JP6265137B2 - 通信制御装置、通信制御方法、プログラム及び端末装置 - Google Patents

通信制御装置、通信制御方法、プログラム及び端末装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6265137B2
JP6265137B2 JP2014559509A JP2014559509A JP6265137B2 JP 6265137 B2 JP6265137 B2 JP 6265137B2 JP 2014559509 A JP2014559509 A JP 2014559509A JP 2014559509 A JP2014559509 A JP 2014559509A JP 6265137 B2 JP6265137 B2 JP 6265137B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
small cell
master
master terminal
communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014559509A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014119112A1 (ja
Inventor
博允 内山
博允 内山
亮 澤井
亮 澤井
亮太 木村
亮太 木村
匠 古市
匠 古市
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Publication of JPWO2014119112A1 publication Critical patent/JPWO2014119112A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6265137B2 publication Critical patent/JP6265137B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W16/00Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
    • H04W16/18Network planning tools
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W16/00Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
    • H04W16/22Traffic simulation tools or models
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W16/00Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
    • H04W16/24Cell structures
    • H04W16/32Hierarchical cell structures
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W24/00Supervisory, monitoring or testing arrangements
    • H04W24/02Arrangements for optimising operational condition
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W84/00Network topologies
    • H04W84/18Self-organising networks, e.g. ad-hoc networks or sensor networks
    • H04W84/20Master-slave selection or change arrangements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W88/00Devices specially adapted for wireless communication networks, e.g. terminals, base stations or access point devices
    • H04W88/02Terminal devices
    • H04W88/04Terminal devices adapted for relaying to or from another terminal or user

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本開示は、通信制御装置、通信制御方法、プログラム及び端末装置に関する。
近年の無線通信環境は、データトラフィックの急増を原因として、周波数リソースの枯渇化という問題に直面している。そこで、周波数リソースの枯渇化への対策の1つとして、ヘテロジーニアス(Heterogeneous)ネットワークに注目が集まっている。ヘテロジーニアスネットワークは、無線アクセス技術、セルサイズ又は周波数帯の異なる様々なセルが併存することにより形成されるネットワークである。例えば、3GPPリリース12以降の第5世代(5G)無線通信方式に向けて、相対的に低い周波数帯をマクロセルに、相対的に高い周波数帯をスモールセルに割当てて、マクロセルとスモールセルとを互いに重複させることが提案されている(下記非特許文献1参照)。それにより、ネットワーク密度が高められ、通信効率(例えば、システムキャパシティ又は通信品質など)が改善され得る。
NTT DOCOMO, INC., "Requirements, Candidate Solutions & Technology Roadmap for LTE Rel-12 Onward", 3GPP Workshop on Release 12 and onwards,Ljubljana, Slovenia, June 11-12, 2012
しかしながら、端末の移動、フェージング又はシャドウイングなどを原因として、最適なセルの配置は、動的に変化する。そこで、スモールセルのためのアクセスポイント(AP)として動作可能な端末装置(以下、ダイナミックAPという)を活用し、状況に応じてダイナミックAPにスモールセルを動的に構成させることが有益である。但し、個々のダイナミックAPは、固定的に設置される基地局と比較して、処理性能及びバックホールリンクの通信品質の面で必ずしも優れているとは言えない。例えば、マスタ端末としてスモールセルを運用しているダイナミックAPが過負荷を原因として機能を停止した場合に、マスタ端末の再選択を含むスモールセルの再構成を一からやり直さなければならないとすれば、シグナリングオーバヘッドは多大になり、無視できない遅延も生じ得る。また、性能面及び品質面に加えて、ダイナミックAPが移動し得る点(即ち、モビリティ)も、スモールセルの安定的な運用に悪影響を及ぼす可能性がある。
従って、ダイナミックAPが活用される場合のスモールセルの安定的な運用を確保するための仕組みが提供されることが望ましい。
本開示によれば、スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択する選択部と、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示する制御部と、を備える通信制御装置が提供される。
また、本開示によれば、スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択することと、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示することと、を含む通信制御方法が提供される。
また、本開示によれば、通信制御装置を制御するコンピュータを、スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択する選択部と、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示する制御部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
また、本開示によれば、スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な端末装置であって、スモールセルを運用するマスタ端末と1つ以上のサブマスタ端末とを選択する通信制御装置と通信する通信部と、前記端末装置が前記通信制御装置により前記サブマスタ端末として選択された後、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントが発生した場合に、前記通信制御装置からの指示に応じて、前記スモールセルの運用へ前記端末装置を関与させる制御部と、を備える端末装置が提供される。
本開示に係る技術によれば、ダイナミックAPが活用される場合のスモールセルの安定的な運用を確保するための仕組みを提供することができる。
ヘテロジーニアスネットワークの構成の一例について説明するための説明図である。 ダイナミックAPにより運用され得るスモールセルについて説明するための第1の説明図である。 ダイナミックAPにより運用され得るスモールセルについて説明するための第2の説明図である。 スモールセルの運用を阻害するイベントの第1の例について説明するための説明図である。 スモールセルの運用を阻害するイベントの第2の例について説明するための説明図である。 スモールセルの運用を阻害するイベントの第3の例について説明するための説明図である。 一実施形態に係るネットワーキング制御ノードの構成の一例を示すブロック図である。 あるマスタ端末候補についての想定セルのカバレッジの一例を示す説明図である。 他のマスタ端末候補についての想定セルのカバレッジの一例を示す説明図である。 通信効率スコアに基づくマスタ端末及びサブマスタ端末の選択の一例について説明するための説明図である。 通信効率スコアに基づくマスタ端末及びサブマスタ端末の選択の他の例について説明するための説明図である。 マスタ端末及び暫定マスタ端末による負荷分散の一例について説明するための説明図である。 マスタ端末及び暫定マスタ端末による負荷分散の他の例について説明するための説明図である。 暫定マスタ端末によるスモールセルの運用の代行について説明するための説明図である。 サブマスタ端末から選択される新たなマスタ端末によるスモールセルの運用について説明するための説明図である。 一実施形態に係る通信制御処理の全体的な流れの一例を示すフローチャートである。 図13に示したマスタ/サブマスタ選択処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 過負荷イベントに関連する処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 バックホールリンク品質低下イベントに関連する処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 マスタ不在イベントに関連するネットワーキング制御ノードにおける処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 マスタ不在イベントに関連するマクロセル基地局における処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係るダイナミックAPの構成の一例を示すブロック図である。 マスタ端末及びサブマスタ端末の選択に関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 過負荷イベントに関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 バックホールリンク品質低下イベントに関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図の前半部である。 バックホールリンク品質低下イベントに関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図の後半部である。 マスタ不在イベントに関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 サーバの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 eNBの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下の順序で説明を行う。
1.技術の概要
2.ネットワーキング制御ノードの構成
3.処理の流れ
4.ダイナミックAPの構成
5.処理シーケンス
6.応用例
7.まとめ
<1.技術の概要>
まず、図1〜図6を用いて、本開示に係る技術の概要を説明する。
[1−1.ヘテロジーニアスネットワークの例]
図1は、ヘテロジーニアスネットワークの構成の一例について説明するための説明図である。図1を参照すると、一例としてのヘテロジーニアスネットワーク1が示されている。ヘテロジーニアスネットワーク1は、マクロセル11、スモールセル12a及びスモールセル12bを含む。スモールセル12a及びスモールセル12bは、それぞれ、マクロセル11に部分的に重複している。
マクロセル11は、基地局BS1により運用される大規模なセルである。一例として、マクロセル11の半径は、数百メートルから十数キロメートルの範囲内であってよい。基地局BS1がLTE(Long Term Evolution)方式に従って動作する場合には、基地局BS1は、eNB(evolved Node B)と呼ばれ得る。なお、かかる例に限定されず、基地局BS1は、LTE−A(LTE-Advanced)方式、WiMAX方式又はW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式などのその他のセルラ通信方式に従って動作してもよい。基地局BS1は、コアネットワーク13に接続される。コアネットワーク13は、インターネット14に接続される。
スモールセルは、マクロセルと比較すると小規模なセルである。スモールセル12aは、基地局BS2aにより運用される。スモールセル12bは、基地局BS2bにより運用される。本明細書において、スモールセルは、フェムトセル、ナノセル、ピコセル及びマイクロセルなどの、比較的小規模な様々な種類のセルを含む概念をいう。一例としてのスモールセルの分類を、表1に示す。なお、本開示に係る技術は、表1に示されていない種類のセルにも適用可能である。
Figure 0006265137
表1において、「カテゴリ」は、スモールセル自体又はスモールセル基地局の種類を示す。「IF例」は、スモールセル基地局がマクロセル基地局又はその他の制御ノードと通信するために利用可能な通信インタフェース(あるいは通信媒体)の例を示す。ピコセルは、例えば、S1インタフェースを介してコアネットワーク内の制御ノードと、X2インタフェースを介して他の基地局と通信し得る。フェムトセルは、X2トンネリングプロトコルを用いて他の基地局と通信し得る。RRH(Remote Radio Head)は、光ファイバを介してマクロセル基地局と通信し得る。ホットゾーン基地局は、ピコセルと同様、S1インタフェースを介してコアネットワーク内の制御ノードと、X2インタフェースを介して他の基地局と通信し得る。中継局は、エアインタフェースを介してマクロセル基地局と通信し得る。「収容率」は、1つのセル当たりどの程度多くの端末(LTE方式におけるUEに相当。移動局ともいう)を収容し得るかを示す指標である。ピコセル、RRH、ホットゾーン基地局及び中継局と比較して、フェムトセルの収容率はやや低い。「アクセスタイプ」は、端末からのアクセスの受け入れに関する分類である。オープンアクセスタイプのセルには、原則として全ての端末が接続可能である。一方、クローズドアクセスタイプのセルには、原則として予め登録された端末のみが接続可能である。
