JP6266642B2 - 皮膚炎治療 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚炎治療用の特定の多価不飽和長鎖ケトン類の使用、特に、当該治療における、カルボニル官能基に対しα位に電子求引性置換基を有するケトン類に関する。本発明はまた、患者への本発明の化合物の投与(理想的には局所投与)を含む、患者の皮膚炎の治療法にも関する。
広義には、皮膚炎は、皮膚の炎症であり、迅速且つ効果的な治療を必要とする一般的且つ外観を損なう皮膚疾患である。しかしながら、皮膚炎の症状は多様であり、様々な状態の症状がある。その症状は、皮疹からぶつぶつした発疹、かさかさの肌や水疱まで様々である。異なるタイプの皮膚炎は、異なる症状を有するが、それら全てに共通する特定の徴候があり、その徴候としては、皮膚の赤み、腫れ、痒み、皮膚損傷、並びに、時として毛細血管性出血および瘢痕化が挙げられる。
また、症状が現れる皮膚の部位は、皮膚炎の種類によって異なる傾向がある。皮膚炎の種類は、疾患の原因によって分類される。接触皮膚炎は、アレルゲンまたは刺激性の物質により発症する。刺激性接触皮膚炎は、接触皮膚炎の全症例中80%を占める。
アトピー性皮膚炎は、世界的に非常に一般的であり、その罹患率は増加している。アトピー性皮膚炎は、一種の湿疹であり、炎症性、慢性的な再発性、非伝染性且つ掻痒性の皮膚疾患である。
その他のあまり一般的ではないタイプの皮膚炎としては、疱疹状皮膚炎が挙げられる。疱疹状皮膚炎は、後頸部、頭皮、肘、膝、背中、頭髪の生え際、鼠径部または顔面等の伸側面に通常対照的に分布した、激しい掻痒を伴う慢性丘疹状小水疱疹を特徴とする。
脂漏性皮膚炎は、皮脂腺付近に生じる、皮脂の過剰生成に起因する皮膚炎である。この疾患は、皮膚が鱗状にかさかさになる傾向にある。
うっ滞性皮膚炎は、血液および体液の蓄積により下腿に生じる炎症であり、静脈瘤を有する人々に生じる可能性が高い。
感染性皮膚炎は、皮膚感染に伴う皮膚炎である。皮膚炎の概要は、BlauveltらのJ Allergy Immunolの第11章(2003年2月)(非特許文献1)に見られる。この中で著者は、特に、アレルギー性接触皮膚炎など、皮膚のアレルギー性疾患および免疫疾患について論じている。
本発明者らは、特にアトピー性皮膚炎および接触皮膚炎に重点を置きながらも、あらゆるタイプの皮膚炎に対する新たな治療法を探求している。アレルギー性接触皮膚炎における本発明の化合物の使用を特に検討する。
市場には、多数の皮膚炎治療法が存在する。皮膚炎治療は、疾患の特定の原因に応じて行われる。コルチコステロイドを含むクリームが頻繁に使用され、単にアレルゲンおよび刺激物を回避することが、殆どの治療計画に含まれている。皮膚炎のタイプによっては、非ステロイド性の薬剤により、徴候および症状の緩和が促進される場合もある。全てのタイプの皮膚炎において、市販の抗ヒスタミン剤を随時使用することにより痒みを軽減することができる。カラミンローションタイプの製品を皮膚に適用する場合や、酸化亜鉛などのバリアクリームまたはサンタンローションを使用する場合もある。他の疾患に関しては、医師は単に、身体の自然なメカニズムにその症状を治癒させるようアドバイスする場合もある。
本発明者らは、本明細書において説明する化合物、長鎖不飽和脂肪酸分子を基とする化合物が、皮膚炎、特に、アトピー性皮膚炎または接触皮膚炎の治療に有望であることに気付いた。
本発明において使用を提案している化合物は、欧州特許出願公開第1469859号明細書(特許文献1)等において先に開示されてはいるが、乾癬の治療においてのみであり、乾癬は、皮膚疾患ではあるが皮膚炎の一種ではない。乾癬は、生化学/免疫学的に大きく異なる。前記化合物はまた、国際公開第2010/139482号パンフレット(特許文献2)に糸球体腎炎の治療用としてまたはリウマチ様関節炎の治療用として国際公開第2012/028688号パンフレット(特許文献3)にも示唆されている。本発明者らは、これらの化合物等が皮膚炎治療にも有用であることに気付いた。
本発明の化合物は、活性化ケラチノサイトにおける転写因子NF−κBの活性化をもたらすTNFα惹起炎症誘発性の細胞内シグナル伝達カスケードの転形により抗炎症作用を誘発することが一般に認められている。これは、乾癬およびリウマチ様関節炎などの疾患における前記化合物の抗炎症能を説明するものである。
