JP6285163B2 - 鉄道車両用ドア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の乗降口を開閉させるための鉄道車両用ドア装置に関する。
特許文献1には、エアシリンダ(直動型アクチュエータ)を有し、当該エアシリンダを駆動させることで、左右の引き戸を互いに反対方向に移動させて乗降口を開閉する開閉駆動機構を含む鉄道車両用スライドプッシュ式ドア装置について記載されている。この鉄道車両用スライドプッシュ式ドア装置の開閉駆動機構は、エアシリンダの駆動により、引き戸を閉鎖状態へと向けて移動させたときに、引き戸が閉鎖状態に至る直前で、引き戸を枕木方向外側へと案内する枕木方向案内機構を有している。また、一方の引き戸とエアシリンダのピストンロッド、及び、他方の引き戸とピストンロッドの移動と逆向きに移動するロッドのそれぞれは、連結機構によって連結されている。各連結機構は、引き戸の枕木方向の移動に伴って相対的にスライド移動する2つの連結部材を有する。この構成により、左右の引き戸を閉鎖状態とする際に、左右の引き戸を枕木方向外側へと移動させることが可能となる。
特開2012−218690号公報
上記特許文献1に記載の鉄道車両用スライドプッシュ式ドア装置における連結機構は、一方の連結部材がピストンロッドに固定され、他方の連結部材が引き戸に固定され、これら連結部材が枕木方向に相対的にスライド移動可能に構成されている。しかしながら、一方の連結部材は、ピストンロッドにぶら下げられた構成であるため、引き戸の枕木方向の移動に伴って連結部材同士がスムーズに相対移動しない場合、枕木方向の力が直接的に、ピストンロッドに作用する。このように枕木方向の力がピストンロッドに作用すると、例えば、エアシリンダ内のピストンとシリンダとの間のシールが破損するなど、エアシリンダが破損する問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、直動型アクチュエータの破損を抑制することが可能な鉄道車両用ドア装置を提供することである。
本発明の鉄道車両用ドア装置は、鉄道車両の長手方向に延在する側壁に設けられた乗降口の上縁に沿うように設けられた上レールに係合する2つの戸吊り金と、前記2つの戸吊り金が前記長手方向の両端側の上端に配置され前記2つの戸吊り金によって前記上レールに沿って移動可能に支持された引き戸と、前記乗降口を閉じる閉鎖位置と前記乗降口を開く開放位置との間において前記引き戸を移動させる移動装置とを備えている。そして、前記移動装置は、前記長手方向に沿ってロッドを伸縮可能な直動型アクチュエータを有する駆動装置と、前記ロッドに接続され、前記ロッドの伸縮に伴って前記長手方向に移動する第1移動部と、前記第1移動部と前記引き戸とを連結し、前記第1移動部の移動に伴って前記引き戸とともに前記長手方向に移動する第2移動部と、前記引き戸を前記閉鎖位置に向けて移動させたときに、前記引き戸が前記閉鎖位置に到達する直前で、前記2つの戸吊り金を介して前記引き戸を前記長手方向と直交する前記鉄道車両の幅方向へと案内する第1案内部とを有している。前記第2移動部は、前記第1案内部による前記幅方向への案内に伴って前記引き戸とともに、前記第1移動部に対して前記幅方向に移動し、さらに前記移動装置は、前記第1移動部の前記幅方向への移動を規制する第1規制部を有している。
これによると、直動型アクチュエータのロッドが、第1規制部によって幅方向への移動が規制された第1移動部を介して、第2移動部及び引き戸と連結されている。このため、駆動装置の直動型アクチュエータのロッドを伸縮させて、引き戸を開閉させる際に、第1案内部によって引き戸が幅方向に移動しても、ロッドに幅方向の力が作用しにくくなる。このため、直動型アクチュエータが破損するのを抑制することが可能となる。さらに、駆動装置自体の構成をほとんど変更する必要がないため、既存の駆動装置を採用することが可能となり、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
本発明において、前記戸吊り金は、鉛直方向の軸を中心として前記引き戸に対して回動可能に連結された支持部と、前記上レール上に配置されたローラとを有しており、前記支持部には、前記幅方向であって前記上レールに向かって突出する軸部が形成されており、前記ローラは、前記軸部の軸を中心として回転可能に前記軸部によって支持されていることが好ましい。
また、本発明において、前記第1規制部は、前記第1移動部の鉛直方向への移動も規制することが好ましい。これにより、駆動装置の直動型アクチュエータのロッドを伸縮させて、引き戸を開閉させる際に、引き戸の長手方向への移動が阻害されても(例えば、引き戸に物が挟まった場合など)、ロッドに鉛直方向の力が作用しにくくなる。このため、直動型アクチュエータがより破損するのを抑制することが可能となる。
また、本発明において、前記第1規制部は、前記上レールに固定され、前記長手方向に延在する固定レールを有し、前記第1移動部は、前記固定レールに対して前記長手方向に移動可能に支持されたスライダを有することが好ましい。これにより、第1移動部の幅方向及び鉛直方向の移動規制を、簡単な構成で実現できる。
また、本発明において、前記引き戸が、2つ設けられており、前記移動装置は、前記閉鎖位置において戸先が互いに突き合わされた状態となるように、且つ、前記開放位置において戸先が互いに離隔された状態となるように、前記閉鎖位置と前記開放位置との間において、2つの前記引き戸を互いに反対方向に移動させることが好ましい。これにより、乗降口の開閉が2つの引き戸の移動によって行われる構成となる。
