JP6275290B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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    • F25D17/08Arrangements for circulating cooling fluids; Arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces for circulating air, e.g. by convection by forced circulation using ducts

Description

本発明は、食品の冷凍保存が可能な収納室を備えた冷蔵庫に関する。
従来の冷蔵庫では、収納室内に設置されたサーミスタにより収納室内の空気の温度を検出し、検出される温度が一定に保たれるように温度制御を行うのが一般的である。このサーミスタは、温度変化による電気抵抗の変化を検出することでサーミスタの周囲の空気の温度を検出するものであり、収納室内に収納された食品の温度をサーミスタの周囲の空気を介して間接的に検出するものである。このようにサーミスタを用いた温度検出を行う冷蔵庫では、収納室内の空気の温度を一定に保ち、その結果、収納室内の食品の温度を設定温度まで冷却し、食品の長期保存を可能としている。
また、特許文献1には、食品の温度をより正確に検出する技術として、収納室内に赤外線センサであるサーモパイルをアレイ状またはマトリックス状に配置する構成が記載されている。一般に、サーモパイルは、物体から放出される赤外線に基づいて物体の温度を検出するので、物体の温度を直接的に検出可能である。ただし、サーモパイルの検出温度は、サーモパイルの視野全域から入射する赤外線量の総和で決まるため、視野内に温度検出の対象物以外の領域が存在する場合は、対象物そのものの温度を検出しているわけではない。そのため、特許文献1では、複数個のサーモパイルを設置し、収納室内をいくつかの区画に区分して温度分布を測定することで収納室全体をセンシングしている。
一方、近年、食生活、生活スタイルの変化により、家庭用冷蔵庫による冷凍保存のニーズが高まってきている。すなわち、食品のまとめ買いによるストックおよび作り置きの保存の機会が増加し、冷凍室の利用頻度が高まり、冷凍品質への要求も高くなってきている。このような冷凍品質を高める工夫は数多くなされており、代表的な技術としては「急速冷凍」が知られている。ここで、急速冷凍は、通常保存時よりも低温度でかつ風量も増量した冷気により収納室内の食品を急速に冷却し、食品の凍結時に生成される氷結晶を小さくする技術である。このようにして凍結させた食品では、解凍時のドリップ流出量が減少し、品質劣化が抑制される。
冷凍品質向上のための別の技術として、過冷却冷凍技術が挙げられる。過冷却とは、食品を特定の冷却条件で冷却していくと、食品の凍結点以下の温度でも食品が凍っていない状態となることをいう。過冷却の状態で冷却された食品に物理的又は温度的な刺激を与えると、過冷却状態が解除され、急速に食品が凍結する。特許文献2に記載されているように、このようにして凍結させた食品は、細かい粒状の氷結晶が生成されるため、解凍時のドリップ流出量が減少し、食品の細胞組織の損傷が抑制され、品質劣化を抑制することが可能となる。
このような過冷却冷凍を行うには、食品の状態に応じて冷却条件を随時変更する必要がある。例えば先述の物理的または温度的な刺激を与えるべきタイミングを判断するには、食品が過冷却解除可能な状態にあることを判断する必要がある。ここで、過冷却解除可能な状態とは、過冷却状態にある食品の温度が予め決められた最低到達温度に到達した状態をいう。すなわち、過冷却解除可能な状態は、食品が過冷却状態で達した最低到達温度と凍結点との差が一定以上の深度となった状態である。しかし、食品が過冷却解除可能な状態に達する時期は、食品の収納室への収納時の温度および食品の重量によって変わるため、食品収納後にある固定の時間が経過したときに物理的または温度的な刺激を与えるという方法では、適切なタイミングで過冷却解除を実施することが困難となる。従って、食品が過冷却解除可能な状態に達する時期を適切に把握するためには、食品温度を常時把握して物理的または温度的な刺激を与えるべきタイミングを判断することが理想的といえる。このような食品温度の直接的な把握の方法としては、先述の通り、複数のサーモパイルをアレイ状またはマトリックス状に配置し、これらのサーモパイルによって食品温度を精度よくモニタする方法がある。また、特許文献3では、単一のサーモパイルで食品温度を検出する方法として、センサによる食品温度検出値と実際の食品温度との誤差を、事前実験結果または理論計算式により補正し、精度良く食品温度を把握する方法が提案されている。
特開2002−71252号公報 特開2003−180314号公報 特許第4775344号公報
