JP6275958B2 - 設備運用方策判定方法、設備運用方策判定装置、設備運用方策判定プログラム、及び設備運用方策判定システム - Google Patents

設備運用方策判定方法、設備運用方策判定装置、設備運用方策判定プログラム、及び設備運用方策判定システム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、対象設備の現状の状態を把握し、以後の運用方策を判定する設備運用方策判定方法、設備運用方策判定装置、設備運用方策判定プログラム、及び設備運用方策判定システムに関する。
各種のプラントにおける各種設備、機器等の対象設備については、それらの運転/停止情報、故障発生情報、運転状態を表す各種アナログ値等が、中央監視設備等にてモニタリングされている。しかし、これらの対象設備がある一定期間後どのような状態 (新品〜故障といった老朽化の度合い)となるかは日常的に監視されていない。機場における保全計画も実際は、ある程度老朽化が進行した状態において設備診断等によりコストを算出の上、計画、発注されているのが実情である。
そこで、プラントや製品の償却期間全般にわたる保守計画を定量的にコストの観点を入れて計画できるようにした最適保守計画決定方法に関する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この発明は、プラントや製品を構成するユニットや部品に関する損傷確率と保守費用に関するデータとを記憶しておき、プラントや製品の消却期間を特定間隔の短期保守期間に区切り、各短期保守期間毎にその期間の終了時におけるプラントや製品を構成するユニットや部品に関する状態を、損傷確率を元に算出する。そして、この算出結果に基づいて短期保守期間の開始時に検査・補修を行うユニットや部品を選定すると共に検査費用と補修費用を算出し、それを償却年度まで繰り返す。このことで、保守のユニットや部品を選択すると共に保守費用を算出するようにしている。
また、別の発明として、複数の部品を効率的に保守するための保守計画を作成することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この発明では、複数の基準周期ごと、および、部品ごとに、取替周期を入力して期待費用を出力する部品ごとに定められた関数として、基準周期の倍数で表される取替周期で、期待費用の最小値を出力する取替周期の前後の取替周期をそれぞれ入力する。出力される期待費用が小さい取替周期を表す最小化周期を算出すると共に、複数の基準周期のうち、最小化周期を関数に入力して出力される部品ごとの期待費用と、基準周期での取替えに要する保守員費用との和が最小となる基準周期を表す最適基準周期を算出する。そして、部品ごとに、最適基準周期に対して算出された最小化周期で取替えることを表す保守計画を作成する。
これらは、機器が有する複数の部品それぞれの取替えに必要な期待費用を、モンテカルロ法を用いて算出する保守計画作成についての発明である。
このほかに、中期リスクに基づいた設備横断の修繕計画立案を支援する発明が提案されている。(例えば、特許文献3参照)。
この発明は、特定の修繕項目について、該当する故障モード進展レベルを特定し、該当する故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルにおける故障頻度についてのデータを特定する。故障モード進展レベルに対応して影響度データを保持する影響度DBから次の故障モード進展レベルにおける故障の影響度を取得し、故障頻度についてのデータ及び故障の影響度に基づきリスク値を算出し、修繕項目に対応して記憶装置に格納する。このように特定の修繕項目について故障モード進展レベルを特定し、当該故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルに注目することにより、中期的リスクを適切に定量化する。
この発明では、修繕計画の立案者による処理開始の指示に前もって、マルコフモデルによるシミュレーションを実施し、頻度ポイント・テーブル及び巡視周期(又は点検周期)を、機器又は機器の部位についての故障原因毎に決定している。
特開2003−99119号公報 特開2009−204764号公報 特開2005−11327号公報
このように、対象設備の状態から、その保守計画や修繕計画を立案し、それにかかるコストを算出する発明が各種提案されている。本発明も、これらの発明に類するものであるが、これらの発明とは具体的手法を異にして、より実効性の高い手法を提案するものである。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、対象設備側から得られる各種情報を用いて現状の状態を求め、POMDP(部分的に観測可能なマルコフ決定過程)モデルを基に高精度のシミュレーションを行い、その結果に基づいて対象設備の今後の運用方策を決定する設備運用方策判定方法、設備運用方策判定装置、設備運用方策判定プログラム、及び設備運用方策判定システムを提供することにある。
本発明の実施の形態に係る設備運用方策判定方法、設備運用方策判定装置、設備運用方策判定プログラム、及び設備運用方策判定システムは、稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である状態確率ベクトルとして求め、前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率に推移する予め求められた確率の行列を、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正して更新し、前記現在の状態確率ベクトルと前記更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求め、この一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定する。
