JP6270063B2 - 少なくとも2つの音声信号を混合するための装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主要な請求項のプリアンブル部に従った、少なくとも2つの音声信号を混合するための装置に関する。そのようなタイプの装置は、国際公開第2011/057922号より知られており、そこでは、ステレオ音声信号中のサラウンド音声信号を実現するためのダウンミックス装置において使用されている。
このダウンミックス装置においては、音色のカラレーションを取り除く役割を果たすくし形フィルタ補償が使用される。このプロセスにおいては、再生の間に、個々のチャネルの音響パワーの平均レベルが足し合わされた音場が発生するものとの仮定が成されている。従ってこれは、混合されるべき入力信号があたかも無相関であるかのように作用する平均した再生領域中において、周波数スペクトルを生成する。
既知のダウンミックス装置には、くし形フィルタ補償ダウンミックスにおいて、低周波数の信号成分が誤った音量で再生されるという欠点がある。
チャネル信号中の低周波数成分は、通常、音声生成において位相がそろっている(または、少なくとも強く相関している)。その場合、再生領域における同様に大きな波長のために、個々のチャネルの音波の位相は、互いにほとんどずれることがない。従ってまた、音響パワーのレベルではなく、ここでは音圧が足し合わされるであろう。
しばしばこれは、ダウンミックスくし形フィルタ補償が、音楽中においてベース音域を残りの部分に比べてより静かな状態にしておくことにつながる。これは、パワー総和による、いわゆる"ありがた迷惑"なことである。通常の加算に基づいた(故に、くし形フィルタ補償を用いない)ダウンミックスが、ベース音域に対してはより適しているであろう。サラウンドに対してとステレオに対してとの2つの別個の混合物を作成した音響エンジニアであれば、それを聞いた場合に音場中のそれらの差異を知覚できるであろう。従って、混合物におけるそれらを考慮するであろう。しかしこの差異に対して規定の大きさを決定することはできない。何故ならば、この大きさは、信号そのものに加えて再生領域の特性にも依存するであろうからである。反響する音響成分に対する直接的な音響成分の比がここでは決定的な量である(T. Gorne, Tontechnik [Sound Engineering], p. 377を参照のこと)。
発明は、サラウンドをステレオにダウンミックス(surround-to-stereo downmix)する場合に、音質および立体感の大部分を保持することに加えて、ステレオ型の再生においても、元々のサラウンド型におけるものと同じように知覚される音量を確実に実現し、従って、混合物の品質が、音響エンジニアによる別個の混合物のものに近付くようになることを確実にするためのミキシング装置を提案するという課題に基づくものである。
発明に従ったミキシング装置は、請求項1にて求められる、そのための特徴を有する。発明に従ったミキシング装置の有利な設計形態が従属する請求項に含まれている。
発明は、混合物において周波数に依存するスケーリングを提供するステップに基づいている。特にこのスケーリングは、周波数に依存して、中間域から高周波数に対しては一定の値Dを有し、低周波数に向かう遷移領域中においては、小さな残余成分a・Dまで連続的に減少する。
典型的な再生領域に対する遷移領域の実際的な値は、下限kに対しては250−500Hz程度であり、上限kに対しては750−1500Hz程度であり、スケーリング信号の残余成分係数aはゼロである。k、k、およびaに対する値の選択は、混合物を最適化するためにも使用することができる。また、再生領域の状況次第では、プロセス中において上記の典型的な値から外れてもよい。
遷移のために直線関数を使用することが思い浮かぶ。
拡張された解決法のアイデアは、仮に、一緒に足し合わされるべきだが互いに対して反相関的な複数のスペクトル成分があったとしても、これらに対して、低減された程度にスケーリングを実行することである。これは、後者が低周波数にも現れるような場合において、スケーリングの大きさが、くし形フィルタノッチの所望されるバランスを犠牲にしたものとなることを防ぐ。反相関的な成分は、混合されるべき信号の相互相関のそれらに伴う値が、優先的には値としてゼロを有する閾値よりも低下するという事実によって識別することができる。
これを解決する方法は、ダウンミックス加算器において、低周波数に対する通常の加算と、より高い周波数に対するパワー総和との間に連続的な遷移を生成することである。
プロセスにおいては、そのくし形フィルタ補償効果の程度を制御する能力、および、必要であれば、互いに対して相関のある足し合わされるべきスペクトル成分と、互いに対して反相関的な足し合わされるべきスペクトル成分とを区別する能力が与えられた発明に従ったスケーリングが、周波数の範囲におけるパワー総和に対して適用される。
独国特許出願公開第102009052992号明細書および国際公開第2004/084185号もまた、少なくとも2つの音声信号を混合するための装置を開示していることに留意すべきである。しかしながら、これらの文献中に開示されるスケーリング信号に関する限りにおいては、スケーリング係数は一定であり、周波数に依存しない。ましてや、請求されるような特定の周波数依存性は開示していない。
発明は、以下の図面の記載におけるいくつかの例を用いて、さらに説明されるであろう。図面には以下のことが示されている。
発明に従ったミキシング装置の第1の例を示す。
図1に従った例における、周波数の関数としてのスケーリング信号の挙動を示す。
発明に従ったミキシング装置の第2の例を示す。
