JP6274879B2 - 粉体処理装置および粉体処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、効果的に粉体材料の耐候性を高める処理を行う粉体処理装置および粉体処理方法に関し、特に、より低温度で格段に活性な過熱水蒸気を発生する過熱水蒸気処理装置で粉体材料を処理する粉体処理装置および粉体処理方法に関する。
今日、様々な塗料、印刷インキ、インクジェットインキ、プリンター用トナーが実用化されている。その中でも中心的な材料が着色材料であり、低分子の着色材料である染料と、その会合体である顔料と、更に、無機材料と、有機材料とに大別される。また、使用目的により、写真画質用、印刷画質用、事務用、屋内サイン(ディスプレイ)用、屋外サイン(ディスプレイ)用、屋外建材用等により、多様の着色材料が使い分けられている。
屋外使用の顔料においては、彩度、分散性、塗工性などを考慮して有機顔料および無機顔料の選択が行われる。また、組み合わせるバインダーは重要な要素の一つである。
ここで、屋外用の場合、紫外線、赤外線、オゾン、窒素酸化物、亜硫酸ガスなどに晒されるため、有機染料では直ぐに褪色してしまい実用に堪えない。比較的耐候性のあるフタロシアニン染料は紫外線に強いが、オゾンや酸性ガスには弱い。UVインキや反応性染料なども比較的耐候性があるが、一般的に有機染料を使用した塗料は、屋外使用にはきわめて弱い。さらに、屋外では、昼夜のヒートショック、雨、風、水分の凍結と融解、砂嵐等過酷な環境に晒される。このため、顔料塗料であっても数年で褪色が目立ってくる場合が多い。
この問題に対処するために、塗膜にクリアーなハードコート層を積層したり、塗料に脱落しにくい繊維状のフィラーを混合したりするなどの対策が適用される場合がある。しかし、ハードコート層を積層すると大幅なコストアップに繋がる。また、フィラーを混合することで、塗料の調整が困難になったり、均一な塗膜が得られ難くなるという問題が生じる
ここで、顔料粒子が少しずつ脱落することを簡単に防ぐことができれば、上記の問題を発生させることなく、超高耐久性の塗装を実現することができる。このためには、顔料の表面分子にバインダーと結合し得る官能基を付加すれば良い。考えられる官能基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホン基などが挙げられる。
しかし、これらの官能基を付加するためには、硫酸などの強酸や過酸化水素などの強酸化剤を使用する必要があり、作業環境の悪化や、廃水処理などの環境負荷、処理コストの点で大きな問題がある。
また、これらの処理方法は水溶液中での反応になり、アルコールや有機溶剤を用いる塗料とするためには、蒸発や置換等の方法で水を除去する必要がある。この際、顔料の凝集が生じることから、顔料を再分散する必要がある。
さらには、官能基は顔料の表面のみに付加される。このため、処理時に顔料が凝集していたり、処理後に微分散する必要がある場合には、顔料粒子が壊れて非処理面が露出し、分散不良や耐久性の改善が十分に行われない、という問題が生ずる。
一方、インクの溶媒としては、工業用途では有機溶剤、アルコール系溶媒が使用されるが、大半のビジネス用、事務用、一般家庭用では水が使用される。これに使用するカーボンブラックは、水に均一分散可能になるように、親水性を大幅に高める必要がある。
親水化に関し、カーボンブラックにコロナ放電などを掛けることで、ある程度の親水化が達成される。しかし、空気中での、いわゆる大気圧プラズマ法では、反応の主体がオゾンである。オゾンは比較的寿命が長く、空気に比べて重いが故に、一箇所に溜まって高濃度になりやすい。従って、安全確保のための装置のコストアップが無視出来ない。
オゾンに代わる技術として、ヒドロキシラジカルを利用した処理が提案されている。ヒドロキシラジカルの効果に関しては、過酸化水素と鉄触媒とを組み合わせた、フェントン反応を利用した系で実証されている(例えば、非特許文献1を参照)。
しかしながら、水中での処理や過酸化水素水ミストの噴霧処理では用途に大きな制約がある。また、処理雰囲気中に酸素が存在するために、オゾンの発生が避けられない。
水蒸気の存在下で放電を掛ければヒドロキシラジカルが発生することは知られている。しかし、スチームと言われる、ボイラーなどから直接吐出される飽和水蒸気は、H2Oが大きなクラスターを形成しているため、ヒドロキシラジカルの生成効率が非常に悪い。また、高周波高圧電気は極めて結露によるリークを生じやすい。さらに、この場合、雰囲気を無酸素にする必要がある。酸素が混入した系では、オゾンの生成が避けられない。雰囲気を無酸素にする場合、一旦系内を真空に引くか、可燃物を燃焼させて酸素を消費させる、大量の不活性ガスを導入する等の工夫が必要である。しかし、生産性や安定性、製造コスト等に問題が生じる。
また、真空中に水蒸気を導入し、グロー放電等によりヒドロキシラジカルを発生させることにより、カーボンブラック(粉体)を親水化できることも知られている(例えば、非特許文献2を参照)。しかし、工業的には生産性や効率、ひいてはコストが大きな問題であり、工業化には至っていない。
近年では過熱水蒸気技術の開発が盛んに行なわれ、過熱水蒸気の発生効率も大幅に向上している。例えば、高周波磁界中に誘導加熱部材を配置して、誘導加熱部材内での渦電流損やヒステリシス損により熱を供給して過熱水蒸気を発生させる電磁誘導型の過熱水蒸気装置の登場で、比較的低温(概ね400℃以下)で活性な無酸素状態の過熱水蒸気が得られるようになった(例えば、特許文献1を参照)。
このようにして得られた過熱水蒸気に対して放電処理を行うことで、比較的容易にオゾンを含まないヒドロキシラジカルを発生させることができる。例えば、低温(概ね300℃以下)の過熱水蒸気にヒドロキシラジカルを効率よく発生させるべく、発生した過熱水蒸気に対して放電処理を行うことが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2002−191338号公報 国際公開第2009/148000号
成城大学理工学部物質生命理工学科 資源環境グループ、フェントン反応による揮発性有機化合物の分解速度、東京都立産業技術研究センター研究報告、第3号、2008年 近畿大学工学部工業化学科 井原辰彦、シリカ被覆カーボンブラックの調整、色材学会誌 色材 第70巻 第9号 1997年9月
気相でヒドロキシラジカルを発生させるには、ボイラー等で生成した水蒸気(スチ一ム)中で高圧放電をさせれば良い。しかし、通常の水蒸気における水分子は大きなクラスターを形成していることから、ヒドロキシロジカルの発生効率が著しく低い。
