JP6279163B1 - タイヤ製造プロセスでタイヤの欠陥を検出する方法および装置 - Google Patents

タイヤ製造プロセスでタイヤの欠陥を検出する方法および装置 Download PDF

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Abstract

タイヤ製造プロセスでタイヤの欠陥を検出する方法および装置について開示する。方法は、実質的に欠陥のない基準タイヤの面部分の基準画像(Iref)を受け取る(202)ことを含み、解析されるサンプルタイヤを用意する(203)ことを含み、サンプルタイヤの面部分をレーキング光源で照明する(204)ことを含み、サンプルタイヤの照明された面部分のサンプル画像(Icmp)を取得する(205)ことを含み、基準画像およびサンプル画像からエッジを抽出し(207)、基準画像に含まれるエッジを含むエッジ基準画像(Iref_edg)と、サンプル画像に含まれるエッジを含むエッジサンプル画像(Icmp_edg)とをそれぞれ生成することを含み、エッジ基準画像(Iref_edg)のエッジの拡張を行い(208)、それをもとに、拡張エッジ基準画像(Iref_edg_dl)を生成することを含み、エッジサンプル画像(Icmp_edg)を拡張エッジ基準画像(Iref_edg_dl)と比較し(209)、エッジサンプル画像に含まれ、拡張エッジ基準画像に含まれないエッジを含む見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd)を生成することを含み、見込み欠陥のエッジ画像に含まれるエッジを見込み欠陥として特定することを含む。

Description

発明の技術分野
本発明は、製造プロセス時にタイヤの面に発生することがある、例えば、切れ目、または薄い突起などのタイヤの実質的に線状の欠陥を検出する方法および装置に関する。
先行技術
タイヤ製造プロセスの領域において、欠陥タイヤが市場に出るのを防止するために、使用する機械を徐々に調整して、製造プロセスで行われる作業を最適に実施する態様で、タイヤ自体の品質管理を行う必要性は認識されている。
公知の品質管理には、例えば、専門の人間オペレータが、所定の時間(例えば、30秒〜60秒)を費やして、目視および触感によるタイヤの解析を行うことで、品質管理を実施するものがある。オペレータが、自身の経験および感性に照らして、解析したタイヤが特定の品質標準を満たさないことに気付いた場合に、タイヤ自体は、製造ラインから取り出され、さらにより詳細な検査(control)を受けるが、この検査は、人間のオペレータおよび/または適切な専用装置を用いて行うことができる。
発明の概要
タイヤ検査の領域において、本出願人は、タイヤの面の存在し得る線状欠陥をデジタル画像の光学的取得と、それに続く処理とを用いて検出するという課題に取り組んだ。本出願人は、タイヤを製造するプラント内で、検査を「直列方式(in line)」で採用するために、検査自体は正確であるが、同時に、限定された時間、および限定されたコストで行われることが必要であると気付いた。そのような背景において、処理アルゴリズムの所要計算量は重要な役割を果たし、その理由は、この所要計算量が過多な場合に、検査時間が許容できないほど長くなり、かつ/または計算能力のために、検査が実行不可能になる。
タイヤの欠陥の存在の検出は、通常、解析されるサンプルタイヤと欠陥のない基準タイヤとを比較することで行われ、要素がサンプルタイヤに存在するが、基準タイヤに存在しない場合に、前記要素は欠陥と考えられる。
しかし、本出願人は、そのような比較が、タイヤ製造のいくつかの本質的な変動性のために、また、特に、通常タイヤ性能にマイナスの影響を及ぼさず、タイプおよび位置によって変わることがある実質的に除去不可能ないくつかの要素が存在するために複雑になり、かつ/または信頼性があまり高くないと分かった。「欠陥」として分類できないそのような要素には、例えば、以下のものがあり得る。
−トレッドの成形型の隣接するセクタ間の継ぎ目によって生じる不連続部。
−使用中に汚れとなり、もはや許容できない次元に達した場合に洗浄しなければならない、成形型によって生じる面の不完全部。
−型成形時に空気の流出を可能にする(しかし、化合物のゴムを流出させない)という目的を有する空気排出口が存在することで生じる円状(または円弧状)の形態の浮き出し部。
−完成タイヤになる前に、トレッドバンドに成形され、タイヤが完成したときに、それでも見て分かる、タイヤのサイドウオール上の文字などの、様々な領域にある色付き文字および線。
−トレッドの溝内の寿命末期インジケータ(TWI= Tread Wear Indicator(トレッド摩耗インジケータ))。
−冬用タイヤの摩耗インジケータ(SWI= Snow Wear Indicator(雪摩耗インジケータ)として知られている)。
さらに、本出願人は、使用される成形型のばらつきでさえ、各タイヤ間に生じる変動性の原因となり得ることを発見したが、その理由は、成形型が様々な生産者によって供給され得るからであるし、または供給が同じ生産者によって行われる分野においてでさえ、成形型は、生産が様々な時期に行われるために、本質的な変動性を含み得るからである。例えば、セクタ間の継ぎ目は、様々な成形型で得られたタイヤで異なって配置されることがあり、したがって、セクタへの細分は、様々な成形型の間で異なることがある、すなわち、セクタ間の継ぎ目の位置は、様々な成形型で得られた同じタイプのタイヤの間で異なることがある。
最後に、本出願人は、サンプルタイヤの取得したサンプル画像と、比較を行うために通常使用される基準タイヤの基準画像との間の位置合わせのプロセスが、あまり厳密ではないことをさらに発見した。この場合に、同じ要素(例えば、トレッド型の隣接するセクタ間の継ぎ目によって生じる不連続部)は、取得したサンプル画像と基準画像との間で、若干異なる位置に検出されることがある。したがって、比較処理は、前記要素がサンプルタイヤに存在するが、基準タイヤには存在しないと検出し、したがって、欠陥の存在を誤表示することがある。
したがって、本出願人は、タイヤの欠陥の存在を検査および検出し、誤ったアラーム、特に、通常の製造プロセスで生じる各タイヤ間の本質的な変動性によって生成される誤ったアラームの発生を可能な限りなくすという課題に取り組んだ。
本出願人は、サンプルタイヤ(すなわち、解析されるタイヤ)の面の取得した画像から抽出したエッジと、基準タイヤ(すなわち、欠陥のないタイヤ)の面の画像の抽出および拡張したエッジとを適切に比較することで、そのような問題を解決することが可能であることを発見した。特に、基準タイヤの面の取得した画像のエッジの拡張処理は、上記の本質的な変動性の効果を補償し、欠陥検出手順を特に信頼できるものにすることを可能にする。
本出願人はまた、拡張したエッジに近接して、サンプルタイヤの面の取得した画像上に位置する、サンプルタイヤ面の取得した画像上で検出されたエッジ部分を適切に復元することで、タイヤの欠陥の存在の検出をさらにいっそう信頼できるものにすることが可能であることを発見した。
画像内の物体の「エッジ」という用語の場合、これは、物体と背景との間、または1つの物体と別の物体との間を分離する線(必ずしも直線ではない)、または(開いた、または閉じた)曲線を意味する。
画像のエッジの「拡張」という用語の場合、これは、画像の中のそのようなエッジに近接して置かれた部分も、それ自体対象となるエッジに割り当てられ、したがって、最初のエッジよりも「厚さ」が厚いエッジが得られることを意味する。
第1の態様によれば、本発明は、タイヤ製造プロセスにおいてタイヤの欠陥を検出する方法に関する。
その方法は、
a)実質的に欠陥のない基準タイヤの面部分の基準画像を受け取ることと、
b)解析されるサンプルタイヤを用意することと、
c)サンプルタイヤの面部分を周方向レーキング光源で照明することと、
d)サンプルタイヤの照明された面部分のサンプル画像を取得することと、
e)基準画像およびサンプル画像からエッジを抽出し、基準画像に含まれるエッジを含むエッジ基準画像と、サンプル画像に含まれるエッジを含むエッジサンプル画像とをそれぞれ生成することと、
f)エッジ基準画像のエッジの拡張を行い、それをもとに、拡張エッジ基準画像を生成することと、
g)エッジサンプル画像を、拡張エッジ基準画像と比較し、エッジサンプル画像に含まれ、拡張エッジ基準画像に含まれないエッジを含む見込み欠陥のエッジ画像を生成することと、
h)見込み欠陥のエッジ画像に含まれるエッジを見込み欠陥として特定することと、
を含む。
好ましくは、タイヤの欠陥を検出する方法は、
i)見込み欠陥のエッジ画像から第1のエッジを選択し、エッジサンプル画像内で、選択した第1のエッジに対応する第1のエッジを特定し、エッジサンプル画像内で第2のエッジのすくなくとも一部分の存在を検証し、第2のエッジの一部分は、対応する第1のエッジのすくなくとも一部分に近接することと、
j)見込み欠陥のエッジ画像のエッジを含み、特定した第2のエッジを含む、復元した見込み欠陥のエッジ画像を生成することと、
k)見込み欠陥のエッジ画像のさらなる第1のエッジに対して、前出のステップi)〜j)を繰り返すことと、
l)復元した見込み欠陥のエッジ画像に含まれるエッジを欠陥として特定することと、
をさらに含む。
第2の態様によれば、本発明は、タイヤ製造ラインでタイヤの欠陥を検出する装置に関する。装置は、
−サンプルタイヤを支持し、サンプルタイヤをその回転軸のまわりに回転させるように構成された支持体を有する支持および動作部材と、
−サンプルタイヤの回転中に、サンプルタイヤの面の一部分をレーキング照明するために、光放射を放出するように構成された光源と、
−サンプルタイヤの回転中に、サンプルタイヤの照明された面部分のサンプル画像を取得するように構成された少なくとも1つのカメラと、
−実質的に欠陥のない基準タイヤの面部分の基準画像を格納するように構成されたメモリと、
−処理ユニットと、
を含み、処理ユニットは、
・サンプルタイヤの照明された面部分のサンプル画像を受け取り、
・基準画像およびサンプル画像からエッジを抽出し、基準画像に含まれるエッジを含むエッジ基準画像と、サンプル画像に含まれるエッジを含むエッジサンプル画像とをそれぞれ生成し、
・エッジ基準画像のエッジの拡張を行い、それをもとに、拡張エッジ基準画像を生成し、
・エッジサンプル画像を拡張エッジ基準画像と比較し、エッジサンプル画像に含まれ、拡張エッジ基準画像に含まれないエッジを含む見込み欠陥のエッジ画像を生成し、
・見込み欠陥のエッジ画像に含まれるエッジを見込み欠陥として特定する、
ように構成される。
好ましくは、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットは、
・見込み欠陥のエッジ画像から第1のエッジを選択し、エッジサンプル画像内で、選択した第1のエッジに対応する第1のエッジを特定し、エッジサンプル画像内で、第2のエッジのすくなくとも一部分の存在を検証し、第2のエッジの一部分は、対応する第1のエッジのすくなくとも一部分に近接し、
・見込み欠陥のエッジ画像のエッジを含み、前記さらなるエッジを含む、復元した見込み欠陥のエッジ画像を生成し、
・第1のエッジの前記選択、前記特定、前記検証と、見込み欠陥のエッジ画像のさらなる第1のエッジに対する前記生成とを繰り返し、
・復元した見込み欠陥のエッジ画像に含まれるエッジを欠陥として特定する、
ようにさらに構成される。
本出願人は、ステップi)で、対応する第1のエッジに属する点と第2のエッジに属する点との間の距離を計算して、対応する第1のエッジに対する第2のエッジの近接度を評価するのが有益であることを発見した。したがって、ステップi)で、対応する第1のエッジと第2のエッジとの間の近接度の計算には、対応する第1のエッジに属する点と第2のエッジに属する点との間の距離を測定して、複数の距離を評価することが含まれ、また、複数の測定した距離の中で最短距離を特定することが含まれ、さらに、ステップi)で、最短距離が距離閾値以下の場合に、第2のエッジの存在についての前記検証を行う。
本出願人は、ステップi)で、対応する第1のエッジおよび第2のエッジの向きをさらに考慮に入れて、対応する第1のエッジと第2のエッジとの間の近接度を評価するのが有益であることを発見し、このようにして、対応する第1のエッジと、同じエッジから得られていない第2のエッジとの置き換えにおいて、誤りを犯す可能性が低くなる。
この場合に、ステップi)は、
i1)エッジサンプル画像欠陥の各対応する第1のエッジと、対象となるエッジの平均的な方向にほぼ垂直な方向と定義される向きとを対応付けることと、
i2)エッジサンプル画像の各第2のエッジと、対象となるエッジの平均的な方向にほぼ垂直な方向と定義される向きとを対応付けることと、
i3)対応する第1のエッジの向きが、選択された第2のエッジの向きに実質的に平行かどうかを検証することと、
を含み、
ステップi3)での検証が肯定である場合に、ステップj)での前記生成が行われる。
本出願人はまた、復元した見込み欠陥のエッジ画像において、見込み欠陥のエッジが存在し得るだけでなく、(ステップi)およびステップj)で)サンプルタイヤの非欠陥要素の一部が再度付加されることも発見したが、この非欠陥要素の一部は、見込み欠陥と誤ってみなされるのを防止するために削除されなければならない。
この場合に、方法は、ステップk)の後、以下のステップ、すなわち、
−復元した見込み欠陥のエッジ画像を受け取るステップと、
−復元した見込み欠陥のエッジ画像内の非欠陥要素の存在を特定するステップと、
−特定した非欠陥要素を削除するステップと、
をさらに含む。
本出願人はまた、十分に大きな全長値を有するエッジを欠陥と特定するのを可能にする、画像のエッジに対する特定の処理を発見した。この場合に、方法のステップl)は、
l1)復元した見込み欠陥のエッジ画像からエッジを選択し、選択したエッジに属する複数の異なる点をそれぞれ中心とする複数のエッジ測定プロファイルを生成し、複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とするサンプル画像のそれぞれの部分の光強度値の関数として計算されたそれぞれの複数の値に対応することと、
l2)複数のエッジ測定プロファイルからエッジ測定プロファイルを選択し、選択したエッジ測定プロファイルの傾向に応じて、見込み欠陥点を特定することと、
l3)選択したエッジのさらなるエッジ測定プロファイルに対してステップl2)を繰り返すことと、
l4)エッジサンプル画像のさらなるエッジに対してステップl1)〜l3)を繰り返すことと、
l5)復元した見込み欠陥のエッジ画像からエッジを選択し、選択したエッジに属する、見込み欠陥点の個数を計算することと、
l6)見込み欠陥点の前記個数が、欠陥閾値を超える場合に、選択したエッジを欠陥としてマーキングすることと、
l7)復元した見込み欠陥のエッジ画像から選択したさらなるエッジに対してステップl5)〜l6)を繰り返すことと、
l8)欠陥としてマーキングしたエッジを含む、評価済みのエッジ画像を生成することと、
l9)評価済みのエッジ画像に含まれるエッジを欠陥として特定することと、
を含む。
計算手順を単純化し、同時に、サンプルタイヤのトレッドにある溝が、光のばらつきにより、欠陥として特定されるのを、または誤った欠陥の生成を引き起こすのを防止するために、方法は、サンプル画像の中のサンプルタイヤのトレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めたサンプル画像を生成し、基準画像の中の基準タイヤのトレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めた基準画像を生成するステップd1)をステップd)とステップe)との間に含む。さらに、ステップe)は、埋めた基準画像および埋めたサンプル画像からエッジを抽出し、埋めた基準画像に含まれるエッジを含むエッジ基準画像と、埋めたサンプル画像に含まれるエッジを含むエッジサンプル画像とをそれぞれ生成する。