第1の例の拡張版である、ミキシング装置の第3の例を示す。
図3に従った例における、周波数の関数としての他のスケーリング信号の挙動を示す。
第2の例の拡張版である、ミキシング装置の第4の例を示す。
2つよりも多くの音声信号を混合するためのミキシング装置を示す。
図6に従った例における、予め確立された閾値よりも相互相関信号が低下する場合の、周波数の関数としてのスケーリング信号の挙動を示す。
図1は、発明に従ったミキシング装置の例を示す。この例においては、2つの音声信号が混合されて、混合音声信号を形成する。ミキシング装置には、ここでは既に周波数の範囲に変換されている2つの音声信号A[k]およびB[k]を受け取るための、第1入力101および第2入力102が備えられている。どちらの入力も、相互相関信号xAB[k]を導出するための相互相関ユニット(103)の対応する入力に結合されている。相互相関信号xAB[k]は、それぞれA[k]およびB[k]である第1および第2音声信号間の相互相関の大きさである。同様に、入力101は、第1音声信号A[k]のパワーの大きさである第1パワー信号e[k]を導出するための第1ユニット104の入力に結合されている。同様に、入力102は、第2音声信号B[k]のパワーの大きさである第2パワー信号e[k]を導出するための第2ユニット(105)の入力に結合されている。
ミキシング装置は、第1および第2パワー信号、並びに相互相関信号から少なくとも1つの乗算パラメータを導出するためのユニット106をさらに備える。ユニット106の複数の入力は、ユニット103、104、および105におけるそのための対応する出力に結合されている。さらに、第1および第2音声信号A[k]およびB[k]に信号処理を実行するために、乗算および結合ユニット107が設けられている。乗算および結合ユニット107の複数の入力は、そのためのミキシング装置の対応する入力101および102に接続されている。乗算および結合ユニット107は、第1および第2音声信号A[k]およびB[k]に対して、下記と同等なその信号処理を実行するように設定されている。
・第1音声信号A[k]を乗算パラメータm[k]で乗算する。
・第2音声信号B[k]を乗算パラメータm[k]で乗算する。
・そのように乗算された第1および第2音声信号を結合して混合音声信号S[k]を生成し、この混合音声信号S[k]を出力108へと送る。
乗算パラメータを導出するためのユニット106には、スケーリング信号D[k]を用いて乗算パラメータを導出するために、ユニット106中の信号をスケーリングするためのスケーリングユニット109が設けられている。この例においては、相互相関信号xAB[k]をこのスケーリング信号D[k]で乗算して、スケーリングされた相互相関信号yAB[k]を得る。
スケーリングされた相互相関信号yAB[k]は、結合信号を導出するための結合ユニット110の入力へと送られる。結合信号は、それぞれe[k]およびe[k]である第1および第2パワー信号、並びに(この場合スケーリングされている)相互相関信号yAB[k]の結合の大きさである。第1ユニット103および第2ユニット104の出力は、同様に、そのための、結合ユニット110の対応する入力に結合されている。
スケーリング信号D[k]は図2に示される周波数特性を有する。周波数特性は、第1周波数kよりも低いところでは実質的に一定であり、第1周波数kと、それよりも高い第2周波数kとの間においては増加し、第2周波数kを越えると再び実質的に一定である。
第2周波数kを越えた場合の実質的に一定の値はDであって、[0.36;0.81]の値の範囲内にあり、好ましくは0.49に等しい。第1周波数kよりも低い場合の実質的に一定の値はa・Dに等しく、aに対しては0≦a<1が当てはまる。
この例において結合ユニット110は、C[k]=((1+L)・(e[k]+e[k])/((1+L)・(e[k]+e[k])+2・yAB[k]))1/2に従って結合信号を導出するように設定されている。Lはゼロよりも大きいか等しく、導出された乗算パラメータの量値の限界をもたらし、出力信号の不連続性を防止する。そのため、これによって音声上破壊的な人工物の確率が低減される。Lの典型的な値は[0.05;0.5]の範囲内にある。
この例においては、少なくとも1つの乗算パラメータを導出するためのユニット(106)によって、互いに等しい2つのパラメータが導出される。実際のところ、結合信号C[k]はここでは2つの同一な乗算パラメータに等しく、従って、C[k]=m[k]=m[k]=m[k]である。
その結果、乗算および結合ユニット107は、同等である第1および第2音声信号に対して、この単一の乗算パラメータを第1音声信号および第2音声信号に乗算する信号処理を実行するように設定され、また、このようにして乗算された第1および第2音声信号を結合して混合信号S[k]を得るように設定される。この乗算および結合プロセスは、図1に示されるように実行することができる。しかしながら、その他の方法で乗算および結合が可能なことも自明である。もちろんまたA[k]およびB[k]は、まず第1に一緒に足し合わされてよく、その後で総和信号に単一の乗算パラメータm[k]を乗算することができる。
図1のミキシング装置が動作する方法をここからは考察する。
乗算および結合ユニット107は、入力信号A[k]およびB[k]の混合物をもたらす。混合物中においては、混合信号のパワーが、大部分の入力信号のパワーレベルの和と対応するように、入力信号の振幅が補正されている。この対応は、くし形フィルタ効果の顕著な補償をもたらす。さらに、これに対する要件は、混合物が加えられるべき信号は周波数の範囲に変換された音声信号であること、および、対応する各周波数kの信号成分に対して記載されたような態様で混合物が実行されることである。