また、本発明において、前記駆動装置は、前記ロッドの伸縮に伴って当該ロッドとは反対方向に移動する移動体をさらに有しており、前記第2移動部は、前記第1移動部と一方の前記引き戸とを連結し、前記第1案内部は、前記一方の引き戸を案内する。そして、前記移動装置は、前記移動体に接続され、前記移動体の移動に伴って前記長手方向に移動する第3移動部と、前記第3移動部と他方の前記引き戸とを連結し、前記第3移動部の移動に伴って前記他方の引き戸とともに前記長手方向に移動する第4移動部と、前記他方の引き戸を前記閉鎖位置に向けて移動させたときに、前記他方の引き戸が前記閉鎖位置に到達する直前で、前記幅方向であって前記一方の引き戸と同じ方向に前記他方の引き戸を案内する第2案内部とをさらに有している。前記第4移動部は、前記第2案内部による前記幅方向への案内に伴って前記他方の引き戸とともに、前記第3移動部に対して前記幅方向に移動し、さらに前記移動装置は、前記第3移動部の前記幅方向への移動を規制する第2規制部を有していることが好ましい。これにより、移動体が、第2規制部によって幅方向への移動が規制された第3移動部を介して、第4移動部及び他方の引き戸と連結されている。このため、両引き戸を開閉させる際に、第2案内部によって他方の引き戸が幅方向に移動しても、移動体に幅方向の力が作用しにくくなる。このため、駆動装置が破損するのを抑制することが可能となる。
本発明の鉄道車両用ドア装置によると、直動型アクチュエータのロッドが、第1規制部によって幅方向への移動が規制された第1移動部を介して、第2移動部及び引き戸と連結されている。このため、駆動装置の直動型アクチュエータのロッドを伸縮させて、引き戸を開閉させる際に、第1案内部によって引き戸が幅方向に移動しても、ロッドに幅方向の力が作用しにくくなる。このため、直動型アクチュエータが破損するのを抑制することが可能となる。さらに、駆動装置自体の構成をほとんど変更する必要がないため、既存の駆動装置を採用することが可能となり、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態である鉄道車両用ドア装置の要部正面図であり、引き戸が閉鎖位置にあるときの状況を示す図である。 図1に示すドア装置の引き戸が開放位置にあるときの状況を示す要部正面図である。 図1に示すドア装置の部分斜視図である。 (a)は図2示す領域Aにおいて移動装置の一部を省略した拡大図であり、(b)は図4(a)の引き戸及び第1案内部を左方から見たときの側面図である。 (a)は図2示す領域Bの拡大図であり、(b)は図5(a)の引き戸及び第1案内部を右方から見たときの側面図である。 (a)は図2示す領域Aの拡大図であり、(b)は図6(a)に示すドア装置を右方から見たときの側面図である。 (a)はスライダの側面図であり、(b)は図7(a)に示すVII−VII線に沿った矢視図である。 第1案内部の平面図であり、(a)は引き戸が開放位置にあるときのローラ組の配置状況を示し、(b)は引き戸が閉鎖位置にあるときのローラ組の配置状況を示す。 (a)は図2示す領域Cの拡大図であり、(b)は図9(a)に示すドア装置を右方から見たときの側面図である。 (a)は図1に示すドア装置を左方から見たときの側面図であり、(b)は図1に示すドア装置を右方から見たときの側面図である。
以下、本発明の一実施形態である鉄道車両用ドア装置について、図1〜図10を参照しつつ説明する。
本実施形態における鉄道車両用ドア装置1は、鉄道車両100の長手方向(すなわち、鉄道車両の進行方向であって図1中左右方向)に延在する側壁101に形成された乗降口102を開閉する両開きのドア装置である。なお、図1〜図3は、乗降口102周辺の内装材を取り外した状態で車両内から見たときの図である。
ドア装置1は、図1〜図3に示すように、2つの引き戸2a,2bと、2つの引き戸2a,2bを長手方向に沿って互いに反対方向に移動させる移動装置3とを含む。移動装置3は、乗降口102を閉じる閉鎖位置と乗降口102を開く開放位置との間において2つの引き戸2a,2bを移動させる。閉鎖位置においては、互いの戸先が突き合わされた状態で2つの引き戸2a,2bが配置される(図1及び図3参照)。開放位置においては、互いの戸先が離隔された状態で2つの引き戸2a,2bが配置される(図2参照)。これにより、乗降口102の開閉が2つの引き戸2a,2bの移動によって行われるドア装置1の構成となる。
各引き戸2a,2bは、乗降口102の上端に沿って設けられた長尺な上レール103とそれぞれ係合する2つの戸吊り金10a,10bを有している。なお、各引き戸2a,2bの戸吊り金10a,10bは同様の構成であるため、一方の引き戸2aの戸吊り金10a,10bについて説明し、他方の引き戸2bの戸吊り金10a,10bの説明を省略する。
引き戸2aの戸吊り金10aは、図2に示すように、引き戸2aの戸尻(長手方向に関して引き戸2bから最も離れた端部)側の上端に設けられている。なお、図4においては、戸吊り金10aの構成をわかりやすくするために、図2に示す移動装置3の構成要素の一部であって鉄道車両の幅方向(長手方向と直交する方向)に戸吊り金10aと重なる部材を省略して描いている。
戸吊り金10aは、図4に示すように、支持部11と、ローラ12とを有する。支持部11は、図4(b)に示すように、L字断面形状を有しており、下端水平部11aがピン13を介して引き戸2aと連結されている。支持部11は、ピン13の鉛直方向の軸を中心として引き戸2aに対して回動可能に連結されている。支持部11の垂直部11bには、軸部11cが形成されている。軸部11cは、幅方向であって上レール103に向かって突出している。ローラ12は、軸部11cの軸を中心として回転可能に軸部11cによって支持されている。上レール103は、図4(b)に示すように、L字断面形状を有しており、下端水平部103a上にローラ12が配置されている。
