JP6267006B2 - 合わせガラス - Google Patents
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Description
外側ガラス板1及び内側ガラス板2は、公知のガラス板を用いることができ、熱線吸収ガラス、一般的なクリアガラスやグリーンガラス、またはUVグリーンガラスで形成することもできる。但し、この合わせガラスを自動車の窓に用いる場合には、自動車が使用される国の安全規格に沿った可視光線透過率を実現する必要がある。例えば、外側ガラス板1により必要な日射吸収率を確保し、内側ガラス板2により可視光線透過率が安全規格を満たすように調整することができる。以下に、クリアガラスの組成の一例と、熱線吸収ガラス組成の一例を示す。
SiO2:70〜73質量%
Al2O3:0.6〜2.4質量%
CaO:7〜12質量%
MgO:1.0〜4.5質量%
R2O:13〜15質量%(Rはアルカリ金属)
Fe2O3に換算した全酸化鉄(T−Fe2O3):0.08〜0.14質量%
熱線吸収ガラスの組成は、例えば、クリアガラスの組成を基準として、Fe2O3に換算した全酸化鉄(T−Fe2O3)の比率を0.4〜1.3質量%とし、CeO2の比率を0〜2質量%とし、TiO2の比率を0〜0.5質量%とし、ガラスの骨格成分(主に、SiO2やAl2O3)をT−Fe2O3、CeO2およびTiO2の増加分だけ減じた組成とすることができる。
中間膜3は、複数の層で形成されており、一例として、図1に示すように、軟質のコア層31を、これよりも硬質のアウター層32で挟持した3層で構成することができる。但し、この構成に限定されるものではなく、コア層31と、外側ガラス板1側に配置される少なくとも1つのアウター層32とを有する複数層で形成されていればよい。例えば、コア層31と、外側ガラス板1側に配置される1つのアウター層32を含む2層の中間膜3、またはコア層31を中心に両側にそれぞれ2層以上の偶数の数のアウター層32を配置した中間膜3、あるいはコア層31を挟んで一方に奇数の数のアウター層32、他方の側に偶数の数のアウター層32を配置した中間膜3とすることもできる。なお、ここでは、説明の便宜のため、外側ガラス板1に接触するアウター層を第1アウター層321、内側ガラス板2に接触するアウター層を第2アウター層322と称することとする。
電熱線は、公知のものを利用することができる。すなわち、2つのガラス板1,2の間に、所定間隔で複数の電熱線を配置し、これに電流を印加する。電熱線の配置は特には限定されず、ガラス板の縦方向あるいは横方向のいずれに延びるように配置してもよい。また、電熱線に電流を印加するための導線をガラス板の端縁に沿って配置することができる。
本実施形態に係る合わせガラスの製造方法は、特に限定されず、従来公知の合わせガラスの製造方法を採用することができる。例えば、まず、中間膜3の表面に、複数の電熱線を配置する。その方法は種々の方法があるが、例えば、特開平10−6939に記載のように行うことができる。そして、電熱線が配置された中間膜3を外側ガラス板1及び内側ガラス板2の間に挟み、これをゴムバッグに入れ、減圧吸引しながら約70〜110℃で予備接着する。予備接着の方法は、これ以外でも可能である。例えば、中間膜3を外側ガラス板1及び内側ガラス板2の間に挟み、オーブンにより45〜65℃で加熱する。続いて、この合わせガラスを0.45〜0.55MPaでロールにより押圧する。次に、この合わせガラスを、再度オーブンにより80〜105℃で加熱した後、0.45〜0.55MPaでロールにより再度押圧する。こうして、予備接着が完了する。
本実施形態に係る合わせガラスは、種々の自動車の窓ガラスに適用することができる。この中でも、本実施形態に係る合わせガラスは、後述するように、5000Hz以上の周波数帯域の音に対する遮音性能に優れているため、特に、ハイブリッド車やEV車に取り付けると、遮音効果が大きい。これは、ハイブリッド車やEV車において使用しているモーターは、高周波数で駆動するため、高周波数の音が発生しやすいからである。
本実施形態に係る合わせガラスは、自動車のいずれの位置の窓ガラスにも適用することができる。この中でも、特に、ウインドシールドに用いることが望ましい。但し、本実施形態に係る合わせガラスは、ウインドシールドに限定されず、サイドガラス、リアガラスにも用いることができる。
上述した合わせガラスは、例えば、自動車、建築物などの取付構造体に取付けることができる。このとき、合わせガラスは、取付部を介して取付構造物に取付けられる。取付部とは、例えば、自動車に取付けるためのウレタン枠などのフレーム、接着材、クランプなどが該当する。自動車への取付の一例を挙げると、図6(a)に示すように、まず、合わせガラス10の両端にピン50を取付けておき、取付対象となる自動車のフレーム70に接着材60を塗布する。フレームには、ピンが挿入される貫通孔80が形成されている。そして、図6(b)に示すように、合わせガラス10をフレーム70に取付ける。まず、ピン50を貫通孔80に挿入し、合わせガラス10をフレーム70に対して仮止めする。このとき、ピン50には段差が形成されているため、ピン50は貫通孔80の途中までしか挿入されず、これにより、フレーム70と合わせガラス10との間に隙間が生じる。そして、この隙間には上述した接着材60が塗布されているため、時間の経過とともに接着材60を介して合わせガラス10とフレーム70が固定される。
