JP6285002B1 - 顎関節症等歯科疾患治療のためのシステム及びプログラム - Google Patents

顎関節症等歯科疾患治療のためのシステム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】顎関節運動を継続する動機を保つことが難しい。患者の、就眠時の唾液分泌を増やし、歯ぎしりの力から顎関節と歯と歯茎を守り、健全な顎関節運動を醸成する技術はあるが、本発明は、さらに積極的に顎を動かす技術と運動等を記録する技術を提供する。【解決手段】患者に対して、顎関節の運動を、コンピューターテクノロジーを用いて、規則的リズム感をもって、患者の視覚と聴覚に分かりやすく指示する手段。この指示に基づく顎関節運動と自然運動についてデータベースサーバのテーブル等に記憶する手段。歯ぎしりが歯と歯茎に過度の不適切な力を与えていないか、加速度等を測定解析する手段。安全に顎を就眠時にも動かし、唾液分泌を増やし、歯と歯茎を健全に守る手段。安定した心理状態で、顎を動かすことで、口腔周囲筋の訓練が可能になる手段。【選択図】図1

Description

本発明は、患者の歯科疾患治療の支援をするシステム及びプログラムに関し、
特に顎関節の循環改善、顎関節症関連のトラウマ等脱感作、患者の健全な顎関節運動のための情報処理統合の再構成、口腔関連筋の循環改善等、顎関節症治療のためのシステム及びプログラムに関する。
また、患者の歯科疾患治療の支援をするシステム及びプログラムに関し、
特に、口腔フレイル予防、及び摂食嚥下機能改善のためのシステム及びプログラムに関する。
また、患者の歯科疾患治療の支援をするシステム及びプログラムに関し、
特に、歯ぎしりによる歯牙破折予防と、唾液分泌促進による虫歯予防と歯周病予防のためのシステム及びプログラムに関する。
近年、顎関節症の運動療法が、注目を浴びている。
前回特許取得した特許文献1の装置は、顎関節運動を、積極的に利用しようとする装置である。
歯ぎしりや食いしばりの力から顎関節と歯と歯茎を守ることができる。
WHOは、眼球運動による脱感作と再処理法(Eye Movement Desensitization and Reprocessing(以下EMDRあるいはEMDR療法とする))について、効果がある療法としている。(非特許文献1参照)
前記EMDR治療については、支援ソフトの技術がある。(特許文献5参照)
PCやスマートフォンのアプリケーションが、身近なものとなり、広く社会に普及し始めた。
IOTと言って、物がネットに繋がり始めた。
顎関節症の診断のために、被験者の顔の正面に、顔正面からカメラまでの距離を一定に保たせる器具を使用し固定されたカメラにより、被験者の上下顎前歯部を露出させた状態において、被験者に開閉口運動を行わせ、カメラで動画像を撮影し、コンピューターテクノロジーにより、下顎の開閉運動の全軌跡を求める技術もある(特許文献2参照)。
被験者の開閉口運動をアニメーション、光、音などで誘導して表示する誘導表示手段を持つ下顎前歯部運動追尾システムもある。(特許文献6参照)
ウエラブルのセンサー等デバイスの小型化高性能化が進んでいる。
絆創膏タイプで皮膚に貼り付け、3軸加速度、心電、温度、気圧などを計測でき、幅26ミリ 長さ51ミリ厚さ5ミリで、通信モジュールと電源が内蔵されたデバイスも有る。(非特許文献3参照)
咀嚼筋の筋電位から咀嚼回数をカウントし、食事量に対しての回数からかむ回数の大小を判定する。時間と回数から食べ方について「もっとゆっくり」「もっとよく噛んで」などのアドバイスを食事中に提示する技術もある。(特許文献7参照)
顎関節運動を加速度センサーにより計測する技術もある。(特許文献3参照)
口腔内に加速度センサーを収容して、発話や体位を計測するという論文もある。(非特許文献2参照)
歯冠補綴物の支台装置等を用いて、ウエラブルセンサーとして活用し、ICチップ及び電磁誘導の通信により生体情報を取得する技術もある。(特許文献4参照)
医療資源の有効利用のために、遠隔医療について、最近は、有効な利用が求められている。
特許第4634430号明細書 特開2010−142285号公報 米国特許第8544322号明細書 特許第4160788号明細書 特許第4797855号明細書 特開2010ー273756号公報 特許3846844号明細書
http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2013/trauma_mental_health_20130806/en/ 非特許文献 才木常正著 口腔内加速度センサを用いた発声検出電学論C、131巻第4号、2011年 826ページ http://affordsens.com/Product−Vitalgram
顎関節症の運動療法は、顎の運動が、通常は、食事や発話など意味のある運動が基本であり、訓練のための運動は、患者さんからは、とらえどころが無いので、その運動効果を上げることが難しかった。
患者は、顎関節運動訓練中に、何処を見ていればよいのかわからないことにより、不安に感じる。患者の、内面の心理障害である、恐れの感情のできごと、怒り、罪の意識、虚しく惨めな気持ち、不安の心模様などを、探し出し始めて、顎関節の治療が奏効しないことがある。
市販の顎関節運動測定装置は、価格が数百万円の値段であり、高価である。もっと安い価格で、顎関節運動訓練用のものが欲しい。
顎関節運動は、例えば、開けるとき速く、閉じるとき遅く行うと、加速度の積分値は0にならないので、特許文献3のシステムは、加速度のパターンを観測するためのものである。顎関節の健常者であれば、相対する、左右の動き、開口閉口の動きなど加速度の差がなく運動できるが、積分値0の補正方法は、顎関節疾患患者に対しては、難しいことがある。顎関節症に罹患していても、顎関節運動の状況を詳しく解析できるような手段が欲しい。
特許文献2の装置は、研究目的には良いが、訓練とするには、大掛かりであり、カメラとの頭位の相対的な位置を不変としなければならず、カメラと被験者の距離を保つための装置が必要であり、連続的な顎関節運動訓練としては、続けることが難しい。前歯部を露出した状態は、自然ではなく、顎関節運動としては、行い難い。
被験者の開閉口運動をアニメーション、光、音などで誘導して表示する誘導表示手段を持つ下顎前歯部運動追尾システムという特許文献7のシステムは、疼痛検出が目的であり、連続的なリズム感を醸成して顎関節運動を楽しくすることはできなかった。
特許文献4の歯科補綴物内に収容する装置では、若い患者や、健康意識が高く歯のケアが行き届いて、補綴物が無い患者には使うことができない。体内埋め込みであり、患者の意思で簡単に着脱することができない。
顎関節症の患者は、顎を動かすことが恐怖であり不安である。特に、治療者は患者に開口訓練を指示することがしばしば行われるが、患者は苦痛を伴う。開口訓練は、常套的な顎関節症のための訓練である。歯科業界では、顎関節症の治療のために、無理に口を開けずに楽な顎運動を続けるという発想は、これまでは、あまりなかった。
歯科業界では、EMDR療法の眼球運動のように、顎を左右に動かすことで、精神的に安定して顎関節運動訓練が行われると考えることは、これまでに、ほとんど無かった。
患者が継続的に顎を動かす動機を保てない。どのように動かせば良いのかが、患者には、わからない。
顎関節の動きと、治療効果の再現性は、動きをパターン化しなければわからないが、動的な動きをビデオで撮影する、あるいは、複雑な装置を使うなど、患者にも治療者にとっても、負担が大きかった。
食いしばりの癖のある患者さんには、顎を動かすということが、単に言葉で指示されても、具体的には、わからないし、行動が伴わない。
患者にとって、好ましい患者固有の顎関節の動きを、客観的に治療者と共有することができない。治療者は、より客観的に捉えられる、歯列の歯並びの模型や、レントゲン画像等を重視する傾向にならざるをえなかった。
罹患している顎関節疾患のタイプ(1型、2型等)別の適する顎関節運動が、あまりわかっていない。
患者が自宅で顎関節の運動訓練を行う場合、適切な動きであるのか?適正な運動時間であるのか?治療者に尋ねたり、伝えたり、厳密な記録を保存することができない。
高齢者は、口腔フレイルや摂食機能障害に罹患したときは、治療のため、顎運動訓練が必要であるが、楽しく続ける方法がほとんど無く、治療者にも、患者にも負担となっている。
無意識の状態で行われる歯ぎしりや食いしばりの状況を記録することができない。
歯ぎしりによる、歯牙破折や歯茎の損傷は、虫歯や歯周病の原因でもあるが、なかなか防ぐことは難しい。
治療者は、医学的に、患者に個別の適切な歯ぎしり運動がわからない。
顎関節症は、社会心理的なアプローチも、求められている。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを課題とする。
