JP6263213B2 - 電磁界解析装置、電磁界解析方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

電磁界解析装置、電磁界解析方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電波暗室内における放射電磁波を推定する電磁界解析装置、電磁界解析方法、及びコンピュータを電磁界解析装置として具現化するためのコンピュータプログラムに関する。
全ての電子機器からは、各種の電磁波が発せられる。例えば電気回路の開閉動作によるスイッチ接点間の火花放電、デジタル回路の動作に不可欠なクロック周波数とその高調波等の電磁波により、ラジオ、テレビ等の受信障害、その他の外部機器間の電磁干渉による誤動作等の障害が生じることもある。したがって、不要な電磁波が外部へ漏れ出ないよう遮断することは重要な技術の1つとなっている。
実際に電子機器から発せられる電磁波の状態は、国際規格で規定された方法で測定される。不要電波の許容値は、その多くが測定距離10mで規定されているので、放射源からの距離10mで測定可能な設備が必要となる。
周囲環境のノイズの影響を低減するために、最近では大型の電波暗室内で測定される。電波暗室とは、暗室内で発生する電磁波を外部へ出すことがなく、外部からの電磁波による影響を受けない暗室を意味している。
大型の電波暗室は使用料が高額であるので、設計段階における電磁波の測定は、小型の電波暗室で測定し、距離10mにおける電磁界を推定することが、できれば望ましい。例えば特許文献1には、放射源の近傍で測定された電磁界から等価電流及び等価磁流を算出して、グリーン関数を用いて積分することにより電磁界を推定する遠方電磁界推定方法が開示されている。また、非特許文献1においても、等価放射源モデルにおける測定結果に基づいて10m法を用いた放射電界強度の推定方法が開示されている。
特開2015−034785号公報
川畑将人、他2名、「遠方界推定のための電子機器の等価放射源モデル化に関する一検討」、2014年、一般社団法人電子情報通信学会、EMCJ2013−131、pp.117
特許文献1及び非特許文献1に開示されている方法では、放射源の近傍において計測(測定)された電磁界に基づいて、より遠方における解(以下、遠方解)を推定している。しかし、いずれの方法においても、電磁波の計測対象である放射源の設置状態を考慮していない。
すなわち、理想的には放射源が空間中心に位置すれば良いが、実際には放射源を載置する設置台や床面、天井面等の存在により、電磁波が反射する。したがって、実際の遠方解は、斯かる反射された電磁波の影響を強く受けるのに対して、特許文献1及び非特許文献1に開示されている方法では、反射された電磁波の影響を十分に考慮することが難しい。したがって、遠方解に高い精度を期待することが困難であるという問題点があった。ここで、床面、設置台、天井等による反射波の中では、床面による反射波が推定結果に最も大きく影響することが確認されている。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、電磁波の反射波を考慮し、高い精度で遠方解を推定することが可能な電磁界解析装置、電磁界解析方法、及びコンピュータを電磁界解析装置として具現化するためのコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る電磁界解析装置は、電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置において、前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段と、前記放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と前記電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定する展開点設定手段と、計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を前記展開点のそれぞれについて算出する係数算出手段と、前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定する電磁界推定手段とを備えることを特徴とする。
また、第2発明に係る電磁界解析装置は、第1発明において、前記係数算出手段は、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することが好ましい。
また、第3発明に係る電磁界解析装置は、第1又は第2発明において、前記計測手段は、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第4発明に係る電磁界解析装置は、電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置において、前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段と、前記放射源が配置されている第一の位置を前記電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定する展開点設定手段と、前記電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、前記円筒面における計測結果を鏡面コピーする鏡面コピー手段と、鏡面コピーされた前記円筒面における計測結果に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出する係数算出手段と、前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定する電磁界推定手段とを備えることを特徴とする。
また、第5発明に係る電磁界解析装置は、第4発明において、前記係数算出手段は、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することが好ましい。
また、第6発明に係る電磁界解析装置は、第4又は第5発明において、前記計測手段は、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第7発明に係る電磁界解析方法は、電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能な電磁界解析方法において、前記電磁界解析装置は、前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測するステップと、前記放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と前記電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定するステップと、計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を前記展開点のそれぞれについて算出するステップと、前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定するステップとを含むことを特徴とする。
