(第1実施形態)
まず図1〜図24を用いて第1実施形態について説明する。第1実施形態においては、外国人旅行者等の非居住者(以降「顧客」という)に対して通常生活の用に供する販売対象を一定の方法で販売する輸出物品販売場(免税店)で用いられるPOS(Point Of Sales)システムについて説明する。第1実施形態は、消耗品の免税対象商品を例にして説明する。また、情報処理装置として免税店の店舗に設置されたPOS端末へ適用した例である。また、第1実施形態は、販売対象として商品を例に説明する。なお、以下の説明において、免税再集計とは、顧客に対して商品を税込で販売した過去の取引について、後で当該取引の情報に基づいて課税分の免税処理を行うことである。
図1は、実施形態にかかるPOSシステム1の概略構成図である。POSシステム1は、図1に示すように、複数台(図では2台)のPOS端末2と、これらのPOS端末2をLAN(Local Area Network)等のネットワーク3で接続して集中管理する情報処理装置であるサーバ4とを備える。POS端末2は、店舗での商品の売上登録情報や決済情報を含む取引情報(詳細は後述)を生成し、ネットワーク3を介してサーバ4に送信する。サーバ4は、各POS端末2から受信した取引情報を記憶して管理する。
サーバ4は、POSシステム1全体の制御を受け持つものである。図2は、サーバ4のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ4は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43等で構成されるコンピュータ構成の制御部400を備える。
制御部400は、バス49を介して通信I/F(インタフェース)50に接続されている。サーバ4は、通信I/F50およびネットワーク3(図1参照)を介して複数台のPOS端末2との間で相互にオンライン通信する。また、制御部400にはバス49および、コントローラ44を介して、キーボード45、表示部46、プリンタ47が接続されている。また制御部400には、バス49を介してHDD(Hard Disk Drive)48が接続されている。HDD48は、制御部400を動作させる各種の制御プログラム481を格納している。また、HDD48は、商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2および免税設定値ファイルF3を格納している。また、HDD48は、POS端末2で販売登録処理された取引に関する情報を蓄積するためのデータベースとして取引履歴データベースDB1を保持する。
なお、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルであり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。そのような記録媒体は、CD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等である。
さらに、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481を、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
次に、商品マスタファイルF1と、商品マスタファイルF1に設定される商品分類(分類)について説明する。図3は、商品マスタファイルF1のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、商品マスタファイルF1には、販売登録対象の各商品の商品コード(商品識別情報)に対応付けて、商品名や商品の価格(単価)、分類コード(分類1コード、分類2コード)、免税区分コード等の商品情報が設定される。
商品は複数の分類コードによって分類分けされており、それら複数の分類は階層的に構築されている。
即ち、図3に示すように、商品は、大まかな分類である分類1(上位の分類)によって複数に分類分けされている。また、各分類1はより細かな分類である分類2(下位の分類)によってさらに詳細に分類されている。即ち、上位の分類1は、分類1より下位の分類2によって複数に分類分けされており、下位の分類2を少なくとも1つ含んでいる。
なお、階層的に構築されているという点では、各商品に付される商品コードを分類2より下位の分類とみなすことができる。商品コードは、最も詳細な分類、即ち、最下位の分類とみなすことができる。また、商品マスタファイルF1は、商品コード毎に、図4で説明する免税区分コード“01”“02”“03”のいずれかを記憶する免税区分コード記憶部F11を有する。
次に、免税区分ファイルF2について説明する。図4は、免税区分ファイルF2のデータ構成の一例を示す図である。図4に示すように、免税区分ファイルF2には、免税区分コードに対応付けて、免税区分名称が設定される。免税区分名称は、「消耗品」、「一般物品」、「免税対象外」である。「消耗品」は、外国人旅行者等の非居住者に対して販売する物品にかかる税金を免除する免税対象品であって、食料品、飲料類、薬品類、化粧品類等の物品である。「一般物品」も免税対象品であって、消耗品以外の通常生活の用に供する物品である。「免税対象外」は免税対象とはならない免税非対象品である。「消耗品」の免税区分コードは“01”である。「一般物品」の免税区分コードは“02”である。「免税対象外」の免税区分コードは“03”である。
