JP6279847B2 - ポータブルトイレ - Google Patents

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Description

本発明は、一般的にはポータブルトイレ(移動式簡易便器)に関し、特定的には、汚物を収容するバケツがトイレ本体部に着脱可能に装着されるポータブルトイレに関する。
従来、例えば高齢者や移動の困難な人が居室や寝室等で用を足すために、ポータブルトイレが使用されている。ポータブルトイレは、少なくとも、便座と、便座の下方に配置される汚物を収容する容器を備えており、汚物容器は、ポータブルトイレに着脱可能に装着される。汚物容器は、使用後にポータブルトイレから取り外して内容物を廃棄し、清掃されなくてはならず、また、次の使用時までに再びポータブルトイレに正しく装着されなくてはならない。そこで、汚物容器をポータブルトイレに着脱しやすく、清掃しやすくする必要性がある。
例えば、特開2005−152340号公報(特許文献1)には、使用時に温水にて洗浄可能な温水洗浄装置が付設されたポータブルトイレが提案されている。このポータブルトイレでは、汚物容器(汚物ポット)が正しい使用位置に装着されていない場合に誤って使用することを防止するために、汚物ポットと便座が支持部材に支持されており、支持部材は支持フレームに着脱可能に載置されており、便座を跳ね上げた後、支持部材を前方に引き出すことで汚物ポットを前方に移動させ、支持部材を後方へ押し込むことで汚物ポットを後方に押し込むことが提案されている。
特許文献1ではまた、支持部材のポット支持部の前半部のみに汚物ポットの取っ手が収納され、支持部材をポット取り出し位置に引き出した際、汚物ポットの取っ手が常に手前側に位置することになり、作業性が良好となることも記載されている。
特許文献1ではさらに、汚物ポットの支持部材の裏面にガイドレールを形成することによって、支持部材の移動時の摩擦抵抗を減少して、軽快に摺動させることも提案されている。
特開2005−152340号公報
しかしながら、特許文献1に記載のポータブルトイレでは、汚物容器(汚物ポット)の重量については着目されていない。温水洗浄装置が付設されているポータブルトイレではもちろん、温水洗浄装置が付設されていないポータブルトイレであっても、臭いの発生を防いだり、使用後の清掃を容易にするために、汚物容器内には予め所定の量の水が貯められることが多い。そのため、汚物容器は、それ自体が樹脂製で軽くても、汚物容器をポータブルトイレから取り外す時には、水と汚物とで重量化する。
そこで、この発明の目的は、汚物容器を軽量化することが可能であって、かつ、清掃しやすいポータブルトイレを提供することである。
本発明者らは、臭いの発生を防いだり、使用後の清掃を容易にするために十分な量の水を収容しながら、軽量化することが可能なポータブルトイレの汚物容器の構成を鋭意検討した。そして、汚物容器内の所定の水位を保つために必要な水の量を減少させて、より少ない水量で、防臭や防汚を実現することが可能な水位を得ることのできる構成を見出した。
この発明に従ったポータブルトイレは、縁壁によって区画された第1の開口部が形成された上面部を有するトイレ本体部と、上面部の縁壁を介して第1の開口部の中に着脱可能に装着される、第2の開口部を有するバケツと、第3の開口部を有し、バケツの上方において上面部へ回動自在に取り付けられる便座とを備える。
バケツの底面部は、バケツが第1の開口部の中に装着された状態において、前方から後方に向かって略一定の傾斜角度を有し、前方側が高く、後方側が低くなるように配置される傾斜部を含む。また、バケツの中に1リットルの体積の水が収容されるときの水面は、第2の開口部の重心から12〜16cm下方の距離に位置する。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、バケツは前面部を有する。前面部は、バケツの内部に向けて隆起しており、かつ、バケツの上部から下部まで尾根状に延びる隆起部と、隆起部の左右方向両側に配置されて隆起部に沿ってバケツの上部から下部まで谷状に延びる樋部とを含むことが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、バケツの内側壁面には、バケツの中に1リットルの体積の水が収容されるときの水面の位置を示す印が設けられていることが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、バケツは、バケツに対して回動自在であるように回動軸に軸支された取っ手を有し、回動軸は、バケツの中に印の位置まで水を収容した状態で使用者が取っ手を保持してバケツを吊り下げた場合に、水を収容したバケツの重心と回動軸とが略鉛直線上に整列するように配置されていることが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、傾斜部は、バケツが第1の開口部の中に装着された状態において