また、第8発明に係る電磁界解析方法は、第7発明において、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することが好ましい。
また、第9発明に係る電磁界解析方法は、第7又は第8発明において、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第10発明に係る電磁界解析方法は、電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能な電磁界解析方法において、前記電磁界解析装置は、前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測するステップと、前記放射源が配置されている第一の位置を前記電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定するステップと、前記電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、前記円筒面における計測結果を鏡面コピーするステップと、鏡面コピーされた前記円筒面における計測結果に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出するステップと、前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定するステップとを含むことを特徴とする。
また、第11発明に係る電磁界解析方法は、第10発明において、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することが好ましい。
また、第12発明に係る電磁界解析方法は、第10又は第11発明において、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第13発明に係るコンピュータプログラムは、電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記電磁界解析装置を、前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段、前記放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と前記電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定する展開点設定手段、計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を前記展開点のそれぞれについて算出する係数算出手段、及び前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定する電磁界推定手段として機能させることを特徴とする。
また、第14発明に係るコンピュータプログラムは、第13発明において、前記係数算出手段を、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出する手段として機能させることが好ましい。
また、第15発明に係るコンピュータプログラムは、第13又第14発明において、前記計測手段を、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測する手段として機能させることが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第16発明に係るコンピュータプログラムは、電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記電磁界解析装置を、前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段、前記放射源が配置されている第一の位置を前記電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定する展開点設定手段、前記電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、前記円筒面における計測結果を鏡面コピーする鏡面コピー手段、鏡面コピーされた前記円筒面における計測結果に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出する係数算出手段、及び前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定する電磁界推定手段として機能させることを特徴とする。
また、第17発明に係るコンピュータプログラムは、第16発明において、前記係数算出手段を、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出する手段として機能させることが好ましい。
また、第18発明に係るコンピュータプログラムは、第16又は第17発明において、前記計測手段を、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測する手段として機能させることが好ましい。
第1発明、第7発明及び第13発明では、放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する。放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定する。計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を展開点のそれぞれについて算出する。円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定する。これにより、放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定し、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定するので、電波暗室における床面の反射波が存在する場合であっても、円筒面の外側の領域における電磁界を推定する場合に反射波による影響を考慮した電磁界を推定することが可能となる。
第2発明、第8発明及び第14発明では、ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出するので、計測データに基づいてより高い精度で電磁界を推定することができる。
第3発明、第9発明及び第15発明では、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測するので、一周期の中でどの時点で電界が最大になるのか明確になり、より詳細な電磁界解析を行うことが可能となる。
