JP6264031B2 - 操舵装置 - Google Patents

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本発明は、ステアバイワイヤ方式の操舵装置に関する。
ステアバイワイヤ方式の操舵装置は、操舵部材と機械的に接続されず、転舵輪と機械的に連結される転舵機構と、転舵機構を制御することにより転舵輪を転舵させる制御装置とを含む。
制御装置は、運転者による操舵部材の操作に応じて転舵機構を制御する手動操舵モード、および、転舵機構を制御することにより転舵輪を自動的に転舵させる自動操舵モードを有し、操舵部材の操作等に基づいていずれかのモードを実行する。制御装置が手動操舵モードを実行しているとき、運転者による操舵部材の操作が転舵輪の転舵角に反映される。
一方、制御装置は、自動操舵モードを実行しているとき、例えば、次の第1の例または第2の例のとおり操舵部材を制御する。第1の例によれば、制御装置は、自動操舵モードを実行しているときの転舵角の変化に応じて操舵角を自動的に変化させる。第2の例によれば、制御装置は、転舵角が変化しても操舵角を変化させないことにより、操舵部材を特定の操作位置に保持する。特定の操作位置の一例は、操舵角が「0°」に設定される中立位置である。ただし、運転者が、操舵部材を特定の操作位置に保持する力よりも大きな力を操舵部材に入力した場合には、操舵部材の操作位置が変化する。
制御装置は、自動操舵モードを実行している場合、手動操舵モードを実行するための手動操舵条件が成立したことに基づいて、操舵装置に関する制御モードを自動操舵モードから手動操舵モードに切り替える。手動操舵条件は、一例として、操舵部材に閾値以上の力が入力されたことにより成立する。
ステアバイワイヤ方式の操舵装置によれば、制御装置が自動操舵モードを実行しているときに上記第2の例の制御を実行する場合、すなわち、転舵角が変化しても操舵角を変化させない場合、制御装置が手動操作モードを開始したときに、操舵角と転舵角との関係が所定の関係からずれていることがある。このため、運転者が、操舵角と転舵角との関係に対して違和感を覚えるおそれがある。
特許文献1の操舵装置は、このような問題を解消するため、自動操舵モードを実行している場合に手動操舵条件が成立したとき、操舵角と転舵角との関係が所定の関係を満たしているかを監視し、その関係が満たされるまで自動操舵モードを継続する。そして、運転者による操舵部材の操作により、操舵角と転舵角との関係が所定の関係を満たしたとき、制御装置は、そのことに基づいて自動操舵モードから手動操舵モードに切り替える。
このため、自動操舵モードが実行されたことにより操舵角と転舵角との関係が所定の関係からずれた場合であっても、制御装置が手動操舵モードを開始したときには、そのような関係のずれが調整されている。このため、運転者が、操舵角と転舵角との関係に対して違和感を覚えるおそれが小さくなる。
特開2010−149612号公報
特許文献1の操舵装置を含む車両によれば、自動操舵モードが実行されている場合において、運転者が車両に緊急回避させるために操舵部材を急激に操作しても、操舵角と転舵角との関係が所定の関係を満たすまでは自動操作モードが継続して実行される。このため、運転者による操舵部材の操作が速やかに転舵角に反映されない。このため、車両の緊急回避のための動作が、運転者が意図するタイミングよりも遅れるおそれがある。
本発明の目的は、車両が緊急回避しているとき、または、車両に緊急回避が要求されるとき、運転者の意志が車両の挙動に速やかに反映されやすい操舵装置を提供することである。
〔1〕本操舵装置の独立した一形態は、次の事項を有する。すなわち、操舵部材と機械的に連結されず、転舵輪と機械的に連結される転舵機構と、前記転舵機構を制御することにより前記転舵輪を転舵させる制御装置とを備える操舵装置であって、前記制御装置は、運転者による前記操舵部材の操作に応じて前記転舵機構を制御する手動操舵モードと、前記転舵機構を制御することにより転舵輪を自動的に転舵させる自動操舵モードと、前記自動操舵モードを実行しているときに前記手動操舵モードを実行するための手動操舵条件が成立したことに基づいて、前記操舵部材の操舵角と前記転舵輪の転舵角との関係を調整するための調整モードとを含み、前記手動操舵条件が成立した場合であっても、車両が緊急回避しているとき、または、前記車両に緊急回避が要求されると予測したときには、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始する。
本操舵装置によれば、上記〔1〕のとおり手動操舵モードを開始するため、調整モードが終了した後に手動操舵モードが開始される場合と比較して、操作部材の操作が早く転舵輪の転舵角に反映される。このため、車両が緊急回避しているとき、または、車両に緊急回避が要求されるとき、運転者の意志が車両の挙動に速やかに反映されやすくなる。
〔2〕前記操舵装置に従属した一形態は、次の事項を有する。すなわち、前記制御装置は、前記操舵部材の操作速度が閾値以上であることに基づいて、前記車両が緊急回避していると予測する。
運転者は、車両に緊急回避させる必要があると判断したとき、多くの場合、通常の車両運転時には到達しにくい速度により操舵部材を操作する。このため、操舵部材の操作速度に基づいて、車両が緊急回避していることを予測できる。