[1−2.ダイナミックAPの活用]
図1に例示したヘテロジーニアスネットワーク1において、端末の位置は、時間を追って変化する。マクロセル11の内部の通信環境は、フェージング又はシャドウイングなどを原因として、変動し得る。従って、ヘテロジーニアスネットワーク1には通信効率を改善するためにスモールセル12a及びスモールセル12bが配置されているものの、このようなスモールセルの配置が長期間にわたって最適であるとは限らない。例えば、図1の例では、領域16aに複数の端末が密集している。従って、領域16aに新たなスモールセルのためのアクセスポイントを配置すれば、当該新たなスモールセルが多くの端末を収容する結果として、通信効率はさらに改善するであろう。また、領域16bは、基地局BS1から見て障害物15の陰に位置しているため、領域16bに存在する端末がマクロセル11に接続したとしても、劣悪な通信品質しか得られない。従って、領域16bに存在する端末を収容する新たなスモールセルのためのアクセスポイントを配置することによっても、通信効率は改善するであろう。
このような動的なスモールセルの構成のために、本開示に係る技術では、上述したダイナミックAPを活用する。一例としてのダイナミックAPの分類を、表2に示す。なお、本開示に係る技術は、表2に示されていない種類のダイナミックAPにも適用可能である。
Figure 0006265137
表2において、「カテゴリ」は、ダイナミックAPの種類を示す。「IF例」は、ダイナミックAPが基地局又はその他の制御ノードと通信するために利用可能な通信インタフェースの例を示す。モバイルルータ端末及び一般端末は、共に、エアインタフェースを介して基地局と通信し得る。ここでのエアインタフェースは、マクロセル又はスモールセルにより提供されるセルラ方式の無線インタフェースであってもよい。その代わりに、ダイナミックAPは、無線LAN、Bluetooth(登録商標)又はZigbee(登録商標)などの非セルラ方式のエアインタフェース(及びその先の有線ネットワーク)を介して基地局と通信してもよい。「AP機能」は、アクセスポイントとして動作するための機能がどのように実現されるかを示す。モバイルルータ端末は、固有のアクセスポイント機能が予め搭載されている端末である。一般端末は、アクセスポイント機能のための機能モジュールを事後的にダウンロードすることによりアクセスポイントとして動作可能な端末である。「バッテリー」は、端末のバッテリー容量の平均的な大きさを示す。モバイルルータ端末のバッテリー容量は、一般端末のバッテリー容量よりも大きいことが多い。「収容率」は、1つのAP当たりどの程度多くの端末を収容し得るかを示す指標である。上述した様々な基地局と比較すると、一般的に、ダイナミックAPの収容率は低い。「アクセスタイプ」は、端末からのアクセスの受け入れに関する分類である。ダイナミックAPのアクセスタイプは、オープンアクセスタイプであってもよく、又はクローズドアクセスタイプであってもよい。
図2は、ダイナミックAPにより運用され得るスモールセルについて説明するための第1の説明図である。図2を参照すると、領域16aに位置する端末装置M11によって、スモールセルC1が運用されている。端末装置M11は、スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能なダイナミックAPである。本明細書では、スモールセルを実際に運用するダイナミックAPを、マスタ端末という。スモールセルC1は、端末装置M12、M13、M14及びM15を収容する。マスタ端末である端末装置M11は、バックホールリンクL11を有し、バックホールリンクL11を介して様々なネットワークノードと制御シグナリングを交換し得る。端末装置M11が端末装置M12、M13、M14及びM15のトラフィックを処理することで、ネットワーク全体としてのシステムキャパシティは向上し得る。
図3は、ダイナミックAPにより運用され得るスモールセルについて説明するための第2の説明図である。図3を参照すると、領域16bに位置する端末装置M23に向けて、端末装置M21及びM22によって、CoMP(COordinated MultiPoint)送信技術の一種である結合送信(Joint Transmission)が行われている。端末装置M21は、スモールセルC21を運用するマスタ端末であり、バックホールリンクL21を有する。端末装置M22は、スモールセルC22を運用するマスタ端末であり、バックホールリンクL22を有する。このように、ある端末へサービスを提供するために、2以上のマスタ端末が選択されてもよい。端末装置M23とマクロセル11との間のトラフィックを端末装置M21及びM22が中継することで、端末装置M23により経験される通信品質は向上し得る。
[1−3.課題の説明]
マスタ端末は、ダイナミックAPとしてのケイパビリティを有する1つ以上の端末装置から選択され得る。マスタ端末の選択に際しては、各ダイナミックAPの位置、性能、通信品質、バッテリー残量及びモビリティなどの様々な条件が考慮されてよい。しかし、いかなる条件でマスタ端末が選択されるとしても、ある時点におけるマスタ端末(マスタ端末のセット)の選択が、その後のスモールセルの運用のために最適であり続けることは期待できない。実際上、選択されたマスタ端末によるスモールセルの運用を阻害する、様々なイベントが生じ得る。
図4は、スモールセルの運用を阻害するイベントの第1の例について説明するための説明図である。図4を参照すると、図2の例と同様に、端末装置M11によって、スモールセルC1が運用されている。但し、図4の例では、スモールセルC1は、さらに端末装置M16、M17及びM18を収容している。そして、これら収容端末が送受信するトラフィックの量が過大であるため、端末装置M11は過負荷の状態に陥っている(イベントEv1)。マスタ端末の過負荷は、トラフィックの遅延又はマスタ端末の機能停止などの障害を招来し得る。よって、過負荷の状態は、防止されることが望ましい。
図5は、スモールセルの運用を阻害するイベントの第2の例について説明するための説明図である。図5を参照すると、図2の例と同様に、端末装置M11によって、スモールセルC1が運用されている。但し、図5の例では、端末装置M11が有するバックホールリンクの通信品質が所定の閾値を下回っている(イベントEv2)。マスタ端末のバックホールリンクの品質低下は、パケットのロス及びトラフィックの遅延などの障害を招来し得る。よって、通信品質の低いバックホールリンクを有するマスタ端末を利用し続けることは望ましくない。
図6は、スモールセルの運用を阻害するイベントの第3の例について説明するための説明図である。図6を参照すると、図3の例において領域16bの近傍でスモールセルC21を運用していたマスタ端末である端末装置M21が、図中の矢印により示されているように、領域16bから離れて移動してしまっている。その結果、スモールセルC21はもはや端末装置M23により検出されない。このようなマスタ端末の不在(イベントEv3)は、マスタ端末の移動のみならず、マスタ端末の障害(ハードウェアの故障、ソフトウェアの異常又はバッテリー不足など)に起因する通信不能によっても起こり得る。マスタ端末の不在は、スモールセルを利用不能とするため、避けられるべきである。
ダイナミックAPの多くは、ユーザにより携帯され得る端末装置である。それら端末装置は、通常は、基地局ほど高い信頼性を有するようには設計されない。そのため、スモールセルの運用を阻害する上述したイベントが発生することを完全に避けることは難しい。上述したイベントが発生した際、マスタ端末の再選択を含むスモールセルの再構成を一からやり直さなければならないとすれば、ダイナミックAPに関連する情報を交換するためのシグナリングオーバヘッドは多大になり、さらに無視できない遅延も生じ得る。そこで、本開示に係る技術では、予めマスタ端末のみならず1つ以上のサブマスタ端末をも選択するネットワーキング制御エンティティ(NCE:Networking Control Entity)が導入される。ネットワーキング制御エンティティにより選択されるサブマスタ端末は、イベントの発生に応じて、スモールセルの運用へ迅速に関与する。そのような実施形態について、次節にて詳細に説明する。
<2.ネットワーキング制御ノードの構成>
本明細書では、ネットワーキング制御エンティティが実装されたノードを、ネットワーキング制御ノードという。ネットワーキング制御エンティティは、いずれの通信ノードにおいて実装されてもよい。端末からのアクセス性の観点では、ネットワーキング制御エンティティを、基地局、コアネットワーク上の制御ノード、又はインターネット上のサーバのいずれかの機能として実装することが有益である。本節では、一例として、ネットワーキング制御エンティティが、コアネットワーク13上の制御ノード(例えば、移動性管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(S−GW)若しくはPDNゲートウェイ(P−GW)、又はNCEのための専用のノード)において実装されているものとする。
図7は、一実施形態に係るネットワーキング制御ノード100の構成の一例を示すブロック図である。図7を参照すると、ネットワーキング制御ノード100は、通信部110、記憶部120及び制御部130を備える。
[2−1.通信部]
通信部110は、ネットワーキング制御ノード100が他の装置と通信するための通信インタフェースである。通信部110は、例えば、コアネットワーク13又はインターネット14に接続される様々な基地局と通信する。また、通信部110は、それら基地局を介して、端末装置と通信する。
[2−2.記憶部]
記憶部120は、ハードディスク又は半導体メモリなどの記憶媒体を用いて、ネットワーキング制御ノード100の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部120により記憶されるデータは、後に説明するダイナミックAP情報、端末情報及び既存セル情報を含み得る。
[2−3.制御部]
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサを用いて、ネットワーキング制御ノード100の動作全般を制御する。本実施形態において、制御部130は、マスタ選択部132及びスモールセル制御部134を含む。
(1)マスタ選択部
マスタ選択部132は、通信部110を介して収集されるダイナミックAP関連情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択する。マスタ端末及びサブマスタ端末の選択のトリガは、例えば、システムキャパシティの向上を目的としたマクロセル基地局からのスモールセル設置要求の受信、又は通信品質の改善を目的とした劣悪な通信品質を経験している端末装置からのスモールセル設置要求の受信であってもよい。その代わりに、マスタ選択部132は、システムキャパシティ又は個々の端末装置の通信品質を監視し、新たなスモールセルを設置することのニーズを能動的に判定してもよい。
本実施形態において、ダイナミックAP関連情報とは、端末情報、ダイナミックAP情報及び既存セル情報を含み得る。端末情報は、ヘテロジーニアスネットワーク1内の端末装置の各々から取得されてもよく、又は端末情報を予め保持している基地局若しくはその他のネットワークノードから取得されてもよい。端末情報は、以下に列挙する情報アイテムのうちの少なくとも1つを含み得る:
a)端末識別子
b)位置データ
c)通信履歴データ
d)ケイパビリティデータ
e)通信品質データ
f)バッテリー残量データ
g)モビリティデータ
各端末装置の位置は、いかなる測位手法に従って決定されてもよい。例えば、3GPPリリース9以降でサポートされるA−GNSS(Assisted−Global Navigation Satellite Systems)、OTDOA(Observed Time Difference of Arrival)又はE−CID(Enhanced−Cell ID)などの測位方式のうちのいずれかが、各端末装置の位置を決定するために使用されてもよい。
通信履歴データは、各端末装置の過去の通信量(例えば、一定期間ごとの送信トラフィック量及び受信トラフィック量など)を示すデータである。
ケイパビリティデータは、各端末装置がダイナミックAPとして動作可能か否かを示す単純なフラグであってもよい。その代わりに、ケイパビリティデータは、各端末装置のプロセッサ性能、メモリサイズ、アンテナ本数及び(3GPPにより規定されている)端末クラスのうちの少なくとも1つを示してもよい。後者の場合、スモールセル制御部134は、ケイパビリティデータがダイナミックAPの動作要件を満たす端末装置を、ダイナミックAPとして識別し得る。
通信品質データは、各端末装置により測定される通信品質を示すデータである。通信品質データは、例えば、受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)、リファレンス信号受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)、ビットエラーレート(BER:Bit Error Rate)、フレームエラーレート(FER:Frame Error Rate)及びSN比(Signal to Noise Ratio)のうち少なくとも1つを示し得る。所定の閾値を上回る通信品質を有しない端末装置は、スモールセルを運用するためのマスタ端末候補から除外されてもよい。
バッテリー残量データは、各端末装置の最新のバッテリー残量を示すデータである。バッテリー残量データは、各端末装置が外部電源に接続されているかを示すフラグを含んでもよい。外部電源に接続されておらず、且つ所定の閾値を上回るバッテリー残量を有しない端末装置は、スモールセルを運用するためのマスタ端末候補から除外されてもよい。
モビリティデータは、各端末装置のモビリティステータスを示すデータである。モビリティステータスは、例えば、“移動せず”及び“移動中”という2種類のステータスを識別可能であってもよく、又は“移動せず”、“低速移動中”及び“高速移動中”などのようなより多くのステータスを識別可能であってもよい。特定のモビリティステータス(例えば、“高速移動中”)を有する端末装置は、スモールセルを運用するためのマスタ端末候補から除外されてもよい。
ダイナミックAP情報は、ダイナミックAPとしてのケイパビリティを有する端末装置の各々から取得されてもよく、又は基地局若しくはその他のネットワークノードから取得されてもよい。ダイナミックAP情報は、以下に列挙する情報アイテムのうちの少なくとも1つを含み得る:
h)ユーザ認可フラグ
i)最大送信電力
j)収容端末上限数
ユーザ認可フラグは、スモールセルを運用するマスタ端末として各ダイナミックAPが利用されることを、当該ダイナミックAPのユーザが認可したか否かを示す。あるダイナミックAPについてユーザ認可データがマスタ端末としての利用を拒否することを示す場合、スモールセル制御部134は、当該ダイナミックAPをマスタ端末候補から除外し得る。
最大送信電力は、各ダイナミックAPの出力可能な送信電力の最大値を示す。最大送信電力は、各ダイナミックAPがスモールセルを運用すると想定した場合の当該スモールセルのカバレッジを判定するために使用され得る。
収容端末上限数は、各ダイナミックAPが運用するスモールセルに収容することのできる端末数の上限値を示す。
