JP6258536B1 - ダルベポエチン組成物の製造方法およびダルべポエチン産生細胞の培養方法 - Google Patents

ダルベポエチン組成物の製造方法およびダルべポエチン産生細胞の培養方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ダルベポエチン生産細胞を培養してダルベポエチン組成物を製造する方法において、ダルベポエチン組成物の総生産量が向上し、かつ、該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン1分子中のシアル酸含有率を向上させる、ダルベポエチン組成物の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養し、培養液を得る工程1、および工程1により得られた培養液からダルベポエチン組成物を回収する工程2を含むダルべポエチン組成物の製造方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ダルベポエチン組成物の製造方法、およびダルべポエチンを生産する能力を有する動物細胞の培養方法等に関する。
近年、動物細胞を用いた遺伝子組換え蛋白質などの有用物質の生産が盛んに行われているが、最大の産生物収量を得るために、該動物細胞の該蛋白質などの発現能力自体を増加させるだけでなく、該動物細胞の増殖の向上されることが求められている。
一方、遺伝子組み換え技術が進歩しても、いまだに生産することが困難な遺伝子組換え蛋白質の一つに糖蛋白質がある。蛋白質の多くは、糖鎖の付加した糖蛋白質として存在しており、その糖鎖構造の違いが蛋白質そのものの機能に大きな影響を与えることが知られている。
遺伝子組み換え技術を応用したバイオ医薬品では、ヒトの蛋白質の遺伝子を動物細胞に導入することによって生産されている。しかし、動物細胞を用いて糖蛋白質を生産した場合、該生産細胞より生じるシアリダーゼ等の糖鎖分解酵素等によってその糖鎖構造が不均一となるため、十分な薬効を示さない場合もある。
造血因子であるエリスロポエチン(EPO)は3本のN−結合型糖鎖と1本のO−結合型糖鎖を有しており、糖鎖末端のシアル酸数に応じて血中半減期が変化し、糖鎖末端のシアル酸数が減少すると血中半減期が減少しほとんど生理活性を示さないことが知られている(非特許文献1)。また、EPOの血中半減期を更に延長することを目的にEPOのアミノ酸配列の一部を改変し、更にシアル酸付加数を増加させたダルベポエチンが見出されている(非特許文献2、特許文献1)。
ダルベポエチンは5本のN結合型糖鎖と1本のO−結合型糖鎖を有しており、持続的な赤血球増加作用を有し、従来のEPO製剤に比べて投与頻度を減らすことが可能となり、患者の負担を軽減することができる。
しかし、上述の理由により、EPOよりも多くのシアル酸含有糖鎖を有する均一なダルベポエチンを効率的に生産するためには、生産量の向上と共により高度な糖鎖制御技術が求められていた。
糖鎖制御方法としては、培養液中に分泌される糖鎖分解酵素による糖蛋白質からのシアル酸の脱離を阻害させる為に、例えばシアリダーゼの阻害剤である2−デオキシ−2,3−デヒドロ−N−アセチルノイラミン酸(NeuAc2en)等の低分子化合物を培地に添加して培養する方法が知られている。
一方、動物細胞の増殖及び該動物細胞による産生物質の生産量を向上させる為に、従来該動物細胞を培養する際に用いられる培地には、アルブミン、トランスフェリンまたはインスリンのような、血清または血清由来の物質や動物由来の蛋白質が添加されてきた。血清または血清由来の物質や動物由来の蛋白質の培地への添加は、細胞培養物およびそこから得られる産生物質が肝炎、ウイルスや牛海綿状脳症(BSE)などにより汚染される危険性があることから、血清または血清由来の物質および動物由来の蛋白質を含まない完全合成培地(chemically defined medium)の開発が行われてきた。
典型的な完全合成培地の構成成分としては、アミノ酸、有機塩または無機塩、ビタミン、ミネラル、微量金属、糖、脂質、および核酸等が挙げられるが、ダイズなどの植物由来の蛋白質加水分解物を完全合成培地に添加することによって、血清含有培地と同等に動物細胞の増殖及び該動物細胞から得られる産生物質の生産量を向上させることが出来ることが知られている(特許文献2、3)。
特許第2938572号明細書 国際公開第2001/023527号 国際公開第2006/045438号
Glycoconjugate J.,1993;10;263 Nephrol.Dial.Transplant.,2001;16;3−13
しかしながら、ダルベポエチン組成物の総生産量を向上しつつ、かつ、該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン1分子中のシアル酸含有率を向上させる方法は知られていなかった。
したがって、本発明は、ダルベポエチン生産細胞を培養して高いシアル酸付加数のダルベポエチン組成物を製造する方法において、該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン組成物の総生産量を向上し、かつ、該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン1分子中のシアル酸含有率を向上させる、ダルベポエチン組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、植物由来の蛋白質加水分解物を含有した培地を用いてダルベポエチン生産細胞を培養することによって、該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン組成物の総生産量が向上し、かつ、培養液中に分泌されるシアリダーゼを阻害することによって該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン1分子中のシアル酸付加率が向上し、高いシアル酸付加数のダルベポエチン組成物を顕著に生産出来ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(19)を提供するものである。
