以下、本発明によるナビゲーション装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、本実施の形態において説明する各情報の形式、内容などは、あくまで例示であり、各情報の持つ意味を示すことができれば、形式、内容などは問わない。
(実施の形態1)
本実施の形態において、2以上のゾーンを有する場所内において、現在位置が属するゾーンを特定し、当該ゾーンから、当該場所内の目的地までの経路を探索するナビゲーション装置1について説明する。
なお、本実施の形態におけるナビゲーション装置1は、例えば、ナビゲーション機能を備える携帯端末などである。また、ナビゲーション装置1は、通常、人が所有するものである。
図1は、本実施の形態におけるナビゲーション装置1のブロック図である。
ナビゲーション装置1は、場所地図情報格納部101、ユーザ属性情報格納部102、閲覧関連情報格納部103、訪問地点関連情報格納部104、現在位置情報取得部105、現在ゾーン特定部106、受付部107、経由地情報取得部108、経路探索部109、出力部110を備える。また、経路探索部109は、出発地決定手段1091、経路探索手段1092を備える。
場所地図情報格納部101には、場所地図を示す情報である場所地図情報が格納される。「場所地図」とは、場所の地図である。また、「場所」とは、ある一定以上の広さおよび2以上のゾーンを有する場所である。「場所」は、例えば、ショッピングモールや、レジャー施設などである。レジャー施設は、例えば、遊園地や、動物園などである。また、「場所」は、例えば、2以上の階を有していてもよい。
また、「ゾーン」とは、「場所」内の区画や、区域、領域などである。また、「ゾーン」とは、通常、ユーザが見渡せる広さの区画などごとに「場所」を2以上に分割した際の当該一の区画などである。「ユーザが見渡せる広さ」とは、例えば、ユーザが認知可能な広さや、ユーザが識別可能な広さなどであってもよい。また、「ゾーン」は、通常、他のゾーンと隣接しているが、他のゾーンと隣接していなくてもよい。また、「ゾーン」は、例えば、「エリア」や、「コーナー」などと称してもよい。また、「ゾーン」の形状は、問わない。
また、「場所」および「ゾーン」は、通常、1以上の地点を有する。「地点」は、場所内またはゾーン内の地点であればよい。つまり、「地点」は、「ゾーン」に属する地点であってもよいし、「ゾーン」に属さない地点であってもよい。また、「地点」の種類や内容などは、問わない。
また、「場所」には、例えば、位置を特定することが可能な情報が乗せられた電波を発信する装置が備えられていることが好適である。当該「位置を特定することが可能な情報」とは、例えば、位置情報である。位置情報の詳細については、後述する。また、当該「電波を発信する装置」は、例えば、携帯電話の基地局や、無線LANのアクセスポイントなどである。
また、「場所」は、通常、1以上の通路を有する。「通路」は、通常、人などが往来する通常の通路(以下、適宜、通常通路)と、階間を移動する手段(以下、適宜、階間移動手段)である。階間移動手段は、例えば、階段、エスカレータ、エレベータなどである。また、
また、「場所地図情報」は、通常、ゾーンを示す2以上のゾーン情報を有する。「ゾーン情報」は、通常、ゾーンの位置を示す1以上の位置情報を有する。位置は、通常、経緯度であるが、場所地図上の座標であってもよい。また、位置には、通常、いわゆる高さ(高度)も含まれる。高さは、例えば、階数であってもよい。また、当該「1以上の位置情報」により、ゾーンの範囲が示される。また、当該「1以上の位置情報」により、ゾーンの形状も示される。つまり、「ゾーン情報」は、通常、ゾーンの形状に応じた数の位置情報を有する。
例えば、ゾーンの形状が四角形である場合、ゾーン情報は、当該四角形の各頂点の位置を示す4つの位置情報を有する。また、ゾーンの形状が円である場合、ゾーン情報は、例えば、当該円の中心の位置を示す位置情報と、当該円の半径を示す情報とを有する。また、ゾーンの形状が円である場合、ゾーン情報は、例えば、当該円の輪郭線を構成する1以上の各点に対応する位置を示す位置情報を有していてもよい。
また、「ゾーン情報」は、例えば、ゾーンの名称を示す情報や、ゾーンを識別する情報などを有していてもよい。また、「ゾーン情報」が有する情報を、以下、適宜、「ゾーン関連情報」とする。
また、「場所地図情報」は、通常、地点を示す1以上の地点情報を有する。「地点情報」は、通常、1以上の地点関連情報を有する。また、「1以上の地点関連情報」とは、通常、「1種類以上の地点関連情報」を意味する。また、「地点関連情報」とは、地点に関する情報である。また、「地点関連情報」は、地点特定情報と、地点属性情報とに分類することができる。「地点特定情報」とは、地点を特定することが可能な情報である。また、「地点属性情報」とは、地点の属性を示す情報である。また、当該「属性」は、例えば、特性や特徴などを含み、広く解する。
また、上記「地点特定情報」は、例えば、地点の名称や、地点の位置、地点の住所、地点の電話番号、地点の解説などを示す情報である。また、「地点特定情報」は、例えば、地点を識別する情報であってもよい。また、上記「地点属性情報」は、例えば、地点の種類や、地点の対象年齢、地点の対象年齢層、地点の対象性別、地点の対象血液型、地点の対象趣味などを示す情報である。「地点の対象年齢」とは、地点が対象とされる年齢である。また、「地点の対象年齢層」や、「地点の対象性別」なども、当該「地点の対象年齢」と同様の意味である。
また、「地点関連情報」には、例えば、地点関連情報の種類を示す情報が対応付いていてもよい。当該「種類」とは、上記のとおり、例えば、名称や、位置、住所、電話番号、解説、識別子、対象年齢、対象年齢層、対象性別、対象血液型、対象趣味などである。また、「地点情報」には、地点情報を識別する情報が対応付いていてもよい。
また、「場所地図情報」は、通常、通路を示す1以上の通路情報を有する。「通路情報」は、通常、通路の両端の位置や、通路のスコアを示す情報を有する。当該「スコア」は、通常、後述の経路探索部109が経路探索に用いる情報である。つまり、当該「スコア」は、経路探索に用いるコストと考えてよい。また、当該「スコア」は、例えば、通路の距離や、通路の幅などに基づくものである。また、「通路情報」は、例えば、通路の名称を示す情報や、通路を識別する情報、通路の両端の位置に対応する地点の名称を示す情報などを有していてもよい。また、「通路情報」には、通路情報を識別する情報が対応付いていてもよい。
また、場所地図情報格納部101に格納される場所地図情報の数は、通常、1以上である。つまり、場所地図情報格納部101には、通常、1以上の場所ごとの場所地図情報が、合計1以上格納される。また、1以上の各場所地図情報には、場所を識別する情報が対応付いていてもよい。
また、上記、ゾーンの名称を示す情報や、地点の名称を示す情報、通路の名称を示す情報など、名称を示す情報を、以下、適宜、「名称情報」とする。また、上記、地点の種類を示す情報や、地点関連情報の種類を示す情報など、種類を示す情報を、以下、適宜、「種類情報」とする。また、上記、ゾーンを識別する情報や、地点を識別する情報、地点情報を識別する情報など、何かを識別する情報を、以下、適宜、「識別情報」とする。
ユーザ属性情報格納部102には、ユーザの属性を示す情報である1以上のユーザ属性情報が格納される。「ユーザ」とは、ナビゲーション装置1を所有している一のユーザである。また、「1以上のユーザ属性情報」とは、通常、「1種類以上のユーザ属性情報」を意味する。また、「ユーザ属性情報」は、例えば、ユーザの年齢や、ユーザの年齢層、ユーザの性別、ユーザの血液型、ユーザの趣味などを示す情報である。また、「ユーザ属性情報」には、ユーザ属性情報の種類を示す情報が対応付いていてもよい。当該「種類」とは、上記のとおり、例えば、年齢や、年齢層、性別、血液型、趣味などである。また、1種類以上のユーザ属性情報から構成される情報を、ユーザ情報としてもよい。言い換えると、1種類以上のユーザ属性情報を有する情報を、ユーザ情報としてもよい。
閲覧関連情報格納部103には、1以上の閲覧関連情報が格納される。「閲覧関連情報」とは、ユーザが過去に閲覧した地点関連情報に関する情報である。また、「閲覧関連情報」は、通常、地点関連情報である。また、「閲覧関連情報」は、例えば、1種類以上の地点関連情報のうちの、予め決められた種類の地点関連情報であることが好適である。また、当該「種類」は、通常、ユーザが閲覧することが想定される種類である。当該「種類」は、例えば、名称や、住所、電話番号、解説、対象年齢、対象年齢層、対象性別、対象血液型、対象趣味などである。また、「閲覧関連情報」は、例えば、地点情報を識別する情報および地点関連情報の種類を示す情報であってもよい。当該「地点情報を識別する情報」は、例えば、地点を識別する情報であってもよい。つまり、「閲覧関連情報」は、閲覧した地点関連情報を特定することが可能な情報であればよい。
また、閲覧関連情報格納部103に閲覧関連情報が蓄積される手順は、例えば、以下のとおりである。