しかしながら、サーモパイルを用いて食品温度を直接的に検出する構成は、サーモパイルを用いるが故に、高価な部品構成となってしまい、過冷却冷凍をより幅広い冷蔵庫機種に展開する上での障害となっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より安価な構成のもとで、食品の収納室への収納時の温度および食品の重量にかかわりなく過冷却冷凍を実現可能な冷蔵庫を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る冷蔵庫は、収納室に食品が収納された後、前記収納室の設定温度を水の凍結点以下の第1の温度に設定して前記食品を第1の期間冷却し、続いて前記設定温度を前記第1の温度よりも低い第2の温度まで徐々に低下させつつ前記食品を第2の期間冷却して前記食品を過冷却状態に維持し、続いて前記食品の過冷却状態を強制的に解除した後、前記設定温度を前記凍結点未満の第3の温度に設定して前記食品を冷凍する過冷却冷凍の実施をすることが可能な冷蔵庫であって、前記収納室内の空気温度を検出する温度検出部と、前記食品の前記収納室への収納後に前記空気温度が上昇から下降に転ずる時点から一定時間経過するまでの期間における前記空気温度の低下率と前記第2の期間の開始時期および終了時期との対応関係を与える対応関係情報を記憶する記憶部と、前記冷蔵庫の運転を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記温度検出部により検出された前記空気温度を用いて前記空気温度の低下率を算出し、前記対応関係情報を参照して、前記算出された空気温度の低下率に対応する前記第2の期間の開始時期および終了時期を求め、前記求められた第2の期間の開始時期および終了時期に従って前記過冷却冷凍の実施をすることを特徴とする。
本発明によれば、より安価な構成のもとで、食品の収納室への収納時の温度および食品の重量にかかわりなく過冷却冷凍を実現可能な冷蔵庫を提供することができる、という効果を奏する。
実施の形態に係る冷蔵庫の側面図 実施の形態の制御基板の構成を示すブロック図 実施の形態のマイクロコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図 過冷却冷凍過程における食品温度と設定温度の変化例を示す図 食品の切替室への収納後の空気温度の時間変化を示す図 空気温度の低下率を説明するための図 食品F1からF3について空気温度の低下率と食品の重量との関係を示す図 収納時の食品温度および食品の重量と空気温度の低下率とを対応付けるテーブルの一例を示す図 収納時の食品温度および食品の重量と「冷やし込み」の開始時期とを対応付けるテーブルの一例を示す図 収納時の食品温度および食品の重量と「急冷凍」の開始時期とを対応付けるテーブルの一例を示す図 食品の切替室への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を説明するための図 食品F1からF3について切替室への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間と食品の重量との関係を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係る冷蔵庫を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本実施の形態に係る冷蔵庫1の側面図である。図1に示すように、冷蔵庫1は、区画された複数の収納室を備えている。具体的には、冷蔵庫1は、冷蔵室2と、冷蔵室2の下に配置された切替室3と、切替室3の下に配置された野菜室4と、野菜室4の下に配置された冷凍室5とを備えている。なお、これらの収納室の配置は図示例に限定されない。また、図示した収納室以外の収納室が設けられていてもよい。例えば図示しない製氷室と切替室3を左右に並べて配置することができる。
冷蔵庫1には、圧縮機6および冷却器7を含む冷凍サイクルが搭載されている。圧縮機6は冷蔵庫1の背面最下部に配置され、冷却器7は圧縮機6の上方に配置されている。さらに、冷却器7の上方には庫内ファン8が配置されている。庫内ファン8は、冷却器7によって冷却された冷気を庫内に循環させる。
切替室3は、室内の設定温度が切替可能な収納室である。具体的には、切替室3は、室内の設定温度を複数の温度帯から選択可能である。切替室3の設定温度は、冷蔵室2の扉9の表面に設置された操作パネル10を操作することで設定される。また、後述するように、切替室3では、操作パネル10による操作により、収納された食品の過冷却冷凍が可能である。
切替室3内には、温度検出部である切替室サーミスタ11が設置されている。切替室サーミスタ11は、切替室3の奥側壁面に設置され、切替室3内の空気の温度である空気温度を検出する。なお、図示は省略しているが、他の収納室内にもサーミスタが設置されている。また、切替室3に冷気を送る風路12には、風路12を遮蔽して冷気の流入を阻止することが可能な切替室ダンパー13が設けられている。切替室サーミスタ11の検出温度に応じて切替室ダンパー13を開閉することにより、切替室3の空気温度は設定温度に調整される。
図2は、制御基板14の構成を示すブロック図、図3は、マイクロコンピュータ15のハードウェア構成を示すブロック図である。制御基板14には、マイクロコンピュータ15が搭載されている。マイクロコンピュータ15は、切替室サーミスタ11、切替室ダンパー13、圧縮機6、庫内ファン8、および操作パネル10と接続されている。