引き戸2aの戸吊り金10bは、図2に示すように、引き戸2aの戸先(長手方向に関して引き戸2bに最も近い端部)側の上端に設けられている。戸吊り金10bは、図5に示すように、戸吊り金10aと同様の構成を有している。つまり、戸吊り金10bも、支持部11と、ローラ12とを有しており、支持部11がピン13によって回動可能に連結されている。この構成により、引き戸2aは、2つの戸吊り金10a,10bによって上レール103からぶら下がるように配置されている。なお、引き戸2bも、2つの戸吊り金10a,10bによって、上レール103からぶら下がるように配置されている。
移動装置3は、図3に示すように、駆動装置20と、第1移動部30と、第2移動部40と、第3移動部50と、第4移動部60と、第1案内部70と、第2案内部80と、第1規制部90と、第2規制部95とを有する。駆動装置20は、長手方向に沿って長尺なエアシリンダ21と、2本のラックギア22,23と、2つのピニオンギア24,25と有する。エアシリンダ21は、上レール103よりも上方において側壁101に固定されている。また、エアシリンダ21は、ロッド21aが長手方向に沿って伸縮可能に配置されている。
ラックギア22,23は、長手方向に沿って長尺に延在しており、鉛直方向に関してエアシリンダ21を挟んで配置されている。より詳細には、ラックギア22が、図1に示すように、エアシリンダ21よりも上方に配置され、ラックギア23よりも長手方向に長尺に形成されている。これらラックギア22,23は、長手方向に沿ってスライド可能に配置されている。また、ラックギア22は、図1中左側端部(引き戸2aの戸尻側端部)がロッド21aの先端が接続された第1移動部30に固定されている。ピニオンギア24は、エアシリンダ21のシリンダケース21bの一端側(ロッド21aの先端側)に配置され、ピニオンギア25は、シリンダケース21bの他端側に配置されている。これらピニオンギア24,25は、ラックギア22と噛み合っている。また、ピニオンギア25は、ラックギア23とも噛み合っている。これにより、エアシリンダ21のロッド21aが伸縮すると、ラックギア22がロッド21aと共に同方向に移動する。このときのラックギア22の移動に伴って、ピニオンギア24,25が回転する。そして、ピニオンギア25の回転に伴って、ラックギア23がラックギア22とは逆方向に移動する。
第1移動部30は、図6に示すように、ロッド21aの先端と接続される接続部31と、2つのスライダ32とを有する。接続部31は、図6(b)に示すように、略L字断面形状を有している。接続部31の垂直部31aには、幅方向に突出したブラケット33が形成されている。ブラケット33には、長手方向に貫通した孔が形成されており、当該孔にロッド21の先端が通され、複数のナットによってブラケット33、すなわち、接続部31とロッド21aの先端とが接続されている。接続部31の水平部31bの先端には、上方に突出した突出部31cが形成されている。突出部31cには、図3及び図6に示すように、幅方向に突出する2本の突起34が形成されている。これら突起34は、長手方向に互いに離隔して配置されている。各突起34の先端には、後述のスライドプレート41の抜け止めとしての抜け止めプレート35がボルトで固定されている。
2つのスライダ32は、図7(a)に示すように、長手方向に互いに離隔して配置されている。これらスライダ32は、図6(b)に示すように、その上面が水平部31bの下面と接した状態でボルトによって接続部31に固定されている。本実施形態におけるスライダ32は、後述の固定レール92によって長手方向にのみ移動可能に支持された公知のスライダである。各スライダ32の下面には、図7(b)に示すように、長手方向に延在する凹溝32aが形成されている。凹溝32aの両側面には、複数の鋼球32bが長手方向に沿って設けられている。なお、複数の鋼球は、各側面において、互いに繋がって環状に設けられていてもよい。この場合、スライダ32の長手方向に移動に伴って複数の鋼球が循環移動する。このため、鋼球の摩耗度合いが均一化され、スライダの寿命が長くなる。
第1規制部90は、図6(b)に示すように、支持部91と、固定レール92とを有する。支持部91は、L字断面形状を有しており、垂直部91bが上レール103の垂直部103bに固定されている。支持部91は、図1に示すように、長手方向に関して、上レール103とほぼ同じ長さを有している。固定レール92は、図6に示すように、支持部91の水平部91a上に固定され、支持部91を介して上レール103に固定されている。また、固定レール92は、その上側半部が凹溝32a内に配置可能に形成されている。固定レール92は、図1及び図2に示すように、長手方向に関して支持部91の略中央から左側端部まで延在している。つまり、固定レール92は、引き戸2aが閉鎖位置と開放位置との間において移動したときに、これらスライダ32が固定レール92から外れない長さを有している。固定レール92は、図7(a)に示すように、長手方向に沿う両側面のそれぞれに溝92aが形成されている。これら溝92aは、固定レール92の全長に亘って形成されている。各溝92aは、鋼球32bの略半周部分に対応した曲面形状に形成されている。これにより、固定レール92にスライダ32を取り付けることで、固定レール92がスライダ32の幅方向及び鉛直方向の移動を規制しつつスライダ32を長手方向に沿って移動可能に支持する。このように第1移動部30は、第1規制部90によって幅方向及び鉛直方向の移動が規制された状態で、エアシリンダ21の駆動(ロッド21aの伸縮)により、長手方向に移動可能に構成されている。
