JP6271776B1 - エレベータの乗車検知システム - Google Patents

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【課題】 乗車意思のある利用者を広範囲に正確に検知してドアの開閉制御に反映させることのできるエレベータの乗車検知システムを提供すること。【解決手段】 一実施形態に係るエレベータの乗車検知システムは、乗りかごが乗場に到着したときに、当該乗りかごのドア付近から前記乗場の方向に向けて所定の範囲を撮影可能な撮像手段と、時系列的に連続した複数枚の撮影画像を用いて第1のエリア内で移動体の動きに着目して当該移動体を検知する動き検知手段と、検知された移動体の位置を推定する位置推定手段と、推定された位置にいる移動体に関連した特徴量の時系列変化に基づいて、当該移動体の属性を推定する属性推定手段と、推定された移動体の位置の時系列変化と、推定された当該移動体の属性とに基づいて、当該移動体の乗車意思を推定する乗車意思推定手段と、推定結果に基づいて、ドアの開閉動作を制御する制御手段とを含む。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、乗りかごに乗車する利用者を検知するエレベータの乗車検知システムに関する。
通常、エレベータの乗りかごが乗場に到着して戸開すると、所定時間経過後に戸閉して出発する。その際、エレベータの利用者は乗りかごがいつ戸閉するのか分からないため、乗場から乗りかごに乗車するときに戸閉途中のドアにぶつかることがある。
このような乗車時のドアとの衝突を回避するため、乗りかごに乗車する利用者をセンサで検知してドアの開閉動作を制御することが考えられている。上記センサとしては一般的に光電センサが用いられる。すなわち、乗りかごの上部に光電センサを設置しておき、乗りかごに乗車する利用者を光学的に検知する。利用者が検知されている間は、ドアの戸開状態が維持されるので、利用者が戸閉途中のドアにぶつかることを回避でき、また、ドアの戸袋に引き込まれることを防止できる。
特許第5201826号公報
しかしながら、光電センサの検知範囲は狭く、ピンポイントでしか利用者を検知できない。このため、乗りかごから少し離れた場所に利用者がいると、それを検知できずに戸閉を開始してしまうことや、逆に乗りかごの近くを通り過ぎただけの人物を誤検知してドアを開いてしまうことがある。
本発明が解決しようとする課題は、乗車意思のある利用者を広範囲に正確に検知してドアの開閉制御に反映させることのできるエレベータの乗車検知システムを提供することである。
一実施形態に係るエレベータの乗車検知システムは、乗りかごが乗場に到着したときに、当該乗りかごのドア付近から前記乗場の方向に向けて所定の範囲を撮影可能な撮像手段と、前記撮像手段によって撮影された時系列的に連続した複数枚の画像を用いて第1のエリア内で移動体の動きに着目して当該移動体を検知する動き検知手段と、前記動き検知手段によって検知された移動体の位置を推定する位置推定手段と、前記位置推定手段によって推定された位置にいる移動体に関連した特徴量の時系列変化に基づいて、当該移動体の属性を推定する属性推定手段と、前記位置推定手段によって推定された前記移動体の位置の時系列変化と、前記属性推定手段によって推定された当該移動体の属性とに基づいて、当該移動体の乗車意思を推定する乗車意思推定手段と、前記乗車意思推定手段の推定結果に基づいて、前記ドアの開閉動作を制御する制御手段とを具備する。
図1は、一実施形態に係るエレベータの乗車検知システムの構成を示す図である。 図2は、同実施形態におけるカメラによって撮影された画像の一例を示す図である。 図3は、同実施形態における撮影画像をブロック単位で区切った状態を示す図である。 図4は、同実施形態における実空間での検知エリアを説明するための図である。 図5は、同実施形態における実空間での座標系を説明するための図である。 図6は、同実施形態における画像比較による動き検知を説明するための図であり、時間tで撮影された画像の一部を模式的に示す図である。 図7は、同実施形態における画像比較による動き検知を説明するための図であり、時間t+1で撮影された画像の一部を模式的に示す図である。 図8は、同実施形態におけるエレベータの乗車検知システムの全体の処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、同実施形態におけるエレベータの乗車検知システムの動き検知処理を示すフローチャートである。 図10は、同実施形態におけるエレベータの乗車検知システムの位置推定処理を示すフローチャートである。 図11は、同実施形態におけるエレベータの乗車検知システムの属性推定処理を示すフローチャートである。 図12は、図11に示す処理の詳細を示すフローチャートである。 図13は、同実施形態における利用者の属性を説明するための図である。 図14は、同実施形態におけるエレベータの乗車検知システムの乗車意思推定処理を示すフローチャートである。 図15は、同実施形態における利用者の属性が健常者である場合の乗車意思推定エリアについて説明するための図である。 図16は、同実施形態における利用者の属性が高齢者又は車椅子利用者である場合の乗車意思推定エリアについて説明するための図である。 図17は、同実施形態における利用者の属性が影である場合の乗車意思推定エリアについて説明するための図である。 図18は、同実施形態における乗車意思なしの足元位置の変化状態を示す図である。 図19は、同実施形態におけるエレベータの乗車検知システムの別の全体の処理の流れを示すフローチャートである。 図20は、同実施形態におけるエレベータの乗車検知システムの別の乗車意思推定処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は一実施形態に係るエレベータの乗車検知システムの構成を示す図である。なお、ここでは、1台の乗りかごを例にして説明するが、複数台の乗りかごでも同様の構成である。