「埋める」という用語の場合、これは、サンプル画像または基準画像のトレッドの溝を表す部分が、対象となる溝に隣接する部分の光強度値の関数として、予め定められたまたは計算された光強度値を有する部分と置き換えられることを意味する。
好ましくは、十分な長さを有するエッジが、複数のエッジ測定プロファイルを生成することで特定され、さらに、埋め立てが、トレッドにある溝に対して行われる場合に、ステップl1)で、それぞれの複数の計算した値に対応する複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とする、埋めたサンプル画像のそれぞれの部分の光強度値の関数として計算される。
ステップl2)で、見込み欠陥点を特定するのに、様々な基準を使用することができる。
例えば、第1の基準は、光強度の最大値および最小値の分布を解析することで、計算コストを削減することを可能にする。
第1の基準によれば、ステップl2)は、
l2.1)選択したエッジ測定プロファイルの中央部分の値の最小値を計算し、ピクセルのそれぞれの位置を格納することと、
2.2)選択したエッジ測定プロファイルの中央部分の値の最大値を計算し、ピクセルのそれぞれの位置を格納することと、
l2.3)最大値に対応するピクセルの位置が、最小値に対応するピクセルの位置の後に続く場合に、選択したエッジ測定プロファイルが中心とする点を見込み欠陥点として特定することと、
l2.4)最大値に対応するピクセルの位置が、最小値に対応するピクセルの位置に先行する場合に、選択したエッジ測定プロファイルが中心とする点を非欠陥点として特定することと、
をさらに含む。
別の基準は、画像取得プロセスの光強度の通常の変動性を考慮に入れることを可能にする。
そのような基準によれば、ステップl2)は、
l2.1)選択したエッジ測定プロファイルの中央部分の値の最小値を計算することと、
l2.2)選択したエッジ測定プロファイルの中央部分の値の最大値を計算することと、
l2.3)選択したエッジ測定プロファイルの側部部分の値を表す第1の値および第2の値を計算することと、
l2.4.1)最小値が第1の値と第1の側部閾値との合計よりも大きく、第2の値と第2の側部閾値との合計よりも大きい場合に、選択したエッジ測定プロファイルが中心とする点を非欠陥点として特定することと、
l2.4.2)最小値が第1の値と第1の側部閾値との合計よりも小さく、第2の値と第2の側部閾値との合計よりも小さい場合に、選択したエッジ測定プロファイルが中心とする点を欠陥点として特定することと、
l2.5.1)最大値が第1の値と第3の側部閾値との合計よりも小さく、第2の値と第4の側部閾値との合計よりも小さい場合に、選択したエッジ測定プロファイルが中心とする点を非欠陥点として特定することと、
l2.5.2)最大値が第1の値と第3の側部閾値との合計よりも大きく、第2の値と第4の側部閾値との合計よりも大きい場合に、選択したエッジ測定プロファイルが中心とする点を欠陥点(Ppd−j)として特定することと、
をさらに含む。
別の基準は、無視できない厚さを有する欠陥を考慮に入れることと、掻き傷または小さい孤立穴を無視することとを可能にする。
そのような基準によれば、ステップl2)は、
l2.1)選択したエッジ測定プロファイルの側部部分の値を表す第1の値および第2の値を計算することと、
l2.2)第1の値と第1の厚さ閾値との合計よりも小さい値を有し、第2の値と第1の厚さ閾値との合計よりも小さい値を有する、選択したエッジ測定プロファイルのピクセル数を計算することと、
l2.3)第1の値と第2の厚さ閾値との合計よりも大きい値を有し、第2の値と第2の厚さ閾値との合計よりも大きい値を有する、選択したエッジ測定プロファイルのピクセル数を計算することと、
l2.4.1)ステップl2.2)、l2.3)で計算したピクセル数の合計が、第3の厚さ閾値よりも小さい場合に、選択した測定プロファイルが中心とする点を非欠陥点として特定することと、
l2.4.2)ステップl2.2)、l2.3)で計算したピクセル数の合計が、第3の厚さ閾値以上の場合に、選択した測定プロファイルが中心とする点を欠陥点として特定することと、
をさらに含む。
好ましくは、欠陥閾値は、復元した見込み欠陥のエッジ画像から選択したエッジの長さに対する比率と等しい。
好ましくは、方法は、サンプル画像および基準画像から色付き文字および線を除去するステップをステップd)とステップe)との間にさらに含む。
好ましくは、サンプル画像は補償され、これは、サンプル画像のコントラストを大きくすることを可能にし、サンプル画像からエッジを抽出する次のプロセスを容易にする。
この場合に、方法は、サンプル画像の明度を補償するステップをステップd)とステップe)との間にさらに含む。
方法および装置は、完成したサンプルまたは未硬化タイヤ(すなわち、製造プロセスで、まだ加硫処理にかけられていないタイヤ)の外側面の部分の実質的に線状の切れ目を検出するのに使用することができる。
特に、方法および装置は、トレッドおよび外側ショルダ部(すなわち、トレッドの外側領域とサイドウオールとの間に含まれる湾曲面)の面の部分の実質的に線状の切れ目を検出するのに使用することができる。
サンプル未硬化タイヤの場合、未硬化タイヤのクラウンに位置し(すなわち、トレッドの領域にあり)、トレッドデザインを有さない、したがって、実質的に平滑な外側面は解析することができる。
本発明の第2の態様によれば、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットは、
・復元した見込み欠陥のエッジ画像からエッジを選択し、選択したエッジに属する複数の異なる点をそれぞれ中心とする複数のエッジ測定プロファイルを生成し、複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とするサンプル画像のそれぞれの部分の光強度値の関数として計算されたそれぞれの複数の値に対応し、
・複数のエッジ測定プロファイルからエッジ測定プロファイルを選択し、選択したエッジ測定プロファイルの傾向に応じて見込み欠陥点を特定し、
・選択したエッジのさらなるエッジ測定プロファイルに対して、見込み欠陥点の特定を繰り返し、
・復元した見込み欠陥のエッジ画像のさらなるエッジに対して、見込み欠陥点の特定を繰り返し、
・復元した見込み欠陥のエッジサンプル画像からエッジを選択し、選択したエッジに属する見込み欠陥点の個数を計算し、
・見込み欠陥点の前記個数が、欠陥閾値を超える場合に、選択したエッジを欠陥としてマーキングし、
・復元した見込み欠陥のエッジ画像から選択したさらなるエッジに対して、見込み欠陥点の個数の計算と、選択したエッジのマーキングとを繰り返し、
・欠陥としてマーキングしたエッジを含む、評価済みのエッジ画像を生成する、
ように構成される。
好ましくは、欠陥を検出する装置は、欠陥としてマーキングしたエッジの画像を表示するように構成されたスクリーンを含む。
第3の態様によれば、本発明は、コンピュータプログラムに関し、コンピュータプログラムは、前記プログラムが少なくとも1つのコンピュータ上で実行されるときに、本発明の第1の態様による方法の少なくともステップe)〜l)を実行するように構成されたソフトウェアコード部分を含む。
第4の態様によれば、本発明は、タイヤを製造するプロセスに関する。プロセスは、
−未硬化タイヤを構築し、
−未硬化タイヤを成形および加硫処理し、
−本発明の第1の態様の方法に従って、未硬化タイヤおよび/または加硫済みタイヤを検査する、
といった作業を含む。
第5の態様によれば、本発明は、タイヤ製造ラインに関する。ラインは、
−加工ステーションと、
−成形および硬化ステーションと、
−前記加工ステーションから、および/または成形および硬化ステーションから出てきたタイヤの欠陥を検出する、本発明の第2の態様による装置を含む検査ステーションと、
を含む。
図面の簡単な説明
本発明のさらなる特徴および利点が、同封の図面に関連した例として提示される好ましい実施形態およびその変形版についての以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一実施形態によるタイヤ製造ラインを概略的に示している。 本発明の一実施形態によるタイヤ製造ラインを概略的に示している。 本発明の実施形態による、タイヤ製造ラインでタイヤの欠陥を検出する装置のブロック図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットによって実行される方法の流れ図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットによって実行される方法の流れ図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットによって実行される方法の流れ図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットによって実行される方法の流れ図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットによって実行される方法の流れ図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットによって実行される方法の流れ図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットによって実行される方法の流れ図を示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットをより詳細に示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットをより詳細に示している。 本発明の第1、第2、および第3の実施形態による、タイヤの欠陥を検出する装置の処理ユニットをより詳細に示している。 サンプルタイヤの面部分の切れ目に属する点を中心とするエッジ測定プロファイルを示している。 サンプルタイヤの面部分の非欠陥要素に属する点を中心とするエッジ測定プロファイルを示している。 本発明の第1の実施形態による、欠陥を検出する方法を用いて得られたサンプルタイヤの面部分の画像を示している。 本発明の第1の実施形態による、欠陥を検出する方法を用いて得られたサンプルタイヤの面部分の画像を示している。 本発明の第1の実施形態による、欠陥を検出する方法を用いて得られたサンプルタイヤの面部分の画像を示している。 本発明の第1の実施形態による、欠陥を検出する方法を用いて得られたサンプルタイヤの面部分の画像を示している。 本発明の第1の実施形態による、欠陥を検出する方法を用いて得られたサンプルタイヤの面部分の画像を示している。 本発明の第1の実施形態による、欠陥を検出する方法を用いて得られたサンプルタイヤの面部分の画像を示している。 本発明の第1の実施形態による、欠陥を検出する方法を用いて得られたサンプルタイヤの面部分の画像を示している。
発明の詳細な説明
本明細書において、同一の、または類似のブロック、構成要素、またはモジュールは、同じ参照番号で図に示されるものとする。
図1Aを参照すると、本発明の一実施形態によるタイヤ製造ライン1が示されている。
製造ライン1は、加工ステーション10、成形および硬化ステーション20、検査ステーション30、および好ましくは検証ステーション40を含む。
タイヤは、連続サイクルで処理され、順次、加工ステーション10、成形および硬化ステーション20、検査ステーション30、さらに、場合によっては検証ステーション40を通る。
加工ステーション10は、未硬化タイヤ構築作業を行う。
成形および硬化ステーション20は、加工ステーション10から未硬化タイヤを受け取り、次いで、成形型を用いてタイヤ成形作業を行い、次に、加硫作業を行い、こうして完成タイヤが得られる。
検査ステーション30は、成形および硬化ステーション20から完成タイヤを受け取り、下記にさらに詳細に説明するように、存在し得る、タイヤの実質的に線状の欠陥を検出するために、完成タイヤの検査作業を行う。
下記において、本明細書および特許請求の範囲では、存在し得る実質的に線状の欠陥を検査するために、検証を受ける完成タイヤは、「サンプルタイヤ」として示される。
実質的に線状の欠陥とは、実質的に直線状、または曲線状の(または一連の曲線状部分によって形成された)開放線の幾何学形態を有する欠陥を意味し、この実質的に線状の欠陥では、第1の寸法(通常「長さ」)の値は、第2の寸法(例えば、「幅」)の値よりもはるかに大きい。
特に、実質的に線状の欠陥は、切れ目、すなわち、例えば、ゴムの2つの材料間の滑りによって、または完全には閉じないゴム合成物によって生じたサンプル完成タイヤの面の細い開口とすることができる。
好ましくは、切れ目が実質的に直線状の線の場合、この切れ目は、サンプルタイヤの回転軸によって画定される方向に対して約0°〜約45°の角度を形成し、言い換えると、切れ目は、軸方向を取ることができるし、または軸方向に対して約45°以下の角度を形成することもできる。
例えば、切れ目は、約0.2mm〜約0.5mmの幅と、(直線状の形態の場合に)約1mm〜約3mmの長さとを有する。
実質的に線状の欠陥はまた、その長さよりもはるかに短い厚さを有する、サンプルタイヤの対象となる部分の面に対する細い突起とすることもできる。
好ましくは、検査ステーション30は、サンプル完成タイヤに対する検査作業の結果を示す試験結果信号Set1を生成するようなものとされる。例えば、試験結果信号Set1は、以下の値を取ることができる。
−「good」、これは、このサンプル完成タイヤには実質的に線状の欠陥がなく、したがって、このタイヤは市場に出すことができることを意味する。
−「re-working」、これは、サンプル完成タイヤが、サイズが小さい実質的に線状の欠陥を有し、さらなる処理によって矯正することができ、その後、市場に出すことができることを意味する。
−「defective」、これは、サンプル完成タイヤが、サイズが大きい実質的に線状の欠陥を有し、したがって、廃棄されなければならず、市場に出すことができないことを意味する。
試験結果信号Set1が「good」値を取った場合、サンプル完成タイヤは、製造ライン1で次のステーションに進み、例えば、サンプル完成タイヤは、倉庫に保管される。
試験結果信号Set1が、「defect」または「re-working」値を取った場合、サンプル完成タイヤは、検査ステーション30から取り出され、検証ステーション40に搬入される。
好ましくは、試験結果信号Set1が、「defect」または「re-working」値を取った場合に、検査ステーション30は、サンプルタイヤの中のサイズが小さい、または大きい前記実質的に線状の欠陥を有する部分を表す画像(例えば、2次元、すなわち写真)を生成するようなものとされる。この場合に、製造ライン1は、実質的に線状の欠陥を含む画像を表示するスクリーンをさらに含む。
検証ステーション40は、欠陥があるとみなされたサンプル完成タイヤを検査ステーション30から受け取り、例えば、専門のオペレータによる、欠陥のあるサンプル完成タイヤのさらなる検証作業を行う。好ましくは、検証ステーション40は、サンプル完成タイヤに対する検査作業の結果を示す第2の試験結果信号Set2を生成するようなものとされる。例えば、第2の試験結果信号Set2は、以下の値を取ることができる。
−good、これは、このサンプル完成タイヤには実質的に線状の欠陥がなく、したがって、このタイヤは市場に出すことができることを意味する。
−re-working、これは、サンプル完成タイヤが、サイズが小さい実質的に線状の欠陥を有し、さらなる処理によって矯正することができ、その後、市場に出すことができることを意味する。
−defective、これは、サンプル完成タイヤが、サイズが大きい実質的に線状の欠陥を有し、したがって、廃棄されなければならず、市場に出すことができないことを意味する。
検証ステーション40の存在は、加工ステーション10および成形/硬化ステーション20の存在と共に、本発明を実施するために不可欠のものではないと分かる。例えば、検証ステーション40は存在せず、検査ステーション30によって欠陥があるとみなされたサンプル完成タイヤは、検査ステーション30から取り出されて廃棄される。