第2移動部40は、図6に示すように、スライドプレート41と、固定部42とを有する。スライドプレート41は、図6に示すように、上端部分の厚みが他の部位よりも分厚く形成されたプレート状部材である。スライドプレート41の上端部分には、厚み方向に貫通した2つの孔41aが形成されている。これら孔41aに突起34が挿入され、抜け止めプレート35が設けられることで、スライドプレート41が突起34(第1移動部30)に対して幅方向にスライドしても、スライドプレート41が突起34から外れずに支持される。固定部42は、図6に示すように、下端部分が引き戸2aの上端に固定され、上端部分がスライドプレート41の下端部分とボルトによって固定されている。このように第2移動部40は、引き戸2aが長手方向のみならず幅方向に移動しても、当該移動に伴って移動可能に構成されている。また、第2移動部40は、第1移動部30の長手方向の移動に伴って引き戸2aを同方向に移動させる。
第1案内部70は、図4に示すように、2本のガイドレール71,72と、ガイドレール71を支持する支持部73と、2つのローラ組74,75と、ローラ組74を支持するローラ支持部76と、ローラ組75を支持するローラ支持部77とを有する。支持部73は、L字断面形状を有しており、垂直部73bが垂直部91bを介して上レール103の垂直部103bに固定されている。支持部73は、図1に示すように、長手方向に関して、ガイドレール71とほぼ同じ長さを有すると共にほぼ同じ位置関係に配置されている。ガイドレール71は、図4に示すように、支持部73の水平部73a上に固定されている。ガイドレール71は、図4及び図8に示すように、上方に開口した溝71aが形成されている。溝71aは、図8に示すように、戸尻側端部(図中左側端部)から戸先側に向かって長手方向に延在し、戸先側端部(図中右側端部)近傍において、幅方向であって上レール103側(車両外側)に曲げられて形成されている。
ローラ支持部76は、図4に示すように、L字断面形状を有しており、垂直部76bが引き戸2a側の戸吊り金10aの支持部11に固定されている。ローラ組74は、溝71a内に一部が配置された2つのローラ74aを有している。これにより、ローラ組74がガイドレール71の溝71aに沿って移動する。これらローラ74aは、長手方向に沿って互いに離隔して配置され、各軸部材74bに回転可能に支持されている。軸部材74bは、ローラ支持部76の水平部76aに固定されていると共に、鉛直方向に延在している。そして、各ローラ74aは、ローラ支持部76の水平部76aの下面側において、軸部材74bの鉛直方向の軸を中心として回転可能に構成されている。
ガイドレール72は、図4(b)及び図5に示すように、支持部91の水平部91aの下面に固定されている。ガイドレール72は、下方に開口した溝72aを有している。溝72aも、図8に示すように、溝71aと同様に、戸尻側端部(図中左側端部)から戸先側に向かって長手方向に延在し、戸先側端部(図中右側端部)近傍において、幅方向であって上レール103側(車両外側)に曲げられて形成されている。これらガイドレール71,72は、図8に示すように、一部が鉛直方向に重なって配置されている。つまり、ガイドレール71の戸先側部分がガイドレール72の戸尻側部分と重なっている。
ローラ支持部77は、図5に示すように、L字断面形状を有しており、垂直部77bが引き戸2a側の戸吊り金10bの支持部11に固定されている。ローラ組75は、溝72a内に一部が配置された2つのローラ75aを有している。これにより、ローラ組75がガイドレール72の溝72aに沿って移動する。これらローラ75aは、長手方向に沿って互いに離隔して配置され、各軸部材75bに回転可能に支持されている。軸部材75bは、ローラ支持部77の水平部77aに固定されていると共に、鉛直方向に延在している。そして、各ローラ75aは、ローラ支持部77の水平部77aの上面側において、軸部材75bの鉛直方向の軸を中心として回転可能に構成されている。
第3移動部50は、図9に示すように、ラックギア23の端部(引き戸2bの戸尻側端部)と接続される接続部51と、2つのスライダ52とを有する。接続部51は、図9(b)に示すように、略L字断面形状を有している。接続部51の垂直部51aには、ラックギア23の端部が接続されている。垂直部51aの上端には、引き戸2bの戸尻から戸先に向かって長手方向に延在する押圧部材56が設けられている。ドア装置1には、図1に示すように、ドア装置1の開閉状態を検出する検出部9が設けられている。検出部9は、ピニオンギア25と幅方向に重なる位置に配置されている。押圧部材56は、ラックギア23の移動、すなわち、引き戸2bの移動に伴って長手方向に移動し、引き戸2a,2bが閉鎖位置にあるときに検出部9のスイッチを押圧する。これにより、ドア装置1による乗降口102の開閉状況を検出することが可能となる。
接続部51の水平部51bの先端には、図9(b)に示すように、下方に突出した突出部51cが形成されている。突出部51cには、図3及び図9に示すように、2本の突起54が形成されている。これら突起54は、上述の突起34と同様の構成であり、先端には、抜け止めプレート55がボルトで固定されている。
2つのスライダ52は、上述のスライダ32と同様の構成を有しており、図9(b)に示すように、接続部51の水平部51bの下面と接した状態でボルトによって接続部51に固定されている。なお、スライダ52の溝52a、鋼球52bは、図7に示すように、溝32a、鋼球32bと同様である。
第2規制部95は、図9(b)に示すように、支持部96と、固定レール97とを有する。この第2規制部95は、乗降口102の中心を通る鉛直線に対して第1規制部90と対称的に配置されている。つまり、支持部96が支持部91と、固定レール97が固定レール92と同様の構成である。支持部96は、垂直部96bが上レール103の垂直部103bに固定され、長手方向に関して、上レール103とほぼ同じ長さを有している。固定レール97は、水平部96a上に固定され、その上側半部が凹溝52a内に配置可能な形状を有する。固定レール97は、引き戸2bが閉鎖位置と開放位置との間において移動したときに、これらスライダ52が固定レール97から外れない長さを有している。固定レール97の溝97aは、図7に示すように、溝92aに対応する。これにより、固定レール97も固定レール92と同様に、スライダ52を取り付けることで、固定レール97がスライダ52の幅方向及び鉛直方向の移動を規制しつつスライダ52を長手方向に沿って移動可能に支持する。このように第3移動部50は、第2規制部95によって幅方向及び鉛直方向の移動が規制された状態で、エアシリンダ21の駆動に伴って移動するラックギア23の移動に伴って、長手方向に移動可能に構成されている。
