JP6255961B2 - 複合圧電体、超音波探触子及び超音波画像診断装置 - Google Patents
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Description
前記圧電体のアスペクト比が下記式(1)〜(3)を満たして且つD/Hが0.39以上である、又は下記式(4)〜(6)を満たして且つW/Hが0.39以上であることを特徴とする複合圧電体。
0.5≦W/H≦0.65・・・(1)
D/H≦W/H・・・(2)
D/H≧(13W/H)/3−13/6・・・(3)
0.5≦D/H≦0.65・・・(4)
D/H≧W/H・・・(5)
W/H≧(13D/H)/3−13/6・・・(6)
但し、式中Hは前記圧電体の厚み、Wは厚み方向に垂直な1辺の長さ、Dは厚み方向及びWに垂直な1辺の長さを表す。
少なくとも前記圧電体及び前記重合体が露出する1面における前記圧電体及び前記重合体の表面粗さが0.2μm以下であることを特徴とする。
前記圧電体のグレインサイズが3μm以下であることを特徴とする。
バッキング層と、請求項1〜3の何れか一項に記載の複合圧電体と、音響整合層とをこの順に積層して構成したことを特徴とする。
前記複合圧電体は、前記圧電体の配列方向に沿って第1の分割溝により所定間隔で分割して複数の素子に分割されるとともに、前記各素子はそれぞれ前記第1の分割溝と平行で該第1の分割溝よりも浅い第2の分割溝により複数に分割されていることを特徴とする。
請求項4又は5に記載の超音波探触子と、
前記複合圧電体に対して電圧を印加するための送信信号を前記超音波探触子に送信する送信部と、
前記超音波探触子にて変換された電気信号を受信信号として受信する受信部と、
前記受信部によって受信した受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された超音波画像データに基づく超音波画像を表示する表示部と、
を備えたことを特徴とする。
本実施の形態では、特にグレインサイズが3μm以下の圧電材料が好適である。グレインサイズが3μm以下とすると、圧電材料の加工時においてグレインが離脱することにより生じる表面粗さを小さくすることができる。また、欠損する体積の増加を抑えることができるので、圧電性の消失を抑制でき、有効面積及び静電容量の損失が抑制され、高い圧電性を維持することができる。
また、有機圧電材料としては、東京センサ社製のPVDFフィルムやクレハ社製のポリ(ビニリデンフルオリド-co-トリフルオロエチレン)フィルム、試薬としてアルドリッチ社製のポリ(ビニリデンフルオリド-co-ヘキサフルオロプロピレン)等が挙げられる。
0.5≦W/H≦0.65・・・(7)
D/H≦W/H・・・(8)
D/H≧(13W/H)/3−13/6・・・(9)
0.5≦D/H≦0.65・・・(10)
D/H≧W/H・・・(11)
W/H≧(13D/H)/3−13/6・・・(12)
但し、式中Hは前記圧電体の厚み、Wは厚み方向に垂直な1辺の長さ、Dは厚み方向及びWに垂直な1辺の長さを表す。
例えば、アスペクト比が上述した条件を超える場合には、圧電体の厚み方向の共振以外に、面内での不要共振が発生する場合があり、所望の帯域内にスプリアスが生じ、帯域が狭くなり、感度が低下する。圧電体から出力される超音波にスプリアスが生じた場合と、本実施の形態のようにしてスプリアスの発生が抑制された場合の周波数スペクトルを図5に示す。図5中、スプリアスの発生が抑制されたときの周波数スペクトルを実線Pで示し、スプリアスが発生したときの周波数スペクトルを破線Qで示す。図5に示されるように、スプリアスが発生すると、帯域内の高周波部分が削られて帯域が狭くなり、また、感度も低下しているのがわかる。
また、圧電体のアスペクト比が上述した条件を下回ると、電気的インピーダンスが上昇し、診断装置本体4のシステム側との電気的整合が得られ難くなり、大きな信号出力を得ることが困難となる場合がある。また、出力する超音波の周波数によって圧電体の厚みが規定されるので、圧電体のアスペクト比が上述した条件を下回る場合には、所望の周波数を得ようとすると、圧電体をきわめて薄板化しなければならず、製品バラつきが生じる等、設計通りに加工することが困難となる場合がある。
VTOTAL=(ZA×VA+ZB×VB)/100・・・(13)
下記表1に示す通り、A〜Eに示す条件で加工し、実施例1〜6及び比較例1〜4の複合圧電体を作成した。
すなわち、汎用のセラミック圧電材A(10mm×60mm×1mm)に幅Bμm、深さ0.4mmの溝をピッチCμm間隔で長辺に沿って連続的に圧電体を形成し、これを洗浄した。このときの圧電体のアスペクト比(D/H、W/H)は下記表1に示す通りとなった。そして、加工した溝にエポキシ樹脂を充填し、室温から徐々に温度を上昇させて充填したエポキシ樹脂を完全に硬化させた。その後、エポキシ樹脂が充填されたセラミック圧電材の上下面を研削して両面にセラミック圧電材とエポキシ樹脂とを露出させて125μmの厚みとなるまで複合圧電材の上下面をさらに研削した。その後、基材フィルムに粒度3μmの人工ダイヤモンド砥粒が塗布された研磨フィルムを用いて複合圧電材の上下面をさらに研磨し、厚みを120μmとした。その後、この複合圧電材を4.6mm×42.5mmのサイズに切り出し、電極を形成して分極処理し、実施例1〜6及び比較例1〜4の複合圧電体をそれぞれ作製した。
