JP6270908B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、レーダ波の送受信により移動体の外部に存在する目標との相対速度や距離を検出するレーダ装置に関するものである。
従来のレーダ装置では、図6に示すように三角波状の変調信号により周波数を変調させ周波数が一つの周期で増減を繰り返す送信信号を、レーダ波として送信している。このレーダ波に対する目標からの反射波を受信して受信信号を発生するとともに、受信信号を送信信号とミキシングすることによりビート信号を発生させている。そして、このビート信号の周波数(以下、周波数ピークと称す)を、送信信号の周波数が増加するアップチャープ時及び周波数が減少するダウンチャープ時の掃引ごとに特定する。
この特定されたアップチャープ時の周波数ピークfu及びダウンチャープ時の周波数ピークfdに基づいて、下式(1)、(2)(または下式(3)、(4))を用いて、目標との距離Rや相対速度Vを算出する。ここで相対速度Vは離反する場合は正の値であり、接近する場合は負の値である。
Figure 0006270908
ここで、Bは送信信号の周波数変位幅、fは送信信号の中心周波数、Tはアップチャープ時もしくはダウンチャープ時の各変調時間、cは光速を表す。
以上のように、従来のレーダ装置では、アップチャープ時及びダウンチャープ時の周波数ピークfu、fdの対応付けにより、目標の距離R及び相対速度Vを検出可能である。
ただし、アップチャープ・ダウンチャープのそれぞれで得られた周波数ピークは同一目標の周波数ピークだとしても、ドップラシフトによるオフセットを生じている。特に、複数目標、すなわち周波数ピークが複数存在する環境においては、アップチャープ時のどの周波数ピークがダウンチャープ時の周波数ピークに対応するかの判定が必要となり、その判定は極めて困難である。
この対策として、以下のような方法が開示されている(例えば特許文献1〜3参照)。
特許文献1では、アップチャープ時及びダウンチャープ時に得られた周波数ピークの対応付けにおいて、変調時間ごとに得られた周波数ピークを昇順に並べ、並びが保存される
ようにアップチャープ・ダウンチャープで得られた周波数ピークの対応付けを実施している。これにより、複数の目標環境に対応することができる。
しかしながら、この方法ではアップチャープ又はダウンチャープいずれかに目標以外の不要信号成分による周波数ピークが存在する場合、すなわち目標の探知状況がアップチャープとダウンチャープで異なり周波数ピークの数が合わない場合、周波数ピークの対応付け(以下、ペアリングと称す)が正確でなくなる可能性が高い。
特許文献2では、複数の目標物に関して検出されたアップチャープ時の周波数ピークとダウンチャープ時の周波数ピークとを各々の周波数ピークがもつ特徴量の差分のマハラノビス距離を用いて、アップチャープ時の周波数ピークとダウンチャープ時の周波数ピークのペアリングを行っている。しかしながらこの方法では、特徴量の差分がガウス分布に従わない場合はペアリングに失敗してしまう恐れがある。
一方、特許文献3では、アップチャープ・ダウンチャープごとに得られる周波数ピークを直接追尾し、時間方向に相関のとれた周波数ピーク時系列データを用いて、目標の距離と速度を算出している。
しかしながら、この方法では、似たような距離・速度に複数の目標がある場合には周波数ピークの追尾に失敗してしまい、目標の検知を正確に行えない恐れがある。
特開平5−142337号公報 特許第5709476号公報 特開2010-19824号公報
上述したように、特許文献1〜3に開示された従来の方法では、多目標環境や目標以外の不要信号成分による周波数ピークが存在する場合において周波数ピークの対応付けが正確でなくなる可能性が高いという課題があった。
また、特許文献3に開示された従来の方法では、似たような距離・速度・位置に複数目標がある場合には周波数ピークの追尾に失敗してしまい目標の検知を正確に行えない恐れがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、周波数ピークの識別結果を用いることで、より正確な周波数ピークのペアリングを行い、誤ペアリングによる誤検出を低減したレーダ装置を提供することを目的としている。
この発明に係るレーダ装置は、周波数が一定の変調幅で周期的に増減する送信信号を発生し、送信信号を空間に放射する送信手段と、目標に反射された送信信号を受信して受信信号を取得し、受信信号と送信信号とを混合してビート信号を生成する受信手段と、送信信号の周波数が上昇するアップチャープ時のビート信号の周波数分布からアップチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定し、送信信号の周波数が下降するダウンチャープ時のビート信号の周波数分布からダウンチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定する周波数ピーク生成手段と、周波数ピーク生成手段で特定された周波数ピークが持つ一つまたは複数の特徴量から周波数ピークのカテゴリを複数の周波数ピークカテゴリとして識別して、そのカテゴリ情報を周波数ピークに付与する周波数ピークカテゴリ識別手段と、アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークとダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークを周波数ピークカテゴリ識別手段が識別した周波数ピークカテゴリに従ってペアリングして、同一目標を判定するようにした周波数ピークペアリング手段とを備えたものである。
また、この発明に係るレーダ装置は、周波数が一定の変調幅で周期的に増減する送信信号を発生し、送信信号を空間に放射する送信手段と、目標に反射された送信信号を受信して受信信号を取得し、受信信号と送信信号とを混合してビート信号を生成する受信手段と、送信信号の周波数が上昇するアップチャープ時のビート信号の周波数分布からアップチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定し、送信信号の周波数が下降するダウンチャープ時のビート信号の周波数分布からダウンチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定する周波数ピーク生成手段と、周波数ピーク生成手段で特定された周波数ピークが持つ一つまたは複数の特徴量から周波数ピークのカテゴリを複数の周波数ピークカテゴリとして識別して、そのカテゴリ情報を周波数ピークに付与する周波数ピークカテゴリ識別手段と、複数個のアップチャープ期間に渡ってアップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークに対して追尾処理を行い、この追尾処理では周波数ピークカテゴリ識別手段により付与された周波数ピークカテゴリに従って周波数ピークの相関をとり、追尾処理で相関の取れた周波数ピークからアップチャープ時の周波数ピーク時系列データを生成するアップチャープ用周波数ピーク追尾手段と、アップチャープ時の周波数ピーク時系列データから目標のアップチャープ時の距離及び距離変化率をアップチャープ目標として算出するアップチャープ用目標検出手段と、複数個のダウンチャープ期間に渡ってダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークに対して追尾処理を行い、この追尾処理では周波数ピークカテゴリ識別手段により付与された周波数ピークカテゴリに従って周波数ピークの相関をとり、追尾処理で相関のとれた周波数ピークからダウンチャープ時の周波数ピーク時系列データを生成するダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段と、ダウンチャープ時の周波数ピーク時系列データから目標のダウンチャープ時の距離及び距離変化率をダウンチャープ目標として算出するダウンチャープ用目標検出手段と、アップチャープ用目標検出手段が算出したアップチャープ目標とダウンチャープ用目標検出手段が算出したダウンチャープ目標とが同一の目標に対応するものか否かを判定する同一目標判定手段を備えたものである。
この発明は上記のように構成したので、多目標がある環境であっても、周波数ピークのペアリングの精度を高め、誤ペアリングにより目標の誤検知を低減することで、正確に目標との距離および相対速度を算出することができるレーダ装置が得られる。
