JP6278430B1 - 冊子綴じ部を有するプラスチックシート及びデータページ - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒンジとICシートを層の中央に配置することによって、熱加工時における反りを防止することができるとともに、ヒンジの綴じ部からデータページを外すことが防止可能なプラスチックシートを提供する。【解決手段】木綿等の天然繊維の両面をアクリル樹脂により積層した冊子綴じ部と、冊子綴じ部の両面の一部にポリカーボネート(PC)を積層した連結部を有する冊子綴じ部を有するプラスチックシートであり、パスポートのヒンジに使用可能な技術である。【選択図】図1

Description

本発明は、パスポートにデータページを綴じ込む際に使用するヒンジシートに関するものである。
近年におけるパスポートは、2001年9月に発生した世界同時多発テロ事件により、ICAO(International Civil Aviation Organization)が各国の入出国管理を厳しくするため、電子旅券の導入の取組を開始し、身分証としての重要性が一層高まっている。
パスポートは、ヒンジシートを介して、個人情報を記載したデータページを取り付けることから、悪意のある第三者が、ヒンジシートをパスポート本体から切り離し、データページを意図的に別のものに交換する改ざん又は偽造を防止する必要がある。
一般的に、パスポートに使用するヒンジシートは、綴じ部に引裂き強度、引張り強度等の特性も重要であるが、繰り返しの曲げに対しても十分な強度を有する必要があるため、柔軟性を有する樹脂等の素材で形成されている。
その一例として、織物状シートと、熱可塑性樹脂とから形成された複合ヒンジシートであって、織物状シートは、メッシュクロス又は不織布から成り、熱可塑性樹脂は、熱可塑性エラストマーを含む熱可塑性樹脂であり、織物状シートの開口部を熱可塑性樹脂で閉塞させたことを特徴とする複合ヒンジシートが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、熱可塑性樹脂(X)から成るシートと、熱可塑性樹脂(Y)から成る織物等から形成された複合ヒンジシートであって、熱可塑性樹脂(Y)は、熱可塑性エラストマーを含む混合物から選ばれる少なくとも1種から成る熱可塑性樹脂であり、熱可塑性樹脂(X)から成るシートと複合ヒンジシートが連結されたことを特徴とする電子パスポート用コンビネーションシートが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第5173085号公報 特許第5981935号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、織物状シートと熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性樹脂とから形成された複合ヒンジシートであるため、繰り返しの曲げに対しても十分な強度を有し、良好な柔軟性を奏する点で優れているが、当該複合ヒンジシートの隣接した層等にICシートを積層した場合に、表裏対称の層構造ではないため、後工程である熱加工時に反りが生じ、安定したICの読み取りができなくなるおそれがある。また、ヒンジシートプラスチックカードが厚くなることから、冊子形態としたパスポートとして使用する際の取扱いに支障を来す。
また、特許文献2の技術は、織物状シートと熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性樹脂を連結した構成であるため、十分な強度と良好な柔軟性を有し、パスポートに織物状シートの部分を綴じ込むことができるため生産性も良好であるが、悪意のある第三者が連結箇所を外すことにより、データページを改ざんされるおそれがある。また、複合ヒンジシートとコンビネーションシートの厚さが異なる場合に、段差ができ、成形不良が発生することから、ヒンジシートとコンビネーションシートの厚さを同じにすることが必須となり、設計上の制約がある。
本発明は、上記課題の解決を目的とするものであり、ヒンジとICシートを層の中央に配置することによって、熱加工時における反りを防止することができるとともに、ヒンジの綴じ部からデータページを外すことが防止可能なプラスチックシートを提供する。