マウスのオキサゾロン誘発接触過敏症は、前もって感作した皮膚へのチャレンジによるT細胞誘発炎症を伴う遅延型過敏症(IV型過敏症)のモデルとして広く使用されている。遅延型過敏症が疾患発症および臨床徴候において重要な役割を果たす疾患の例としては、接触皮膚炎およびアトピー性皮膚炎を含む皮膚炎が挙げられる。
欧州特許出願公開第1469859号明細書 国際公開第2010/139482号パンフレット 国際公開第2012/028688号パンフレット
BlauveltらのJ Allergy Immunolの第11章(2003年2月)
乾癬は、皮膚の自己免疫誘発性慢性疾患であり、表皮におけるT細胞蓄積、炎症およびケラチノサイトの過剰増殖を特徴とし、遅延型IV型過敏症疾患である皮膚炎とは異なる。後者は、MHCクラスII拘束性CD4+T細胞により主に誘発される。
驚いたことに、本発明者らは、オキサゾロンチャレンジ後、本発明の化合物が意外にも、オキサゾロン誘発性耳介腫脹の軽減能によって示された顕著な抗炎症作用を有することを見出した。この作用は、極低濃度の活性化合物(局所製剤において0.01%活性化合物まで)で認められたもので、驚くべきことに、本発明の化合物が、遅延型過敏症媒介炎症経路を著しく阻害するこれまで知られていなかった経路による抗炎症作用を有することを示している。
従って、本発明の化合物は、驚くべき事に、接触皮膚炎およびアトピー性皮膚炎を含む皮膚炎において、有用な臨床効果を有する。
よって、本発明者らは、本明細書において請求している化合物により、マウスにおけるオキサゾロン誘発遅延型過敏症(DTH)反応を抑制できることを実証した。
図1は、マウスのオキサゾロン誘発耳浮腫モデルに関して、AVX001の異なる治療濃度での右耳対左耳の厚さの絶対的増加を示す。 図2は、マウスのオキサゾロン誘発耳浮腫モデルに関して、AVX001の異なる治療濃度での右耳対左耳の厚さの相対的増加を示す。 図3は、AVX処理耳組織対プラシーボ耳組織において、耳組織のPGE2濃度の有意な減少(20%)を示す。
従って、本発明は、一態様において、皮膚炎治療用の式(I)の化合物またはその塩を提供する。
R−L−CO−X (I)
(式中、Rは、S、O、N、SO、SO2から選択される1個以上のヘテロ原子またはヘテロ原子団により任意に中断されるC10-24不飽和炭化水素基であり、当該炭化水素基は、少なくとも4個の非共役二重結合を有し;
Lは、R基およびカルボニルCO間に1〜5個の原子で架橋する連結基であり、ここで、Lはこの連結基の骨格に少なくとも1個のヘテロ原子を有し;且つ、
Xは電子求引基である。)
本発明は、その他の態様において、投与を必要とする動物、好ましくは哺乳類、例えば、人間などに対し、式(I)の化合物またはその塩を有効量投与することを含む、皮膚炎の治療法を提供する。
R−L−CO−X (I)
(式中、Rは、S、O、N、SO、SO2から選択される1個以上のヘテロ原子またはヘテロ原子団により任意に中断されるC10-24不飽和炭化水素基であり、当該炭化水素基は、少なくとも4個の非共役二重結合を有し;
Lは、R基およびカルボニルCO間に1〜5個の原子で架橋する連結基であり、ここで、Lはこの連結基の骨格に少なくとも1個のヘテロ原子を有し;且つ、
Xは電子求引基である。)
本発明は、その他の態様において、皮膚炎治療用の薬剤の製造に使用する前述の式(I)の化合物またはその塩の使用を提供する。
本発明は、皮膚炎および関連疾患の治療における、式(I)の化合物またはその塩の使用を含む。
[皮膚炎]
上述のように、用語「皮膚炎」は、広範にわたるもので、さまざまな異なる皮膚疾患を含む。本発明の化合物は、さまざまな異なる状態の皮膚炎の治療に有用であり得ると考えられるが、この化合物は、アトピー性皮膚炎または接触皮膚炎の治療に使用されることが好ましい。
特に、本発明の化合物は、アレルギー性接触皮膚炎または刺激性接触皮膚炎などの接触皮膚炎の治療に使用し得る。
接触皮膚炎を引き起こすアレルガン(allergan)または刺激物の性質は非常にさまざまであり得、多くの人々は、異なるアレルガン/刺激物に対し異なった反応を示す。
アレルギー性接触皮膚炎の最も一般的な原因のうちの一つは、ウルシ属の植物(ツタウルシ、ウルシおよびドクウルシ)である。銀杏に見られるビロボールなど特定のアルキルレゾルシノールは、強い皮膚刺激物である。他のアレルゲンとしては、ニッケル、金、ペルーバルサム(ペルーバルサムノキ)およびクロムが挙げられる。
