JP6278621B2 - アクティブコンプライアンス装置 - Google Patents
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また、複数方向にコンプライアンス性を持たせた多自由度のコンプライアンス装置が求められる作業がある。この要求に対して、6自由度のアクティブコンプライアンス装置が知られている(例えば特許文献2参照)。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るコンプライアンス装置1の構成を示す斜視図である。
コンプライアンス装置1は、平面内において位置(XY)方向および姿勢(θ)方向に対してコンプライアンスを有する装置である。すなわち、XYθの3自由度のコンプライアンスを有する装置である。このコンプライアンス装置1は、図1に示すように、対向配置された第1,2のプレート11,12と、第1,2のプレート間に配置された第1〜3のリンク機構13a〜13cと、第1〜3のリンク機構13a〜13cの動作を制御する制御部14とから構成されている。
また、リニアアクチュエータ135には、第1,2のフレーム131,132間の変位を検知する位置センサ136が接続されている。また、位置センサ136は、リニアアクチュエータ135に内蔵されていなくても外付けされていてもよい。
まず、本発明のコンプライアンス装置1は、図3に示すように、第1のプレート11上の3箇所の回転機構接続部(B1〜B3)と、第2のプレート12上の3箇所の回転機構接続部(E1〜E3)とを、第1〜3のリンク機構13a〜13c(長さL1〜L3)で第1,2の回転機構133,134を介して結合した構成とする。
各回転機構の位置を、Bx1=21.2mm,By1=21.2mm,Bx2=−29.0mm,By2=7.8mm,Bx3=7.8mm,By3=−29.0mm,ex1=−21.2mm,ey1=21.2mm,ex2=−7.8mm,ey2=−29.0mm,ex3=29.0mm,ey3=7.8mmとした。
また、下記の計算例ではコンプライアンス装置1は、X方向にのみ柔らかいバネのように動き、Y,θ方向には硬いバネのように動くアクティブコンプライアンスデバイスとして(KX=0.1N/mm,KY=1000N/mm,Kθ=1000N/rad)とし、慣性および粘性は省略した。
制御部14による制御動作では、図5に示すように、まず、コンプライアンス値設定部141は、各リンク機構13のコンプライアンス値を設定する(ステップST61)。
図6はこの発明の実施の形態1に係るコンプライアンス装置1をロボット51とハンド52との間に取り付けた場合を示す斜視図である。
図6に示すように、図1に示すコンプライアンス装置1を自動組立設備におけるロボット51とハンド52との間に取り付けて使用することで、ロボット51とパレット53に収納された組立対象の部品54との位置誤差を吸収し、過大な力がハンド52および部品54に加わることを回避することができる。その際、コンプライアンス値を自在に設定・変更できることで(アクティブコンプライアンスデバイス)、多種の部品や作業(きついはめあい部品の場合にはバネ定数設定値を大きくする、破損しやすい部品の場合にはバネ定数設定値を小さくするなど)に対応できる。また、XYθ方向のコンプライアンス値を独立して変更可能にすることで、複数方向からの作業がある場合(複数部品を組み立てる場合で、つきあて方向のことなる場合など)に対応できる。例えば、パレット53に収納された部品54をハンド52を用いてピックアップする際に、ハンド52と部品54とが位置誤差(部品54の寸法誤差、ロボット51の位置決め誤差)などにより精密に位置あわせできていない場合であっても、本発明のコンプライアンス装置1によりXYθ方向を柔らかくして、部品に負荷をかけずにピックアップし、その後の組み立て工程では、方向に応じて硬さを変えるなどして、複数の工程に対して適切な方向に適切な大きさの柔らかさを実現することができる。また、本発明の構成では、リニアアクチュエータ135がリンクの伸縮機構と一体化しており、第1,2のプレート11,12間に駆動機構やセンサが納まるので、小型化が可能となっている。
図7に示すように、図1に示すコンプライアンス装置1を部品54組立を行う治具55に設置することで、ロボット51と組立対象の部品54との位置誤差を吸収し、過大な力がハンド52および部品54に加わることを回避することができる。その際、平面内のXYθ方向のコンプライアンス値を独立して変更可能とすることで、多種の部品54や作業に対応できる。例えば、治具55に固定された部品54aにロボット51のハンド52で把持した部品54bを挿入する際に、Xやθ方向はハンド52によって部品がセンタリングされるため高い位置精度が出ているが、Y方向には位置がずれている場合がある。その場合、Y方向のみを柔らかく設定することで、ハンド52と部品54a,54bとが位置誤差(部品54a,54bの寸法誤差、ロボット51の位置決め誤差)などにより精密に位置あわせできていない場合であっても、本発明のコンプライアンス装置1によりその位置誤差を吸収することができる。