図1Bに示す、本発明の実施形態の変形版によれば、製造ライン1−1は、サンプル未硬化タイヤの実質的に線状の欠陥の存在についての検査をさらに可能にするようなものとされる。
この場合に、製造ライン1−1は、加工ステーション10と成形および硬化ステーション20との間の挿入された第2の検査ステーション30−1を含む。
第2の検査ステーション30−1は、検査ステーション30の機能と同様の機能を有し、その違いは、第2の検査ステーション30−1が、サンプル完成タイヤではなくて、サンプル未硬化タイヤの実質的に線状の欠陥の存在を検査するようなものとされることである。
検査ステーション30は、サンプル完成タイヤの実質的に線状の欠陥を検出する装置100を含む。
一実施形態において、装置100が、図2にブロック図で示されている。
装置100は、サンプルタイヤ103を支持し、サンプルタイヤ103をその回転軸のまわりに回転させる機能を有する支持および動作部材101を含む。
装置100はまた、光源131およびカメラ141を含む。
光源131は、レーキング方向、好ましくは周方向にサンプル完成タイヤ103の面のすくなくとも一部分を照明するために、光放射Rを放出するようなものとされ、これは、下記にさらに詳細に説明するように、サンプルタイヤ103の解析面で、サンプルタイヤ103の非欠陥要素による浮き出しを有する領域を、欠陥とみなさなければならない切れ目による空洞を有する領域から区別するのを可能にする。
同様に、レーキング方向が周方向の光放射Rは、サンプルタイヤ103の解析面で、サンプルタイヤ103の非欠陥要素による浮き出しを有する領域を、欠陥とみなさなければならない細い突起を有する領域から区別することを可能にする。
「レーキング」方向という用語の場合、これは、光放射Rが、サンプル完成タイヤ103の解析される面部分に実質的に接する方向で直線的に伝播する光ビームを有することを意味する。
「周」方向という用語の場合、これは、図2に円周103に対する光放射Rの方向で概略的に示すように、光放射Rのビームの方向が、サンプルタイヤ103のトレッド面によって画定される円周の点に対して実質的に接線方向であることを意味し、トレッドの前記面は、サンプルタイヤ103の回転軸を中心として円周方向に広がっている。
放射される光放射Rは、非コヒーレント白色可視光またはコヒーレント狭帯域光(例えば、レーザ)とすることができる。
カメラ141は、前記面部分によって反射された光放射Rを検出することで、光源131によって照明された完成タイヤの面部分のデジタル画像を取得するようなものとされる。
本明細書では、「デジタル画像」とは、通常コンピュータファイルに含まれるデータセットを意味し、デジタル画像では、(通常、それぞれがピクセルに対応する)空間座標の有限集合(通常は2次元、または一般的には、例えば、N行xM列などのマトリクス)の各座標は、対応する数値セットに対応付けられる。
例えば、モノクロ画像(グレースケールの画像など)では、そのような値セットは、有限階調の単一値であり、そのような値は、それぞれの空間座標の光強度のレベルを表す。光強度とは、測定単位がW/mである、単位表面積当たりの光パワー(輝度とも称される)を意味する。
カラー画像では、値セットは、原色の光強度のレベルを表す。RGBカラーモデルでは、レッド、グリーン、およびブルー成分の光強度を表す3つの値が存在する。CMYKコードでは、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラック成分を表す4つの値が存在する。HSVコードでは、色相、彩度、および明度値の3つのパラメータを表す3つの値が存在する。
特に、カメラ141は、サンプルタイヤ103の面部分の取得した画像を示す値を含む取得信号を生成するようなものとされ、この取得画像は、サンプル画像Icmpで下記に示される。
図6Aは、サンプルタイヤ103のトレッドの面部分を示すサンプル画像Icmpの例を示している。
前記面部分は、完全に見えるブロックT1を含み、部分的に見える、隣接するブロックT2、T3、T4を含む。
ブロックT1上には、第1の切れ目D1と、第2の切れ目D2と、円形状の浮き出しである2つの非欠陥要素E1、E2とが存在することを認めることができる。
さらに、ブロックT2上にも、円形状の浮き出しである非欠陥要素E3が存在している。
第1の切れ目Dは、ブロックT1のエッジのきわめて近くに位置していることを認めることができるが、より一般的には、第1の切れ目Dは、ブロックT1のエッジから離れて配置されることもある。
第1の切れ目D1の長さは、第2の切れ目D2の長さを超えている、すなわち、第1の切れ目D1は、無視できない長さを有し(したがって、第1の切れ目D1は、欠陥として分類でき)、一方、第2の切れ目D2は、ごく短い長さを有する(例えば、D2は掻き傷である)ことが認められ、この第2の切れ目D2は、タイヤの性能にマイナスの影響を及ぼさず、したがって、欠陥として分類することができない。
より詳細には、取得したサンプル画像Icmpは、通常ピクセルで示される点のマトリクスを用いてデジタルの形態で表され、各ピクセルは、マトリクスでのそれぞれの位置と光強度のレベルとによって特徴付けられる。好ましくは、取得したサンプル画像Icmpはカラー画像であり、使用されるカラーモデルはRGBであり、したがって、カラー画像の各ピクセルに対して、レッド、グリーン、およびブルー成分の光強度を表す3つの値が対応付けられる。
有利にも、装置100は、タイヤ部分の複数のバンドの画像を取得するために、複数のカメラを含み、このようにして、画像を取得するのに必要とされる時間が短縮され、したがって、タイヤの直列検査を速めることが可能である。例えば、そのような複数のカメラは、一列に配置されて、互いに隣り合ったカメラ列を形成することができる。
好ましくは、装置100は、光源131およびカメラ141が堅固に取り付けられた自由端を有するロボットアーム102をさらに含む。
装置100は、サンプルタイヤの実質的に線状の欠陥の存在を検出するために、サンプルタイヤ103の検査を実行する機能を有する処理ユニット150をさらに含む。
好ましくは、装置100は、基準タイヤの面部分の基準画像Irefを表す値を格納するメモリ140をさらに含む。基準タイヤは、サンプルタイヤと同じタイプである、すなわち、基準タイヤは、同じサイズと、(完成タイヤの場合に)同じトレッドデザインとを有し、欠陥がない、特に、切れ目および/または細い突起がないように選択されている。基準タイヤはまた、タイヤ製造プロセスによって本質的に生じる要素を有し、この要素は、タイヤ自体の性能にマイナスの影響を及ぼさず、したがって、欠陥とみなしてはならない。
したがって、基準画像Irefを含む構成情報は、前もってメモリ140に格納されている。例えば、メモリ140は、基準画像Irefの各空間座標に対して、RGBカラーモデルのレッド、グリーン、およびブルー成分の光強度を表す3つの値を格納している。
処理ユニット150は、例えば、マイクロプロセッサである。
特に、処理ユニット150は、(下記にさらに詳細に説明される)図3A〜3Gに示す流れ図200、200−1、200−2に示すように、本発明の実施形態による、タイヤ製造プロセスでタイヤの実質的に線状の欠陥の存在を検出する方法の少なくとも一部を実行するようなものとされる。
そのために、処理ユニット150は、流れ図200(または200−1または200−2)で示す、タイヤの欠陥を検出する方法のステップを実施する1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含むソフトウェアプログラムを実行する。
検査ステーション30に関する前述の考えは、同様の態様で、第2の検査ステーション30−1に適用できることが確認され、その相違点として、サンプルタイヤ103は、完成されたものではなくて未硬化である。特に、第2の検査ステーション30−1も、サンプル未硬化タイヤ103の欠陥を検出する装置100を含み、前記装置100は、方法200、200−1、200−2の少なくとも一部を実行するようなものとされるそれぞれの処理ユニット150を含む。
図3A〜3Bを参照すると、本発明の第1の実施形態による、タイヤ製造プロセスでタイヤの実質的に線状の欠陥を検出する方法の流れ図200が示されている。欠陥を検出する方法は、装置30の処理ユニット150によって、適切なソフトウェアプログラムを用いて少なくとも部分的に実行され、このソフトウェアプログラムは、流れ図200で示す、タイヤの欠陥を検出する方法のステップを実施する1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含む。
流れ図200は、ステップ201で始まる。
ステップ201からステップ202に進み、実質的に欠陥のない基準タイヤの面部分の基準画像Irefが受け取られる。
ステップ202からステップ203に進み、解析されるサンプルタイヤを用意する。
ステップ203からステップ204に進み、レーキング光源で、好ましくは周方向にサンプルタイヤの面部分を照明する。
ステップ204からステップ205に進み、サンプルタイヤの照明された面部分のサンプル画像Icmpを取得する。
ステップ205からステップ206に進み、通常、基準画像Irefとサンプル画像Icmpとを空間的に互いに位置合わせし、それをもとに、位置合わせした基準画像Iref_alおよび位置合わせしたサンプル画像Icmp_alを生成する。
ステップ206からステップ207に進み、位置合わせした基準画像および位置合わせしたサンプル画像からエッジを抽出し、位置合わせした基準画像Iref_alに含まれるエッジを含むエッジ基準画像Iref_edgと、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alに含まれるエッジを含むエッジサンプル画像Icmp_edgとをそれぞれ生成する。
ステップ207からステップ208に進み、エッジ基準画像Iref_edgのエッジの拡張を行い、それをもとに、拡張したエッジ基準画像Iref_edg_dlを生成する。
画像のエッジは、エッジに近接して置かれた1つまたは複数のピクセルをそのエッジとしてマーキングすることで拡張を行うことができ、こうして、初期のエッジのピクセル数を超える拡張エッジの最終的なピクセル数を達成する。
特に、画像のエッジは、拡張のタイプおよび/またはサイズを特定する所定のマスクを用いた、エッジを表す画像のたたみ込みによって拡張を行うことができる。
例えば、互いに接近した3つのピクセルによって表される直線状エッジは、同じ3つのピクセルと、この3つのピクセルに隣接するさらに8つのピクセル(上の3つのピクセル、下の3つのピクセル、右側の1つのピクセル、左側の1つのピクセル)とによって形成されるエッジまですべての方向に拡張することができる。拡張エッジは、11個のピクセルによってこのように形成される。
拡張処理は、取得したサンプル画像と基準画像との間の位置合わせプロセスの不正確性を補償し、例えば、製造型間のばらつきによって生じた小さい差を補償することを可能にし、欠陥の誤表示と解釈できるエッジの生成を防止するというさらなる利点を有する。
ステップ208からステップ209に進み、エッジサンプル画像Icmp_edgと、拡張したエッジ基準画像Iref_edg_dlとの間で比較を行い、エッジサンプル画像Icmp_edgに含まれ、拡張したエッジ基準画像Iref_edg_dlには含まれないエッジを含む見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdを生成する。
「見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd」の「見込み」という用語の使用は、このエッジ画像に含まれるエッジが、実質的に線状の欠陥(例えば、切れ目)に属する可能性があるが、それらのエッジを欠陥(特に切れ目)として実際に確かめることができるように、さらなる処理が必要であるために、欠陥(特に切れ目)としてまだ実際に特定されていないことを意味するものとする。
ステップ209からステップ210に進み、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdから第1のエッジを選択し、エッジサンプル画像Icmp_edg内で、選択した第1のエッジに対応する第1のエッジを特定し、エッジサンプル画像Icmp_edg内で、第2のエッジのすくなくとも一部分を探索し、第2のエッジの一部分は、対応する第1のエッジのすくなくとも一部分に近接する。
好ましくは、対応する第1のエッジと第2のエッジとの間の近接度を以下の態様で計算する。
−対応する第1のエッジに属する各ピクセルと、第2のエッジに属する各ピクセルとの間の距離を測定することで複数の距離を測定し、
−複数の測定した距離の中で最短距離を特定し、
−最短距離が、距離閾値以下であることを検証する。
例えば、以下のユークリッド距離、
D(p、q)=[(x−x+(y−y1/2
を用いて、座標(x、y)を有する、対応する第1のエッジのピクセルpと、座標(x、y)を有する第2のエッジのピクセルqとの間の距離D(p、q)を計算する。
あるいは、以下の式、
D(p、q)=|x−x|+|y−y
を用いて、ピクセルp、q間の距離D(p、q)を計算することができ、
ここで、||は絶対値関数を表す。
ステップ210からステップ210−1に進み、エッジサンプル画像Icmp_edg内の対応する第1のエッジのすくなくとも一部分に近接するエッジサンプル画像Icmp_edgの第2のエッジの少なくとも一部分が特定されたかどうかを検証し、
−肯定の(すなわち、第2のエッジの少なくとも一部分が特定された)場合に、ステップ211に進み、
−否定の(すなわち、第2のエッジの少なくとも一部分が特定されなかった)場合に、ステップ210−2に進む。
ステップ210−2で、エッジサンプル画像Icmp_edgの第2のエッジのすべてが解析されたかどうかを検証する。
−肯定の(すなわち、エッジサンプル画像Icmp_edgの第2のエッジのすべてが解析された)場合に、ステップ211に進み、
−否定の(すなわち、エッジサンプル画像Icmp_edgの第2のエッジのすべてが解析されたわけではない)場合に、ステップ210−3に進む。
ステップ210−3で、エッジサンプル画像Icmp_edgからさらなる第2のエッジを選択し、(ステップ210と同様に)対応する第1のエッジの少なくとも一部分に近接するさらなる第2のエッジの少なくとも一部分を新たに探索する。
ステップ210−3からステップ210−1に戻る。
したがって、ステップ210−1、210−2、210−3で構成されるサイクルは、対応する第1のエッジの少なくとも一部分に近接するエッジサンプル画像Icmp_edgの第2のエッジの少なくとも一部分が特定されるまで繰り返されるか、またはエッジサンプル画像Icmp_edgの第2のエッジのすべてが解析され終わるまで繰り返され、
−サイクルが最初の場合で終了すると、それは、切れ目を表すエッジが(エッジサンプル画像Icmp_edgで)発見され、前記発見されたエッジは、拡張および比較処理によって部分的に削除され、したがって、その全長で復元されなければならないことを意味する(次のステップ211を参照のこと)。
−サイクルが第2の場合で終わると、それは、(エッジサンプル画像Icmp_edg内で)復元されなければならないエッジが発見されず、したがって、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdからの第1のエッジは、欠陥(例えば、切り目)の全長を表す。
ステップ211で、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdのエッジを含み、特定された第2のエッジをさらに含む、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rを生成する。
