JP6271295B2 - 電力線搬送通信装置及びこれを備えた通信機能付電力量計 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、マルチキャリア通信信号を電力線搬送通信により送受信する電力線搬送通信装置に関する。
図6に示すように、商用電力は、柱上変圧器11により交流100V又は200Vに変換された上で低電圧配電系統である引込線電力線路12に供給される。この引込線電力線路12からは各分岐線電力線路13が分岐し、分岐線電力線路13を介して集合住宅等の各住戸に配電される。分岐線電力線路13にはコンセント14が設けられている。電気機器30は、コンセント14を介して引込線電力線路12及び分岐線電力線路13からなる電力供給線と接続し、商用電力の供給を受ける。
引込線電力線路12には電力を積算する電力量計が接続されており、各住戸の使用電力量の確認に利用されている。従来の電力量計は検針員による指示数の直接読み取りが不可欠であった。しかし、近年は、電力量計に使用電力量の通信機能が付加され、通信回線を利用して電力会社の電力量管理装置に使用電力量を送信する通信機能付電力量計20も普及しつつある。通信機能付電力量計20は、所謂スマートメータとも称されている。通信機能付電力量計20によれば、検針員による指示数の直接読み取りに依存せず、30分ごとのように短期的な時間区分ごとの使用電力量の把握が可能となり、細かい時間帯別料金の設定などの多様な電力供給メニューが提供容易となる。
使用電力量の通信方式はマルチホップ方式が有力である。すなわち、通信機能付電力量計20同士がバケツリレーにより使用電力量のデータを送信し、最終的にコンセントレータから電力管理装置へ送信する。一の通信機能付電力量計20は、計量した使用電力量のデータを近隣の他の通信機能付電力量計20に送信する。当該他の通信機能付電力量計20は、この使用電力量のデータを受信するとともに、自身が計量した使用電力量のデータを更に付加して、近隣の更に他の通信機能付電力量計20へ送信する。
通信回線は電力線が有力である。すなわち、通信機能付電力量計20は、PLC(Power Line Communication)機能を有するPLCモデム22に使用電力量のデータを送信する。或いは、通信機能付電力量計20自体が電力量計21の他にPLCモデム22を備える。PLCモデム22は、電力線搬送通信装置であり、商用電力に通信信号を重畳し、電力線を介して近隣の通信機能付電力量計20に情報を送信する。また、PLCモデム22は、商用電力から通信信号を分離することで近隣の通信機能付電力量計20の通信信号を受信する(例えば、特許文献1参照)。
PLCにおける変調方式はマルチキャリア方式が有力である。マルチキャリア方式は、使用電力量のデータをビット毎に別々の周波数に変調することで広帯域に離散させる。マルチキャリア方式としては、スペクトル拡散(SS方式)や直交周波数分割多重(OFDM方式)を挙げることができる。
特開2007−174546号公報
PLC技術及びマルチホップ方式による通信において、受信側のPLCモデム22は、引込線電力線路12と分岐線電力線路13を経て伝送された通信信号を近隣の通信機能付電力量計20から受信することになる。但し、分岐線電力線路13のコンセント14には、図6に示すように容量性負荷31を有する電気機器30が接続されることが想定される。そうすると、引込線電力線路12と分岐線電力線路13とからなる電力線経路は、引込線電力線路12のインダクタンス15と容量性負荷31のキャパシタンスが直列となったLC直列回路を構成することになる。
LC直列回路では、下記式(1)の周波数fでインダクタンス15と容量性負荷31との共振が起こす。そのため、この周波数fにおける直列のインピーダンスは下記式(2)のようにゼロとなってしまう。
Figure 0006271295
そうすると、図7に示すように、スペクトル拡散方式(SS方式)や直交周波数分割多重方式(OFDM方式)のマルチキャリア通信信号を伝送すると、上記式(1)を満たす周波数fが割り当てられたビット信号の信号強度が極端に減衰してしまうことになる。この場合、バリティビットを用いたエラー訂正機能が働いたり、最悪の場合にはエラー訂正すら不可能な通信エラーが発生したりする受信品質の低下を招来する。このような問題は、通信機能付電力量計20だけでなく、PLCモデム22を利用したパーソナルコンピュータ等のあらゆる電気機器に共通の問題である。