具体的には、本発明は、顎関節症患者が、診療室に限らずに、自宅においても、症状に合わせ、顎関節症治療のための、個別的に適正で快い顎関節運動を、不安定な心理状況にならずに楽しい気持ちで、治療者と客観的に共有しながら、行うことができる、
唾液分泌を促進して、歯周病と虫歯を予防することができる、
顎周囲の循環等が改善し、顎周囲の筋肉の萎縮等による口腔フレイルと摂食嚥下障害を予防することができる、
システム及びプログラムを提供することを課題とする。
本発明は、患者に対して、顎関節の運動を、ディスプレイや音楽により、分かりやすく連続的に、コンピューターテクノロジーを用いて、規則的リズム感をもって、指示する手段を有す。
このリズム感は、治療者と患者の双方の提案と理解により、決めることができ、患者は、リアルタイムに、顎関節運動の速さ、運動パターン、指示の標識の色、音の強弱とオンオフを自由に変えられる手段を有す。
この指示に基づいて、顎関節運動が、どのように行われたかを、記憶する手段を有す。
患者は、快適な心理状況で、顎関節運動を続ける手段を有す。
無意識の歯ぎしりの顎関節運動を、記憶する手段を有す。
歯ぎしりが、歯と歯茎に過度の不適切な力を与えていないか、加速度等を測定する手段を有す。
治療者と患者は、この記録から、客観的な顎関節運動の状況について、客観的に議論できる。間違いを正すのではなく、固定化した失敗パターンから、客観的記録に基づく行動認知と繰り返しの行動実践によって、患者自ら、柔軟で適応できる安全で快適な顎関節運動の状態に到達できる手段を有す。
集団における、顎運動の評価をする手段を有する。このため、治療者は、良い顎関節運動パターンと悪い顎関節運動のパターンについて、理解する手段を有す。
本発明により、EMDR療法の原理を応用して、患者は心理的に安定した状況で、顎関節運動を続けることができる。顎関節運動を眼球運動と同期させること、あるいは、ディスプレイに運動指示を文字や動画やイラストで連続的に表示する指示と音による誘導の両方あるいはどちらかに、患者が従うことで、運動のリズム感を創ることができる。
患者が自分の端末で、自分の顎運動の是非をわかりやすくアプリケーションとして、見ることができる。
顎関節症治療では、患者に、運動効果の適正な判断やフィードバックを与えることが重要である。顎関節症の治療のための顎運動のバイオフィードバック効果を達成できる。
治療者の端末に顎関節運動実行状況を客観的に表示することで、治療効果を、見える化できる。
顎関節運動のスムーズさを、センサーで正確に測定して検証することができる。
患者端末のアプリケーションに表示することで、顎関節運動が、楽しくできる。
顎関節運動を続けることの関節に対する効果は、関節部における炎症性物質の減少、顎関節周囲の筋肉を強化して顎関節を守ること、顎関節の安定、疼痛予防、関節の動きがスムーズになること等である。
顎関節運動を続けることで、唾液の分泌促進により、歯周病予防効果、ドライマウス予防効果がある。
顎関節運動が、安全で安定してくることにより、歯の歯折と歯茎の損傷を防ぎ、虫歯予防効果がある。
顎関節運動訓練を続けることにより、口腔周囲筋のフレイル予防効果、摂食嚥下障害予防効果がある。
近年、眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR)が外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder(以下PTSDとする))の治療方法の一つとして注目されている。PTSDとは突然の衝撃的出来事を経験することによって生じる特徴的な精神障害である。EMDRの治療方法は、患者が目をきょろきょろさせる事(眼球運動)により、脳をREM睡眠の状態にし、その状態でトラウマを癒すものである。(特許文献5段落番号002参照)
睡眠のときなどに行われる歯ぎしりが、顎及び歯牙に対して、害を及ばさない運動方法について、患者が習得することは、顎関節症の治療、歯牙破折の防止、唾液分泌の促進、虫歯と歯周病の予防につながる。

高齢者は、口腔フレイルや摂食嚥下障害に罹患することがあるが、顎関節運動訓練や舌運動訓練を楽しく続けることで、口腔フレイルや摂食嚥下障害を改善することができる。
集団においては、ゲーム的な感覚で、顎関節運動を楽しむこともできる。
治療者と患者は、顎関節運動実行状況の記録から、客観的な顎関節運動の状況について、客観的に議論できる。間違いを正すのではなく、固定した失敗パターンから、行動認知と行動実践により、顎関節運動を、柔軟で適応力のある安全で快適な状態に、患者自らコントロールできるようになる。
システム全体の構成例図である。 患者台帳テーブルの構成例である。 患者保険等テーブルの構成例である。 治療者台帳テーブルの構成例である。 患者治療者対応テーブルの構成例である。 顎運動支援装置履歴元テーブルの構成例である。 顎運動支援装置履歴詳細テーブルの構成例である。 実施例1における顎運動記録テーブルの構成例である。 顎関節運動設定テーブルの構成例である。 総合処理部が行うシステムスタートの時についてのフローチャートである。 認証処理部が行うログイン処理時についてのフローチャートである。 診療申し込みのフローチャートである。 総合制御部の顎関節運動についてのフローチャートである。 顎関節運動解析評価後の総合制御部のフローチャートである。 患者端末に表示される顎関節等運動選択画面の構成例である。 総合制御部により、患者端末1に表示されるシステムスタート画面の構成例である。 認証フォーム画面の構成例である。 患者端末に表示される診療希望フォームの構成例である。 患者端末に表示されるアセスメントフォームの構成例である。 遠隔診療による顎関節運動の可能な医療機関一覧の構成例である。 顎関節運動指示制御部が顎関節運動支援装置を制御する処理のフローチャートである。 顎関節運動解析部の治療者端末2に対する処理のフローチャートである。 集団統計処理部の治療者端末2に対する複数患者についての処理のフローチャートである。 顎関節運動解析部の患者端末1に対する処理のフローチャートである。 日誌&アセスメント処理部のフローチャートである。 アプリケーションサーバ内の構成である。 データベースサーバ内の構成である。 顎関節運動支援装置ディスプレイ表示例である。 日誌フォームの画面例である。 顎関節運動支援装置に対する指示フォームの画面例である。 顎関節運動支援装置LED装置の例である。 3軸加速度センサー測定例である。(7.515秒間に120回測定) 6軸加速度センサーを収容した床タイプ下顎マウスピースの構成例である。(正面図) 3つの測距センサーを持つヘッドセットの構成例である。(側面図) 実施例2の顎運動記録テーブルの構成例である。 実施例1のシステの構成例図である。 実施例2のマウスピースの構成例である。(電極は、歯列との位置関係がわかるように透過性を左右で変えています。マウスピースを装着して開口した状態。) 実施例2の生体通信の受信機装置を附属したヘッドセットの構成例である。(患者が装着した状態の正面図) 実施例2のシステムの構成例図である。 3軸加速度センサー測定例である。(1分59秒2間に1906回測定) 治療者端末にて、顎運動解析のため、始点を選ぶ画面例である。 フーリエ解析した画面例である。 顎関節運動支援装置動作状況テーブルの構成例である。 実施例2の上顎のマウスピースの構成例である。(正面図)(斜線部は、導電繊維で創られた生体通信用電極、あるいは歯科用金属で創られた生体通信用電極)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、システム全体の構成図を示す。
本実施例におけるシステムは、基本は、患者端末1と、治療者端末2と、顎関節運動センサー3と、センサー端末4、顎関節運動支援装置5と、運動装置端末6と、データベースサーバ12と、アプリケーションサーバ10、ネットワーク7(近距離通信、電話通信回線及びインターネット等),管理端末8とから構成される。端末は、コンピューター、マイコンボード、スマートフォン等で、ネットワークへの接続可能なものである。図36は、本実施例の構成図を示す。結線もネットワークであり、基本は、図1と変わらない。患者端末1は、患者が使用する端末であり、PC、スマートフォン、タブレット等である。本実施例では、スマートフォンを用いる。これを患者スマートフォンZ01と表示する。治療者端末2は、治療者が使用する端末であり、PC、スマートフォン、タブレット等である。本実施例では、PCを用いる。これを治療者PCZ02と表示する。顎運動探知センサー3は、患者の顎運動をセンシングするセンサーである。本実施例では、加速度ジャイロ6軸センサー(Z03−1)を用いる。患者が、顎関節症治療のために、就眠時に装着する下顎マウスピース内に収容しておく。これを患者加速度センサー(Z03−1)と表示する。現在の技術で、小型化することは可能と思われる。(非特許文献3参照)
