JP6273343B1 - 支圧接合構造の施工方法、支圧ボルト及び支圧接合構造 - Google Patents

支圧接合構造の施工方法、支圧ボルト及び支圧接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】騒音の発生を抑制することが可能な支圧接合構造の施工方法、支圧ボルト及び支圧接合構造を提供する。【解決手段】支圧接合構造の施工方法は、第1部材と第2部材とをそれぞれの挿通孔同士を一致させた状態で重ねて配置し、ヘッド部及び軸部を有し軸部のうちヘッド部側に設けられる支持部が第1部材及び第2部材の挿通孔の内周面に接触して支持可能であり軸部のうち支持部よりも先端側の先端部が第1部材及び第2部材の挿通孔よりも小さい径を有する支圧接合部材の先端部を、第1部材のうち第2部材が重なる第1面とは反対側の第2面側から挿通孔に挿入する挿入工程と、軸部の先端部を第1面側から引き抜いて、軸部のうちヘッド部側の支持部を第1部材及び第2部材の挿通孔の内周面に接触させた状態でヘッド部を第2面に当接させる引き抜き工程と、軸部の先端部とヘッド部との間で第1部材と第2部材とを締結する締結工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、支圧接合構造の施工方法、支圧ボルト及び支圧接合構造に関する。
鉄道橋又は道路橋等の橋梁では、例えば支承を取り替える場合等、強度確保が必要になる場合には、既設の構成部材に対して、例えば支圧接合により補強部材を接合することが行われる(例えば、特許文献1参照)。
支圧接合では、一般的なボルトとは異なり、支圧接合用のボルトが用いられる(例えば、特許文献2参照)。支圧接合用のボルトは、軸部が構成部材及び補強部材の挿通孔の内周面に接触し、当該軸部により構成部材及び補強部材を支持する構成である。
特開2013−128949号公報 特開2004−324718号公報
支圧接合を行う場合、支圧接合用のボルトを挿通孔に圧入する必要がある。従来では、例えばハンマー等で支圧接合用のボルトを挿通孔に打ち込むことが行われている。しかしながら、この手法では、打ち込み時に打撃音が発生するため、周囲の環境によっては騒音の原因となる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、騒音の発生を抑制することが可能な支圧接合構造の施工方法、支圧ボルト及び支圧接合構造を提供することを目的とする。
本発明に係る支圧接合構造の施工方法は、それぞれ挿通孔を有する第1部材と第2部材とを支圧接合する支圧接合構造の施工方法であって、前記第1部材と前記第2部材とをそれぞれの前記挿通孔同士を一致させた状態で重ねて配置し、ヘッド部及び軸部を有し前記軸部のうち前記ヘッド部側に設けられる支持部が前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔の内周面に接触して支持可能であり前記軸部のうち前記支持部よりも先端側の先端部が前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔よりも小さい径を有する支圧接合部材の前記先端部を、前記第1部材のうち前記第2部材が重なる第1面とは反対側の第2面側から前記挿通孔に挿入する挿入工程と、前記軸部の前記先端部を前記第1面側から引き抜いて、前記軸部のうち前記ヘッド部側の支持部を前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔の内周面に接触させた状態で前記ヘッド部を前記第2面に当接させる引き抜き工程と、前記軸部の前記先端部と前記ヘッド部との間で前記第1部材と前記第2部材とを締結する締結工程とを含む。
本発明によれば、支圧接合部材の先端部を第2面側から挿入し、第1面側から引き抜くことでヘッド部を第2面に当接させるため、打ち込みを行うことなく支圧接合部材を挿通孔に圧入することができる。これにより、騒音の発生を抑制することが可能となる。また、打ち込みではなく引き抜きによって支圧接合部材を圧入するため、圧入方向を安定させることができる。また、例えば狭隘部等、ハンマー等による打ち込みが困難な場所であっても支圧接合構造を構築することができる。
また、前記引き抜き工程は、前記先端部を引き抜く際に、前記第1部材及び前記第2部材に作用する引き抜き方向の力を前記第2部材側から支持することを含んでもよい。
本発明によれば、第1部材及び第2部材が引き抜き方向に変形することを抑制することができる。
また、前記引き抜き工程は、前記第2部材を前記第1部材側に押し付ける力の反力により前記先端部を前記引き抜き方向に引き抜くジャッキ機構を用いて行ってもよい。