、少なくとも第3の開口部の短径方向の幅が最大となる位置の鉛直下に配置されていることが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、水平面に対する傾斜部の傾斜角度は、バケツが第1の開口部の中に装着された状態において、少なくとも5°以上であることが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、上面部の上側表面において縁壁の外側には溝部が形成されていることが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、バケツは、バケツに対して回動自在であるように回動軸に軸支された取っ手を有し、溝部は、バケツが第1の開口部の中に装着された状態において、取っ手の少なくとも一部が溝部の内部に収容されるように構成されていることが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、バケツが第1の開口部の中に装着された状態で取っ手の少なくとも一部が溝部の内部に収容された状態において、溝部の内側底面と取っ手とが離間されるように取っ手を支持する取っ手支持部を有することが好ましい。
この発明に従ったポータブルトイレにおいては、バケツはバケツの外側に張り出すように形成されるフランジ部を含むことが好ましい。フランジ部の外径は第1の開口部の径よりも大きいことが好ましい。さらに、フランジ部は下側に向かって延びる折り返し部を含み、折り返し部は、バケツが第1の開口部の中に装着された状態において、溝部の内部において縁壁の側面に対向するように配置されることが好ましい。
本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの蓋と補助蓋を開放した状態の全体を示す斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの便座を上げた状態の全体を示す斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの便座を上げて補助蓋を取り外した状態の全体を示す斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの便座を上げてバケツを取り外した状態の全体を示す斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレのトイレ本体部の構成部材の一部を示す分解斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの主要な構成部材を示す分解斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレのバケツとバケツの補助蓋を示す斜視図である。 図7に示すバケツをVIII−VIII線の方向から見たときの状態を示す断面図である。 図8に示すバケツをIX−IX線の方向から見たときの断面を示す一部断面斜視図である。 図8に示すバケツをX−X線の方向から見たときの断面を示す一部断面斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの受け部の全体を示す斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの受け部にバケツと便座を装着した状態について、上方から見たときの状態を示す図(A)と、中央側断面を示す図(B)である。 バケツと受け部を、中央部から後方に向かって見たときの状態を示す断面図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの補助蓋の全体を示す斜視図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレの補助蓋の下面を示す図である。 図14に示す補助蓋をXVI−XVI線の方向から見たときの状態を示す断面図である。 本発明の一つの実施形態のポータブルトイレのバケツに補助蓋を取り付けた状態を示す中央側断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前後、左右、上下等の方向は、ポータブルトイレに正常に腰掛けた状態の使用者から見た方向で表わされる。例えば、ポータブルトイレに正常に腰掛けた状態の使用者の正面側をポータブルトイレの前方側または正面側とし、使用者の背面側をポータブルトイレの後方側または背面側とする。図面中に矢印で示すF,B,R,Lは、それぞれ、その図に表される部材の前方側、後方側、右側、左側を示す。
まず、ポータブルトイレの主な構成について説明する。
図1に示すように、本発明の一つの実施形態のポータブルトイレ1は、主に、上面部に開口部が形成されたトイレ本体部2と、開口部を覆うことが可能であるように取り付けられた蓋部5と、トイレ本体部2の上面部と蓋部5との間に配置される便座4と、開口部の内部に装着されるバケツ6とを備える。なお、図1には、後述する補助蓋が外された状態が示されている。
