JP6268801B2 - モノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤 - Google Patents

モノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤 Download PDF

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Description

本発明は、簡便な方法で多様なモノグリセリン脂肪酸エステルの固化促進に用いることのできるモノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤、該固化促進剤及びモノグリセリン脂肪酸エステルを含有する調製物、及びその製造方法、ならびに該調製物を固体部と液体部に分別する分別脂質の製造方法に関する。
トリグリセリドを始めとするモノグリセリン脂肪酸エステルは、脂質加工食品類から化粧品類、医薬品類に至るまで種々の脂質製品に利用されている。これら製品のうち、特に冷却による脂質の固化を必要とするものにおいては、融解状態の脂質を固化させて最終製品を調製する際に、目標品質を得るためにその固化を短時間で効率良く行うことが求められている。
特許文献1には、マーガリン等に含まれる脂質が冷却捏和装置中で完全には固化せず、保存中に脂質の固化が進行した結果、ざらつきが生じ品質が劣化する問題が挙げられており、この解決手段として使用する脂質の組成を規定している。しかし、特殊な反応工程を経て得られる脂質が必要であり、汎用性に欠ける。
特許文献2には、マーガリンに適した固化性の良い脂質を得るために、炭素数20以上の脂肪酸のエステルを、脂質固化促進剤として添加する技術が開示されている。しかし、その使用量は脂質に対して数%と高く、また積極的に固化速度を促進する効果について触れられていない。
特開2008−161176号公報 特開2000−116322号公報
本発明の目的は、モノグリセリン脂肪酸エステルを含有する脂質組成物について、特に食品用または化粧品用の脂質組成物について、簡便な固化促進方法を提供することにある。
本発明者らは、上記背景技術に鑑み鋭意探索した結果、直鎖状脂肪族ジカルボン酸をトリグリセリド等のモノグリセリン脂肪酸エステルの融液に混合することで、固化時間が短縮されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1) 前記化学式1で表される構造の直鎖状脂肪族ジカルボン酸から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする、モノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤。
(2) 直鎖状脂肪族ジカルボン酸の炭素数総数が4乃至22であることを特徴とする、請求項1に記載のモノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤。
(3) 前記化学式1中のRが、炭素数偶数の直鎖状アルキル基、またはアルケニル基中のC=C二重結合がトランス型のみからなる炭素数偶数の直鎖状アルケニル基であることを特徴とする、(1)に記載のモノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤。
(4) 直鎖状脂肪族ジカルボン酸が、フマル酸、コハク酸及びアジピン酸から選ばれる1種以上からなることを特徴とする、(1)に記載のモノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤。
(5)粒子径(メジアン径)が5乃至500μmであることを特徴とする、(1)に記載のモノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤。
(6) 凝固開始温度上昇剤である、(1)に記載のモノグリセリン脂肪酸エステル用固化促進剤。
(7) (1)に記載の固化促進剤、及びモノグリセリン脂肪酸エステルを含有する調製物。
(8) モノグリセリン脂肪酸エステルを加熱融解する工程、該モノグリセリン脂肪酸エステルと該固化促進剤とを該固化促進剤が完全に融解または溶解しない温度で混合する工程、及び該混合物を冷却する工程を含むことを特徴とする、(7)に記載の調製物の製造方法。
