JP6254514B2 - 電流印加装置、半導体素子の製造方法及び検査装置 - Google Patents

電流印加装置、半導体素子の製造方法及び検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子等の被印加物に電流を印加する電流印加装置に関する。また、本発明は、該電流印加装置を用いた半導体素子の製造方法及び検査装置に関する。
従来、半導体検査装置等の電流印加装置では、例えば各半導体素子に対応するソケット及び接触子を容易に着脱可能とするとともに、ソケット、接触子及び電極における相互の位置を高精度に管理する必要があった。相互の位置を高精度に管理するため、例えばステッピングモーター、エンコーダー、ポジションセンサー等による電気的制御手法の適用も考えられるが、明瞭な装置構成及び確実な動作を求める場合には、位置決めピンによる機械的手法を適用する方が優位である。そこで、例えば電極近傍に位置決めピンを配置する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−128187号公報
ところで、相互の位置を高精度に管理するためには、位置決めピンを電極の近傍に配置する必要がある。即ち、電極の近傍に位置決めピンを配置するスペースを確保する必要がある。これに対して上記特許文献1の装置では、電極を変形させることで位置決めピンを配置するスペースを確保している。
しかしながら、電極を異形状にした場合には、平行平板構造を構成することが困難になり、また、局所的な電流集中、即ち偏流が生じる。これにより、装置側における抵抗が増大し、測定精度が低下する。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、機械的な位置決め構造を有するとともに、電極において電流の偏流が発生することを抑制可能な電流印加装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、第1方向(例えば、後述の第1方向X)に垂直な電流供給面(例えば、後述の電流供給面5HI)を有し、前記第1方向における一方側に向かう電流を被印加物(例えば、後述の半導体素子15)に直接又は導電性部材(例えば、後述のコレクタプローブ12C)を介して間接的に前記電流供給面から供給する供給部(例えば、後述のコレクタ電極5Cl,5Cr)と、前記第1方向に垂直な電流排出面(例えば、後述の電流排出面5HE)を有し、前記第1方向における他方側に排出された電流を前記被印加物から直接又は導電性部材(例えば、後述のエミッタプローブ12E)を介して間接的に前記電流排出面により受ける排出部(例えば、後述のエミッタ電極5E)と、を備え、前記供給部は、前記第1方向の電流が前記第1方向に垂直な第2方向(例えば、後述の第2方向Y)において略均一となるように前記電流供給面から電流を供給し、前記排出部は、前記第2方向において略均一である前記第1方向の電流を前記電流排出面で受けることを特徴とする電流印加装置(例えば、後述の半導体検査装置100)を提供する。
本発明では、第1方向に垂直な電流供給面を有し且つ第1方向の一方側に向かう電流を被印加物に電流供給面から供給する供給部と、第1方向に垂直な電流排出面を有し且つ第1方向の他方側に排出された電流を被印加物から電流排出面により受ける排出部とを設ける。また、供給部を、第1方向の電流が第1方向に垂直な第2方向において略均一に電流供給面から電流を供給するように構成するとともに、排出部を、第2方向において略均一である第1方向の電流を電流排出面で受けるように構成する。
これにより、第2方向において均一な電流を被印加物に供給できるため、偏電流の発生を抑制できる。また、本発明の供給部と排出部を備える電極によれば、電流の入出力端子を、第2方向において電流供給面及び電流排出面から離隔した位置に配置できる。そのため、電極の近傍に位置決めピンを配置するスペースを十分確保でき、機械的な位置決め構造を有する電流印加装置が得られる。
前記供給部における前記第1方向に垂直な第2方向における電流の向きと、前記排出部における前記第2方向における電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向きとなるように構成されることが好ましい。
この発明では、供給部における第1方向に垂直な第2方向における電流の向きと、排出部における第2方向における電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向きとなるように構成する。これにより、電流の経路を略同一長とすることができるため、偏電流の発生を確実に抑制できる。
前記供給部は、供給位置(例えば、後述の供給位置CP)において該供給部の外部から電流が供給され、前記排出部は、排出位置(例えば、後述の排出位置EP)において該排出部の外部に電流を排出し、前記供給位置は、前記供給部の前記第2方向における一端側に位置し、前記排出位置は、前記排出部の前記第2方向における他端側に位置することが好ましい。
この発明では、供給部の第2方向における一端側から電流を供給するとともに、排出部の第2方向における他端側から電流を排出するように構成する。これにより、電流の経路をより確実に略同一長とすることができるため、偏電流の発生をより確実に抑制できる。
前記供給部又は前記排出部は、それぞれの内部において、前記第2方向における電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせる絶縁部(例えば、後述のスリット25S,35S)を有することが好ましい。
この発明では、供給部又は排出部を、それぞれの内部において、第2方向における電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせる絶縁部を含んで構成する。これにより、電流の経路をより確実に略同一長とすることができるため、偏電流の発生をより確実に抑制できる。
前記絶縁部には、絶縁体(例えば、後述の仕切り板28,38)が充填されることが好ましい。
この発明では、絶縁部に絶縁体を充填する。これにより、絶縁部に絶縁体が充填されることで機械的強度が増し、強固な構造を有する電流印加装置が得られる。
前記絶縁部は、前記第1方向に垂直な面方向(例えば、後述の水平面方向)に延びるように形成されることが好ましい。
この発明では、絶縁部を、第1方向に垂直な面方向に延びるように形成する。ここで、供給部及び排出部は、電流供給面及び電流排出面に垂直な第1方向に押圧されるところ、この発明によれば、絶縁部が押圧方向に対して垂直に配置されるため、より強固な構造を有する電流印加装置が得られる。
前記電流供給面と前記電流排出面とは、前記第1方向において、前記被印加物に対して同じ側に配置されることが好ましい。
この発明では、電流供給面と電流排出面を、第1方向において被印加物に対して同じ側に配置する。これにより、例えば、ロードセル等を含む押圧機構を、第1方向において被印加物の反対側に配置できる。そのため、例えばソケットの交換時等にロードセルの測定値を利用できる。
外部から電流が供給される供給位置において前記供給部に接続され、前記供給部に電流を供給する電流供給端子(例えば、後述のコレクタ端子6C)と、外部に電流を排出する排出位置において前記排出部に接続され、前記排出部からの電流を排出する電流排出端子(例えば、後述のエミッタ端子6E)と、を備え、前記電流供給端子と前記電流排出端子とは、互いに隣接して配置されることが好ましい。
この発明では、供給部に電流を供給する電流供給端子と、排出部からの電流を排出する電流排出端子とを、互いに隣接して配置する。これにより、電流の入出力端子が隣接して配置されることで、電流により生じる磁束を解消できる。
前記電流供給端子と前記電流排出端子とは、前記第2方向に延びるように配置されることが好ましい。
この発明では、電流供給端子と電流排出端子を、第2方向に延びるように配置する。これにより、被印加物としての半導体素子の押圧方向とは垂直な方向に入出力端子を配置できるため、電極の近傍に位置決めピンを配置するスペースをより確実に確保できる。
また、上記いずれかの発明の電流印加装置(例えば、後述の半導体検査装置100)を用いて、被印加物である半導体素子(例えば、後述の半導体素子15)に対して電流を印加する電流印加工程と、前記電流印加工程の結果に応じて前記半導体素子の良否を判定する判定工程と、を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法を提供する。
この発明では、上記いずれかの発明の電流印加装置を用いて、被印加物である半導体素子に対して電流を印加し、電流印加の結果に応じて半導体素子の良否を判定することで、半導体素子を製造する。これにより、半導体素子に電流を印加したときの性能を的確に判断でき、半導体素子を効率良く製造できる。
また、電流供給面(例えば、後述の電流供給面5HI,下面105Cb)を有し、電流を被印加物(例えば、後述の半導体素子15)に直接又は導電性部材(例えば、後述のコレクタプローブ12C,112C)を介して間接的に前記電流供給面から供給する供給部(例えば、後述のコレクタ電極5Cl,5Cr,105C)と、電流排出面(例えば、後述の電流排出面5HE,下面105Eb)を有し、電流を前記被印加物から直接又は導電性部材(例えば、後述のエミッタプローブ12E,112E)を介して間接的に前記電流排出面により受ける排出部(例えば、後述のエミッタ電極5E,105E)と、を有する電流印加装置(例えば、後述の半導体検査装置100,100B)を備える検査装置であって、前記被印加物と接触する接触体(例えば、後述の接触子14,108)と、前記接触体を複数装填して搬送する接触体搬送体(例えば、後述の接触子搬送体16,107)と、前記供給部の電流供給面及び前記排出部の電流排出面と接触するとともに、前記接触体を前記被印加物に押し付ける押圧ユニット(例えば、後述のソケット11,111)と、前記押圧ユニットを複数装填して搬送する押圧ユニット搬送体(例えば、後述のソケット搬送体13,110)と、前記複数の接触体のうち少なくとも1つと、前記複数の押圧ユニットのうち少なくとも1つと、前記被印加物とを、所定の位置に位置決めする位置決め機構(例えば、後述の位置決めピン4,1031)と、を備えることを特徴とする検査装置(例えば、後述の検査装置100A)を提供する。