トイレ本体部2は、主に、箱部23と、枠部24と、後述する受け部とを含む。箱部23は、トイレ本体部2の下部を構成する、内部に空洞が形成されて上面が開口された箱であり、トイレ本体部2を支持する脚部22を有する。枠部24は、箱部23の上に載置されて枠部24を支持する台座部241と、後述するように台座部241の中央部に凹部として形成されたバケツ収納部と、台座部241の左右方向の端部において上面から上に向かって延在する支柱200と、支柱200に支持される肘掛け20と、台座部241の後部において上面から上に向かって延在する背もたれ21とを有する。枠部24が箱部23の上に載置された状態では、台座部241の下面の凹部(図示しない)に箱部23の上端部がはめ込まれ、ビス止めされて、箱部23と枠部24とが連結される。箱部23の前面部231と枠部24の前面部243とは、滑らかに連続するように連結されている。箱部23は、上部で外径が大きく、下部で外形が小さくなるように、前面部231が傾斜されている。
トイレ本体部2の上面部には、便座4が、バケツ6の上方から回動自在に取り付けられる。便座4の中央部には開口部40が形成されている。開口部40の周囲は、この実施形態においては、C字形状ではなくO字形状のように、周囲が閉じている。なお、開口部40の周囲は閉じていなくてもよい。
図2に示すように、便座4は、枠部24に対して回動可能に取り付けられている。便座4を上向きに回動させると、台座部241の上面に装着された受け部3が露出する。図2では、バケツ6の開口部を補助蓋7で閉塞している。補助蓋7の外形は、バケツ6の開口部の全体を覆うように、開口部の外形と略相似形状に形成されている。補助蓋7の蓋板70の中央部には、補助蓋7の取っ手74が配置されている。バケツ6には取っ手65が取り付けられている。バケツ6の取っ手65は、後述するように、受け部3の取っ手支持部によって、バケツ6の開口部の上端よりも高い位置において支持されている。
図3に示すように、使用者が補助蓋7の取っ手74を保持して補助蓋7を取り外すと、バケツ6の内部が露出する。バケツ6の周囲において、受け部3の上面は、バケツ6の開口部60を形成する、バケツ6の上端部よりも低い位置に配置されている。
図4に示すように、バケツ6は、受け部3に着脱可能に装着されている。受け部3の上面には、縁壁31によって、縁壁31の内側に開口部30が形成されている。縁壁31の外側には、溝部32が形成されている。
図2から図4に示すように、受け部3は、台座部241の上に載置される環状の部材である。受け部3の中央には、縁壁31で囲まれて区画された開口部30が形成されている。開口部30の周囲は、この実施形態においては、C字形状ではなくO字形状のように、閉じている。なお、開口部30の周囲は閉じていなくてもよい。受け部3の上面には、開口部30の外側を囲むように、環状の溝部32が形成されている。
次に、ポータブルトイレ1の組み立てについて説明する。
図5に示すように、トイレ本体部2の箱部23は、上面が開口した中空の箱状に形成されている。枠部24の中央部には、バケツ収納部242が凹状に形成されている。枠部24を箱部23の上に載置すると、枠部24に取り付けられている肘掛け20の支柱200の下端が、箱部23の内側に形成されている穴232に挿入され、また、台座部241の下面の凹部(図示しない)に箱部23の上端部がはめ込まれて、枠部24と箱部23が連結される。枠部24と箱部23とが連結されると、バケツ収納部242は箱部23の内側に収容される。
図6に示すように、枠部24と箱部23とを連結した後、受け部3を枠部24に装着する。受け部3の軸受け部35には、便座4と蓋部5とが回動可能に取り付けられている。受け部3は、枠部24に載置することによって枠部24に装着される。次に、蓋部5と便座4とを上げた状態で、バケツ6を受け部3に装着する。バケツ6は、受け部3の縁壁31を介して、開口部30の中に装着される。バケツ6の取っ手65は、受け部3の突起34に支持される。開口部30は開口部60よりも大きく、開口部60は開口部40よりも大きい。バケツ6の補助蓋7は、バケツ6に直接、被せられてもよいし、便座4の上からバケツ6を覆うように便座4上に被せられてもよい。このようにして、ポータブルトイレ1が組み立てられる。
以上のように、本発明のポータブルトイレ1のトイレ本体部2は、大きく分けると、箱部23と枠部24と受け部3とに分割されている。トイレ本体部2は、ポータブルトイレ1の使用時だけでなく移動時や清掃時に力が加えられるものである。このような外力に対してトイレ本体部2の強度を高め、変形を防ぐためには、例えば開口部分の縁や側面に折り返しリブや補強リブなどを設けたり、便座4よりも低い部分をパネルで覆っていわゆるボックス構造にしたりすることが知られている。