(9) (8)に記載の製造方法により得られた調製物を固体部と液体部に分別し、残存する固化促進剤を除去する工程を含むことを特徴とする、分別脂質の製造方法。
である。
本発明によれば、直鎖状脂肪族ジカルボン酸粒子をモノグリセリン脂肪酸エステル融液に混合するという簡便な方法により、多様なモノグリセリン脂肪酸エステルの固化を促進することができる。さらにこの技術を利用することで、これらを含有する調製物の生産性,物性,外観,テクスチャーの向上、経日的変化の抑制、該調製物を固体部と液体部に分別する際の生産性等を向上させることも可能となる。
以下に本発明をより詳細に説明する。
(モノグリセリン脂肪酸エステル)
本発明のモノグリセリン脂肪酸エステルとは、グリセリン1分子に対し、各種の脂肪酸がエステル結合したものである。結合脂肪酸は任意の鎖長のものを使用することができ、飽和脂肪酸,多価不飽和脂肪酸を含む不飽和脂肪酸、ヒドロキシル基を有する脂肪酸、分岐鎖を有する脂肪酸など、各種の脂肪酸が対象となる。モノグリセリン脂肪酸エステルは、これら脂肪酸がグリセリン1分子当たり1〜3分子エステル結合したものであり、好ましくは同2〜3分子、更に好ましくは同3分子エステル結合したものである。本発明には、グリセリン1分子に対して脂肪酸3分子が結合した、トリグリセリドが最適である。
本発明のモノグリセリン脂肪酸エステルは主に食品または化粧品原料として、また各種用途の乳化剤として用いられるものであり、融点が100℃未満のものが好ましい。更に好ましくは、トリグリセリドを主成分とする、菜種油,大豆油,ヒマワリ種子油,綿実油,落花生油,米糠油,コーン油,サフラワー油,オリーブ油,カポック油,ゴマ油,月見草油,パーム油,シア脂,サル脂,カカオ脂,ヤシ油,パーム核油,ココアバター,ゴマ油,ピーナッツ油等の植物油脂、ならびに乳脂,牛脂,ラード,魚油等の動物油脂、これらの動植物油脂を分別または水素添加処理したもの、さらにこれらの動植物油脂単独または2種類以上を任意に組み合わせてエステル交換処理したものを具体的に例示することができる。
上記モノグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上を含有する混合物を脂質組成物と定義し、また、これら脂質組成物に本発明の固化促進剤を添加した混合物を本発明調製物と定義して、以降で使用した。
(固化促進剤)
本発明の脂質組成物用固化促進剤は、前記化学式1で表される構造の直鎖状脂肪族ジカルボン酸から選ばれる1種以上を含有する。上記直鎖状脂肪族ジカルボン酸の例として次の(a)〜(e)を挙げることができる。
(a) 前記化学式1中のRが炭素数1のメチレン基であるマロン酸。
(b) 前記化学式1中のRが炭素数2以上の直鎖状アルキル基であって、炭素数総数が偶数であるコハク酸及びアジピン酸。
(c) 前記化学式1中のRが炭素数2以上の直鎖状アルキル基であって、炭素数総数が奇数であるグルタル酸及びピメリン酸。
(d) 前記化学式1中のRが炭素数2以上の直鎖状アルケニル基であって、C=C二重結合がトランス型であるフマル酸及びtrans,trans-ムコン酸。
(e) 前記化学式1中のRが炭素数2以上の直鎖状アルケニル基であって、C=C二重結合がシス型であるマレイン酸。
上記直鎖状脂肪族ジカルボン酸は、炭素数総数に関わらずモノグリセリン脂肪酸エステルに対して一定の固化促進効果を示すが、天然に比較的多く存在する炭素数総数4乃至22のものを好ましく利用できる。これらは、炭素数の偶奇に関わらず一定の固化促進効果を示すが、顕著な効果を得る上で炭素数が偶数のものがより好ましく、前記化学式1中のRが炭素数2以上の直鎖状アルケニル基であって、該アルケニル基中のC=C二重結合がトランス型のみのものがさらに好ましい。中でも、食品用途として用いられることの多い、フマル酸、コハク酸、アジピン酸を好適に使用することができる。
これらの直鎖状脂肪族ジカルボン酸は1種以上を併用して使用することができる。
(添加量と粒径)
上記固化促進剤粒子は、その表面と脂質組成物を構成するモノグリセリン脂肪酸エステル分子との相互作用により効果を発現すると考えられ、微量でもその効果を得ることができるが、添加量が多いほど、また粒子径(メジアン径)が小さくなるほど総表面積が増加し、大きな効果を得ることができる。ただし、種類や形状、アスペクト比等によって、効果が大きく変わるため、期待する効果に合わせて固化促進剤の粒子径(メジアン径)、添加量を選択する必要がある。
