JP6282776B1 - 排水処理設備及び排水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、水の利用効率が高い排水処理設備及び排水処理方法を提供する。【解決手段】排水処理設備10は、被処理材をシャワー洗浄し、表面処理溶液を回収すると共に、表面処理溶液が希釈された表面処理希釈液を排出する回収槽100と、表面処理溶液を回収された被処理材を洗浄し、被処理材を洗浄した一次洗浄排水を排出する一次洗浄槽200と、表面処理希釈液と一次洗浄排水の少なくとも一方を濃縮し、濃縮液と蒸留水とに分離する減圧濃縮装置を有する第1排水処理部500と、を備える。第1排水処理部500は、蒸留水から第1処理水を生成し、第1処理水を回収槽100と一次洗浄槽200の少なくとも一方に返送すると共に、蒸留水から冷却水を生成し、冷却水を減圧濃縮装置に返送する。回収槽100は、第1処理水によって被処理材をシャワー洗浄し、一次洗浄槽200は、第1処理水によって被処理材を洗浄する。【選択図】図1

Description

本発明は、排水処理設備及び排水処理方法に関する。
めっき等の被処理材への表面処理において生じる排水は、シアン、クロム、重金属イオン等の環境負荷の高い物質を含むため、種々の法令、環境基準に対応して、適切に処理されなければならない。
例えば、航空機用部品への表面処理(カドミウムめっき等)において使用される表面処理溶液には、シアン化カドミウム(CdCN)、シアン化ナトリウム(NaCN)等が含まれている。カドミウム、シアンは、規制物質における有害物質(健康項目)であり、排水基準は、カドミウム:0.1mg/L以下、シアン:1mg/L以下となっている。これらの排水基準を満たす排水処理技術を開発することは、容易ではない。また、排水基準を満たすために、排水処理コストの増加が見込まれる。
一般に、カドミウムめっきの排水処理では、めっき槽中のめっき液は、外部の専門業者によって引き取り処分される。回収槽において回収されためっき回収液は、めっき液の濃度の1/4〜1/3程度まで濃縮された後、外部の専門業者によって引き取られ、処分される。
また、被処理材を最初に水洗する一次洗浄処理において排出される第1水洗水は、アルカリ塩素法によりシアンを処理され、pHの調整処理、高分子凝集剤の添加による凝集処理等を経て、放流される。さらに、一次洗浄処理の後に被処理材を水洗する二次洗浄処理において排出される第2水洗水は、イオン交換設備により各種イオンを除去され、再利用される。第1水洗水と第2水洗水の処理、イオン交換設備において使用されるイオン交換樹脂の再生は、めっき処理を行う工場内で行われる。
以上のような排水処理において、凝集処理により除去されたスラッジは廃棄業者によって引き取られ、スラッジのほとんどが埋め立て処理されるので、発生するスラッジの量を減らすことが望まれる。そこで、特許文献1では、重金属を高濃度に含む廃液を前処理(例えば、アルカリ塩素法によるシアンの処理)した後、前処理した廃液から、菌体を含有する重金属吸着組成物によって重金属を除き、重金属を回収している。前処理した廃液から重金属を除くことによって、発生するスラッジの量を抑制できる。
また、新たに設備を設置するスペースを確保することが困難であることから、イオン交換設備、イオン交換樹脂を再生する設備等を設置するスペースを削減することも望まれている。そこで、特許文献2では、輸送車両上に設けられたイオン交換装置によって老廃クロム溶液を精製して、再利用している。
国際公開第2004/022728号 特開平8−24853号公報
特許文献1の廃液処理では、酸の添加、キレート剤の添加等によって、菌体に吸着した重金属を回収し、重金属吸着組成物を再生している。したがって、重金属の回収と重金属吸着組成物の再生を行う設備を維持管理するために、多くの費用と労力が必要となる。また、特許文献1は、回収された重金属の処理について開示していない。
特許文献2の精製再利用では、イオン交換装置を専門工場に輸送して、イオン交換装置のイオン交換樹脂を再生しているので、イオン交換樹脂の再生が煩雑になり、費用と時間が掛かる。