言い換えると、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdにおいて、第1のエッジに取って代わるエッジが加えられ、加えられたエッジは、第1のエッジを超える長さを有する。
ステップ211からステップ212に進み、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdの第1のエッジのすべてが解析されたかどうかを検証し、
−否定の場合に、ステップ213に進み、
−肯定の場合に、ステップ214に進む。
ステップ213で、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdからさらなる第1のエッジを選択し、(ステップ210と同様に)さらなる、対応する第1のエッジに近接して発見される第2のエッジの一部分を新たに探索する。
ステップ213からステップ210−1に戻る。
したがって、ステップ210、210−1、211、212、213で構成されるサイクルは、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdの第1のエッジのすべてが解析されるまで繰り返される。
ステップ214で、復元された見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rに含まれるエッジを欠陥として特定する。
好ましくは、流れ図200は、ステップ214の後、欠陥として特定されたエッジの図表示またはテキスト表示を生成するステップをさらに含む。
図4Aを参照すると、本発明の第1の実施形態による処理ユニット150がより詳細に示されている。処理ユニット150は、
−位置合わせモジュール151と、
−エッジ抽出モジュール152と、
−エッジ拡張モジュール153と、
−比較モジュール154と、
−復元モジュール155と、
−欠陥検出モジュール156と、
を含む。
位置合わせモジュール151は、サンプルタイヤ103の面部分の(カメラ141から取得した)サンプル画像Icmpを受け取り、基準タイヤの面部分の基準画像Irefを受け取るように構成され、位置合わせモジュール151は、基準画像Irefとサンプル画像Icmpとを空間的に互いに位置合わせするように構成され、位置合わせモジュール151は、前記画像に応じて、位置合わせした基準画像Iref_alおよび位置合わせしたサンプル画像Icmp_alを生成するように構成されている。
前記空間的な位置合わせは、以下に示す様々な方法で行うことができる。
−サンプル画像Icmpを基準画像Irefに空間的に位置合わせするような態様で、基準画像Irefは、固定した状態に維持され、サンプル画像Icmpは移動し、この場合に、基準画像Irefは、変わらないままであり(すなわち、位置合わせした基準画像Iref_alは、基準画像Irefと同じであり)、前記移動によってサンプル画像Icmpから得られる、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alが生成される。
−基準画像Irefをサンプル画像Icmpに空間的に位置合わせするような態様で、サンプル画像Icmpは、固定した状態に維持され、基準画像Irefは移動し、この場合に、サンプル画像Icmpは、変わらないままであり(すなわち、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alは、サンプル画像Icmpと同じであり)、前記移動によって基準画像Irefから得られる、位置合わせした基準画像Iref_alが生成される。
−互いに位置合わせする態様で、基準画像Irefおよびサンプル画像Icmpの両方が移動し、この場合に、基準画像Irefの第1の移動によって、基準画像Irefから得られる、位置合わせした基準画像Iref_alが生成され、サンプル画像Icmpの第2の移動によって、サンプル画像Icmpから得られる、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alが生成される。
エッジ抽出モジュール152は、位置合わせした基準画像および位置合わせしたサンプル画像Icmp_alからエッジを抽出し、位置合わせした基準画像に含まれるエッジを含むエッジ基準画像Iref_edgと、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alに含まれるエッジを含むエッジサンプル画像Icmp_edgとをそれぞれ生成するように構成されている。
図6Bは、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alに重ね合わせたエッジサンプル画像Icmp_edgの例をグレースケールで示しており、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alは、図6Aの取得したサンプル画像Icmpから得られた。
図6Cは、図6Bのエッジサンプル画像Icmp_edgの同じ例を示しており、重ね合わせはなく、したがって、エッジサンプル画像Icmp_edgの存在するエッジをより良好に観察することが可能である。
ブロックT1に以下のものが存在することを確認することが可能である。
−湾曲部分で構成された線の形態のエッジCD1(連続する円状の線を参照のこと)。エッジCD1は、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alからのエッジ抽出処理によって、第1の切れ目D1から得られた。
−湾曲部分で構成された線の形態のエッジCD2。エッジCD2は、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alからのエッジ抽出処理によって、第2の切れ目D2から得られた。
−位置合わせしたサンプル画像Icmp_alからのエッジ抽出処理によって、円状の形態を有する非欠陥要素E1から得られた、円状の形態を有するエッジCE1
−位置合わせしたサンプル画像Icmp_alからのエッジ抽出処理によって、円状の形態を有する非欠陥要素E2から得られた、円状の形態を有するエッジCE2
円状の形態を有する非欠陥要素E3から得られた円状の形態のエッジCE3が、ブロックT2に存在することを確認することも可能である。
エッジサンプル画像Icmp_edgは、サンプルタイヤ103の解析される面部分に存在する見込み切れ目のエッジと、サンプルタイヤ103の解析される同じ面部分に存在する非欠陥要素のエッジとの両方を示すエッジCD1、CD2、CE1、CE2、CE3を含むことが認められる。
エッジの抽出は、例えば、微分フィルタを使用して行うことができ、各点の値は、画像の対応するピクセルにおける傾きの数値予測を表し、傾きはベクトルであり、ベクトルの成分は、2つの異なる方向での偏微分である。
傾きの計算は、例えば、ロバート、プレウィット、またはソーベルの演算子を用いて行うことができる。
エッジ拡張モジュール153は、エッジ基準画像Iref_edgのエッジの拡張を行い、それをもとに、拡張エッジ基準画像Iref_edg_dlを生成するように構成されている。
比較モジュール154は、エッジサンプル画像Icmp_edgのエッジと拡張エッジ基準画像Iref_edg_dlのエッジとを比較し、エッジサンプル画像Icmp_edgに含まれ、拡張エッジ基準画像Iref_edg_dlに含まれないエッジを含む見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdを生成するように構成される。エッジサンプル画像Icmp_edgに含まれるエッジには確実性に疑問がある、すなわち、エッジサンプル画像Icmp_edgに含まれるエッジは、それらが欠陥に属するかどうかを検証するためにさらに詳細に解析されなければならない。
言い換えると、比較モジュール154は、エッジサンプル画像Icmp_edgに含まれるエッジを解析するようなものとされ、拡張エッジ基準画像Iref_edg_dlに含まれるエッジを解析するようなものとされ、エッジサンプル画像Icmp_edgに含まれ、拡張エッジ基準画像Iref_edg_dlに含まれないエッジを特定するようなものとされ、前記特定されたエッジは、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdを構成する。
好ましくは、エッジの特定は、エッジサンプル画像Icmp_edgのエッジと拡張エッジ基準画像Iref_edg_dlのエッジとの間での減算を用いて行われる。
図6Dは、図6B〜6Cのエッジサンプル画像Icmp_edgと基準タイヤの同様の部分の拡張エッジ基準画像Iref_edg_dlとの間の比較から得られた見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdの例を示しており、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdは、位置合わせしたサンプル画像Icmpに重ね合わされている。
図6Eは、図6Dの見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdの同じ例を示しており、重ね合わせはなく、したがって、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdのエッジの存在をより良好に確認することが可能である。
図6D〜6Eは、図6B〜6Cのエッジよりも少数のエッジを含む、言い換えると、エッジサンプル画像Icmp_edgのエッジの一部だけが、見込み欠陥として特定されたことを確認することが可能である。
特に、図6D〜6Eは、
−円状の形態の非欠陥要素E1、E2、E3の円状の形態のエッジCE1、CE2、CE3はもはや存在しないことと、
−切れ目D2のエッジCD2はもはや存在しないことと、
−切れ目D1のエッジCD1の一部C’D1はまだ存在することと、
を示している。
言い換えると、切れ目D1のエッジCD1は、拡張および比較処理によって2つの部分に分割され、第1の部分C’D1は、拡張および比較処理に対して残存し(したがって、第1の部分C’D1は、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdに含まれ)、一方、第2の部分は、拡張および比較処理によって吸収された(したがって、第2の部分は、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdに含まれない)。
エッジC’D1の長さは、エッジCD1の長さ未満であることを確認することが可能である。
見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdで、エッジCD1の一部分C’D1が存在する理由は、切れ目D1が、十分に大きい長さおよび幅を有するということであり、それとは異なり、切れ目D2のエッジCD2は、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdに存在せず、その理由は、切れ目D2はサイズが小さいからである。
復元モジュール155は、例えば、トレッドのブロックのエッジにきわめて接近して発見された切れ目などの、拡張および比較処理によって部分的に削除された欠陥を復元する機能を有する。
言い換えると、上記の拡張および比較処理は、欠陥を表すエッジをより小さいサイズの2つの接近したサブエッジに分割するようなものとされ、したがって、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd内にアーチファクトを生じさせる。
特に、復元モジュール155は、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdから第1のエッジC’D1を選択し、エッジサンプル画像Icmp_edg内で、選択した第1のエッジC’D1に対応する第1のエッジC’’D1を特定し(図6Cの円状の破線を参照のこと)、エッジサンプル画像Icmp_edg内で、第2のエッジCD1の少なくとも一部分の存在を検証するように構成され、第2のエッジCD1の一部分は、前記対応する第1のエッジC’’D1の少なくとも一部分に近接する。
さらに、復元モジュール155は、見込み欠陥のエッジ画像のエッジを含み、特定された第2のエッジCD1をさらに含む、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rを生成するように構成されている。
さらに、復元モジュール155は、第1のエッジの前記選択と、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdのさらなる第1のエッジの前記特定とを繰り返すように構成されている。
図6Fは、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alに重ね合わせた、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの例を示し、図6Gは、図6Fの復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの同じ例を示しており、重ね合わせはなく、したがって、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのエッジの存在をより良好に確認することが可能である。
復元モジュール155が、エッジサンプル画像Icmp_edgにおいて、エッジサンプル画像Icmp_edgのエッジC’’D1(図6B〜CEを再度参照のこと)に十分接近したエッジCD1が存在する(図6B〜6Cを再度参照のこと)ことを認識したために、欠陥D1のエッジCD1が復元されたことを図6F〜6Gで確認することが可能である。
したがって、復元モジュール155は、存在するエッジCD1(したがって、切れ目D1)をその全長で復元した。すなわち、復元モジュール155は、前に拡張および比較処理によって生成された2つのサブエッジを結合して、単一のエッジCD1にした。
好ましくは、エッジサンプル画像Icmp_edgの各エッジに対して、対象となるエッジの平均的な方向に垂直な方向として定義される向きが対応付けられる。この場合に、復元モジュール155は、(対応する第1のエッジと選択された第2のエッジとの間の近接度に加えて)エッジサンプル画像Icmp_edg内の対応する第1のエッジC’’D1の向きが、エッジサンプル画像Icmp_edgから選択された第2のエッジCD1の向きと実質的に同じかどうかを検証するように構成され、肯定の場合に、対応する第1のエッジC’’D1は、第2のエッジCD1に置き換えられ、そうでない場合、2つのエッジは分離したままである。
簡単にするために、無視できない長さを有するただ1つの切れ目D1が存在する例が検討されたことが分かり、それに伴って、存在する切れ目D1をその全長でもって特定することを可能にする処理が上記に説明された。
前述の検討は、無視できない長さを有する2つ以上の切れ目が存在する場合に、同様に適用可能である。例えば、(上記の第1の切れ目とは異なる)第2の切れ目D2が無視できない長さを有する場合に、見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pdは、(第1の切れ目D1の一部分を表すエッジC’D1に加えて)第2の切れ目D2の一部分を表すさらなるエッジC’D2を含み、したがって、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rは、(第1の切れ目D1の全長を表すエッジCD1に加えて)第2の切れ目D2の全長を表すさらなるエッジCD2を含む。
欠陥検出モジュール156は、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rに含まれるエッジを欠陥として特定するように構成されている。
好ましくは、欠陥検出モジュール156は、欠陥として特定されたエッジ(すなわち、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rに含まれるエッジ)を表す欠陥信号Idfを生成するようにさらに構成される。