例えば、モノグリセリン脂肪酸エステルの固化促進を主な目的として、粒子径(メジアン径)が0.5μmのアジピン酸粒子を該モノグリセリン脂肪酸エステルに添加する場合、該モノグリセリン脂肪酸エステルに対して重量換算で0.02%以上の添加量が好ましく、より好ましくは同0.05%以上、さらに好ましくは同0.1%以上である。
また、同30%以下が好ましく、より好ましくは同10%以下、さらに好ましくは同5%以下である。固化促進剤の添加量が同0.02%未満であると、該固化促進剤が上記モノグリセリン脂肪酸エステルへ溶解することにより固化促進効果を得られない、あるいは冷却速度等の固化条件や後述するその他添加物の存在によっては十分な固化促進効果を得られない場合がある。
また、固化促進剤の添加量が同30%を超えると、該固化促進剤の分散性低下,該固化促進剤を含有する脂質調製物の風味、物性、テクスチャー等への悪影響,濾過効率低下に伴う分別脂質の生産性低下や該固化促進剤の回収率低下,コスト負担の増加等が懸念される。
なお、本発明における粒子径(メジアン径)とは、基本的には20℃の蒸留水に溶解度を超える量の粒子を分散させ、得られた懸濁液をレーザ回折式粒子径分布測定装置により測定したものを指すが、20℃の蒸留水100gに対して10g以上溶解する場合は、イソプロパノール等の低極性溶媒に分散させて測定した値を以て替えることとする。
また、同じくモノグリセリン脂肪酸エステルの固化促進を主な目的として、アジピン酸粒子を該モノグリセリン脂肪酸エステルに対して添加する場合、粒子径(メジアン径)が500μm以下のものを用いるのが好ましく、より好ましくは同300μm以下、さらに好ましくは同100μm以下である。また、同5μm以上が好ましく、同10μm以上がさらに好ましい。固化促進剤の粒子径が同500μmを上回ると、総表面積の実質的な減少、あるいは該固化促進剤を含有する本発明調製物の外観,物性,テクスチャー等への多大なる悪影響が懸念され、また固化促進剤の粒子径が5μm未満であると、溶解あるいは凝集による実質的な総表面積の減少,濾過等における回収率低下,過度な酸味や刺激性の発現が懸念されるため、用途に応じて適当な粒子径を選択する必要がある。
(脂質難溶性添加物)
本発明においては、上記固化促進剤以外にも、対象とする脂質組成物に難溶性の固形分を併用することが可能で、その一例として、アラビアガム,寒天,キサンタンガム,セルロース及びその誘導体,キチン,キトサン,各種デキストリン,でん粉及び加工でん粉,イヌリン等の多糖類、食塩,塩化カリウム,塩化カルシウム,クエン酸ナトリウム,硫酸マグネシウム等の塩類、大豆,小麦,乳,卵等に由来する動植物タンパク及びその加水分解物を挙げることができる。しかし、上記固化促進剤に対するかかる固形分の添加量が多すぎると、該固化促進剤との会合により実質的な総表面積が顕著に低下するため、同添加量を重量比で10倍以下に抑えるのが好ましく、より好ましくは等量以下、さらに好ましくは10分の1以下である。
(脂溶性添加物)
本発明においては、上記脂質組成物に脂溶性添加剤を併用することも可能であり、例えば、レシチン,ショ糖脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステル,固化促進の対象とする以外のグリセリン脂肪酸エステル(グリセリンが2分子以上結合した、例えば、ジグリセリン脂肪酸エステルやトリグリセリン脂肪酸エステル等)等の乳化剤,着色料,着香料,防腐剤,酸化防止剤等を、単独または複数使用しても良い。これら添加剤は任意の量で使用できるが、添加剤自身の効果により上記固化促進剤の効果を妨げる場合に限り、例えば固化促進の対象とする脂質組成物全量に対し重量換算で0.1%以下というように、極力使用量を抑える方が良い。
(利用)
次に、本発明の固化促進剤の好ましい利用方法について説明する。本発明によれば、上記固化促進剤と、融解状態にある固化促進対象の脂質組成物とを、該固化促進剤が完全に融解または溶解しない温度で十分混合した後、冷却等の一般的な固化条件に付すだけで、該脂質組成物の固化速度を促進することができる。固化促進処理を行う際に、該脂質組成物が融解状態にあって、完全な融解または溶解状態にない上記固化促進剤と十分に混合されていれば、混合方法に特に制限はなく、例えば固化状態にある該脂質組成物に該固化促進剤を添加し、加熱等の操作による該脂質組成物部分の融解及び十分な混合の後、固化を行なっても良い。