乗りかご11の出入口上部にカメラ12が設置されている。具体的には、乗りかご11の出入口上部を覆う幕板11aの中にカメラ12のレンズ部分を乗場15側に向けて設置されている。カメラ12は、例えば車載カメラなどの小型の監視用カメラであり、広角レンズを有し、1秒間に数コマ(例えば30コマ/秒)の画像を連続撮影可能である。乗りかご11が各階に到着して戸開したときに、乗場15の状態を乗りかご11内のかごドア13付近の状態を含めて撮影する。
このときの撮影範囲はL1+L2に調整されている(L1≫L2)。L1は乗場側の撮影範囲であり、かごドア13から乗場15に向けて例えば3mである。L2はかご側の撮影範囲であり、かごドア13からかご背面に向けて例えば50cmである。なお、L1,L2は奥行き方向の範囲であり、幅方向(奥行き方向と直交する方向)の範囲については少なくとも乗りかご11の横幅より大きいものとする。
なお、各階の乗場15において、乗りかご11の到着口には乗場ドア14が開閉自在に設置されている。乗場ドア14は、乗りかご11の到着時にかごドア13に係合して開閉動作する。動力源(ドアモータ)は乗りかご11側にあり、乗場ドア14はかごドア13に追従して開閉するだけである。以下の説明において、かごドア13を戸開しているときには乗場ドア14も戸開しており、かごドア13を戸閉しているときには乗場ドア14も戸閉しているものとする。
カメラ12によって撮影された各画像(映像)は、画像処理装置20によってリアルタイムに解析処理される。なお、図1では、便宜的に画像処理装置20を乗りかご11から取り出して示しているが、実際には画像処理装置20はカメラ12と共に幕板11aの中に収納されている。
ここで、画像処理装置20には、記憶部21と利用者検知部22が備えられている。記憶部21は、カメラ12によって撮影された画像を逐次保存すると共に、利用者検知部22の処理に必要なデータを一時的に保持しておくためのバッファエリアを有する。利用者検知部22は、カメラ12によって撮影された時系列的に連続した複数枚の画像の中でかごドア13に最も近い人・物の動きに着目して乗車意思のある利用者の有無を検知する。この利用者検知部22を機能的に分けると、動き検知部22a、位置推定部22b、属性推定部22c及び乗車意思推定部22dで構成される。
動き検知部22aは、各画像の輝度をブロック単位で比較して人・物の動きを検知する。ここで言う「人・物の動き」とは、乗場15の人物や車椅子等の移動体の動きのことである。
位置推定部22bは、動き検知部22aによって各画像毎に検知された動きありのブロックの中からかごドア13に最も近いブロックを抽出し、当該ブロックにおけるかごドア13の中心(ドア間口の中心)から乗場方向の座標位置(図5に示すY座標)を利用者の位置(足元位置)として推定する。
属性推定部22cは、位置推定部22bによって推定された位置の時系列変化や、当該位置周辺に位置するブロックの輝度の時系列変化、当該位置のブロックの色相、彩度及び明度の時系列変化等に基づいて、かごドア13に最も近い利用者の属性を推定する。利用者の属性とは、移動体の種別を示す情報であり、例えば、一般人(健常者)、高齢者、車椅子利用者、ペット、台車、影等が利用者の属性の一例として挙げられる。なお、利用者の属性は、上記した一例に限られず、例えば、性別、年齢、服装、持っている荷物の種別等でさらに細かく区分されても良い。
乗車意思推定部22dは、位置推定部22bによって推定された位置の時系列変化及び属性推定部22cによって推定された利用者の属性に基づいて、当該利用者の乗車意思の有無を推定する。
なお、これらの機能(動き検知部22a、位置推定部22b、属性推定部22c、乗車意思推定部22d)はカメラ12に設けられていても良いし、かご制御装置30に設けられていても良い。
かご制御装置30は、図示せぬエレベータ制御装置に接続され、このエレベータ制御装置との間で乗場呼びやかご呼びなどの各種信号を送受信する。なお、「乗場呼び」とは、各階の乗場15に設置された図示せぬ乗場呼び釦の操作により登録される呼びの信号のことであり、登録階と行先方向の情報を含む。「かご呼び」とは、乗りかご11のかご室内に設けられた図示せぬ行先呼び釦の操作により登録される呼びの信号のことであり、行き先階の情報を含む。
また、かご制御装置30は、戸開閉制御部31を備える。戸開閉制御部31は、乗りかご11が乗場15に到着したときのかごドア13の戸開閉を制御する。詳しくは、戸開閉制御部31は、乗りかご11が乗場15に到着したときにかごドア13を戸開し、所定時間経過後に戸閉する。ただし、かごドア13の戸開中に画像処理装置20の利用者検知部22によって乗車意思のある人物が検知された場合には、戸開閉制御部31は、かごドア13の戸閉動作を禁止して戸開状態を維持する。
次に、図2乃至図7を参照して本実施形態における乗車意思検知方法について説明する。