従来の検査装置(例えば、特開2014−32172号公報)は、大電流を印加できるものの、被印加物に接触する接触体と、接触体を被印加物に押し付ける押圧ユニットは一体化されているため、消耗品であるこれら接触体と押圧ユニットを交換する際には全体を手作業で取り外す必要があり、作業が煩雑で相当な時間を要する。そのため、従来では、接触体と押圧ユニットとでは本来寿命が異なり交換時期が異なるにも関わらず同時に交換を行っているため、交換頻度が高くて効率が悪く、コストが嵩む。
これに対してこの発明では、被印加物と接触する接触体を複数装填して搬送する接触体搬送体を設けるとともに、別途、接触体を被印加物に押し付ける押圧ユニットを複数装填して搬送する押圧ユニット搬送体を設ける。また、接触体、押圧ユニット及び被印加物を所定の位置に位置決めする位置決め機構を設ける。
これにより、予備の接触体と予備の押圧ユニットとを、別体、即ち接触体搬送体と押圧ユニット搬送体とに分けて装填できる。そのため、交換時には、各搬送体を駆動させることで自動で予備を搬送できるとともに、位置決め機構により自動で位置決めできるため、接触体及び押圧ユニットの交換を容易にでき、メンテナンスを容易にできる。
また、被印加物に直接接触する接触体の方が押圧ユニットと比べて摩耗が激しく寿命が短い等、接触体と押圧ユニットとでは寿命が異なるところ、この発明によれば、それぞれの交換時期に合わせて個別に交換できるため、交換頻度を低減でき、コストを削減できる。
前記接触体搬送体は、前記接触体を前記被印加物の表面の傾斜に応じて傾動可能に支持する傾動支持機構(例えば、後述の半球体16a,107a)を備えることが好ましい。
この発明では、接触体搬送体は、接触体を被印加物の表面の傾斜に応じて傾動可能に支持する傾動支持機構を備える。これにより、被印加物の表面が傾斜していた場合であっても、接触体が傾動して被印加物の表面全体に均一に接触することができるため、均一に電流を印加でき、大電流の印加が可能となる。また、接触体を介して押圧力が局所的に作用して被印加物が破損するおそれを回避できる。
本発明によれば、機械的な位置決め構造を有するとともに、電極において電流の偏流が発生することを抑制可能な電流印加装置を提供できる。
半導体検査装置(電流印加装置)の一部を示す斜視図である。 半導体検査装置の一部を示す分解斜視図である。 半導体検査装置における接触子搬送体を示す斜視図である。 半導体検査装置におけるステージを示す斜視図である。 第1実施形態の電極を示す斜視図である。 第1実施形態の電極を示す分解斜視図である。 第1実施形態の電極における電流の経路を示す斜視図である。 第1実施形態の電極における電流の経路を示す断面図である。 第1実施形態の電極におけるスリットが形成されない場合の電流の経路を示す図である。 第2実施形態の電極及び電流の経路を示す斜視図である。 第3実施形態の電極を示す斜視図である。 第3実施形態の電極を示す分解斜視図である。 第3実施形態の電極における電流の経路を示す図である。 第4実施形態の電極を示す斜視図である。 第4実施形態の電極を示す分解斜視図である。 第4実施形態の電極における電流の経路を示す断面図である。 第5実施形態の電極を示す斜視図である。 第5実施形態の電極を示す分解斜視図である。 半導体検査装置の検査準備段階における第1状態を示す要部断面図である。 半導体検査装置の検査準備段階における第2状態を示す要部断面図である。 半導体検査装置の検査準備段階における第3状態を示す要部断面図である。 半導体検査装置の検査実行段階における第1状態を示す要部断面図である。 半導体検査装置の検査実行段階における第2状態を示す要部断面図である。 半導体検査装置の検査実行段階における第3状態を示す要部断面図である。 半導体素子の製造方法の手順を示すフローチャートである。 検査装置の斜視図である。 半導体検査装置のサブヘッドの分解斜視図である。 半導体検査装置のソケット及びソケット搬送体を説明するための斜視図である。 半導体検査装置の接触子及び接触子搬送体を説明するための斜視図である。 検査装置の要部断面図である。 検査装置における電気の流れを示す図である。 検査装置における電気の流れを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
[電流印加装置]
先ず、図1から図4を参照して、半導体検査装置100(電流印加装置)の構成について説明する。
図1は、半導体検査装置(電流印加装置)の一部を示す斜視図である。図2は、半導体検査装置の一部を示す分解斜視図である。図3は、半導体検査装置における接触子搬送体を示す斜視図である。図4は、半導体検査装置におけるステージを示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、半導体検査装置100(電流印加装置)は、ベースプレート1と、バルクヘッド2と、ヘッド3と、複数の位置決めピン4と、電極5と、端子6と、当て板8と、ロードセル9と、受圧壁10と、複数のソケット11と、ソケット搬送体13と、接触子14と、接触子搬送体16と、ステージ18と、を備える。半導体検査装置100は、半導体素子15(被印加物、半導体チップ)に電流を印加可能に構成される。
ここで、半導体素子15は、被検体であり、例えばIGBT、MOSFET、GTO等のいわゆるパワー半導体である。半導体素子15の上面は、大部分が表面電極で構成され、下面も、大部分が裏面電極で構成される。
ベースプレート1及びバルクヘッド2は、半導体検査装置100全体を支えるフレーム(図示せず)に固定された構造体であり、負荷に対する十分な強度を有する。
ヘッド3は、バルクヘッド2に固定された構造体の一部である。ヘッド3は、先端に設けられた複数のシリンダ部3aを有する。
複数のシリンダ部3aには、それぞれに対応する位置決めピン4が挿入される。複数のシリンダ部3aに挿入された位置決めピン4は、高精度に位置決めされた状態で矢印A方向に摺動する(図2参照)。
電極5は、入力側のコレクタ電極5Cと、出力側のエミッタ電極5Eとを有する。電極5の構成については、後段で詳述する。
電極5は、リニアガイドやクロスローラーガイド等のスライド機構(図示せず)により、シリンダ部3a近傍において、ヘッド3に対して摺動可能に懸架される(図2中の矢印B参照)。
端子6は、電極5に一体的に延設される。端子6は、コレクタ端子6Cと、エミッタ端子6Eとを有する。
コレクタ端子6Cは、コレクタ電極5C(供給部)に供給位置CPにおいて接続される(例えば、図6A参照)。エミッタ端子6Eは、エミッタ電極5E(排出部)に排出位置EPにおいて接続される(例えば、図6A参照)。
電極5及び端子6は、いずれも絶縁のためのポリイミドフィルム7を介して互いに密着した平行平板を構成しながら電源部及び測定部(いずれも図示せず)に接続されている。
また、端子6は、途中にたわみ銅線あるいは可とう銅箔等の柔軟性を有する導体(図示せず)を配して、ヘッド3に対する摺動性を阻害しないように構成される。
当て板8は、上面がロードセル9の下部と、下面がコレクタ電極5C及びエミッタ電極5Eの上部と当接される。当て板8は、下方からの押圧力(図2中の矢印C参照)を、ロードセル9に伝達する。当て板8は、高強度な絶縁体、例えばセラミック等の材料より形成することが好ましい。
受圧壁10は、前記フレームに固定された構造体の一部である。受圧壁10は、垂直方向下側においてロードセル9の上部と接している。
ロードセル9は、垂直方向下側に配置される当て板8と、垂直方向上側に配置される受圧壁10との間に配置される。ロードセル9は、圧力を測定する。
ロードセル9は、電極5及び当て板8とともに、前述のスライド機構に懸架された摺動体である。そして、受圧壁10は固定端となっている。そのため、押圧力の全てはロードセル9に蓄積されるので、ロードセル9は、押圧力の値を直接計測することが可能となっている。
ソケット11は、筐体11aと、複数のプローブ12とを有するモジュールである。
筐体11aは、複数のプローブ12を収容可能に構成される。
複数のプローブ12は、両端が伸縮可能に構成される。複数のプローブ12それぞれは、垂直方向に沿って配置される。複数のプローブ12それぞれは、両端が筐体11aから垂直方向に突出して配置される。複数のプローブ12それぞれの上端部は、電極5に当接される。下端部は接触子14に当接される。
複数のプローブ12は、コレクタ電極5Cに当接される複数のコレクタプローブ12Cと、エミッタ電極5Eに当接される複数のエミッタプローブ12Eとを有する。これらプローブとしては、微細で配列本数の拡大に有利なマイクロスプリングプローブ(例えば、径φ=0.5mm、長さL=10mm)が好ましく用いられる。
ソケット11は、コレクタプローブ12C及びエミッタプローブ12Eを一つの筐体11aに互いに近接して収容配置させている。
ソケット搬送体13は、複数のソケット11(本実施形態では4個)を着脱可能に搭載する。
ソケット搬送体13は、精密に形成された複数の穴部13aを有する。複数の穴部13aそれぞれは、各ソケット11毎に形成され、他の構成要素との位置を高精度に維持できるよう構成される。ソケット搬送体13は、ソケット11の基準面との位置決め構造や、ノックピン等により、ソケット11との位置関係を高精度に維持可能に構成される。
ソケット搬送体13は、中心軸13bにより、ベースプレート1に回転可能に連結される(図2中の矢印D参照)。
ソケット搬送体13は、半導体検査の状況に応じて、任意のソケット11を変更可能に構成される。ソケット搬送体13は、所望のソケット11を電極5における下方に搬送する。
ソケット搬送体13は、ベースプレート1に対して垂直方向(上下方向)にも可動するようになっている(図2中の矢印E参照)。ソケット搬送体13は、電極5とプローブ12との当接/離間を行うため、上昇及び下降可能に構成される。
