JP6260363B2 - 端子付き被覆電線 - Google Patents

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本発明は、端子付き被覆電線に関し、さらに詳しくは、電線導体と端子金具の電気接続部の防食性に優れた端子付き被覆電線に関するものである。
自動車等の車両に配索される被覆電線の端末の電線導体には端子金具が接続されている。端子金具と被覆電線の電線導体とが電気的に接続された電気接続部における腐食を防止するため、例えば特許文献1には、電線導体に接続された端子金具が挿入係止されているコネクタ内にグリースを注入する技術が開示されている。
特開平05−159846号公報
近年、自動車等の車両の軽量化などを目的として、電線導体の材料にアルミニウムやアルミニウム合金を用いることが検討されている。一方、端子金具の材料には銅や銅合金が用いられることが多い。また、端子金具の表面にはスズめっきなどのめっきが施されることが多い。つまり、電線導体と端子金具の材質が異なる場合が生じる。電線導体と端子金具の材質が異なると、その電気接続部で異種金属接触による腐食が発生する。このため、電気接続部を確実に防食することが求められる。
従来より使用されているグリースは、コネクタ内に密に注入しないと水の浸入を十分に防止することができない。防食効果を高めようとしてグリースの充填量を上げようとすると、本来防食の必要がない部分にまでグリースが塗布されてしまうことになる。さらに、過度の充填は、コネクタや電線のベタつきを招き、取り扱い性を低下させる。
そこで、グリースに代わる防食剤として樹脂を用いることが考えられる。しかし、端子金具の端面に塩水が付着すると、端子金具の端面の銅が溶解し、防食剤と端子金具の端面との間に電線導体へと至るリークパスが形成される。リークパスが形成されると、アルミニウムと銅のガルバニック腐食が起こり、電線導体が溶解して導通不良を起こす。
本発明の解決しようとする課題は、防食性能に優れる端子付き被覆電線を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る端子付き被覆電線は、端子金具と被覆電線の電線導体とが電気的に接続された電気接続部が、樹脂および受酸剤を含有する防食剤により覆われ、前記防食剤中の前記受酸剤の含有量が、前記樹脂100質量部に対し、0.5〜7質量部の範囲内であることを要旨とするものである。
この場合、前記受酸剤としては、ハイドロタルサイト系化合物、金属酸化物、金属炭酸塩から選択された1種または2種以上を挙げることができる。
そして、前記防食剤は、JIS K6850に準拠して測定される銅同士の重ね合わせ引張せん断強度が1.0MPa以上であることが好ましい。
また、前記防食剤に含有される樹脂は、オレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
そして、前記端子金具の母材が銅または銅合金で構成され、前記被覆電線の電線導体がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成され、これらの電気接続部が異種金属接触部となることが好ましい。
本発明に係る端子付き被覆電線によれば、端子金具と被覆電線の電線導体とが電気的に接続された電気接続部を覆う防食剤が樹脂および受酸剤を含有し、防食剤中の受酸剤の含有量が、樹脂100質量部に対し、0.5〜7質量部の範囲内であることから、防食性能に優れる。
本発明の端子付き被覆電線の一例の外観斜視図である。 図1におけるA−A線縦断面図である。 腐食試験方法を説明するための説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の端子付き被覆電線の一例を示す外観斜視図であり、図2は図1におけるA−A線縦断面図である。図1および図2に示すように、本発明の端子付き被覆電線1は、電線導体3が絶縁被覆(絶縁体)4により被覆された被覆電線2の電線導体3と端子金具5が電気接続部6により電気的に接続されている。
端子金具5は、相手側端子と接続される細長い平板からなるタブ状の接続部51と、接続部51の端部に延設形成されているワイヤバレル52とインシュレーションバレル53からなる電線固定部54を有する。
電気接続部6では、被覆電線2の端末の絶縁被覆4を皮剥ぎして、電線導体3を露出させ、この露出させた電線導体3が端子金具5の片面側に圧着されて、被覆電線2と端子金具5が接続される。端子金具5のワイヤバレル52を被覆電線2の電線導体3の上から加締め、電線導体3と端子金具5が電気的に接続される。又、端子金具5のインシュレーションバレル53を、被覆電線2の絶縁被覆4の上から加締める。
端子付き被覆電線1において、一点鎖線で示した範囲が防食剤7により覆われている。なお、図1の電気接続部6は、防食剤7を透視した状態で示している。防食剤7は、絶縁被覆4から露出した電線導体3、端子金具5の露出した電線導体3に接触している部分、その接触部などに外部から塩水が浸入して金属部分が腐食するのを防止する。