(1)以下の工程1および工程2を含むダルベポエチン組成物の製造方法。
工程1:植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養して培養液を得る工程
工程2:工程1で得られた培養液からダルベポエチン組成物を回収する工程
(2)以下の工程1および工程2を含む、ダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離が阻害されたダルべポエチン組成物の製造方法。
工程1:植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養して培養液を得る工程
工程2:工程1で得られた培養液からダルベポエチン組成物を回収する工程
(3)工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の55%以上が、ダルベポエチン1分子あたり19〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、(1)〜(3)のいずれか1に記載の製造方法。
(5)工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の44%以上が、ダルベポエチン1分子あたり20〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、(1)〜(4)のいずれか1に記載の製造方法。
(6)工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の18%以上が、ダルベポエチン1分子あたり22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、(1)〜(5)のいずれか1に記載の製造方法。
(7)工程1で得られた培養液中のダルベポエチン組成物の総生産量が植物由来の蛋白質加水分解物非含有培地中で培養時と比較して高い、(1)〜(6)のいずれか1に記載の製造方法。
(8)ダルベポエチン生産細胞が、宿主細胞にダルベポエチンをコードする遺伝子を含有するベクターが導入された形質転換細胞である、(1)〜(7)のいずれか1に記載の製造方法。
(9)宿主細胞が動物細胞である、(8)に記載の製造方法。
(10)動物細胞が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、マウス黒色腫(NSO)細胞若しくはマウス骨髄腫(SP2/0)細胞、またはこれらの細胞に由来する細胞である、(9)に記載の製造方法。
(11)植物由来の蛋白質加水分解物を添加する培地が完全合成培地である、(1)〜(10)のいずれか1に記載の製造方法。
(12)培地中に添加する植物由来の蛋白質加水分解物の濃度が1〜5g/lである、(1)〜(11)のいずれか1に記載の製造方法。
(13)植物由来の蛋白質加水分解物がダイズ由来の蛋白質加水分解物ある、(1)〜(12)のいずれか1に記載の製造方法。
(14)さらにダルベポエチン組成物を精製する精製工程を含む(1)〜(13)のいずれか1に記載の製造方法。
(15)精製工程が陰イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーまたはゲルろ過から選ばれる少なくとも1つである、(14)に記載の製造方法。
(16)得られるダルベポエチン組成物が、1分子あたり平均18個以上のシアル酸を含有するダルベポエチンである、(1)〜(15)のいずれか1に記載の製造方法。
(17)植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養し、培養液中にダルベポエチン組成物を分泌させることを含む、ダルベポエチン生産細胞の培養方法。
(18)植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養し、培養中のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害することを含む、ダルベポエチン生産細胞の培養方法。
(19)植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養して培養液を得ることを含む、培養液保存中のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害する方法。
本発明の製造方法においては、植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養することにより、該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン組成物の総生産量が向上し、かつ該細胞より培養液中に分泌されるダルベポエチン1分子中のシアル酸含有率を向上させることができる。