刺激性接触皮膚炎の一般的な原因は、刺激のきつい(高アルカリ性)石鹸、洗剤および洗浄剤である。刺激性接触皮膚炎は、化学性刺激物に起因するタイプと物理的刺激物に起因するタイプとに分類される。関連する一般的な化学性刺激物としては、溶媒(アルコール、キシレン、テレビン油、エステル類、アセトン、ケトン類等);金属加工油剤(ニートオイル、界面活性剤を含む水性金属加工油剤);ラテックス;灯油;エチレンオキシド;局所用の薬剤および化粧品における界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム);アルカリ類(排水管洗浄剤、アルカリ液残渣を含む強い石鹸)が挙げられる。物理的刺激性接触皮膚炎は、最も一般的には、空調による低湿度に起因し得る。また、多くの植物は、直接皮膚を刺激する。
接触皮膚炎の別の種類としては、光接触皮膚炎がある。この皮膚疾患は、紫外線(320〜400nmUVA)への暴露に起因する。
本発明は、式(I)の化合物の使用を必要とする。好ましくは、R基は、5〜9個の二重結合、好ましくは5個または8個の二重結合(例えば、5個または6個の二重結合など5〜7個の二重結合)を含む。これらの結合は、非共役でなければならない。また、前記二重結合は、カルボニル官能基と共役しないことも好ましい。
R基に存在する二重結合は、シスまたはトランス配置であってもよいが、存在する二重結合の多く(すなわち、少なくとも50%)がシス配置であることが好ましい。更に有利な実施形態においては、R基における二重結合の全てがシス配置であるか、またはトランス配置であってもよいカルボニル基に最も近い二重結合を除く全ての二重結合がシス配置である。
R基は、炭素数10〜24、好ましくは炭素数12〜20、特に炭素数17〜19であってもよい。
R基は、少なくとも1個のヘテロ原子またはヘテロ原子団により中断されていてもよいが、好ましくはなく、R基の骨格は、炭素原子のみを含むことが好ましい。
R基は、例えば、ハロ、C1-6アルキル(例えば、メチル)、C1-6アルコキシから選択される置換基を3個まで有していてもよい。それらの置換基は、存在する場合、非極性であり、且つ小さいもの(例えば、メチル基)が好ましい。しかしながら、R基は、非置換のままであるのが好ましい。
R基は、好ましくは、直鎖状である。R基は、長鎖脂肪酸またはエステルなどの自然源に由来するのが好ましい。特に、R基は、AA、EHAまたはDHA由来であってもよい。
連結基Lは、R基とカルボニルとの間に1〜5個の骨格原子、好ましくは2〜4個の骨格原子からなる架橋基を提供する。リンカーの骨格の原子は、炭素および/またはN、O、S、SO、SO2などのヘテロ原子であってもよい。前記原子は、環の一部を形成するものであってもよく、連結基の骨格原子は、側鎖、例えば、C1-6アルキル、オキソ、アルコキシまたはハロなどの基で置換されていてもよい。
連結基の好ましい構成要素は、−CH2−、−CH(C1-6アルキル)−、−N(C1-6アルキル)−、−NH−、−S−、−O−、−CH=CH−、−CO−、−SO−、−SO2−であり、これらは、任意の(化学的に有意な)順序で互いに組み合わされることで連結基を形成し得る。よって、2個のメチレン基と−S−基とを使用することにより、リンカー−SCH2CH2−が形成される。当然のことながら、リンカーの少なくとも1つの構成要素が、骨格のヘテロ原子を提供する。
連結基Lは、骨格に少なくとも1個のヘテロ原子を有する。また、R基に結合した連結基の最初の骨格原子が、ヘテロ原子またはヘテロ原子団であることも好ましい。
連結基Lは、骨格に少なくとも1個の−CH2−結合を含むことが非常に好ましい。理想的には、カルボニルに隣接する連結基の原子は、−CH2−である。
R基または連結基L(L基のサイズによる)は、カルボニルに対してα位、β位、γ位、またはδ位、好ましくは、カルボニルに対してβ位またはγ位にヘテロ原子またはヘテロ原子団を提供することが好ましい。ヘテロ原子は、好ましくは、O、N若しくはSまたはSOなどの硫黄誘導体である。
よって、非常に好ましい連結基は、−NH2CH2、−NH(Me)CH2−、−SCH2−、−SOCH2−または−COCH2−である。
また、連結基が環であるかまたは環を含むことも本発明の範囲内である。従って、例えば、リンカーは、チオフェン、例えば、カルボニルに対し(最短経路により)2原子架橋する2,4−チオフェンであってもよい。また、リンカーは、フラン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、シクロヘキサン、ベンゼンまたはピリジンなどの環を含んでいてもよいであろう。リンカーが環を含む場合、この環は、5または6員環であるのが好ましい。環は、少なくとも1個のヘテロ原子またはヘテロ原子団を含むのが好ましい。環は、不飽和または芳香族であるのが好ましい。R基およびCOX基が、当該環に直接結合する場合、R基およびCOX基は、異なる原子に結合するのが好ましく、また、それらは、環の炭素原子に結合するのが好ましい。