次に、免税設定値ファイルF3について説明する。図5は、免税設定値ファイルF3のデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、免税設定値ファイルF3には、免税区分コードに対応付けて、設定値が設定される。設定値は、各区分において免税として販売登録を行う目安となる。図5に示す例では、免税区分コード“01”の消耗品についての設定値は、5千円を超えて50万円を超えない金額である。また、免税区分コード“02”の一般物品(消耗品以外の通常生活の用に供する物品)についての設定値は、1万円を超える額である。
次に、取引履歴データベースDB1について説明する。図6は、取引履歴データベースDB1のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、取引履歴データベースDB1には、POS端末2の各々で処理された取引の取引情報が、取引履歴として格納される。取引履歴は、各取引を識別するための取引番号(取引番号部DB11に記憶される)、取引が行われた取引日時(取引日時部DB12に記憶される)、取引が行われたPOS端末2を識別するレジ番号(レジ番号部DB13に記憶される)を含む。また、取引履歴は、販売登録された各商品の商品コード、単価、点数(商品情報部DB15に記憶される)等を含む。また、取引履歴データベースDB1には、取引番号に対応付けて、フラグ(フラグ部DB14に記憶される)が設定される。フラグ部DB14に記憶されたフラグに基づいて、その取引について後述する免税処理をしたか否かを判定する。なお、図6に示す例では、フラグが“0”の取引は、免税処理をしていない取引であることを意味し、フラグが“1”の取引は、免税処理をした取引であることを意味する。図6の場合、取引番号「0425」の取引は免税処理をしており、取引番号「0426」と取引番号「0427」の取引は免税処理をしていない。なお、取引履歴データベースDB1は、取引した履歴のデータを保存する電子ジャーナルとしての機能を果たす。
サーバ4の制御部400は制御プログラム481に従うことにより、商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2および免税設定値ファイルF3を所定のタイミングでPOS端末2に対して配信する。
次に、POS端末2について説明する。POS端末2は、ユニークなレジ番号を割り振られて精算場所に配置されている。POS端末2は、オペレータ(キャッシャ)が入力した商品コードに基づいて顧客が商品を購入するための取引処理を行うための端末である。
POS端末2は、店内で販売されている商品の販売に係る取引処理を行う。オペレータがPOS端末2を操作することで、POS端末2は、販売される商品の売上登録処理および決済処理を実行する。売上登録処理とは、販売される商品に付されたバーコード等のコードを光学的に読み取って商品コードを入力し、入力した商品コードに基づいて読み出した、当該商品の商品情報(商品名や価格)を表示するとともに、商品情報をバッファに記憶する処理をいう。決済処理とは、売上登録処理に伴いバッファに記憶された商品情報に基づいて、取引に係る合計金額の表示、顧客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理、商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する処理等をいう。なお、売上登録処理と決済処理を合わせた処理を取引処理という。
図7は、POS端末2のハードウェア構成を示すブロック図である。図7に示すように、POS端末2は、CPU31、ROM32、RAM33等で構成されるコンピュータ構成の制御部300を備える。CPU31は、各種演算処理を実行し各部を制御する。ROM32は、固定データを固定的に記憶保存する。RAM33は、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU31とROM32とRAM33は、バスライン34を介して接続されて構成されている。
RAM33には、後述する免税対象商品の本体価格の合計金額(以降「免税対象金額」という)を集計する免税対象金額テーブルTが形成される。
またPOS端末2は、コントローラ35を介して、キーボード21、表示面上にタッチパネルが設けられた液晶ディスプレイ装置である表示部22、プリンタ23、カードリーダ/ライタ(R/W)24、商品に付されたバーコードや二次元コード等のコードを光学的に読み取るスキャナ25、パスポートリーダ27等を接続する。
キーボード21は、各種のキーをブロック毎に配列している。各種のキーは、例えば、商品コードや金額等を入力するための置数キー、販売合計金額の算出を宣言するための小計キー、販売した商品について決済処理を実行して取引を終了するための宣言をする現計キーK4(決済キー)、各種商品を指定するためのPLUキー、置数キーによる置数入力を確定する確定キー、クリアキー等である。また、キーボード21は、免税宣言キーK1と、免税再集計キーK3を備える。免税宣言キーK1は、当該取引について免税処理を行うために宣言する操作子である。免税再集計キーK3は、過去の取引について免税処理を行うために、免税再集計の宣言を行うための操作子である。