さらに、特許文献1、2では、水が再利用されていないので、水を使用する費用も多く掛かる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、低コストで、水の利用効率が高い排水処理設備及び排水処理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、イオン交換部の保守を容易にし、イオン交換樹脂の再生を外部の専門業者に委託して、迅速にイオン交換樹脂を再生することを他の目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の排水処理設備は、
被処理材をシャワー洗浄し、前記被処理材に付着した表面処理溶液を回収すると共に、前記表面処理溶液が希釈された表面処理希釈液を排出する回収槽と、
前記表面処理溶液を回収された前記被処理材を洗浄し、前記被処理材を洗浄した一次洗浄排水を排出する一次洗浄槽と、
前記表面処理希釈液と前記一次洗浄排水の少なくとも一方を濃縮し、濃縮液と蒸留水とに分離する減圧濃縮装置を有する第1排水処理部と、を備え、
前記第1排水処理部は、前記蒸留水から第1処理水を生成し、前記第1処理水を前記回収槽と前記一次洗浄槽の少なくとも一方に返送すると共に、前記蒸留水から冷却水を生成し、前記冷却水を前記減圧濃縮装置に返送し、
前記回収槽は、前記第1処理水が前記第1排水処理部から返送された場合に、前記第1処理水によって、前記被処理材をシャワー洗浄し、
前記一次洗浄槽は、前記第1処理水が前記第1排水処理部から返送された場合に、前記第1処理水によって、前記被処理材を洗浄する。
前記第1排水処理部は、
前記蒸留水を冷却して、前記冷却水を生成するチラー装置と、
イオン交換により、前記蒸留水から前記第1処理水を生成する第1イオン交換部と、を有してもよい。
前記第1排水処理部は、
前記蒸留水を貯留し、前記蒸留水を前記チラー装置と前記第1イオン交換部とに分配する蒸留水槽を有してもよい。
前記第1イオン交換部は、カートリッジ又はボンベに収納されたイオン交換樹脂を有してもよい。
前記一次洗浄槽により洗浄された前記被処理材を洗浄し、前記被処理材を洗浄した二次洗浄排水を排出する二次洗浄槽と、
前記二次洗浄排水から第2処理水を生成し、前記第2処理水を前記二次洗浄槽に返送する第2排水処理部と、を備えてもよい。
前記第2排水処理部は、
前記二次洗浄排水を貯留する二次排水貯留槽と、
イオン交換により、前記二次排水貯留槽に貯留された前記二次洗浄排水から、前記第2処理水を生成する第2イオン交換部と、を有してもよい。
前記第2イオン交換部は、カートリッジ又はボンベに収納されたイオン交換樹脂を有してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の排水処理方法は、
回収槽から排出され、被処理材をシャワー洗浄して回収された表面処理溶液が希釈された表面処理希釈液と、一次洗浄槽から排出され、前記表面処理溶液を回収された前記被処理材を洗浄した一次洗浄排水の少なくとも一方を処理する排水処理方法であって、
前記表面処理希釈液と前記一次洗浄排水の少なくとも一方を、減圧濃縮装置によって減圧濃縮して、濃縮液と蒸留水とに分離する工程と、
前記蒸留水の一部を冷却して、冷却水として前記減圧濃縮装置に返送する工程と、
前記蒸留水の残りから、イオン交換により第1処理水を生成して、前記第1処理水を前記回収槽と前記一次洗浄槽の少なくとも一方に、前記被処理材を洗浄する洗浄水として返送する工程と、を含む。
本発明によれば、低コストで、水の利用効率が高い排水処理設備及び排水処理方法を提供できる。また、本発明によれば、イオン交換部の保守を容易にし、イオン交換樹脂の再生を外部の専門業者に委託して、迅速にイオン交換樹脂を再生できる。
本発明の実施の形態に係る排水処理設備の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る希釈液処理部の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る第1排水処理部の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る第2排水処理部の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る一次洗浄排水の排水処理方法を示すフローチャートである。 本発明に係る排水処理設備の変形例を示す模式図である。 本発明に係る排水処理設備の変形例を示す模式図である。
図1〜4を参照して、本発明の実施の形態に係る排水処理設備10を説明する。