この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るレーダ装置に使用されるカテゴリ間類似度を説明した図である。 この発明の実施の形態1に係るレーダ装置における送信信号の信号パターンの一例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。 図4中のアップチャープ用周波数ピーク追尾手段及びダウンチャープ周波数ピーク追尾手段の構成を示す図である 従来およびこの発明の実施の形態に係るレーダ装置における送信信号の信号パターンと送受信信号の搬送波周波数の変化、及びビート信号のビート周波数の変化を示す図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置を図1から図3及び図6に基づいて詳細に説明する。ここでは特にFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダ装置について説明する。 図1はこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すようにレーダ装置は、周波数が一定の変調幅で周期的に増減する送信信号を発生して空間に放射する送信手段1、送信手段1からの送信信号が目標に反射された受信信号を受信して、この受信信号と送信手段1からの送信信号とを混合してビート信号を生成する受信手段2、送信信号の周波数が上昇するアップチャープ時と送信信号の周波数が下降するダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークを特定する周波数ピーク生成手段3、周波数ピーク生成手段3で特定された周波数ピークカテゴリを周波数ピークカテゴリとして識別して、その情報を周波数ピークに付与する周波数ピークカテゴリ識別手段4、アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークとダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークを周波数ピークカテゴリ識別手段4が識別した周波数ピークカテゴリに従ってペアリングする周波数ピークペアリング手段5から構成されている。
送信手段1は、三角波の周期信号を発生して変調信号とする三角波発生部11と、三角波発生部11からの変調信号に基づいて搬送波を周波数変調して送信信号を発生する送信器12と、送信器12からの送信信号を外部空間に放射する送信アンテナ13とで構成されている。
受信手段2は、送信手段1から送信された送信信号が目標によって反射された受信信号を受信する受信アンテナ21と、受信アンテナ21により受信された受信信号と送信器12が発生した送信信号とからビート信号を生成する受信器22と、受信器22により生成されたビート信号をデジタル信号に変換するA/D変換器23によって構成されている。
次に、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の動作を説明する。
送信手段1は、三角波発生部11で発生した三角波の周期信号を送信器12に供給し、送信器12は搬送波を周波数変調して送信信号を発生して、送信アンテナ13から周波数が一定の変調幅で周期的に増減する送信信号を空間に放射する。具体的には、送信信号の周波数は、図6に示すように周波数変位幅Bの範囲で、送信信号の周波数が上昇するアップチャープもしくは送信信号の周波数が下降するダウンチャープの各変調時間Tで変化する。
受信手段2は、送信手段1が送信した送信信号が目標によって反射された受信信号を受信アンテナ21により受信して、受信器22で受信信号と送信器12が発生した送信信号とからビート信号を生成し、ビート信号はA/D変換器23によってデジタル信号に変換され、周波数ピーク生成手段3に出力する。
周波数ピーク生成手段3は、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)などを用いて、ビート信号の周波数分析を行う。さらに周波数ピーク生成手段3は、送信信号の周波数が上昇するアップチャープ時のビート信号からアップチャープ時のビート周波数分布を求め、この周波数分布からアップチャープ時におけるビート信号のピーク(以下、周波数ピークと呼ぶ)を特定し、送信信号の周波数が下降するダウンチャープ時のビート信号からダウンチャープ時のビート周波数分布を求め、この周波数分布からダウンチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定する。
このように周波数ピーク生成手段3は、ビート信号の周波数分布からアップチャープにおけるビート信号の周波数ピークと、ダウンチャープにおけるビート信号の周波数ピークを抽出する。周波数ピーク生成手段3によって、アップチャープ時及びダウンチャープ時それぞれで得られた周波数ピークは周波数ピークカテゴリ識別手段4に出力さる。
周波数ピークカテゴリ識別手段4は、周波数ピークの電力や測角値(以下、角度と称する)などの周波数ピークが持つ一つまたは複数の特徴量から、周波数ピーク生成手段3で特定された周波数ピークのカテゴリを周波数ピークカテゴリとして識別して、そのカテゴリ情報を該周波数ピークに付与する。また周波数ピークカテゴリ識別手段4は、例えば、あらかじめ取得したカテゴリごとの周波数ピークのデータ(学習データ)とSVM(サポートベクタ―マシーン)などからあらかじめ識別器を学習させておき、その識別器を用いて、周波数ピークのカテゴリを識別してもよいし、その他の識別手法を用いて識別してもよい。
なお、周波数ピークカテゴリ識別手段4で識別される周波数ピークカテゴリは、例えば車両や人などの意味を持ったカテゴリでもよいし、事前に取得した周波数ピークデータとその特徴量から、K−means法などの機械学習の手法を用いて学習させた、意味を持たないカテゴリでもよい。
周波数ピークペアリング手段5は、アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークとダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークを、周波数ピークカテゴリ識別手段4が識別した周波数ピークカテゴリに従ってペアリングし、同一目標を判定するようにして、目標との距離・速度を算出する。ペアリングは、周波数ピークカテゴリと周波数ピークが持つ一つまたは複数の特徴量に従って行う。
次いで周波数ピークペアリング手段5が行うペアリングについて詳しく述べる。なお、周波数ピークが特徴量として電力、角度を有する場合を例にして、ペアリングの方法を説明する。
また、周波数ピークカテゴリ識別手段4は、アップチャープ時の周波数ピークカテゴリをCu1、Cu2、Cu3、Cu4の4つのカテゴリに識別し、ダウンチャープ時の周波数ピークカテゴリをCd1、Cd2、Cd3、Cd4の4つのカテゴリに識別する場合を例として説明する。さらに説明のため、前記のカテゴリはそれぞれ意味(車両や人などの物体)を持つ情報とし、Cu1とCd1は車両、Cu2とCd2は軽車両、Cu3とCd3は人、Cu4とCd4はその他を表すこととする。
周波数ピークペアリング手段5は、周波数ピークが有する特徴量から評価値(電力値の差、角度の差など)を計算し、評価値が予め設定した判定条件を満たす場合にペアリングを行う。ペアリングの判定は、例えば式(5)〜(6)の条件を同時に満足する場合、または式(7)のような条件を満足する場合に同一目標と判定する。
式(5)〜(7)で、アップチャープ時の周波数ピークの電力をPu、角度をθuと表している。また、ダウンチャープ時の周波数ピークの電力をPd、角度をθdと表している。また、ThreshP、Threshθ、ThreshPθはそれぞれ閾値を表し、Wp、Wθはそれぞれ重み付けの係数を表す。
|Pu−Pd|<ThreshP ・・・(5)
|θu−θd|<Threshθ ・・・(6)
Wp(Pu−Pd)+Wθ(θu−θd)<ThreshPθ ・・(7)
このとき、周波数ピークペアリング手段5は、ペアリングの対象となっている周波数ピークカテゴリごとに閾値ThreshP、Threshθ、ThreshPθを切り替える。また式(7)において重み付け係数Wp、Wθを切り替えてもよい。
