JP2021124295A - 物標判別装置、レーダ装置、および物標判別方法 - Google Patents

物標判別装置、レーダ装置、および物標判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物標の種別の判別速度を向上できる物標判別装置、物標判別方法を提供する。【解決手段】本発明の物標判別装置20の一つの態様は、物標に向けて放射された電波のうち物標によって反射された反射波から得られる受信信号に基づいて、物標の速度および物標までの距離についてのパワースペクトルを取得する信号処理部21と、パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得するパラメータ取得部25cと、パラメータに基づいて、物標の種別を判別する判別部25dと、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、物標判別装置、レーダ装置、および物標判別方法に関する。
物標に向けて電波を放射して物標の種別を判別する物標判別装置が知られている。例えば、特許文献1には、そのような物標判別装置を備え、車両に搭載されるレーダ装置が記載されている。
特開2019−66287号公報
上記のような物標判別装置においては、物標に向けて放射された電波のうち物標によって反射された反射波から得られる情報に基づいて、物標の種別を判別する。例えば、特許文献1では、物標内の複数の検出点ごとの相対速度を検出することによって物標の種別の判別を行っている。しかし、この場合、複数の検出点ごとに計算処理を行う必要がある。そのため、計算コストが増大し、物標の種別の判別に時間が掛かる場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みて、物標の種別の判別速度を向上できる物標判別装置、およびレーダ装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明は、物標の種別の判別速度を向上できる物標判別方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の物標判別装置の一つの態様は、物標に向けて放射された電波のうち前記物標によって反射された反射波から得られる受信信号に基づいて、前記物標の速度および前記物標までの距離についてのパワースペクトルを取得する信号処理部と、前記パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得するパラメータ取得部と、前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する判別部と、を備える。
本発明のレーダ装置の一つの態様は、物標に向けて電波を放射する送信部と、前記物標に放射された前記電波のうち前記物標によって反射された反射波を受信信号として受信する受信部と、上記の物標判別装置と、を備える。
本発明の物標判別方法の一つの態様は、物標に向けて放射された電波のうち前記物標によって反射された反射波から得られる受信信号に基づいて、前記物標の速度および前記物標までの距離についてのパワースペクトルを取得する工程と、前記パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得する工程と、前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する工程と、を含む。
本発明の一つの態様によれば、物標の種別の判別速度を向上できる。
図1は、本実施形態のレーダ装置が搭載された車両を模式的に示す部分断面図である。 図2は、本実施形態のレーダ装置における機能構成の一例を示す図である。 図3は、本実施形態のレーダ装置から物標に電波を放射した場合の一例を示す図である。 図4は、本実施形態の物標判別装置における機能構成の一例を示す図である。 図5は、本実施形態において、物標が歩行者である場合に取得されるパワースペクトルの一例を示す図である。 図6は、本実施形態において、物標が歩行者である場合に取得されるパワースペクトルに強調処理が施された状態の一例を示す図である。 図7は、本実施形態において、物標が自動車である場合に取得されるパワースペクトルに強調処理が施された状態の一例を示す図である。 図8は、本実施形態において、物標が自転車である場合に取得されるパワースペクトルに強調処理が施された状態の一例を示す図である。 図9は、本実施形態の記憶部に格納された速度分布の尖度および歪度の分布に関する情報の一例を示す図である。 図10は、本実施形態の記憶部に格納された距離分布の尖度および歪度の分布に関する情報の一例を示す図である。 図11は、本実施形態の物標判別方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、本実施形態の判別処理工程の手順の一例を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態のレーダ装置10は、車両1に搭載されている。レーダ装置10は、例えば、車両1のフロントガラス11の内側面に取り付けられている。レーダ装置10は、フロントガラス11を介して、車両1の前方を監視する。なお、図1において二点鎖線で示すように、レーダ装置10は、車両1のリアガラス12の内側面に取り付けられていてもよい。この場合、レーダ装置10は、リアガラス12を介して、車両1の後方を監視する。
図2に示すように、レーダ装置10は、アンテナ部30と、物標判別装置20と、を備える。アンテナ部30は、送信部31と、受信部32と、を有する。すなわち、レーダ装置10は、送信部31と、受信部32と、を備える。図3に示すように、送信部31は、物標Tに向けて電波Eを放射する。図3では、物標Tの例として、歩行者と、自動車と、自転車と、を示している。送信部31は、例えば、物標判別装置20からの信号に基づいて物標Tに電波Eを放射する。本実施形態において送信部31が物標Tに向けて放射する電波Eは、ミリ波帯域のレーダ波である。なお、電波Eは、特に限定されず、例えば、マイクロ波帯域のレーダ波であってもよい。図2に示すように、受信部32は、物標Tに放射された電波Eのうち物標Tによって反射された反射波Rを受信信号として受信する。受信部32は、受信した受信信号を物標判別装置20に出力する。
