜最適な特定方法にて特定すれば良い。更に、管理装置12、管理サーバ10が行う情報処理はどのように分担しても良いし、中継装置17や情報表示装置4等にて行っても良い。また、例示した構成は変形例を含めどのように組み合わせても良いし、適宜、行わなくとも良い。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。