本発明の実施形態は、上記の課題を解消するために提案されたものであり、容量性負荷が接続されることにより発生する共振を抑制し、良好な通信を可能とする電力搬送通信装置及びこれを備えた通信機能付電力計を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、実施形態に係る電力線搬送通信装置は、インダクタンス成分及び容量成分を有する電力供給線を通信路として通信する電力線搬送通信装置であって、データをマルチキャリア通信信号に変調する送信手段と、マルチキャリア通信信号をデータに復調する受信手段と、前記電力供給線に接続され、前記送信手段のマルチキャリア通信信号を商用電力に重畳し、前記電力供給線を経たマルチキャリア通信信号を商用電力から抽出して前記受信手段へ供給する重畳分離手段と、前記電力供給線に接続され、前記電力供給線の線間容量と並列な抵抗性負荷と、を備えること、を特徴とする。
この電力線搬送通信装置は、使用電力量を計量する電力量計を備える通信機能付電力量計に適用するようにしてもよい。
本実施形態に係り、電力線路に接続される通信機能付電力量計の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る通信機能付電力量計が備える抵抗性負荷の抵抗値を可変させる構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る通信機能付電力量計が受信する通信信号の信号強度の改善を示す説明図である。 本実施形態に係る通信機能付電力量計の抵抗性負荷の抵抗値を可変させる動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る通信機能付電力量計が備える抵抗性負荷の第2の設置例を示すブロック図である。 従来の電力線路に接続される通信機能付電力量計の構成を示すブロック図である。 従来の通信機能付電力量計が受信する通信信号の信号強度を示す模式図である。
以下、本実施形態に係るPLCモデムを搭載した通信機能付電力量計について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、通信機能付電力量計20は、電力量計21とPLCモデム22を備えており、それぞれが分岐線電力線路13に接続されている。電力量計21とPLCモデム22は、使用電力量のデータを電力量計21からPLCモデム22に送信するために信号線で接続されている。
電力量計21は、分岐線電力線路13からコンセント14を介して電気機器30に供給された使用電力量を計量して定期タイミングでPLCモデム22に送信する。また、電力量計21は、使用電力量を視認可能に表示する。この電力量計21は、分岐線電力線路13に接続される電力測定部211と、電力測定部211と信号線で接続された制御部212と、制御部212とそれぞれ信号線で接続された通信部213及び表示部214とを備えている。
電力測定部211は、分岐線電力線路13からコンセント14を介して電気機器30に流れる電流を検出し、また使用される100V又は200Vの電圧を検出し、これら電流と電圧の乗算により瞬時電力量値を演算し、瞬時電力量値を時間積分して使用電力量を得る。電力測定部211の電圧及び電流の検出方法は、アラゴの円盤の原理を用いた誘導形であっても、分圧回路や変流器を用いて電子回路で取り扱い可能な電流及び電圧に入力変換するようにしてもよい。
制御部212は、所謂マイコン或いはコンピュータにより構成され、電力測定部211、通信部213、及び表示部214を制御する。すなわち、制御部212は、電力測定部211に電力の測定を指示する信号を出力する。制御部212は、指示信号の入力を契機に測定された使用電力量を電力測定部211から受け取ってデータ記憶領域に記憶しておく。また、制御部212は、定期タイミングを計時し、定期タイミングの到達により通信部213にデータ記憶領域に記憶していた使用電力量のデータをPLCモデム22に送信させる。更に、制御部212は、データ記憶領域に記憶している使用電力量を表示部214に表示させる。
