JP6277238B1 - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】防漏壁を有する吸収性物品において、肌触りの悪化を抑制する。【解決手段】互いに交差する長手方向と横方向とを有する吸収体(11)と、前記吸収体(11)の前記横方向の両側に設けられ、表面に複数の第1溶着部(61)を有するシート部材(50s)からなる一対の防漏壁(50)と、を有し、前記防漏壁(50)は、前記長手方向に伸縮する弾性部材(52)を挟み込むようにして前記シート部材(50s)が厚さ方向に積層された積層部(50L)を有し、前記積層部(50L)の少なくとも一部の領域には、積層された前記シート部材(50s)を互いに接合する第2溶着部(62)が複数設けられており、前記第2溶着部(62)の面積は、前記第1溶着部(61)の面積よりも小さい。【選択図】図5

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来、吸収体の両側から着用者の肌側に起立する防漏壁が設けられたパンツ型の使い捨ておむつ等の吸収性物品が知られている。一般に、防漏壁には、吸収体によって吸収された排泄物が吸収性物品の外側に漏れることを防止するために、糸ゴム等の弾性部材を設けることによって収縮性が付与されており、着用者の脚周りにおけるフィット性を高めている。そして、防漏壁に弾性部材を配置する際には、防漏壁を構成する不織布等のシート部材を積層させ、その間に伸長させた状態の弾性部材を挟み込む方法が一般的である。例えば、特許文献1には、弾性部材を挟み込むようにして折り重ねられたシート部材を複数箇所で溶着(エンボス加工)することにより、弾性部材を配置する例が開示されている。
特開2016−93423号公報
特許文献1では、防漏壁において積層されたシート部材の全域に多数の溶着部を形成することにより、防漏壁の強度を高めている。しかし、該防漏壁は、吸収性物品の着用時において着用者の鼠径部に直接接触する部位であるため、過度に強度を高めると肌触りやフィット性が悪化したり、排泄物等が漏出したりするおそれがある。特に、防漏壁を構成するシート部材が不織布(例えばスパンボンド不織布等)である場合には、不織布表面に元からエンボス加工が施されている場合がある。このような場合、元から設けられているエンボス部と、積層された不織布同士を溶着する溶着部とが重複して、防漏壁における肌触りが余計に悪化するおそれがある。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、防漏壁を有する吸収性物品において、肌触りの悪化を抑制することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する長手方向と横方向とを有する吸収体と、前記吸収体の前記横方向の両側に設けられ、表面に複数の第1溶着部を有するシート部材からなる一対の防漏壁と、を有し、前記防漏壁は、前記長手方向に伸縮する弾性部材を挟み込むようにして前記シート部材が厚さ方向に積層された積層部を有し、前記積層部の少なくとも一部の領域には、積層された前記シート部材を互いに接合する第2溶着部が複数設けられており、前記第2溶着部の面積は、前記第1溶着部の面積よりも小さく、前記積層部において、前記第1溶着部が形成されている部分の厚さの平均値は、前記積層部において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値よりも大きく、前記積層部の前記長手方向の中央領域において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値は、前記積層部の前記長手方向の端部領域において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値よりも小さい、ことを特徴とする、吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、防漏壁を有する吸収性物品において、肌触りの悪化を抑制することができる。
おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。 展開且つ伸長状態であるおむつ1の平面図である。 図3Aは、図2中のA−A概略断面図である。図3Bは、図2中のB−B概略断面図である。 シート部材50sの表面に設けられた第1溶着部61について説明する図である。 積層部50Lに設けられた第2溶着部62の配置について説明する図である。 第2溶着部62の詳細について説明する図である。 積層部50Lの横方向における断面構造について説明する概略図である。 防漏壁50の積層部50Lの構造の変形例について説明する概略断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する長手方向と横方向とを有する吸収体と、前記吸収体の前記横方向の両側に設けられ、表面に複数の第1溶着部を有するシート部材からなる一対の防漏壁と、を有し、前記防漏壁は、前記長手方向に伸縮する弾性部材を挟み込むようにして前記シート部材が厚さ方向に積層された積層部を有し、前記積層部の少なくとも一部の領域には、積層された前記シート部材を互いに接合する第2溶着部が複数設けられており、前記第2溶着部の面積は、前記第1溶着部の面積よりも小さい、ことを特徴とする吸収性物品。
このような吸収性物品によれば、第1溶着部と第2溶着部とが重複して形成される確率を低くすることができる。したがって、第1溶着部と第2溶着部とが重複することによって、当該重複部分の剛性が高くなり肌触りを悪化させたり、第1溶着部と重複する部分において第2溶着部による溶着強度が弱くなったりすることを抑制できる。これにより、吸収性物品の着用時における防漏壁の肌触りの悪化を抑制し、また、防漏壁の積層部が剥がれてフィット性が損なわれること等を抑制することができる。
