JP6275556B2 - エンジンマウントの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等のパワーユニットをフレーム等の支持部材に対して防振支持せしめるエンジンマウントの製造方法に関する。
従来から、自動車などのパワーユニットは、ボデーフレーム等の支持部材に対して、エンジンマウントを介して防振支持されている。エンジンマウントは、例えば特開平10−281225号公報(特許文献1)や特開2009−036295号公報(特許文献2)等に示されているように、一般にパワーユニットと支持部材の各一方に取り付けられる第一の取付金具と第二の取付金具をゴム弾性体で弾性連結した構造とされている。
そして、かかるエンジンマウントは、第一の取付金具と第二の取付金具がパワーユニットと支持部材の各一方に対して、固定用ボルトを用いて締付固定されることで、パワーユニットと支持部材との間に装着されている。
ところで、エンジンマウントを構成する第一及び第二の取付金具等には、酸化による部材耐久性の低下防止等の目的で、表面に防錆塗装が施される。
ところが、要求される防錆性能を得るために防錆塗装膜を厚くすると、固定用ボルトの締付力が及ぼされた状態下で、エンジンからの伝熱等による高温に晒された際に防錆塗装膜にへたりが発生して、固定用ボルトの締付力が低下してしまうおそれがあった。なお、防錆性能の高い防錆塗料を採用することで防錆塗装膜を薄くして、へたり量を抑えることも考えられるが、材料コストが高く現実的でない。
そこで、本発明者は、一般に採用されているエポキシ樹脂系の防錆塗料に比して熱へたり量が抑えられる硬質樹脂層を基層として設けて、金具表面に2層構造の塗膜を形成することを新たに検討した。このような2層構造の塗膜では、エポキシ樹脂系の防錆塗料を薄肉にすることで全体的な熱へたり量を抑えることができると共に、エポキシ樹脂系の防錆塗料の薄肉化に伴う防錆性能の低下を硬質樹脂層で補うことで全体として防錆性能が確保され得る可能性があると考えたのである。
しかしながら、金具表面に2層構造の塗膜を形成するには、2回以上の塗布工程が必要となると共に、基層として熱安定性の高い熱硬化性の樹脂材を採用した場合には加熱硬化工程も必要となることから、製造工程数が増加して作業負担や製造コストも増大するという問題があった。
特開平10−281225号公報 特開2009−036295号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、前述の如き2層構造の塗膜を金具表面に設けてなる新規な構造のエンジンマウントを、簡単な製造工程と少ない労力負担で効率的に製造することのできる新規なエンジンマウントの製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様は、第一の取付金具と第二の取付金具が本体ゴム弾性体で連結されており、パワーユニットを支持部材に対して防振支持せしめるエンジンマウントの製造方法において、前記第一の取付金具および前記第二の取付金具における前記本体ゴム弾性体の接着面にフェノール樹脂系の接着剤を塗布すると共に、該第二の取付金具において該本体ゴム弾性体の接着面を外れて位置して前記パワーユニットまたは前記支持部材に締結される締結部の表面に該フェノール樹脂系の接着剤を塗布する第一の接着剤塗布工程と、該第一の取付金具および前記第二の取付金具において前記フェノール樹脂系の接着剤が塗布された前記本体ゴム弾性体の接着面に塩化ゴム系の接着剤を塗布する第二の接着剤塗布工程と、前記本体ゴム弾性体を加硫成形して、前記第一の取付金具と前記第二の取付金具とが加硫接着された一体加硫成形品を得ると同時に前記締結部に塗布された前記フェノール樹脂系の接着剤を加熱硬化せしめる加硫成形工程と、前記第二の取付金具において前記フェノール樹脂系の接着剤が塗布された前記締結部の表面にエポキシ樹脂系の防錆塗料を塗布する積層塗布工程とを、含むことを特徴とする。
本態様の製造方法に従えば、鉄等の金属に対して強い固着力を有すると共に防錆塗料に比して硬化後の硬度が高く且つ80℃以上の高温に晒された場合のへたりが小さいフェノール樹脂系の接着剤の硬化樹脂からなる基層を、表層としての防錆塗料と組み合わせて採用した2層構造の塗膜が、第一の取付金具の締結部の表面に形成されることとなる。そして、かかる基層が、防錆塗料からなる表層によって発揮される防錆性能を補うことで、防錆性能を確保しつつ防錆塗料の膜厚を小さく抑えて、防錆塗料で問題になりやすい熱によるへたり量を抑えて固定用ボルトの締付力の安定化を図ることが可能になる。なお、塗膜が施される締結部の表面としては、第二の取付金具において少なくとも固定用ボルト等によるパワーユニット側または支持部材側への固定用の締結力が及ぼされる面を含んでいればよい。