マイクロコンピュータ15は、制御部であるプロセッサ16と、記憶部であるメモリ17とを備えている。マイクロコンピュータ15は、メモリ17に記憶された制御プログラムに従って動作し、冷蔵庫1の運転を制御する。また、マイクロコンピュータ15は、電源18に接続されると共に接地されている。
マイクロコンピュータ15には、切替室サーミスタ11により検出された空気温度のデータが入力される。なお、マイクロコンピュータ15には、同様にして検出された他の収納室内の空気温度のデータも入力される。操作パネル10には、「瞬冷凍」ボタン10aを含む各種の操作ボタンと、「瞬冷凍」中であることを表示する表示部10bを含む各種の表示部が設けられている。操作ボタンの操作による設定情報はマイクロコンピュータ15に入力される。マイクロコンピュータ15は、切替室サーミスタ11による検出温度データと操作パネル10の操作により入力された設定情報とに基づいて、切替室ダンパー13の開閉制御、圧縮機6の回転数の制御、および庫内ファン8の回転数の制御を実施する。
次に、過冷却冷凍を実現するための冷却条件について説明する。まず、切替室3の設定温度は冷凍温度である例えば−7℃に設定されているものとする。この状態では、切替室3内の空気温度は切替室サーミスタ11で検出され、切替室ダンパー13を開閉制御することで±1℃程度の温度変動に抑えられている。過冷却冷凍を実施する場合、食品を切替室3に収納した後、ユーザーは操作パネル10の「瞬冷凍」ボタン10aを押す。ここで、「瞬冷凍」は過冷却冷凍と同義である。過冷却という表現は、「冷やし過ぎ」との誤認識を与える可能性があるため、操作パネル10では「瞬冷凍」という表現が使用されている。「瞬冷凍」ボタン10aが押されると、操作パネル10の表示部10bに「瞬冷凍」中であることが示されるとともに、過冷却冷凍が開始され、以下の(1)から(3)の温度制御が実施される。
(1)まず、切替室3の設定温度を−3℃から0℃までの温度帯から選択された温度である第1の温度に設定し、食品温度が−1℃から1℃までの温度帯から選択された温度に到達するまで食品をゆっくりと冷却する。以下では、この冷却期間を第1の期間という。また、以下では、第1の温度は−3℃とし、−1℃から1℃までの温度帯から選択された温度は0℃とする。第1の温度は水の凍結点以下の温度であり、−1℃から1℃までの温度帯は水の凍結点を含んでいる。このように、食品温度が水の凍結点である0℃を含む温度帯から選択された温度に到達するまで食品をゆっくりと冷却することで、食品の表面温度と芯温度との温度差が小さい状態で冷却される。
(2)食品温度が−1℃から1℃までの温度帯から選択された温度に到達すると、切替室3の設定温度を−12℃から−5℃までの温度帯から選択された温度である第2の温度まで徐々に下げ、食品を冷やし込んでいく。以下では、この過程を「冷やし込み」といい、この冷却期間を第2の期間という。また、以下では、第2の温度は−12℃とする。第2の温度は第1の温度よりも低い温度である。第2の期間では、食品は、水の凍結点未満の温度では過冷却状態に維持される。冷却速度は、食品の収納時の温度および食品の重量に応じて決まるが、一例を挙げれば0.06℃/分である。このような「冷やし込み」を行うことにより、冷却速度を速めつつ、食品は表面温度と芯温度との温度差が小さい状態で冷却される。なお、食品の表面温度と芯温度との温度差が大きくなると、食品中に含まれる水分の密度が変わり、その密度差で食品に含まれる水分の対流が発生する。このため、水分子の会合率が増加し、幼核の成長を促進するので過冷却が解除されやすくなる。
(3)「冷やし込み」が進み、過冷却状態にある食品の温度が予め決められた最低到達温度に到達したときが、第2の期間の終了時期である。第2の期間は、過冷却状態の強制的な解除とともに終了する。過冷却状態の解除により、食品温度は水の凍結点まで戻り、食品中の水分が凍結する。食品中の水分が凍結した後は、水分以外の部分をできるだけ早く凍結させるべく設定温度を水の凍結点未満の第3の温度に設定して食品の冷凍を行い、食品全体が凍結したら完了となる。以下では、第3の温度は−7℃とする。以下では、過冷却状態の解除後の過程を「急冷凍」という。
上記したように、「冷やし込み」を開始可能な時期は、食品温度が−1℃から1℃までの温度帯から選択された温度に到達した時期であり、「急冷凍」を開始可能な時期は、食品温度が水の凍結点に復帰した時期である。従って、「冷やし込み」を開始可能な時期および「急冷凍」を開始可能な時期は、それぞれ食品を切替室3に収納した後からある固定の時間経過後というわけではなく、食品の収納時の温度および食品の重量によって異なる。これを、図4を参照して具体的に説明する。
図4は、過冷却冷凍過程における食品温度と設定温度の変化例を示す図である。なお、図4(a)と図4(b)とでは、食品の重量が異なる。すなわち、図4(a)は、図4(b)よりも食品の重量が大きい場合を示している。食品の種類は同種としている。