ここで例えば、車両から反射される信号からは電力が安定して得られるため、アップチャープ時とダウンチャープ時とでは電力の変化が小さく、人から反射される信号は電力が安定して得られないため、アップチャープ時とダウンチャープ時とでは電力の変化が大きいという特性があった場合、ペアリングの対象としている周波数ピークカテゴリが、車両(Cu1またはCd1)なら閾値ThreshPを小さくする、人(Cu3またはCd3)なら閾値ThreshPを大きくすることで車両から得られる周波数ピークと人から得られる周波数ピークの誤ペアリングを防ぐことができる。
また、周波数ピークペアリング手段5は、アップチャープ時の周波数ピークカテゴリとダウンチャープ時の周波数ピークカテゴリの組み合わせごとに、閾値ThreshP、Threshθ、ThreshPθを切り替えてもよい。
例えば、周波数ピークペアリング手段5が識別する識別結果が必ず正しい場合は、同じカテゴリのときのみペアリングを行うようにすれば誤ペアリングを防ぐことができる。具体的には、式(5)〜(7)において、同じ周波数ピークカテゴリの組み合わせのときのみ各閾値を0より大きい値に設定し、異なる周波数ピークカテゴリの組み合わせの場合は各閾値を0にすれば、同じカテゴリのときのみペアリング条件を満たすことになる。
次いで、周波数ピークペアリング手段5は、ペアリングの判定条件に式(5)と式(6)を用いる場合、式(5)と式(6)を同時に満足するペアが複数存在すれば、式(5)と式(6)のいずれかの評価値が最小となる組み合わせを選択してアップチャープ時の周波数ピークとダウンチャープ時の周波数ピークをペアリングする。また、周波数ピークペアリング手段5は、ペアリングの判定条件に式(7)を用いる場合、式(7)を満足するペアが複数存在すれば、式(7)の評価値が最小となる組み合わせを選択してアップチャープ時の周波数ピークとダウンチャープ時の周波数ピークをペアリングする。
また、式(5)と式(6)を同時に満足する、または式(7)を満足するペアが複数存在する場合には、同じカテゴリのペアを優先するようにしてもよいし、カテゴリの組み合わせに従ってペアリングを行ってもよい。例えば周波数ピークの識別結果において目標が車両である場合に、軽車両(Cu2またはCd2)と誤識別される確率より人(Cu3またはCd3)と誤識別される確率が低いと分かっていれば、アップチャープの周波数ピークカテゴリが車両Cu1の場合、ダウンチャープの周波数ピークにおいてカテゴリが人Cd3である周波数ピークよりカテゴリが軽車両Cd2である周波数ピークを優先してペアリングすることで誤ペアリングを低減できる。
さらに、図2に示す表図のように、周波数ピークカテゴリ識別手段4が識別する周波数ピークカテゴリは、カテゴリ間(カテゴリの組み合わせごと)の類似度を表したカテゴリ間類似度Sijを設定し、カテゴリ間類似度Sijと他の特徴量とを併用してペアリングを行ってもよい。ここでカテゴリ間類似度Sijの下付き文字i、jは周波数ピークカテゴリのインデックスを表し、例えばカテゴリCu1とCd4のカテゴリ間類似度はS14と表される。
カテゴリ間類似度Sijは、周波数ピークカテゴリ識別手段4の識別性能やその他のさまざまな特性から、ヒューリスティックに、またはサンプルデータから学習させるなどして設定する。またカテゴリ間類似度Sijは周波数ピークカテゴリ識別手段4が行う識別結果においてアップチャープ時の周波数ピークを識別するときの識別能力と、ダウンチャープ時の周波数ピークを識別するときの識別能力に特に差異がなければ、図2の表図における対角成分SijとSjiは区別しなくてもよい。以下の説明では区別しない場合について説明する。
前述の例では、周波数ピークペアリング手段5において、式(5)と式(6)または式(7)に従ってペアリングを行うこととしたが、アップチャープの周波数ピークカテゴリとダウンチャープの周波数ピークカテゴリのカテゴリ間類似度Sijに応じて閾値ThreshP、Threshθ、ThreshPθを変更する、または式(8)の左辺のような評価値を計算し、評価値が閾値ThreshA以下の場合にペアリングを行うようにしてもよい。式(8)においてWsはカテゴリ間類似度Sijに対する重み付けの係数を表す。
Wp(Pu−Pd)+(θu―θd)+WsSij<ThreshA (8)
ここで周波数ピークカテゴリ識別手段4が行う周波数ピークカテゴリの識別結果において、例えば、目標が車両である場合に軽車両(Cu2またはCd2)と識別してしまう確率より人(Cu3またはCd3)と識別されてしまう確率のほうが小さいと分かっていれば、S13を小さく、S12を大きくすることで、式(8)を用いた時の誤ペアリングを低減することができる。
また、評価値を計算する式(5)〜(8)は一例に過ぎず、識別の手段や精度などの条件から様々な評価式が考えられるため、式(9)のように周波数ピークの特徴量とカテゴリ間類似度の関数gの値を評価値として設定してもよいし、関数gを用いて式(10)のような条件にしてもよい。なお、式(9)のThreshBは閾値を、式(10)でThreshminは下限閾値を、Threshmaxは上限閾値を表す。
g(Pu、Pd、θu、θd、Sij)<ThreshB ・・(9)
Threshmin<g(Pu、Pd、θu、θd、Sij)<Threshmax
・・(10)
また、この実施の形態では、送信手段1で放射する送信信号は、図6の信号に変えて図3のようにし、1周期で同じチャープの周波数ピークをn回得られるようにしてもよい。この場合、2nTが十分小さければ、同じ目標から生成される周波数ピークは、略同じ周波数に現れる。略同じ周波数に現れる複数の周波数ピークをグループ化し、グループ化した複数の周波数ピークから得られる特徴量の分散や平均値を算出し、周波数ピークカテゴリ識別手段4で行う識別処理や周波数ピークペアリング手段5で行うペアリング判定にこれらの特徴量を用いてもよい。
さらにこの実施の形態では、周波数ピークの特徴量として電力、角度を用いる方法について述べたが、周波数ピーク周辺の電力の区間積分値などの他の特徴量が得られる場合は他の特徴量を用いてもよい。
またこの実施の形態では説明のために、周波数ピークカテゴリ識別手段4が識別するアップチャープ時及びダウンチャープ時の周波数ピークカテゴリはそれぞれ4つとしたが、識別するカテゴリの数は2つ以上であれば4つに限られない。
以上のように実施の形態1の発明によれば、周波数ピークに付与された周波数ピークカテゴリを識別し、カテゴリ識別結果を用いて周波数ピークのペアリングを行うような構成にしたので、多目標がある環境においても周波数ピークの誤ペアリングによる目標の誤検知を低減することが可能となる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置を図4及び図5に基づいて詳細に説明する。
図4はこの発明の実施の形態2に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。
図4に示すように実施の形態2のレーダ装置は、図1に示す実施の形態1に係るレーダ装置の、周波数ピークペアリング手段5を削除し、アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6、ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7、アップチャープ用目標検出手段8、ダウンチャープ用目標検出手段9、アップチャープ用目標カテゴリ識別手段10、ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段14、同一目標判定手段15、目標カテゴリ識別手段16、目標情報記憶手段17を追加したものである。その他の構成は実施の形態1と同様であり、同一あるいは相当部分には同一符号を付してその説明を省略する。
アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6は、複数個のアップチャープ期間に渡ってアップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークに対して追尾処理を行い、この追尾処理では周波数ピークカテゴリ識別手段4により付与された周波数ピークカテゴリに従って周波数ピークの相関をとり、追尾処理で相関の取れた周波数ピークからアップチャープ時の周波数ピーク時系列データを生成する。