本発明によれば、第1部材及び第2部材が引き抜き方向に変形することを抑制しつつ、支圧接合部材を引き抜くことができるため、引き抜き工程を効率的に行うことが可能となる。
また、前記引き抜き工程は、駆動機構を用いて前記先端部を引き抜くことと、前記ヘッド部を前記第2面に当接させる際に、前記駆動機構による引き抜き力が予め設定された値を超えるか否かを測定することと、を含んでもよい。
本発明によれば、駆動機構による引き抜き力が予め設定された値を超える場合にヘッド部が第2面に当接したと判断することが可能となるため、引き抜き工程を効率的に行うことができる。
また、前記先端部は、前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔の貫通方向の寸法よりも長く、前記挿入工程は、前記先端部の一部を前記第2部材上に突出させることを含んでもよい。
本発明によれば、先端部の一部を第2部材上に突出させるため、引き抜き工程の際に先端部を保持しやすくなる。
また、前記ヘッド部を前記第2面に当接させた後、前記軸部のうち前記第2部材から突出した部分の一部を除去する除去工程を含んでもよい。
本発明によれば、軸部のうち第2部材から突出した部分の一部を除去することにより、以降の作業を効率的に行うことができる。
また、前記支圧接合部材は、前記先端部にネジ部を有する支圧ボルトであってもよい。
本発明によれば、ネジ部にナットを締めることにより効率的に締結工程を行うことが可能となる。
また、前記第1部材は、鉄道橋又は道路橋に用いられる構成部材であり、前記第2部材は、前記構成部材を補強する補強部材であってもよい。
本発明によれば、騒音の発生を抑制しつつ、鉄道橋又は道路橋に用いられる構成部材を効率的に補強することができる。
また、前記第1部材は、前記挿通孔の前記第2面側が前記第1部材の一部又は前記第1部材及び前記第2部材とは異なる第3部材によって囲まれていてもよい。
本発明によれば、第1部材の一部又は第3部材によって囲まれた場所のように、例えばハンマー等による打ち込みが困難な場所からでも支圧接合部材を圧入させることができる。
本発明に係る支圧ボルトは、ヘッド部及び軸部を有し、第1部材と第2部材とが支圧接合される支圧接合構造に用いられる支圧ボルトであって、前記軸部は、前記ヘッド部側に設けられ、前記第1部材及び前記第2部材に設けられるそれぞれの挿通孔の内周面に接触して支持可能な支持部と、前記支持部の先端側に設けられ、前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔よりも小さい径を有し、前記支持部よりも長いネジ部と、を有する。
本発明によれば、支持部により第1部材及び第2部材の挿通孔の内周面を確実に支持することができる。また、ネジ部が支持部よりも長いため、挿入側とは反対側から引き抜きやすい構成となる。
本発明に係る支圧接合構造は、鉄道橋又は道路橋の一部を構成する構成部材と、前記構成部材の第1面に重ねて配置され前記構成部材を補強する補強部材と、前記構成部材と前記補強部材とを支圧接合する支圧接合部材と、を備え、前記構成部材は、前記第1面とは反対側の第2面側が前記構成部材の一部又は前記構成部材及び前記補強部材とは異なる他部材によって囲まれており、前記支圧接合部材は、前記第2面のうち前記構成部材の一部又は前記他部材によって囲まれた部分に当接されるヘッド部と、前記構成部材及び前記補強部材を貫通する軸部とを有し、前記軸部は、前記構成部材及び前記補強部材に接触する支持部と、前記補強部材上に突出した先端部とを有する。
本発明によれば、第1部材の一部又は第3部材によって囲まれた場所から支圧接合部材が圧入されるため、例えばハンマー等による打ち込みが困難な場所であっても支圧接合構造を構成できる。
本発明によれば、騒音の発生を抑制することが可能な支圧接合構造の施工方法、支圧ボルト及び支圧接合構造を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法の一例を示すフローチャートである。 図2は、支圧接合構造の施工方法における一工程の例を示す図である。 図3は、支圧接合構造の施工方法における一工程の例を示す図である。 図4は、支圧接合構造の施工方法における一工程の例を示す図である。 図5は、支圧接合構造の施工方法における一工程の例を示す図である。 図6は、支圧接合構造の施工方法における一工程の例を示す図である。 図7は、変形例に係る支圧接合構造を示す図である。 図8は、支圧接合構造の施工方法における他の例を示す工程図である。 図9は、支圧ボルトの他の例を示す図である。 図10は、図9に示す支圧ボルトの断面図である。