まず、図4(a)について説明する。横軸は時間、縦軸は温度(℃)を表す。Tは食品温度を表し、Tは設定温度を表す。tは切替室3に食品が収納された時刻を表す。t以前は、設定温度は冷凍温度である−7℃に設定されている。切替室3への収納時の食品温度は30℃である。tは「瞬冷凍」ボタン10aが押された時刻であり、過冷却冷凍の開始時刻である。時刻tから時刻tまでの期間は、上記した第1の期間であり、設定温度は−3℃に設定されている。時刻tでは、食品温度は水の凍結点である0℃に到達する。時刻tから時刻tまでの期間は、上記した第2の期間、すなわち、「冷やし込み」の期間である。時刻tでは、設定温度は−12℃に到達しており、この時点で過冷却状態に維持された食品の食品温度が最低到達温度に到達するので、冷却速度を急激に増大させることで食品に温度的な刺激を与える。すなわち、時刻tは過冷却状態を解除するための温度的な刺激を与えるタイミングであり、「急冷凍」の開始時期でもある。上記した過冷却状態での最低到達温度は−10℃としている。過冷却状態が強制的に解除されると、食品温度は水の凍結点に戻り、食品中の水分が凍結する。時刻t以降は、食品中の水分以外の部分を凍結させるべく設定温度を冷凍温度である−7℃に保っている。
続いて、図4(b)について説明する。横軸、縦軸、T、T、収納時の食品温度、t、tは、図4(a)と同じである。時刻tから時刻tまでの期間は、上記した第1の期間であり、設定温度は−3℃に設定されている。時刻tでは、食品温度は水の凍結点に到達する。時刻tから時刻tまでの期間は、上記した第2の期間、すなわち、「冷やし込み」の期間である。時刻tでは、設定温度は−12℃に到達しており、この時点で過冷却状態に維持された食品の食品温度が最低到達温度に到達するので、冷却速度を急激に増大させることで食品に温度的な刺激を与える。すなわち、時刻tは過冷却状態を解除するための温度的な刺激を与えるタイミングであり、「急冷凍」の開始時期でもある。上記した過冷却状態での最低到達温度は−10℃としている。過冷却状態が強制的に解除されると、食品温度は水の凍結点に戻り、食品中の水分が凍結する。時刻t以降は、食品中の水分以外の部分を凍結させるべく設定温度を冷凍温度である−7℃に保っている。
図4(a)と図4(b)との比較からわかるように、t≧tであり、t≧tであり、t≧tである。すなわち、食品の重量が大きいほど、「冷やし込み」の開始時期に到達するまでの時間が長くなる。また、食品の重量が大きいほど、「急冷凍」の開始時期に到達するまでの時間が長くなる。
なお、図示は省略するが、食品の重量が互いに等しく、かつ、収納時の食品温度が互いに異なる場合は、収納時の食品温度が高いほど、「冷やし込み」の開始時期に到達するまでの時間が長くなる。また、収納時の食品温度が高いほど、「急冷凍」の開始時期に到達するまでの時間が長くなる。このように、「冷やし込み」の開始時期と「急冷凍」の開始時期は、食品の重量と収納時の食品温度の両方に依存して決まる。つまり、冷却の過程で食品から放出される熱量が「冷やし込み」の開始時期と「急冷凍」の開始時期を定めているとみなすことができる。従って、食品の重量および収納時の食品温度が互いに異なる食品であっても、熱量が等しければ、「冷やし込み」の開始時期および「急冷凍」の開始時期は互いに同等のものとなる。
次に、本実施の形態における過冷却冷凍処理の詳細について説明する。まず、切替室3内の空気温度から収納時の食品温度と食品の重量を推定する処理について説明する。
図5は、食品の切替室3への収納後の空気温度の時間変化を示す図である。横軸は時間、縦軸は切替室3内の空気温度である。時刻tは切替室3に食品が収納された時刻である。T(F1)は食品F1の食品投入時の空気温度の時間変化を表す曲線、T(F2)は食品F2の食品投入時の空気温度の時間変化を表す曲線、T(F3)は食品F3の食品投入時の空気温度の時間変化を表す曲線である。食品F1の重量は食品F2の重量より大きく、食品F2の重量は食品F3の重量より大きい。食品F1からF3は同種の食品であり、収納時の食品温度は、食品F1からF3について互いに等しく設定されている。T(F1)、T(F2)およびT(F3)が示すように、切替室3内に食品が収納されると、切替室3内の空気温度が一旦上昇し、その後下降に転ずる。ただし、空気温度が上昇から下降に転ずる時点から一定時間経過するまでの期間における空気温度の低下率は、食品の重量によって異なる。これを、図6を参照して具体的に説明する。
図6は、空気温度の低下率を説明するための図である。横軸、縦軸、時刻t,T(F1),T(F2),T(F3)は、図5と同様である。P1はT(F1)のピーク点、P2はT(F2)のピーク点、P3はT(F3)のピーク点である。ここで、ピーク点は空気温度が上昇から下降に転ずる点である。Δtは予め決められた一定時間である。Δtは、例えば1分から10分の範囲から選択される。Q1はP1からΔt経過後のT(F1)上の点、Q2はP2からΔt経過後のT(F2)上の点、Q3はP3からΔt経過後のT(F3)上の点である。食品F1については、空気温度の低下率は、((P1での空気温度)−(Q1での空気温度))/Δtで与えられ、P1とQ1とを結ぶ直線の傾きに等しい。同様に、食品F2については、空気温度の低下率は、((P2での空気温度)−(Q2での空気温度))/Δtで与えられ、P2とQ2とを結ぶ直線の傾きに等しい。同様に、食品F3については、空気温度の低下率は、((P3での空気温度)−(Q3での空気温度))/Δtで与えられ、P3とQ3とを結ぶ直線の傾きに等しい。
