JP6254439B2 - 楕円形筒体の成形方法および楕円形筒体の成形装置 - Google Patents

楕円形筒体の成形方法および楕円形筒体の成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、楕円形筒体の成形方法および楕円形筒体の成形装置に係り、特に、楕円形筒体の端部を円筒状に成形するものに関する。
従来、スピニング加工によって楕円形筒体(ワーク)301の端部を縮径して所望の円筒形状にする場合、図14(a)で示すように、楕円形筒体301の外側からローラ303を当接させている。
しかし、この成形方法では、ローラ303が一定の直径のところでしか回ることができないので、楕円形筒体301の短径部のところで空回りが発生してしまう(図14(b)参照)。すなわち、楕円形筒体301の回転中心軸とローラ303の回転中心軸との間の距離を急激に変更することができないので、成形をし始めたときローラ303が楕円形筒体301の長径部のところのみに当接し短径部には当接せず、短径部のところで空回りが発生してしまう。
これにより、局部的な変形を防止するためにローラ303を楕円形筒体301にゆっくりと当接させる必要があり、楕円形筒体301をスピニング加工によって縮径するのに時間がかかりすぎてしまい、量産化が難しくなる。
そこで、楕円形筒体301の端部を縮径して所望の円筒形状にするときの成形時間を短くする成形方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に示す成形方法では、楕円形筒体301の端部309に金型(マンドレル)305を挿入し、楕円形筒体301の端部309を円筒状に成形した後(図11、図121参照)、この円筒状に成形された楕円形筒体301の端部309をローラ307によるスピニング加工によって、縮径した円筒状の部位309aを成形している(図13参照)。
特開2002−66665号公報
ところで、特許文献1に記載の成形方法を用いれば、楕円形筒体301の端部309の成形時間はある程度短縮されるが、金型305のエッジが楕円形筒体301に転写されてしまい、この転写されたエッジによる痕跡(たとえば、凹み)が製品に残り製品の不良が発生する場合があるという問題がある。
すなわち、金型305の円柱状の本体部311と円錐台状の先端部313との境界に、金型305の外径が急激に変化しているエッジ315が形成されている。さらに説明すると、金型305を楕円形筒体301の端部309に挿入して楕円形筒体301の端部309の径を拡大すると、拡大された箇所の端317にエッジが転写されてネッキング(たとえば、凹み)が形成されてしまう(図13参照)。このエッジの転写は、楕円形筒体301の短径部で特に発生する。
一度形成されたネッキングは、後工程で、金型305によって拡大された箇所等を楕円形筒体301の外側からローラ303で円筒状に縮径しても、製品に痕跡として残ってしまい製品の不良が発生する場合がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、楕円形筒体の端部を円筒形に成形して製品にする楕円形筒体の成形方法および楕円形筒体の成形装置において、製品に不良が発生することを防止することができるものを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、楕円形筒体の端部を円筒形に成形する楕円形筒体の成形方法において、前記楕円形筒体の端部とこの端部以外の部位との境界を滑らかに曲げるための部位が形成されている内側ローラを用いたスピニング加工によって、前記楕円形筒体の端部を円筒形に成形する第1の成形工程と、前記第1の成形工程によって円筒形にされた部位を、外側ローラを用いたスピニング加工によって縮径した円筒形に成形する第2の成形工程とを有する楕円形筒体の成形方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の楕円形筒体の成形方法において、前記第2の成形工程で使用される外側ローラは、前記内側ローラと同じ設備に設けられている楕円形筒体の成形方法である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の楕円形筒体の成形方法において、前記内側ローラが、前記外側ローラよりも長い楕円形筒体の成形方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の楕円形筒体の成形方法において、前記第2の成形工程での成形は、前記第1の成形工程の成形よりも時間を僅かに遅らせてなされる楕円形筒体の成形方法である。