(1)後述の出力部110が、場所地図情報を出力する。
(2)ユーザが、出力されている場所地図情報が示す場所地図の中から1つの地点を選択する。
(3)後述の受付部107が、(2)での選択に応じて地点選択指示を受け付ける。
(4)図示しない閲覧関連情報取得部が、(3)で受け付けた地点選択指示により選択された地点を示す地点情報が有する地点関連情報のうち、予め決められた種類の地点関連情報を、場所地図情報格納部101から取得する。
(5)図示しない蓄積部が、(4)で取得した地点関連情報を、閲覧関連情報として閲覧関連情報格納部103に蓄積する。
(6)後述の出力部110が、(4)で取得した地点関連情報を出力する。
なお、上記(4)において、「予め決められた種類の地点関連情報」は、例えば、すべての種類の地点関連情報であってもよい。
また、上記(4)において、閲覧関連情報取得部は、例えば、予め決められた種類の地点関連情報の取得と共に、当該地点関連情報を有する地点情報を識別する情報および当該地点関連情報の種類を示す情報を、場所地図情報格納部101から取得してもよい。この場合、(5)において、蓄積部は、例えば、当該地点情報を識別する情報および当該地点関連情報の種類を示す情報を、閲覧関連情報として閲覧関連情報格納部103に蓄積する。
また、上記(5)と(6)の順序は、入れ替わってもよい。
また、閲覧関連情報には、例えば、日時を示す情報(以下、適宜、日時情報)が対応付いていてもよい。当該日時は、例えば、閲覧関連情報が閲覧関連情報格納部103に蓄積された日時や、ユーザが地点関連情報を閲覧した日時などである。
また、閲覧関連情報格納部103には、例えば、他の装置からナビゲーション装置1に送信され、ナビゲーション装置1が受信した地点関連情報が蓄積されてもよい。当該「他の装置」とは、例えば、ユーザが地点関連情報を閲覧した端末装置である。
訪問地点関連情報格納部104には、1以上の訪問地点関連情報が格納される。「訪問地点関連情報」とは、ユーザが同一日に訪問した地点に関する情報である。「同一日」とは、ユーザが場所に訪問した日と同一の日(当日)である。また、「同一日」は、例えば、当日の前日以前の日であってもよい。また、「訪問地点関連情報」は、通常、地点関連情報である。つまり、「訪問地点関連情報」は、通常、訪問した地点を特定することが可能な情報である地点特定情報、または、訪問した地点の属性を示す情報である地点属性情報である。また、「訪問地点関連情報」は、例えば、1種類以上の地点関連情報のうちの、予め決められた種類の地点関連情報であることが好適である。当該「種類」は、例えば、名称や、位置、電話番号、種類、対象年齢、対象年齢層、対象性別、対象血液型、対象趣味などである。また、「訪問地点関連情報」は、例えば、地点情報を識別する情報であってもよい。
また、訪問地点関連情報格納部104に訪問地点関連情報が蓄積される手順は、例えば、以下のとおりである。
(1)図示しない訪問地点関連情報取得部が、滞在時間が予め決められた時間以上である地点を示す地点情報が有する地点関連情報を、場所地図情報格納部101から取得する。
(2)図示しない蓄積部が、(1)で取得した地点関連情報を、訪問地点関連情報として訪問地点関連情報格納部104に蓄積する。
なお、上記(1)において、「滞在時間」とは、地点に滞在している時間である。また、「滞在時間」は、例えば、ある1つの地点について、当該地点の位置と現在位置との距離が予め決められた距離以下である時間である。また、「滞在時間」は、例えば、地点が範囲を有しており、現在位置が、当該範囲内にある時間であってもよい。
また、上記(1)において、訪問地点関連情報取得部は、例えば、地点関連情報の代わりに、訪問した地点を示す地点情報を識別する情報を取得してもよい。この場合、(2)において、蓄積部は、通常、当該地点情報を識別する情報を、訪問地点関連情報として訪問地点関連情報格納部104に蓄積する。
また、訪問地点関連情報には、例えば、日時を示す情報(以下、適宜、日時情報)が対応付いていてもよい。当該日時は、例えば、訪問地点関連情報が訪問地点関連情報格納部104に蓄積された日時や、ユーザが地点を訪問した日時などである。
現在位置情報取得部105は、場所内での現在位置を示す位置情報を取得する。当該「場所内での現在位置を示す位置情報」を、以下、適宜、「現在位置情報」とする。また、現在位置情報取得部105は、通常、定期的に現在位置情報を取得する。また、現在位置情報取得部105は、通常、1以上の異なる位置情報を電波により受信する。言い換えると、現在位置情報取得部105は、通常、位置情報が乗せられた電波を受信することにより、位置情報を受信する。また、当該「1以上の異なる位置情報」は、通常、当該電波を発信している携帯電話の基地局や、無線LANのアクセスポイントなどの位置を示す情報である。そして、現在位置情報取得部105は、当該受信した1以上の異なる位置情報を用いて、現在位置情報を算出する。また、このとき、現在位置情報取得部105は、通常、当該受信した電波の強度も用いて、現在位置情報を算出する。なお、受信した位置情報および電波の強度を用いて、現在位置情報を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
また、現在位置情報取得部105は、例えば、受信した1以上の電波のうち、強度および受信時間が予め決められた条件(以下、適宜、電波条件)を満たす電波により受信した1以上の異なる位置情報を用いて、現在位置を示す位置情報を算出してもよい。「受信時間」とは、電波が受信できている間の時間である。言い換えると、「受信時間」とは、電波が受信できるようになった時刻から、電波が受信できなくなった時刻までの時間である。また、「電波条件」は、通常、電波の強度や、電波の受信時間などに関する条件である。また、「電波条件」は、例えば、受信できた電波の本数(以下、適宜、受信本数)に関する条件であってもよい。「電波条件」は、例えば、電波の強度が予め決められた強度以上であることや、電波の受信時間が予め決められた時間以上であること、電波の受信本数が予め決められた本数以上であることなどである。
また、現在位置情報取得部105は、通常、衛星航法システム(GPS受信機など)や、移動体通信用の基地局から位置情報を受信する装置、無線LANのアクセスポイントから位置情報を受信する装置などから、位置情報を取得する。この場合、現在位置情報取得部105は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。また、現在位置情報取得部105の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。
現在ゾーン特定部106は、現在ゾーンを特定する。「現在ゾーン」とは、ユーザが現在居るゾーンである。言い換えると、「現在ゾーン」とは、現在位置が属するゾーンである。また、「現在ゾーンを特定する」とは、現在ゾーンを示すゾーン情報(以下、適宜、現在ゾーン情報)を取得することである。当該「ゾーン情報」は、例えば、ゾーン情報が有する1種類以上のゾーン関連情報のうちの、いずれかの種類のゾーン関連情報であってもよい。また、現在ゾーン特定部106は、通常、現在ゾーン情報を、場所地図情報格納部101から取得する。
具体的に、現在ゾーン特定部106は、通常、現在位置情報を用いて、現在ゾーンを特定する。ここで、場所地図情報が有するゾーン情報は、ゾーンの範囲を示す1以上の位置情報を有する。従って、現在ゾーン特定部106は、通常、場所地図情報が有する1以上の各ゾーン情報について、当該ゾーン情報が有する1以上の位置情報により示されるゾーンの範囲に、現在位置情報が示す現在位置が含まれるか否かを判断する。そして、現在ゾーン特定部106は、現在位置が含まれると判断したゾーン情報を、現在ゾーン情報として取得する。
また、例えば、現在位置情報取得部105が現在位置情報を算出することができない場合(以下、適宜、現在位置情報算出不可の場合)、現在ゾーン特定部106は、例えば、現在位置情報取得部105が直前に算出した1以上の現在位置情報を用いて、現在ゾーンを特定する。「現在位置情報算出不可の場合」とは、例えば、電波の干渉などにより電波の状態が不安定な場合や、電波の圏外である場合(電波が受信できない場合)などである。また、「直前」とは、現在位置情報を算出することができなくなった時点の以前である。また、ここでの「特定」には、通常、「推定」の意味も含まれる。
また、現在位置情報算出不可の場合、現在ゾーン特定部106は、例えば、以下のいずれかの方法により、現在ゾーンを特定する。
(A)進行方向を特定する方法
(B)進行方向を特定しない方法
(A)の方法:当該方法は、ユーザの進行方向を特定し、当該進行方向に基づいて、現在ゾーンを特定する方法である。当該(A)の方法の具体的な手順は、例えば、以下のとおりである。
(1)現在位置情報取得部105が取得した最新の1つおよび最新の2以上の現在位置情報を取得する。
(2)(1)で取得した2以上の現在位置情報を用いて、進行方向を特定する。