即ち、アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6は、周波数ピークカテゴリ識別手段4から得られる周波数ピークカテゴリが付与されたアップチャープ時の周波数ピークに基づいて追尾処理を実施し、複数周期のアップチャープ間で相関のとれた周波数ピークを目標の周波数ピークとして得るものである。アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6は、得られた目標の周波数ピークの周波数の平滑値と周波数変化量をアップチャープ用目標検出手段8に出力する。
ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7は、複数個のダウンチャープ期間に渡ってダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークに対して追尾処理を行い、この追尾処理では周波数ピークカテゴリ識別手段4により付与された周波数ピークカテゴリに従って周波数ピークの相関をとり、追尾処理で相関のとれた周波数ピークからダウンチャープ時の周波数ピーク時系列データを生成する。
即ち、ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7は、周波数ピークカテゴリ識別手段4から得られる周波数ピークカテゴリが付与されたダウンチャープ時の周波数ピークに基づいて追尾処理を実施し、複数周期のダウンチャープ間で相関のとれた周波数ピークを目標の周波数ピークとして得るものである。ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7は、得られた目標の周波数ピークの周波数の平滑値と周波数変化量をダウンチャープ用目標検出手段9に出力する。
アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6及びダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7の詳細な動作については後述する。
アップチャープ用目標検出手段8は、アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6によって得られた、アップチャープ時の周波数ピークの時系列データを入力とし、アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6で追尾処理された周波数ピーク時系列データから式(11)及び(12)を用いて、距離変化率V、距離Rをアップチャープ目標として算出するものである。
Figure 0006270908
ダウンチャープ用目標検出手段9は、ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7によって、得られたダウンチャープ時の周波数ピークの時系列データを入力とし、ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7で追尾処理された周波数ピーク時系列データから式(13)及び(14)を用いて、距離変化率V、距離Rをダウンチャープ目標として算出するものである。
Figure 0006270908
アップチャープ用目標カテゴリ識別手段10は、アップチャープの周波数ピークの時系列データから得られたアップチャープ目標の距離・距離変化率や周波数ピークの電力や角度などの時系列データから、アップチャープ目標のカテゴリをアップチャープ目標カテゴリとして識別して、その情報をアップチャープ目標に付与する。アップチャープ用目標カテゴリ識別手段10でアップチャープ目標カテゴリが付与されたアップチャープ目標は同一目標判定手段15に出力される。
またアップチャープ用目標カテゴリ識別手段10は、例えば、あらかじめ取得したカテゴリごとのアップチャープ目標のデータ(学習データ)とSVM(サポートベクタ―マシーン)などからあらかじめ識別器を学習させておき、その識別器を用いてアップチャープ用目標のカテゴリを識別してもよいし、その他の識別手法を用いて識別してもよい。
ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段14は、ダウンチャープの周波数ピークの時系列データから得られたダウンチャープ目標の距離・距離変化率や周波数ピークの電力や角度などの時系列データから、ダウンチャープ目標のカテゴリをダウンチャープ目標カテゴリとして識別して、その情報をダウンチャープ目標に付与する。ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段14でダウンチャープ目標カテゴリが付与されたダウンチャープ目標は同一目標判定手段15に出力される。
またダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段14は、例えば、あらかじめ取得したカテゴリごとのダウンチャープ目標のデータ(学習データ)とSVM(サポートベクタ―マシーン)などからあらかじめ識別器を学習させておき、その識別器を用いてダウンチャープ用目標のカテゴリを識別してもよいし、その他の識別手法を用いて識別してもよい。
アップチャープ用目標カテゴリ識別手段10及びダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段14が識別するカテゴリは、例えば車両、人などの意味を持ったカテゴリでもよいし、事前に取得したデータから、K−means法などのクラスタリング手法を用いて機械学習させた、意味を持たないカテゴリでもよい。
次いで同一目標判定手段15は、アップチャープ用目標カテゴリ識別手段10から出力されるアップチャープ目標カテゴリとアップチャープ用目標検出手段8で算出したアップチャープ目標の距離、距離変化率と、ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段14から出力されるダウンチャープ目標カテゴリとダウンチャープ用目標検出手段9で算出したダウンチャープ目標の距離、距離変化率を用いて、アップチャープ目標とダウンチャープ目標が同一の目標であるかを判定する。
周波数ピークから電力や角度などの情報が得られる場合はその情報をチャープごとに検出された目標に付与し、同一目標判定に利用してもよい。また、同一目標判定手段15は同一目標であると判定されたアップチャープ目標とダウンチャープ目標から、式(3)、式(4)などを用いて目標の距離・速度を算出する目標情報算出手段(図示省略)を有している。ここで同一目標判定手段15は、式(3)、式(4)の周波数ピークの代わりに周波数ピークの平滑値を用いて距離・速度を算出し、距離・速度推定値としてもよい。
目標カテゴリ識別手段16は、同一目標判定手段15から入力される、目標の距離・速度を算出するのに用いたダウンチャープ目標及びアップチャープ目標のカテゴリや電力・角度などの特徴量などから、目標のカテゴリを識別してその情報を目標に付与する。また目標カテゴリ識別手段16は、他のセンサや車両情報が外部から得られる場合は、外部情報入力手段(図示省略)からの情報を用いて目標のカテゴリを識別してもよい。
また目標カテゴリ識別手段16は、例えば、あらかじめ取得したカテゴリごとの目標のデータ(学習データ)とSVM(サポートベクタ―マシーン)などからあらかじめ識別器を学習させておき、その識別器を用いて目標のカテゴリを識別してもよいし、その他の識別手法を用いて識別してもよい。
目標カテゴリ識別手段16で識別されるカテゴリは、車両、人などの意味を持ったカテゴリでもよいし、事前に取得したデータから、K−means法などのクラスタリング手法を用いて機械学習させた、意味を持たないカテゴリでもよい。
目標情報記憶手段17は、目標カテゴリ識別手段16が識別する目標のカテゴリや距離・速度、その目標の距離・速度を算出するのに用いたアップチャープ目標及びダウンチャープ目標の周波数ピークの時系列データとそれに付与された周波数ピークの特徴量を記憶する。
目標情報記憶手段17で記憶する目標の情報は、次周期のアップチャープ用周波数ピーク追尾手段6及びダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7で用いる。アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6及びダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7の詳細について以降で述べる。
アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6は、図5に示すように、相関部61、平滑部62、初期化部63、予測部64とからなる。