既存セル情報は、マクロセル及び既存のスモールセルについての情報を含む。マクロセルについての既存セル情報は、マクロセル基地局又はその他のネットワークノードから取得されてよい。既存のスモールセルについての既存セル情報は、各セルを運用するスモールセル基地局若しくはマスタ端末、マクロセル基地局又はその他のネットワークノードから取得されてよい。既存セル情報は、以下に列挙する情報アイテムのうちの少なくとも1つを含み得る:
k)カバレッジデータ
l)許容干渉レベル
m)接続端末リスト
カバレッジデータは、各既存セルのカバレッジを示すデータである。カバレッジデータは、例えば、各既存セルの基地局(又はマスタ端末)の位置座標及びセル半径を含んでもよい。その代わりに、カバレッジデータは、より複雑なセルの地理的形状を示すポリゴンデータを含んでもよい。
許容干渉レベルは、各既存セルについて許容される干渉信号の電力レベルの上限値を示す。許容干渉レベルは、典型的には、各既存セルのセルエッジにおいて許容される電力レベルを示してよい。
接続端末リストは、各既存セルに接続中の端末装置の端末識別子のリストである。スモールセル制御部134は、接続端末リストを参照することにより、マクロセル及び既存のスモールセルの各々にどの端末装置が接続しているかを識別することができる。
マスタ選択部132は、まず、各端末装置について取得した端末情報を用いて、スモールセルを運用するための1つ以上のマスタ端末候補を選択する。例えば、マスタ選択部132は、上述したケイパビリティデータに基づいて、アクセスポイントとして動作可能なケイパビリティを有する端末装置、即ちダイナミックAPを識別する。そして、マスタ選択部132は、識別したダイナミックAPのうち、マクロセルとの間の通信品質、バッテリー残量又はモビリティが所定の基準を満たす装置を、マスタ端末候補として選択する。例えば、マスタ選択部132は、上述したように、所定の閾値を上回る通信品質を有しないダイナミックAP、所定の閾値を上回るバッテリー残量を有しないダイナミックAP、又は高速で移動しているダイナミックAPを、マスタ端末候補から除外してもよい。
次に、マスタ選択部132は、選択したマスタ端末候補の各々がスモールセルを運用する場合に想定される通信効率を示す通信効率スコアを算出し、算出した通信効率スコアに基づいてマスタ端末及びサブマスタ端末を選択する。マスタ選択部132は、例えば、通信効率スコアを算出するために、各マスタ端末候補について、想定されるスモールセル(以下、想定セルという)のカバレッジを設定する。想定セルのカバレッジの半径は、各マスタ端末候補の最大送信電力及びチャネル周波数に依存する(距離の関数である)減衰率に基づいて、簡易的に決定されてもよい。その代わりに、既存セルに有害な干渉を与えないように既存セルのカバレッジと許容干渉レベルとに基づいて低減された送信電力を用いて、想定セルの縮小されたカバレッジが設定されてもよい。
第1の例において、通信効率スコアSは、次の式(1)に従って、システムキャパシティの観点から算出される。
Figure 0006265137
式(1)の右辺の第1項のNUEは収容端末数を表し、収容端末数は想定セルのカバレッジの内部に位置する端末装置の数に等しい。なお、カバレッジの内部に位置する端末装置の数が当該セルの収容端末上限数を上回る場合には、カバレッジの内部に位置する端末装置の数の代わりに当該収容端末上限数が、収容端末数NUEとして扱われ得る。第2項のTf(UE)は、想定セルのi番目の収容端末のトラフィック量を表す。想定セルのNUE個の収容端末のトラフィック量の総和を、本明細書では収容端末通信量という。i番目の収容端末についてのトラフィック量Tf(UE)として、例えば、収容端末UEの通信履歴データにより示される過去の通信量が使用されてもよく、又は当該過去の通信量からの予測値が使用されてもよい。第3項のCoは、想定セルのカバレッジの広さ(例えば、カバレッジの半径又は面積)を表す。式(1)の右辺の各項に乗算される変数w、w及びwは、通信効率の最適化の観点でチューニングされ得る重みであり、いくつかの重みはゼロであってもよい。
第2の例において、通信効率スコアSは、次の式(2)に従って、収容端末の通信品質の観点から算出される。
Figure 0006265137
式(2)の右辺のRSSI(UE)は、想定セルのi番目の収容端末の受信信号強度を表す。ここでの受信信号強度は、マクロセルのダウンリンク信号について測定される値である。通信効率スコアSは、収容端末の受信信号強度の逆数の総和に等しく、受信信号強度の低い端末が想定セル内に多く含まれるほど高い値を示す。即ち、通信効率スコアSの高い値は、その場所にスモールセルを設置することにより全体として通信品質の大幅な改善が見込まれることを意味する。なお、受信信号強度の代わりに、RSRQ、BER、FER又はSN比などの他の種類の品質指標が使用されてもよい。
図8A及び図8Bは、2つのマスタ端末候補についての想定セルのカバレッジの一例を示している。図8Aを参照すると、端末装置M11が、マスタ端末候補として選択されている。端末装置M11について、想定セルHC1が設定されている。想定セルHC1のカバレッジは、既存セル12a及び12bに有害な干渉を与えないように決定されている。想定セルHC1は、カバレッジの内部に4つの端末装置を含む。一方、図8Bを参照すると、端末装置M14が、マスタ端末候補として選択されている。端末装置M14について、想定セルHC4が設定されている。想定セルHC4のカバレッジは、既存セル12bに有害な干渉を与えないように決定されている。想定セルHC4は、カバレッジの内部に1つの端末装置を含む。このように、想定セルのカバレッジにどの端末装置が包含されるかがマスタ端末候補ごとに異なるため、例えば式(1)又は式(2)に従って算出され得る通信効率スコアの値もマスタ端末候補ごとに異なる。
図9Aは、通信効率スコアに基づくマスタ端末及びサブマスタ端末の選択の一例について説明するための説明図である。図9Aを参照すると、端末装置M11、M12、M13、M14及びM15についての通信効率スコアのスコアリング結果の一例が表形式で示されている。表の第2列によれば、これら端末装置のうち、端末装置M11、M12、M13及びM14がマスタ端末候補として選択されている。端末装置M15は、ダイナミックAPとしてのケイパビリティの不足、通信品質の不足、バッテリー残量の不足又は高いモビリティなどを原因として、マスタ端末候補から除外されている。表の第3列において、マスタ端末候補M11、M12及びM13の収容端末数は4つであるのに対し、マスタ端末候補M14の収容端末数は1つである。表の第4列において、マスタ端末候補M11のカバレッジは最も大きく、マスタ端末候補M14のカバレッジは最も小さく、マスタ端末候補M12及びM13のカバレッジはそれらの中間である。マスタ選択部132は、これらパラメータを用いて、例えば上述した式(1)に従って、マスタ端末候補M11、M12、M13及びM14について通信効率スコアS(M11)、S(M12)、S(M13)及びS(M14)をそれぞれ算出する。これら通信効率スコアのうち、図9Aの例では、通信効率スコアS(M11)が最も高く、通信効率スコアS(M12)及び通信効率スコアS(M13)が2番目及び3番目に高い。ここで、一例として選択すべきマスタ端末の数Xが1に等しく、選択すべきサブマスタ端末の数Yが2に等しいものとする。この場合、マスタ選択部132は、最も高い通信効率スコアを示すマスタ端末候補M11をマスタ端末として選択する。また、マスタ選択部132は、次に高い通信効率スコアを示す2つのマスタ端末候補M12及びM13を、サブマスタ端末として選択する。
なお、マスタ選択部132は、特定の端末についての通信品質の改善のためにスモールセルが運用される場合には、当該特定の端末の現在位置を想定セルのカバレッジに含むことのできるという条件(以下、特定条件という)を満たすマスタ端末候補を、マスタ端末又はサブマスタ端末として選択してもよい。
図9Bは、通信効率スコアに基づくマスタ端末及びサブマスタ端末の選択の他の例について説明するための説明図である。図9Bを参照すると、端末装置M11、M12、M13、M14及びM15についての通信効率スコアのスコアリング結果の一例が表形式で示されている。図9Aの例と同様、表の第2列によれば、これら端末装置のうち、端末装置M11、M12、M13及びM14がマスタ端末候補として選択されている。また、表の第3列によれば、マスタ端末候補M11、M12及びM13は特定条件を満たすのに対し、マスタ端末候補M14は特定条件を満たさない。従って、マスタ選択部132は、マスタ端末候補M14について通信効率スコアを算出せず、マスタ端末候補M14をマスタ端末又はサブマスタ端末として選択しない。それにより、特定の端末についてスモールセルの運用によって通信品質が改善されることを確保することができる。表の第4列において、マスタ端末候補M11の想定セルの収容端末が経験している通信品質は、他のマスタ端末候補と比較すると低い。マスタ選択部132は、これらパラメータを用いて、例えば上述した式(2)に従って、マスタ端末候補M11、M12及びM13について通信効率スコアS(M11)、S(M12)及びS(M13)をそれぞれ算出する。これら通信効率スコアのうち、図9Bの例では、通信効率スコアS(M11)が最も高い。そこで、図9Aの例と同様にX=1、Y=2である場合、マスタ選択部132は、最も高い通信効率スコアを示すマスタ端末候補M11をマスタ端末として選択する。また、マスタ選択部132は、次に高い通信効率スコアを示す2つのマスタ端末候補M12及びM13を、サブマスタ端末として選択する。
(2)スモールセル制御部
スモールセル制御部134は、ダイナミックAPによるスモールセルの運用を制御する。例えば、スモールセル制御部134は、あるダイナミックAPがマスタ選択部132によりマスタ端末として選択されると、当該ダイナミックAPへスモールセルの運用を指示する。マスタ選択部132により複数のマスタ端末が選択された場合には、スモールセル制御部134は、当該複数のマスタ端末へ協調送信技術を利用してスモールセルを運用すべきことを指示してもよい。また、スモールセル制御部134は、既存セルへ有害な干渉を与えないように低減される送信電力の値をマスタ端末へ通知してもよい。また、スモールセル制御部134は、あるダイナミックAPがマスタ選択部132によりサブマスタ端末として選択されると、当該ダイナミックAPへサブマスタ端末として選択されたことを通知する。そして、スモールセル制御部134は、マスタ端末によるスモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つのサブマスタ端末に、スモールセルの運用への関与を指示する。マスタ端末及びサブマスタ端末として選択された端末装置の識別情報は、マクロセル基地局にも提供され得る。
(2−1)マスタ端末の過負荷
例えば、スモールセルを運用しているマスタ端末又はマクロセル基地局は、当該マスタ端末の負荷を示す負荷指標をネットワーキング制御ノード100へ送信する。負荷指標は、周期的に送信されてもよく、又は負荷指標が所定の閾値を上回る場合に送信されてもよい。スモールセル制御部134は、かかる負荷指標を監視し、マスタ端末の負荷の上昇を示す過負荷イベントEv1の発生に応じて、負荷分散を実行することを決定する。スモールセル制御部134は、過負荷イベントEv1が発生すると、1つ以上のサブマスタ端末から、負荷分散に関与させる少なくとも1つの暫定マスタ端末を選択する。例えば、スモールセル制御部134は、サブマスタ端末の各々の位置、通信品質、バッテリー残量、モビリティ、最大送信電力及び収容端末上限数などの様々なパラメータに基づいて、暫定マスタ端末を選択し得る。スモールセル制御部134は、さらに負荷分散方式を選択してもよい。スモールセル制御部134により選択され得る負荷分散方式の候補は、例えば、空間分割方式及びリソース分割方式を含み得る。空間分割方式は、ビームフォーミング技術を活用する方式である。空間分割方式では、マスタ端末及び暫定マスタ端末がそれぞれ異なるセクタへアンテナビームを向けることにより、マスタ端末及び暫定マスタ端末が同じ周波数チャネルを用いて同時に異なる端末装置と通信することができる。リソース分割方式は、周波数ドメイン若しくは時間ドメイン又はその双方において異なるリソースをマスタ端末及び暫定マスタ端末にそれぞれ割り当てる方式である。スモールセル制御部134は、マスタ端末及び暫定マスタ端末の位置又はケイパビリティに基づいて負荷分散方式を動的に選択してもよい。そして、スモールセル制御部134は、マスタ端末により処理されていたトラフィックの一部を、暫定マスタ端末に処理させる。負荷分散方式が動的に選択される場合、スモールセル制御部134は、負荷分散方式をもマスタ端末及び暫定マスタ端末へ指示する。
図10Aは、マスタ端末及び暫定マスタ端末による負荷分散の一例について説明するための説明図である。図10Aを参照すると、端末装置M11、M12及びM13が示されている。端末装置M11は、マスタ端末である。端末装置M12及びM13は、サブマスタ端末である。ここで、マスタ端末M11がスモールセルC1を運用している最中に、マスタ端末M11の負荷が上昇し、マスタ端末M11が過負荷に陥る可能性が高まったものとする。スモールセル制御部134は、マスタ端末M11についての負荷指標から過負荷イベントEv1を判定し、サブマスタ端末M13を暫定マスタ端末として選択する。そして、空間分割方式での負荷分散を決定し、マスタ端末M11及び暫定マスタ端末M13へ負荷分散を指示する。図10Aの例では、マスタ端末M11がアンテナビームC1aを形成する一方で、暫定マスタ端末M13がアンテナビームC1bを形成している。その結果、スモールセルC1において多大となっていたトラフィックをマスタ端末M11及び暫定マスタ端末M13が分散的に処理することが可能となり、マスタ端末M11の過負荷のリスクは回避される。
図10Bは、マスタ端末及び暫定マスタ端末による負荷分散の他の例について説明するための説明図である。図10Bを参照すると、端末装置M11、M12及びM13が再び示されている。端末装置M11は、マスタ端末である。端末装置M12及びM13は、サブマスタ端末である。ここで、マスタ端末M11がスモールセルC1を運用している最中に、マスタ端末M11の負荷が上昇し、マスタ端末M11が過負荷に陥る可能性が高まったものとする。スモールセル制御部134は、マスタ端末M11についての負荷指標から過負荷イベントEv1を判定し、サブマスタ端末M12を暫定マスタ端末として選択する。そして、リソース分割方式での負荷分散を決定し、マスタ端末M11及び暫定マスタ端末M12へ負荷分散を指示する。図10Bの例では、マスタ端末M11に周波数リソースF1が割り当てられている一方で、暫定マスタ端末M12に周波数リソースF1とは異なる周波数リソースF1bが割り当てられている。暫定マスタ端末M12は、割り当てられた周波数リソースF1bを用いて、スモールセルC1bを運用する。その結果、スモールセルC1において多大となっていたトラフィックをマスタ端末M11及び暫定マスタ端末M12が分散的に処理することが可能となり、マスタ端末M11の過負荷のリスクは回避される。
負荷分散が実行されている間、マスタ端末及び暫定マスタ端末又はマクロセル基地局は、マスタ端末及び暫定マスタ端末の負荷を示す負荷指標をネットワーキング制御ノード100へ送信してもよい。負荷指標は、周期的に送信されてもよく、又は負荷指標が所定の閾値を下回る場合に送信されてもよい。スモールセル制御部134は、かかる負荷指標を監視し、処理すべきトラフィック量が減少したと判定される場合に、負荷分散を終了することを決定してもよい。