しかしながら、開口部分の縁や側面にリブを設けると、リブがトイレ本体部2の外周面から突出し、使用者が脚を引っ掛けやすくなるなど、障害物となり得る。一方、便座4よりも低い部分をパネルで覆ってボックス構造にすると、成形性やメンテナンス性が低下する。
そこで、この実施形態においては、トイレ本体部2を箱部23と枠部24と受け部3とから構成し、箱部23の上端部に枠部24の下面の凹部を被せ、箱部23の前面部231と枠部24の前面部243とは、滑らかに連続するように、面一になるように連結されている。このようにすることにより、箱部23と枠部24のそれぞれを樹脂製の一体成型品として成形することができ、かつ、トイレ本体部2の全体を頑丈に形成することができる。
また、箱部23は、上部で外径が大きく、下部で外径が小さくなるように、前面部231が傾斜されている。すなわち、箱部23の前面部231は、上部よりも下部が相対的に後方になるように傾斜されている。このようにすることにより、便座4に腰掛ける使用者は、足を便座4の前縁の真下または前縁よりも後方まで引き寄せることができる。使用者は、便座4に腰掛けたり、便座4から立ち上がったりする際に、体を主に上下方向に動かすだけでよくなり、着座と立ち上がりの動作が容易になる。
次に、バケツ6について詳細に説明する。
図7と図8に示すように、バケツ6は主に、水や汚物を収容する収容部61と、使用者がバケツ6を保持するための取っ手65と、バケツ6を床面上などに置く場合に収容部61を支持する脚部66とから構成されている。バケツ6は上面部全体に開口部60が形成されている。開口部60は、後述する補助蓋7によって閉塞され得る。開口部60を形成するバケツ6の周壁上端には、バケツ6の外側に張り出すように形成されるフランジ部600が形成されている。フランジ部600の外径はトイレ本体部2の受け部3(図6等)の開口部30の径よりも大きい。さらに、フランジ部600は下側に向かって延びる折り返し部601を含む。折り返し部601に取っ手65が取り付けられている。取っ手65は、回動軸651を介して折り返し部601に取り付けられており、折り返し部601の外径よりも大きな内径を有する。
バケツ6の収容部61内において、後方側の下部には、段差64が設けられている。段差64は、収容部61内に所定の体積の水が収容されているときの水面の高さを示す印であって、使用者がポータブルトイレ1の蓋5と補助蓋7を開けた状態で、容易に視認することのできる位置に形成されている。なお、段差64は、使用者によって全体が視認される必要はなく、少なくとも一部が視認できればよい。この実施形態においては、段差64は、例えば、収容部61内に1リットルの体積の水が収容されるときに水面の高さとなる位置に形成される。このようにすることにより、所定の体積の水が溜められていることを容易に確認することができるので、節水でき、収容部61内に水を収容し過ぎることがない。
なお、この実施形態においては、バケツ6の中に所定の体積の水が収容されるときの水面の位置を示す印として、収容部61の内側壁面に段差64を形成しているが、印は、例えば視認しやすい色で着色された目盛線や図形や文字や、溝、突起、収容部の内側全周にはめ込まれるリング等であってもよい。
取っ手65の回動軸651は、バケツ6の中に印の位置まで水を収容した状態で使用者が取っ手65を保持してバケツ6を吊り下げた場合に、水を収容したバケツ6の重心Gと回動軸651とが略鉛直線上に整列するように配置されている。このようにすることにより、水を収容したバケツ6をポータブルトイレ1から外して移動する時に、バケツ6から水がこぼれにくくなる。
バケツ6の脚部66は、収容部61の外側底面から下に向かって突出しているリブによって構成されている。収容部61の前面部610は傾斜されており、収容部61は上部で径が大きく、下部で径が小さくなっている。収容部61の内部は、左右対称に形成されている。
収容部61の内側底面には、前方から後方に向かって水平面に対して略一定の傾斜角度θを有し、前方側で高く、後方側で低くなるように傾斜部62が形成されている。傾斜部62は、収容部61の底面の前部から後部にかけて略平板状に形成されている。なお、収容部61の底面は略平板状でなくてもよく、例えば下側に向けて円弧状に窪んだ形状等でもよい。傾斜部62は、少なくともバケツ6の前後方向の中央部から後端部までの間に形成されていればよい。この実施形態においては、傾斜部62は、バケツ6の底面の後方側約3分の2の幅を占める部分に形成されている。傾斜部62の水平面に対する傾斜角度θは、この実施形態においては、10°である。傾斜角度θは、5°≦θ≦15°であることが好ましい。
この実施形態においては、例えば、収容部61内に1リットルの体積の水を収容したとき、開口部60の重心Gから水面までの距離が12〜16cmになるように、収容部61の径と傾斜角度θが定められる。使用者が臀部から尿や便を拭き取るときには、開口部60からバケツ6内に手やトイレットペーパーが差し込まれる。このとき、開口部60から水面までの距離が小さいと、手やトイレットペーパーが汚水に触れてしまい、不衛生である。一方、開口部60から水面までの距離が大きいと、使用時に尿や便が着水したときに水が跳ね上がることがある。