相関部61は、周波数ピークカテゴリ識別手段4から得られる、周波数カテゴリが付与されたアップチャープ時の周波数ピークに対して、予測部64から出力される、予測周波数ピークとの相関処理を実施するものである。そして、相関なしとみなした場合には当該周波数ピークを示すデータを初期化部63に出力する。一方、相関有りと見なした場合には当該周波数ピークを示すデータを平滑部62に出力する。
相関部61は、周波数ピーク生成手段3から出力される現在周期のアップチャープ時の周波数ピークと過去周期のアップチャープ時の周波数ピーク(目標情報記憶手段17が記憶する周波数ピークの時系列データ)との相関処理を実施する。相関処理は、周波数ピークカテゴリと現在周期の周波数ピークが持つ1つまたは複数の特徴量と目標情報記憶手段17が記憶する周波数ピークの時系列データに付与された目標カテゴリと特徴量に基づいて行われる。
ここで説明のため、周波数ピークカテゴリ識別手段4は、アップチャープ時の周波数ピークカテゴリをCu1、Cu2、Cu3、Cu4の4つのカテゴリに識別し、目標カテゴリ識別手段16は目標をCo1、Co2、Co3、Co4の4つのカテゴリに識別することとする。
相関部61は、周波数ピークが有する特徴量から評価値を計算し、評価値が条件を満たす場合に相関をとる。相関の条件は、例えば式(15)のような不等式が例として考えられる。
Figure 0006270908
さらに、周波数ピークから角度や電力が得られる場合は、式(15)〜式(17)を同時に満たす、または式(18)の不等式を満たす場合に相関をとるようにしてもよい。
Figure 0006270908
ここで、相関部61は、過去の周波数ピーク時系列データに付与されている目標カテゴリごとに前記相関閾値を切りかえる。また相関部61は、現在周期の周波数ピークに付与されている周波数ピークカテゴリと過去の周波数ピーク時系列データに付与されている目標カテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切りかえてもよい。
相関部61において、相関の条件を満足する現在周期の周波数ピークと過去の周波数時系列データの組み合わせが複数存在する場合は、式(15)〜式(17)のいずれか、または式(18)が最小となる組み合わせを選択する。
また、相関の条件を満足する周波数ピークと過去の周波数時系列データの組み合わせが複数存在する場合には、周波数ピークカテゴリと過去周期における目標カテゴリが同じカテゴリの場合を優先させて相関をとってもよいし、該カテゴリの組み合わせごとに優先順位を決めて、その優先順位に従って相関をとってもよい。
さらに、現在周期の周波数ピークカテゴリと過去の周波数時系列データに付与された目標カテゴリの組み合わせごとにカテゴリ間の類似度を表すカテゴリ間類似度Stijを定め、相関部61においてカテゴリ間類似度を式(15)〜式(18)の条件と併用して相関を行ってもよい。ここでカテゴリ間類似度Stijの文字i、jは周波数ピークカテゴリのインデックスを表し、例えばカテゴリCu1とCo4のカテゴリ間類似度はSt14と表される。
以上の例では相関部61において、式(15)〜式(17)または式(18)に従って相関を行うこととしたが、アップチャープの周波数ピークカテゴリと過去の周波数ピークの目標カテゴリのカテゴリ間類似度Stijに応じて前記の相関閾値を変更する、
Figure 0006270908
また、周波数ピークに電力や角度などの情報が付与されている場合、電力や角度の情報も用いて式(20)のよう条件を満たすときに相関をとるようにしてもよい。
また、相関の条件を表す式(19)や式(20)は一例に過ぎず、識別の手段や精度などの条件から様々な評価式が考えられるため、式(21)のように周波数ピークの周波数や他の特徴量、カテゴリ間類似度の関数gを自由に定義し、関数gの値を評価値として用いてもよいし、関数gを用いて式(22)のような条件を用いてもよい。
Figure 0006270908
Figure 0006270908
Figure 0006270908
Figure 0006270908
ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7は、周波数ピークカテゴリ識別手段4から得
られる、周波数カテゴリが付与されたダウンチャープ時の周波数ピークに対して追尾処理を行う。ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7の構成はアップチャープ用周波数ピーク追尾手段6と同様の構成であり、行う処理内容は式(15)〜(28)で説明したアップチャープ用周波数ピーク追尾手段6の各部での処理内容と同一であるので、詳細な説明は省略する。但し、各式のアップチャープを示す添え字uは、ダウンチャープを示す添え字dに置き換えて使用する。
アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6及びダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段7は以上のような構成としたが、追尾フィルタとしてカルマンフィルタやα-βフィルタなどの公知の追尾フィルタを用いてもよい。
また、アップチャープ用周波数ピーク追尾手段6の相関部61で行ったようなカテゴリ情報を用いた判定を、同一目標判定手段15における同一目標の判定に適応してもよい。
さらに、実施の形態2の発明において、例えばアップチャープ用目標カテゴリ識別手段10、ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段14、目標カテゴリ識別手段16、目標情報記憶手段17は適宜省略してもよい
以上のように、実施の形態2によれば、周波数ピークや目標のカテゴリ識別結果を用いて追尾の相関のとり方を切り替えて追尾処理を行うように構成したので、周波数ピーク追尾処理における誤相関を低減することができ、ターゲットの誤検知を低減することが可能である。
また、本手法は特許文献1〜3のような従来手法と併用することで、より正確な周波数ピークのペアリングを行うことができるレーダ装置を得ることができる。
なお、この出願の発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明のレーダ装置は、車両などに搭載され、先行車両との衝突防止や一定距離追従走行等に使用されるFMCWレーダ装置として有用である。
1:送信手段、 2:受信手段、 3:周波数ピーク生成手段、
4:周波数ピークカテゴリ識別手段、 5:周波数ピークペアリング手段、
6:アップチャープ用周波数ピーク追尾手段、
7:ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段、8:アップチャープ用目標検出手段、
9:ダウンチャープ用目標検出手段、10:アップチャープ用目標カテゴリ識別手段、14:ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段、 15:同一目標判定手段、
16:目標カテゴリ識別手段、 17:目標情報記憶手段、
61:相関部、 62:平滑部、 63:初期化部、 64:予測部

Claims (39)

  1. 周波数が一定の変調幅で周期的に増減する送信信号を発生し、前記送信信号を空間に放射する送信手段と、
    目標に反射された前記送信信号を受信して受信信号を取得し、前記受信信号と前記送信信号とを混合してビート信号を生成する受信手段と、
    前記送信信号の周波数が上昇するアップチャープ時の前記ビート信号の周波数分布からアップチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定し、前記送信信号の周波数が下降するダウンチャープ時の前記ビート信号の周波数分布からダウンチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定する周波数ピーク生成手段と、
    前記周波数ピーク生成手段で特定された周波数ピークが持つ一つまたは複数の特徴量から周波数ピークのカテゴリを複数の周波数ピークカテゴリとして識別して、そのカテゴリ情報を周波数ピークに付与する周波数ピークカテゴリ識別手段と、
    前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークと前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークを前記周波数ピークカテゴリ識別手段が識別した周波数ピークカテゴリに従ってペアリングして、同一目標を判定するようにした周波数ピークペアリング手段と
