JP6275056B2 - 絶縁樹脂組成物、絶縁部材、回転電機及び発電機 - Google Patents

絶縁樹脂組成物、絶縁部材、回転電機及び発電機 Download PDF

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本発明は、絶縁樹脂組成物、絶縁部材、回転電機及び発電機に関する。詳細には、本発明は、発電機、回転電機、送変電機器などの重電機器の絶縁部材を形成するために用いられる絶縁樹脂組成物に関する。
発電機、回転電機などに組み込まれる絶縁コイルは、コイル導体同士の間などを絶縁するために、絶縁部材としての絶縁層がコイル導体の周囲に形成されている。この絶縁層は、一般的に、コイル導体の周囲にマイカテープなどの絶縁テープを巻回した後、エポキシ樹脂を含む絶縁樹脂組成物を含浸して硬化させることによって形成される。
また、送変電機器は、真空バルブ、高圧導体などを絶縁するために、絶縁部材としての絶縁支持体を有する。この絶縁支持体は、エポキシ樹脂を含む絶縁樹脂組成物を注型して硬化させることによって形成される。
しかしながら、上記の絶縁樹脂組成物の硬化物は、耐部分放電が低いという問題がある。ここで、「耐部分放電性」とは、部分放電に対して耐性があることを意味する。また、「部分放電」とは、絶縁部材中に存在する微小な欠陥などに電界が集中し、微弱な放電が発生する現象のことを意味する。
そこで、特許文献1には、絶縁樹脂組成物に無機ナノ粒子を配合することにより、樹脂マトリックスの選択的な劣化を防止し、絶縁部材全体としての耐部分放電性を向上させる方法が提案されている。ここで、「樹脂マトリックス」とは、絶縁樹脂組成物の硬化物のベースとなる樹脂硬化物のことを意味する。
特開2006−57017号公報
発電機、回転電機、送変電機器などの重電機器の絶縁信頼性を向上させるためには、絶縁部材の耐部分放電性だけでなく、初期耐電圧(短時間法による絶縁破壊強度)も同時に向上させる必要がある。
しかしながら、特許文献1の絶縁樹脂組成物から形成される絶縁部材は、耐部分放電性に優れているものの、初期耐電圧が十分でないという問題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、耐部分放電性及び初期耐電圧を同時に向上させた絶縁部材を形成し得る絶縁樹脂組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、絶縁信頼性が高い絶縁部材、回転電機及び発電機を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研究した結果、絶縁樹脂組成物に配合する無機粒子として所定のシリカ凝集粒子を用いることにより、絶縁樹脂組成物の硬化物(絶縁部材)において絶縁劣化パスが生じた場合でも、絶縁劣化パスを分岐させて先端電界を下げることができ、その結果として初期耐電圧を向上させ得ることを見出した。ここで、「絶縁劣化パス」とは、樹枝状に進展する放電路であり、電気トリーとも称される。また、本発明者らは、当該シリカ凝集粒子を所定の分散剤と組み合わせることにより、樹脂マトリックスとシリカ凝集粒子との密着性を向上させ、部分放電の起点となる微小な空隙などの発生を防止し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂用の硬化剤と、一次粒子の比表面積が20〜300m/gのシリカ凝集粒子と、前記シリカ凝集粒子に対して親和性が高い官能基を有する分散剤とを含むことを特徴とする絶縁樹脂組成物である。
また、本発明は、前記絶縁樹脂組成物の硬化物を含むことを特徴とする絶縁部材である。
さらに、本発明は、前記絶縁樹脂組成物の硬化物を絶縁層とした固定子を有することを特徴とする回転電機又は発電機である。
本発明によれば、耐部分放電性及び初期耐電圧を同時に向上させた絶縁部材を形成し得る絶縁樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、絶縁信頼性が高い絶縁部材、回転電機及び発電機を提供することができる。
実施の形態1の絶縁樹脂組成物から得られる硬化物の部分拡大断面図である。 実施の形態1の絶縁樹脂組成物から得られる硬化物中の絶縁劣化パスを説明するための図である。 シリカ粒子(一次粒子)を含む絶縁樹脂組成物から得られる硬化物中の絶縁劣化パスを説明するための図である。 実施の形態3の回転電機を説明するための、回転電機の固定子のスロット出口部の斜視図である。
実施の形態1.