振幅は、それぞれ乗算パラメータm[k]またはm[k]によるA[k]またはB[k]の関連する乗算によって補正される。乗算パラメータは、以下に説明されるように、プロセス中の上記の補正を実現するために、特定の様式によって入力信号A[k]およびB[k]から順に導出される。共有で単一の乗算パラメータm[k]が導出され、図1の場合には、m[k]およびm[k]の両者と同一である。
[k]およびm[k]がともに1に設定される場合には、振幅補正の無い、すなわち、くし形フィルタ補償の無い状況がもたらされることにここでは留意すべきである。これは、程度が異なるくし形フィルタ補償効果間で取り組まれた遷移を実現するために活用される。m[k]およびm[k]の導出を変動させることによって、くし形フィルタ補償の無い状態と、くし形フィルタ補償が支配的な状態との間の範囲内の遷移がもたらされる。この変動は、乗算パラメータを導出するためのユニット106に関する以下の記載の主題である。
乗算パラメータを導出するためのユニット106の動作方法は、支配的なくし形フィルタ補償に対する乗算パラメータの導出に基づいており、結合ユニット110と、109における上流側のスケーリングとによって実現される。
結合ユニットから導出されるべき結合信号C[k]は、最初に述べたパワー解析からであることを確実にする。そこから続く導出をここで簡単に概略説明しよう。パワーの条件はまず最初に完全なくし形フィルタ補償に対して設定される。次いで、最大のスケーリング効果においてm[k]およびm[k]の両者が1となり、そのためにくし形フィルタ補償効果が取り除かれるように、この条件に対応するC[k]の最初の導出に対して任意のスケーリングが加えられる。
完全なくし形フィルタ補償とは、混合信号S[k]=A[k]・m[k]+B[k]・m[k]のパワーe[k]=Re(S[k])・Re(S[k])+Im(S[k])・Im(S[k])が、入力信号のパワーレベルの和に等しく、従って、e[k]+e[k]であることを意味するであろう。とりわけ、e[k]、e[k]、およびxAB[k]に対しては既知である定義を用いて、乗算パラメータの最初の導出がm[k]=m[k]=C[k]=((e[k]+e[k])/(e[k]+e[k]+2・xAB[k]))1/2として定義される場合、このパワーの式が満たされることを計算上推測することができる。既に述べたように、完全なくし形フィルタ補償のみが、この最初の導出を用いてスケーリング無しに実現することができる。
最初の導出において相互相関xAB[k]が0に近付く場合は、その結果はC[k]=1に近付くことがわかるであろう。従って、いかなる場合においても、xAB[k]の任意で漸近的な低減によって、乗算パラメータが値1に漸近的に接近することがもたらされる。
この関係によって、相互相関信号xAB[k]を用いてスケーリングが行われる。これは、周波数に依存するスケーリング信号D[k]による乗算を含み、その結果であるyAB[k]は、最初の導出からxAB[k]を置き換える。
すると、パワー信号e[k]およびe[k]に対して適用された付加的な係数(1+L)だけが、発明に従った結合信号の導出の詳述に対して欠けている。その効果は、スケーリングの説明に対しては無視することができる。
係数(1+L)は、L>0に対して、入力信号の信号成分が互いに相殺し合う場合のような特定の状況下において、音声上破壊的となり得る位相の飛びが発生できる状況をもたらす。この相殺は、とりわけ、入力信号成分の位相が反対であり、故に、互いに対して反相関的であることが前提である。
D[k]によるスケーリングは、取り組まれたように、くし形フィルタ補償の無い状態と完全なくし形フィルタ補償との間の範囲にある、支配的な状態から低減された状態のくし形フィルタ補償への遷移を引き起こす。例えば、1を用いたスケーリングは完全なくし形フィルタ補償をもたらし、0を用いたスケーリングはくし形フィルタ補償の無い状態をもたらすであろう。従って、周波数依存性は、周波数kとともに増大する周波数特性の形で実現される。カットオフ周波数kは高い信号周波数の範囲を制限する。低カットオフ周波数kは低い信号周波数の範囲を制限する。遷移領域はそれらの間に位置する。高い方のカットオフ周波数kを越えたところでの一定のスケーリング値Dにより、支配的なくし形フィルタ補償によって高い信号周波数が処理される。低い方のカットオフ周波数kを下回るところでの、より小さい一定のスケーリング値a・Dにより、低減されたフィルタ補償によって低い信号周波数が処理される。不連続性の無い遷移曲線が好まれ、これによって人工物が避けられる。従って、カットオフ周波数間の範囲に対する遷移への単純な解決法として、直線状の線分が適している。周波数特性のこれらの特徴が図2中に例の形で示されている。例えば、点(k,a・D)と点(k,D)とを接続する放物線状の線分のような、連続的に増加するその他の関数も、遷移曲線として適している。これらから不連続性は生じない。
これらの値k、k、Dおよびaに対する要件は、高周波数に対するくし形フィルタ効果の知覚性から、低周波数に対する音量の歪みから、および人工物から得られる。これらの値は、製造者によって最適化および特定されることができるか、あるいは、個々の調節用にユーザにとって入手可能とすることができる。
