JP6271648B2 - 電波試験システム、電波試験方法及び電波試験用梱包用具 - Google Patents

電波試験システム、電波試験方法及び電波試験用梱包用具 Download PDF

Info

Publication number
JP6271648B2
JP6271648B2 JP2016131328A JP2016131328A JP6271648B2 JP 6271648 B2 JP6271648 B2 JP 6271648B2 JP 2016131328 A JP2016131328 A JP 2016131328A JP 2016131328 A JP2016131328 A JP 2016131328A JP 6271648 B2 JP6271648 B2 JP 6271648B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information processing
response
radio wave
processing terminals
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016131328A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017118479A (ja
Inventor
義孝 神谷
義孝 神谷
里佳 田中
里佳 田中
隆雄 石井
隆雄 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SoftBank Corp
Original Assignee
SoftBank Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SoftBank Corp filed Critical SoftBank Corp
Publication of JP2017118479A publication Critical patent/JP2017118479A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6271648B2 publication Critical patent/JP6271648B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、無線通信機能を備えた情報処理端末の電波受信状況を計測する電波試験システム、電波試験方法及び電波試験用梱包用具に関する。
従来、通信事業においては、無線通信の電波状況を測定し、通信品質を調査している(例えば、特許文献1参照。)。この調査手法の1つとして、無線基地局側からの電波を携帯電話端末が受信できるか否かを示す架電接続率の計測を実施している。この架電接続率の計測では、調査対象となっている携帯電話端末において自機の現在位置を測定させつつ、通信事業者側から発呼処理を実行し、携帯電話端末が架電接続可能であるか否かを確認し、発呼処理実行時の各携帯電話端末の位置座標と、接続の可否とに基づいて統計を算出する。
特開2005−057423号公報
ところで、上記架電接続率試験では、複数社のキャリアについて同条件とするとともに、各社の架電接続率を正確に比較する必要があるとともに、できるだけ広い範囲にわたって隅々まで移動しなければならない一方で、一括して複数の端末を移動させるためには、端末が相互に影響を及ぼさないように、相互の位置関係を適正に維持しなければならず、そのための用具の開発が望まれていた。
そこで、本発明は、上記のような問題を解決するものであり、複数社のキャリアに属する携帯電話端末を同条件とするとともに、携帯電話端末が相互に影響を及ぼすのを防ぎつつ、これら携帯電話端末を容易に一括して移動させることができる電波試験システム、電波試験方法及び電波試験用梱包用具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、無線通信機能を備えた複数の情報処理端末を用いて、電波受信状況を計測する電波試験システムであって、
無線通信基地局側から、調査対象となっている前記複数の情報処理端末に対して接続の可否を問い合わせる応答要求を送信する応答要求送信部と、
前記各情報処理端末に備えられ、自機が接続可能である場合に、前記応答要求に対して接続可能である旨を応答する端末側応答部と、
前記情報処理端末において、自機の現在位置及び現在時刻を相互に関連づけて蓄積する端末側記録部と、
前記応答要求に対する各情報処理端末からの応答の有無を含む応答情報を取得する応答取得部と、
前記応答要求送信部が前記応答要求を送信した時刻と、前記応答要求の送信先となった前記複数の情報処理端末に関する前記各応答情報とを関連づけて蓄積する応答履歴蓄積部と
を備え、前記複数の情報処理端末は、各情報処理端末相互の位置関係を維持しつつ一括して移動させるための梱包用具内に収納されていることを特徴とする。
また、本発明は、無線通信機能を備えた複数の情報処理端末を用いて、電波受信状況を計測する電波試験方法であって、
前記情報処理端末において端末側記録部が、自機の現在位置及び現在時刻を相互に関連づけて蓄積する端末側記録ステップと、
無線通信基地局側から、応答要求送信部が、調査対象となっている前記情報処理端末に対して接続の可否を問い合わせる応答要求を送信する応答要求送信ステップと、
前記情報処理端末が接続可能である場合に、前記情報処理端末において端末側応答部が、前記応答要求に対して接続可能である旨を応答する端末側応答ステップと、
応答取得部が、前記応答要求に対する前記情報処理端末からの応答の有無を含む応答情報を取得する応答取得ステップと、
応答履歴蓄積部が、前記応答要求送信部が前記応答要求を送信した時刻と、前記応答要求の送信先となった情報処理端末に関する前記応答情報とを関連づけて蓄積する応答履歴蓄積ステップと
を備え、端末側記録ステップにおいて、前記複数の情報処理端末は、各情報処理端末相互の位置関係を維持しつつ一括して梱包用具内に収納されて移動されていることを特徴とする。
なお、上記電波試験システム及び電波試験方法では、本発明に係る電波試験用梱包用具を用いることができる。すなわち、この電波試験用梱包用具は、電波受信状況を計測する電波試験に用いられる梱包用具であって、無線通信機能を備えた複数の情報処理端末が収納される収納空間と、前記収納空間内において、前記複数の情報処理端末相互の位置関係、及び各情報処理端末の姿勢を維持する固定手段とを備えることを特徴とする。
上記発明において、前記固定手段は、前記複数の情報処理端末を、略同一上の平面内に配置して維持し、前記収納空間には、前記平面内に維持された前記複数の情報処理端末に対向配置され、外気に通じる放熱面が形成されていることが好ましい。この場合には、試験対象である複数の情報処理端末を同一面上に保持することで水平に載置することができるとともに、その水平に載置された複数の情報処理端末の上面に放熱面が位置されることから、複数の情報処理端末から排出される熱を外部に放出することができ、試験対象が熱によって停止されるのを回避することができる。
さらに、上記発明において、前記固定手段は面状をなし、前記複数の情報処理端末が一方の平面内に配置されるとともに、反対側の平面内に前記複数の情報処理端末に電力を供給する電源装置が配置され、前記収納空間には、前記一方の平面、及び前記反対側の平面内に配置された前記複数の情報処理端末及び前記電源装置にそれぞれ対向配置され、外気に通じる放熱面が形成されていることが好ましい。この場合には、面状をなす固定手段の表裏に、試験対象である複数の情報処理端末と電源装置とを分離して配置し、それぞれの放熱面から熱を放出することができる。この結果、電源装置からの熱から情報処理端末を離隔させることができ、試験対象が熱によって停止されるのを回避できる。