図6F〜6Gを参照すると、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの存在するエッジCD1を用いて、存在する欠陥D1を特定する。
好ましくは、(場合によっては、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alに重ね合わせた)復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rは、製造ライン1にあるスクリーンに表示され(例えば、スクリーンは、検査ステーション30に接続されるか、または検査ステーション30内の装置100の一部である)、このようにして、品質管理に振り向けられた人間オペレータは、サンプルタイヤの欠陥の(特に、切れ目D1の)存在および位置を即座に見ることができる。スクリーンに表示される画像は、欠陥の位置の特定をさらに容易にするように、欠陥が検出された領域を囲む四角枠を含むことができる。
あるいは、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rは、欠陥D1の存在、欠陥D1の位置および長さに関する表示を含むテキストファイルに変換される。
図3C〜3Eを参照すると、本発明の第2の実施形態による、タイヤ製造プロセスでタイヤの欠陥を検出する方法の一部の流れ図200−1が示されている。
流れ図200−1は、ステップ214の代わりにさらなるステップ212−1、212−2、…、212−15が存在するために、第1の実施形態の流れ図200とは異なっている。
したがって、第2の実施形態の流れ図200−1は、図3A、3C、3D、3Eのセットで構成されている。
ステップ212からステップ212−1に進み、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rからエッジを選択する。
ステップ212−1からステップ212−2に進み、選択されたエッジに属する複数の異なる点をそれぞれ中心とする複数のエッジ測定プロファイルを生成し、複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とする、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのそれぞれの部分の値の関数として計算されたそれぞれの複数の光強度値に対応する。
ステップ212−2からステップ212−3に進み、複数のエッジ測定プロファイルからエッジ測定プロファイルを選択する。
ステップ212−3から212−4に進み、選択されたエッジ測定プロファイルの傾向に応じて、見込み欠陥点を特定する。
ステップ212−4から212−5に進み、すべてのエッジ測定プロファイルが解析されたかどうかを検証し、
−肯定の場合にステップ212−7に進み、
−否定の場合にステップ212−6に進む。
ステップ212−6で、さらなるエッジ測定プロファイルを選択し、次いで、ステップ212−4に戻る。
したがって、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの選択されたエッジのすべてのエッジ測定プロファイルを解析するまで、ステップ212−4、212−5、212−6で構成されるサイクルを繰り返す。
ステップ212−7で、復元した見込み欠陥のエッジ画像のすべてのエッジを解析したかどうかを検証し、
−肯定の場合にステップ212−9に進み、
−否定の場合にステップ212−8に進む。
ステップ212−8で、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rからさらなるエッジを選択し、次いで、ステップ212−2に戻る。
したがって、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのすべてのエッジを解析するまで、ステップ212−2、212−3、212−4、212−5、212−7、212−8で構成されるサイクルを繰り返す。
ステップ212−9で、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rからエッジを選択する。
ステップ212−9からステップ212−10に進み、選択したエッジに属する見込み欠陥点の個数を計算する。
ステップ212−10からステップ212−11に進み、見込み欠陥点の前記計算した個数が、欠陥閾値を超える場合に、選択したエッジを欠陥としてマーキングする。
ステップ212−11からステップ212−12に進み、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのすべてのエッジを検証したかどうかを検証し、
−肯定の場合にステップ212−14に進み、
−否定の場合にステップ212−13に進む。
ステップ212−13で、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rからさらなるエッジを選択し、次いで、ステップ212−10に戻る。
したがって、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのすべてのエッジを解析するまで、ステップ212−10、212−11、212−12、212−13で構成されるサイクルを繰り返す。
ステップ212−14で、欠陥としてマーキングされたエッジを含む、評価済みのエッジ画像Ims_edgを生成する。
ステップ212−14からステップ212−15に進み、評価済みのエッジ画像Ims_edgに含まれるエッジを欠陥として特定する。
ステップ212−15からステップ220に進み、流れ図200−1を終了する。
好ましくは、流れ図200−1は、ステップ212−15の後、欠陥としてマーキングしたエッジの図表示またはテキスト表示を生成するステップをさらに含む。
図4Bは、本発明の第2の実施形態による処理ユニット150−1を示している。
処理ユニット150−1は、ソフトウェアプログラムを実行し、このソフトウェアプログラムは、流れ図200−1で示す、タイヤの欠陥を検出する方法のステップを実施する1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含む。
処理ユニット150−1は、復元モジュール155と欠陥検出モジュール156との間に挿入され、評価済みのエッジ画像Ims_edgを生成する機能を有するエッジ評価モジュール155−1が存在する点で、本発明の第1の実施形態の処理ユニット150とは異なる。
さらに、処理ユニット150−1は、欠陥検出モジュール156が、評価済みのエッジ画像Ims_edgに含まれるエッジを欠陥として特定するように構成される点で、処理ユニット150とは異なる。
エッジ評価モジュール155−1は、十分に長い長さを有する(復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの)エッジを欠陥として確認する機能を有する。
特に、エッジ評価モジュール155−1は、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのn個のエッジC、C、…Cの中から選択したi番目のエッジC(i=1、2…n)に対して、エッジCに属する複数mの異なる点P、P、…Pをそれぞれ中心とする複数mのエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−mを生成するように構成され、前記複数mのエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−mは、前記複数mの点P、P、…Pをそれぞれ中心とする、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのそれぞれの部分の値の関数として計算されたそれぞれの複数の光強度値に対応する。
言い換えると、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのエッジCの第1の点Pを中心とする第1のエッジ測定プロファイルSpmc−1が生成され、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのエッジCの第2の点Pを中心とする第2のエッジ測定プロファイルSpmc−2が生成され、以下、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのエッジCのm番目の点Pを中心とするm番目のエッジ測定プロファイルSpmc−mまで同様である。
m個のエッジ測定プロファイルのサイズは、サンプルタイヤの実質的に線状の見込み欠陥の最大サイズを超えるように選択される。例えば、実質的に線状の、0.2mm〜0.5mmの幅を有する実質的に直線状の欠陥の場合、数ダースのピクセルに等しいエッジ測定プロファイルのサイズを選択することができる。
例えば、点P、P、…Pは、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのi番目のエッジCの(1対の座標x−yによって特定される)ピクセルに対応する。あるいは、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rは、副サンプルをとることができ、この場合に、(複数mの点P、P、…Pの)点Pは、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの複数のピクセルを表す値である。
(m個のエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−mの中から選択された)j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jは、(i番目のエッジCに属するm個の点P、P、…Pの中から選択された)j番目の点Pを中心とする、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alの一部分のピクセルの1つまたは複数の色成分の光強度値の関数として計算される複数の値を含む。同様の考えは、さらなるエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−mの計算に適用することができる。
好ましくは、カメラ141によって取得された画像は白−黒であり、この場合に、光強度は、0〜255の値を有する、対象となるピクセルのグレースケールのレベルを表す。あるいは、カメラ141によって取得された画像はカラー画像であり、モデルRGBで表され、この場合に、色成分は、対象となるピクセルのグリーン、レッド、またはブルー成分であり、0〜255の値を有する。
復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのエッジCに関する前述の考えは、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの各エッジC、C、…Cに適用することができる、すなわち、各エッジに対して、それぞれ複数のエッジ測定プロファイルが生成される。
言い換えると、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rに属するn個のエッジC、C、…Cの中の第1のエッジCが最初に考慮される。第1のエッジCは、m1個の点を含み、各m1個の点はピクセルに対応する。
次に、第1のエッジCのm1個の点の中から第1の点Pが考慮される。次いで、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alが読み込まれ、この画像から、第1の点を中心とする(すなわち、第1の点Pを表すピクセルの座標を中心とする)画像部分が選択される。
次に、前記画像部分のピクセルの値が処理され、それをもとに、図5A〜5Bに示すように、第1の点Pを中心とする第1のエッジ測定プロファイルSpmc−1を表す複数の値が生成される。
点Pに関する前述の処理は、第2の点Pを中心とする第2のエッジ測定プロファイルSpmc−2を生成するように、第1のエッジCのm1個の点の中からの第2の点Pに対して繰り返される。最後に、第1のエッジCのすべてのさらなる点に対して前述の処理が繰り返され、こうして、点P、P。…Pm1をそれぞれ中心とするm1個のエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−m1が得られる。
エッジCに関する前述の考えは、エッジC、…Cにも同様に適用可能であり、したがって、エッジC2に対してm2個のエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−m2を取得し、以下、エッジCに対してmn個のエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−mnが得られるまで同様である。
有利にも、(j番目の点Pを中心とする)j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jは、以下の態様で生成される。簡単にするために、点Pは、ピクセルに対応するものとする。エッジ評価モジュール155−1は、i番目のエッジCに属する複数mの点P、P、…Pの間で選択されたj番目の点Pを中心とする、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alの一部分を考慮するようなものとされる。前記部分は、取得したサンプル画像Icmpのrxcピクセルで構成されたr行c列のマトリクスであると想定され、前記マトリクスは、対象となるピクセルPを中心とする。より詳細には、マトリクスの各行は、サンプルタイヤのトレッドの軸方向に沿ったr個のピクセルの値を含み、したがって、マトリクスの各列は、サンプルタイヤのトレッドの周方向に沿ったピクセルの値を含む。次に、マトリクスの各行に対して、エッジ評価モジュール155−1は、行のそれぞれの値を表すただ1つの値を計算するようなものとされ、例えば、前記値は、対象となる行のピクセルの平均値である。次いで、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのエッジCの点Pを中心とするj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jを表すサイズrのベクトルが検討される。前に説明したj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの生成は、特に有益であると認められ、その理由は、j番目の点Pが検討されるだけでなく、軸方向に点Pに隣接する点も検討されるからであり、このようにして、アーチファクトを原因として誤りを犯す可能性が低減され、このアーチファクトは、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのエッジの誤表示を引き起こす恐れがある。
i番目のエッジCのj番目の点Pを中心とするマトリクスの場合、第1の行のピクセルの値の関数として、第1の平均値が計算され、次いで、第2の行のピクセルの値の関数として、第2の平均値が計算され、以下、n番目の行のピクセルの値の関数として、第nの平均値が計算されるまで同様である。次いで、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのエッジCの点Pを中心とするj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−j(例えば、図5A〜5Bを参照のこと)を表すベクトルが得られる。
好ましくは、エッジ評価モジュール155−1はまた、i番目のエッジCのm個のエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−mの中から選択されたj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−j(j=1、2、…m)に対して、