図1に示すように、排水処理設備10は、めっき槽20により表面処理が施された被処理材から表面処理溶液を回収する回収槽100と、回収槽100により表面処理溶液を回収された被処理材を洗浄する一次洗浄槽200と、一次洗浄槽200により洗浄された被処理材を洗浄する二次洗浄槽300と、を備える。排水処理設備10は、さらに、回収槽100から排出される表面処理希釈液を処理する希釈液処理部400と、一次洗浄槽200から排出される一次洗浄排水を処理する第1排水処理部500と、二次洗浄槽300から排出される二次洗浄排水を処理する第2排水処理部600と、を備える。
なお、排水処理設備10を構成する槽、装置等は、配管によって接続されており、各種の水は配管を介して移送される。
本実施の形態において、被処理材は、例えば、めっき槽20においてカドミウムめっき処理が施された後、めっき槽20から回収槽100、一次洗浄槽200、二次洗浄槽300の順に搬送される。めっき槽20は、カドミウム、シアン化ナトリウム等を含む表面処理溶液(めっき液)を貯留している。
回収槽100は、搬送された被処理材に洗浄水を噴射する、図示しないシャワー洗浄部を有する。回収槽100に搬送された被処理材は、シャワー洗浄部からの洗浄水によって、シャワー洗浄される。これにより、被処理材に付着している表面処理溶液が回収槽100に回収される。回収槽100は、表面処理溶液が洗浄水により希釈された表面処理希釈液を、希釈液処理部400に、配管を介して排出する。
一次洗浄槽200は、貯留した洗浄水によって、回収槽100によりシャワー洗浄され、表面処理溶液を回収された被処理材を洗浄する。一次洗浄槽200は、被処理材を洗浄した洗浄水を、一次洗浄排水として、第1排水処理部500に排出する。
二次洗浄槽300は、回収槽100と同様に、図示しないシャワー洗浄部を有する。二次洗浄槽300は、シャワー洗浄部から噴射する洗浄水によって、一次洗浄槽200により洗浄された被処理材をシャワー洗浄する。二次洗浄槽300は、被処理材を洗浄した洗浄水を、二次洗浄排水として、第2排水処理部600に排出する。
希釈液処理部400は、回収槽100から排出される表面処理希釈液を濃縮し、濃縮液と蒸留水とに分離する。希釈液処理部400は、図2に示すように、希釈液貯留槽410と、減圧濃縮装置420と、濃縮液貯留槽430と、を有する。
希釈液貯留槽410は、回収槽100から排出された表面処理希釈液を貯留する。また、希釈液貯留槽410は、表面処理希釈液を減圧濃縮装置420に、配管を介して移送する。
減圧濃縮装置420は、希釈液貯留槽410から移送された表面処理希釈液を濃縮して、表面処理希釈液を濃縮した濃縮液と蒸留水とに分離する。減圧濃縮装置420は、濃縮液を濃縮液貯留槽430に、配管を介して排出する。
濃縮液貯留槽430は、減圧濃縮装置420が排出した濃縮液を貯留する。貯留された濃縮液は、例えば、外部の専門業者によって引き取られ、有価金属等が回収される。
次に、第1排水処理部500を説明する。第1排水処理部500は、一次洗浄槽200が排出した一次洗浄排水を濃縮し、濃縮液と蒸留水とに分離した後、蒸留水から生成した冷却水を後述する減圧濃縮装置520に返送すると共に、蒸留水から生成した第1処理水を一次洗浄槽200に返送する。
第1排水処理部500は、図3に示すように、一次排水貯留槽510と、減圧濃縮装置520と、濃縮液貯留槽530と、蒸留水槽540と、冷却用貯留槽550と、洗浄用貯留槽560と、チラー装置570と、第1イオン交換部580と、を有する。
一次排水貯留槽510は、一次洗浄槽200が排出した一次洗浄排水を貯留する。また、一次排水貯留槽510は、一次洗浄排水を減圧濃縮装置520に、配管を介して移送する。
減圧濃縮装置520は、一次排水貯留槽510から移送された一次洗浄排水を濃縮して、一次洗浄排水を濃縮した濃縮液と蒸留水とに分離する。減圧濃縮装置520は、濃縮液を濃縮液貯留槽530に、配管を介して排出する。また、減圧濃縮装置520は、蒸留水を蒸留水槽540に、配管を介して排出する。
濃縮液貯留槽530は、減圧濃縮装置520が濃縮した濃縮液を貯留する。貯留された濃縮液は、例えば、外部の専門業者によって引き取られ、有価金属等が回収される。
蒸留水槽540は、減圧濃縮装置520が排出した蒸留水を貯留し、蒸留水を放冷する。蒸留水槽540は、放冷された蒸留水を、冷却用貯留槽550と洗浄用貯留槽560とに、分配する。
冷却用貯留槽550は、蒸留水槽540から移送された蒸留水を貯留し、蒸留水をチラー装置570に移送する。