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記周波数ピークペアリング手段は、前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークと前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークを、前記周波数ピークが持つ特徴量から計算した評価値が、予め設定したペアリングの判定閾値以下の場合にペアリングを行うことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記周波数ピークペアリング手段は、前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークと前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークのペアリングにおいて、前記周波数ピークカテゴリごとに前記ペアリングの判定閾値を切り替えることを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記周波数ピークペアリング手段は、前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークと前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークのペアリングにおいて、前記周波数ピークカテゴリの組み合わせごとに前記ペアリングの判定閾値を切り替えることを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
  5. 前記周波数ピークカテゴリ識別手段が識別する周波数ピークカテゴリは、カテゴリ間の類似度を表したカテゴリ間類似度をもつことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  6. 前記周波数ピークペアリング手段は、前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークと前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークを、前記周波数ピークが持つ特徴量と前記カテゴリ間類似度から計算した評価値が、予め設定したペアリングの判定閾値以下の場合にペアリングを行うことを特徴とする請求項5に記載のレーダ装置。
  7. 前記周波数ピークペアリング手段は、前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークと前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークのペアリングにおいて、前記周波数ピークカテゴリごとに前記ペアリングの判定閾値を切り替えることを特徴とする請求項6に記載のレーダ装置。
  8. 前記周波数ピークペアリング手段は、前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークと前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークのペアリングにおいて、前記周波数ピークカテゴリの組み合わせごとに前記ペアリングの判定閾値を切り替えることを特徴とする請求項6に記載のレーダ装置。
  9. 前記周波数ピークペアリング手段は、一つのアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記ペアリングの判定閾値に収まるダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合、または一つのダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記ペアリングの判定閾値に収まるアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、周波数ピークカテゴリの組み合わせに従ってペアリングを行うことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項または請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  10. 前記周波数ピークペアリング手段は、一つのアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記ペアリングの判定閾値に収まるダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合、または一つのダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記ペアリングの判定閾値に収まるアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記カテゴリ間類似度に従ってペアリングすることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  11. 前記周波数ピークペアリング手段は、一つのアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記ペアリングの判定閾値に収まるダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合、または一つのダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記ペアリングの判定閾値に収まるアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記評価値が最小の周波数ピークとペアリングすることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項、または請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  12. 周波数が一定の変調幅で周期的に増減する送信信号を発生し、前記送信信号を空間に放射する送信手段と、
    目標に反射された前記送信信号を受信して受信信号を取得し、前記受信信号と前記送信信号とを混合してビート信号を生成する受信手段と、
    前記送信信号の周波数が上昇するアップチャープ時の前記ビート信号の周波数分布からアップチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定し、前記送信信号の周波数が下降するダウンチャープ時の前記ビート信号の周波数分布からダウンチャープ時におけるビート信号の周波数ピークを特定する周波数ピーク生成手段と、
    前記周波数ピーク生成手段で特定された周波数ピークが持つ一つまたは複数の特徴量から周波数ピークのカテゴリを複数の周波数ピークカテゴリとして識別して、そのカテゴリ情報を周波数ピークに付与する周波数ピークカテゴリ識別手段と、
    複数個のアップチャープ期間に渡って前記アップチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークに対して追尾処理を行い、この追尾処理では前記周波数ピークカテゴリ識別手段により付与された周波数ピークカテゴリに従って周波数ピークの相関をとり、前記追尾処理で相関の取れた前記周波数ピークからアップチャープ時の周波数ピーク時系列データを生成するアップチャープ用周波数ピーク追尾手段と、
    前記アップチャープ時の周波数ピーク時系列データから前記目標のアップチャープ時の距離及び距離変化率をアップチャープ目標として算出するアップチャープ用目標検出手段と、
    複数個のダウンチャープ期間に渡って前記ダウンチャープ時のビート周波数分布の周波数ピークに対して追尾処理を行い、この追尾処理では前記周波数ピークカテゴリ識別手段により付与された周波数ピークカテゴリに従って周波数ピークの相関をとり、前記追尾処理で相関のとれた前記周波数ピークからダウンチャープ時の周波数ピーク時系列データを生成するダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段と、