また、測距(変位)センサーをヘッドセットから延びるマイクブームアームに取り付けて下顎周辺に配置して、上顎に対する下顎の運動を観測する。(本実施例では3つの測距センサーを用いる。このうち一つには、マイクも付いている。他の2つは測距センサーのみである。)これらを患者測距センサー(Z03−2)と表示する。測距(変位)センサーには、マイクロレーザーセンサー、赤外線センサー、超音波センサーなどがある。6軸加速度センサーのみでなく、測距センサーを使うことで、顎関節運動をより正確に測定できる。測距センサーの値があると、実態としての、下顎の位置を記録することができ、より良く顎関節運動を解析することができる。上下の歯が、かみこむ瞬間が最も加速度の値が大きいと予測されるが、下顎に密着したマウスピースの床内にセンサーがあることで、顔の皮膚に貼り付けたものより厳密な測定ができる。また、この患者センサーは、2.4GHz帯で免許不要の小電力な電波を使った通信により、患者スマートフォンZ01に通信するものとする。本実施例では、顎運動の指示を、PCのディスプレイ(Z05−1)に、表示する。運動端末はPC(Z06)である。また、運動端末に繋がるヘッドセットのスピーカー(Z05−2)により、音楽等を発音する。PCディスプレイ(Z05−1)で、顎を開く、閉じる、左に動かす、右に動かす、舌を左に動かす、舌を右に動かすなどの指示を、表示する。本実施例では、スマイルマークを1列に並べたもの(図31参照)を順に点滅させて、顎運動を指示する。患者は、REMD療法のように、眼球と下顎を左右に動かす。ヘッドセットの左右のスピーカー(Z05−2)からは、運動に合わせて、音楽等が発音される。患者は、目を閉じて、音楽を聴きながら、下顎を左右に動かしてもよい。患者は、REMD療法のように、心理的に安定した状態で、顎関節運動を行うことができる。顎関節を動かすことへの恐怖を克服できる。片側性顎関節症の患者では、左右に動かすとき、健常な側と顎関節症に罹患した側の動きを、繰り返すため、自然と健康な動かし方に罹患した側も近づけようと、正しい動かし方を習得することができる。顎を動かすことで、唾液の分泌をうながし、虫歯予防と歯周病予防の効果が期待できる。顎関節周囲の筋肉を動かすことで、摂食嚥下障害の予防効果も期待できる。
本実施例におけるクラウドサービス等におけるサーバ状況について説明する。アプリケーションサーバ10は、顎関節運動に関するプロセスを管理するサーバである。データベースサーバ12は、記憶するテーブルをデータベースとして保存するサーバである。アプリケーションサーバ10は、ネットワーク7を介して、患者センサーのデータを受信したり、データベースサーバ12へデータを送受信したり、顎関節運動支援装置5に、装置作動の情報等を送受信したり、患者スマートフォン及び治療者PCに、アプリケーションを提供したり、データの送受信をしたりする。本実施例では、患者測距センサー(Z03−2)に関しては、センサー端末4(測距)は、ヘッドセット経由で有線にて繋がる患者PC(Z04−2)等である。患者加速度センサー(Z03−1)については、センサー端末4は、下顎マウスピース内に収容されている。この顎関節周囲の運動は、患者加速度センサー(Z04−1)からの電気信号がWBAN(Wireless Body Area Network)である2.4GHz帯で免許不要の小規模な電波を使った無線通信により、患者PC(Z04−2)に加速度データが送信される。患者PCは、センサー端末(Z04−2)でもあり、運動支援端末Z6でもある。
さらに、インターネットにより、アプリケーションサーバ10及びデータベースサーバ12に送信される。
患者端末1と治療者端末2は、表示機能をブラウザ機能によって実現することが可能である。ブラウザ機能は、Webページを閲覧するためのアプリケーションソフトにより実現され、ネットワーク7 (インターネット等)からHTMLファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。ブラウザ機能により、ユーザがデータを、患者スマートフォン及び治療者PCからにアプリケーションサーバ10に送受信したり、種々のコンピューター言語で記述されたアプリケーションソフトを動作させたりすることが可能である。
本実施例では、患者PCのディスプレイ(Z05−1)に表示されるスマイルアイコン画像と顎関節の動きが、同期して滑らかに行われるほど、患者PC画面にて、位相のずれなしの達成のパーセントが高く表示される。
また、患者は、この顎関節運動の感想等を、患者スマートフォンZ01を通して、アプリケーションサーバ10に送信することができる。データベースサーバ12は、顎運動記録テーブル等のテーブルにデータを格納する。
治療者PC(Z02)には、患者の顎関節運動の実施日時、加速度データ、達成率等を見える化できるアプリケーションを実行できるように、アプリケーションサーバ10が配信する。
次に、データベースサーバ12が有する患者の基本情報を記憶する患者台帳テーブルと、治療者の基本情報を記憶する治療者台帳テーブルについて、説明する。
患者台帳テーブルは、患者毎の個人情報を記憶するテーブルである。図2は、患者台帳テーブルの構成を示す。患者の基本情報は、システムにログインするためのID、パスワード、登録年月日、氏名等である。
患者保険等テーブルは、患者毎の、健康保険情報を記憶するテーブルである。図3は、患者保険等テーブルの構成を示す。患者の健康保険情報は、保険者番号、記号、番号等である。
治療者台帳テーブルは、治療者毎の基本情報を記憶するテーブルである。図4は、治療者台帳テーブルの構成を示す。治療者の個人情報は、ログインID,パスワード、職種、勤務先等である。
患者治療者対応テーブルは、患者が治療を受けている治療者を記憶するテーブルである。
図5は、患者治療者対応テーブルの構成を示す。患者が治療を受けている治療者を、治療者IDと治療の開始日と終了日で記憶することができる。
患者毎の、顎運動訓練の治療の履歴の情報は、データ・ベースサーバ12内のテーブルに記憶する。顎運動訓練の支援装置5の稼働状況は、顎運動支援装置履歴元テーブルと、顎運動支援装置履歴詳細テーブルと顎運動支援装置動作状況テーブルに記録する。さらに、実際の顎の運動状況は、顎運動記録テーブルに記録する。
次に、データベースサーバ12が有する患者基本アセスメントテーブルについて説明する。
患者基本アセスメントテーブルは、患者の主観に基づく、疼痛等の状況の記録である。患者の疼痛等の情報は、患者ID、記録日時、開口痛、開口音等である。また、社会心理アセスメントテーブルは、心理検査の結果の記録である。運動心理的アセスメントテーブルは、運動心理的な患者の主観的な記録である。治療者は、治療者端末2を介して、患者のアセスメント状況を閲覧できる。
図6に、顎運動支援装置履歴元テーブルの構成を示す。顎運動支援装置履歴元テーブルには、顎運動ID、患者ID、開始日時、治療者ID、終了日時等が記憶される。顎運動IDは、テーブルに登録する際の通し番号である。データベースサーバ12において記憶する際に付与する。
患者IDは、患者台帳テーブルのIDに対応する各患者固有のIDである。
開始日時は、顎関節運動指示制御部A04が運動支援装置5に動作を指示した日時情報である。本実施例では、運動支援装置5は患者PCディスプレイ(Z05−1)である。
終了日時は、顎関節運動指示制御部A04が運動支援装置5(本実施例では、患者スマートフォンZ01から患者PCディスプレイ(Z05−1)に対してである。)に動作停止を指示した日時情報である。
顎運動支援装置履歴詳細テーブルは、患者からの、患者端末1である患者スマートフォンZ01に入力された運動支援装置5に対する、指示情報を記憶したものである。
図7に、顎運動支援装置履歴詳細テーブルの構成を示す。顎運動支援装置履歴詳細テーブルには、指示ID、顎運動ID、指示日時、速度、スマイル色、音のオンオフ等が記憶される。
指示IDは、患者が、指示したときに、テーブルに登録する際の通し番号である。
総合制御部A03は、顎関節運動時に、患者端末1である患者スマートフォンZ01から情報を受信すると、通し番号を付与する。 顎運動IDは、顎運動支援装置履歴元テーブルの顎運動IDに対応する情報である。指示日時は、本レコードを患者端末である患者スマートフォンZ01が受信した、あるいは総合制御部A03が受信した日時である。速度・ポイント色・音などは、患者が患者スマートフォンZ01に入力した情報で、総合制御部A03が、顎運動支援装置5である患者PCディスプレイZ05−1のために行った設定の情報である。
顎運動支援装置動作状況テーブルは、運動支援装置の動作状況を記録したものである。
図43に顎運動支援装置動作状況テーブルの構成例を示す。顎運動支援装置動作状況テーブルには、顎運動ID,動作回数ナンバー、完了時刻が記憶される。