置換パターンは、Rおよびカルボニル置換基が互いに対しアルファ位、ガンマ位(すなわち、1、3または2、4または3、5−スプリット)にあるのが好ましい。
誤解を避けるため、1原子〜5原子架橋結合は、リンカーの最初からカルボニルまでの最短経路で数えるものとすることを強調しておく。
適切な環状リンカーを下記に示す。ここで、R基およびカルボニルは、これら環上の任意の2個の炭素原子に結合し得る。
Figure 0006266642
また、リンカーが環状および非環状部、例えば、CH2−チオフェンまたはNH2−チオフェンなどを含むことも本発明の範囲内である。当該リンカーにおいては、R基が環に直接結合し、カルボニル基が非環状部、例えば、−CH2−結合に結合することが好ましい。当業者であれば、本発明における使用に適した種々様々なリンカーを考案できるであろう。
非常に好ましい連結基は、SCH2、NHCH2、N(Me)CH2、2,4−チオフェンおよび2,5−チオフェンである。
前記基Xは、電子求引基である。この点において適した基としては、O−C1-6アルキル、CN、OCO2−C1-6アルキル、フェニル、CHal3、CHal2H、CHalH2が挙げられ、ここで、Halは、ハロゲン、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素を表す。
好ましい実施形態において、電子求引基は、CHal3、特に、CF3である。
従って、好ましい式(I)の化合物は、式(I’)
R−Y1−Y2−CO−X
の化合物である。
(式中、RおよびXは、先に定義した通りであり;
Y1が、O、S、NH、N(C1-6−アルキル)、SO若しくはSO2から選択されるか;
Y2が、(CH2n若しくはCH(C1-6アルキル)であるか;または、
Y1およびY2が一緒になって、5員若しくは6員の複素の、随意不飽和若しくは芳香族の環を形成するか;または、
Y1が、5員若しくは6員の複素の、随意不飽和若しくは芳香族の環を形成し、Y2が(CH2nであるかであり;
ここで、nは1〜3、好ましくは1である。)
本発明における使用に非常に好ましい化合物を下記に示す。
Figure 0006266642
(ここで、XはCF3など、先に定義した通りである。)
下記化合物が、本発明における使用に非常に好ましい。
Figure 0006266642
可能な場合、本発明の化合物は、塩、溶媒和化合物、プロドラッグまたはエステルの形態、特に塩の形態で投与することができる。しかしながら、好ましくは、当該形態はいずれも使用しない。
典型的には、薬学的に許容される塩は、所望の酸を使用することにより容易に調製し得る。この塩は、溶液から析出させ、ろ過により採取してもよいし、溶媒の蒸発により回収してもよい。例えば、塩酸などの酸の水溶液を、式(I)の化合物の水性懸濁液に添加してもよく、そして、得られた混合物を蒸発乾固(凍結乾燥)させることにより、固形物として酸付加塩が得られる。あるいは、式(I)の化合物を、適切な溶媒、例えば、イソプロパノールなどのアルコールに溶解してもよく、酸は、同じ溶媒または別の適切な溶媒に添加してもよい。その後、得られた酸付加塩を直接析出させるか、またはジイソプロピルエーテル若しくはヘキサンなどの極性のより低い溶媒を添加することにより析出させ、ろ過により単離してもよい。
適切な付加塩は、無毒性の塩を形成する無機酸または有機酸から形成され、例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、糖酸塩、安息香酸塩、アルキルまたはアリールスルホン酸塩(例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩若しくはp−トルエンスルホン酸塩)、およびイセチオン酸塩が挙げられる。代表的な例としては、トリフルオロ酢酸塩およびギ酸塩が挙げられ、例としては、ビストリフルオロ酢酸塩またはトリストリフルオロ酢酸塩、およびモノギ酸塩またはジギ酸塩、特に、トリストリフルオロ酢酸塩またはビストリフルオロ酢酸塩およびモノギ酸塩が挙げられる。