チラー装置570は、移送された蒸留水を冷却して冷却水を生成し、図示しないクーリングタワーを介して、減圧濃縮装置520に移送する。減圧濃縮装置520に移送された冷却水は、減圧濃縮装置520の冷却水として、再利用される。
洗浄用貯留槽560は、蒸留水槽540から移送された蒸留水を貯留し、蒸留水を第1イオン交換部580に移送する。
第1イオン交換部580は、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを塔内に有する混床式イオン交換塔であり、イオン交換により蒸留水から純水を生成する。第1イオン交換部580は、生成した純水を一次洗浄槽200に、第1処理水として、配管を介して返送する。一次洗浄槽200に返送された第1処理水(純水)は、被処理材を洗浄する洗浄水として、再利用される。
第1イオン交換部580のイオン交換樹脂は、カートリッジ、ボンベ等に収納されていることが好ましい。これにより、第1イオン交換部580における保守が容易になり、排水処理設備10の停止期間を短くできる。例えば、イオン交換樹脂の再生を外部の専門業者に委託して、迅速にイオン交換樹脂を再生できる。
以上のように、第1排水処理部500は、減圧濃縮装置520における減圧濃縮により、一次洗浄排水から蒸留水を分離し、蒸留水を減圧濃縮装置520の冷却水として再利用し、第1イオン交換部580におけるイオン交換により蒸留水から生成された第1処理水を、一次洗浄槽200の洗浄水として再利用しているので、少ない処理設備、処理工程によって、一次洗浄排水を処理し、水を再利用できる。これにより、第1排水処理部500は、設備の維持管理に掛かる費用と労力を抑制でき、低コストを実現できる。第1排水処理部500は、減圧濃縮とイオン交換により、一次洗浄排水を処理しているので、化学薬品の使用を抑制し、コストを削減できる。また、処理工程が少ないので、第1排水処理部500は、水の回収率を高くできる。
さらに、第1排水処理部500は、減圧濃縮装置520によって分離された蒸留水を、一旦、蒸留水槽に貯留し、減圧濃縮装置520の冷却水として再利用される蒸留水と、一次洗浄槽200の洗浄水として再利用される蒸留水とに分配しているので、冷却水と洗浄水の使用量に対応して、処理された水を効率よく再利用できる。
最後に、第2排水処理部600を説明する。第2排水処理部600は、二次洗浄槽300が排出した二次洗浄排水から第2処理水を生成し、生成した第2処理水を二次洗浄槽300に返送する。第2排水処理部600は、図4に示すように、二次排水貯留槽610と、第2イオン交換部620と、第2処理水貯留槽630と、を有する。
二次排水貯留槽610は、二次洗浄槽300が排出した二次洗浄排水を貯留する。また、二次排水貯留槽610は、二次洗浄排水を第2イオン交換部620に、配管を介して移送する。
第2イオン交換部620は、二次洗浄排水から純水を生成し、生成した純水を、第2処理水として第2処理水貯留槽630に移送する。
第2イオン交換部620は、フィルタ622と、活性炭塔624と、カチオン交換塔626と、アニオン交換塔627、628と、を有する。
フィルタ622は、二次洗浄排水に含まれる濁質を除去する。活性炭塔624は、活性炭により、二次洗浄排水に含まれる有機物を除去する。カチオン交換塔626とアニオン交換塔627、628は、それぞれ、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂を有し、二次洗浄排水に含まれる各種イオンを除去する。
カチオン交換塔626とアニオン交換塔627、628のイオン交換樹脂は、それぞれ、カートリッジ、ボンベ等に収納されていることが好ましい。これにより、第2イオン交換部620における保守が容易になり、排水処理設備10の停止期間を短くできる。例えば、イオン交換樹脂の再生を外部の専門業者に委託して、迅速にイオン交換樹脂を再生できる。
第2処理水貯留槽630は、第2処理水(純水)を貯留する。また、第2処理水貯留槽630は、第2処理水を、図示しない熱交換器とクーリングタワーとを介して、二次洗浄槽300に返送する。二次洗浄槽300に返送された第2処理水は、被処理材を洗浄する洗浄水として、再利用される。
次に、表面処理希釈液と一次洗浄排水と二次洗浄排水の排水処理方法を説明する。