防食剤7は、端子付き被覆電線1の軸方向については、絶縁被覆4から露出する電線導体3の先端より先の端子金具5の表面から、絶縁被覆4から露出する電線導体3より後の絶縁被覆4の表面を加締めているインシュレーションバレル53よりもさらに後の絶縁被覆4の表面までの範囲を連続して覆っている。つまり、被覆電線2の先端2a側は、電線導体3の先端から端子金具5の接続部51側にはみ出すように防食剤7で覆われている。端子金具5の後端5a側は、インシュレーションバレル53の端部から被覆電線2の絶縁被覆4側にはみ出すように防食剤7で覆われている。そして、端子付き被覆電線1の周方向については、端子金具5の一方の側面5bから他方の側面5bまでワイヤバレル52およびインシュレーションバレル53の表面を含む範囲を連続して防食剤7が覆っている。また、インシュレーションバレル53の後端5a側の端部と隣接する絶縁被覆4の表面は全周にわたって防食剤7で覆われ、端子金具5の後端5a側の端面も露出しないようにされている。なお、端子金具5の裏面5cは防食剤7で覆われなくてもよいし、覆われていてもよい。
そうすると、防食剤7の周端は、端子金具5の表面に接触する部分(3方)と、絶縁被覆4の表面に接触する部分(1方)と、から構成される。防食剤7の周端の大部分は端子金具5の表面に接触している。防食剤7の周端のうち金属と接触する部分は、すべて端子金具5の表面に接触する部分となっている。防食剤7の周端を経由して浸入する塩水は、端子金具5の表面と防食剤7との間か、絶縁被覆4の表面と防食剤7との間を経由するものである。したがって、防食剤7が防食性能に優れるためには、端子金具5の表面と防食剤7との間にリークパスが形成されないようにする必要がある。
端子金具5は、例えば金属製の板材をプレス加工することにより所定の形状に成形(加工)することができる。端子金具5を形成する金属製の板材(母材)は、銅または銅合金で構成される。端子金具5を形成する金属製の板材表面は、スズ、ニッケルなどの金属でめっき等により覆われていてもよい。
端子金具5は、少なくとも端面において、めっき等による金属被覆が存在しない部分が存在する。スズ、ニッケルなどの金属でめっき等により覆われていない金属製の板材から形成された端子金具5は、端面を含む全表面がめっき等による金属被覆が存在しない部分となる。スズ、ニッケルなどの金属でめっき等により覆われた金属製の板材から形成された端子金具5は、端面がめっき等による金属被覆が存在しない部分となる。端子金具5における端面は、金属製の板材をプレス加工するときの加工面(切断面)となる部分であり、スズ、ニッケルなどの金属でめっき等により覆われた金属製の板材も、端面において加工時に母材の金属が露出する。端子金具5における端面は、タブ状の接続部51の先端面51aおよび両側面51a,51a、ワイヤバレル52の両側面52a,52a、インシュレーションバレル53の両側面53a,53aである。インシュレーションバレル53の側面53aのうち端子金具5の後端5a側は端子金具5の端部であり、この側面53aは全周にわたっている。
端子金具5のめっき等による金属被覆が存在しない部分に塩水が付着すると、この部分における銅が溶解する。端子金具5の金属被覆が存在しない部分が防食剤7により覆われていれば塩水と直接接触することはないが、タブ状の接続部51は相手側端子と接続される部分であり、この全面を防食剤7で覆うことはできない。このため、少なくともタブ状の接続部51の端面51bには、金属被覆が存在せず、防食剤7にも覆われない部分が存在する。この部分に塩水が付着すると、この部分における銅が溶解する。そして、防食剤7の周端に隣接する端面51bで銅が溶解すると、これに連なる端面51b,52aなどが徐々に腐食し、防食剤7で覆っている部分の内部に腐食が進行して、端子金具5と電線導体3の接触部に到達する。これにより、リークパスが形成される。
銅が溶解する原因は、塩水に含まれる塩化物イオンとプロトンが存在するためと推察する。端子金具5の端面51bの銅は、空気中で酸化されて酸化銅の被膜を形成しているが、塩化物イオンはこの酸化銅を還元し、塩化銅となって銅を溶解させる。塩水中のプロトンは、酸化銅の溶解を加速させる。したがって、端子金具5の端面51bの銅の溶解を抑えて端子金具5と電線導体3の接触部を防食するためには、塩化物イオンとプロトンによる銅の溶解を抑える必要がある。
防食剤7は、樹脂および受酸剤を含有する。受酸剤は、陰イオン交換性を有しており、塩素イオンを捕捉することができる。このため、端子金具5の端面51bに接触する防食剤7に含まれる受酸剤により、塩化物イオンとプロトンによる銅の溶解を抑えることができる。
受酸剤としては、金属化合物が用いられる。受酸剤となる金属化合物としては、周期律表第II族金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期律表第IVA族金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等が挙げられる。受酸剤としては、ハイドロタルサイト系化合物、金属酸化物、金属炭酸塩が好ましい。金属酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉛などが挙げられる。
ハイドロタルサイト系化合物は、炭酸イオンと塩素イオンが置き換わる。金属酸化物は、酸素イオンと塩素イオンが置き換わる。これらのうちでは、吸湿しにくいため、防食剤7の吸水率を上昇させにくいなどの観点から、ハイドロタルサイト系化合物が特に好ましい。また、金属酸化物のうちでは、生成する金属塩化物が比較的吸湿しにくいなどの観点から酸化亜鉛、酸化鉛が好ましい。
防食剤7に含まれる樹脂は、端子金具5や絶縁被覆4との接着性を確保するものである。樹脂としては、特に限定されるものではないが、端子金具5や絶縁被覆4との接着性に優れるなどの観点から、オレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの樹脂のうち硬化性樹脂は、最終的に硬化物とされる。
オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系ゴムなどが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、フェノール類を原料とするビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、アルコール類等の脂肪族型エポキシ樹脂、アミン類を原料とするエポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック樹脂を原料とするクレゾールノボラックエポキシ樹脂などが挙げられる。
防食剤7は、端子金具5との接着性に優れることが必要である。したがって、防食剤7は、JIS K6850に準拠して測定される銅同士の重ね合わせ引張せん断強度が1.0MPa以上であることが好ましい。より好ましくは1.5MPa以上、さらに好ましくは2.0MPa以上である。なお、JIS K6850(「接着剤−剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法」)は、標準試験片を用いて、規定した調整及び試験条件下における、剛性被着材相互の接着接合物の重ね合わせ引張せん断強さを測定する方法について規定している。本願では、剛性被着材として銅板を用い、銅板同士に挟持される接着層として防食剤7を用い、試験片を作製することになる。
防食剤7中の受酸剤の含有量は、樹脂100質量部に対し、0.5〜7質量部の範囲内とする。受酸剤の含有量が0.5質量部より少ないと、防食剤7に受酸剤を添加することによる防食効果が低下する。一方、受酸剤の含有量が7質量部より多いと、樹脂の接着性が低下して防食性能が低下する。受酸剤の含有量は、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上である。
防食剤7は、塗布後の被膜の厚みが0.01〜0.1mmの範囲となるように塗布するのが好ましい。防食剤7の厚みが厚くなりすぎると、端子金具5をコネクタへ挿入し難くなる恐れがある。また防食剤7の厚みが薄くなりすぎると防食性能が不十分となる恐れがある。
防食剤7の塗布は、滴下法、塗布法、押し出し法等の公知の手段を用いることができる。また防食剤7の塗布の際、防食剤7を加熱、冷却等により温度調節してもよい。また、防食剤7の浸透性(塗布性)を高めるため、塗布する際には防食剤7を溶剤で希釈して液状にしてもよい。
以下、端子付き被覆電線1の各部について説明する。
被覆電線2の電線導体3は、複数の素線3aが撚り合わされてなる撚線よりなる。この場合、撚線は、1種の金属素線より構成されていても良いし、2種以上の金属素線より構成されていても良い。また、撚線は、金属素線以外に、有機繊維よりなる素線などを含んでいても良い。なお、1種の金属素線より構成されるとは、撚線を構成する全ての金属素線が同じ金属材料よりなることをいい、2種以上の金属素線より構成されるとは、撚線中に互いに異なる金属材料よりなる金属素線を含んでいることをいう。撚線中には、被覆電線を補強するための補強線(テンションメンバ)等が含まれていても良い。
上記電線導体3を構成する金属素線の材料としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、もしくはこれらの材料に各種めっきが施された材料などを例示することができる。また、補強線としての金属素線の材料としては、銅合金、チタン、タングステン、ステンレスなどを例示することができる。また、補強線としての有機繊維としては、ケブラーなどを挙げることができる。
絶縁体4の材料としては、例えば、ゴム、ポリオレフィン、PVC、熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、2種以上混合して用いても良い。絶縁体4の材料中には、適宜、各種添加剤が添加されていても良い。添加剤としては、難燃剤、充填剤、着色剤等を挙げることができる。
以下に本発明の実施例、比較例を示す。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