〔3〕前記操舵装置に従属した一形態は、次の事項を有する。すなわち、前記制御装置は、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始した後、前記車両の挙動が安定していると予測したことに基づいて、前記調整モードを開始する。
制御装置が調整モードを実行することなく手動操舵モードを開始した場合、操舵角と転舵角との関係が調整されていない。そのような状態が継続された場合、車両の挙動が安定しているとき、すなわち、車両の緊急回避が完了したとき、または、車両に緊急回避が要求されるとの予測が成立しなくなったとき、運転者が違和感を覚えるおそれがある。本操舵装置によれば、上記〔3〕のとおり調整モードが開始されるため、車両の挙動が安定しているときに操舵角と転舵角との関係が調整される機会が得られやすくなる。このため、調整モードを実行することなく手動操舵モードを開始したことに起因して、運転者に違和感を与えるおそれが小さくなる。
〔4〕前記操舵装置に従属した一形態は、次の事項を有する。すなわち、前記制御装置は、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始したとき、その手動操舵モードにおける前記操舵部材の操舵角と前記転舵輪の転舵角との関係を保持する。
本操舵装置によれば、上記〔4〕のとおり操舵角と転舵角との関係を制御することにより、操舵角と転舵角との関係を調整することなく手動操舵モードを開始している。このため、上記〔1〕の操舵装置と同様の効果が得られる。
〔5〕前記操舵装置に従属した一形態は、次の事項を有する。すなわち、前記制御装置は、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始したとき、その手動操舵モードにおける前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量を、前記調整モードを実行した後に前記手動操舵モードを開始したときにおける前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量よりも大きくする制御を実行する。
本操舵装置によれば、上記〔5〕のような操舵角および転舵角の制御を実行しない場合と比較して、運転者が、車両を緊急回避させるときに操舵部材の操作量が少ない場合であっても、車両の旋回量が大きくなる。このため、操舵部材の操作量が少ないことに起因して、緊急回避のための車両の動作が不足する状況が生じにくくなる。
〔6〕前記操舵装置に従属した一形態は、次の事項を有する。すなわち、前記制御装置は、前記自動操舵モードを実行しているときに、前記操舵角と前記転舵角との関係が予め規定された関係からずれた後において、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始し、前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量を大きくする前記制御を実行することにより、前記操舵角に対して前記転舵角がずれている方向に前記操舵部材が操作されたとき、前記操舵角と前記転舵角との関係と、前記予め規定された関係とのずれの度合を拡大させる。
〔7〕前記操舵装置に従属した一形態は、次の事項を有する。すなわち、前記制御装置は、前記自動操舵モードを実行しているときに、前記操舵角と前記転舵角との関係が予め規定された関係からずれた後において、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始し、前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量を大きくする前記制御を実行することにより、前記操舵角に対して前記転舵角がずれている方向とは反対方向に前記操舵部材が操作されたとき、前記操舵角と前記転舵角との関係と、前記予め規定された関係とのずれの度合を縮小させる。
本操舵装置によれば、車両が緊急回避しているとき、または、車両に緊急回避が要求されるとき、運転者の意志が車両の挙動に速やかに反映されやすい。
実施形態の操舵装置の構成図。 実施形態のモード選択制御の処理手順を示すフローチャート。 実施形態の操舵角と転舵角との関係を示すマップ。 実施形態の緊急操舵制御の処理手順を示すフローチャート。 実施形態の操舵装置の動作の一例を示すタイムチャート。
図1を参照して、操舵装置1の構成について説明する。
操舵装置1は、操舵機構10、転舵機構20、および、制御装置30を有している。操舵装置1は、操舵部材110の操作に基づいて転舵輪100を転舵させる。操舵装置1は、操舵部材110と転舵輪100とが機械的に連結されていないステアバイワイヤシステムを構成している。
操舵機構10は、ステアリングシャフト11、操舵駆動部12、および、舵角制限機構15を有している。ステアリングシャフト11には、操舵部材110、操舵駆動部12、および、舵角制限機構15が接続されている。操舵機構10は、操舵部材110の操作を妨げる力(以下、「操舵反力」)を操舵部材110に付与する。
操舵駆動部12は、操舵モータ13および減速機14を有している。操舵モータ13は、減速機14に接続されている。そして、操舵モータ13の回転が減速機14により減速されてステアリングシャフト11に伝達されることにより、モータトルクが操舵反力としてステアリングシャフト11に付与される。