本実施形態によれば、中間膜3の一部を構成するアウター層32のヤング率を周波数100Hz,温度20℃において560MPa以上とすることで、次の効果を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、電熱線を外側ガラス板と中間膜との間に配置しているが、電熱線4はいずれの位置に配置することもできる。例えば、上記実施形態では、外側ガラス板1と第1アウター層321との間に電熱線を配置しているが、内側ガラス板と第2アウター層との間に電熱線を配置することもできる。この場合、電熱線4と直接接触しない第1アウター層321のヤング率を560MPa(20℃、100Hz)以上とすると、上述したように、このアウター層321の温度が高くなるのを抑制し、遮音性能が低下するのを防止することができる。また、電熱線4を外側ガラス板1の表面、内側ガラス板2の表面に配置することもできる。さらに、すべてのアウター層321,322のヤング率を560MPa(20℃、100Hz)以上とすることもできる。
以下の通り、実施例1及び比較例1に係る合わせガラスを準備した。実施例1と比較例1の相違は、アウター層のヤング率のみである。
(1) モデルの設定
本シミュレーションで用いた合わせガラスのモデルを図9に示す。このモデルでは、音の発生源側から外側ガラス板、中間膜、内側ガラス板、ウレタン枠の順で積層した合わせガラスを規定している。ここで、ウレタン枠をモデルに追加しているのは、ウレタン枠の有無により音響透過損失の算出結果に少なからず影響があると考えられる点、及び、合わせガラスと車両のウインドシールドの間にはウレタン枠が用いられて接着していることが一般的である点を考慮したためである。
(2) 入力条件1(寸法等)
(3) 入力条件2(物性値)
主な周波数毎に異なった値を用いた。これは、コア層及び両アウター層は粘弾性体のため、粘性効果によりヤング率は周波数依存性が強いためである。なお、温度依存性も大きいが、今回は温度一定(20℃)を想定した物性値を用いた。
以下の通り、実施例2〜4及び比較例2に係る合わせガラスを準備した。実施例2〜4と比較例2の相違は、アウター層のヤング率のみである。
2 内側ガラス板
3 中間膜
31 コア層
32 アウター層
Claims (10)
- 外側ガラス板と、
前記外側ガラス板と対向配置された内側ガラス板と、
前記外側ガラス板及び内側ガラス板の間に挟持された中間膜と、
前記中間膜に沿って配置され、電流が印加されると発熱する電熱線と、
を備え、
前記中間膜は、コア層と、当該コア層を挟んで前記外側ガラス板側及び前記内側ガラス板側に配置され、当該コア層よりも硬度の高い一対のアウター層と、
を備え、
前記一対のアウター層のうち、少なくとも一方のヤング率は、周波数100Hz,温度20℃において、560MPa以上1750MPa未満である、合わせガラス。
- 前記電熱線は、前記中間膜と前記外側ガラス板との間、または前記中間膜と前記内側ガラス板との間、のいずれかに配置され、
前記コア層を挟んで、前記電熱線とは反対側に配置された前記アウター層のヤング率が、周波数100Hz,温度20℃において、560MPa以上である、請求項1に記載の合わせガラス。 - 前記電熱線は、前記中間膜と前記外側ガラス板との間に配置されている、請求項2に記載の合わせガラス。
- 前記ヤング率が、周波数100Hz,温度20℃において、560MPa以上である少なくとも1つの前記アウター層と、前記電熱線との間に配置される熱遮蔽手段をさらに備えている、請求項1から3のいずれかに記載の合わせガラス。
- 前記電熱線は、前記中間膜と前記外側ガラス板との間、または前記中間膜と前記内側ガラス板との間、のいずれかに配置され、
前記コア層と前記電熱線との間に配置される前記アウター層のヤング率が、周波数100Hz,温度20℃において、560MPa以上である、請求項1に記載の合わせガラス。 - 前記コア層のヤング率は、周波数100Hz,温度20℃において、18MPa以下である、請求項1から5のいずれかに記載の合わせガラス。
- 前記コア層のヤング率は、周波数100Hz,温度20℃において、14MPa以下である、請求項1から5のいずれかに記載の合わせガラス。
- 前記コア層のtanδは、周波数100Hz,温度20℃において、0.9以下である、請求項1から7のいずれに記載の合わせガラス。
- 前記外側ガラス板側に配置される前記アウター層のヤング率が、前記内側ガラス板側に配置される前記アウター層のヤング率よりも大きい、請求項1から8のいずれかに記載の合わせガラス。
- 前記外側ガラスの厚みと前記内側ガラス板の厚みとは相違する、請求項1から9のいずれかに記載の合わせガラス。
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