かかる吸収性物品であって、前記積層部では、前記横方向において前記シート部材が一方側から他方側に折り返されることによって、前記シート部材同士が前記厚さ方向に積層されている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、弾性部材を挟むようにして折り返されたシート部材が厚さ方向に積層された状態で第2溶着部によって互いに接合されるため、折り返されたシート部材の端が捲れたり剥がれたりすることを効果的に抑制できる。これにより、防漏壁が安定して形成され、肌触りやフィット性が悪化することをより抑制しやすくなる。
かかる吸収性物品であって、前記第2溶着部は、前記横方向において、前記弾性部材よりも前記他方側に設けられている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、横方向他方側(横方向外側)に折り返されているシート部材の間に挟み込まれた弾性部材が、横方向の他方側に離脱してしまうことを抑制できる。また、折り返されたシート部材同士が、第2溶着部によって横方向他方側端部付近にしっかりと接合されるため、積層部においてシート部材が剥がれたり捲れたりすることを抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記積層部の単位面積あたりに設けられる前記第2溶着部の面積の割合は、前記積層部の単位面積あたりに設けられる前記第1溶着部の面積の割合よりも小さい、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、第1溶着部と第2溶着部とが重複して形成される確率をさらに低くすることができる。これにより、肌触りが良好な防漏壁をより効率的に形成することができるようになる。
かかる吸収性物品であって、前記積層部の前記長手方向の中央領域において、所定の大きさの領域に設けられている前記第2溶着部の面積の割合は、前記積層部の前記長手方向の端部領域において、前記所定の大きさの領域と等しい大きさの領域に設けられている前記第2溶着部の面積の割合よりも小さい、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、長手方向の端部領域は、吸収性物品の着用時に着用者の胴回り付近に位置する領域であるため、着用者が身体を大きく動かした場合であっても積層部の接合が剥がれたりしないように、第2溶着部による接合強度を強くすることができる。一方、長手方向の中央領域は、吸収性物品の着用時に着用者の股下部に位置する領域であるため、第2溶着部が形成される割合を小さくすることで積層部の剛性が高くなり過ぎないようにして、鼠蹊部の肌触りが悪化しないようにすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記積層部において、前記第1溶着部が形成されている部分の厚さの平均値は、前記積層部において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値よりも大きいことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、第2溶着部による溶着強度が十分強くなり、積層部においてシート部材同士が剥がれたり、壁弾性部材が離脱したりすることを抑制しやすくなる。また、仮に第1溶着部と第2溶着部とが重複した位置に形成されたとしても、第1溶着部の上から、第2溶着部によってシート部材同士圧縮し、積層されたシート部材をしっかりと溶着することが可能となる。
かかる吸収性物品であって、前記積層部の前記長手方向の中央領域において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値は、前記積層部の前記長手方向の端部領域において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値よりも小さい、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、長手方向中央領域における溶着強度を、長手方向端部領域における溶着強度よりも強くすることができる。これにより、長手方向中央領域において、第2溶着部の面積率を低くしたとしても、長手方向中央領域全体における溶着強度は低くならず、積層されたシート部材が剥がれたり捲れたりすることを抑制することができる。
かかる吸収性物品であって、前記第2溶着部は、前記長手方向の一端側から他端側に沿って所定の間隔で並ぶことによりドット列を形成しており、前記積層部において、前記横方向の最も外側に配置された前記弾性部材と、前記横方向の最も内側に配置された前記ドット列との間の前記横方向における間隔は、前記積層部において、前記横方向の最も外側に配置された前記第2溶着部と、前記積層部の前記横方向の外側端との間の前記横方向における間隔よりも大きい、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、横方向の最も外側に配置された弾性部材と、横方向の最も内側に配置されたドット列との間の横方向における間隔(W50i)を広くすることにより、第2溶着部を形成する際に、エンボスローラーの押圧突起等が接触することにより、弾性部材が誤って切断されてしまうことが抑制される。また、横方向の最も外側に配置された第2溶着部と、積層部の横方向の外側端との間の横方向における間隔(W50о)を狭くすることにより、積層部の横方向外側端が捲れにくくなり、積層されたシート部材同士が剥がれてしまうことを抑制しやすくなる。