図2はカメラ12によって撮影された画像の一例を示す図である。図中のE1は位置推定エリア、ynは利用者の足元位置が検知されたY座標を表している。図3は撮影画像をブロック単位で区切った状態を示す図である。なお、原画像を一辺Wblockの格子状に区切ったものを「ブロック」と呼ぶ。
カメラ12は乗りかご11の出入口上部に設置されている。したがって、乗りかご11が乗場15で戸開したときに、乗場側の所定範囲(L1)とかご内の所定範囲(L2)が撮影される。ここで、カメラ12を利用すると検知範囲が広がり、乗りかご11から少し離れた場所にいる利用者でも検知することができる。しかし、その一方で、乗りかご11に乗車しない人物を誤検知して、かごドア13を開いてしまう可能性がある。
そこで、本システムでは、図3に示すように、カメラ12で撮影した画像を一定サイズのブロックに区切り、人・物の動きがあるブロックを検知し、その動きありのブロックを追うことで乗車意思のある利用者であるか否かを判断する構成としている。
なお、図3の例では、ブロックの縦横の長さが同じであるが、縦と横の長さが異なっていても良い。また、画像全域にわたってブロックを均一な大きさとしても良いし、例えば画像上部ほど縦(Y軸方向)の長さを短くするなどの不均一な大きさにしても良い。これらにより、後に推定する足元位置をより高い分解能もしくは実空間での均一な分解能で求めることができる(画像上で均一に区切ると、実空間ではかごドア13から遠い方ほど疎な分解能となる)。
図4は実空間での検知エリアを説明するための図である。図5は実空間での座標系を説明するための図である。
撮影画像から乗車意思のある利用者の動きを検知するため、まず、ブロック毎に動き検知エリアを設定しておく。具体的には、図4に示すように、少なくとも位置推定エリアE1と乗車意思推定エリアE2を設定しておく。位置推定エリアE1は、乗場15からかごドア13に向かってくる利用者の身体の一部、具体的には利用者の足元位置を推定するエリアである。乗車意思推定エリアE2は、位置推定エリアE1で検知された利用者に乗車意思があるか否かを推定するエリアである。なお、乗車意思推定エリアE2は、上記位置推定エリアE1に含まれ、利用者の足元位置を推定するエリアでもある。すなわち、乗車意思推定エリアE2では、利用者の足元位置を推定すると共に当該利用者の乗車意思を推定する。
実空間において、位置推定エリアE1はかごドア13の中心から乗場方向に向かってL3の距離を有し、例えば2mに設定されている(L3≦乗場側の撮影範囲L1)。位置推定エリアE1の横幅W1は、かごドア13の横幅W0以上の距離に設定されている。乗車意思推定エリアE2はかごドア13の中心から乗場方向に向かってL4の距離を有し、例えば1mに設定されている(L4≦L3)。乗車意思推定エリアE2の横幅W2は、かごドア13の横幅W0と略同じ距離に設定されている。
なお、乗車意思推定エリアE2の横幅W2はW0よりも横幅が大きくても良い。また、乗車意思推定エリアE2は実空間で長方形ではなく、三方枠の死角を除く台形であっても良い。
ここで、図5に示すように、カメラ12は、乗りかご11の出入口に設けられたかごドア13と水平の方向をX軸、かごドア13の中心から乗場15の方向(かごドア13に対して垂直の方向)をY軸、乗りかご11の高さ方向をZ軸とした画像を撮影する。このカメラ12によって撮影された各画像において、図4に示した位置推定エリアE1および乗車意思推定エリアE2の部分をブロック単位で比較することで、かごドア13の中心から乗場15の方向、つまりY軸方向に移動中の利用者の足元位置の動きを検知する。
この様子を図6および図7に示す。
図6および図7は画像比較による動き検知を説明するための図である。図6は時間tで撮影された画像の一部、図7は時間t+1で撮影された画像の一部を模式的に示している。
図中のP1,P2は撮影画像上で動きありとして検知された利用者の画像部分であり、実際には画像比較により動きありとして検知されたブロックの集合体である。画像部分P1,P2の中でかごドア13に最も近い動きありのブロックBxを抽出し、そのブロックBxのY座標を追うことで乗車意思の有無を判定する。この場合、Y軸方向に点線で示すような等距離線(かごドア13と平行な等間隔の水平線)を引けば、ブロックBxとかごドア13とのY軸方向の距離が分かる。
図6および図7の例では、かごドア13に最も近い動きありのブロックBxの検知位置がy→yn−1に変化しており、利用者がかごドア13に近づいてくることがわかる。
次に、本システムの動作について詳しく説明する。
図8は本システムにおける全体の処理の流れを示すフローチャートである。
乗りかご11が任意の階の乗場15に到着すると(ステップS11のYes)、かご制御装置30は、かごドア13を戸開して乗りかご11に乗車する利用者を待つ(ステップS12)。
このとき、乗りかご11の出入口上部に設置されたカメラ12によって乗場側の所定範囲(L1)とかご内の所定範囲(L2)が所定のフレームレート(例えば30コマ/秒)で撮影される。画像処理装置20は、カメラ12で撮影された画像を時系列で取得し、これらの画像を記憶部21に逐次保存しながら(ステップS13)、以下のような利用者検知処理をリアルタイムで実行する(ステップS14)。
利用者検知処理は、画像処理装置20に備えられた利用者検知部22によって実行される。この利用者検知処理は、動き検知処理(ステップS14a)、位置推定処理(ステップS14b)、属性推定処理(ステップS14c)、乗車意思推定処理(ステップS14d)に分けられる。