本発明は、天然繊維層の両面に熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを除く。)から成る熱可塑性樹脂層を積層した冊子綴じ層(A)から成る冊子綴じ部と、冊子綴じ部に隣接し、冊子綴じ部と同じ積層構成の冊子綴じ層(B)の両面に熱可塑性樹脂層を積層した連結部を有し、冊子綴じ部と連結部は、冊子綴じ層(A、B)を介して一体化されていることを特徴とするデータページ用プラスチックシートである。
本発明は、天然繊維層が、木綿、絹、麻、セルロース繊維の少なくとも一つから成る布はく、織物、不織布、編物、シートであることを特徴とする冊子綴じ部を有するデータページ用プラスチックシートである。
本発明は、連結部と、連結部と連結された熱可塑性樹脂から成る中間シート層を有し、連結部と中間シート層の両面に熱可塑性樹脂から成るオーバーシート層を積層して成ることを特徴とするパスポート用データページである。
本発明のプラスチックシートは、冊子綴じ層の中間層に木綿等の天然繊維層を使用し、天然繊維層の両面にアクリル樹脂層を積層した三層構造であり、表裏対称の層構造であるため、後工程である熱加工時に生じる反りを防止することができる。
また、冊子綴じ層に連結層を積層した構成であるため、熱溶着後の連結部と中間シート層の厚さが同じになるように連結層で厚さを調整することができることから、冊子綴じ層と中間シート層を厚さの制約を受けずに選定できる。
さらに、中間シート層と連結部を熱溶着し、表裏からオーバーシート層を積層して熱溶着している構成であるため、連結箇所を外すことによる、データページの改ざんを防止することができる。
実施の形態における冊子綴じ部を有するプラスチックシート(A1)の一例図を示す。 実施の形態におけるデータページ(A2)の一例図を示す。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。
(冊子綴じ部を有するプラスチックシート)
図1に、実施の形態における冊子綴じ部を有するプラスチックシート(A1)を示す。図1(a)は、冊子綴じ部を有するプラスチックシート(A1)の平面図であり、冊子綴じ部(3a)は、連結部(5)と隣接する冊子綴じ層(3)から成る。詳細には、冊子綴じ部を有するプラスチックシート(A1)は、図1(a)のXX´断面図である図1(b)に示すように、天然繊維層(1)の両面に、熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを除く。)としてアクリル樹脂から成るアクリル樹脂層(2)を積層した冊子綴じ層(3)と、冊子綴じ層(3)の両面の一部に熱可塑性樹脂層(4)を積層して形成した連結部(5)を有し、連結部(5)と冊子綴じ部(3a)は、冊子綴じ層(3)を介して一体化されている。
(冊子綴じ層)
冊子綴じ層(3)は、天然繊維層(1)と、天然繊維層(1)の両面にアクリル樹脂層(2)を塗布して成る。アクリル樹脂層(2)を天然繊維層(1)両面に塗布することによって、厚さを均一とするとともに後述するポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)との熱溶着における反りを防止し、連結層との溶着が容易である。また、天然繊維は、熱可塑性エラストマーと異なり熱可塑性がないため、熱プレスした際に変形しない。さらに、天然繊維は、熱可塑性エラストマーより帯電性が低いため、ICチップへの影響が少ない。
天然繊維層(1)は、木綿、絹、麻、セルロース繊維等の布はく、織物、不織布、編物、シートにより形成される。前述した天然繊維は、天然のよりがあることから弾力性、かつ、柔軟性を有するため、ミシンにより綴じ代として糸綴じすることが容易となる。天然繊維層(1)の厚さは、0.02mm以上0.7mm以下である。0.02mm未満では、引張り強度が弱く、冊子綴じ部(3a)として十分な強度を得ることができない。一方、0.7mmを超えた場合は、後述する冊子構成としたときに、冊子が折りたたみにくくなる。