本実施の形態の絶縁樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、シリカ凝集粒子と、分散剤とを含む。好ましくは、本実施の形態の絶縁樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、シリカ凝集粒子と、硬化剤と、分散剤とから本質的になる。ここで、本明細書において「本質的になる」とは、エポキシ樹脂、シリカ凝集粒子、硬化剤及び分散剤を必須成分として含み、本発明の効果を阻害しない範囲において必須成分以外の任意成分を含むことができることを意味する。
以下、本実施の形態の絶縁樹脂組成物における各成分について説明する。
エポキシ樹脂としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。エポキシ樹脂の例としては、1,4−シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)オキサレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、リモネンジエポキシド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)ピメレート、ジシクロペンタジエンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−メチル−3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシル−メチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシル−メチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレートなどの環状脂肪族エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリス・ヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂などの芳香族エポキシ樹脂;トリアジン環を有するエポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂などの複素環式エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
絶縁樹脂組成物におけるエポキシ樹脂の配合量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、シリカ凝集粒子及び分散剤の合計量を基準として、一般に30質量%以上93質量%以下、好ましくは35質量%以上90質量%以下、より好ましくは40質量%以上88質量%以下、最も好ましくは45質量%以上85質量%以下である。エポキシ樹脂の配合量が30質量%未満であると、絶縁樹脂組成物の成形性などの特性が低下することがある。一方、エポキシ樹脂の配合量が93質量%を超えると、シリカ凝集粒子の量が少なくなるため、所望の耐部分放電性及び初期耐電圧を有する硬化物が得られないことがある。
硬化剤としては、エポキシ樹脂と化学反応して硬化させることができるエポキシ樹脂用の硬化剤であれば特に限定されない。硬化剤の例としては、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、フェノール系硬化剤、ルイス酸系硬化剤、イソシアネート系硬化剤などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミン系硬化剤の例としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、ジプロプレンジアミン、ポリエーテルジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチル)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、アミノエチルエタノールアミン、トリ(メチルアミノ)へキサン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロへキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、m−キシレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
酸無水物系硬化剤の例としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸などが挙げられる。
イミダゾール系硬化剤の例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。
ポリメルカプタン系硬化剤の例としては、ペンタエリスリトールテトラチオグリコラート、スリーボンド社製のスリーボンド2086B及び2104などが挙げられる。
フェノール系硬化剤の例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、o−sec−ブチルフェノール、p−オクチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、レゾルシノール、1−ナフトール、2−ナフトール、ビスフェノールA、フェノールノボラック、キシリレンノボラック、ビスフェノールAノボラックなどが挙げられる。
ルイス酸系硬化剤の例としては、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、塩化スズ、塩化鉄、塩化亜鉛、塩化チタン、遷移金属のアセチルアセトナート錯体などが挙げられる。