舵角制限機構15は、操舵部材110の回転角を転舵輪100が転舵可能な範囲に制限する。なお、舵角制限機構15の一例として、特開2013−1183号公報の回転制限機構が挙げられる。
転舵機構20は、操舵機構10と機械的に連結されていない。転舵機構20は、転舵輪100を転舵させる。転舵機構20は、ラックシャフト21、タイロッド22、および、転舵駆動部23を有している。
ラックシャフト21の長手方向の両端部には、タイロッド22が接続されている。タイロッド22は、ナックル(図示略)を介して転舵輪100に接続されている。
転舵駆動部23は、転舵モータ24およびボールねじ機構25を有している。転舵モータ24は、ラックシャフト21と同軸に配置されている。転舵モータ24のロータ(図示略)は、ボールねじ機構25と接続されている。そして、ロータの回転は、ボールねじ機構25によりラックシャフト21の往復動に変換される。そして、ラックシャフト21は、往復動することによりタイロッド22を介して転舵輪100を転舵させる。
制御装置30は、操舵モータ13および転舵モータ24の動作を制御する。制御装置30には、操舵モータ13、転舵モータ24、操舵角センサ31、トルクセンサ32、操舵切替操作部33、車速センサ121、ヨーレートセンサ122、および、カメラ123が電気的に接続されている。
操舵角センサ31は、ステアリングシャフト11の回転角度(以下、「操舵角θs」)に応じた信号を制御装置30に出力する。操舵角θsが「0°」のとき、車両が直進するときの操舵部材110の位置である中立位置を示す。操舵角θsは、操舵部材110が中立位置から右旋回方向に操作されるとき、正の値を示す。操舵角θsは、操舵部材110が中立位置から左旋回方向に操作されるとき、負の値を示す。
トルクセンサ32は、ステアリングシャフト11に付与されたトルク(以下、「操舵トルクTS」)に応じた信号を制御装置30に出力する。
操舵切替操作部33は、運転者の切替操作に基づいて手動転舵モードおよび自動転舵モードを切り替えるための指示信号を制御装置30に出力する。
車速センサ121は、車両の走行速度(以下、「車速VS」)に応じた信号を制御装置30に出力する。
カメラ123は、路面(図示略)の画像を撮影する。カメラ123は、路面の画像を制御装置30に出力する。
ヨーレートセンサ122は、車両のヨーレート(以下、「ヨーレートY」)に応じた信号を制御装置30に出力する。制御装置30は、ヨーレートYに基づいて転舵輪100の実転舵角(以下、「転舵角θw」)を算出する。転舵角θwが「0°」のとき、車両が直進するときの転舵輪100の位置である中立位置を示す。
制御装置30が実行する制御内容について説明する。
制御装置30は、手動操舵モード、自動操舵モード、調整モード、および、緊急操舵モードを有している。
制御装置30は、手動操舵モードを実行しているとき、運転者による操舵部材110の操作に応じて転舵機構20を制御することにより転舵輪100を転舵させる。制御装置30は、自動操舵モードを実行しているとき、転舵機構20を制御することにより転舵輪100を自動的に転舵させる。制御装置30は、調整モードを実行しているとき、操舵部材110の操舵角と転舵輪100の転舵角との関係を予め規定された関係となるように調整し、この調整が終了した後に手動操舵モードを開始する。制御装置30は、車両が緊急回避するとき、緊急操舵モードを実行する。制御装置30は、緊急操舵モードを実行しているとき、調整モードを実行することなく、手動操舵モードを開始する。なお、「緊急回避」とは、車両が障害物等を回避するために運転者が操舵部材110を急操作することにより車両が旋回している状態を示す。
制御装置30は、操舵切替操作部33の指令信号に基づいて、手動操舵モードから自動操舵モードへの変更、および、自動操舵モードから調整モードへの変更を行う。また、制御装置30は、自動操舵モードにおいて運転者により操舵部材110に所定のトルクが入力されたとき、手動操舵モードに変更する。
制御装置30は、自動操舵モードを実行しているとき、調整モードまたは緊急操舵モードに変更するか否かを判定するモード選択制御を実行する。以下、図2を用いて、モード選択制御の処理手順について説明する。
制御装置30は、ステップS11において手動操舵条件が成立したか否かを判定する。
手動操舵条件は、以下の(a)および(b)の条件を有する。制御装置30は、(a)および(b)のいずれかの条件を満たすとき、手動操舵条件が成立したと判定する。
(a)操舵トルクTSの絶対値がトルク閾値TSX以上であること。
(b)操舵切替操作部33(図1参照)により手動操舵モードに変更する操作がされたこと。
なお、トルク閾値TSXは、運転者が操舵部材110を操作したと判定するための値を示す。トルク閾値TSXは、試験等により予め設定されている。
制御装置30は、ステップS11において肯定判定のとき、ステップS12において車両が緊急回避しているか否かを判定する。
制御装置30は、操舵部材110(図1参照)の回転速度(以下、「操作速度ω」)の絶対値が操作速度閾値ωX以上か否かを判定することに基づいて、ステップS12の判定を行う。なお、操作速度閾値ωXは、通常の車両運転時に到達しにくい操作速度であると判定するための値を示す。操作速度閾値ωXは、試験等により予め設定されている。なお、制御装置30は、操舵角θsを微分することにより操作速度ωを算出する。