これらの発明によれば、複数の情報処理端末相互の位置関係を維持しつつ一括して収容する梱包用具を用いるため、複数社のキャリアについて同条件の下で電波受信状況を計測することができ、各社の架電接続率を正確に比較することが可能となる。また、複数の情報処理端末を一括して容易に運搬できるため、広範囲にわたる調査の負担を軽減することができる。また、このとき、梱包用具は、相互の位置関係を適正に維持することができるため、端末が相互に干渉したりするなどの悪影響を及ぼし合うのを防ぐことができる。これらの結果、本発明によれば、梱包用具を移動させるだけで容易に試験を行うことができるため、例えば、広範囲を頻繁に移動する運送業者やタクシー業者、配送業者などに梱包用具を搭載させておくだけで、適正な受信環境及び試験条件を確保しつつ広範囲にわたって容易に試験データの収集を実施できる。
以上述べたように、これらの発明によれば、複数社のキャリアに属する携帯電話端末を同一の電波受信環境及び試験条件とするとともに、携帯電話端末が相互に影響を及ぼすのを防ぎつつ、複数の携帯電話端末を一括して容易に移動させることにより、適正な受信環境及び試験条件を確保しつつ広範囲にわたって容易に試験データの収集を実施できる。その結果、配送業者の車両に梱包用具を搭載させておき、配送業務の傍らで試験データの収集を行うことができるため、データ収集のための人員や設備、作業時間を縮減させることができ、電波試験に要するコストを低減できる。
第1実施形態に係る電波試験システムの全体構成を示す概念図である。 第1実施形態に係るスマートフォン10a〜cのハードウェア構造を示すブロック図である。 第1実施形態に係るスマートフォン10a〜cの機能モジュールを示すブロック図である。 第1実施形態に係る計測サーバー2の機能モジュールを示すブロック図である。 第1実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は開いた状態を示す上面図であり、(b)はその内部に配設される固定手段の斜視図である。 第1実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は内部に機器を収納した様子を開いて示す上面図であり、(b)は閉じた状態を示す側面図であり、(c)はその閉じた状態を示す正面図である。 第1実施形態に係る電波試験システムの検査時における動作を示すシーケンス図である。 第2実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は内部に機器を収納した表側の様子を開いて示す上面図であり、(b)は内部に機器を収納した裏側の様子を開いて示す上面図である。 第2実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は内部に機器を収納した表側の様子を開いて示す斜視図であり、(b)は内部に機器を収納した裏側の様子を開いて示す斜視図である。 第2実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は閉じた状態を示す側面図であり、(b)はその閉じた状態を示す正面図である。 第3実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は開いた状態を示す上面図であり、(b)はその側面図である。 第3実施形態に係る梱包用具の内部に機器を収納した様子を開いて示す上面図である。
[第1実施形態]
以下に添付図面を参照して、本発明に係る電波試験システムの第1実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態では、電波試験の1つである架電接続率の計測において、試験用バッグ4内にスマートフォン10a〜cを収納し、広範囲を頻繁に移動するタクシー1bや配送業の車両1cに試験用バッグ4を搭載させて試験データの収集を行う場合を例に説明する。
(電波試験システムの全体構成)
図1は、本実施形態に係る電波試験システムの全体構成を示す概念図である。図1に示すように、本実施形態に係る電波試験システムは、インターネット3を通じて、電波試験用端末である複数のスマートフォン10a〜cを用いて、各通信事業者に関する架電接続率等の電波受信状況を計測するシステムであり、インターネット3上では、接続率計測作業を実行及び管理するサーバー群である計測サーバー2と、作業員1a等が使用するスマートフォン10a〜cとが相互にアクセス可能に配置されている。なお、スマートフォン10a〜cは、電波試験に際し、相互の位置関係を維持しつつ一括して試験用バッグ4内に収納されて移動される。
インターネット3は、無線通信網を含み、通信プロトコルTCP/IPを用いて種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、4G、LTE、3Gなど無線通信網)を相互に接続して構築される分散型の通信ネットワークであり、このインターネット3には、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や、所定領域(企業、家庭等)内ネットワークなどのLAN・Wifiなども含まれる。
無線基地局31は、中継装置を通じてインターネット3に接続され、スマートフォン10a〜cとの間で4G、LTE、3Gなどの通信方式によって無線通信接続を確立し、スマートフォン10a〜cによる通話やデータ通信を提供する装置である。無線基地局31には、インターネット3に接続するためのモデムやターミナルアダプタ、ゲートウェイ装置等のノード装置を備えられており、通信経路の選択や、データ(信号)の相互変換を行い、無線基地局31と、インターネット3との間における中継処理も行う。
計測サーバー2は、ユーザー管理機能や、架電接続率計測機能、及びコンテンツ配信機能を有するサーバー装置であり、複数の機能を分散させたサーバー群で実現可能となっている。この計測サーバー2には、Webサーバー機能が含まれ、WWW(World Wide Web)等のドキュメントシステムにおいて、HTML(HyperText Markup Language)、映像、音声、画像などの素材データから構成され、架電接続率計測に必要なWebページ等のコンテンツを配信できるようになっている。
スマートフォン10a〜cは、通信機能やCPUを備えた情報処理端末であり、各種アプリケーションソフトをインストールすることにより様々な機能が実装可能であり、本実施形態では、電波試験用アプリケーションをインストールして、当該スマートフォンを電波試験用の端末装置として機能させる。この電波試験用の情報処理端末としては、スマートフォンの他、例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータや、機能を特化させた専用装置により実現することができ、タブレットPCやモバイルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance )、携帯電話機が含まれる。
(情報処理端末の構成)
詳しくは、図2に示すように、スマートフォン10a〜cは、蓄積部であるストレージ14と、演算処理を行うCPU11と、情報を一時的に記憶するメモリ12と、インターネット3を介して外部との通信を行う通信インターフェース13と、出力インターフェース15と、入力インターフェース16とを有している。なお、本実施形態では、これらのストレージ14、CPU11、メモリ12及び通信インターフェース13等はCPUバスを介して接続されており、相互にデータの受渡しが可能となっている。
