JP6258829B2 - 穀稈搬送レール装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンバイン等に用いられる穀稈搬送レール装置に係り、詳しくは穀稈を搬送するチェンとの間に穀稈を挟む搬送レール装置の取付け、取外しに関する。
従来、コンバインには、穀稈搬送チェンと挟持レール(穀稈搬送レール装置)との間に穀稈を挟んで搬送チェンを回転することにより穀稈を搬送する穀稈搬送装置が設けられている。該穀稈搬送装置に穀稈詰りが生じた場合、挟持レールを刈取フレームと一体の取付台から取外して、詰り穀稈を排除し得るレール取付け構造が案出されている(特許文献1参照)。
該レール取付け構造は、刈取りフレームに一体に取付けられた、上方が開口しているコ字状の取付台と、該取付台に上方から被さるように取付け可能なレール支持台とを備え、該レール支持台に、挟持レールが搬送チェン方向に付勢して移動自在に配置されていると共に、把手を有するピンが搬送平面と直交する方向に移動自在に設けられている。また、取付台に、上記挟持レールの移動方向(挟持・解除方向)に突出して一対の係合ピンが配置され、該係合ピンが、レール支持台に形成された係合孔に係合することにより、レール支持台を、搬送方向及び上下方向に固定し、かつ上記ピンを取付台に形成した孔に係合することによりレール支持台を挟持・解除方向に固定している。
特開平11−225546号公報
前記レール取付け構造は、把手を掴んでピンを孔に抜差し、レール支持台を挟持・解除方向に移動して係合ピンを係合孔に係脱することにより、レール支持台を取付台に取付け、取外し可能になっている。このため、係合ピン及び係合孔、並びにピン及び孔の嵌合間隙により、レール支持台は、取付台に取付けた状態でガタがあり、挟持レールに振動等を生じて、搬送チェンによる穀稈の滑らかな搬送に支障をきたす場合がある。
そこで、本発明は、スライドプレートのスライドにより取付台にレール支持台を取付け可能とし、もって上述した課題を解決した穀稈搬送レール装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、穀稈搬送チェン(36)との間で穀稈を挟持する穀稈搬送レール装置(150)において、
固定フレーム(151)に固定され、係合部(195)を有する係合ピン(192)を一体に設けた取付台(152)と、
該取付台に取付け、取り外し自在で、前記穀稈搬送チェン(36)との間で穀稈を挟持するレール部(154)を有するレール支持台(153)と、を備え、
前記レール支持台(153)は、前記係合ピン(192)を挿通し得るロック用孔(167b)及び取外用孔(167c)を有しかつスライド自在なスライドプレート(162)と、回転自在に支持され、前記スライドプレートに連結しているロックレバー(163)と、を有し、
前記ロックレバー(163)の操作により前記スライドプレート(162)を、前記係合ピン(192)の係合部(195)が前記取外用孔(167c)から前記ロック用孔(167b)に嵌合するようにスライドしてなる、
ことを特徴とする穀稈搬送レール装置にある。
前記ロックレバー(163)は、ロック用保持面(163b)を有し、該ロックレバーがロック位置にある場合、前記ロック用孔(167b)に嵌合状態にある前記係合ピン(192)に、前記ロック用孔との間で該係合ピンを挟むように前記ロック用保持面(163b)が当接してなる。
前記取付台(152)は、両側面部(152a,152a)と底面部(152b)とを有する断面コ字状からなり、
前記取付台(152)の前記レール部(154)と反対側の側面部(152a)は穀稈の搬送方向に交差する方向に長い長孔(190)を有し、
前記係合ピン(192)は、前記側面部(152a)の前記レール部(154)と反対側から前記長孔(190)にボルト(192a)を挿入して、該側面部の裏面にてナット(193)にて固定してなる。
前記レール支持台(153)は、両側面部(155a,155a)と上面部(155b)とを有する断面コ字状のブラケット(155)を有し、
前記取付台(152)に上方から前記ブラケット(155)を重ねるように前記レール支持台(153)を配置し、
前記取付台(152)の側面部(152a)と前記レール支持台(153)の側面部(155a)との間にスペーサ(165,188)を介在して前記取付台(152)に前記レール支持台(153)を取付けてなる。
なお、上記カッコ内の符号は、図面を対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に記載の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、レール部を有するレール支持台は、取付台にロックレバーの回動操作に連動して、係合ピンの係合部に取外用孔から小径のロック用孔が嵌合するようにスライドプレートをスライドするので、レール支持台は、取付台にガタのないように密着して固定され、レール部のガタによる穀稈搬送の不具合を解決することができる。
請求項2に係る本発明によると、ロックレバーのロック位置にあっては、係合ピンは、ロック用孔と上記ロックレバーのロック用保持面との間で挟むように保持されるので、振動等によってもスライドプレートがロック位置からずれることなく保持される。
請求項3に係る本発明によると、係合ピンは、取付面の側面部に形成された長孔に、レール部とは反対側の外側からボルトを挿入して上記側面部裏面にてナットにて固定されるので、係合ピンの位置を上下に調整して仮締することができ、レール部の上下位置を容易に調整して取付けることができる。
請求項4に係る本発明によると、取付台の側面部との間にスペーサを挟んでレール支持台を取付けるので、スペーサの枚数、厚さを調整することによりレール支持台は、取付台に対する前後位置を調整することができ、組立や加工バラツキがあった場合、該バラツキを調整して正確な位置にレール支持台を取付けることができ、また穀稈の種類や作業状況に応じて搬送チェンとの間の穀稈の搬送圧力を容易に調整することができる。