パスポートリーダ27は、パスポート(旅券)が保持する情報を読み取るリーダ装置である。実施形態では、パスポートリーダ27は、パスポートに記載された文字列を光学的に読み取る光学文字認識(OCR:Optical Character Recognition)機能を有する。
また、制御部300には、バスライン34およびコントローラ35を介して、前述したキーボード21、表示部22、プリンタ23、カードリーダ/ライタ24、スキャナ25、パスポートリーダ27が接続されている。また、制御部300には、バスライン34を介してストレージデバイスであるメモリ部26が接続されている。メモリ部26は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。キーボード21、表示部22、プリンタ23、カードリーダ/ライタ24、スキャナ25、メモリ部26、パスポートリーダ27は、制御部300によって制御される。
さらに、POS端末2は、店舗内に設けられたネットワーク3を介して上位装置であるサーバ4とデータ通信をするための通信I/F28を備えている。この通信I/F28もバスライン34に接続されている。
ところで、POS端末2が備えるメモリ部26には、オペレーティングシステム、各種コンピュータプログラム等の制御プログラム261、および、各種データファイルが記憶されている。データファイルとしては、サーバ4から配信される商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2および免税設定値ファイルF3等がある。
第1実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、第1実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、第1実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261をインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
また、第1実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261を、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
次に、図8〜図24を用いて、第1実施形態にかかるPOS端末2の制御部300が、制御プログラム261に従うことにより実行する制御処理について説明する。
図8は、POS端末2の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部300が、ROM32やメモリ部26に記憶された制御プログラム261を含む各種プログラムに従うことで、販売対象抽出手段301、税処理手段302、決済指示手段303、第1決済制御手段304、領収書発行手段305、第2決済制御手段306として機能する。
販売対象抽出手段301は、免税対象となる商品を販売する取引に係り、当該商品の本体価格の合計金額が免税限度額を超えている場合、合計金額が免税限度額を超えないように免税対象となる商品を抽出する機能を有する。
税処理手段302は、販売対象抽出手段301が抽出した商品について免税処理を行う機能を有する。
決済指示手段303は、決済の指示を行う機能を有する。
第1決済制御手段304は、決済指示手段303による決済の指示に基づいて免税処理に対応した第1決済処理を行い、決済指示手段303による上記の決済の指示とは異なる決済の指示に基づいて課税処理に対応した第2決済処理を行う機能を有する。
領収書発行手段305は、第1決済処理に対応する領収書と第2決済処理に対応する領収書をそれぞれ発行する機能を有する。
第2決済制御手段306は、決済指示手段303による1度の決済の指示に基づいて免税処理に対応した第1決済処理と課税処理に対応した第2決済処理と連続して行う機能を有する。
以下、図9〜図24を用いて、POS端末2の制御部300が実行する制御処理について説明する。図9は、POS端末2の制御処理の流れを示すフローチャートである。図9において、制御部300は、スキャナ25を使用して商品を特定する商品コードが入力されたか否かを判断する(S11)。入力されたと判断した場合は(S11のYes)、制御部300は、入力された商品コードに応じて商品マスタファイルF1を検索して得られる商品名や単価等の商品情報に基づき、商品の登録金額を算出する売上登録処理を実行する。そして制御部300は、売上登録処理した商品の商品情報をRAM33に記憶する(S12)。そして制御部300は、S11に戻る。
また、商品コードが入力されていないと判断した場合は(S11のNo)、制御部300は、キーボード21に設けられた現計キーK4が操作されたか否かを判断する(S13)。操作されたと判断した場合は(S13のYes)、制御部300は、当該取引について、商品の登録金額や商品情報に基づいて合計金額を算出する決済処理を実行する(S14)。S14で実行する決済処理は、顧客が購入した商品の本体価格の合計金額に消費税等の税額を加算した税込合計金額を算出(課税処理)し、当該合計金額に基づく決済処理である。