イソシアネート系硬化剤の例としては、トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物が挙げられる。
絶縁樹脂組成物における硬化剤の配合量は、特に限定されないが、使用する硬化剤の種類に応じて適宜調整すればよい。具体的には、硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂、シリカ凝集粒子及び分散剤の合計100質量部に対して、一般に0.5質量部以上15質量部以下、好ましくは1質量部以上10質量部以下、より好ましくは3質量部以上8質量部以下である。
硬化剤の配合量が少なすぎると、硬化反応が十分に進まず、絶縁樹脂組成物の硬化が不十分となることがある。一方、硬化剤の含有量が多すぎると、絶縁樹脂組成物の硬化物の耐熱性などの特性が十分に得られないことがある。
シリカ凝集粒子は、複数のシリカ粒子(一次粒子)が凝集して形成された凝集体(二次粒子)である。
シリカ粒子(一次粒子)は円滑な表面を有するのに対し、シリカ凝集粒子はナノサイズの凹凸表面を有する。そのため、シリカ凝集粒子は、シリカ粒子に比べて、硬化物中に生じた絶縁劣化パスが分岐され易くなる。また、絶縁劣化パスは、粒子の表面に沿って進展することがあるため、シリカ凝集粒子は、シリカ粒子に比べて絶縁劣化パスの進展を遅延させることができる。これらの効果により、絶縁劣化パスの先端電界が低下するため、硬化物の初期耐電圧を向上させることができる。
シリカ凝集粒子を形成するシリカ粒子は、比表面積が20m/g以上300m/g以下である。シリカ凝集粒子を形成するシリカ粒子の比表面積は、シリカ凝集粒子の凝集特性に大きく影響する。上記のような範囲の比表面積を有するシリカ粒子から形成されるシリカ凝集粒子であれば、シリカ粒子間の凝集特性が良好である(すなわち、結合性が高い)。そのため、絶縁樹脂組成物の硬化物中にシリカ凝集粒子を安定して分散させることができ、硬化物の耐部分放電性及び初期耐電圧の両方を向上させることができる。一方、比表面積が20m/g未満又は300m/g超過であると、シリカ凝集粒子中のシリカ粒子間の結合性が低く、絶縁樹脂組成物の硬化物中にシリカ凝集粒子を安定して分散させることができない。その結果、硬化物の耐部分放電性及び初期耐電圧が低下する。
シリカ凝集粒子を形成するシリカ粒子の平均粒径としては、特に限定されないが、好ましくは100nm以下、より好ましくは10nm以上50nm以下である。シリカ粒子の平均粒径が100nmを超えると、分散剤によるエポキシ樹脂とシリカ粒子との間の良好な接着状態が得られず、硬化物の耐部分放電性が低下することがある。ここで、本明細書において「平均粒径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定される粒径の平均値を意味する。粒子径の平均値は、少なくとも5個の測定対象物について粒径の測定を実際に行い、平均化した値である。
シリカ粒子の種類としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。その中でも、シリカ粒子は、分散剤との親和性の観点から、親水性の表面を有する親水性フュームドシリカであることが好ましい。
シリカ粒子の表面は、通常、表面がシラノール基で覆われているために親水性を示すが、表面処理剤を用いて疎水化してもよい。疎水化は、シリカ表面のシラノール基を表面処理剤と反応させ、メチル基、ジメチル基、トリメチル基、オクチル基、アミノ基などの官能基で修飾すればよい。また、樹脂マトリックスとの密着性を向上させるために、表面処理剤を用いてシリカ粒子の表面を改質してもよい。
表面処理剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。表面処理剤の例としては、γ−グリシドオキシ-プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル-トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル−トリメトキシシランなどのシランカップリング剤;チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などのカップリング剤;ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉄アルミナ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ジルコニア、シリコーンなどが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリカ凝集粒子の平均粒径としては、特に限定されないが、好ましくは40nm以上300nm以下、より好ましくは100nm以上200nm以下である。シリカ凝集粒子の平均粒径が40nm未満であると、硬化物中の絶縁劣化パスを高分岐化させる効果が小さくなり、初期耐電圧を十分に向上させることができない場合がある。一方、シリカ凝集粒子の平均粒径が300nmを超えると、硬化物中でシリカ凝集粒子同士間の間隔が小さくなり、シリカ凝集粒子間に絶縁劣化パスが進展し易くなる結果、初期耐電圧を十分に向上させることができない場合がある。