第4移動部60は、図9に示すように、スライドプレート61と、固定部62とを有する。スライドプレート61は、図9に示すように、スライドプレート41と同様に上端部分の厚みが他の部位よりも分厚く形成されたプレート状部材である。スライドプレート61の上端部分には、厚み方向に貫通した2つの孔61aが形成されている。これら孔61aに突起54が挿入され、抜け止めプレート55が設けられることで、スライドプレート61が突起54(第3移動部50)に対して幅方向にスライドしても、スライドプレート61が突起54から外れずに支持される。固定部62は、図9に示すように、下端部分が引き戸2bの上端に固定され、上端部分がスライドプレート61の下端部分とボルトによって固定されている。このように第4移動部60は、引き戸2bの幅方向の移動に伴って移動可能に構成されている。また、第4移動部60は、第3移動部50の長手方向の移動に伴って引き戸2bを同方向に移動させる。
第2案内部80は、図9に示すように、2本のガイドレール81,82と、ガイドレール81を支持する支持部83と、2つのローラ組84,85と、ローラ組84を支持するローラ支持部86と、ローラ組85を支持するローラ支持部87とを有する。この第2案内部80は、乗降口102の中心を通る鉛直線に対して第1案内部70と対称的に配置されている。つまり、支持部83は、支持部73と同様な構成であり、垂直部83bが垂直部96bを介して上レール103の垂直部103bに固定されている。支持部83は、図1に示すように、長手方向に関して、ガイドレール81とほぼ同じ長さを有すると共にほぼ同じ位置関係に配置されている。ガイドレール81は、支持部83の水平部83a上に固定されている。このガイドレール81も、ガイドレール71と同様な構成である。つまり、ガイドレール81の溝81aは、引き戸2bの戸尻側端部から戸先側に向かって長手方向に延在し、戸先側端部近傍において、幅方向であって上レール103側(車両外側)に曲げられて形成されている。
ローラ支持部86は、ローラ支持部76と同様な構成であり、垂直部86bが引き戸2b側の戸吊り金10aの支持部11に固定されている。ローラ組84も、溝81a内に一部が配置された2つのローラ84aを有している。これらローラ84aは、ローラ組74と同様に、図9(b)に示すように、ローラ支持部86の水平部86aの下面側において、軸部材84bに回転可能に支持されている。これにより、ローラ組84がガイドレール81の溝81aに沿って移動する。
ガイドレール82は、図9(b)に示すように、支持部96の水平部96aの下面に固定されている。ガイドレール82も、ガイドレール72と同様な構成である。つまり、ガイドレール82の溝82aは、引き戸2bの戸尻側端部から戸先側に向かって長手方向に延在し、戸先側端部近傍において、幅方向であって上レール103側(車両外側)に曲げられて形成されている。これらガイドレール81,82は、ガイドレール71,72と同様に、ガイドレール81の戸先側部分がガイドレール82の戸尻側部分と重なっている。
ローラ支持部87は、ローラ支持部77と同様な構成であり、垂直部87bが引き戸2b側の戸吊り金10bの支持部(不図示:支持部11と同様な構成)に固定されている。ローラ組85も、溝82a内に一部が配置された2つのローラ85aを有している。これらローラ85aは、ローラ組75と同様に、図9(b)に示すように、ローラ支持部87の水平部87aの上面側において、軸部材(不図示:軸部材75bと同様な構成)に回転可能に支持されている。これにより、ローラ組85がガイドレール82の溝82aに沿って移動する。
続いて、ドア装置1の引き戸2a,2bの開閉動作について、以下に説明する。ドア装置1は、移動装置3の駆動装置20を駆動させることで、引き戸2a,2bを開閉する。まず、引き戸2a,2bが開いた状態から閉じた状態(開放位置から閉鎖位置)に移動させる際の動作について説明する。
引き戸2a,2bが開放位置に配置されているとき、ローラ組74,75は、図8(a)に示すように、対応するガイドレール71,72の引き戸2aの戸尻側端部に配置されており、引き戸2aが戸吊り金10a,10bを介して側壁101の内面から若干離れた位置に配置されている(図4(b)及び図5(b)参照)。また、このとき、引き戸2aに連結された第2移動部40のスライドプレート41は、図6(b)に示すように、抜け止めプレート35に寄った位置に配置されている。ローラ組84,85も、ガイドレール81,82の引き戸2bの戸尻側端部に配置されている。そして、引き戸2bが、図9(b)に示すように、引き戸2aと同様に、側壁101の内面から若干離れた位置に配置されている。このとき、第4移動部60のスライドプレート61は、抜け止めプレート55に寄った位置に配置されている。