また、上記固化促進剤と融解状態にある上記脂質組成物とを混合する際に、該固化促進剤が完全に融解または溶解した場合でも、冷却等の固化条件の過程で該固化促進剤のみ先行して析出すれば、本発明の固化促進効果を享受できる。混合が不十分であれば、沈降,堆積,凝集等により固化促進剤自体の総表面積が実質的に減少し、十分な固化促進効果を得られない場合がある。さらに、急冷などの急激な固化条件下では、固化促進剤の影響が相対的に弱くなるため、例えば大気圧下で冷却を行う場合、冷却速度は毎分10℃以下が好ましく、より好ましくは毎分5℃以下、さらに好ましくは毎分1℃以下である。ただし、上記脂質組成物中の固化成分の濃度が高い場合は、加えて過飽和度の影響を強く受けるため、さらに緩慢な固化条件が好ましい。
また、混合する上記固化促進剤が完全に溶解しない限り、本発明の固化促進剤を添加する脂質組成物に対し、水等の極性が大きく異なる溶媒を混合しても良い。この場合、両者に対する固化促進剤表面の相対的な親和度や、該固化促進剤を添加する相によって、固化促進効果の現れ方や効果の大きさが異なる。例えば、脂質組成物に対する固化促進剤表面の親和性が顕著に高い場合、該固化促進剤は主にバルクの脂質組成物に対して固化促進効果を示すが、固化促進剤表面がヤヌスビーズのように二種類以上の濡れ性を示すような場合、濡れ性のバランスによっては該固化促進剤が界面に配向し、主に界面付近の脂質組成物に対して固化促進効果を示すことがある。後者の場合、界面を形成するコロイド分散体の分散安定性向上等の副次的な効果も期待される。ただし、このような固化促進剤は固化促進剤同士で凝集する性質があることから、最も大きな固化促進効果を得るためには、脂質組成物と混合した後に他方の溶媒と混合することが好ましい。一方、脂質組成物に対する固化促進剤表面の相対的な親和性が顕著に低い場合、該固化促進剤が脂質組成物側から他方へ移行し、期待する固化促進効果を得られない可能性がある。
従って、上記固化促進技術は、様々な組成の脂質組成物のみならず、これらを含む種々の脂質製品にも利用することができる。具体的には、マーガリン,ショートニング,クリーム,チョコレート等の脂質加工食品類、マスカラや口紅等の化粧品類、軟膏等の医薬品類を例示することができ、本発明の固化促進技術により、これら脂質製品の生産性,物性,外観,テクスチャーの向上、経日的変化の抑制等の制御も可能となる。中でも、脂質以外の成分が少ないショートニング等において、顕著な効果を得ることができる。
上記固化促進剤を含む、本発明調製物の製造方法は、固化促進の対象となる脂質組成物を加熱融解する工程、該脂質組成物と上記固化促進剤とを混合する工程、及び該混合物(調製物)を冷却する工程を含むものであれば、いかなる製造方法でも良く、攪拌,掻取,混練,加圧,成形,あるいはテンパリング及び熟成等の工程を任意に含むことができる。
(分別への利用)
さらに上記固化促進技術は、上記調製物を固体部と液体部に分別することで分別脂質を製造する際の、生産性等の向上に利用することもできる。尚、分別脂質とは、モノグリセリン脂肪酸エステルを含む脂質組成物について、構成する個々の脂質を融点の差や溶媒への溶解性の差により分離分画(分別)したものである。適用する分別方法に特に制限はなく、ヘキサンやアセトンなどの溶剤を用いる溶剤分別法や、これらの溶剤を全く用いないドライ分別法等を任意に利用することができる。混合した固化促進剤の大半は、分別後固体部に残るが、加熱や洗浄等の操作により脂質か該固化促進剤のいずれか一方を融解または溶解させ、濾過,遠心分離,洗浄液からの析出等の方法により回収することができる。分別後液体部に残存する上記固化促進剤についても、同様の方法で回収することができ、回収した固化促進剤は、必要に応じて溶剤洗浄、高熱または高圧ブロー、続いて混合する脂質組成物含有成分による共洗い等の処理を施すことで、再利用することができる。
(固化促進効果の評価)