図1は、ダルベポエチンの構造を示す図である。 図2は、ダルベポエチンのN−結合型糖鎖およびO−結合型糖鎖の構造を示す図である。図2において、NeuAcはシアル酸の1つであるN−アセチルノイラミン酸を表す。 図3は、ダイズ加水分解物添加培地で培養した培養上清およびダイズ加水分解物除去液でのダルベポエチンのシアル酸アイソフォーム分布の経時変化を示す図である。レーン1及びレーン14はシアル酸付加数が18〜22個のダルベポチンを示す。レーン2はダイズ加水分解物除去液を8℃で0時間保管、レーン3はダイズ加水分解物除去液を8℃で24時間保管、レーン4はダイズ加水分解物除去液を8℃で48時間保管、レーン5はダイズ加水分解物除去液を8℃で72時間保管した場合のシアル酸アイソフォーム分布をそれぞれ示す。レーン6はダイズ加水分解物含有培地で培養した培養上清を8℃で0時間保管、レーン7はダイズ加水分解物含有培地で培養した培養上清を8℃で24時間保管、レーン8はダイズ加水分解物含有培地で培養した培養上清を8℃で48時間保管、レーン9はダイズ加水分解物含有培地で培養した培養上清を8℃で72時間保管した場合のシアル酸アイソフォーム分布をそれぞれ示す。レーン10はダイズ加水分解物除去液にシアリダーゼの阻害剤NeuAc2enを添加して8℃で0時間保管、レーン11はダイズ加水分解物除去液にシアリダーゼの阻害剤NeuAc2enを添加して8℃で24時間保管、レーン12はダイズ加水分解物除去液にシアリダーゼの阻害剤NeuAc2enを添加して8℃で48時間保管、レーン13はダイズ加水分解物除去液にシアリダーゼの阻害剤NeuAc2enを添加して8℃で72時間保管した場合のシアル酸アイソフォーム分布をそれぞれ示す。
本発明のダルベポエチン組成物の製造方法は、以下の工程1および工程2を含む。
工程1:植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養して培養液を得る工程
工程2:工程1で得られた培養液からダルベポエチン組成物を回収する工程
以下、各工程を説明する。
[工程1]
工程1は、植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にて、ダルベポエチンを生産する能力を有する細胞を培養して、培地中にダルベポエチン組成物を分泌させて、培養液を得る工程である。
本発明において、ダルベポエチンは国際公開第95/05465号において、ヒトエリスロポエチンのアミノ酸配列中30、32、87、88及び90位のアミノ酸残基がそれぞれAsn、Thr、Val、Asn及びThrにそれぞれ置換された、[Asn30Thr32Val87Asn88Thr90]EPOとして示されるヒトエリスロポエチン類似体であり、図1に示す構造を有する。
ダルベポエチンの24、30、38、83及び88位のAsn残基にはN−結合型糖鎖が、126位のSer残基にはO−結合型糖鎖がそれぞれ結合しており、N−結合型糖鎖およびO−結合型糖鎖の主な構造としては図2に示す構造が挙げられる。
ダルベポエチン分子に結合するN−結合型糖鎖には最大4個のシアル酸が、O−結合型糖鎖の末端には最大2個のシアル酸が含まれており、ダルベポエチン1分子には最大22個のシアル酸が含まれる。
本発明において、ダルベポエチンとしては、例えば、ダルベポエチンアルファ若しくはダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)またはこれらのバイオ後続品も含まれる。また、国際公開第2003/020299号にて開示されているnovel erythropoiesis stimulating protein及びNESP(商標)若しくはAranesp(商標)、またはこれらのバイオ後続品も本発明のダルベポエチンに含まれる。
本発明に用いられるダルベポエチン生産細胞の宿主細胞としては、哺乳類、鳥類、は虫類、両生類、魚類および昆虫類などのいずれかに属する動物細胞など、いずれを用いてもよいが、哺乳類に属する動物細胞が好適に用いられ、より好ましくは、ヒトまたはサルなどの霊長類に由来する動物細胞またはマウス、ラットまたはハムスターなどの齧歯類に由来する動物細胞が用いられる。
哺乳類に属する細胞としては、例えば、ミエローマ細胞またはミエローマ細胞に由来する細胞、卵巣細胞、腎臓細胞、血球細胞、子宮細胞結合組織細胞、乳腺細胞または胚性網膜芽細胞などが挙げられる。特にミエローマ細胞またはミエローマ細胞に由来する細胞および卵巣細胞から選ばれる細胞が好ましく、具体的には例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、マウス黒色腫(NSO)細胞若しくはマウス骨髄腫(SP2/0)細胞、またはこれらの細胞に由来する細胞が挙げられる。
哺乳類に属する細胞としては、例えば、ヒト細胞株であるHL−60(ATCC CCL−240)、HT−1080(ATCC CCL−121)、HeLa(ATCC CCL−2)、293(ECACC 85120602)、Namalwa(ATCC CRL−1432)、Namalwa KJM−1(Cytotechnology,1,151(1988)、NM−F9(DSM ACC2605、国際公開第05/17130号)およびPER.C6(ECACC No.96022940、米国特許第6855544号明細書)、サル細胞株であるVERO(ATCC CCL−1651)およびCOS−7(ATCC CRL−1651)、マウス細胞株であるC127I(ATCC CRL―1616)、Sp2/0−Ag14(ATCC CRL―1581)、NIH3T3(ATCCCRL―1658)、NS0(ATCC CRL−1827)、ラット細胞株であるY3 Ag1.2.3.(ATCC CRL 1631)、YO(ECACC No:85110501)およびYB2/0(ATCC CRL−1662)、ハムスター細胞株であるCHO−K1(ATCC CCL−61)、CHO/dhfr(ATCC CRL−9096)、CHO/DG44[Proc.Natl.Acad.Sci.USA,77,4216(1980)]およびBHK21(ATCC CRL−10)、イヌ細胞であるMDCK(ATCC CCL−34)などが挙げられる。