通信部213は、所謂マイコン或いはコンピュータと通信インターフェースにより構成され、通信プロトコルに従って使用電力量をPLCモデム22に送信する。通信プロトコルは、例えばUSBプロトコルやTCP/IPプロトコル等に準拠する。表示部214は、所謂マイコン或いはコンピュータとLCD等のモニタで構成され、使用電力量を画面構成するRGBデータに描画し、モニタに表示する。
PLCモデム22は、マルチホップ方式及びマルチキャリア変調方式を用いた電力線搬送通信により使用電力量の通信信号を送受信する。このPLCモデム22は、通信信号の受信の際、引込線電力線路12と分岐線電力線路13に出現するLC直列回路が起こす共振による信号強度の減衰を抑制する。このPLCモデム22は、主に重畳分離部23と信号処理部26と抵抗性負荷27を備えている。
重畳分離部23は、コンデンサ231と1次トランス233及び2次トランス234を含んで構成される。コンデンサ231は、一端が分岐線電力線路13に接続されている。1次トランス233の一端はコンデンサ231の他端に接続され、他端は分岐線電力線路13に接続されている。2次トランス234は、PLCモデム22の弱電回路側を構成し、一端はグランドに落ちている。2次トランス234の他端は、送信側信号線24と受信側信号線25に接続されている。
送信側信号線24は、信号処理部26に収容され、変調部261に至る。受信側信号線25も同じく信号処理部26に収容され、復調部262に至る。この送信側信号線24には、送信アンプ241とスイッチ242が介在し、受信信号線25には、受信アンプ251が介在する。
抵抗性負荷27は、受信信号線25に一端が接続され、他端が基準電位に接続されている。この抵抗性負荷27には、信号処理部26からの制御信号にて抵抗値が制御される。具体的には、信号処理部26には、復調部262が復調した通信信号を参照する判定部28が備えられ、判定部28による通信信号の判定に応じて抵抗性負荷27に制御信号が入力される。
各部について詳細に説明すると、重畳分離部23は、通信信号を分岐線電力線路13に重畳し、また分岐線電力線路13を通じて送られてきた通信信号を分岐線電力線路13から抽出する。すなわち、コンデンサ231は、通信信号の搬送波が存在する周波数帯で低インピーダンスであり、商用周波数で高インピーダンスとなっており、商用周波数のPLCモデム22側へ流入を阻止する。結合回路232は、2次トランス234に入力された通信信号を1次トランス233側で重畳し、1次トランス233を流れる通信信号を商用周波数から抽出して2次トランス234へ伝送する。
信号処理部26の変調部261は、電力量計21から受け取った使用電力量のデータ、及び他の機器からマルチホップ方式で受け取った使用電力量のデータを合わせて通信信号に変調して重畳分離部23を介して送信する。この変調部261は、マルチキャリア変調方式が直交周波数分離多重伝送方式(OFDM伝送方式)の場合、使用電力量のシリアルなデータをパラレルなビット情報に並べ直し、各ビット情報を別々の周波数であるサブキャリアに割り当て、ビット情報に合わせてサブキャリアを位相シフトキーイングや振幅シフトキーイング等により変調した後、逆フーリエ変換により時間領域に直した合成歪み波を生成する。使用される各周波数は直交関係を持たせてオーバーラップさせる。
また、信号処理部26の復調部262は、引込線電力線路12と分岐線電力線路13から重畳分離部23を介して受信した通信信号を使用量電力量のデータに復調する。復調部262は、変調部261の逆処理を行う。すなわち、フーリエ変換によって各周波数に割り当てられたサブキャリアに分解し、サブキャリアをビット情報に復調した後、シリアルデータに変換する。
抵抗性負荷27は、判定部28の制御信号に応じてその抵抗値が制御される可変抵抗である。例えば、図2に示すように、抵抗性負荷27は、ラダー抵抗回路で構成されている。2段のラダー抵抗を例にすると、簡単には、第1のラダー抵抗271と第2のラダー抵抗272が直列に接続され、第1のラダー抵抗271の他端が受信側信号線25に接続され、第2のラダー抵抗272の他端が基準電位に接続されている。また、第1のラダー抵抗271と並列にスイッチ273が設けられている。このスイッチ273は、例えば半導体スイッチやリレースイッチであり、判定部28の制御信号の入力によって開閉する。