そして制御部300は、決済処理した商品の商品情報や決済情報等をレシート用紙に印字してレシートを発行する(S15)。なお、発行されたレシートには、当該取引を特定する取引番号が、バーコードの形態で印字されている。そして制御部300は、取引処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)をサーバ4に送信する(S16)。サーバ4は、受信した情報を取引履歴データベースDB1に記憶する。具体的には、サーバ4の制御部400は、取引番号を取引番号部DB11に記憶する。制御部400は、取引日時を取引日時部DB12に記憶する。制御部400は、取引処理をしたPOS端末2のレジ番号をレジ番号部DB13に記憶する。取引した商品の商品コードと単価と点数を商品情報部DB15に記憶する。また制御部400は、当該取引について免税処理をしていないことを示すフラグ“0”を、当該取引の取引番号に対応させてフラグ部DB14に記憶する。そして制御部300は、S11に戻る。
また、現計キーK4は操作されていないと判断した場合は(S13のNo)、制御部300は、免税宣言キーK1が操作されたか否かを判断する(S21)。操作されたと判断した場合は(S21のYes)、免税処理の宣言があったとして、制御部300は、図10〜図12に示す通常免税処理を実行する(S22)。そして制御部300は、S11に戻る。
[通常免税処理]
ここで、図10〜図18を用いて、免税宣言キーK1が操作された時のS22で実行される通常免税処理について詳細に説明する。図10において、制御部300は、パスポートリーダ27を動作させる。そして制御部300は、パスポートリーダ27がパスポートから所定の文字列を読み取ったか否かを判断する(S51)。かかる文字列としては、例えば、旅券番号、氏名、国籍、生年月日等が挙げられる。制御部300は、パスポートから所定の文字列を読み取るまでの間、表示部22にパスポートを読取中であることを示す表示を行う。
制御部300は、パスポートの読み取りを促すガイド画面(図示せず)を表示部22に表示させる。POS端末2のオペレータは、顧客(非居住者)から提示されたパスポートにおいて、免税制度にかかる事項が記載されたページを開き、当該ページをパスポートリーダ27に翳す。この動作に応じ、制御部300は、パスポートから所定の文字列を読み取る。
パスポートを読み取るまで待機し(ステップS51のNo)、読み取ったと判断した場合は(S51のYes)、制御部300は、ステップS51で読み取られた文字列を確認させるために、表示部22に確認画面(図示せず)を表示する(S52)。
ここで、確認画面には、削除ボタン、再読取ボタン、キャンセルボタン(いずれも図示せず)が設けられている。制御部300は、この削除ボタン、再読取ボタン、キャンセルボタンの操作の有無を判断する(S53)(S55)(S56)。削除ボタンが操作されたと判断すると(S53のYes)、制御部300は、対応する項目について読み取られた文字列を削除し(ステップS54)、ステップS53に戻る。また、再読取ボタンが操作されたと判断すると(S53のNo、S55のYes)、制御部300は、S11に戻り、パスポートの再読取を実行する。また、キャンセルボタンが操作されたと判断すると(S55のNo、S56のYes)、制御部300は、読み取られた文字列を全て削除して(ステップS57)S51に戻る。
また、確認画面には、確定ボタン(図示せず)が設けられている。確定ボタンが操作されたと判断すると(S56のNo、S58のYes)、制御部300は、S12で商品情報を記憶した商品の情報を表示した商品登録画面(図示せず)を表示する(S59)。続いて制御部300は、免税処理を実行する(S60)。なお、確定ボタンが操作されていないと判断した場合は(S58のNo)、S53に戻る。
ここで、ステップS60の免税処理について図11および図12を参照して詳細に説明する。
まず、制御部300は、S12において記憶した商品について、商品マスタファイルF1の免税区分コードを参照することによって、免税対象となる免税対象商品の有無を判断する(S91)。免税対象商品が存在すると判断した場合には(S91のYes)、制御部300は、当該免税対象商品を消耗品であるか一般物品であるかを判断する(S92)。消耗品であると判断した(S92のYes)免税対象商品について、制御部300は、その免税対象金額を算出する(S93)。そして制御部300は、算出した免税対象金額を免税対象金額テーブルTに記憶する(S94)。次に制御部300は、S92で消耗品であると判断した免税対象商品を表示する(S95)。
図13にS95で表示された免税処理前の免税対象商品画面G4の一例を示す。図13において、免税対象商品画面G4には、これから免税処理を実行することを示す「免税」と表示された免税インジケータIが表示されている。制御部300は、このように免税対象商品画面G4に免税インジケータIを表示することにより、免税取引であることを操作者に報知する。また、免税対象商品画面G4は、免税対象商品の商品名、単価(本体価格)、購入点数、金額等の対象商品情報G41、対象商品の本体価格の合計金額である免税対象金額G42、税額G43、税込の合計金額G44を表示する(S95)。
免税対象商品の税種(内税と外税)別による免税対象金額テーブルTへの記憶は、以下の様に行う。
免税対象となる登録商品が内税の場合、制御部300は、免税対象商品の内税込の合計金額から税額を減額した免税対象金額を免税対象金額テーブルTへ加算する。