第4発明、第10発明及び第16発明では、放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測し、放射源が配置されている第一の位置を電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定する。電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、円筒面における計測結果を鏡面コピーし、鏡面コピーされた円筒面における計測結果に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出し、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定する。これにより、放射源が配置されている第一の位置を電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定しておき、電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、円筒面における計測結果を鏡面コピーし、鏡面コピーされた円筒面における計測結果に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出し、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定するので、電波暗室における床面の反射波が存在する場合であっても、円筒面の外側の領域における電磁界を推定する場合に反射波による影響を考慮した電磁界を推定することが可能となる。特に周波数が比較的低い領域であっても高い精度で電磁界を推定することが可能となる。
第5発明、第11発明及び第17発明では、ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出するので、計測データに基づいてより高い精度で電磁界を推定することができる。
第6発明、第12発明及び第18発明では、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測するので、一周期の中でどの時点で電界が最大になるのか明確になり、より詳細な電磁界解析を行うことが可能となる。
上記構成によれば、放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定し、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定するので、電波暗室における床面の反射波が存在する場合であっても、円筒面の外側の領域における電磁界を推定する場合に反射波による影響を考慮した電磁界を推定することが可能となる。
また、放射源が配置されている第一の位置を電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定しておき、電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、円筒面における計測結果を鏡面コピーし、鏡面コピーされた円筒面における計測結果に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出し、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定するので、電波暗室における床面の反射波が存在する場合であっても、円筒面の外側の領域における電磁界を推定する場合に反射波による影響を考慮した電磁界を推定することが可能となる。特に周波数が比較的低い領域であっても高い精度で電磁界を推定することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置を、CPUを用いて具現化した場合の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置を用いた電波暗室の構成を示す概要図である。 本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置を用いた電磁界計測システムの構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電磁界解析装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る電磁界解析装置1の展開点の設定状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電磁界解析装置のCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電磁界解析装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る電磁界解析装置の鏡面コピーの概要を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る電磁界解析装置のCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置の表示装置における計測結果を表示した例示図である。 本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置の表示装置における推定結果を表示した例示図である。
以下、本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置について図面に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置10を、CPUを用いて具現化した場合の構成を示すブロック図である。図1において、電磁界解析装置1は、演算を行う演算部を構成するCPU(中央演算装置)11、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するメモリ12、ハードディスク等の記憶装置13、I/Oインタフェース14、ビデオインタフェース15、可搬型ディスクドライブ16、通信インタフェース17及び上述したハードウェアを接続する内部バス18で構成されている。
CPU11は、内部バス18を介して電磁界解析装置1の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置13に記憶しているコンピュータプログラム100に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。メモリ12は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラム100の実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラム100の実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
記憶装置13は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)、ROM等で構成されている。記憶装置13に記憶しているコンピュータプログラム100は、プログラム及びデータ等の情報を記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体90から、可搬型ディスクドライブ16によりダウンロードされ、実行時には記憶装置13からメモリ12へ展開して実行される。もちろん、通信インタフェース17を介して、接続されている外部のコンピュータからダウンロードされたコンピュータプログラムであっても良い。