特許文献2に記載の活性水蒸気発生装置の構成では、電磁誘導加熱器の中で、更に低温度で水蒸気のクラスターが崩壊していると考えられる。ヒドロキシロジカルの濃度を高めるには、高温度にして1分子の水蒸気の濃度を高くすればよい。しかし、熱の放散によるエネルギーロスが極端に悪くなる。
また、特許文献2に記載の活性水蒸気発生装置の構成を考えても、300℃を超えると、使用できる高周波高電圧に耐えられる絶縁材料が非常に限定される。更に、500℃を超えると、使用できる金属材料も限定され、装置の製造コストが高くなり、実用的でなくなる。何よりも、適用できる有機顔料の種類が極めて限定される。一方、200℃を下回ると、広範囲の顔料に適用できる。しかし、300℃以下でのヒドロキシラジカルの生成効率は極めて低いという問題がある。
本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、低温度で反応性の高いヒドロキシラジカルを高濃度に含んだ過熱水蒸気を用いることにより、効率的に粉体の耐候性を高める処理を行うことができる粉体表面処理装置および粉体表面処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく提供される本発明に係る粉体処理装置は、(1)飽和水蒸気を誘導加熱して過熱水蒸気を発生する誘導加熱装置と、誘導加熱装置が発生した過熱水蒸気が導入される処理チャンバと、処理チャンバ内に配置され、導入された過熱水蒸気に放電処理を行う放電処理装置とを備える。そして、放電処理装置は複数設けられ、それぞれが、当該放電処理装置の支持体となるフレームと、フレームの上部に配置され、中心導体の周囲を絶縁体で覆った放電電極と、放電電極の下方に配置されたメッシュ状の対向電極と、放電電極と対向電極との間に高周波高電圧の電源を供給してバリア放電を生じさせる高周波電源とを有し、対向電極の直下に位置する粉体に対して、放電によりヒドロキシロジカルの濃度が高まった過熱水蒸気によって親水化処理を行う。例えば、バリア放電により発生したヒドロキシラジカルが放電風によって速やかに下方に拡散し、ヒドロキシラジカルの濃度が非常に高まった過熱水蒸気によって粉体の処理を行う。
粉体処理装置には、粉体を、処理チャンバの外部から内部に搬入し、放電処理装置における対向電極の直下を通過させ、処理チャンバの外部に搬出する搬送手段がさらに設けられ、搬送手段は、複数の放電処理装置の下にそれぞれ配置された粉体を対向電極の直下より下手方向に搬送する複数の搬送手段を有し、複数の搬送手段のうちの一つである第1搬送手段は、複数の搬送手段のうちの他の一つであって第1搬送手段よりも搬送方向下手側に設けられた第2搬送手段よりも高い位置に配置される。これにより、複数の搬送手段によって搬送されるあいだに粉体が天地返しとなり、処理効率が大幅に向上する。
ここで、ヒドロキシラジカルや1分子の水蒸気の分子サイズは酸素の1/2なので、非常に浸透性が高く、微粉末の表面処理方としては最適である。
)本発明の粉体処理装置では、搬送手段は、処理チャンバの内部における放電処理装置よりも上流部分において、処理チャンバに導入された過熱水蒸気に粉体を晒すことにより前処理を行うように構成するとよい。
この過程で、粉体が均一に所定の温度に設定され、粉体の微細な空孔に物理吸着された水分、空気の各成分、顔料の未反応原料物質(モノマーなど)、その他の揮発性不純物が除去され、その後のヒドロキシラジカルが顔料の表面だけでなく、微細孔の内部まで到達し、親水化(ヒドロキシル化)する効率が大幅に向上する。
)本発明の粉体処理装置では、放電処理装置は、放電が生じる領域に気体を供給するためのガス供給口を有し、処理チャンバに過熱水蒸気を導入するときに、ガス供給口からアルゴンガス、ヘリウムガス、またはこれらの混合気体を、過熱水蒸気100重量部に対し20〜400重量部の割合で供給するように構成するとよい。
)本発明の粉体処理装置では、放電電極と対向電極との間に配置される絶縁体部材をさらに備えるとよく、()絶縁体部材は、放電電極の周囲を覆う被覆として設けられると特によい。
)本発明の粉体処理装置では、誘導加熱装置は、複数の隔壁により内部が複数の空間に仕切られた筒状の容器であり、隔壁のそれぞれは1または複数の開口部を有し、隣接する隔壁における開口部同士が対向しないように設けられるように構成するとよい。()また、開口部の最大径が5mm以下となるように構成するとさらによい。
)本発明の粉体処理装置では、隔壁で仕切られた空間に、球状もしくは不定形の磁性粒子が充填され、容器の内部の空隙率が30%以下となるように構成するとよい。
)本発明の粉体処理装置では、誘導加熱装置に供給される飽和水蒸気の圧力が、1.1〜1.5気圧となるように構成するとよい。
10)本発明の粉体処理方法は、飽和水蒸気を誘導過熱して過熱水蒸気を発生させる工程と、過熱水蒸気を処理チャンバ内に導入する工程と、処理チャンバ内の複数箇所で、処理チャンバ内に導入された過熱水蒸気に放電処理を行う工程と、搬送方向上手側から下手側に向けて順に低くなるように配置された複数の搬送手段を用いて処理チャンバ内で粉体を搬送し、各搬送手段上において、放電処理によりヒドロキシラジカルの濃度が高まった過熱水蒸気によって粉体の親水化処理を行う工程と、を備える。
本発明による過熱水蒸気処理装置によれば、従来法より低温度で格段に活性なヒドロキシラジカルを高濃度に含んだ過熱水蒸気により、効率的に粉体の耐候性を高める処理を行う粉体処理装置および粉体処理方法を提供することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る粉体処理装置1の構成を示す模式図である。 誘導加熱装置4の構造を示す断面図である。 図3(a)は放電処理装置6を処理対象物100の搬送方向に垂直な方向から見た断面の構造を示す模式図である。図3(b)は放電処理装置6を処理対象物100の搬送方向から見た断面の構造を示す模式図である。 放電管63の構造を示す外観図である。 第1実施形態の粉体処理装置1による処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る粉体処理装置1の構成を示す模式図である。 第2実施形態の粉体処理装置1による処理の手順を示すフローチャートである 第3実施形態に係る粉体処理装置1Aの構成を示す模式図である。 実施例5にて用いた放電処理装置の構造を示す断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る粉体処理装置1を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る粉体処理装置1の構成を示す模式図である。粉体処理装置1は、ボイラー2、バルブ3、誘導加熱装置4、処理チャンバ5、放電処理装置6、およびベルトコンベア7を備える。