本発明による脂質組成物の固化促進効果は、主にDSC測定に基づいて評価することができる。DSCとは、Differential Scanning Calorimetry(示差走査熱量測定)の略称であり、測定試料と基準物質との間の熱量の差を計測することで、凝固温度や融点、ガラス転移点等を測定する熱分析の手法である。熱流束示差走査熱量測定(熱流束DSC)と入力補償示差走査熱量測定(入力補償DSC)の二種類があるが、本発明においては、試料及び基準物質で構成される試料部の温度を、一定のプログラムによって変化させながら、その試料及び基準物質の温度が等しくなるように、両者に加えた単位時間当たりの熱エネルギーの入力差を温度の関数として測定する、熱流束DSC測定を行う。DSC測定では、一定速度または一定温度で試料の冷却を行なった際の発熱ピークの立ち上がり温度(凝固開始温度)及び最初に現れる発熱ピークトップ温度から、固化促進効果の有無を判定する。なお、評価に際しては、脂質のいわゆる「メモリー効果」の影響を避けるため、脂質全体の融点より十分高い温度、好ましくは最も融点の高い脂質成分の融点より約15℃以上高い温度で10分間保持した後、冷却を行うこととする。
次に、実施例、比較例等を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例等は本発明を制限するものではない。なお、以下の記載において、「部」はすべて「重量部」を意味する。
〔実施例1〜7、比較例1〕
80℃で完全融解したトリラウリン(SIGMA-ALDRICH社製、融点46.5℃)100部に対し、各試料を表1に示した配合に従って添加し、トリラウリンの融解状態を維持したまま、凝集物が目視で確認できなくなるまでボルテックスミキサー等により十分混合した。得られた混合液を直ちにDSC測定用のアルミパンに供し、以下に示す温度条件でDSC測定による評価を行なった。
<評価温度条件>
初期温度 80℃(10分間),冷却速度 1℃/分,最終温度 0℃
直鎖状脂肪族ジカルボン酸粉末を使用した実施例1〜7は、該直鎖状脂肪族カルボン酸の炭素数総数に関わらず、トリラウリンに対して一定の固化促進効果を示し、炭素数総数が3のものより4以上のものの方が効果が高かった。また、炭素数総数が4以上のものにおいて、炭素数が奇数の実施例3や実施例5より、炭素数が偶数の実施例2、4、6、7の方が、より顕著な固化促進効果を示した。一方、比較例1で使用したアジピン酸二ナトリウム塩粉末は、実施例4で用いたアジピン酸の2つのカルボキシル基がいずれもナトリウム塩となったものであるが、トリラウリンの固化への影響はほとんどなかった。表1に、無添加のトリラウリンと比較したときの、固化促進効果の有無及び程度の大小をまとめた。
表1 配合(単位:部)及び評価結果
Figure 0006268801

<固化促進評価結果について>
◎◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに7℃以上9℃未満上昇(非常に顕著な固化促進)
◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに3℃以上5℃未満上昇(顕著な固化促進)
○ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに1℃以上3℃未満上昇(固化促進)
− DSC凝固開始温度変化または高温側発熱ピークトップ温度変化が1℃未満(固化への影響少ない)

※1 トリラウリンは、SIGMA-ALDRICH社製(商品名:Glyceryl tridodecanoate≧99%、融点46.5℃)を使用
※2 マロン酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Malonic Acid、融点134℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※3 コハク酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Succinic Acid、融点187℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※4 グルタル酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Glutaric Acid、融点98℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※5 アジピン酸粉末Aは、東京化成工業社製(商品名:Adipic Acid、融点153℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※6 ピメリン酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Pimelic Acid、融点106℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※7 テトラデカン二酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Tetradecanedioic Acid、融点127℃)を使用