まず、4層の音響整合材を積層して音響整合層を作製した。各層の音響整合材については、それぞれ、エポキシ樹脂とフェライト又はシリコーン樹脂微粉末の混錬硬化物により、下記の条件を満たすように作製した。すなわち、音響放射面側最表層である最上層の音響整合材は音響インピーダンスが2.0MRaylsで厚みが40μmとし、第2層目の音響整合材は音響インピーダンスが4.0MRaylsで厚みが40μmとし、第3層目の音響整合材は音響インピーダンスが6.0MRaylsで厚みが50μmとし、第4層目(最下層)の音響整合材は音響インピーダンスが11.0MRaylsで厚みが60μmとした。このようにして作成された各層の音響整合材を上述した順序で積層して、2.94MPaの加圧条件下においてエポキシ接着剤で加熱硬化により接着した後、4.6mm×42.5mmの大きさに成型して音響整合層とした。
上述のようにして作製された実施例1〜6及び比較例1〜4の超音波探触子の−6dB比帯域(BW6(%))について下記の条件によって評価した。測定系は、汎用のファンクションジェネレーター(Agilent社製33220A)、パワーアンプ(HP社製8447D)、及びオシロスコープ(Tektronix社製TPS5032)によって構築し、脱気した水中にSUSによって構成された反射板を設置した。そして、超音波探触子は、超音波探触子の焦点距離と反射板までの距離とが合い、且つ、超音波探触子の送受信感度が最も高くなる位置に固定した。そして、Vpp80[V]のバースト波駆動にて信号の送信を行い、送受信感度の比較を行った。その結果を表1に示す。なお、下記表1中の圧電材Aについて、C−84は富士セラミック社製であり、L−11、L−201F及びL−155NFはテイカ社製である。また、圧電材Aのグレインサイズについては、ブレードで切断加工した断面において、脱離したグレイン痕を20個抽出し、それらの大きさの平均値より算出した。
このように、圧電体のアスペクト比を本発明で規定する範囲に調整することで、厚み方向の共振以外に生じる面内での不要共振が抑制されて、所望の帯域内にスプリアスを発生させることなく広帯域で高感度特性を有する超音波を出力することができることがわかった。一方、圧電体のアスペクト比を本発明で規定する範囲外とすると、帯域の高周波部分が狭くなって狭帯域化することがわかった。
2 超音波探触子
12 送信部
13 受信部
15 画像処理部
16 表示部
21 超音波振動子
24 圧電層
Claims (6)
- アレイ状に所定間隔にて配列された複数の柱状の圧電体と、該圧電体の間に位置する非導電性の重合体とからなる複合圧電体において、
前記圧電体のアスペクト比が下記式(1)〜(3)を満たして且つD/Hが0.39以上である、又は下記式(4)〜(6)を満たして且つW/Hが0.39以上であることを特徴とする複合圧電体。
0.5≦W/H≦0.65・・・(1)
D/H≦W/H・・・(2)
D/H≧(13W/H)/3−13/6・・・(3)
0.5≦D/H≦0.65・・・(4)
D/H≧W/H・・・(5)
W/H≧(13D/H)/3−13/6・・・(6)
但し、式中Hは前記圧電体の厚み、Wは厚み方向に垂直な1辺の長さ、Dは厚み方向及びWに垂直な1辺の長さを表す。 - 少なくとも前記圧電体及び前記重合体が露出する1面における前記圧電体及び前記重合体の表面粗さが0.2μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合圧電体。
- 前記圧電体のグレインサイズが3μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合圧電体。
- バッキング層と、請求項1〜3の何れか一項に記載の複合圧電体と、音響整合層とをこの順に積層して構成したことを特徴とする超音波探触子。
- 前記複合圧電体は、前記圧電体の配列方向に沿って第1の分割溝により所定間隔で分割して複数の素子に分割されるとともに、前記各素子はそれぞれ前記第1の分割溝と平行で該第1の分割溝よりも浅い第2の分割溝により複数に分割されていることを特徴とする請求項4に記載の超音波探触子。
- 請求項4又は5に記載の超音波探触子と、
前記複合圧電体に対して電圧を印加するための送信信号を前記超音波探触子に送信する送信部と、
前記超音波探触子にて変換された電気信号を受信信号として受信する受信部と、
前記受信部によって受信した受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された超音波画像データに基づく超音波画像を表示する表示部と、
を備えたことを特徴とする超音波画像診断装置。
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JP2013254806A JP6255961B2 (ja) | 2013-12-10 | 2013-12-10 | 複合圧電体、超音波探触子及び超音波画像診断装置 |
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