かかる吸収性物品であって、前記積層部において、前記シート部材の前記第1溶着部が形成されている面が、前記厚さ方向の内側になるように、前記前記シート部材が折り返されている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、積層部の肌側表面及び非肌側表面に第1溶着部が配置されないため、積層部の表面が平滑に形成されるようになる。したがって、吸収性物品の着用時において防漏壁の肌触りをより滑らかなものとすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記積層部において、前記第2溶着部の厚さ方向の一方側の深さと、前記第2溶着部の前記厚さ方向の他方側の深さとが異なる、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、積層されたシート部材が厚さ方向の一方側から他方側にしっかりと押し込まれるため、第2溶着部によるシート部材同士の溶着強度をより強くすることができる。
===実施形態===
<おむつ1の基本構成>
本実施形態で扱う吸収性物品の一例として、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」とも呼ぶ)の基本的な構成について説明する。図1は、おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。図2は、展開且つ伸長状態であるおむつ1の平面図である。図3Aは、図2中のA−A概略断面図であり、図3Bは、図2中のB−B概略断面図である。なお、図2における「伸長状態」とは、製品(おむつ1)を皺なく伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する前身頃部30等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。
このおむつ1は、図1のパンツ型状態において、互いに直交する三方向として縦方向と横方向と前後方向とを有している。そして、以下では、このパンツ型状態における縦方向の一方側及び他方側のことを、それぞれ「胴回り開口側」及び「股下側」とも言い、また、前後方向の前側及び後側のことを、それぞれ「腹側」及び「背側」とも言う。
一方、図2の展開状態においては、おむつ1は、互いに直交する三方向として長手方向と横方向と厚さ方向とを有している。そして、以下では、この展開状態における長手方向の一方側及び他方側のことを、それぞれ「腹側」及び「背側」とも言う。なお、展開状態における上記の横方向(幅方向に相当)は、パンツ型状態における上記の横方向と同じ方向である。また、展開状態の長手方向は、パンツ型状態の縦方向に沿った方向である。また、図3A及び図3Bに示すように、縦方向(長手方向)及び横方向と直交する「厚さ方向」のうち、着用対象者(着用者)の肌と当接する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。
本実施形態のおむつ1は、吸収性本体10と、股下外装部20と、前身頃部30と、後身頃部40と、を有する。そして、図2の展開状態から、吸収性本体10の長手方向(縦方向)の所定位置CL10を折り位置として同吸収性本体10が二つ折りされるとともに、この二つ折りの状態において互いに対向する前身頃部30及び後身頃部40が腹側サイド接合部30es及び背側サイド接合部40esにて溶着等で接合されると、これら前身頃部30及び後身頃部40が環状に繋がって、これにより、図1に示すような胴回り開口BH及び一対の脚回り開口LH,LHが形成されたパンツ型状態のおむつ1となる。
吸収性本体10は、尿等の排泄物を吸収する機能を有し、図2に示されるように平面視略長方形をなし、その長手方向をおむつ1の縦方向に沿わせつつ横方向の中央に配置されている。吸収性本体10は、液体吸収性の吸収体11と、トップシート12と、バックシート13とを有する。また、吸収性本体10の横方向の両側には、防漏壁50が設けられている。防漏壁50の詳細については後で説明する。
吸収体11は、パルプ繊維等の液体吸収性繊維を所定形状に成形したものであり、その内部には高吸収性ポリマー(所謂SAP)等が混入されている。また、同吸収体11の外周面を被覆する液透過性のコアラップシートが設けられていても良い。コアラップシートは、例えば、ティッシュペーパーや不織布等によって形成される。
トップシート12は、吸収体11の厚さ方向の肌側面に配置され、おむつ1の着用時に着用者の肌と当接する液透過性のシート部材である。本実施形態のトップシート12は、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等によって形成される。バックシート13は、吸収体11の厚さ方向の非肌側に配置された液不透過性且つ透湿性のシート部材であり、例えば樹脂フィルムによって形成される。バックシート13が設けられることによって、吸収体11によって吸収された尿等の水分が着用者の衣服側に移動(浸透)することが抑制される。
股下外装部20は、吸収性本体10(バックシート13)の非肌側に配置される外装部材であり、おむつ1の着用時に着用者の股下部に位置する部位である。本実施形態において、股下外装部20は例えばスパンボンド不織布等によって形成される。
前身頃部30は、吸収性本体10(バックシート13)の非肌側に配置される外装部材であり、おむつ1の着用時に着用者の腹側胴回り部に位置する部位である。前身頃部30は、厚さ方向に重ねられた上側外装シート32及び下側外装シート33を有する。図3Aに示されるように、上側外装シート32は厚さ方向の肌側に配置され、下側外装シート33は上側外装シート32よりも厚さ方向の非肌側に配置されている。下側外装シート33の縦方向上端部は上側外装シート32の縦方向上端部よりも縦方向の上側に突出しており、当該突出した部分は前身頃部30の縦方向(長手方向)上端30euの位置にて厚さ方向の肌側に折り返され、折り返し部33fを形成している。前身頃部30の上端30euが折り返し部33fによって覆われることにより、おむつ1の着用時において前身頃部30の上端エッジ(すなわち胴回り開口BH)が着用者の肌に食い込みにくくなり、腹側胴回り部における不快感を生じにくくすることができる。