図3は、発明に従ったミキシング装置の第2の例を示す。図3のミキシング装置は、図1のミキシング装置と類似している。ミキシング装置には、ここでは既に周波数の範囲に変換されている2つの音声信号A[k]およびB[k]を受け取るための第1入力301および第2入力302が備えられている。どちらの入力も、相互相関信号xAB[k]を導出するための相互相関ユニット303の対応する入力に結合されている。同様に入力301は、第1パワー信号e[k]を導出するための第1ユニット304の入力に結合されている。同様に入力302は、第2パワー信号e[k]を導出するための第2ユニット305の入力に結合されている。
ミキシング装置は、第1および第2パワー信号、並びに相互相関信号から、少なくとも1つの乗算パラメータ(この場合は、やはり互いに等しい2つの乗算パラメータであるm[k]とm[k])を導出するためのユニット306をやはり備える。さらに、出力308において出力信号S[k]を生成するための乗算および結合ユニット307が設けられる。
乗算パラメータを導出するためのユニット306は、乗算パラメータを導出するためのユニット306中の信号をスケーリング信号D'[k]によって乗算するためのスケーリングユニット309を再び備える。この例においては、結合ユニット310の出力信号がこのスケーリング信号D'[k]によって乗算され、スケーリングされた結合信号を得る。
スケーリング信号D'[k]は、図5に示される周波数特性を有する。周波数特性は、第1周波数k'よりも低いところでは実質的に一定であり、第1周波数k'と、それよりも高い第2周波数k'との間においては増加し、第2周波数k'を越えると再び実質的に一定である。
第2周波数k'を越えた場合の実質的に一定の値はD'であって、[0.6;0.9]の値の範囲内にあり、好ましくは0.7に等しい。第1周波数k'よりも低い場合の実質的に一定の値はa'・D'に等しく、a'に対しては0≦a'<1が当てはまる。
結合ユニット310は、第1および第2パワー信号e[k]およびe[k]、並びに相互相関信号xAB[k]の結合の大きさである結合信号を導出するように設定されている。ユニット303、304、および305の出力は、結合ユニット310における、そのための対応する入力に結合されている。
この例において結合ユニット310は、C[k]=((1+L)・(e[k]+e[k])/((1+L)・(e[k]+e[k])+2・xAB[k]))1/2に従って結合信号C[k]を導出するように設定されている。
結合信号は、スケーリングされた結合信号を導出するためのスケーリングユニット309において、次式に従って補償信号D'[k]によって乗算される。すなわち、(C[k]−1)・D'[k]+1に従う。
乗算パラメータを導出するためのユニット306は、この例においては、m[k]=(C[k]−1)・D'[k]+1に従って、スケーリングされた結合信号から単一の乗算パラメータm[k]を導出するようにさらに設定されている。
ここからは、図3のミキシング装置が動作する方法を考察する。
その動作方法は、乗算パラメータを導出するためのユニット306に存在する差異、つまり、309におけるスケーリングが結合ユニット310の下流側であるということを除くと、図1に関して説明されたものとほとんど大部分が対応する。
結合ユニット310から導出されるべき結合信号C[k]は、110におけるものと同じ方法で生じる。
図1中とは異なり、乗算パラメータが値1へと漸近的に接近することはまた、C[k]と1との間の差異の任意の漸近的な低減によってもたらされることがわかる。
その関係によって、結合信号C[k]を用いてスケーリングが行われる。ここではこれは、1の減算、続いて周波数に依存するスケーリング信号D'[k]による乗算、および、続く1の加算を含む。
スケーリングは、109と同様に、様々な程度のくし形フィルタ補償効果間の取り組まれた遷移をもたらす。スケーリング値1はまた、309における完全なくし形フィルタ補償をもたらし、スケーリング値0はくし形フィルタ補償の無い状態をもたらすであろう。従って、周波数依存は、周波数kとともに増大する周波数特性の形で実現される。しかしながら、0と1との間にあるスケーリング値は、106中と比べると、306中の乗算パラメータに対して幾分異なる効果を与える。従って、その固有の特徴k'、k'、D'、およびa'を有するスケーリング信号D'[k]の個別の周波数特性は、必要であれば306において定義および最適化が成される。これは、図5の例の形で示される。その値に対する対応する要件は、106におけるものと同じ考慮を受ける。
一般に、図2中のkは図5中のk'と等しく、図2中のkは図5中のk'と等しいであろう。しかしながら、kおよびkに対する特定の場合においては、それぞれk'およびk'に対するものとは異なるように値が選択されるであろうことは、排除することができない。
図4は、発明に従ったミキシング装置の第3の例を示す。図4のミキシング装置は、図1のミキシング装置に類似している。図4に従った例は、本質的には図1に従った例であるが、閾値検出器411がさらに備えられている。閾値検出器411には、相互相関ユニット403の出力に結合される入力が設けられている。相互相関信号xAB[k]は、閾値検出器411において、予め特定される閾値Tと比較される。
相互相関信号xAB[k]が閾値Tよりも低下しない場合には、乗算パラメータm[k]およびm[k]は、図1に示される乗算パラメータを導出するためのユニット106における場合と同様に、ユニット406において導出されるであろう。