免税対象となる登録商品が外税の場合、制御部300は、免税対象商品の本体価格合計金額を免税対象金額として免税対象金額テーブルTへ加算する。
なお、商品が免税対象外の商品の場合、制御部300は、当該商品の本体価格を免税対象金額テーブルTへは記憶しない。
次に制御部300は、免税対象金額テーブルTに記憶した免税対象金額が5千円を超えているか否かを判断する(S96)。5千円を超えていると判断した場合には(S96のYes)、制御部300は、免税対象金額が5千円を超えていてかつ50万円を超えていないかを判断する(S97)。免税対象金額が5千円を超えていてかつ50万円を超えていないと判断した場合には(S97のYes)、制御部300は、現計キーK4が操作されたか否かを判断する(S124)。現計キーK4が操作されるまで待機し(S124のNo)、操作されたと判断した場合には(S124のYes)、制御部300は、免税対象金額テーブルTに記憶された免税対象金額に対して消費税等の税金を課税することなく、免税対象金額のままで決済処理を行う(S125)。すなわち、S125において、免税対象商品について免税処理が実行される。
次に制御部300は、決済処理した免税対象商品を含む商品を表示する(S126)。そして制御部300は、当該決済に関する領収書を発行する(S127)。
ここで、S127で発行される領収書について説明する。制御部300は、S127の処理において、免税処理を行った取引の場合、例えば購入誓約書を1枚、購入記録票を2枚、レシートを1枚印字する。
まず、免税処理に係る購入誓約書について説明する。図16は購入誓約書R1の一例を示す図である。購入誓約書R1は、免税物品の購入の事実を記載した書類である。購入誓約書R1は、免税店を経営する事業者に対し、店舗控えとして書類(購入者誓約書)に添付されて提出される。
図16に示すように、購入誓約書R1は、免税店を経営する事業者の氏名又は名称a、所轄税務署名b、免税店の店舗所在地c、取引年月日d、取引番号e、レジ番号f、商品の明細(品名g、品名ごとの数量および価格h)、全物品の合計額i、一般物品と消耗品とのそれぞれの合計額j、免税額kを含む。
また、購入誓約書R1は、確認画面で確認された各項目の文字列を印字するための欄を有する。具体的に、購入誓約書R1には、下記の項目について確認画面で確認された文字列が印字される。
・旅券番号 …l
・購入者の国籍 …m
・購入者の氏名 …n
・購入者の生年月日 …o
なお、確認画面で削除ボタンB1の操作により削除された項目(文字列)については、その項目名のみを印字し、書類(購入誓約書R1)上において直接記入するものとする。また、購入誓約書R1のレイアウトは、図16の例に限らないものとする。例えば、購入後において輸出することを誓約する旨(消耗品の場合、購入した日から30日以内に輸出することを誓約する旨)や、購入者の署名欄等を印字してもよい。実施形態の場合、免税処理した商品a、商品b、商品dについての購入誓約書R1が発行される。
次に、免税処理に係る領収書である購入記録票について説明する。図17は購入記録票R2の一例を示す図である。購入記録票R2は、免税物品の購入の事実を記載した書類である。図17に示す購入記録票R2は、書類(購入記録票)に対する添付用および店舗控え用として2枚印字される。添付用の購入記録票R2は、書類(購入記録票)に貼り付けられる。この書類(購入記録票)は、旅券に貼り付けて割印される。
図17に示すように、購入記録票R2は、免税店を経営する事業者の氏名又は名称a、所轄税務署名b、免税店の店舗所在地c、取引年月日d、取引番号e、レジ番号f、商品の明細(品名g、品名ごとの数量および価格h)、全物品の合計額i、一般物品と消耗品とのそれぞれの合計額j、免税額kを含む。
また、購入記録票R2は、確認画面で確認された各項目の文字列を印字するための欄を有する。具体的に、購入記録票R2には、下記の項目について確認画面で確認された文字列が印字される。
・旅券番号 …l
・購入者の国籍 …m
・購入者の氏名 …n
・購入者の生年月日 …o
なお、確認画面で削除ボタンB1の操作により削除された項目(文字列)については、購入誓約書R1と同様、その項目名のみを印字し、書類(購入記録票R2)上において直接記入するものとする。また、購入記録票R2のレイアウトは、図17の例に限らないものとする。実施形態の場合、免税処理した商品a、商品b、商品dについての購入記録票R2が発行される。
次に、免税処理に係るレシートについて説明する。図18はレシートR3の一例を示す図である。レシートR3は、取引後に購入者に渡される。
図18に示すように、レシートR3は、免税店を経営する事業者の氏名又は名称a、取引年月日d、取引番号e、レジ番号f、商品の明細(品名g、品名ごとの数量および価格h)、全物品の合計額iを含む。なお、図18に示すように、免税対象済商品の場合には、税印字として「免」pが印字される。また、免税取引の場合には、免税メッセージ「免税取引が行われました。」qがレシートR3に印字される。また、レシートR3には、取引番号eをコード化したバーコードwが印字されている。
なお、取引履歴データベースDB1に記憶された情報がジャーナルとして機能しない場合は、制御部300は、購入記録票R2およびレシートR3に対応するジャーナル印字を実行する。このとき、制御部300は、レシートR3に対応するジャーナルに、確認画面で確認された項目の全て又は一部の文字列を印字する。実施形態の場合、免税処理した商品a、商品b、商品dについてのレシートR3が発行される。