駆動装置20のエアシリンダ21が駆動され、図2に示すロッド21aが、図1に示すように縮められると、ラックギア22がロッド21aの移動方向と同方向に移動するとともにラックギア23がこの移動方向とは逆方向に移動する。ロッド21aの移動に伴って第1移動部30がロッド21aの移動方向と同方向に移動する。このとき、第1移動部30は、2つのスライダ32が固定レール92によって幅方向及び鉛直方向の移動が規制されているため、長手方向にのみ移動する。第1移動部30と第2移動部40を介して連結された引き戸2aも、第1移動部30とともに移動する。このとき、ローラ組74,75は、まず、ガイドレール71,72の溝71a,72aに案内されて長手方向に移動する。そして、引き戸2aが閉鎖位置に到達する直前に、ローラ組74,75は、図8(b)に示すように、溝71a,72aの案内によって車両外側へと傾いて移動し、第2移動部40のスライド移動によって引き戸2aが閉鎖位置に到達する。このローラ組74,75の車両外側への移動に伴って引き戸2aの戸吊り金10a,10bが、図10(a)に示すように、傾いて車両外側に移動する。これにより、引き戸2aが、閉鎖位置において、開放位置におけるときよりも側壁101に近づいて配置される。このため、引き戸2aの周縁部が、乗降口102周辺であって側壁101に設けられた弾性部材(不図示)に押し付けられる。
引き戸2aの車両外側への移動に伴って、第2移動部40も同方向に移動する。このとき、スライドプレート41が、図10(a)に示すように、突起34(第1移動部30)に対してスライドし、車両外側に移動する。換言すると、ローラ組74,75の車両外側への移動に伴って第2移動部40がスライド移動することで、引き戸2aも車両外側に移動可能となる。また、このとき、スライダ32は、固定レール92によって幅方向の移動が規制されている。このため、スライダ32は幅方向に移動せずに、スライドプレート41が引き戸2aとともに幅方向に移動する。
また、ラックギア23の移動に伴って、第3移動部50がラックギア23の移動方向と同方向に移動する。このとき、第3移動部50は、第1移動部30と同様に、2つのスライダ52が固定レール97によって幅方向及び鉛直方向の移動が規制されているため、長手方向にのみ移動する。第3移動部50と第4移動部60を介して連結された引き戸2bも、第3移動部50とともに移動する。このとき、ローラ組84,85は、上述のローラ組74,75と同様に、まず、ガイドレール81,82の溝81a,82aに案内されて長手方向に移動する。そして、引き戸2bが閉鎖位置に到達する直前に、ローラ組84,85は、溝81a,82aの案内によって車両外側へと傾いて移動し、第4移動部60のスライド移動によって引き戸2bが閉鎖位置に到達する。このローラ組84,85の車両外側への移動に伴って、引き戸2bの戸吊り金10a,10bが、図10(b)に示すように、傾いて車両外側に移動する。これにより、引き戸2bが、引き戸2aと同様に、閉鎖位置において、開放位置におけるときよりも側壁101に近づいて配置される。このため、引き戸2bの周縁部が、乗降口102周辺であって側壁101に設けられた弾性部材(不図示)に押し付けられる。なお、引き戸2a,2bは戸先が互いに突き合わされて配置される。
引き戸2bの車両外側への移動に伴って、第4移動部60も同方向に移動する。このとき、スライドプレート61が、図10(b)に示すように、突起54(第3移動部50)に対してスライドし、車両外側に移動する。換言すると、ローラ組84,85の車両外側への移動に伴って第4移動部60がスライド移動することで、引き戸2bも車両外側に移動可能となる。また、このとき、スライダ52は、固定レール97によって幅方向の移動が規制されている。このため、スライダ52は、スライダ32と同様に、幅方向に移動せずに、スライドプレート61が引き戸2bとともに幅方向に移動する。こうして、引き戸2a,2bが開いた状態から閉じた状態となる。
このように第1移動部30が第1規制部90によって、第3移動部50が第2規制部95によって、幅方向の移動が規制されているため、エアシリンダ21のロッド21aを縮ませて引き戸2a,2bを閉じる際に、第2移動部40が第1移動部30に対して、第4移動部60が第3移動部50に対してスムーズに移動しない場合でも、ロッド21a及びラックギア23の戸尻側先端部に車両外側への力が作用しにくくなり、エアシリンダ21の破損やロッド21a及びラックギア23の変形を抑制することが可能となる。
なお、引き戸2a,2bを閉じる際に、両引き戸2a,2b間に物などが挟まるなど、引き戸2a,2bの移動が阻害されると、エアシリンダ21の駆動によるロッド21a及びラックギア23の移動によって、引き戸2a,2bの戸尻上端には戸先側に向かう力が作用する。このとき、引き戸2a,2bの移動が阻害されているため、引き戸2a,2bの戸尻側が上方に浮き上がろうとする。ここで仮に、スライダ32,52が設けられておらず、又は、鉛直方向の移動が規制されていないスライダが設けられていると、引き戸2a,2bの浮きに伴って第1及び第3移動部が上方に移動し、ロッド21a及びラックギア23の戸尻側先端部に上方への力が作用する。このようにロッド21aに上方への力が作用すると、エアシリンダ21内のピストンとシリンダケースとの間のシールが破損するなど、エアシリンダが破損することがある。さらには、ロッド21a及びラックギア23自体が変形することがある。しかしながら、本実施形態においては、スライダ32,52は、鉛直方向の移動も固定レール92,97によって規制されているため、第1移動部30及び第3移動部50自体が上方にほとんど移動しない。このため、ロッド21a及びラックギア23の戸尻側先端部に上方への力が作用しにくくなり、エアシリンダ21の破損やロッド21a及びラックギア23の変形を抑制することが可能となる。
次に、引き戸2a,2bが閉じた状態から開いた状態(閉鎖位置から開放位置)に移動させる際の動作について説明する。引き戸2a,2bを開く場合も、駆動装置20のエアシリンダ21が駆動され、図1に示すロッド21aが、図2に示すように伸ばされる。すると、ラックギア22,23は、閉じるときとは逆方向に移動する。そして、第1移動部30は、ロッド21aの移動方向と同方向に移動し、第1移動部30と第2移動部40を介して連結された引き戸2aも、第1移動部30とともに移動する。このとき、第1移動部30は、2つのスライダ32が固定レール92によって幅方向及び鉛直方向の移動が規制されているため、長手方向にのみ移動する。このとき、ローラ組74,75は、まず、溝71a,72aに案内されて車両内側へと移動し、その後、長手方向に沿って移動して、引き戸2aが開放位置に到達する。このローラ組74,75の車両内側への移動に伴って引き戸2aの戸吊り金10a,10bが、図4(b)及び図5(b)に示すように、車両内側に移動する。これにより、引き戸2aが、開放位置において、閉鎖位置におけるときよりも側壁101から離れて配置される。これにより、弾性部材の摩擦抵抗を受けずに、引き戸2aをスムーズに移動させることができる。