更なる非常に好ましい実施形態において、本発明の化合物はスルホニウム塩である。当該化合物において、分子の骨格(例えば、リンカー基)の硫黄原子は、C1−6−アルキル基を有するように官能化されている。これは、ハロゲン化アルキル、例えば、ヨウ化メチルと反応させることにより達成され得る。ハロゲン化物イオンは、塩の対イオンを形成する。
よって、更なる好ましい実施形態において、本発明は、式(I)の化合物のスルホニウム塩を提供する。好ましくは、この化合物は、式(VI)の化合物である。
RS(C1-6アルキル)CH2−COX+- (VI)
(ここで、RおよびXは、先に定義した通りであり、Zは、例えば、ハロゲン化物などの対イオンである。この化合物は、例えば、下記の化合物である。
Figure 0006266642
式(I)の化合物は、公知の化学合成経路を用いて製造してもよい。市販の化合物であるアラキドン酸(AA)、EPA(all−Z−エイコサ−5,8,11,14,17−ペンタエン酸)またはDHA(all−Z−ドコサ−4,7,10,13,16,19−ヘキサエン酸)から合成を開始するのが便利である。これら化合物の酸性官能基の、例えば、−COCF3基への変換は、例えば、カルボン酸をその対応酸クロリドに変換し、それをピリジンの存在下で無水トリフルオロ酢酸と反応させることにより容易に行うことができる。
炭素鎖へのヘテロ原子の導入も容易に行われる。都合良くは、例えば、出発酸をアルコールに還元し、必要であれば、対応するチオールに変換する。そして、求核性チオールをBrCH2COCF3などの基と反応させることにより、カルボニルおよび電子求引性種を導入してもよい。合成プロトコルの詳細は、J.Chem.Soc.、Perkin Trans 1(2000)、2271〜2276またはJ.Immunol.(1998)、161、3421に記載されている。
分子の骨格が窒素原子を含む場合、別の合成が必要となる。多価不飽和アルコールの形成は、上記Perkin Transの論文に記載のプロトコルを用いて行うことができる。その後、例えば、フタルイミドおよびその後のヒドラジン還元を用いてアルコール−OHを−NH2に変換することにより、トリフルオロプロピレンオキシド(TFPO)との反応およびケトンへの水酸基の酸化によって−NH2CH2COCF3基が形成される。この反応を下記に示す。
この反応の前に、N−BOC基の形成および、例えば、水素化アルミニウムリチウムを用いた還元により、窒素のメチル化を行ってもよい。TFPOとの反応および酸化によりリンカーNMe−CH2が得られる。
Figure 0006266642
本発明の化合物は、主として、特に皮膚炎の治療用に提案している。
治療することまたは治療とは、下記の少なくとも1つを意味する。
(i)哺乳類において発症した疾患の臨床症状の出現を予防するかまたは遅延させること;
(ii)疾患を阻害すること、つまり、疾患の発症、またはその再発、またはその臨床症状もしくは亜臨床症状の少なくとも1つを停止、減少、または遅延させること;あるいは
(iii)疾患の臨床症状または亜臨床症状の1つ以上を軽減または減衰させること。
治療対象者にとってのメリットは、統計的に有意なものであるか、または患者もしくは医師にとって少なくとも認知可能であるものかのいずれかである。一般に、当業者であれば「治療」を行うタイミングを認識することができる。本発明の化合物は、治療上、すなわち、予防にではなくむしろ顕在化した疾患の治療に使用することが特に好ましい。本発明の化合物は、予防にではなく治療に使用する場合、より効果的であり得る。
本発明の化合物は、任意の動物被験体、特に哺乳類、より具体的にはヒトまたは疾患モデルとしての役割を果たす動物(例えば、マウス、サルなど)に使用できる。
疾患を治療するためには、患者に有効量の活性物質を投与する必要がある。「治療有効量」とは、状態、疾患、または症状を治療するために動物に投与する場合、当該治療を行うのに十分な化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重症度、ならびに治療対象者の年齢、体重、健康状態および応答性によって異なり、最終的には主治医の判断に委ねられる。
本発明に従って皮膚炎を治療するためには、式(I)の化合物を一定の間隔で再適用しなければならない場合もある。適切な投与計画は、医師に処方してもらうことができる。
本発明の方法における使用には、式Iの化合物を原薬として投与することが可能であるが、例えば、意図する投与経路および標準的な薬務に関連して選択された薬学的に許容可能な担体と活性物質とを混合した医薬製剤にて有効成分を提供することが好ましい。