また、上側外装シート32及び下側外装シート33の厚さ方向の間には、糸ゴム等の弾性部材が設けられている。本実施形態では、図2及び図3Aに示されるように、前身頃部30の横方向一端側端部と他端側端部との間の領域に、複数の腹側胴回り弾性部材31が所定の伸長倍率で横方向に伸長された状態で上側外装シート32と下側外装シート33との間に挟まれて接合されている。この腹側胴回り弾性部材31によって、おむつ1の前身頃部30に横方向の伸縮性が付与される。
なお、弾性部材の「伸長倍率」とは、弾性部材(糸ゴム)の自然長を1としたときの伸び度合いを示したものであり、例えば伸長倍率が1.2の場合、弾性部材は自然長から0.2だけ伸張していることになる。
後身頃部40は、吸収性本体10(バックシート13)の非肌側に配置される外装部材であり、おむつ1の着用時に着用者の背側胴回り部に位置する部位である。後身頃部40の構造は、前身頃部30と略同様である。すなわち、後身頃部40は、厚さ方向に重ねられた上側外装シート42及び下側外装シート43を有しており、下側外装シート43の縦方向上端部は上側外装シート42の縦方向上端部よりも縦方向の上側に突出しており、当該突出した部分は後身頃部40の縦方向(長手方向)上端40euの位置にて厚さ方向の肌側に折り返され、折り返し部43fを形成している。これにより、おむつ1の着用時において後身頃部40の上端エッジ(胴回り開口BH)が着用者の肌に食い込みにくくなり、背側胴回り部における不快感を生じにくくすることができる。
また、図2に示されるように、後身頃部40の横方向一端側端部と他端側端部との間の領域に、複数の背側胴回り弾性部材41が所定の伸長倍率で横方向に伸長された状態で上側外装シート42と下側外装シート43との間に挟まれて接合されている。この背側胴回り弾性部材41によって、おむつ1の後身頃部40に横方向の伸縮性が付与される。
<防漏壁50について>
次に、防漏壁50について説明する。防漏壁50は、吸収性本体10の横方向両側において、吸収性本体10の長手方向(おむつ1の縦方向)に沿って一対配置されており、おむつ1の着用時には吸収性本体10の両側部から起立して、排泄物がおむつ1の外側に漏出するのを抑制する。
本実施形態のおむつ1において、一対の防漏壁50はそれぞれシート部材50sによって形成されている。シート部材50sとしては、例えば、スパンボンド不織布やSMS(スパンボンドーメルトブローンースパンボンド)不織布等が用いられる。
図3Bに示されるように、シート部材50sの横方向の一方側部50sbは、吸収性本体10の厚さ方向の非肌側に配置され、バックシート13と股下外装部20との間に挟み込まれた状態で接合されている。また、吸収性本体10の横方向両側において、バックシート13とシート部材50sの一方側部50sbと間には、長手方向(縦方向)に伸縮可能な糸ゴム等の脚回り弾性部材51が設けられている。本実施形態では、複数(図3Bでは3本)の脚回り弾性部材51が、所定の伸長倍率で長手方向に伸長された状態でバックシート13と一方側部50sbとの間に挟まれて接合されており、当該脚回り弾性部材51によってシート部材50sに長手方向(縦方向)の伸縮性が付与される。この脚回り弾性部材51が配置された領域は、おむつ1の脚回り開口LHの一部となる部分であり、これにより、おむつ1の着用時において着用者の脚回りに対する脚回り開口LHのフィット性が向上する。
シート部材50sは横方向の所定位置f1にて横方向の外側から内側に折り返され、シート部材50sの横方向の他方側部50stが、厚さ方向の腹側において接着部56を介して吸収性本体10(トップシート12)に接合されている。なお、シート部材50sの横方向における「一方側部」及び「他方側部」とは、シート部材50s(防漏壁50)を横方向に展開した状態(不図示)における、横方向の「一方側」及び「他方側」を表している。図3Bの場合、「一方側」はシート部材50sの展開状態における横方向の内側に相当し、「他方側」はシート部材50sの展開状態における横方向の外側に相当する。
そして、シート部材50sの他方側部50stは、横方向の所定位置f2において、横一方側から他方側に折り返され、折り返された部分(折り返し部50stfとする)が他方側部50stと厚さ方向に積層された状態で接合される(図3B参照)。以下、このシート部材50sが積層された部分を積層部50Lとも呼ぶ。積層部50Lでは、シート部材50sのうち折り返し部50stfと、他方側部50stとの間に、長手方向(縦方向)に伸縮可能な糸ゴム等の防漏壁弾性部材52が設けられている。本実施形態では、複数(図3Bでは2本)の防漏壁弾性部材52が、所定の伸長倍率で長手方向に伸長された状態で積層部50Lの厚さ方向の間に挟まれて接合され、積層部50Lに長手方向(縦方向)に沿った伸縮力を付与している。おむつ1着用時には、当該防漏壁弾性部材52に付与される伸縮力の作用によって、シート部材50sの他方側部50st(積層部50L)が接着部56を起立基点として、厚さ方向の肌側に起立し、防漏壁50として機能する。なお、防漏壁弾性部材52による伸縮性は、図2の長手方向(縦方向)において、少なくとも、股下外装部20と重複する範囲に対して作用している。この防漏壁弾性部材52による伸縮性が作用する範囲の長手方向における長さが防漏壁弾性部材52の有効長となる。