請求項5に記載の発明は、楕円形筒体の端部を、スピニング加工によって円筒形に成形する楕円形筒体の成形装置において、前記楕円形筒体の内側に位置し、前記楕円形筒体の端部とこの端部以外の部位との境界を滑らかに曲げるための部位が形成されており、前記楕円形筒体の端部を円筒形に成形する内側ローラと、前記楕円形筒体の外側に位置して、前記内側ローラによって円筒形にされた部位を縮径した円筒形に成形する外側ローラとを有する楕円形筒体の成形装置である。
請求項6に記載の発明は、楕円形筒体の端部を第1の成形工程によって円筒形に成形した後第2の成形工程によって縮径した円筒形に成形する成形方法の、前記第1の成形工程で使用される内側ローラにおいて、円柱状の本体部と、この本体部の一方の端に設けられた先端部とを有し、前記先端部が半球状に形成されているか、もしくは、半回転楕円体状に形成されているか、もしくは、球帯状に形成されているか、もしくは、回転楕円体における球帯状に形成されているか、もしくは、テーパが前記本体部から離れるにしたがって次第に大きくなる複数の円錐台を重ねて形成されているか、または、前記先端部が円錐台状に形成されているとともに前記本体部と前記先端部との境界部が円弧状になっていることで、前記本体部の外形と前記先端部の外形との境界とが、滑らかに曲がっている内側ローラである。
本発明によれば、楕円形筒体の端部を円筒形に成形して製品にする楕円形筒体の成形方法および楕円形筒体の成形装置において、製品に不良が発生することを防止することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る楕円形筒体の成形方法によって成形された製品(半製品)を示す図である。 図1におけるII矢視図である。 本発明の実施形態に係る楕円形筒体の成形装置の概略構成を示す図である。 図3におけるIV矢視図である。 図3におけるV矢視図である。 本発明の実施形態に係る楕円形筒体の成形方法における第1の成形工程を示す図である。 本発明の実施形態に係る楕円形筒体の成形方法における第1の成形工程で使用される内側ローラの変形例を示す図である。 (a)は成形加工前の楕円形筒体を示す図であり、(b)は第1の成形工程で成形がされた楕円形筒体を示す図である。 本発明の実施形態に係る楕円形筒体の成形方法における第2の成形工程を示す図である。 (a)は本発明の変形例に係る楕円形筒体の成形方法における第1の成形工程を示す図であり、(b)は変形例に係る楕円形筒体の成形方法における第1の成形工程で使用される金型を示す図である。 従来の成形方法を示す図である。 従来の成形方法を示す図である。 従来の成形方法を示す図である。 従来の成形方法を示す図である。
本発明の実施形態に係る楕円形筒体の成形方法によって成形された製品(半製品)1は、たとえば、自動車の排気ガスコンバータに使用されるものであり、従来のものと同様に、本体部3と中間部5と端部7とを備えて筒状に形成されている(図1、図2参照)。
製品1は、楕円形筒体(中心軸に対して直交する平面による断面が楕円状である筒体)9(図8(a)等参照)の端部(楕円形筒体の中心軸の延伸方向における端部)を、スピニング加工によって円筒形(略円筒形)に成形することで製造されたものである。
本体部3には加工が施されておらず本体部3は楕円形筒体9の形状を維持している。端部7は、たとえば、この外径が本体部3の短径(短径の内径)よりも小さい円筒状に形成されている。中間部5は、本体部3と端部7との間に位置している。中間部5の断面形状(中心軸に対して直交する平面による断面の形状)は、本体部3側から端部7側に向かうにしたがって、本体部3の断面形状から端部7の断面形状に移行するように、その形状が次第に変化している。また、本体部3の中心軸と中間部5の中心軸と端部7の中心軸とはお互いが一致している。
ここで、楕円形筒体9の成形方法について詳しく説明する。