ボイラー2は、図示せぬ水道の蛇口から供給される水を加熱、沸騰させ、飽和水蒸気を発生させる。ボイラー2に供給される水は浄水器により浄化された清浄水とすることが好ましい。ボイラー2が発生する飽和水蒸気の圧力は、1.1〜1.6気圧、好ましくは1.2〜1.4気圧に調節される。飽和水蒸気の圧力が1.1気圧を下回ると、誘導加熱装置4による過熱水蒸気の発生量が低下するので好ましくない。また、飽和水蒸気の圧力が1.6気圧を超えると、水分子のクラスターが分解されにくくなり、粉体処理装置1の最終出力におけるヒドロキシラジカルの濃度が十分に高まらない原因となるので好ましくない。ボイラー2と誘導加熱装置4とはパイプにより連結され、パイプの途中にバルブ3が設けられる。バルブ3は、ボイラー2が発生した水蒸気を、後段の誘導加熱装置4に供給するか否かを切り替える流路開閉手段である。
図2は、誘導加熱装置4の断面図である。誘導加熱装置4は、入口40aおよび出口40bを有する筒状の容器40と、その外周に断熱材41を介して巻回された銅線または銅管からなる高周波誘導コイル42と、高周波誘導コイル42に高周波電流を供給する高周波電源45と、容器40内に収容され、水蒸気が流通するとともに高周波電流により誘導加熱される誘導加熱部材43と、容器40の出口40b近傍に設けられ、誘導加熱により得られた過熱水蒸気の温度を検出する温度センサ46と、温度センサ46の検出結果に基づいて高周波電源45を制御するコントローラ47とを有する。
容器40は、高周波誘導コイル42に流れる高周波電流により実質的に誘導加熱されず、かつ生成した過熱水蒸気により劣化しない材料からなるのが好ましい。このような材料として、非磁性ステンレス鋼(SUS304等)、アルミニウム、銅等の非磁性金属、セラミックス、耐熱ガラス、黒鉛等が挙げられる。非磁性金属を用いる場合、一層優れた耐食性を得るために、容器40の内壁をガラスコーティングしてもよい。メンテナンスを容易にするために、容器40を、フランジを有する複数の円筒体により脱着自在に構成してもよい。
容器40の内部は、複数個の隔壁48により仕切られており、それぞれの隔壁48には水蒸気を流通させるべく1個または複数個の開口部が設けられる。隣り合う隔壁48の開口部は、向き合うことがないように互いにずれた位置に設けられる。隔壁の表面に同心円状の溝を設け、該溝の底部に、開口部を設けるようにするとよい。この溝により、充填される誘導加熱部材43によって開口部が塞がれるのを防ぐことができる。開口部の位置をずらすことにより流動抵抗が高まるので、導入された水蒸気を容器内部に留めて誘導加熱部材43による加熱作用を効果的に受けることができる。又、粒子は下方にパックされ、上部には一定の空間が生ずるので、隔壁の上部には開口部を設けないようにするとよい。
隔壁48の数は任意であるが、容器40の寸法の制約で、5〜30個が現実的である。例えば、板厚5mmの隔壁を配置するとよい。隔壁48に設ける開口部の最大径は5mm以下、好ましくは2mm以下とし、各隔壁48について10〜100個の範囲で設けることが好ましい。隔壁48の材質は、渦電流の発生効率に優れた軟磁性金属が好ましく、実用的には磁性ステンレス鋼(SUS430、SUS403、SUS447J1、SUSXM27等)が好適であるが、これに限定されるものではない。
誘導加熱は、高周波磁界中に置かれた導電体に生ずる渦電流損または磁気ヒステリシス損により加熱する方法であるので、誘導加熱部材43は優れた軟磁性を有する材料からなるのが好ましい。さらに、誘導加熱部材43は過熱水蒸気により曝されるので、優れた耐食性を有するのが好ましい。このため、誘導加熱部材43は優れた耐食性を有する軟磁性金属からなるのが好ましい。このような金属として実用的には磁性ステンレス鋼(SUS430、SUS403、SUS447J1、SUSXM27等)が好ましい。その他、例えば炭素とホウ珪酸ガラスとからなるカーボンセラミックス等の導電性セラミックスを用いてもよい。誘導加熱部材43による加熱の作用を受けずに誘導加熱装置4を通過してしまう水蒸気の流束が無いよう、誘導加熱部材43の空隙率を30%以下として流動抵抗を高めることが好ましい。
隔壁48により仕切られた空間を満たす誘導加熱部材43によって、導入された飽和水蒸気の最大流速が減少し、方向も変化する。隔壁48を通過して次の空間でも誘導加熱部材43によって、水蒸気の運動方向はバラバラになる。このように、隔壁48により仕切られた空間を通過していく度に、水蒸気の運動方向は完全にランダムになり、速度も均一化され、電磁誘導で発生した渦電流によって均一に加熱され、高周波の作用とあいまって、過熱水蒸気のクラスターは次第に小さく崩れて行く。
本発明の好ましい実施形態では、誘導加熱部材43は、球状もしくは不定形の磁性粒子が好ましい。水蒸気との接触面積を増やすべく、不定形の粒子や異なる径の粒子を使用することが好ましい。また、粒子表面や壁面に凹凸を設けることも有効である。粒子径は特に限定されないが直径3〜9mm程度が好適で、隔壁48に設けた開口部を通過しない大きさとする。
誘導加熱装置4により加熱して得られた過熱水蒸気は、パイプ4aを通って処理チャンバ5に供給される。処理チャンバ5に導入される過熱水蒸気の温度は110〜250℃の範囲とされることが好ましい。処理チャンバ5は、放電処理装置6およびベルトコンベア7による搬送経路の一部を覆う。処理チャンバ5は、処理室の内部と外部を隔絶し、内部を過熱水蒸気の雰囲気とする。
放電処理装置6は、過熱水蒸気の雰囲気中に配置され、過熱水蒸気の雰囲気中でバリア放電を行うことで水分子をラジカル解離させ、過熱水蒸気中のヒドロキシラジカルの濃度を高める。図3(a)は放電処理装置6を処理対象物100の搬送方向に垂直な方向から見た断面の構造を示す模式図である。また、図3(b)は放電処理装置6を処理対象物100の搬送方向から見た断面の構造を示す模式図である。放電処理装置6は、フレーム61、放電管63、放電管保持部64、対向電極65、高周波電源66、高耐圧ケーブル67、およびガス供給口68を備える。
フレーム61は、アルミニウム合金製の4本の支柱と梁により構成される放電処理装置6の支持枠である。フレーム61の天面は開放されている。フレーム61の四方の側面は上部が耐熱ガラス製の上部側壁62により囲まれている。上部側壁62は、放電処理がなされた過熱水蒸気が四方に散逸するのを防ぐ。上部側壁62により、放電処理装置6の下部を通る処理対象物100に効率よくヒドロキシロジカルが供給される。フレーム61の四方の側面の下部には側壁が設けられていない。四方の側面の下部は、支柱を脚部として、ベルトコンベア7を跨いで配置される。