この抵抗性負荷27による作用を説明する。まず、この抵抗性負荷27は、結合回路232により非接触であるものの、電気的には分岐線電力線路13に一端が接続されて他端が基準電位に接続されている。すなわち、引込線電力線路12のインダクタンス15に対して容量性負荷31と抵抗性負荷27がそれぞれ直列に接続され、容量性負荷31と抵抗性負荷27とは電気的に並列の関係となっている。
そうすると、インダクタンス15を含む引込線電力線路12及び容量性負荷31と抵抗性負荷27を含む分岐線電力線路13を合わせた電力線路のインピーダンスZは、インダクタンス15をL、容量性負荷31のコンダクタンスをC、抵抗性負荷27のインピーダンスをRとすると、以下式(3)のように表すことができ、更に以下式(4)のように変形することができる。尚、インピーダンスZは、LC直列回路における特性インピーダンス、すなわち当該回路に流れる共振時の電流と容量性負荷31とインダクタンス15の電圧の比である。kは、抵抗Rによって変わるパラメータであり、xは特定周波数を規格化した周波数のパラメータである。
Figure 0006271295
上記式(4)に基づき、インピーダンスZの絶対値の2乗を計算すると、次式(5)となる。
Figure 0006271295
上記式(5)により、インピーダンスZの絶対値の2乗が最小となるパラメータxを求めると以下式(6)となる。
Figure 0006271295
更に、上記式(6)を満たすとき、インピーダンスZの絶対値の2乗は次式(7)となる。
Figure 0006271295
この上記式(7)によれば、以下式(8)のとき、最小となるインピーダンスZの絶対値の2乗は最大となり、以下式(9)となる。
Figure 0006271295
すなわち、図3に示すように、上記式(8)より以下式(10)で表す抵抗値Rを有する抵抗性負荷27を設けることで、共振周波数ではインピーダンスがゼロにならずに最大限向上し、この共振周波数で搬送するビット信号の信号強度の減衰を抑えることができる。
Figure 0006271295
但し、容量性負荷31のコンダクタンスCは絶えず一定とは限らない。すなわち、容量性負荷31のコンダクタンスCはコンセント14に接続される電気機器30により変わり得る。そこで、判定部28は、受信品質の低下を判定し、通信信号の受信品質が低下すると、抵抗性負荷27の抵抗値を変化させ、受信品質の改善を試みる。すなわち、抵抗性負荷27の抵抗値を変化させて上記式(10)の抵抗値Rに近い抵抗値を探索する。
図4は、判定部27の動作を示すフローチャートである。まず、判定部28は、スイッチ273を開状態にしておき、抵抗性負荷27の第1のラダー抵抗271と第2のラダー抵抗272が電気的に直列接続となるようにしておき、抵抗性負荷27の抵抗値をRa(=R1+R2)にしておく(ステップS01)。抵抗値Raは、抵抗値Rb(=R2)よりも高い値となる。
次に、定期タイミングでマルチホップ方式における通信前段の通信機能付電力量計20から通信信号を受信したか判断する(ステップS02)。受信していないと判断された場合は、通信不能により受信品質の低下と判断する(ステップS02,No)。PLCモデム22が当該通信信号の受信に成功したと判断された場合(ステップS02,Yes)、復調部262は其の通信信号を使用電力量のデータに復調する(ステップS03)。判定部28は、復調部26により復調された使用電力量のデータの誤り検出及び誤り訂正を行う(ステップS04)。
使用電力量のデータに誤りが検出された場合(ステップS04,No)、判定部28は、受信品質の低下と判定する(ステップS02又はS04,共にNo)。すなわち、受信品質とは、使用量電力量のデータの欠損や誤りの存在、更には通信可否を指し、受信品質の低下とは、その欠損や誤りの発生、更には通信不能状態をいう。尚、誤り検出や誤り訂正は、例えば電力量計20の制御部212が使用電力量のデータに付帯させるバリティビットを用いればよい。