ここにおいて、本態様の製造方法では、締結部の基層をなすフェノール樹脂系の接着剤として、第一の取付金具における本体ゴム弾性体の加硫接着剤を共通して用いたことにより、締結部への塗布作業を容易に且つ効率的に行うことが可能になる。しかも、本発明方法では、締結部に塗布されたフェノール樹脂系の接着剤の硬化処理が、本体ゴム弾性体の加硫成形と同時に行われることから、特別な加熱硬化処理が不要となり、作業工程の減少と製造サイクルの向上が図られ得る。
本発明の第2の態様は、第1の態様に係るエンジンマウントの製造方法において、前記加硫成形工程の後に前記積層塗布工程を行うことにより、フェノール樹脂系の接着剤を加熱硬化した基層に対して前記エポキシ樹脂系の防錆塗料からなる表層を積層するものである。
本態様の製造方法に従えば、本体ゴム弾性体の加硫工程での加熱によってエポキシ樹脂系の防錆塗料に対して悪影響が及ぼされることがない。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に係るエンジンマウントの製造方法であって、前記第一の接着剤塗布工程および前記積層塗布工程において、前記フェノール樹脂系の接着剤からなる硬化樹脂の基層の膜厚Taが5μm以上となると共に、前記エポキシ樹脂系の防錆塗料からなる表層の膜厚Tbが15μm未満となり、且つ15μm≦(Ta+Tb)≦30μmとなるように、該フェノール樹脂系の接着剤および該エポキシ樹脂系の防錆塗料をそれぞれ塗布するものである。
本態様の製造方法に従えば、市場に広く流通して一般的に使用されている比較的安価なフェノール樹脂系の接着剤とエポキシ樹脂系の防錆塗料をそれぞれ採用して、金具の防錆性能と塗膜の耐熱へたり性能とを、両立して一層高度に確保することが可能になる。
なお、一般的に使用されているフェノール樹脂系の接着剤とエポキシ樹脂系の防錆塗料をそれぞれ採用した場合において、フェノール樹脂系の接着剤からなる硬化樹脂の基層の膜厚Taを5μm以上とすることにより、基層による防錆性能の補助効果を十分に得ることが可能であり、その結果、表層の膜厚を抑えることが可能になる。そして、エポキシ樹脂系の防錆塗料からなる表層の膜厚を15μm未満に抑えることにより、高温に晒された場合の塗膜のへたりが効果的に抑えられる。従って、塗膜のへたりに起因する固定用ボルトの締付力の低下が効果的に抑えられ得て、防錆性能と固定用ボルトの締付力の安定維持とが両立して達成され得る。なお、総膜厚(Ta+Tb)が15μm未満であると、十分な防錆性能が発揮され難くなる一方、総膜厚(Ta+Tb)が30μmを越えると、熱等によるへたり量の長期的な確保が問題になるおそれがある。
本発明の第4の態様は、第3の態様に係るエンジンマウントの製造方法であって、前記積層塗布工程において、前記基層の膜厚Taと前記表層の膜厚TbがTb≦Taとなるように前記エポキシ樹脂系の防錆塗料を塗布するものである。
本態様の製造方法に従えば、基層の膜厚Taと表層の膜厚Tbを上記の範囲に設定することで、防錆性能と固定用ボルトの締付力の安定維持との両立が一層効果的に達成され得る。蓋し、基層の膜厚Taよりも表層の膜厚Tbを大きくすると、防錆性能を確保するに際して、固定用ボルトの締付力を長期に亘って確保することが難しくなり、両者の要求特性を両立して達成することが困難となるおそれがあるからである。
本発明の第5の態様は、第3又は第4の態様に係るエンジンマウントの製造方法であって、前記積層塗布工程において、前記表層の膜厚Tbが5μm以上となるように前記エポキシ樹脂系の防錆塗料を塗布するものである。
本態様の製造方法に従えば、総膜厚を抑えつつより良好な防錆性能を得ることが可能になる。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の何れか一つの態様に係るエンジンマウントの製造方法において、前記第二の取付金具が前記パワーユニット側へ取り付けられるようになっている一方、前記第一の取付金具が前記支持部材側へ取り付けられるようになっているものである。
本態様の製造方法に従えば、特にパワーユニットからの伝熱で高温に晒されやすい固定ボルトの締付部位において、前述の如き本発明に従う2層構造の塗膜を採用することができる。その結果、防錆性能を確保しつつ締付ボルトの緩みが効果的に防止されて、パワーユニットの支持部材によるエンジンマウントを介しての防振支持構造の性能および信頼性の向上が図られ得る。