図6から明らかなように、空気温度の低下率は、食品F1,食品F2,食品F3の順に増大しており、食品の重量が小さいほど大きい。図7は、食品F1からF3について空気温度の低下率と食品の重量との関係を示す図である。横軸は「重量」を表し、縦軸は「傾き」を表す。ここで、「重量」は食品の重量である。「傾き」は、空気温度の低下の傾き、すなわち、空気温度の低下率を表している。
このように、収納時の食品温度を同一とした場合は、食品の重量が大きいほど、空気温度の低下率は小さくなる。同様に、重量を同一とした場合は、収納時の食品温度が高いほど、空気温度の低下率は小さくなる。
そこで、本実施の形態では、収納時の食品温度および食品の重量の複数の異なる組み合わせについて、空気温度が上昇から下降に転ずる時点から一定時間Δtを経過するまでの期間における空気温度の低下率を予め実測し、収納時の食品温度および食品の重量と空気温度の低下率との対応関係を予めテーブル化しておく。以下では、このテーブルを第1のテーブルという。第1のテーブルは図3のメモリ17に予め記憶される。マイクロコンピュータ15は、第1のテーブルを参照して、空気温度の低下率の算出値から収納時の食品温度および食品の重量を推定することができる。
図8は、収納時の食品温度および食品の重量と空気温度の低下率とを対応付けるテーブルの一例を示す図である。図8は、第1のテーブルの一例を示している。「重量」は食品の重量を示し、「食品温度」は収納時の食品温度を示している。空気温度の低下率の単位は(℃/分)である。例えば「重量」が100g、「食品温度」が10℃である場合は、空気温度の低下率は0.10(℃/分)である。
なお、第1のテーブルでは、同一の空気温度の低下率に対して、「重量」と「食品温度」との組み合わせが複数存在する場合がある。これは、このような組み合わせに対しては、上記した食品の熱量が互いに等しいことを意味する。この場合は、「冷やし込み」の開始時期および「急冷凍」の開始時期も互いに等しくなるので、いずれの組み合わせを選択したとしても、「冷やし込み」の開始時期および「急冷凍」の開始時期の推定には影響を及ぼさない。従って、この場合は、任意の組み合わせを選択し、収納時の食品温度および食品の重量の推定値とすることができる。
次に、上記のようにして推定された収納時の食品温度および食品の重量から、「冷やし込み」の開始時期および「急冷凍」の開始時期を推定する処理について説明する。
まず、収納時の食品温度と食品の重量の複数の異なる組み合わせについて食品の過冷却冷凍実験を予め実施し、「冷やし込み」の開始時期と「急冷凍」の開始時期を実測し、収納時の食品温度および食品の重量と「冷やし込み」の開始時期および「急冷凍」の開始時期との関係を予めテーブル化しておく。以下では、このテーブルを第2のテーブルという。第2のテーブルは図3のメモリ17に予め記憶される。なお、「冷やし込み」の開始時期は、過冷却冷凍処理の開始時からの経過時間として与える。「急冷凍」の開始時期についても同様である。マイクロコンピュータ15は、第1のテーブルを参照して、空気温度の低下率の算出値から収納時の食品温度と食品の重量を推定した後、第2のテーブルを参照して、推定された収納時の食品温度と食品の重量から「冷やし込み」の開始時期と「急冷凍」の開始時期を推定する。
図9は、収納時の食品温度および食品の重量と「冷やし込み」の開始時期とを対応付けるテーブルの一例を示す図、図10は、収納時の食品温度および食品の重量と「急冷凍」の開始時期とを対応付けるテーブルの一例を示す図である。図9に示すテーブルと図10に示すテーブルの組が、第2のテーブルの一例である。
図9において、「重量」は食品の重量を示し、「食品温度」は収納時の食品温度を示している。「冷やし込み」の開始時期補正量は、基準となる「冷やし込み」の開始時期からの補正量を表している。ここで、基準となる「冷やし込み」の開始時期は、基準となる「重量」および「食品温度」の食品に対応する「冷やし込み」の開始時期であり、予め実測で求めておく。「冷やし込み」の開始時期補正量の単位は(分)である。例えば「重量」が300g、「食品温度」が50℃である場合には、「冷やし込み」の開始時期補正量は+60分であり、基準となる「冷やし込み」の開始時期をa分とすると、「冷やし込み」の開始時期は(a+60)分となる。
図10についても図9と同様である。「急冷凍」の開始時期補正量は、基準となる「急冷凍」の開始時期からの補正量を表している。ここで、基準となる「急冷凍」の開始時期は、基準となる「重量」および「食品温度」の食品に対応する「急冷凍」の開始時期であり、予め実測で求めておく。「急冷凍」の開始時期補正量の単位は(分)である。例えば「重量」が300g、「食品温度」が50℃である場合には、「急冷凍」の開始時期補正量は+70分であり、基準となる「急冷凍」の開始時期をb分とすると、「急冷凍」の開始時期は(b+70)分となる。