図4は、放電管63の構造を示す外観図である。放電管63は、放電電極となる中心導体631と、中心導体631の周囲を囲む絶縁体の管632と、を有する。絶縁体の管632は、250〜300℃の高温雰囲気での高周波放電およびヒドロキシラジカルによる腐食に耐えなければならない。このような要求を満たすべく、例えば、外径3〜30mmφ、肉厚0.5〜3mmの石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナなどの、ガラスやセラミックが用いられる。放電管63の長さに制約はないが、フレーム61や処理チャンバ5のサイズ、強度等を勘案し、例えば100〜500mm程度とするとよい。なお、耐腐食性を求めずに、絶縁体による被覆を備えない構成とすることも可能である。
中心導体631は直径0.1〜10mmφのタングステン、モリブデン、ステンレス合金(SUS304など)、ニッケルクロム合金(インコネルなど)などの耐食性、加工性、コストの要件を満たす材料が使用される。電極の径が小さ過ぎると、たわみが生ずるので、たわみを防ぐべくテンションを掛ける必要があり、また放電で劣化し、耐久性に問題を生ずる。したがって、中心導体631の直径を長さの200分の1程度以上とし、十分な強度を確保してたわみが生じにくくするとよい。中心導体631およびそこから引き出すリード線と対向電極65との間での意図せぬ放電を抑制すべく、対向電極65の端部、および中心導体631の端部は、管632の端部よりも20mm程度内側になるよう配置される。なお、中心導体631(放電電極)の形状は上記に限らず、板状、角棒状、線状等であってもよいし、絶縁体の管632の内面に金属もしくは金属を分散した塗料が、メッキもしくは塗装して形成されてもよい。
放電管保持部64は、放電管63を、フレーム61との間の絶縁を確保しつつ略水平に保持する。放電管保持部64は、高周波高圧放電の絶縁部材としての要求を満たすべくフッ素樹脂製が好ましい。無酸素雰囲気中(0.5%以下、好ましくは0.2%以下)の使用に限定すれば、耐熱性のシリコーン樹脂製、またはゴム製のものを使用してもよい。また、処理対象物100を均一に処理すべく、放電管保持部64は、放電管63の長手方向がベルトコンベア7による搬送方向と直交するように、放電管63を保持する。
対向電極65は、5〜100メッシュ(1インチ当たりの目数)のステンレス合金(SUS304など)などの金属製エッチング板、プレス板を用いることが好ましいが、これに限定されるものではない。対向電極65は、フレーム61における上部側壁62の下端よりもやや下側の位置に固定される。放電電極間距離(放電管63と対向電極65との距離)は15mm以下とするのが好ましい。放電管63と金属メッシュで形成された対向電極65との間で放電が起こるので、処理対象物100の形状や物性、フィード量による放電状態への影響がなく、負荷が一定となり、安定放電時の電圧を低く抑えることができる。ここで、処理対象物100に直接放電照射すると、局部的に高エネルギー(高温)になり、処理対象物100がダメージを受けるおそれがある。しかし、放電管63と金属メッシュで形成された対向電極65との間での放電を利用する本実施形態の手法では、処理対象物100の損傷は生じない。対向電極65がメッシュ状に形成されるため、放電処理により発生するヒドロキシラジカルが、対向電極65を透過して、フレーム61の下部の領域に容易に到達する。
高周波電源66は、放電管63と対向電極65との間に印加する高周波高電圧を発生する電源である。印加周波数は5〜50kHzの範囲で任意に選択できるが、適切な放電とヒドロキシラジカル濃度を得るためには、10〜30kHzの範囲内とすることが好ましい。周波数は10kHよりも高い方が小さな電力消費量で高頻度に放電を生じさせることができ、高濃度のヒドロキシラジカルが得られる。これより低い場合は、放電の回数が減少しヒドロキシラジカルの濃度が高くならない。周波数が高すぎる(例えば30kH以上)場合は、絶縁シールドが困難になり(漏洩磁束が大きくなり)、エネルギー効率が低下する。さらに、軟磁性金属の磁化が生じ、時計などの機械の故障の原因にもなる。
放電開始時の印加電圧は1〜100kVの範囲内で、安定な放電が得られる最適な条件を選択すればよいが、一般的には5〜20kVが好ましい。電圧がこれより低い場合は、電極とアース間の距離を小さくしないと安定した放電が得られないので、プラズマの発生面積が小さくなり、量産に向かない。反対に、電圧が高い場合は、絶縁シールドが困難になり、エネルギー効率が低下する。消費電力は0.1〜10kWで、処理対象物100の処理目標に応じて任意に設定することができる。一例として、高周波電源66は、±10キロボルト、25kHz、600Wの交流(正弦波)電圧を発生する。高周波電源66により発生された電圧は高耐圧ケーブル67を介して放電管63に印加される。高耐圧ケーブル67は、絶縁性を確保すべくフッ素樹脂製の被膜が中心導体の周りに施されることが好ましい。なお、無酸素雰囲気中(0.5%以下、好ましくは0.2%以下)の使用に限定すれば、耐熱性のシリコーン樹脂、またはゴムの被膜によるものを使用してもよい。
ガス供給口68は、フレーム61における上部側壁62に囲まれた領域内の放電雰囲気にアルゴンガス、ヘリウムガス等の各種ガスを供給するためのガス供給口である。ガス供給口68は、放電管63よりも上部に配置され、処理チャンバ5の外部のガス供給源(図示しない)と配管により接続される。放電雰囲気中にアルゴンガス、ヘリウムガス、またはこれらの混合気体を導入することで、プラズマの寿命を延ばし、活性な空間を倍増できる。導入量は、過熱水蒸気の100重量部に対して20〜400重量部が効果的である。導入量が多すぎると活性が低下する。また、導入する飽和水蒸気にアルゴンガスを50体積%(222重量部)含ませると結露点を81.8℃まで下げることが可能となり、90℃で安定な活性な水蒸気プラズマを発生することができ、適用できる素材の範囲が大幅に広がる。さらに、必要に応じて、酸素、二酸化炭素、などを導入して、滅菌、親水化(水酸基の導入)、水酸基以外の極性基の導入などの作用効果を得ることが可能である。
放電処理装置6を上記のような構成とすることで、放電に要するエネルギーを最小化でき、放電処理のエネルギー効率が改善される。放電方法は、バリア放電以外にも、縁面放電、コロナ放電、アーク放電等が使用可能である。利用目的や照射条件・制約によって最適な方法を選択すればよいが、安定して大きな出力が得られる点でバリア放電が優れる。