受信品質の低下と判定された場合(ステップS02又はS04,共にNo)、抵抗性負荷27の抵抗値をRb(=R2)に変化させる(ステップS05)。すなわち、スイッチ273を閉状態にし、受信側信号線25上の信号を第1のラダー抵抗271を介さずに第2のラダー抵抗272へバイパスする。ここで、判定部28は、抵抗性負荷27の抵抗値は高い方から低い方へ変化させることが望ましい。抵抗値が低いと、其れ自体が信号の減衰原因になり得るためである。
この通信機能付電力量計20は全体として次のように動作する。まず、1つ前段の通信機能付電力量計20では、使用電力量が計測され、PLCモデム22により定期のタイミングで其の使用電力量が通信信号に変調され、分岐線電力線路13に重畳される。これにより、通信信号は、1つ後段の通信機能付電力量計20に向けて送信される。
通信信号は、インダクタンス15を有する引込線電力線路12と容量性負荷31が接続された分岐線電力線路13を経て、後段の通信機能付電力量計20に至る。この通信機能付電力量計20では、重畳分離部23により商用周波数がカットされて、通信信号が載った周波数帯のみが受信側信号線25に入力される。送信側信号線25には、送信スイッチ242が受信タイミングで開状態にされており、通信信号が入力されない。受信側信号線25に入力された通信信号は、受信アンプ251で増幅された上で復調部262に入力される。
このとき、受信側信号線25には、一端が基準電位に接続された抵抗性負荷27が接続されており、インダクタンス15と容量性負荷31が直列となった電路には、抵抗性負荷27が容量性負荷31と並列に接続されたのと等価となる。そのため、インダクタンス15と容量性負荷31が直列に接続されることにより発生する共振周波数でのインピーダンスの低下は抑制され、この共振周波数の信号強度も低下が抑制されている。
信号強度に極端な低下の無い通信信号は、復調部262により使用電力量のデータに復調される。使用電力量のデータが復調されると、インダクタンス15と容量性負荷31の特性インピーダンスと抵抗性負荷27とに整合が取れていなかった場合に備えて、判定部28が受信品質の低下を判定する。換言すれば、電力線路に共振が発生していないか、また共振により共振周波数の信号強度が低下していないか判定する。判定の結果、受信品質が低下していれば、抵抗性負荷27の抵抗値を高い方から低い方へ変更しておく。
すなわち、抵抗性負荷27のスイッチ273を閉状態とし、第2のラダー抵抗272と直列な第1のラダー抵抗271のみを回避し、第2のラダー抵抗272のみを受信側信号線25にバイパスする。
一方、当該後段の通信機能付電力量計20において、電力量計21は、この通信機能付電力量計20が接続されている分岐線電力線路13の電流及び電圧を検出し、乗算により瞬時電力値を求め、時間積分により使用電力量を測定している。そして、定期タイミングを計時し、定期タイミングが到達すると、使用電力量のデータをPLCモデム22に送信する。
PLCモデム22では、変調部261が前段の通信機能付電力量計20が出力した使用電力量のデータと電力量計21から送信されてきた使用電力量のデータを纏めて通信信号に変調する。そして、変調部261は、信号処理部26が送信スイッチ242を閉状態にしたタイミングで送信側信号線24に通信信号を送出する。この通信信号は、送信アンプ241で増幅されて送信スイッチ242を通り、重畳分離部23で分岐線電力線路13に重畳される。
分岐線電力線路13に重畳された通信信号は、引込線電力線路12を経由して更に後段の通信機能付電力量計20に受信され、やがてはコンセントレータ(図中不示)に集約される。
以上のように、PLCモデム22は、電力線搬送通信装置として、分岐線電力線路13に接続され、容量性負荷31と並列な抵抗性負荷27を備えるようにした。これにより、インダクタンス15を有する引込線電力線路12と容量性負荷31が接続される分岐線電力線路13を介してマルチキャリア通信信号が送信されてきても、抵抗性負荷27が当該通信信号に共振による信号強度の落ち込みが発生するのを抑制しており、良好な通信信号の受信が可能となる。尚、線間容量としては、容量性負荷31に限らず、線間に発生する浮遊容量も含まれ、このPLCモデム22は、これら線間容量に対して有効であり、良好な通信信号の受信が可能となる。