制御装置30は、ステップS12において肯定判定したとき、ステップS13において緊急操舵モードを実行する。一方、制御装置30は、ステップS12において否定判定したとき、ステップS14において調整モードを実行する。そして、制御装置30は、調整モードが終了した後、ステップS15において手動操舵モードを実行する。
制御装置30は、ステップS11において否定判定したとき、すなわち、手動操舵条件が成立しないとき、処理を一旦終了する。このため、制御装置30は、自動操舵モードを継続する。
図1および図3を参照して、各操舵モードにおける制御の内容について説明する。
制御装置30は、手動操舵モードを実行しているとき、操舵部材110に操舵反力を付与する反力付与制御、および、操舵部材110の操作に基づいて転舵輪100を転舵させる車輪転舵制御を実行する。また制御装置30は、自動操舵モードを実行しているとき、車線(図示略)内に車両を維持させるように転舵角θwを変更する自動操舵制御を実行する。また制御装置30は、調整モードを実行しているとき、操舵角θsと転舵角θwとの関係を予め規定された関係に調整する、すなわち、操舵角θsと対応操舵角θsrとの偏差をなくすように操舵部材110の操作位置を調整する位置調整制御を実行する。また制御装置30は、緊急操舵モードを実行しているとき、操舵部材110の動作に応じて転舵機構20を制御する緊急操舵制御を実行する。
反力付与制御の詳細な内容について説明する。
制御装置30には、車速VS、操舵角θs、およびモータトルクの関係を示すマップ(図示略)が記憶されている。マップにおいて、モータトルクは、車速VSが小さくなるにつれて大きくなる。
制御装置30は、車速VS、操舵角θs、およびモータトルクの関係を示すマップを用いて、車速VSおよび操舵角θsに応じたモータトルクを算出し、この算出したモータトルクを目標モータトルクとして設定する。制御装置30は、操舵トルクTSが目標モータトルクとなるように操舵モータ13をPWM制御する。
車輪転舵制御の詳細な内容について説明する。
制御装置30には、操舵角θsと転舵角θwとの関係を示したマップ(以下、「マップMP」)が記憶されている。マップMPは、一例として、図3に示されたマップが挙げられる。図3に示されるように、マップMPは、操舵角θsおよび転舵角θwは比例関係を有する。図3の直線SLは、操舵角θsと転舵角θwとの予め規定された関係を示している。また制御装置30には、車速VSの大きさに応じて直線SLの傾きが変更されたマップMPが記憶されている。制御装置30は、マップMPを用いて、転舵角θwに対応する操舵角(以下、「対応操舵角θsr」)を算出する。
制御装置30は、車速VSに応じたマップMPを選択する。そして、制御装置30は、選択されたマップMPを用いて、操舵角θsに対応する転舵角を算出し、この転舵角を目標転舵角として設定する。そして、制御装置30は、転舵角θwが目標転舵角となるように転舵モータ24をPWM制御する。
自動操舵制御の詳細な内容について説明する。
制御装置30は、路面の画像を処理することにより、車線を規定するマーカ(白線)を検出する。そして、制御装置30は、マーカに基づいて車線内に車両を維持するための目標転舵角を算出する。そして、制御装置30は、転舵角θwが目標転舵角となるように転舵モータ24をPWM制御する。なお、操舵部材110は、自動操舵制御が実行されている期間において、中立位置(θs=0°)に維持される。
位置調整制御の詳細な内容について説明する。
制御装置30は、自動操舵モードから手動操舵モードに変更するとき、マップMPに基づいて、転舵角θwから対応操舵角θsrを算出する。制御装置30は、操舵角θsが対応操舵角θsrとなるように操舵モータ13をPWM制御する。これにより、操舵角θsと転舵角θwとの関係が予め規定された関係となるように調整される。制御装置30は、操舵角θsが対応操舵角θsrに向けて変更されている間、自動操舵モードを維持している。そして、制御装置30は、操舵角θsが対応操舵角θsrに一致したとき、自動操舵モードから手動操舵モードに切り替える。
緊急操舵制御の詳細な内容について説明する。なお、図3を参照する以下の説明において、符号が付された操舵装置1の構成要素は図1の操舵装置1の構成要素を示す。
緊急操舵制御は、緊急車輪転舵制御および緊急反力付与制御を含む。緊急車輪転舵制御および緊急反力付与制御は、車両が緊急回避していないときの車輪転舵制御および反力付与制御とは異なる制御を実行する。緊急操舵制御は、車両の緊急回避が完了した後、操舵角θsと転舵角θwとの関係を予め規定された関係となるように調整する。
緊急車輪転舵制御は、操舵角θsの変化量に応じて転舵輪100を転舵させる点は、車輪転舵制御と同様である。しかし、目標転舵角の算出方法が車輪転舵制御とは異なる。詳しくは、制御装置30は、車両が緊急回避していると判定したとき、そのときの転舵角θwを記憶する。そして、制御装置30は、マップMPを用いて、操舵部材110の操作により変更された操舵角θsに対応する転舵角を算出する。そして、制御装置30は、算出した転舵角に記憶した転舵角θwを加算した値を目標転舵角として算出する。そして、制御装置30は、車輪転舵制御と同様に転舵角θwが目標転舵角となるように転舵モータ24をPWM制御する。
また、制御装置30は、目標転舵角が転舵角θwの許容範囲の上限値θwmaxよりも大きいとき、目標転舵角を転舵角θwmaxに設定する。制御装置30は、目標転舵角が転舵角θwの許容範囲の下限値θwminよりも小さいとき、目標転舵角を転舵角θwminに設定する。