ソケット搬送体13は、通常、上昇して電極5とプローブ12とを当接させているが、ソケットの入れ替え搬送時には当該ソケット搬送体13の回動動作に支障をきたさないよう下降する。
また、ソケット搬送体13は、上述の複数の位置決めピン4が挿入される複数の位置決め穴13cを有する。
複数の位置決めピン4が複数の位置決め穴13cに挿入されることで、互いに当接するとともに、電気回路の一部を構成する電極5とプローブ12の互いの位置は、厳密に管理される。
接触子14は、平板状の導体物である。接触子14は、例えば、平板状の金属部材である。接触子14は、例えば、ニッケルにより構成される。
接触子14は、半導体素子15(被印加体)よりも大きく、略長方形状であって、短手方向の辺が外側に突出する凸状の曲線形状である。
接触子14は、長手方向の両端側に形成される位置決め穴14aを有する。位置決め穴14aには、後述する半球体16aが挿入される。位置決め穴14aに半球体16aが挿入されることで、接触子14は、後述する接触子搬送体16に位置決めされる。接触子14は、電気鋳造後にプレス等により打ち抜き形成するか、電気鋳造において形成することができる。
接触子14は、垂直方向上側の面がプローブ12に接触され、垂直方向下側の面が半導体素子15に当接するように配置される。
接触子14は、半導体素子15に当接する面側に形成される複数の突起(図示せず)を有する。当該複数の突起は、半導体素子15の所望の部位に所定量の試験電流を印加できるように極めて高精度に配列される。
接触子14は、半導体素子15が不良であり、試験電流印加中に不良箇所において断線を引き起こした場合でも、当該接触子14が犠牲となって、これより下流に位置するプローブ12、電極5等の回路部材を断線時の衝撃から保護する。接触子14は、極めて高精度な突起を有するにもかかわらず消耗品という扱いになるが、例えば電気鋳造法等を用いれば、安価にしてこれを得ることができる。
図2及び図3に示すように、接触子搬送体16は、複数の接触子14(本実施形態では3個)を着脱可能に搭載する。
接触子搬送体16は、精密に形成された位置決め用の半球体16aを有する。半球体16aは、切削加工により造形することができ、また、金属球等を半埋設して形成することもできる。
半球体16aは、接触子14における位置決め穴14aに挿通する。半球体16aに位置決め穴14aが挿通した状態において、接触子搬送体16と接触子14とは、互いの位置関係を高精度に維持される。
接触子搬送体16は、互いに平行に配置される一対の搬送軸17により、摺動移動可能に配置される。接触子搬送体16は、ベースプレート1に摺動移動可能に連結される(図3中の矢印F参照)。接触子搬送体16は、半導体検査の状況に応じて、任意の接触子14を選択的に使用できるようソケット11の直下に入れ替え搬送する。
また、接触子搬送体16は、上述の複数の位置決めピン4が挿入される複数の位置決め穴16bを有する。
複数の位置決めピン4が複数の位置決め穴16bに挿入されることで、互いに当接するとともに電気回路の一部を構成するプローブ12と接触子14との互いの位置は、厳密に管理される。なお、接触子14とプローブ12は、通常は当接しておらず、所定のクリアランスを保っている。これについては、後段で詳述する。
図4に示すように、ステージ18は、垂直方向上側面に形成される主面18aと、主面18aの周囲に配置される余白部18bと、主面18aの外縁(本実施形態において角部)に形成される吸引穴18Cと、を有する。また、ステージ18は、導電部材により構成される。
主面18aは、半導体素子15を搭載可能な領域である。主面18aには、例えば、外部のハンドラー(図示せず)により半導体素子15が搭載される。ステージ18は、主面18aに半導体素子15を搭載した状態で、駆動機構(図示せず)により水平方向及び垂直方向(上下方向)に移動可能に構成される(図4中の矢印G参照)。主面18aに半導体素子15が搭載されたステージ18は、半導体素子15が接触子14の直下に位置するように水平方向に移動するとともに、半導体素子15を接触子14に当接/離間させるように垂直方向に移動可能に構成される。
余白部18bは、コレクタプローブ12Cに当接される領域である。主面18aに半導体素子15が搭載された状態において余白部18bにコレクタプローブ12Cが当接されることで、電気回路が構成される。
つまり、電源部(図示せず)からの電流は、コレクタ端子6C、コレクタ電極5C、コレクタプローブ12Cを経て余白部18bに至る。そして、電流は、半導体素子15の下面から上面へ抜け、接触子14、エミッタプローブ12E、エミッタ電極5E、エミッタ端子6Eへと流れる。なお、各実施形態の電極における電流の経路については、後段で詳述する。
吸引穴18Cは、真空ポンプ(図示せず)に接続され、半導体素子15を主面18aに吸着させる。これにより、半導体素子15がステージ18の移動時におけるずれが防止される。
ここで、主面18aは、ヒーター(図示せず)により昇温可能に構成される。本実施形態における半導体検査装置100は、高温時における半導体素子15の挙動を模擬できるよう構成される。半導体素子15は、実使用時において、自己発熱で高温になる。そして、半導体素子15は、一搬的に高温時において最も性能が低下する。半導体素子15は、高温時において不具合が顕在化し、故障する場合がある。半導体素子15の検査は、半導体素子15にとって最も厳しい昇温条件でなされることが品質管理面から好ましい。
続けて、図5Aから図10Dにより、各実施形態の電極について説明する。
先ず、図5A〜図6Cを参照して、第1実施形態の電極について説明する。図5Aは、第1実施形態の電極を示す斜視図である。図5Bは、第1実施形態の電極を示す分解斜視図である。図6Aは、第1実施形態の電極における電流の経路を示す斜視図である。図6Bは、第1実施形態の電極における電流の経路を示す断面図である。図6Cは、第1実施形態の電極におけるスリットが形成されない場合の電流の経路を示す図である。
図5A及び図5Bに示すように、電極5は、導電体のブロック部材により構成される。電極5は、コレクタ電極5Cl及びコレクタ電極5Crと、エミッタ電極5Eと、を有する。コレクタ電極5Cl、コレクタ電極5Cr及びエミッタ電極5Eそれぞれは、導電体のブロック部材により構成される。
コレクタ電極5Cl、コレクタ電極5Cr及びエミッタ電極5Eは、隣接して配置される。コレクタ電極5Cl、コレクタ電極5Cr及びエミッタ電極5Eは、水平方向に並んで配置される。
電極5は、水平方向において中央に配置されるエミッタ電極5Eと、エミッタ電極5Eを挟むようにエミッタ電極5Eの両側に配置されたコレクタ電極5Cl及びコレクタ電極5Crと、を有する。
コレクタ電極5Clは、電流供給面5Hlを有する。
電流供給面5Hlは、垂直方向(第1方向X)に垂直な面である。電流供給面5Hlは、半導体素子15に(直接又は)コレクタプローブ12C(導電性部材)を介して間接的に、垂直方向における下側に向かう電流を供給する。即ち、コレクタ電極5Clは、半導体素子15に(直接又は)コレクタプローブ12C(導電性部材)を介して間接的に電流供給面5Hlから垂直方向における下側に向かう電流を供給する。
同様に、コレクタ電極5Crは、電流供給面5Hrを有する。
電流供給面5Hrは、垂直方向(第1方向X)に垂直な面である。電流供給面5Hrは、半導体素子15に(直接又は)コレクタプローブ12C(導電性部材)を介して間接的に、垂直方向における下側に向かう電流を供給する。即ち、コレクタ電極5Crは、半導体素子15に(直接又は)コレクタプローブ12C(導電性部材)を介して間接的に電流供給面5Hlから垂直方向における下側に向かう電流を供給する。
また、エミッタ電極5Eは、電流排出面5HEを有する。
電流排出面5HEは、垂直方向(第1方向X)に垂直な面である。電流排出面5HEは、半導体素子15から(直接又は)エミッタプローブ12E(導電性部材)を介して間接的に、垂直方向における上側に向かう電流を受ける。即ち、エミッタ電極5Eは、半導体素子15に(直接又は)エミッタプローブ12E(導電性部材)を介して間接的に電流排出面5HEから垂直方向における上側に向かう電流を受ける。
上述の通り、電流供給面5Hl、5Hr及び電流排出面5HEは、垂直方向(第1方向X)において、半導体素子15に対して同じ側(上側)に配置される。これにより、本実施形態において、押圧機構を垂直方向における電極5の一方側に集中して配置することができる。
また、電流供給面5Hl、5Hr及び電流排出面5HEは、水平方向に並んで配置される。電流供給面5Hl、5Hr及び電流排出面5HEは、同一平面を形成するように並んで配置される。
端子6は、コレクタ端子6Cl、6Crと、エミッタ端子6El、6Erと、を有する。ここで、エミッタ端子6Eは、エミッタ端子6El、6Erに2分割されているが、これはコレクタ端子6Cがコレクタ端子6Cl、6Crの2系統であることに同期させるためである。
コレクタ端子6Cl、6Crそれぞれは、コレクタ電極5Cl、5Crに接続される。コレクタ端子6Cl、6Crそれぞれは、コレクタ電極5Cl、5Crの水平方向(第2方向Y)における一方側(図5Aにおける左下側)に接続される。
詳細には、コレクタ端子6Cl、6Crそれぞれは、供給位置CPにおいてコレクタ電極5Cl、5Crに接続される。
コレクタ端子6Cl、6Crは、スリット5Sl、5Srにより、コレクタ電極5Cl、5Crとコレクタ電極5Cl、5Crに平行に、水平方向(第2方向Y)において一端から他端側に延びるように配置される。コレクタ端子6Cl、6Crは、コレクタ電極5Cl、5Crにスリット5Sl、5Srが形成されることで、コレクタ電極5Cl、5Crの一部がコレクタ端子6Cl、6Crとして機能するように形成される。スリット5Sl、5Srは、ワイヤカットや放電加工な等により形成可能である。これにより、供給位置CPは、水平方向(第2方向Y)において、排出位置EPと反対側に配置される。