(a)動き検知処理
図9は上記ステップS14aの動き検知処理を示すフローチャートである。この動き検知処理は、上記利用者検知部22の構成要素の1つである動き検知部22aで実行される。
動き検知部22aは、記憶部21に保持された各画像を1枚ずつ読み出し、ブロック毎に平均輝度値を算出する(ステップA11)。その際、動き検知部22aは、初期値として最初の画像が入力されたときに算出されたブロック毎の平均輝度値を記憶部21内の図示せぬ第1のバッファエリアに保持しておくものとする(ステップA12)。
2枚目以降の画像が得られると、動き検知部22aは、現在の画像のブロック毎の平均輝度値と上記第1のバッファエリアに保持された1つ前の画像のブロック毎の平均輝度値とを比較する(ステップA13)。その結果、現在の画像の中で予め設定された値以上の輝度差を有するブロックが存在した場合には、動き検知部22aは、当該ブロックを動きありのブロックとして判定する(ステップA14)。
現在の画像に対する動きの有無を判定すると、動き検知部22aは、当該画像のブロック毎の平均輝度値を次の画像との比較用として上記第1のバッファエリアに保持する(ステップA15)。
以後同様にして、動き検知部22aは、カメラ12によって撮影された各画像の輝度値を時系列順にブロック単位で比較しながら動きの有無を判定することを繰り返す。
(b)位置推定処理
図10は上記ステップS14bの位置推定処理を示すフローチャートである。この位置推定処理は、上記利用者検知部22の構成要素の1つである位置推定部22bで実行される。
位置推定部22bは、動き検知部22aの検知結果に基づいて現在の画像の中で動きありのブロックをチェックする(ステップB11)。その結果、図4に示した位置推定エリアE1内に動きありのブロックが存在した場合、利用者検知部22は、その動きありのブロックのうち、かごドア13に最も近いブロックを抽出する(ステップB12)。
ここで、図1に示したように、カメラ12は乗りかご11の出入口上部に乗場15に向けて設置されている。したがって、利用者が乗場15からかごドア13に向かっていた場合には、その利用者の右または左の足元の部分が撮影画像の一番手前つまりかごドア13側のブロックに映っている可能性が高い。そこで、位置推定部22bは、かごドア13に最も近い動きありのブロックのY座標(かごドア13の中心から乗場15方向の座標)を利用者の足元位置のデータとして求め、記憶部21内の図示せぬ第2のバッファエリアに保持する(ステップB13)。
以後同様にして、位置推定部22bは、各画像毎にかごドア13に最も近い動きありのブロックのY座標を利用者の足元位置のデータとして求め、上記第2のバッファエリアに保持していく。なお、このような足元位置の推定処理は、位置推定エリアE1内だけでなく、乗車意思推定エリアE2内でも同様に行われている。
(c)属性推定処理
図11は上記ステップS14cの属性推定処理を示すフローチャートである。この属性推定処理は、上記利用者検知部22の構成要素の1つである属性推定部22cで実行される。
属性推定部22cは、上記第2のバッファエリアに保持された各画像の利用者の足元位置のデータを平滑化する(ステップC11)。なお、平滑化の方法としては、例えば、平均値フィルタやカルマンフィルタ等の公知の任意の方法を用いるものとし、ここではその詳しい説明を省略する。
足元位置のデータを平滑化したとき、変化量が所定値以上のデータが存在した場合(ステップC12のYes)、属性推定部22cは、そのデータを外れ値として除外する(ステップC13)。なお、上記所定値は、利用者の標準的な歩行速度と撮影画像のフレームレートによって決められる。
次に、属性推定部22cは、位置推定エリアE1内の利用者の足元位置の時系列変化や、当該足元位置周辺に位置するブロックの輝度の時系列変化、当該足元位置のブロックの色相、彩度及び明度の時系列変化等に基づいて、かごドア13に最も近い利用者の属性を推定し、当該推定の結果である属性データを記憶部21内の図示せぬ第3のバッファエリアに保持する(ステップC14)。
以降同様にして、属性推定部22cは、かごドア13に最も近い利用者の属性を推定し、属性データを上記第3のバッファエリアに保持することを繰り返す。
ここで、図12のフローチャートを参照して、上記ステップC14の処理手順の一例について説明する。図12は上記ステップC14の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、属性推定部22cは、上記第2のバッファエリアを参照して、位置推定エリアE1内の利用者の足元位置を示すブロックの色相、彩度及び明度の時系列変化に基づいて、利用者の属性が影であるか否かを判定する(ステップC14a)。具体的には、利用者の足元位置を示すブロックの色相、彩度及び明度のうち明度のみが低下している場合、属性推定部22cは、利用者の属性を影と判定する。なお、ここでは、利用者の属性が影であるか否かを判定するために、ブロックの色相、彩度及び明度の時系列変化を利用するとしたが、これに限られず、公知の任意の方法で判定されても良い。
利用者の属性が影であると判定された場合(ステップC14aのYes)、属性推定部22cは後述するステップC14cの処理に進む。
一方、利用者の属性が影でないと判定された場合(ステップC14aのNo)、属性推定部22cは、位置推定エリアE1内の利用者の足元位置の時系列変化に基づいて、利用者の属性を特定する(ステップC14b)。