まず、内側ローラ(楕円形筒体9の内側に位置するローラ)11を用いたスピニング加工によって、楕円形筒体9の端部を、たとえば、拡張加工し円筒形に成形する(第1の成形工程;図6、図8(b)等参照)。
内側ローラ11には、楕円形筒体9の端部とこの端部以外の部位との境界15の総てを、急激に曲げることなく滑らかに(たとえば、円弧状に)曲げるための部位(たとえば、滑らかに曲がっている部位)19が形成されている(図5等参照)。
続いて、第1の成形工程によって円筒形にされた部位を、外側ローラ17を用いたスピニング加工によって縮径した円筒形に成形する(第2の成形工程;図1、図2、図9参照)。
これにより製品1が形成される。縮径して円筒形に形成された端部7の外径は、図2や図9では、楕円形筒体9の短径の外径や内径より小さくなっているが、楕円形筒体9の長径の内径より小さく楕円形筒体9の短径の外径より大きくなっていてもよい。
第1の成形工程で使用される内側ローラ11は、図5で示すように、たとえば、円柱状の本体部31と半球状の先端部33とを備えて構成されている。半球状の先端部33は、円柱状の本体部31の中心軸の延伸方向の一方の端部に設けられており、先端部33の半球の直径と本体部31の円柱状の直径とはお互いが等しくなっており、円柱状の本体部31の一方の端部の円形の平面の全面と、半球状の先端部33の円形の平面の全面とがお互いが密着している。
これによって、内側ローラ11の外形は、本体部31、先端部33、および、本体部31と先端部33との境界で、形状が滑らかに変化している。さらに説明すると、内側ローラ11の断面形状(中心軸を含む平面による断面の形状)を見ると、本体部31は長方形状になっており、先端部33は半円状になっている。断面の外形(縁)における接線は、本体部31の長方形の2つの角部(先端部33とは反対側の2つの角部)を除いて、その傾きが急激に変化することなく、滑らかに変化している。
内側ローラ11の本体部31と先端部33との境界およびこの近傍の部位によって、第1の成形工程では、楕円形筒体9の端部と端部以外の部位との境界15が、内側ローラ11の形状と同様に急激に曲がることなく滑らかに、たとえば、円弧状に曲がる成形がなされるようになっている。
なお、内側ローラ11の円柱状の本体部31の直径は、楕円形筒体9の短径の内径よりも小さくなっている(図4等参照)。
また、第1の成形工程は、上述したように、内側ローラ11を用いたスピニング加工によってなされる。すなわち、楕円形筒体9をこの回転中心軸を回転中心にして回転させておいて内側ローラ11をこの先端部(半球状の先端部)33を先にして楕円形筒体9の端部に挿入し楕円形筒体9の内壁に当接させ押圧し、楕円形筒体9の端部に大径円筒状部13(図8(b)参照)を形成することでなされる。
大径円筒状部13が形成された楕円形筒体(中間製造体)35(図8(b)参照)は、本体部37と中間部39と大径円筒状部13とで構成されている。本体部37の中心軸と中間部39の中心軸と大径円筒状部13の中心軸とはお互いが一致しており、中心軸の延伸方向で本体部37と中間部39と大径円筒状部13とがこの順にならんでつながっている。
中間製造体35の本体部37には加工が施されておらず中間製造体35の本体部37は楕円形筒体9の形状を維持している。中間製造体35の大径円筒状部13は、円筒状に形成されている。中間製造体35の大径円筒状部13の外径は、図8(b)の右側の図で示すように、中間製造体35の本体部37の長径(長径の内径)よりも小さく中間製造体35の本体部37の短径(短径の外径)よりも大きくなっているが、中間製造体35の本体部37の長径(長径の外径)よりも大きくなっていてもよい。
中間製造体35の中間部39の断面形状(中心軸に対して直交する平面による断面の形状)は、中間製造体35の本体部37側から中間製造体35の大径円筒状部13側に向かうにしたがって(図8(b)の右図の左側から右側に向かうにしたがって)、中間製造体35の本体部37の断面形状から中間製造体35の大径円筒状部13の断面形状に移行するように、その形状が次第に滑らかに変化している。