本発明方法に従えば、目的とするエンジンマウントにおける第一の取付金具の締結部において、防錆塗料の塗膜を表層とし、防錆塗膜よりも硬質で且つ金具へ強固に固着される特定の接着剤からなる基層を備えた2層構造の塗膜を、簡単な製造工程と少ない労力負担で効率的に形成することが可能になる。
そして、本発明方法に従って製造されたエンジンマウントでは、熱へたりが懸念される表層における防錆性能が、硬質の基層で補助されることで、2層構造の塗膜全体として、1層の防錆塗膜のみからなる場合に比して、良好な防錆性能と耐熱へたりの両立が図られ得て、要求特性に対する設計自由度も大きく確保することが可能になる。
本発明方法に従い製造されるエンジンマウントの具体的な一実施形態を示す正面図。 図1に示されるエンジンマウントの平面図。 図1に示されるエンジンマウントの底面図。 図1に示されるエンジンマウントの右側面図。 図2におけるV−V断面図。 図1におけるVI−VI断面図。 図1に示されるエンジンマウントの製造方法における第一の接着剤塗布工程の具体的な一例を説明するための説明図。 図1に示されるエンジンマウントの製造方法における積層塗布工程の具体的な一例を説明するための説明図。 フェノール樹脂系の接着剤とエポキシ樹脂系の防錆塗料を施した実施例としての試験片における加振後のへたり量と残存トルク量との関係を説明するためのグラフであって、防錆塗料のみを施した比較例1と塗装なしの比較例2の結果を併せて示すグラフ。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜6には、本発明方法に従い製造されるエンジンマウントの具体的な一実施形態が示されている。このエンジンマウント10は、支持部材としての車両ボデー12に取り付けられる第一の取付金具14と、エンジンやトランスミッションを含んで構成されるパワーユニット16に取り付けられる第二の取付金具18とが、本体ゴム弾性体としての一対の支持ゴム弾性体20,20によって弾性連結された構造とされている。これにより、パワーユニット16が車両ボデー12に対して防振支持されている。なお、以下の説明において、特に説明がない限り、上下方向とは車両装着状態で略鉛直上下方向となる図1中の上下方向を、左右方向とは車両装着状態で略車両左右方向となる図1中の左右方向を、前後方向とは車両装着状態で略車両前後方向となる図2中の上下方向を、それぞれ言う。
より詳細には、第一の取付金具14は、左右方向に長手の略矩形板形状を有しており、鉄やアルミニウム合金などの金属で形成された高剛性の部材とされている。また、第一の取付金具14は、長さ方向中間部分に設けられた締結部としての第一の取付部22の左右両側に、一対の第一の傾斜板部24,24が一体形成された構造を有している。この第一の取付部22は平板形状で略水平に広がっており、中央部分には厚さ方向に貫通するボルト孔26が形成されていると共に、ボルト孔26の左右両側には厚さ方向に貫通する各二つの第一の締結孔28,28が形成されている。
また、第一の傾斜板部24,24は、第一の取付部22の左右両側にそれぞれ形成されており、左右外方に向かって上傾する傾斜平板形状とされている。なお、第一の傾斜板部24,24の傾斜角度は、特に限定されるものではなく、要求されるばね特性などに応じて適宜に設定される。
さらに、第一の取付金具14には、ストッパ軸部材30が固定されている。ストッパ軸部材30は、図5にも示されているように、第一の取付金具14のボルト孔26に挿通されたストッパボルト32にナット34が締結された構造を有しており、ストッパボルト32の頭部側が、第一の取付金具14における第一の取付部22から上方に突出している。また、ストッパボルト32は、スペーサスリーブ36に挿通されていると共に、ストッパプレート38の中央に形成された貫通孔40に挿通されており、これらスペーサスリーブ36およびストッパプレート38が、ストッパボルト32の頭部と第一の取付金具14との間で上下に挟み込まれて固定的に保持されている。
また、ナット34には、キャップ42が取り付けられている。キャップ42は、合成樹脂で形成された略円筒形状の部材であって、第一の取付金具14における第一の取付部22の下方に突出するストッパボルト32の下端部とナット34とを覆うように外嵌されている。
一方、第二の取付金具18は、固着金具44を備えている。この固着金具44は、第一の取付金具14と同様に、左右方向に長手の略矩形板形状を有する金属製の部材とされており、第一の取付金具14よりも左右方向で短くされている。また、固着金具44は、長さ方向中間部分に設けられた支持板部46の左右両側に、一対の第二の傾斜板部48,48が一体形成された構造を有している。この支持板部46は、平板形状で略水平に広がっており、中央部分には、厚さ方向に貫通する挿通孔50が形成されている。