(3)(1)で取得した1つの現在位置情報が示す位置(以下、適宜、最新位置)における(2)で特定した進行方向に合致するゾーンを示すゾーン情報を、現在ゾーン情報として取得する。
なお、上記(2)において、「進行方向を特定する」とは、進行方向を示す情報(以下、適宜、進行方向情報)を取得することである。また、上記(2)において、2以上の位置情報(ここでは、現在位置情報)を用いて、進行方向情報を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
また、上記(3)において、「進行方向に合致するゾーン」とは、最新位置から進行方向に延びる半直線と交差するゾーンである。また、上記(3)において、最新位置は、通常、1つのゾーンに含まれる。従って、上記(3)において、現在ゾーン特定部106は、通常、最新位置における進行方向に合致するゾーンであり、最新位置を含むゾーンに隣接するゾーンを示すゾーン情報を取得する。また、上記(3)において、現在ゾーン特定部106は、例えば、最新位置における進行方向に合致する最初のゾーンを示すゾーン情報を取得してもよい。
(B)の方法:当該方法は、ユーザの進行方向を特定することなく、現在ゾーンを特定する方法である。当該(B)の方法の具体的な手順は、例えば、以下のとおりである。
(1)現在位置情報取得部105が取得した最新の1つの現在位置情報を取得する。
(2)(1)で取得した1つの現在位置情報が示す位置からの距離が最も近いゾーンであり、かつ、当該1つの現在位置情報が示す位置を含まないゾーンを示すゾーン情報を、現在ゾーン情報として取得する。
受付部107は、目的地関連情報を受け付ける。「目的地関連情報」とは、場所内での目的地に関する情報である。当該「目的地」は、通常、場所内の地点または場所内のゾーンである。従って、「目的地関連情報」は、通常、場所が有する1以上の地点のうちのいずれかの地点または場所が有する2以上のゾーンのうちのいずれかのゾーンに関する情報である。具体的に、目的地関連情報は、予め決められた種類の地点関連情報、または、予め決められた種類のゾーン関連情報である。当該「予め決められた種類」とは、通常、地点またはゾーンを特定することが可能な種類である。当該「予め決められた種類」は、例えば、名称や、識別子、位置などである。
また、受付部107は、地点選択指示を受け付けてもよい。地点選択指示とは、地点を選択する指示である。また、地点選択指示は、地点情報を選択する指示でもある。
また、受付部107は、例えば、電源ONの指示や、電源OFFの指示などを受け付けてもよい。なお、受付部107がこれらの指示を受け付けた場合、ナビゲーション装置1は、通常、当該受け付けた指示に応じた処理を行う。
また、受け付けとは、タッチパネルや、キーボードなどの入力デバイスから入力された情報の取得、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体に格納されている情報の取得、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信などを含む概念である。
また、受付部107における情報や指示などの入力手段は、メニュー画面によるものや、キーボードなど、何でもよい。受付部107は、メニュー画面の制御ソフトウェアや、キーボード等の入力手段のデバイスドライバなどで実現され得る。
経由地情報取得部108は、1以上の経由地情報を取得する。「経由地情報」とは、経由地となる地点を示す地点情報である。また、経由地情報取得部108は、通常、経由地情報を、場所地図情報格納部101から取得する。また、経由地情報取得部108は、通常、予め決められた情報との関係が予め決められた条件(以下、適宜、経由地取得条件)を満たす地点関連情報を有する1以上の地点情報を、経由地情報として取得する。「予め決められた情報との関係が経由地取得条件を満たす」とは、通常、当該予め決められた情報に関する条件である経由地取得条件を満たすことである。
つまり、経由地情報取得部108は、通常、上記「予め決められた情報」を用いて経由地取得条件を構成する。そして、経由地情報取得部108は、場所地図情報格納部101に格納されている1以上の各地点情報について、当該構成した経由地取得条件を満たす地点関連情報を有するか否かを判断する。そして、経由地情報取得部108は、有すると判断した地点情報を、経由地情報として取得する。また、当該地点情報は、例えば、地点特定情報であってもよい。
また、上記判断は、例えば、地点情報が有する1以上の地点関連情報のうちのいずれかが、構成した経由地取得条件を満たすか否かを判断することであってもよい。この場合、経由地情報取得部108は、満たすと判断した地点関連情報を有する地点情報を、経由地情報として取得する。
また、上記「予め決められた情報」とは、例えば、以下の情報である。
(A)ユーザ属性情報
(B)閲覧関連情報
(C)訪問地点関連情報
なお、「ユーザ属性情報との関係が経由地取得条件を満たす地点関連情報を有する地点情報」を、以下、適宜、「ユーザ属性情報に対応する経由地情報」とする。また、「閲覧関連情報との関係が経由地取得条件を満たす地点関連情報を有する地点情報」を、以下、適宜、「閲覧関連情報に対応する経由地情報」とする。また、「訪問地点関連情報との関係が経由地取得条件を満たす地点関連情報を有する地点情報」を、以下、適宜、「訪問地点関連情報に対応する経由地情報」とする。
上記(A)について:当該ユーザ属性情報は、ユーザ属性情報格納部102に格納されているユーザ属性情報である。また、ユーザ属性情報に対応する経由地情報を取得する場合、経由地取得条件は、ユーザ属性情報に関する条件である。従って、この場合、経由地情報取得部108は、ユーザ属性情報に関する条件を満たす地点属性情報を有する1以上の地点情報を取得する。
また、ユーザ属性情報に対応する経由地情報を取得する場合の経由地取得条件は、例えば、ユーザ属性情報と同一であることや、ユーザ属性情報と異なること、ユーザ属性情報を含むこと、ユーザ属性情報を含まないことなどである。
例えば、ユーザ属性情報が、ユーザの性別を示す「男」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該ユーザ属性情報を用いて、例えば、経由地取得条件「性別=男」を構成する。また、地点属性情報が、地点の対象性別を示す「男」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該地点属性情報が、当該経由地取得条件を満たすと判断する。
また、例えば、ユーザ属性情報が、ユーザの年齢を示す「26歳」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該ユーザ属性情報を用いて、例えば、経由地取得条件「年齢層=20代」を構成する。また、地点属性情報が、地点の対象年齢層を示す「20代」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該地点属性情報が、当該経由地取得条件を満たすと判断する。
上記(B)について:当該閲覧関連情報は、閲覧関連情報格納部103に格納されている閲覧関連情報である。また、当該閲覧関連情報は、通常、地点関連情報、または、地点情報を識別する情報および地点関連情報の種類を示す情報である。従って、例えば、当該閲覧関連情報が地点関連情報である場合、経由地情報取得部108は、例えば、当該地点関連情報を用いて、地点取得条件を構成する。また、例えば、当該閲覧関連情報が、地点情報を識別する情報および地点関連情報の種類を示す情報である場合、経由地情報取得部108は、例えば、まず、当該地点情報を識別する情報および地点関連情報の種類を示す情報により特定される地点関連情報を、場所地図情報格納部101から取得する。そして、経由地情報取得部108は、当該取得した地点関連情報を用いて、地点取得条件を構成する。
また、上記「地点情報を識別する情報および地点関連情報の種類を示す情報により特定される地点関連情報」とは、当該地点情報を識別する情報により識別される地点情報が有する地点関連情報のうち、当該地点関連情報の種類を示す情報により示される種類の地点関連情報である。
ここで、閲覧関連情報である地点関連情報、および、閲覧関連情報により特定される地点関連情報を、以下、適宜、閲覧関連情報に対応する地点関連情報とする。
また、以上より、閲覧関連情報に対応する経由地情報を取得する場合の経由地取得条件は、地点関連情報に関する条件である。従って、この場合、経由地情報取得部108は、地点関連情報に関する条件を満たす地点関連情報を有する1以上の地点情報を取得する。
また、閲覧関連情報に対応する経由地情報を取得する場合の経由地取得条件は、例えば、閲覧関連情報に対応する地点関連情報と同一であることや、当該地点関連情報と異なること、当該地点関連情報を含むこと、当該地点関連情報を含まないことなどである。