次に日誌テーブルについて説明する。日誌テーブルは、患者が日誌情報を記憶したテーブルである。患者は、自宅等から、日々の状況などを、患者スマートフォンZ01に入力し、この情報を、ネットワーク7を経由してアプリケーションサーバ10が受信すると、日誌情報と患者IDを関連づけて記憶する。日誌情報の内容は、日付時刻、日誌内容である。
顎関節運動設定テーブルは、顎関節運動の属性毎の設定情報に関するテーブルである。このテーブルの、カラム機種別IDは、LEDを並べた装置、PC画面の表示等の機種毎のIDである。
次に、顎運動記録テーブルについて、説明する。図8に顎運動記録テーブルの構成を示す。顎運動記録テーブルは、顎運動時に顎関節運動センサー3からの信号を、ネットワーク7を通じて、アプリケーションサーバ10が受信した記録であり、データベースサーバ12内のこのテーブルに記憶される。
顎運動記録テーブルには、患者ID、日時時刻、X加速度、Y加速度、Z加速度等が記憶される。実施例3の場合は、ドップラーセンサーからの距離を記憶する。日時時刻は、センサーに無線あるいは有線でつながったセンサー端末4でのタイムスタンプ、あるいは、アプリケーションサーバ10が、ネットワーク7経由で受信した日時時刻である。本実施例においては、測距センサーについては、患者PCが、加速度センサーについては、センサー端末(加速度)である患者スマートフォンが、日時時刻をセンサー情報に追加する。
次にアプリケーションサーバ10が有する認証処理部A05について説明する。認証処理部A05は、ログイン時は、総合制御部A03から受け付けたログイン情報を認証する。認証処理部A05は、ログイン後は、ユーザが患者であるのか、治療者であるのかに応じて、区別した結果を、総合制御部A03に送信する。
次にアプリケーションサーバ10が有する顎関節運動指示制御部A04について説明する。顎関節運動指示制御部A04は、患者に顎関節運動を支援する機材の制御を行う。本実施例では、PCディスプレイを顎関節運動の支援の機材として用いる。
顎関節運動指示制御部A04は、PCディスプレイ画面において所定の条件に基づきスマイルマークのスマイルマークを左右に動かし、患者が、顎を同様に左右に動かしたり、前後に動かしたり、開口閉口したりすることにより、顎関節運動を行う。顎関節運動指示制御部A04は、さらに、以下の機能を有する。
1.スマイルマークを、自由な速度で、左右に往復させる。2.スマイルマークの動きと連動してヘッドセットのスピーカーからの音も左右に移動させる。よって、患者は、眼を閉じていても、顎関節運動を実行できる。3.スマイルマークを動かしながら、ユーザ端末からのユーザの指示により、スマイルマークの速さ、移動方向、移動距離、スマイルマークの色・点滅等を変更できる。4.移動のパターンとして、振り子的運動、等速運動、ゆらぎ運動等を選択できる。5・スマイルマークの往復に応じて、往復回数及び経過時間を計測できる。6.スマイルマークの往復回数または経過時間に応じて、自動的にスマイルマークが停止する。7.スマイルマークの往復回数または経過時間に応じて、患者PCディスプレイ(Z05−1)にメッセージが表示されたり、患者ヘッドスピーカー(Z05−2)からナビゲート音声が流れること。8.スマイルマークの属性(速度、移動幅、色、音等)を運動設定テーブルに保持し、再度顎運動を行う際には、必要であれば、前回の設定で実施できること。また、これまでの患者の設定を読み出すことが可能であること、等の機能である。
次にアプリケーションサーバ10が有する顎関節運動記録解析部について説明する。
基本として、センサー情報は、センサー端末4からネットワーク7経由で、アプリケーションサーバ10へ送信させる。顎関節運動記録解析部は、患者が顎関節運動を行うときに、本実施例では、患者の下顎のマウスピースの床内に収容された6軸加速度ジャイロセンサー(Z03−1)と、ヘッドセットに付けられた、測距センサ(Z03−2)より、WBAN(2.4GHz帯で免許不要の小規模な電波を使った無線通信等)(6軸加速度ジャイロセンサー用)と有線(測距センサ用)とで患者スマートフォンと患者PCに送信され、インターネット経由で、アプリケーションサーバ10に送信される。
顎関節運動記録解析部は、このデータをデータベースサーバ12内の顎運動記録テーブルに記憶させる。また、必要に応じて、この記録をグラフ表示する。
さらに、FFT分析等により、周波数分析を行う。また、加速度のデータグラフの振幅から、運動の滑らかさを分析する。振幅が小さい程滑らかな運動と考えられる。逆に大きな加速度で動かせるか測定することもできる。また、データグラフの波の周期の統計的ばらつき(標準偏差)等から、顎関節運動支援のスマイルアイコンの動きとの同期性の分析を行う。そして、これらの分析結果をユーザ端末に表示することができる。
次に、アプリケーションサーバ10が有する履歴参照処理部A06について説明する。履歴参照処理部A06は、治療者端末2からの指示をネットワーク7経由で受け取ると、履歴情報を当該治療者端末2に送信する。履歴情報は、患者毎の、顎関節運動記録、患者基本アセスメント記録、日誌情報等である。各種データのグラフ表示も行う。グラフ表示手段は、治療者が表示件数や表示種別等を画面上で変更できる。
次に、アプリケーションサーバ10が有する日誌&アセスメント制御部について説明する。日誌&アセスメント制御部は、患者端末1、本実施例では、患者スマートフォンZ01から受信した、日誌情報を日誌テーブルに、患者基本アセスメント情報を患者基本アセスメントテーブルに、社会心理的アセスメントを社会心理的アセスメントテーブルに、運動心理的アセスメントを運動心理的アセスメントテーブルに、それぞれ記憶するものである。
社会心理アセスメントテーブルは、各種心理検査項目である。
POMS、GHQ等、いろいろな心理検査項目がある。
運動心理的アセスメントテーブルは、体を動かすのが楽しいか?運動で自分を表現できるか?など、運動心理検査項目である。
自宅にて、患者は、患者スマートフォンに各事項を入力して、インターネット経由でアプリケーションサーバ10に送信する。日誌&アセスメント制御部は、データを受信すると、データベースサーバ12の各テーブルに記憶させる。
顎関節症患者は、30代の患者が最も多い。社会の担い手として忙しく働く人々であり、ストレスの中で自分を見失いやすい。日誌とアセスメントに回答することで、治療者も患者も、疾病の背後にある心理社会的な問題について、記録し解析することで、顎関節症等の治療が奏功する。
歯周病は、成人の疾患としては、罹患率が高い。歯を失う原因であり、成人の全世代に渡る疾患である。唾液の分泌不足は、ストレスによることが多い。日誌とアセスメントの記録から、唾液分泌の障害要因である、ストレスについて解析することで、唾液分泌の状況好転のヒントをつかみ、虫歯予防、ドライマウス予防、歯周病予防効果が期待できる。
次にシステムスタート画面およびシステムスタートフローチャートについて説明する。
図10は、総合処理部が行うシステムスタートの時についてのフローチャートである。
図16は、総合制御部A03により、患者端末1に表示されるシステムスタート画面である。
患者は、患者端末1である患者スマートフォンに表示された、システムスタート画面(S001)から、初めての診療希望者であるか、すでにIDを取得しているのか選択入力し(S002)、ネットワーク7を経由してアプリケーションサーバ10に送信する。総合制御部A03は、データを受信する(S002)。
総合制御部A03は、受信したデータにより、判断して(S003)初めての診療希望者(S003:NO)であれば診療希望フォームを、表示する(S004)。
ID取得者であれば、認証フォームを、患者端末1に表示する(S005)。
次に認証処理部A05について説明する。
図11は、認証処理部A05が行うログイン処理時についてのフローチャートである。治療者または患者は、治療者端末2または患者端末1にID,パスワード情報を入力し(S006)、ネットワーク7を経由してアプリケーションサーバ10に送信する。総合制御部A03は、受信したID,パスワード情報を認証処理部A05に受け渡す(S007)。
認証処理部はID、パスワード情報を受け取る(S201)。
認証制御部A05は、患者基本台帳テーブル、治療者台帳テーブルにアクセスし(S202)、
認証をする対象のID、パスワード情報が存在するか否かを判定する(S203)。
ID、パスワード情報が存在しない場合(S203:NO)、ログインに失敗した旨の情報を総合制御部A03に送り、総合制御部A03は、ネットワーク7を介して、ユーザ端末に返信する(S204)。
S205で表示する画面は、治療者用の専用メニューと、患者用の専用メニューとは異なる。
例えば、患者の専用画面構成は、顎関節運動、日誌、アセスメント等の項目である。
治療者の専用画面構成は、患者情報、治療情報、顎関節運動情報等の項目である
次に、診療申し込みに関する総合制御部A03の動作について説明する。
図12は、診療申し込みのフローチャートである。