絶縁樹脂組成物におけるシリカ凝集粒子の配合量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、シリカ凝集粒子及び分散剤の合計量を基準として、好ましくは1質量%以上50質量%以下、より好ましくは3質量%以上40質量%以下、さらに好ましくは5質量%以上30質量%以下、最も好ましくは8質量%以上20質量%以下である。シリカ凝集粒子の配合量が1質量%未満であると、耐部分放電性を十分に向上させることができない場合がある。一方、シリカ凝集粒子の配合量が50質量%を超えると、絶縁樹脂組成物の粘度が上昇し、シリカ凝集粒子を絶縁樹脂組成物中に均一に分散させることができなくなることがある。また、硬化物が脆くなり、耐部分放電性が低下することもある。
分散剤は、シリカ凝集粒子と樹脂マトリックスとの密着性を向上させるため、又はシリカ凝集粒子を絶縁樹脂組成物に均一に分散させるために配合される。
分散剤としては、シリカ凝集粒子に対して親和性が高い官能基を有するものであれば特に限定されない。シリカ凝集粒子に対して親和性が高い官能基としては、特に限定されないが、リン酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸エステル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基及びアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基であることが好ましい。
また、分散剤は、共重合体であることが好ましい。共重合体の種類は、特に限定されず、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体のいずれであってもよい。また、共重合体の基本骨格は、特に限定されないが、エステル連鎖、ビニル連鎖、アクリル連鎖、エーテル連鎖及びウレタン連鎖などであることができる。このような共重合体の例としては、アクリル系共重合体、ウレタン系共重合体、ポリエステル系共重合体、アルキド系共重合体などが挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
絶縁樹脂組成物における分散剤の配合量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、シリカ凝集粒子及び分散剤の合計量を基準として、好ましくは0.3質量%以上35質量%以下、より好ましくは1質量%以上30質量%以下、さらに好ましくは5質量%以上25質量%以下、最も好ましくは10質量%以上20質量%以下である。分散剤の配合量が0.3質量%未満であると、分散剤を配合することによる効果が十分に得られないことがある。一方、分散剤の配合量が35質量%を超えると、絶縁樹脂組成物中の他の成分の割合が少なくなり、所望の絶縁性能を有する硬化物が得られないことがある。
本実施の形態の絶縁樹脂組成物は、上記の成分を必須成分として含有するが、本発明の効果を阻害しない範囲において、当該技術分野において公知の各種添加剤(例えば、消泡剤、レベリング剤、溶剤など)を配合することができる。
本実施の形態の絶縁樹脂組成物は、次のようにして製造することができる。
まず、エポキシ樹脂に分散剤を添加して混合分散させる。分散剤を混合分散させる方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法に準じて行うことができる。例えば、分散剤を添加した後、攪拌機などを用いた混合を行えばよい。
次に、分散剤を分散させたエポキシ樹脂にシリカ粒子を添加して剪断分散処理を行う。シリカ粒子は、通常、添加前に二次粒子又は三次粒子として凝集しているため、剪断分散処理を行うことにより、シリカ粒子の二次粒子又は三次粒子を破砕及び分散させる。このとき、剪断分散条件を調整することにより、シリカ粒子の凝集状態及び分散状態を制御することができる。また、シリカ粒子の添加前に分散剤を予め添加しておくことにより、シリカ凝集粒子(所定の大きさに破砕したシリカ粒子)の表面に分散剤が吸着し、シリカ凝集粒子とエポキシ樹脂との親和性を向上させることができる。また、シリカ凝集粒子の表面に吸着した分散剤の分子鎖間の立体障害又は静電反発により、シリカ凝集粒子の再凝集を抑制しつつ、シリカ凝集粒子をエポキシ樹脂中に均一に分散させることができる。
剪断分散処理は、剪断応力下で混合することによって行われる。剪断分散に用いられる装置としては、剪断作用を与え得る混合装置であれば特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。当該装置の例としては、湿式高圧剪断分散装置などが挙げられる。
剪断分散処理は、200MPa以下の圧力条件で行うことが好ましく、より好ましくは50MPa以上170MPa以下の圧力条件で行うことがより好ましい。圧力が高すぎる場合には、分散処理過程でシリカ粒子に高エネルギーが付与されるため、剪断分散処理後にシリカ粒子が再凝集し易くなり、シリカ凝集粒子の粒径が大きくなる傾向がある。一方、剪断分散処理圧力が低すぎる場合には、分散に必要な剪断力が得られず、シリカ粒子の二次粒子又は三次粒子の粉砕を十分に行うことができない場合がある。
そして最後に、シリカ凝集粒子を分散させたエポキシ樹脂に硬化剤を添加して混合分散させることにより、絶縁樹脂組成物を得ることができる。硬化剤を混合分散させる方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法に準じて行うことができる。例えば、硬化剤を添加した後、攪拌機などを用いた混合を行えばよい。
なお、本実施の形態の絶縁樹脂組成物に添加し得る各種添加物は、必要に応じて適切な工程(例えば、分散剤又はシリカ粒子を添加する工程)において適宜添加される。
上記のようにして得られる絶縁樹脂組成物は、加熱することによって硬化させることができる。また、この絶縁樹脂組成物は、用途に応じて、含浸、塗布、注型、シート成形などの各種成形方法を用いることにより、所望の形状の硬化物とすることができる。
実施の形態2.