例えば、閲覧関連情報に対応する地点関連情報が、地点の種類を示す「靴屋」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該地点関連情報を用いて、例えば、経由地取得条件「種類=靴屋」を構成する。また、経由地取得条件の判断対象となる地点関連情報が、地点の種類を示す「靴屋」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該地点関連情報が、当該経由地取得条件を満たすと判断する。
また、例えば、閲覧関連情報に対応する地点関連情報が、地点の名称を示す「αショップ」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該地点関連情報を用いて、例えば、経由地取得条件「名称=αショップ」を構成する。また、経由地取得条件の判断対象となる地点関連情報が、地点の名称を示す「αショップ」であるとする。この様な場合、経由地情報取得部108は、当該地点関連情報が、当該経由地取得条件を満たすと判断する。
また、閲覧関連情報に対応する経由地情報を取得する場合、経由地情報取得部108は、閲覧関連情報に対応する地点関連情報を統計処理し、当該統計処理の結果を示す情報を用いて、経由地取得条件を構成してもよい。当該「統計処理の結果を示す情報」は、通常、地点関連情報と同様の情報である。また、当該統計処理は、例えば、最多の地点関連情報を特定することや、最近に蓄積された地点関連情報を特定すること、個数が予め決められた条件を満たすほど多い地点関連情報を特定することなどである。また、統計処理の内容は、問わない。
上記(C)について:当該訪問地点関連情報は、訪問地点関連情報格納部104に格納されている訪問地点関連情報である。また、当該訪問地点関連情報は、通常、地点関連情報、または、地点情報を識別する情報である。従って、当該訪問地点関連情報が地点関連情報である場合、経由地情報取得部108は、当該訪問地点関連情報を用いて、地点取得条件を構成する。また、当該訪問地点関連情報が、地点情報を識別する情報である場合、経由地情報取得部108は、まず、当該訪問地点関連情報により特定される地点情報を、場所地図情報格納部101から取得する。そして、経由地情報取得部108は、当該取得した地点情報から、予め決められた種類の地点関連情報を取得する。そして、経由地情報取得部108は、当該取得した地点関連情報を用いて、地点取得条件を構成する。
また、上記「予め決められた種類」とは、通常、訪問地点関連情報として訪問地点関連情報格納部104に蓄積される地点関連情報の種類である。
ここで、訪問地点関連情報である地点関連情報、および、訪問地点関連情報により特定される地点関連情報を、以下、適宜、訪問地点関連情報に対応する地点関連情報とする。
また、以上より、訪問地点関連情報に対応する経由地情報を取得する場合の経由地取得条件は、地点関連情報に関する条件である。従って、この場合、経由地情報取得部108は、地点関連情報に関する条件を満たす地点関連情報を有する1以上の地点情報を取得する。
なお、訪問地点関連情報に対応する経由地情報を取得する方法や手順などは、上記、閲覧関連情報に対応する経由地情報を取得する方法や手順などと同様であるので、説明を省略する。
また、上記、閲覧関連情報に対応する経由地情報を取得する場合、または、訪問地点関連情報に対応する経由地情報を取得する場合において、閲覧関連情報格納部103、または、訪問地点関連情報格納部104に地点情報が格納されている場合、経由地情報取得部108は、当該地点情報を、経由地情報として取得してもよい。
経路探索部109は、場所内経路を探索し、当該場所内経路を示す情報である場所内経路情報を取得する。「場所内経路」とは、現在ゾーンから目的地までの経路である。また、目的地は、通常、地点またはゾーンである。つまり、「場所内経路」は、現在ゾーンから目的地である地点(以下、適宜、目的地点)までの経路、または、現在ゾーンから目的地であるゾーン(以下、適宜、目的ゾーン)までの経路である。また、「場所内経路」は、通常、場所内の通路を用いた経路である。また、「場所内経路情報」は、通常、1以上の通路情報を有する。
また、経路探索部109は、通常、少なくとも、場所地図情報と、現在ゾーン情報と、目的地関連情報とを用いて、場所内経路を探索する。なお、経路探索部109は、通常、後述の各手段により、場所内経路を探索する。
出発地決定手段1091は、出発地を決定する。「出発地」とは、経路の出発地である。また、「出発地」は、通常、現在ゾーン内の地点であり、予め決められた条件(以下、適宜、出発地条件)を満たす地点である。また、当該「現在ゾーン内の地点」は、例えば、現在ゾーン外の地点であってもよい。また、「現在ゾーン外の地点」とは、通常、現在ゾーン周辺の地点である。また、「現在ゾーン周辺の地点」とは、現在ゾーンの境界線との距離が予め決められた条件を満たすほど近い地点である。また、「現在ゾーン外の地点」は、通常、どのゾーンにも属さない地点である。また、「出発地を決定する」とは、出発地を示す地点情報(以下、適宜、出発地情報)を取得することである。また、出発地決定手段1091は、出発地情報を、通常、場所地図情報格納部101から取得する。
また、上記「出発地条件」とは、出発地となり得るための条件である。「出発地条件」は、例えば、目的地との距離が最短であることや、現在ゾーンの境界線上であること、現在ゾーンの境界線に隣接すること、現在ゾーンの形状の各頂点に対応する地点であること、現在位置との距離が最短であること、場所地図における通路上であること、などである。また、「出発地条件」は、例えば、これらの条件の2以上の組み合わせであってもよい。「組み合わせ」とは、通常、論理積(AND)であるが、論理和(OR)であってもよい。
例えば、出発地条件が「目的地までの距離が最短であること」である場合、出発地決定手段1091は、例えば、現在ゾーンの境界線上の1以上の各地点について、当該地点から目的地に対応する地点までの距離を算出する。当該「目的地に対応する地点」とは、受付部107が受け付けた目的地関連情報により特定される地点である。例えば、目的地関連情報が地点関連情報である場合、当該目的地は、通常、当該地点関連情報を有する地点情報が示す地点である。また、例えば、目的地関連情報がゾーン関連情報である場合、当該目的地は、例えば、当該ゾーン関連情報を有するゾーン情報が示すゾーンの中心に対応する地点である。そして、出発地決定手段1091は、算出した距離が最短である地点を示す地点情報を、出発地情報として取得する。
また、例えば、出発地条件が「現在ゾーンの形状の各頂点に対応する地点であり、かつ、目的地までの距離が最短であること」であるとする。この様な場合、出発地決定手段1091は、例えば、現在ゾーンの形状の各頂点に対応する1以上の各地点について、当該地点から目的地に対応する地点までの距離を算出する。そして、出発地決定手段1091は、算出した距離が最短である地点を示す地点情報を、出発地情報として取得する。
また、例えば、出発地条件が「現在ゾーンの境界線の中点に対応する地点であり、かつ、目的地までの距離が最短であること」である場合、出発地決定手段1091は、例えば、現在ゾーンを構成する各境界線の中点に対応する1以上の各地点について、当該地点から目的地に対応する地点までの距離を算出する。そして、出発地決定手段1091は、算出した距離が最短である地点を示す地点情報を、出発地情報として取得する。
経路探索手段1092は、場所地図情報と、出発地情報と、目的地関連情報とを用いて場所内経路を探索する。そして、経路探索手段1092は、当該場所内経路を示す場所内経路情報を取得する。当該場所地図情報は、場所地図情報格納部101に格納されている場所地図情報である。また、当該出発地情報は、出発地決定手段1091が取得した出発地情報である。また、当該目的地関連情報は、受付部107が受け付けた目的地関連情報である。また、経由地情報取得部108が1以上の経由地情報を取得した場合、経路探索手段1092は、通常、当該経由地情報も用いて場所内経路を探索する。
具体的に、経路探索手段1092は、通常、出発地情報と、目的地関連情報とを、場所地図情報に適用する。また、例えば、経由地情報取得部108が1以上の経由地情報を取得した場合、経路探索手段1092は、通常、当該経由地情報も場所地図情報に適用する。「出発地情報を場所地図情報に適用する」とは、当該出発地情報が示す場所地図上の地点を、出発地とすることである。また、「目的地関連情報を場所地図情報に適用する」とは、当該目的地関連情報により特定される場所地図上の地点を、目的地とすることである。また、「経由地情報を場所地図情報に適用する」とは、当該経由地情報が示す場所地図上の地点を、経由地とすることである。
また、上記「目的地関連情報により特定される場所地図上の地点」とは、例えば、目的地関連情報が地点関連情報である場合は、当該地点関連情報を有する地点情報が示す地点である。また、「目的地関連情報により特定される場所地図上の地点」とは、例えば、目的地関連情報がゾーン関連情報である場合は、当該ゾーン関連情報を有するゾーン情報が示す目的ゾーン内の地点であり、予め決められた条件(以下、適宜、目的地条件)を満たす地点である。また、当該「目的ゾーン内」の地点は、例えば、目的ゾーン外の地点であってもよい。また、「目的ゾーン外の地点」とは、通常、目的ゾーン周辺の地点である。また、「目的ゾーン周辺の地点」とは、目的ゾーンの境界線との距離が予め決められた条件を満たすほど近い地点である。また、「目的ゾーン外の地点」は、通常、どのゾーンにも属さない地点である。