−j番目の選択されたエッジ測定プロファイルSpmc−jの中央部分SCpmc−jの値の最小値Smin−jおよび最大値Smax−jを計算し(図5A〜5Bを参照のこと)、
−最小値Smin−jと最大値Smax−jとの比較に応じて、見込み欠陥点Ppd−jを特定し、
−さらなるエッジ測定プロファイルSpmc−jに対して、最小値Smin−jおよび最大値Smax−jの計算と、見込み欠陥点の特定とを繰り返す、
ように構成される。
前述の考えは、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのさらなるエッジCにも同様の態様で適用可能であり、したがって、エッジ評価モジュール155−1は、エッジ評価モジュール155−1が欠陥として確認したエッジを含む、評価済みのエッジ画像Ims_edgを出力部で生成する。
好ましくは、再度前述の例を検討すると、m1個のエッジ測定プロファイルSpmc−1、Spmc−2、…Spmc−m1が第1のエッジCから生成された。次いで、第1のエッジ測定プロファイルSpmc−1が検討され、第1のエッジ測定プロファイルSpmc−1の中央部分SCpmc−1の値の第1の最小値Smin−1および第1の最大値Smax−1が計算される。次に、第1のエッジ測定プロファイルSpmc−1の側部部分SLSpmc−1、SLDpmc−1の値を表す第1および第2の値が計算される。最後に、第1および第2の値に対する第1の最小値Smln−1および第1の最大値Smax−1の比較に応じて、第1の見込み欠陥点Ppd−1が特定される。
場合によっては、第2の見込み欠陥点Ppd−2を生成するように、第2のエッジ測定プロファイルSpmc−2に対して前述の処理が繰り返される。
最後に、第1のエッジCのすべてのさらなるエッジ測定プロファイルSpmc−3、…Spmc−m1に対して前述の処理が繰り返され、こうして、第1のエッジCに属する見込み欠陥点Ppd1を得る。
好ましくは、第1および第2の値は、以下の演算、すなわち、
−j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの側部部分SLSpmc−j、SLDpmc−jの値の平均値、
−j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの側部部分SLSpmc−j、SLDpmc−jの値の中間値、
−j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの側部部分SLSpmc−j、SLDpmc−jの値の最頻値、
の中からの1つを用いて計算される。
有利にも、様々な基準に基づき、第1および第2の値に対する最小値Smin−jおよび最大値Smax−jの比較に応じて、見込み欠陥点Ppd−jが特定される。
見込み欠陥点Ppd−jを特定するための第1の基準は以下の通りである。
−i番目のエッジCのj番目の点Pを中心とするj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの中央部分SCpmc−jの値の最小値Smin−jを計算し、ピクセルのそれぞれの位置を格納し、
−j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの中央部分SCpmc−jの値の最大値Smax−jを計算し、対応するピクセルの位置を格納し、
−最大値Smax−jに対応するピクセルの位置が、最小値Smin−jに対応するピクセルの位置に先行するかどうかを検証し、
・最大値Smax−jに対応するピクセルの位置が、最小値Smin−jに対応するピクセルの位置の後に続く場合に、エッジCの点Pは、見込み欠陥点Ppd−jとして特定され、図5Aを参照して、下記にさらに詳細に説明するように、この状態は、最初に、かなり低い光強度の存在を明らかにし、次いで、十分に高い光強度の存在を明らかにする切れ目が存在する場合に実際に生じ、
・最大値Smax−jに対応するピクセルの位置が、最小値Smin−jに対応するピクセルの位置に先行する場合に、エッジCの点Pは、見込み欠陥点Ppd−jとして特定されず、図5Bを参照して、下記にさらに詳細に説明するように、この状態は、最初に、十分に高い光強度の存在を明らかに、次いで、十分に低い光強度の存在を明らかにする非欠陥要素が存在する場合に実際に生じる。
例えば、図5Aは、最大値Smax−jに対応するピクセルが、最小値Smin−jに対応するピクセルの後に続くことを示しており、したがって、点Pは、見込み欠陥点Ppd−jとして特定される。
それとは異なり、図5Bは、最大値Smax−jに対応するピクセルが、最小値Smin−jに対応するピクセルに先行することを示しており、したがって、点Pは、見込み欠陥点として特定されない。
第2の基準は、最小値Smin−jおよび最大値Smax−jのサイズが、見込み切れ目によって生じたかどうか、またはそれが画像取得プロセスの通常のばらつきによって生じたかどうかを検証することを可能にする。
見込み欠陥点Ppd−jを特定するための第2の基準は以下の通りである。
−i番目のエッジCのj番目の点Pを中心とするj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの中央部分SCpmc−jの値の最小値Smin−jを計算し、
−j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの中央部分SCpmc−jの値の最大値Smax−jを計算し、
−j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの側部部分SLSpmc−j、SLDpmc−jの値を表す第1の値S1avg−jおよび第2の値S2avg−jを計算し(例えば、平均値)、
−最小値Smin−jが第1の値S1avg−jと第1の側部閾値との合計よりも大きく、第2の値S2avg−jと第2の側部閾値との合計よりも大きいかどうかを検証し、
・肯定の場合に、中央領域の最大値が、側部領域の値に対して十分に低くはないので、エッジCの点Pは、見込み欠陥点として特定されず、
・否定の場合に、中央領域の最大値が、側部領域の値に対して十分に低いので、エッジCの点Pは、見込み欠陥点Ppd−jとして特定され、
−最大値Smax−jが第1の値S1avg−jと第3の側部閾値との合計よりも小さく、第2の値S2avg−jと第4の側部閾値との合計よりも小さいかどうかを検証し、
・肯定の場合に、中央領域の最大値が、側部領域の値に対して十分に高くはないので、エッジCの点Pは、見込み欠陥点Ppd−jとして特定されず、
・否定の場合に、中央領域の最大値が、側部領域の値に対して十分に高いので、エッジCの点Pは、見込み欠陥点Ppd−jとして特定される。
第3の基準は、掻き傷または孤立した小さい穴を除いて、無視できない厚さを有する切れ目が存在するかどうかを検証することを可能にする。
見込み欠陥点Ppd−jを特定するための第3の基準は以下の通りである。
−(j番目の点Pを中心とする)j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの中の、第1の値S1avg−j(例えば、平均値)と第1の厚さの閾値との合計よりも小さい値を有し、第2の値S2avg−j(例では平均値)と第1の厚さの閾値との合計よりも小さい値を有するピクセルの個数を計算し、
−j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jの中の、第1の値S1avg−jと第2の厚さの閾値との合計よりも大きい値を有し、第2の値S2avg−jと第2の厚さの閾値との合計よりも大きい値を有するピクセルの個数を計算し、
−2つの先行ステップで計算されたピクセルの合計が、第3の厚さ閾値未満の場合、エッジCの点Pは、見込み欠陥点と特定されず、
−2つの先行ステップで計算されたピクセルの合計が、第3の厚さ閾値以上の場合、エッジCの点Pは、見込み欠陥点と特定される。
上記の3つの基準は、単独で、または任意の組み合わせで使用することができ、基準を組み合わせて使用することで、欠陥(検討中の例では切れ目)の検出の信頼性を高めることができる。本発明の指示および教示に基づいて、当業者は、さらなる基準を設計することができる。
好ましくは、第2の実施形態の欠陥検出モジュール156は、欠陥としてマーキングされたエッジ(すなわち、評価済みのエッジ画像Ims_edgに含まれるエッジ)を表す欠陥信号Idfを生成するようにさらに構成される。
好ましくは、(場合によっては、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alに重ね合わせた)評価したエッジ画像Ims_edgは、製造ライン1にあるスクリーンに表示され(例えば、スクリーンは、検査ステーション30に接続されるか、または検査ステーション30内の装置100の一部である)、このようにして、品質管理に振り向けられた人間オペレータは、サンプルタイヤの欠陥の(特に、切れ目D1の)存在および位置を即座に表示することができる。スクリーンに表示される画像は、欠陥の位置の特定をさらに容易にするように、欠陥が検出された領域を囲む四角枠を含むことができる。
あるいは、評価済みのエッジ画像Ims_edgは、欠陥D1の存在、欠陥D1の位置および長さに関する表示を含むテキストファイルに変換される。
好ましくは、欠陥閾値は、選択したi番目のエッジCの長さに対する比率(例えば、70%)である。
図3F〜3Gを参照すると、本発明の第3の実施形態による、タイヤ製造プロセスでタイヤの欠陥を検出する方法の一部の流れ図200−2が示されている。
第3の実施形態は、基準タイヤおよびサンプルタイヤ103の面部分が、複数のブロックを含むそれぞれのトレッドの部分である場合に使用され、トレッドは、ブロックの位置によって形成された浮き出しのある特有の構造を含み、前記構造は、基準タイヤおよびサンプルタイヤ103に対して同じである。
流れ図200−2は、サンプルタイヤのトレッドにある溝が欠陥として特定されるのを防止し、かつ/または溝自体の深さによる、起こり得る明度のばらつきが、誤ったエッジの生成を引き起こすのを防止することを可能にする。
流れ図200−2は、ステップ206−1がさらに存在し、ステップ207の代わりにステップ207−1が存在し、ステップ212−2の代わりにステップ212−2.1が存在する点で、第1の実施形態の流れ図200−1とは異なっている。
したがって、第3の変形版の流れ図は、図3F、3C、3Gのセットで構成されている。
ステップ206−1は、ステップ206とステップ207−1との間に挿入されている。
ステップ206−1で、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alの中のサンプルタイヤのトレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めたサンプル画像Icmp_rpを生成し、位置合わせした基準画像Iref_alの中の基準タイヤのトレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めた基準画像Iref_rpを生成する。
例えば、溝を表す、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのピクセルを、対象となる溝に隣接するピクセルの値の関数として予め定められた、または計算された光強度値を有するピクセルと置き換えることで埋め立てを行い、このようにして、計算手順が簡略化され、ブロックのエッジが、欠陥検出モジュール156によって、またはエッジ評価モジュール155−1によって、見込み欠陥のエッジとして特定されるのを防止する。
同様の考えは、位置合わせした基準画像Iref_alのピクセルの埋め立てにも適用可能である。
好ましくは、溝を表すピクセルは、黒に対応する0の光強度値(グレースケール)を割り当てられる。
あるいは、溝を表すピクセルの値には、溝自体に隣接するピクセルの平均値に等しい値を割り当てることができる。
ステップ207−1で、埋めた基準画像Iref_rpおよび埋めたサンプル画像Icmp_rpからエッジを抽出し、埋めた基準画像に含まれるエッジを含むエッジ基準画像Iref_edgと、埋めたサンプル画像に含まれるエッジを含むエッジサンプル画像Icmp_edgとをそれぞれ生成する。
ステップ212−2.1で、選択されたエッジに属する複数の異なる点をそれぞれ中心とする複数のエッジ測定プロファイルを生成し、複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とする、埋めたサンプル画像のそれぞれの部分の値の関数として計算されたそれぞれの複数の光強度値に対応する。
図4Cは、本発明の第3の実施形態による処理ユニット150−2を示している。
処理ユニット150−2は、ソフトウェアプログラムを実行し、このソフトウェアプログラムは、流れ図200−2で示す、タイヤの欠陥を検出する方法のステップを実施する1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含む。
処理ユニット150−2は、位置合わせモジュール151とエッジ抽出モジュール152との間に挿入された埋め立てモジュール151−1がさらに存在する点で、第2の実施形態の処理ユニット150−1とは異なっている。
埋め立てモジュール151−1は、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alを受け取り、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alの中のサンプルタイヤのトレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めたサンプル画像Icmp_rpを生成するように構成されている。
同様に、埋め立てモジュール151−1は、位置合わせした基準画像Iref_alを受け取り、位置合わせした基準画像Iref_alの中の基準タイヤのトレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めた基準画像Iref_rpを生成するようにさらに構成されている。
位置合わせモジュールおよび埋め立てモジュールが機能する間に、埋めた基準画像Iref_rpが、位置合わせモジュール153および埋め立てモジュール159を用いて、位置合わせした基準画像Iref_alに応じてリアルタイムに得られる場合が考慮されたと分かる。あるいは、位置合わせした基準画像Iref_alが位置合わせプロセスで固定した状態に維持される場合に、埋めた基準画像Iref_rpは、埋め立てモジュール151−1の処理と同様の処理を用いて、前もって構成ステップで得ることができ、この場合に、埋めた基準画像Iref_rpは、エッジ抽出モジュール152への入力である。
さらに、第3の実施形態は、エッジ抽出モジュール152が、(位置合わせしたサンプル画像Icmp_alではなくて)埋めたサンプル画像Icmp_rpおよび(位置合わせした基準画像Iref_alではなくて)埋めた基準画像Iref_rpを入力部で受け取るという点で第2の実施形態とは異なっており、したがって、エッジ抽出モジュール152は、埋めたサンプル画像Icmp_rpおよび埋めた基準画像Iref_rpからエッジを抽出するようなものとされる。
最後に、第3の実施形態は、エッジ評価モジュール155−1が、(位置合わせしたサンプル画像Icmp_alではなくて)埋めたサンプル画像Icmp_rpを入力部で受け取るという点で第2の実施形態とは異なっており、したがって、j番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jは、復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rのi番目のエッジCのi番目の点Pを中心とする、埋めたサンプル画像Icmp_rpの部分を使用して計算される。