    前記ダウンチャープ時の周波数ピーク時系列データから前記目標のダウンチャープ時の距離及び距離変化率をダウンチャープ目標として算出するダウンチャープ用目標検出手段と、
    前記アップチャープ用目標検出手段が算出したアップチャープ目標と前記ダウンチャープ用目標検出手段が算出したダウンチャープ目標とが同一の目標に対応するものか否かを判定する同一目標判定手段を備えることを特徴とするレーダ装置。
  13. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークが持つ特徴量から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備え、
    前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークが持つ特徴量から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備えたことを特徴とする請求項12に記載のレーダ装置。
  14. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、前記周波数ピークカテゴリ識別手段が出力する現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリごとに前記相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、前記周波数ピークカテゴリ識別手段が出力する現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項13に記載のレーダ装置。
  15. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項13に記載のレーダ装置。
  16. 前記周波数ピークカテゴリ識別手段が識別する周波数ピークカテゴリは、カテゴリ間の類似度を表したカテゴリ間類似度をもつことを特徴とする請求項12に記載のレーダ装置。
  17. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークが持つ特徴量とカテゴリ間類似度から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備え、
    前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークが持つ特徴量とカテゴリ間類似度から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備えたことを特徴とする請求項16に記載のレーダ装置。
  18. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、前記周波数ピークカテゴリ識別手段が出力する現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリごとに前記相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、前記周波数ピークカテゴリ識別手段が出力する現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項17に記載のレーダ装置。
  19. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項17に記載のレーダ装置。
  20. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、周波数ピークカテゴリの組み合わせに従って相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、周波数ピークカテゴリの組み合わせに従って相関をとることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか1項、または請求項17から請求項19のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  21. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記カテゴリ間類似度に従って相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記カテゴリ間類似度に従って相関をとることを特徴とする請求項17から請求項19のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  22. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記評価値が最小の周波数ピークと相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記評価値が最小の周波数ピークと相関をとることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか1項または請求項17から請求項19のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  23. 前記アップチャープ用目標検出手段が出力するアップチャープ目標のカテゴリをアップチャープ目標カテゴリとして識別するアップチャープ用目標カテゴリ識別手段と、
    前記ダウンチャープ用目標検出手段が出力するダウンチャープ目標のカテゴリをダウンチャープ目標カテゴリとして識別するダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段を備え、
    前記アップチャープ用目標カテゴリ識別手段で識別されたアップチャープ目標カテゴリは、前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段で追尾される周波数ピーク時系列データに対応付けられ、前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在の周波数ピークの周波数カテゴリと過去の周波数ピークにおいて前記アップチャープ用目標カテゴリ識別手段が識別したアップチャープ目標カテゴリに基づいて追尾を行い、
    前記ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段で識別されたダウンチャープ目標カテゴリは、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段で追尾される周波数ピーク時系列データに対応付けられ、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在の周波数ピークの周波数カテゴリと過去の周波数ピークにおいて前記ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段が識別したダウンチャープ目標カテゴリに基づいて追尾を行ようにした請求項12に記載のレーダ装置。
  24. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークが持つ特徴量から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備え、
    前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークが持つ特徴量から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備えたことを特徴とする請求項23に記載のレーダ装置。
  25. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、過去のアップチャープの周波数ピークに付与された前記アップチャープ目標カテゴリごとに前記相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、過去のダウンチャープの周波数ピークに付与された前記ダウンチャープ目標カテゴリごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項24に記載のレーダ装置。