第1の成形工程によって成形された滑らかに曲がっている境界(楕円形筒体9の端部とこの端部以外の部位との境界)15は、中間製造体35では、中間製造体35の大径円筒状部13と中間製造体35の中間部39との境界41のところに相当する。なお、第1の成形工程によって成形された滑らかに曲がっている境界15が、中間製造体35の中間部39と中間製造体35の本体部37との境界43のところや中間製造体35の中間部39を含んでいてもよい。つまり、中間製造体35の中間部39と本体部37との境界43や中間製造体35の中間部39が、第1の成形工程で内側ローラ11により滑らかに曲げられたものであってもよい。
なお、内側ローラ11の先端部33を球帯状に形成してもよい。すなわち、図5で示すように、内側ローラ11の半球状の先端部33から球冠状の部位45を取り除いてもよい。さらに、先端部33を半球状にすることに代えて、半回転楕円体状に形成してもよい。また、先端部33を回転楕円体における球帯状に形成してもよい。
さらに、上記説明では、内側ローラ11が半球状もしくは半回転楕円体状の先端部を備えていることで、楕円形筒体9の端部とこの端部以外の部位との境界15を滑らかに曲げているが、必ずしも内側ローラ11の外形が連続的に滑らかに曲がっている必要は無く、図7で示すように、内側ローラ11の先端部33が段階的に曲がっていてもよい。
すなわち、内側ローラ11が円柱状の本体部31とこの本体部31の端部に位置する先端部33とで構成されており、先端部33が、複数の円錐台47(47A,47B,47C,47D)から形成されていてもよい。各円錐台47(47A,47B,47C,47D)のテーパ(勾配)は、本体部31側で小さく(円錐台47Aでは小さく)、本体部31から離れるにしたがって大きくなっている(円錐台47Dでは大きくなっている)。
第2の成形工程は、上述したように、外側ローラ17を用いたスピニング加工によってなされる。すなわち、図9等で示すように、楕円形筒体9をこの回転中心軸を回転中心にして回転させておいて外側ローラ17を楕円形筒体9の外壁に当接させて押圧し、楕円形筒体9の部位(第1の成形工程によって円筒形にされた部位)を円筒状に縮径することでなされる。
第2の成形工程によって成形される楕円形筒体9の部位は、中間製造体35の大径円筒状部13の総てと中間部39の総てと本体部37の一部(中間部39につながっている中間部39側の部位)である。なお、第2の成形工程によって成形される楕円形筒体9の部位を、中間製造体35の大径円筒状部13の総てと中間部39の総てとにしてもよいし、中間製造体35の大径円筒状部13の総てと中間部39の一部(大径円筒状部13につながっている中間部39の部位)とにしてもよい。
また、第2の成形工程で使用される外側ローラ17は、内側ローラ11と同じ設備(図3に示す成形装置21)に設けられている(内側ローラ11が設けられている設備に設けられている)。
また、第2の成形工程の成形は、第1の成形工程の成形よりも時間を僅かに遅らせてなされる。
詳しく説明すると、第1の成形工程が始まる前の状態では、図3や図5で示すように、内側ローラ11の一端(左端)が、楕円形筒体9の中心軸の延伸方向(図5の左右方向)で、楕円形筒体9の一方の端(右端)から他方の端側(左端側)に所定の距離だけ離れたところに位置しており、外側ローラ17が、楕円形筒体9の中心軸の延伸方向で、楕円形筒体9の一方の端(右端)から他方の端側(左端側)に、内側ローラ11の一端(左端)よりもさらに離れたところに位置している。すなわち、図5では、楕円形筒体9のところで外側ローラ17が内側ローラ11よりも左側に位置している。
また、内側ローラ11の中心軸の延伸方向における内側ローラ11の一端(左側の端)と、外側ローラ17の中心軸の延伸方向における外側ローラの一端(右側の端)とは、所定のわずかな距離L1だけ離れている。
第1の成形工程での内側ローラ11による成形は、楕円形筒体9をこの中心軸まわりで回転させている状態で、内側ローラ11を楕円形筒体9の内壁に当接させるとともに内側ローラ11を楕円形筒体9の中心軸の延伸方向の一方の端側(右側)に移動することでなされる。
第2の成形工程での外側ローラ17による成形は、楕円形筒体9をこの中心軸まわりで回転させている状態で、外側ローラ17を楕円形筒体9の外壁に当接させるとともに外側ローラ17を楕円形筒体9の中心軸の延伸方向の一方の端側(右側)に移動することでなされる。このとき、外側ローラ17は、内側ローラ11とほぼ同じ速度で内側ローラ11との距離をほぼ一定に保ったまま(たとえば、第1の成形工程が始まる前の状態の距離と同じ距離L1を保ったまま)内側ローラ11を追うように移動する。