本実施形態では、熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを除く。)であるアクリル樹脂を使用したアクリル樹脂層(2)を使用しているが、熱可塑性エラストマーを含有しなければよく、公知の熱可塑性樹脂であるポリカーボネート(PC)又はポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、ポリビニル塩化物(PVC)等を使用することができる。熱可塑性エラストマーを除くのは、後述する連結部(5)との熱溶着における熱変形がしにくく、熱プレスした際に変形しないためである。なお、アクリル樹脂は、天然繊維との密着性が良好であり、安価であるため、本明細書では、アクリル樹脂層(2)により形成した例で説明する。
アクリル樹脂層(2)は、アクリル酸又はメタクリル酸のC1 〜C4 アルコールのエステルを主構成モノマーとする重合体又は共重合体を主成分とする、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の樹脂であり、熱可塑性アクリルエラストマーである、エチレン−メチルメタアクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−メチルアクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−メチル(メタ)アクリル酸エステル−(無水)マレイン酸共重合樹脂を含まなければよい。
また、アクリル樹脂は、耐候性が良いため、変色及び劣化しにくい。また、後述する冊子構成にする場合に、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)と熱溶着が容易であり、一般に広く普及している安価で種類も豊富な材料である。さらに、熱可塑性エラストマーより熱変形しにくく、熱プレスした際に変形しない。
アクリル樹脂層(2)の形成は、天然繊維層(1)の両面に前述したアクリル樹脂を塗布することにより形成される。アクリル樹脂層(2)の厚さは、天然繊維層(1)に対して片面が0.5%以上30%以下の厚さである。アクリル樹脂層(2)の厚さが0.5%未満の場合は、天然繊維層(1)の表面にアクリル樹脂が十分に浸透することができず、天然繊維層(1)を形成する繊維にほつれが発生しやすくなり、連結部(5)との溶着が弱くなる。アクリル樹脂層(2)が30%を超えた場合は、アクリル樹脂層(2)が厚くなることによって、冊子綴じ部(3a)の腰が強くなり過ぎ、冊子が折りたたみにくくなる。また、両面のアクリル樹脂層(2)の厚さは、同一であることが好ましいが、反りの生じない範囲で適宜設定できる。
アクリル樹脂層(2)の塗布は、アクリル樹脂を溶液の状態で天然繊維層(1)上に塗布し、乾燥固着することにより設けることができる。塗布方法は、特に限定されず、公知の方法である、スプレー、グラビアコーター、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコーター等が挙げられる。
(連結部)
連結部(5)は、冊子綴じ層(3)の一部の両面にポリカーボネート(PC)又はポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、ポリビニル塩化物(PVC)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)等の熱可塑性樹脂層(4)を積層して成る。熱可塑性樹脂層(4)は、両面が同系列の材質であればよく、好ましくは両面とも同じ材質であり、同系列の材料を2層、3層など複数層で形成してもよい。ポリカーボネート(PC)又はポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、ポリビニル塩化物(PVC)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)等を中間シート層(7)と材質を同一にすることによって、熱溶着することにより連結部(5)と中間シート層(7)が一体化し、連結部(5)と中間シート層(7)の連結箇所を外すことを防止することができる。
また、異なる材料を使用した場合でも、中間シート層(7)に対して対称構造とすることによって、反りを防止することができる。連結部(5)の厚さ(冊子綴じ層(3)と熱可塑性樹脂層(4)の厚さの合計)は、中間シート層(7)に比べて、100%以上200%以下である。同一又は厚くなるように選定すると熱溶着後の品質が良好になる。連結部(5)の厚さが中間シート層(7)に対して100%未満の場合は、熱溶着時に連結部(5)が受けるプレス圧力が弱くなることによる成形不良が発生する。連結部(5)の厚さが中間シート層(7)に対して200%を超えた場合は、中間シート層(7)部分が受けるプレス圧力が弱くなり、成形不良となる。これは、冊子綴じ層(3)の天然繊維が熱溶着時の圧力により潰されて薄くなることと、連結部(5)の樹脂が冊子綴じ層(3)へ浸透するものと推測される。