  26. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のアップチャープの周波数ピークに付与されたアップチャープ目標カテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去の周波数ピークに付与されたダウンチャープ目標カテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項24に記載のレーダ装置。
  27. 前記周波数ピークカテゴリ識別手段が識別する周波数ピークカテゴリと、前記アップチャープ用目標カテゴリ識別手段が識別するアップチャープ目標カテゴリまたは前記ダウンチャープ用目標カテゴリ識別手段が識別するダウンチャープ目標カテゴリは、カテゴリの組み合わせごとの類似度を表したカテゴリ間類似度をもつことを特徴とする請求項23に記載のレーダ装置。
  28. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークが持つ特徴量と前記カテゴリ間類似度から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークが持つ特徴量と前記カテゴリ間類似度から計算した評価値が、予め設定した相関閾値以下の場合に現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークとの相関をとる相関部を備えたことを特徴とする請求項27に記載のレーダ装置。
  29. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のアップチャープの周波数ピークに付与されたアップチャープ目標カテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のダウンチャープの周波数ピークに付与されたダウンチャープ目標カテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項28に記載のレーダ装置。
  30. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、現在のアップチャープ時の周波数ピークに付与された周波数ピークカテゴリと過去の周波数ピークに付与されたアップチャープ目標カテゴリの組み合わせに従って相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、現在のダウンチャープ時の周波数ピークに付与された周波数ピークカテゴリと過去の周波数ピークに付与されたダウンチャープ目標カテゴリの組み合わせに従って相関をとることを特徴とする請求項24から請求項26のいずれか1項、または請求項28または請求項29に記載のレーダ装置。
  31. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記カテゴリ間類似度に従って相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記カテゴリ間類似度に従って相関をとることを特徴とする請求項28または請求項29に記載のレーダ装置。
  32. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記評価値が最小の周波数ピークと相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記評価値が最小の周波数ピークと相関をとることを特徴とする請求項24から請求項26のいずれか1項、または請求項28または請求項29に記載のレーダ装置。
  33. 前記同一目標判定手段は、同一目標であると判定されたアップチャープ目標とダウンチャープ目標から目標の距離・速度を算出する目標情報算出手段を有し、前記目標情報算出手段が出力する前記目標の情報にもとづいて目標カテゴリを識別する目標カテゴリ識別手段と、
    前記目標情報算出手段が出力する前記目標の情報および前記目標カテゴリ識別手段が出力するカテゴリを記憶する目標情報記憶手段を備え、
    前記目標カテゴリ識別手段で識別される目標カテゴリは、前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段で追尾されるアップチャープ時における周波数ピークの時系列データ、及び前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段で追尾されるダウンチャープ時における周波数ピーク時系列データに対応付けられ、
    前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在の周波数ピークの周波数カテゴリと過去の周期において前記目標カテゴリ識別手段が識別した目標カテゴリに基づいて追尾を行い、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在の周波数ピークの周波数カテゴリと過去の周期において前記目標カテゴリ識別手段が識別した目標カテゴリに基づいて追尾を行うことを特徴とする請求項12または請求項23に記載のレーダ装置。
  34. センサや外部から車両情報が得られる外部情報入力手段を備え、前記目標カテゴリ識別手段は、前記外部情報入力手段から得られる情報を用いて目標のカテゴリを識別することを特徴とした請求項33に記載のレーダ装置。
  35. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のアップチャープの周波数ピークに付与された目標カテゴリの組み合わせごとに追尾の相関閾値を切り替え、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のダウンチャープの周波数ピークに付与された目標カテゴリの組み合わせごとに前記相関閾値を切り替えることを特徴とする請求項33または請求項34に記載のレーダ装置。
  36. 前記周波数ピークカテゴリ識別手段が識別する周波数ピークカテゴリと前記目標カテゴリ識別手段が識別する目標カテゴリは、カテゴリの組み合わせごとの類似度を表したカテゴリ間類似度をもつことを特徴とする請求項33または請求項34に記載のレーダ装置。
  37. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークが持つ特徴量と前記カテゴリ間類似度から計算した評価値が、設定した相関閾値以下の場合に現在のアップチャープの周波数ピークと過去のアップチャープの周波数ピークとの相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークが持つ特徴量と前記カテゴリ間類似度から計算した評価値が相関閾値以下の場合に現在のダウンチャープの周波数ピークと過去のダウンチャープの周波数ピークとの相関をとることを特徴とする請求項36に記載のレーダ装置。
  38. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記カテゴリ間類似度に従って相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、前記カテゴリ間類似度に従って相関をとることを特徴とする請求項37に記載のレーダ装置。
  39. 前記アップチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のアップチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のアップチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、現在のアップチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去のアップチャープの周波数ピークに付与された目標カテゴリの組み合わせに従って相関をとり、前記ダウンチャープ用周波数ピーク追尾手段は、一つの現在のダウンチャープ時の周波数ピークに対して、前記相関閾値に収まる過去のダウンチャープ時の周波数ピークが複数ある場合は、現在のダウンチャープの周波数ピークの周波数ピークカテゴリと過去の周波数ピークに付与された目標カテゴリの組み合わせに従って相関をとることを特徴とする請求項35または請求項37に記載のレーダ装置。
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