JP6271138B2 - 制震装置 - Google Patents
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Description
これら第1および第2の躯体側部材にそれぞれ設けられた複数の相対変位部材、並びにこれら複数の相対変位部材の間に介在して取付けられた粘弾性体を有し、この粘弾性体の変形により前記第1の躯体側部材と第2の躯体側部材との相対変位を許容する粘弾性ダンパー機構と、
前記第1および第2の躯体側部材の間に設けられて互いに摩擦接触する複数の接触部材を有しこの接触部材間の最大静止摩擦力を超える外力が作用すると前記複数の接触部材の相対移動を許容し第1の躯体側部材と第2の躯体側部材の相対変位に対して前記粘弾性ダンパー機構の前記複数の相対変位部材の間の変位を緩和する摩擦ダンパー機構
とを備えた制震装置において、
前記粘弾性ダンパー機構の前記相対変位部材の相互の回転を抑制する回転抑制機構が設けられている。
このように粘弾性ダンパー機構と摩擦ダンパー機構とを併用したため、小変形時から大変形時まで安定した減衰効果を発揮できる。
このように回転抑制機構を係合片とした場合、簡単な構成で、粘弾性部材にねじりを与える力が作用することを防止できる。
前記回転抑制機構が,前記粘弾性ダンパー機構における前記複数の相対変位部材のうちのいずれかに設けられて、前記複数の相対変位部材のうちの他の相対変位部材に係合する係合片である場合、前記係合片は、前記中央プレートに前記前後プレートの上縁に沿って設けられる。
この構成の場合に、前記中央プレートおよび前記一対の前後プレートは、前記第1および第2の躯体側部材にそれぞれ摩擦接触してこれら中央プレートおよび前後プレートまたは第1および第2の躯体側部材に設けられた長孔に挿通されたボルトにより前記第1および第2の躯体側部材に結合され、
前記中央プレートおよび前記一対の前後プレートが前記摩擦ダンパー機構における前記接触部材と前記粘弾性ダンパー機構における前記相対変位部材とを兼ねる。
前記回転抑制機構が、前記第1または第2の躯体側部材に設けられて前記粘弾性ダンパー機構におけるいずれかの相対変位部材に係合する係合片である場合、前記係合片は、前記第1の躯体側部材および第2の躯体側部材に設けられ、前記第1の躯体側部材と第2の躯体側部材との相対的な回転により前記中央プレートの上縁および前記前後プレートの下縁に接触可能とされる。
この発明の他の制震装置は、建物における震動で相対変位する一方および他方の部分にそれぞれ取付けられる第1および第2の躯体側部材と、これら第1および第2の躯体側部材にそれぞれ設けられた複数の相対変位部材、並びにこれら複数の相対変位部材の間に介在して取付けられた粘弾性体を有し、この粘弾性体の変形により前記第1の躯体側部材と第2の躯体側部材との相対変位を許容する粘弾性ダンパー機構と、前記第1および第2の躯体側部材の間に設けられて互いに摩擦接触する複数の接触部材を有しこの接触部材間の最大静止摩擦力を超える外力が作用すると前記複数の接触部材の相対移動を許容し第1の躯体側部材と第2の躯体側部材の相対変位に対して前記粘弾性ダンパー機構の前記複数の相対変位部材の間の変位を緩和する摩擦ダンパー機構とを備えた制震装置において、前記粘弾性ダンパー機構の前記相対変位部材の相互の回転を抑制する回転抑制機構が設けられ、この回転抑制機構が、前記第1または第2の躯体側部材に設けられて前記粘弾性ダンパー機構におけるいずれかの相対変位部材に係合する係合片であり、前記複数の相対変位部材は、互いに隙間を介して対面し一端で互いに結合された一対の前後プレートと、これら前後プレートの前記隙間に介在した中央プレートとであり、この中央プレートの両面と前記両前後プレートとの隙間にそれぞれ介在して前記中央プレートと前記前後プレートとに固定された複数の粘弾性体とを有し、前記係合片が、前記第1の躯体側部材および第2の躯体側部材に設けられ、前記第1の躯体側部材と第2の躯体側部材との相対的な回転により前記中央プレートの上縁および前記前後プレートの下縁に接触可能であるため、小変形時から大変形時まで安定した減衰効果を発揮でき、かつ粘弾性体にねじりが生じて損傷することが防止できる。
また、粘弾性ダンパー機構Aの前後プレート6,6に対応して、プレートからなる第2の躯体側部材9が備えられ、この躯体側部材が溶接などにより下剛体4に一体的に取り付けられている。
ho =HP (1−cosθ)………(1)
で与えられる。
2…制震パネル
3…上剛体(一方の部材)