熱可塑性樹脂層(4)の厚さは、片面の厚さが0.03mm以上0.4mm以下である。0.03mm未満の場合は、腰が弱く、自らの摩擦によって発生する静電気によって1枚ずつ取り扱うことが難しくなり、工業的な生産が困難になる。0.4mmを超えた場合は、プラスチックシートが厚くなり過ぎ、冊子として取扱い性が低下する。両面の熱可塑性樹脂層(4)の厚さは、同一であることが好ましいが、反りの生じない範囲で適宜設定できる。
連結部(5)の長さは、0.3mm以上39mm以下である。0.3mm未満である場合は、後述する中間シート層(7)との連結部分が小さくなり、十分な強度を得られない。連結部(5)の長さが39mmを超えた場合は、パスポート冊子の寸法88mm×125mmの場合、中間シート層(7)にJIS6322−1に準拠したICインレイ(アンテナ寸法49mm×81mm)を内蔵させることができない。冊子綴じ部(3a)の長さは、0.3mm以上冊子寸法以下である。冊子綴じ部(3a)の長さが0.3mm未満の場合は、ミシンによる糸綴じが困難となる。長さの上限については、綴じた冊子寸法を超えた場合に、冊子としての取扱いが悪くなる。
次に、本発明のプラスチックシート(A1)を使用したデータページ(A2)の一例について説明する。
(データページ)
図2に、実施の形態におけるデータページ(A2)を示す。図2(a)は、データページ(A2)の平面図であり、冊子綴じ層(3)とデータページ部(6)を有する。詳細には、データページ(A2)は、図2(a)のXX´断面図である図2(b)に示すように、連結部(5)の一端に連結した中間シート層(7)と、連結部(5)と中間シート層(7)の両面にオーバーシート層(8)を積層したデータページ部(6)から成る。
中間シート層(7)は、ポリカーボネート(PC)、ポリビニル塩化物(PVC)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)等熱可塑性樹脂で形成され、内部にICチップ、アンテナを内蔵することができる。中間シート層(7)の厚さは、連結部(5)の厚さ(冊子綴じ層(3)と熱可塑性樹脂層(4)の厚さの合計)に比べて、50%以上100%以下である。中間シート層(7)の厚さを連結部(5)の厚さと同一又は薄くなるように選定すると熱溶着後の品質が良好になる。中間シート層(7)の厚さが連結部(5)の厚さに対して50%未満の場合は、熱溶着時に中間シート層(7)が受けるプレス圧力が弱くなることによる成形不良が発生する。中間シート層(7)の厚さが連結部(5)に対して100%を超えた場合は、連結部(5)の部分が受けるプレス圧力が弱くなり、成形不良となる。また、連結部(5)と材質を同一にするのは、連結箇所を外すことによる、データページの改ざんを防止するためである。
中間シート層(7)と連結部(5)の溶着は、熱溶着により形成される。形成方法は、特に限定されず公知の熱成型機、熱圧着機、超音波加工機等を使用し、ポリカーボネート(PC)、ポリビニル塩化物(PVC)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)を溶解温度まで加熱して溶融し、中間シート層(7)と連結部(5)を一体化する。
オーバーシート層(8)は、中間シート層(7)と同じ材質であるポリカーボネート(PC)、ポリビニル塩化物(PVC)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)等の熱可塑性樹脂から成る。オーバーシート層(8)は、中間シート層(7)と直接接触する層が同じ材質に対し、熱溶着で一体化した場合に、2層又は3層など複数層の構成とすることもできる。例えば、オーバーシート層(8)を複数層とした場合には、当該複数層の中に印刷シートやOVDシート(光学変化素子層)、レーザー発色シートを入れてもよい。