鳥類に属する細胞としては、例えばニワトリ細胞株SL−29(ATCC CRL−29)など、魚類に属する細胞としては、例えばゼブラフィッシュ細胞株ZF4(ATCC CRL−2050)など、昆虫類に属する細胞としては、例えば、蛾(Spodoptera frugiperda)細胞株Sf9(ATCC CRL−1711)などがそれぞれ挙げられる。また、例えば、初代培養細胞として、初代サル腎細胞、初代ウサギ腎細胞、初代ニワトリ胎児細胞または初代ウズラ胎児細胞などが挙げられる。
ミエローマ細胞またはミエローマ細胞に由来する細胞としては、例えば、Sp2/0−Ag14、NS0、Y3 Ag1.2.3.、YOまたはYB2/0などが挙げられる。卵巣細胞または卵巣細胞に由来する細胞としては、例えば、CHO−K1、CHO/dhfrまたはCHO/DG44などが挙げられる。
また、腎臓細胞としては、例えば、293、VERO、COS−7、BHK21またはMDCK等が、血球細胞としてはHL−60、Namalwa、Namalwa KJM−1またはNM−F9などが、子宮細胞としては、例えば、HeLaなどが、結合組織細胞としては、例えば、HT−1080またはNIH3T3などが、乳腺細胞としては、例えば、C1271Iなどが、胚性網膜芽細胞としては、例えば、PER.C6などが、それぞれ挙げられる。
ダルベポエチン生産細胞としては、例えば、上述の宿主細胞にダルベポエチンをコードする遺伝子を含有するベクターが導入された形質転換細胞、変異処理を施してダルベポエチンを産生するようになった細胞、またはダルベポエチンを産生する細胞とミエローマ細胞との融合細胞であるハイブリドーマなどが挙げられる。さらに、上述の細胞にダルベポエチンの発現量を上昇させるような変異処理を施した細胞なども本発明のダルベポエチン生産細胞に包含される。
ダルベポエチンをコードする遺伝子を含有するベクターが導入された形質転換細胞は、ダルベポエチンの生産に関与するDNAとプロモーターなどを含む組換え体ベクターなどを、上述の本発明に用いられる宿主細胞に導入することによって得られる。
ダルベポエチンの生産に関与するDNAとしては、例えば、ダルベポエチンをコードするDNA、ダルベポエチンの生合成に関わる酵素または蛋白質をコードするDNAなどのいずれも用いることができる。
該組換え体ベクターを調製するために用いられるベクターとしては、例えば、pcDNAI、pcDM8(フナコシ社製)、pAGE107[特開平3−22979号公報、Cytotechnology,3,133(1990)]、pAS3−3(特開平2−227075号公報)、pcDM8[Nature,329,840(1987)]、pcDNAI/Amp(Invitrogen社製)、pREP4(Invitrogen社製)、pAGE103[J.Biochem.,101,1307(1987)]、pAGE210などが挙げられる。
プロモーターとしては、本発明で用いる動物細胞中で機能するものであればいずれも用いることができ、例えば、サイトメガロウイルス(CMV)のIE(immediate early)遺伝子のプロモーター、SV40の初期プロモーター、レトロウイルスのプロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒートショックプロモーターまたはSRαプロモーター等が挙げられる。また、ヒトCMVのIE遺伝子のエンハンサーなどをプロモーターとともに用いてもよい。
宿主細胞への組換え体ベクターの導入方法としては、例えば、当該細胞にDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、エレクトロポレーション法[Cytotechnology,3,133(1990)]、リン酸カルシウム法(特開平2−227075号公報)、リポフェクション法[Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84,7413(1987)、Virology,52,456(1973)]などが挙げられる。
植物由来の蛋白質加水分解物としては、小麦、イネまたはダイズ等の植物由来の蛋白質加水分解物であれば、いかなる蛋白質加水分解物を用いることができるが、ダイズ由来の蛋白質加水分解物が特に好ましい。
植物由来の蛋白質加水分解物は、原料となる植物から得られる蛋白質を分解して得られるアミノ酸及びジペプチドあるいはトリペプチド等の短鎖ペプチドを主成分とする他、微量金属等を含む、混合物である。植物由来の蛋白質加水分解物の製造においては、塩酸等の酸を用いた酸分解法またはプロテアーゼ等の酵素を用いた酵素分解法が挙げられ、必要に応じて膜処理が行われる。
ダイズ由来の蛋白質加水分解物としては、例えば、Amysoy、Hy−Soy、N−Z−Soy、HyPep(以上、Quest International社)、Soy peptone(Gibco社)、Bac−Soyton(Difco社)、SE50MK(DMV International Nutritions社)、Peptone Hy−Soy T、Soy Hydrolysate UF(以上、シグマ―アルドリッチ社製)等、小麦またはイネ由来の蛋白質加水分解物としてはHyPep(Quest International社)等が挙げられる。
植物由来の蛋白質加水分解物を培養液に添加する時期は、培養開始時でも培養途中でも特に制限はないが、培養開始時の培地に添加して用いることが好ましい。フェドバッチ培養法またはパーフュージョン培養法等におけるフィード培地として培養途中に添加する場合は、植物由来の蛋白質加水分解物は単独でフィード培地として培地へ添加してもよいし、他の培地成分と予め混合されたフィード培地として培地へ添加してもよい。
培養期間としては、特に制限はないが、最終の本培養の期間としては好ましくは8日以上である。フェドバッチ培養法において本培養の期間としては、好ましくは8日〜1ヵ月、より好ましくは10日〜21日、特に好ましくは10日〜14日である。