コレクタ端子6Cl、6Crそれぞれは、供給位置CPにおいてコレクタ電極5Cl、5Crに電流を供給する。言い換えると、コレクタ電極5Cl、5Crは、供給位置CPにおいて該コレクタ電極5Cl、5Crの外部から電流が供給される。
エミッタ端子6El、6Erそれぞれは、エミッタ電極5Eに接続される。エミッタ端子6El、6Erそれぞれは、エミッタ電極5Eの水平方向(第2方向Y)における他方側(図5Aにおける右上側)に接続される。
詳細には、エミッタ端子6El、6Erそれぞれは、排出位置EPにおいてエミッタ電極5El、5Erに接続される。エミッタ端子6El、6Erそれぞれは、排出位置EPにおいてエミッタ電極5El、5Erからの電流を排出する。言い換えると、エミッタ電極5El、5Erは、排出位置EPにおいて該エミッタ電極5El、5Erの外部に電流を排出する。
ここで、供給位置CPは、コレクタ電極5Cl、5Crの水平方向(第2方向Y)における一端側に位置し、排出位置EPは、エミッタ電極5Eの水平方向(第2方向Y)における他端側に位置する。
コレクタ端子6Cl、6Cr及びエミッタ端子6El、6Erは、一体的に、水平方向(第2方向Y)における一端側に集中して配置されている。コレクタ端子6Cl、6Cr及びエミッタ端子6El、6Erは、水平方向(第2方向Y)に延びるように配置される。
これにより、端子6は、半導体素子15が押圧される方向(垂直方向)とは異なる方向に延びるように配置されるので、半導体検査装置100は、押圧機構の構造を簡易化できる。
また、電極5の水平方向における周囲は、端子6を除いて障害物が無く、位置決めピン4を近接して配置することが可能となる。
また、電極5の垂直方向上側には他の構造物が無いため、ロードセル9及び受圧壁10等を配置することができる。
また、コレクタ端子6Cl、6Cr及びエミッタ端子6El、6Erは、いずれも板状である。コレクタ端子6Cl、6Cr及びエミッタ端子6El、6Erは、十分な幅があって、容量を満足しつつ、平行平板を構成して外部へ延設される。コレクタ端子6Cl、6Cr及びエミッタ端子6El、6Erは、互いに隣接して配置される。これにより、発生する磁束をキャンセルできる。
図6A〜図6Cにより、電極5における電流の経路Rについて説明する。
図6A及び図6Bに示すように、電流は、コレクタ端子6C、コレクタ電極5C、コレクタプローブ12Cを経て余白部18bに至る。そして、電流は、半導体素子15の下面から上面へ抜け、接触子14、エミッタプローブ12E、エミッタ電極5E、エミッタ端子6Eへと流れる。
ここで、図6Cに示すように、スリット5Sl、5Srが形成されず、コレクタ端子6Cl、6Crが第2方向Yにおいてエミッタ端子6El、6Erと同じY2側においてコレクタ電極5Cl、5Crに接続された場合、電流は最も抵抗の少ない経路、即ち最も短い経路である経路R1aに集中する。つまり、偏電流が発生する。
これに対し、本実施形態において、供給位置CPは、第2方向Yにおいて排出位置EPと反対側に配置される。詳細には、本実施形態において、スリット5Slが形成されることで、コレクタ端子6Clの端部がコレクタ電極5Clにおける第2方向YのY1側に位置される。
これにより、電流の経路Rにおいて、コレクタ電極5Clにおける第2方向における電流の向きと、エミッタ電極5Eにおける第2方向における電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向き(Y2側に向かう)となる。
その結果、電流の経路Rにおいて、経路R1からR5のいずれの経路の長さも略同一になる。これにより、コレクタ電極5Clは、第1方向Xの電流が第2方向Yにおいて略均一となるよう、電流供給面5Hlから電流を供給する。そして、エミッタ電極5Eは、第2方向Yにおいて略均一である第1方向Xの電流を電流排出面5HEで受ける。
つまり、本実施形態の電極5は、電流の経路を略同一長とすることで、偏電流の発生を抑制可能に構成される。よって、本実施形態の電極5を有する半導体検査装置は、半導体素子15に均一な試験電流を印加することが可能である。
続けて、図7により、第2実施形態の電極について説明する。図7は、第2実施形態の電極及び電流の経路を示す斜視図である。
図7に示すように、電極25において、エミッタ電極25Eは、水平方向に延びるスリット25Sを有する。ここで、電極25は、スリットがコレクタ電極に形成されておらず、エミッタ電極側に水平方向に延びるように形成されている他、第1実施形態の電極5と同様の構成である。第1実施形態と同様の構成や作用効果については、説明を省略する。
上述の通り、エミッタ電極25Eは、水平方向に延びるスリット25Sを有する。
本実施形態において、スリット25Sには、絶縁体が挿入(充填)される。スリット25Sには、仕切り板28が挿入される。仕切り板28は、例えば、強度と絶縁性とを兼ね備えるセラミック製の部材である。スリット25Sに仕切り板28が挿入されることで、電極25は、構造が強固になる。特に、スリット25Sは、第1方向X(垂直方向)に垂直な水平面方向に延びるように形成され、該スリット25Sに強固なシート状部材が挿入されているので、電極25(スリット25S)は、押圧方向に対して強い構造となっている。
続けて、図7により、電流の経路について説明する。
図7に示すように、本実施形態において、供給位置CPは、第2方向Yにおいて排出位置EPと同じ側(Y2側)に配置される。
ここで、上述の通り、エミッタ電極25Eは、スリット25Sを有する。スリット25Sは、エミッタ電極25Eにおいて、第2方向Yにおける電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせる。言い換えると、エミッタ電極25Eは、該エミッタ電極25Eの内部において、第2方向Yにおける電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせるスリット25S(絶縁部)を有する。
つまり、エミッタ電極25Eにおける底面(電流排出面)を通る第1方向XのX2側を向く電流は、スリット25S(絶縁部)に沿って第2方向YのY1側に導かれ、スリット25SのY1側の端部において第2方向YのY2側を向くように方向を変え、電流の排出位置EPに向かう。
これにより、電流の経路R20において、コレクタ電極25Cにおける第2方向Yにおける電流の向きと、エミッタ電極25Eにおける第2方向Yにおける電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向き(Y1側に向かう)となる。
その結果、電流の経路R20において、経路R21、R22のいずれの経路の長さも略同一になる。これにより、上述と同様、本実施形態の電極25は、電流の経路を略同一長とすることで、偏電流の発生を抑制可能に構成される。よって、本実施形態の電極25を有する半導体検査装置は、半導体素子15に均一な試験電流を印加することが可能である。
その他、本実施形態は、第1実施形態に比べて、コレクタ端子の長さを短くできるという利点もある。
続けて、図8A〜図8Cにより、第3実施形態の電極について説明する。図8Aは、第3実施形態の電極を示す斜視図である。図8Bは、第3実施形態の電極を示す分解斜視図である。図8Cは、第3実施形態の電極における電流の経路を示す斜視図である。
図8A及び図8Bに示すように、本実施形態において、電極35と端子36とは、別体として構成される。
端子36は、導電性の薄板より構成されるコレクタ端子36Cと、エミッタ端子36Eとを有する。
コレクタ端子36C及びエミッタ端子36Eそれぞれは、電極35に設けられたねじ穴部35tにボルト31により結合される。
また、端子36は、ポリイミドフィルム37によって絶縁を確保しながらも平行平板構造を構成するとともに、外部へ引出されている。
前述の通り、電極35はヘッドに対して摺動可能に保つ必要があるが、本実施形態における端子36が薄板状で柔軟性に富むため、たわみ銅線等の他の柔軟手段を設ける必要が無い。本実施形態の端子36を採用することで、他の構成要素を含む全体の設計自由度も高くなる。そのため、端子36における平行平板構造を崩すことなく、電極35の直上にロードセル9を配置するための空間を設けることも容易である。
コレクタ電極35Cは、水平方向に延びるスリット35Sを有する。本実施形態において、スリット35Sには、絶縁体である仕切り板38が挿入される。仕切り板28は、例えば、強度と絶縁性とを兼ね備えるセラミック製の部材である。スリット35Sに仕切り板38が挿入されることで、電極35は、構造が強固になる。特に、スリット35Sは、第1方向X(垂直方向)に垂直な水平面方向に延びるように形成され、該スリット35Sに強固なシート状部材が挿入されているので、電極35(スリット35S)は、押圧方向に対して強い構造となっている。
続けて、図8Cにより、電流の経路について説明する。
図8Cに示すように、本実施形態において、供給位置CPは、第2方向Yにおいて排出位置EPと同じ側(Y2側)に配置される。
ここで、上述の通り、コレクタ電極35Cは、スリット35Sを有する。スリット35Sは、コレクタ電極35Cにおいて、第2方向Yにおける電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせる。言い換えると、コレクタ電極35Cは、該コレクタ電極35Cの内部において、第2方向Yにおける電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせるスリット35S(絶縁部)を有する。
つまり、コレクタ電極35Cにおける第1方向XのX1側を向く電流は、スリット35S(絶縁部)に沿って第2方向YのY2側に導かれ、スリット35SのY2側の端部において第2方向YのY1側を向くように方向を変える。
これにより、電流の経路R30において、コレクタ電極35Cにおける第2方向Yにおける電流の向きと、エミッタ電極35Eにおける第2方向Yにおける電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向き(Y1側に向かう)となる。