図4中のブロック410における式は、実際のところ、図1中のブロック110におけるものとは異なる。しかし図4においてはL=0という仮定が成される。そしてL=0の場合、図1中のブロック110における式は、図4中のブロック410における式へと直接的に変化する。ユニット406によって反相関的入力信号成分が処理から排除されるので、L=0という特定の場合がここでは許される。相関性のある入力信号成分のみがユニット406によって処理される。この区別は、後ほどより詳細に記載する閾値検出器の機能に起因する。Lの作用の仕方については、既に図1に対して記載されている。L>0が当てはまる場合、Lはその目的を実行するだけであること、すなわち、反相関的入力信号成分に対して、実行可能な相殺によって位相の飛びを防止することは、この点から明白である。相殺は、相関性のある入力信号成分に対しては成され得ない。従って、ユニット406において排他的に処理される相関性のある入力信号成分に対しては、Lの効果は必要無いであろう。2つの式の間において残った計算上の差異は、相関性のある入力信号成分に対しては非常に小さいであろうから、実質的に何の意味も無い。従って、L=0という特定の場合は、ブロック110のものに対して、ブロック410の導出式における明白な単純化をもたらす。
相互相関信号が閾値Tよりも低下する場合に対する乗算パラメータm[k]およびm[k]を導出するために、ユニット406において、信号xAB[k]、e[k]、およびe[k]の異なる信号処理が実行される。これはまた、図4においてブロック406'によって示される。乗算パラメータを導出するためのユニット406'における異なる形の信号処理が、以下においてより詳細に説明される。
ここでは相互相関信号は、スケーリングされた相互相関信号y'AB[k]を得るために、異なるスケーリング信号D"[k]によって乗算される。スケーリング信号D"[k]が図8に示される。
スケーリング信号D"[k]は、第3周波数k"よりも低いところでは実質的に一定であり、第3周波数k"と、それよりも高い第4周波数k"との間においては増加し、第4周波数を越えると再び実質的に一定であるような周波数特性を有する。第4周波数k"を越えた場合の実質的に一定の値はD"であって、[0.5;1]の値の範囲内にある。D"は好ましくは1に等しい。第3周波数k"よりも低い場合の実質的に一定の値はa"・D"に等しく、a"は[0;1]の値の範囲内にある。
ここで第1乗算パラメータm[k]は、m[k]=((y'AB[k]/(e[k]+L'・e[k]))+1)1/2−y'AB[k]/(e[k]+L'・e[k])に従って、ブロック406'において導出される。
第2乗算パラメータm[k]は1に等しい値を有する。
予め特定される閾値Tは、好ましくはゼロに等しい。閾値検出器411は、乗算パラメータを導出するためのユニット406、406'の制御入力へと送られる制御信号を供給するための出力を有する。相互相関信号xAB[k]が閾値Tよりも大きいかあるいは等しい場合、閾値検出器411の出力において第1制御信号が生成される。相互相関信号xAB[k]が閾値Tよりも小さい場合、閾値検出器411の出力において第2制御信号が生成される。乗算パラメータを導出するためのユニット406は、第1制御信号に応答して、図1中のブロック106に示されるように動作する。Lは、ブロック406に示されるように、必要であればゼロにすることができる。乗算パラメータを導出するためのユニットは、第2制御信号に応答して、図4中のブロック406'に示されるように動作する。
乗算パラメータを導出するためのユニット406(406')における信号処理は、ハードウェアまたはソフトウェアによって実行することができる。従って、図4中のブロック406および406'に示されるように、それぞれ第1または第2制御信号415に応答して、ハードウェアまたはソフトウェアによる切り替えが行われる。
相互相関信号xAB[k]が閾値Tよりも低下しない場合において、図4に従った例が作用する方法は、図1を用いて既に説明されている。ブロック406'に従った他の信号処理は、相互相関信号xAB[k]が閾値Tを越える場合に効果を発揮するであろう。この動作の様式はここで簡単に説明されよう。
図4に従った装置は、相関性のある信号成分と反相関的な信号成分とを区別する。これは、後者に対して特別な処理を行うことを目的としている。周波数kの信号成分は、付随する相互相関信号と閾値Tとの間の差異が正または負である場合に、それぞれ相関性がある、または、反相関的であるとみなされる。これは、典型的な値T=0に対する慣習的な定義と一致する。
相関性のある入力信号成分は、結合ユニット410によって処理される。スケーリングユニット409を用いた410におけるくし形フィルタ補償効果の周波数依存性の低減は、110におけるものと同じように動作する。
反相関的入力信号成分は結合ユニット410'によって処理される。結合ユニット410'に対する修正された導出の仕様は、110におけるものと同じように、完全なくし形フィルタ補償、および、入力信号の信号成分が互いに相殺される場合であるL'>0に対して、位相の飛びの防止をもたらす。スケーリングユニット409'を用いた410'におけるくし形フィルタ補償効果の周波数依存性の低減は、110におけるものと同じように動作する。
その固有の関数特性k"、k"、D"、およびa"を有する別個の関数D"[k]は、やはり、必要であれば409'において定義および最適化が成される。これは、図8中の例の形で示されている。その値に対して対応する要件は、既に上記されている。
D"[k]は反相関的な信号成分のみについて参照し、且つ、反相関的な信号成分は普通は低周波数に対しては発生しないという事実は、そのタイプの信号成分に対して、相関性のある信号成分と同じ処理がそれらに行われる場合に比べて、より大きなくし形フィルタ補償効果が実現されるという状況をもたらす。この目的を達成するために、有利にも、a">a'とすることにより、D"[k]に対してはD'[k]に対する場合よりも小さい周波数依存が選択され、k"=k'、k"=k'、およびD"=D'が維持される。最適化の結果、a"=1を選択することにより、D"[k]の周波数依存が完全に消えるであろうという実現可能な要件も含まれる。