初めて診療を申し込むような、これまでにIDが登録されていない患者の場合(S003:NO)、診療希望フォーム(構成例:図18)が表示される。患者は、診療形態を入力する(S051)。診療形態が通常診療か遠隔診療かで判断し(S052)、対応可能診療機関を患者スマートフォンに表示する(S053)。患者は、希望する医療機関を選択する(S054)。遠隔診療の場合でも、初診時には、医療機関に患者は来院して、面談すべきことは、きちんと患者に伝える。
総合制御部A03は、選択された医療機関に対して、Mail部A02にメールを送信するように指示をする(S055)。
次に、顎関節運動治療における総合制御部A03の動作について説明する。図13は、総合制御部A03の顎関節運動についてのフローチャートである。認証が済むと、患者端末1である患者スマートフォンに運動準備画面が表示される(S011)。「準備」の段階では、顎関節運動の治療を開始する前の準備として、治療者は、顎関節症に対する顎関節運動の効果及び理論についての詳しい説明をする。患者が自宅での遠隔診療の場合は、TV電話等を利用する。治療者と患者の充分な信頼関係を築くこと。患者は、顎関節運動支援装置を試し患者が実施しやすい条件(スマイルマークの速さ、色など)を確認すること(S013)。このときの設定情報を、顎関節運動指示制御部A04は、顎関節運動設定テーブルに記憶する。準備が充分であると治療者が判断した場合は、治療者は、判断結果を治療者端末2に入力する。治療者端末2は、ネットワーク7を介して、アプリケーションサーバ10へ 判断結果を送信する。総合制御部A03は、受信した判断結果が準備OKで顎関節運動を行える旨の情報であった場合は(S014−1:OK)、顎関節運動のプロセスに移行する(S015)。
顎関節運動が終了すると、顎関節運動解析評価のプロセスが開始する(S016)。
総合制御部A03は、顎運動解部より、解析評価データを受けて、運動解析評価画面を表示する(S017)。
図14は、顎関節運動解析評価後の総合制御部A03のフローチャートである。これは、バイオフィードバックするときは、顎関節運動と同時並列処理として行われる場合もある。
この後、必要に応じて、治療者と患者との対話が行われる(S018)。
患者が希望すれば(S019:YES)、再び、顎関節運動を行うことができる。
運動訓練後、患者は、必要であれば(S019:YES)、日誌をつけることができる。
総合制御部A03は、日誌フォームを患者端末1である患者スマートフォンZ01に表示する(S021)。
患者は、患者端末1である患者スマートフォンZ01から入力し、ネットワーク7を介して、アプリケーションサーバ10に送信される。総合制御部A03は、日誌データを日誌&アセスメント制御部に渡す(S022,S023)。
日誌&アセスメント制御部は、データを、データベースサーバ12内の日誌データベースに記憶する。
そして、総合制御部A03は、終了画面を表示する(S025)。
次に、顎関節運動指示制御部A04が行う処理について、説明する。図21は、顎関節運動指示制御部A04が顎運動支援装置を制御する処理のフローチャートである。顎関節運動指示制御部A04は、準備のときに選んだスマイルマーク設定情報を顎関節運動設定テーブルから取得する。あるいは、治療者が用意する(S302)。
患者が顎関節運動システムに慣れていれば、(S301:YES)、患者がスマイルマーク運動の設定を行う(S303)。顎関節運動指示制御部A04は、患者端末1であるあるいは治療者端末2から、開始の旨の情報を受け取ると(S304:YES)、スマイルマーク作動情報等をデータサーバ内の顎関節運動設定テーブルに記憶する(S305)。
顎運動支援装置履歴元テーブルの記憶のために、顎運動ID、患者ID,開始日時、治療者IDを取得する。
さらに、データベースサーバ12内の顎運動支援装置履歴詳細テーブルに情報を記憶する。また、データベースサーバ12内の顎運動記録テーブルに、患者センサーからの加速度データ等を記憶し始める(S305)。
顎関節運動指示制御部A04は、経過時間あるいは往復回数と設定情報とを比較する(S307)。
指定時間あるいは、指定時刻を超えていない場合は、(S307:YES)、スマイルマークの設定情報の変更があったか否かを判定する(S308)。
運動途中で、患者端末1である患者スマートフォンZ01から、設定情報の変更があった場合は(S308:YES)、その変更結果を、データベースサーバ12内の顎運動支援装置履歴詳細テーブルに記憶する(S309)。
また、顎関節運動支援装置に送信する。顎関節運動支援装置(本実施例ではPCディスプレイ画面)では、変更結果に基づき、スマイルマークの動きの設定が変更される。ここでの、設定情報の変更とは、スマイルマーク表示の速さ、色等の変更である。
患者自身で、スマイルマークの指示設定を、好きなように設定できることは、顎関節運動への関心とやる気を高め、顎関節運動の良好な成果を期待できることに繋がる。
顎関節運動支援装置端末6は、ポイントを1往復させる毎に顎関節運動指示制御部A04に動作結果を送信し、顎関節運動指示制御部A04は、現在回数に、1を加算する(S311)。また、顎関節支援装置端末6は、ポイントを1往復させる毎に、データベースサーバ12の顎関節運動支援装置作動状況テーブルに、顎運動ID,完了時刻、動作回数ナンバーを記憶させる。顎関節運動指示制御部A04は、患者端末1あるいは治療者端末2から停止の旨の情報を受け取ると(S306:YES)、顎関節運動支援装置にポイントの動きを停止する情報を送信し、スマイルマークの光の動きを停止させる(S312)。
また、データベースサーバ12内の顎運動支援装置履歴元テーブルに、顎運動ID、患者ID,開始日時、治療者ID、終了日時等を記憶する(S312)。
顎関節運動指示制御部A04は顎関節運動支援装置のポイントの動きを停止させた場合は、現在の回数情報あるいは経過時間と、設定情報とを比較する(S313)。
顎関節運動指示制御部A04は、設定回数あるいは設定時間を超えたと判断した場合は(S313:YES)、顎関節運動支援装置の作動を終了し(S314)、現在の設定情報をデータベースサーバ12内の顎関節運動設定テーブルに記憶する(S315)。
顎関節運動指示制御部A04は、設定時間あるいは設定回数を超えていないと判断した場合は(S313:NO)、患者端末1である患者スマートフォンZ01からの開始の旨の情報を待つ。
なお、顎関節運動指示制御部A04は、本フローチャートのいずれの場合であっても、患者端末1である患者スマートフォンZ01から運動停止の指示を受け取った場合は、S314に遷移して、終了処置を行う。
次に顎関節運動解析部A0について、説明する。図22は顎関節運動解析部A0の、治療者端末2である治療者PCZ02に対する、処理のフローチャートである。顎関節運動解析部A0は、データベースサーバ12内の顎運動記録テーブルから、患者IDにより、患者毎の加速度等データを読み込む(S502、S503)。顎関節運動解析部A0は、治療者端末2である治療者PCZ02に、顎関節運動による加速度等を、グラフ表示する(S504)。(但し、S503からS504は、履歴参照処理部A06の処理を利用する。)図32は、治療者端末2である治療者PCZ02に表示される、顎関節運動のグラフの例である。
治療者は、治療者端末2に表示されたグラフから、解析に適切な始点と終点を選び、治療者端末2に入力する(S508)。図41は、治療者端末である治療者PCで始点を選ぶ画面例である。
顎関節運動解析部A0は、始点と終点の間のグラフより、平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による基底周波数等の分布をXYZ加速度、XYZ角加速度、及びX3軸距離についてそれぞれ計算し評価する(S509)。同じ年代の、顎関節疾患に罹患していない健常者の平均値と比較することも考えられる。顎関節運動解析部A0は、解析の始点と終点及び解析結果等をデータベースサーバ12の顎運動解析評価テーブルに記憶する(S510)。
評価結果は、治療者端末2に、ネットワーク7経由で送信して表示する(S511)。
図24は顎関節運動解析部A0の患者端末1である患者スマートフォンZ01に対する処理のフローチャートである。総合制御部A03より、運動開始の情報を待つ(S601)。通知があると(S602:YES)、顎関節運動解析部A0は、顎関節運動記録テーブルに記憶を始める(S603)。さらに。顎関節運動解析部A0は、顎関節運動の顎関節運動解析部A0の内部計測経過時間を0秒に設定する(S604)。
顎関節運動解析部A0は、顎関節運動支援装置の光のポイントの動きと、患者センサーの加速度等の波動から、顎の動きと光のポイントの動きの位相差を検出し、逆位相の時は、0点、位相が揃った時は100点というように、評価する(S605)。顎関節運動解析部A0は、患者端末1あるいは患者PCディスプレイ(Z05−1)に、上記の評価を、リアルタイムに表示する(S606)。この表示により、患者は、顎関節運動への意欲を高めることができる。総合制御部A03より、運動停止の情報(S312)を受けないと、顎関節運動解析部A0は、停止指示なしと判断する(S607:YES)。