物標判別装置20は、受信部32から出力された受信信号に基づいて物標Tの種別を判別する装置である。本実施形態において物標判別装置20は、ミリ波のドップラー効果を利用して、物標Tの種別を判別する。物標判別装置20は、走行支援電子制御装置40に接続されている。走行支援電子制御装置40は、車両1の走行支援を行う装置である。走行支援電子制御装置40は、車両1に搭載された各装置を制御する。走行支援電子制御装置40には、物標判別装置20から物標Tの種別を示す信号等の信号が出力される。図4に示すように、物標判別装置20は、信号処理部21と、ピーク検出部22と、方位推定部23と、追尾処理部24と、判別処理部25と、記憶部26と、を備える。
信号処理部21は、反射波Rから得られる受信信号に基づいて、物標Tの速度および物標判別装置20から物標Tまでの距離についてのパワースペクトルを取得する。本実施形態において信号処理部21は、反射波Rから得られる受信信号に対して、2次元フーリエ変換を用いた周波数解析を行い、パワースペクトルを得る。信号処理部21は、所定のフレームレートで、単位時間ごとにパワースペクトルを得る。
図5は、信号処理部21によって取得されるパワースペクトルの一例を示す図である。図5においては、パワースペクトルの色が黒に近いほど強度が強く、パワースペクトルの色が白に近いほど強度が弱い。図5に示すパワースペクトルは、例えば、物標Tが歩行者である場合に、歩行者に前方から電波Eを放射した場合に得られるパワースペクトルである。図5においては、信号処理部21によって取得されるパワースペクトルの一部分のみが示されている。図5に示すように、信号処理部21によって取得されるパワースペクトルは、例えば、縦軸を速度、横軸を距離として得られる。図5において縦軸は、後述するピークPとして検出される物標Tの検出点の速度を基準とする相対速度を示している。図5において横軸は、物標判別装置20から、後述するピークPとして検出される物標Tの検出点までの距離を基準とする相対距離を示している。
ピーク検出部22は、信号処理部21において得られたパワースペクトルから1つの物標Tに対して1つのピークPを検出する。ピーク検出部22は、信号処理部21において得られたパワースペクトルに対して閾値処理を行い、最も強度が大きい1つのピークPを検出する。図5においてピークPは、相対距離および相対速度が共にゼロとなる中心の点である。例えば、歩行者の場合、ピークPとして検出される検出点は、胴体部分となる。
方位推定部23は、ピーク検出部22によってピークPとして検出された検出点がレーダ装置10を基準としてどの方位に位置するかを推定する。方位推定部23は、検出点によって反射された反射波Rがどの方位からレーダ装置10に到来したかを推定する。方位推定部23による方位の推定方法は、特に限定されない。方位推定部23は、いかなる公知の推定方法を用いて検出点の方位を推定してもよい。
追尾処理部24は、信号処理部21において異なる時間に得られた複数のパワースペクトルから、同一の物標Tを示すパワースペクトルを判別する。追尾処理部24は、方位推定部23において推定された方位、物標Tまでの距離、および物標Tの速度等から、同一の物標Tを示すパワースペクトルを判別する。追尾処理部24によって、信号処理部21において単位時間ごとに得られる複数のパワースペクトルから、それぞれ同一の物標Tを示す複数のスペクトルデータを取り出すことが可能になる。これにより、例えば、図3に示すように、送信部31から放射される電波Eの範囲内に複数の物標Tが含まれる場合であっても、同一の物標Tについてのパワースペクトルを単位時間ごとに追尾することができる。
判別処理部25は、信号処理部21において得られたパワースペクトルから物標Tの種別を判別する。図4に示すように、判別処理部25は、強調処理部25aと、切り出し部25bと、パラメータ取得部25cと、判別部25dと、を有する。すなわち、物標判別装置20は、強調処理部25aと、切り出し部25bと、パラメータ取得部25cと、判別部25dと、を備える。
強調処理部25aは、信号処理部21において得られたパワースペクトルに対して強調処理を実行する。本実施形態において強調処理部25aは、対数変換処理を用いて、パワースペクトルを強調する。図6は、強調処理部25aによって、図5に示すパワースペクトルに強調処理が施された状態の一例を示す図である。図6においても、図5と同様に、パワースペクトルの色が黒に近いほど強度が強く、パワースペクトルの色が白に近いほど強度が弱い。強調処理は、パワースペクトルにおいて強度が相対的に小さいピークを強調する処理である。図6に示すように、強調処理部25aによって強調処理が施されることによって、パワースペクトルの分布形状を強調することができる。図6においても、図5と同様に、縦軸は、ピークPとして検出される物標Tの検出点の速度を基準とする相対速度を示しており、横軸は、物標判別装置20から、ピークPとして検出される物標Tの検出点までの距離を基準とする相対距離を示している。
なお、本実施形態において、単に「相対速度」というときは、ピークPを基準とする速度を意味し、単に「相対距離」というときは、ピークPを基準とする距離を意味する。また、本実施形態において、単に「速度」というときは、レーダ装置10を基準とする速度を意味し、単に「距離」というときは、レーダ装置10を基準とする距離を意味する。なお、レーダ装置10によって取得される速度は、絶対速度であってもよい。