ストレージ14は、データを記録媒体に蓄積するとともに、これら蓄積されたデータを各デバイスの要求に応じて読み出す装置であり、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、メモリカード等により構成することができる。
CPU11は、各部を制御する際に必要な種々の演算処理を行う装置であり、各種プログラムを実行することにより、CPU11上に仮想的に各種モジュールを構築する。本実施形態では、このCPU11により、架電接続率計測プログラムを実行することによって、この汎用的なスマートフォン10a〜cを、架電接続率計測装置として機能させる。なお、この「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
通信インターフェース13は、無線通信により無線基地局31と通信を行うモジュールであり、LTE回線、3G・4G回線や、Wifi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信ネットワーク、その他の公知の装置・通信方式を用いることができる。
また、CPUバスには、GPSや無線基地局31の識別子・座標などから自機の現在位置を測定する位置情報取得部19と、現在時刻を計時する時計部18とが接続されている。これらの位置情報取得部19及び時計部18による測定結果は、相互に紐付けられて自機のステータス情報として、メモリ12やストレージ14に蓄積されるとともに、CPU11上で実行されるOSやアプリケーションの要求に応じて受渡される。
なお、CPUバスには、ユーザー操作を受け付ける入力インターフェース16及び、映像や音響、LED点灯などの出力制御を行う出力インターフェース15が接続されている。出力インターフェース15は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスから映像や音声を出力するために映像信号や音声信号を送出するモジュールであり、アプリケーション実行部112で実行されるアプリケーションソフトに関する映像や音声を出力することができる。
入力インターフェース16は、タッチパネルやボタン等の操作デバイスから操作信号を受信するモジュールであり、受信された操作信号はCPU11に伝えられ、OSや各アプリケーションに対する操作を行うことができる。なお、本実施形態では、これら入力インターフェース16及び出力インターフェース15には、タッチパネルやボタン等の物理的操作スイッチなどが接続されており、操作用画面の表示データをディスプレイに表示させ、それに応じたタッチ操作やボタン操作をさせることによってユーザー操作信号を取得するGUIが提供される。
そして、CPU11上では、OS実行部111によってスマートフォン専用に開発されたOS(Operating System)が起動・実行されており、このOSによってスマートフォン10a〜cの基本的な機能が管理・制御されている。また、このOS上ではアプリケーション実行部112によって、種々のアプリケーションが実行可能になっており、このアプリケーション実行部112によって、アプリケーションを実行することにより、様々な機能が実行される。
OS実行部111は、CPU上でOSプログラムを実行するためのモジュールであり、このOS実行部111でOSプログラムが実行されることによって、スマートフォン10a〜cの基本的な機能が管理・制御され、アプリケーション実行部112で構築されたモジュールと、スマートフォン10a〜cの各装置・機能との連携を可能としている。アプリケーション実行部112は、CPU上でアプリケーションプログラムを実行するためのモジュールであり、このアプリケーション実行部112でアプリケーションプログラムを実行することによって、種々の機能モジュールがCPU上に仮想的に構築される。
詳述すると、架電接続率計測に係るモジュールとして、図3に示すように、CPU11では、OSによって各デバイスが制御されているとともに、アプリケーション実行部112が提供されており、このアプリケーション実行部112によって架電接続率計測アプリケーションが実行されることにより、通信監視部112aと、端末側応答部112bと、端末側記録部112cとが提供される。
通信監視部112aは、自機の通信機能を監視し記録するモジュールであり、OSによるアプリケーションの実行状態や、バッテリーの残量、その他のモジュールによる計測処理を監視することによって、自機における通信環境を記録する。具体的に、本実施形態において、通信監視部112aは、アプリケーション実行部112によって実行されている架電接続率計測アプリケーションが正常に動作しているかを監視し、電源オフやその他のエラーの発生でアプリケーションやOSがフリーズした場合などの異常発生や、検査時刻の到来など、イベント処理の発生、位置情報・時間情報の履歴が正常に記録されているかを監視し記録する。なお、異常発生の監視では、定期的に時刻及びそのときの実行状態をハートビートデータとして記録するようにし、異常発生によりそのハートビートデータの記録が中断された場合には、再起動後に、その記録の不連続部分を解析することにより異常発生時刻を特定する。
端末側応答部112bは、スマートフォン10a〜cにおいて架電接続が可能な状態である場合に、無線通信基地局側(本実施形態では、計測サーバー2)から送信される応答要求に対して、接続可能である旨を応答するモジュールである。この応答要求は、本実施形態では、計測サーバー2の応答要求送信部22から送信される発呼信号であり、作業員毎に、或いは試験用バッグ(梱包用具)4毎に設定されたスケジュールのタイムテーブルに基づいて発呼される。
端末側記録部112cは、自機の現在位置、現在時刻、及び通信監視部112aが判別した受信モードを相互に関連づけて状態履歴D1を、蓄積部であるストレージ14に蓄積するモジュールである。この状態履歴D1は、スマートフォン10a〜cのステータスが、その時々の現在時刻に関連づけられて記録されるものであり、このステータスとして、スマートフォン10a〜cの現在位置を示す緯度・経度、その時々の受信モード、アプリケーションの実行状態(アクティブ、バックグラウンド動作、シャットダウン処理)、着信記録(受信記録)等が、時系列で記録される。
(計測サーバーの構成)
次いで、計測サーバーの構成について説明する。図4は、実施形態に係る計測サーバー2の機能モジュールを示すブロック図である。同図に示すように、計測サーバー2は、インターネット3上に設置されたサーバー装置であり、インターネット3にアクセスして、各スマートフォン10a〜cとの間でデータの送受信を行う通信インターフェース21を備えている。そして、この計測サーバー2は、架電接続率計測処理に関するモジュールとして、応答履歴管理部24と、応答要求送信部22と、応答取得部23と、蓄積部26とを備えている。
応答要求送信部22は、調査対象となっているスマートフォン10a〜cに対して接続の可否を問い合わせる応答要求を送信するモジュールであり、本実施形態では、システム管理部29が生成したスケジュール(タイムテーブル)に従い、通信インターフェース21を通じて、応答要求としての発呼処理を行う。この発呼処理に対する応答は、通信インターフェース21を通じて、応答取得部23により受信される。応答取得部23は、応答要求送信部22によって送信された応答要求に対する、スマートフォン10a〜cからの応答の有無を含む応答情報を取得するモジュールである。この応答情報には、応答要求が送信された時刻、応答の有無、着信までの所要時間等が含まれる。
応答履歴管理部24は、応答要求送信部22が応答要求を送信した時刻と、応答要求の送信先となったスマートフォン10a〜cに関する応答情報とを関連づけて応答履歴D2として蓄積部26に蓄積するモジュールである。この応答履歴D2には、応答要求送信部22が発呼(応答要求)を実行した時刻を時計部25から取得し、その応答要求に対する応答の有無、及び応答状況が記録され、これらと併せて、応答があった場合にそのスマートフォン10a〜cが架電接続可能である旨が記録される。蓄積部26は、大容量のデータベース装置であり、情報処理端末毎に、応答履歴が蓄積されている。