培地中へ添加される植物由来の蛋白質加水分解物の濃度は、培養に用いる細胞の種類、植物由来の蛋白質加水分解物の添加時期等により適宜選択すればよいが、好ましくは0.1〜100g/L、さらに好ましくは1〜10g/L、特に好ましくは1〜5g/Lである。
本発明に用いられる培地としては、ダルベポエチン生産細胞の培養に用いることができればいかなるものでもよいが、血清あるいは血清由来の物質または動物由来の蛋白質も含まない完全合成培地(chemically defined medium)を用いることが好ましい。
ダルベポエチン生産細胞の宿主細胞が動物細胞である場合には、基礎培地として通常の動物細胞の培養に用いられる基礎培地が用いられる。通常の動物細胞の培養に用いられる基礎培地としては、例えば、RPMI1640培地[The Journal of the American Medical Association、199,519(1967)]、EagleのMEM培地[Science,122,501(1952)]、ダルベッコ改変MEM(DMEM)培地[Virology,8,396(1959)]、199培地[Proceeding of the Society for the Biological Medicine,73,1(1950)]、F12培地(LTI社製)[Proc.Natl.Acad.Sci.USA,53,288(1965)]、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM培地)[J.Experimental Medicine,147,923(1978)]若しくはEX−CELL325PF培地(JRH社製)またはこれらの改変培地や混合培地等が挙げられるが、好ましくはRPMI1640培地、DMEM培地、F12培地、IMDM培地およびEX−CELL 325PF培地等が用いられる。
本発明に用いられる培地としては、基礎培地に必要に応じて動物細胞の生育に必要な栄養因子、生理活性物質等を添加する。これらの添加物は、培養前にあらかじめ培地に含有させることが好ましい。
栄養因子としては、例えば、グルコース等の糖、アミノ酸、ビタミン等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、L−アラニン、L−アルギニン、L−アスパラギン、L−アスパラギン酸、L−シスチン、L−グルタミン酸、L−グルタミン、グリシン、L−ヒスチジン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−スレオニン、L−トリプトファン、L−チロシンまたはL−バリン等が挙げられ、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
ビタミンとしては、例えば、d−ビオチン、D−パントテン酸、コリン、葉酸、myo−イノシトール、ナイアシンアミド、ピリドキサール、リボフラビン、チアミン、シアノコバラミンまたはDL−α−トコフェロールなどが挙げられ、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
その他、動物由来物を含まない完全合成培地において、動物由来物の代わりに添加される物質としては、例えば、遺伝子組換え法で製造された生理活性物質、加水分解物若しくは動物由来物を含まない脂質、ミネラル、微量金属または核酸等が挙げられる。遺伝子組換え法で製造された生理活性物質としては、例えば、遺伝子組換えインシュリン、遺伝子組換えトランスフェリン、遺伝子組換えアルブミンまたは遺伝子組換え増殖因子等が挙げられる。
動物由来物を含まない脂質としては、例えば、コレステロール、リノール酸、リノレイン酸などが挙げられる。
完全合成培地としては、例えば、ADPF培地(Animal derived proteinfree medium;HyClone社製)、CD−Hybridoma培地(インビトロジェン社製)、CD−CHO培地(インビトロジェン社製)、IS CD−CHO培地、KINSM−10培地(Irvine Scientific社製)などが挙げられる。
長期間または高密度で培養する場合は、アミノ酸類およびビタミン類を高濃度に含有した培地、例えばRPMI1640培地、DMEM培地およびF12培地を1:1:1の比率で混合した培地、DMEM培地およびF12培地を1:1の比率で混合した培地、ハイブリドーマSFM培地(インビトロジェン社製)などが好適に用いられる。
本発明において、工程1で得られる培養液中のダルベポエチン組成物の総生産量が向上する、とは、上述の植物由来の蛋白質加水分解物を含有する培地で培養した時の培養終了時点での単位培養液量中のダルベポエチン組成物の濃度が、上述の植物由来の加水分解物非含有培地で培養した時と比較して向上することを意味する。
単位培養液量中のダルベポエチン組成物の濃度は、ELISA法またはHPLC法等の公知の蛋白質濃度測定方法であれば、いかなるものも用いて求めることが出来るが、例えばBiacore(GE Healthcare社製)を用いた蛋白質濃度測定方法が挙げられる。
工程1で得られる培養液中のダルベポエチン組成物としては、シアル酸がダルベポエチン1分子あたり好ましくは18〜22個、より好ましくは19〜22個、特に好ましくは20〜22個、最も好ましくは22個付加した構造を有するものが好ましい。
工程1で得られる培養液中のダルベポエチン組成物としては、好ましくはダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である。また、好ましくはダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の55%以上が、ダルベポエチン1分子あたり19〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である。また、好ましくはダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の44%以上が、ダルベポエチン1分子あたり20〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である。また、好ましくはダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の18%以上が、ダルベポエチン1分子あたり22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である。