(図には示していない)第3の実施形態の変形版によれば、流れ図200−2は、ステップ206の後、ステップ206−1がさらに存在し、ステップ207の代わりにステップ207−1が存在する点で、第1の実施形態の流れ図200とは異なっており、言い換えると、第3の実施形態の変形版によれば、流れ図は、図3Gに示すステップを含むのではなくて、むしろ単に、修正した図3A〜3Bのステップを含み、ステップ206の次にステップ206−1があり、ステップ207の代わりにステップ207−1がある。
さらに、第3の実施形態の前記変形版によれば、処理ユニット150−2は、位置合わせモジュール151との間に挿入された埋め立てモジュール151−1がさらに存在し、エッジ抽出モジュール152が、(位置合わせしたサンプル画像Icmp_alの代わりに)埋めたサンプル画像Icmp_rpと、(位置合わせした基準画像Iref_alの代わりに)埋めた基準画像Iref_rpとを入力部で受け取るという点で、第1の実施形態の処理ユニット150とは異なっている。
図5Aを参照すると、サンプルタイヤ103のトレッドにある切れ目Dから得られるi番目のエッジC(例えば、図6A〜6Bに示す切れ目D1のエッジCD1)に属するj番目の点Pを中心とするj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jが示されている。サンプルタイヤ103のトレッドの円周面の取得した画像を構成する一連のピクセルの一部分に沿って、タイヤの回転軸のまわりに延びる、対象となるバンドのプロファイルが示されている。
x−軸上には、対象となるバンド上の基準点に対する、円周面に沿った距離が示され、特に、x−軸の値は、対象となるバンドのピクセルの座標を示している。
y−軸上には、対象となるピクセルに対応するグレースケールでの光強度値が示されている。
図5Aはまた、j番目の点Pを中心とするj番目(j=1、2、…m)のエッジ測定プロファイルSpmc−jの中央部分SCpmc−jを示し、中央部分SCpmc−jに隣接する、2つの対応する側部部分SLSpmc−j、SLDpmc−jを示している。
図5Aにおいて、エッジ測定プロファイルSpmc−jの光強度の以下の傾向を認めることができる。
−第1のピクセル部分に含まれる光強度値は、ゼロよりも十分に大きい値(図5Aでは140〜160)を有する。
−第2のピクセル部分に含まれる光強度値は、最小値Smin−j(図5Aでは50未満)が得られるまで、高い勾配で小さくなる傾向がある。
−最小値Smin−jの後に続く、第3のピクセル部分を含む光強度値は、高い勾配で高くなる傾向がある(図5Aでは、値Smin−jから、255に近い値Smax−jまで高くなっている)。
−第4のピクセル部分に含まれる光強度値は、ゼロよりも十分に大きい値(図5Aでは約160〜220)を有する。
したがって、図5Aの光強度の傾向は、最初に、光が存在する区間が存在し(第1のピクセル部分)、次いで、光強度がかなり低い値になる区間が存在し(または光がない、最小値Smin−jまでの第2のピクセル部分)、次いで、再度光が存在する区間が存在する(第3および第4のピクセル部分)ことを示し、これは、光強度がきわめて低い区間が検出され(切れ目の空洞)、光が存在する2つの隣接する区間が検出された(切れ目の空洞に隣接する領域)ことから、切れ目の存在を示している。
切れ目に対応する領域は実質的に暗色のままとしながら、切れ目に隣接する領域の照明を可能にする、光源131によって放射された光放射線Rのレーキング方向によって、光強度の前記傾向を検出することが可能であると分かる。
図5Bを参照すると、サンプルタイヤ103のトレッドにある非欠陥要素Eから得られるi番目のエッジC(例えば、隣接するセクタ間の継ぎ目)に属するj番目の点Pを中心とするj番目のエッジ測定プロファイルSpmc−jが示されている。この場合も同様に、サンプルタイヤ103のトレッドの円周面の取得した画像を構成する一連のピクセルの一部分に沿って、タイヤの回転軸のまわりに延びる、対象となるバンドのプロファイルが示されている。
図5Bにおいて、エッジ測定プロファイルSpmc−jの光強度の以下の傾向を認めることができる。
−第1の部分に含まれる光強度値は、ゼロよりも十分に大きい(図5Bでは170〜255)。
−第2の部分に含まれる光強度値は、かなり小さい値を有し、特に、この光強度は、副部分できわめて小さい((図5Bでは、値は約120である)。
したがって、図5Bの光強度の傾向は、最初に、十分に高い光強度を有する光が存在する区間(第1のピクセル部分)が存在することを示し、次いで、光強度がかなり低い区間(第2のピクセル部分)が存在することを示し、これは、光源131によって放出された光放射Rの周方向のレーキングが、単に、浮き出た要素に先行する面領域を照明することを可能にし、一方、浮き出し要素の後に続く面領域は、実質的に暗色のままであることから、浮き出た拡張要素の存在を示す。そのような要素は、欠陥として分類されない。
第1、第2、または第3の実施形態の第1の変形版によれば、処理ユニットは、位置合わせモジュール151とエッジ抽出モジュール152との間に挿入された、色付き文字および線を除去するモジュール(図4A〜4Cには示していない)をさらに含む。さらに、カメラ141は、サンプルタイヤの一部分のカラー画像を取得するようなものとされ、位置合わせモジュール151は、カラー基準画像を受け取るようなものとされる。
タイヤが、タイヤのサイドウオール上の文字、および/または製造プロセス時にタイヤを特定するために、トレッドバンドに印刷された色付き文字などの色付き文字および線を含むことができるのは公知である。前記色付き文字および線は、異なるタイプ、異なる色とすることができ、様々な位置を取ることができる。
色付き文字および線を除去するモジュールは、基準タイヤおよびサンプルタイヤの両方にある前記色付き文字および線を特定して除去する機能を有し、これらの文字および線が、処理ユニットの次のモジュールで検討されるのを防止し、したがって、誤ったアラーム表示の生成を防止する。
したがって、色付き文字および線フィルタ処理モジュールは、位置合わせした基準画像Iref_alを入力部で受け取るようなものとされ、位置合わせした基準画像Iref_alに含まれる色付き文字および線を除去することで、または位置合わせした基準画像Iref_alの中の前記色付き文字もしくは線を含む部分をマーキングすることで得られるフィルタ処理済み基準画像Iref_flを出力部で生成するようなものとされる。
同様に、色付き文字および線フィルタ処理モジュールは、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alを入力部で受け取るようなものとされ、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alに含まれる色付き文字および線を除去することで、または位置合わせしたサンプル画像Icmp_alの中の前記色付き文字もしくは線を含む部分をマーキングすることで得られるフィルタ処理済みサンプル画像Icmp_flを出力部で生成するようなものとされる。
したがって、エッジ抽出モジュール152は、(位置合わせした基準画像Iref_alではなくて)フィルタ処理済み基準画像Iref_flと(位置合わせしたサンプル画像Icmp_alではなくて)フィルタ処理済みサンプル画像Icmp_flとを入力部で受け取るようなものとされ、エッジ抽出モジュール152は、上記のようにエッジを抽出するようなものとされ、その違いとして、エッジ抽出モジュール152は、色付き文字および線フィルタ処理モジュールによってマーキングされた部分を考慮しないようなものとされる。
例えば、色付き文字および線フィルタ処理モジュールは、直列に接続された以下のサブモジュールを含むことができる。
−例えば、ガウス型のフィルタリング演算を行うように構成された第1のサブモジュール。
−色付き文字または線をより均一にするために、例えば、メディアンタイプのフィルタ処理を行うように構成された第2のサブモジュール。
−色空間、例えば、タイプRGBからタイプHSVへの変換を行うように構成された第3のサブモジュール。
−3つのそれぞれの閾値に対してHSV空間の3つの成分を比較する第4のサブモジュール。
−第4のサブモジュールから出た画像に対して収縮処理を行うように構成された第5のサブモジュール。
−第5のサブモジュールから出た画像に対して拡張処理を行うように構成された第6のサブモジュール。
−第6のサブモジュールから出た画像の部分をマーキングするように構成された第7のサブモジュール。
第1、第2、または第3の実施形態の第2の変形版によれば、処理ユニットは、エッジ抽出モジュール152と比較モジュール154との間に挿入された(図4A〜4Cには示していない)予備フィルタ処理エッジモジュールをさらに含む。
予備フィルタ処理エッジモジュールは、
−排気口が存在することで生じる円状の(または円弧状の)形態の浮き出し、
−成形型を洗浄することで生じ、きわめて小さいエッジを形成する面不完全部、
などの欠陥として分類できないサンプルタイヤのいくつかの要素を表すエッジサンプル画像Icmp_edgのエッジを特定して削除する機能を有する。
このようにして、上記に示した要素によって生じるエッジが、処理ユニットの次のモジュールで検討されるのを防止し、したがって、欠陥の誤った表示の生成を防止する。
第1、第2、または第3の実施形態の第3の変形版によれば、処理ユニットは、復元モジュール155の出力部に接続された(図4A〜4Cには示していない)後フィルタ処理モジュールをさらに含む。
後フィルタ処理モジュールは、復元モジュール155によって追加された非欠陥要素(隣接するセクタ間の接合線、円状または円弧状の形態の浮き出し、トレッド継ぎ目、面不完全部)を表す(復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−rの)エッジを特定して削除する機能を有する。
実際上、上記のように、復元モジュール155は、拡張および比較処理によって部分的に削除された欠陥を表す、存在するエッジを(復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−r内に)復元するようなものとされるが、復元モジュール155は、(比較モジュール154を用いてすでに削除された)非欠陥要素を表すエッジを(復元した見込み欠陥のエッジ画像Iedg_pd−r内に)再度追加するようなものとされる可能性もある。
後フィルタ処理モジュールを用いて、非欠陥要素を表すエッジを再度削除し、したがって、非欠陥要素を表すエッジが、欠陥検出モジュール156によって、見込み欠陥のエッジと誤ってみなされるのを防止する。
第1、第2、または第3の実施形態の第4の変形版によれば、処理ユニットは、位置合わせモジュール151とエッジ抽出モジュール152との間に挿入された補償モジュール(図4A〜4Cには示していない)をさらに含む。
補償モジュールは、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alの光の補償を行う機能を有し、このようにして、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのコントラストを高くし、エッジ抽出モジュール152の次の処理のために画像を改善する。
好ましくは、サンプルタイヤの面部分のタイプに応じて、異なる補償が行われ、
−例えば、トレンドの面部分の場合に、この面部分は実質的に平坦であり、そのため、光源131によって放出された光放射の強度は、トレッドの面部分全体にわたってほぼ一定であり、したがって、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのピクセルの光強度に関して、すべてのピクセルに対して等しい一定値で乗算を行うことができ、
−一方、ショルダ部の面部分の場合に、この面部分は湾曲し、そのため、光源131によって放出された光放射の強度は、面のカメラ141からの距離に反比例する傾向があり、したがって、位置合わせしたサンプル画像Icmp_alのピクセルの光強度に関して、2つの値の間で補間式、例えば、指数関数を用いて乗算を行うことができる。
第1、第2、または第3の実施形態の第5の変形版によれば、処理ユニットは、位置合わせモジュール151とエッジ抽出モジュール152との間に挿入されたフィルタ処理モジュール(図4A〜4Cには示していない)をさらに含む。フィルタ処理モジュールは、高周波ノイズを除去するために、例えば、ガウス型のフィルタ処理を行う機能を有する。
有利にも、解析される面部分の面の幅は、解析される円周面の一部、または全体に沿って、サンプルタイヤの回転軸のまわりに延び、ほぼ一定の幅を有する、略環状の複数のバンドに分割され、このようにして、サンプルタイヤの検査を直列方式で行うことを可能にするように、画像の取得および取得した画像の処理を速めることが可能である。したがって、特に、この方法に関しては、方法は、前記部分の面の幅をほぼ一定の幅を有する略環状の複数のバンドに細分し、複数のバンドの各バンドに対して、欠陥を検出する方法のステップを繰り返すことをさらに含む。
好ましくは、2つの連続するバンドは、周方向に少なくとも部分的に互いに重ね合わされる。すなわち、2つの連続するバンドは、バンドの円周面に対する接線によって画定される方向に重ね合わされる。
好ましくは、解析される面部分は、完成タイヤ(トレッドの場合など)の、または未硬化タイヤ(トレッドの位置の外側面など)の円周面全体に沿って、タイヤの回転軸のまわりに延び、したがって、複数のバンドは、完成または未硬化タイヤの円周面全体に沿って、サンプルタイヤの回転軸のまわりに延びる。
本発明の第2の実施形態によるタイヤ製造ライン1の動作が、図1A、2、3A、3C、3D、3E、4Bおよび図5A〜5Bをさらに参照して、説明される。
本発明を説明するために、図6Aに示すように、切れ目D、掻き傷D、および3つの非欠陥要素E1、E2、E3を有するサンプル完成タイヤ103のトレッドを解析すると想定し、より詳細には、簡単にするために、トレッドのただ1つのバンドの画像を取得すると想定し、その画像では、バンドは、トレッドの円周面全体に沿って、タイヤの回転軸のまわりに延びる。
さらに、検査されるサンプルタイヤの画像を取得するために、ロボットアーム102に取り付けられたただ1つのカメラ141および照明装置131を使用すると想定する。
加工ステーション10が未硬化タイヤの構築を完了すると、成形および硬化ステーション20は、未硬化タイヤを受け取り、タイヤの成形および硬化を実施し始める。
こうしてサンプル完成タイヤが生成される。
検査ステーション30は、成形および硬化ステーション20から出て来た完成サンプルタイヤ103を受け取り、トレッドの欠陥の存在を検出するために、完成タイヤの検査を開始する。
特に、解析されるサンプルタイヤ103は、支持体および動作部材101に当接し、その回転軸のまわりに回転し始め、同時に、光源131は、サンプルタイヤ103のトレッドバンドを照明する光放射Rを発生させ、次いで、カメラ141は、サンプルタイヤ103がその回転軸のまわりに完全に1回転する間、バンドから反射した放射を受光して、トレッドバンドの画像を取得する。
処理ユニット150は、第2の実施形態について上記に説明したように、トレッドバンドの取得した画像を処理し、切れ目D1の存在を検出する。
特に、処理ユニット150は、図5Aに示すように、切れ目D=Dの周囲のエッジ測定プロファイルを計算し、図5Bに示すように、非欠陥要素E=E(またはE=EかつE=E)の周囲のエッジ測定プロファイルを計算する。
次に、処理ユニット150は、サンプルタイヤ103には欠陥があることを示す試験結果信号Set1を生成し、正方形枠で囲まれた切れ目D1の表示が重ねられた、サンプルタイヤの取得画像Icmpを表す欠陥信号Idfを生成する。