なお、本実施形態の積層部50Lでは、1枚のシート部材50sを所定位置f2において折り返すことにより、シート部材50s同士を積層させることによって形成されていたが、積層部50Lは異なる部材によって形成されていても良い。例えば、2枚のシート部材(不織布)を厚さ方向に重ねて接合することにより、積層部50Lが形成されるのであっても良。このような場合でも、シート部材間に挟み込まれて接合された防漏壁弾性部材52の伸縮力の作用によって、防漏壁50を起立させることが可能である。
ここで、防漏壁50を形成するシート部材50s(不織布)について説明する。上述したように、本実施形態のシート部材50sはスパンボンド不織布やSMS不織布である。そして、これらの不織布の表面には、強度維持のための複数のエンボス(溶着部)が設けられている。以下、このエンボスを第1溶着部61とも呼ぶ。図4は、シート部材50sの表面に設けられた第1溶着部61について説明する図である。シート部材50sの表面には、図4に示されるような、横長の第1溶着部61が全域に亘って規則的に形成されている。溶着部のピッチは、縦方向及び横方向についてそれぞれ2〜6mm程度にすることが望ましく、この範囲であれば、不織布の強度を維持しつつ柔軟性を維持しやすくなる。本実施形態における第1溶着部61は、横方向に2.1mm、縦方向に0.4mmの矩形状であり、横方向に5mmのピッチで、縦方向に3.6mmのピッチで千鳥状に並んで形成されている。したがって、不織布の強度と柔軟性を両立しやすくなっている。
また、図4において、第1溶着部61は、4mm×5mmの範囲内に2個の割合で設けられている。したがって、シート部材50sの単位面積当たりに設けられる第1溶着部61の面積の割合(以下、「面積率」とも呼ぶ)は、(2.1mm×0.4mm)×2/(4mm×5mm)=0.084である。すなわち、シート部材50sにおける第1溶着部61の面積率は8.4%である。
続いて、防漏壁50の積層部50Lの詳細について説明する。積層部50Lでは、厚さ方向に積層されたシート部材50s同士がヒートシール等の溶着手段を用いて互いに接合されている。以下、この積層されたシート部材50s同士を接合する溶着部を第2溶着部62とも呼ぶ。図5は、積層部50Lに設けられた第2溶着部62の配置について説明する図である。図6は、第2溶着部62の詳細について説明する図である。
図5に示されるように、防漏壁50の積層部50Lには、ドット状の第2溶着部62が複数設けられている。第2溶着部62は、横方向において防漏壁弾性部材52が配置されている位置よりも横方向に外側に形成されている。これにより、積層部50Lにおいてシート部材50sによって厚さ方向に挟み込まれた防漏壁弾性部材52が横方向の外側(図5で横方向外側端50Le)から離脱してしまうことを抑制できる。また、折り返し部50stfの端部(横方向外側端50Le)が他方側部50stとしっかりと接合されるため、おむつ1着用時に防漏壁50の積層部50Lにおいて折り返し部50stfが剥がれたり捲れたりすることを効果的に抑制できる。
第2溶着部62は、長手方向(縦方向)の一端側から他端側に沿って所定の間隔で並ぶことによって、ドット列62Lを形成しており、本実施形態ではドット列62Lが横方向に所定の間隔で複数列形成されている。また、長手方向(縦方向)の中央領域と、該中央領域の長手方向両端側の端部領域とではドット列62Lの数が異なっている。具体的に、長手方向の中央領域では62L及び、62L2の2列のドット列62Lが形成されている。一方、長手方向の端部領域では、62L1〜62L3の3列のドット列が形成されている。なお、「中央領域」は、おむつ1着用時において着用者の股下部に配置される領域であり、図2において、少なくとも股下外装部20と重複する領域である。また、「端部領域」は、長手方向において少なくとも防漏壁弾性部材52による伸縮性が作用していない領域を含む領域である。
積層されたシート部材(不織布)同士を互いに接合する場合、十分な接合強度を維持するために、溶着部のピッチは、縦方向及び横方向についてそれぞれ1〜5mm程度とすることが望ましい。本実施形態では、図6に示されるように、ドット列62Lを形成する第2溶着部62は直径0.8mmの略円型であり、長手方向(縦方向)のピッチは4.235mmである。また、横方向に隣り合うドット列62L同士のピッチは2mmであり、隣り合うドット列62Lの間では各ドット(第2溶着部62)が千鳥状に配置されている。
これにより、十分な溶着強度を維持しやすくなっている。
そして、積層部50Lの長手方向の中央領域において第2溶着部62が形成されている範囲では、15mm×4.235mmの領域に2個の割合で第2溶着部62が設けられている。なお、15mmは積層部50Lの横方向における長さ(幅)であり、15mm×4.235mmの領域とは、図5の平面状態で示される積層部50Lを長手方向について4.235mmの幅で切り取った領域に相当する。したがって、長手方向の中央領域における第2溶着部62の面積率は、(0.4mm×0.4mm×3.14)×2/(15mm×4.235mm)×100=1.582%である。同様に、積層部50Lの長手方向の端部領域において第2溶着部62が形成されている範囲では、15mm×4.235mmの範囲に3個の割合で第2溶着部62が設けられている。したがって、長手方向の端部領域における第2溶着部62の面積率は、(0.4mm×0.4mm×3.14)×3/(15mm×4.235mm)×100=2.373%である。