なお、ここで説明した負荷分散の手法は、ダイナミックAPにより運用されるスモールセルのみならず、スモールセル基地局により運用されるスモールセルにも適用されてよい。その場合、ネットワーキング制御ノード100は、各スモールセル基地局に関連付けて1つ以上のサブマスタ端末を選択する。そして、ネットワーキング制御ノード100は、スモールセル基地局の負荷の上昇に応じて、当該スモールセル基地局により処理されていたトラフィックの一部を少なくとも1つのサブマスタ端末に処理させる。
(2−2)バックホールリンクの品質低下
また、例えば、スモールセルを運用しているマスタ端末又はマクロセル基地局は、当該マスタ端末のバックホールリンクの通信品質を示す品質指標をネットワーキング制御ノード100へ送信する。品質指標は、周期的に送信されてもよく、又は品質指標が所定の閾値を下回る場合に送信されてもよい。スモールセル制御部134は、かかる品質指標を監視し、バックホールリンク品質低下イベントEv2が発生したと判定されると、マスタ端末を切り替える(スモールセルの運用をサブマスタ端末に代行させる)ことを決定する。そして、スモールセル制御部134は、1つ以上のサブマスタ端末から、スモールセルの運用に関与させる少なくとも1つの暫定マスタ端末を選択する。なお、サブマスタ端末の各々についてのバックホールリンクの品質指標もまたネットワーキング制御ノード100へ周期的に送信され得る。それにより、スモールセル制御部134は、マクロセル基地局との間で良好な通信品質を有するサブマスタ端末を、暫定マスタ端末として選択することができる。そして、スモールセル制御部134は、選択した暫定マスタ端末へスモールセルの運用の代行を指示する。また、スモールセル制御部134は、マスタ端末へスモールセルの運用の停止を指示する。
図11は、暫定マスタ端末によるスモールセルの運用の代行について説明するための説明図である。図11を参照すると、端末装置M11、M12及びM13が示されている。端末装置M11は、マスタ端末である。端末装置M12及びM13は、サブマスタ端末である。ここで、マスタ端末M11がスモールセルC1を運用している最中に、マスタ端末M11のバックホールリンクL11の通信品質が低下したものとする。スモールセル制御部134は、マスタ端末M11のバックホールリンクL11についての品質指標からバックホールリンク品質低下イベントEv2を判定する。そして、スモールセル制御部134は、サブマスタ端末M12及びM13の通信品質を比較し、例えばサブマスタ端末M12を暫定マスタ端末として選択する。図11の例では、暫定マスタ端末M12がバックホールリンクL12を用いてスモールセルC1cの運用を開始している。また、マスタ端末M11は、スモールセルC1の運用を停止している。スモールセルC1に接続していた端末装置は、暫定マスタ端末M12により運用されるスモールセルC1cへハンドオーバすることにより、通信を継続することができる。
スモールセルの運用が代行されている間、マスタ端末及び暫定マスタ端末又はマクロセル基地局は、マスタ端末及び暫定マスタ端末のバックホールリンクについての品質指標をネットワーキング制御ノード100へ送信してもよい。スモールセル制御部134は、マスタ端末のバックホールリンクの通信品質が回復したことが品質指標から判定される場合に、暫定マスタ端末によるスモールセルの運用の代行を終了することを決定してもよい。
なお、複数のマスタ端末が存在する場合に、スモールセル制御部134は、当該複数のマスタ端末のバックホールリンクのうち最良の通信品質を示すバックホールリンクを、マクロセル基地局(又はコアネットワーク)との間の通信のために、これらマスタ端末に使用させてもよい。
(2−3)マスタ端末の不在
マスタ端末の不在は、当該マスタ端末が接続していたマクロセル基地局又は当該マスタ端末に接続していた端末装置(スレーブ端末)によって検出され得る。スモールセル制御部134は、マスタ端末の不在を検出したマクロセル基地局又はスレーブ端末からマスタ不在通知を受信することにより、マスタ不在イベントEv3の発生を判定し得る。その代わりに、スモールセル制御部134は、マスタ端末の位置データを監視し又はマスタ端末へポーリングを行うことにより、マスタ不在イベントEv3の発生を判定してもよい。スモールセル制御部134は、マスタ不在イベントEv3の発生に応じて、マスタ端末を切り替える(サブマスタ端末に新たにスモールセルを運用させる)ことを決定する。スモールセル制御部134は、マスタ不在イベントEv3が発生すると、1つ以上のサブマスタ端末から、新たにマスタ端末となるべきサブマスタ端末を選択する。例えば、スモールセル制御部134は、サブマスタ端末の各々の位置、通信品質、バッテリー残量、モビリティ、最大送信電力及び収容端末上限数などの様々なパラメータに基づいて、新たにマスタ端末となるべきサブマスタ端末を選択してよい。そして、スモールセル制御部134は、選択したサブマスタ端末へ、新たにマスタ端末としてスモールセルを運用することを指示する。
図12は、サブマスタ端末から選択される新たなマスタ端末によるスモールセルの運用について説明するための説明図である。図12を参照すると、端末装置M11、M12及びM13が示されている。端末装置M11は、マスタ端末としてスモールセルC1を運用していたものの、図中の矢印方向へ移動した結果、他の端末装置から認識されなくなっている。端末装置M12及びM13は、サブマスタ端末である。ここで、スモールセル制御部134は、マスタ不在通知を受信すると、サブマスタ端末M12及びM13から、新たなマスタ端末を選択する。図12の例では、サブマスタ端末M12が、新たなマスタ端末として選択され、スモールセルC1dの運用を開始している。スモールセルC1に接続していた端末装置は、新たなマスタ端末M12により運用されるスモールセルC1dへハンドオーバすることにより、通信を継続することができる。
なお、スモールセル制御部134がサブマスタ端末に新たなスモールセルの運用を指示する代わりに、マスタ端末の不在を検出したマクロセル基地局が、サブマスタ端末へスモールセルの運用を指示してもよい。また、マスタ端末の不在を検出したスレーブ端末が、サブマスタ端末を探索することによりサブマスタ端末と接続可能である場合には、スレーブ端末がサブマスタ端末へスモールセルの運用開始を要求してもよい。
マスタ選択部132は、マスタ不在イベントEv3の発生に応じて、マスタ端末及びサブマスタ端末の少なくとも一方の再選択を実行してもよい。それにより、減少したマスタ端末又はサブマスタ端末の数を補充し、スモールセルの運用を阻害するその後のイベントの発生に対して準備を整えることができる。その代わりに、マスタ選択部132は、マスタ端末数若しくはサブマスタ端末数の減少に応じて、又は周期的に、マスタ端末及びサブマスタ端末の少なくとも一方の再選択を実行してもよい。
<3.処理の流れ>
[3−1.全体的な流れ]
図13は、本実施形態に係る通信制御処理の全体的な流れの一例を示すフローチャートである。
図13を参照すると、まず、マスタ選択部132は、マスタ端末及びサブマスタ端末の選択(再選択)を実行すべきかを判定する(ステップS100)。例えば、マスタ選択部132は、マクロセルのシステムキャパシティが逼迫している場合、端末装置から報告される通信品質が劣悪である場合、又は一度選択したマスタ端末若しくはサブマスタ端末の数が減少した場合に、マスタ端末及びサブマスタ端末の選択(再選択)を実行すべきであると判定し得る。マスタ選択部132は、マスタ端末及びサブマスタ端末の選択(再選択)を実行すべきであると判定した場合には、通信部110を介して、ダイナミックAP関連情報を取得する(ステップS105)。ダイナミックAP関連情報は、上述した端末情報、ダイナミックAP情報及び既存セル情報を含み得る。そして、マスタ選択部132は、取得したダイナミックAP関連情報を用いて、マスタ/サブマスタ選択処理を実行する(ステップS110)。その結果、1つ以上のマスタ端末と1つ以上のサブマスタ端末とが選択される。また、新たに選択されたマスタ端末によりスモールセルの運用が開始され得る。マスタ/サブマスタ選択処理のより詳細な流れについて、後にさらに説明する。
スモールセル制御部134は、通信部110を介して、運用中のスモールセルのステータスを取得する(ステップS120)。ここで取得されるスモールセルのステータスは、マスタ端末についての負荷指標、マスタ端末のバックホールリンク及びサブマスタ端末のバックホールリンクについての品質指標、並びにマスタ不在通知を含み得る。これらステータスは、スモールセルの運用を阻害するイベントの判定のために使用される。
例えば、スモールセル制御部134は、マスタ端末についての負荷指標により示される負荷レベルを閾値と比較することにより、過負荷イベントEv1の発生を判定する(ステップS125)。ここで、過負荷イベントEv1が発生したと判定される場合には、スモールセル制御部134は、過負荷イベントEv1に対応するマスタ再構成処理を実行する(ステップS130)。その結果、暫定マスタ端末として選択されたサブマスタ端末が関与する負荷分散が開始される。ここでのマスタ再構成処理のより詳細な流れについて、後にさらに説明する。
また、スモールセル制御部134は、マスタ端末のバックホールリンクについての品質指標により示される品質レベルを閾値と比較することにより、バックホールリンク(BHL)品質低下イベントEv2の発生を判定する(ステップS145)。ここで、バックホールリンク品質低下イベントEv2が発生したと判定される場合には、スモールセル制御部134は、バックホールリンク品質低下イベントEv2に対応するマスタ再構成処理を実行する(ステップS150)。その結果、暫定マスタ端末として選択されたサブマスタ端末によるスモールセルの運用の代行が開始される。ここでのマスタ再構成処理のより詳細な流れについて、後にさらに説明する。
また、スモールセル制御部134は、マスタ不在通知の受信を監視し又はマスタ端末の位置データを監視することにより、マスタ不在イベントEv3の発生を判定する(ステップS165)。ここで、マスタ不在イベントEv3が発生したと判定される場合には、スモールセル制御部134は、マスタ不在イベントEv3に対応するマスタ再構成処理を実行する(ステップS170)。その結果、新たにマスタ端末として選択されたサブマスタ端末によるスモールセルの運用が開始される。ここでのマスタ再構成処理のより詳細な流れについて、後にさらに説明する。
次に、スモールセル制御部134は、スモールセルのステータスが回復したか否かを判定する(ステップS185)。例えば、スモールセル制御部134は、過負荷イベントEv1の後、処理すべきトラフィック量が減少したと判定される場合に、スモールセルのステータスは回復したと判定してもよい。また、スモールセル制御部134は、バックホールリンク品質低下イベントEv2の後、マスタ端末のバックホールリンクの通信品質が所定の閾値を上回る場合に、スモールセルのステータスは回復したと判定してもよい。スモールセルのステータスが回復したと判定されると、スモールセル制御部134は、マスタ端末及びサブマスタ端末の構成を復元する(ステップS190)。それにより、マスタ端末と暫定マスタ端末とによる負荷分散、又は暫定マスタ端末によるスモールセルの運用の代行が終了し得る。
その後、処理はステップS100へ戻り、上述した処理が繰り返され得る。
[3−2.マスタ/サブマスタ選択処理]
図14は、図13に示したマスタ/サブマスタ選択処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。
図14を参照すると、まず、マスタ選択部132は、各端末装置について取得した端末情報を用いて、スモールセルを運用するための1つ以上のマスタ端末候補を選択する(ステップS121)。ここで選択されるマスタ端末候補は、例えば、アクセスポイントとして動作可能なケイパビリティを有するダイナミックAPのうち、通信品質、バッテリー残量又はモビリティが所定の基準を満たす装置であってよい。
次に、マスタ選択部132は、選択したマスタ端末候補の各々について、通信効率スコアを算出する(ステップS122)。ここで算出される通信効率スコアは、システムキャパシティの観点から算出されるスコアであってもよく、又は収容端末の通信品質の観点から算出されるスコアであってもよい。
次に、マスタ選択部132は、最も高い通信効率スコアを示す上位X個(Xは1以上の整数)のマスタ端末を選択する(ステップS123)。また、マスタ選択部132は、次に高い通信効率スコアを示す上位Y個(Yは1以上の整数)のサブマスタ端末を選択する(ステップS124)。
そして、スモールセル制御部134は、マスタ選択部132によりマスタ端末として選択されたダイナミックAPへ、スモールセルの運用を指示する(ステップS125)。マスタ端末として選択されたダイナミックAPは、かかる指示に応じて、スモールセルの運用を開始する。また、スモールセル制御部134は、マスタ選択部132によりサブマスタ端末として選択されたダイナミックAPへ、サブマスタ端末として選択されたことを通知する(ステップS126)。
[3−3.サブマスタ端末の関与]
(1)過負荷イベント
図15は、過負荷イベントに関連する処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。ここでの処理は、ネットワーキング制御ノード100により管理されているスモールセルの各々について実行され得る。
図15を参照すると、まず、スモールセル制御部134は、スモールセルを運用しているマスタ端末についての負荷指標により示される負荷レベルが閾値を上回るかを判定する(ステップS125)。負荷レベルが閾値を上回る場合、処理はステップS131へ進む。一方、負荷レベルが閾値を下回る場合、ステップS131〜ステップS133の処理はスキップされ得る。
ステップS131〜ステップS133の処理は、図13のステップS130の過負荷イベントEv1に対応するマスタ再構成処理に相当する。まず、スモールセル制御部134は、マスタ選択部132により既に選択されているサブマスタ端末から、負荷分散に関与させる少なくとも1つの暫定マスタ端末を選択する(ステップS131)。また、スモールセル制御部134は、負荷分散方式を選択する(ステップS132)。そして、スモールセル制御部134は、マスタ端末及び暫定マスタ端末へ、負荷分散を指示する(ステップS133)。ここでの負荷分散の指示は、選択された負荷分散方式の指定を含み得る。
その後、スモールセル制御部134は、マスタ端末及び暫定マスタ端末について周期的に報告され得る負荷レベルを監視する(ステップS185)。そして、スモールセル制御部134は、スモールセルの負荷レベル(例えば、マスタ端末及び暫定マスタ端末の負荷レベルの合計)が閾値を下回ると判定される場合に、マスタ端末及び暫定マスタ端末へ、負荷分散の終了を指示する(ステップS190)。なお、ステップS185において負荷分散の終了を判定するための閾値は、ステップS125において負荷分散の開始を判定するための閾値と等しくてもよく、又は異なってもよい。
(2)バックホールリンク品質低下イベント
図16は、バックホールリンク品質低下イベントに関連する処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。ここでの処理は、ネットワーキング制御ノード100により管理されているスモールセルの各々について実行され得る。
図16を参照すると、まず、スモールセル制御部134は、スモールセルを運用しているマスタ端末のバックホールリンクについての品質指標により示される品質レベルが閾値を下回るかを判定する(ステップS145)。品質レベルが閾値を下回る場合、処理はステップS151へ進む。一方、品質レベルが閾値を上回る場合、ステップS151〜ステップS153の処理はスキップされ得る。