以下、本発明に係る支圧接合構造の施工方法、支圧ボルト及び支圧接合構造の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法の一例を示すフローチャートである。図2から図6は、支圧接合構造の施工方法における一工程の例を示す図である。本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法は、第1部材10と第2部材20(図2から図6参照)とを支圧接合により接合する際の施工方法である。
第1部材10は、例えば道路橋又は鉄道橋等の橋梁において、トラス構造等に用いられる構成部材である。第2部材20は、例えばこのような構成部材を補強する補強部材である。第1部材10は、第1面11と、当該第1面11とは反対側の第2面12とを有する。第1部材10は、第1面11と第2面12との間を貫通する挿通孔15が形成される。
第2部材20は、例えば第1部材10の第1面11側に重ねて配置される。第2部材20は、第1面11に対して面同士で密接される配置に限定されず、少なくとも一部が第1面11との間に隙間を空けて配置されてもよい。本実施形態において、第2部材20は、例えば2枚の板状部材であるが、これに限定されない。例えば、第2部材20は、1枚又は3枚以上であってもよい。また、第2部材20は、板状部材とは異なる形状の部材であってもよい。第2部材20は、積層方向に貫通する挿通孔25を有する。挿通孔25は、例えば第1部材10の挿通孔15と同一の径とすることができる。
図1に示すように、支圧接合構造の施工方法は、挿入工程(S10)と、引き抜き工程(S20、S30)と、除去工程(S40)と、締結工程(S50)とを含む。
挿入工程S10は、図2に示すように、まず、第1部材10と第2部材20とをそれぞれの挿通孔15、25同士を一致させた状態で重ねて配置する。次に、第1部材10の第1面11とは反対側の第2面12側から、支圧ボルト(支圧接合部材)30を挿通孔15、25に挿入する。本実施形態において、支圧ボルト30は、例えばヘッド部31及び軸部32を有する支圧接合部材である。なお、支圧接合部材としては、支圧ボルト30に限定されず、例えばリベット等、支圧接合に用いられる他の種類の接合部材であってもよい。
軸部32は、支持部33及び先端部34を有する。支持部33は、第1部材10の挿通孔15及び第2部材20の挿通孔25の内周面を支持する。支持部33は、挿入方向の長さがL1である。支持部33の長さL1は、第1部材10と第2部材20との合計の厚さT1と同様の長さであるか、又は厚さT1よりも長い。先端部34は、支持部33に対して先端側に配置される。先端部34は、ネジ部34cを有する。先端部34は、長さがL2である。先端部34の長さL2は、支持部33の長さL1よりも長い。したがって、先端部34の長さL2は、第1部材10と第2部材20との合計の厚さT1よりも長い。
挿入工程S10では、例えば作業者が手作業等により、支圧ボルト30の先端部34を挿通孔15から挿入する。本実施形態では、先端部34の長さL2が第1部材10と第2部材20との合計の厚さT1よりも長いため、先端部34の一部が第2部材20上に突出する(図3参照)。
次に、引き抜き工程は、図3に示すように、まず、軸部32の先端部34のうち第2部材20上に突出した部分を保持し、引き抜き方向Dに引き抜く(工程S20)。工程S20において、引き抜き方向Dは、支圧ボルト30を挿入する方向であり、ヘッド部31から先端部34に向かう方向である。
工程S20は、例えばジャッキ機構40を用いて行う。ジャッキ機構40は、円筒部41と、可動部42と、駆動機構43とを有する。円筒部41は、第2部材20のうち挿通孔25を囲う部分に配置される。可動部42は、円筒部41の内部を軸方向に沿って移動可能である。可動部42は、内側にネジ部42cが形成されている。可動部42のネジ部42cは、先端部34のネジ部34cと螺合する。駆動機構43は、円筒部41を第2部材20側に押圧すると共に、この押圧力の反力で可動部42を引き抜き方向Dに引っ張る。駆動機構43としては、例えば電動ポンプ及び油圧機構等が用いられる。