また記憶装置13は、計測情報記憶部131を備えている。計測情報記憶部131は、電子部品等の放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測した計測結果を記憶している。ここで、計測対象となる位相とは、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度を意味している。
通信インタフェース17は内部バス18に接続されており、インターネット、LAN、WAN等の外部のネットワークに接続されることにより、外部のコンピュータ等とデータ送受信を行うことが可能となっている。
I/Oインタフェース14は、キーボード21、マウス22等のデータ入力媒体と接続され、データの入力を受け付ける。また、ビデオインタフェース15は、CRTモニタ、LCD等の表示装置23と接続され、所定の画像を表示する。
電子部品2から10m離れた円筒面における電磁界(電磁波の強度分布)を推定する場合、従来は、測定距離3mにおいて計測した計測結果に基づいて推定している。測定距離3mにおいて計測する場合、測定距離10mにおいて計測すると仮定した場合の床面反射波を補足するためには、電子部品2の高さを変える必要がある。すなわち、本実施の形態では、例えば2m、もしくはそれ以上の高さに電子部品2を配置して計測する。
しかし、実際に計測する場合に、電子部品2を配置する高さを変えることは現実的ではない。そこで、本実施の形態では、電子部品2を配置する位置を0.8mの高さに固定するとともに、電子部品2から測定距離5mの円筒面における電磁界を計測し、計測された電磁界に基づいて電子部品2から10m離れた円筒面における電磁界を推定する。
以下、電子部品を放射源として、電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置された状態で5m離れた円筒面において計測した計測結果に基づいて、電子部品から10m離れた円筒面における電磁界(電磁波の強度分布)を推定する例を用いて、本発明の実施の形態に係る電磁界解析方法を説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置1を用いた電波暗室の構成を示す概要図である。図2(a)に示すように、本実施の形態に係る電磁界解析装置1自体は、電波暗室10の外部に設置されており、計測の主体となる電磁波を受信するアンテナ5及びターンテーブル3の回転角度を検出するセンサ(ロータリーエンコーダ等)と接続されている。
放射源の設置台4の上面には、回転することが可能なターンテーブル3が設けられており、ターンテーブル3の上に放射源である電子部品2が載置されている。ターンテーブル3を回転させながら、電子部品2から放射される電磁波を、ターンテーブル3の回転中心から5mの位置に設けてあるアンテナ5で受信する。アンテナ5で受信された電磁波は、計測時点でのアンテナ5の高さ、計測時点でのターンテーブル3の回転角度(位相)とともに電磁界解析装置1へ送信され、半径10mの円筒面における電磁界を推定する。
具体的には、アンテナ5は固定されたポールに沿って、高さ方向に移動するようになっている。ターンテーブル3を回転させつつアンテナ5を上下動させ、高さ1m〜4m、360度にわたって電磁波を計測する。放射源である電子部品2自体が回転するので、電子部品2が固定されていると仮定することにより図2(b)に示すような電磁界を得ることができる。すなわち、半径5mの円筒面上の各点(図2(b)では所定の高さ間隔、所定の位相ごとの格子点)における電磁場の電界強度を取得することができる。
図3は、本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置を用いた電磁界計測システムの構成を示す模式図である。図3において、電磁界解析装置は、ターンテーブル3及びアンテナ5を駆動するモータ等の駆動部の動作を制御している。これにより、ターンテーブル3を回転させつつアンテナ5を上下動させ、高さ1m〜4m、360度にわたって電磁波を計測することができる。
半径10mの円筒面における電磁界を推定する場合、床面での反射成分を正しく捕捉する必要がある。本実施の形態では、アンテナ5は、放射源である電子部品2から5m離れており、高さ1〜4mの間で上下動可能となっている。5m離れた位置のアンテナ5で計測した電磁界に基づいて、床面31で反射した反射波の影響を考慮に入れて、高い精度で半径10mの円筒面における電磁界を推定する。
(実施の形態1)
図4は、本発明の実施の形態1に係る電磁界解析装置1の機能ブロック図である。図4において、計測部401は、放射源である電子部品2から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する。ここで、計測対象となる位相とは、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度を意味する。
展開点設定部402は、放射源である電子部品2が配置されている位置(第一の位置)及び第一の位置と電波暗室の床面を挟んで対称となる位置(第二の位置)に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定する。ここで、多重極展開する場合、ベクトル球関数を基底関数として展開する原点(以下、展開点)を設定する必要がある。
すなわち、(式1)における一般の関数f(x)を展開する基底関数ベクトルen(x)の原点を設定しなければならない。本実施の形態では、放射源である電子部品2が配置されている位置(第一の位置)を展開点とするだけでは、反射波の影響を考慮することができないことに鑑み、第一の位置と電波暗室の床面を挟んで対称となる位置(第二の位置)にも展開点を設定している。これにより、2つの展開点それぞれについて後述する係数を算出することにより、反射波の影響を考慮して任意の位置における電磁界を推定することが可能となる。
係数算出部403は、計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を展開点のそれぞれについて算出する。
ここで、電磁波の放射源の外側の空間における電磁波は、以下のヘルムホルツ方程式に従う。
(式2)において、∇はラプラシアンを、kは波数(定数)を、それぞれ示している。Ψはスカラー関数であり、半径ベクトルrと電場ベクトルEとの内積を満足する。
電場ベクトルEを多重極展開に基づいて求めると、(式3)のように表すことができる。
(式3)において、右辺第一項はTM波のベクトルを、右辺第二項はTE波のベクトルをそれぞれ示しており、それぞれ(式4)、(式5)で表すことができる。
ここで、TM波とは、電磁波がz方向に進行すると仮定した場合、z方向の縦波を、TE波とは、電磁波がz方向に進行すると仮定した場合、x方向又はy方向の横波を、それぞれ意味している。(式4)、(式5)において、h(kr)は、球ハンケル関数を、ベクトルXは、ベクトル球関数を、それぞれ示しており、ベクトル球関数は(式6)で表すことができる。