さらに、計測サーバー2は、架電接続率の算出に関するモジュールとして、端末側状態履歴取得部27と、架電率算出部28とを備えており、一定期間、計測が実行され履歴データが集積された後に、これらのモジュールによって、スマートフォン10a〜c側で蓄積された状態履歴D1を収集し、計測サーバー2側で蓄積された応答履歴D2と付き合わせることにより、情報処理端末の位置と、その位置における応答状況(オンライン又はオフライン等)との相関を示す接続率マップを作成する。
端末側状態履歴取得部27は、一定期間、計測が実行された結果、スマートフォン10a〜c側のストレージ14に蓄積された状態履歴D1を収集するモジュールであり、具体的には、スマートフォン10a〜c側の端末側記録部112cに対して状態履歴D1の送信を要求し、この送信要求に応じて送信された状態履歴D1を架電率算出部28に受渡す。
架電率算出部28は、端末側状態履歴取得部27が取得した状態履歴D1と、計測サーバー2側で蓄積された応答履歴D2と付き合わせることにより、情報処理端末の位置と、その位置における応答状況(オンライン又はオフライン等)との相関を示す架電接続率マップを作成する。
また、計測サーバー2は、電波試験システムを管理・運用するためのモジュールとしてシステム管理部29を備えている。このシステム管理部29は、利用者の登録や、ユーザーIDの割り当て、ユーザー認証、スケジュールの設定、タイムテーブルの配備など、システムの運用や、ユーザーの管理などに必要な処理を実行するモジュールである。
(試験用バッグの構成)
上述したように、スマートフォン10a〜cは、電波試験に際し、相互の位置関係を維持しつつ一括して試験用バッグ4内に収納されて移動される。図5(a)は試験用バッグ4の開いた状態を示す上面図であり、(b)はその内部に配設される固定手段の斜視図である。また、図6(a)は試験用バッグ4の内部に機器を収納した様子を開いて示す上面図であり、(b)は閉じた状態を示す側面図であり、(c)はその閉じた状態を示す正面図である。
図6(b)及び(c)に示すように、この試験用バッグ4は、本体40を折り畳みファスナーで周囲を結合することによってバッグ状に形成可能な梱包用具であり、図6(a)に示すように、複数のスマートフォン10a〜cが収納される収納空間40aと、収納空間40a内において、複数のスマートフォン10a〜cの位置関係及び各情報処理端末の姿勢を維持する固定手段としての41a〜41cとを備えている。
詳述すると、試験用バッグ4は、4a〜cの3つのパートが連設されて形成された本体40をコの字状に折り畳んで収納空間40aを形成し、この収納空間40aを囲繞するようにファスナー47を締めることによって、収納空間40aを密閉したバッグ状とすることができる。本体40は、バッグの屈曲部となる背部4cと、この背部4cの左右両翼に連設され、折り畳まれてバッグの側面となる側面部4a及び4bとから構成され、側面部4a及び4bの外縁部分には周囲を取り囲むようにファスナー47のオス・メスがそれぞれ延設されている。また、両翼の側面部4a及び4bのそれぞれには、外縁部に沿ってコの字状に延設された外壁部4d,4dが形成されている。この外壁部4d,4dは、背部4cを底面として、両翼の側面部4a、4bを折り曲げた際に、左右から付き合わされて側面部4a、4bの間隔を保持してバッグの厚みを維持するようになる。この状態で、ファスナー47を締めることによって収納空間40aを囲繞することができる。
このように4a〜cの3つのパートが連設されて形成された本体40には、スマートフォン10a〜cをそれぞれ略同一上の平面内に配置して維持するための固定部材46が貼り付けられている。この固定部材46は、図5(b)に示すように、例えば、ウレタンやスポンジ、プラスチックや発泡スチロールなどの軽量である程度の硬度を有する素材で形成された板状の部材であり、スマートフォン10a〜cが嵌め込まれる凹部46a〜cと、USBハブ50が嵌め込まれる凹部46dが形成されている。これら凹部46a〜dは、それぞれ嵌め込まれるスマートフォン10a〜cやUSBハブ50の形状と合致した形状を有しており、所定間隔を開けて配置されている。また、この固定部材46は、折り曲げられたときの側面部4a及び4bとが所定間隔離間するように間隔を保持する間隔保持部材としての機能も果たしている。
USBハブ50は、1つの電源を複数のUSBポートを介して複数のUSBケーブルに分配するための分岐装置であり、本実施形態では、外部電源として自動車のシガーソケットを利用し、シガーソケットに差し込まれたシガープラグ50bからケーブル50aを通じてDC電源を複数のUSBポートに分配し、各USBポートに接続された電源ケーブル54a〜cを通じて、各スマートフォン10a〜10cに電力を供給するようになっている。なお、本実施形態では、シガープラグを電力供給源として利用する場合を例示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、USBハブ50の代わりにバッテリー等の蓄電池を備えさせて、蓄電池から各スマートフォン10a〜10cに電力を供給するようにしてもよい。
さらに、側面部4aには、本体40をコの字状に折り畳んで収納空間40aを形成した状態において、固定部材46に維持された複数のスマートフォン10a〜10cに対向配置され、外気に通じる放熱面48が形成されている。この放熱面48は、例えば、メッシュやネット状のシート部材など通気性を確保できる素材で形成され、収納空間40a内の熱を外気へ放出できるようになっている。
なお、背部4cには、例えば鉄板その他の金属など、ある程度の強度と重量のある部材を埋め込んで、例えば、図6(b)や(c)に示すように、閉じてバッグ状にして背部4cを底面として垂直に立てた状態で車載するようにしてもよい。この場合には、垂直に立てた状態のバッグの重心を下げることができ、安定させることができる。
このような試験用バッグ4によれば、スマートフォン10a〜c相互の位置関係を同一面上に維持しつつ一括して収容し、複数社のキャリアについて同条件の下で電波受信状況を計測することができ、各社の架電接続率を正確に比較することが可能となる。詳述すると、図6(a)に示すように、複数のスマートフォン10a〜cを一括して試験用バッグ4の固定部材46の凹部46a〜cにスマートフォン10a〜cを嵌め込んで固定する。このとき、スマートフォン10a〜cのように、タッチパネルを有する機種である場合には、タッチパネルが上側を向くように嵌め込む。
このようにして、試験用バッグ4内にスマートフォン10a〜cを収納し、各スマートフォン10a〜cを移動させるだけで容易に試験を行うことができ、広範囲を頻繁に移動するタクシー1bや配送業の車両1cに試験用バッグ4を搭載させておくだけで、適正な受信環境及び試験条件を確保しつつ広範囲にわたって容易に試験データの収集を実施できる。
なお、各スマートフォン10a〜cを試験用バッグ4内に収納する際、本実施形態では、各スマートフォン10a〜cのイヤフォンジャックにターミネーター53を取付けて、擬似的にイヤフォン使用状態となるようにしている。これにより、試験中に不必要な着信音やアラート音が出力するのを防止できる。
(電波試験方法)
以上説明した電波試験システムを動作させることによって、本発明の電波試験方法を実施することができる。図7は、電波試験システムの動作を示すシーケンス図である。