また、上記「目的地条件」とは、出発地となり得るための条件である。「目的地条件」は、例えば、出発地との距離が最短であることや、目的ゾーンの境界線上であること、目的ゾーンの境界線に隣接すること、目的ゾーンの形状の各頂点に対応する地点であること、現在位置との距離が最短であること、場所地図における通路上であること、などである。また、「目的地条件」は、例えば、これらの条件の2以上の組み合わせであってもよい。「組み合わせ」とは、通常、論理積(AND)であるが、論理和(OR)であってもよい。
また、目的地条件に合致する地点情報を取得する(目的地を決定する)方法や手順などは、出発地条件に合致する地点情報を取得する(出発地を決定する)方法や手順などと同様であるので、説明を省略する。
そして、経路探索手段1092は、上記出発地から目的地までの場所内経路、または、上記経由地を経由した出発地から目的地までの場所内経路を探索する。このとき、経路探索手段1092は、通常、場所地図情報が有する通路情報が有するスコアを、経路のコストとして用いる。この場合、経路探索手段1092は、通常、スコアの合計が最小となる場所内経路を探索する。
なお、経路の探索(ここでは、場所内経路の探索)には、通常、最短経路問題の解法(アルゴリズム)を用いる。「最短経路問題の解法」は、例えば、ダイクストラ法や、A*アルゴリズムなどである。これらの解法は、公知であるので、詳細な説明を省略する。また、経路情報(ここでは、場所内経路情報)を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
また、目的地関連情報がゾーン関連情報である場合、経路探索手段1092は、通常、現在ゾーンから、目的ゾーンまでの場所内経路を探索する。この様な場合、経路探索手段1092は、例えば、現在ゾーン情報と、当該目的ゾーンに関するゾーン関連情報とを用いて、場所地図上の出発地および目的地を決定してもよい。また、このとき、経路探索手段1092は、例えば、当該出発地を示す地点情報および当該目的地を示す地点情報を、それぞれ、場所地図情報格納部101から取得してもよい。
例えば、経路探索手段1092は、現在ゾーンの境界線上のすべての地点(以下、適宜、出発地候補地点)と、目的ゾーンの境界線上のすべての地点(以下、適宜、目的地候補地点)とのすべての組み合わせにおける当該2つの地点間の距離を算出する。そして、経路探索手段1092は、当該算出した距離が最短である出発地候補地点と目的地候補地点とのそれぞれを、出発地および目的地とする。
なお、上記の目的地の決定は、例えば、図示しない目的地決定手段が行ってもよい。当該目的地決定手段は、通常、経路探索部109が備える。この場合、経路探索手段1092は、通常、出発地決定手段1091が取得した地点情報と、目的地決定手段が取得した地点情報とを場所地図情報に適用し、場所内経路を探索する。また、経由地情報取得部108が経由地情報を取得した場合、経路探索手段1092は、通常、出発地決定手段1091が取得した地点情報と、目的地決定手段が取得した地点情報と、経由地情報取得部108が取得した経由地情報とを場所地図情報に適用し、場所内経路を探索する。
出力部110は、経路探索部109が取得した場所内経路情報を出力する。出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。なお、送信や蓄積、処理結果の引渡しについては、出力対象が最終的にユーザに提示されるものとする。
また、出力部110は、例えば、場所地図情報格納部101に格納されている場所地図情報と共に、場所内経路情報を出力してもよい。この結果、場所地図上に場所内経路が表示される。
また、出力部110は、ディスプレイやスピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。出力部110は、出力デバイスのドライバソフトまたは、出力デバイスのドライバソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
なお、場所地図情報格納部101、ユーザ属性情報格納部102、閲覧関連情報格納部103、訪問地点関連情報格納部104は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、場所地図情報格納部101などに所定の情報が記憶される過程は、問わない。例えば、当該所定の情報は、記録媒体や、通信回線、入力デバイスなどを介して場所地図情報格納部101などに記憶されてもよい。
また、現在ゾーン特定部106、経由地情報取得部108、経路探索部109、出発地決定手段1091、経路探索手段1092は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。また、現在ゾーン特定部106などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。なお、現在ゾーン特定部106などは、ハードウェア(専用回路)で実現されてもよい。
次に、ナビゲーション装置1の全体動作について、フローチャートを用いて説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。図2は、ナビゲーション装置1の全体動作を示すフローチャートである。
(ステップS201)ナビゲーション装置1は、受付部107が電源ONの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS202に進み、そうでない場合は、ステップS201に戻る。
(ステップS202)ナビゲーション装置1は、電源ONの処理を行う。
(ステップS203)現在位置情報取得部105は、現在位置情報の取得を開始する。以降、現在位置情報取得部105は、通常、ナビゲーション装置1の電源がOFFになるまで、現在位置情報を定期的に取得し続ける。
(ステップS204)経路探索部109は、受付部107が目的地関連情報を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS205に進み、そうでない場合は、ステップS204に戻る。
(ステップS205)現在ゾーン特定部106は、現在ゾーンを特定し、現在ゾーン情報を取得する。
(ステップS206)出発地決定手段1091は、ステップS205で取得した現在ゾーン情報と、ステップS204で受け付けた目的地関連情報とを用いて、出発地を決定する。このとき、出発地決定手段1091は、例えば、当該出発地を示す地点情報を取得する。
(ステップS207)経路探索手段1092は、ステップS206で取得した出発地を示す地点情報と、ステップS204で受け付けた目的地関連情報とを用いて、目的地を決定する。このとき、経路探索手段1092は、例えば、当該目的地を示す地点情報を取得する。
(ステップS208)経由地情報取得部108は、ユーザ属性情報格納部102に1以上のユーザ属性情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合は、ステップS209に進み、そうでない場合は、ステップS210に進む。
(ステップS209)経由地情報取得部108は、ユーザ属性情報に対応する経由地情報を取得する。この処理の詳細は、図3のフローチャートを用いて説明する。そして、ステップS215に進む。
(ステップS210)経由地情報取得部108は、閲覧関連情報格納部103に1以上の閲覧関連情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合は、ステップS211に進み、そうでない場合は、ステップS212に進む。
(ステップS211)経由地情報取得部108は、閲覧関連情報に対応する経由地情報を取得する。この処理の詳細は、図4のフローチャートを用いて説明する。そして、ステップS215に進む。
(ステップS212)経由地情報取得部108は、訪問地点関連情報格納部104に1以上の訪問地点関連情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合は、ステップS213に進み、そうでない場合は、ステップS214に進む。
(ステップS213)経由地情報取得部108は、訪問地点関連情報に対応する経由地情報を取得する。この処理の詳細は、図5のフローチャートを用いて説明する。そして、ステップS215に進む。
(ステップS214)経路探索手段1092は、ステップS206で取得した出発地を示す地点情報と、ステップS207で取得した目的地を示す地点情報と、場所地図情報格納部101に格納されている場所地図情報とを用いて、経由地の指定がない場所内経路を探索し、場所内経路情報を取得する。