緊急車輪転舵制御について、図3を用いて例示すると次のようになる。
制御装置30は、自動操舵モードを実行している場合において、例えば転舵輪100が右旋回方向に転舵されて転舵角θwが転舵角θwa(θwa>0°)となった状態で車両が緊急回避していると判定したとき、転舵角θwaを記憶する。
運転者の操舵部材110の操作により操舵角θsが「0°」から操舵角θsvに変更されたとき、制御装置30は、マップMPから操舵角θsvに対応する転舵角θwbを算出する。この転舵角θwbが操舵部材110の操作に基づく転舵角となる。そして、制御装置30は、車両は予め転舵角θwa分が転舵された状態であるため、転舵角θwbに転舵角θwaを加算した値(θwb+θwa)を目標転舵角として設定する。したがって、実際の操舵が操舵角θsvに対して、転舵輪100は、転舵角θwaに対応する対応操舵角θsraと操舵角θsvとの合計(θsv+θsra)の操舵角に応じて転舵する。
このように、操舵装置1は、緊急車輪転舵制御を実行することにより、調整モードを実行することなく、すなわち操舵角θsと転舵角θwとの関係を予め規定された関係に調整することなく、手動操舵モードを開始している。このため、操舵装置1は、手動操舵モードにおいて、操舵角θsと対応操舵角θsrとのずれを含んだ関係を保持した状態で操舵部材110の操作に基づいて転舵機構20により転舵輪100を転舵させている。
緊急反力付与制御は、対応操舵角θsrおよび車速VSに応じた操舵反力を操舵部材110に付与する点は、反力付与制御と同様である。一方、緊急反力付与制御は、目標モータトルクの算出方法が反力付与制御とは異なる。詳しくは、制御装置30は、車両が緊急回避していると判定したとき、緊急車輪転舵角により算出された目標転舵角に対応する対応操舵角θsrと、車速VSとに基づいて目標モータトルクを算出する。そして、制御装置30は、反力付与制御と同様に操舵トルクTSが目標モータトルクとなるように操舵モータ13をPWM制御する。
また、制御装置30は、目標転舵角が転舵角θwmaxまたは転舵角θwminにあり、かつ、そのときの目標操舵角が操舵角θsの許容範囲内にある場合、操舵角θsが目標操舵角に達するときに操舵モータ13により操舵反力を大きくする。これにより、転舵角θwmaxおよび転舵角θwminに対応する対応操舵角θsrを超えて操舵されることが抑制される。
緊急反力付与制御について、図3を用いて例示すると次のようになる。
制御装置30は、自動操舵モードを実行している場合において、例えば転舵輪100が右旋回方向に転舵されて転舵角θwが転舵角θwa(θwa>0°)となったときに車両が緊急回避していると判定したとき、転舵角θwaを記憶する。
運転者の操舵部材110の操作により操舵角θsが「0°」から操舵角θsvに変更されるとき、転舵角θwaに対応する対応操舵角θsraを操舵角θsvに加算した値(θsv+θsra)と、車速VSとに基づいて目標モータトルクが算出される。この目標モータトルクに応じた操舵反力が操舵部材110に付与される。
このように、操舵装置1は、緊急反力付与制御を実行することにより、実際に転舵輪100が転舵している転舵角θwに対応する対応操舵角θsrに基づく操舵反力をステアリングシャフト11に付与する。
次に、図4を参照して、緊急操舵制御の処理手順について説明する。
この緊急操舵制御は、車両が緊急回避しているときに緊急反力付与制御および緊急車輪転舵制御を実行する(ステップS21)。そして、緊急回避制御は、緊急回避が完了したか否かを判定し(ステップS22〜S25)、車両の緊急回避が完了したと判定した場合に、調整モードを実行する(ステップS27)。以下、その処理手順を説明する。
制御装置30(図1参照)は、ステップS21において緊急反力付与制御および緊急車輪転舵制御を実行する。
次に、制御装置30(図1参照)は、ステップS22において転舵輪100(図1参照)の転舵速度(以下、「転舵速度γ」)の絶対値が転舵速度閾値γX以下か否かを判定する。転舵速度γは、転舵角θwの単位時間当たりの変化量を示す。転舵速度閾値γXは、車両の姿勢が一定であると判定される転舵速度γの上限値を示す。転舵速度閾値γXは、試験等により予め設定されている。なお、車両の姿勢が一定とは、車両の挙動が安定した状態である。車両の姿勢が一定となる状態は、車両が直進するときには直進が維持された状態であり、車両が旋回しているときには旋回半径が一定となる状態を示す。
制御装置30は、ステップS22において否定判定したとき、すなわち、車両の緊急回避が完了していないと予測したとき、ステップS21に移行して、緊急反力付与制御および緊急車輪転舵制御を継続する。制御装置30は、ステップS22において肯定判定したとき、すなわち、車両の緊急回避が完了した可能性があると予測したとき、ステップS23において車両の姿勢が一定に保たれた期間(以下、「姿勢安定期間」)の計測を開始しているか否かを判定する。
制御装置30は、ステップS23において否定判定したとき、ステップS24において姿勢安定期間の計測を開始し、ステップS25に移行する。一方、制御装置30は、ステップS23において肯定判定したとき、ステップS25において計測した姿勢安定期間が期間閾値TX以上か否かを判定する。期間閾値TXは、転舵速度γの絶対値が小さい状態が継続したことにより車両の挙動が安定したと判定するための閾値を示す。期間閾値TXは、試験等により予め設定されている。