ベルトコンベア7は、処理対象物100を搬送する搬送手段である。ベルトコンベア7は、処理チャンバ5の外部から内部に処理対象物100を搬入し、処理チャンバ5の内部での搬送中に過熱水蒸気雰囲気による前処理および活性度が高められた過熱水蒸気による処理を受けさせ、処理を終えた処理対象物100を処理チャンバ5の外部に搬出する。処理チャンバ5内の搬送経路では、上流部において処理チャンバ5内部の過熱水蒸気雰囲気に晒して前処理を行う。この前処理では、処理対象物100の予熱、水分乾燥、残留溶剤等の除去および脱酸素が行われる。また、搬送経路の下流部では、放電処理装置6における対向電極65の直下を通過させてヒドロキシラジカルが高濃度に含まれた活性な過熱水蒸気による処理を行う。
粉体の処理は、一般的にはロータリーキルン方式や、一軸もしくは二軸のニーダーが適していると考えられる。しかし、寿命が極めて短いヒドロキシラジカルによる処理をする装置としては、効率が非常に悪い。本実施形態に係る粉体処理装置1では、低温度で反応性の高いヒドロキシロジカルを高濃度に含んだ過熱水蒸気により、ベルトコンベア7上で搬送される粉体を効率的に処理することができる。しかも、オゾンの発生が抑制され、環境負荷の大幅な低減が達成される。
続いて、図5に示すフローチャートを参照して、第1実施形態に係る粉体処理装置1による処理の手順を説明する。この処理の手順によって耐光性に優れた粉体が製造される。
まず、ボイラー2により100℃以上、例えば110〜140℃の飽和水蒸気を発生させる(S1)。この飽和水蒸気の圧力は1.1〜1.6気圧の範囲とする。バルブ3を開放して、飽和水蒸気を誘導加熱装置4に供給する(S2)。続いて、誘導加熱装置4にて、飽和水蒸気を加熱して過熱水蒸気を発生させる(S3)。過熱水蒸気の温度は、200〜350℃の範囲で所望の温度となるように制御される。発生した過熱水蒸気は、パイプ4aを介して処理チャンバ5に供給される。処理チャンバ5の内部は、過熱水蒸気が充満し、供給される過熱水蒸気の温度や流量に応じて例えば、190〜350℃の範囲内の所望の温度とされる。
処理チャンバ5内に過熱水蒸気が導入されると、放電処理装置6には、ガス供給口68からアルゴンガスが供給される(S4)。アルゴンガスは飽和水蒸気が誘導加熱装置4に供給されるタイミングで供給されるようにしてもよい。また、このステップを省き、アルゴンガスを供給しない態様としても構わない。放電処理装置6は、供給される過熱水蒸気をバリア放電によって処理し、ヒドロキシラジカルを高濃度に含む過熱水蒸気を生成する(S5)。
放電処理装置6による放電処理と並行して、処理チャンバ5にはベルトコンベア7により、処理対象物100である粉体が搬入される(S6)。処理対象物100は、処理チャンバ5内に搬入されてから放電処理装置6の下部に搬送されるまでの間、処理チャンバ5内に充満する過熱水蒸気によって予熱、水分乾燥、および残留溶剤等の除去脱酸素といった前処理が行われる(S7)。前処理の時間は処理チャンバ5内での放電処理装置までの搬送距離と搬送速度によって定まる。その後、処理対象物100が放電処理装置6の下部に到達すると、放電処理装置6によるバリア放電により生成したヒドロキシラジカルを高濃度に含む過熱水蒸気によって処理対象物100に対し、水分乾燥、親水化、炭化等の処理が行われる(S8)。処理時間は放電処理装置6の長手方向の幅と搬送速度とによって定まる。放電処理装置6の下部を通過した処理対象物100は、処理チャンバ5から搬出され(S9)、一連の処理が終了する。
上述の粉体処理装置1によれば、反応性の高いヒドロキシラジカルを高濃度に含んだ過熱水蒸気により効率的に処理対象物100を、連続的に処理することができる。
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態に係る粉体処理装置1の構成を示す。本実施形態の特徴は、第1実施形態におけるベルトコンベア7を備えず、処理対象物100が放電処理装置6における対向電極65の直下に載置される点にある。処理対象物100は、対向電極65の直下に配置されたテーブル9の上に載置される。なお、ベルトコンベア7を備えない構成としたことに伴う変更点以外については、上述した第1実施形態と同様なので、ここでの説明を省略する。
以下、図7に示すフローチャートを参照して、第2実施形態に係る粉体処理装置1による処理の手順を説明する。
処理に先立ち、処理対象物100を放電処理装置6における対向電極65の直下に載置しておく。処理を開始すると、ボイラー2により100℃以上、例えば110〜140℃の飽和水蒸気を発生させる(S101)。この飽和水蒸気の圧力は1.1〜1.6気圧の範囲とする。バルブ3を開放して、飽和水蒸気を誘導加熱装置4に供給する(S102)。続いて、誘導加熱装置4にて、飽和水蒸気を加熱して過熱水蒸気を発生させる(S103)。過熱水蒸気の温度は、200〜350℃の範囲で所望の温度となるように制御される。発生した過熱水蒸気は、パイプ4aを介して処理チャンバ5に供給される。処理チャンバ5の内部は、過熱水蒸気が充満し、供給される過熱水蒸気の温度や流量に応じて例えば、190〜350℃の範囲内の所望の温度とされる。
処理チャンバ5内に過熱水蒸気が導入されると、放電処理装置6には、ガス供給口68からアルゴンガスが供給される(S104)。アルゴンガスは飽和水蒸気が誘導加熱装置4に供給されるタイミングで供給されるようにしてもよい。処理チャンバ5内に過熱水蒸気が供給されてから所定時間(例えば15分間)に渡って放電処理装置6に電源を供給せず、予熱、水分乾燥、残留溶剤等の除去および脱酸素といった前処理が行われる(S105)。
所定時間が経過後、放電処理装置6の電源を投入し、過熱水蒸気をバリア放電によって処理して、ヒドロキシラジカルを高濃度に含む過熱水蒸気を生成する。処理対象物100は、ヒドロキシラジカルを高濃度に含む過熱水蒸気によって、水分乾燥、親水化、炭化等の処理が行われる。放電処理を所定時間(例えば5分間)行う(S106)。その後、放電処理装置6への電源供給を終了して一連の処理が終了する。そして、処理後に処理対象物100を処理チャンバ5から搬出する。
第2実施形態の粉体処理装置1によれば、反応性の高いヒドロキシラジカルを高濃度に含んだ過熱水蒸気により効率的に処理対象物100をバッチ処理により処理することができる。
〔第3実施形態〕
図8は、本発明の第3実施形態に係る粉体処理装置の構成を示す模式図である。
図8に表した粉体処理装置1Aは、複数の放電処理装置6A,6Bおよび6Cと、複数のベルトコンベア7A,7Bおよび7Cと、を備える。図8に表した例では、粉体処理装置1Aとして、3つの放電処理装置6A,6Bおよび6Cと、3つのベルトコンベア7A,7Bおよび7Cと、を備える。