そこで、開口部60の重心Gから水面までの距離を12〜16cmになるようにすることによって、使用者が臀部から尿や便を拭き取るときに開口部60からバケツ6内に手を差し込んでも、手やトイレットペーパーが水に触れる恐れを軽減し、かつ、使用時に尿や便が着水するときに水が跳ね上がる恐れを軽減することができる。
なお、開口部60の重心Gとは、バケツ6の開口部60を形成する周縁によって囲まれる面の重心Gである。また、開口部60の重心Gから水面までの距離とは、重心Gから水面に向かって垂線を引いた時の重心Gから水面までの垂線の長さ、すなわち、重心Gと水面との最短距離である。
このように、収容部61の内側底面に傾斜部62を形成することによって、収容部61の径が同じであって傾斜部62が形成されていない場合と比較して収容部61の底面から水面までの高さ、すなわち、所定の水位を得るために必要な水の体積を減少させて節水することができる。
図9と図10に示すように、バケツ6の傾斜された前面部610には、中央部において内側に隆起しており、かつ、バケツ6の上部から下部まで尾根状に延びる隆起部611と、隆起部611の左右方向両側に配置されて隆起部611に沿ってバケツ6の上部から下部まで谷状に延びる樋部612とが形成されている。樋部612は、前面部610の内壁面の凹部として形成されている。隆起部611と底面の傾斜部62、樋部612と底面の傾斜部62とは、それぞれ、なだらかな曲面で接続されている。
なお、この実施形態においては、バケツ6の脚部66によって、バケツ6を床面に置いたときにも、底面の傾斜部62が前方側で高く、後方側で低くなるように傾斜されている。しかしながら、バケツ6の底面の傾斜部62は、バケツ6がポータブルトイレ1の受け部3の開口部30に装着されたときに前方側で高く、後方側で低くなるように傾斜されればよく、バケツ6を床面に置いたときには傾斜しなくてもよい。
次に、バケツ6が装着される受け部3について説明する。
図11に示すように、受け部3は、外形が略方形の部材である。受け部3の後方側には、便座4と蓋部5を回動自在に取り付けるための軸受け部35が形成されている。受け部3の中央には、縁壁31で囲まれて区画された、周囲の閉じた開口部30が形成されている。縁壁31の径は、バケツ6の上端のフランジ部600の内径よりも大きく外径よりも小さく形成されている。
受け部3の上面には、開口部30の外側を囲むように、周囲の閉じた環状の溝部32が形成されている。溝部32は凹部として形成されており、底面33は閉じている。溝部32の内側において後部には、溝部32の底面から上向きに突出する突起34が形成されている。突起34は、取っ手支持部の一例である。
次に、バケツ6を受け部3に装着し、さらに、受け部3に便座4を取り付けた状態について説明する。
図12(A)と(B)に示すように、便座4を下げた状態、すなわち、使用者が便座4上に腰掛けることができる状態では、便座4の開口部40を通して、バケツ6の内側の前面部610と底面の傾斜部62とが視認される。また、便座4の開口部40の短径方向の幅が最大となる位置Pの鉛直下の前後にわたって、バケツ6の底面の傾斜部62が形成されている。傾斜部62は、特に、収容部61の底部の前端から後端までの全域に形成されていることが好ましい。
このように、便座4の開口部40を通して視認できるような位置において、バケツ6の前面部610の上部から下部まで隆起部611が配置されることによって、排尿時に尿が隆起部611に当たりやすくなる。隆起部611は使用者側に突出しており、バケツ6の前面部610の他の部分よりも使用者からの距離が近いので、隆起部611が形成されていない場合と比較して排尿時の音を弱くすることができる。
また、バケツ6の前面部610の上部から下部まで樋部612が形成されていることによって、使用者や介護者がブラシ等で収容部61内を清掃するときに、ブラシを、樋部612の延びる方向に沿って、バケツ6の前面部610の上部から下部まで、好ましくはさらには傾斜部62まで一気に動かしやすくなる。このようにすることにより、汚物を収容するバケツ6の清掃を容易にすることができる。
また、上述のように、少なくとも便座4の開口部40の短径方向の幅が最大となる位置の鉛直下の前後にわたって、バケツ6の底面の傾斜部62が形成されていることによって、使用者の排泄する便等は、傾斜部62上に落下しやすくなる。傾斜部62上に落下した便等は、傾斜部62を、低い方、すなわち、後方へと滑り落ちて、収容部61に貯められた水の中へと流れ落ちやすくなる。さらにまた、便等が傾斜部62上の水深の浅い位置に落ちることによって、水跳ねを抑えることができる。