制御装置30は、ステップS25において否定判定したとき、すなわち、車両の緊急回避が継続されている可能性が高いと予測したとき、ステップS22に移行する。このとき、制御装置30は、緊急反力付与制御および緊急車輪転舵制御を継続する。制御装置30は、ステップS25において肯定判定したとき、すなわち、車両の緊急回避が完了したと予測したとき、ステップS26において姿勢安定期間の計測を停止し、計測した姿勢安定期間をリセットする。そして制御装置30は、ステップS27において調整モードを実行する。これにより、制御装置30は、操舵角θsと転舵角θwとの関係を基準の関係となるように調整する。
図5を参照して、操舵装置1の動作の一例について説明する。なお、以下の説明において符号が付された操舵装置1の構成は、図1の操舵装置1の構成を示す。
時刻t1〜t2の期間において、制御装置30が自動操舵モードを実行しており、車両が右旋回となる路面を走行している。そして、時刻t2〜t7の期間において、運転者が車両に緊急回避させるため、操舵部材110を急激に操作している。
制御装置30は、時刻t1〜t2の期間において、転舵角θwを転舵角θwxに維持する。これにより、操舵装置1は、転舵輪100を右旋回方向に転舵させて車両を右旋回させる。一方、操舵装置1は、操舵角θsを「0°」に維持している。
そして、時刻t2〜t3の期間において、運転者が操舵部材110を右旋回方向に急激に操作し始めるため、操作速度ωが急激に増加する。時刻t3において操作速度ωの絶対値が操作速度閾値ωX以上となる。操作速度ωの絶対値は、時刻t3〜t5の期間において操作速度閾値ωX以上に維持される。制御装置30は、時刻t2において、緊急回避判定制御において、車両が緊急回避していると予測するため、緊急操舵制御を開始する。このため、制御装置30は、時刻t3において手動操舵モードを実行する。このため、操舵装置1は、操舵角θsの変化量および車速VSに基づいて転舵輪100を転舵させる。このため、時刻t3から転舵角θwが増加する。すなわち、操舵装置1は、時刻t3から転舵輪100をより右旋回方向に転舵させている。そして、転舵角θwは、時刻t3〜t6にわたり増加する。
また、時刻t5において操作速度ωが操作速度閾値ωX未満になり、時刻t6から運転者が操舵部材110を左旋回方向に操舵し始める。そして、時刻t7において操舵部材110が中立位置になる。このとき、操作速度ωの絶対値が操作速度閾値ωX未満であるが、転舵速度γの絶対値が転舵速度閾値γXよりも大きい。このため、制御装置30は、車両の緊急回避が継続している可能性が高いと予測し、緊急操舵制御を継続する。
一方、操舵部材110が中立位置となる時刻t7以降において、操舵部材110が操作されない期間、すなわち転舵速度γの絶対値が転舵速度閾値γX未満となる期間が継続される。そして、時刻t8において、転舵速度γの絶対値が転舵速度閾値γX未満となる期間が期間閾値TX以上となる。この場合、制御装置30は、時刻t8において車両の緊急回避が完了したと予測し、調整モードに変更して操舵角θsを転舵角θwxに対応する対応操舵角θsrxに一致させるように操舵モータ13をPWM制御する。これにより、操舵部材110が右旋回するため、操舵角θsが対応操舵角θsrxに向けて増加する。そして、時刻t9において操舵角θsが対応操舵角θsrxに一致する。
本実施形態の操舵装置1は、以下の作用および効果を奏する。なお、以下に示される「比較操舵装置」は、自動操舵モードから手動操舵モードに変更する要求があったとき、手動操舵により操舵角θsを対応操舵角θsrに一致させた後に自動操舵モードから手動操舵モードに変更する制御を実行する。また、比較操舵装置の説明において、便宜上、操舵装置1と共通の構成を示すものは、同一符号を用いて説明する。
(1)比較操舵装置は、図5の時刻t2において運転者が操舵部材110を右旋回方向に急激に操作するとき、時刻t2〜t4の期間において自動操舵モードから手動操舵モードに変更するために操舵角θsが対応操舵角θsrxに一致させる。このため、図5(a)の二点鎖線にて示されるように、時刻t2〜t4の期間において自動操舵モードが維持されるため、転舵角θwが増加しない。そして、時刻t4において操舵角θsが対応操舵角θsrxに一致したとき、制御装置30が手動操舵モードを開始するため、操舵角θsの増加に基づいて転舵角θwが増加する。
このように、時刻t2〜t4の期間において、運転者が操舵部材110を操作したにもかかわらず転舵輪100が転舵しない。このため、運転者が操舵部材110を操作してから転舵角θwに反映されるまでに時間がかかる。このため、運転者の意思が車両の挙動に速やかに反映されない。
一方、本実施形態の操舵装置1は、緊急操舵制御により、車両が緊急回避しているときに手動操舵モードを開始している。このため、操舵角θsと対応操舵角θsrとを一致させる調整モードが省略される。これにより、上述のように車両が緊急回避する時刻t3から運転者の操舵部材110の操作が転舵角θwに反映される。このため、車両が緊急回避するときに運転者の意思が車両の挙動に速やかに反映される。
(2)運転者は、車両に緊急回避させる必要があると判断したとき、多くの場合、通常の車両運転時には到達しにくい速度により操舵部材110を操作する。このため、操作速度ωに基づいて、車両が緊急回避していることを予測できる。