なお、図7および図8は、図6と同様に強調処理が施された状態のパワースペクトルを示す図である。図7および図8においても、図5と同様に、パワースペクトルの色が黒に近いほど強度が強く、パワースペクトルの色が白に近いほど強度が弱い。図7に示すパワースペクトルは、例えば、物標Tが自動車である場合に、自動車に前方から電波Eを放射した場合に得られるパワースペクトルである。図8に示すパワースペクトルは、例えば、物標Tが自転車である場合に、自転車に前方から電波Eを放射した場合に得られるパワースペクトルである。図7および図8においても、図5および図6と同様に、縦軸は、ピークPとして検出される物標Tの検出点の速度を基準とする相対速度を示しており、横軸は、ピークPとして検出される物標Tの検出点までの距離を基準とする相対距離を示している。例えば、自動車および自転車の場合、ピークPとして検出される検出点は、車体部分となる。
切り出し部25bは、信号処理部21において得られたパワースペクトルから、ピーク検出部22で得られたピークPを中心とする所定範囲を切り出す。本実施形態において切り出し部25bは、図5から図8に示すようなピークPを中心とする矩形状の範囲を所定範囲として切り出す。この所定範囲のサイズは、相対速度および相対距離のそれぞれにおいて適宜決めることができる。
パラメータ取得部25cは、信号処理部21によって取得されたパワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得する。本明細書において「パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータ」とは、複数の検出点ごとに方位、距離、および速度を算出することなく、パワースペクトルの分布形状から直接的に算出して得られるパラメータを含む。また、本明細書において「パワースペクトルの分布形状」とは、図6から図8に示されるパワースペクトルの外形状だけではなく、強度の分布も含む。
本実施形態においてパラメータ取得部25cは、強調処理部25aによって強調処理を施されたパワースペクトルからパラメータを取得する。パラメータ取得部25cは、切り出し部25bによって矩形状の範囲に切り出された後のパワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得する。すなわち、パラメータ取得部25cは、パワースペクトルのうちピークPを中心とする所定範囲内に含まれる部分からパラメータを取得する。
本実施形態においてパラメータ取得部25cは、パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを2種類以上取得する。より詳細には、パラメータ取得部25cは、パラメータとして、物標Tの速度の分布についての尖度および歪度と、物標判別装置20から物標Tまでの距離の分布についての尖度および歪度と、をパワースペクトルから取得する。本実施形態においてパラメータ取得部25cは、追尾処理部24によって同一の物標Tのパワースペクトルだと判断された複数のパワースペクトルからそれぞれ尖度および歪度を取得する。
なお、本実施形態において物標Tの速度の分布についての尖度および歪度と物標Tまでの距離の分布についての尖度および歪度とは、物標Tの速度および物標Tまでの距離が相対速度および相対距離に変換されたパワースペクトルから取得される。すなわち、本実施形態において物標Tの速度の分布についての尖度および歪度は、物標Tの相対速度の分布についての尖度および歪度とも表現できる。また、本実施形態において物標Tまでの距離の分布についての尖度および歪度は、物標Tまでの相対距離の分布についての尖度および歪度とも表現できる。
また、以下の説明においては、物標Tの速度の分布についての尖度および歪度と、物標Tの相対速度の分布についての尖度および歪度とを、単に「速度の分布についての尖度および歪度」と呼ぶ場合がある。また、物標Tまでの距離の分布についての尖度および歪度と、物標Tまでの相対距離の分布についての尖度および歪度とを、単に「距離の分布についての尖度および歪度」と呼ぶ場合がある。
尖度は、パワースペクトルの強度分布の鋭さを表すパラメータである。物標Tの速度の分布についての尖度は、速度の強度分布の鋭さを表すパラメータである。具体的に図6から図8において、物標Tの速度の分布についての尖度は、縦軸におけるパワースペクトルの強度分布の鋭さである。図6から図8において、パワースペクトルの強度が或る程度強く出ている部分、すなわち着色して示されている部分の縦軸方向における分布範囲が大きいほど、速度の分布についての尖度は、小さい。一方、図6から図8において、強度が或る程度強く出ている部分の縦軸方向における分布範囲が小さいほど、速度の分布についての尖度は、大きい。
物標Tまでの距離の分布についての尖度は、距離の強度分布の鋭さを表すパラメータである。具体的に図6から図8において、物標Tまでの距離の分布についての尖度は、横軸におけるパワースペクトルの強度分布の鋭さである。図6から図8において、強度が或る程度強く出ている部分、すなわち着色して示されている部分の横軸方向における分布範囲が大きいほど、距離の分布についての尖度は、小さい。一方、図6から図8において、強度が或る程度強く出ている部分の横軸方向における分布範囲が小さいほど、距離の分布についての尖度は、大きい。
図6から図8に示すように、自転車の速度の分布についての尖度は、歩行者の速度の分布についての尖度、および自動車の速度の分布についての尖度よりも大きい。歩行者の速度の分布についての尖度と自動車の速度の分布についての尖度とは、同程度である。歩行者の距離の分布についての尖度は、自転車の距離の分布についての尖度よりも大きい。自転車の距離の分布についての尖度は、自動車の距離の分布についての尖度よりも大きい。
自動車は、歩行者および自転車に比べて大型であるため、レーダ装置10からの距離のバラつきが大きい。そのため、自動車の距離の分布についての尖度は、比較的小さくなりやすい。自転車においては、タイヤが自動車よりも細く、電波Eを反射しにくい。そのため、自転車においては、速度の分布に広がりが出にくい。これにより、自転車の速度の分布についての尖度は、比較的大きくなりやすい。