第二の傾斜板部48,48は、支持板部46の左右両側にそれぞれ形成されており、第一の傾斜板部24,24と同様に、左右外方に向かって上傾する傾斜平板形状とされている。なお、第二の傾斜板部48,48の傾斜角度は、特に限定されるものではなく、要求されるばね特性などに応じて適宜に設定されるものであって、例えば第一の傾斜板部24の傾斜角度と略同じとされても良い。
さらに、第二の取付金具18は、締結金具52を備えている。この締結金具52は、固着金具44とは別体形成された金属製の部材であって、左右方向中間部分には略水平方向に広がる中央連結板部54を備えている。また、この中央連結板部54の中央部分には、厚さ方向に貫通する挿通孔56が形成されている。なお、中央連結板部54の左右両端部は、固着金具44における第二の傾斜板部48,48と対応して、左右外方に向かって上傾する傾斜形状とされている。
更にまた、中央連結板部54の左右両側には、一対の締結板部58,58が一体形成されて、パワーユニット16側である上方に向かって延び出している。これらの締結板部58,58は、それぞれ立上部60と締結部としての第二の取付部62とを備えている。
この立上部60は、上下および前後に広がる略平板形状とされており、中央連結板部54の左右端部から上方に向かって突出して設けられて、一対の立上部60,60が左右方向で所定の距離を隔てて対向配置されている。なお、立上部60,60の傾斜角度は、第二の傾斜板部48,48の傾斜角度よりも大きく設定されることが好適であり、本実施形態では、立上部60,60の傾斜角度が略90°とされている。
また、第二の取付部62,62は、立上部60,60の上端から左右外方に向かって突出しており、略平板形状で左右外方に向かって上傾している。更に、これら第二の取付部62,62には、それぞれ二つの第二の締結孔64,64が厚さ方向に貫通して形成されている。なお、第二の取付部62,62の傾斜角度は、特に限定されるものではなく、パワーユニット16への取付角度などに応じて適宜に設定されるが、好適には、立上部60,60の傾斜角度よりも小さく設定される。
そして、固着金具44の支持板部46に対して、締結金具52の中央連結板部54が上方から当接状態で重ね合わされて、溶接によって相互に固定されており、これにより、第二の取付金具18が形成されている。なお、傾斜形状とされた中央連結板部54の左右両端部は、固着金具44における第二の傾斜板部48,48に重ね合わされている。
なお、本実施形態では、固着金具44における第二の傾斜板部48,48と、締結金具52の立上部60,60との間に跨って、それぞれ補強部材66,66が配設されている。補強部材66,66は、屈曲板形状とされた金属製の部材であって、第二の傾斜板部48,48の上面に重ね合わされると共に、立上部60,60の左右外面に重ね合わされて、それぞれ溶接によって固定されている。これにより、立上部60,60の左右外方への倒れや変形が、補強部材66,66によって防止されている。
そして、第一の取付金具14と第二の取付金具18が、上下に所定の距離を隔てて配置されており、それら第一の取付金具14と第二の取付金具18が、一対の支持ゴム弾性体20,20によって相互に弾性連結されている。なお、第一の取付金具14に取り付けられたストッパ軸部材30は、第二の取付金具18の挿通孔50,56に径方向隙間をもって挿通されており、ストッパプレート38が固着金具44の中央連結板部54よりも上方に所定の距離を隔てて配置されている。
また、支持ゴム弾性体20,20は、上方に行くに従って次第に左右内方に傾斜する矩形ブロック状であって、下端が第一の取付金具14における第一の傾斜板部24,24に加硫接着されていると共に、上端が第二の取付金具18における第二の傾斜板部48,48に加硫接着されている。なお、本実施形態では、一対の支持ゴム弾性体20,20が第一の取付金具14と第二の取付金具18とを備えた一体加硫成形品として形成されている。
さらに、第二の取付金具18における挿通孔50,56の端縁部には、緩衝ゴム68が固着されている。この緩衝ゴム68は略円筒形状とされており、両挿通孔50,56の内周面を覆うように固着されていると共に、緩衝ゴム68の内周面が、径方向隙間を隔てて、ストッパ軸部材30の外周面に径方向で対向配置されている。また、緩衝ゴム68は、挿通孔50,56よりも上下外方まで突出しており、緩衝ゴム68の上端部分が、ストッパプレート38と第二の取付金具18の中央連結板部54との上下間に軸方向隙間を隔てて介在せしめられていると共に、下端部分が、第一の取付金具14における第一の取付部22と第二の取付金具18の支持板部46との上下間に軸方向隙間を隔てて介在せしめられている。なお、緩衝ゴム68は、固着金具44の下面に固着された連結ゴム層70,70によって、支持ゴム弾性体20,20と連結されて一体形成されている。