次に、顎関節運動解析部A0は、計測経過時間が60秒を超えたと判断すると(S608:YES)、これまでの60秒間の顎関節運動で測定した加速度データ等を、データサーバ内の顎運動記録テーブルから読み込む(S609)。顎関節運動解析部A0は、このデータから、平均振幅、平均周波数、周波数の分散等を解析して(S610)、ネットワーク7経由で、患者端末1である患者スマートフォンZ01あるいは患者PCディスプレイ(Z05−1)に表示する(S611)。患者端末の表示により、患者は、自分の顎関節運動の客観的な評価により、顎関節運動訓練の熟達について意欲を高めることができる。次に、顎関節運動解析部A0は、S604に戻りループする。
患者端末1である患者スマートフォンZ01より運動停止の指示があると、総合制御部A03は、顎関節運動解析部A0に通知する(S312)。
顎関節運動解析部A0は、運動停止指示があると(S607:NO)、治療者端末2に対する処理の終了処置をする(S612)。
次に、日誌&アセスメント処理部の処理について説明する。日誌&アセスメント処理部は、患者端末1である患者スマートフォンZ01より入力された、日誌と各アセスメント情報をデータベースサーバ12内の各テーブルに記憶する処理である。図25は、日誌&アセスメント処理部のフローチャートである。総合処理部の表示する各フォームに入力された情報を、日誌&アセスメント処理部は受け取る(S701)。患者端末1である患者スマートフォンZ01のブラウザ表示のフォームに、日誌内容が入力されていれば(S702:YES)、日誌&アセスメント処理部は、日誌内容を、データベースサーバ12内の日誌テーブルに記憶する(S703)。次に、患者端末1である患者スマートフォンZ01のフォームに、患者アセスメントが入力されていれば(S704:YES)、日誌&日誌&アセスメント処理部は、患者アセスメント情報を、データベースサーバ12内の患者アセスメントテーブルに記憶する(S705)。次に、患者端末1である患者スマートフォンZ01の画面のフォームに、社会心理アセスメントが入力されていれば(S706:YES)、日誌&アセスメント処理部は、社会心理アセスメント情報を、データベースサーバ12内の社会心理アセスメントテーブルに記憶する(S705)。次に、患者端末1である患者スマートフォンZ01のブラウザ表示のフォームに、運動心理アセスメントが記載されていれば(S708:YES)、日誌&アセスメント処理部は、運動心理アセスメント情報を、データベースサーバ12内の運動心理アセスメントテーブルに記憶する(S709)。次に、日誌&アセスメント処理部は、終了する(S710)。
本実施例は、前回取得した特許第4634430号を使用した実施例である。図39は本実施例の構成図である。本実施例では、患者端末1は、患者スマートフォン2Z01である。治療者端末2は、治療者が使用する端末であり、PC、スマートフォン、タブレット等である。本実施例では、PCを用いる。これを治療者PC(2Z02)と表示する。顎関節運動センサー3は、患者の顎運動をセンシングするセンサーである。本実施例では、加速度ジャイロ6軸センサー2Z03を用いる。患者が、顎関節症治療のために、就眠時に装着する、下顎マウスピース内に収容しておく。これを患者センサー2Z03と表示する。電源部と生体通信用モジュールは、上顎のマウスピース内に収容しておく。上下のマウスピースの間は、シールドケーブルを人体用シリコン樹脂でコーティングしたもので、情報と電の送受信ができる。上顎の臼歯部頬側歯茎には、マウスピースの頬側線に導電繊維で編まれた電極が着けられている。あるいは、歯科用金属で創られた電極が着けられている。電流は、上顎のマウスピースの床内に収容された、電源部の電源を用いて、生体通信送信機から、マウスピースの頬側線、そして、導電繊維で編まれた(あるいは歯科用金属で創られた)電極と流れる。患者は、カチューシャタイプのヘッドセットを装着する。このヘッドセットには、導電繊維で覆われた耳宛が付いていて、生体通信の電流を捉える電極となっている。この電流に載せられた情報信号は、ヘッドセットのヘッドバンドの上部に装着された生体通信受信機で受信される。さらに、同様にヘッドセットのヘッドバンドの上部に装着された、2.4GHz帯で免許不要の小電力な電波を使った通信機により、患者スマートフォンに送信される。続いて、顎関節運動の情報は、患者スマートフォンから通信事業者の回線経由でインターネットを通って、データベースサーバ12と、アプリケーションサーバ10に通信するものとする。患者センサーの、通信状況と作動状況(オンかオフか)は、常に患者スマフォに表示されていて、患者は、通信状況と作動状況を切り替えることができる。これにより、患者のプライバシーが守られる。特許文献4のように、センサーと通信機を体に埋め込むと、患者は、自分の意思で着脱できないので、プライバシーの侵害の不安にさいなまれる恐れがある。特に、治療者と患者との信頼関係が破綻してしまうようなときには、深刻な問題に発展する可能性がある。患者が、センサーを収容しているマウスピースと、生体通信のためのモジュールが付いているヘッドセットをはずしてしまうと、完全にプライバシーは守られるので、患者にとっては、安心である。
本実施形態では、患者センサー2Z03とヘッドセットタイプのセンサー端末(2Z04−2)との間の信号の送受信を、生体通信で行う。
有線でも無線でもない生体通信により、睡眠時などでも姿勢の制約を受けない通信、さらに、無線とは違って、個人のプライバシーが守られる通信が実現する。睡眠中も、センサーとの有線のライン等がないので、絡まったりする恐れがなく、安全である。
生体通信は、導体である人体等を通信媒体として利用する通信の形態である。その伝送方式として、電流方式、電界方式、電磁波方式などが知られている。
電流方式は、生体が送信側信号電極および受信側信号電極の両方に触れることにより、生体に数百μA 程度の微弱電流を流す。このとき、その電流に変調を掛けて流すことにより、送信側信号電極から受信側信号電極へ情報を伝達する。
本実施形態では、口腔内の下顎マウスピースに収容された、6軸加速度センサー(2Z03)からの情報を、上顎マウスピースに付けられた電極(1021)をとおして、微弱な電流を発生させて、情報を送信する。
その電流は、患者のヘッドセットの導電繊維で覆われた耳宛(1031)に流れる。電流に組み込まれた顎関節運動の情報は、ヘッドセットの生体通信受信機(1032)で受信される。さらに、ヘッドセットのヘッドバンド上部の送信機よりインターネット等ネットワーク経由で、アプリケーションサーバ10に送信させる。 顎関節運動指示制御部A04は、データベースサーバ12内の顎運動記録テーブルに、センサーからの情報を記憶する(S305)。
顎関節運動支援装置5として、本実施例では、LEDをスマイルの口元様に横に並べたLED装置2Z05を使用する。図31は、顎関節運動支援装置の例である。患者の緊張を解くため、ユーモラスな形態である。LEDが2列に並んでいるのは、開口閉口を指示するためである。左右に顎を動かすだけではなく、口の開閉運動を指示できる。中央のLEDを4個使い、開口は、下の2つのLED発光、閉口は中央の2つのLED発光により、口の開閉を指示する。LED装置を駆動させるためと、ネットワーク7に繋げるために、IOT用マイコンボート2Z06を、運動支援端末6として使用する。
患者の同意のもとに、患者就眠時の歯ぎしりのときの、顎関節運動による、顎関節運動センサーの情報を、ヘッドセットに付けられたセンサー端末1032から、ネットワーク7経由で、アプリケーションサーバ10に送信させる。ヘッドセットは患者の就眠時に負担にならないように、カチューシャタイプのものである。顎関節運動記録解析部は、このデータをデータベースサーバ12内の顎運動記録テーブルに記憶する(S603)。治療者は、患者就眠時の歯ぎしりの運動の記録を、データベースサーバ12の顎関節運動記録テーブルから、アプリケーションサーバ10のアプリケーションを通して見ることができる(S504)。顎関節運動記録解析部の働きである。治療者は、適性で必要なデータ期間を選ぶ(S508)。図41は、始点を選ぶ画面例である。そのデータについて、顎運動解析部は、FFT分析等をして(S509)、例えばリズムパターンである基準周波数等分布を解析表示する(S511)。図42は、フーリエ解析のグラフである。治療者は、その周波数の状況を鑑みて、顎関節運動支援装置のLEDの点の移動周波数を決める。これは、設定パターンとして、顎運動設定テーブルに保存しておく。