オーバーシート層(8)と中間シート層(7)を同一の材質にするのは、中間シート層(7)と連結部(5)を熱溶着により一体化させて、オーバーシート層(8)を剥がすことによる改ざんを防止するためである。
オーバーシート層(8)の厚さは、片面の厚さが0.03mm以上0.4mm以下である。0.03mm未満の場合は、腰が弱く、静電気によって1枚ずつ取り扱うことが難しくなり、工業的な生産が困難になる。0.4mmを超えた場合は、プラスチックカードが厚くなり過ぎ、パスポートとして取扱い性が低下する。
データページ部(6)は、オーバーシート層(8)を中間シート層(7)と連結部(5)の両面に、熱溶着により積層して形成される。形成方法は、特に限定されず公知の熱成型機、熱圧着機、超音波加工機等を使用し、オーバーシート層(8)、中間シート層(7)及び連結部(5)を形成するポリカーボネート(PC)、ポリビニル塩化物(PVC)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)を溶解温度まで加熱して溶融し、オーバーシート層(8)を中間シート層(7)及び連結部(5)と一体化して形成される。
本発明の実施例について、前述の実施の形態と同様に図1と図2を用いて説明をする。なお、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
本実施例は、製造例1として図1に示すプラスチックシート(A1)に、天然繊維層(1)に木綿を使用し、木綿の両面にアクリル樹脂層(2)を積層した冊子綴じ層(3)の一部の両面に熱可塑性樹脂層(4)としてポリカーボネート(PC)を積層して連結部(5)を形成した一例である。
(冊子綴じ層)
冊子綴じ層(3)は、木綿にアクリル樹脂を塗布したレーザークロス(厚さ0.2mm、寸法30mm(縦)×300mm(横):東洋クロス株式会社製)を使用した。
(冊子綴じ部を有するプラスチックシート)
熱可塑性樹脂層(4)は、ポリカーボネート(PC:商品名「WC−020」、厚さ0.15mm、寸法10mm(縦)×300mm(横):三菱ガス化学社製)とポリカーボネート(PC:商品名「WC−020」、厚さ0.10mm、寸法10mm(縦)×300mm(横):三菱ガス化学社製)を使用した。連結部(5)の作製は、SD型成形プレス機(株式会社ダンベル社製「SDOP−1042−2HC−AT−WC1V−PG3」)を使用し、160℃から199℃まで、30秒、1.5MPaの機械設定で熱圧着を行い、熱溶着後55℃まで冷却して作製した。
(データページ)
次に、図2に示すデータページ(A2)を、中間シート層(7)とオーバーシート層(8)に、ポリカーボネートを積層してデータページ部(6)を形成した。
オーバーシート層(8)は、ポリカーボネート(PC:商品名「LM−01」、厚さ0.1mm、寸法100mm(縦)×300(横)mm:三菱ガス化学社製)を使用した。
中間シート層(7)は、ポリカーボネート(PC:商品名:「WC−020」、厚さ0.4mm、寸法90mm(縦)×300mm(横):三菱ガス化学社製)を使用した。
中間シート層(7)と連結部(5)の溶着は、中間シート層(7)を冊子綴じ層(3)の連結部(5)側でそろえて、超音波溶着機で仮止めした。データページ部(6)は、オーバーシート層(8)を冊子綴じ層(3)と中間シート層(7)の両面に積層して超音波溶着機で仮止めした後、2枚のステンレス板の間に挟み、SD型成形プレス機(株式会社ダンベル社製「SDOP−1042−2HC−AT−WC1V−PG3」)を使用し、160℃から199℃まで、30秒、1.5MPaの機械設定で熱圧着を行い、熱溶着後55℃まで冷却した後、取り出すことによって、データページ(A2)を作製した。
同様に製造例2として、熱可塑性樹脂層(4)、中間シート層(7)及びオーバーシート層(8)にポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)に使用した他は、前述と同一の条件で、データページ(A2)を作製した。
熱可塑性樹脂層(4)は、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG:商品名「PG010M」、厚さ0.25mm、寸法10mm(縦)×150mm(横):太平化学製品社製)を使用した。連結部(5)の作製は、SD型成形プレス機(株式会社ダンベル社製「SDOP−1042−2HC−AT−WC1V−PG3」)を使用し、90℃から110℃まで、30秒、1.5MPaの機械設定で熱圧着を行い、熱溶着後55℃まで冷却して作製した。