放電処理装置6A,6Bおよび6Cは、搬送方向上手側から下手側にかけてこの順に配置される。放電処理装置6A,6Bおよび6Cは、処理チャンバ5内に配置される。放電処理装置6Aには高周波電源66Aが接続され、放電処理装置6Bには高周波電源66Bが接続され、放電処理装置6Cには高周波電源66Cが接続される。これにより、各放電処理装置6A,6Bおよび6Cは、互いに独立した条件によって制御される。
放電処理装置6Aの下にはベルトコンベア7Aが配置される。放電処理装置6Bの下にはベルトコンベア7Bが配置される。放電処理装置6Cの下にはベルトコンベア7Cが配置される。すなわち、ベルトコンベア7A,7Bおよび7Cは、搬送方向上手側から下手側にかけてこの順に配置される。
そして、ベルトコンベア7Aは、ベルトコンベア7Bよりも高い位置に配置される。ベルトコンベア7Bは、ベルトコンベア7Cよりも高い位置に配置される。ベルトコンベア7A,7Bおよび7Cは、搬送方向上手側から下手側にかけて順に低くなるようなカスケード状に配置される。
ベルトコンベア7Aの搬送方向下手側の一部は、ベルトコンベア7Bの搬送方向上手側の一部と上下方向にみて重なっていることが望ましい。ベルトコンベア7Bの搬送方向下手側の一部は、ベルトコンベア7Cの搬送方向上手側の一部と上下方向にみて重なっていることが望ましい。
このような粉体処理装置1Aにおいて、処理対象物100である粉体は、ベルトコンベア7A,7Bおよび7Cの順に搬送される。そして、粉体は、各ベルトコンベア7A,7Bおよび7Cのそれぞれにおいて搬送されつつ、放電処理装置6A,6Bおよび6Cの直下で処理される。この際、粉体は、ベルトコンベア7A,7Bおよび7Cにて搬送されるあいだに天地返しとなる。これによって粉体の表面は、偏りなく処理される。
本実施形態では、粉体処理装置1Aとして、放電処理装置6A,6Bおよび6Cと、ベルトコンベア7A,7Bおよび7Cとのセットをカスケード式に3段連結した装置例を適用する。この場合、放電処理装置6A,6Bおよび6Cの間の距離は敢えて長く取る必要はない。この方式によって、大幅に処理能力が向上する。なお、処理量によってカスケードの段数は任意に設定される。
[実施例1]
誘導加熱装置に用いる容器は、SUS430製である。容器は、外径120mmφ、肉厚5mm、長さ250mmである。誘導過熱装置には、飽和水蒸気の進行方向に10mmの空間が設けられ、その先に第1番目の隔壁を設けられる。更に飽和水蒸気の進行方向に沿って10mm間隔で隔壁が設けられる。各隔壁の板圧は、5mmである。各隔壁の表面には、円の外周に沿って幅2mm、深さ2mm、半径90mm、70mm、50mmの同心円状の溝が設けられる。該溝の底部には、2mmφの貫通口が等間隔に設けられる。ペレット(誘導加熱部材43)は、5mmφのSUS430粒子であり、各空間一杯に充填される。誘導加熱装置に用いる高周波電源の入力電圧は、200VAC、60Hz、20kWの商用電源である。入力電圧は、インバータによって20kHzの高周波電圧に変換される。高周波電圧は、二次側の誘導コイル(10mmφの純銅線10巻き)に印加される。
放電処理装置に用いる放電管は、絶縁体として人工石英ガラスパイプと、中心導体としての電極と、を有する。人工石英ガラスパイプは、外径10mmφ、内径6mmφ、長さ250mmである。電極は、外径5mmφ、長さ280mm、のSUS304製である。放電管保持部には、5本の放電管が吊り下げ式でセットされる。隣接する放電管の中心距離は30mmである。放電処理装置においては、ベルトコンベアの搬送方向に沿って概ね150mmに渡り放電雰囲気を発生させるように放電管が配置される。対向電極は、SUS304製の20メッシュのエッチング板である。印加電圧は±10kVAC、20kHz、600Wである。放電処理装置は、幅50cm、高さ50cmのベルトコンベアをまたぐ形で設置される。処理チャンバ内で前処理のための搬送距離は600mmである。ベルトコンベアの搬送速度は50mm/分である。これにより、15分間の前処理と、3分間の放電雰囲気による処理が行われる。
発熱体の温度は280℃である。処理チャンバ7内の温度は170℃である。これらの条件で処理を行なう場合、機器の外部においてオゾン臭は認められない。実施例1の処理対象物は、カーボンブラックの微粉末(ファーネスブラック)である。これを、幅300mm、長さ300mm、深さ10mmのSUS304容器に充填して処理する。充填の厚さは3mm程度である。
このような処理によって、水酸基が付加されて親水化したカーボンブラックの微粉末が得られる。次に、このカーボンブラックの微粉末を、塗料中に分散させる。塗料は、ジメチルジメトキシシランオリゴマー塗料(信越化学工業 KR500、チタン系触媒2%、無溶剤)である。分散させる比率は、固形分重量比で10:100(10部)である。そして、これを磨き鋼板上にワイヤーバーで25μの膜厚で塗布し、室内(概ね25℃、70%RH)で7日間放置して硬化させる。
比較例1として、無処理のカーボンブラックの微粉末(ファーネスブラック)を実施例1と同じ塗料中に分散して、塗膜を作成する。そして、これら2種類の塗膜を、ヘイズが目立たない程度にサンドブラスト処理する。サンドブラスト処理は、直径約1μmのガラスビーズによる5分間の処理である。その後、ウエザオメーター(スガ試験機株式会社 サンシャインウエザオメーターS80)カーボンアークおよび降雨試験を1か月連続して行う。試験後、目視と反射濃度計で、黒色度の低下を比較する。
結果を以下の表1に示す。
Figure 0006274879
促進テストによって、実施例1では比較例1に比べて塗膜の褪色が著しく改善され、超高耐久性の塗料であることが分かる。また、本発明の親水化(水酸基の付加)が有効であること、およびシリコーン系塗料との反応が起きていることが分かる。
[実施例2]
実施例2においては、実施例1における放電開始の1分前から、8L/分の流量でアルゴンガスを混合する。この時の過熱水蒸気100重量部に対するアルゴンガスの供給量は50重量部である。他の条件は実施例1と同様である。実施例2では、実施例1と同じカーボンブラックの微粉末(ファーネスブラック)を処理し、厚みを6mmとする。実施例2では、実施例1と同等の結果が得られる。すなわち、実施例2では、実施例1に比べてより多く微粉末を処理できることになる。
[実施例3]
実施例3においては、実施例1の誘導加熱装置に代えて、市販の過熱水蒸気発生装置(野村技工製、ジェネシス)を、25kHz、20kW、の条件で使用する。過熱水蒸気発生装置の温度は、280℃〜400℃、処理チャンバ内の温度は170℃〜250℃の間で変化させる。実施例3において、実施例1と同じカーボンブラックの微粉末(ファーネスブラック)を処理したところ、処理チャンバ内200℃、1分の処理で、実施例1と同等の効果が得られる。この時の過熱水蒸気発生装置の温度は、300℃である。実施例3では、実施例1に比べて少し処理温度が高くなるものの、評価に値する結果が得られる。