また、内側ローラ11は、図3や図5で示すように、外側ローラ17よりも長くなっている。つまり、内側ローラ11の長さ(中心軸の延伸方向の寸法;図5の左右方向の寸法)に比べて、外側ローラ17の長さ(中心軸の延伸方向の寸法;図5の左右方向の寸法)は、短くなっている。
さらに説明すると、第1の成形工程が始まる前の状態では、内側ローラ11の中心軸の延伸方向(図5の左右方向)における内側ローラ11の端(左端)が、楕円形筒体9の一方の端(右端)から他方の端側(左側)に所定の距離だけ離れたところに位置しており、また、第1の成形工程が始まる前の状態では、内側ローラ11の中心軸の延伸方向における内側ローラ11の反対側の端(右端)が、楕円形筒体9の一方の端(右端)から右側に僅かに突出している。これにより、内側ローラ11の一部(左側の大部分の部位)が、楕円形筒体9の内側に入り込んでいる。なお、内側ローラ11がこの全長にわたって楕円形筒体9の内部に入り込み、内側ローラ11の右端が、楕円形筒体9の右端から突出していない構成であってもよい。
なお、内側ローラ11の長さを短くして外側ローラ17の長さと同程度にしてもよい。この場合であっても、第1の成形工程における寸法L1(図5参照)は、維持されるものとする。
楕円形筒体9の成形方法によれば、半球状の先端部33を有する内側ローラ11を用い、第1の成形工程で楕円形筒体9の端部とこの端部以外の部位との境界が滑らかに曲がるように成形するので、第1の成形工程による成形で楕円形筒体9に(特に、楕円形筒体9の内壁に)従来のようにエッジが転写されてネッキングが形成されることがない。そして、この後、第2の成形工程で第1の成形工程によって円筒形にされた部位を、外側ローラ17を用いて縮径した円筒形に成形するので、製品1に不良が発生することを防止することができる。
また、楕円形筒体9の成形方法によれば、第1の成形工程で楕円形筒体9の端部を内側ローラ11によって成形した後、円筒形にされた部位(大径円筒状部13)を第2の成形工程で外側ローラ17により縮径した円筒形に成形するので、従来のような金型を用いる場合に比べて楕円形筒体9の段取り替えが不要になり、工程を1つ省くことができ、成形に要する時間を従来よりも短くすることができる。
また、楕円形筒体9の成形方法によれば、第1の成形工程で楕円形筒体9の端部に圧縮応力が加わることなく引張り応力が加える態様で楕円形筒体9の端部を円筒形に成形した後、第2の成形工程で楕円形筒体9の端部の外周に外側ローラ17が連続して当接し縮径するので、第1の成形工程でスピニング加工を速く進めても圧縮応力による挫屈のような現象による局部的な変形が発生せず、従来のように楕円形筒体9の端部をいきなり円筒形に縮径する場合に比べて、成形に要する時間を短くすることができる。これによって、成形の際のコストダウンをはかることができ量産化がしやすくなる。
また、楕円形筒体9の成形方法によれば、専用の金型が不要になり、製品1の形状(楕円形筒体9の大きさや形状、楕円形筒体9の端部7の円筒の大きさや形状)が変更になった場合であっても、別途金型を製作する等の投資をすることなく、低コストで柔軟に対応することができる。
また、楕円形筒体9の成形方法によれば、第2の成形工程の成形が第1の成形工程の成形に対して時間を僅かに遅らせてなされるので、内側ローラ11による成形後外側ローラ17による成形がただちにされ、内側ローラ11で楕円形筒体9の端部を円筒形にするとほぼ同時に外側ローラ17での縮径がされる。これにより、楕円形筒体9の端部を円筒形に縮径する時間をさらに短縮することができる。
また、楕円形筒体9の成形方法によれば、外側ローラ17が内側ローラ11と同じ設備に設けられているので、工程を替えるときの(第1の成形工程から第2の成形工程にうつるときの)楕円形筒体9の搬送時間等が無くなり、楕円形筒体9の端部を円筒形に縮径する時間を一層短縮することができる。
また、楕円形筒体9の成形方法によれば、外側ローラ17が内側ローラ11と同じ設備に設けられているので、第1の成形工程を行う設備と第2の成形工程を行う設備とがまとめられて1つの設備になっており、楕円形筒体9の端部を円筒形に縮径するスピニング加工の設備を簡素化することができる。