図9および図10に示すような第2のテーブル、「冷やし込み」の開始時期の基準値および「急冷凍」の開始時期の基準値は、図3のメモリ17に予め記憶される。なお、図示例では、第2のテーブルは「冷やし込み」の開始時期補正量と「急冷凍」の開始時期補正量とで分けられているが、図9および図10を一つのテーブルにまとめることもできる。
次に、本実施の形態の動作について説明する。以下に述べる処理の主体は、マイクロコンピュータ15のプロセッサ16である。また、上記したように、第1および第2のテーブルはメモリ17に記憶されている。ここで、第1のテーブルは、収納時の食品温度および食品の重量と空気温度の低下率とを対応付けるテーブルである。また、第2のテーブルは、収納時の食品温度および食品の重量と第2の期間の開始時期および終了時期とを対応付けるテーブルである。なお、第2の期間の開始時期は「冷やし込み」の開始時期であり、第2の期間の終了時期は「急冷凍」の開始時期である。
まず、切替室3に食品が収納され、操作パネル10の「瞬冷凍」ボタン10aが押されて、過冷却冷凍処理が開始される。切替室サーミスタ11は、切替室3内の空気温度を検出し、空気温度の検出データをマイクロコンピュータ15に出力している。マイクロコンピュータ15は、例えば10m秒の周期で空気温度の検出データを取得する。
マイクロコンピュータ15は、切替室サーミスタ11により検出される空気温度を監視し、空気温度が上昇から下降に転ずる時点を検出し、この時点から一定時間経過するまでの期間における空気温度の低下率を算出する。この際、空気温度の検出データのノイズによる変動を考慮すると、空気温度の検出データから一定期間分の移動平均値または区間平均値を算出した上で、空気温度が上昇から下降に転ずる時点の検出および空気温度の低下率を算出を行うことが好ましい。例えば、マイクロコンピュータ15は、空気温度の検出データを取得するたびに、過去一定期間分の空気温度の検出データを用いて移動平均値を算出し、直前の移動平均値と新たに求めた移動平均値とを比較することで、空気温度が上昇から下降に転ずる時点を検出することができる。さらに、空気温度の低下率の算出に移動平均値を用いることができる。これにより、空気温度が上昇から下降に転ずる時点の検出および空気温度の低下率を算出の精度が向上する。
次に、マイクロコンピュータ15は、メモリ17に記憶された第1のテーブルを参照して、算出された空気温度の低下率に対応する収納時の食品温度および食品の重量を求める。
続いて、マイクロコンピュータ15は、メモリ17に記憶された第2のテーブルを参照して、求められた収納時の食品温度と食品の重量に対応する第2の期間の開始時期および終了時期を求める。
このようにして、第2の期間の開始時期と第2の期間の終了時期を求めた後、マイクロコンピュータ15は、求められた第2の期間の開始時期と第2の期間の終了時期に従って、上記した(1)から(3)の過冷却冷凍を実施する。すなわち、マイクロコンピュータ15は、切替室3に食品が収納された後、切替室3の設定温度を水の凍結点以下の第1の温度に設定して食品を第1の期間冷却し、続いて設定温度を第1の温度よりも低い第2の温度まで徐々に低下させつつ食品を第2の期間冷却して食品を過冷却状態に維持し、続いて食品の過冷却状態を強制的に解除した後、設定温度を凍結点未満の第3の温度に設定して食品を冷凍する過冷却冷凍の実施をする。なお、収納時の食品温度および食品の重量を推定し、さらに第2の期間の開始時期および終了時期を推定する処理は、第1の期間中に実施される。
以上に説明したように、本実施の形態では、切替室3内の空気温度の低下率から収納時の食品温度および食品の重量を推定し、さらにその結果を用いて収納時の食品温度および食品の重量に応じた過冷却冷凍の冷却条件を求めている。
従って、本実施の形態によれば、サーモパイルを用いない安価な構成のもとで、切替室3への収納時の食品温度および食品の重量にかかわりなく過冷却冷凍を実現することができる。
また、収納時の食品温度および食品の重量を考慮することにより、過冷却冷凍処理における設定温度の変更時期を収納時の食品温度および食品の重量に合わせて調整することが可能となり、過冷却の最低到達温度を安定して深化させることができ、解凍時の食品の品質が向上する。
また、本実施の形態では、マイクロコンピュータ15は、メモリ17に記憶された第1のテーブルを参照して、算出された空気温度の低下率に対応する収納時の食品温度および食品の重量を求め、さらにメモリ17に記憶された第2のテーブルを参照して、求められた収納時の食品温度と食品の重量に対応する第2の期間の開始時期および終了時期を求めている。これにより、第2の期間の開始時期および終了時期の推定のみならず、収納時の食品温度および食品の重量の推定も可能になる。
なお、本実施の形態では、切替室3内の空気温度の低下率から収納時の食品温度および食品の重量を推定した後に、さらに第2の期間の開始時期および終了時期を推定するという手順を踏んでいるが、切替室3内の空気温度の低下率から第2の期間の開始時期および終了時期を直接推定する手順も可能である。