図13に示すように、バケツ6は、フランジ部600の下面が縁壁31の上端で支持されて、受け部3の開口部30の中に装着されている。フランジ部600の折り返し部601は、縁壁31の外側面に対向している。このように、バケツ6の収容部61の外周壁面と折り返し部601の内側面とで縁壁31を挟むことによって、バケツ6の位置を安定させることができる。また、例えばポータブルトイレ1が揺れたり、衝撃が与えられたりして、バケツ6の中に収容された水や汚物が跳ね上がった時には、水は、バケツ6と受け部3との間の隙間を通って落下してしまうことなく、溝部32内に溜められる。このようにすることにより、バケツ6の中の水が跳ね上がってバケツ6の上端からこぼれた場合にも、ポータブルトイレ1の全体を清掃する必要はなく、溝部32を清掃するだけでよい。
また、バケツ6の取っ手65は、少なくとも一部は溝部32の内部に収容されているが、後方側では溝部32の底面33から上向きに突出する突起34によって下から支持されており、少なくとも後方側においては、溝部32の底面33から、手の指先が通る程度、離間されて支持されている。このようにすることにより、使用者は、バケツ6の上端からこぼれて溝部32に溜まった水や汚物に手を触れずに、取っ手65を掴みやすくなる。なお、取っ手65の支持部としての突起34は、この実施形態においては溝部32内において後部に形成されているが、前方側に形成されていてもよい。
次に、補助蓋7について説明する。
図14から図16に示すように、補助蓋7は、上面においては、周縁部よりも内側がくぼみ、中央部には上向きに突出した取っ手74が形成されている。補助蓋7は、便座4の開口部40の全体を上方から覆うことが可能な大きさを有する蓋板部70と、蓋板部70の下面から下向きに、膨出するように突出する蓋裏突出部71と、少なくとも蓋裏突出部71の前方側または後方側の一部において蓋裏突出部71の下面から下向きに、壁状に突出する堰部73とを含む。堰部73には、堰部73よりも相対的にくぼんだ凹部72が形成される。堰部73は、この実施形態においては、蓋裏突出部71の全周囲の内側に延在している。蓋板部70上における蓋裏突出部71の外形は、便座4の開口部40の形状と略相似形であって便座4の開口部40よりも小さい。
図17に示すように、補助蓋7は、一例として、蓋板部70の周縁がバケツ6のフランジ部600の上に載せられて、バケツ6の開口部60を上から覆って閉塞し、便座4の開口部40を下から覆って閉塞する。また、別の例として、蓋板部70の周壁が便座4上に載せられて、便座4の開口部40もバケツ6の開口部60も、上から覆って閉塞してもよい。バケツ6をポータブルトイレ1から取り外して移動するときには、補助蓋70は、バケツ6の開口部60を直接、閉塞するようにバケツ6のフランジ部600上に載せられる。
補助蓋7の蓋裏突出部71には、結露水や、バケツ6内から跳ね上がった水が付着しやすい。蓋裏突出部71の少なくとも前方側または後方側の一部に堰部73を形成することによって、使用者が手首を上に、または、下に反らして補助蓋7を持ち上げたときに、蓋裏突出部71に付着した結露水等は、凹部72の中に溜められる。凹部72に溜められた水は、補助蓋7を傾けたとき、堰部73に堰止められて、垂れ落ちにくい。このようにすることにより、蓋裏突出部71に付着した結露水等が不用意に便座4の上やポータブルトイレ1の外に落ちることを防ぐことが可能になる。
なお、堰部73は、この実施形態のように蓋裏突出部71の全周囲に延在していてもよく、蓋裏突出部71の少なくとも前方側または後方側の一部に、例えば帯状に形成されていてもよい。また、堰部73は、蓋裏突出部71の下面に直交するように延びる壁状でなくてもよく、例えば、蓋裏突出部71上の一部を覆ってポケットを形成するように、蓋裏突出部71から突出していてもよい。
以上のように、本発明に従ったポータブルトイレ1を要約すれば、次の通りである。
ポータブルトイレ1は、縁壁31によって区画された開口部30が形成された上面部を有するトイレ本体部2の受け部3と、上面部の縁壁31を介して受け部3の開口部30の中に着脱可能に装着される、開口部60を有するバケツ6と、開口部40を有し、バケツ6の上方において上面部へ回動自在に取り付けられる便座4とを備える。
バケツ6の底面部33は、バケツ6が受け部3の開口部30の中に装着された状態において、前方から後方に向かって水平面に対して略一定の傾斜角度を有し、前方側が高く、後方側が低くなるように配置される傾斜部62を含む。また、バケツ6の中に1リットルの体積の水が収容されるときの水面は、開口部60の重心Gから12〜16cm下方の距離に位置する。
また、ポータブルトイレ1においては、バケツ6は前面部610を有する。前面部610は、バケツ6の内部に向けて隆起しており、かつ、バケツ6の上部から下部まで尾根状に延びる隆起部611と、隆起部611の左右方向両側に配置されて隆起部611に沿ってバケツ6の上部から下部まで谷状に延びる樋部612とを含む。
また、ポータブルトイレ1においては、バケツ6の内側壁面には、バケツ6の中に1リットルの体積の水が収容されるときの水面の位置を示す段差64が設けられている。