本発明の一実施形態に係る設備運用方策判定システムを示す機能ブロックの図である。 本発明の一実施形態の動作を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に用いる状態推移確率の行列を説明する図である。 本発明の一実施形態に用いる修理確率の行列を説明する図である。 本発明の一実施形態の運用方策「現状のまま運用」の場合を説明する図である。 本発明の一実施形態の運用方策「検査・修理」の場合を説明する図である。 本発明の一実施形態の運用方策「更新」の場合を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、この実施の形態に係る設備運用方策判定システムの概略構成を示している。
この設備運用方策判定システムは、例えば、上下水道プラントのポンプやその受変電設備に用いられるスイッチギア等を対象設備としたものとする。勿論、他のプラントや、より小規模な機械・器具設備などを対象設備としてもよい。
このシステムは、図1に示すように、対象設備(図示せず)の保守点検情報を保持する保守点検情報保持装置11と、対象設備に対するモニタリングを行い、そのモニタリング情報を保持するモニタリング情報保持装置12と、これら保守点検情報保持装置11及びモニタリング情報保持装置12からそれぞれ情報を入力し、対象設備の運用方策を判定する設備運用方策判定装置13とを有する。
保守点検情報保持装置11に保持される保守点検情報としては、保守点検の際に用いるチェックリストの内容をデータとして保持する。例えば、ポンプであれば規定の吐出量が保持されているか、電気品であれば絶縁状態はどうか、絶縁部分にひび割れは生じていないか等、保守点検時に確認された内容をチェックリストの形でどの程度の状態かを段階状にデータ保持する。
モニタリング情報保持装置12としては、対象設備に対する中央監視装置が用いられ、この監視装置によりモニタリングされた設備情報121を記憶している設備情報データベース122を有する。このモニタリングされた設備情報121とは、例えば、対象設備に関する警報の回数や、各種測定値などである。
次に、設備運用方策判定装置13について説明する。この設備運用方策判定装置13は、現在の状態確率演算部21、対象設備の状態推移確率演算部22、及びシミュレーション部23を主体とし、これらに関連する各種構成要素から構成される。以下詳述する。
現在の状態確率演算部21は、予定の期間(ある一定期間)稼動時における対象設備の現在の状態を、データ入力部に25により入力される対象設備からの情報に基づいて、複数の状態i(0〜N)別の確率π0,π1,・・,πnである状態確率ベクトルΠとして求める。この求められた現在の状態確率ベクトルΠは、出力・表示部28に出力され、表示される。
データ入力部に25により入力される対象設備からの情報としては、対象設備に対する保守点検情報とする。ここで、保守点検情報は、前述のようにチェックリストに基づくものであり、チェックリストに設定された対象設備の状態がどの段階などか、に基づいて、所定の変換式を用いて複数の状態i(0〜N)別の確率π0,π1,・・,πnを数値化する。
例えば、状態iとして、状態0から状態4の5段階(N=5)とした場合、対象設備の現状が、どの状態であるか、 その状態確率ベクトルΠを算出する。ここで、対象設備が新品であれば状態0であり、状態の数値が大きくなるに従って悪い状態となる。例えば、:新品ではない対象設備の現状の状態が、状態0では確率0%(新品でないため)、状態1では確率40%、状態2では確率30%、状態3では確率20%、状態4では確率10%とした場合、現状の状態確率ベクトルΠ=(π0,π1,・・,π4)の値は(0,0.4,0.3,0.2,0.1)となる。
現在の状態確率演算部21は、この状態ベクトルΠ=(π0,π1,・・,π4)の値を、前述のように対象設備に対する保守点検情報(保守点検チェックリスト)に基づき算出する。例えば、対象設備が電気品であれば、保守点検チェックリストには、その絶縁状態が段階的に捉えられており、その絶縁状態の段階に基づき、予め設定した変換式により、対象設備の状態確率ベクトルΠ=(π0,π1,・・,π4)の値を算出する。
現在の状態確率演算部(以下、単に状態確率演算部と呼ぶ)21にて算出された対象設備の状態確率ベクトルΠ(π0,π1,・・,π4)の値は、設備情報データベース26に格納される。また、この設備情報データベース26には、シミュレーション部23にて後述するように算出された、ある一定期間後の状態確率も格納される。
このように、従来は、保守点検員の五感により対象設備の状態が判断されていたが、保守点検チェックリストの情報を本実施形態の装置に入力し、設備状態を判定させることで定量的に数値化することが出来る。
なお、データ入力部25は、上述した保守点検員により保守点検チェックリスト等を用いて実施される点検結果のデータ(保守点検情報)の入力のほかに、前述したある一定期間の間隔設定、及び後述する方策判定のための状態確率に対する闘値の設定にも用いられる。
対象設備の状態推移確率演算部(以下、単に状態推移確率演算部と呼ぶ)22は、対象設備の状態i(0〜N)の確率が、ある一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率へ推移する確率の行列P(図3で示す)を、対象設備からの情報に基づいて現状に即して補正し、更新する。図3で示す行列Pは、対象設備のメーカの統計等により、対象設備がある一定期間稼働後に状態S=iからS=jへ推移する確率として求められており、対象設備の状態推移確率データベース(以下、単に状態推移確率データベースと呼ぶ)27に格納されている。
状態推移確率演算部22は、この確率の行列Pを、対象設備からの情報(この実施の形態では、モニタリング情報保持装置12の設備情報データベース122から入力される対象設備に対するモニタリング情報)を用いて補正演算する。すなわち、この状態推移確率演算部22は、メーカの統計データなどで予め求められている対象設備の状態推移確率の行列Pを、モニタリング情報保持装置12の設備情報データベース122からの情報(モニタリングされたアナログ値、アラーム(故障)の頻度、状態・故障履歴等)を基に補正演算する。この状態推移確率演算部22で算出された(補正された)確率の行列Pは、やはり状態推移確率データベース27に更新格納される。
上述した関係を整理すると次のようになる。
S:システム(対象設備)の内部状態
(0,1,・・,i,・・,N)
π:S=iである確率
π=Pr(S=i)
Π=(π0,π1,・・,πN):状態確率ベクトル
:システム(対象設備)が新品である状態確率ベクトル
=(1,0、・・・,0)
図3におけるpijは、pij:1期間稼動後に状態S=iからS=jへ推移する確率である。
シミュレーション部23は、状態確率演算部21で求められた現在の状態確率ベクトル(Π(1)とする)と、状態推移確率演算部22により現状に即して補正され、更新された状態推移確率の行列Pとから、ある一定期間稼動後の次の期間における状態確率ベクトル(Π(2)とする)を求める。なお、Π(1),Π(2)は、ある状態確率ベクトル(∈Π(N+1)である。
ここで、図5で示すように、最初の1期間目(ある一定期間)における現在の状態ベクトルをΠ(1)=(π0,π1,・・・,πN)としてそのまま稼動すると、ある一定期間後の状態確率ベクトルはΠ(2)=Π(1)・Pとなる。この求められた一定期間後の状態確率ベクトルΠ(2)は出力・表示部28に出力され、運用者に提示される。
また、この求められた、ある一定期間後の状態確率ベクトルΠ(2)に基づいて、対象設備の運用方策を判定する。この場合、シミュレーション部23は、求められた一定期間後の状態確率ベクトルΠ(2)の各状態π0,π1,・・・,πNのうち、予め定めた状態(例えば、π3とする)の確率を、予定の閾値と比較し、その比較結果により、運用方策「現状のまま運用」、「検査・修理」、「更新」の採否を判定する。すなわち、比較結果により、対象設備に「修理」又は「更新」が必要と判定された場合は、その旨、出力・表示部28に出力され、推奨される運用方策として対象設備の運用者に提示される。
このとき、状態π0,π1,・・・,πNのうち、どの状態を閾値との比較対象とするか、また、閾値はどの程度にするかは、対象設備管理者の運用方針、例えば、比較的早期に修理、或いは更新を行うか、反対に、寿命ぎりぎりまで運用するか、等により異なる。したがって、これらの値は管理者により任意に設定する。
また、シミュレーション部23は、対象設備に対する検査・修理に対応するため、修理前の状態i(0〜N)が、修理m(1〜M)後に状態j(0〜N)となる確率の行列として設定された修理確率行列Q(m)(図4に示す)を有する。この修理確率行列Q(m)は、状態推移確率データベース27に格納される。
対象設備に対する検査・修理が行われる場合は、修理前の状態iから、修理確率行列Q(m)を用いて修理後の期間における状態確率ベクトルeを求める。図6は、最初の1期間目に修理が行われる場合を表している。修理に際しては、対象設備の状態が今どのような状態なのかを検査し、その検査結果により修理前の状態を確定する。すなわち、S=0,1,・・,i,・・,Nのいずれかの状態の確率を1とする。そして、修理mが行われると、シミュレーション部23は、図4で示した修理確率行列Q(m)からq(m) ijを特定し、修理後における対象設備の状態確率ベクトルe=(0,0,・・,1,・・,0)を求める。
また、対象設備を新品に交換する更新が行われると、シミュレーション部23は、更新後における対象設備の状態確率ベクトルを、e=(1,0、・・・,0)とする。
このように、シミュレーション部23は、現在の対象設備の状態確率ベクトルΠ(1)と、現状に即して補正された状態推移確率Pや、修理確率行列Q(m)等を用いて各運用方策を採用した場合における、ある期間後の状態確率ベクトルΠ(2)、e、eをシミュレーションにて演算する。
総期待コスト演算部29は、上述したシミュレーション結果より、各運用方策「現状のまま運用」、「検査・修理」、「更新」を採用した場合における総期待コストV(Π)を下式により算出し、比較を行い、総期待コストV(Π)が最小となる運用方策を判定する。
Figure 0006275958
(1):1期間稼動する際のコスト
R :新品に交換するときのコスト
I :検査をするときのコスト
(m):修理mにかかるコスト
β :割引係数(将来発生するコスト(総期待コスト)を現時点でのコストに置き換えた際の割引率)
V(Π):総期待コスト
上記式において、パターン(1)は運用方策「現状のまま運用」の場合の演算式であり、1期間における現状状態でのコストに、次の期間の状態ベクトルに基づく次期間以降の総期待コストを加えている。パターン(2)は運用方策「検査・修理」の場合の演算式であり、検査にかかるコストに、修理により発生するコスト及び修理後の総期待コストを、修理後の状態ベクトルに基づいて算出し、それらのうちの最小値を加えている。パターン(3)は運用方策「更新」の場合の演算式であり、新品に交換するときのコストに、更新後の状態ベクトルに基づく次期間以降の総期待コストを加えている。