歪度は、パワースペクトルの強度分布の非対称性を表すパラメータである。物標Tの速度の分布についての歪度は、速度の強度分布の非対称性を表すパラメータである。具体的に図6から図8において、物標Tの速度の分布についての歪度は、縦軸におけるパワースペクトルの強度分布の非対称性である。相対速度がゼロとなる中心を挟んだ上下両側におけるパワースペクトルの強度分布の非対称性が大きいほど、歪度は大きい。一方、相対速度がゼロとなる中心を挟んだ上下両側におけるパワースペクトルの強度分布の非対称性が小さいほど、歪度は小さい。
物標Tまでの距離の分布についての歪度は、距離の強度分布の非対称性を表すパラメータである。具体的に図6から図8において、物標Tまでの距離の分布についての歪度は、横軸におけるパワースペクトルの強度分布の非対称性である。相対距離がゼロとなる中心を挟んだ左右両側におけるパワースペクトルの強度分布の非対称性が大きいほど、歪度は大きい。一方、相対距離がゼロとなる中心を挟んだ左右両側におけるパワースペクトルの強度分布の非対称性が小さいほど、歪度は小さい。
歩行者の速度の分布についての歪度は、自転車の速度の分布についての歪度、および自動車の速度の分布についての歪度よりも大きい。自転車の距離の分布についての歪度、および自動車の距離の分布についての歪度は、歩行者の距離の分布についての歪度よりも大きい。例えば、歩行者は、腕は前後両方向に移動するのに対して、脚は前方にしか動かないため、物標判別装置20に接近するときは、相対速度が負となるパワースペクトルの強度が、相対速度が正となるパワースペクトルの強度よりも大きくなる。一方、歩行者が物標判別装置20から離反するときは、相対速度が正となるパワースペクトルの強度が、相対速度が負となるパワースペクトルの強度よりも大きくなる。そのため、歩行者の速度の分布についての歪度は、比較的大きくなりやすく、接近と離反とで符号の正負が反転する。なお、図5および図6は、歩行者が物標判別装置20から離反する場合の例を示している。
自動車および自転車においては、タイヤがレーダ装置10に対して接近と離反とを規則的に繰り返すため、相対速度が正となるパワースペクトルの強度と相対速度が負となるパワースペクトルの強度とが同程度なる。そのため、自動車および自転車の速度の分布についての歪度は、比較的小さくなりやすい。また、自動車は歩行者および自転車に比べて大型であり、かつ、レーダ装置10からの距離が近い部分ほどパワースペクトルの強度が大きくなる。そのため、自動車の距離の分布についての歪度は、比較的大きくなりやすい。
パラメータ取得部25cは、例えば、以下の式(1)〜式(5)に基づいて尖度および歪度を取得する。式(1)は、中心モーメントμpqを求める式である。式(2)は、物標Tまでの距離の分布についての尖度kを求める式である。式(3)は、物標Tの速度の分布についての尖度kを求める式である。式(4)は、物標Tまでの距離の分布についての歪度sを求める式である。式(5)は、物標Tの速度の分布についての歪度sを求める式である。dは、パワースペクトルにおける相対速度である。rは、パワースペクトルにおける相対距離である。f(d,r)は、相対速度dおよび相対距離rにおけるパワースペクトルの強度である。式(2)〜式(5)においては、式(1)のp,qにそれぞれ各尖度および各歪度を求めるために必要な値を適宜代入している。
Figure 2021124295
Figure 2021124295
Figure 2021124295
Figure 2021124295
Figure 2021124295
判別部25dは、パラメータ取得部25cによって取得されたパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。本実施形態において判別部25dは、2種類以上のパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。より詳細には、判別部25dは、物標Tの速度の分布についての尖度および歪度と物標Tまでの距離の分布についての尖度および歪度とに基づいて、物標Tの種別を判別する。すなわち、判別部25dは、尖度と歪度の2種類のパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。判別部25dは、記憶部26に格納された尖度および歪度の分布に関する情報を参照して、物標Tの種別を判別する。
図9は、記憶部26に格納された速度分布の尖度および歪度の分布に関する情報の一例である。図9では、歩行者、自動車、および自転車のそれぞれがレーダ装置10に対して接近する場合と離反する場合とのそれぞれにおいて、速度分布の尖度の値および歪度の値がどのように分布しているかの一例が示されている。図10は、記憶部26に格納された距離分布の尖度および歪度の分布に関する情報の一例である。図10では、歩行者、自動車、および自転車のそれぞれがレーダ装置10に対して接近する場合と離反する場合とのそれぞれにおいて、距離分布の尖度の値および歪度の値がどのように分布しているかの一例が示されている。物標判別装置20は、図9および図10に示されるデータから、例えば、後述するマハラノビス距離Dを用いた機械学習によって各パラメータの分布を事前に学習する。事前に学習された各パラメータの分布情報は、記憶部26に格納される。以上のように、記憶部26には、物標Tの種別ごとのパラメータの分布に関する情報が格納されている。
判別部25dは、図9および図10に示されるデータ群に対して、パラメータ取得部25cにおいて得られた尖度の値および歪度の値を照らして、物標Tの種別を判別する。具体的に判別部25dは、例えば、図9および図10に示されるデータ群に対する尖度の値および歪度の値のマハラノビス距離Dを計算し、尖度の値および歪度の値がいずれの種別のデータ群に最も近いかを判断する。マハラノビス距離Dは、例えば、以下の式(6)によって求められる。