[実施例4]
実施例4においては、実施例3におけるベルトコンベアを取り除き、放電処理装置の直下に処理対象物を載置するバッチ処理式の粉体処理装置を用いる。実施例4では、15分間過熱水蒸気のみで処理し、しかる後に、放電処理装置の電源を投入し、さらに3分間の放電処理を行う。これにより、実施例3と同等の結果が得られる。
[実施例5]
実施例5においては、誘導加熱装置として実施例1と同じものを用いる。一方、放電処理装置として、実施例1のものとは異なり、図9に示した構造の放電処理装置8に過熱水蒸気を導入して放電処理を行い、これにより得られた放電処理済みの過熱水蒸気を、配管を通して処理対象物の近傍に吐出する形式のものを用いる。具体的には、放電処理装置8は、石英ガラスの管である放電管81と、中心導体82と、を有する。石英ガラスの管としては、外径10mm〜40mm、好ましくは15mm〜30mm、より好ましくは20mmφ、肉厚1mm〜4mm、好ましくは2mm〜3mm、より好ましくは2mm、長さは機械的強度の範囲内で例えば100mm〜300mm、好ましくは100mm〜200mm、より好ましくは110mmである。中心導体82としては、直径0.5mm〜10mm、好ましくは1mm〜2mm、より好ましくは2mmφのSUS304である。放電管81のフランジは、ヒートショックによるガラスの割れを防ぐために、約300℃に耐えるフッ素樹脂製の栓が用いられる。過熱水蒸気導入口のフッ素樹脂製のフランジとの接合には、耐熱性のシリコーンゴムが用いられる。放電管81の中央付近の外周に20メッシュ、幅50mmのステンレス合金(SUS304)製の対向電極83が設けられる。対向電極83は接地される。絶縁代として、対向電極83の端部から放電管81の端部までの距離を、それぞれ約30mmとする。高周波電源84による印加電圧は±5kVAC〜±30kVAC、好ましくは±7kVAC〜±20kVAC、より好ましくは±10kVAC〜±15kVAC、10kHz〜50kHz、好ましくは15kHz〜30kHz、より好ましくは20kHz〜25kHz、200W〜2000W、好ましくは600W〜1000Wである。
実施例5においては、誘導加熱装置と放電処理装置をシリコーンゴムで接合し、放電管の長手方向が垂直になるように配置する。この装置を用い、誘導加熱装置の温度を、230℃〜350℃、処理チャンバ内の温度を150℃〜250℃の間で変化させて処理を行う。実施例5では、実施例1と同じカーボンブラックの微粉末(ファーネスブラック)を放電管の過熱水蒸気吐出口から5mm離れた位置に静置する。この微粉末に対して処理チャンバ内220℃で10分バリア放電を掛けつつ過熱水蒸気照射する。この時の発熱体の温度は、310℃である。吐出口直下のカーボンブラックの微粉末を使用した塗膜の促進試験後の反射濃度は1.65となり、良好な結果が得られる。
このように、実験室レベルの処理量であれば、220℃10分の処理で、良好な耐候性が得られる。
[実施例6]
実施例6では、カーボンブラック微粉末を銅フタロシアニンブルーに変更した以外は実施例1と同じ条件である。また、比較例2として、無処理の銅フタロシアニンブルーを実施例6と同じ塗料中に分散して、塗膜を作成する。
結果を以下の表2に示す。
Figure 0006274879
促進テストによって、実施例6では比較例2に比べて塗膜の褪色が著しく改善され、超高耐久性の塗料であることが分かる。また、本発明の親水化(水酸基の付加)が有効であること、およびシリコーン系塗料との反応が起きていることが分かる。
[実施例7]
実施例7においては、カーボンブラックの微粉末を2.9―ジメチルキナクリドン(キナクリドンレッド)に変更した以外は、実施例1と同じ条件である。実施例7では、実施例1と同様に良好な結果が得られる。
[実施例8]
実施例8においては、実施例1 において、水酸基が付加されて親水化したカーボンブラック微粉末を、ヒドロキシエチルアクリレート処理を施して、アクリル化する。更に、これを水性二液アクリルシリコーン樹脂塗料(関西ペイント製アレスアクアシリコンACII)中に分散する。実施例7では、塗料として実施例1と同様に良好な結果が得られる。
[実施例9]
実施例9においては、図8に表した粉体処理装置1Aを適用する。すなわち、放電処理装置6A,6Bおよび6Cと、ベルトコンベア7A,7Bおよび7Cとをカスケード式に3段連結した粉体処理装置1Aにて処理を行う。
図8に表したカスケード式の粉体処理装置1Aを用いることで、粉体の処理能力が大幅に向上する。なお、粉体の処理量によって、カスケードの段数は任意に設定すればよい。
[比較例3]
従来の、パイプヒーター等を使用した直接加熱式過熱水蒸気中でバリア放電を施した技術では、250℃、10分の処理で、塗膜の促進試験後の反射濃度は1.04となる。さらに良好な耐候性を得ようとすると、300℃にする必要がある。これは、高温にならないと、ヒドロキシラジカルの発生効率が上がらないためと考えられる。しかし、多くの有機顔料はこのような高温に耐えられないので、実用的ではない。
このように、各実施例では、比較例と比べ、処理温度を低温化しても優れた耐候性を実現することができる。しかも、各実施例では、比較例と比べ、処理時間が大幅に短縮される。
また、過熱水蒸気の処理チャンバ内にビルトインされた放電処理装置を下流側に置き、上流側で過熱水蒸気によって前処理をすることで、これまでは達成されなかった工業生産レベルでの、オゾンの発生を伴わない、ヒドロキシラジカルを利用した、低温度での、微粉末顔料の親水化(水酸基の付加)処理が可能になる。
すなわち、本発明では、例えば170℃以下の低温でヒドロキシラジカルを効率よく発生させ、粉体の表面を親水化させることができる。このような低温の処理条件では、過熱水蒸気発生装置の発熱体の温度が250℃以下となり、材料の選択肢が大幅に拡大し、さらに、放電部分では、使用可能な絶縁材料の選択肢が広がる。結果的に、装置の耐久寿命が大幅に延び、メンテナンスを含めた維持費用も大幅に削減される効果がある。
本発明の装置によって処理される顔料の主な材料は、セルロースなどのバイオマス系由来のカーボンブラック微粉末、天然ガスや石油等を不完全燃焼させて製造するカーボンブラック微粉末(ファーネスブラック)、シアン系顔料としては、フタロシアニン、アントラキノン、マゼンタ系顔料としては、キナクリドン、アントラキノン、ぺリレン、イエロー系顔料としては、イソインドリン、アントラキノンなどが挙げられる。