(ステップS215)経路探索手段1092は、ステップS206で取得した出発地を示す地点情報と、ステップS207で取得した目的地を示す地点情報と、ステップS209またはステップS211またはステップS213で取得した経由地情報と、場所地図情報格納部101に格納されている場所地図情報とを用いて、経由地の指定がある場所内経路を探索し、場所内経路情報を取得する。
(ステップS216)出力部110は、ステップS214またはステップS215で取得した場所内経路情報を出力する。
(ステップS217)ナビゲーション装置1は、受付部107が電源OFFの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS218に進み、そうでない場合は、ステップS204に戻る。
(ステップS218)ナビゲーション装置1は、電源OFFの処理を行う。そして、ステップS201に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
図3は、図2のフローチャートのステップS209のユーザ属性情報に対応する経由地情報の取得処理を示すフローチャートである。なお、図3のフローチャートにおいて、ユーザ属性情報格納部102には、m個のユーザ属性情報が格納されているものとする。また、場所地図情報格納部101には、p個の地点属性情報を有するn個の地点情報を有する場所地図情報が格納されているものとする。
(ステップS301)経由地情報取得部108は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS302)経由地情報取得部108は、ユーザ属性情報[i]を用いて地点取得条件を構成する。
(ステップS303)経由地情報取得部108は、カウンタjに1をセットする。
(ステップS304)経由地情報取得部108は、カウンタkに1をセットする。
(ステップS305)経由地情報取得部108は、地点情報[i]が有するj番目の地点属性情報である地点属性情報[i][j]が経由地取得条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS306に進み、そうでない場合は、ステップS307に進む。
(ステップS306)経由地情報取得部108は、地点情報[i]を経由地情報として取得する。そして、ステップS309に進む。
(ステップS307)経由地情報取得部108は、kがpであるか否かを判断する。pである場合は、ステップS309に進み、そうでない場合は、ステップS308に進む。
(ステップS308)経由地情報取得部108は、kを1インクリメントする。そして、ステップS305に進む。
(ステップS309)経由地情報取得部108は、jがnであるか否かを判断する。nである場合は、ステップS311に進み、そうでない場合は、ステップS310に進む。
(ステップS310)経由地情報取得部108は、jを1インクリメントする。そして、ステップS304に戻る。
(ステップS311)経由地情報取得部108は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、上位処理にリターンし、そうでない場合は、ステップS312に進む。
(ステップS312)経由地情報取得部108は、iを1インクリメントする。そして、ステップS302に戻る。
図4は、図2のフローチャートのステップS211の閲覧関連情報に対応する経由地情報の取得処理を示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートにおいて、閲覧関連情報格納部103には、m個の閲覧関連情報が格納されているものとする。また、場所地図情報格納部101には、p個の地点関連情報を有するn個の地点情報を有する場所地図情報が格納されているものとする。
また、図4のフローチャートにおいて、ステップS402、ステップS405以外の各ステップにおける処理は、図3のフローチャートのステップS302、ステップS305以外の各ステップにおける処理と同様であるので、説明を省略する。つまり、図4のフローチャートのステップS402、ステップS405以外の各ステップにおける処理は、図3のフローチャートのステップS302、ステップS305以外の各ステップにおける処理の「ステップS3」を、「ステップS4」に読み替えたものである。
(ステップS402)経由地情報取得部108は、閲覧関連情報[i]を用いて地点取得条件を構成する。
(ステップS405)経由地情報取得部108は、地点情報[i]が有するj番目の地点関連情報である地点関連情報[i][j]が経由地取得条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS406に進み、そうでない場合は、ステップS407に進む。
図5は、図2のフローチャートのステップS213の訪問地点関連情報に対応する経由地情報の取得処理を示すフローチャートである。なお、図5のフローチャートにおいて、訪問地点関連情報格納部104には、m個の訪問地点関連情報が格納されているものとする。また、場所地図情報格納部101には、p個の地点関連情報を有するn個の地点情報を有する場所地図情報が格納されているものとする。
また、図5のフローチャートにおいて、ステップS502、ステップS505以外の各ステップにおける処理は、図3のフローチャートのステップS302、ステップS305以外の各ステップにおける処理と同様であるので、説明を省略する。つまり、図5のフローチャートのステップS502、ステップS505以外の各ステップにおける処理は、図3のフローチャートのステップS302、ステップS305以外の各ステップにおける処理の「ステップS3」を、「ステップS5」に読み替えたものである。
(ステップS502)経由地情報取得部108は、訪問地点関連情報[i]を用いて地点取得条件を構成する。
(ステップS505)経由地情報取得部108は、地点情報[i]が有するj番目の地点関連情報である地点関連情報[i][j]が経由地取得条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS506に進み、そうでない場合は、ステップS507に進む。
(具体例)
次に、ナビゲーション装置1の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、場所地図情報格納部101には、図6に示す場所地図を示す場所地図情報が格納されているものとする。図6において、「Aゾーン」や、「Bゾーン」などは、場所内のゾーンの名称である。また、図6において、「a」や、「b」などは、場所内の地点の名称である。また、図6の場所地図に対応する場所地図情報の例は、例えば、図7である。図7において、図6におけるゾーンは、点線で示されている。また、図7において、図6における地点は、黒丸で示されている。また、図7において、黒丸を結ぶ実線は、場所内の通路である。また、図7において、黒四角は、ゾーンの形状の頂点である。
また、本具体例において、場所地図情報が有するゾーン情報は、例えば、図8である。当該ゾーン情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、名称情報(項目名:名称)と、位置情報(項目名:位置)とを有する。
また、本具体例において、場所地図情報が有する地点情報は、例えば、図9である。当該地点情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、名称情報(項目名:名称)と、種類情報(項目名:種類)と、位置情報(項目名:位置)と、対象年齢層を示す情報(項目名:年齢層)と、対象性別を示す情報(項目名:性別)と、解説を示す情報(項目名:解説)とを有する。
また、本具体例において、場所地図情報が有する通路情報は、例えば、図10である。当該通路情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、名称情報(項目名:名称)と、識別情報(項目名:識別子)と、通路の両端の位置を示す位置情報(項目名:位置1、位置2)と、種類情報(項目名:種類)と、スコアとを有する。
(例1)
本例において、経由地指定なしの場所内経路であり、目的地が目的地点である場所内経路を探索する例について説明する。
まず、現在位置情報取得部105が取得した現在位置情報が示す現在位置と、受付部107が受け付けた目的地関連情報により特定される目的地とが、図11に示す現在位置と目的地であるとする。また、受付部107は、例えば、ユーザがナビゲーション装置1を操作し、図6の地点sを目的地として選択したことにより、地点の名称情報「s」を、地点関連情報として受け付けたものとする。
次に、現在ゾーン特定部106は、現在位置情報と、1以上のゾーン情報が有する位置情報とを用いて、現在ゾーンを特定する。具体的に、現在ゾーン特定部106は、当該現在位置情報が示す現在位置が、当該1以上の各ゾーン情報が有する位置情報により示されるゾーンの範囲のうち、どのゾーンの範囲内の位置であるかを判断する。そして、現在ゾーン特定部106は、当該現在位置が、図6のAゾーン内の位置であると判断する。そして、現在ゾーン特定部106は、Aゾーンを示すゾーン情報を、場所地図情報から取得する。