また、ポータブルトイレ1においては、バケツ6は、バケツ6に対して回動自在であるように回動軸651に軸支された取っ手65を有し、回動軸651は、バケツ6の中に段差64の位置まで水を収容した状態で使用者が取っ手65を保持してバケツ6を吊り下げた場合に、水を収容したバケツ6の重心と回動軸651とが略鉛直線上に整列するように配置されている。
また、ポータブルトイレ1においては、傾斜部62は、バケツ6が受け部3の開口部30の中に装着された状態において、少なくとも開口部40の短径方向の幅が最大となる位置Pの鉛直下に配置されている。
また、ポータブルトイレ1においては、水平面に対する傾斜部62の傾斜角度θは、バケツ6が受け部3の開口部30の中に装着された状態において、少なくとも5°以上である。
また、ポータブルトイレ1においては、受け部3の上面部の上側表面において縁壁31の外側には溝部32が形成されている。
また、ポータブルトイレ1においては、バケツ6は、バケツ6に対して回動自在であるように回動軸651に軸支された取っ手65を有し、溝部32は、バケツ6が受け部3の開口部30の中に装着された状態において、取っ手65の少なくとも一部が溝部32の内部に収容されるように構成されている。
また、ポータブルトイレ1においては、バケツ6が受け部3の開口部30の中に装着された状態で取っ手65の少なくとも一部が溝部32の内部に収容された状態において、溝部32の内側底面33と取っ手65とが離間されるように取っ手65を支持する突起34を有する。
また、ポータブルトイレ1においては、バケツ6はバケツ6の外側に張り出すように形成されるフランジ部600を含む。フランジ部600の外径は受け部3の開口部30の径よりも大きい。さらに、フランジ部600は下側に向かって延びる折り返し部601を含み、折り返し部601は、バケツ6が受け部3の開口部30の中に装着された状態において、溝部32の内部において縁壁31の側面に対向するように配置される。
本発明のポータブルトイレの効果を確認するため、以下の実験を行った。効果を評価する対象ととなるポータブルトイレとしては、上述の実施形態で説明したポータブルトイレを用いた。便座の厚みは、平均で4cmであった。バケツの開口部は、短径が24cm、長径が34cmの卵形であった。バケツの最深部は、開口部の重心からの距離が18cmであった。バケツに1リットルの体積の水を入れたとき、開口部の重心から水面までの距離は15cmであった。
(1)バケツ内壁面への汚物付着防止について
便座の開口部からバケツの内側底面に向かって擬似便を自由落下させる場合に、擬似便がバケツの内側底面に付着するか否かを確認するため、傾斜させて水に浸漬させた樹脂板上に擬似便を落下させて、樹脂板上への擬似便の付着の程度を評価した。擬似便を落下させるとき、擬似便の上端から水面までの距離は19cmであった。
擬似便は、材料として味噌、シリカ、タルク、オクタン酸、水の混合物を用いた。大きさは、直径約30mm、長さ約100mm、重さは約64gであった。樹脂板の材質は、ポリプロピレンであった。傾斜面の角度は、3°、5°、10°、15°であった。
結果を表1に示す。表1において、「○」は擬似便が滑り落ちて樹脂板に付着しなかった場合、「△」は擬似便は滑り落ちたものの樹脂板への付着も観察された場合、「×」は擬似便がほとんど滑り落ちず、樹脂板に付着した場合を表す。
Figure 0006279847
(2)使用時の水跳ねの防止について
便座の開口部からバケツの内側底面に向かって擬似便を自由落下させる場合に、水跳ねが生じるか否かを確認するため、擬似便を、上述の実施形態のポータブルトイレの便座上面の高さからバケツ内部に自由落下させて、水跳ねの有無を評価した。擬似便を自由落下させるときには、擬似便の上端が便座上面部の高さになるようにした。深さの異なるバケツを複数用意し、それぞれのバケツには1リットルの体積の水を収容し、バケツによって、バケツの開口部の重心から水面までの距離が異なるようにした。擬似便は、上述の(1)と同様のものを用いた。便座の上面から、擬似便を落下させる穴を開けた透明なプラスチック板で開口部を覆い、水跳ねした水滴の数を数えた。それぞれの高さについて、5回ずつ実験を繰り返した。
結果を表2に示す。表2において、点数は、5回の実験で水跳ねした水滴の数の合計を表す。
Figure 0006279847
(3)使用者が臀部を拭き取るときの衛生性について
使用者が、臀部をトイレットペーパーで拭き取るときに、便座の開口部から差し入れた手やトイレットペーパーがバケツの中に貯められた水に触れるか否かを確認した。上述の実施形態のポータブルトイレの便座に被験者が腰掛け、身体の前側から(前拭き)、および、身体の後ろ側から(後拭き)便器の中に手を差し入れて、手やトイレットペーパーが濡れない水面の高さを検討した。深さの異なるバケツを複数用意し、それぞれのバケツには1リットルの体積の水を収容し、バケツによって、バケツの開口部の重心から水面までの距離が異なるようにした。
結果を表3に示す。表3において、「○」は手もトイレットペーパーも水に触れなかった場合を表し、「×」は手またはトイレットペーパーが水に触れた場合を表す。
Figure 0006279847