用語「担体」とは、希釈剤、賦形剤および/またはビヒクルを指し、活性化合物はこれらと共に投与される。本発明の医薬組成物は、2つ以上の担体の混合物を含んでいてもよい。当該医薬担体は、当技術分野において周知である。医薬組成物はまた、任意の適切な結合剤(類)、潤滑剤(類)、懸濁化剤(類)、コーティング剤(類)および/または可溶化剤(類)などを含んでいてもよい。この組成物はまた、他の活性成分、例えば、皮膚炎治療用の他の薬剤を含んでいてもよい。
従って、本発明の活性物質は、ステロイド剤またはバリア剤(酸化亜鉛など)と混合してもよい。
当然のことながら、本発明に従って使用する医薬組成物は、経口、腸管外、経皮、舌下、局所、インプラント、経鼻、または腸内投与(あるいは他の粘膜投与)される懸濁剤、カプセル剤または錠剤の形態であってもよく、これらは、1種以上の薬学的に許容される担体または賦形剤を用いて、従来の方法で製剤化してもよい。本発明の組成物はまた、ナノ粒子製剤として製剤化することも可能である。
しかしながら、皮膚炎治療において、本発明の組成物は、局所的に適用するのが好ましい。本発明の組成物は、軟膏、ゲル、シロップ、クリームなどの形態であってもよい。任意の従来の局所製剤ビヒクルを使用してもよい。
本発明の医薬組成物は、活性物質を体積当たり0.01〜99重量%含んでいてもよい。
本発明の化合物の治療有効量は、当技術分野で公知の方法により決定することができる。治療有効量は、年齢ならびに患者の全身の生理的状態、投与経路、および使用する医薬製剤によって決められる。治療用量は、一般に、約10〜2000mg/日、好ましくは約30〜1500mg/日である。採用可能な他の範囲としては、例えば、50〜500mg/日、50〜300mg/日、100〜200mg/日が挙げられる。
投与は、1日1回、1日2回、またはそれ以上の頻度で行われてもよく、また、疾病または疾患の維持期においては減らしてもよく、例えば、毎日または1日2回ではなく、2日または3日に1回でもよい。用量および投与頻度は、当業者には公知の急性期の臨床徴候が、少なくとも1つ、より好ましくは2つ以上減少または消失し、寛解期の持続を裏付ける臨床徴候によって決められる。
本発明の化合物は、皮膚炎治療用の他の公知の薬剤と混合して皮膚炎治療に使用してもよく、これは、本発明の別の態様を成す。他の有用な薬剤としては、コルチコステロイドおよび抗ヒスタミン剤が挙げられる。
下記の非限定的な実施例および図を参照しながら、本発明について以下さらに説明する。
[図面の説明]
図1は、マウスのオキサゾロン誘発耳浮腫モデルに関して、AVX001の異なる治療濃度での右耳対左耳の厚さの絶対的増加を示す。
図2は、マウスのオキサゾロン誘発耳浮腫モデルに関して、AVX001の異なる治療濃度での右耳対左耳の厚さの相対的増加を示す。
図3は、AVX処理耳組織対プラシーボ耳組織において、耳組織のPGE2濃度の有意な減少(20%)を示す。
以下の化合物を実験に使用した。
Figure 0006266642
[実施例1]オキサゾロン誘発遅延型過敏症(DTH)反応の抑制におけるAVX001
オキサゾロンを用いた皮膚感作の7日後に、オキサゾロンを用いて局所耳チャレンジを行うことによりDTHを誘発することができる。このチャレンジにより、24時間以内に耳に炎症反応が発生し、これは、抗原特異的T細胞に依存するものである。DTH反応は、さまざまな炎症細胞の動員および浮腫の発症を伴う。後者は、耳チャレンジ前後における耳の厚さの変化を定量化することにより測定することができる。
従って、マウスのオキサゾロン誘発耳浮腫モデルは、局所投与後の化合物の局所および全身抗炎症作用の定量評価を可能にする遅延型接触過敏症のモデルである。
[実験]
雌マウス(6〜8週、BALB/c)を、標準的な実験用マウスの餌、温度20〜24℃、湿度55%±10%、明期12時間/暗期12時間のサイクルで7日間順化させた。
遅延型過敏症
第0日目:酸素と治療用空気1:1の混合気体中で、3〜4%イソフルランの吸入によりマウスに麻酔をかけた。腹部の皮膚を削り、100%アセトン中100μlの1.5%(w/v)オキサゾロンの局所適用を可能とした。
第7日目:全ての耳をエタノールで拭き、オキサゾロンへの暴露を最適化した。次に、感作動物の右耳に対し、100%エタノール中20μl(耳の各側に10μlずつ)の2.5%(w/v)オキサゾロンを局所投与することによりチャレンジした。左耳は、20μlの100%エタノールで処理した。
第8日目:24時間後、マウスを犠牲にし、右耳を採取し、(免疫)−組織化学および/または組織学による分析を可能とした。