サンプルタイヤ103のトレッドの面のただ1つのバンドに関する処理が説明されたが、より一般的に、サンプルタイヤ103のトレッドの面の幅は、複数のバンドに細分される。この場合に、サンプルタイヤ103は、回転の終了時に、その回転軸のまわりに完全に1回転し、サンプルタイヤ103のトレッドの面のすべてのバンドに対して画像が取得される。次に、処理ユニット150は、取得画像の処理を行い、それぞれがバンドに対応する複数の画像を取得画像から生成する。次に、処理ユニット150は、バンドの各画像に対して、上記に説明した処理を行う。あるいは、計算は、複数のカメラ141を用いて並行して行うことができる。
当然ながら、そのようなサンプルは、完成タイヤおよび/または未硬化タイヤの外側面の任意の部分を解析するために一般化することができる。

Claims (16)

  1. タイヤ製造プロセスで、タイヤの欠陥を検出する方法(200)であって、
    a)実質的に欠陥のない基準タイヤの面部分の基準画像(Iref)を受け取ることと(202)、
    b)解析されるサンプルタイヤを用意することと(203)、
    c)前記サンプルタイヤの面部分をレーキング光源で照明することと(204)、
    d)前記サンプルタイヤの前記照明された面部分のサンプル画像(Icmp)を取得し、前記基準画像(I ref )と前記サンプル画像(I cmp )とを空間的に互いに位置合わせし、それをもとに、位置合わせした基準画像(I ref_al )および位置合わせしたサンプル画像(I cmp_al )を生成することと(205)、
    e)前記位置合わせした基準画像(I ref_al および前記位置合わせしたサンプル画像(I cmp_al からエッジを抽出し(207)、前記位置合わせした基準画像に含まれる前記エッジを含むエッジ基準画像(Iref_edg)と、前記位置合わせしたサンプル画像に含まれる前記エッジを含むエッジサンプル画像(Icmp_edg)とをそれぞれ生成することと、
    f)前記エッジ基準画像(Iref_edg)の前記エッジの拡張を行い(208)、それをもとに、拡張エッジ基準画像(Iref_edg_dl)を生成することと、
    g)前記エッジサンプル画像(Icmp_edg)を前記拡張エッジ基準画像(Iref_edg_dl)と比較し(209)、前記エッジサンプル画像に含まれ、前記拡張エッジ基準画像に含まれない前記エッジを含む見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd)を生成することと、
    h)前記見込み欠陥のエッジ画像に含まれる前記エッジを見込み欠陥として特定することと、
    を含む方法。
  2. i)前記見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd)から第1のエッジ(C’D1)を選択し(210)、前記エッジサンプル画像(Icmp_edg)内で、前記選択した第1のエッジに対応する第1のエッジを特定し、前記エッジサンプル画像(Icmp_edg)内で第2のエッジのすくなくとも一部分の存在を検証し、前記第2のエッジの一部分は、前記対応する第1のエッジのすくなくとも一部分に近接することと、
    j)前記見込み欠陥のエッジ画像の前記エッジを含み、前記特定した第2のエッジを含む、復元した見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd−r)を生成することと(211)、
    k)前記見込み欠陥のエッジ画像のさらなる第1のエッジに対して、前出のステップi)〜j)を繰り返すことと(213)、
    l)前記復元した見込み欠陥のエッジ画像に含まれる前記エッジを欠陥として特定することと(214)、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. ステップi)で、前記対応する第1のエッジと前記第2のエッジとの間の近接度の計算には、
    −前記対応する第1のエッジに属する点と、前記第2のエッジに属する点との間の距離を測定することで、複数の距離を測定することと、
    −前記複数の測定した距離の中で最短距離を特定することと、
    が含まれ、
    ステップi)で、前記最短距離が距離閾値以下の場合に、前記第2のエッジの存在についての前記検証を行う、請求項2に記載の方法。
  4. ステップi)には、
    i1)前記エッジサンプル画像の各対応する第1のエッジと、前記対象となるエッジの平均的な方向に実質的に垂直な方向と定義される向きとを対応付けることと、
    i2)前記エッジサンプル画像の各第2のエッジと、前記対象となるエッジの平均的な
    方向に実質的に垂直な方向と定義される向きとを対応付けることと、
    i3)前記対応する第1のエッジの前記向きが、前記選択された第2のエッジの前記向きに実質的に平行かどうかを検証することと、
    が含まれ、
    ステップi3)での前記検証が肯定である場合に、ステップj)での前記生成が行われる、請求項3に記載の方法。
  5. ステップk)の後、以下のステップ、すなわち、
    −前記復元した見込み欠陥のエッジ画像を受け取るステップと、
    −前記復元した見込み欠陥のエッジ画像内の非欠陥要素の存在を特定するステップと、
    −前記特定した非欠陥要素を削除するステップと、
    をさらに含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ステップl)には、
    l1)前記復元した見込み欠陥のエッジ画像からエッジを選択し(212−1)、前記選択したエッジに属する複数の異なる点をそれぞれ中心とする複数のエッジ測定プロファイルを生成し(212−2)、前記複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とする前記サンプル画像(Icmp)のそれぞれの部分の光強度値の関数として計算されたそれぞれの複数の値に対応し、
    l2)前記複数のエッジ測定プロファイルからエッジ測定プロファイルを選択し(212−3)、前記選択したエッジ測定プロファイルの傾向に応じて、見込み欠陥点を特定することと(212−4)、
    l3)前記選択したエッジのさらなるエッジ測定プロファイルに対して前記ステップl2)を繰り返すことと(212−5、212−6)、
    l4)前記復元した見込み欠陥のエッジ画像のさらなるエッジに対して、前記ステップl1)〜l3)を繰り返すことと(212−7、212−8)、
    l5)前記復元した見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd−r)からエッジを選択し(212−9)、前記選択したエッジに属する前記見込み欠陥点の個数を計算することと(212−10)、
    l6)前記見込み欠陥点の前記個数が、欠陥閾値を超える場合に、前記選択したエッジを欠陥としてマーキングすることと(212−11)、
    l7)前記復元した見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd−r)から選択したさらなるエッジに対してステップl5)〜l6)を繰り返すことと(212−12、212−13)、
    l8)欠陥としてマーキングした前記エッジを含む、評価済みのエッジ画像(Ims_edg)を生成することと(212−14)、
    l9)前記評価済みのエッジ画像に含まれる前記エッジを欠陥として特定することと(212−15)、
    が含まれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記位置合わせしたサンプル画像の中の前記サンプルタイヤのトレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めたサンプル画像(Icmp_rp)を生成し(206−1)、前記位置合わせした基準画像の中の前記基準タイヤの前記トレッドにある溝を表す部分を埋めることで得られる、埋めた基準画像(Iref_rp)を生成するステップd1)をステップd)とステップe)との間に含み、
    前記ステップe)は、前記埋めた基準画像および前記埋めたサンプル画像からの前記エッジの抽出を行い、前記埋めた基準画像に含まれる前記エッジを含むエッジ基準画像と、前記埋めたサンプル画像に含まれる前記エッジを含むエッジサンプル画像とをそれぞれ生成し、前記ステップl1)は、前記選択したエッジに属する複数の異なる点をそれぞれ中心とする複数のエッジ測定プロファイルを生成することを含み、前記複数のエッジ測定プ
    ロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とする前記埋めたサンプル画像のそれぞれの部分の前記光強度値の関数として計算されたそれぞれの複数の値に対応する、請求項6に記載の方法。
  8. ステップl1)で、それぞれの複数の計算した値に対応する前記複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とする、前記埋めたサンプル画像(Icmp_rp)のそれぞれの部分の光強度値の関数として計算される(212−2.1)、請求項7に記載の方法。
  9. 前記欠陥閾値は、前記復元した見込み欠陥のエッジ画像から選択した前記エッジの長さに対する比率と等しい、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記欠陥は、実質的に線状の切れ目であり、
    前記基準タイヤおよび前記サンプルタイヤの前記面部分は、以下のもの、すなわち、
    −トレッド、
    −外側ショルダ、
    の1つの中から選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. タイヤ製造ラインでタイヤの欠陥を検出する装置(100)であって、
    −サンプルタイヤを支持し、前記サンプルタイヤをその回転軸のまわりに回転させるように構成された支持体を有する支持および動作部材(101)と、
    −前記サンプルタイヤの回転中に、前記サンプルタイヤの面の一部分をレーキング照明するために、光放射(R)を放出するように構成された光源(131)と、
    −前記サンプルタイヤの回転中に、前記サンプルタイヤの前記照明された面部分のサンプル画像(Icmp)を取得するように構成された少なくとも1つのカメラ(141)と、
    −実質的に欠陥のない基準タイヤの面部分の基準画像(Iref)を格納するように構成されたメモリ(140)と、
    −処理ユニット(150)と、
    を含み、前記処理ユニット(150)は、
    ・前記サンプルタイヤの前記照明された面部分の前記サンプル画像(Icmpと、前記基準画像(I ref )とを受け取り、
    ・前記基準画像(I ref )と前記サンプル画像(I cmp )とを空間的に互いに位置合わせし、それをもとに、位置合わせした基準画像(I ref_al )および位置合わせしたサンプル画像(I cmp_al )を生成し、
    ・前記位置合わせした基準画像(I ref_al および前記位置合わせしたサンプル画像(I cmp_al からエッジを抽出し(152)、前記位置合わせした基準画像に含まれる前記エッジを含むエッジ基準画像(Iref_edg)と、前記位置合わせしたサンプル画像に含まれる前記エッジを含むエッジサンプル画像(Icmp_edg)とをそれぞれ生成し、
    ・前記エッジ基準画像(Iref_edg)の前記エッジの拡張を行い(153)、それをもとに、拡張エッジ基準画像(Iref_edg_dl)を生成し、
    ・前記エッジサンプル画像(Icmp_edg)を前記拡張エッジ基準画像(Iref_edg_dl)と比較し(154)、前記エッジサンプル画像に含まれ、前記拡張エッジ基準画像に含まれない前記エッジを含む見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd)を生成し、
    ・前記見込み欠陥のエッジ画像に含まれる前記エッジを見込み欠陥として特定する、
    ように構成される、装置。
  12. 前記処理ユニット(150)は、
    ・前記見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd)から第1のエッジ(C’D1)を選択し(155)、前記エッジサンプル画像(Icmp_edg)内で、前記選択した第1のエッジに対応する第1のエッジを特定し、前記エッジサンプル画像(Icmp_edg)内で第2のエッジ(CD1)のすくなくとも一部分の存在を検証し、前記第2のエッジ
    の一部分は、前記対応する第1のエッジのすくなくとも一部分に近接し、
    ・前記見込み欠陥のエッジ画像の前記エッジを含み、前記特定した第2のエッジを含む、復元した見込み欠陥のエッジ画像(Iedg_pd−r)を生成し(155)、
    ・前記見込み欠陥のエッジ画像のさらなる第1のエッジに対して、前記第1のエッジの前記選択、前記特定、前記検証、および前記生成を繰り返し(155)、
    ・前記復元した見込み欠陥のエッジ画像に含まれる前記エッジを欠陥として特定する(156)、
    ようにさらに構成される、請求項11に記載の装置。
  13. 前記処理ユニットは、
    ・前記復元した見込み欠陥のエッジ画像からエッジを選択し(155−1)、前記選択したエッジに属する複数の異なる点をそれぞれ中心とする複数のエッジ測定プロファイルを生成し、前記複数のエッジ測定プロファイルは、前記複数の点をそれぞれ中心とする前記サンプル画像(Icmp_al)のそれぞれの部分の光強度値の関数として計算されたそれぞれの複数の値に対応し、
    ・前記複数のエッジ測定プロファイルからエッジ測定プロファイルを選択し(155−1)、前記選択したエッジ測定プロファイルの傾向に応じて、見込み欠陥点を特定し、
    ・前記選択したエッジのさらなるエッジ測定プロファイルに対して、前記見込み欠陥点の前記特定を繰り返し(155−1)、
    ・前記復元した見込み欠陥のエッジ画像のさらなるエッジに対して、前記見込み欠陥点の前記特定を繰り返し(155−1)、
    ・前記復元した見込み欠陥のエッジサンプル画像からエッジを選択し(155−1)、前記選択したエッジに属する見込み欠陥点の個数を計算し、
    ・前記見込み欠陥点の前記個数が、欠陥閾値を超える場合に、前記選択したエッジを欠陥としてマーキングし(155−1)、
    ・前記復元した見込み欠陥のエッジ画像から選択したさらなるエッジに対して、前記見込み欠陥点の個数の計算と、前記選択したエッジのマーキングとを繰り返し(155−1)、
    ・欠陥としてマーキングした前記エッジを含む、評価済みのエッジ画像(Ims_edg)を生成する(155−1)、
    ようにさらに構成され、
    前記装置は、欠陥としてマーキングした前記エッジの画像を表示するように構成されたスクリーンを含む、請求項12に記載の装置。
  14. 少なくとも1つのコンピュータで実行される場合に、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法の少なくとも前記ステップe)〜l)を実施するように適合されたソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム。
  15. タイヤを製造するプロセスであって、
    −未硬化タイヤを構築することと、
    −前記未硬化タイヤを成形および加硫処理することと、
    −請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法に従って、前記未硬化および/または加硫済みタイヤを検査することと、
    を含むプロセス。
  16. タイヤ製造ライン(1)であって、
    −加工ステーション(10)と、
    −成形および硬化ステーション(20)と、
    請求項11、請求項12、または請求項13によるタイヤの欠陥を検出する装置(100)を含む検査ステーション(30)と、
    を含むタイヤ製造ライン。
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