ジャッキ機構40の引っ張り動作により、支圧ボルト30のうち軸部32の支持部33が挿通孔15及び挿通孔25に圧入される。これにより、図4に示すように、支持部33が挿通孔15の内周面及び挿通孔25の内周面に接触し、かつヘッド部31が第2面12に当接した状態となる(工程S30)。なお、工程S30では、駆動機構43による引き抜き力が予め設定された値を超えるか否かを測定しつつ、引き抜き工程を行ってもよい。例えば、駆動機構43の駆動源として電動ポンプが用いられる場合、電動ポンプの圧力を測定しつつ引き抜き工程を行ってもよい。この場合、ヘッド部31が第2面12に当接すると、電動ポンプの圧力が引き抜き時の圧力に対して上昇する。したがって、このときの圧力値を予め実験等により計測して閾値を設定しておき、電動ポンプの圧力が当該閾値を超えるか否かを測定することにより、ヘッド部31が第2面12に当接したことを効率的に判断することができる。なお、引き抜き工程S20、S30は、支圧ボルト30を1本ずつ引き抜くようにしてもよいし、複数の支圧ボルト30を同時に引き抜くようにしてもよい。本実施形態において、例えば隣り合う支圧ボルト30について同時に引き抜くようにすることにより、作業時間が短縮化されることになる。
次に、除去工程S40は、図5に示すように、ヘッド部31が第2面12に当接させた状態で、軸部32のうち第2部材20から突出した先端部34の一部34dを除去する。除去工程S40では、例えばワイヤーソー等の切断具等を用いて先端部34の一部34dを切断して除去することができる。このとき、先端部34は、後述の締結工程S50で用いられるナットを嵌め込むことが可能な長さを少なくとも残すようにする。
次に、締結工程S50は、図6に示すように、除去された先端部34の残りの部分にナット35を装着する。ナット35は、先端部34のネジ部34cに螺合する。ナット35を装着することにより、ナット35とヘッド部31との間で第1部材10と第2部材20とが締結される。これにより、支圧接合構造100が構築される。
このように、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法は、支圧ボルト30の先端部34を第1部材10の第2面12側から挿入し、第1面11側から引き抜くことでヘッド部31を第2面12に当接させるため、打ち込みを行うことなく支圧ボルト30を挿通孔15、25に圧入することができる。これにより、騒音の発生を抑制することが可能となる。また、打ち込みではなく引き抜きによって支圧ボルト30を圧入するため、圧入方向を安定させることができる。また、例えば狭隘部等、ハンマー等による打ち込みが困難な場所であっても支圧接合構造100を構築することができる。
また、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法において、引き抜き工程S20では、先端部34を引き抜く際に、第1部材10及び第2部材20に作用する引き抜き方向Dの力を第2部材20側から支持するため、第1部材10及び第2部材20が引き抜き方向Dに変形することを抑制することができる。
また、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法において、引き抜き工程S20では、第2部材20を第1部材10側に押し付ける力の反力により先端部34を引き抜き方向Dに引き抜くジャッキ機構40を用いるため、第1部材10及び第2部材20が引き抜き方向Dに変形することを抑制しつつ、支圧ボルト30を引き抜くことができるため、引き抜き工程S20、S30を効率的に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法において、引き抜き工程S20では、駆動機構43を用いて先端部34を引き抜くことと、ヘッド部31を第2面12に当接させる際に、駆動機構43の引き抜き力が予め設定された値を超えるか否かを測定することと、を含むため、駆動機構43の引き抜き力が予め設定された圧力を超える場合にヘッド部31が第2面12に当接したと判断することが可能となる。これにより、引き抜き工程S20、S30を効率的に行うことができる。
また、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法において、先端部34は、第1部材10及び第2部材20の挿通孔15、25の貫通方向の寸法よりも長く、挿入工程S10では、先端部34の一部34dを第2部材20上に突出させるため、引き抜き工程S20の際に先端部34が保持しやすくなる。
また、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法において、ヘッド部31を第2面12に当接させた後、先端部34のうち第2部材20から突出した部分の一部34dを除去する除去工程S40を行うため、以降の作業を効率的に行うことができる。