AVX001を担持させるビヒクルには、パラフィンを使用した。プラシーボは、パラフィンとした。約20μl(右耳の各側に10μlずつ)の組成物を適用しテストを行う。
治療テスト
4グループ(1グループにつきマウス8匹)について観察した。
グループ1:プラシーボ、チャレンジの1時間後および7時間後
グループ2:化合物0.2重量%、チャレンジの1時間後および7時間後
グループ3:化合物0.05重量%、チャレンジの1時間後および7時間後
グループ4:化合物0.01重量%、チャレンジの1時間後および7時間後
測定:
第7日目:ミツトヨマイクロメータ(精度0.01mm)を用いて、耳チャレンジ直前に、両耳の厚さを測定した(1つの耳につき5回測定)。
第8日目:チャレンジの24時間後、左右の耳の厚さを再度測定した。
第8日目(チャレンジの24時間後)の厚さから、第7日目(チャレンジ前)に測定した耳の厚さの平均値を減じることにより、各耳の厚さの増加量を計算した。耳の厚さのオキサゾロン特異的増加量を求めるために、右耳の厚さの増加量から、計算した左耳の厚さの増加量を減じた。耳の厚さの絶対的(Δμm)増加量および相対的(%)増加量を計算した。
耳の厚さの増加量(Δμm):
第8日目の厚さ(μm)-第7日目の厚さ(μm)
オキサゾロン特異的増加量(Δμm):
右耳における増加量(Δμm)-左耳における増加量(Δμm)
耳の厚さの相対的増加量(%):
(耳の厚さの増加量(Δμm)/第7日目の厚さ(μm))×100%
耳の厚さの相対的オキサゾロン特異的増加量(%):
右耳の相対的増加量(%)-左耳の相対的増加量(%)
結果:
プラシーボグループにおいては、エタノールでチャレンジした耳と比較して、オキサゾロンでチャレンジした耳の厚さは、95%という有意な(p<0.0001)増加が観察された。右耳の平均厚さは、第7日目の230μmから第8日目には447μmに増加した。
AVX001による治療効果
AVX001を用いた治療により、オキサゾロン特異的耳介腫脹は、217μm(プラシーボ)から134μm(0.01%AVX001)、103μm(0.05%AVX001)および94μm(0.2%AVX001)に減少した。AVX001によるオキサゾロン特異的耳介腫脹の減少は、全濃度に関し統計的に有意なものであった。
結果は、図1および図2に示す。データも表1および表2に示す。
Figure 0006266642
Figure 0006266642
[実施例2]AVX001による治療後の耳組織PGE2酵素の減少
図3は、AVX処理耳組織対プラシーボ耳組織の耳組織PGE2濃度における有意な減少(20%)を示す。PGE2は、アラキドン酸の代謝物であり、結果は、阻害剤AVX001がその標的である酵素のグループIVa−PLA2に到達していることを示している。
材料および方法
(i)PGE2のEIA分析
プリセリーズ(PreCellys)ホモジナイザーを用いて、インドメタシン(indomethasin)10μMを含む400μlの溶解緩衝液中で右耳の生検材料をホモジナイズした。その溶解物は、次の処理まで−80℃で保管した。キットのプロトコル(ケイマンケミカルズ(Cayman Chemicals))に従い、耳ホモジネートのPGE2のEIA分析を実施した。血漿サンプルを、EIA緩衝液で1:60および1:180に希釈した。それらのサンプルを一晩ハイブリダイズした(18時間、4℃)。マルチスキャンプレートリーダー(アセント・ラボシステムズ(Ascent Labsystems)、OD550nm)を使用し、EIAプレートを読み取った。マルチスキャン用アセントソフトウエア、バージョン2.4.1を使用し、データを得た。パラフィン処理したプラシーボマウス(n=5匹のマウス)に対して、平均値±標準偏差としてPGE2の結果を示す。
(ii)統計分析
グループのデータを一元配置分散分析により検定した後、個々のグループをダネット検定(Dunnets test)またはスチューデントのt検定と比較した。データは、特に指定のない限り、平均値±標準偏差として記載した。p<0.05の値を、有意とみなした。

Claims (17)

  1. 皮膚炎治療用の薬剤の製造における、式(I)の化合物またはその塩の使用
    R−L−CO−X (I)
    (式中、Rは、S、O、N、SO、SO2から選択される1個以上のヘテロ原子またはヘテロ原子団により任意に中断されるC10-24不飽和炭化水素基であり、前記炭化水素基は、少なくとも4個の非共役二重結合を有し;