具体的には、属性推定部22cは、利用者の足元位置の時系列変化によって示される利用者の動線(移動軌跡)の形状を解析し、動線の振幅及び周波数、動線の平均方向と動線を構成する各線分のばらつき、動線の平均方向と動線を構成する各線分の成す角度のうちの少なくとも1つを特徴量として求め、この特徴量を基に、事前に学習させておいた学習結果を用いて、公知のニューラルネットワーク、SVM(Support Vector Machine)、ランダムフォレスト等の機械学習・判別分析により利用者の属性を特定する。
ここで、図13を参照して、利用者の属性に応じた足元位置の変化状態について説明する。図13の横軸は時間、縦軸は位置(Y座標)を示し、利用者が乗場15からかごドア13に向かってくる場合、時間経過に伴い、利用者の足元位置のY座標が徐々に小さくなる。
例えば、利用者が歩行者の場合、左右の足元が交互に検知されるため、利用者の動線は、図13の実線及び一点鎖線のように湾曲した形状となるが、利用者が車椅子利用者の場合、左右の足元が交互に検知されず、利用者の動線は、図13の点線のように直線的な形状となる。また、利用者が一般人(健常者)の場合、左右の足元が短い時間間隔で、かつある程度の歩幅をもって交互に検知されるため、図13の実線のように小さな弧を描いて湾曲した形状となるが、利用者が高齢者の場合、左右の足元が長い時間間隔で、かつ小さな歩幅をもって交互に検知されるため、図13の一点鎖線のように大きな弧を描いて湾曲した形状となる。以上のようにして、利用者の属性は特定される。
再度、図12の説明に戻る。利用者の属性が特定されると、属性推定部22cは、当該利用者の属性を示す属性データを記憶部21内の図示せぬ第3のバッファエリアに保持する(ステップC14c)。
なお、ここでは、属性推定部22cは、上記したステップC14bの処理において、位置推定エリアE1内の利用者の足元位置の時系列変化に基づいて利用者の属性を特定するとしたが、利用者の属性を特定する方法はこれに限られず、例えば、かごドア13に最も近いブロックの周辺に位置する各ブロックの輝度値又は画像上の輝度値を特徴量として求め、この特徴量を基に、事前に学習させておいた学習結果を用いて、公知のニューラルネットワーク、SVM)、ランダムフォレスト等の機械学習・判別分析により利用者の属性を特定しても良い。
(d)乗車意思推定処理
図14は上記ステップS14dの乗車意思推定処理を示すフローチャートである。この乗車意思推定処理は、上記利用者検知部22の構成要素の1つである乗車意思推定部22dで実行される。
乗車意思推定部22dは、上記第2のバッファエリアに保持された各画像の利用者の足元位置のデータを平滑化する(ステップD11)。なお、平滑化の方法としては、例えば、平均値フィルタやカルマンフィルタ等の公知の任意の方法を用いるものとし、ここではその詳しい説明を省略する。
足元位置のデータを平滑化したとき、変化量が所定値以上のデータが存在した場合(ステップD12のYes)、乗車意思推定部22dは、そのデータを外れ値として除外する(ステップD13)。
次に、乗車意思推定部22dは、上記第3のバッファエリアに保持された属性データを参照して、この乗車意思推定処理に関連したパラメータ、例えば、乗車意思推定エリアE2の面積(大きさ)を調整する(ステップD14)。
具体的には、乗車意思推定部22dは、属性データによって示される利用者の属性が一般人(健常者)である場合、図15に示すように、乗車意思推定エリアE2の面積を元の設定のままとし、利用者の属性が高齢者又は車椅子利用者である場合、図16に示すように、乗車意思推定エリアE2の面積を元の設定より大きくなるように調整し、利用者の属性が影である場合、図17に示すように、乗車意思推定エリアE2の面積を元の設定より小さくなるように調整する。
これによれば、次のような利点を得ることができる。
例えば、かごドア13に最も近い利用者が高齢者又は車椅子利用者である場合、一般人(健常者)よりも移動の速さが遅い可能性があるので、乗りかご11に乗車する意思があるにも関わらず、乗車意思推定エリアE2に到達する前に(つまり、乗車意思のある利用者として検知される前に)、かごドア13が戸閉し、乗りかご11が次の階に向けて出発してしまうという不都合が生じ得る。しかしながら、本実施形態によれば、利用者の属性が高齢者又は車椅子利用者の場合、図16に示したように、乗車意思推定エリアE2の面積を元の設定より大きくなるように調整することができるので、移動の速さが遅くても、乗車意思のある利用者として検知される可能性を上げることができ、上記した不都合を解消することができる。
また、利用者の属性が影である場合、例えば、この影の元となる人物には乗りかご11に乗車する意思がないにも関わらず、光のあたり方に変化が生じると、当該人物が動いていなくても、その影は動いてしまうので、乗車意思のある利用者として誤検知されてしまうという不都合が生じ得る。しかしながら、本実施形態によれば、利用者の属性が影の場合、図17に示したように、乗車意思推定エリアE2の面積を元の設定より小さくなるように調整することができるので、乗車意思推定エリアE2に影が映り込む可能性を低くすることができ、上記した不都合を解消することができる。
再度、図14の説明に戻る。乗車意思推定部22dは、利用者の属性に応じて設定された乗車意思推定エリアE2内の動き(データ変化)を確認する(ステップD15)。その結果、乗車意思推定エリアE2内でY軸方向へかごドア13に向かっている利用者の足元位置の動き(データ変化)を確認できた場合には(ステップD16のYes)、乗車意思推定部22dは、当該利用者に乗車意思ありと判断する(ステップD17)。
一方、乗車意思推定エリアE2内でY軸方向にかごドア13に向かっている利用者の足元位置の動きを確認できなかった場合には(ステップD16のNo)、乗車意思推定部22dは、当該利用者に乗車意思なしと判断する(ステップD18)。例えば、乗りかご11の正面を人物がX軸方向に横切ると、図18に示すように乗車意思推定エリアE2内でY軸方向に時間的に変化しない足元位置が検知される。このような場合には乗車意思なしと判断される。
このように、かごドア13に最も近い動きありのブロックを利用者の足元位置とみなし、利用者の属性に応じて乗車意思推定エリアE2の面積を調整し、当該乗車意思推定エリアE2内での足元位置のY軸方向の時間的な変化を追跡することで利用者の乗車意思の有無を精度良く推定することができる。
図8に戻って、乗車意思ありの利用者が検知されると(ステップS15のYes)、画像処理装置20からかご制御装置30に対して利用者検知信号が出力される。かご制御装置30は、この利用者検知信号を受信することによりかごドア13の戸閉動作を禁止して戸開状態を維持する(ステップS16)。
詳しくは、かごドア13が全戸開状態になると、かご制御装置30は戸開時間のカウント動作を開始し、所定の時間T(例えば1分)をカウントした時点で戸閉を行う。この間に乗車意思ありの利用者が検知され、利用者検知信号が送られてくると、かご制御装置30はカウント動作を停止してカウント値をクリアする。これにより、上記時間Tの間、かごドア13の戸開状態が維持されることになる。
なお、この間に新たな乗車意思ありの利用者が検知されると、再度カウント値がクリアされ、上記時間Tの間、かごドア13の戸開状態が維持されることになる。ただし、上記時間Tの間に何度も利用者が来てしまうと、かごドア13をいつまでも戸閉できない状況が続いてしまうので、許容時間Tx(例えば3分)を設けておき、この許容時間Txを経過した場合にかごドア13を強制的に戸閉することが好ましい。
上記時間T分のカウント動作が終了すると(ステップS17)、かご制御装置30はかごドア13を戸閉し、乗りかご11を目的階に向けて出発させる(ステップS18)。
このように本実施形態によれば、乗りかご11の出入口上部に設置したカメラ12によって乗場15を撮影した画像を解析することにより、例えば乗りかご11から少し離れた場所からかごドア13に向かって来る利用者を検知して戸開閉動作に反映させることができる。
特に、撮影画像の中で利用者の足元位置に注視し、かごドア13から乗場15に向かう方向(Y軸方向)の足元位置の時間的変化を追うことで、例えば乗りかごの近くを通り過ぎただけの人物を誤検知することを防ぎ、乗車意思のある利用者だけを正しく検知して戸開閉動作に反映させることができる。この場合、乗車意思のある利用者が検知されている間は戸閉状態が維持されるので、利用者が乗りかご11に乗ろうとしたときに戸閉動作が開始されてドアにぶつかってしまうような事態を回避できる。
また、上記実施形態では乗場15で乗りかご11のかごドア13が戸開している状態を想定して説明したが、かごドア13が戸閉中であっても、カメラ12によって撮影された画像を用いて乗車意思のある利用者の有無が検知される。乗車意思のある利用者が検知されると、かご制御装置30の戸開閉制御部31によってかごドア13の戸閉動作が中断され、再度戸開動作が行われる。
以下に、図19のフローチャートを参照して、戸閉中の処理動作について説明する。
乗りかご11のかごドア13が全戸開の状態から所定の時間が経過すると、戸開閉制御部31によって戸閉動作が開始される(ステップS21)。このとき、カメラ12の撮影動作は継続的に行われている。上記画像処理装置20は、このカメラ12によって撮影された画像を時系列で取得し、これらの画像を記憶部21に逐次保存しながら(ステップS22)、利用者検知処理をリアルタイムで実行する(ステップS23)。
利用者検知処理は、画像処理装置20に備えられた利用者検知部22によって実行される。この利用者検知処理は、動き検知処理(ステップS23a)、位置推定処理(ステップS23b)、属性推定処理(ステップS23c)、乗車意思推定処理(ステップS23d)に分けられる。なお、これらの処理は、図8のステップS14a〜S14dと同様であるため、その詳しい説明は省略する。
ここで、乗車意思ありの利用者が検知されると(ステップS24のYes)、画像処理装置20からかご制御装置30に対して利用者検知信号が出力される。かご制御装置30は、戸閉中に上記利用者検知信号を受信すると、かごドア13の戸閉動作を中断して再度戸開動作(リオープン)を行う(ステップS25)。
以降は、図8のステップS12に戻って上記同様の処理が繰り返される。ただし、戸閉中に乗車意思のある利用者が続けて検知されると、リオープンが繰り返され、乗りかご11の出発が遅れてしまう。したがって、乗車意思のある利用者を検知した場合でも、上述した許容時間Tx(例えば3分)が経過していれば、リオープンしないで戸閉することが好ましい。
このように、戸閉中であっても乗車意思のある利用者の有無が検知され、当該検知結果を戸開閉動作に反映させることができる。したがって、利用者が戸閉途中の乗りかご11に乗ろうとしたときにドアにぶつかってしまうような事態を回避できる。