橙系顔料としては、アントラキノン、ぺリレン、キナクリドン、インジゴイド、紫系顔料としては、ぺリレン、キナクリドン、インジゴイド、アントラキノン、緑系顔料としては、フタロシアニン、ぺリレンなどが挙げられる。その他、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、縮合ジスアゾ顔料、レーキ顔料、蛍光顔料などが挙げられる。
微粉末に付与された水酸基に直接反応するバインダーと組み合わせる事で、超高耐久性の反応性塗料とすることができる。例えば、プラズマ処理微粉末を、以下の処方で使用することができる。
(1)テトラエトキシシランで前処理した後に、エトキシシラン系シリコーン樹脂中に分散する。
(2)二液硬化型ウレタン/ウレア樹脂塗料のポリオールに分散する。
(3)二液硬化型アクリル樹脂塗料のポリオールに分散する。
以下に例示するような官能器を結合させる事により、反応性の顔料とすることができる。
(A)シリル化:トリメトキシシリル化剤(クロロトリメトキシシラン:CClOSi)、トリエトキシシリル化剤(クロロトリエトキシシラン:C15ClOSi)などのシリル化剤により、シリコーン系バインダーとの反応性を付与する。
(B)アクリル化:ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートなどのアクリル化剤により、アクリル系バインダーとの反応性を付与する。
(C)カルボキシル化:強酸化剤を作用させ、カルボン酸化することにより、ポリエステル系バインダーとの反応性を付与する。
(D)エポキシ化:エピクロルヒドリンと反応させることにより、アミン系バインダー及びエポキシ系バインダーとの反応性を付与する。
官能基を付加した微粉末顔料と反応させるバインダーとしては、シリコーン系、ビニル系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエーテル系、ボリアミド系、ポリイミド系、等の高分子樹脂材料、更には、これらの水素原子の一部もしくは大部分をフッ素、臭素、塩素等で置換した材料が単独もしくは、混合、共重合された材料が使用可能であるが、これらに制限されるものではない。
以上のように、本発明は、粉体処理装置および粉体処理方法に好適に利用できる。
1,1A 粉体処理装置
2 ボイラー
3 バルブ
4 誘導加熱装置
5 処理チャンバ
6,6A,6B,6C 放電処理装置
7,7A,7B,7C ベルトコンベア

Claims (10)

  1. 飽和水蒸気を誘導加熱して過熱水蒸気を発生する誘導加熱装置と、
    前記誘導加熱装置が発生した過熱水蒸気が導入される処理チャンバと、
    前記処理チャンバ内に配置され、導入された過熱水蒸気に放電処理を行う放電処理装置と
    を備える粉体処理装置であって、
    前記放電処理装置は複数設けられ、それぞれが
    当該放電処理装置の支持体となるフレームと、
    フレームの上部に配置され放電電極と、
    前記放電電極の下方に配置されるメッシュ状の対向電極と、
    前記放電電極と前記対向電極との間に高周波高電圧の電源を供給して放電を生じさせる高周波電源と
    を有し、
    前記対向電極の直下に位置する粉体に対して、放電によりヒドロキシラジカルの濃度が高まった過熱水蒸気によって親水化処理を行うものであって、
    前記粉体を、前記処理チャンバの外部から内部に搬入し、前記放電処理装置における前記対向電極の直下を通過させ、前記処理チャンバの外部に搬出する搬送手段がさらに設けられ、
    前記搬送手段は、前記複数の放電処理装置の下にそれぞれ配置された前記粉体を前記対向電極の直下より下手方向に搬送する複数の搬送手段を有し、
    前記複数の搬送手段のうちの一つである第1搬送手段は、前記複数の搬送手段のうちの他の一つであって前記第1搬送手段よりも搬送方向下手側に設けられた第2搬送手段よりも高い位置に配置されることを特徴とする粉体処理装置。
  2. 前記搬送手段は、前記処理チャンバの内部における前記放電処理装置よりも上流部分において、前記処理チャンバに導入された過熱水蒸気に前記粉体を晒すことにより前処理を行うよう前記粉体を搬送することを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。
  3. 前記放電処理装置は、放電が生じる領域に気体を供給するためのガス供給口を有し、
    前記処理チャンバに過熱水蒸気を導入するときに、前記ガス供給口からアルゴンガス、ヘリウムガス、またはこれらの混合気体を、過熱水蒸気100重量部に対し20〜400重量部の割合で供給することを特徴とする請求項1または2に記載の粉体処理装置。
  4. 前記放電電極と前記対向電極との間に配置される絶縁体部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  5. 前記絶縁体部材は、前記放電電極の周囲を覆う被覆として設けられることを特徴とする請求項4に記載の粉体処理装置。
  6. 前記誘導加熱装置は、複数の隔壁により内部が複数の空間に仕切られた筒状の容器であり、
    前記隔壁のそれぞれは、1または複数の開口部を有し、隣接する隔壁における開口部同士が対向しないように設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  7. 前記開口部の最大径が5mm以下であることを特徴とする請求項6に記載の粉体処理装置。
  8. 前記隔壁で仕切られた空間に、球状もしくは不定形の磁性粒子が充填され、前記容器の内部の空隙率が30%以下とされることを特徴とする請求項6または7に記載の粉体処理装置。
  9. 前記誘導加熱装置に供給される飽和水蒸気の圧力が、1.1〜1.5気圧であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  10. 飽和水蒸気を誘導過熱して過熱水蒸気を発生させる工程と、
    前記過熱水蒸気を処理チャンバ内に導入する工程と、
    前記処理チャンバ内の複数箇所で、前記処理チャンバ内に導入された前記過熱水蒸気に放電処理を行う工程と、
    搬送方向上手側から下手側に向けて順に低くなるように配置された複数の搬送手段を用いて前記処理チャンバ内で粉体を搬送し、各搬送手段上において、前記放電処理によりヒドロキシラジカルの濃度が高まった前記過熱水蒸気によって前記粉体の親水化処理を行う工程と、
    を備えたことを特徴とする粉体処理方法。
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