また、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法において、支圧ボルト30として、先端部34にネジ部34cを有する支圧ボルトが用いられるため、ネジ部34cにナット35を締めることにより効率的に締結工程S50を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る支圧接合構造の施工方法において、第1部材10が鉄道橋又は道路橋に用いられる構成部材であり、第2部材20が構成部材を補強する補強部材であるため、騒音の発生を抑制しつつ、鉄道橋又は道路橋に用いられる構成部材を効率的に補強することができる。
本実施形態に係る支圧ボルト30は、ヘッド部31及び軸部32を有し、第1部材10と第2部材20とが支圧接合される支圧接合構造100に用いられるものであり、軸部32は、ヘッド部31側に設けられ締結状態において第1部材10の挿通孔15及び第2部材20の挿通孔25の内周面を支持する支持部33と、支持部33に対して先端側に設けられ支持部33よりも長い先端部34とを有し、先端部34にネジ部34cが設けられる。これにより、支持部33により第1部材10の挿通孔15及び第2部材20の挿通孔25の内周面を確実に支持することができる。また、先端部34が支持部33よりも長いため、挿入側とは反対側から引き抜きやすい構成となる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。図7は、変形例に係る支圧接合構造100Aを示す断面図である。図7に示すように、支圧接合構造100Aは、第1部材10Aのうち挿通孔15の第2面12側が第1部材10Aの一部によって囲まれていてもよい。このような構成としては、例えばトラス構造を構成する箱断面部材等が想定される。
具体的には、第1部材10Aは、第2部材20が積層される第1壁部16と、第1壁部16から第2面12の法線方向に沿って平行に配置される第2壁部17と、第2壁部17から互いに近づく方向に屈曲する第3壁部18とを有する。つまり、第1部材10Aの第2面12側は、第1壁部16と、第2壁部17と、第3壁部18とで囲まれた空間部Kを有する構成である。空間部Kは、例えば直方体状の空間である。この場合、空間部Kは、作業者が手を挿入して支圧ボルト30の先端部34を第2面12側から挿通孔15、25に挿入することは可能であるが、作業者が支圧ボルト30の支持部33を挿通孔15及び挿通孔25に圧入する作業を行うことが困難な広さを有する空間である。例えば、空間部Kは、ハンマー等を振ることが困難な寸法を有する空間である。また、空間部Kは、例えば上記のジャッキ機構40を収容することが困難な寸法を有する空間である。空間部Kにおいて、例えば第1壁部16と第2壁部18との距離、つまり引き抜き方向Dの距離は、先端部34を除去する前の支圧ボルト30の軸方向の長さ以上とすることができる。
支圧接合構造100Aにおいて、支圧ボルト30は、第1部材10Aの第2面12のうち第1壁部16、第2壁部17及び第3壁部18で囲まれた空間部Kに面する部分にヘッド部31が当接される。つまり、支圧ボルト30は、空間部Kから挿入された場合の構成となっている。この構成において、軸部32は、支持部33が第1部材10A及び第2部材20に接触して支持する。また、先端部34のネジ部34cにナット35が装着される。
この構成により、空間部Kのような、例えばハンマー等による打ち込みが困難な場所からであっても支圧ボルト30を挿入可能となる。このため、第1部材10A又は他部材が入り組んだ狭隘な場所においても、支圧接合構造100Aを構成できる。なお、支圧接合構造100Aは、第1部材10Aが鉄道橋又は道路橋の一部を構成する場合に限定されない。例えば、支圧接合構造100Aは、第1部材10Aが例えばビルの鉄骨等、他の構造物の一部を構成するものであってもよい。
また、図8は、変形例に係る引き抜き工程の一例を示す図である。上記した実施形態では、引き抜き工程S20において、ジャッキ機構40を用いる場合、円筒部41の軸方向の長さを超えて可動部42を移動させることはできない。このため、支圧ボルト30の先端部34の長さL2が円筒部41の軸方向の長さを超える場合、複数回に分けて引き抜きを行う必要がある。
この場合、図8に示すように、第2部材20と円筒部41との間にスペーサ44を配置させることで、可動部42のストロークを確保することが可能となる。なお、スペーサ44は、1つ配置してもよいし、複数配置してもよい。
また、図9及び図10は、変形例に係る支圧ボルトの構成を示す図である。図9及び図10に示す支圧ボルト30Aは、軸部32Aの先端部が分離可能となっている。具体的には、軸部32Aは、支持部33と、第1先端部34aと、第2先端部34bとを有する。第1先端部34aは、支持部33側に配置される。第1先端部34aは、軸方向の長さが例えばナット35を装着可能な長さとなっている。第1先端部34aは、第2先端部34b側の端面に凹状のネジ部36aを有する。