工程1で得られる培養液中のダルベポエチン組成物としては、具体的には例えば、好ましくは培養開始後10〜14日目におけるダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物が挙げられる。また、具体的には例えば、好ましくは培養開始後10〜14日目におけるダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の55%以上が、ダルベポエチン1分子あたり19〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物が挙げられる。また、具体的には例えば、好ましくは培養開始後10〜14日目におけるダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の44%以上が、ダルベポエチン1分子あたり20〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物が挙げられる。また、具体的には例えば、好ましくは培養開始後10〜14日目におけるダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の18%以上が、ダルベポエチン1分子あたり22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物が挙げられる。
ダルベポエチン組成物におけるシアル酸数は、キャピラリー電気泳動装置(Beckman Coulter社製)等を用いた等電点電気泳動法等により、ダルベポエチンのシアル酸アイソフォーム分布を測定することにより求めることができる。
[工程2]
工程2は、工程1で得られた培養液からダルベポエチン組成物を回収する工程である。工程1における培養により培養液中に分泌されたダルベポエチン組成物は、公知の方法に従って精製することができ、本発明の製造方法は、さらに、ダルベポエチン組成物を精製する精製工程を含んでもよい。
例えば、工程1で得られた培養液から遠心分離等の手法により培養上清を得て、該培養上清から、通常の遺伝子組換え蛋白質の単離精製法、即ち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、Q−セファロース、DIAION HPA−75(三菱化成社製)等のレジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、S−セファロースFF(ファルマシア社製)等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、逆相クロマトグラフィー法、クロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法、MF、UF/DF、ウイルス除去膜等の膜を用いたろ過法または濃縮あるいは溶媒交換法等を、単独あるいは組み合わせて用いることにより、ダルベポエチン組成物を得ることができる。
ダルベポエチン組成物としては、好ましくは1分子あたり平均18個以上、より好ましくは1分子あたり平均18.5個以上のシアル酸を含有するダルベポエチンである。ダルベポエチン組成物としては、具体的には例えば、好ましくは培養開始後10〜14日目の培養液から得られる1分子あたり平均18個以上のシアル酸を含有するダルベポエチンが挙げられる。上記と同様に、ダルベポエチン組成物におけるシアル酸数は、キャピラリー電気泳動装置(Beckman Coulter社製)等を用いた等電点電気泳動法等を用いてダルベポエチンのシアル酸アイソフォーム分布を測定し求めることができる。
本発明は、植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養し、培養液中にダルベポエチン組成物を分泌させることを含む、ダルベポエチン生産細胞の培養方法に関する。該培養方法におけるダルベポエチン生産細胞の培養については、上述した工程1と同様である。
また、本発明は、植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養し、培養中のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害することを含む、ダルベポエチン生産細胞の培養方法に関する。該培養方法におけるダルベポエチン生産細胞の培養については、上述した工程1と同様である。
また、本発明は、植物由来の蛋白質加水分解物を添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を培養して培養液を得ることを含む、培養液保存中のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害する方法に関する。本発明の方法によれば、培養液に含有される植物由来の蛋白質加水分解物の作用により、シアリダーゼによるダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害し、培養終了後から精製が開始されるまでの培養液の保存中におけるダルベポエチン分子へのシアル酸付加率を向上させることができる。培養液の保存条件は特に限定されないが、好ましくは8℃にて72時間保存することができる。