4…下剛体(他方の部材)
5…中央プレート(相対変位部材)(接触部材)
6…前後プレート(相対変位部材)(接触部材)
7…粘弾性体
8…第1の躯体側部材(接触部材)
9…第2の躯体側部材(接触部材)
10…長孔
11…ボルト
11a…軸部
15…回転抑制機構
15a…係合片
A…粘弾性ダンパー機構
B…摩擦ダンパー機構
Claims (4)
- 建物における震動で相対変位する一方および他方の部分にそれぞれ取付けられる第1および第2の躯体側部材と、
これら第1および第2の躯体側部材にそれぞれ設けられた複数の相対変位部材、並びにこれら複数の相対変位部材の間に介在して取付けられた粘弾性体を有し、この粘弾性体の変形により前記第1の躯体側部材と第2の躯体側部材との相対変位を許容する粘弾性ダンパー機構と、
前記第1および第2の躯体側部材の間に設けられて互いに摩擦接触する複数の接触部材を有しこの接触部材間の最大静止摩擦力を超える外力が作用すると前記複数の接触部材の相対移動を許容し第1の躯体側部材と第2の躯体側部材の相対変位に対して前記粘弾性ダンパー機構の前記複数の相対変位部材の間の変位を緩和する摩擦ダンパー機構
とを備えた制震装置において、
前記粘弾性ダンパー機構の前記相対変位部材の相互の回転を抑制する回転抑制機構が設けられ、
この回転抑制機構が、前記粘弾性ダンパー機構における前記複数の相対変位部材のうちのいずれかに設けられて、前記複数の相対変位部材のうちの他の相対変位部材に係合する係合片であり、
前記複数の相対変位部材は、互いに隙間を介して対面し一端で互いに結合された一対の前後プレートと、これら前後プレートの前記隙間に介在した中央プレートとであり、この中央プレートの両面と前記両前後プレートとの隙間にそれぞれ介在して前記中央プレートと前記前後プレートとに固定された複数の粘弾性体とを有し、
前記係合片が、前記中央プレートに前記前後プレートの上縁に沿って設けられている、 制震装置。 - 請求項1に記載の制震装置において、前記係合片が、前記中央プレートに前記前後プレートの上縁に沿って複数設けられ、かつ前記係合片が切り起こし片である制震装置。
- 請求項1または請求項2に記載の制震装置において、
前記中央プレートおよび前記一対の前後プレートは、前記第1および第2の躯体側部材にそれぞれ摩擦接触してこれら中央プレートおよび前後プレートまたは第1および第2の躯体側部材に設けられた長孔に挿通されたボルトにより前記第1および第2の躯体側部材に結合され、
前記中央プレートおよび前記一対の前後プレートが、前記摩擦ダンパー機構における前記接触部材と前記粘弾性ダンパー機構における前記相対変位部材とを兼ね、
前記回転抑制機構は、前記中央プレートに設けられて前記前後プレートに係合する係合片により構成される、
制震装置。 - 建物における震動で相対変位する一方および他方の部分にそれぞれ取付けられる第1および第2の躯体側部材と、
これら第1および第2の躯体側部材にそれぞれ設けられた複数の相対変位部材、並びにこれら複数の相対変位部材の間に介在して取付けられた粘弾性体を有し、この粘弾性体の変形により前記第1の躯体側部材と第2の躯体側部材との相対変位を許容する粘弾性ダンパー機構と、
前記第1および第2の躯体側部材の間に設けられて互いに摩擦接触する複数の接触部材を有しこの接触部材間の最大静止摩擦力を超える外力が作用すると前記複数の接触部材の相対移動を許容し第1の躯体側部材と第2の躯体側部材の相対変位に対して前記粘弾性ダンパー機構の前記複数の相対変位部材の間の変位を緩和する摩擦ダンパー機構
とを備えた制震装置において、
前記粘弾性ダンパー機構の前記相対変位部材の相互の回転を抑制する回転抑制機構が設けられ、
この回転抑制機構が、前記第1または第2の躯体側部材に設けられて前記粘弾性ダンパー機構におけるいずれかの相対変位部材に係合する係合片であり、
前記複数の相対変位部材は、互いに隙間を介して対面し一端で互いに結合された一対の前後プレートと、これら前後プレートの前記隙間に介在した中央プレートとであり、この中央プレートの両面と前記両前後プレートとの隙間にそれぞれ介在して前記中央プレートと前記前後プレートとに固定された複数の粘弾性体とを有し、
前記係合片が、前記第1の躯体側部材および第2の躯体側部材に設けられ、前記第1の躯体側部材と第2の躯体側部材との相対的な回転により前記中央プレートの上縁および前記前後プレートの下縁に接触可能である、
制震装置。
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