回収槽100から排出された表面処理希釈液の排水処理方法では、まず、希釈液貯留槽410に貯留されている表面処理希釈液を、減圧濃縮装置420に移送し、減圧濃縮装置420により、濃縮液と蒸留水とに分離する。最後に、分離した濃縮液を、濃縮液貯留槽430に貯留する。以上により、回収槽100から排出されためっき希釈液を処理できる。
なお、濃縮液貯留槽430に貯留された濃縮液は、例えば、外部の専門業者によって引き取られ、有価金属等が回収される。
図5は、一次洗浄槽200から排出された一次洗浄排水の排水処理方法を示すフローチャートである。
ステップS10においては、一次排水貯留槽510に貯留された一次洗浄排水を、減圧濃縮装置520に移送する。
ステップS20においては、一次洗浄排水を、減圧濃縮装置520によって減圧濃縮して、濃縮液と蒸留水とに分離し、濃縮液を濃縮液貯留槽530に排出し、蒸留水を蒸留水槽540に排出する。ここで、濃縮液は、貯留され、例えば、外部の専門業者によって引き取られ、有価金属等が回収される。また、蒸留水は、蒸留水槽540に貯留され、放冷される。
ステップS30においては、蒸留水槽540に貯留された蒸留水の一部を、冷却用貯留槽550を介してチラー装置570に移送し、チラー装置570によって蒸留水から冷却水を生成する。そして、生成した冷却水を、減圧濃縮装置520の冷却水として、減圧濃縮装置520に返送する。
ステップS40においては、蒸留水槽540に貯留された蒸留水の残りを、洗浄用貯留槽560を介して、第1イオン交換部580に移送し、第1イオン交換部580によって蒸留水から第1処理水(純水)を生成する。そして、生成した第1処理水を、洗浄水として一次洗浄槽200に返送する。
以上の工程により、一次洗浄槽200から排出された一次洗浄排水を処理できる。
二次洗浄槽300から排出された二次洗浄排水の排水処理方法では、まず、二次排水貯留槽610に貯留されている二次洗浄排水を、第2イオン交換部620に移送し、第2イオン交換部620によって二次洗浄排水から第2処理水(純水)を生成する。第2イオン交換部620では、移送された二次洗浄排水を、フィルタ622、活性炭塔624、カチオン交換塔626、アニオン交換塔627、628の順に通過させ、第2処理水(純水)を生成する。
最後に、生成した第2処理水を、被処理材を洗浄する洗浄水として二次洗浄槽300に、返送する。以上により、二次洗浄槽300から排出された二次洗浄排水を処理できる。
以上のように、排水処理設備10は、減圧濃縮とイオン交換により、一次洗浄排水と二次洗浄排水を処理して水を再利用しているので、化学薬品の使用を抑制し、コストを削減できる。また、排水処理設備10は、少ない処理設備、処理工程によって、一次洗浄排水と二次洗浄排水を処理しているので、設備の維持管理に掛かる費用と労力を抑制でき、低コストを実現できる。処理工程が少ないので、排水処理設備10は、水の回収率を高くできる。排水処理設備10は、減圧濃縮装置520の冷却水と一次洗浄槽200の洗浄水の使用量に対応して、処理された水を効率よく再利用できる。
さらに、イオン交換樹脂がカートリッジ、ボンベ等に収納されているので、第1イオン交換部580と第2イオン交換部620における保守が容易になり、排水処理設備10の停止期間を短くできる。イオン交換樹脂の再生を外部の専門業者に委託して、迅速にイオン交換樹脂を再生できる。
以上、本発明における複数の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
排水処理設備10は、希釈液処理部400に代えて、第1排水処理部500によって、回収槽100から排出される表面処理希釈液を処理してもよい。
例えば、図6に示すように、排水処理設備10は、希釈液処理部400を備えず、一次洗浄槽200から排出される一次洗浄排水を処理する第1排水処理部500とは別に、回収槽100から排出される表面処理希釈液を処理する第1排水処理部500を備えてもよい。この場合、表面処理希釈液を処理する第1排水処理部500は、一次洗浄排水を処理する第1排水処理部500と同様に、蒸留水から生成した冷却水を減圧濃縮装置520に返送すると共に、第1イオン交換部580によって蒸留水から生成した第1処理水(純水)を、洗浄水として回収槽100に返送する。
また、図7に示すように、排水処理設備10は、希釈液処理部400を備えず、回収槽100から排出される表面処理希釈液と一次洗浄槽200から排出される一次洗浄排水とを処理する、共通の第1排水処理部500を備えてもよい。共通の第1排水処理部500は、減圧濃縮装置520によって、表面処理希釈液と一次洗浄排水とを濃縮し、濃縮液と蒸留水とに分離する。そして、共通の第1排水処理部500は、蒸留水から生成した冷却水を減圧濃縮装置520に返送すると共に、第1イオン交換部580によって蒸留水から生成した第1処理水(純水)を、洗浄水として回収槽100と一次洗浄槽200とに返送する。