本発明のコンプライアンス装置1のように、コンプライアンス設定を各方向に個別に設定/変更できる構成は、下記のようなケースの作業で有効である。
このような作業の場合、ワーク56が治具55に固定されているため、部品54cの寸法ばらつきや、部品54cの搭載位置のばらつき、治具55aによるワーク56のクランプ位置のばらつき、ロボット51の位置決め誤差などにより、半田付けの際に、部品54cに過大な負荷を与えてしまう場合や、逆に半田コテがリード57a,57bに当たらずに離れてしまう場合がある。
そして、図10(a)に示すように、このコンプライアンス装置1により、リード57a側に半田付けするときにはX方向のバネ定数設定を小さく、θ方向とY方向のバネ定数設定を非常に大きくする。これにより、θ方向とY方向については位置決め状態で、X方向については半田コテを押し込み気味にすることで、リード57aに半田コテを確実にあてつつ、過大な負荷をかけずに半田付けを行うことができる。
このように、異なる工程を同一の治具55aを用いて実装することができるようになる。
11,12 第1,2のプレート
13,13a〜13c 第1〜3のリンク機構
14 制御部
51 ロボット
52 ハンド
53 パレット
54,54a〜54e 部品
55,55a 治具
56 ワーク
57a,57b リード
58a,58b パッド
131,132 第1,2のフレーム
133,134 第1,2の回転機構
135 リニアアクチュエータ
136 位置センサ
141 コンプライアンス値設定部
142 センサ値取得部
143 変位量計算部
144 推力計算部
145 推力出力部
146 コンプライアンス値変更判断部
541,542 面
Claims (2)
- 対向配置された第1,2のプレートと、
前記第1,2のプレート間に、前記第1,2のプレート面に対して三角形状となるように配置され、当該第1,2のプレートを対向面内で相対的に変位させる3つのリンク機構と、
前記各リンク機構の動作を制御する制御部とを備え、
前記リンク機構は、
第1,2のフレームと、
前記リンク機構の一端側に設けられ、前記第1のフレームを前記第1のプレートに対して回動自在に接続する第1の回転機構と、
前記リンク機構の他端側に設けられ、前記第2のフレームを前記第2のプレートに対して回動自在に接続する第2の回転機構と、
前記第1,2のフレーム間に推力を発生させるリニアアクチュエータと、
前記リニアアクチュエータによる前記第1,2のフレーム間の変位を検知する位置センサとを備え、
前記制御部は、XYθ座標系におけるコンプライアンス値であって、XYθ座標系における慣性、粘性、および弾性のうちの少なくとも一つを含むコンプライアンス値を設定するとともに、3つの前記位置センサにより検知された前記変位と、前記コンプライアンス値とに基づいて算出した推力により3つの前記リニアアクチュエータを制御し、かつ前記コンプライアンス値の変更が必要であると判断した場合に前記コンプライアンス値を変更することを特徴とするアクティブコンプライアンス装置。 - 前記制御部は、
前記第2のプレートで発生する前記コンプライアンス値を設定するコンプライアンス値設定部と、
前記位置センサによる検知結果を示すセンサ値を取得する変位取得部と、
前記変位取得部により取得されたセンサ値に基づいて、前記第1,2のフレーム間の変位量を計算する変位量計算部と、
前記変位量計算部により計算された前記第1,2のフレーム間の変位量と、前記コンプライアンス値とに基づいて、前記リニアアクチュエータに要する推力を計算する推力計算部と、
前記推力計算部により計算された推力を前記リニアアクチュエータに出力する推力出力部とを備えた
ことを特徴とする請求項1記載のアクティブコンプライアンス装置。
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JP2013129777A JP6278621B2 (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | アクティブコンプライアンス装置 |
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Family Applications (1)
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- 2013-06-20 JP JP2013129777A patent/JP6278621B2/ja not_active Expired - Fee Related
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