図6は、発明に従ったミキシング装置の第4の例を示す。図6のミキシング装置は、図3のミキシング装置および図4のミキシング装置に類似している。図6に従った例は、本質的には図3に従った例であるが、閾値検出器611がさらに備えられている。閾値検出器611には、相互相関ユニット603の出力に結合される入力が設けられている。
相互相関信号xAB[k]が閾値Tよりも低下しない場合には、乗算パラメータm[k]およびm[k]は、図3に示される乗算パラメータを導出するためのユニット306における場合と同様に、ユニット606において導出されるであろう。
図6中のブロック610における式は、実際のところ、図3中のブロック310におけるもとのは異なる。しかし図6においてはL=0という仮定が成される。そしてL=0の場合、図3中のブロック310における式は、図6中のブロック610における式へと直接的に変化する。これは、図4を用いて既に記載されたものと同じ理由により許される。
相互相関信号が閾値Tよりも低下する場合に対する乗算パラメータm[k]およびm[k]を導出するために、信号xAB[k]、e[k]、およびe[k]の異なる信号処理が実行される。これはまた、図6においてブロック606'によって示される。
乗算パラメータを導出するためのユニット606'における異なる形の信号処理が、以下においてより詳細に説明される。
ここでは相互相関信号は、スケーリングされた相互相関信号y'AB[k]を得るために、異なるスケーリング信号D"[k]によって乗算される。スケーリング信号D"[k]は図8に再び示されており、図4を用いて既に詳細に記載されている。
ここで第1乗算パラメータm[k]は、m[k]=((y'AB[k]/(e[k]+L'・e[k]))+1)1/2−y'AB[k]/(e[k]+L'・e[k])に従って、ブロック606'において導出される。
第2乗算パラメータm[k]は1に等しい値を有する。
その結果、xAB[k]が閾値Tよりも小さい場合の動作の態様は、図4を用いて既に記載されている動作の態様と同じである。
スケーリングユニット609を用いた610における、相関性のある入力信号成分に対するくし形フィルタ補償効果の周波数依存性の低減は、310におけるものと同じように動作する。
スケーリングユニット609'を用いた610'における、反相関的入力信号成分に対するくし形フィルタ補償効果の周波数依存性の低減は、410'におけるものと同じように動作する。
乗算パラメータを導出するためのユニット606(606')における信号処理は、ハードウェアまたはソフトウェアによってやはり実行することができる。従って、図6中のブロック606および606'に示されるように、閾値検出器611からの第1または第2制御信号615にそれぞれ応答して、ハードウェアまたはソフトウェアによる切り替えが行われる。
記載してきたミキシング装置の全ての例において、入力信号はデジタル化され、関連する周波数へと既に変換されている。
デジタル的な解決法においては、第1ユニット104、または304、または404、または604は、既に以前に示したように、e[k]=Re(A[k])・Re(A[k])+Im(A[k])・Im(A[k])に従って、第1パワー信号e[k]を導出するように設定されている。
第2ユニット105、または305、または405、または605は、e[k]=Re(B[k])・Re(B[k])+Im(B[k])・Im(B[k])に従って、第2パワー信号e[k]を導出するように設定されている。
相互相関ユニット103、または303、または403、または603は、xAB[k]=Re(A[k])・Re(B[k])+Im(A[k])・Im(B[k])に従って、相互相関信号xAB[k]を導出するように設定されている。
ミキシング装置は、アナログ方式によっても完全に実現することができたであろう。よって、ここまでデジタル回路として記載されてきたミキシング装置の全てのユニットは、アナログ回路として同等な方法で実現されるであろう。
図7は、3つの音声信号を混合するためのミキシング装置の例を概略図の形で示している。ミキシング装置には、(やはり、周波数の範囲に既に変換されている)3つの音声信号A[k]、またはB[k]、またはE[k]を受け取るための、3つの入力端子751、752、753が設けられている。2つの入力端子751および752は、図7中の回路ブロック754によって示されるサブ回路の対応する入力701または702に結合される。この回路ブロック754は、図1、3、4、または6を用いて既に記載された複数のユニットのうちの1つのユニットを含む。その結果、音声信号A[k]およびB[k]は、図1、3、4、または6を用いて既に記載されたように、サブ回路754において混合される。サブ回路754の音声信号S[k]が、出力708において提供される。出力708は、ライン755によって第2サブ回路756の第1入力701'に結合される。第3入力端子753は、第2サブ回路756の第2入力702'に結合される。
このサブ回路756はやはり、図1、3、4、または6を用いて既に記載された複数のユニットのうちの1つのユニットを含む。その結果、サブ回路754において既に生成されている混合信号S[k]および音声信号E[k]は、図1、3、4、または6を用いて既に記載されたようにサブ回路756において混合される。サブ回路756の音声信号S'[k]が、出力708'において提供される。出力708'は、ミキシング装置の出力端子757に結合される。