先ず、試験用バッグ4内に、各キャリアのスマートフォン10a〜cを収納し、試験用バッグ4を閉じて立設可能な状態とする。なお、このスマートフォン10a〜cを収納する際、各スマートフォン10a〜c内にインストールされている計測アプリケーションを起動・実行することにより検査が開始される(S201)。
そして、各スマートフォン10a〜cでは、計測アプリケーションが起動されると、GPSが起動されて周期的な現在位置の測位が継続されるとともに、各測位時の時間が記録される(S202)。これと併せて、アプリケーション実行部112によって実行されている架電接続率計測アプリケーションが正常に動作しているかを監視し、バッテリー切れや、不意な電源オフ、エラーの発生でアプリケーション又はOSがフリーズした場合などの異常発生の他、検査時刻の到来など、イベント処理の発生、位置情報・時間情報の履歴が正常に記録されているかを監視し記録する。ここでは、定期的に時刻及びそのときの実行状態をハートビートデータとして記録するようにし、異常発生によりそのハートビートデータの記録が中断された場合には、再起動後に、その記録の不連続部分を解析することにより異常発生時刻を特定する。
なお、試験中に、異常が発生してアプリケーションが停止した場合には(ステップS203:Y)、アプリケーションが再起動されない限り、この端末に関する端末側における記録は中断される。なお、このアプリケーションの停止を計測サーバー2側で監視し、例えば、アプリケーションが不応答である場合に、遠隔操作で再起動を掛けたり、作業員に連絡をするなどの処理を行い、試験を再開できるようにしてもよい。
ステップS203でアプリケーションの異常停止が発生されなかった場合(S203:N)、規定の時刻に着信があるまで(S205:N)、待機状態である旨と、そのときの位置情報及び時間情報を状態履歴D1として記録し(S207)、定期的に計測サーバー2側に送信し(S208)、これらの処理を繰り返す。一方、計測サーバー2側では、タイムテーブルに従って待機フェーズにて検査時刻の到来を待ち(S101:N)、検査時刻が到来したとき(S101:Y)、検査フェーズに移行して検査を開始し、スマートフォン10a〜cに向けて一斉に応答要求である発呼処理を実行する(S102)。各スマートフォン10a〜c側では、検査中に計測サーバー2から着信処理があれば(S205:Y)、架電接続可能と判断し、その旨を各種ステータスとともに状態履歴D1に記録する(S206)。他方、検査中に計測サーバー2から着信処理がなければ(S205:N)、その旨を各種ステータスとともに状態履歴D1に記録する(S207)。計測サーバー2側では、応答要求に対するスマートフォン10a〜cからの応答の有無などを含む応答情報を取得し、応答要求送信部22が応答要求を送信した時刻と、応答要求の送信先となったスマートフォン10a〜cに関する応答情報とを関連づけて、応答履歴として記録する(S103)。
その後、通信可能であれば、記録された状態履歴D1を検査結果として計測サーバー2へ送信し(S208)、通信可能でなければ、次にオンラインとなったときに送信する。計測サーバー2側では、一定期間、検査の計測が実行され履歴検査データが集積(S104)された後に、各スマートフォン10a〜c側で蓄積された状態履歴D1と、計測サーバー2側で蓄積された応答履歴D2と付き合わせることにより、情報処理端末の位置と、その位置における応答状況(オンライン又はオフライン等)との相関を示す接続率マップを作成する。
(作用・効果)
以上説明した実施形態によれば、スマートフォン10a〜cからの状態履歴と、無線基地局31側の応答履歴と付き合わせることで、各社のスマートフォン10a〜cの位置と、その位置における応答状況(オンライン又はオフライン等)との相関を算出することができる。
また、タクシー1bや配送業者の車両1cに試験用バッグ4を搭載させておき、配送業務の傍らで試験データの収集を行うことができるため、データ収集のための人員や設備、作業時間を縮減させることができ、電波試験に要するコストを低減できる。特に、本実施形態では、固定部材46によって複数のスマートフォン10a〜cを、略同一上の平面内に配置することで水平に載置した安定的な状態で試験を行うことができる。また、その水平に載置された複数のスマートフォン10a〜cの上面に放熱面48が配置されていることから、複数のスマートフォン10a〜cから排出される熱を外部に放出することができ、試験対象が熱によって停止されるのを回避することができる。
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、試験用バッグ4が片面開きとなっており、固定部材46の一方の面にスマートフォン10a〜10cとUSBハブ50とを一括して配置したが、本実施形態では、試験用バッグが両面開きとなっており、固定部材46の表裏にスマートフォン10a〜10cその他の装置を分散させて収納することを要旨とする。
図8は、本実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は内部に機器を収納した表側の様子を開いて示す上面図であり、(b)は内部に機器を収納した裏側の様子を開いて示す上面図である。図9(a)は梱包用具の内部に機器を収納した表側の様子を開いて示す斜視図であり、(b)は内部に機器を収納した裏側の様子を開いて示す斜視図である。また、図10(a)は梱包用具を閉じた状態を示す側面図であり、(b)はその閉じた状態を示す正面図である。なお、本実施形態において、上述した実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。以下に添付図面を参照して、本発明に係る電波試験システムの実施形態を詳細に説明する。
(試験用バッグの構成)
本実施形態においても、スマートフォン10a〜cは、電波試験に際し、相互の位置関係を維持しつつ一括して試験用バッグ4内に収納されて移動される。上述した第1実施形態と同様に、本実施形態に係る試験用バッグ4も、本体40を折り畳みファスナーで周囲を結合することによってバッグ状に形成される梱包用具であり、複数のスマートフォン10a〜c及びその他の機器が収納される収納空間40aと、収納空間40a内において、複数のスマートフォン10a〜cの位置関係及び各情報処理端末の姿勢を維持する固定部材66とを備えている。
本実施形態において、固定部材66は面状をなす板状部材であり、図8(a)及び図9(a)に示すように、複数のスマートフォン10a〜10cが一方の平面内に配置されるとともに、図8(b)及び図9(b)に示すように、反対側の平面内にスマートフォン10a〜10cに電力を供給する電源装置としてのバッテリー51,51が配置されている。
試験用バッグ4は、中央の本体部分を形成する中央部4eと、その左右両翼に接続され、折り畳まれてバッグの両側面となる側面部4f及び4gとから構成され、側面部4f及び4g及び中央部4eの外縁部分には周囲を取り囲むようにファスナー47のオス・メスがそれぞれ延設されている。中央部4e内には固定部材66が保持されており、この固定部材66の表裏に両側面部4f及び4gが蓋となるようにそれぞれ接合されている。
このような各部4e〜4gの3つのパートから形成された本体40は、左右の側面部4f及び4gを折り畳んで、図10に示すように、固定部材66の表裏に収納空間40b及び40cをそれぞれ形成し、この収納空間40b及び40cを囲繞するようにファスナー47を締めることによって、収納空間40b及び40cを密閉したバッグ状とすることができる。
上記固定部材66は、図9に示すように、例えば、ウレタンやスポンジ、プラスチックや発泡スチロールなどの軽量である程度の硬度を有する素材で形成された板状の部材であり、一方の面にスマートフォン10a〜cが嵌め込まれる凹部66a〜66cと、その裏面側においてバッテリー51,51が嵌め込まれる凹部66d,66dが形成されている。これら凹部66a〜66bは、それぞれ嵌め込まれるスマートフォン10a〜10cやバッテリー51,51の形状と合致した形状を有しており、所定間隔を開けて配置されている。