顎関節症の患者は、朝起きるときに、顎の不調を意識することが多い。患者は、患者スマートフォン2Z01から、患者の起床後に、本実施例を操作して、顎関節運動を開始する。
もしも、患者が、もっと遅い(あるいは、速い)リズムがよいのであれば、患者スマートフォン2Z01より、送信して、LED装置2Z05のリズムを遅く(あるいは、速く)する。顎関節運動途中で、患者スマートフォン2Z01から、設定情報の変更があった場合は(S308:YES)、その変更結果を、データベースサーバ12内の顎運動支援装置履歴詳細テーブルに記憶する(S309)。
また、設定変更を顎関節運動支援装置2Z05に送信する。顎関節運動支援装置では、変更結果に基づき、LED装置2Z05の光のポイントの設定が変更される。ここでの、設定情報の変更とは、ポイントの速さ、色等の変更である。顎関節運動支援装置は、ポイントを1往復させる毎に顎関節運動指示制御部A04に動作結果を送信し、顎関節運動指示制御部A04は、現在回数に、1を加算する(S311)。また、顎関節支援装置端末6である運動端末マイコンボード2Z06は、ポイントを1往復させる毎に、データベースサーバ12の顎関節運動支援装置作動状況テーブルに、顎運動ID,完了時刻、動作回数ナンバーを記憶させる。
顎関節運動指示制御部A04は、患者端末あるいは治療者端末から停止の旨の情報を受け取ると(S306:YES)、顎関節運動支援装置にポイントの動きを停止する情報を送信し、光の動きを停止させる(S312)。
また、データベースサーバ12内の顎運動支援装置履歴元テーブルに、顎運動ID、患者ID,開始日時、治療者ID、終了日時等を記憶する(S312)。
顎関節運動指示制御部A04はLED装置2Z05の光の動きを停止させた場合は、現在の回数情報あるいは経過時間と、設定情報とを比較する(S313)。
顎関節運動指示制御部A04は、設定回数あるいは設定時間を超えたと判断した場合は(S313:YES)、顎関節運動支援装置の作動を終了し(S314)、現在の設定情報をデータベースサーバ12内の顎関節運動設定テーブルに記憶する(S315)。
顎関節運動指示制御部A04は、設定時間あるいは設定回数を超えていないと判断した場合は(S313:NO)、患者スマートフォン2Z01からの開始の旨の情報を待つ。
なお、顎関節運動指示制御部A04は、本フローチャートのいずれの場合であっても、患者スマートフォン2Z01から運動停止の指示を受け取った場合は、S314に遷移して、終了処置を行う。
患者は、この効果等について、直後でなくてもよいので、日誌に記載するようにする。
患者と治療者は、この顎関節運動の健康に与える影響や、周波数等運動状況について、互いに客観的に情報を共有することができる。
患者と治療者は、きちんとした記録に基づき、歯によい歯ぎしりについて議論できる。
本実施例は、広い空間における、複数の集団に対してのゲームのような実施例である。大型ディスプレイにキャラクターが、右、右、口開けて、口閉じて等と指示する手首に付けるタイプの加速度センサーを、下顎のオトガイ部に、中指と人差し指で、密着させる。手首に付けるリストバンドタイプの加速度センサーは、いろいろな物が市販されている。2.4GHz帯で免許不要の小電力な電波を使った通信により、加速度センサーの情報は、それぞれの患者のスマートフォンへ伝えられ、通信事業者の回線を通して、インターネット経由で、アプリケージョンサーバへ送信される。顎関節運動記録解析部は、顎運動記録テーブルに、顎関節運動によるセンサー情報を記憶する(S305)。
顎関節運動終了後に、集団統計処理部A08は、顎運動記録テーブルから、データを読み込み、集団についての同期性の平均、滑らかさの平均、分散の計算をする(S801)。
集団統計処理部A08は,集団の中のそれぞれの患者の順位、偏差値の計算を行う(S802)。
集団統計処理部A08は、患者の順位、偏差値等を、集団分析情報テーブルに記憶する(S803)。
履歴参照処理部A06は、治療者端末と患者端末に、それらの情報を表示する。
大型ディスプレイに結果を表示する。
達成率の平均、集団内の順位、標準偏差などを表示する。
本実施例は、高齢者施設で、摂食嚥下機能訓練、口腔フレイル防止効果、ドライマウス予防効果も兼ねて実施する場合である。患者端末は、施設内のPCである。PCの操作は、老人福祉施設の介護者が行う。PCには、ステレオスピーカーが繋がっている。「さくらさくら」等の高齢者の馴染みの音楽をスピーカーより発音する。歌の小節の1拍目に、右、次の小節の1拍目に左と動かすように患者には指示しておく。顎運動探知センサーは、ドップラーセンサーである。ドップラーセンサーの情報は、施設内PCに伝えられ、ネットワーク7経由で、アプリケーションサーバ10に送信させる。ドップラーセンサーは、患者が車椅子に座っている場合は、患者の左右と足元の位置に車椅子に装着しておく。患者がベッド上にいるときは、ベッドに、患者の左右と足元の位置になるようにドップラーセンサーを固定しておく。天井に装着していてもよい。ドップラーセンサーを用いて、顎運動を解析する。音楽のリズムと、顎運動のリズムのずれを、計測し、訓練の達成率とする。結果の通知は、音声合成技術を用いて、「素晴らしい、頑張りました。もう一息でございます。訓練を続けましょう。もっと、遅い訓練がよいでしょう。」などと、音声で、スピーカーより伝える。もちろん介護職員が、PCのモニターの数値から判断して、口頭で、楽しく伝えても良い。患者端末として、施設PCを使うのは、高齢者である患者が操作する必要のないようにするためである。
ドップラーセンサーは、ベッド上および、車いすの上でも、使用できる。治療者及びカウンセラーは、顎の動きの同調性及び、動きの滑らかさを数値として、客観的に記録したものを見ることができる。
以上本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲においての各種の改良及び変更を行ってもよいのはもちろんである。例えば、本実施例1において、患者が、ヘッドセットのマイクロフォンより、音声認識で、PCのスマイルアイコンの動作設定指示をしたり、本実施例4において、顎関節運動指示装置5として、天井投影型のディスプレイを用いたりする構成にしてもよい。実施例1と2における2.4GHz帯で免許不要の小電力な電波を使った通信は、インターネットにIOT用通信回線を用いて直接通信してもよい。インターネット回線等、通信状況が悪いときは、センサー情報を、ローカルにカード型記録媒体等に記憶しておくことも考えられる。
本発明は、医用産業やゲーム産業などにおいて利用可能性を有する。
1 ユーザ端末、患者端末
2 ユーザ端末、治療者端末
3 顎関節運動センサー
4 センサー端末
5 顎関節運動支援装置
6 運動端末
7 ネットワーク
8 クラウド
9 グローバルセグメント
10 アプリケーションサーバ
11 グローバルセグメント
12 データベースサーバ
13 VPN(Virtual Private Network)
1001 6軸加速度センサー、電源モジュール、通信部モジュール
1002 下顎床タイプマウスピース
1011 マイクロフォン&測距センサー(下顎の前後の移動を探知する)
1012 測距センサー(下顎の左右の移動を探知する)
1013 測距センサー(下顎の上下の移動を探知する)
1014 スピーカー付き耳あて(外側はマイクブームアームの可動回転軸も兼ねている)
1015 ヘッドセットのヘッドバンド
1021 導電繊維で編みこまれた電極、あるいは歯科用金属で創られた電極(生体通信のための電極、マウスピースの頬側の金属線に付けられている。歯列との位置関係が分かるように左右で透過性を変えて描いている。)
1022 1028と1023を電気的に接続する、生体用シリコン樹脂で覆われたシールドケーブル
1023 下顎マウスピース床内に収容された6軸加速度ジャイロセンサー
1025 下顎マウスピース
1026 上顎マウスピース
1027 上顎マウスピースの頬側金属線
1028 1026の床内に収容された電源モジュール及び生体通信送信モジュール
1031 導電繊維で覆われた耳宛(生体通信の受信電極)
1032 カチューシャタイプのヘッドバンド
1033 生体通信の受信モジュールと電源モジュールと2.4GHz帯で免許不要の小電力な電波を使った通信の送信モジュール
A01 Web部
A02 Mail部
A03 総合制御部
A04 顎関節運動指示制御部
A05 認証制御部
A06 履歴参照処理部
A07 顎関節運動解析部
A08 集団統計処理部
T01 患者基本台帳テーブル
T02 患者保険等テーブル
T03 治療者台帳テーブル
T04 患者治療者対応テーブル
T05 顎関節運動支援装置履歴元テーブル
T06 顎関節運動支援装置履歴詳細テーブル
T07 顎関節運動支援装置動作状況テーブル
T08 顎関節運動記録テーブル
T09 顎関節運動解析評価テーブル
T10 患者基本アセスメントテーブル
T11 日誌テーブル
T12 社会心理アセスメントテーブル