図11の説明に戻る。そして制御部300は、決済処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)をサーバ4に送信する(S128)。商品情報等を受信したサーバ4は、受信した情報を取引履歴データベースDB1に記憶する。具体的には、サーバ4の制御部400は、取引番号を取引番号部DB11に記憶する。制御部400は、取引日時を取引日時部DB12に記憶する。制御部400は、取引処理をしたPOS端末2のレジ番号をレジ番号部DB13に記憶する。取引した商品の商品コードと単価と点数を商品情報部DB15に記憶する。そして制御部400は、当該取引について免税処理をしたことを示すフラグ“1”を、当該取引の取引番号に対応させてフラグ部DB14に記憶する。そして制御部300は、S11に戻る。
また、S96において、5千円<免税対象金額≦50万円ではないと判断した場合には(S96のNo)、制御部300(販売対象抽出手段301)は、免税対象金額が50万円を超えていると判断して、免税対象商品の免税対象金額が50万円でおさまるように、免税対象金額テーブルTに記憶されている免税対象商品の組合せを抽出する(S101)。すなわち、制御部300は、取引履歴データベースDB1に記憶されている免税対象商品について、各免税対象商品の本体金額に基づいて、免税対象金額が最も50万円に近い組合せを検討して抽出する。
実施形態の場合、免税対象金額テーブルTには、本体価格が30万円の商品a、本体価格が15万円の商品b、本体価格が10万円の商品c、本体価格が5万円の商品dが記憶されている(図13を参照)。そのうち、商品aと商品bと商品dの組合せの場合、免税対象金額は50万円であり、免税対象金額が最も50万円に近い組合せとなる。制御部300は、このように免税対象金額が免税限度額に最も近くなるような組み合わせを抽出する。
そして制御部300は、検討した結果、免税対象金額が最も50万円に近い組合せを表示部22に表示する(S102)。顧客は、表示部22に表示された免税対象商品の組合せを見て、当該組合せでOKか他の組合せを希望するかを判断して、顧客がOKの場合はキーボード21に設けられたOKキー(図示せず)を操作する。
制御部300は、OKキーが操作されたか否かを判断する(S103)。OKキーが操作されたと判断した場合には(S103のYes)、制御部300は、OKされた免税対象商品を表示する(S105)。OKキーが操作されない場合は(S103のNo)、制御部300は別の組合せを作成する(S104)。そして制御部300は、S102の処理に戻る。
図14は、S105で表示した免税処理する免税対象商品画面G4である。図14において、制御部300は、S103で許可された免税対象商品の組合せがG41に表示されている。そしてこの組み合わせによる免税対象商品の免税対象金額G42、課税される税額G43(免税処理するため0円である)、免税処理後の合計金額G44を表示する。また、制御部300は、G41に表示された免税対象商品が免税処理されることを示す「免」の文字G45を表示する。
図12の説明に戻る。ここで、オペレータは、S105で表示された免税対象商品について決済処理を実行する。制御部300は、決済キーである現計キーK4が操作されたか否かを判断する(S106)。操作されるまで待機し(S106のNo)、操作されたと判断した場合には(S106のYes)、制御部300(税処理手段302、第1決済制御手段304)は、当該免税対象商品について税金を課税しない免税処理を含む決済処理を実行する(S107)。そして制御部300(領収書発行手段305)は、免税処理した免税対象商品について、当該免税対象商品の商品情報および税額が0円であることを記載した領収書(購入誓約書を1枚、購入記録票を2枚、レシートを1枚)を印字して発行する(S108)。
次に制御部300は、S107で免税処理しなかった免税対象商品や、そもそも免税対象ではない商品(合わせて「課税対象商品」と呼ぶ)について表示する(S109)。図15は、課税対象商品を表示した課税対象商品画面G6である。
図15において、制御部300は、課税対象商品がG61に表示されている。そしてこの課税対象商品の本体価格の合計金額G62、課税される税額G63、課税処理後の合計金額G64を表示する。また、課税対象商品がG61には、課税対象商品についての画面であることを示す「課税」のインジケータIが表示される。
図12の説明に戻る。ここで、オペレータは、S109で表示した課税対象商品について決済処理を実行する。制御部300は、再度現計キーK4が操作されたか否かを判断する(S110)。操作されるまで待機し(S110のNo)、操作されたと判断した場合には(S110のYes)、制御部300(税処理手段302、第1決済制御手段304)は、当該免税対象商品であっても課税対象商品として税金を課税する課税処理を含む決済処理を実行する(S111)。そして制御部300(領収書発行手段305)は、課税処理した課税対象商品について、当該課税対象商品の商品情報および課税金額を記載したレシート(領収書)1枚を印字して発行する(S112)。そして制御部300は、S11に戻る。