以下の実施例により本発明をより具体的に説明するが、実施例は本発明の単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例1]ダイズ加水分解物含有培地と不含有培地での生産されるダルベポエチン組成物のシアル酸付加率の比較
ダルベポエチンを生産するCHO細胞を用いて、1L三角フラスコでフェドバッチ培養を行い、ダイズ加水分解物含有培地と不含有培地とでダルベポエチンのシアル酸付加率を比較した。ダルベポエチン産生CHO細胞をEX−CELL325PF培地(シグマ―アルドリッチ社製)を用いて、125mL容量三角フラスコから500mL容量三角フラスコに拡大培養を行った後、更に1L容量三角フラスコ(コーニング社製)で拡大培養し、本培養に必要な種培養液を得た。
拡大培養は各フラスコ容量の約10〜30%の培地量で2×10細胞/mLとなるように細胞を播種し、37°Cで3日間または4日間で行った。KINSM−10培地(Irvine Scientific社製)を基本とする培地に、3g/Lのダイズ加水分解物(Soy Hydrolysate UF シグマ―アルドリッチ社製)を添加(Soyあり)または添加せず(Soyなし)に調整した生産培地200mLを満たした1L三角フラスコに、種培養液を遠心分離(1000rpm、25℃、5分間)し、上清を取り除いた細胞を2.0×10細胞/mLとなるようにそれぞれ播種した。播種直後の細胞密度はダイズ加水分解物含有培地で2.4×10細胞/mL、ダイズ加水分解物不含有培地で1.8×10細胞/mLであった。
その後、37°C、100rpm、5%COを吹き込んで本培養を開始した。ダイズ加水分解物含有培地には培養開始後4、5、6、7、8、9、10、11、12及び13日目に、それぞれ培養液量の2%のフィード培地[FMDF−7培地(Irvine Scientific社製)に2g/Lのダイズ加水分解物(Soy Hydrolysate UF シグマ―アルドリッチ社製)を添加した培地]を添加した。
一方、ダイズ加水分解物不含有培地には培養開始後4、5、6、7、8、9、10、11、12及び13日目に、それぞれ培養液量の2%のフィード培地[FMDF−7培地(Irvine Scientific社製)に1.2g/Lの塩化カリウム(和光純薬工業社製)を添加した培地]を添加した。
培養開始後7日目、10日目及び14日目に培養液を採取し、培養液中のダルベポエチン組成物の総生産量をBiacore(GE Healthcare社製)を用いて測定した。更に、これらの採取サンプルを抗ダルベポエチンモノクローナル抗体カラムを有する分離装置[AKTA explorer(GE Healthcare社製)]を用いて採取サンプル中のダルベポエチン組成物を約600μgずつ分離、取得した。
キャピラリー電気泳動装置(Beckman Coulter社製)を用いて、得られたダルベポエチン組成物のシアル酸アイソフォーム分布を測定した。シアル酸アイソフォーム分布測定はCartridge温度を25°C、電圧値を6kVに設定し、10mmol/L Tricine、10mmol/L NaCl、10mmol/L酢酸ナトリウム、7mmol/L UREA、2.5mmol/L Putrescine、pH4.7から成るバッファーを用いて実施した。シアル酸付加数12〜22個のダルベポエチン組成物の総面積値に対する各シアル酸付加数のダルベポエチン組成物の面積値の割合(%)を測定した結果を表1に示す。
Figure 0006258536
表1に示すように、ダイズ加水分解物含有培地(Soyあり)ではダイズ加水分解物不含有培地(Soyなし)に比べてシアル酸付加数が18個〜22個のダルベポエチンの割合が増加した。培養14日目では、その割合は、シアル酸付加数が18個ダルベポエチンでは12.3%、シアル酸付加数が19個のダルベポエチンでは11.2%、シアル酸付加数が20個のダルベポエチンでは12.4%、シアル酸付加数が21個のダルベポエチンでは13.6%、シアル酸付加数が22個のダルベポエチンでは18.6%であり、特にシアル酸付加数が22個のダルベポエチンの割合が顕著に増加した。
その結果として、表1に示すように、ダイズ加水分解物含有培地では1分子当たりの平均シアル酸付加数は18.7個であった。また、シアル酸付加数12〜22個のダルベポエチン組成物の総生産量は、ダイズ加水分解物含有培地ではダイズ加水分解物不含有培地に比べて約1.7〜2.2倍に増加した。
以上の結果から、シアル酸付加数の多いダルベポエチン組成物を製造するための培地組成物としてダイズ加水分解物が有効であることが確認された。
[実施例2]培地中のダイズ加水分解物によるダルベポエチン分子からのシアル酸脱離阻害
実施例1と同様な方法で調製したダイズ加水分解物含有培地で培養した培養上清を8℃にて0〜72時間保管して安定性試験を行った。また、実施例1と同様な方法で調製したダイズ加水分解物含有培地で培養した培養上清を濃縮膜(Millipore社製、Amicon Ultra−4 30000MWCO)を用いて濃縮後にMilliQ水で置換してダイズ加水分解物除去液を調製し、同様に8℃にて0〜72時間保管した。さらに、調製したダイズ加水分解物除去液に公知のシアリダーゼの阻害剤である2−デオキシ−2,3−デヒドロ−N−アセチルノイラミン酸(NeuAc2en)を0.5mM添加し、同様に8℃にて0〜72時間保管した。
それぞれの保管後の試料を、等電点電気泳動法を用いて解析した結果、ダイズ加水分解物除去液では、経時的なシアル酸高付加数のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離が認められた(図3、レーン2〜5)。一方、ダイズ加水分解物含有培地で培養した培養上清(図3、レーン6〜9)およびダイズ加水分解物除去液にシアリダーゼの阻害剤であるNeuAc2enを添加して保管した場合には、シアル酸高付加数のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離は認められなかった(図3、レーン10〜13)。