次に、経路探索手段1092は、受付部107が受け付けた地点の名称情報「s」を有する地点情報を、場所地図情報から取得する。なお、当該地点情報を、以下、適宜、目的地点情報とする。
次に、出発地決定手段1091は、Aゾーンを示すゾーン情報を用いて、出発地を決定する。ここで、出発地条件が、「ゾーンの境界線上の地点であること、かつ、通路上の地点であること、かつ、目的地との距離が最短である地点であること」であるとする。すると、出発地決定手段1091は、まず、Aゾーンの境界線上の地点であり、かつ、通路上の地点である1以上の各地点を示す地点情報を、場所地図情報から取得する。そして、出発地決定手段1091は、当該取得した1以上の各地点情報が示す地点と、目的地点情報が示す地点(目的地)との距離を算出する。そして、出発地決定手段1091は、当該距離が最短である地点情報を、出発地情報として取得する。
次に、経路探索手段1092は、上記出発地情報と、上記目的地点情報とを、場所地図情報に適用する。これにより、当該2つの地点情報により示される地点が、図12に示す様に、出発地と目的地とに設定される。
次に、経路探索手段1092は、図12に示す出発地から目的地までの場所内経路を探索する。このとき、経路探索手段1092は、例えば、図10に示す様な通路情報を用いて、距離が最短である場所内経路を探索する。また、このとき、経路探索手段1092は、例えば、通路情報が有するスコアを、コストとして用いる。この様にして探索された場所内経路は、例えば、図13である。そして、経路探索手段1092は、当該場所内経路を示す場所内経路情報を取得する。
次に、出力部110は、場所内経路情報を、場所地図情報と共に出力する。このときの様子は、例えば、図13である。
(例2)
本例において、経由地指定なしの場所内経路であり、目的地が目的地ゾーンである場所内経路を探索する例について説明する。なお、本例において、現在ゾーンを特定する例などについては、例1と同様であるので、適宜、説明を省略する。
まず、現在位置情報取得部105が取得した現在位置情報が示す現在位置と、受付部107が受け付けた目的地関連情報により特定される目的地とが、図14に示す現在位置と目的地であるとする。また、受付部107は、例えば、ユーザがナビゲーション装置1を操作し、図6の「Lゾーン」を目的地として選択したことにより、ゾーンの名称情報「Lゾーン」を、地点関連情報として受け付けたものとする。
次に、現在ゾーン特定部106は、現在位置情報と、1以上のゾーン情報が有する位置情報とを用いて、現在ゾーンを特定する。そして、現在ゾーン特定部106は、現在位置が、図6のAゾーン内の位置であると判断し、Aゾーンを示すゾーン情報を取得する。
次に、経路探索手段1092は、受付部107が受け付けたゾーンの名称情報「Lゾーン」を有するゾーン情報を、場所地図情報から取得する。なお、当該ゾーン情報を、以下、適宜、目的ゾーン情報とする。
次に、出発地決定手段1091は、Aゾーンを示すゾーン情報を用いて、出発地を決定する。ここで、出発地条件が、「ゾーンの境界線上の地点であること、かつ、通路上の地点であること、かつ、目的地との距離が最短である地点であること」であるとする。すると、出発地決定手段1091は、まず、Aゾーンの境界線上の地点であり、かつ、通路上の地点である1以上の各地点を示す地点情報を、場所地図情報から取得する。次に、出発地決定手段1091は、例えば、Aゾーンを示すゾーン情報が有する位置情報により示されるAゾーンの形状の中心の位置を算出する。「位置を算出する」とは、位置情報を取得することである。そして、出発地決定手段1091は、当該取得した1以上の各地点情報が示す地点と、算出した位置との距離を算出する。そして、出発地決定手段1091は、当該距離が最短である地点情報を、出発地情報として取得する。
次に、経路探索手段1092は、目的ゾーン情報を用いて、目的地(目的地点)を決定する。ここで、目的地条件が、上記出発地条件と同様に、「ゾーンの境界線上の地点であること、かつ、通路上の地点であること、かつ、出発地との距離が最短である地点であること」であるとする。すると、経路探索手段1092は、まず、Lゾーンの境界線上の地点であり、かつ、通路上の地点である1以上の各地点を示す地点情報を、場所地図情報から取得する。そして、経路探索手段1092は、当該取得した1以上の各地点情報が示す地点と、出発地情報が示す地点(出発地)との距離を算出する。そして、経路探索手段1092は、当該距離が最短である地点情報を、場所地図情報から取得する。なお、当該地点情報を、以下、適宜、目的地点情報とする。
次に、経路探索手段1092は、上記出発地情報と、上記目的地点情報とを、場所地図情報に適用する。これにより、当該2つの地点情報により示される地点が、図15に示す様に、出発地と目的地とに設定される。
次に、経路探索手段1092は、図15に示す出発地から目的地までの場所内経路を探索する。当該探索された場所内経路は、例えば、図16である。そして、経路探索手段1092は、当該場所内経路を示す場所内経路情報を取得する。
次に、出力部110は、場所内経路情報を、場所地図情報と共に出力する。このときの様子は、例えば、図16である。
(例3)
本例において、経由地指定ありの場所内経路であり、目的地が目的地点である場所内経路を探索する例について説明する。なお、本例において、現在ゾーンを特定する例など、既に説明した例については、適宜、説明を省略する。
また、本例において、ユーザ属性情報格納部102には、例えば、図17に示す様なユーザ属性情報が格納されているものとする。当該ユーザ属性情報(項目名:属性)には、レコードを一意に特定するためのIDと、ユーザ属性情報の種類を示す情報(項目名:種類)とが対応付いている。また、閲覧関連情報格納部103には、図18に示す閲覧関連情報が格納されているものとする。当該閲覧関連情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、名称情報(項目名:名称)と、種類情報(項目名:種類)と、解説を示す情報(項目名:解説)と、日時情報(項目名:日時)とを有する。また、訪問地点関連情報格納部104には、レコードを一意に特定するためのIDと、名称情報(項目名:名称)と、種類情報(項目名:種類)と、位置情報(項目名:位置)と、日時情報(項目名:日時)とを有する。
まず、現在位置情報取得部105が取得した現在位置情報が示す現在位置と、受付部107が受け付けた目的地関連情報により特定される目的地とが、図11に示す現在位置と目的地であるとする。
次に、現在ゾーン特定部106は、現在位置情報と、1以上のゾーン情報が有する位置情報とを用いて、現在ゾーンを特定する。そして、現在ゾーン特定部106は、現在位置が、図6のAゾーン内の位置であると判断し、Aゾーンを示すゾーン情報を取得する。
次に、経路探索手段1092は、受付部107が受け付けた地点の名称情報「s」を有する地点情報を、場所地図情報から取得する。なお、当該地点情報を、以下、適宜、目的地点情報とする。
次に、出発地決定手段1091は、Aゾーンを示すゾーン情報を用いて、出発地条件「ゾーンの境界線上の地点であること、かつ、通路上の地点であること、かつ、目的地との距離が最短である地点であること」を満たす地点を示す地点情報を、出発地情報として取得する。
次に、経由地情報取得部108は、経由地情報を取得する。
例えば、ユーザ属性情報に対応する経由地情報を取得する場合、経由地情報取得部108は、図17のユーザ属性情報を用いて、経由地取得条件を構成する。ここで、経由地情報取得部108は、例えば、図9の地点情報が有する地点属性情報の種類と同様の種類のユーザ属性情報であり、予め決められた種類のユーザ属性情報を用いて、経由地取得条件を構成するとする。また、当該ユーザ属性情報の種類が、「年齢」、「性別」であるとする。すると、経由地情報取得部108は、図17の「ID=011」のユーザ属性情報「28歳」と、「ID=012」のユーザ属性情報「男」とを用いて、経由地取得条件を構成する。当該2つのユーザ属性情報に対応する経由地取得条件は、例えば、「(年齢層⊃20代)&(性別⊃男)」である。当該経由地取得条件は、年齢層に「20代」を含み、性別に「男」を含むことを意味する。
次に、経由地情報取得部108は、経由地取得条件「(年齢層⊃20代)&(性別⊃男)」を満たす図9の「ID=011」、「ID=012」、「ID=015」、「ID=016」、「ID=017」、「ID=019」、「ID=020」の7個の地点情報を、経由地情報として取得する。
また、例えば、閲覧関連情報に対応する経由地情報を取得する場合、経由地情報取得部108は、図18の閲覧関連情報を用いて、経由地取得条件を構成する。ここで、経由地情報取得部108は、例えば、予め決められた種類の閲覧関連情報であり、最多の閲覧関連情報を用いて、経由地取得条件を構成するとする。また、当該閲覧関連情報の種類が、「種類」であるとする。すると、経由地情報取得部108は、図18の種類を示す閲覧関連情報のうち、最多である「雑貨屋」を用いて、経由地取得条件を構成する。当該閲覧関連情報に対応する経由地取得条件は、例えば、「種類=雑貨屋」である。当該経由地取得条件は、種類が「雑貨屋」であることを意味する。