(3)制御装置30は、緊急操舵制御を実行したとき、操舵角θsと転舵輪100の転舵角θwとの関係が調整されてない。このような状態が継続された場合、車両の緊急回避後に車両の挙動が安定しているとき、すなわち車両の緊急回避が完了したときに運転者が違和感を覚えるおそれがある。
本実施形態の制御装置30は、姿勢安定期間が期間閾値TX以上と判定したとき、すなわち、車両の緊急回避が完了したと予測したとき、調整モードを実行し、位置調整制御を開始する。このため、車両の緊急回避が完了したと予測されるときに操舵角θsと転舵角θwとの関係を調整できる。このため、調整モードを実行することなく手動操舵モードを開始したことに起因して、運転者に違和感を与えるおそれが小さくなる。
なお、本操舵装置が取り得る具体的形態は、上記実施形態に示された内容に限定されない。本操舵装置は、例えば、以下に示される上記実施形態の変形例の形態を取り得る。
・変形例の転舵機構20は、ラックシャフト21の長手方向の変位を検出する変位センサ(図示略)を有する。この場合、変位センサが検出するラックシャフト21の変位量に基づいて転舵角θwを算出してもよい。
・上記実施形態のモード選択制御において、ステップS12の車両が緊急回避しているか否かの判定を、以下の(a)および(b)の判定に変更してもよい。
(a)制御装置30は、ブレーキ踏込速度が踏込速度閾値以上か否かを判定する。制御装置30は、ブレーキ踏込速度が踏込速度閾値以上のとき、車両に緊急回避が要求されるときであると判定する。なお、踏込速度閾値は、試験等により予め設定される。
(b)制御装置30は、車両前方に障害物がある場合、障害物と車両との距離が閾値以下か否かを判定する。制御装置30は、障害物と車両との距離が閾値以下のとき、車両に緊急回避が要求されるときであると判定する。なお、閾値は、試験等により予め設定される。また、障害物と車両との距離の計測は、一例としてミリ波レーダを用いる。
・変形例の調整モードは、手動で操舵角θsと転舵角θwとの関係を予め規定された関係に調整する。
・上記実施形態の緊急操舵制御において、車両の緊急回避が完了したと判定したとき、手動で操舵角θsと転舵角θwとの関係を予め規定された関係に調整してもよい。
・変形例の制御装置30は、車両の緊急回避時と判定し、調整モードを実行することなく手動操舵モードを開始したとき、その手動操舵モードにおける操舵角θsの変化量に対する転舵角θwの変化量を、調整モードを実行した後に手動操舵モードを開始したときにおける操舵角θsの変化量に対する転舵角θwの変化量よりも大きくする。
このように転舵角θwを制御することにより、変形例の制御装置30は、操舵角θsと転舵角θwとの関係が予め規定された関係からずれているときに、手動操舵モードにおいて、操舵角θsに対して転舵角θwがずれている方向に操舵部材110が操作された場合、操舵角θsと転舵角θwとの関係を次のように変更する。すなわち、変形例の制御装置30は、車両の緊急回避の終了後に調整モードを開始したとき、操舵角θsと転舵角θwとの関係と、予め規定された関係とのずれの度合が、調整モードを実行することなく手動操舵モードを実行する前よりも拡大させる。なお、操舵角θsに対して転舵角θwがずれている方向に操舵部材110が操作されるとは、例えば、操舵部材110が中立位置であり、転舵角θwが右旋回方向に転舵されているとき、操舵部材110が右旋回方向に操作されることを示す。
また、変形例の制御装置30は、操舵角θsと転舵角θwとの関係が予め規定された関係からずれているときに、手動操舵モードにおいて、操舵角θsに対して転舵角θwがずれている方向とは反対方向に操舵部材110が操作された場合、操舵角θsと転舵角θwとの関係を次のように変更する。すなわち、変形例の制御装置30は、車両の緊急回避の終了後に調整モードを開始したとき、操舵角θsと転舵角θwとの関係と、予め規定された関係とのずれの度合が、調整モードを実行することなく手動操舵モードを実行する前よりも縮小させる。なお、操舵角θsに対して転舵角θwがずれている方向とは反対方向に操舵部材110が操作されるとは、例えば、操舵部材110が中立位置であり、転舵角θwが右旋回方向に転舵されているとき、操舵部材110が左旋回方向に操作されることを示す。
このように、運転者が、車両を緊急回避させるときに操舵部材110の操作量が少ない場合であっても、車両の旋回量が大きくなる。このため、操舵部材110の操作量が少ないことに起因して、緊急回避のための車両の動作が不足する状況が生じにくくなる。
・上記実施形態の緊急操舵制御において、車両の緊急回避時における操作速度ωに応じて、操舵角θsの変化量に対する転舵角θwの変化量を変更してもよい。詳しくは、操作速度ωが所定の閾値以上のとき、操舵角θsと転舵角θwとの関係の直線SLの傾きが大きいマップMPに変更する。または、操作速度ωが大きくなるにつれて操舵角θsと転舵角θwとの関係の直線SLの傾きが大きいマップMPに変更する。これにより、車両の緊急回避時において操作速度ωが大きいとき、車両を急激に旋回することができる。
・変形例の操舵装置1は、自動操舵モードのとき、中立位置以外の操舵部材110の操作位置に保持される。
・上記実施形態の制御装置30において、操舵部材110の操舵角θsと転舵輪100の転舵角θwとの関係を調整する方法を、以下の(A)および(B)の方法に変更してもよい。