Figure 2021124295
判別部25dは、マハラノビス距離Dが最も小さくなる種別を、物標Tの種別だと判断する。このように、本実施形態において判別部25dは、記憶部26に格納されたパラメータの分布に関する情報を参照して、物標Tの種別を判別する。
ここで、上述したように、本実施形態においてパラメータ取得部25cは、追尾処理部24によって同一の物標Tのパワースペクトルだと判断された複数のパワースペクトルからそれぞれ尖度および歪度を取得する。そのため、判別部25dは、各パワースペクトルから得られた尖度および歪度のそれぞれについて、マハラノビス距離Dを計算する。この場合、判別部25dは、例えば、複数のパワースペクトルから取得したマハラノビス距離Dの積が最も小さくなる種別を、物標Tの種別だと判断する。このように、本実施形態において判別部25dは、複数のパワースペクトルから取得された各パラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。
なお、図9および図10のようなデータ群を参照することで、判別部25dは、物標Tの種別だけでなく、物標Tが物標判別装置20に対して接近しているか、離反しているかを判別することもできる。
図11に示すように、上述したレーダ装置10の物標判別装置20を用いた物標判別方法は、送信工程S1と、受信工程S2と、パワースペクトル取得工程S3と、ピーク検出工程S4と、方位推定工程S5と、追尾処理工程S6と、判別処理工程S7と、をこの順に含む。
送信工程S1は、物標Tに向けて電波Eを放射する工程である。本実施形態の送信工程S1においては、送信部31から物標Tに向けて電波Eが送信される。受信工程S2は、物標Tに向けて放射された電波Eのうち物標Tによって反射された反射波Rを受信信号として受信する工程である。本実施形態の受信工程S2においては、受信部32によって反射波Rが受信信号として受信される。
パワースペクトル取得工程S3は、反射波Rから得られる受信信号に基づいて、物標Tの速度および物標Tまでの距離についてのパワースペクトルを取得する工程である。本実施形態のパワースペクトル取得工程S3においては、信号処理部21によって、上述したようにしてパワースペクトルが取得される。パワースペクトル取得工程S3によって、例えば、図5に一部分を示すようなパワースペクトルが取得される。
ピーク検出工程S4は、パワースペクトル取得工程S3において得られたパワースペクトルから1つの物標Tに対して1つのピークPを検出する工程である。本実施形態のピーク検出工程S4においては、ピーク検出部22によって、上述したようにしてピークPが検出される。ピーク検出工程S4によって、例えば、図5に示されるピークPが1つの検出点として検出される。
方位推定工程S5は、ピーク検出工程S4においてピークPとして検出された検出点がレーダ装置10を基準としてどの方位に位置するかを推定する工程である。本実施形態の方位推定工程S5においては、方位推定部23によって、上述したようにして検出点の方位が推定される。
追尾処理工程S6は、パワースペクトル取得工程S3において異なる時間に得られた複数のパワースペクトルから、同一の物標Tを示すパワースペクトルを判別する工程である。本実施形態の追尾処理工程S6においては、追尾処理部24によって、上述したようにして同一の物標Tを示すパワースペクトルを判別する。
判別処理工程S7は、パワースペクトル取得工程S3において得られたパワースペクトルから物標Tの種別を判別する工程である。本実施形態において判別処理工程S7は、判別処理部25によって行われる。図12に示すように、判別処理工程S7は、強調処理工程S7aと、切り出し工程S7bと、パラメータ取得工程S7cと、判別工程S7dと、を含む。すなわち、本実施形態の物標判別方法は、強調処理工程S7aと、切り出し工程S7bと、パラメータ取得工程S7cと、判別工程S7dと、を含む。
強調処理工程S7aは、パワースペクトル取得工程S3において得られたパワースペクトルに対して強調処理を実行する工程である。本実施形態の強調処理工程S7aにおいては、強調処理部25aによって、上述したようにしてパワースペクトルに対して強調処理が実行される。強調処理工程S7aによって、例えば、図5に示すパワースペクトルが、図6に示すパワースペクトルのように変化する。
切り出し工程S7bは、パワースペクトル取得工程S3において得られたパワースペクトルから、ピーク検出工程S4で得られたピークPを中心とする所定範囲を切り出す工程である。本実施形態の切り出し工程S7bにおいては、切り出し部25bによって、上述したようにしてパワースペクトルからピークPを中心とする所定範囲が切り出される。
パラメータ取得工程S7cは、パワースペクトル取得工程S3において得られたパワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得する工程である。本実施形態のパラメータ取得工程S7cにおいては、パラメータ取得部25cによって、上述したようにしてパワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータが取得される。
上述したように、本実施形態のパラメータ取得工程S7cにおいてパラメータ取得部25cは、パラメータを2種類以上取得する。また、本実施形態のパラメータ取得工程S7cにおいてパラメータ取得部25cは、パラメータとして、速度の分布についての尖度および歪度と、距離の分布についての尖度および歪度と、をパワースペクトルから取得する。また、本実施形態のパラメータ取得工程S7cにおいてパラメータ取得部25cは、パワースペクトルのうちピークPを中心とする所定範囲内に含まれる部分、すなわち切り出し工程S7bにおいて切り出された部分からパラメータを取得する。また、本実施形態のパラメータ取得工程S7cにおいてパラメータ取得部25cは、強調処理工程S7aにおいて強調処理を施されたパワースペクトルからパラメータを取得する。