次に、経由地情報取得部108は、経由地取得条件「種類=雑貨屋」を満たす図9の「ID=011」、「ID=012」、「ID=013」、「ID=014」の4個の地点情報を、経由地情報として取得する。
また、例えば、訪問地点関連情報に対応する経由地情報を取得する場合、経由地情報取得部108は、図19の訪問地点関連情報を用いて、経由地取得条件を構成する。ここで、経由地情報取得部108は、例えば、予め決められた種類の訪問地点関連情報を用いて、経由地取得条件を構成するとする。また、当該訪問地点関連情報の種類が、「名称」であるとする。すると、経由地情報取得部108は、図19の名称を示す訪問地点関連情報「雑貨β」、「α雑貨」、「α堂」、「γファッション」、「ざっかδ」を用いて、経由地取得条件を構成する。当該訪問地点関連情報に対応する経由地取得条件は、例えば、「名称={(雑貨β)or(α雑貨)or(α堂)or(γファッション)or(ざっかδ)}」である。当該経由地取得条件は、名称が「雑貨β」、「α雑貨」、「α堂」、「γファッション」、「ざっかδ」のいずれかであることを意味する。
次に、経由地情報取得部108は、経由地取得条件「名称={(雑貨β)or(α雑貨)or(α堂)or(γファッション)or(ざっかδ)}」を満たす図9の「ID=012」、「ID=011」、「ID=015」、「ID=017」、「ID=014」の5個の地点情報を、経由地情報として取得する。
なお、以上の様な処理により、経由地情報取得部108は、図6の地点g、地点h、地点o、地点pのそれぞれを示す地点情報を、経由地情報として、場所地図情報から取得したものとする。
次に、経路探索手段1092は、上記出発地情報と、上記目的地点情報と、上記1以上の経由地情報とを、場所地図情報に適用する。これにより、当該合計3以上の地点情報により示される地点が、出発地、目的地、経由地に設定される。
次に、経路探索手段1092は、経由地を経由する出発地から目的地までの場所内経路を探索する。当該探索された場所内経路は、例えば、図20である。そして、経路探索手段1092は、当該場所内経路を示す場所内経路情報を取得する。
次に、出力部110は、場所内経路情報を、場所地図情報と共に出力する。このときの様子は、例えば、図20である。
なお、経由地指定ありの場所内経路であり、目的地が目的ゾーンである場所内経路を探索する例については、経由地情報を取得すること以外は、例2と同様であるので、説明を省略する。
以上、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、2以上のゾーンを有する場所内での現在ゾーンから、同一の場所内の目的地までの場所内経路を探索し、案内することができる。これにより、ユーザは、場所内にて迷うことなく、現在ゾーン内の出発地から、目的地点または目的ゾーン内の地点である目的地まで辿り着くことができる。
また、ゾーンの広さは、通常、ユーザが見渡せる広さである。従って、現在ゾーン内のどの地点を出発地としても、ユーザは、現在位置から当該出発地まで辿り着くことができる。また、同様に、目的ゾーン内のどの地点を目的地としても、当該目的地から目的ゾーン内の地点まで辿り着くことができる。また、これに伴い、通常、経路が短くなり、また、経由する地点の数が少なくなる。従って、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、探索に掛かる時間を短縮することができる。言い換えると、探索のための計算処理を高速化することができる。
なお、本実施の形態において、2以上の階を有する場所を示す場所地図情報は、例えば、当該場所地図情報が有する1以上の通路情報により、当該1以上の各通路情報により示される1以上の通路を有する1つの階を有する場所を示す場所地図情報であると捉えることができる。従って、例えば、2以上の階を有する場所における場所内経路を探索する方法や手順、例などについては、1つの階を有する場所における場所内経路を探索する方法や手順、例などと同様であるので、説明を省略する。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態におけるナビゲーション装置は、例えば、スタンドアロンの装置であってもよいし、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよいし、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
また、上記各実施の形態におけるナビゲーション装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、1以上の地点を有するゾーンを2以上有する場所の地図である場所地図を示す情報であり、地点を示す1以上の地点情報と、ゾーンを示す2以上のゾーン情報と、通路を示す1以上の通路情報とを有する情報である場所地図情報が格納される場所地図情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、前記場所内での現在位置を示す位置情報を取得する現在位置情報取得部と、前記位置情報が示す現在位置が属するゾーンである現在ゾーンを特定し、当該現在ゾーンを示すゾーン情報である現在ゾーン情報を、前記場所地図情報格納部から取得する現在ゾーン特定部と、前記場所内での目的地に関する情報であり、前記1以上の地点のうちのいずれかの地点または前記2以上のゾーンのうちのいずれかのゾーンに関する情報である目的地関連情報を受け付ける受付部と、前記現在ゾーンから前記目的地までの経路であり、前記通路を用いた経路である場所内経路を、前記場所地図情報と前記現在ゾーン情報と前記目的地関連情報とを用いて探索し、当該場所内経路を示す場所内経路情報を取得する経路探索部と、前記経路探索部が取得した場所内経路情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。
また、上記プログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。つまり、集中処理を行ってもよいし、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、図21は、前述のプログラムを実行して、前述の実施の形態のナビゲーション装置等を実現するコンピュータシステム9の概観図である。前述の実施の形態は、コンピュータハードウェア、およびその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図21において、コンピュータシステム9は、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図22は、コンピュータシステム9のブロック図である。図22において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012に加えて、MPU9013と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM9014と、MPU9013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM9015と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するためのハードディスク9016と、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012、MPU9013等を相互に接続するバス9017とを備える。ここでは図示しないが、コンピュータ901は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを備えていてもよい。
コンピュータシステム9に、前述の実施の形態のナビゲーション装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM9101、またはFD9102に記憶されて、CD−ROMドライブ9011またはFDドライブ9012に挿入され、さらにハードディスク9016に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク9016に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM9015にロードされる。プログラムは、CD−ROM9101、FD9102またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、前述の実施の形態のナビゲーション装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム9がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。