ステップS151〜ステップS153の処理は、図13のステップS150のバックホールリンク品質低下イベントEv2に対応するマスタ再構成処理に相当する。まず、スモールセル制御部134は、マスタ選択部132により既に選択されているサブマスタ端末から、スモールセルの運用を代行すべき少なくとも1つの暫定マスタ端末を選択する(ステップS151)。そして、スモールセル制御部134は、選択した暫定マスタ端末へ、スモールセルの運用代行を指示する(ステップS152)。また、スモールセル制御部134は、マスタ端末へ、スモールセルの運用停止を指示する(ステップS153)。
その後、スモールセル制御部134は、マスタ端末のバックホールリンクについて周期的に報告され得る品質レベルを監視する(ステップS185)。そして、スモールセル制御部134は、マスタ端末のバックホールリンクについての品質レベルが閾値を上回ると判定される場合に、暫定マスタ端末によるスモールセルの運用の代行を終了させる。即ち、スモールセル制御部134は、マスタ端末へスモールセルの運用再開を指示し(ステップS191)、暫定マスタ端末へスモールセルの運用停止を指示する(ステップS192)。なお、ステップS185において品質レベルと比較される閾値は、ステップS145において使用される閾値と等しくてもよく、又は異なってもよい。
(3)マスタ不在イベント
図17Aは、マスタ不在イベントに関連するネットワーキング制御ノードにおける処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。ここでの処理は、ネットワーキング制御ノード100により管理されているスモールセルの各々について実行され得る。
図17Aを参照すると、まず、スモールセル制御部134は、スモールセルを運用しているマスタ端末の不在が検出されたかを判定する(ステップS165)。マスタ端末の不在が検出された場合、処理はステップS171へ進む。一方、マスタ端末の不在が検出されていない場合、ステップS171及びステップS172の処理はスキップされ得る。
ステップS171及びステップS172の処理は、図13のステップS170のマスタ不在イベントEv3に対応するマスタ再構成処理に相当する。まず、スモールセル制御部134は、マスタ選択部132により既に選択されているサブマスタ端末から、スモールセルを運用すべき少なくとも1つの新たなマスタ端末を選択する(ステップS171)。そして、スモールセル制御部134は、選択した新たなマスタ端末へ、スモールセルの運用を指示する(ステップS172)。
図17Bは、マスタ不在イベントに関連するマクロセル基地局における処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。ここでの処理は、マクロセル基地局との間のバックホールリンクを有するマスタ端末の各々について実行され得る。
マクロセル基地局は、各マスタ端末の移動及び障害の発生を監視することにより、マスタ端末の不在を判定する(ステップS210)。マスタ端末の不在が検出された場合、マクロセル基地局は、マスタ不在通知をネットワーキング制御ノード100へ送信する(ステップS220)。そして、マクロセル基地局は、新たに選択されるマスタ端末との接続を確立する(ステップS230)。ここで確立される通信リンクは、新たなマスタ端末がスモールセルを運用する際のバックホールリンクとして使用され得る。
<4.ダイナミックAPの構成>
図18は、一実施形態に係るダイナミックAP200の構成の一例を示すブロック図である。図18を参照すると、ダイナミックAP200は、無線通信部210、記憶部220、入力部230、表示部240及び制御部250を備える。
[3−1.無線通信部]
無線通信部210は、ダイナミックAP200が無線通信を実行するための無線通信インタフェースである。ダイナミックAP200が端末装置として動作する場合には、無線通信部210は、いずれかの基地局との間で無線接続を確立し、無線信号を送受信する。ダイナミックAP200がアクセスポイントとして動作する場合には、無線通信部210は、さらに他の端末装置との間でアクセスリンクを確立し、当該アクセスリンク上で無線信号を送受信する。アクセスリンクは、ネットワーキング制御ノード100又は基地局により指定され得る時間−周波数リソース上で、時分割複信(TDD)方式又は周波数分割複信(FDD)方式で運用されてよい。無線通信部210は、複数のアンテナを有してもよく、その場合には、プリコーディングを通じて、指向性を有するアンテナビームを形成することが可能である。
無線通信部210は、アクセスポイントとして動作するための固有のモバイルルータ機能を、予め有していてもよい。その代わりに、無線通信部210は、外部サーバからダウンロードされる機能モジュールを後述する通信制御部254が実行することにより、アクセスポイントとして動作してもよい。
[3−2.記憶部]
記憶部220は、ハードディスク又は半導体メモリなどの記憶媒体を用いて、ダイナミックAP200の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。記憶部220により記憶されるデータは、上述した端末情報、ダイナミックAP情報、及び接続先セルに関する情報などを含み得る。記憶部220により記憶されるプログラムは、モバイルルータ機能のための機能モジュールを含み得る。
[3−3.入力部]
入力部230は、ユーザがダイナミックAP200へ情報を入力するための1つ以上の入力デバイスを含む。入力部230は、例えば、表示部240と一体化されるタッチセンサを含んでもよい。また、入力部230は、キーパッド、ボタン、スイッチ又はホイールなどのその他の種類の入力デバイスを含んでもよい。
[3−4.表示部]
表示部240は、LCD(Liquid Crystal Display)又はOLED(Organic Light-Emitting Diode)などにより構成される表示モジュールである。表示部240は、例えば、ダイナミックAP200の動作をユーザが設定するための設定画面を表示する。入力部230及び表示部240を介して、上述したユーザ認可フラグをユーザが設定するためのユーザインタフェースが提供されてもよい。
[3−5.制御部]
制御部250は、CPU又はDSPなどのプロセッサを用いて、ダイナミックAP200の動作全般を制御する。本実施形態において、制御部250は、アプリケーション部252及び通信制御部254を含む。
(1)アプリケーション部
アプリケーション部252は、アプリケーションを実行する。アプリケーション部252により実行されるアプリケーションは、例えば、音声通話クライアント、インターネットブラウザ、メーラ又はSNSクライアントなどの通信用アプリケーションを含み得る。
(2)通信制御部
通信制御部254は、ダイナミックAP200による無線通信を制御する。例えば、通信制御部254は、ダイナミックAP200が端末装置として動作する場合に、基地局から受信されるスケジューリング情報に従って、無線通信部210にアップリンク信号を送信させ、及び無線通信部210にダウンリンク信号を受信させる。また、通信制御部254は、上述したネットワーキング制御ノード100との間で、シグナリングを交換する。例えば、通信制御部254は、通信用アプリケーションにとって十分な通信品質が得られていない場合に、ネットワーキング制御ノード100へスモールセル設置要求を送信してもよい。
ダイナミックAP200は、ネットワーキング制御ノード100から、マスタ端末としてスモールセルを運用することを指示される可能性がある。通信制御部254は、ネットワーキング制御ノード100からスモールセルの運用を指示されると、無線通信部210をスモールセルのためのアクセスポイントとして動作させる。通信制御部254は、スモールセルの運用がユーザにより認可されているかを検証するために、予めユーザにより設定されるユーザ認可フラグを参照してもよい。通信制御部254は、無線通信部210が固有のモバイルルータ機能を有していない場合には、モバイルルータ機能の機能モジュールを外部サーバからダウンロードし、ダウンロードした機能モジュールを実行することにより、無線通信部210をアクセスポイントとして動作させてもよい。通信制御部254は、ネットワーキング制御ノード100からの指示に応じて、既存セルに有害な干渉を与えないように、無線通信部210の送信電力を制限してもよい。そして、通信制御部254は、接続先セル(典型的には、マクロセル)と端末装置との間で、無線通信部210にトラフィックを中継させる。
また、ダイナミックAP200は、ネットワーキング制御ノード100から、サブマスタ端末として選択されたことを通知される可能性がある。ダイナミックAP200がサブマスタ端末として選択された後、マスタ端末によるスモールセルの運用を阻害するイベントが発生した場合には、通信制御部254は、ネットワーキング制御ノード100からの指示に応じて、ダイナミックAP200をスモールセルの運用へ関与させる。より具体的には、例えば、ダイナミックAP200が過負荷イベントEv1の発生に応じて暫定マスタ端末として選択されると、通信制御部254は、ネットワーキング制御ノード100により指定され得る負荷分散方式に従って、マスタ端末により処理されていたトラフィックの一部を無線通信部210に処理させる。また、ダイナミックAP200がバックホールリンク品質低下イベントEv2の発生に応じて暫定マスタ端末として選択されると、通信制御部254は、ネットワーキング制御ノード100からの指示に応じて、無線通信部210にスモールセルの運用を代行させる。また、ダイナミックAP200がマスタ不在イベントEv3の発生に応じて新たなマスタ端末として選択されると、通信制御部254は、ネットワーキング制御ノード100からの指示に応じて、無線通信部210に新たなスモールセルの運用を開始させる。
<5.処理シーケンス>
図19〜図22は、一実施形態に係る通信制御システムにおける処理の流れのいくつかの例を示している。ここで説明する通信制御システムは、1つ以上の端末装置(UE)、1つ以上のダイナミックAP(DAP)、マクロセル基地局(BS)及びネットワーキング制御エンティティ(NCE)を含み得る。なお、ネットワーキング制御エンティティは、マクロセル基地局と物理的に同一の装置に実装されてもよく、異なる装置に実装されてもよい。ネットワーキング制御エンティティがマクロセル基地局に含まれる場合、図中のネットワーキング制御エンティティとマクロセル基地局との間のシグナリングは省略され得る。ネットワーキング制御エンティティにより管理されるダイナミックAP及び端末装置は、マクロセルの内部に位置する端末装置であってもよい。
(1)マスタ/サブマスタの選択
図19は、マスタ端末及びサブマスタ端末の選択に関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図19を参照すると、まず、マクロセル基地局又は端末装置により、スモールセル設置要求がネットワーキング制御エンティティへ送信される(ステップS10)。ネットワーキング制御エンティティは、スモールセル設置要求の受信に応じて、又は能動的に、スモールセルのニーズを判定する(ステップS11)。
次に、ネットワーキング制御エンティティは、スモールセルのニーズが存在すると判定されると、ダイナミックAP関連情報を収集する(ステップS12)。より具体的には、ネットワーキング制御エンティティは、マクロセル基地局、スモールセル基地局、及びダイナミックAPを含む端末装置へ情報要求を送信し、端末情報、ダイナミックAP情報及び既存セル情報を取得し得る。
次に、ネットワーキング制御エンティティは、収集したダイナミックAP関連情報を用いて、図14を用いて説明したマスタ/サブマスタ選択処理を実行する(ステップS13)。それにより、X個のマスタ端末とY個のサブマスタ端末とが選択される。そして、ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末として選択されたダイナミックAPへスモールセルの運用を指示すると共に(ステップS14)、サブマスタ端末として選択されたダイナミックAPへ、サブマスタ端末として選択されたことを通知する(ステップS15)。マスタ端末として選択されたダイナミックAPは、ネットワーキング制御エンティティからの指示に応じて、スモールセルの運用を開始する(ステップS16)。
次に、ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末により新たなスモールセルの運用が開始されると、新たなスモールセルに収容されるべき端末装置へ、ハンドオーバ命令を送信する(ステップS17)。ハンドオーバ命令を受信した端末装置は、ハンドオーバを実行することにより、新たなスモールセルとの間の接続を確立する(ステップS18)。
(2)過負荷イベント
図20は、過負荷イベントに関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図20を参照すると、まず、マクロセル基地局又はマスタ端末は、スモールセルを運用しているマスタ端末についての負荷指標をネットワーキング制御エンティティへ送信する(ステップS31)。
ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末の負荷レベルが閾値を上回ることを負荷指標が示している場合に、負荷分散を実行することを決定する(ステップS32)。次に、ネットワーキング制御エンティティは、1つ以上のサブマスタ端末から、負荷分散に関与させる暫定マスタ端末を選択する(ステップS33)。また、ネットワーキング制御エンティティは、負荷分散方式を選択する(ステップS34)。そして、ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末及び暫定マスタ端末へ、負荷分散を指示する(ステップS35)。ここでの負荷分散の指示は、選択された負荷分散方式の指定を含み得る。
マスタ端末及び暫定マスタ端末は、ネットワーキング制御エンティティからの指示に応じて、負荷分散を開始する(ステップS36)。ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末及び暫定マスタ端末により負荷分散が開始されると、暫定マスタ端末へ接続すべき端末装置へ、ハンドオーバ命令を送信する(ステップS37)。ハンドオーバ命令を受信した端末装置は、ハンドオーバを実行することにより、接続先を暫定マスタ端末へ切り替える(ステップS38)。
その後、マクロセル基地局又はマスタ端末及び暫定マスタ端末は、負荷指標を継続的にネットワーキング制御エンティティへ送信する(ステップS39)。ネットワーキング制御エンティティは、スモールセルの負荷レベルが閾値を下回ることを負荷指標が示している場合に、負荷分散を終了することを決定する(ステップS40)。すると、ネットワーキング制御エンティティは、暫定マスタ端末へ接続している端末装置へ、マスタ端末へのハンドオーバを命令する(ステップS41)。ハンドオーバ命令を受信した端末装置は、ハンドオーバを実行することにより、接続先をマスタ端末へ切り替える(ステップS42)。そして、ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末及び暫定マスタ端末へ、負荷分散の終了を指示する(ステップS43)。
(3)バックホールリンク品質低下イベント
図21A及び図21Bは、バックホールリンク品質低下イベントに関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図21Aを参照すると、まず、マクロセル基地局又はマスタ端末は、マスタ端末のバックホールリンクについての品質指標をネットワーキング制御エンティティへ送信する(ステップS51)。
ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末のバックホールリンクの品質レベルが閾値を下回ることを品質指標が示している場合に、スモールセルの運用を暫定マスタ端末に代行させるべきことを決定する(ステップS52)。次に、ネットワーキング制御エンティティは、1つ以上のサブマスタ端末から、暫定マスタ端末を選択する(ステップS53)。そして、ネットワーキング制御エンティティは、暫定マスタ端末へ、スモールセルの運用の代行を指示する(ステップS54)。暫定マスタ端末は、ネットワーキング制御エンティティからの指示に応じて、スモールセルの運用を開始する(ステップS55)。
次に、ネットワーキング制御エンティティは、暫定マスタ端末によりスモールセルの運用が開始されると、暫定マスタ端末へ接続すべき端末装置へ、ハンドオーバ命令を送信する(ステップS56)。ハンドオーバ命令を受信した端末装置は、ハンドオーバを実行することにより、接続先を暫定マスタ端末へ切り替える(ステップS57)。また、ネットワーキング制御エンティティは、ハンドオーバ完了報告を受信すると、マスタ端末へ、スモールセルの運用の停止を指示する(ステップS58)。マスタ端末は、ネットワーキング制御エンティティからの指示に応じて、スモールセルの運用を停止する(ステップS59)。
図21Bを参照すると、その後、マクロセル基地局又はマスタ端末及び暫定マスタ端末は、バックホールリンクについての品質指標を継続的にネットワーキング制御エンティティへ送信する(ステップS60)。ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末のバックホールリンクについての品質レベルが閾値を上回ることを品質指標が示している場合に、スモールセルの運用の代行を終了することを決定する(ステップS61)。すると、ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末へ、スモールセルの運用の再開を指示する(ステップS62)。マスタ端末は、ネットワーキング制御エンティティからの指示に応じて、スモールセルの運用を再開する(ステップS63)。
次に、ネットワーキング制御エンティティは、マスタ端末によりスモールセルの運用が再開されると、マスタ端末へ接続すべき端末装置へ、ハンドオーバ命令を送信する(ステップS64)。ハンドオーバ命令を受信した端末装置は、ハンドオーバを実行することにより、接続先をマスタ端末へ切り替える(ステップS65)。また、ネットワーキング制御エンティティは、ハンドオーバ完了報告を受信すると、暫定マスタ端末へ、スモールセルの運用の停止を指示する(ステップS66)。暫定マスタ端末は、ネットワーキング制御エンティティからの指示に応じて、スモールセルの運用を停止する(ステップS67)。
(4)マスタ不在イベント
図22は、マスタ不在イベントに関連する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図22を参照すると、まず、マクロセル基地局又は端末装置は、移動又は障害の発生を原因とし得るマスタ端末の不在を検出する(ステップS71)。マスタ端末の不在を検出したマクロセル基地局又は端末装置は、マスタ不在通知をネットワーキング制御エンティティへ送信する(ステップS72)。
ネットワーキング制御エンティティは、マスタ不在通知が受信されると、1つ以上のサブマスタ端末から、新たなマスタ端末を選択する(ステップS73)。そして、ネットワーキング制御エンティティは、新たに選択されたマスタ端末へ、スモールセルの運用を指示する(ステップS74)。新たに選択されたマスタ端末は、ネットワーキング制御エンティティからの指示に応じて、スモールセルの運用を開始する(ステップS75)。
次に、ネットワーキング制御エンティティは、新たに選択されたマスタ端末によりスモールセルの運用が開始されると、当該マスタ端末へ接続すべき端末装置へ、ハンドオーバ命令を送信する(ステップS76)。ハンドオーバ命令を受信した端末装置は、ハンドオーバを実行することにより、接続先を新たに選択されたマスタ端末へ切り替える(ステップS77)。また、ネットワーキング制御エンティティは、サブマスタ端末の数が減少したため、ダイナミックAP関連情報を用いて、新たなサブマスタ端末を選択する(ステップS78)。それにより、サブマスタ端末が補充される。そして、ネットワーキング制御エンティティは、サブマスタ端末として選択されたダイナミックAPへ、サブマスタ端末として選択されたことを通知する(ステップS79)。
<6.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、ネットワーキング制御ノード100は、タワーサーバ、ラックサーバ、又はブレードサーバなどのいずれかの種類のサーバとして実現されてもよい。また、ネットワーキング制御ノード100は、サーバに搭載される制御モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール、又はブレードサーバのスロットに挿入されるカード若しくはブレード)であってもよい。
また、例えば、ネットワーキング制御エンティティは、マクロeNB又はスモールeNBなどのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)上に実装されてもよい。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB又はホーム(フェムト)eNBなどの、マクロセルよりも小さいセルをカバーするeNBであってよい。その代わりに、ネットワーキング制御エンティティは、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局上に実装されてもよい。eNBは、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。
また、例えば、ダイナミックAP200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、ダイナミックAP200は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、ダイナミックAP200は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
[6−1.ネットワーキング制御ノードに関する応用例]
図23は、本開示に係る技術が適用され得るサーバ700の概略的な構成の一例を示すブロック図である。サーバ700は、プロセッサ701、メモリ702、ストレージ703、ネットワークインタフェース704及びバス706を備える。
プロセッサ701は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、サーバ700の各種機能を制御する。メモリ702は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ701により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ703は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。
ネットワークインタフェース704は、サーバ700を有線通信ネットワーク705に接続するための有線通信インタフェースである。有線通信ネットワーク705は、EPC(Evolved Packet Core)などのコアネットワークであってもよく、又はインターネットなどのPDN(Packet Data Network)であってもよい。
バス706は、プロセッサ701、メモリ702、ストレージ703及びネットワークインタフェース704を互いに接続する。バス706は、速度の異なる2つ以上のバス(例えば、高速バス及び低速バス)を含んでもよい。
図23に示したサーバ700において、図7を用いて説明したマスタ選択部132及びスモールセル制御部134は、プロセッサ701において実装されてもよい。例えば、サーバ700がスモールセルを運用するマスタ端末のみならずサブマスタ端末を予め選択しておくことにより、スモールセルの安定的な運用を確保することができる。
[6−2.基地局に関する応用例]
図24は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の一例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、図24に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図24にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、移動性管理(Mobility Management)、流入制御(Admission Control)又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインタフェース(例えば、S1インタフェース又はX2インタフェース)により互いに接続されてもよい。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、各レイヤ(例えば、L1、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
無線通信インタフェース825は、図24に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、図24に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図24には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
図24に示したeNB800において、図7を用いて説明したマスタ選択部132及びスモールセル制御部134は、例えばコントローラ821において実装されてもよい。例えば、eNB800がスモールセルを運用するマスタ端末のみならずサブマスタ端末を予め選択しておくことにより、スモールセルの安定的な運用を確保することができる。
[6−3.端末装置に関する応用例]
(第1の応用例)
図25は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、図25に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、図25には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、図25に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、図25にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図25に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図25に示したスマートフォン900において、図18を用いて説明したアプリケーション部252及び通信制御部254は、プロセッサ901、無線通信インタフェース912又は補助コントローラ919において実装されてもよい。例えば、スマートフォン900が上述したネットワーキング制御ノードからの指示に応じてサブマスタ端末としての役割を担うことで、スモールセルの安定的な運用を確保することができる。
(第2の応用例)
図26は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、図26に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、図26には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、図26に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、図26にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図26に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図26に示したカーナビゲーション装置920において、図18を用いて説明したアプリケーション部252及び通信制御部254は、プロセッサ921又は無線通信インタフェース933において実装されてもよい。例えば、カーナビゲーション装置920が上述したネットワーキング制御ノードからの指示に応じてサブマスタ端末としての役割を担うことで、スモールセルの安定的な運用を確保することができる。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<7.まとめ>
ここまで、図1〜図26を用いて、本開示に係る技術の実施形態について詳細に説明した。上述した実施形態によれば、ダイナミックAP関連情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末のみならず、1つ以上のサブマスタ端末が予め選択される。そして、マスタ端末によるスモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つのサブマスタ端末が、スモールセルの運用に関与する。イベントの発生からサブマスタ端末の関与までの間に、ダイナミックAP関連情報の収集及び通信効率スコアの再計算などの処理は必要とされない。従って、イベント発生後にスモールセルの運用を継続するために多大なシグナリングオーバヘッドは生じず、遅延もまた削減される。それにより、スモールセルの安定的な運用を確保することができる。
また、上述した実施形態によれば、サブマスタ端末は、スモールセルを運用する場合に想定される通信効率の尺度である通信効率スコアに基づいて予め選択され得る。従って、マスタ端末によるスモールセルの運用を阻害するイベントが発生した場合にも、ネットワーク全体としての通信効率を大きく低下させることなく、サブマスタ端末を利用してスモールセルの運用を継続することができる。
また、上述した実施形態によれば、通信効率スコアは、システムキャパシティ又は通信品質の観点から算出され得る。システムキャパシティの観点から通信効率スコアが算出される場合には、上記イベントが発生したとしても、サブマスタ端末を利用してシステムキャパシティを可能な限り維持し、多くのトラフィックをネットワーク全体で処理することができる。通信品質の観点から通信効率スコアが算出される場合には、上記イベントが発生したとしても、サブマスタ端末を利用して個々の端末装置の通信品質を可能な限り維持し、より高い通信レートをユーザに提供することができる。
また、上述した実施形態によれば、スモールセルを運用するマスタ端末の負荷が上昇した場合に、マスタ端末の負荷がサブマスタ端末を利用して分散される。従って、マスタ端末の過負荷を原因としてトラフィックの遅延又はマスタ端末の機能停止などの障害が招来されることを防止することができる。それにより、性能が必ずしも高くないダイナミックAPをマスタ端末として選択することも容易となり、ダイナミックAPの活用の機会が広がる。
また、上述した実施形態によれば、スモールセルを運用するマスタ端末のバックホールリンクの通信品質が低下した場合に、マスタ端末の代わりにサブマスタ端末が、迅速にスモールセルの運用を代行する。従って、バックホールリンクの品質低下を原因としてパケットのロス及びトラフィックの遅延などの障害が招来されることを防止することができる。
また、上述した実施形態によれば、スモールセルを運用するマスタ端末が不在となった場合、即ちマスタ端末が移動し又はマスタ端末が通信不能に陥った場合に、サブマスタ端末が、迅速に新たなスモールセルの運用を開始する。従って、マスタ端末の不在を原因としてスモールセルが利用不能となる時間の長さが短縮され、ネットワーク全体としての通信効率の低下を回避することができる。