なお、多重極展開では、電界ベクトルEを複素数で表現する。すなわち電界ベクトルEの実部ベクトルをEr、虚部ベクトルをEiとすると、一定の周波数ωで振動する電界の時間変化は(式7)のように表すことができる。
ここで、アンテナ5で計測される電界ベクトルをEa、位相をθとすると、同じく電界の時間変化は(式8)のように表すことができる。
(式7)と(式8)とは同じものを表しているので、実部ベクトルEr、虚部ベクトルEiは、アンテナ5で計測される電界ベクトルEa、位相θを用いて(式9)のように表すことができる。
これにより、上述した(式3)を用いて、電界ベクトルEの実部ベクトルEr、虚部ベクトルEiを多重極展開でフィッティングしている。すなわち、(式3)において、それぞれ複素数のスカラー量であるTM波の(l,m)成分の係数aM (l,m)、TE波の(l,m)成分の係数aE (l,m)を一次補間して求めることに他ならない。本実施の形態では、係数aM (l,m)、aE (l,m)を、最小二乗法により算出している。
具体的には、評価関数Fを(式10)に示すように定め、評価関数Fが最小となるように係数aM (l,m)、aE (l,m)を決定する。すなわち、(式11)から求めた連立一次方程式から係数aM (l,m)、aE (l,m)を決定する。
なお、(式10)の右辺第一項は、電場の多重極展開式であり、第二項は5m法で計測されたデータを意味している。
電磁界推定部404は、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定する。図5は、本発明の実施の形態1に係る電磁界解析装置1の展開点の設定状態を示す模式図である。図5において、放射源が配置されている位置(第一の位置)51と床面31を挟んで対称となる位置(第二の位置)52にも展開点を設定している。すなわち、高さ方向をz軸としてz=±z0と考えると、半径ベクトルr1 =半径ベクトル−r2 として(式12)のように電場ベクトルEを重ね合わせることにより、全体の電場ベクトルE(r)を求めている。
なお、(式12)において、左辺の電場ベクトルE(r)は、右辺の電場ベクトルE(r−r1 )と電場ベクトルE(r+r1 )とベクトルの重ね合わせを示している。実際には、床面31での反射の条件、すなわちベクトルn=(0,0,1)を床面の法線ベクトルとして、(式13)を満たす必要がある。
(式13)を考慮して(式12)を整理することにより、床面31での反射波を考慮した任意の位置における電場ベクトルEnew (r)を(式14)のように求めることができる。
(式14)で定義した基底ベクトルZl,m new (r)、基底ベクトルWl,m new (r)は、いずれも床面31での反射条件を満たしているので、5mにおける円筒面での計測データを最小二乗法によりフィッティングした電場は、床面31での反射条件を満たすことになる。これにより、(式14)で求めた電場ベクトルにより、5mにおける円筒面での計測データに基づいて半径10mの円筒面における電磁界を推定することができる。
図6は、本発明の実施の形態1に係る電磁界解析装置1のCPU11の処理手順を示すフローチャートである。図6において、電磁界解析装置1のCPU11は、放射源である電子部品2から水平方向に5m離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する(ステップS601)。
CPU11は、放射源である電子部品2が配置されている位置(第一の位置)及び第一の位置と電波暗室の床面を挟んで対称となる位置(第二の位置)に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定する(ステップS602)。CPU11は、計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数、すなわちTM波の(l,m)成分の係数aM (l,m)、TE波の(l,m)成分の係数aE (l,m)を最小二乗法により決定する(ステップS603)。
CPU11は、展開点(第一の位置)51の電場ベクトルE(r−r0 )と展開点(第二の位置)52の電場ベクトルE(r+r0 )とのベクトルの重ね合わせをし(ステップS604)、床面31での反射の条件に基づいて、半径10mの円筒面における電場ベクトルEnew (r)を算出する(ステップS605)。
以上のように本実施の形態1によれば、放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定し、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定するので、電波暗室における床面の反射波が存在する場合であっても、円筒面の外側の領域における電磁界を推定する場合に反射波による影響を考慮した電磁界を推定することが可能となる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る電磁界解析装置1の機能ブロック図である。図7において、計測部701は、放射源である電子部品2から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する。ここで、計測対象となる位相とは、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度を意味する。
展開点設定部702は、放射源である電子部品2が配置されている位置(第一の位置)を電波暗室の床面31に投影した位置(第三の位置)に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定する。
反射波の影響を反映させるために、本実施の形態2では、多重極展開するための展開点を、電波暗室の床面31にのみ設けておき、放射源から5mの距離の円筒面における計測結果を鏡面コピーしている点に特徴を有する。すなわち、鏡面コピー部703は、電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、放射源である電子部品2から5mの距離の円筒面における計測結果を鏡面コピーする。
図8は、本発明の実施の形態2に係る電磁界解析装置1の鏡面コピーの概要を示す模式図である。図8において、放射源である電子部品2から距離5mの円筒面で計測した計測結果81を、床面31を挟んで対称となる位置に鏡面コピーすることにより、疑似計測結果82を得る。
そこで、計測結果81及び疑似計測結果82をまとめて1つの計測結果と考え、両者の中心点、すなわち放射源を床面に投影した位置(第三の位置)83を多重極展開時の原点、すなわち展開点として、実施の形態1の(式3)に従って、電場ベクトルEを多重極展開に基づいて求める。
実施の形態1と同様に、係数算出部704は、展開点83について鏡面コピーされた円筒面における計測結果に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出する。
電磁界推定部705は、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定する。この場合、放射源から3m離れた円筒面における計測結果を鏡面コピーしているので、電界強度は鉛直方向及び水平方向で相等しく、水平成分のみ方向が逆となる。これにより、床面31における反射の条件を満たすことになる。