判別工程S7dは、パラメータ取得工程S7cにおいて取得されたパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する工程である。本実施形態の判別工程S7dにおいては、判別部25dによって、上述したようにして、物標Tの種別が判別される。
上述したように、本実施形態の判別工程S7dにおいて判別部25dは、パラメータ取得工程S7cにおいて得られた2種類以上のパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。より詳細には、本実施形態の判別工程S7dにおいて判別部25dは、速度の分布についての尖度および歪度と距離の分布についての尖度および歪度とに基づいて、物標Tの種別を判別する。また、本実施形態の判別工程S7dにおいて判別部25dは、物標Tの種別ごとのパラメータの分布に関する情報を参照して、物標Tの種別を判別する。また、本実施形態の判別工程S7dにおいて判別部25dは、複数のパワースペクトルから取得された各パラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。以上の工程により、物標Tの種別が判別される。
例えば、1つのパワースペクトルから複数の検出点を検出し、検出点ごとに方位推定を行って得られる距離および速度の広がり等に基づいて、物標Tの種別を判別することも可能である。しかし、この場合、複数の検出点のそれぞれに対して方位推定等の計算処理を行う必要があり、計算コストが増大する。そのため、物標Tの種別を判別するために要する時間が増大しやすい。また、比較的遠く離れた物標Tにおいては、SN比が低下して必要な数の検出点を検出できない場合があるため、物標Tの種別の判別精度が低下する虞がある。この場合、検出点の数が十分な数となるまで時間蓄積を行って、物標Tの種別を判別することで判別精度が低下することを抑制できる。しかし、この場合には物標Tの種別を判別するために要する時間がさらに増大しやすい。また、SN比の小さい検出点は方位推定の精度が悪いため判別精度が低下しやすい。
これに対して、本実施形態によれば、物標Tの速度および物標Tまでの距離についてのパワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータに基づいて、物標Tの種別が判別される。パワースペクトルの分布形状の特徴をパラメータとして取得することで、パワースペクトルにおける1つの検出点から情報を得るよりも多くの情報量を得ることができる。そのため、1つの物標Tについて1つのパワースペクトルから複数の検出点を検出することなく、物標Tの種別を判別することができる。これにより、複数の検出点ごとに計算処理を行う場合に比べて、計算コストを低減できる。したがって、物標Tの種別の判別速度を向上できる。また、複数の検出点を検出する必要がないため、時間蓄積を行って情報量を増加させなくても、比較的遠く離れた物標Tの種別を判別しやすい。
また、本実施形態によれば、パワースペクトルからパワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを2種類以上取得し、2種類以上のパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。そのため、1つのパワースペクトルから、より多くの情報量を得ることができる。これにより、物標Tの種別の判別精度をより向上できる。また、物標Tの種別の判別精度をより向上できるため、異なる時間に得られた複数のパワースペクトルからパラメータを取得しなくても、十分な判別精度を得やすい。これにより、物標Tの種別の判別速度をより向上できる。
また、本実施形態によれば、パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータとして、物標Tの速度の分布についての尖度および歪度と、物標Tまでの距離の分布についての尖度および歪度と、をパワースペクトルから取得し、それらのパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。尖度および歪度は、他のパラメータに比べて、比較的パワースペクトルの分布形状の特徴が物標Tの種別によって異なりやすい。そのため、他のパラメータを用いる場合に比べて、物標Tの種別の判別精度をより向上できる。
また、本実施形態の記憶部26には、各物標Tが接近する場合のパラメータの分布に関する情報と、各物標Tが離反する場合のパラメータの分布に関する情報と、が格納されている。そのため、本実施形態によれば、物標Tの種別だけでなく、物標判別装置20に対して、物標Tが接近しているか、物標Tが離反しているか、を判別することもできる。このように、物標Tの動作ごとのパラメータの分布に関する情報を参照することで、物標Tの動作を判別することもできる。
また、本実施形態によれば、パワースペクトルのうちピークを中心とする所定範囲内に含まれる部分からパラメータを取得する。そのため、パワースペクトルのうち物標Tを判別するために必要な分布形状の特徴が表れている一部分を抜き出し、当該部分からパラメータを取得することができる。これにより、取得したパワースペクトルの全体形状からパラメータを取得する場合に比べて、物標Tの種別の判別精度を向上できる。また、パラメータを算出する際における計算コストも低減できるため、物標Tの種別の判別速度もより向上できる。
また、本実施形態によれば、強調処理を施されたパワースペクトルから、パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得する。そのため、物標Tが比較的遠くに離れた位置にある場合であっても、パワースペクトルの分布形状を精度よく捉えることができる。したがって、物標Tの種別の判別精度をより向上できる。
また、本実施形態によれば、複数のパワースペクトルから取得された各パラメータに基づいて、物標Tの種別を判別する。そのため、物標Tの種別を判別するための情報をより多くすることができる。したがって、物標Tの種別の判別精度をより向上できる。