また、PLCモデム22の重畳分離部23は、分岐線電力線路13側に接続される1次トランス233と、送信手段たる変調部261及び受信手段たる復調部262が接続される2次トランス234を備えるが、本実施形態では、抵抗性負荷27は2次トランス262側に接続されるようにした。これにより、抵抗性負荷27は弱電回路に対応する素子であれば足り、コスト削減及び信頼性の向上を図ることができる。但し、100V又は200Vの商用電圧に耐え得る抵抗を設けるようにしてもよく、図5に示すように、容量性負荷31と並列であれば、分岐線電力線路13側に設けてもよい。
この抵抗性負荷27は、2次トランス234と復調部262とを接続する受信側信号線25に設けられ、復調部262及び容量性負荷31と並列であるようにした。送信側は低インピーダンスであることが望ましいが、受信側は共振の影響を受けて受信品質が低下することを阻止しなければならない。そのため、適材適所な抵抗性負荷27の配置となり煩雑な回路構成を避けながらも良質な電子回路を構成することができる。
また、この抵抗性負荷27を抵抗値可変とした。更に、受信品質を判定し、判定結果に応じて抵抗性負荷27の抵抗値を変更する判定部28を備えるようにした。このため、容量性負荷31のキャパシタンスが不明であっても、適切な抵抗値を設定でき、電力線路の共振によるインピーダンスの低下、ひいては信号強度の低下を効果的に抑制することが可能となる。
尚、本実施形態では抵抗性負荷27を2段階に変更可能としたが、更に多段階に変更可能としてもよい。そして、変更後も受信品質が低下している場合には、更に抵抗値を変更するようにしてもよい。また、抵抗性負荷27は、ラダー抵抗回路に限らず、可変抵抗であればよい。例えば、抵抗性負荷27をCdSフォトカプラとし、判定部28の制御信号をLEDの照度に変換してCdSフォトカプラに照射するようにしてもよい。
また、本実施例において、抵抗性負荷27は、第1のラダー抵抗器271、第2のラダー抵抗器272の2つの抵抗器、および1つのスイッチ273から構成されるものとしたが、当該数量を超える数の抵抗器およびスイッチにて構成されるものとし、より多くの抵抗値に可変できるものとしてもよい。
この判定部28は、受信品質が低いと抵抗性負荷27の抵抗値を高い方から低い方に下げるようにした。これにより、抵抗値が低く、其れ自体が信号の減衰になることを抑えることもできる。
また、判定部28は、定期タイミングでのマルチキャリア通信信号の受信成否により受信品質を判定し、またマルチキャリア通信信号の誤り検出結果により判定するようにした。通信機能付電力量計20の場合には、使用電力量の通信タイミングが定期的であるので、このタイミングの定期性を利用して簡便に受信品質を判定することができる。
但し、判定部28は、品質判定信号を電力線路に送出し、電力線路のインピーダンスに基づき受信品質を判定するようにしてもよい。すなわち、本実施形態では、通信信号の受信を契機として受動的に電力線路の共振を検出するようにしたが、判定部28が能動的に電力線路の共振を検出するようにしてもよい。例えば、判定部28は、受信品質判定用の信号を生成し、重畳分離部23で電力線路に重畳させる。そして、判定部28は、信号の他の機器への到達状況や、信号送出に伴い電力線路のインピーダンスを判定し、高インピーダンスであると共振発生とみなして抵抗性負荷27の抵抗値を下げるようにする。
また、抵抗性負荷27は、制御された抵抗値を持続させ、次に通信信号の受信品質が低下したと判断された場合に、初期の抵抗値に戻されるよう判定部28に制御される構成としてもよいし、また、判定部28にて時間監視を行い、一定時間(例えば1時間乃至数時間)経過したと判断された場合に、初期の抵抗値に戻されるよう判定部28に制御される構成としてもよい。
この電力線搬送通信装置であるPLCモデム22は、以上のように、分岐線電力線路13に接続されて使用電力量を計量する電力量計21を備え通信機能付電力量計20に好適である。但し、電力量計21とPLCモデム22とは別体でありUSBケーブル等により接続して使用する態様、PLCモデム22を備える通信機能付電力量計20、或いは電力量計21と対にして使用する以外にもパーソナルコンピュータ等の他の電気機器と組み合わせて使用可能であることも言うまでもない。