したがって、計測した電場の鉛直成分をEl (x,y,z)、水平成分をEh (x,y,z)とすると、鏡面コピーした電場の鉛直成分はEcp l (x,y,−z)と、水平成分はEcp h (x,y,−z)と、それぞれ表すことができるので、(式15)が成立する。
これを、(式3)に用いることにより、図8における展開点83を原点として、電場ベクトルEを多重極展開に基づいて算出することができる。鏡面コピーすることで、本来は計測することができない反射波成分まで考慮して、放射源から10m離れた円筒面における電界ベクトルを容易に推定することが可能となる。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電磁界解析装置1のCPU11の処理手順を示すフローチャートである。図9において、電磁界解析装置1のCPU11は、放射源である電子部品2から水平方向に5m離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する(ステップS901)。
CPU11は、放射源である電子部品2が配置されている位置(第一の位置)を電波暗室の床面31に投影した位置(第三の位置)に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定する(ステップS902)。CPU11は、計測結果である円筒面上の電界強度及び位相を鏡面コピーし(ステップS903)、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数、すなわちTM波の(l,m)成分の係数aM (l,m)、TE波の(l,m)成分の係数aE (l,m)を最小二乗法により決定する(ステップS904)。
CPU11は、床面31での反射の条件に基づいて、半径10mの円筒面における電場ベクトルEnew (r)を算出する(ステップS905)。
以上のように本実施の形態2によれば、放射源が配置されている第一の位置を電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定しておき、電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、円筒面における計測結果を鏡面コピーし、鏡面コピーされた円筒面における計測結果に基づいて、円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出し、円筒面の外側の領域における電磁界を、展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定するので、電波暗室における床面の反射波が存在する場合であっても、円筒面の外側の領域における電磁界を推定する場合に反射波による影響を考慮した電磁界を推定することが可能となる。特に周波数が比較的低い領域であっても高い精度で電磁界を推定することが可能となる。
なお、上述した実施の形態1及び2で算出された電場ベクトルは、例えばシミュレーション結果として電磁界解析装置1の表示装置23に表示される。図10は、本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置1の表示装置23における計測結果を表示した例示図である。図10に示すように、電界の大きさが色の変化で表示され、放射源から5m離れた位置の円筒面において、高さと位相とで区切られた格子点上に計測結果が表示されている。
図11は、本発明の実施の形態に係る電磁界解析装置1の表示装置23における推定結果を表示した例示図である。図11に示すように、電界の大きさが色の変化で表示され、放射源から10m離れた位置の円筒面において、高さと位相とで区切られた格子点上に推定された結果が表示されている。
その他、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変形、置換等が可能である。例えば展開点については、実施の形態1及び2に限定されるものではなく、複数の展開点を設定するものであっても良い。したがって、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせて推定しても良いことは言うまでもない。なお、電磁波を測定する円筒面の距離については、上述した実施例に限定されるものではない。
1 電磁界解析装置
2 電子部品(放射源)
5 アンテナ
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 I/Oインタフェース
15 ビデオインタフェース
16 可搬型ディスクドライブ
17 通信インタフェース
18 内部バス
31 床面
51 第一の位置(展開点)
52 第二の位置(展開点)
83 第三の位置(展開点)
90 可搬型記録媒体
100 コンピュータプログラム

Claims (18)

  1. 電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置において、
    前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段と、
    前記放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と前記電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定する展開点設定手段と、
    計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を前記展開点のそれぞれについて算出する係数算出手段と、
    前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定する電磁界推定手段と
    を備えることを特徴とする電磁界解析装置。
  2. 前記係数算出手段は、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することを特徴とする請求項1に記載の電磁界解析装置。
  3. 前記計測手段は、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁界解析装置。
  4. 電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置において、
    前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段と、
    前記放射源が配置されている第一の位置を前記電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定する展開点設定手段と、
    前記電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、前記円筒面における計測結果を鏡面コピーする鏡面コピー手段と、
    鏡面コピーされた前記円筒面における計測結果に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出する係数算出手段と、