本発明は上述の実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成を採用することもできる。物標Tの速度および物標Tまでの距離についてのパワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータは、特に限定されず、尖度および歪度以外のパラメータであってもよい。当該パラメータは、例えば、式(7)で表されるラドン変換値g(s,θ)が最大となるときのθの値、および式(8)で表されるモーメントMpqであってもよい。
Figure 2021124295
Figure 2021124295
式(7),(8)において、dは、相対速度であり、rは、相対距離である。sは、θ方向の軸の座標である。vは、θ方向の軸に直交する軸の座標である。ラドン変換値g(s,θ)は、相対速度dおよび相対距離rにおけるパワースペクトルの強度f(d,r)を、θ方向の軸上に投影した値である。ラドン変換値g(s,θ)を用いる場合、sを全範囲で求めなくても、sが0となる中心部分の投影であるg(0,θ)が最大となるθの値を用いることで、物標Tの種別を判別可能である。モーメントMpqにおいては、例えば、pを0、qを1とすることで最も種別の判別を行いやすい。
ラドン変換値g(0,θ)が最大となるときのθの値およびモーメントMpqの2種類のパラメータを算出する際の計算コストは、尖度および歪度を算出する際の計算コストよりも小さい。そのため、ラドン変換値g(0,θ)が最大となるときのθの値およびモーメントMpqの2種類のパラメータを用いて物標Tの種別の判別を行うことで、物標Tの種別の判別速度をより向上できる。なお、尖度および歪度を用いる場合の方が、ラドン変換値g(0,θ)が最大となるときのθの値およびモーメントMpqを用いる場合に比べて、物標Tの種別の判別精度を向上できる。
パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータとして取得されるパラメータの種類は、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。例えば、上述した4種類のパラメータのうちから1つ以上の任意のパラメータを適宜選んで、物標Tの種別の判別を行ってもよい。
上述した実施形態においては、取得された尖度および歪度が、いずれの種別の物標Tの尖度および歪度であるかを判別する際に、マハラノビス距離Dを用いたが、これに限られない。例えば、サポートベクターマシンなどのパターン認識方法を用いて、取得された尖度および歪度がいずれの種別の物標Tの尖度および歪度であるかを判別してもよい。また、記憶部26に格納される情報の機械学習を行う際に、サポートベクターマシンなどのパターン認識方法が用いられてもよい。
ピークを中心とする所定範囲は、パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータごとに変えてもよい。例えば、歪度を取得する際に用いる所定範囲と、尖度を取得する際に用いる所定範囲とは、互いに異なっていてもよい。この場合、切り出し工程S7bにおいて切り出し部25bは、パワースペクトルから歪度を取得するための所定範囲と、パワースペクトルから尖度を取得するための所定範囲と、をそれぞれ切り出す。このように、パラメータごとにパワースペクトルから切り出す所定範囲を変えることで、判別精度をより向上できる。
パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータは、ピークを中心とする所定範囲内に含まれる部分から取得されなくてもよい。パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータは、取得されたパワースペクトルの全体から取得されてもよい。この場合であっても、例えば、レーダ装置10に写る物標Tが1つのみで、記憶部26に格納された尖度および歪度等のパラメータを学習したときと同様の環境下である場合等であれば、ピークを中心とする所定範囲内に含まれる部分から各パラメータを取得する場合と同等の判別精度で判別することも可能である。また、パワースペクトルの全体からパラメータを取得する場合、ピーク検出部22および切り出し部25bは、設けられていなくてもよい。また、ピーク検出工程S4および切り出し工程S7bは、設けられていなくてもよい。
強調処理は、対数変換処理以外の方法で行われてもよい。強調処理は、取得されたパワースペクトルの全体または一部の強度を増幅させることで行われてもよい。取得されたパワースペクトルには、強調処理が施されなくてもよい。この場合、強調処理部25aは、設けられていなくてもよい。また、強調処理工程S7aは、設けられていなくてもよい。1つのパワースペクトルから取得されたパラメータに基づいて、物標Tの種別を判別してもよい。この場合、追尾処理部24は、設けられていなくてもよい。また、追尾処理工程S6は、設けられていなくてもよい。1つのパワースペクトルから取得されたパラメータに基づいて物標Tの種別を判別する場合であっても、パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータに基づくことで、物標Tの種別の判別精度を十分に確保できる。
強調処理工程S7aは、切り出し工程S7bの後に設けられていてもよい。強調処理工程S7aは、ピーク検出工程S4の前に設けられていてもよい。方位推定部23は、設けられていなくてもよい。方位推定工程S5は、設けられていなくてもよい。記憶部26には、物標Tの種別ごとのパラメータの分布に関する情報以外の情報が格納されていてもよい。記憶部26は、設けられていなくてもよい。