図19は、S112で発行した課税処理に係るレシートR4の一例を示す図である。レシートR4は、免税店を経営する事業者の氏名又は名称a、取引年月日d、取引番号e、レジ番号f、商品の明細(品名g、品名ごとの数量および価格h)、全物品の合計額iを含む。また、レシートR3には、取引番号eをコード化したバーコードWが印字されている。実施形態の場合、課税処理した商品cについてのレシートR4が発行される。
そして制御部300は、決済処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)をサーバ4に送信する(S113)。商品情報等を受信したサーバ4は、受信した情報を取引履歴データベースDB1に記憶する。具体的には、サーバ4の制御部400は、取引番号を取引番号部DB11に記憶する。制御部400は、取引日時を取引日時部DB12に記憶する。制御部400は、取引処理をしたPOS端末2のレジ番号をレジ番号部DB13に記憶する。取引した商品の商品コードと単価と点数を商品情報部DB15に記憶する。そして制御部400は、当該取引について免税処理をしたことを示すフラグ“1”を、当該取引の取引番号に対応させてフラグ部DB14に記憶する。そして制御部300は、S11に戻る。
一方、S92において、免税対象商品が一般品であると判断した場合には(S92のNo)、制御部300は、免税対象商品について、免税対象金額を算出する(S121)。そして制御部300は、算出した免税対象金額を免税対象金額テーブルTに記憶する(S122)。
次に制御部300は、S122で記憶した免税対象金額が1万円を超えているか否かを判断する(S123)。1万円を超えていると判断した場合には(S123のYes)、制御部300は、S124以降を実行する。
なお、S96において、免税対象金額テーブルTに記憶した消耗品の免税対象商品の免税対象金額が5千円を超えないと判断した場合(S96のNo)、S123において、一般物品の免税対象商品の免税対象金額が1万円を超えないと判断した場合には(S123のNo)、制御部300は、エラー処理を実行する(S129)。そして制御部300はS11に戻る。また、S91において、免税対象商品がないと判断した場合には(S91のNo)、制御部300はエラー処理を実行する(S130)。そして制御部300はS11に戻る。
[免税再集計処理]
ここからは、図20〜図24を用いて、免税再集計処理に付いて説明する。図9のS21において、免税宣言キーK1が操作されていないと判断した場合には(S21のNo)、制御部300は、免税再集計キーK3が操作されたか否かを判断する(S31)。操作されたと判断した場合には(S31のYes)、制御部300は、免税再集計処理(S32)を実行する。そして制御部300は、S11に戻る。なお、S31において、免税再集計キーK3が操作されていないと判断した場合にも(S31のNo)、制御部300はS11に戻る。
ここで、S32で実行される免税再集計処理に付いて説明する。図20および図21は、免税再集計処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部300は、S71〜S78の処理を実行する。S71〜S78の処理は、上述したS51〜S58と同様の処理であるため説明を省略する。
続いて、制御部300は、免税再集計画面G8を表示部22に表示する(S81)。そして制御部300は、スキャナ25によってS15でレシートに印字したバーコードを読み取ることで、当該バーコードに含まれる取引番号が入力されたか否かを判断する(S82)。取引番号が入力されるまで待機し(S82のNo)、入力されたと判断した場合は(S82のYes)、制御部300は、サーバ4に問合せ、サーバ4の取引履歴データベースDB1から該当する取引番号に対応した過去の取引履歴を受信する(S83)。そして制御部300は受信した過去の取引履歴について次の3項目の条件を満たしているか否かを判断する(S84)。
第1の条件としては、取引履歴データベースDB1から読み出した取引履歴のフラグが“0”であることが挙げられる。第2の条件としては、取引履歴に免税対象の商品が含まれることが挙げられる。第3の条件としては、先に読み出した取引履歴の取引年月日と同一の取引年月日であることが挙げられる。これら3項目のすべての条件を満たした場合(S84のYes)、制御部300は、S83で受信した、免税処理をする過去の取引番号に対応して取引履歴データベースDB1から読み出された過去の取引履歴を示す免税再集計画面G8を表示部22に再表示する(S85)。
図22にS85で再表示した免税再集計画面G8を示す。図22において、免税インジケータIには、免税再集計処理にかかる画面であることを示す「免税再集計」の文字が表示される。また、免税再集計画面G8は、対象商品の商品名、単価(本体価格)、購入点数、金額等の対象商品情報G81、対象商品の本体価格の合計金額である免税対象金額G82、税額G83、税込の合計金額G84を表示する(S85)。対象商品情報G81、免税対象金額G82、税額G83、税込の合計金額G84は、対象商品情報G41、対象商品の本体価格の合計金額である免税対象金額G42、税額G43、合計金額G44と同一であるため、説明を省略する。