なお、乗車意思推定部22dは、利用者の乗車意思の有無をより正確に判断するために、利用者のドア方向への移動の速さを考慮した乗車意思推定処理を実行しても良い。これに伴い、乗車意思推定部22dは、乗車意思推定エリアE2の面積ではなく、予め設定される速さの閾値を乗車意思推定処理に関連したパラメータとして調整しても良い。
以下、図20のフローチャートを参照して、利用者の速さを考慮した乗車意思推定処理について説明する。なお、上述した図14の乗車意思推定処理と同様な処理については同一の符号を付し、ここではその詳しい説明は省略するものとする。
ステップD11〜D13の処理が実行されると、乗車意思推定部22dは、上記第3のバッファエリアに保持された属性データを参照して、この乗車意思推定処理に関連したパラメータ、ここでは、予め設定された速さの閾値を調整する(ステップD21)。
具体的には、乗車意思推定部22dは、属性データによって示される利用者の属性が一般人(健常者)である場合、速さの閾値を元の設定のままとし、利用者の属性が高齢者又は車椅子利用者である場合、速さの閾値を元の設定より小さくなるように調整し、利用者の属性が影である場合、速さの閾値を元の設定より大きくなるように調整する。
これによれば次のような利点を得ることができる。
例えば、かごドア13に最も近い利用者が高齢者又は車椅子利用者である場合、一般人(健常者)よりも移動の速さが遅い可能性があるので、乗りかご11に乗車する意思があるにも関わらず、移動の速さが閾値未満となり乗車意思なしと判断され、かごドア13が戸閉し、乗りかご11が次の階に向けて出発してしまうという不都合が生じ得る。しかしながら、利用者の属性が高齢者又は車椅子利用者の場合、上記したように速さの閾値を元の設定より小さくなるように調整することができるので、移動の速さが遅くても、乗車意思のある利用者として検知される可能性を上げることができ、上記した不都合を解消することができる。
また、利用者の属性が影である場合、例えば、この影の元となる人物には乗りかご11に乗車する意思がないにも関わらず、光のあたり方に変化が生じると、当該人物が動いていなくても、その影は動いてしまうので、乗車意思のある利用者として誤検知されてしまうという不都合が生じ得る。しかしながら、利用者の属性が影の場合、上記したように速さの閾値を元の設定より大きくなるように調整することができるので、光のあたり方が細かく変化し、影が高速に動かない限り、乗車意思のある利用者として誤検知されることはなく、上記した不都合を解消することができる。
再度、図20の説明に戻る。ステップD21の処理の後、上記ステップD15及びD16の処理が実行され、乗車意思推定エリアE2内でY軸方向へかごドア13に向かっている利用者の足元位置の動き(データ変化)を確認できた場合には(ステップD16のYes)、乗車意思推定部22dは、当該利用者の移動の速さが利用者の属性に応じて調整された閾値以上であるか否かを判断する(ステップD22)。
なお、利用者の移動の速さは、当該利用者の足元位置の動きに基づいて求められる。詳しくは、利用者の移動の速さは、かごドア13に最も近い動きありのブロックのY座標の変化に基づいて、乗車意思推定部22dにより求められる。
例えば、カメラ12が1秒間に30コマの画像を連続撮影可能であり、かごドア13と上記ブロックとのY軸方向の距離がミリメートル単位で規定され、利用者の歩行の速さを求めるためのサンプリング期間が30フレームに設定されている場合を想定する。この場合において、さらに、1コマ目の画像から抽出されたかごドア13に最も近い動きありのブロックのY座標(利用者の足元位置)がyであり、30コマ目の画像から抽出されたかごドア13に最も近い動きありのブロックのY座標がym−1であった場合を想定する。この場合、利用者の歩行の速さは、秒速(y−ym−1)[mm]と求められる。
以上のようにして、利用者の移動の速さは、予め設定されたサンプリング期間にしたがって乗車意思推定部22dによって求められる。なお、サンプリング期間は10フレームに設定されることが好ましい。ただし、サンプリング期間は、少なくとも2フレーム以上であれば、任意の値に設定されて構わない。また、サンプリング期間は、利用者の現在の足元位置に応じて変更されても良い。
また、利用者の移動の速さに関し、予め設定される閾値(元の閾値)は、標準的な歩行の速さと同程度の速さ(例えば、秒速800[mm])または標準的な歩行の速さよりも少し遅い速さに設定されることが好ましい。
図20に戻って、利用者の移動の速さが上記閾値以上であると判定された場合には(ステップD22のYes)、乗車意思推定部22dは、当該利用者に乗車意思ありと判断する(ステップD17)。一方で、利用者の歩行の速さが上記閾値未満であると判定された場合には(ステップD22のNo)、乗車意思推定部22dは、当該利用者に乗車意思なしと判断する(ステップD18)。
以上のように、利用者の足元位置の時間的な変化に加えて、当該利用者の移動の速さを考慮した乗車意思推定処理が実行されることにより、利用者の乗車意思の有無を多面的に判断することができる。つまり、利用者の乗車意思の有無をより正確に判断することができる。
なお、上記ステップD21の処理では、利用者の属性に応じて速さの閾値が調整されるとしたが、この場合であっても、利用者の属性に応じて乗車意思推定エリアE2の面積が調整されても良い。