バッテリー51,51は、電力供給源としての蓄電池であり、これらバッテリー51,51からDC電源を電源ケーブル54a〜cを通じて、各スマートフォン10a〜10cに電力を供給するようになっている。電源ケーブル54a〜cは、固定部材66の表裏を貫通する挿通孔66eを通じて、固定部材66の表裏にわたって配線されており、固定部材66の背面側のバッテリー51,51から表面側のスマートフォン10a〜10cに電源を供給する。
さらに、左右の側面部4f及び4gには放熱面48,48が形成されている。この放熱面48,48は、収納空間40b及び40cを形成した状態において、固定部材66に維持された複数のスマートフォン10a〜10c及びバッテリー51,51にそれぞれ対向配置され、これらの放熱面48,48も、例えば、メッシュやネット状のシート部材など通気性を確保できる素材で形成され、収収納空間40b及び40c内の熱を外気へ放出できるようになっている。
なお、本実施形態においても、各スマートフォン10a〜cを試験用バッグ4内に収納する際、本実施形態では、各スマートフォン10a〜cのイヤフォンジャックにターミネーター53を取付けて、擬似的にイヤフォン使用状態となるようにしている。これにより、試験中に不必要な着信音やアラート音が出力するのを防止できる。
このような試験用バッグ4によれば、スマートフォン10a〜c相互の位置関係を同一面上に維持しつつ一括して収容し、複数社のキャリアについて同条件の下で電波受信状況を計測することができ、各社の架電接続率を正確に比較することが可能となる。
このようにして、試験用バッグ4内にスマートフォン10a〜cを収納し、各スマートフォン10a〜cを移動させるだけで容易に試験を行うことができ、広範囲を頻繁に移動するタクシー1bや配送業の車両1cに試験用バッグ4を搭載させておくだけで、適正な受信環境及び試験条件を確保しつつ広範囲にわたって容易に試験データの収集を実施できる。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態によれば、スマートフォン10a〜cからの状態履歴と、無線基地局31側の応答履歴と付き合わせることで、各社のスマートフォン10a〜cの位置と、その位置における応答状況(オンライン又はオフライン等)との相関を算出することができる。
また、タクシー1bや配送業者の車両1cに試験用バッグ4を搭載させておき、配送業務の傍らで試験データの収集を行うことができるため、データ収集のための人員や設備、作業時間を縮減させることができ、電波試験に要するコストを低減できる。特に、本実施形態では、面状をなす固定部材66の表裏に、試験対象である複数のスマートフォン10a〜10cとバッテリー51,51とを分離して配置し、それぞれの放熱面48から熱を放出させることから、バッテリー51,51からの熱から情報処理端末を離隔させることができ、試験対象が熱によって停止されるのを回避できる。
[第3実施形態]
次いで、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、試験用バッグの片開きとなっており、開いた左右の面にスマートフォン10a〜10cその他の装置を分散させて収納することを要旨とする。
図11は、本実施形態に係る梱包用具を示す説明図であり、(a)は開いた状態を示す上面図であり、(b)はその側面図である。図12は、梱包用具の内部に機器を収納した様子を開いて示す上面図である。なお、本実施形態においても、上述した実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。以下に添付図面を参照して、本発明に係る電波試験システムの実施形態を詳細に説明する。
(試験用バッグの構成)
上述したように、スマートフォン10a〜cは、電波試験に際し、相互の位置関係を維持しつつ一括して試験用バッグ4内に収納されて移動される。図6は、本実施形態に係る試験用バッグ4の構成を示す説明図であり、(a)は内部に機器を収納した様子を開いて示す上面図であり、(b)は閉じた状態を示す側面図であり、(c)はその閉じた状態を示す外観図である。
同図に示すように、この試験用バッグ4は、本体40を折り畳みファスナーで周囲を結合することによってバッグ状に形成された梱包用具であり、複数のスマートフォン10a〜cが収納される収納空間40aと、収納空間40a内において、複数のスマートフォン10a〜cの位置関係及び各情報処理端末の姿勢を維持する固定手段としての面ファスナー41a〜41cとを備えている。
詳述すると、試験用バッグ4は、4a〜cの3つのパートが連設されて形成された本体40をコの字状に折り畳んで収納空間40aを形成し、この収納空間40aを囲繞するようにファスナー47を締めることによって、収納空間40aを密閉したバッグ状とすることができる。本体40は、バッグの底面となる背部4cと、この背部4cの左右両翼に連設され、折り畳まれてバッグの側面となる側面部4a及び4bとから構成され、側面部の外縁部分には周囲を取り囲むようにファスナー47のオス・メスがそれぞれ延設されている。また、両翼の側面部4a及び4bのそれぞれには、外縁部に沿ってコの字状に延設された外壁部4d,4dが形成されている。この外壁部4d,4dは、背部4cを底面として、両翼の側面部4a、4bを折り曲げた際に、左右から付き合わされて側面部4a、4bの間隔を保持してバッグの厚みを維持するようになる。この状態で、ファスナー47を締めることによって収納空間40aを囲繞することができる。
4a〜cの3つのパートが連設されて形成された本体40には、スマートフォン10a〜cをそれぞれ固定するための面ファスナー41a〜cが貼り付けられている。これら面ファスナー41a〜cのうち、41a及び41bは側面部4a側に配置され、41cは側面部4b側に配置されている。面ファスナー41a及び41bは、所定間隔を開けて配置されているとともに、面ファスナー41aと41cとは、本体40が折り曲げられてバッグ状に形成された際に、対向されるように配置されている。
側面部4b側には、四隅に断面L字形状のスペーサー43aと、断面T字形状のスペーサー43bとが、側面部4bの面状から垂直に突出されている。このスペーサー43a及び43bは、折り曲げられたときの側面部4a及び4bとが所定間隔離間するように間隔を保持する間隔保持部材であり、例えば、ウレタンやスポンジ、プラスチックや発泡スチロールなどの軽量である程度の硬度を有する素材で形成されている。
また、本体40の側面部4b側には、大容量のバッテリー51を収納するためのポケット42と、電源ソケット52を収納するためのポケット44が設けられ、検査に必要な装置一式がコンパクトに固定配置されて収納されるようになっている。なお、ポケット42や44の内部に、収納空間40aの外部に連通する開閉部を設け、折り曲げてバッグ状にして収納空間40aを密閉した状態であっても、外部からスマートフォン10a〜c或いはバッテリー51を充電し、バッテリー持続時間を超えても電波試験を続行できるようにしてもよい。
背部4cには、収納空間40a内に配線される電源ケーブル等をまとめる両面ファスナーテープ45が取付けられている。また、この背部4cには、例えば鉄板その他の金属など、ある程度の強度と重量のある部材が埋め込まれており、例えば、図6(b)や(c)に示すように、閉じてバッグ状にし、背部4cを底面として垂直に立てた状態で載置した場合に、重心を下げることができ、安定させることができる。
このような試験用バッグ4によれば、スマートフォン10a〜c相互の位置関係を維持しつつ一括して収容することができ、複数社のキャリアについて同条件の下で電波受信状況を計測することができ、各社の架電接続率を正確に比較することが可能となる。詳述すると、図6(a)に示すように、複数のスマートフォン10a〜cを一括して試験用バッグ4の側面部4a,4bの面ファスナー41a〜cにスマートフォン10a〜cを貼り付けて固定する。このとき、スマートフォン10a〜cのように、タッチパネルを有する機種である場合には、タッチパネルが上側を向くように貼り付ける。また、各スマートフォン10a〜cはその上部が図6(a)における外側に向くように貼り付け、本体40を折り曲げてバッグ状にしたときに、各スマートフォン10a〜cの上部が上側になるように垂直に立てられた状態となるようにする。これにより、ユーザーが当該機種を持って通話するときの姿勢とすることができ、より実際の使用状態に近い形で試験を行うことができる。
また、このとき、試験用バッグ4は、外壁部4d,4dやスペーサー43a,43bによって側面部4a,4bの間隔を保持して、スマートフォン10a〜c相互の位置関係を、適正に維持することができるため、各端末からの電波やタッチパネルの静電気などが相互に干渉したりするなど、端末同士が悪影響を及ぼし合うのを防ぐことができる。これらの結果、この試験用バッグ4内にスマートフォン10a〜cを収納し、各スマートフォン10a〜cを移動させるだけで容易に試験を行うことができ、広範囲を頻繁に移動するタクシー1bや配送業の車両1cに試験用バッグ4を搭載させておくだけで、適正な受信環境及び試験条件を確保しつつ広範囲にわたって容易に試験データの収集を実施できる。
なお、各スマートフォン10a〜cを試験用バッグ4内に収納する際、本実施形態では、各スマートフォン10a〜cのイヤフォンジャックにターミネーター53を取付けて、擬似的にイヤフォン使用状態となるようにしている。これにより、試験中に不必要な着信音やアラート音が出力するのを防止できる。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態によれば、スマートフォン10a〜cからの状態履歴と、無線基地局31側の応答履歴と付き合わせることで、各社のスマートフォン10a〜cの位置と、その位置における応答状況(オンライン又はオフライン等)との相関を算出することができる。
特に、本実施形態では、タクシー1bや配送業者の車両1cに試験用バッグ4を搭載させておき、配送業務の傍らで試験データの収集を行うことができるため、データ収集のための人員や設備、作業時間を縮減させることができ、電波試験に要するコストを低減できる。
D1…状態履歴
D2…応答履歴
1a…作業員
1b…タクシー
1c…車両
2…計測サーバー
3…インターネット
4…試験用バッグ
4a,4b,4f…側面部
4c…背部
4d,4d…外壁部
4e…中央部
10a〜c…スマートフォン
11…CPU
12…メモリ
13…通信インターフェース
14…ストレージ
15…出力インターフェース
16…入力インターフェース
18…時計部
19…位置情報取得部
21…通信インターフェース
22…応答要求送信部
23…応答取得部
24…応答履歴管理部
25…時計部
26…蓄積部
27…端末側状態履歴取得部
28…架電率算出部
29…システム管理部
31…無線基地局
40…本体
40a〜c…収納空間
41a〜c…面ファスナー
42…ポケット
43a,43b…スペーサー
44…ポケット
45…両面ファスナーテープ
46…固定部材
46a〜d…凹部
47…ファスナー
48…放熱面
50…USBハブ
50a…ケーブル
50b…シガープラグ
51,51…バッテリー
52…電源ソケット
53…ターミネーター
54a〜c…電源ケーブル
66…固定部材
66a〜66d…凹部
66e…挿通孔
111…OS実行部
112…アプリケーション実行部
112a…通信監視部
112b…端末側応答部
112c…端末側記録部

Claims (8)

  1. 無線通信機能を備えた複数の情報処理端末を用いて、電波受信状況を計測する電波試験システムであって、
    無線通信基地局側から、調査対象となっている前記複数の情報処理端末に対して接続の可否を問い合わせる応答要求を送信する応答要求送信部と、
    前記各情報処理端末に備えられ、自機が接続可能である場合に、前記応答要求に対して接続可能である旨を応答する端末側応答部と、
    前記情報処理端末において、自機の現在位置及び現在時刻を相互に関連づけて蓄積する端末側記録部と、
    前記応答要求に対する前記各情報処理端末からの応答の有無を含む応答情報を取得する応答取得部と、
    前記応答要求送信部が前記応答要求を送信した時刻と、前記応答要求の送信先となった前記複数の情報処理端末に関する前記各応答情報とを関連づけて蓄積する応答履歴蓄積部と
    を備え、
    前記複数の情報処理端末は、各情報処理端末相互の位置関係を維持しつつ一括して移動させるための梱包用具内に収納されている
    ことを特徴とする電波試験システム。
  2. 前記梱包用具は、
    前記複数の情報処理端末が収納される収納空間と、
    前記収納空間内において、前記複数の情報処理端末相互の位置関係、及び各情報処理端末の姿勢を維持する固定手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電波試験システム。
  3. 前記固定手段は、前記複数の情報処理端末を、略同一上の平面内に配置して維持し、
    前記収納空間には、前記平面内に維持された前記複数の情報処理端末に対向配置され、外気に通じる放熱面が形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の電波試験システム。
  4. 前記固定手段は面状をなし、前記複数の情報処理端末が一方の平面内に配置されるとともに、反対側の平面内に前記複数の情報処理端末に電力を供給する電源装置が配置され、
    前記収納空間には、前記一方の平面、及び前記反対側の平面内に配置された前記複数の情報処理端末及び前記電源装置にそれぞれ対向配置され、外気に通じる放熱面が形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の電波試験システム。
  5. 無線通信機能を備えた複数の情報処理端末を用いて、電波受信状況を計測する電波試験方法であって、
    前記情報処理端末において端末側記録部が、自機の現在位置及び現在時刻を相互に関連づけて蓄積する端末側記録ステップと、
    無線通信基地局側から、応答要求送信部が、調査対象となっている前記情報処理端末に対して接続の可否を問い合わせる応答要求を送信する応答要求送信ステップと、
    前記情報処理端末が接続可能である場合に、前記情報処理端末において端末側応答部が、前記応答要求に対して接続可能である旨を応答する端末側応答ステップと、
    応答取得部が、前記応答要求に対する前記情報処理端末からの応答の有無を含む応答情報を取得する応答取得ステップと、
    応答履歴蓄積部が、前記応答要求送信部が前記応答要求を送信した時刻と、前記応答要求の送信先となった情報処理端末に関する前記応答情報とを関連づけて蓄積する応答履歴蓄積ステップと
    を備え、
    端末側記録ステップにおいて、前記複数の情報処理端末は、各情報処理端末相互の位置関係を維持しつつ一括して梱包用具内に収納されて移動されている
    ことを特徴とする電波試験方法。
  6. 請求項5に記載の電波試験方法に用いられる梱包用具であって、
    無線通信機能を備えた複数の情報処理端末が収納される収納空間と、
    前記収納空間内において、前記複数の情報処理端末相互の位置関係、及び各情報処理端末の姿勢を維持する固定手段と
    を備えることを特徴とする電波試験用梱包用具。
  7. 前記固定手段は、前記複数の情報処理端末を、略同一上の平面内に配置して維持し、
    前記収納空間には、前記平面内に維持された前記複数の情報処理端末に対向配置され、外気に通じる放熱面が形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の電波試験用梱包用具。
  8. 前記固定手段は面状をなし、前記複数の情報処理端末が一方の平面内に配置されるとともに、反対側の平面内に前記複数の情報処理端末に電力を供給する電源装置が配置され、
    前記収納空間には、前記一方の平面、及び前記反対側の平面内に配置された前記複数の情報処理端末及び前記電源装置にそれぞれ対向配置され、外気に通じる放熱面が形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の電波試験用梱包用具。
JP2016131328A 2015-12-18 2016-07-01 電波試験システム、電波試験方法及び電波試験用梱包用具 Active JP6271648B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015247538 2015-12-18
JP2015247538 2015-12-18

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017118479A JP2017118479A (ja) 2017-06-29
JP6271648B2 true JP6271648B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=59232368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016131328A Active JP6271648B2 (ja) 2015-12-18 2016-07-01 電波試験システム、電波試験方法及び電波試験用梱包用具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6271648B2 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05243412A (ja) * 1992-02-28 1993-09-21 Sumitomo Special Metals Co Ltd 半導体パッケージ
JPH0637694A (ja) * 1992-07-20 1994-02-10 Nec Corp 基地局用試験送受信機
JP3080530B2 (ja) * 1994-03-11 2000-08-28 アンリツ株式会社 無線端末試験装置
JP2852180B2 (ja) * 1994-03-23 1999-01-27 アンリツ株式会社 電波シールドボックス及びアンテナ校正方法
JPH0983464A (ja) * 1995-09-18 1997-03-28 Japan Radio Co Ltd 無線機試験方法
JPH11350817A (ja) * 1998-06-08 1999-12-21 Nec Eng Ltd 開き戸型カバーのロック装置
JP3297908B2 (ja) * 1998-07-01 2002-07-02 双葉工具株式会社 電磁波検査用器具
JP2000341225A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Japan Radio Co Ltd 試験装置
JP3886491B2 (ja) * 2001-08-30 2007-02-28 アンリツ株式会社 単一の自己補対アンテナを用いる無線端末試験装置
TWI491189B (zh) * 2013-08-15 2015-07-01 Urtn Inc A millimeter wave test fixture for an integrated circuit device
JP5580468B1 (ja) * 2013-12-01 2014-08-27 丸井 智敬 移動体の接近を電波で検知して鳴動する携帯無線機器の充電器。

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017118479A (ja) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chintalapudi et al. Monitoring civil structures with a wireless sensor network
JP5476880B2 (ja) 情報提供装置及び情報提供方法、コンピューター・プログラム、並びに無線通信装置
JP2017162440A (ja) ポータブルコンピュータ試験ツール用のクラウドサービス資産管理のためのシステム及び方法
CN105659633A (zh) 物联网事件管理系统以及方法
Al-Turjman Impact of user's habits on smartphones' sensors: An overview
US10791445B1 (en) System and method for measuring wave characteristics on a body of water
Weiss et al. A power-efficient wireless sensor network for continuously monitoring seismic vibrations
Zeng et al. Delay monitoring for wireless sensor networks: An architecture using air sniffers
JP6437152B1 (ja) 樹木見守りシステム
JP2019100914A (ja) 振動モニタリングシステム
CN107302572A (zh) 一种云监控中心的架构方法
JP5387010B2 (ja) ユーザ行動監視システム及びユーザ行動監視方法
CN105610878A (zh) 目录上传方法、数据发布方法、终端及服务器
JP5405817B2 (ja) 通信ネットワークシステム
JP2013242672A (ja) 計測システム
JP6271648B2 (ja) 電波試験システム、電波試験方法及び電波試験用梱包用具
Stamatescu et al. Evaluation of wireless sensor network monitoring for indoor spaces
JP2009177576A (ja) 無線ネットワーク提供システム、無線端末、サーバ、プログラム及びログ通知方法
JP2017120590A (ja) 情報端末、情報処理方法及び制御プログラム
JP2009111861A (ja) 無線通信システム及び無線端末装置
JP2008153858A (ja) 携帯無線通信装置、無線通信品質収集システム、及び、方法
CN109257240A (zh) 一种监测虚拟化网络功能单元性能的方法和装置
US20140115148A1 (en) Decommission of a Server in Wireless Environment
JP6301140B2 (ja) 防災監視設備管理システム
JP7024211B2 (ja) 携帯端末装置、中継装置、管理システム、通知方法、中継方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171010

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6271648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350