すなわち、メモリ17に、食品の切替室3への収納後に空気温度が上昇から下降に転ずる時点から一定時間経過するまでの期間における空気温度の低下率と第2の期間の開始時期および終了時期との対応関係を与える対応関係情報を記憶させておく。そして、マイクロコンピュータ15は、切替室サーミスタ11により検出された空気温度を用いて空気温度の低下率を算出し、メモリ17に記憶された対応関係情報を参照して、算出された空気温度の低下率に対応する第2の期間の開始時期および終了時期を求め、求められた第2の期間の開始時期および終了時期に従って過冷却冷凍の実施をするようにしてもよい。
また、本実施の形態では、空気温度の低下率を算出し、算出された空気温度の低下率に対応する収納時の食品温度および食品の重量を求めているが、空気温度の低下率を算出する代わりに、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を用いることで、収納時の食品温度および食品の重量を推定することもできる。これを、図11および図12を参照して説明する。
図11は、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を説明するための図である。横軸、縦軸、時刻t,T(F1),T(F2),T(F3)、P1,P2,P3は、図6と同様である。食品F1からF3は同種の食品であり、収納時の食品温度は、食品F1からF3について互いに等しく設定されている。Aは、食品F1について、切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を示している。Bは、食品F2について、切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を示している。Cは、食品F3について、切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を示している。図11に示すように、A>B>Cの関係が成り立つ。
図12は、食品F1からF3について切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間と食品の重量との関係を示す図である。横軸の「重量」は食品の重量である。縦軸の「時間」は、切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間である。図12は、図11の食品F1からF3について、「重量」と「時間」との関係を図示したものである。図12に示すように、切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間は、食品F3、食品F2、食品F1の順に増大しており、食品の重量が大きいほど大きい。
このように、収納時の食品温度を同一とした場合は、食品の重量が大きいほど、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間は長くなる。同様に、重量を同一とした場合は、収納時の食品温度が高いほど、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間は長くなる。そこで、第1のテーブルを収納時の食品温度および食品の重量と空気温度の低下率とを対応付けるテーブルとする代わりに次のようにすることができる。
すなわち、収納時の食品温度および食品の重量の複数の異なる組み合わせについて、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を予め実測し、収納時の食品温度および食品の重量と食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間との対応関係を予めテーブル化しておく。このテーブルを第1のテーブルとし、この第1のテーブルをメモリ17に記憶させておく。
次に、マイクロコンピュータ15は、切替室サーミスタ11により検出される空気温度を監視し、空気温度が上昇から下降に転ずる時点を検出し、検出された時点と収納時との時間差を算出する。この時間差が、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間となる。
次に、マイクロコンピュータ15は、メモリ17に記憶された第1のテーブルを参照して、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間の算出値に対応する収納時の食品温度および食品の重量を求める。以降の処理は、空気温度の低下率を算出する場合と同様である。
この場合、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間から収納時の食品温度および食品の重量を推定した後に、さらに第2の期間の開始時期および終了時期を推定するという手順を踏んでいるが、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間から第2の期間の開始時期および終了時期を直接推定する手順も可能である。