本実施形態では、乗車意思推定部22dは、乗車意思推定エリアE2内でY軸方向へかごドア13に向かっている利用者の足元位置の動き(データ変化)を確認できた場合に、乗車意思ありと判断するとしたが、これに限られず、乗車意思推定部22dは、利用者の属性に応じて、乗車意思推定処理に関連したパラメータを調整した後であれば、利用者の足元位置の動きがY軸方向へかごドア13に向かっていなくても、つまり、乗車意思推定エリアE2内で単に動きが検知されただけで、その動きを乗車意思とみなし、乗車意思ありと判断しても良い。
以上述べた一実施形態によれば、乗車意思のある利用者を広範囲に正確に検知してドアの開閉制御に反映させることのできるエレベータの乗車検知システムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…乗りかご、12…カメラ、13…かごドア、14…乗場ドア、15…乗場、20…画像処理装置、21…記憶部、22…利用者検知部、22a…動き検知部、22b…位置推定部、22c…属性推定部、22d…乗車意志推定部、30…かご制御装置、31…戸開閉制御部、E1…利用者位置推定エリア、E2…乗車意思推定エリア。

Claims (8)

  1. 乗りかごが乗場に到着したときに、当該乗りかごのドア付近から前記乗場の方向に向けて所定の範囲を撮影可能な撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮影された時系列的に連続した複数枚の画像を用いて第1のエリア内で移動体の動きに着目して当該移動体を検知する動き検知手段と、
    前記動き検知手段によって検知された移動体の位置を推定する位置推定手段と、
    前記位置推定手段によって推定された位置にいる移動体に関連した特徴量の時系列変化に基づいて、当該移動体の属性を推定する属性推定手段と、
    前記位置推定手段によって推定された前記移動体の位置の時系列変化と、前記属性推定手段によって推定された当該移動体の属性とに基づいて、当該移動体の乗車意思を推定する乗車意思推定手段と、
    前記乗車意思推定手段の推定結果に基づいて、前記ドアの開閉動作を制御する制御手段と
    を具備することを特徴とするエレベータの乗車検知システム。
  2. 前記動き検知手段は、
    前記各画像の輝度をブロック単位で比較して前記移動体の動きを検知し、
    前記位置推定手段は、
    前記各画像毎に検知された動きありのブロックを抽出し、当該ブロックにおける前記ドアの中心から前記乗場方向の座標位置を前記移動体の位置として推定し、
    前記乗車意思推定手段は、
    前記移動体が第2のエリア内で前記ドアに予め設定された閾値以上の速さで近づいている状態が検知された場合に乗車意思ありと推定することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの乗車検知システム。
  3. 前記乗車意思推定手段は、
    前記属性推定手段によって推定された前記移動体の属性が特定の属性である場合、当該移動体の乗車意思の有無の推定に関連したパラメータを元の設定から調整可能であることを特徴とする請求項2に記載のエレベータの乗車検知システム。
  4. 前記パラメータは、
    前記第2のエリアの面積又は前記閾値であることを特徴とする請求項3に記載のエレベータの乗車検知システム。
  5. 前記乗車意思推定手段は、
    前記属性推定手段によって推定された前記移動体の属性が健常者である場合、前記第2のエリアの面積を元の設定のままとし、
    前記属性推定手段によって推定された前記移動体の属性が他の属性に比べて速さが遅い属性である場合、前記第2のエリアの面積を元の設定より大きくなるように調整し、
    前記属性推定手段によって推定された前記移動体の属性が影である場合、前記第2のエリアの面積を元の設定より小さくなるように調整することを特徴とする請求項4に記載のエレベータの乗車検知システム。
  6. 前記乗車意思推定手段は、
    前記属性推定手段によって推定された前記移動体の属性が健常者である場合、前記閾値を元の設定のままとし、
    前記属性推定手段によって推定された前記移動体の属性が他の属性に比べて速さが遅い属性である場合、前記閾値を元の設定より小さくなるように調整し、
    前記属性推定手段によって推定された前記移動体の属性が影である場合、前記閾値を元の設定より大きくなるように調整することを特徴とする請求項4に記載のエレベータの乗車検知システム。
  7. 前記特徴量は、
    前記移動体の位置の時系列変化によって示される移動体の動線の形状を解析することによって得られる値と、前記移動体周辺の画像上での輝度値と、前記移動体の画像上での色相、彩度及び明度とのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの乗車検知システム。
  8. 前記撮像手段は、
    前記乗りかごの出入口上部に設置され、
    前記ドアと水平の方向をX軸、前記ドアの中心から前記乗場の方向をY軸、前記乗りかごの高さ方向をZ軸とした画像を撮影することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの乗車検知システム。
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