ここにおいて、本実施形態では、第二の取付金具18における第二の取付部62,62の表面に、塗膜72,72が形成されている。これらの塗膜72,72は、図中に灰色で示されているように、第二の取付部62,62の先端部分から基端部分の上下両面に対して設けられている。なお、図中の塗膜72,72は、見易さのために、実際よりも厚さ寸法を大きくして示している。
この塗膜72は、フェノール樹脂系の接着剤からなる基層に対してエポキシ樹脂系の防錆塗料からなる表層が重ね合わされた積層構造とされている。即ち、第二の取付部62,62の表面に基層が形成されると共に、基層の表面に表層が形成されている。
これら基層を形成するフェノール樹脂系の接着剤および表層を形成するエポキシ樹脂系の防錆塗料の材料としては、それぞれ熱硬化性樹脂とされている。特に、本実施形態では、防錆塗料の材料であるエポキシ樹脂として常温乾燥型のものが採用されており、特別に熱を加えたりすることなく、乾燥させた状態で十分な硬質性が発揮されるようにされている。一方、接着剤の材料であるフェノール樹脂は、熱を加えることで硬化するようにされており、硬化後の基層の硬度が表層の硬度よりも大きくなるようにされている。
なお、かかるフェノール樹脂系の接着剤の材料としては、例えばロード社製「Chemlok205」が挙げられる。一方、エポキシ樹脂製の防錆塗料の材料としては、例えば大日本塗料株式会社製「TMAスーパーブラックEXD」が挙げられる。
ここにおいて、基層の膜厚をTa(μm)、表層の膜厚をTb(μm)とすると、塗膜72全体の厚さ寸法(Ta+Tb)が、15μm≦(Ta+Tb)≦30μmの範囲内であって、且つTb≦Taとされていることが好ましい。蓋し、塗膜72の厚さ寸法(Ta+Tb)が15μm未満であると、後述する塗膜72による防錆性能が十分に得られなくおそれがあるからである。一方、塗膜72の厚さ寸法(Ta+Tb)が30μmより大きいと、塗膜72のへたり量も大きくなってしまうことから、後述するボルト緩み防止効果が十分に得られなくなるおそれがあるからである。また、表層の膜厚Tbが基層の膜厚Taより大きく(Ta<Tb)とされると、へたり量が大きくなりボルト緩み防止効果が十分に得られないおそれがある。
また、基層の膜厚Taは、好適には5μm≦Taとされて、より好適には10μm≦Ta≦25μmとされて、更に好適には15μm≦Ta≦20μmの範囲内に設定される。一方、表層の膜厚Tbは、好適にはTb<15μmとされて、より好適には5μm≦Tb<15μmとされて、更に好適には5μm≦Tb≦10μmの範囲内に設定される。蓋し、たとえ15μm≦(Ta+Tb)≦30μmの要件を満たしていても、基層の膜厚Taが5μmより小さいと、十分な防錆性能が得られないおそれがある一方、表層の膜厚Tbが15μm以上であると、へたり量が大きくなりボルト緩み防止効果が十分に得られないおそれがあるからである。
かかる塗膜72,72が、第二の取付金具18の第二の取付部62,62の表面に設けられることにより、本実施形態のエンジンマウント10が構成されている。そして、このエンジンマウント10は、図1に仮想的に示すように、第一の取付金具14における第一の取付部22が、第一の締結孔28のそれぞれに挿通される図示しない取付ボルトによって、車両ボデー12に取り付けられると共に、第二の取付金具18における第二の取付部62,62が、第二の締結孔64のそれぞれに挿通される図示しない取付ボルトによって、パワーユニット16に取り付けられるようになっている。これにより、エンジンマウント10が車両ボデー12とパワーユニット16との間に装着されて、パワーユニット16が車両ボデー12によって防振支持されるようになっている。なお、図1では、車両ボデー12とパワーユニット16が仮想的に図示されているが、エンジンマウント10は、パワーユニット16の分担支持荷重が入力されていない単体状態で示されており、分担支持荷重による支持ゴム弾性体20,20の変形や、第一の取付金具14と第二の取付金具18の接近変位は、図示されていない。
なお、本実施形態では、エンジンマウント10の車両装着時に、ストッパボルト32とナット34を覆うキャップ42が、車両ボデー12に形成された凹所74に差し入れられることにより、第一の取付金具14が車両ボデー12に対して容易に且つ精度良く位置決めされて、第一の締結孔28におけるボルト固定の作業を容易に行うことができるようになっている。