本発明を適用し得るコンバインを示す側面図。 その平面図。 前処理部を示す側面図。 穀稈搬送装置の逆転駆動を行うための逆転駆動軸及びそのカバーを示す斜視図。 その左側面図。 前処理部の伝動展開図。 前処理部の株元搬送装置を示す平面図。 左搬送チェンの作業状態を示す図で、(a)は側面図、(b)は平面図。 左搬送チェンの除去状態を示す図で、(a)は側面図、(b)は平面図。 右搬送チェンの作業状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図。 右搬送チェンの除去状態を示す平面図。 右搬送チェンのフレーム構造を示す平面図。 右搬送チェンの操作部分を示す拡大断面図。 右搬送チェンの終端部分を示す斜視図で、(a)は搬送チェンを装着した図、(b)は搬送チェンを取外した図。 右搬送チェンの操作レバーを切換えた状態を示す扱深チェン側からみた斜視図。 作業位置にある扱深レール装置を示す図で、(a)は側面図、(b)は正面図。 取外し可能位置にある扱深レール装置を示す図で、(a)は側面図、(b)は正面図。 (a)は扱深レール装置を示す斜視図、(b)はその分解斜視図。 扱深レール装置の分解した斜視図。 扱深レール装置の平面断面図。 扱深レール装置の正面断面図。
以下、図面に沿って、本発明に係る実施の形態について説明する。コンバイン1は、図1及び図2に示すように、クローラにより支持される走行機体2を有しており、該走行機体2の前方には穀稈の刈取りと搬送を行う前処理部3が配置されている。上記走行機体2は、その一側(左側)に、刈取った穀稈から穀粒を脱穀する脱穀部5が配置され、他側(右側)に、運転操作部6及びエンジンが配置されており、その後方に脱穀された穀粒を一時貯蔵するグレンタンク7及び該グレンタンク7内の穀粒を機外へ排出する排出オーガ9が配置されている。
上記前処理部3は、図3に示すように、エンジンからの動力を上記前処理部3に伝達する横筒10を回動中心として走行機体2に昇降自在に支持されており、該前処理部3の前部に設けられる穀稈を分草するデバイダ11と、該デバイダ11の後方で分草された穀稈を引起こす引起装置12と、穀稈を刈取るレシプロ式の刈刃13と、引起こされた穀稈の株元側を掻き込む株元掻込装置15と、上記刈刃13によって刈取られた穀稈を後方に搬送して上記脱穀部5のフィードチェン16に受け渡す穀稈搬送装置17と、から構成されている。また、前処理部3の両側面には、それぞれ保守・整備のために簡単に着脱することを可能としたサイドカバー19が配設されている。
上記前処理部3にエンジンからの動力を伝達する上記横筒10は、機体左右幅方向に延設され、該横筒10からは、縦伝動筒20が前方斜め下方に向けて延出される。該縦伝動筒20の下端は、上記前処理部3の略々全幅に亘って左右に延設された下部伝動筒21に接続されており、該下部伝動筒21は、その両端にブラケット22を介して前処理部前方を囲むようにして延びる前処理フレーム23が取付けられている。該前処理フレーム23の前部には、圃場の穀稈を刈取り条ごとに分ける複数のデバイダ11……が幅方向所定間隔に固定されており、前処理フレーム23の下面には、上記刈刃13が配置され、該刈刃13により上記引起装置12で引起こされた穀稈の株元を切断し、穀稈の刈取りを行う。
上記下部伝動筒21の左端近傍からは、中間伝動筒25が前方斜め上方に向けて延出され、該中間伝動筒25の上端は、圃場の穀稈の状況に応じて上記引起装置12の引起し速度を変速する引起変速装置26を介して、走行機体幅方向に延設される上部伝動筒27に接続されている。該上部伝動筒27からは、前方に向けて複数の引起伝動筒29が突設しており、該引起伝動筒29の前方に穀稈を起立させる引起装置12が配置される。該引起装置12は、爪付きチェン(不図示)と引起ケース12aとを有し、該爪付きチェンの爪が引起ケース12a内を上方に回動して穀稈を引起こす。
上記引起装置12によって引起こされた穀稈は、上記株元掻込装置15によって後方に掻込まれて集束される。該株元掻込装置15は、上記引起装置12によって引起こされた穀稈の株元を掻込む掻込ベルト30と、該掻込ベルト30によって掻込まれた穀稈を集束するスターホイール31とから構成されており、これら掻込ベルト30及びスターホイール31は、それぞれ刈取り条数に応じた数(本実施形態においては6つ)だけ設けられている。該スターホイール31(機体左側から31A,31a,31C,31c,31b,31B)は、樹脂からなる略々星型形状であり、スターホイール31と掻込ベルト30とは同軸上に設けられ、同期して回転するように構成されている。
上記穀稈搬送装置17は、図6に示すように、スターホイール31A,31B,31Cから後送された穀稈の株元側を搬送する左右及び中央の株元搬送体であるチェン32A,32B,32Cと、その穂先側を搬送する左右及び中央の穂先搬送体であるチェン33A,33B,33Cと、これらによって後方に搬送されて合流した穀稈の株元側を搬送する後方株元搬送体(チェン)35と、穀稈の扱ぎ深さを調節する扱深搬送体(チェン)36と、から構成されている。これらは、機体進行方向左側の穀稈を左(第2の)株元搬送チェン32A及び左穂先搬送チェン33Aが、右側の穀稈を右(第1の)株元搬送チェン32B及び右穂先搬送チェン33Bが、中央の穀稈を中央株元搬送チェン32C及び中央穂先搬送チェン33Cが、それぞれ後方に搬送し、上記扱深搬送チェン36によって穀稈の挟持位置が変更されつつ、これらの穀稈を上記右穂先搬送チェン33B及び後方株元搬送チェン35が受け取って、上記フィードチェン16へと受け渡される。
上記横筒10は、図4及び図5に示すように、上記走行機体2の機体フレーム37に固設されて上方に延出するリフトフレーム39の、上端に配置されるマウント部40に回動可能に支持されている。上記横筒10内の駆動軸S1(図6参照)は、左端が該横筒10の左外方に突出されると共に、横筒10から突出した突出部Pの先端部は断面六角形状に形成されて、ラチェットレンチ等の工具を嵌めて手動で逆転(逆方向に)駆動できるように構成されている。該突出部Pの上方近傍には、上記フィードチェン16によって後送される穀稈を案内する穀稈案内板41が設けられ、該穀稈案内板41の前部には、上記突出部Pの上方を通って前方を覆う弾性変形自在のカバー42が支持されている。該突出部Pの前方又は上方には、上記フィードチェン16の穀稈搬送側(前方又は上方側)、右穂先搬送チェン33B、後方株元搬送チェン35が位置しており、それらが穀稈の搬送を行う際にこぼす穀稈又は藁屑等は、上記穀稈案内板41及びカバー42によって、上記突出部Pへの巻きつきを防止される。更に、上記右穂先搬送チェン33Bの上方には、搬送される穀稈の穂先を案内するプレート状の穂先ガイド板43及び上記脱穀部5の前部まで延在する脱穀入口ゴム板45が配置されている。