次に制御部300は、確定ボタン(図示せず)が操作されたか否かを判断する(S86)。操作されたと判断した場合は(S86のYes)、制御部300は、免税処理を実行する(S87)。S87における免税処理は、S60における免税処理と同等であるので説明の詳細は省略する。ただし、S87の免税処理では、S93において次のように免税対象金額を算出する。すなわち免税対象金額は、S83で受信した過去の取引についてS14の決済処理で算出した免税対象商品の税込の合計金額から免税額を減額する免税処理を実行して算出する。すなわち、免税再集計する免税対象商品は、過去の取引においてS14の決済処理で課税処理をしている。そのため、S93において、免税対象商品について、税込の合計金額からS14で課税した税額について免税処理を実行して、免税対象金額を算出する。なお、S84において、3項目のすべての条件を満たしていないと判断した場合には(S84のNo)、制御部300は、エラーを表示する(S88)。
図23は、S101〜S105と同等の処理で確定した免税再集計画面G8の一例である。図23において、制御部300は、S103の処理をして許可された免税対象商品の組合せがG81に表示されている。そしてこの組み合わせによる免税対象商品の免税対象金額G82、課税される税額G83(免税処理するため0円である)、免税処理後の合計金額G84を表示する。また、制御部300は、G81に表示された免税対象商品が免税処理されることを示す「免」の文字G85を表示する。
また、図24は、S101〜S103において、免税対象商品としなかった商品等の課税対象商品について、S109と同等の処理で表示部22に表示された課税対象商品を表示した課税対象商品画面G9である。
図24において、課税対象商品である商品cの情報がG91に表示されている。そしてこの課税対象商品の本体価格の合計金額G92、課税される税額G93、課税処理後の合計金額G94を表示する。
このような第1実施形態によれば、制御部300は、購入する免税対象商品の本体価格の合計金額が免税限度額を超えている場合には、現計キーK4の操作に応じて免税限度額におさまる最良の組合せの免税対象商品について免税処理を実行し、現計キーK4の再度の操作に応じて他の免税対象商品については課税処理を実行するようにした。そのため、免税対象の販売対象の購入額が免税限度額を超えている場合でも、当該取引をキャンセルすることなく、免税制度を利用した決済処理が可能である。
(第2実施形態)
ここからは、図25および図26を参照して、第2実施形態について説明する。なお第2実施形態において、第1実施形態と同等の構成・制御については同一符号を付して、その説明を省略する。
第1実施形態では、免税対象商品の決済処理と課税対象商品の決済処理とを、それぞれ現計キーK4の操作に応じて実行した(S106とS107、およびS110とS111)。第2実施形態では、1回の現計キーK4の操作に応じて、免税対象商品の決済処理と課税対象商品の決済処理とを連続して実行するようにした。
すなわち、図25および図26において、S103の処理によって決定された免税対象商品について、S105の処理によって表示部22に表示された免税対象商品について決済キーである現計キーK4が操作された場合(S106のYesの判断)、制御部300(第2決済制御手段306、)は、免税対象商品について決済処理を実行する(S107)。そして制御部300(領収書発行手段305)は、免税処理した免税対象商品について、当該免税対象商品の商品情報および税額が0円であることを記載した領収書(購入誓約書を1枚、購入記録票を2枚、レシートを1枚)を印字して発行する(S108)。
続いて制御部300は、免税処理しなかった免税対象商品や免税対象ではない課税対象商品について表示する(S109)。そして制御部300(第2決済制御手段306)は、当該課税対象商品について決済処理を実行する(S111)。そして制御部300(領収書発行手段305)は、課税対象商品について、課税対象商品の商品情報および課税金額を印字したレシート(領収書)1枚を印字して発行する(S112)。
このように、第2実施形態では、制御部300は、購入する免税対象商品の本体価格の合計金額が免税限度額を超えている場合には、1度の現計キーK4免税限度額におさまる組合せの免税対象商品について免税処理を実行し、続いて他の免税対象商品については課税処理を実行するようにした。そのため、免税対象の販売対象の購入額が免税限度額を超えている場合でも、当該取引をキャンセルすることなく、免税制度を利用した決済処理が可能である。
以上、本発明の第1および第2実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、消耗品の免税対象商品が免税限度額を超えた場合について説明したが、将来、一般物品にも免税限度額が設定された場合には、本発明は、一般物品についても適用可能である。
また、実施形態では、免税対象金額を、免税限度額に最も近い金額として抽出するようにしたが、これに限らず、ある目的に従って免税限度額を超えないように抽出してもよい。例えば、特定の種類の免税対象商品を中心に抽出するようにしてもよい。
また、実施形態では、取引履歴データベースDB1をサーバ4に設けたが、それ以外の、例えばPOS端末2等に設けてもよい。
また、実施形態では、商品を販売対象の一例として説明したが、商品以外の販売対象(例えばサービス)であってもよい。
また、実施形態では、POS端末2を情報処理装置の一例として説明したが、これに限らず、例えばサービスカウンタ等に設置されたパーソナルコンピュータ等であってもよい。