また、上述した実施形態によれば、マスタ端末又はサブマスタ端末の数が減少した場合には、マスタ端末又はサブマスタ端末が補充される。従って、通信条件が様々に変化したとしても、スモールセルの安定的な運用を継続することができる。
なお、本明細書において説明した各装置による一連の制御処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。ソフトウェアを構成するプログラムは、例えば、各装置の内部又は外部に設けられる記憶媒体(あるいは非一時的な(non-transitory)記録媒体)に予め格納される。そして、各プログラムは、例えば、実行時にRAM(Random Access Memory)に読み込まれ、CPUなどのプロセッサにより実行される。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択する選択部と、
前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示する制御部と、
を備える通信制御装置。
(2)
前記選択部は、前記1つ以上の端末装置の各々が前記スモールセルを運用する場合に想定される通信効率をスコアリングし、当該スコアリングの結果に基づいて前記マスタ端末及び前記サブマスタ端末を選択する、前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記選択部は、想定されるスモールセルごとの収容端末数、収容端末通信量及びカバレッジの広さのうち少なくとも1つを用いて、前記通信効率をスコアリングする、前記(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記選択部は、想定されるスモールセルごとの収容端末の品質指標を用いて、前記通信効率をスコアリングする、前記(2)に記載の通信制御装置。
(5)
前記選択部は、特定の端末についての通信品質の改善のためにスモールセルが運用される場合には、当該特定の端末の現在位置を当該スモールセルのカバレッジに含むことのできる前記端末装置を、前記マスタ端末又は前記サブマスタ端末として選択する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(6)
前記制御部は、前記スモールセルを運用する前記マスタ端末の負荷の上昇を示す第1のイベントの発生に応じて、前記マスタ端末により処理されていたトラフィックの一部を、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に処理させる、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(7)
前記制御部は、前記第1のイベントの発生に応じて、使用すべき負荷分散方式を前記マスタ端末及び少なくとも1つの前記サブマスタ端末へ指示する、前記(6)に記載の通信制御装置。
(8)
前記制御部は、前記マスタ端末又はマクロセル基地局から受信される負荷指標を用いて、前記第1のイベントの発生を判定する、前記(6)又は前記(7)に記載の通信制御装置。
(9)
前記制御部は、前記スモールセルを運用する前記マスタ端末のバックホールリンクの品質の低下を示す第2のイベントの発生に応じて、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を停止させ、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に前記スモールセルを運用させる、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(10)
前記制御部は、前記マスタ端末のバックホールリンクについての品質指標を用いて、前記第2のイベントの発生を判定する、前記(9)に記載の通信制御装置。
(11)
前記制御部は、前記選択部により選択された前記1つ以上のサブマスタ端末の各々についてのバックホールリンクの品質指標を用いて、前記スモールセルを運用させるべき少なくとも1つの前記サブマスタ端末を選択する、前記(10)に記載の通信制御装置。
(12)
前記制御部は、前記スモールセルを運用する前記マスタ端末の不在を示す第3のイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に前記スモールセルを運用させる、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(13)
前記制御部は、前記マスタ端末と接続されるマクロセル基地局を介して受信されるマスタ不在通知を用いて、前記第3のイベントの発生を判定する、前記(12)に記載の通信制御装置。
(14)
前記制御部は、前記マスタ端末と接続されるスレーブ端末から受信されるマスタ不在通知を用いて、前記第3のイベントの発生を判定する、前記(12)に記載の通信制御装置。
(15)
前記選択部は、前記第3のイベントの発生に応じて、マスタ端末数若しくはサブマスタ端末数の減少に応じて、又は周期的に、前記マスタ端末及び前記1つ以上のサブマスタ端末の少なくとも一方を再選択する、前記(12)〜(14)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(16)
前記選択部は、複数の前記マスタ端末を選択し、
選択された複数の前記マスタ端末は、協調送信技術を利用して、前記スモールセルを運用する、
前記(1)〜(15)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(17)
前記通信制御装置は、マクロセルを運用する基地局であり、
前記1つ以上の端末装置は、前記マクロセルの内部に位置する、
前記(1)〜(16)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(18)
スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択することと、
前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示することと、
を含む通信制御方法。
(19)
通信制御装置を制御するコンピュータを、
スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択する選択部と、
前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示する制御部と、
として機能させるためのプログラム。
(20)
スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な端末装置であって、
スモールセルを運用するマスタ端末と1つ以上のサブマスタ端末とを選択する通信制御装置と通信する通信部と、
前記端末装置が前記通信制御装置により前記サブマスタ端末として選択された後、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントが発生した場合に、前記通信制御装置からの指示に応じて、前記スモールセルの運用へ前記端末装置を関与させる制御部と、
を備える端末装置。
100 通信制御装置
132 マスタ選択部
134 スモールセル制御部
200 端末装置(ダイナミックアクセスポイント)
210 通信部
254 通信制御部

Claims (20)

  1. スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択する選択部と、
    前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示する制御部と、
    を備える通信制御装置。
  2. 前記選択部は、前記1つ以上の端末装置の各々が前記スモールセルを運用する場合に想定される通信効率をスコアリングし、当該スコアリングの結果に基づいて前記マスタ端末及び前記サブマスタ端末を選択する、請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記選択部は、想定されるスモールセルごとの収容端末数、収容端末通信量及びカバレッジの広さのうち少なくとも1つを用いて、前記通信効率をスコアリングする、請求項2に記載の通信制御装置。
  4. 前記選択部は、想定されるスモールセルごとの収容端末の品質指標を用いて、前記通信効率をスコアリングする、請求項2に記載の通信制御装置。
  5. 前記選択部は、特定の端末についての通信品質の改善のためにスモールセルが運用される場合には、当該特定の端末の現在位置を当該スモールセルのカバレッジに含むことのできる前記端末装置を、前記マスタ端末又は前記サブマスタ端末として選択する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  6. 前記制御部は、前記スモールセルを運用する前記マスタ端末の負荷の上昇を示す第1のイベントの発生に応じて、前記マスタ端末により処理されていたトラフィックの一部を、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に処理させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  7. 前記制御部は、前記第1のイベントの発生に応じて、使用すべき負荷分散方式を前記マスタ端末及び少なくとも1つの前記サブマスタ端末へ指示する、請求項6に記載の通信制御装置。
  8. 前記制御部は、前記マスタ端末又はマクロセル基地局から受信される負荷指標を用いて、前記第1のイベントの発生を判定する、請求項6又は請求項7に記載の通信制御装置。
  9. 前記制御部は、前記スモールセルを運用する前記マスタ端末のバックホールリンクの品質の低下を示す第2のイベントの発生に応じて、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を停止させ、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に前記スモールセルを運用させる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  10. 前記制御部は、前記マスタ端末のバックホールリンクについての品質指標を用いて、前記第2のイベントの発生を判定する、請求項9に記載の通信制御装置。
  11. 前記制御部は、前記選択部により選択された前記1つ以上のサブマスタ端末の各々についてのバックホールリンクの品質指標を用いて、前記スモールセルを運用させるべき少なくとも1つの前記サブマスタ端末を選択する、請求項10に記載の通信制御装置。
  12. 前記制御部は、前記スモールセルを運用する前記マスタ端末の不在を示す第3のイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に前記スモールセルを運用させる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  13. 前記制御部は、前記マスタ端末と接続されるマクロセル基地局を介して受信されるマスタ不在通知を用いて、前記第3のイベントの発生を判定する、請求項12に記載の通信制御装置。
  14. 前記制御部は、前記マスタ端末と接続されるスレーブ端末から受信されるマスタ不在通知を用いて、前記第3のイベントの発生を判定する、請求項12に記載の通信制御装置。
  15. 前記選択部は、前記第3のイベントの発生に応じて、マスタ端末数若しくはサブマスタ端末数の減少に応じて、又は周期的に、前記マスタ端末及び前記1つ以上のサブマスタ端末の少なくとも一方を再選択する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  16. 前記選択部は、複数の前記マスタ端末を選択し、
    選択された複数の前記マスタ端末は、協調送信技術を利用して、前記スモールセルを運用する、
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  17. 前記通信制御装置は、マクロセルを運用する基地局であり、
    前記1つ以上の端末装置は、前記マクロセルの内部に位置する、
    請求項1〜16のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  18. スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択することと、
    前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示することと、
    を含む通信制御方法。
  19. 通信制御装置を制御するコンピュータを、
    スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な1つ以上の端末装置に関連する情報を用いて、スモールセルを運用するマスタ端末と、1つ以上のサブマスタ端末とを選択する選択部と、
    前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントの発生に応じて、少なくとも1つの前記サブマスタ端末に、前記スモールセルの運用への関与を指示する制御部と、
    として機能させるためのプログラム。
  20. スモールセルのためのアクセスポイントとして動作可能な端末装置であって、
    スモールセルを運用するマスタ端末と1つ以上のサブマスタ端末とを選択する通信制御装置と通信する通信部と、
    前記端末装置が前記通信制御装置により前記サブマスタ端末として選択された後、前記マスタ端末による前記スモールセルの運用を阻害するイベントが発生した場合に、前記通信制御装置からの指示に応じて、前記スモールセルの運用へ前記端末装置を関与させる制御部と、
    を備える端末装置。
JP2014559509A 2013-01-30 2013-11-27 通信制御装置、通信制御方法、プログラム及び端末装置 Expired - Fee Related JP6265137B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013015380 2013-01-30
JP2013015380 2013-01-30
PCT/JP2013/081912 WO2014119112A1 (ja) 2013-01-30 2013-11-27 通信制御装置、通信制御方法、プログラム及び端末装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014119112A1 JPWO2014119112A1 (ja) 2017-01-26
JP6265137B2 true JP6265137B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=51261842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014559509A Expired - Fee Related JP6265137B2 (ja) 2013-01-30 2013-11-27 通信制御装置、通信制御方法、プログラム及び端末装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9713014B2 (ja)
EP (1) EP2953393B1 (ja)
JP (1) JP6265137B2 (ja)
CN (1) CN104982058B (ja)
