JP6275958B2 - 設備運用方策判定方法、設備運用方策判定装置、設備運用方策判定プログラム、及び設備運用方策判定システム - Google Patents
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Description
S∈(0,1,・・,i,・・,N)
πi:S=iである確率
πi=Pr(S=i)
Π=(π0,π1,・・,πN):状態確率ベクトル
e0:システム(対象設備)が新品である状態確率ベクトル
e0=(1,0、・・・,0)
図3におけるpijは、pij:1期間稼動後に状態S=iからS=jへ推移する確率である。
R :新品に交換するときのコスト
I :検査をするときのコスト
r(m):修理mにかかるコスト
β :割引係数(将来発生するコスト(総期待コスト)を現時点でのコストに置き換えた際の割引率)
V(Π):総期待コスト
上記式において、パターン(1)は運用方策「現状のまま運用」の場合の演算式であり、1期間における現状状態でのコストに、次の期間の状態ベクトルに基づく次期間以降の総期待コストを加えている。パターン(2)は運用方策「検査・修理」の場合の演算式であり、検査にかかるコストに、修理により発生するコスト及び修理後の総期待コストを、修理後の状態ベクトルに基づいて算出し、それらのうちの最小値を加えている。パターン(3)は運用方策「更新」の場合の演算式であり、新品に交換するときのコストに、更新後の状態ベクトルに基づく次期間以降の総期待コストを加えている。
保守点検員により保守点検チェックリスト等を用いて実施される保守点検結果をデータ入力部25から入力する。また、入力された情報は保守点検情報保持装置11で保持される。
データ入力部25から入力された情報(保守点検結果)から、対象設備の状態が、例えば、状態0から状態4の5段階のうち、現在どの状態であるか、その状態確率ベクトルΠを現在の状態確率演算部21にて算出し、出力・表示部28に出力し、表示する。
対象設備の状態推移確率(行列)Pの更新開始操作を行う。
対象設備の状態推移確率(行列)Pを、状態推移確率演算部22により、現状に即して補正し更新する。すなわち、対象設備からの情報、この実施の形態では、モニタリング情報保持装置12の設備情報データベース122から入力されるモニタリング情報(アナログ値のモニタリング、アラーム(故障)の頻度、状態・故障履歴等)を用いて補正演算し、現状に即して更新する。
シミュ レーションを実施するにあたり、期間の間隔設定、及び状態確率における閾値(例:状態4となる確率 が50%は修理、状態4となる確率が80%以上は更新等)をデータ入力部25から入力し、設定する。
シミュレーション開始操作を行う。
現在の状態確率演算部21にて算出した対象設備の状態確率ベクトルΠと、状態推移確率演算部22にて補正した状態推移確率Pを用いて、前述した各運用方策を採用した場合の、ある期間後の状態確率ベクトルをシミュレーション23にてシミュレーションにより演算し、出力・表示部28にて表示させる。
シミュレーション部23にて演算された対象設備の状態推移した確率の値と、上述の(S14) にて設定した闘値を比較し、「修理」または「更新」の要否を判定する。
上述した(S17)での判定の結果、対象設備において「修理」または「更新」の必要がある場合は、その旨を出力・表示部28にて表示する。
シミュレーション部 23でのシミュレーション結果より、各運用方策を採用した場合における総期待コストV(Π)を総期待コスト演算部29にて算出する。
総期待コスト演算部29にて算出した各運用方策を採用した場合における総期待コス トV(Π)を比較し、最小となる運用方策を選択する。またその選択結果を出力・表示部28にて表示する。
12…モニタリング情報保持装置
13…設備運用方策判定装置
21…現在の状態確率演算部
22…対象設備の状態推移確率演算部
23…シミュレーション部
25…データ入力部
28…出力・表示部
29…総期待コスト演算部
Claims (9)
- 現在の状態確率演算部により、稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である現在の状態確率ベクトルとして求めるステップと、
前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率へ推移する予め求められた確率の行列を、対象設備の状態水位確率演算部により、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正して更新するステップと、
シミュレーション部により、前記現在の状態確率ベクトルと前記更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求め、 前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定するステップと、
を備えたことを特徴とする設備運用方策判定方法。 - 稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である現在の状態確率ベクトルとして求める現在の状態確率演算部と、
前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率へ推移する予め求められた確率の行列を、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正し、更新する対象設備の状態推移確率演算部と、
前記現在の状態確率演算部で求められた現在の状態確率ベクトルと前記状態推移確率演算部で更新された更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求め、この一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定するシミュレーション部と、
を備えたことを特徴とする設備運用方策判定装置。 - 前記現在の状態確率演算部は、前記設備に対する保守点検情報に基づいて、所定の変換式を用いて複数の状態i(0〜N)別の確率を数値化し、前記対象設備の状態推移確率演算部は、前記設備に対するモニタリング情報を用いて状態推移確率の行列を補正することを特徴とする請求項2に記載の設備運用方策判定装置。
- 前記シミュレーション部は、求められた前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルの各確率を、予め設定した閾値と比較し、その比較結果により、運用方策「現状のまま運用」、「検査・修理」、「更新」の採否を判定し、出力することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の設備運用方策判定装置。
- 前記シミュレーション部は、前記設備に対する方策「検査・修理」に対して、修理前の状態i(0〜N)の確率が、修理後に状態j(0〜N)の確率となる行列として予め設定された修理確率行列を有し、前記設備に対する「検査・修理」が行われる場合は、前記修理確率行列を用いて修理前の状態iの確率から修理後の期間における状態確率ベクトルを求めることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の設備運用方策判定装置。
- 前記シミュレーション部は、前記設備に対する方策が「更新」の場合は、更新設備について予め設定された「更新」後の状態確率ベクトルを求めることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の設備運用方策判定装置。
- 予め設定された前記設備に対する前記各運用方策の採用に伴うコストを用いた予定の演算式により、前記各運用方策を採用する場合の総期待コストを前記運用方策毎に算出し、この総期待コストが最小となる運用方策を判定して出力する総期待コスト演算部を有することを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の設備運用方策判定装置。
- 稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である状態確率ベクトルとして求める機能と、
前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率に推移する予め求められた確率の行列を、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正し、更新する機能と、
前記現在の状態確率ベクトルと前記更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求める機能と、
この求められた前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定する機能と、
をコンピュータに実現させるための設備運用方策判定プログラム。 - 設備に対する保守点検情報を保持する保守点検情報保持装置と、前記設備へのモニタリングを行いそのモニタリング情報を保持するモニタリング情報保持装置と、これら保守点検情報保持装置及びモニタリング情報保持装置からそれぞれ前記情報を入力し、前記設備の運用方策を判定する設備運用方策判定装置とを有する設備運用方策判定システムであって、
前記設備運用方策判定装置は、
稼動時における設備の現在の状態を、前記設備からの情報に基づいて、数値が大きくなるにしたがって悪い状態を示す複数の状態i(0〜N)別の確率である現在の状態確率ベクトルとして求める現在の状態確率演算部と、
前記設備の前記状態i(0〜N)の確率が、一定期間稼動後に状態j(0〜N)の確率へ推移する予め求められた確率の行列を、前記設備からのモニタリング情報に基づいて補正し、更新する対象設備の状態推移確率演算部と、
前記現在の状態確率演算部で求められた現在の状態確率ベクトルと前記状態推移確率演算部で更新された更新後の状態推移確率の行列とから前記一定期間稼動後の状態確率ベクトルを求め、この一定期間稼動後の状態確率ベクトルのいずれかの状態の確率を予定の閾値と比較し、その比較結果により予め設定された前記設備の運用方策を判定するシミュレーション部と、
を備えたことを特徴とする設備運用方策判定システム。
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