T13 運動心理アセスメントテーブル
T14 顎関節運動設定テーブル
T15 集団分析情報テーブル
Z01 患者スマートフォン
Z02 治療者PC
Z03−1 6軸加速度ジャイロセンサー
Z03−2 患者測距センサー
Z04−1 2.4GHz帯送信モジュール
Z04−2 患者測距センサー用端末である患者PC
Z05−1 顎関節運動支援装置、患者PCディスプレイ
Z05−2 顎関節運動支援装置、患者ヘッドセットスピーカー
Z06 運動端末装置の働きをする患者PC
Z07 ネットワーク
2Z01 患者スマートフォン
2Z02 治療者PC
2Z03 患者加速度ジャイロセンサー
2Z04−1 生体通信送信モジュール
2Z04−2 生体通信受信モジュールと2.4GHz帯送信モジュール
2Z05 顎関節運動支援装置、LED装置
2Z06 運動端末、マイコンボード
2Z07 ネットワーク

Claims (2)

  1. 画面及び指示装置とスピーカー(それぞれ複数の場合も単数の場合も使用しない場合もある)が、
    動かすべき顎及び舌(あるいはどちらか)と眼球(眼球には指示しないこともある)に関して、動作した結果
    前記動作に対応する、患者ユーザーの顎関節及び下顎の動き及び運動(以下これを運動Aと記載)の評価が登録される、
    さらに、患者ユーザーの睡眠時の顎関節及び下顎の動き及び運動(以下これを運動Bと記載)の評価が登録される、
    顎関節症治療と虫歯予防と歯周病予防と摂食嚥下障害予防の歯科疾患治療の運動療法のための、遠隔診療も可能なシステムであって、
    プログラム、スマートフォン、記憶装置、マイコンボード、コンピューター及びネットワークシステム、ディスプレイ、プロジェクター、動作指示装置、スピーカー、マウスピース、ヘッドセット、加速度センサー等運動センサー(それぞれ複数の場合も、使用しない場合もある)から構成されていて、
    前記動作を特定する複数の動作項目情報のテーブル
    前記動作を制御する手段
    患者ユーザーの自由な、あるいは、好みの前記動作の動作項目セットを、取得及び出力する手段
    前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の状況を取得する手段、
    前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の記録を、記憶するテーブル
    前記動作の変更指示を取得する手段
    一定時間毎の患者ユーザーの顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の平均振幅、平均周波数、周波数の分散を検出、計算、出力する手段
    リアルタイムに、前記動作と、前記動き及び運動(運動A)の位相差を検出、計算、出力する手段
    患者ユーザーのアセスメントを取得する手段、
    患者ユーザーのアセスメントを記憶するテーブル
    任意の時間間隔の、前記動作に対する、前記動き及び運動(運動A)の、平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布を解析する手段
    任意の時間間隔の、前記動作に対する、前記動き及び運動(運動A)の、平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布の解析結果を記憶するテーブル
    集団における前記動き及び運動(運動A)の、同期性の平均と滑らかさの平均とそれぞれの分散を解析する手段、
    集団内の1患者ユーザー毎の前記動き及び運動(運動A)それぞれの順位と偏差値を解析する手段、
    前記、集団解析結果を保存記録するテーブル
    前記、集団解析結果を出力する手段、
    さらに、患者ユーザーの睡眠時の顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動B)を、記憶するテーブル(これは、前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の記録を、記憶する前記テーブルと同じものである。)
    患者ユーザーの睡眠時の顎関節及び下顎の動き及び運動(運動B)の平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布を解析する手段(これは、前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の、平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布を解析する前記手段と同じものである。)
    を有することを特徴とする顎関節症治療と虫歯予防と歯周病予防と摂食嚥下障害予防歯科疾患治療の運動療法のための、遠隔診療も可能なシステム。
  2. 画面及び指示装置とスピーカー(それぞれ複数の場合も単数の場合も使用しない場合もある)が
    動かすべき顎及び舌(あるいはどちらか)と眼球(眼球には指示しないこともある)に関して、動作した結果
    前記動作に対応する、患者ユーザーの顎関節及び下顎の動き及び運動(以下これを運動Aと記載)の評価が登録される、
    さらに、患者ユーザーの睡眠時の顎関節及び下顎の動き及び運動(以下これを運動Bと記載)の評価が登録される、
    顎関節症治療と虫歯予防と歯周病予防と摂食嚥下障害予防の歯科疾患治療の運動療法のための、遠隔診療も可能なプログラムであって、
    コンピューター(マイコンボードを含む)とスマートフォン等通信端末装置(それぞれ複数の場合も、使用しない場合もある)に、
    記憶装置、ディスプレイ、プロジェクター、ネットワークシステム、動作指示装置、スピーカー、加速度センサーや測距センサー等運動センサーのハードウエア(それぞれ複数の場合も、使用しない場合もある)を用いて、
    前記動作を特定する複数の動作項目情報のテーブル
    前記動作を制御する手段
    患者ユーザーの自由な、あるいは、好みの前記動作の動作項目セットを、取得及び出力する手段
    前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の状況を取得する手段、
    前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の記録を、記憶するテーブル
    前記動作の変更指示を取得する手段
    一定時間毎の患者ユーザーの顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の平均振幅、平均周波数、周波数の分散を検出、計算、出力する手段
    リアルタイムに、前記動作と、前記動き及び運動(運動A)の位相差を検出、計算、出力する手段
    患者ユーザーのアセスメントを取得する手段、
    患者ユーザーのアセスメントを記憶するテーブル
    任意の時間間隔の、前記動作に対する、前記動き及び運動(運動A)の、平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布を解析する手段
    任意の時間間隔の、前記動作に対する、前記動き及び運動(運動A)の、平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布の解析結果を記憶するテーブル
    集団における前記動き及び運動(運動A)の、同期性の平均と滑らかさの平均とそれぞれの分散を解析する手段、
    集団内の1患者ユーザー毎の前記動き及び運動(運動A)それぞれの順位と偏差値を解析する手段、
    前記、集団解析結果を保存記録するテーブル
    前記、集団解析結果を出力する手段、
    さらに、患者ユーザーの睡眠時の顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動B)を、記憶するテーブル(これは、前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の記録を、記憶する前記テーブルと同じものである。)
    患者ユーザーの睡眠時の顎関節及び下顎の動き及び運動(運動B)の平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布を解析する手段(これは、前記動作に対する、顎関節及び下顎の前記動き及び運動(運動A)の、平均の振幅、周波数の平均値、周波数の分散、FFT分析による周波数の分布を解析する前記手段と同じものである。)
    として機能させることを特徴とする顎関節症治療と虫歯予防と歯周病予防と摂食嚥下障害予防歯科疾患治療の運動療法のための、遠隔診療も可能なプログラム。
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