(A)制御装置30は、マップMPを用いて転舵角θwと操舵角θsとの関係を予め規定した関係となるように転舵機構20を動作させる。
(B)制御装置30は、マップMPを用いて転舵角θwと操舵角θsとの関係を予め規定した関係となるように操舵機構10および転舵機構20を動作させる。
本操舵装置は、以下の課題を解決するための手段を含む。
(付記)前記車両が緊急回避しているとき、操作速度に応じて前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量を変更する請求項5に記載の操舵装置。
1…操舵装置、10…操舵機構、20…転舵機構、100…転舵輪、110…操舵部材、θs…操舵角、θw…転舵角、ω…操作速度、ωX…操作速度閾値。

Claims (8)

  1. 操舵部材と機械的に連結されず、転舵輪と機械的に連結される転舵機構と、
    前記転舵機構を制御することにより前記転舵輪を転舵させる制御装置と
    を備える操舵装置であって、
    前記制御装置は、
    運転者による前記操舵部材の操作に応じて前記転舵機構を制御する手動操舵モードと、前記転舵機構を制御することにより転舵輪を自動的に転舵させる自動操舵モードと、前記自動操舵モードを実行しているときに前記手動操舵モードを実行するための手動操舵条件が成立したことに基づいて、前記操舵部材の操舵角と前記転舵輪の転舵角との関係を調整するための調整モードとを含み、
    前記手動操舵条件が成立した場合であっても、車両が緊急回避しているとき、または、前記車両に緊急回避が要求されると予測したときには、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始する
    操舵装置。
  2. 前記制御装置は、前記操舵部材の操作速度が閾値以上であることに基づいて、前記車両が緊急回避していると予測する
    請求項1に記載の操舵装置。
  3. 前記制御装置は、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始した後、前記車両の挙動が安定していると予測したことに基づいて、前記調整モードを開始する
    請求項1または2に記載の操舵装置。
  4. 前記制御装置は、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始したとき、その手動操舵モードにおける前記操舵部材の操舵角と前記転舵輪の転舵角との関係を保持する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の操舵装置。
  5. 前記制御装置は、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始したとき、その手動操舵モードにおける前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量を、前記調整モードを実行した後に前記手動操舵モードを開始したときにおける前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量よりも大きくする制御を実行する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の操舵装置。
  6. 前記制御装置は、
    前記自動操舵モードを実行しているときに、前記操舵角と前記転舵角との関係が予め規定された関係からずれた後において、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始し、前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量を大きくする前記制御を実行することにより、前記操舵角に対して前記転舵角がずれている方向に前記操舵部材が操作されたとき、前記操舵角と前記転舵角との関係と、前記予め規定された関係とのずれの度合を拡大させる
    請求項5に記載の操舵装置。
  7. 前記制御装置は、
    前記自動操舵モードを実行しているときに、前記操舵角と前記転舵角との関係が予め規定された関係からずれた後において、前記調整モードを実行することなく前記手動操舵モードを開始し、前記操舵角の変化量に対する前記転舵角の変化量を大きくする前記制御を実行することにより、前記操舵角に対して前記転舵角がずれている方向とは反対方向に前記操舵部材が操作されたとき、前記操舵角と前記転舵角との関係と、前記予め規定された関係とのずれの度合を縮小させる
    請求項5に記載の操舵装置。
  8. 前記制御装置は、前記手動操舵条件が成立したときの転舵角と、前記運転者による前記操舵部材の操作後の操舵角に対応する転舵角とを加算した目標転舵角を算出し、前記転舵輪の転舵角が前記目標転舵角となるように調節する緊急操舵モードをさらに含み、
    前記手動操舵条件が成立した場合であっても、車両が緊急回避しているとき、または、前記車両に緊急回避が要求されると予測したときには、前記調整モードを実行することなく、前記緊急操舵モードを経て前記手動操舵モードを開始する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の操舵装置。
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