また、PLCモデム22が送受信するデータとしては、短期的な時間区分での使用電力量以外にも、積算電力量、電流値、電圧値、無効電力等のように広く電力関連情報が含まれ、更に需要家を特定する情報も含まれるものである。
(その他の実施の形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。具体的には、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
11 柱状変圧器
12 引込線電力線路
13 分岐線電力線路
14 コンセント
15 インダクタンス
20 通信機能付電力量計
21 電力量計
211 電力測定部
212 制御部
213 通信部
214 表示部
22 PLCモデム
23 重畳分離部
231 コンデンサ
232 結合回路
233 1次トランス
234 2次トランス
24 送信側信号線
241 送信アンプ
242 送信スイッチ
25 受信側信号線
251 受信アンプ
26 信号処理部
261 変調部
262 復調部
27 抵抗性負荷
271 第1のラダー抵抗
272 第2のラダー抵抗
273 スイッチ
28 判定部
30 電気機器
31 容量性負荷

Claims (8)

  1. インダクタンス成分及び容量成分を有する電力供給線を通信路として通信する電力線搬送通信装置であって、
    データをマルチキャリア通信信号に変調する送信手段と、
    マルチキャリア通信信号をデータに復調する受信手段と、
    前記電力供給線に接続され、前記送信手段のマルチキャリア通信信号を商用電力に重畳し、前記電力供給線を経たマルチキャリア通信信号を商用電力から抽出して前記受信手段へ供給する重畳分離手段と、
    前記電力供給線に接続され、前記電力供給線の線間容量と並列な抵抗性負荷と、
    を備えること、
    を特徴とする電力線搬送通信装置。
  2. 前記重畳分離手段は、
    前記電力供給線側に接続される1次トランスと、
    前記送信手段及び前記受信手段が接続される2次トランスと、
    前記電力供給線と前記1次トランスとの間に接続され、通信信号の搬送波が存在する周波数帯で低インピーダンスとなり商用周波数で高インピーダンスとなるコンデンサと、
    を含み、
    前記抵抗性負荷は、前記2次トランス側に接続されていること、
    を特徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置。
  3. 前記抵抗性負荷は、前記2次トランスと前記受信手段とを接続する信号線に設けられ、前記受信手段及び容量成分を有する負荷と並列であること、
    を特徴とする請求項2記載の電力線搬送通信装置。
  4. 前記抵抗性負荷は、抵抗値が可変であり、
    受信品質を判定し、判定結果に応じて前記抵抗性負荷の抵抗値を変更する判定手段を更に備えること、
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電力線搬送通信装置。
  5. 前記判定手段は、前記受信品質が低いと判断した場合に、前記抵抗性負荷の抵抗値を高抵抗値から低抵抗値に変化させるよう制御すること、
    を特徴とする請求項4記載の電力線搬送通信装置。
  6. 前記判定手段は、定期タイミングでの前記マルチキャリア通信信号の受信成否及びデータの誤り発生により前記受信品質を判定すること、
    を特徴とする請求項4又は5記載の電力線搬送通信装置。
  7. 前記判定手段は、品質判定信号を電力線路に送出し、電力線路のインピーダンスに基づき前記受信品質を判定すること、
    を特徴とする請求項4又は5記載の電力線搬送通信装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の電力線搬送通信装置と、
    前記分岐線電力線路に接続され、使用電力量を計量する電力量計と、
    を備え、
    前記送信手段は、前記電力量計が測定した電力量をマルチキャリア通信信号に変調して前記重畳分離手段に送出すること、
    を特徴とする通信機能付電力量計。
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