    Lは、R基およびカルボニルCO間に1〜5個の原子の架橋を形成する連結基であり、ここで、Lは前記連結基の骨格に少なくとも1個のヘテロ原子を有し;且つ、
    Xは電子求引基である。)
  2. 前記炭化水素基Rが、5〜7個の二重結合を有する、請求項1に記載の使用
  3. 前記炭化水素基Rにおいて、二重結合がカルボニル基と共役していない、請求項2に記載の使用
  4. 前記炭化水素基Rにおいて、二重結合の全てがシス配置であるか、または、前記炭化水素基において、前記カルボニルに最も近い二重結合を除く全ての二重結合がシス配置である、請求項2または3に記載の使用
  5. 前記R基が17〜19の炭素を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の使用
  6. 連結基Lが、任意の(化学的に有意な)順序で互いに組み合わされることで連結基を形成し得る−CH2−、−CH(C1-6アルキル)−、−N(C1-6アルキル)−、−NH−、−S−、−O−、−CH=CH−、−CO−、−SO−、または−SO2−を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の使用
  7. Lが、O、S、N、またはSOから選択される前記連結基の骨格に少なくとも1個のヘテロ原子またはヘテロ原子団を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の使用
  8. Lが、−NH2CH2、−NH(Me)CH2−、−SCH2−、−SOCH2−、2,4−チオフェンおよび2,5−チオフェンである、請求項1〜7のいずれかに記載の使用
  9. Xが、O−C1-6アルキル、CN、OCO2−C1-6アルキル、フェニル、CHal3、CHal2H、CHalH2であって、ここでHalは、ハロゲン、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素を表す、請求項1〜8のいずれかに記載の使用
  10. XがCHal3、好ましくはCF3である、請求項1〜9のいずれかに記載の使用
  11. 前記式(I)の化合物が下記式を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の使用
    Figure 0006266642
    (式中、Xは請求項1に記載の通りであり、例えば、CF3である。)
  12. 前記化合物が式(I’)を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の使用
    R−Y1−Y2−CO−X (I’)
    (式中、RおよびXは、先に定義した通りであり;
    Y1が、O、S、NH、N(C1-6−アルキル)、SO若しくはSO2から選択されるか;
    Y2が、(CH2n若しくはCH(C1-6アルキル)であるか;または
    Y1およびY2が一緒になって、5員若しくは6員の複素の、任意に不飽和若しくは芳香族の環を形成するか;または、
    Y1が、5員若しくは6員の複素の、任意に不飽和若しくは芳香族の環を形成し、Y2が(CH2nであり;
    ここで、nは1〜3、好ましくは1である。)
  13. 前記式(I)の化合物が、下記式の化合物である、請求項1〜12のいずれかに記載の使用
    Figure 0006266642
    (前記式中、XはCF3である。)
  14. 前記皮膚炎が接触皮膚炎またはアトピー性皮膚炎である、請求項1〜13のいずれかに記載の使用
  15. 前記皮膚炎がアレルガン接触皮膚炎である、請求項1〜14のいずれかに記載の使用
  16. 前記化合物を局所的に適用する、請求項1〜15のいずれかに記載の使用
  17. 式(I)の化合物またはその塩を含む皮膚炎治療用組成物。
    R−L−CO−X (I)
    (式中、Rは、S、O、N、SO、SO 2 から選択される1個以上のヘテロ原子またはヘテロ原子団により任意に中断されるC 10-24 不飽和炭化水素基であり、前記炭化水素基は、少なくとも4個の非共役二重結合を有し;
    Lは、R基およびカルボニルCO間に1〜5個の原子の架橋を形成する連結基であり、ここで、Lは前記連結基の骨格に少なくとも1個のヘテロ原子を有し;且つ、
    Xは電子求引基である。)

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