※8 エイコサン二酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Eicosanedioic Acid、融点127℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※9 アジピン酸二ナトリウム粉末は、東京化成工業社製(商品名:Disodium Adipate、融点情報なし)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
〔実施例8〜10、比較例2,3〕
80℃で完全融解したトリラウリン(SIGMA-ALDRICH社製、融点46.5℃)100部に対し、各試料を表2に示した配合に従って添加し、トリラウリンの融解状態を維持したまま、凝集物が目視で確認できなくなるまでボルテックスミキサー等により十分混合した。得られた混合液を直ちにDSC測定用のアルミパンに供し、以下に示す温度条件でDSC測定による評価を行なった。
<評価温度条件>
DSC測定;初期温度 80℃(10分間),冷却速度 5℃/分,最終温度 0℃
コハク酸粉末を使用した実施例2はトリラウリンに対して非常に顕著な固化促進効果を示したが、2位の位置にトランス型C=C二重結合の入ったフマル酸粉末を使用した実施例8は、極めて顕著な固化促進効果を示した。コハク酸の2位の位置にシス型C=C二重結合の入ったマレイン酸粉末を使用した実施例9は、コハク酸粉末ほどの固化促進効果は示さなかったものの、トリラウリンに対してかなり顕著な固化促進効果を示した。同様に、アジピン酸の2及び4位の位置にトランス型C=C二重結合の入ったtrans,trans-ムコン酸粉末を使用した実施例10は、アジピン酸粉末を使用した実施例4より効果が高く、極めて顕著な固化促進効果を示した。一方、コハク酸の2位の位置にメチル基側鎖が存在するメチルコハク酸、及び同位置にアミノ基側鎖が存在するL-アスパラギン酸の各粉末を使用した比較例2,3では、トリラウリンの固化への影響が少なかった。表2に、無添加のトリラウリンと比較したときの、固化促進効果の有無及び程度の大小をまとめた。
表2 配合(単位:部)及び評価結果
Figure 0006268801

<固化促進評価結果について>
◎◎◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに9℃以上上昇(極めて顕著な固化促進)
◎◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに7℃以上9℃未満上昇(非常に顕著な固化促進)
◎○ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに5℃以上7℃未満上昇(かなり顕著な固化促進)
− DSC凝固開始温度変化または高温側発熱ピークトップ温度変化が1℃未満(固化への影響少ない)

※10 フマル酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Fumaric Acid、融点287℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※11 マレイン酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Maleic Acid、融点131℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※12 trans,trans-ムコン酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:trans,trans-Muconic Acid、融点情報なし)を使用
※13 メチルコハク酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:Methylsuccinic Acid、融点116℃)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