上記の如き構造とされた本実施形態におけるエンジンマウント10の製造方法の具体的な一例を以下に示す。
先ず、中央部分に複数の貫通孔を形成した矩形状の金属素板に対して、一回または複数回のプレス加工を施して前述の如き形状とした第一の取付金具14を準備する。
また、中央部分に貫通孔を形成した矩形状の金属素板、および中央部分と長さ方向の両端部分に貫通孔を形成した矩形状の金属素板に対して一回または複数回のプレス加工を施して前述の如き形状とした固着金具44および締結金具52を準備する。また、所定の形状の金属平板を屈曲させて、前述の如き形状とした一対の補強部材66,66を準備する。そして、固着金具44における支持板部46の上面に対して締結金具52における中央連結板部54の下面を重ね合わせると共に、補強部材66,66を第二の傾斜板部48,48の上面および立上部60,60の左右外面に重ね合わせて、固着金具44と締結金具52と補強部材66,66とを相互に溶接する。かかる工程により、第二の取付金具18を準備する。
そして、準備した第一及び第二の取付金具14,18における支持ゴム弾性体20,20が接着される面にフェノール樹脂系の接着剤を塗布する。即ち、本実施形態では、図7に黒色の太線で示されているように、第一の取付金具14の上面における左右両端部分と、第二の取付金具18における固着金具44の下面、中央連結板部54の上面および挿通孔50,56の内周面(図示せず)に亘ってフェノール樹脂系の接着剤を塗布する。更に、同様に黒色の太線で示すように、第二の取付金具18とパワーユニット16との締結面である第二の取付部62,62の表面に対して当該フェノール樹脂系の接着剤を塗布する。このフェノール樹脂系の接着剤の膜厚Taは、前述の範囲内に設定されることが好ましい。なお、かかるフェノール樹脂系の接着剤の塗布は、スプレー等により噴霧してもよいし、刷毛やディッピングなどにより塗布してもよい。また、フェノール樹脂系の接着剤が塗布されない面に対しては、マスキング処理などを施すことにより、接着剤が効率的に塗布され得る。
かかる第一の接着剤塗布工程の後、乾燥させて、続いて、前工程で塗布されたフェノール樹脂系の接着剤の表面における支持ゴム弾性体20,20が接着される面に対して、塩化ゴム系の接着剤を塗布する。即ち、本実施形態では、フェノール樹脂系の接着剤の表面において、第一の取付金具14の上面と、第二の取付金具18における固着金具44の下面、および支持ゴム弾性体20と一体形成される緩衝ゴム68と連結ゴム層70が接着する中央連結板部54の上面および挿通孔50,56の内周面の全面に相当する部分に対して塩化ゴム系の接着剤を塗布する。この塩化ゴム系の接着剤の塗布に際しては、上述のフェノール樹脂系の接着剤の塗布と同様であり、スプレー噴霧などで実施され得、必要に応じてマスキング処理などが施される。なお、塩化ゴム系の接着剤としては、例えばロード社製「Chemlok 220」が挙げられる。
かかる第二の接着剤塗布工程の後、乾燥させて、続いて、フェノール樹脂系および塩化ゴム系の接着剤の塗布が施された第一及び第二の取付金具14,18を金型内にセットして、当該金型のキャビティ内に支持ゴム弾性体20,20の材料を注入して、支持ゴム弾性体20,20を加硫成形する。これにより、第一の取付金具14と第二の取付金具18とが加硫接着された一体加硫成形品を得る。また、この支持ゴム弾性体20,20の加硫成形と同時に、加硫時の熱を利用して、前記第一の接着剤塗布工程で塗布されたフェノール樹脂系の接着剤を加熱して硬化する。
なお、加硫成形時の加熱条件は、ゴム材料などに応じて調節され得るが、例えば150〜180℃で、5〜20分の加熱処理が行われる。
かかる加硫成形工程の後、フェノール樹脂系の接着剤を塗布して加熱硬化した第二の取付部62,62の表面に対して、エポキシ樹脂系の防錆塗料を塗布する。このエポキシ樹脂系の防錆塗料の膜厚Tbは、前述の範囲内に設定されることが好ましい。この防錆塗料の塗布と乾燥により、図8中に灰色で示されているように、第二の取付部62,62の表面に対して、フェノール樹脂系の接着剤を硬化樹脂からなる基層として、エポキシ樹脂系の防錆塗料を表層とした積層構造の塗膜72,72を形成する。なお、このエポキシ樹脂系の防錆塗料の塗布に際しても、スプレー噴霧などで実施され得、必要に応じてマスキング処理などが施される。
かかる積層塗布工程の後に、塗膜72,72が施された上記一体加硫成形品の挿通孔50,56、およびボルト孔26に、スペーサスリーブ36およびストッパプレート38を介してストッパボルト32を挿通し、ナット34で締結して、ストッパボルト32の先端をキャップ42で覆うことで、本実施形態のエンジンマウント10を製造する。