本発明のレーダ装置の用途は、特に限定されず、電磁波を利用するあらゆる技術分野において利用可能である。本発明のレーダ装置は、例えばギガヘルツ帯域またはテラヘルツ帯域の電磁波の送受信を行う各種の用途に利用され得る。本発明のレーダ装置は、特に小型化が求められる車載レーダシステム、各種の監視システム、屋内測位システム、および無線通信システムなどに用いられ得る。レーダ装置は、車両以外の機器に搭載されてもよい。本発明の物標判別装置が搭載される機器は、特に限定されず、レーダ装置以外の機器であってもよい。以上、本明細書において説明した構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10…レーダ装置、20…物標判別装置、21…信号処理部、22…ピーク検出部、25a…強調処理部、25c…パラメータ取得部、25d…判別部、31…送信部、32…受信部、E…電波、kd,kr…尖度、P…ピーク、R…反射波、sd,sr…歪度、T…物標

Claims (13)

  1. 物標に向けて放射された電波のうち前記物標によって反射された反射波から得られる受信信号に基づいて、前記物標の速度および前記物標までの距離についてのパワースペクトルを取得する信号処理部と、
    前記パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得するパラメータ取得部と、
    前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する判別部と、
    を備える、物標判別装置。
  2. 前記パラメータ取得部は、前記パラメータを2種類以上取得し、
    前記判別部は、2種類以上の前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する、請求項1に記載の物標判別装置。
  3. 前記パラメータ取得部は、前記パラメータとして、前記速度の分布についての尖度および歪度と、前記距離の分布についての尖度および歪度と、を前記パワースペクトルから取得し、
    前記判別部は、前記速度の分布についての尖度および歪度と前記距離の分布についての尖度および歪度とに基づいて、前記物標の種別を判別する、請求項2に記載の物標判別装置。
  4. 前記パワースペクトルから1つの前記物標に対して1つのピークを検出するピーク検出部をさらに備え、前記パラメータ取得部は、前記パワースペクトルのうち前記ピークを中心とする所定範囲内に含まれる部分から前記パラメータを取得する、請求項1から3のいずれか一項に記載の物標判別装置。
  5. 前記パワースペクトルに対して強調処理を実行する強調処理部をさらに備え、
    前記パラメータ取得部は、前記強調処理を施された前記パワースペクトルから前記パラメータを取得する、請求項1から4のいずれか一項に記載の物標判別装置。
  6. 前記判別部は、複数の前記パワースペクトルから取得された各前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する、請求項1から5のいずれか一項に記載の物標判別装置。
  7. 物標に向けて電波を放射する送信部と、
    前記物標に放射された前記電波のうち前記物標によって反射された反射波を受信信号として受信する受信部と、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の物標判別装置と、
    を備える、レーダ装置。
  8. 物標に向けて放射された電波のうち前記物標によって反射された反射波から得られる受信信号に基づいて、前記物標の速度および前記物標までの距離についてのパワースペクトルを取得する工程と、
    前記パワースペクトルの分布形状の特徴を表すパラメータを取得する工程と、
    前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する工程と、
    を含む、物標判別方法。
  9. 前記パラメータを取得する工程においては、前記パラメータを2種類以上取得し、
    前記物標の種別を判別する工程においては、2種類以上の前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する、請求項8に記載の物標判別方法。
  10. 前記パラメータを取得する工程においては、前記パラメータとして、前記速度の分布についての尖度および歪度と、前記距離の分布についての尖度および歪度と、を前記パワースペクトルから取得し、
    前記物標の種別を判別する工程においては、前記速度の分布についての尖度および歪度と前記距離の分布についての尖度および歪度とに基づいて、前記物標の種別を判別する、請求項9に記載の物標判別方法。
  11. 前記パワースペクトルから1つの前記物標に対して1つのピークを検出する工程をさらに含み、
    前記パラメータを取得する工程においては、前記パワースペクトルのうち前記ピークを中心とする所定範囲内に含まれる部分から前記パラメータを取得する、請求項8から10のいずれか一項に記載の物標判別方法。
  12. 前記パワースペクトルに対して強調処理を実行する工程をさらに含み、
    前記パラメータを取得する工程においては、前記強調処理を施された前記パワースペクトルから前記パラメータを取得する、請求項8から11のいずれか一項に記載の物標判別方法。
  13. 前記物標の種別を判別する工程においては、複数の前記パワースペクトルから取得された各前記パラメータに基づいて、前記物標の種別を判別する、請求項8から12のいずれか一項に記載の物標判別方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022113767A1 (ja) * 2020-11-27 2022-06-02 京セラ株式会社 電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム

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