※14 L-アスパラギン酸粉末は、東京化成工業社製(商品名:L-Aspartic Acid、融点情報なし)を乳鉢及び乳棒を用いて粉砕したものを使用
〔実施例11〜13〕
80℃で完全融解したトリラウリン(SIGMA-ALDRICH社製、融点46.5℃)100部に対し、各試料を表3に示した配合に従って添加し、トリラウリンの融解状態を維持したまま、凝集物が目視で確認できなくなるまでボルテックスミキサー等により十分混合した。得られた混合液を直ちにDSC測定用のアルミパンに供し、以下に示す温度条件でDSC測定による評価を行なった。
<評価温度条件>
DSC測定;初期温度 80℃(10分間),冷却速度 5℃/分,最終温度 0℃
アジピン酸粉末を使用した実施例4及び実施例11〜13は、いずれもトリラウリンに対して一定の固化促進効果を示したが、実施例4,11の比較から添加量が多いほど、また実施例12,13の比較から粒子径が小さいほど、この添加効果が顕著になる傾向が見られた。表3に、無添加のトリラウリンと比較したときの、固化促進効果の有無及び程度の大小をまとめた。
表3 配合(単位:部)及び評価結果
Figure 0006268801

<固化促進評価結果について>
◎◎◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに9℃以上上昇(極めて顕著な固化促進)
◎◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに7℃以上9℃未満上昇(非常に顕著な固化促進)
◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに3℃以上5℃未満上昇(顕著な固化促進)

※15 アジピン酸粉末Bは、旭化成ケミカルズ社製(商品名:アサピック、融点情報なし)を使用(メジアン径2回測定平均値403.8μm)
※16 アジピン酸粉末Cは、アジピン酸粉末Bをビーズミルにて粉砕後、50mesh篩(目開き300μm)で篩分したものを使用(メジアン径2回測定平均値76.7μm)
〔実施例14〜17、比較例4〜6〕
表4に示した配合に従い、各脂質の融点より約15℃以上高い、80℃または90℃で完全融解した各脂質100部に対してアジピン酸粉末1部を添加し、各脂質の融解状態を維持したまま、凝集物が目視で確認できなくなるまでボルテックスミキサー等により十分混合した。得られた混合液を直ちにDSC測定用のアルミパンに供し、以下に示す温度条件でDSC測定による評価を行なった。
<評価温度条件>
実施例14、比較例5,6
初期温度 80℃(10分間)、冷却速度 1℃/分、最終温度 0℃
実施例15〜17、比較例4
初期温度 90℃(10分間)、冷却速度 1℃/分、最終温度 0℃
グリセリン1分子に対して脂肪酸3分子がエステル結合した、トリラウリン,トリミリスチン,トリパルミチンを使用した実施例4及び実施例14,15では、アジピン酸粉末は非常にまたはかなり顕著な固化促進効果を示した。グリセリン1分子に対して脂肪酸2分子がエステル結合した、1,3-ジラウリン,1,3-ジパルミチンを使用した実施例16,17では、上記トリグリセリドに対する効果には及ばないものの、アジピン酸粉末は一定の固化促進効果を示した。一方、2以上のグリセリン分子が結合したポリグリセリン分子に対して複数の脂肪酸分子がエステル結合したテトラグリセリンヘキサベヘネートを使用した比較例4では、アジピン酸粒子はほとんど添加効果を示さなかった。また、脂肪酸であるラウリン酸を使用した比較例5、及びアルカンであるn-オクタデカンを使用した比較例6でも、アジピン酸粉末はほとんど添加効果を示さなかった。表4に、アジピン酸粉末無添加の各脂質単体と比較したときの、固化促進効果の有無及び程度の大小をまとめた。
表4 配合(単位:部)及び評価結果
Figure 0006268801

<固化促進評価結果について>
◎◎ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに7℃以上9℃未満上昇(非常に顕著な固化促進)
◎○ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに5℃以上7℃未満上昇(かなり顕著な固化促進)
○ DSC凝固開始温度及び高温側発熱ピークトップ温度がともに1℃以上上昇(固化促進)
− DSC凝固開始温度変化または高温側発熱ピークトップ温度変化が0.5℃未満(固化への影響少ない)