以上の結果から、傾斜部の傾斜角度θを、好ましくは5°≦θ≦15°として、バケツの開口部の重心から水面までの距離を12〜16cmの範囲内にすることにより、バケツの内壁面が汚れにくく、衛生を保ちやすくすることができることがわかった。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変形を含むものである。
1:ポータブルトイレ、2:トイレ本体部、3:受け部、30:受け部の開口部、31:縁壁、32:溝部、33:底面、34:突起、4:便座、40:便座の開口部、6:バケツ、60:バケツの開口部、600:フランジ部、601:折り返し部、610:前面部、611:隆起部、612:樋部、62:傾斜部、64:段差、65:取っ手、651:回動軸、7:補助蓋、70:蓋板部、71:蓋裏突出部、73:堰部。

Claims (10)

  1. 縁壁によって区画された第1の開口部が形成された上面部を有するトイレ本体部と、
    前記上面部の前記縁壁を介して前記第1の開口部の中に着脱可能に装着される、第2の開口部を有するバケツと、
    第3の開口部を有し、前記バケツの上方において前記上面部へ回動自在に取り付けられる便座とを備え、
    前記バケツは前面部と、接続部を介して前記前面部と接続された底面部とを有し、
    前記前面部は、前記バケツの内部に向けて隆起しており、かつ、前記バケツの上部から延びて前記前面部と前記底面部との前記接続部で終了する尾根状の隆起部と、前記隆起部の全長に亘り、前記隆起部に沿ってその左右方向両側に配置され、かつ前記バケツの上部から延びて前記前面部と前記底面部との前記接続部で終了する谷状の樋部とを含み、
    前記バケツの底面部は、前記バケツが前記第1の開口部の中に装着された状態において、前方から後方に向かって水平面に対して略一定の傾斜角度を有し、前方側が高く、後方側が低くなるように配置される傾斜部を含み、
    前記バケツの中に1リットルの体積の水が収容されるときの水面は、前記第2の開口部の重心から12〜16cm下方の距離に位置する、ポータブルトイレ。
  2. 前記バケツの内側壁面には、前記バケツの中に1リットルの体積の水が収容されるときの水面の位置を示す印が設けられている、請求項に記載のポータブルトイレ。
  3. 前記バケツは、前記バケツに対して回動自在であるように回動軸に軸支された取っ手を有し、
    前記回動軸は、前記バケツの中に前記印の位置まで水を収容した状態で使用者が取っ手を保持して前記バケツを吊り下げた場合に、水を収容した前記バケツの重心と前記回動軸とが略鉛直線上に整列するように配置されている、請求項に記載のポータブルトイレ。
  4. 前記傾斜部は、前記バケツが前記第1の開口部の中に装着された状態において、少なくとも前記第3の開口部の短径方向の幅が最大となる位置の鉛直下に配置されている、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のポータブルトイレ。
  5. 水平面に対する前記傾斜部の傾斜角度は、前記バケツが前記第1の開口部の中に装着された状態において、少なくとも5°以上である、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のポータブルトイレ。
  6. 前記上面部の上側表面において前記縁壁の外側には溝部が形成されている、請求項1から請求項に記載のポータブルトイレ。
  7. 前記バケツは、前記バケツに対して回動自在であるように回動軸に軸支された取っ手を有し、
    前記溝部は、前記バケツが前記第1の開口部の中に装着された状態において、前記取っ手の少なくとも一部が前記溝部の内部に収容されるように構成されている、請求項に記載のポータブルトイレ。
  8. 前記バケツが前記第1の開口部の中に装着された状態で前記取っ手の少なくとも一部が前記溝部の内部に収容された状態において、前記溝部の内側底面と前記取っ手とが離間されるように前記取っ手を支持する取っ手支持部を有する、請求項に記載のポータブルトイレ。
  9. 前記バケツは前記バケツの外側に張り出すように形成されるフランジ部を含み、
    前記フランジ部は下側に向かって延びる折り返し部を含み、
    前記フランジ部の外径は前記第1の開口部の径よりも大きく、
    前記折り返し部は、前記バケツが前記第1の開口部の中に装着された状態において、前記溝部の内部において前記縁壁の側面に対向するように配置される、請求項6から請求項までのいずれか1項に記載のポータブルトイレ。
  10. 前記バケツは前記バケツの外側に張り出すように形成されるフランジ部を含み、前記フランジ部の外径は前記第1の開口部の径よりも大きい、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のポータブルトイレ。
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