総期待コスト演算部29は、これらの3つのパターンについての演算により、各運用方策を採用した場合の総期待コストV(Π)を算出し、相互に比較を行い、総期待コストV(Π)が最小となる運用方策を判定する。この総期待コストV(Π) が最小となると判定された運用方策を、前述した出力・表示部28に出力し、表示させる。
なお、各期待コストデータベース30は、上述した各演算に必要な各運用方策における期待コストを格納する。
次に、設備運用方策判定装置13の動作を、図2のフローチャートに従って説明する。
(S10)
保守点検員により保守点検チェックリスト等を用いて実施される保守点検結果をデータ入力部25から入力する。また、入力された情報は保守点検情報保持装置11で保持される。
(S11)
データ入力部25から入力された情報(保守点検結果)から、対象設備の状態が、例えば、状態0から状態4の5段階のうち、現在どの状態であるか、その状態確率ベクトルΠを現在の状態確率演算部21にて算出し、出力・表示部28に出力し、表示する。
(S12)
対象設備の状態推移確率(行列)Pの更新開始操作を行う。
(S13)
対象設備の状態推移確率(行列)Pを、状態推移確率演算部22により、現状に即して補正し更新する。すなわち、対象設備からの情報、この実施の形態では、モニタリング情報保持装置12の設備情報データベース122から入力されるモニタリング情報(アナログ値のモニタリング、アラーム(故障)の頻度、状態・故障履歴等)を用いて補正演算し、現状に即して更新する。
(S14)
シミュ レーションを実施するにあたり、期間の間隔設定、及び状態確率における閾値(例:状態4となる確率 が50%は修理、状態4となる確率が80%以上は更新等)をデータ入力部25から入力し、設定する。
(S15)
シミュレーション開始操作を行う。
(S16)
現在の状態確率演算部21にて算出した対象設備の状態確率ベクトルΠと、状態推移確率演算部22にて補正した状態推移確率Pを用いて、前述した各運用方策を採用した場合の、ある期間後の状態確率ベクトルをシミュレーション23にてシミュレーションにより演算し、出力・表示部28にて表示させる。
(S17)
シミュレーション部23にて演算された対象設備の状態推移した確率の値と、上述の(S14) にて設定した闘値を比較し、「修理」または「更新」の要否を判定する。
(S18)
上述した(S17)での判定の結果、対象設備において「修理」または「更新」の必要がある場合は、その旨を出力・表示部28にて表示する。
(S19)
シミュレーション部 23でのシミュレーション結果より、各運用方策を採用した場合における総期待コストV(Π)を総期待コスト演算部29にて算出する。
(S20)
総期待コスト演算部29にて算出した各運用方策を採用した場合における総期待コス トV(Π)を比較し、最小となる運用方策を選択する。またその選択結果を出力・表示部28にて表示する。
以上のように、この実施の形態によれば以下に示す作用効果が生じる。
(1)従来、保守点検員の五感により対象設備の状態が判断されていたが、保守点検チェックリストの 情報を本装置に入力し、設備状態を判定させることで定量的に数値化し、出力することが出来る。
(2)従来の監視装置にて記憶している設備情報(アナログ値のモニタリング、アラーム(故障)の頻度、状態・故障履歴等)を本装置に取り入れ、対象設備の状態推移確率Pを補正し、更新することで、各プラント(対象設備)の現状に即した精度の高いシミュレーションが可能となる。また、その結果と闇値との比較により、「修理」、「更新」などの運用方策が推奨である旨を出力することが出来る。すなわち、POMDP (部分的に観測可能なマルコフ決定過程)モデルを基に対象設備のある一定期間後の状態をシミュレーションし、その結果から設定した闘値を超えた機器については「修理」や「更新」などの運用方策が推奨である旨をモニタに出力することができる。
(3)精度の高いシミュレーション結果に基づいた各運用方策における総期待コストの演算、比較により、選択すべき運用方策を明確化し、出力することが出来る。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…保守点検情報保持装置
12…モニタリング情報保持装置
13…設備運用方策判定装置
21…現在の状態確率演算部
22…対象設備の状態推移確率演算部
23…シミュレーション部
25…データ入力部
28…出力・表示部
29…総期待コスト演算部

Claims (9)

  1. 現在の状態確率演算部により、稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である現在の状態確率ベクトルとして求めるステップと、
    前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率へ推移する予め求められた確率の行列を、対象設備の状態水位確率演算部により、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正して更新するステップと、
    シミュレーション部により、前記現在の状態確率ベクトルと前記更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求め、 前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定するステップと、
    を備えたことを特徴とする設備運用方策判定方法。