次に、本コンバイン1の動力伝達について説明する。コンバイン1は、走行機体2にエンジンEを搭載しており、該エンジンEの動力は、図6に示すように、脱穀クラッチ46を介して搬送HST47に伝達され、ギヤ変速装置49を介して、上記フィードチェン16に伝達されると共に、入力プーリ50aに入力される。該入力プーリ50aに入力された動力は、ベルト50bに配置されたテンションクラッチである刈取クラッチ51を介して、出力プーリ50cから上記横筒10内の駆動軸S1に伝達され、該駆動軸S1から上記縦伝動筒20内の駆動軸S2に伝達されている。該駆動軸S2からの動力は、下部伝動筒21内の駆動軸S3に伝達されると共に、中間伝動筒25及び上部伝動筒27内の駆動軸S4,S5を介して、引起伝動筒29内の駆動軸S6へと伝達される。
また、上記縦伝動筒20内の駆動軸S2の中途部からは、複数の副伝動軸が分岐しており、これらの副伝動軸に設けられた複数の駆動スプロケット52,53,55,56,57,59によって、上述した右穂先搬送チェン33B、後方株元搬送チェン35、右(第1の)株元搬送チェン32B、扱深搬送チェン36、中央株元搬送チェン32C、中央穂先搬送チェン33Cを駆動させている。該右穂先搬送チェン33Bの駆動軸S7の動力は、該駆動軸S7と上記右穂先搬送チェン33Bの駆動スプロケット52との間に設けられたワンウェイクラッチ60によって、一方向のみの回転動力が該駆動スプロケット52に伝達される。駆動軸S7が逆転駆動される場合には、上記ワンウェイクラッチ60において動力が遮断されて、上記駆動スプロケット52は回転しない。なお、該ワンウェイクラッチ60は、左穂先搬送チェン33A及び中央穂先搬送チェン33Cの駆動軸にも設けられて、穂先搬送チェン33A,33B,33Cの爪付きチェンの爪が逆転駆動されたとしても破損しないように構成されている。
更に、下部伝動筒21内の駆動軸S3からの動力は、上記前処理フレーム23に取付けられた刈刃13に伝達され、上記中間伝動筒25内の駆動軸S4から分岐した副伝動軸S8には駆動スプロケット61,65が設けられており、左(第2の)株元搬送チェン32A、左穂先搬送チェン33Aに動力を伝達している。上記中間伝動筒25に設けられた引起変速装置26内には複数の変速ギヤが設けられ、これらの噛合によって変速された動力が上部伝動筒27内の駆動軸S5に伝達される。なお、上記引起変速装置26は、変速ギヤを噛合させずに、引起装置12へ動力が伝達しないように設定することもできる。上記駆動軸S5から上記上部伝動筒27内の駆動軸S6に伝達された動力は、複数の(本実施の形態においては4個)引起伝動筒29内の駆動軸S6を介して、上記引起装置12の駆動スプロケット63に伝達されている。
上述した左(第2の)株元搬送チェン32A及び右(第1の)株元搬送チェン32Bの従動スプロケット65,66は、それぞれ機体左右端に設けられたスターホイール31A,31Bの取付軸S9,S10に固設されており、これら取付軸S9,S10に動力を伝達して駆動側のスターホイール31A,31Bを回転させる。該スターホイール31Aの回転は、まず取付軸S11に取付けられる従動側のスターホイール31aに、次に取付軸S12に取付けられる中央のスターホイール31Cに、互いに噛み合うことで伝達され、上記取付軸S12には、中央株元搬送チェン32Cの従動スプロケット67が遊嵌されている。更に、上記スターホイール31Cの回転は、中央のスターホイール31Cと対となる、取付軸S13に取付けられるスターホイール31cに伝達される。他方、上記右端のスターホイール31Bの回転は、取付軸S14に取付けられる従動側のスターホイール31bに伝達される。上記取付軸S9,S10,S11,S12,S13,S14の動力は、各駆動軸の同軸上にそれぞれ設けられた掻込ベルト30……を駆動させている。
ついで、図7に沿って、前処理部における穀稈搬送装置17の株元搬送について説明する。右(第1の)株元搬送体(以下右搬送チェンという)32Bは、右前部に配置されたスプロケット66と中側後部に配置された2個のスプロケット55a,55bとの間に斜めに巻掛けられており、左(第2の)株元搬送体(以下左搬送チェンという)32Aは、左前部に配置されたスプロケット65と中側後部に配置された2個のローラ101,102との間に斜めに巻掛けられている。中央株元搬送体(以下中搬送チェンという)32Cは、上記左右搬送チェン32A,32Bの間でスプロケット67と2個のスプロケット57a,57bの間に巻掛けられている。前処理部3の略々幅一杯に刈刃13が配置されており、その後方に幅方向に並んで6個のスターホイール31A,31a,31C,31c,31b,31Bが配置されており、これらスターホイールから刈刃13に向ってそれぞれ掻込みベルト30が配置されている。また、刈刃13の上方に対向して3対の引起装置12…が配置されている。
刈刃13で刈取られた穀稈は、穂先側を引起装置12で引起されながら、それぞれ矢印A,B,Cに示すように、株元側を各掻込みベルト30及びスターホイール31…で掻込まれながら、右搬送チェン32Bにより矢印Dに示すように搬送される穀稈に、中搬送チェン32Cにより矢印Eに示すように搬送される穀稈が合流し、更に左搬送チェン32Aにより矢印Fに示すよう搬送される穀稈が合流する。そして、該合流された穀稈が、矢印Gに示すように扱深搬送体(以下扱深チェンという)36に搬送され、後方株元搬送体(チェン)35を経てフィードチェン16に搬送される。
左(第2の)搬送チェン32Aは、図8及び図9に示すように、従動スプロケット65、駆動スプロケット61、固定ローラ107、テンションローラ109及び終端側ローラ101,102の間に張設されており、駆動スプロケット61の回転により駆動され、かつテンションローラ109及び固定ローラ107により所定張力が付与されて外れを防止されて、一側のガイド板110及び挟やくレール108との間に穀稈を挟持して搬送移動する。従動スプロケット65の回転は、軸を介してスターホイール31Aに伝達されると共に、掻込みベルト30に伝達される。
2個の終端側ローラ101,102は、支持プレート111に回転自在に支持されており、該支持プレート111は、スプロケット61,65、他のローラ107,109及びガイド板110を支持する前処理部本体側の固定フレーム112に移動(スライド)自在に支持されている。また、支持プレート111及び固定フレーム112の間にノブボルト113が螺合されており、該ノブボルトの締付けにより、上記支持プレート111を固定フレーム112に固定し得る。支持プレート111の先端側(従動スプロケット65側)にはカム115が形成されており、該カム115にローラ116が転接している。ローラ116は、上記固定フレーム112に枢支軸117により揺動自在に支持されているプレート119に配置されており、該ローラ116の支軸とプレート119における枢支軸117の反対側に植設されたピン120との間にスプリング(トルクスプリング)121が張設されている。上記プレート119には解除レバー122が一体に取付けられている。上記支持プレート111に一体に、上記終端側ローラ101,102の下側を支えるように穀稈巻付き防止用プレート123が取付けられており、該プレート123は、後述するように終端側ローラ101,102が穀稈除去位置(図9参照)に移動した際、左搬送チェン32Aが外れ落ちないように支える搬送体(チェン)外れ規制部材を構成する。また、スイッチ201と板バネ202からなる詰り検出手段203が固定フレーム112に設けられている。
図7の実線で示すように、終端側ローラ101,102を右搬送チェン32Bに近づけて、左搬送チェン32Aで搬送される穀稈(矢印F参照)を、右搬送チェン32Bから搬送される穀稈(矢印D参照)と合流して穀稈搬送状態にある場合、図8に示すように、左搬送チェン32Aは、解除レバー122が作業位置にあって、ローラ116がカム115により支持プレート111を従動スプロケット65から離れる位置に位置決めされている。この状態では、スプリング121により該支持プレート111に支持される2個の終端側ローラ101,102が従動スプロケットから離れる方向に付勢される。従って、上記終端側ローラ101,102に巻掛けられている左搬送チェン32Aの終端側は、右搬送チェン32Bに近接した位置にあって、両搬送チェン32A,32Bが共働して穀稈を搬送する作業位置にある。
穀稈搬送に詰りが生じた場合、解除レバー122を図9に示すように後方向に回動操作する。これにより、枢支軸117に支持されているプレート119に取付けられているローラ116は、後方向に移動して、それと接触しているカム115を介して支持プレート111を後方に移動し、トグルスプリング121によりその位置に位置決めされる。
ついで、図10,図11,図12に沿って、右(第1の)搬送チェンについて説明する。右搬送チェン32Bは、スターホイール31Bと同軸状に設けられた始端(従動)スプロケット66と、終端側スプロケット55a,55b(一方が駆動スプロケット55となる)と、固定ローラ128と、ローラ124、テンションローラ125との間に巻掛けられている。上記始端側スプロケット66、終端側スプロケット55a,55bは、前処理フレームに一体的に取付けられた支持フレーム126に配置されており、該支持フレーム126には、図12に示すように、回動支軸127により回動自在に回動フレーム129が連結されている。該回動フレーム129は右搬送チェン32Bの穀稈搬送側の背面側を支持する支持部材129Sを一体に有しており、かつブラケット130を介して固定ローラ128が一体に取付けられている。
前記支持フレーム126は、始端側プレート126aと、終端側プレート126bと、これら両プレート126a,126bを連結する連結部126cとからなる。なお、連結部126cは、上側のパイプ部126P、右搬送チェン32Bの上下面をガイドするガイド部126G等からなる。始端側プレート126aには始端側スプロケット66が回転自在に支持されていると共に筒状部材S10を介して上記スターホイール31B及び掻込みベルト30が支持されている。終端側プレート126bには、終端側スプロケット55a,55bが支持されていると共に、図13及び図14に詳示するように、アーム131が上記プレート126bの面に直交するシャフト132により回転自在に、かつ上記プレート126bの面に並行する回動ボルト133により回動自在に支持されており、かつ該アーム131には操作レバー135が後方に延びて一体に取付けられている。従って、該操作レバー135の操作により、上記アーム131は、シャフト132を中心に前後方向に、かつ回動ボルト133を中心に上下方向にそれぞれ回動自在となっている。
上記アーム131の先端には長孔131a及びピン137を介して抜差しロッド138が連結されている。該ロッド138は、前記回動フレーム129の先端部に固定されたスリーブ139に摺動自在に嵌挿されている。上記終端側プレート126bは、上下2枚のプレート126U,126Dからなり、上記シャフト132が2枚のプレートを貫通して回転自在に支持され、また抜差しロッド138が上記2枚のプレートを貫通して延びている。上側プレート126U上方に上記アーム131が配置され、下側プレート126Dの下方において上記シャフト132と抜差しロッド138との間をバックアーム140が連結している。
抜差しロッド138の下方側は延長ボルト138aとなっており、該ボルト138aに螺着された座金と上記バックアーム140との間にスプリング141が縮設されている。抜差しロッド138は、径大となっている2個の膨径部138bと、その間及び上下の細径部138cを有しており、また上記終端側プレート126bには、上記膨径部138bが係合し得る2個の係合孔142,143とその間を連結すると共に上記細径部138cが通る連通部145が形成されている。
上記終端側プレート126bの上側及び下側プレート126U,126Dの間において、図14(b)に詳示するように、下側プレート126Dにチェン乗上げ部148が配置され、その先端にチェンガイド149が一体に形成されている。終端側プレート126bには、図11に示すように、テンションアーム147がブラケット144を介して回転自在に支持されており、該テンションアーム147の枢支軸147aはローラ124の支軸を共用している。上記テンションアーム147にはテンションローラ125が支持されていると共に、回動フレーム129から延びている固定ローラ128用のブラケット130との間にスプリング156が張設されている。また、テンションアーム147は、調節自在なストッパ134に当接して、テンションローラ125による右搬送チェン32Bの弛緩位置が規制されている。
右搬送チェン32Bの穀稈搬送作業状態にあっては、図10に示すように、抜差しロッドの膨径部138bが係合孔143に係合した位置(図13参照)にあり、回動フレーム129が前方向に回動した位置にある。この状態では、回動フレーム129の支持部材129Sが右搬送チェン32Bの背面を支持しつつ案内して、該右搬送チェン32Bで、掻込みベルト30及びスターホイール31Bで掻込んだ穀稈の株元側を前処理部の右方向から左方向に向って後方側に搬送する。
上記搬送中の穀稈に詰りを生じると、刈取クラッチ51を切ることにより前処理部3への伝動を停止し、オペレータは、操作レバー135を下方に押下げることによりアーム131を回動ボルト133を中心にその先端側を上方に回動する。これにより、抜差しロッド138は、スプリング141に抗して膨径部138bが係合孔143から抜けてシャフト132を中心に回動可能となる。この状態で、操作レバー135を機体前方に向けて操作することによりアーム131も一体に回動し、抜差しロッド138の細径部138cが連通部145を通って前方の係合孔142に移動し、操作レバー135を押上げることにより抜差しロッド138の膨径部138bが係合孔142に係合して位置決めされる。
回動フレーム129の先端側スリーブ139は、上記抜差しロッド138と一体に移動して、図11に示すように、回動フレーム129は、支軸127を中心に図12の矢印Iに示すように回動されて、該回動フレームと一体の支持部材129Sも退入方向に移動する。これにより、右搬送チェン32Bは、図7の鎖線で示すように退入方向に弛んで、詰まった穀稈を右搬送チェン32Bから抜き易くなる。
図15に示すように、右搬送チェン32Bから搬送される穀稈は、穂先側を右穂先搬送チェン33Bにより搬送されると共に、株元側が扱深搬送チェン36に受渡される。扱深搬送チェン36は、扱深レール装置150との間に穀稈を挟んで脱穀部のフィードチェン16に搬送し、かつ搬送方向に交差する方向に移動して、フィードチェンとの受渡し位置を変更して扱深さを調節し得る。
前記右搬送チェン32Bの操作レバー135は、後方に延びて扱深チェン36による穀稈搬送部に位置する。該操作レバー135が作業位置にある場合、図15の鎖線で示すように、扱深チェン36の上方でかつ該チェンの搬送側より機体内方に位置しており、扱深チェン36による穀稈の搬送に干渉することはない。上記操作レバー135が前方向(矢印J参照)に回動されて解除位置にある場合、図15の実線に示すように、扱深チェン36により搬送される穀稈に干渉して、該穀稈を扱深チェン36から落下する(矢印K参照)。
次に、本コンバイン1の作用について説明する。作業者は、コンバイン1を走行させて、圃場の穀稈を刈取りつつ脱穀して収穫作業を進めていく。コンバイン1が圃場を走行すると、前処理部3のデバイダ11によって穀稈が分草されると共に、引起装置12によって分草された穀稈が引起こされて直立する。該引起こされた穀稈は、掻込ベルト30によって掻込まれると共に、スターホイール31によって集束され、その過程において刈刃13によって刈取られる。
刈取られた穀稈は、前処理部3の左右及び中央に配置される株元搬送チェン32A,32B,32Cによって株元側が、穂先搬送チェン33A,33B,33Cによって穂先側が後方に搬送される。後方に搬送された穀稈は、扱深搬送チェン36によって自動的に適正な扱ぎ深さに調整された後、右穂先搬送チェン33B及び後方株元搬送チェン35によってフィードチェン16へと受け渡されて、脱穀部5に運ばれる。
上記穀稈の株元側は、図7に示すように、右搬送チェン32Bによる矢印D方向の搬送穀稈に、中搬送チェン32Cによる矢印E方向の搬送穀稈が合流し、更に左搬送チェン32Aによる搬送穀稈が合流する。該合流部に穀稈の詰りが生じると、左搬送チェン32Aの終端側ローラ101,102部分を圧縮し、該終端側ローラを支持する支持プレート111を、ローラ116を介してスプリング121に抗して押圧する。これにより、詰り検出手段203が作動して刈取クラッチ51を切断する。
上記支持プレート111に作用する押圧力は、ローラ116に作用しているので、ノブボルト113を容易に回転して取外すことができ、オペレータは、該ノブボルトを取外した状態で解除レバー122を図9に示す解除位置に操作する。これにより、支持プレート111と共に1対の終端側ローラ101,102は、図9(b)に示すように、所定量従動スプロケット65側に移動する。この状態では、駆動スプロケット61が停止状態にあり、従って固定ローラ107及びガイド板110により左搬送チェン32Aの終端側は所定長さ状態に保持され、終端側ローラ101,102と左搬送チェン32Aの終端側との間に隙間があき、終端側ローラ101,102と左搬送チェン32Aとの間に入った穀稈を容易に抜取ることができる。なおこの際、左搬送チェン32Aの終端側が緩んでも、チェン外れ規制部材を兼用する穀稈巻付け防止用プレート123により支えられ外れることはない。
一方、右搬送チェン32Bにおいて、オペレータは、操作レバー135を一旦押し下げ、抜差しロッド138の膨径部138bを作業位置用係合孔143から外した後、該操作レバー135を前方に操作して押下げ、抜差しロッド138の膨径部138bを解除位置用係合孔142に係合して位置決めする。該抜差しロッド138の抜差し操作に際して、右搬送チェン32Bがチェンガイド149に案内されており、穀稈の詰り圧力が抜差しロッドに作用せず、該抜差しロッドの抜差し操作を容易に行うことができる。
上記操作レバー135を解除位置に操作した状態にあっては、抜差しロッド138を嵌挿したスリーブ139を介して、回動フレーム129が回動支軸127を中心に図12の矢印I方向に回動する。該回動フレーム129に一体に支持部材129Sも回動し、右搬送チェン32Bの搬送側背面を退入して穀稈詰り圧力を減少する。
上述したように、穀稈搬送装置17における穀稈の搬送において、藁詰まりが発生した場合には、刈取クラッチ51及び引起変速装置26によって、駆動軸S5,S6及び入力プーリ50aよりエンジン側に動力伝達が行われない。その上で、上記横筒10から外方に突出した逆転駆動用の突出部Pを、上記突出部P上方及び前方を覆うカバー42をめくって、ラチェットレンチ等によって手動で逆転させ、駆動軸S1,S2,S3,S4及びこれらに接続される副駆動軸が逆転駆動し、詰まった藁をほぐして取り除きやすくする。なお、引起装置12及び掻込ベルト30には、ワンウェイクラッチにより逆回転は伝わらない。
また、上記突出部Pを覆うカバー42によって、穀稈搬送装置17の穀稈の搬送の際にこぼれてくる穀稈又は藁屑等が、該突出部Pに巻き付くことが防止される。上記逆転駆動用の突出部Pは、上記横筒10から左外方に突出しているので、地面又は刈刃から上方に一定の距離があり、泥の付着、又は未切稈、切藁等が該突出部Pに巻きつき難い位置にあって、ラチェットレンチ等によって逆転駆動作業をスムースに行うことができる。また、上記穀稈搬送装置17が視認できる左側から搬送状態を確認しつつ、標準工具(スパナ、ラチェットレンチ等)によって逆転駆動できる。
上記前処理部の穀稈搬送装置17の逆回転により、左搬送チェン32Aにおいて、駆動スプロケット61が逆回転して、左搬送チェン32Aは、従動スプロケット65から終端側ローラ101,102側に穀稈搬送側を張り側として、終端側ローラ101,102との間がなくなるように引張られ、該引張られた上記終端側ローラ101,102との間の弛み分はテンションローラ109により吸収される。この状態では、左搬送チェン32Aの終端部分と右搬送チェン32Bの終端部分との間隙が広がり、かつ右搬送チェン32Bの穀稈搬送側は、回動フレーム129の支持部材129Sが退入して穀稈詰り圧力を減少しており、これらが相俟って、搬送チェン32A,32Bを逆転しつつ、詰り穀稈を容易に引き抜くことができる。
右搬送チェン32Bは、回動フレーム129の後方への回動により、該回動フレームと一体の固定ローラ128も一体に同方向に回動する。上記支持部材129Sの後方向(退入)の移動により、右搬送チェン32Bの穀稈搬送側が緩み、その分右搬送チェン32Bが弛むが、上記固定ローラ128の移動により、テンションローラ125が略々同じ位置にて右搬送チェン32Bの張力を維持できる。
前記突出部Pによる実動回転は、逆転に限らず正転でもよい。左搬送チェン32Aは、終端側ローラ101,102が右搬送チェン32Bから離れた位置にあってかつテンションローラ109により所定張力が付与された状態で、駆動スプロケット61の正転により回転する。これにより、残った穀稈は、挟やくレール108とガイド板110との間に挟まれて後方に搬送される。また、右搬送チェン32Bは、固定ローラ128及びテンションローラ125により所定張力が付与された状態でかつ支持部材129Sが退入位置にあって搬送側の圧力が減少された状態で、駆動スプロケット55a又は55bの正回転により回転する。
該右搬送チェン32Bの終端部は、チェン乗上げ部148により掬上げられ、その内側面をチェンガイド149にガイドされて終端側スプロケット55a,55bに導かれる。これにより、右搬送チェン32Bに残った穀稈は、退入位置にある支持部材129Sにより圧力が減少した状態で該右搬送チェン32Bの移動により搬送され、左搬送チェン32Aからの穀稈との合流部分にあっては、上記チェンガイド149にガイドされて通常の搬送位置にあるが、左搬送チェン32Aの終端部分は上述したように離れた位置にあって、詰りを生じることなく該左搬送チェン32Aからの残り穀稈と合流されて、扱深チェン36側に排出される。なお、突出部Pによる手動による正転で説明したが、刈取クラッチ51を接続して、エンジンEからの駆動力により左搬送チェン32A及び右搬送チェン32Bを正転して、上記解除位置にて両搬送チェン32A,32Bを駆動して詰り穀稈を扱深チェン36側に排出してもよい。なお、エンジンEからの駆動力により上記左右搬送チェン32A,32Bを駆動する場合、図1の鎖線で示すように、刈取クラッチ操作用スイッチ74を前処理部3の近傍に設けて、該スイッチ74を操作して刈取クラッチ51を接続しつつ、上記搬送チェンを正転して穀稈を排出すると望ましい。該スイッチ74は、上記突出部Pと同様な操作部を構成する。
上記手動又はエンジンにより、藁詰り解除のため穀稈搬送装置17を正転方向に駆動して、詰り穀稈を右搬送チェン32B及び左搬送チェン32Aから扱深チェン36に排出する際、右搬送チェン32Bの詰り圧力を解除する操作レバー135は、図15の実線で示すように、扱深チェン36による穀稈と干渉する解除位置にある。従って、上記右搬送チェン32Bから搬送される穀稈は、扱深チェン36に受渡されて、該扱深チェン36の正回転によりフィードチェン16に向って搬送する途中で上記操作レバー135に当接して、機体の外方向に落下される。なおこの際、図15に示すように、扱深レール装置150は、フレーム151から取外されている。
ついで、扱深(穀稈搬送)レール装置について、図16〜図21に沿って説明する。扱深(穀稈搬送)レール装置150は、扱深(搬送)チェン36の搬送側に沿って配置され、扱深チェンとの間に穀稈を挟持して搬送する。扱深レール装置150は、固定フレーム151に固定される取付台152と、レール部154を支持するレール支持台153とを有する。取付台152は、扱深チェン36のスプロケット及びガイド等を支持しかつ刈取フレームと一体のフレームから搬送穀稈との干渉を阻止するために搬送路を迂回して屈曲して延びているフレーム151の先端に固定されている。該取付台152は、上方が開口している断面コ字状からなり、レール支持台153は、下方が開口している断面コ字状のブラケット155を有する。レール支持台153は、取付台152より搬送(前後)方向に長く構成されており、その前後部分にレール部154を支持するロッド157,157が貫通して延びている。ブラケット155は、幅方向両端の側面部155a,155aと両側面部を連結する上面部155bとからなり、両側面部に形成された孔に上記ロッド157が摺動自在に嵌挿している。ロッド157には、抜止めピンにより抜止めされたワッシャと一方の側面部155aとの間にスプリング159が縮設されており、扱深チェン36との間で穀稈を挟持するようにレール部154を付勢している。
取付台152は、幅方向両端側面部152a,152aと両側面部を連結しかつフレーム151に固定されている底面部152bとからなり、レール支持台153のレールから遠い側(手前側)の側面部155aが取付台152の手前側の側面部152aの機体外側になるように互いに重ねられる。レール支持台の上面155bの後側には取付けブラケット160がボルト及びナットにより一体に固定されており、レール支持台の手前側側面部155aにはピン161が突出して設けられている。また、該前側側面部155aの手前側には、機体外側に向けてスライドプレート162、ロックレバー163が順次重ねられて配置され、上記手前側側面部155aの背面側にはスペーサプレート165を介して、取付台152の側面部152a、バックプレート166が順次重ねて配置される。
スライドプレート162は、中央部分が手前側に薄板162aが重ねて固定され、該薄板にテーパ面167aが形成されて、小径のロック用孔167bと大径の取付・取外用孔167cが互いに連通して形成されており、その左右に左右方向に延びる長孔177,179が形成され、その後側には上下方向に延びる連結孔180が形成されている。ロックレバー163は、その下端先端側が切欠かれて段差部163aとなっており、該段差部の立上り面163fの下端が凹状のロック用保持面163bとなり、更に後側にノブボルト183用の孔163c及びその後側に枢支用孔163dが形成され、またその下側に奥側に突出して連結用ピン163eが植設されている。
そして、スライドプレート162は、ワッシャを介在して長孔177にピン161を嵌挿し、かつ後側のロッド157をワッシャを介在して長孔179に嵌挿して、レール支持台153の手前側側面部155aに扱深チェン36の搬送方向(前後方向)に摺動(スライド)自在に支持される。ロックレバー163は、ピンボルト181が枢支用孔163dを通ってブラケット160のナット孔182に螺合して、スライドプレート162の手前側においてレール支持台153に回動自在に支持される。ノブボルト183が、孔163cを通ってブラケット160のナット孔184に螺合して、ロックレバー163をロック位置に保持し得る。連結用ピン163eが長孔180に嵌合して抜止めされ、ロックレバー163の回動操作により、該ピン163e及び長孔180を介してスライドプレート162を前後方向にスライド移動し得る。
取付台152には、その奥側の側面部152aに形成された上下方向に長い長孔185,185にボルト186も貫通して、スペーサワッシャ188を介してナット187が固定されており、該ナット187は先端がテーパ面となってレール支持台153の奥側側面部155aに形成された嵌合孔194に嵌合し得る。該取付台152の手前側側面部152aには2個の上下方向に長い長孔190,190が形成され、またスペーサプレート165にも2個の孔191,191が形成され、係合ピン192,192、スライドプレート162の係止用孔167(167a,167b)、レール支持台153の側面部155aの孔198、及びスペーサプレート165の孔191及び取付台側面部152aの孔190と貫通して、その背面にてバックプレート166のナット孔193,193に螺合されている。係合ピン192は、ボルト192a及びスリーブ192bからなり、スリーブ192bには上記孔190,191に嵌合する嵌合部と上記スライドプレート162のロック用孔167b及び取外用孔167cに嵌合し得る凹状の係合部195を有する。取付台152に固定されるボルト186及びナット187、並びに係合ピン192は、それぞれ側面部152a,152aに形成された長孔185,190により上下位置が調整可能となっている。
本扱深レール装置150は、作業位置にあっては、図16、図18(a)に示すように、ロックレバー163を倒して一方の係合ピン192をロック用保持面163bに保持すると共に、ノブボルト183を締付けて該ロックレバー163をロック位置に保持する。この状態では、ピン163e及び長孔180を介してスライドプレート162は後方に移動した位置にあり、係合ピン192の凹状の係合部195が、小径のロック用孔167bに係合し、かつテーパ面167aにより該スライドプレート162は、レール支持台153の手前側側面部155aと取付台152の手前側側面部152aとをスペーサプレート165を介在して密着する。
これにより、レール支持台153は、その奥側側面部155aの嵌合孔194にテーパ付ナット187が嵌合し、その手前側側面部155aが係合ピン192にスライドプレート162を介して密着するように係合して、取付台152に固定される。そして、ロックレバー163がロック位置に保持されることにより、スライドプレート162の移動が阻止されて、レール支持台153は、上記固定位置に緩みを生じることなく保持される。従って、挟持レール部154は、スプリング159により扱深チェン36方向に付勢され、該レール部154と扱深チェン36との間に穀稈を挟持して、扱深チェンの駆動により穀稈は搬送される。