    前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定する電磁界推定手段と
    を備えることを特徴とする電磁界解析装置。
  5. 前記係数算出手段は、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することを特徴とする請求項4に記載の電磁界解析装置。
  6. 前記計測手段は、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することを特徴とする請求項4又は5に記載の電磁界解析装置。
  7. 電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能な電磁界解析方法において、
    前記電磁界解析装置は、
    前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測するステップと、
    前記放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と前記電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定するステップと、
    計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を前記展開点のそれぞれについて算出するステップと、
    前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定するステップと
    を含むことを特徴とする電磁界解析方法。
  8. 前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することを特徴とする請求項7に記載の電磁界解析方法。
  9. 一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することを特徴とする請求項7又は8に記載の電磁界解析方法。
  10. 電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能な電磁界解析方法において、
    前記電磁界解析装置は、
    前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測するステップと、
    前記放射源が配置されている第一の位置を前記電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定するステップと、
    前記電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、前記円筒面における計測結果を鏡面コピーするステップと、
    鏡面コピーされた前記円筒面における計測結果に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出するステップと、
    前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定するステップと
    を含むことを特徴とする電磁界解析方法。
  11. 前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出することを特徴とする請求項10に記載の電磁界解析方法。
  12. 一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測することを特徴とする請求項10又は11に記載の電磁界解析方法。
  13. 電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
    前記電磁界解析装置を、
    前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段、
    前記放射源が配置されている第一の位置及び該第一の位置と前記電波暗室の床面を挟んで対称となる第二の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点をそれぞれ設定する展開点設定手段、
    計測された円筒面上の電界強度及び位相に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を前記展開点のそれぞれについて算出する係数算出手段、及び
    前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点のそれぞれに対して算出した係数を用いて多重極展開により求めた電磁界を重ね合わせて推定する電磁界推定手段
    として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. 前記係数算出手段を、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出する手段として機能させることを特徴とする請求項13に記載のコンピュータプログラム。
  15. 前記計測手段を、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測する手段として機能させることを特徴とする請求項13又は14に記載のコンピュータプログラム。
  16. 電磁波が遮蔽されている電波暗室内に配置されている電磁波の放射源の近傍における電磁波の計測結果に基づき、前記放射源から離れた位置での電磁波を推定する電磁界解析装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
    前記電磁界解析装置を、
    前記放射源から水平方向に一定の距離離れた円筒面における電界強度及び位相を計測する計測手段、
    前記放射源が配置されている第一の位置を前記電波暗室の床面に投影した第三の位置に、多重極展開時の基底関数の原点である展開点を設定する展開点設定手段、
    前記電波暗室の床面を挟んで対称となる位置に、前記円筒面における計測結果を鏡面コピーする鏡面コピー手段、
    鏡面コピーされた前記円筒面における計測結果に基づいて、前記円筒面の外側の領域における電磁界を算出するために、ヘルムホルツ方程式の解に基づいて多重極展開時の係数を算出する係数算出手段、及び
    前記円筒面の外側の領域における電磁界を、前記展開点に対して算出した係数を用いて多重極展開により電磁界を推定する電磁界推定手段
    として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  17. 前記係数算出手段を、前記ヘルムホルツ方程式におけるTM波及びTE波のそれぞれの係数を最小二乗法により算出する手段として機能させることを特徴とする請求項16に記載のコンピュータプログラム。
  18. 前記計測手段を、一定周波数で振動する電界パターンにおける、一周期中で電界が最大になる角度として位相を計測する手段として機能させることを特徴とする請求項16又は17に記載のコンピュータプログラム。
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