その結果、電流の経路R30において、経路R31、R32のいずれの経路の長さも略同一になる。これにより、上述と同様、本実施形態の電極35は、電流の経路を略同一長とすることで、偏電流の発生を抑制可能に構成される。よって、本実施形態の電極35を有する半導体検査装置は、半導体素子15に均一な試験電流を印加することが可能である。
続けて、図9A〜図9Cにより、第4実施形態の電極について説明する。図9Aは、第4実施形態の電極を示す斜視図である。図9Bは、第4実施形態の電極を示す分解斜視図である。図9Cは、第4実施形態の電極における電流の経路を示す断面図である。
図9A及び図9Bに示すように、端子46は、コレクタ端子46Cと、エミッタ端子66Eとを有する。
コレクタ端子46Cは、本実施形態おいては、端子46の内側に配置される。コレクタ端子46Cは、後述するコレクタ電極45Cにおける第2方向YのY2側に接続される。
エミッタ端子46Eは、本実施形態においては、端子46の外側に配置される。エミッタ端子46Eは、コレクタ端子46Cの外周を囲むように配置され、後述するエミッタ電極45Eにおける第2方向YのY1側に接続される。
続けて、図9Cにより、電流の経路について説明する。
図9Cに示すように、本実施形態において、供給位置CPは、第2方向Yにおいて排出位置EPと反対側に配置される。
これにより、電流の経路R40において、コレクタ電極45Cにおける第2方向Yにおける電流の向きと、エミッタ電極45Eにおける第2方向Yにおける電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向き(Y1側に向かう)となる。
その結果、電流の経路R40において、経路R41、R42、R43のいずれの経路の長さも略同一になる。これにより、上述と同様、本実施形態の電極45は、電流の経路を略同一長とすることで、偏電流の発生を抑制可能に構成される。よって、本実施形態の電極45を有する半導体検査装置は、半導体素子15に均一な試験電流を印加することが可能である。本実施形態によれば、スリットを設けることなく試験電流の偏電流を抑制できる。
続けて、図10A〜図10Dにより、第5実施形態の電極について説明する。図10Aは、第5実施形態の電極を示す斜視図である。図10Bは、第5実施形態の電極を示す分解斜視図である。
図10A及び図10Bに示すように、本実施形態において、電極55と端子56とは、別体として構成される。
端子36は、導電性の薄板より構成されるコレクタ端子36Cと、エミッタ端子36Eとを有する。
コレクタ端子36C及びエミッタ端子36Eそれぞれは、コレクタ電極55C及びエミッタ電極55Eに溶着結合やボルト結合される。
また、端子56は、ポリイミドフィルム37によって絶縁を確保しながらも平行平板構造を構成するとともに、外部へ引出されている。
前述の通り、電極35はヘッドに対して摺動可能に保つ必要があるが、本実施形態における端子56が薄板状で柔軟性に富むため、たわみ銅線等の他の柔軟手段を設ける必要が無い。本実施形態の端子56を採用することで、他の構成要素を含む全体の設計自由度も高くなる。
続けて、電流の経路について説明する。
本実施形態において、供給位置CPは、コレクタ電極55Cにおける第1方向X及び第2方向Yに直交する第3方向Zの外側に配置されるとともに、第2方向Yにおいて長くなるよう構成される。これにより、第2方向Yにおいて、電流供給面から第1方向XのX1側に流れる電流の偏電流が抑制される。
また、排出位置EPは、エミッタ電極55Eにおける第2方向Yの外側に配置される。これにより、第2方向Yにおいて、電極55の中心領域に電流が集中することを抑制できる。これにより、第2方向Yにおいて、電流供給面から第1方向XのX1側に流れる電流の偏電流が抑制される。
その結果、電流の経路の長さは、略同一になる。これにより、上述と同様、本実施形態の電極55は、電流の経路を略同一長とすることで、偏電流の発生を抑制可能に構成される。よって、本実施形態の電極55を有する半導体検査装置は、半導体素子15に均一な試験電流を印加することが可能である。
次に、図11A〜図11Cにより、半導体検査装置100の検査準備段階における各状態について説明する。図11Aは半導体検査装置の検査準備段階における第1状態を示す要部断面図である。図11Bは、半導体検査装置の検査準備段階における第2状態を示す要部断面図である。図11Cは、半導体検査装置の検査準備段階における第3状態を示す要部断面図である。
図11Aに示すように、半導体検査装置100が第1状態である場合、位置決めピン4は、接触子搬送体16の位置決め穴16b及びソケット搬送体13の位置決め穴13cに挿入されていない。また、ソケット搬送体13は降下している。そして、プローブ12は電極5から離間している。
半導体検査装置100が第1状態である場合、ソケット搬送体13は、自由回動可能な状態である。つまり、ソケット搬送体13は、任意のソケットを電極5の直下へ搬送することができる状態である。
図11Bに示すように、半導体検査装置100が第2状態である場合、位置決めピン4は、ソケット搬送体13の位置決め穴13Cに挿入されている。また、ソケット搬送体13は、第1状態における位置よりも垂直方向(第1方向)に上昇している。そして、プローブ12は、電極5に当接している。
半導体検査装置100が第2状態である場合、ソケット搬送体13は、電極5の直下に任意のソケット11を正しい位置で固定する。さらに、ソケット搬送体13は、プローブ12と電極5との間の電気的導通を保障している。
ここで、半導体検査装置100が第2状態である場合、接触子搬送体16は、自由摺動可能な状態にあり、任意の接触子14をソケット11の直下へ搬送することができる。
図11Cに示すように、半導体検査装置100が第3状態である場合、位置決めピン4は、接触子搬送体16の位置決め穴16bに挿入されている。
半導体検査装置100が第3状態である場合、半導体検査装置100は、ソケット11の直下に任意の接触子14を正しい位置で保持している。この状態において、半導体検査装置100は、半導体検査の準備が整っている。
続けて、図12A〜図12Cにより、半導体検査装置の検査実行段階における各状態について説明する。図12Aは、半導体検査装置の検査実行段階における第1状態を示す要部断面図である。図12Bは、半導体検査装置の検査実行段階における第2状態を示す要部断面図である。図12Cは、半導体検査装置の検査実行段階における第3状態を示す要部断面図である。
図12Aに示すように、半導体検査装置100が第1状態である場合、半導体素子15を搭載したステージ18は、接触子14の直下に移動している。半導体素子15と接触子14との当接位置は、接触子14に形成された突起(前述)のレイアウトに支配され、厳密な位置合わせが必要である。
そのため、ステージ18の駆動機構は、ステージ18上に搭載された半導体素子15の位置を認識するカメラ(不図示)からの画像情報に基づいて高精度に制御される。
接触子14の位置は、前述した通り常に所定の位置に高精度で保持されるが、半導体素子15の搭載位置精度はそれに比して劣っている。そのため、半導体素子15が搭載されたステージ18の移動距離は、半導体素子15の搭載位置に応じて毎回調整する必要がある。
ここで、半導体素子15の搭載位置精度を高精度に管理することも考えられる。しかし、そのためには、ハンドラー(前述)における動作をさらに精密な動作に変更することが必要であるが、半導体素子15の搭載に要する時間が拡大するという課題が生じる。
図12Bに示すように、半導体検査装置100が第2状態である場合、ステージ18は上昇し、素子15が接触子14と接している。接触子14は、接触子搬送体16から離間しはじめている。
ここで、半導体素子15は、必ずしも表裏面が完全に平行になっているとは限らず、通常、多少変形している場合が多い。したがって、半導体素子15の表裏を面で押圧する場合、いずれか一方の面を押圧する部材は自由傾動可能である必要がある。これを無視すると、全面を当接させることはできず、押圧力が局所的に作用して、半導体素子15が破損する場合もある。
これに対し、本実施形態において、接触子14は、位置決め穴14aに半球体16aが挿入された状態で位置決めされている。
つまり、位置決め穴14aが半球体16aに挿入されるので、接触子14は、位置決めされた状態において、垂直方向上側へ力が加えられると容易に移動可能である。また、接触子14は、位置決め穴14aが半球体16aから完全に離間していない状態においても、水平方向に対して傾いた姿勢に傾動可能である。
よって、本実施形態において、接触子14は、垂直方向上側に移動されることで自由傾動可能となり、半導体素子15の変形形状に対応して全面で当接可能となる。
ここで、位置決め穴14aに陥入するものが、例えば円柱状のノックピンであった場合、接触子はノックピンの軸線方向に摺動可能となるも、傾動することはできない。仮に、傾動を可能にするため、位置決め穴よりも十分小径なノックピンを用いると、接触子の帰還位置が検査毎に大きくずれるということになる。これに対応するため、接触子の位置を認識するカメラを新たに追加して、前記半導体素子15の位置のカメラと協調制御する方法も考えられるが、価格上昇及び装置の煩雑化は避けられない。この点において、半球体による接触子の保持方法は有利であるとともに、接触子を接触子搬送体に搭載する際にも挿入しやすく好都合である。
図12Cに示すように、半導体検査装置100が第3状態である場合、接触子14は、複数のプローブ12と接している。この状態において、複数のプローブ12は、押圧されて収縮している。複数のプローブ12それぞれは、伸縮可能なばね機構を有している。そのため、素子15の変形部分に対応して接触子14が水平方向に傾斜した姿勢となっていても、電極5と半導体素子15との電気的導通は保障される。
この状態における押圧力は、受圧壁10が受ける下方からの押圧力である。押圧力の値は、ロードセル9により測定される。
ロードセル9により測定された押圧力の値は、ステージ18の昇降動作の制御に利用される。
例えば、ステージ18の駆動機構は、ロードセル9により測定された押圧力の値が、半導体素子15の種類や寸法、接触子14の突起数等により予め算出されている値に達した場合、ステージ18の上昇を停止させる。
そして、電極が電流の印加を開始することで、半導体検査装置100は、半導体検査を開始する。
次に、上記実施形態の電流印加装置が備える電極の製造方法について説明する。
上記実施形態の電極は、エミッタ側及びコレクタ側(スリットを有する場合には該スリットも)ともに、一枚の平面研磨された同一の導体板からワイヤカット等で切り出して製造することが好ましい。この製造方法によれば、各電極の厚さをほぼ等しくできるため、それぞれの電極はプローブ及び当て板との当接状態において差異が生ずることがなく均一となる。そのため、各々を個別に作成する場合と比べて、各電極が押圧力を均等に受けることができ、試験時の偏流をさらに確実に抑制できる。
次に、上記実施形態の電流印加装置を用いた半導体素子の製造方法について説明する。
本実施形態に係る半導体素子の製造方法は、電流印加工程と、判定工程と、を含む。
電流印加工程は、上記実施形態の電流印加装置を用いて、被印加物である半導体素子に対して電流を印加する。
判定工程は、電流印加工程の電流印加結果に応じて、半導体素子の良否を判定する。
ここで、図13は、半導体素子の製造方法の手順を示すフローチャートである。本実施形態の半導体素子の製造方法では、評価項目RBSOA(Reverse Biased Safe Operation Area:逆バイアス安全動作領域)による評価を実施する。
先ずステップS1では、半導体素子を製造する。
次いでステップS2では、ステップS1で製造した半導体素子について、大電流印加試験を実施する。具体的には、上記実施形態の電流印加装置を用いて、半導体素子に大電流を印加する。例えば、RBSOAの設計値(定格電流)が500Aであれば1000Aの電流を印加する。
次いでステップS3では、ステップS2で印加した大電流によって、半導体素子が破壊されたか否かを判別する。この判別がNOの場合には、ステップS4に移って半導体素子が良品であると判定し、本処理を終了する。一方、この判別がYESの場合には、ステップS5に移って半導体素子が不良品であると判定し、本処理を終了する。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、第1方向Xに垂直な電流供給面5HIを有し且つ第1方向Xの一方側に向かう電流を半導体素子15に電流供給面5HIから供給するコレクタ電極5C,5Cl,5Crと、第1方向Xに垂直な電流排出面5HEを有し且つ第1方向Xの他方側に排出された電流を半導体素子15から電流排出面5HEにより受けるエミッタ電極5Eと、を設けた。また、コレクタ電極5C,5Cl,5Crを、第1方向Xの電流が第1方向Xに垂直な第2方向Yにおいて略均一に電流供給面5HIから電流を供給するように構成するとともに、エミッタ電極5Eを、第2方向Yにおいて略均一である第1方向Xの電流を電流排出面5HEで受けるように構成した。
これにより、第2方向Yにおいて均一な電流を半導体素子15に供給できるため、偏電流の発生を抑制できる。また、本実施形態のコレクタ電極5C,5Cl,5Crとエミッタ電極5Eを備える電極5によれば、電流の入出力端子(コレクタ端子6C,エミッタ端子6E)を、第2方向Yにおいて電流供給面5HI及び電流排出面5HEから離隔した位置に配置できる。そのため、電極5の近傍に複数の位置決めピン4を配置するスペースを十分確保でき、機械的な位置決め構造を有する半導体検査装置100が得られる。
また本実施形態では、コレクタ電極5C,5Cl,5Crにおける第1方向Xに垂直な第2方向Yにおける電流の向きと、エミッタ電極5Eにおける第2方向Yにおける電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向きとなるように構成した。これにより、電流の経路を略同一長とすることができるため、偏電流の発生を確実に抑制できる。
また本実施形態では、コレクタ電極5C,5Cl,5Crの第2方向Yにおける一端側から電流を供給するとともに、エミッタ電極5Eの第2方向Yにおける他端側から電流を排出するように構成した。これにより、電流の経路をより確実に略同一長とすることができるため、偏電流の発生をより確実に抑制できる。
また本実施形態では、コレクタ電極5C,5Cl,5Cr又はエミッタ電極5Eを、それぞれの内部において、第2方向Yにおける電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせる絶縁部としてのスリット25S,35Sを含んで構成した。これにより、電流の経路をより確実に略同一長とすることができるため、偏電流の発生をより確実に抑制できる。
また本実施形態では、スリット25S,35Sに絶縁体の仕切り板28,38を充填した。これにより、機械的強度が増し、強固な構造を有する半導体検査装置100が得られる。
また本実施形態では、絶縁体の仕切り板28,38を充填したスリット25S,35Sを、第1方向Xに垂直な水平面方向に延びるように形成した。ここで、コレクタ電極5C,5Cl,5Cr及びエミッタ電極5Eは、電流供給面5HI及び電流排出面5HEに垂直な第1方向Xに押圧されるところ、本実施形態によれば、絶縁体の仕切り板28,38を充填したスリット25S,35Sが押圧方向に対して垂直に配置されるため、より強固な構造を有する半導体検査装置100が得られる。
また本実施形態では、電流供給面5HIと電流排出面5HEを、第1方向Xにおいて半導体素子15に対して同じ側に配置した。これにより、例えば、ロードセル9等を含む押圧機構を、第1方向Xにおいて半導体素子15の反対側に配置できる。そのため、例えばソケットの交換時等にロードセルの測定値を利用できる。
また本実施形態では、コレクタ電極5C,5Cl,5Crに電流を供給するコレクタ端子6Cと、エミッタ電極5Eからの電流を排出するエミッタ端子6Eとを、互いに隣接して配置した。これにより、電流の入出力端子が隣接して配置されることで、電流により生じる磁束を解消できる。
また本実施形態では、コレクタ端子6Cとエミッタ端子6Eを、第2方向Yに延びるように配置した。これにより、半導体素子15の押圧方向とは垂直な方向に入出力端子を配置できるため、電極5の近傍に複数の位置決めピン4を配置するスペースをより確実に確保できる。
また本実施形態では、上述の半導体検査装置100を用いて、半導体素子15に対して電流を印加し、電流印加の結果に応じて半導体素子15の良否を判定することで、半導体素子15を製造した。これにより、半導体素子15に電流を印加したときの性能を的確に判断でき、半導体素子15を効率良く製造できる。
また、従来の検査装置では、半導体素子に接触する接触子と、接触子を半導体素子に押し付ける押圧ユニットとしてのソケットは一体化されているため、消耗品であるこれら接触子とソケットを交換する際には全体を手作業で取り外す必要があり、作業が煩雑で相当な時間を要する。そのため、従来では、接触子とソケットとでは本来寿命が異なり交換時期が異なるにも関わらず同時に交換を行っているため、交換頻度が高くて効率が悪く、コストが嵩む。
これに対して本実施形態では、半導体素子15と接触する接触子14を複数装填して搬送する接触子搬送体16を設けるとともに、別途、接触子14を半導体素子15に押し付ける押圧ユニットとしてのソケット11を複数装填して搬送するソケット搬送体13を設けた。また、接触子14、ソケット11及び半導体素子15を所定の位置に位置決めする位置決めピン4を設けた。
これにより、予備の接触子14と予備のソケット11とを、別体、即ち接触子搬送体16とソケット搬送体13とに分けて装填できる。そのため、交換時には、各搬送体を駆動させることで自動で予備を搬送できるとともに、位置決めピン4により自動で位置決めできるため、接触子14及びソケット11の交換を容易にでき、メンテナンスを容易にできる。
また、半導体素子15に直接接触する接触子14の方がソケット11と比べて摩耗が激しく寿命が短い等、接触子14とソケット11とでは寿命が異なるところ、本実施形態によれば、それぞれの交換時期に合わせて個別に交換できるため、交換頻度を低減でき、コストを削減できる。
また本実施形態では、接触子搬送体16は、接触子14を半導体素子15の表面の傾斜に応じて傾動可能に支持する傾動支持機構としての半球体16aを設けた。これにより、半導体素子15の表面が傾斜していた場合であっても、接触子14が傾動して半導体素子15の表面全体に均一に接触することができるため、均一に電流を印加でき、大電流の印加が可能となる。また、接触子14を介して押圧力が局所的に作用して半導体素子15が破損するおそれを回避できる。
また、本実施形態の電極構成は、端子を一端に集中して配置するとともに、スリットを設けたり、あるいは端子の結合部を乖離させる等して、電気的に不利となる要因を排除しつつも、位置決めピンを電極近傍に配置させることができ優位である。もっとも、位置決めピンを用いる構成に電気的手法を付加すれば、一層の高精度化及び確実性が得られることは言うまでもない。
また、下方からの押圧力を厳密に管理する必要があるものにあっては、電極の直上にロードセルを配置してこれを直接計測することが好ましい。しかしながら、電極直上に端子が延設されているような場合、ロードセルを配置するスペースを確保できない。よって、何らかのリンク機構を経て間接的に押圧力を測定することになるが、その場合、測定精度の低下は避けられない。これに対して、本実施形態の電極構造では、端子を一端に集中配置しているので、電極直上には十分なスペースがあり、ロードセルを配置することになんら支障が無く優位である。
また、本例のように検査準備段階において、ソケットを入れ替えするものは、ソケットと電極の当接状態、即ち、プローブと電極の当接圧力を、ソケットの入れ替え毎に判定しなくてはならない。これに対して本実施形態であれば、下方からの押圧力を計測するためのロードセルそのものがプローブとの当接圧力を計測できるので、別途専用のロードセルを設けるものより優位である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