WO (1) WO2014119112A1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3160180B1 (en) * 2014-06-20 2019-01-09 Sony Corporation Device and method
CN104159240B (zh) * 2014-08-15 2018-12-25 宇龙计算机通信科技(深圳)有限公司 基于终端的通信方法和终端
JP6267603B2 (ja) * 2014-08-27 2018-01-24 日本電信電話株式会社 通信制御システム、通信制御装置、及び通信制御方法
CN104506342A (zh) * 2014-11-26 2015-04-08 英业达科技有限公司 机架式服务器系统
CN105992246B (zh) * 2015-01-30 2021-01-08 索尼公司 通信设备和通信方法
JP6431799B2 (ja) * 2015-03-27 2018-11-28 シャープ株式会社 無線通信システム、無線通信プログラムおよび無線接続方法
CN104901829B (zh) * 2015-04-09 2018-06-22 清华大学 基于动作编码的路由数据转发行为一致性验证方法及装置
JP6355851B2 (ja) * 2015-08-07 2018-07-11 三菱電機株式会社 無線通信装置、データ収集装置および無線通信装置設置要求方法
GB2552945B (en) * 2016-08-09 2019-12-25 Samsung Electronics Co Ltd Improvements in and relating to small cell discovery in a communication network
DE102017200100B3 (de) * 2017-01-05 2018-03-15 Volkswagen Aktiengesellschaft Verfahren zur kollektiven Erfassung von Daten in einem Mobilfunknetz sowie Datenerfassungsrechner und Mobilfunknetz-Verwaltungseinheit zur Verwendung bei dem Verfahren
JP6901278B2 (ja) * 2017-02-23 2021-07-14 日本無線株式会社 通信システム、および、通信方法
JP7157626B2 (ja) 2018-10-24 2022-10-20 キヤノン株式会社 通信装置、通信装置の制御方法、およびプログラム
WO2020139811A1 (en) * 2018-12-28 2020-07-02 Google Llc User-equipment-coordination set for a wireless network
US12114394B2 (en) 2019-01-02 2024-10-08 Google Llc Multiple active-coordination-set aggregation for mobility management
WO2020172022A1 (en) 2019-02-21 2020-08-27 Google Llc User-equipment-coordination set for a wireless network using an unlicensed frequency band
US11889322B2 (en) 2019-03-12 2024-01-30 Google Llc User-equipment coordination set beam sweeping
US11503610B2 (en) 2019-04-02 2022-11-15 Google Llc User equipment coordination for interference cancelation
US10893572B2 (en) 2019-05-22 2021-01-12 Google Llc User-equipment-coordination set for disengaged mode
WO2021015774A1 (en) 2019-07-25 2021-01-28 Google Llc User-equipment-coordination-set regrouping
US11350439B2 (en) 2019-08-13 2022-05-31 Google Llc User-equipment-coordination-set control aggregation
CN118100993A (zh) 2019-09-19 2024-05-28 谷歌有限责任公司 用户设备协调集合选择性参加的方法和用户设备
WO2021054963A1 (en) 2019-09-19 2021-03-25 Google Llc Enhanced beam searching for active coordination sets
US11211803B2 (en) * 2019-10-01 2021-12-28 GM Global Technology Operations LLC Method and apparatus for battery cell charge balancing
KR20220103627A (ko) 2019-11-21 2022-07-22 광동 오포 모바일 텔레커뮤니케이션즈 코포레이션 리미티드 Daps 핸드오버 방법, 사용자 기기, 컴퓨터 판독 가능한 매체
WO2022016431A1 (zh) * 2020-07-22 2022-01-27 北京小米移动软件有限公司 切换小区的方法、装置、通信设备及存储介质
EP4280810A4 (en) 2021-01-14 2024-07-17 Sony Group Corp WIRELESS COMMUNICATIONS DEVICE, BASE STATION, COMMUNICATIONS SYSTEM AND COMMUNICATIONS METHOD
JP2023069877A (ja) * 2021-11-08 2023-05-18 キヤノン株式会社 制御装置、制御方法、およびプログラム
FR3139693A1 (fr) * 2022-09-08 2024-03-15 Thales Système et procédé de communication sans fil critique pour la détermination d'un équipement de supervision des liaisons de communication sans fil directe

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100620289B1 (ko) * 2000-07-25 2006-09-07 삼성전자주식회사 마스터 이탈시 사설 간이 네트워크 운영 방법
JP3848235B2 (ja) * 2002-10-04 2006-11-22 ソニー株式会社 通信処理装置、通信処理システム、および方法、並びにコンピュータ・プログラム
US7142861B2 (en) * 2003-12-12 2006-11-28 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Mobile communications in a hierarchical cell structure
WO2006043902A1 (en) * 2004-10-21 2006-04-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method and system for identifying a relay mobile station in a wireless communication network
US8165073B2 (en) * 2006-08-04 2012-04-24 Nokia Corporation Relay-station assignment/re-assignment and frequency re-use
US8265550B2 (en) * 2007-09-28 2012-09-11 At&T Intellectual Property I, L.P. Methods, systems, and computer-readable media for utilizing a repeating function to improve quality of service
US20100150027A1 (en) * 2008-04-04 2010-06-17 Peter Atwal Systems and methods of planning and deploying an ad hoc mobile wireless network
US8504032B2 (en) * 2008-06-12 2013-08-06 At&T Intellectual Property I, L.P. Femtocell service registration, activation, and provisioning
CN101686545B (zh) * 2008-09-26 2012-07-18 西门子(中国)有限公司 多跳无线通信系统及该系统中的中继方法和中继站
CN101394665B (zh) * 2008-11-10 2011-10-05 哈尔滨工业大学 蜂窝系统协同通信中高速移动用户中继节点的选择方法
JP5075796B2 (ja) 2008-11-17 2012-11-21 株式会社東芝 通信装置、通信制御方法及び通信プログラム
US8902850B2 (en) * 2008-11-24 2014-12-02 At&T Mobility Ii Llc Selection of packet data protocol context for handover from cellular network to femto cell
US8514790B2 (en) 2009-01-22 2013-08-20 Intel Mobile Communications GmbH System and method for optimizing network wireless communication resources
US8463276B2 (en) * 2009-04-13 2013-06-11 Industrial Technology Research Femtocell self organization and configuration process
JP5359613B2 (ja) * 2009-06-30 2013-12-04 富士通株式会社 無線通信ネットワーク及び方法
JP5418042B2 (ja) * 2009-07-27 2014-02-19 富士通株式会社 通信制御装置、移動端末装置および無線通信方法
JP5546225B2 (ja) * 2009-12-07 2014-07-09 キヤノン株式会社 通信装置、通信装置の制御方法、プログラム
US9148908B2 (en) * 2010-06-04 2015-09-29 Board Of Regents, The University Of Texas System Wireless communication methods, systems, and computer program products
US8805394B2 (en) * 2012-05-17 2014-08-12 Intel Corporation Systems and methods for interference mitigation in heterogeneous networks
US8755802B1 (en) * 2012-12-26 2014-06-17 SpiderCloud Wirelss, Inc. UMTS reselection performance in small cell systems
US9042901B2 (en) * 2013-10-28 2015-05-26 Verizon Patent And Licensing Inc. Dynamic small cell provisioning and frequency tuning

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2014119112A1 (ja) 2017-01-26
US9713014B2 (en) 2017-07-18
EP2953393A4 (en) 2016-08-17
CN104982058B (zh) 2019-09-13
EP2953393B1 (en) 2019-11-20
US20150358831A1 (en) 2015-12-10
WO2014119112A1 (ja) 2014-08-07
CN104982058A (zh) 2015-10-14
EP2953393A1 (en) 2015-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6265137B2 (ja) 通信制御装置、通信制御方法、プログラム及び端末装置
US10356628B2 (en) Communication control apparatus, communication control method, program, and terminal apparatus
US10764824B2 (en) Communication control apparatus, terminal apparatus, communication control method, program, and communication control system
JP2020535692A (ja) スライス可用性に基づく周波数又は無線アクセス技術(rat)選択
JP2018533311A (ja) 無線通信システムにおける電子装置及び無線通信方法
JP2012010065A (ja) 基地局装置およびハンドオーバ方法
JP2016201663A (ja) 装置及び方法
US10715993B2 (en) Electronic apparatus, information processing device and information processing method
JP6601408B2 (ja) 通信制御装置、通信制御方法及び無線通信方法
WO2013018543A1 (ja) 無線通信システムおよび通信制御方法
JP7056641B2 (ja) 無線通信システムにおける装置
JP6484868B2 (ja) 装置
JP2022513782A (ja) バックホールネットワークに用いられる電子機器、方法、及び媒体
JP2021520683A (ja) 無線デバイスからネットワークへデータを送信する方法および装置
KR102438410B1 (ko) 네트워크 제어 단말 및 네트워크 노드를 위한 전자 디바이스 및 방법
KR20120081207A (ko) 무선 통신 시스템, 고전력 기지국, 저전력 기지국, 무선 단말 및 무선 통신 방법
JP2019165481A (ja) 装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161111

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171211

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6265137

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees