JP6260288B2 - ベルレス高炉の原料装入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルレス高炉の原料装入方法に関する。特に、鉱石にコークスを混合する混合装入に関する。
近年の資源劣質化により高炉で使用する装入物の多種多様化が求められている。そしてかかる環境下で、高出銑、低還元材比操業を達成するためには、従来以上に高精度な装入物分布制御技術の開発が期待されている。
大型高炉を安定して操業するには、高炉内での還元ガスの通気性の確保が重要である。
高炉の通気性は、(1)径方向での鉱石とコークスの層厚比(以下O/Cという。)の分布と(2)径方向粒度分布、により径方向通気抵抗分布が形成されるため、上記(1)と(2)のコントロールが重要である。
高炉においては、鉱石とコークスを順次に炉内に装入し、鉱石層とコークス層を形成する装入物装入方式が一般的である。ここで、鉱石層は、焼結鉱が主であるが、その他に、ペレット、塊鉱石及び副原料も含まれており、これらの種々の原料を均一に混合し、炉内に装入することが大切である。
装入物分布制御の方法として、最近の大型高炉においては、炉頂部に旋回機能を有し、且つ、その俯仰角度が変更できるシュートを設け、このシュートにより原料をリング状に炉内に装入する旋回シュート式原料装入装置が採用されている(以下、ベルレス高炉と記す。)。
高炉に装入する各種の原料は、それぞれの粒子径と密度が相違する。粒子径と密度が相違することにより、高炉に装入されたときの挙動が相違する。例えば、粒子径が小さな原料は、装入物表面の落下位置にとどまり、粒子径が大きな原料は、装入物表面を転がり落ち、炉中心部及び炉壁近傍に堆積しやすい。また、鉱石に比べ、密度が小さなコークスは、その後に装入された鉱石により、はじき飛ばされ、転がって炉中心部に堆積しやすい。
ベルレス高炉においては、装入コンベアで輸送された高炉原料は、炉頂固定ホッパーに一時貯留した後、旋回シュートにより炉内に装入される。高炉原料は、それぞれの粒子径と密度の相違により種類の異なる原料が十分混合せずに、炉頂固定ホッパーに装入される。
また、炉頂ホッパーから排出され、旋回シュートにより炉内に装入されるときも、原料の粒子径と密度の相違により、炉半径方向に原料の偏析が起こるという問題がある。
したがって、高炉装入原料の種類に対応し、それぞれの粒子径と密度を考慮して、上記の(1)(2)即ち、径方向のO/C分布と粒度分布をコントロールすることが重要である。
高炉において、近年、鉱石にコークス(略10mm〜40mm)を混合して装入する鉱石・コークス混合装入法が採用されるようになってきた。従来、鉱石(粒子径略3mm〜35mm)とコークス(略30mm〜60mm)を順次に炉内に装入し、鉱石層、コークス層を形成する操業方法が一般的であった。これに対し、鉱石・コークス混合装入法は、鉱石に、コークスを混合することにより、鉱石層の通気性を向上させ生産性を向上させると同時に、鉱石とコークスの粒子を近接させることにより、鉱石の還元性を向上させ、高炉燃料比を低下させることを目的としている。
鉱石・コークス混合装入法においては、鉱石とコークスは、粒子径と密度が大きく相違するため、炉頂ホッパーからの排出タイミングにより、鉱石とコークスが混合されずに、炉内に装入され、炉内においても、原料粒子の粒子径と密度の相違により、装入物表面への堆積に偏析を起こすという問題がある。
ベルレス高炉において、半径方向の中間位置から順傾動で装入を開始し、中心で折り返し、そのまま逆傾動で壁まで装入し、再び折り返し、順傾動で中間位置まで装入する装入方法の記載がある(特許文献1)。
ベルレス高炉において、1回のバッチで旋回シュートを炉中心側から炉周辺に向かって傾動させ、引き続いて炉周辺側から炉中心方向に傾動させながら装入する方法の記載がある(特許文献2)。
ベルレス高炉において、コークスと鉱石を混合して炉内に装入する混合装入を行う時、旋回シュートの傾動角の変更方向を、原料装入の途中で逆にする装入方法の記載がある。
そして、傾動角の変更方向は、旋回の最初の1〜4旋回のいずれかの旋回、および/または最後の1〜4旋回のいずれかの旋回において逆にし、炉頂バンカからの排出初期および/または末期の混合原料を炉壁位置と炉中心位置以外の中間位置に装入するための方法である(特許文献3)。
特開2007−262520号公報 特許4725168号公報 特許3608485号公報
特許文献1乃至特許文献3に記載の発明は、粒子径と密度が相違する鉱石・コークス混合装入に適用するには、下記の課題がある。即ち、
特許文献1は、装入開始初期は、装入物粒度の変動が大きく、装入末期は、装入物粒径が小さいことから、装入開始初期及び装入末期の原料を炉壁近傍及び炉中心に装入しないことを狙った特許である。混合装入も可能との記載があるが、原料の形状やサイズが類似していることが望ましいとあり、密度差、粒子径差がある装入物の混合装入への適用を狙ったものではない。また、2度折り返すことにより、排出後半の原料が壁側に集中的に装入されることになり、密度差、粒子径差があるものを径方向に分散させることはできない。
特許文献2の記載は、高炉壁際の堆積面の窪みを解消し、炉壁近傍のコークス、鉱石層厚を制御するための方法である。特にコークス装入において所謂コークステラスを形成するのに効果が大きい。高炉壁際の堆積面の窪みの解消が目的で、粒子径と密度が相違する鉱石・コークス混合装入への適用には、目的、方法が相違する。
特許文献3の記載は、初期と末期に排出される混合比率の不安定な原料を旋回の最初の1〜4旋回および/または最後の1〜4旋回のいずれかの旋回において逆にすることにより、炉中心と炉壁部の原料変動をならすことを目的としており、密度差、粒子径差があるものを径方向に均一に分散させることを目的とするものではない。
鉱石とコークスの混合装入では、コークスは、初期は、旋回シュートからの排出量が少なく、後期に増加するという特性がある。コークスを炉径方向に均一にし、かつ、鉱石とコークスの混合物を還元負荷の高い鉱石層内部に配置すること(即ち、鉱石間にコークスをサンドウィッチすること)により、高炉内の還元促進及び通気抵抗低減を図ることができる。
本発明の目的は、ベルレス高炉において、焼結鉱とコークスを混合装入する際に、混合コークスを炉径方向に均一、かつ、還元負荷の高い鉱石層内部に装入し、高炉内の還元促進及び通気抵抗低減を可能とするベルレス高炉の原料装入方法を提供することである。
本発明者等は、ベルレス高炉において、焼結鉱とコークスを混合装入する際に、旋回シュートによる旋回方法の変更により、コークスを炉径方向に均一、かつ、鉱石とコークスの混合物を還元負荷の高い鉱石層内部に配置することにより、高炉内の還元促進及び通気抵抗低減が可能となる知見を得た。
本発明は、これらの知見に基づくものである。
本発明の要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)鉱石とコークスの混合物層、鉱石層及びコークス層を順番に炉内に装入するベルレス高炉の原料装入方法において、
1バッチ目の鉱石とコークスの混合物は、まず、旋回シュートを用いて旋回しながら炉壁近傍から炉中心方向に向け装入する順傾動工程と、次に、炉中心方向から炉壁方向に切り替え、前記順傾動工程で装入される混合物よりもコークスの混合量が多い混合物を装入して鉱石とコークスの混合物層を形成する逆傾動工程とを実施することにより装入され
2バッチ目の鉱石は、前記1バッチ目の混合物層の上に前記1バッチ目の混合物層を覆うように鉱石層を形成する工程を実施することにより装入されることを特徴とするベルレス高炉の原料装入方法。
(2)(1)に記載の1バッチ目の鉱石とコークスの混合物の装入方法であって、
旋回シュートによる混合物の装入量が、1バッチ目の全混合物量に対し、0.2以上0.4以下のいずれかの時点で、炉壁近傍から炉中心方向に向けての装入から炉中心方向から炉壁方向に切り替えて装入することを特徴とするベルレス高炉の原料装入方法。
(3)1バッチ目の鉱石とコークスの混合物が、鉱石とフェロコークスの混合物または鉱石と含炭塊成鉱の混合物であることを特徴とする(1)または(2)に記載のベルレ高炉の原料装入方法。
本発明は、ベルレス高炉において、焼結鉱とコークスを混合装入する際に、旋回シュートによる旋回方法の変更により、混合コークスを炉径方向に均一、かつ、鉱石とコークスの混合物を還元負荷の高い鉱石層内部に配置することにより、高炉内の還元促進及び通気抵抗低減が可能となる。
1/3縮尺模型実験装置を示す図。 コークス及び鉱石を投入する方法を示す図。 混合コークスをサージホッパーへ投入するタイミングを示す図。 炉頂ホッパーからの混合コークスの排出時間による変化を示す図。また、順傾動から逆傾動への切り替えタイミングを示す図。 炉径方向の混合コークスの堆積量を示す図。 鉱石層高さ方向の混合コークス/焼結鉱の質量比を示す図。 本発明の装入物装入方法における旋回シュートの傾動を説明する図。 本発明の装入物装入方法における装入物の堆積状況を説明する図。 順傾動から逆傾動への切り替えタイミングを示す図。 実施例に用いた装入ノッチに対応する旋回シュートの旋回数を示す図。 実施例における炉径方向の混合コークスの相対堆積量を示す図。 実施例における鉱石層(O1+O2)の高さ方向の混合コークスの分布を示す図。
(1/3縮尺模型実験装置による高炉装入分布の把握について)
実際の高炉は、高圧の密閉容器であり、装入した混合コークスと鉱石の実際の半径方向の分布の把握が困難である。そこで、本発明者は、実炉を模した1/3模型実験により高炉装入物形成をオフラインで把握する実験を試みた。即ち、実高炉における装入O/C、旋回シュート角度、旋回数等の原料装入条件と同じ条件で1/3模型実験をおこない、実高炉においての炉頂における半径方法の装入物の分布を把握した。
図1に5000M級高炉を対象とした1/3縮尺模型実験装置を示す。サージホッパー1から装入コンベア2、炉頂ホッパー3、旋回シュート4、炉体シャフト部5を含んでいる。また、装置下部の切り出し装置6により炉内荷下がりを考慮し、装置下部からの送風によりガス流分布を考慮している。
図2に1/3縮尺の実験装置における装入物の投入方法を示す。旋回シュート4は、俯仰角度θが変更でき、原料落下位置を炉壁位置から炉中心位置に変更させながら、かつ、炉軸を中心に旋回させながら、原料をリング状に炉壁位置から炉中心位置に装入する(順傾動)。原料落下位置を炉壁位置から炉中心位置に変更させながら装入する方法でもよい(逆傾動)。
(焼結鉱とコークスの混合原料の炉頂ホッパーからの排出特性)
炉頂ホッパーに一時貯留された焼結鉱とコークスの混合原料は、炉頂ホッパーから旋回シュートに切り出される際に、設備構成、炉頂ホッパーへの投入方法および粒子径と密度の違いが原因となり原料排出特性が異なる可能性がある。
例えば図3に示すように、サージホッパー1への混合コークス(焼結鉱に対する粒子径比1.51、密度比0.31の場合)の搬送タイミングを、先頭(図3A)、中間(図3B)、後方(図3C)とした場合(全焼結鉱の搬送時間を1とした時の相対時間をしめす)において、炉頂ホッパーからの排出時における混合コークスの排出量の時間比率を図4に示す。焼結鉱(粒子径;7.4mm、密度;3.3g/cm)と混合コークス(粒子径;11.2mm、密度;1.02g/cm)を質量比98:2(焼結鉱6022kg、混合コークス123kg)に混合した原料を4分間で輸送し1/3縮尺模型実験装置の炉頂ホッパー3に一時貯留し、旋回シュート4により排出した場合の混合コークス排出の時系列特性である。全排出時間を1とし無次元化し、混合コークスの排出量を、全混合コークス量を1とし無次元化したものである。混合コークスの排出は、サージホッパーへの搬送タイミングを変更したとしても、後半に偏ることを示している。尚、焼結鉱及び混合コークスの粒子径は、1/3縮尺模型に合わせ、実際の1/3としている。
混合コークスの排出が後半に偏る原因は、以下にあると考えられる。即ち、粒子径と密度が相違する焼結鉱と混合コークスを装入コンベア2の上に混合した状態で、炉頂ホッパー3に一時貯留する際、混合コークスより粒子径が小さい焼結鉱は、炉頂ホッパー3の中央部近傍に堆積し、粒子径が大きく密度が小さい混合コークスは、周辺に転げ落ち、また、鉱石にはじき飛ばされて炉頂ホッパー3の周辺に堆積しやすい。炉頂ホッパー3から切り出す際は、ファンネルフローにより、排出口の直上の炉頂ホッパー3の中央部の焼結鉱から優先的に排出され、炉頂ホッパー3の周辺部の混合コークスは焼結鉱に遅れて排出されるからであると考えられる。
(焼結鉱とコークスの混合原料の高炉の炉内分布特性)
焼結鉱とコークスの混合原料を高炉に装入する際に炉頂ホッパーからの排出に偏りがあると、高炉装入物分布に影響を与える。
図5に、図3Aと同じ原料条件、搬送条件で、炉頂ホッパーからの排出する原料を旋回シュートからの原料落下位置を炉壁位置から炉中心位置に装入した際(順傾動)の、混合コークスの炉内分布を示す。横軸は、炉半径を無次元化し、壁際を1、炉中心を0として示し、縦軸は、無次元化した場合の半径方向の各位置におけるコークス堆積量の、全装入量における焼結鉱と混合コークスの質量比との相違を表しており、98:2の混合比を1とし、相対的に評価したものである。
図5においては、炉頂ホッパーから排出する原料を旋回シュートの原料落下位置を炉壁位置から炉中心位置に装入する順傾動を実施すれば、図4Aで炉頂ホッパーから前半に優先的に排出された焼結鉱は、炉壁側に多く装入され、後半に排出された混合コークスは、炉中心部に多く装入される。
前述したように、鉱石・コークス混合装入法は、鉱石にコークスを混合することにより、鉱石層の通気性を向上させ生産性を向上させると同時に、鉱石とコークスを近接させることにより、鉱石の還元性を向上させ、高炉燃料比を低下させることを目的としている。図5に示す混合コークスの分布では、鉱石とコークスを近接させることができず、鉱石の還元性を向上させ、高炉燃料比を低下させるという目的に沿わない。
図6に、図3Aと同じ原料条件、搬送条件で、炉頂ホッパーからの排出する原料を旋回シュートからの原料落下位置を炉壁位置から炉中心位置に装入した際(順傾動)の、混合コークス/焼結鉱の質量比を示す。装入により形成した層を50mmきざみでサンプリングしたものである。炉壁近傍、中間、中心近傍の順で、混合コークスの割合が大きくなるが、層の下層より上層の方が混合コークスの割合が大きくなる。同じ径方向の位置でも、あとから排出され堆積する上層が混合コークスの排出量が多いからである。
(本発明における焼結鉱と混合コークスの混合物の装入方法)
図4に示すように、焼結鉱とコークスの混合原料は、それぞれの粒子径と密度の相違により、炉頂ホッパーからの混合コークスの排出が、時間的に後半に偏る。そこで、本発明者は、当該偏りを是正すべく、(1)混合コークスの排出が少ない前半は、炉壁近傍から炉中心方向に向け装入し、(2)混合コークスの排出が多くなる後半は、炉中心側から炉壁方向に切り替え装入し、混合コークスを径方向に均一に装入する方法を発明した。
図7は、本発明の装入物装入方法における旋回シュートの傾動を説明する図である。
(1)混合コークスの排出が少ない前半は、旋回シュートを炉壁近傍から炉中心方向に向け傾動して装入する(以下、順傾動という。)。(2)混合コークスの排出が多くなる後半は、旋回シュートを炉中心側から炉壁方向に傾動して装入する(以下、逆傾動という。)。
図8は、本発明の装入物装入方法における装入物の堆積形状を説明する図である。
C,O1、O2で説明するがこれに限らない。
図8は、コークス層の上にO1を装入し、その上にO2を装入する。O1は、コークスを混合した鉱石層である。O1では、まず、炉壁近傍から炉中心方向に向け順傾動で装入を開始し、コークス層の上に、混合コークスの少ない鉱石層を形成する。その後、固定ホッパーからの混合コークスの排出量が多くなる後半は、炉中心側から炉壁方向に向け逆傾動で装入し、混合コークスの多い鉱石層を径方向に均一に作りこむ。更にO2で、O1の上に薄い鉱石層を作り、O1,O2をあわせたトータルの鉱石層として、中央部分に、混合コークスが多く含まれ、かつ、径方向に均一な層を作りこむ。
(順傾動から逆傾動への切り替えタイミング)
図9は、順傾動から逆傾動への切り替えタイミングをも示す。図9で、前半の混合コークスの排出が少ない状況から後半のそれが多くなる状況に変化する時点は、混合コークスの炉頂ホッパーへの投入方法(図4の先頭、中間、後方)によらず、無次元化累積排出量が0.2−0.4の範囲となることが判る。この範囲は、炉頂ホッパーの本実施例に示す並列型かあるいは垂直型かに垂直型かによらない。また、焼結鉱と混合コークスの粒度の比率が下記に示す通常の範囲であれば、この範囲となる。そこで、旋回シュートによる混合物の装入量が、1バッチ目の全混合物量に対し、0.2以上0.4以下のいずれかの時点で、炉壁近傍から炉中心方向に向けての装入から炉中心方向から炉壁方向に切り替えるものとした。
(焼結鉱と混合コークスの粒度)
本発明において、焼結鉱の粒度は、3mm〜35mm(平均15mm〜20mm程度)であり、混合コークスの粒径は、15mm〜60mmである。焼結鉱より密度が小さい混合コークスは、平均粒子径が焼結鉱の平均径より大きくなると、均一な混合が妨げられる。本発明は、均一な混合が妨げられる平均粒子径が大きい場合に適用できる。
したがって、混合コークスの平均粒子径が焼結鉱の平均径よりも大きいことが条件となる。
(本願発明が適用可能な混合コークス以外の炭材含有装入物)
以上、焼結鉱に混合する原料をコークスとして説明した。本発明は、それに留まらず、含炭塊成鉱、フェロコークス等の炭材含有装入物にも適用することができる。本発明により、鉱石に混合されたこれら原料を炉半径方向に均一に配置することができる。
1/3縮尺模型実験装置により本発明にかかる高炉装入分布実験を行った。焼結鉱(粒子径;7.4mm、密度;3.3g/cm)と混合コークス(粒子径;11.2mm、密度;1.02g/cm)を質量比98:2に混合した原料を用いた。焼結鉱に対する混合コークスの粒子径比1.51、密度比0.31である。
O1(焼結鉱7413kg、混合コークス160kg)を図3Aに示す方法により搬送時間4分でサージホッパーに装入し、炉頂固定ホッパーから、旋回シュートにより、炉内に装入した。
旋回シュートの傾動は、装入物装入位置で、炉壁を1、炉中心を18とし、その間を等間隔で区切りノッチ1−ノッチ18とした。
図10に装入ノッチに対応する旋回シュートの旋回数を示す。炉壁のノッチ1から炉中心方向に向け1〜9旋回は順傾動で装入した。9旋回目のノッチ17(炉中心近傍)で、逆傾動に切り替え、9〜14旋回は炉中心方向から炉壁方向に装入した。順傾動から逆傾動に切り替えのタイミングは、無次元化排出時間で0.64(切り替えタイミング9旋回目/全旋回数14)であり、切り替えまでの混合コークスの無次元化累積排出量は、0.3(図9より)であった。
図11に炉径方向の混合コークスの相対堆積量を示す。混合コークスが半径方向に略、均一に分布していることを確認した。
図12に鉱石層(O1+O2)の高さ方向の混合コークスの分布を示す。径方向の各位置で、略、中央位置に混合コークスを配置できていることを確認した。
ベルレス高炉において、原料の粒子径と密度が相違する高炉装入物の混合装入において、炉頂ホッパーからの装入物の排出コントロールをし、炉径方向の装入物分布を制御することにより、高炉の生産性と燃料比の低減を図るベルレス高炉の原料装入方法に利用することができる。
1…サージホッパー、2…装入コンベア、3…炉頂ホッパー、4…旋回シュート、5…炉体シャフト部、6…装置下部の切り出し装置。

Claims (3)

  1. 鉱石とコークスの混合物層、鉱石層及びコークス層を順番に炉内に装入するベルレス高炉の原料装入方法において、
    1バッチ目の鉱石とコークスの混合物は、まず、旋回シュートを用いて旋回しながら炉壁近傍から炉中心方向に向け装入する順傾動工程と、次に、炉中心方向から炉壁方向に切り替え、前記順傾動工程で装入される混合物よりもコークスの混合量が多い混合物を装入して鉱石とコークスの混合物層を形成する逆傾動工程とを実施することにより装入され
    2バッチ目の鉱石は、前記1バッチ目の混合物層の上に前記1バッチ目の混合物層を覆うように鉱石層を形成する工程を実施することにより装入されることを特徴とするベルレス高炉の原料装入方法。
  2. 請求項1に記載の1バッチ目の鉱石とコークスの混合物の装入方法であって、
    旋回シュートによる混合物の装入量が、1バッチ目の全混合物量に対し、0.2以上0.4以下のいずれかの時点で、炉壁近傍から炉中心方向に向けての装入から炉中心方向から炉壁方向に切り替えて装入することを特徴とするベルレス高炉の原料装入方法。
  3. 1バッチ目の鉱石とコークスの混合物が、鉱石とフェロコークスの混合物または鉱石と含炭塊成鉱の混合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベルレ高炉の原料装入方法。
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