第2先端部34bは、第1先端部34aに対して分離可能に連結される。第2先端部34bは、軸方向について第1先端部34aとの合計の長さが支持部33よりも長くなるように設定される。第2先端部34bは、第1先端部34a側の端面に凸状のネジ部36bを有する。ネジ部36bは、上記のネジ部36aと螺合される。第2先端部34bは、ネジ部36bを第1先端部34aのネジ部36aに螺合させることで、第1先端部34aに連結される。
また、ネジ部34cは、第1先端部34a及び第2先端部34bを連結した状態で、各部の外周に連続して形成される。
この構成では、第1先端部34aと第2先端部34bとを連結させた状態で挿入工程S10及び引き抜き工程S20、S30を行う。そして、除去工程S40において、第2先端部34bを第1先端部34aから取り外すことにより、軸部32Aのうち第2部材20から突出した部分の一部を容易に除去することが容易となる。また、取り外された第2先端部34bは、他の第1先端部34aに再利用することが可能となる。
10,10A 第1部材
11 第1面
12 第2面
15,25 挿通孔
16 第1壁部
17 第2壁部
18 第3壁部
20 第2部材
30,30A 支圧ボルト(支圧接合部材)
31 ヘッド部
32,32A 軸部
33 支持部
34 先端部
34a 第1先端部
34b 第2先端部
34c,36a,36b,42c ネジ部
35 ナット
40 ジャッキ機構
41 円筒部
42 可動部
43 駆動機構
44 スペーサ
100,100A 支圧接合構造
D 引き抜き方向
K 空間部
S10 挿入工程
S20,S30 引き抜き工程
S40 除去工程
S50 締結工程

Claims (5)

  1. それぞれ挿通孔を有する第1部材と第2部材とを支圧接合する支圧接合構造の施工方法であって、
    前記第1部材と前記第2部材とをそれぞれの前記挿通孔同士を一致させた状態で重ねて配置し、ヘッド部及び軸部を有し前記軸部のうち前記ヘッド部側に設けられる支持部が前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔の内周面に接触して支持可能であり前記軸部のうち前記支持部よりも先端側の先端部が前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔よりも小さい径を有する支圧接合部材の前記先端部を、前記第1部材のうち前記第2部材が重なる第1面とは反対側の第2面側から前記挿通孔に挿入する挿入工程と、
    前記軸部の前記先端部を前記第1面側から引き抜いて、前記軸部のうち前記ヘッド部側の支持部を前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔の内周面に接触させた状態で前記ヘッド部を前記第2面に当接させる引き抜き工程と、
    前記軸部の前記先端部と前記ヘッド部との間で前記第1部材と前記第2部材とを締結する締結工程と
    を含み、
    前記先端部は、前記第1部材及び前記第2部材の前記挿通孔の貫通方向の寸法よりも長く径が一定のネジ部を有し、
    前記挿入工程は、前記ネジ部の一部を前記第2部材上に突出させることを含み、
    前記引き抜き工程は、ジャッキ機構により前記ネジ部のうち前記第2部材上に突出した部分を螺合して保持し、前記ネジ部のうち保持した部分を引き抜く際に、前記第1部材及び前記第2部材に作用する引き抜き方向の力を前記第2部材側から支持し、前記第2部材を前記第1部材側に押し付ける力の反力により前記保持した部分を前記引き抜き方向に引き抜く
    支圧接合構造の施工方法。
  2. 前記引き抜き工程は、
    駆動機構を用いて前記先端部を引き抜くことと、
    前記ヘッド部を前記第2面に当接させる際に、前記駆動機構による引き抜き力が予め設定された値を超えるか否かを測定することと、を含む請求項に記載の支圧接合構造の施工方法。
  3. 前記ヘッド部を前記第2面に当接させた後、前記軸部のうち前記第2部材から突出した部分の一部を除去する除去工程を含む請求項1又は請求項に記載の支圧接合構造の施工方法。
  4. 前記第1部材は、鉄道橋又は道路橋に用いられる構成部材であり、
    前記第2部材は、前記構成部材を補強する補強部材である請求項1から請求項のいずれか一項に記載の支圧接合構造の施工方法。
  5. 前記第1部材は、前記挿通孔の前記第2面側が前記第1部材の一部又は前記第1部材及び前記第2部材とは異なる第3部材によって囲まれている請求項1から請求項のいずれか一項に記載の支圧接合構造の施工方法。
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