長手方向の端部領域は、おむつ1着用時に着用者の腹側胴回り及び背側胴回り付近に位置する領域であり、当該領域において防漏壁50は起立せず、図3のように吸収性本体10と略平行な状態で着用者の身体と接触する。したがって、長手方向の両端領域では、おむつ1を着用した状態で着用者が身体を大きく動かした場合であっても積層部50Lの接合が剥がれたり捲れたりしないように、十分な接合強度を確保することが可能な割合(面積率=2.373%)で第2溶着部62を形成している。一方、長手方向の中央領域は、おむつ1着用時に着用者の股下部に位置する領域であり、当該中央領域では防漏壁50が着用者の鼠蹊部に押してられる。そのため、当該中央領域では第2溶着部62が形成される割合をなるべく小さくすることで(面積率=1.582%)、防漏壁50の積層部50Lの剛性が高くなり過ぎないようにして、鼠蹊部における肌触りが悪化しないようにしている。
ところで、上述したように、防漏壁50を構成するシート部材50sの表面には、あらかじめ複数の第1溶着部61が設けられている。したがって、積層部50Lには第1溶着部61と第2溶着部62とが両方形成されることになる。そして、積層部50Lの同じ領域に2種類の溶着部第1溶着部61及び第2溶着部62を形成する場合、両者が厚さ方向に重複して形成される場合がある。例えば、もともと第1の溶着部によってシート部材の剛性が高くなっている部分に重複してさらに第2の溶着部が形成されると、当該重複した部分ではシート部材の剛性がより高くなり、肌触りが悪化しやすくなるおそれがある。また、2つの溶着部が重複した場合、後から形成される第2の溶着部による溶着が不十分となり、積層されたシート部材同士の接合強度が弱くなり、シート部材が剥がれたり捲れたりするおそれがある。
これに対して、本実施形態のおむつ1では、第1溶着部61の面積(2.1mm×0.4mm=0.84mm2)に対して、第2溶着部62の面積(0.4mm×0.4mm×3.14=0.502mm2)を小さくすることで、第1溶着部61と第2溶着部62とが重複して形成される確率を低くしている。したがって、おむつ1では、防漏壁50の剛性が高くなりすぎたり、溶着不良が生じたりすることが効果的に抑制され、肌触りが良好な防漏壁50を形成することができる。従来のおむつでは、積層されたシート部材同士を確実に溶着するために、第2溶着部62に相当する溶着部が大きめに形成され、結果的に第1溶着部61と第2溶着部62とが重複しやすく、当該重複部の肌触りが悪化しやすくなっていた。しかし、本実施形態のおむつ1であれば、このような問題を解消することが可能である。
さらに、積層部50Lにおける各溶着部の面積率を比較すると、第1溶着部61が8.4%であるのに対して、第2溶着部62は1.582〜2.373%である。すなわち、積層部50Lにおいて、単位面積あたりに第2溶着部62が形成される割合は、単位面積あたりに第1溶着部61が形成されている割合の半分以下である。したがって、本実施形態では、第1溶着部61と第2溶着部62とが重複する可能性がより低くなり、肌触りが良好で積層部50Lが剥がれにくい防漏壁50をより効率的に形成することができる。
続いて、積層部50Lにおいて第1溶着部61及び第2溶着部62が形成されている部分の厚さに着目する。図7は、積層部50Lの横方向における断面構造について説明する概略図である。同図7に示されるように、積層部50Lではシート部材50s(図7の斜線部で表される)が横方向の所定位置f2において折り返され、防漏壁弾性部材52を挟み込んだ状態で厚さ方向に積層されている。そして、積層部50Lの表面には、第1溶着部61及び第2溶着部62がそれぞれ複数ずつ形成されている。なお、図7の例では、説明の簡略化のため、積層部50Lの肌側面に形成されている第1溶着部61と、積層部50Lの非肌側面に形成されている第1溶着部61とが、横方向において同じ位置に配置されている場合について示されている。但し、肌側と非肌側とで第1溶着部61の位置がずれていても良い。また、図7において第1溶着部61及び第2溶着部62の横方向の幅は、説明の便宜上、共に縮尺を変更して描いている。各溶着部61,62の実際の大きさは、図4及び図6で説明した通りである。
図7において、シート部材50sの厚さをt50とし、第1溶着部61が形成されている部分の厚さをt61とすると(t50>t61)、積層部50Lの厚さはt50×2で表され、積層部50Lにおいて第1溶着部61が形成されている部分の厚さの最小値はt61×2となる。なお、「第1溶着部61が形成されている部分の厚さの最小値」とは、図7のように肌側面と非肌側面とで第1溶着部61の位置が横方向に重複している場合における積層部50Lの厚さのことを言う。また、「厚さ」とは、積層部50Lの測定範囲中の複数箇所(例えば10か所)を、厚さ測定器(例えば、KEYENCE社製デジタルマイクロスコープVHX-2000)を用いて測定したn=10の結果の平均値である。
また、図7において、第2溶着部62が形成されている部分の厚さをt62とする。第2溶着部62が形成されている部分の厚さt62は、2層に重ねられたシート部材50sをしっかりと接合するため、第1溶着部61が形成されている部分の厚さt61×2よりもさらに薄くなるまで溶着を行っている(t61×2>t62)。すなわち、第2溶着部62を形成する際の圧縮力をより大きくすることで、第2溶着部の溶着強度を高めている。これにより、積層部50Lにおいてシート部材50s同士が剥がれたり、防漏壁弾性部材52が離脱したりすることを抑制しやすくなる。また、仮に第1溶着部61と第2溶着部62とが重複した位置に形成された場合であっても、t61×2>t62の関係を維持していれば、第1溶着部61をさらに圧縮して第2溶着部62が形成されるため、積層されたシート部材50をより確実に溶着することが可能である。
なお、図7に示されるように、第2溶着部62は、肌側面に形成される凹部62fと非肌側面に形成される凹部62bとを有し、凹部62fの深さd62fは、凹部62bの深さd62bよりも深くなっている。ここで言う「深さ」とは、シート部材50sの表面(肌側表面若しくは非肌側表面)と第2溶着部62の底部との間の厚さ方向における距離のことである(図7参照)。