上述の如き製造方法により製造された本実施形態のエンジンマウント10では、パワーユニット16と第二の取付部62,62とのボルト締結面において、フェノール樹脂系の接着剤が硬化樹脂の基層として塗布されると共に、更に基層の表面にエポキシ樹脂系の防錆塗料が表層として塗布される。そして、上述の如き製造方法を採用することにより、2層構造の塗膜が、例えば各層を別途形成して順次固着させるなどの方法に比して、少ない工程と労力で形成され得て、エンジンマウントの製造効率の向上が図られ得る。
特に、フェノール樹脂系の接着剤の加熱硬化に要する熱として、支持ゴム弾性体20,20の加硫成形時の熱を利用することで、フェノール樹脂系の接着剤の加熱硬化と支持ゴム弾性体20,20の加硫成形を同時に行うことができて、製造効率の一層の向上が達成され得る。
また、本実施形態では、上記フェノール樹脂系の接着剤の硬化および支持ゴム弾性体20,20の加硫成形後にエポキシ樹脂系の防錆塗料が積層されることから、当該防錆塗料に対して熱が加えられることがなく、耐熱塗料の如き特別な防錆塗料が必要とされることもない。
さらに、本実施形態では、フェノール樹脂系の接着剤からなる硬化樹脂の基層の膜厚Taとエポキシ樹脂系の防錆塗料からなる表層の膜厚Tbが、それぞれ所定の数値範囲内に設定されることにより、防錆塗料の膜厚Tbを従来よりも小さく抑えて、熱によるへたり量を減少させることができる。これにより、ボルト締結面における固定ボルトの締付力が低下するおそれが軽減されている。一方、基層としてフェノール樹脂系の接着剤を設けることにより、基層と表層が共働して防錆効果を発揮し得ることから、防錆塗料の膜厚Tbを従来よりも小さく抑えつつも防錆効果を維持することができて、ボルト締付力低下防止効果と防錆効果の両立を実現することができる。
更にまた、本実施形態では、より高温になりやすいパワーユニット16と第二の取付金具62,62とのボルト締結面に塗膜72,72が施されていることから、熱による防錆塗料のへたりが一層効果的に小さく抑えられて、これによりボルト締結面におけるボルトの締付力が低下するおそれが更に軽減され得る。
[実施例]
本発明の実施例として前記実施形態に従う構造とされたエンジンマウント10を用いて、ボルト締付力の評価試験を実施した。この評価試験に際しては、図1に示されているように、車両ボデー12に相当するベース部材に対して第一の取付金具14を重ね合わせて第一の締結孔28に挿通した固定ボルトで締付固定する一方、パワーユニット16に相当する加振部材に対して第二の取付金具18を重ね合わせて第二の締結孔64に挿通した固定ボルトで締結した。何れの固定ボルトも、初期締結トルクを37.6(N・m)とした。
かかるセッティング状態のエンジンマウント10を、略100℃の雰囲気温度下で、加振部材により第一の取付金具14と第二の取付金具18との間に対向方向となる上下方向へ加振力を及ぼすことにより、(パワーユニット支持状態でのエンジンマウントへの分担支持荷重)±5000Nの加振力を2Hzの周期で1000回の加振試験を実施した。
なお、実施例では、第一及び第二の取付金具14,18の表面塗膜として、片側の面において、フェノール樹脂系の接着剤の膜厚Taを略20μm、エポキシ樹脂系の防錆塗料の膜厚Tbを略10μmとしたものを両側の面に採用した。
また、比較例として、従来構造に従って防錆塗料のみが、片側の面の膜厚が略30μmとされて第一及び第二の取付金具14,18の両面に塗布されたものを採用したエンジンマウント(比較例1)と、塗膜が設けられていない第一及び第二の取付金具14,18を採用したエンジンマウント(比較例2)とについて、それぞれ、実施例と同じ条件下で加振試験を実施した。
加振試験の後、各固定ボルトの残存トルクと、固定ボルトによる締付部位における塗膜のへたり量を実測した。なお、塗膜のへたり量は、固定ボルトの取外し部位で測定した。かかる測定結果を、本実施例および比較例について、図9に併せ示す。
なお、実施例における接着剤層を形成するフェノール樹脂としてはロード社製「Chemlok205」を採用した。また、防錆塗料層を形成するエポキシ樹脂としては、実施例と比較例1の何れにおいても、大日本塗料株式会社製「TMAスーパーブラックEXD」を採用した。
図9に示された測定結果から、防錆塗料のみが施された従来構造の比較例1に比して、本発明方法に従ってフェノール樹脂系の接着剤とエポキシ樹脂系の防錆塗料の2層構造からなる塗膜が形成された実施例では、塗膜のへたり量が格段に小さく抑えられて、防錆塗装すら施されていない比較例2に匹敵する程の残存トルクが得られていることが認められる。