引き戸2aの車両内側への移動に伴って、第2移動部40も同方向に移動する。このとき、スライドプレート41が、図6(b)に示すように、突起34(第1移動部30)に対してスライドし、車両内側に移動する。換言すると、ローラ組74,75の車両内側への移動に伴って第2移動部40がスライド移動することで、引き戸2aも車両内側に移動可能となる。また、このときもスライダ32は、固定レール92によって幅方向の移動が規制されている。このため、スライダ32は幅方向に移動せずに、スライドプレート41が引き戸2aとともに幅方向に移動する。
また、第3移動部50は、ラックギア23の移動方向と同方向に移動し、第3移動部50と第4移動部60を介して連結された引き戸2bも、第3移動部50とともに移動する。このとき、第3移動部50は、2つのスライダ52が固定レール97によって幅方向及び鉛直方向の移動が規制されているため、長手方向にのみ移動する。また、このとき、ローラ組84,85は、上述のローラ組74,75と同様に、まず、溝81a,82aに案内されて車両内側へと移動し、その後、長手方向に沿って移動して、引き戸2bが開放位置に到達する。このローラ組84,85の車両内側への移動に伴って引き戸2bの戸吊り金10a,10bが、図9(b)に示すように、車両外側に移動する。これにより、引き戸2bが、開放位置において、閉鎖位置におけるときよりも側壁101から離れて配置される。これにより、弾性部材の摩擦抵抗を受けずに、引き戸2bをスムーズに移動させることができる。
引き戸2bの車両内側への移動に伴って、第4移動部60も同方向に移動する。このとき、スライドプレート61が、図9(b)に示すように、突起54(第3移動部50)に対してスライドし、車両内側に移動する。換言すると、ローラ組84,85の車両内側への移動に伴って第4移動部60がスライド移動することで、引き戸2bも車両内側に移動可能となる。また、このときもスライダ52は、固定レール97によって幅方向の移動が規制されている。このため、スライダ52は、スライダ32と同様に、幅方向に移動せずに、スライドプレート61が引き戸2bとともに幅方向に移動する。こうして、引き戸2a,2bが閉じた状態から開いた状態となる。
このように第1移動部30が第1規制部90によって、第3移動部50が第2規制部95によって、幅方向の移動が規制されているため、エアシリンダ21のロッド21aを伸ばして引き戸2a,2bを開く際に、第2移動部40が第1移動部30に対して、第4移動部60が第3移動部50に対してスムーズに移動しない場合でも、ロッド21a及びラックギア23の戸尻側先端部に車両内側への力が作用しにくくなり、エアシリンダ21の破損やロッド21a及びラックギア23の変形を抑制することが可能となる。
なお、引き戸2a,2bを開く際に、引き戸2a,2bに何らかの力が作用して、両引き戸2a,2bの移動が阻害されると、エアシリンダ21の駆動によるロッド21a及びラックギア23の移動によって、引き戸2a,2bの戸尻上端には戸先側とは反対に向かう力が作用する。このとき、引き戸2a,2bの移動が阻害されているため、引き戸2a,2bの戸尻側が下方に沈もうとする。この場合においても、スライダ32,52は、鉛直方向の移動が固定レール92,97によって規制されているため、第1移動部30及び第3移動部50自体が下方にほとんど移動しない。このため、ロッド21a及びラックギア23の戸尻側先端部に下方への力が作用しにくくなり、エアシリンダ21の破損やロッド21a及びラックギア23の変形を抑制することが可能となる。
以上に述べたように、本実施形態の鉄道車両用ドア装置1によると、直動型アクチュエータとしてもエアシリンダ21のロッド21aが、固定レール92によって幅方向への移動が規制された第1移動部30を介して、第2移動部40及び引き戸2aと連結されている。このため、駆動装置20のエアシリンダ21のロッド21aを伸縮させて、引き戸2aを開閉させる際に、第1案内部70によって引き戸2aが幅方向に移動しても、ロッド21aに幅方向の力が作用しにくくなる。このため、エアシリンダ21が破損するのを抑制することが可能となる。さらに、駆動装置20自体の構成をほとんど変更する必要がないため、既存の駆動装置を採用することが可能となり、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
第1規制部90が固定レール92を有し、第1移動部30がスライダ32を有することで、第1移動部30の幅方向及び鉛直方向の移動規制を、簡単な構成で実現できる。
また、ラックギア23が、固定レール97によって幅方向への移動が規制された第3移動部50を介して、第4移動部60及び引き戸2bと連結されている。このため、両引き戸2a,2bを開閉させる際に、第2案内部80によって他方の引き戸2bが幅方向に移動しても、ラックギア23に幅方向の力が作用しにくくなる。このため、ラックギア23が変形するなど駆動装置20が破損するのを抑制することが可能となる。