第2溶着部62を形成する際には、厚さ方向に積層されたシート部材50sが長手方向に沿った搬送方向に搬送される間に、例えば、横方向に沿って回転軸が設置されたエンボスローラーの外周面に設けられた突起パターンを用いて、超音波溶着や熱溶着等の溶着が行われる。図7の場合、厚さ方向の肌側からエンボスローラーによる圧力がかけられるため、肌側面に形成される凹部62fの深さが深く形成される。一方、エンボスローラーによる圧力が解放されると、厚さ方向の非肌側に深く押し込まれていた凹部62fの底部が肌側に戻ろうとする復元力が作用し、凹部62fの非肌側面に深さの浅い凹部62bが形成される。そのため、第2溶着部62では、図7のように厚さ方向の肌側及び非肌側にそれぞれ凹部62f,62bを有した構造となる。
このように、厚さ方向の一方側の凹部(凹部62f)が他方側の凹部(凹部62b)よりも深くなるように第2溶着部62を形成することにより、積層されたシート部材50sが厚さ方向の一方側から他方側にしっかりと押し込まれ、シート部材同士の溶着強度をより強くすることができる。また、本実施形態では、第2溶着部62の面積が第1溶着部61の面積よりも小さく形成されるため、第2溶着部62の溶着強度が不十分となるおそれがある。そこで、第2溶着部62の凹部62f(凹部62b)がなるべく深くなるように強く溶着を行うことにより、積層部50Lにおけるシート部材50sの溶着強度を十分に確保することができるようになる。
また、おむつ1では、図5の長手方向(縦方向)中央領域に形成されている第2溶着部62の凹部62fの深さd62fc(不図示)が、長手方向端部領域に形成されている第2溶着部62の凹部62fの深さd62fe(不図示)よりも深くなっている(d62fc>d62fe)。第2溶着部62は上述したように、シート部材50s(防漏壁50)が搬送方向に搬送されながらエンボスローラーによって厚さ方向に加圧されることによって形成される。エンボスローラーの外周面には、横方向に沿って3列の突起パターンが設けられている領域と、横方向に沿って2列の突起パターンが設けられている領域とが交互に形成されている。そして、3列の突起パターンが押し付けられることにより、積層部50Lの長手方向端部領域には3列のドット列62L1〜62L3が形成される。一方、2列の突起パターンが押し付けられることにより、積層部50Lの長手方向中央領域には2列のドット列62L及び62L2が形成される。
この工程を通して、積層部50Lに対してエンボスローラーが押し付けられる力(すなわち、厚さ方向の圧縮力)は一定であることから、突起パターンが2列の部分では、突起パターンが3列の部分よりも1個当たりの突起パターンに作用する圧力が大きくなる。そのため、長手方向中央領域に形成される2列のドット列62L1及び62L2を形成する第2溶着部62の深さd62fcは、長手方向端部領域における3列のドット列62L1〜62L3を形成する第2溶着部62の深さd62feよりも深くなり、溶着強度がより強くなる。したがって、長手方向中央領域では第2溶着部62の面積率を低くしても(図5参照)、積層部50Lにおいて積層されているシート部材50sが剥がれたり捲れたりすることが抑制される。なお、長手方向端部領域における凹部62fの深さd62feと、長手方向中央領域における凹部62fの深さd62fcとが異なっていたとしても、第2溶着部62の面積自体は同じである。したがって、長手方向中央領域において、凹部62fの深さd62fcを深くすることによって、肌触りが悪化するといった問題は生じにくい。
また、図5に示されるように、おむつ1では、積層部50Lに設けられた複数の防漏壁弾性部材52のうち横方向の最も外側に配置された防漏壁弾性部材52と、複数の第2溶着部62のうち横方向の最も内側に配置された第2溶着部62(すなわちドット列62L1)との横方向の間隔W50iが、積層部50Lに設けられた複数の第2溶着部62のうち横方向の最も外側に配置された第2溶着部62(すなわちドット列62L3)と積層部50Lの横方向外側端50Leとの横方向の間隔W50оよりも広い。間隔W50iを広くすることにより、第2溶着部62(ドット列62L1)を形成する際に、エンボスローラーの突起パターンが防漏壁弾性部材52と接触しにくくなる。これにより、防漏壁弾性部材52が誤って切断されてしまうことが抑制される。一方、間隔W50оを狭くすることにより、積層部50Lの横方向外側端50Leが捲れにくくなり、積層されたシート部材50s同士が剥がれてしまうことを抑制しやすくなる。
<変形例>
図8は、防漏壁50の積層部50Lの構造の変形例について説明する概略断面図であり、図7に対応する図である。図7の例では、複数の第1溶着部61が厚さ方向の外側に位置していた。すなわち、第1溶着部61が厚さ方向の肌側表面及び非肌側表面に配置されるように、シート部材50sが所定位置f2にて折り返されていた。これに対して、変形例では、複数の第1溶着部61が厚さ方向の内側に位置するようにシート部材50sが折り返されることによって積層部50Lが形成される。言い換えると、シート部材50sで第1溶着部61が形成されている面が、厚さ方向の内側になるようにシート部材50sが折り返されている。つまり、変形例の積層部50Lにおいて、第1溶着部61は厚さ方向の内側に挟み込まれた状態となる。