また、楕円形筒体9の成形方法によれば、内側ローラ11が外側ローラ17よりも長くなっているので、第1の成形工程における楕円形筒体9と内側ローラ11との接触長さを長くすることができ、第1の成形工程での成形時間を一層短縮することができる。
なお、上記説明では、楕円形筒体9の中心軸の延伸方向の端部を各ローラ11,17を用いて成形しているが、各ローラ11,17に代えてヘラ等のスピニング加工用ツールを用いて、成形を行うようにしてもよい。
上述した楕円形筒体9の成形方法は、たとえば、次に示す成形装置21によって行われる。
楕円形筒体の成形装置21は、図3〜図5で示すように、内側ローラ11と外側ローラ17とを備えて構成されている。そして、上述したように、内側ローラ11は、楕円形筒体9の内側に位置して、楕円形筒体9の端部を円筒形に成形するようになっている。外側ローラ17は、楕円形筒体9の外側に位置して、内側ローラ11によって円筒形にされた部位を縮径した円筒形に成形するようになっている。
また、成形装置21には、図5で示すように、楕円形筒体設置部23と内側ローラ設置部25と外側ローラ設置部27とCPUを含む制御部(図示せず)とが設けられている。
楕円形筒体設置部23に設置された楕円形筒体9は、この中心軸を回転中心にして回転(自転)するようになっている。内側ローラ設置部25に設置された内側ローラ11は、この中心軸まわりを回転(自転)するようになっているとともに、中心軸に対して直交する方向(たとえば図5の紙面に直交する方向)と、中心軸の延伸方向(図5の左右方向)とで移動位置決め自在になっている。外側ローラ設置部27に設置された外側ローラ17は、この中心軸まわりを回転(自転)するようになっているとともに、中心軸に対して直交する方向(たとえば、図5の上下方向)と中心軸の延伸方向(図5の左右方向)とで移動位置決め自在になっている。
楕円形筒体設置部23に設置された楕円形筒体9の中心軸の延伸方向と、内側ローラ設置部25に設置された内側ローラ11の中心軸の延伸方向と、外側ローラ設置部27に設置された外側ローラ17の中心軸の延伸方向とはお互いが一致している。
また、成形装置21では、上記制御部のメモリに予め格納されている動作プログラムにより上記制御部の制御の下、上述した楕円形筒体9の成形方法を実行するための動作をするようになっている。このとき、各ローラ11,17による楕円形筒体9の成形は、すでに理解されるように、楕円形筒体9が楕円形筒体設置部23に設置された状態を維持したまま、続けてなされる。
ここで、変形例に係る楕円形筒体9の成形方法について説明する。
変形例に係る楕円形筒体9の成形方法は、図10で示すように、内側ローラ11の代わりに金型51を用いて、第1の成形工程による成形を行っている点が、図1〜図9で示す成形方法と異なる。
すなわち、第1の成形工程では、金型(楕円形筒体9内に挿入される金型)51を用いて、楕円形筒体9の端部を、たとえば、拡張加工し円筒形に成形する。
金型51には、楕円形筒体9の端部とこの端部以外の部位との境界15の総てを、急激に曲げることなく滑らかに(たとえば、円弧状に)曲げるための部位(たとえば、滑らかに曲がっている部位)53が形成されている。
第1の成形工程で内側ローラ11の代わりに金型51を使用する場合、この金型51も、本体部55と先端部57とを備えて内側ローラ11とほぼ同形状に形成されている。ただし、金型51の本体部55の直径は、内側ローラ11の本体部31の直径よりも大きく楕円形筒体9長径の内径よりも大きいか、もしくは、楕円形筒体9の長径の内径よりも小さく楕円形筒体9の短径の内径よりも大きくなっている。
第1の成形工程で金型51を使用する場合、楕円形筒体9の端部に、先端部57を先にして金型51を挿入して楕円形筒体9の端部を押圧し、楕円形筒体9の端部に大径円筒状部13を形成する。
内側ローラ11の場合と同様にして、金型51の本体部55と先端部57との境界およびこの近傍の部位によって、楕円形筒体9の端部と端部以外の部位との境界15が急激に曲がることなく滑らかに、たとえば、円弧状に曲がる成形がなされるようになっている。