例えば上記実施形態では、ベースプレート1、バルクヘッド2及びヘッド3を固定側とし、ステージ18を可動側としているが、ステージを固定側としてもよい。即ち、フレーム側に昇降機能を設ければ、ステージ18の昇降機構が必要無くなるため、駆動機構の一極集中化を回避できる。また、ソケット搬送体13は、入れ替え搬送の際、降下するようになっているが、ヘッド3に昇降機能を持たせれば、同様にして駆動機構の分散化が図れる。
[検査装置]
次に、本発明の半導体検査装置(電流印加装置)100を備える検査装置100Aについて説明する。
なお、以下の説明において、上述した構成と同一の構成については同一の名称を付し、その説明を適宜省略する。
図14は、検査装置100Aの斜視図である。検査装置100Aは、大電流の印加が可能であるとともにメンテナンスが容易であり、後述するキャリア159に上述の半導体検査装置100をそのまま装着できることを特徴としている。
図14に示すように、検査装置100Aは、ベースプレート151と、バックプレート155と、キャリア159と、を備える。
ベースプレート151は、検査装置100Aの下部に設けられる。ベースプレート151は、その前方に、X、Y及びθ方向へ駆動するアクチュエータ152、153、154を備える。ステージ18は、これらアクチュエータの最上部に位置している。
バックプレート155は、ベースプレート151の後方に設けられる。バックプレート155は、ガイドレール156と、ボールねじ157と、このボールねじ157を駆動するモータ158と、を備える。
キャリア159は、バックプレート155の前方に設けられる。キャリア159は、その背面に、ガイドブロック160と、ナット161と、を備える。また、キャリア159は、ガイドブロック160がガイドレール156に嵌合し、ナット161がボールねじ157と螺合することで構成された、Z方向への駆動を行うアクチュエータ162を備える。
図14では、半導体検査装置100の一例である半導体検査装置100Bを装着した例を示している。半導体検査装置100Bは、プライマリーバルクヘッド101と、セカンダリーバルクヘッド102と、メインヘッド103と、サブヘッド104と、電極105と、ベースプレート106と、接触子搬送体107と、接触子108と、サブプレート109と、ソケット搬送体110と、ソケット111と、を備える。
ここで、プライマリーバルクヘッド101とセカンダリーバルクヘッド102は上述のバルクヘッド2に相当し、メインヘッド103とサブヘッド104は上述のヘッド3に相当する。これらプライマリーバルクヘッド101とセカンダリーバルクヘッド102は、各一枚の剛体板で構成され、それぞれ個別に上下方向にスライド可能となっている。
電極105の先端は、ソケット111と接触し、ソケット111は接触子108の受圧体となる。また、接触子108は、半導体素子15と接触する。電極105の後端は、図示しない電源及び計測器に接続される。ステージ18は、既存装置の流用である。
図15は、半導体検査装置100Bのサブヘッド104の分解斜視図である。図15に示すように、サブヘッド104は、主面104aと、受圧面104bと、スライドテーブル1041と、ハンガー1043と、ロードセル1044と、ボス1045と、を備える。
主面104aは、プライマリーバルクヘッド101と平行である。この主面10aに、後述するスライドテーブル1041の固定側プレート1041aが取り付けられる。
スライドテーブル1041は、固定側プレート1041aと、摺動側プレート1041bと、マイクロメーターヘッド1041cと、シンブル1041dと、を備える。
スライドテーブル1041の摺動側プレート1041bは、Z方向に昇降可能となっている。
マイクロメーターヘッド1041cは、微動ねじ送り機構であり、摺動側プレート1041bの上端に固定される。マイクロメーターヘッド1041cは、シンブル1041dを有し、そのねじ込み/戻しにより進退する図示しないスピンドルの先端を、固定側プレート1041aの上端に当接させている。これにより、摺動側プレート1041bは、ねじ込みにより、Z方向上昇側に微動する。ただし、ねじ込みで上昇させた位置よりもさらに上昇する側には自由である。即ち、マイクロメーターヘッド1041cは、自由落下しようとする摺動側プレート1041bの落下動作を阻止する。
なお、サブヘッド104の主面104aに、固定側プレート1041aと同等の機能を設ければ、摺動側プレート1041bを直接配置することができる。また、サブヘッド104を、プライマリーバルクヘッド101に直結したり、メインヘッド103と融合させることも可能である。
ハンガー1043は、主面1043aと、受圧面1043bと、を備える。主面1043aは、上述の摺動側プレート1041bに取り付けられる。
ロードセル1044は、受圧面1043bの上面に搭載され、先端の計測点1044aがボス1045に当接する。ボス1045は、高剛性材料から成り、サブヘッド104に埋設される。
なお、計測点1044aとボス1045の当接状態は、マイクロメーターヘッド1041cによって与圧方向に微調整される。
電極105は、上述の電極5と基本的には同様の構成である。供給部としてのコレクタ電極105C及び排出部としてのエミッタ電極105Eの上面105Cu,105Euは、上述のハンガー1043の受圧面1043bと密着している。一方、電流供給面としての下面105Cb,電流排出面としての105Ebは、メインヘッド103の開口部103cを貫通している。
ハンガー1043は、Z方向に昇降する摺動側プレート1041bに取り付けられることで、電極105も摺動側にある。これにより、コレクタ電極105C及びエミッタ電極105Eの下面105Cb,105Ebに、Z方向上向きの負荷が入力されると、その負荷がハンガー1043を介してロードセル1044に伝達する。ただし、摺動側プレート1041bとその付帯部材の自重、スライドテーブル1041の摺動抵抗、ボス1045との与圧量が阻害要素として含まれる。従って、負荷の正確な値は、それらを予め測定しておき、加減して求めればよい。
図16は、半導体検査装置100のソケット111及びソケット搬送体110を説明するための斜視図である。
図16に示すようにソケット111は、筐体111aと、コレクタプローブ112C及びエミッタプローブ112Eからなるプローブ112と、を有するモジュールからなる押圧ユニットである。このソケット111の構成は、上述のソケット11と同様である。
ソケット搬送体110は、円盤形状を有し、上述のサブプレート109に収容されている。ソケット搬送体110は、穴部110aと、中心軸110bと、位置決め穴110cと、を備える。このソケット搬送体110の構成は、上述のソケット搬送体13と同様の構成である。
なお、ソケット搬送体110には、ポジションセンサーやエンコーダー等を設けて位置決め精度を高めてもよい。また、ソケット搬送体110の外周に、クロスローラーリング等を設けてより正確な回転が得られるようにしてもよい。
また、ソケット搬送体110は、サブプレート109を介してセカンダリーバルクヘッド102に付随している。そのため、ソケット111を入れ替え搬送する際には、セカンダリーバルクヘッド102を降下させ、ソケット111と電極105を離間させる。
図16に示すように、待機中のソケット111wは、オープンな状態に保たれている。これにより、ソケット搬送体110に、未使用あるいは異なる種類のソケットを搬入・搬出する際に、外部からのアクセスが容易となっている。
なお、図16に示すように、メインヘッド103は、主面103aと、シリンダ103bと、開口部103cと、位置決めピン1031と、を備える。メインヘッド103は、イケール形状を有し、プライマリーバルクヘッド101の前方側に設けられる。
主面103aには、Z方向に延びる複数のシリンダ103bが設けられ、各シリンダ103bに位置決めピン1031が挿通される。各位置決めピン1031は、図示しない駆動機構によりシリンダ103b内を高精度に摺動する。また、主面103aには、シリンダ103bに囲まれた中央に開口部103cが設けられ、この開口部103cに電極105が挿通される。
図17は、半導体検査装置100Bの接触子108及び接触子搬送体107を説明するための斜視図である。
図17に示すように、接触子108は、上面108aと、下面108bと、位置決め穴108cと、余裕部108amと、を備える。この接触子108は、上述の接触子14と同様の構成である。なお、余裕部108amは、エミッタプローブ112Eが確実に接触子108に当接できるように設けられている。
接触子搬送体107は、半球体107aと、位置決め穴107bと、挿通口107tと、を備える。この接触子搬送体107の構成は、上述の接触子搬送体16と同様の構成である。
また、図17に示すように、ベースプレート106は、一対の搬送軸1061と、サイドトラック1062と、ストッパー1063と、を備える。
搬送軸1061には、図示しない駆動機構が設けられており、これにより、接触子搬送体107をX方向に摺動させる。
サイドトラック1062は、X方向(図17では右方向だが左方向としてもよい)に延設され、接触子搬送体107の可動範囲を拡大する。これにより、接触子搬送体107に、未使用あるいは種類の異なる接触子108を搬入・搬出する際に、外部からのアクセスが容易となっている。
ストッパー1063は、サイドトラック1062とともに、搬送軸1061の支持体としてベースプレート106に固定されている。
以上の構成を備える検査装置100Aは、以下のように動作する。