  2. 稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である現在の状態確率ベクトルとして求める現在の状態確率演算部と、
    前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率へ推移する予め求められた確率の行列を、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正し、更新する対象設備の状態推移確率演算部と、
    前記現在の状態確率演算部で求められた現在の状態確率ベクトルと前記状態推移確率演算部で更新された更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求め、この一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定するシミュレーション部と、
    を備えたことを特徴とする設備運用方策判定装置。
  3. 前記現在の状態確率演算部は、前記設備に対する保守点検情報に基づいて、所定の変換式を用いて複数の状態i(0〜N)別の確率を数値化し、前記対象設備の状態推移確率演算部は、前記設備に対するモニタリング情報を用いて状態推移確率の行列を補正することを特徴とする請求項2に記載の設備運用方策判定装置。
  4. 前記シミュレーション部は、求められた前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルの各確率を、予め設定した閾値と比較し、その比較結果により、運用方策「現状のまま運用」、「検査・修理」、「更新」の採否を判定し、出力することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の設備運用方策判定装置。
  5. 前記シミュレーション部は、前記設備に対する方策「検査・修理」に対して、修理前の状態i(0〜N)の確率が、修理後に状態j(0〜N)の確率となる行列として予め設定された修理確率行列を有し、前記設備に対する「検査・修理」が行われる場合は、前記修理確率行列を用いて修理前の状態iの確率から修理後の期間における状態確率ベクトルを求めることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の設備運用方策判定装置。
  6. 前記シミュレーション部は、前記設備に対する方策が「更新」の場合は、更新設備について予め設定された「更新」後の状態確率ベクトルを求めることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の設備運用方策判定装置。
  7. 予め設定された前記設備に対する前記各運用方策の採用に伴うコストを用いた予定の演算式により、前記各運用方策を採用する場合の総期待コストを前記運用方策毎に算出し、この総期待コストが最小となる運用方策を判定して出力する総期待コスト演算部を有することを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の設備運用方策判定装置。
  8. 稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である状態確率ベクトルとして求める機能と、
    前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率に推移する予め求められた確率の行列を、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正し、更新する機能と、
    前記現在の状態確率ベクトルと前記更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求める機能と、
    この求められた前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された記設備の運用方策を判定する機能と、
    をコンピュータに実現させるための設備運用方策判定プログラム。
  9. 設備に対する保守点検情報を保持する保守点検情報保持装置と、前記設備へのモニタリングを行いそのモニタリング情報を保持するモニタリング情報保持装置と、これら保守点検情報保持装置及びモニタリング情報保持装置からそれぞれ前記情報を入力し、前記設備の運用方策を判定する設備運用方策判定装置とを有する設備運用方策判定システムであって、
    前記設備運用方策判定装置は、
    稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である現在の状態確率ベクトルとして求める現在の状態確率演算部と、
    前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率へ推移する予め求められた確率の行列を、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正し、更新する対象設備の状態推移確率演算部と、
    前記現在の状態確率演算部で求められた現在の状態確率ベクトルと前記状態推移確率演算部で更新された更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求め、この一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定するシミュレーション部と、
    を備えたことを特徴とする設備運用方策判定システム。
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