発明は、示された例に限定されるものではないことをここで述べておくべきである。発明は、特許請求項に記載されるように定義される。従って、示されてきた例の様々な変更が可能であり、変更された例も、特許請求項によって依然として含まれるものである。既に述べてきたように、ミキシング装置は、アナログ回路の形で設計されることができ、あるいは、マイクロプロセッサ中のソフトウェアソリューションとして構造化されることができる。既に論じたように、ブロック107、または307、または407、または607における様々な要素が、異なる順序で構造化されてよい。
さらに、図4および6にそれぞれ従った例において、結合ユニット410'または610'の前にスケーリングユニット409'または609'が配置されるような解決法もまた可能であり、図3または図6中のブロック306および606にそれぞれ既に示されているような様式で、下流側において結合ユニットのスケーリングユニットが切り替えられることもまた述べておくべきことである。

Claims (22)

  1. 少なくとも2つの音声信号を混合する装置であって、
    前記少なくとも2つの音声信号を受け取る複数の入力と、
    第1音声信号のパワーの大きさである第1パワー信号を導出するための第1ユニットと、
    第2音声信号のパワーの大きさである第2パワー信号を導出するための第2ユニットと、
    前記第1音声信号と前記第2音声信号との間の相互相関の大きさである相互相関信号を導出するための相互相関ユニットと、
    前記第1パワー信号、前記第2パワー信号、および前記相互相関信号から少なくとも1つの乗算パラメータを導出するためのユニットと、
    前記第1音声信号および前記第2音声信号に対して、
    (1)前記第1音声信号に乗算パラメータを乗算すること、
    (2)前記第2音声信号に乗算パラメータを乗算すること、
    (3)前記乗算された第1音声信号および前記乗算された第2音声信号を結合して混合音声信号を生成すること、
    と同等である信号処理を実行するための乗算および結合ユニットと、
    を備え、
    乗算パラメータを導出するための前記ユニットは、前記第1パワー信号、前記第2パワー信号、および前記相互相関信号の結合の大きさである結合信号を導出するための結合ユニットと、乗算パラメータを導出するための前記ユニットにおいて、スケーリング信号を用いて信号成分をスケーリングするためのスケーリングユニットとを有し、
    前記スケーリング信号(D[k])は、第1周波数の値よりも低い周波数の範囲においては実質的に一定であり、前記第1周波数の値とより高い第2周波数の値との間の周波数の範囲においては増加し、前記第2周波数の値を越える周波数の範囲においては再び実質的に一定である周波数特性を有し、
    乗算パラメータを導出するための前記ユニットは、前記結合信号から単一の乗算パラメータ(m[k])を導出し、
    前記乗算および結合ユニットは、前記第1音声信号および前記第2音声信号に対して、
    (i)前記第1音声信号および前記第2音声信号を前記単一の乗算パラメータによって乗算すること、および
    (ii)前記乗算された第1音声信号および前記乗算された前記第2音声信号を結合すること、
    と同等である信号処理を実行する、装置。
  2. 前記第2周波数を越えた場合の前記周波数特性における前記実質的に一定の値はDに等しく、Dは[0.36;0.81]の値の範囲内にあり、前記第1周波数よりも低い場合の前記実質的に一定の値はa・Dに等しく、aは0≦a<1を満たす、請求項1に記載の装置。
  3. aは好ましくはゼロに等しい、請求項2に記載の装置。
  4. 前記第1音声信号、前記第2音声信号、および前記相互相関信号は、周波数ドメインに変換された信号(A[k]、B[k]、S[k])であり、
    前記スケーリングユニットは、式yAB[k]=xAB[k]・D[k]に従ってスケーリングされた相互相関信号を導出するために、スケーリング信号によって前記相互相関信号をスケーリングし、yAB[k]は前記スケーリングされた相互相関信号であり、xAB[k]は前記相互相関信号であり、D[k]は前記スケーリング信号であり、kは周波数パラメータである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記結合ユニットは、式C[k]=((1+L)・(e[k]+e[k])/((1+L)・(e[k]+e[k])+2・yAB[k]))1/2に従って前記結合信号(C[k])を導出し、e[k]およびe[k]はそれぞれ前記第1パワー信号および前記第2パワー信号であり、Lは、その値が負ではなく好ましくは[0.05;0.5]の値の範囲内にある一定の限定パラメータである、請求項に記載の装置。
  6. 乗算パラメータを導出するための前記ユニットは、式m[k]=C[k]に従って、前記結合信号から前記単一の乗算パラメータを導出し、m[k]は前記単一の乗算パラメータの前記値である、請求項に記載の装置。
  7. 前記第2周波数を越えた場合の前記周波数特性における前記実質的に一定の値はD'に等しく、D'は[0.6;0.9]の値の範囲内にあり、前記第1周波数よりも低い場合の前記実質的に一定の値はa'・D'に等しく、a'は0≦a'<1を満たす、請求項1に記載の装置。
  8. a'は好ましくはゼロに等しい、請求項7に記載の装置。
  9. 前記第1音声信号、前記第2音声信号、および前記相互相関信号は、周波数ドメインに変換された信号(A[k]、B[k]、S[k])であり、