以上の結果より、培地中のダイズ加水分解物がシアリダーゼによるシアル酸高付加数のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害することが示唆された。

Claims (16)

  1. 程1:ダイズ由来の蛋白質加水分解物を1〜5g/l添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を少なくとも10日間培養して培養液を得る工程、および
    工程2:工程1で得られた培養液からダルベポエチン組成物を回収する工程
    を含み、
    工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、ダルベポエチン組成物の製造方法。
  2. 程1:ダイズ由来の蛋白質加水分解物を1〜5g/l添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を少なくとも10日間培養して培養液を得る工程、および
    工程2:工程1で得られた培養液からダルベポエチン組成物を回収する工程を含み、
    工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、ダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離が阻害されたダルべポエチン組成物の製造方法
  3. 工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の55%以上が、ダルベポエチン1分子あたり19〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の44%以上が、ダルベポエチン1分子あたり20〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 工程1で得られた培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の18%以上が、ダルベポエチン1分子あたり22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 工程1で得られた培養液中のダルベポエチン組成物の総生産量がダイズ由来の蛋白質加水分解物非含有培地中で培養時と比較して高い、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. ダルベポエチン生産細胞が、宿主細胞にダルベポエチンをコードする遺伝子を含有するベクターが導入された形質転換細胞である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 宿主細胞が動物細胞である、請求項に記載の製造方法。
  9. 動物細胞が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、マウス黒色腫(NSO)細胞若しくはマウス骨髄腫(SP2/0)細胞、またはこれらの細胞に由来する細胞である、請求項に記載の製造方法。
  10. ダイズ由来の蛋白質加水分解物を添加する培地が完全合成培地である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. さらにダルベポエチン組成物を精製する精製工程を含む請求項1〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 精製工程が陰イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーまたはゲルろ過から選ばれる少なくとも1つである、請求項11に記載の製造方法。
  13. 得られるダルベポエチン組成物が、1分子あたり平均18個以上のシアル酸を含有するダルベポエチンである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法。
  14. ダイズ由来の蛋白質加水分解物を1〜5g/l添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を少なくとも10日間培養し、培養液中にダルベポエチン組成物を分泌させることを含み、該培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、ダルベポエチン生産細胞の培養方法。
  15. ダイズ由来の蛋白質加水分解物を1〜5g/l添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を少なくとも10日間培養し、培養中のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害することを含み、該培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、ダルベポエチン生産細胞の培養方法。
  16. ダイズ由来の蛋白質加水分解物を1〜5g/l添加した培地中にてダルベポエチン生産細胞を少なくとも10日間培養して培養液を得ることを含み、該培養液中のダルベポエチン1分子あたり12〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物の67%以上が、ダルベポエチン1分子あたり18〜22個のシアル酸を含有するダルベポエチン組成物である、培養液保存中のダルベポエチン分子からのシアル酸の脱離を阻害する方法。
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