(供試材料)
・オレフィン系樹脂:日立化成社製「YH171−7P」(ホットメルト接着剤)
・ポリアミド樹脂:ヘンケル社製「マクロメルト6801」(ホットメルト接着剤)
・ポリエステル樹脂:東亞合成社製「PES126E」
・(メタ)アクリル樹脂:スリーボンド社製「TB3062U」
・ウレタン樹脂:セメダイン社製「UP100B」
・エポキシ樹脂:スリーボンド社製「TB2022」
・ハイドロタルサイト(受酸剤):協和化学工業社製「DHT−4A」
・酸化亜鉛(受酸剤):正同化学工業社製「活性亜鉛華AZO」
(防食剤の調製)
表1に記載の配合となるように樹脂と受酸剤を混合することにより防食剤を調製した。
(接着強度の測定)
JIS K6850に準拠し、剛性被着材相互の接着接合物の重ね合わせ引張せん断強さを測定した。剛性被着材として銅板を用い、銅板同士に挟持される接着層として防食剤を用いた。なお、防食剤が紫外線硬化性樹脂であるときは、一方の剛性被着材にアクリル板を用い、紫外線照射による硬化ができるようにした。
(防食性能の評価)
図3に示すように、25mm×25mm×0.64mmtの銅板11を用意し、銅板11の表面中央に10mm×10mmの範囲でアルミニウムを蒸着し、アルミニウムよりなる蒸着膜12を形成した。この蒸着膜12を覆うように、蒸着膜12および蒸着膜12が形成されている銅板11の表面に防食剤を塗布して被膜13を形成した(膜厚50μm)。各防食剤につき5サンプル作製した。作製したサンプルについて、JIS C0023に準拠して塩水噴霧試験を96時間実施した。5サンプルのすべてにおいて蒸着膜12のアルミニウムが変色していないものを合格「○」とし、サンプルの1つでも蒸着膜12のアルミニウムが変色しているものを不合格「×」とした。なお、アルミニウムの変色は目視にて調べた。
Figure 0006260363
Figure 0006260363
受酸剤を配合していない防食剤で被覆した比較例1〜6では、塩水噴霧試験により銅板11の端面の銅が溶解し、腐食が内部に進行して、防食剤と銅板との間にリークパスができ、内部のアルミニウムが変色した。これに対し、受酸剤を配合した防食剤で被覆した実施例1〜12では、塩水噴霧試験において銅板11の端面の銅の溶解が抑えられ、内部のアルミニウムは変色しなかった。
そして、実施例4、13、14、比較例7は、受酸剤の配合量が異なっている。これらによれば、受酸剤の配合量が0.5〜7質量部の範囲において防食性能に優れることが確認された。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 端子付き被覆電線
2 被覆電線
3 電線導体
4 絶縁被覆(絶縁体)
5 端子金具
6 電気接続部
7 防食剤

Claims (7)

  1. 端子金具と被覆電線の電線導体とが電気的に接続された電気接続部が、樹脂および受酸剤を含有する防食剤により覆われ、
    前記防食剤中の前記受酸剤の含有量が、前記樹脂100質量部に対し、0.5〜7質量部の範囲内であることを特徴とする端子付き被覆電線。
    ただし、前記樹脂が、酸を発生する樹脂を含む場合を除く。
  2. 前記受酸剤が、ハイドロタルサイト系化合物、金属酸化物、金属炭酸塩から選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の端子付き被覆電線。
  3. 前記防食剤は、JIS K6850に準拠して測定される銅同士の重ね合わせ引張せん断強度が1.0MPa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の端子付き被覆電線。
  4. 前記防食剤に含有される樹脂が、オレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の端子付き被覆電線。
  5. 前記端子金具の母材が銅または銅合金で構成され、前記被覆電線の電線導体がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成され、これらの電気接続部が異種金属接触部となることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の端子付き被覆電線。
  6. 前記防食剤は、防錆剤を含有しないことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の端子付き被覆電線。
  7. 前記端子金具は、母材の表面が金属被覆に覆われた材料よりなり、
    前記端子金具には、少なくとも前記電気接続部の前記防食剤に被覆された部位に隣接する箇所に、前記母材が前記金属被覆に覆われず、かつ前記防食剤に覆われずに露出した部位が存在することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の端子付き被覆電線。
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