検査装置100Aの要部断面図である図18を参照して説明する。先ず、ハンドラーにより、半導体素子15をステージ18上に搬送する(いずれも図18では図示せず)。次いで、各アクチュエータにより、ステージ18を接触子108の直下まで移動させる。このとき、プライマリーバルクヘッド101とセカンダリーバルクヘッド102を、それぞれ個別に上下方向にスライドさせて位置調整する。その後、キャリア159の降下を開始し、半導体素子15の表面電極に接触子108を当接させる。次いで、キャリア159の降下を続行し、接触子108にソケット111を当接させ、さらにキャリア159の降下を続行し、接触子108を押圧する。そして、電流を印加することで、動作を計測する。その後、キャリア159及びステージ18を初期位置まで戻し、半導体素子15を回収して検査を終了する。
なお、検査準備段階における各状態と、検査実行段階における各状態は、上述した通りである。
ここで、図19は、検査装置100Aにおける電気の流れを示す図である。より詳しくは、図19は、電極105、ソケット111、接触子108、半導体素子15及びステージ18の分解斜視図である。ここで、ステージ18は、コレクタプローブ112Cと当接するため、ベースプレート106、サブプレート109及び接触子搬送体107にそれぞれ形成された挿通口106t、109t、107tを通って貫通している。
図19に示すように、電源からの電流は、先ず、コレクタ電極105C及びコレクタプローブ112Cを通って、ステージ18の余白部18bに達する。そして、半導体素子15を通り抜けて、接触子108及びエミッタプローブ112Eを通って、エミッタ電極105Eに至る(図19中の矢印Ic及びIe参照)。
以上説明した検査装置100Aによれば、従来よりも大電流の印加が可能である。その理由は以下の2つのケースで説明できる。
第1は、電流容量が致命的に不足するケースである。従来のスプリングプローブを用いた装置がこれに該当する。スプリングプローブは、電流容量が概ね1Ah/本であり、ピッチが概ね1mmであることから、20mm四方の半導体素子に適用できる最大本数は400本程度であり、実使用状態を再現するには電流容量が明らかに足りない。つまり、単位当たりの電流容量と配列可能本数の組み合わせを最大効率となるように設計しても、所望の電流容量を得ることはできない。
第2は、軽微な編流にも電流容量が不足するケースである。スプリングプローブよりも細い従来のワイヤープローブを用いた装置がこれに該当する。図20は、その概念を説明するための図である。いくつか機能しないセルを有する半導体素子15Aがあったとし、これにワイヤーロープからなる接点Qwを当接させる。機能しないセル領域に当接したプローブには、想定より少ない電流しか通過しない。一方、機能するセル領域に当接したプローブには、想定内の電流に加え、上述のプローブが担うはずであった電流がなだれ込む。つまり、表面電極Veに編流が生じる。想定内の電流と、なだれ込む電流の合計がプローブの容量を超えたときには、焼損に至る。電流容量に余裕が無いプローブは、本来良品とすべき軽微な編流しか生じない半導体素子であっても、焼損に至る。
これに対して接触子108を備える検査装置100Aは、以下の点で優れる。
先ず、接触子108は、上記いずれのプローブよりも格段に大きな電流容量を有する。従って、接触子は、軽微な編流を生じさせる半導体素子に当接しても、電流のなだれ込みに対する余裕があり、焼損に至ることがない。
加えて、接触子は編流を緩和する。つまり、編流は、一枚の一様な金属内を通過する際、均一化され、接触子下流において一定となる。よって、ここに当接するエミッタプローブには、想定内の電流しか通過しない。
さらに本実施形態のようにプローブとの当接面に余裕部18amがあることで、表面電極Veのパターンに左右されることなく、エミッタプローブの配列本数を拡大できる。
ただし、接触子による編流効果は限定的でなければならず、そのために上述の突起が設けられている。突起は、大きさが数ミクロン程度であり、半導体素子の仕様に応じて大きさ、数、配列パターンが設定される。
以上により、検査装置100Aは従来よりも大電流の印加が可能となっている。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
上記実施形態では、電極105を固定側とし、各搬送体を可動側としたがこれに限定されず、例えば電極105を可動側としてもよい。
上記実施形態では、スライドコア式の昇降機構を適用したがこれに限定されない。例えば、ボールねじ、摺動アクチュエータ、ラック・ギア等の従来公知の昇降機構を適用してもよい。
上記実施形態では、ソケット搬送体を回転式としたがこれに限定されない。ソケット搬送体を接触子搬送体のように摺動式としてもよい。同様に、接触子搬送体を回転式としてもよい。
また、上記実施形態では、電極105を備える電流印加装置100を用いたが、これに限定されない。例えば、第1実施形態〜第5実施形態に係る電極5,25,35,45,55を備える電流印加装置100を用いてもよい。
4,1031…位置決めピン(位置決め機構)
5,105…電極
5C,5Cl,5Cr,105C…コレクタ電極(供給部)
5E,105E…エミッタ電極(排出部)
5HE…電流排出面
5HI…電流供給面
6C…コレクタ端子(電流供給端子)
6E…エミッタ端子(電流排出端子)
12,112…プローブ
12C,112C…コレクタプローブ(導電性部材)
12E,112E…エミッタプローブ(導電性部材)
11,111…ソケット(押圧ユニット)
13,110…ソケット搬送体(押圧ユニット搬送体)
14,108…接触子(接触体)
15…半導体素子(被印加物)
16,107…接触子搬送体(接触体搬送体)
16a,107a…半球体(傾動支持機構)
25S,35S…スリット(絶縁部)
28,38…仕切り板(絶縁体)
100,100B…半導体検査装置(電流印加装置)
100A…検査装置
105Cb…下面(電流供給面)
105Eb…下面(電流排出面)
CP…供給位置
EP…排出位置
X…第1方向
Y…第2方向

Claims (11)

  1. 第1方向に垂直な電流供給面を有し、前記第1方向における一方側に向かう電流を被印加物に直接又は導電性部材を介して間接的に前記電流供給面から供給する供給部と、
    前記第1方向に垂直な電流排出面を有し、前記第1方向における他方側に排出された電流を前記被印加物から直接又は導電性部材を介して間接的に前記電流排出面により受ける排出部と、を備え、
    前記供給部は、前記第1方向の電流が前記第1方向に垂直な第2方向において略均一となるように前記電流供給面から電流を供給し、
    前記排出部は、前記第2方向において略均一である前記第1方向の電流を前記電流排出面で受け、
    前記供給部における前記第1方向に垂直な第2方向における電流の向きと、前記排出部における前記第2方向における電流の向きとが、少なくとも一部において互いに同じ向きとなるように構成されることを特徴とする電流印加装置。
  2. 前記供給部は、供給位置において該供給部の外部から電流が供給され、
    前記排出部は、排出位置において該排出部の外部に電流を排出し、
    前記供給位置は、前記供給部の前記第2方向における一端側に位置し、
    前記排出位置は、前記排出部の前記第2方向における他端側に位置することを特徴とする請求項に記載の電流印加装置。
  3. 前記供給部又は前記排出部は、それぞれの内部において、前記第2方向における電流の向きを所定位置で折り返して反対側に向かわせる絶縁部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電流印加装置。
  4. 前記絶縁部には、絶縁体が充填されることを特徴とする請求項に記載の電流印加装置。
  5. 前記絶縁部は、前記第1方向に垂直な面方向に延びるように形成されることを特徴とする請求項又はに記載の電流印加装置。
  6. 前記電流供給面と前記電流排出面とは、前記第1方向において、前記被印加物に対して同じ側に配置されることを特徴とする請求項1からいずれかに記載の電流印加装置。
  7. 外部から電流が供給される供給位置において前記供給部に接続され、前記供給部に電流を供給する電流供給端子と、
    外部に電流を排出する排出位置において前記排出部に接続され、前記排出部からの電流を排出する電流排出端子と、を備え、
    前記電流供給端子と前記電流排出端子とは、互いに隣接して配置されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の電流印加装置。
  8. 前記電流供給端子と前記電流排出端子とは、前記第2方向に延びるように配置されることを特徴とする請求項に記載の電流印加装置。
  9. 請求項1からのいずれかに記載の電流印加装置を用いて、前記被印加物としての半導体素子に対して電流を印加する電流印加工程と、
    前記電流印加工程の結果に応じて前記半導体素子の良否を判定する判定工程と、を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  10. 電流供給面を有し、電流を被印加物に直接又は導電性部材を介して間接的に前記電流供給面から供給する供給部と、
    電流排出面を有し、電流を前記被印加物から直接又は導電性部材を介して間接的に前記電流排出面により受ける排出部と、を有する電流印加装置を備える検査装置であって、
    前記被印加物と接触する接触体と、
    前記接触体を複数装填して搬送する接触体搬送体と、
    前記供給部の電流供給面及び前記排出部の電流排出面と接触するとともに、前記接触体を前記被印加物に押し付ける押圧ユニットと、
    前記押圧ユニットを複数装填して搬送する押圧ユニット搬送体と、
    前記複数の接触体のうち少なくとも1つと、前記複数の押圧ユニットのうち少なくとも1つと、前記被印加物とを、所定の位置に位置決めする位置決め機構と、を備えることを特徴とする検査装置。
  11. 前記接触体搬送体は、前記接触体を前記被印加物の表面の傾斜に応じて傾動可能に支持する傾動支持機構を備えることを特徴とする請求項10に記載の検査装置。
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