以上、本発明の実施形態および実施例について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態では、パワーユニット16と第二の取付金具18とのボルト締結面である第二の取付部62,62の表面に塗膜72,72が形成されていたが、車両ボデー12と第一の取付金具14とのボルト締結面である第一の取付部22の表面に塗膜が形成されていてもよい。なお、本発明に従う2層構造の塗膜72は、第一又は第二の取付部22,62における固定用ボルトの締結面の全体に形成される必要はなく、少なくとも締結力が及ぼされる領域に形成されていればよい。
また、前記実施形態では、所定厚さのフェノール樹脂系の接着剤とエポキシ樹脂系の防錆塗料からなる塗膜72が採用されることにより、ボルト緩み防止効果と防錆効果の両立的な確保が図られていたが、基層と表層の各膜厚寸法は限定されるものではない。即ち、本発明方法は、ボルト緩み防止効果と防錆効果の両立的な確保を図り得る2層構造の塗膜72を効率的に形成し得るエンジンマウントの製法を提供するものであり、基層と表層の各膜厚寸法は、要求される特性などに応じて適宜に設定され得るものであって、それが本発明方法の趣旨を逸脱しない限り、限定されるものでない。
さらに、前記実施形態において示された第一の取付金具14および第二の取付金具18の形状は単なる例示に過ぎず、何等限定されるものではない。即ち、第一及び第二の取付金具14,18の具体的な形状や構造は、適宜に設計変更可能であり、例えば従来から必要に応じて採用されるブラケット金具を含んで第一及び第二の取付金具14,18が構成されていても良い。
10:エンジンマウント、12:車両ボデー(支持部材)、14:第一の取付金具、16:パワーユニット、18:第二の取付金具、20:支持ゴム弾性体(本体ゴム弾性体)、22:第一の取付部、62:第二の取付部、72:塗膜

Claims (6)

  1. 第一の取付金具と第二の取付金具が本体ゴム弾性体で連結されており、パワーユニットを支持部材に対して防振支持せしめるエンジンマウントの製造方法において、
    前記第一の取付金具および前記第二の取付金具における前記本体ゴム弾性体の接着面にフェノール樹脂系の接着剤を塗布すると共に、該第二の取付金具において該本体ゴム弾性体の接着面を外れて位置して前記パワーユニットまたは前記支持部材に締結される締結部の表面に該フェノール樹脂系の接着剤を塗布する第一の接着剤塗布工程と、
    該第一の取付金具および前記第二の取付金具において前記フェノール樹脂系の接着剤が塗布された前記本体ゴム弾性体の接着面に塩化ゴム系の接着剤を塗布する第二の接着剤塗布工程と、
    前記本体ゴム弾性体を加硫成形して、前記第一の取付金具と前記第二の取付金具とが加硫接着された一体加硫成形品を得ると同時に前記締結部に塗布された前記フェノール樹脂系の接着剤を加熱硬化せしめる加硫成形工程と、
    前記第二の取付金具において前記フェノール樹脂系の接着剤が塗布された前記締結部の表面にエポキシ樹脂系の防錆塗料を塗布する積層塗布工程と
    を、含むことを特徴とするエンジンマウントの製造方法。
  2. 前記加硫成形工程の後に前記積層塗布工程を行うことにより、フェノール樹脂系の接着剤を加熱硬化した基層に対して前記エポキシ樹脂系の防錆塗料からなる表層を積層する請求項1に記載のエンジンマウントの製造方法。
  3. 前記第一の接着剤塗布工程および前記積層塗布工程において、前記フェノール樹脂系の接着剤からなる硬化樹脂の基層の膜厚Taが5μm以上となると共に、前記エポキシ樹脂系の防錆塗料からなる表層の膜厚Tbが15μm未満となり、且つ15μm≦(Ta+Tb)≦30μmとなるように、該フェノール樹脂系の接着剤および該エポキシ樹脂系の防錆塗料をそれぞれ塗布する請求項1又は2に記載のエンジンマウントの製造方法。
  4. 前記積層塗布工程において、前記基層の膜厚Taと前記表層の膜厚TbがTb≦Taとなるように前記エポキシ樹脂系の防錆塗料を塗布する請求項3に記載のエンジンマウントの製造方法。
  5. 前記積層塗布工程において、前記表層の膜厚Tbが5μm以上となるように前記エポキシ樹脂系の防錆塗料を塗布する請求項3又は4に記載のエンジンマウントの製造方法。
  6. 前記第二の取付金具が前記パワーユニット側へ取り付けられるようになっている一方、前記第一の取付金具が前記支持部材側へ取り付けられるようになっている請求項1〜5の何れか一項に記載のエンジンマウントの製造方法。
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