本実施の形態の絶縁部材は、実施の形態1の絶縁樹脂組成物の硬化物を含む。
図1は、実施の形態1の絶縁樹脂組成物から得られる硬化物の部分拡大断面図である。
図1において、絶縁樹脂組成物の硬化物1は、樹脂マトリックス2中に、シリカ凝集粒子3が均一に分散している。シリカ凝集粒子3の表面には分散剤4が吸着しているため、シリカ凝集粒子3同士は、分散剤4の立体障害又は静電反発によって凝集し難くなっている。
このような構造を有する絶縁樹脂組成物の硬化物1では、図2に示すように、シリカ凝集粒子3の存在により、電極7を起点として絶縁樹脂組成物の硬化物1に生じる絶縁劣化パス5が分岐し易くなる。その結果、絶縁劣化パス5の先端電界が低下するため、初期耐電圧を向上させることができる。他方、シリカ凝集粒子3の代わりにシリカ粒子6(一次粒子)を用いた場合、図3に示すように、シリカ凝集粒子3を用いた場合に比べて、電極7を起点として絶縁樹脂組成物の硬化物1に生じる絶縁劣化パス5の分岐が少なくなる。そのため、シリカ粒子6を用いた場合、絶縁劣化パス5の先端電界を低下させる効果が小さく、初期耐電圧を十分に向上させることができない。なお、図2及び図3において、図面を見易くする観点から、分散剤4は図示していない。
また、シリカ凝集粒子3の表面に吸着した分散剤4の存在により、樹脂マトリックス2とシリカ凝集粒子3との密着性を向上させることができるため、耐部分放電性を向上させることができる。
したがって、絶縁樹脂組成物の硬化物1を含む本実施の形態の絶縁部材は、本実施の形態の絶縁部材は、耐部分放電性及び初期耐電圧を同時に向上させることができる。
絶縁部材としては、特に限定されず、発電機、回転電機、送変電機器などの重電機器の絶縁部材の他、絶縁性能が要求される、ワニス、絶縁塗料、ケーブル被覆材料、絶縁シート、封止材料などが挙げられる。
実施の形態3.
本実施の形態の回転電機は固定子を有する。固定子は、実施の形態1の絶縁樹脂組成物の硬化物を含む絶縁層を備えている。
以下、本実施の形態の回転電機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
図4は、本実施の形態の回転電機を説明するための、回転電機の固定子のスロット出口部の斜視図である。
図4に示すように、本実施の形態の回転電機では、固定子12が、固定子鉄心11に設けられたスロット17に収容され、スペーサー16を介して上下2段に配置されると共に、ウェッジ15によってスロット17内に固定される。固定子12は、コイル導体13と、コイル導体13の周囲に形成された絶縁層14とを備える。
上記のような構造を有する固定子12の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下のようにして製造される。
まず、絶縁被覆された複数の素線導体を束ねて構成されたコイル導体13の周囲に、マイカテープを一部(例えば、マイカテープの幅の半分の部分)が互いに重なるように複数回巻き付ける。また、コイル導体13を構成する素線としては、導電性であれば特に限定されず、銅、アルミニウム、銀などからなる素線を用いることができる。
次に、マイカテープを巻き付けたコイル導体13を所定の金型に配置し、実施の形態1の絶縁樹脂組成物を含浸した後、加圧及び加熱する。このとき、加熱温度は一般に100℃以上250℃以下、加圧圧力は一般に5kg/cm以上100kg/cm以下、加圧時間は一般に0.5時間以上24時間以内である。これにより、実施の形態1の樹脂組成物が硬化し、所望の形状を有する絶縁層14が形成される。金型は、絶縁層14が形成された後に除去される。ここで、金型の除去を容易にする観点から、マイカテープを巻き付けたコイル導体13の表面に離型剤を塗布することが好ましい。また、加熱方法としては、特に限定されず、金型又はコイル導体13のいずれを加熱してもよい。
なお、金型内で実施の形態1の絶縁樹脂組成物の完全硬化を行ってもよいが、金型を一旦除去した後、硬化炉にて完全硬化させてもよい。
上記のようにして製造される固定子12を有する回転電機は、耐部分放電性及び初期耐電圧に優れた絶縁層14を有しているため、絶縁信頼性が高い。
また、発電機は、上記で説明した回転電機と同様に、固定子を有する。そのため、発電機においても、回転電機と同様に、実施の形態1の絶縁樹脂組成物の硬化物を絶縁層として用いることにより、発電機の絶縁信頼性を向上させることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
70質量部のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量171〜175)に15質量部の分散剤A(リン酸基を有するブロック共重合体)を15質量部添加し、自転公転式撹拌機を用いて2000rpmで2分間の条件で撹拌した。次に、得られた混合物に、15質量部のシリカ粒子A(親水性フュームドシリカ粒子、一次粒子の平均粒径約40nm、比表面積50m/g)を添加し、自転公転式撹拌機を用いて2000rpmで2分間の条件で撹拌した。次に、得られた混合物を、湿式高圧剪断分散装置を用いて200MPa以下の条件で剪断分散処理を行った。次に、得られた混合物に、5質量部のイミダゾール系硬化剤を添加して攪拌した後、真空脱気処理することにより、絶縁樹脂組成物を得た。