    前記結合信号(C[k])を導出するための前記結合ユニットは、式C[k]=((1+L)・(e[k]+e[k])/((1+L)・(e[k]+e[k])+2・xAB[k]))1/2に従って信号処理を実行し、e[k]およびe[k]はそれぞれ前記第1パワー信号および前記第2パワー信号であり、xAB[k]は前記相互相関信号であり、Lは[0.05;0.5]の値の範囲内にある一定の限定パラメータであり、kは周波数パラメータである、請求項1または請求項に記載の装置。
  10. 前記スケーリングユニットは、式(C[k]−1)・D'[k]+1に従って、前記スケーリングされた結合信号を導出するためのスケーリング信号によって前記結合信号をスケーリングし、D'[k]は前記スケーリング信号である、請求項に記載の装置。
  11. 乗算パラメータを導出するための前記ユニットは、
    式m[k]=(C[k]−1)・D'[k]+1に従って、前記スケーリングされた結合信号から前記単一の乗算パラメータを導出し、m[k]は前記単一の乗算パラメータである、請求項10に記載の装置。
  12. L=0である、請求項または請求項に記載の装置。
  13. 前記相互相関信号が予め定められた閾値よりも低いかどうかを確定し、前記相互相関信号が前記閾値よりも小さいことに応答して切替制御信号を生成し、乗算パラメータを導出するための前記ユニットへ前記切替制御信号を供給する閾値検出器をさらに備え、
    乗算パラメータを導出するための前記ユニットは、第1乗算パラメータ(m[k])を導出するため、および一定の値を有する第2乗算パラメータ(m[k])を導出するために、前記切替制御信号を受け取ることに応答して前記第1パワー信号、前記第2パワー信号、および前記相互相関信号に対して他の信号処理ステップへと切替え、
    前記乗算および結合ユニットは、前記第1音声信号および前記第2音声信号に対して、前記第1音声信号を前記第1乗算パラメータで乗算し、前記第2音声信号を前記第2乗算パラメータで乗算し、前記乗算された第1音声信号および前記乗算された第2音声信号を結合することと同等な信号処理ステップをさらに実行する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 前記第1音声信号、前記第2音声信号、および前記相互相関信号は、周波数ドメインに変換された信号(A[k]、B[k]、S[k])であり、
    前記スケーリングユニットは、前記切替制御信号を受け取ることに応答して、式y'AB[k]=xAB[k]・D"[k]に従い前記相互相関信号に対して他のスケーリングステップへと切替え、y'AB[k]は前記スケーリングされた相互相関信号であり、xAB[k]は前記相互相関信号であり、D"[k]は前記他のスケーリングステップに対する他のスケーリング信号であり、kは周波数パラメータである、請求項13に記載の装置。
  15. 前記他のスケーリング信号(D"[k])は、第3周波数よりも低い周波数の範囲においては実質的に一定であり、前記第3周波数とより高い第4周波数との間の周波数の範囲においては増加し、前記第4周波数を越える周波数の範囲においては再び実質的に一定である周波数特性を有する、請求項14に記載の装置。
  16. 前記第4周波数の値を越えた場合の前記周波数特性における前記実質的に一定の値はD"に等しく、D"は[0.5;1]の値の範囲内にあって好ましくは1に等しく、前記第3周波数の値よりも低い場合の前記周波数特性における前記実質的に一定の値はa"・D"に等しく、a"は[0;1]の値の範囲内にある、請求項15に記載の装置。
  17. 乗算パラメータを導出するための前記ユニットは、式m[k]=((y'AB[k]/(e[k]+L'・e[k]))+1)1/2−y'AB[k]/(e[k]+L'・e[k])に従って前記第1乗算パラメータ(m[k])を導出し、e[k]およびe[k]はそれぞれ前記第1パワー信号および前記第2パワー信号であり、y'AB[k]は前記スケーリングされた相互相関信号であり、L'は、その値が負ではなく好ましくは[0.05;0.5]の値の範囲内にある一定の限定パラメータであり、kは周波数パラメータであり、前記第2乗算パラメータ(m[k])は1に等しい、請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の装置。
  18. 前記予め定められた閾値はゼロに等しい、請求項13から請求項17のいずれか1項に記載の装置。
  19. 前記第1周波数は前記第3周波数と等しく、前記第2周波数は前記第4周波数と等しい、請求項15から請求項18のいずれか1項、ただし請求項17および請求項18は、請求項15または請求項16に従属する場合、に記載の装置。
  20. "は好ましくは1に等しい、請求項16に記載の装置。
  21. L'=0である、請求項17に記載の装置。
  22. 前記第1ユニットは、式e[k]=Re(A[k])・Re(A[k])+Im(A[k])・Im(A[k])に従って前記第1パワー信号を導出し、A[k]は周波数ドメインに変換された前記第1音声信号の前記周波数の値であり、
    前記第2ユニットは、式e[k]=Re(B[k])・Re(B[k])+Im(B[k])・Im(B[k])に従って前記第2パワー信号を導出し、B[k]は周波数ドメインに変換された前記第2パワー信号の前記周波数の値であり、
    前記相互相関ユニットは、式xAB[k]=Re(A[k])・Re(B[k])+Im(A[k])・Im(B[k])に従って前記相互相関信号を導出し、
    ReおよびImは、それぞれ、前記周波数の値の実部および虚部である、請求項から請求項21のいずれか1項に記載の装置。
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