中間シート層(7)は、非接触ICチップとアンテナを搭載したポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)製のICシートを使用した。
オーバーシート層(8)は、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG:商品名「PG010M」、厚さ0.10mm、寸法100mm(縦)×150mm(横):太平化学製品社製)を使用した。
前述と同様に超音波溶着機で仮止めした後、SD型成形プレス機(株式会社ダンベル社製「SDOP−1042−2HC−AT−WC1V−PG3」)を使用し、90℃から110℃まで、30秒、1.5MPaの機械設定で熱圧着を行い、熱溶着後55℃まで冷却して作製した。
製造例3として、熱可塑性樹脂層(4)に熱可塑性エラストマーとしてポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)に使用した他は、製造例1と同一の条件で、データページ(A2)を作製した。
熱可塑性樹脂層(4)は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC:商品名「ハイトレル」、厚さ0.15mm、寸法10mm(縦)×300mm(横):日本マタイ社製)とポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC:商品名「ハイトレル4001T−X04」、厚さ0.15mm、寸法10mm(縦)×300mm(横):日本マタイ社製)を使用した。連結部(5)の作製はSD型成形プレス機(株式会社ダンベル社製「SDOP−1042−2HC−AT−WC1V−PG3」)を使用し、140℃から170℃まで、30秒、1.5MPaの機械設定で熱圧着を行い、熱溶着後55℃まで冷却して作製した。
前述と同様に超音波溶着機で仮止めした後、SD型成形プレス機(株式会社ダンベル社製「SDOP−1042−2HC−AT−WC1V−PG3」)を使用し、160℃から199℃まで、30秒、1.5MPaの機械設定で熱圧着を行い、熱溶着後55℃まで冷却した後、取り出すことによって、データページ(A2)を作製した。
(評価)
次に、製造例1、製造例2及び製造例3の反りと、段差、連結部(5)の連結箇所を外せるか否か確認した。なお、反りの高さと段差の確認は、ノギス(株式会社ミツトヨ製 530−101 N15)を使用した。連結部(5)と中間シート層(7)の連結箇所を外せる否かは、カッターによる切断法により行った。
反りの高さ及び段差は、確認することができず、反りと段差のないデータページであることを確認できた。また、連結部(5)と中間シート層(7)の連結箇所が一体化していたため、外すことができなかった。
1 天然繊維層
2 アクリル樹脂層
3 冊子綴じ層
3a 冊子綴じ部
4 熱可塑性樹脂層
5 連結部
6 データページ部
7 中間シート層
8 オーバーシート層
A1 プラスチックシート
A2 データページ

Claims (2)

  1. 天然繊維層の両面に熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを除く。)から成る熱可塑性樹脂層を積層した冊子綴じ層(A)から成る冊子綴じ部と、
    前記冊子綴じ部に隣接し、前記冊子綴じ部と同じ積層構成の冊子綴じ層(B)の両面に表裏対称構造の熱可塑性樹脂層を積層した連結部を有し、
    前記連結部と隣接する位置に前記連結部と比較して50%〜100%の厚みで、かつ、熱可塑性樹脂から成る中間シート層を配置し、前記連結部及び前記中間シートの両面に前記中間シートと同じ熱可塑性樹脂から成るオーバーシート層を積層して固定することで、前記連結部と前記中間シートが隣接して一体化されていることを特徴とするパスポート用データページ。
  2. 前記天然繊維層が、木綿、絹、麻、セルロース繊維の少なくとも一つから成る布はく、織物、不織布、編物、シートであることを特徴とする請求項1記載のパスポート用データページ
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