上述した右搬送チェン32Bと左搬送チェン32A及び中搬送チェン32Cとの合流部等に穀稈に詰りが生じた際、操作レバー135を回動操作して右搬送チェン32Bの支持部材129Sを退入すると共に、解除レバー122を操作して終端ローラ101,102を移動して左搬送チェン32Aを弛めた状態で上記搬送チェン32B,32Aを正転方向に駆動する。これにより、詰り穀稈は、合流部から扱深チェン36方向に排出される。この際、操作レバー135が外側に回動された位置にあり(図15の矢印K)、上記排出された穀稈は、該操作レバー135により機体外側に落ちるように導かれる。
上記詰り穀稈の排出に際し、扱深レール装置150を取外す必要がある。該扱深レールを取外すには、図17に示すように、ノブボルト183の締付けを取外し、ロックレバー163を上方に向けて回動操作する。該ロックレバー163は、枢支ピン181を中心に回動し、ピン163e及び長孔180を介してスライドプレート162を前方に向けてスライドする。これにより、係合ピン192の係合部195は、小径のロック用孔167bから大径の取外用孔167cに入り込み、該大径のロック用孔167bは、上記係合部195の径より大きく、スライドプレート162は、係合ピン192から抜出し得る状態となる。この状態で、奥側のテーパ付ナット187から奥側側面部155aの嵌合孔194の嵌合を外すと共に、係合ピン192から取外用孔167cを外すように、レール支持台153を手前側に移動することにより、該レール支持台153は、取付台152から取外せる。
レール支持台153を取付台152に取付けるには、テーパ付ナット187を奥側の嵌合孔194に案内しつつ、係合ピン192を取外用孔167cに案内して、レール支持台153を、取付台152の上方に重ねた状態で奥側に押込む。この状態で、ロックレバー163を下方に向けて回動することにより、スライドプレート162が前方にスライドし、係合ピン192の凹状係合部195がロック用孔167bに導かれ、かつそのテーパ面167aに案内されてスライドプレート162は奥側に移動する。これにより、スペーサプレート165を介して取付台152の側面部152aとレール支持台153の側面部155aとが密着してガタのないようにしっかりと固定される。そして、係合ピン192がロック用孔167bとロックレバー163のロック用保持面163bとの間に挟まれて保持された状態で、ノブボルト183を締付けることにより、取付位置に固定される。
上記レール支持台153の取付けに際して、係合ピン192のボルト192aを外側(手前側)から操作して緩めると共に、テーパ付ナット187を外側(手前側)から操作して緩め、側面部152aの長孔190により係合ピン192の上下位置を調整すると共に、レール支持台153の上下位置を調整する。そして、レール支持台153を取付台152に仮締めして、レール部154の上下位置を調整した後、ボルト192a及びナット187を締付けることにより容易に上下位置を調整できる。なお、2個の係合ピン192,192及び2個のテーパ付ナット187,187により、レール部154の上下位置に限らず、扱深チェン36に対する傾斜角を調整して、仮締して適正な位置に取付けることができる。また、スペーサ(プレート、ワッシャ)165、188の枚数(0枚を含む)又は厚さを調整して、レール支持台153の取付台152に対する前後位置を調整して、組立や加工バラツキがあった場合、該バラツキを調整して正確な位置にレール支持台153を取付けることができ、また穀稈(作物)の種類又は作業状態に対応して扱深搬送チェン36との間の穀稈搬送圧力を調整することができる。
なお、上述した実施の形態は、扱深レール装置について説明したが、これに限らず、他の穀稈搬送レール装置に同様に適用可能である。
36 穀稈搬送(扱深)チェン
150 穀稈搬送(扱深)レール装置
151 固定フレーム
152 取付台
152a 側面部
152b 底面部
153 レール支持台
154 レール部
155 ブラケット
155a 側面部
155b 上面部
162 スライドプレート
163 ロックレバー
163b ロック用保持面
165,188 スペーサ(プレート,ワッシャ)
167b ロック用孔
167c 取外用孔
190 長孔
192 係合ピン
192a ボルト
192b スリーブ
193 ナット(孔)
195 係合部

Claims (4)

  1. 穀稈搬送チェンとの間で穀稈を挟持する穀稈搬送レール装置において、
    固定フレームに固定され、係合部を有する係合ピンを一体に設けた取付台と、
    該取付台に取付け、取り外し自在で、前記穀稈搬送チェンとの間で穀稈を挟持するレール部を有するレール支持台と、を備え、
    前記レール支持台は、前記係合ピンを挿通し得るロック用孔及び取外用孔を有しかつスライド自在なスライドプレートと、回転自在に支持され、前記スライドプレートに連結しているロックレバーと、を有し、
    前記ロックレバーの操作により前記スライドプレートを、前記係合ピンの係合部が前記取外用孔から前記ロック用孔に嵌合するようにスライドしてなる、
    ことを特徴とする穀稈搬送レール装置。
  2. 前記ロックレバーは、ロック用保持面を有し、該ロックレバーがロック位置にある場合、前記ロック用孔に嵌合状態にある前記係合ピンに、前記ロック用孔との間で該係合ピンを挟むように前記ロック用保持面が当接してなる、
    請求項1記載の穀稈搬送レール装置。
  3. 前記取付台は、両側面部と底面部とを有する断面コ字状からなり、
    前記取付台の前記レール部と反対側の側面部は穀稈の搬送方向に交差する方向に長い長孔を有し、
    前記係合ピンは、前記側面部の前記レール部と反対側から前記長孔にボルトを挿入して、該側面部の裏面にてナットにて固定してなる、
    請求項1又は2記載の穀稈搬送レール装置。
  4. 前記レール支持台は、両側面部と上面部とを有する断面コ字状のブラケットを有し、
    前記取付台に上方から前記ブラケットを重ねるように前記レール支持台を配置し、
    前記取付台の側面部と前記レール支持台の側面部との間にスペーサを介在して前記取付台に前記レール支持台を取付けてなる、
    請求項3記載の穀稈搬送レール装置。
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