(実施例2)
エポキシ当量が171〜175のビスフェノールA型エポキシ樹脂を、エポキシ当量が184〜194のビスフェノールA型エポキシ樹脂に変えたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(実施例3)
分散剤Aの代わりに分散剤B(アミノ基を有する分岐型ポリエステル系共重合体)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(実施例4)
分散剤Aの代わりに分散剤C(アミノ基を有するブロック共重合体)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(実施例5)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を84.75質量部、分散剤Aの配合量を0.25質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(実施例6)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を45質量部、分散剤Aの配合量を40質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(実施例7〜10)
シリカ粒子Aの代わりにシリカ粒子B(親水性フュームドシリカ粒子、比表面積22m/g)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。なお、シリカ凝集粒子の平均粒径は、剪断分散処理時の圧力条件を変えることによって調整した。
(実施例11〜14)
シリカ粒子Aの代わりにシリカ粒子C(親水性フュームドシリカ粒子、比表面積295m/g)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。なお、シリカ凝集粒子の平均粒径は、剪断分散処理時の圧力条件を変えることによって調整した。
(比較例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を85質量部に変えて分散剤Aを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(比較例2)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を85質量部に変えて分散剤Aを配合しなかったこと、シリカ粒子Aの代わりにシリカ粒子D(親水性フュームドシリカ粒子、比表面積370m/g)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(比較例3)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を85質量部に変えて分散剤Aを配合しなかったこと、シリカ粒子Aの代わりにシリカ粒子E(親水性フュームドシリカ粒子、比表面積15m/g)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。
(比較例4〜7)
シリカ粒子Aの代わりにシリカ粒子F(親水性フュームドシリカ粒子、比表面積18m/g)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。なお、シリカ凝集粒子の平均粒径は、剪断分散処理時の圧力条件を変えることによって調整した。
(比較例8〜11)
シリカ粒子Aの代わりにシリカ粒子G(親水性フュームドシリカ粒子、比表面積305m/g)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁樹脂組成物を得た。なお、シリカ凝集粒子の平均粒径は、剪断分散処理時の圧力条件を変えることによって調整した。
(比較例12)
100質量部のビスフェノールA型エポキシ樹脂に5質量部のイミダゾール系硬化剤を添加して攪拌した後、真空脱気処理することにより、絶縁樹脂組成物を得た。
次に、上記の実施例及び比較例で得られた絶縁樹脂組成物を150℃で90分間加熱することによって硬化物を得た。
得られた硬化物について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて硬化物中のシリカ凝集粒子を観察することにより、シリカ凝集粒子の平均粒径を算出した。平均粒径は、10個のシリカ凝集粒子について粒径を測定し、当該粒径を平均化したものをシリカ凝集粒子の平均粒径とした。