さらに、説明すると、金型51は、円柱状の本体部55と、この本体部55の一方の端で本体部55に一体で設けられた先端部57とを備えて構成されている。
先端部57は半球状に形成されているか、もしくは、半回転楕円体状に形成されているか、もしくは、球帯状に形成されているか、回転楕円体における球帯状に形成されているか、もしくは、テーパが本体部から離れるにしたがって次第に大きくなる複数の円錐台を重ねて形成されている(図7参照)。これにより、本体部55の外形と先端部57の外形との境界、先端部57の外形が、急激に曲がることなく滑らかに、たとえば、円弧状に曲がっている。
さらに、図10(b)で示すように、金型51の先端部57が円錐台状に形成されていてもよい。この場合、本体部55と先端部57との境界部が円弧状になっている(本体部55と先端部57と円弧状部59を介してつながっている)。これによって、本体部55の外形と先端部57の外形との境界、先端部の外形が、急激に曲がることなく滑らかにたとえば円弧状に曲がっている。
図5等で示した内側ローラ11も、金型51と同様に、先端部33を円錐台状に形成して、本体部31と先端部33との境界部が円弧状になっていてもよい。
9 楕円形筒体
11 内側ローラ
15 境界
17 外側ローラ
19 滑らかに曲げるための部位
21 成形装置
31 本体部
33 先端部
47 円錐台
51 金型
55 本体部
57 先端部

Claims (6)

  1. 楕円形筒体の端部を円筒形に成形する楕円形筒体の成形方法において、
    前記楕円形筒体の端部とこの端部以外の部位との境界を滑らかに曲げるための部位が形成されている内側ローラを用いたスピニング加工によって、前記楕円形筒体の端部を円筒形に成形する第1の成形工程と、
    前記第1の成形工程によって円筒形にされた部位を、外側ローラを用いたスピニング加工によって縮径した円筒形に成形する第2の成形工程と、
    を有することを特徴とする楕円形筒体の成形方法。
  2. 請求項1に記載の楕円形筒体の成形方法において、
    前記第2の成形工程で使用される外側ローラは、前記内側ローラと同じ設備に設けられて、前記第1成形工程及び前記第2成形工程を行うことを特徴とする楕円形筒体の成形方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の楕円形筒体の成形方法において、
    前記内側ローラが、前記外側ローラよりも長いことを特徴とする楕円形筒体の成形方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の楕円形筒体の成形方法において、
    前記第2の成形工程での成形は、前記第1の成形工程の成形よりも時間を僅かに遅らせてなされることを特徴とする楕円形筒体の成形方法。
  5. 楕円形筒体の端部を、スピニング加工によって円筒形に成形する楕円形筒体の成形装置において、
    前記楕円形筒体の内側に位置し、前記楕円形筒体の端部とこの端部以外の部位との境界を滑らかに曲げるための部位が形成されており、前記楕円形筒体の端部を円筒形に成形する内側ローラと、
    前記楕円形筒体の外側に位置して、前記内側ローラによって円筒形にされた部位を縮径した円筒形に成形する外側ローラと、
    を有することを特徴とする楕円形筒体の成形装置。
  6. 楕円形筒体の端部を第1の成形工程によって円筒形に成形した後第2の成形工程によって縮径した円筒形に成形する成形方法の、前記第1の成形工程で使用される内側ローラにおいて、
    円柱状の本体部と、この本体部の一方の端に設けられた先端部とを有し、前記先端部が半球状に形成されているか、もしくは、半回転楕円体状に形成されているか、もしくは、球帯状に形成されているか、もしくは、回転楕円体における球帯状に形成されているか、もしくは、テーパが前記本体部から離れるにしたがって次第に大きくなる複数の円錐台を重ねて形成されているか、または、前記先端部が円錐台状に形成されているとともに前記本体部と前記先端部との境界部が円弧状になっていることで、前記本体部の外形と前記先端部の外形との境界とが、滑らかに曲がっていることを特徴とする内側ローラ。
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