10 排水処理設備
20 めっき槽
100 回収槽
200 一次洗浄槽
300 二次洗浄槽
400 希釈液処理部
410 希釈液貯留槽
420 減圧濃縮装置
430 濃縮液貯留槽
500 第1排水処理部
510 一次排水貯留槽
520 減圧濃縮装置
530 濃縮液貯留槽
540 蒸留水槽
550 冷却用貯留槽
560 洗浄用貯留槽
570 チラー装置
580 第1イオン交換部
600 第2排水処理部
610 二次排水貯留槽
620 第2イオン交換部
622 フィルタ
624 活性炭塔
626 カチオン交換塔
627、628 アニオン交換塔
630 第2処理水貯留槽

Claims (8)

  1. 被処理材をシャワー洗浄し、前記被処理材に付着した表面処理溶液を回収すると共に、前記表面処理溶液が希釈された表面処理希釈液を排出する回収槽と、
    前記表面処理溶液を回収された前記被処理材を洗浄し、前記被処理材を洗浄した一次洗浄排水を排出する一次洗浄槽と、
    前記表面処理希釈液と前記一次洗浄排水の少なくとも一方を濃縮し、濃縮液と蒸留水とに分離する減圧濃縮装置を有する第1排水処理部と、を備え、
    前記第1排水処理部は、前記蒸留水から第1処理水を生成し、前記第1処理水を前記回収槽と前記一次洗浄槽の少なくとも一方に返送すると共に、前記蒸留水から冷却水を生成し、前記冷却水を前記減圧濃縮装置に返送し、
    前記回収槽は、前記第1処理水が前記第1排水処理部から返送された場合に、前記第1処理水によって、前記被処理材をシャワー洗浄し、
    前記一次洗浄槽は、前記第1処理水が前記第1排水処理部から返送された場合に、前記第1処理水によって、前記被処理材を洗浄する、
    排水処理設備。
  2. 前記第1排水処理部は、
    前記蒸留水を冷却して、前記冷却水を生成するチラー装置と、
    イオン交換により、前記蒸留水から前記第1処理水を生成する第1イオン交換部と、を有する、
    請求項1に記載の排水処理設備。
  3. 前記第1排水処理部は、
    前記蒸留水を貯留し、前記蒸留水を前記チラー装置と前記第1イオン交換部とに分配する蒸留水槽を有する、
    請求項2に記載の排水処理設備。
  4. 前記第1イオン交換部は、カートリッジ又はボンベに収納されたイオン交換樹脂を有する、
    請求項2又は3に記載の排水処理設備。
  5. 前記一次洗浄槽により洗浄された前記被処理材を洗浄し、前記被処理材を洗浄した二次洗浄排水を排出する二次洗浄槽と、
    前記二次洗浄排水から第2処理水を生成し、前記第2処理水を前記二次洗浄槽に返送する第2排水処理部と、を備える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の排水処理設備。
  6. 前記第2排水処理部は、
    前記二次洗浄排水を貯留する二次排水貯留槽と、
    イオン交換により、前記二次排水貯留槽に貯留された前記二次洗浄排水から、前記第2処理水を生成する第2イオン交換部と、を有する、
    請求項5に記載の排水処理設備。
  7. 前記第2イオン交換部は、カートリッジ又はボンベに収納されたイオン交換樹脂を有する、
    請求項6に記載の排水処理設備。
  8. 回収槽から排出され、被処理材をシャワー洗浄して回収された表面処理溶液が希釈された表面処理希釈液と、一次洗浄槽から排出され、前記表面処理溶液を回収された前記被処理材を洗浄した一次洗浄排水の少なくとも一方を処理する排水処理方法であって、
    前記表面処理希釈液と前記一次洗浄排水の少なくとも一方を、減圧濃縮装置によって減圧濃縮して、濃縮液と蒸留水とに分離する工程と、
    前記蒸留水の一部を冷却して、冷却水として前記減圧濃縮装置に返送する工程と、
    前記蒸留水の残りから、イオン交換により第1処理水を生成して、前記第1処理水を前記回収槽と前記一次洗浄槽の少なくとも一方に、前記被処理材を洗浄する洗浄水として返送する工程と、を含む、
    排水処理方法。
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