これにより、積層部50Lの表面には第2溶着部62のみが配置された状態となり、図7の場合と比較して、該積層部50Lの表面が平滑に形成されるようになる。したがって、おむつ1着用時において防漏壁50の肌触りをより滑らかなものとすることができる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、胴回り弾性部材や防漏壁弾性部材として、糸ゴムを用いる例について説明されていたが、これらの弾性部材は所謂糸ゴム等の線状弾性部材に限られるものではない。例えば、所定の幅を有する平面状(帯状の)弾性部材が用いられても良い。また、前身頃部30や後身頃部40を構成するシート部材を、伸縮性を有するシート部材(例えば伸縮性不織布)とすることで、糸ゴム等の弾性部材を別途設ける必要のない構成としても良い。
1 おむつ(パンツ型使い捨ておむつ)、吸収性物品、
10 吸収性本体、
11 吸収体、12 トップシート、13 バックシート、
20 股下外装部、
30 前身頃部、30es 腹側サイド接合部、30eu 上端、
31 腹側胴回り弾性部材、
32 上側外装シート、33 下側外装シート、33f 折り返し部、
40 後身頃部、40es 背側サイド接合部、40eu 上端、
41 背側胴回り弾性部材、
42 上側外装シート、43 下側外装シート、43f 折り返し部、
50 防漏壁、50s シート部材、
50sb 一方側部、50st 他方側部、50stf 折り返し部、
50L 積層部、
51 脚回り弾性部材、52 防漏壁弾性部材、56 接着部、
61 第1溶着部、
62 第2溶着部、62L ドット列、62L1〜62L3 ドット列、
62f 凹部、62b 凹部、
f1,f2 所定位置、
t50 厚さ(シート部材50s)、
t61 厚さ(第1溶着部61)、t62 厚さ(第2溶着部62)、
W50i 間隔、W50о 間隔、
BH 胴回り開口、LH 脚回り開口、
CL10 所定位置

Claims (8)

  1. 互いに交差する長手方向と横方向とを有する吸収体と、
    前記吸収体の前記横方向の両側に設けられ、表面に複数の第1溶着部を有するシート部材からなる一対の防漏壁と、
    を有し、
    前記防漏壁は、前記長手方向に伸縮する弾性部材を挟み込むようにして前記シート部材が厚さ方向に積層された積層部を有し、
    前記積層部の少なくとも一部の領域には、積層された前記シート部材を互いに接合する第2溶着部が複数設けられており、
    前記第2溶着部の面積は、前記第1溶着部の面積よりも小さく、
    前記積層部において、前記第1溶着部が形成されている部分の厚さの平均値は、
    前記積層部において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値よりも大きく、
    前記積層部の前記長手方向の中央領域において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値は、
    前記積層部の前記長手方向の端部領域において、前記第2溶着部が形成されている部分の厚さの平均値よりも小さい、ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記積層部では、前記横方向において前記シート部材が一方側から他方側に折り返されることによって前記シート部材が前記厚さ方向に積層されている、ことを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品であって、
    前記第2溶着部は、前記弾性部材よりも前記横方向の前記他方側に設けられている、ことを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記積層部の単位面積あたりに設けられる前記第2溶着部の面積の割合は、
    前記積層部の単位面積あたりに設けられる前記第1溶着部の面積の割合よりも小さい、ことを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項4に記載の吸収性物品であって、
    前記積層部の前記長手方向の中央領域において、所定の大きさの領域に設けられている前記第2溶着部の面積の割合は、
    前記積層部の前記長手方向の端部領域において、前記所定の大きさの領域と等しい大きさの領域に設けられている前記第2溶着部の面積の割合よりも小さい、ことを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記第2溶着部は、前記長手方向の一端側から他端側に沿って所定の間隔で並ぶことによりドット列を形成しており、
    前記積層部において、前記横方向の最も外側に配置された前記弾性部材と、前記横方向の最も内側に配置された前記ドット列との間の前記横方向における間隔は、
    前記積層部において、前記横方向の最も外側に配置された前記第2溶着部と、前記積層部の前記横方向の外側端との間の前記横方向における間隔よりも大きい、ことを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記積層部において、前記シート部材の前記第1溶着部が形成されている面が、前記厚さ方向の内側になるように、前記シート部材が折り返されている、ことを特徴とする吸収性物品。
  8. 互いに交差する長手方向と横方向とを有する吸収体と、
    前記吸収体の前記横方向の両側に設けられ、表面に複数の第1溶着部を有するシート部材からなる一対の防漏壁と、
    を有し、
    前記防漏壁は、前記長手方向に伸縮する弾性部材を挟み込むようにして前記シート部材が厚さ方向に積層された積層部を有し、
    前記積層部の少なくとも一部の領域には、積層された前記シート部材を互いに接合する第2溶着部が複数設けられており、
    前記積層部において、前記第2溶着部の厚さ方向の一方側の深さと、前記第2溶着部の前記厚さ方向の他方側の深さとが異なる、ことを特徴とする吸収性物品。
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