※17 トリミリスチンは、SIGMA-ALDRICH社製(商品名:Glyceryl trimirystate ≧99%、融点56〜57℃)を使用
※18 トリパルミチンは、SIGMA-ALDRICH社製(商品名:Glyceryl tripalmitate ≧99%、融点66〜67℃)を使用
※19 1,3-ジラウリンは、東京化成工業社製(商品名:α,α'-Dilaurin、融点59℃)を使用
※20 1,3-ジパルミチンは、SIGMA-ALDRICH社製(商品名:Glyceryl 1,3-dipalmitate≧99%、融点72℃)を使用
※21 テトラグリセリンヘキサベヘネートは、理研ビタミン社製(商品名:ポエムJ-46B、融点69.3℃)を使用
※22 ラウリン酸は、東京化成工業社製(商品名:Lauric Acid、融点45℃)を使用
※23 n-オクタデカンは、東京化成工業社製(商品名:Octadecane、融点28℃(凝固点))を使用
〔実施例18、比較例7〕
表5に示した配合に従って80℃、15分間保持して完全融解したRBDパーム油100部にアジピン酸粉末Aを1部添加、混合した混合物、及びアジピン酸粉末無添加の完全融解したRBDパーム油をそれぞれ試料とし、これらを別々の同じ形状を有する円柱状のステンレス容器に注ぎ、65℃の温浴槽に10分間保持した。これらにステンレス容器の約9割の直径を有するオープンピッチド2枚パドルを差込み、室温と同じ26℃の循環水で周囲を冷却しながら、20rpmの回転速度で緩やかに攪拌した。固化に伴う発熱により、試料温度が上昇し始めた時の温度及び時間をそれぞれT(min)及びt(min)、試料温度が最も上昇した時の温度及び時間をそれぞれT(max)及びt(max)と定義し、t(max)から60分後を脂質固化の終点とした。得られた混濁液は直ちに0.5atm減圧下で吸引濾別し、回収した固体脂側に含まれるアジピン酸粉末は、80℃で固化脂質のみを融解し、再度濾過することにより回収した。それぞれの固体脂側及び濾液側の脂質組成については、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による組成分析を行い比較した。
アジピン酸粉末を使用した実施例18では、循環水で周囲を冷却して30分を過ぎたあたりから、固化に伴う発熱により試料温度がゆっくりと上昇し始め、50分で最も温度が上昇した。一方、脂質のみの比較例7では、実施例18より10分近く遅れて試料温度が緩やかに上昇し、60分で最も温度が上昇した。T(min)及びT(max)は、いずれも比較例7より実施例18の方がやや高い値を示した。固化後に濾別した固体脂側及び濾液側の脂質組成は、実施例18及び比較例7の間で互いに一致していた。この結果は、アジピン酸のような本発明の固化促進剤を混合するだけで、従来より高い温度帯または短い固化時間で分別前の脂質固化を行えることを示しており、脂質分別工程における分離性や生産性の向上等に役立てることができる。
表5 配合(単位:部)及び評価結果
Figure 0006268801

※24 RBDパーム油は、パルマジュ・エディブルオイル社製(融点37℃)を使用
本発明により、簡便な方法で多様な脂質組成物の凝固開始温度を上昇させ、固化速度を向上させることができる。この技術は、脂質組成物のみならず、これらを含有する種々の脂質製品の生産性,物性,外観,テクスチャーの向上、経日的変化の抑制等や、該脂質組成物を固体部と液体部に分別する際の生産性等の向上に大きく貢献するものである。

Claims (1)

  1. モノグリセリン脂肪酸エステルを加熱融解する工程、該モノグリセリン脂肪酸エステルと、固化特性を有するモノグリセリン脂肪酸エステルの固化を促進し、下記構造の直鎖状脂肪族ジカルボン酸から選ばれる1種以上である、該モノグリセリン脂肪酸エステルを含有する脂質組成物用固化促進剤とを該固化促進剤が完全に融解または溶解しない温度で混合する工程、及び該混合物を冷却することにより得られた調製物を固体部と液体部に分別し、残存する固化促進剤を除去する工程を含むことを特徴とする、分別脂質の製造方法。
    Figure 0006268801
    (式中、Rは、炭素数1のメチレン基、または炭素数2以上の直鎖状アルキレン基またはアルケニレン基)
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