上述の実施形態におけるドア装置1は両開きのドア装置であったが、変形例として、ドア装置は片開きであってもよい。この場合、ラックギア22,23、ピニオン24,25、第3移動部50、第4移動部60、第2案内部80、第2規制部95、引き戸2bなどを設ける必要がなくなり、構成が簡単になる。加えて、片開きドア装置であっても、上述の第1移動部30及び第1規制部90を有しておれば、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態及び変形例においては、第1規制部90が第1移動部30を鉛直方向の移動も規制しているが、幅方向の移動を規制しておれば、特に鉛直方向の移動を規制していなくてもよい。また、第1移動部30及び第1規制部90は、スライダ32及び固定レール92によって幅方向及び鉛直方向の移動を規制しているが、特にスライダと固定レールとの構成に限らない。第1移動部が、第1規制部によって少なくとも幅方向の移動を規制されておれば、どのような構成で実現されていてもよい。また、直動型アクチュエータであれば、エアシリンダ21以外の構成であっても採用することが可能である。また、両開きのドア装置において採用される駆動装置においては、直動型アクチュエータによってロッドが伸縮することで、当該ロッドとは逆方向に移動する移動体を有しておれば、どのような構成であってもよい。つまり、移動体としては、ラックギア23に特に限らない。
1 ドア装置
2a,2b 引き戸
3 移動装置
10a,10b 戸吊り金
20 駆動装置
21 エアシリンダ(直動型アクチュエータ)
21a ロッド
23 ラックギア(移動体)
30 第1移動部
32 スライダ
40 第2移動部
50 第3移動部
60 第4移動部
70 第1案内部
80 第2案内部
90 第1規制部
92 固定レール
95 第2規制部
100 鉄道車両
101 側壁
102 乗降口
103 上レール

Claims (6)

  1. 鉄道車両の長手方向に延在する側壁に設けられた乗降口の上縁に沿うように設けられた上レールに係合する2つの戸吊り金と、
    前記2つの戸吊り金が前記長手方向の両端側の上端に配置され前記2つの戸吊り金によって前記上レールに沿って移動可能に支持された引き戸と、
    前記乗降口を閉じる閉鎖位置と前記乗降口を開く開放位置との間において前記引き戸を移動させる移動装置とを備えており、
    前記移動装置は、
    前記長手方向に沿ってロッドを伸縮可能な直動型アクチュエータを有する駆動装置と、
    前記ロッドに接続され、前記ロッドの伸縮に伴って前記長手方向に移動する第1移動部と、
    前記第1移動部と前記引き戸とを連結し、前記第1移動部の移動に伴って前記引き戸とともに前記長手方向に移動する第2移動部と、
    前記引き戸を前記閉鎖位置に向けて移動させたときに、前記引き戸が前記閉鎖位置に到達する直前で、前記2つの戸吊り金を介して前記引き戸を前記長手方向と直交する前記鉄道車両の幅方向へと案内する第1案内部とを有しており、
    前記第2移動部は、前記第1案内部による前記幅方向への案内に伴って前記引き戸とともに、前記第1移動部に対して前記幅方向に移動し、
    さらに前記移動装置は、前記第1移動部の前記幅方向への移動を規制する第1規制部を有していることを特徴とする鉄道車両用ドア装置。
  2. 前記戸吊り金は、
    鉛直方向の軸を中心として前記引き戸に対して回動可能に連結された支持部と、
    前記上レール上に配置されたローラとを有しており、
    前記支持部には、前記幅方向であって前記上レールに向かって突出する軸部が形成されており、
    前記ローラは、前記軸部の軸を中心として回転可能に前記軸部によって支持されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用ドア装置。
  3. 前記第1規制部は、前記第1移動部の鉛直方向への移動も規制することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両用ドア装置。
  4. 前記第1規制部は、前記上レールに固定され、前記長手方向に延在する固定レールを有し、
    前記第1移動部は、前記固定レールに対して前記長手方向に移動可能に支持されたスライダを有することを特徴とする請求項に記載の鉄道車両用ドア装置。
  5. 前記引き戸が、2つ設けられており、
    前記移動装置は、前記閉鎖位置において戸先が互いに突き合わされた状態となるように、且つ、前記開放位置において戸先が互いに離隔された状態となるように、前記閉鎖位置と前記開放位置との間において、2つの前記引き戸を互いに反対方向に移動させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の鉄道車両用ドア装置。
  6. 前記駆動装置は、前記ロッドの伸縮に伴って当該ロッドとは反対方向に移動する移動体をさらに有しており、
    前記第2移動部は、前記第1移動部と一方の前記引き戸とを連結し、
    前記第1案内部は、前記一方の引き戸を案内し、
    前記移動装置は、
    前記移動体に接続され、前記移動体の移動に伴って前記長手方向に移動する第3移動部と、
    前記第3移動部と他方の前記引き戸とを連結し、前記第3移動部の移動に伴って前記他方の引き戸とともに前記長手方向に移動する第4移動部と、
    前記他方の引き戸を前記閉鎖位置に向けて移動させたときに、前記他方の引き戸が前記閉鎖位置に到達する直前で、前記幅方向であって前記一方の引き戸と同じ方向に前記他方の引き戸を案内する第2案内部とをさらに有しており、
    前記第4移動部は、前記第2案内部による前記幅方向への案内に伴って前記他方の引き戸とともに、前記第3移動部に対して前記幅方向に移動し、
    さらに前記移動装置は、前記第3移動部の前記幅方向への移動を規制する第2規制部を有していることを特徴とする請求項に記載の鉄道車両用ドア装置。
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