また、得られた硬化物について、絶縁破壊強度試験によって初期耐電圧を評価し、絶縁寿命試験によって耐部分放電性を評価した。具体的には、絶縁破壊強度試験は、JIS C2110−1(固体電気絶縁材料−絶縁破壊の強さの試験方法−第1部:商用周波数交流電圧印加による試験)に準拠して行った。また、絶縁寿命試験は、V−t試験(電圧−時間試験)により行った。初期耐電圧及び耐部分放電性の評価では、実施例1及び比較例12の初期耐電圧及び耐部分放電性の結果を基準とした相対評価で表す。具体的には、実施例1の結果と同じ又はそれよりも良好な結果であったものを◎、比較例12の結果と同じ又はそれよりも悪い結果であったものを×、比較例12の結果よりも良いが、実施例1の結果よりも悪い結果であったものを○とした。
上記の各評価を表1に示す。また、シリカ凝集粒子の平均粒径、シリカ凝集粒子を構成するシリカ粒子(一次粒子)の比表面積、及び使用した分散剤の種類についても表1に示す。
Figure 0006275056
表1の結果に示されているように、実施例1〜14の絶縁樹脂組成物から得られた硬化物は、比較例1〜12の樹脂組成物から得られた硬化物に比べて、初期耐電圧及び耐部分放電性が良好であった。
上記の結果について考察すると、比較例1〜3の絶縁樹脂組成物は、分散剤を配合しなかったため、シリカ凝集粒子と樹脂マトリックスとの密着性が高い硬化物が得られなかったと考えられる。その結果、微小な空隙などの発生により、耐部分放電性が低下すると共に、硬化物中に絶縁劣化パスが生じ易くなり、初期耐電圧が低下したと考えられる。
また、比較例5〜7の絶縁樹脂組成物は、配合したシリカ凝集粒子の比表面積が低すぎたため、シリカ凝集粒子中のシリカ粒子間の結合性が低く、絶縁樹脂組成物の硬化物中にシリカ凝集粒子を安定して分散させることができなかったと考えられる。その結果、硬化物の初期耐電圧及び耐部分放電性が低下したと考えられる。さらに、比較例8〜11の絶縁樹脂組成物も同様に、配合したシリカ凝集粒子の比表面積が高すぎたため、絶縁樹脂組成物の硬化物中にシリカ凝集粒子を安定して分散させることができず、硬化物の初期耐電圧及び耐部分放電性が低下したと考えられる。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、耐部分放電性及び初期耐電圧を同時に向上させた絶縁部材を形成し得る絶縁樹脂組成物を提供することができる。
1 絶縁樹脂組成物の硬化物、2 樹脂マトリックス、3 シリカ凝集粒子、4 分散剤、5 絶縁劣化パス、6 シリカ粒子、7 電極、11 固定子鉄心、12 固定子、13 コイル導体、14 絶縁層、15 ウェッジ、16 スペーサー、17 スロット。

Claims (9)

  1. エポキシ樹脂と、
    前記エポキシ樹脂用の硬化剤と、
    一次粒子であるシリカ粒子の比表面積が20m/g以上300m/g以下のシリカ凝集粒子と、
    リン酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸エステル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基及びアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する分散剤と
    を含むことを特徴とする絶縁樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ樹脂が、環状脂肪族エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂及び複素環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の絶縁樹脂組成物。
  3. 前記シリカ凝集粒子の平均粒径が40nm以上300nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁樹脂組成物。
  4. 前記分散剤の配合量が、前記エポキシ樹脂、前記シリカ凝集粒子及び分散剤の合計量を基準として、0.3質量%以上35質量%以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁樹脂組成物。
  5. 前記分散剤が共重合体であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁樹脂組成物。
  6. 前記シリカ凝集粒子を形成する一次粒子であるシリカ粒子が、親水性フュームドシリカ粒子であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁樹脂組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁樹脂組成物の硬化物を含むことを特徴とする絶縁部材。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁樹脂組成物の硬化物を絶縁層とした固定子を有することを特徴とする回転電機。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の絶縁樹脂組成物の硬化物を絶縁層とした固定子を有することを特徴とする発電機。
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