すなわち、メモリ17に、食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間と第2の期間の開始時期および終了時期との対応関係を与える対応関係情報を記憶させておく。そして、マイクロコンピュータ15は、切替室サーミスタ11により検出された空気温度を用いて食品の切替室3への収納時から空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を算出し、メモリ17に記憶された対応関係情報を参照して、算出された時間に対応する第2の期間の開始時期および終了時期を求め、求められた第2の期間の開始時期および終了時期に従って過冷却冷凍の実施をするようにしてもよい。この場合でも、本実施の形態と同様の効果を奏する。
以上では、切替室3内で過冷却冷凍が可能な構成について説明したが、他の収納室、例えば冷凍室5内で過冷却冷凍が可能な構成にすることもできる。また、本実施の形態は、冷蔵庫のみならず、貯蔵室内の冷却が可能な貯蔵庫にも適用することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 冷蔵庫、2 冷蔵室、3 切替室、4 野菜室、5 冷凍室、6 圧縮機、7 冷却器、8 庫内ファン、9 扉、10 操作パネル、10a ボタン、10b 表示部、11 切替室サーミスタ、12 風路、13 切替室ダンパー、14 制御基板、15 マイクロコンピュータ、16 プロセッサ、17 メモリ、18 電源。

Claims (4)

  1. 収納室に食品が収納された後、前記収納室の設定温度を水の凍結点以下の第1の温度に設定して前記食品を第1の期間冷却し、続いて前記設定温度を前記第1の温度よりも低い第2の温度まで低下させつつ前記食品を第2の期間冷却して前記食品を過冷却状態に維持し、続いて前記食品の過冷却状態を解除した後、前記設定温度を前記凍結点未満の第3の温度に設定して前記食品を冷凍する過冷却冷凍の実施をすることが可能な冷蔵庫であって、
    前記収納室内の空気温度を検出する温度検出部と、
    前記食品の前記収納室への収納後に前記空気温度が上昇から下降に転ずる時点から一定期間における前記空気温度の低下率と前記第2の期間の開始時期および終了時期との対応関係を与える対応関係情報を記憶する記憶部と、
    前記冷蔵庫の運転を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記温度検出部により検出された前記空気温度を用いて前記空気温度の低下率を算出し、前記対応関係情報を参照して、前記算出された空気温度の低下率に対応する前記第2の期間の開始時期および終了時期を求め、前記求められた第2の期間の開始時期および終了時期に従って前記過冷却冷凍の実施をすることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記対応関係情報は、前記食品の前記収納室への収納時の食品温度および前記食品の重量と前記空気温度の低下率とを対応付ける第1のテーブルと、前記食品の前記収納室への収納時の食品温度および前記食品の重量と前記第2の期間の開始時期および終了時期とを対応付ける第2のテーブルとからなることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 収納室に食品が収納された後、前記収納室の設定温度を水の凍結点以下の第1の温度に設定して前記食品を第1の期間冷却し、続いて前記設定温度を前記第1の温度よりも低い第2の温度まで低下させつつ前記食品を第2の期間冷却して前記食品を過冷却状態に維持し、続いて前記食品の過冷却状態を解除した後、前記設定温度を前記凍結点未満の第3の温度に設定して前記食品を冷凍する過冷却冷凍の実施をすることが可能な冷蔵庫であって、
    前記収納室内の空気温度を検出する温度検出部と、
    前記食品の前記収納室への収納時から前記空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間と前記第2の期間の開始時期および終了時期との対応関係を与える対応関係情報を記憶する記憶部と、
    前記冷蔵庫の運転を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記温度検出部により検出された前記空気温度を用いて前記食品の前記収納室への収納時から前記空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間を算出し、前記対応関係情報を参照して、前記算出された時間に対応する前記第2の期間の開始時期および終了時期を求め、前記求められた第2の期間の開始時期および終了時期に従って前記過冷却冷凍の実施をすることを特徴とする冷蔵庫。
  4. 前記対応関係情報は、前記食品の前記収納室への収納時の食品温度および前記食品の重量と前記食品の前記収納室への収納時から前記空気温度が上昇から下降に転ずる時点までの時間とを対応付ける第1のテーブルと、前記食品の前記収納室への収納時の食品温度および前記食品の重量と前記第2の期間の開始時期および終了時期とを対応付ける第2のテーブルとからなることを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。

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