JP6253864B2 - カメラおよび符号量制御プログラム - Google Patents
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Description
そして、各カメラは映像の画質を向上するための許可を制御装置に要求し、制御装置は各カメラの要求を勘案して各カメラに許可または拒否を応答する。
これにより、システム全体の動作を安定させながら特定のカメラの画質が向上される。
前記カメラは、
第1の映像データを生成するイメージセンサと、
前記第1の映像データを目標量に応じて符号化して第1の符号化データを生成するエンコーダと、
前記複数のカメラのうちの他のカメラ毎に、他のカメラによって生成された他の符号化データの符号量を特定する符号量情報を受信するレシーバと、
受信された符号量情報で特定される符号量を用いて、前記第1の符号化データの符号量の目標を前記目標量として算出する目標量算出部とを備える。
複数のカメラ200を有するカメラシステム100について、図1から図6に基づいて説明する。
図1に基づいて、カメラシステム100の構成について説明する。
カメラシステム100は、複数のカメラ200と、複数のカメラ200が接続されるハブ110と、ハブ110に接続される映像記録装置120とを有する。
カメラシステム100は、監視システムまたは防犯システム等に利用することができる。
カメラ200は、映像データを符号化して生成される符号化データ202を、ハブ110を介して、映像記録装置120に送信する。符号化データ202は、圧縮された映像データである。映像はディスプレイに表示される画像であり、映像データは映像のデジタルデータである。
さらに、カメラ200は、符号化データ202の符号量を特定する符号量情報204を他のカメラ200と通信する。符号量は、符号化データ202のデータ量に相当する。
また、符号化データ202の符号量は、符号化データ202を生成するための符号化の方法を変更することによって、調整することができる。具体的には、量子化パラメタの値またはマクロブロックタイプを変更することによって、符号化データ202の符号量を調整することができる。
ハブ110は、カメラ200から送信される符号化データ202を受信し、受信した符号化データ202を映像記録装置120に送信する。
映像記録装置120は、ハブ110から送信される符号化データ202を受信し、受信した符号化データ202を記録する。ビューアである映像記録装置120は、符号化データ202を用いて画像を復元し、復元した画像をディスプレイに表示する。
カメラ200は、コンピュータ900とイメージセンサ921とエンコーダ922といったハードウェアを備える。
エンコーダ922は、映像データ201を目標量205に応じて符号化して符号化データ202を生成する。符号化データ202はコンピュータ900に入力される。
コンピュータ900は、エンコーダ922によって生成された符号化データ202を、ハブ110を介して映像記録装置120に送信する。さらに、コンピュータ900は、この符号化データ202の符号量を特定する符号量情報204を、他のカメラ200に送信する。また、コンピュータ900は、他のカメラ200から符号量情報204を受信し、符号化データ202の符号量の目標となる目標量205を算出する。目標量205はエンコーダ922に入力される。
コンピュータ900は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置910といったハードウェアを備える。プロセッサ901は、信号線を介して他のハードウェアと接続されている。
メモリ902は揮発性の記憶装置である。メモリ902は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。具体的に、メモリ902はRAM(Random Access Memory)である。メモリ902に記憶されたデータは、必要に応じて補助記憶装置903に退避される。そして、補助記憶装置903に退避されたデータは、必要に応じてメモリ902にロードされる。メモリ902はデータを記憶する記憶部として機能する。
補助記憶装置903は不揮発性の記憶装置である。具体的に、補助記憶装置906は、ROM、HDDまたはフラッシュメモリである。ROMはRead Only Memoryの略称であり、HDDはHard Disk Driveの略称である。補助記憶装置903はデータを記憶する記憶部として機能する。
通信装置910はレシーバ911とトランスミッタ912とを備える。具体的に、通信装置910は通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。通信装置910はデータを通信する通信部として機能し、レシーバ911はデータを受信する受信部として機能し、トランスミッタ912はデータを送信する送信部として機能する。
具体的に、メモリ902には、目標合計量291、調整係数292、割合係数293および符号量203等が記憶される。各データの内容については後述する。
さらに、補助記憶装置906にはOS(Operating System)が記憶されている。
そして、OSの少なくとも一部がメモリ902にロードされ、プロセッサ901はOSを実行しながら「部」の機能を実現するプログラムを実行する。
なお、コンピュータ900が複数のプロセッサ901を備えて、複数のプロセッサ901が「部」の機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
「部」の処理の結果は、メモリ902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタまたはプロセッサ901内のキャッシュメモリに記憶される。
「部」は「工程」、「手順」または「処理」に読み替えてもよい。「部」の機能はファームウェアで実現してもよい。
カメラ200の動作は符号量制御方法に相当する。また、符号量制御方法の手順は符号量制御プログラムの手順に相当する。符号量制御方法は第Xの符号量制御方法の総称である。
第1の符号量制御方法の手順は、他のカメラ200から符号量情報204が送信される毎に実行される。
ステップS110において、レシーバ911は、他のカメラ200から送信された符号量情報204を受信する。
このパケットに含まれる符号量情報204は、他のカメラ200によって生成された符号化データ202である他の符号化データ202の符号量203を特定する情報である。
実施の形態1において、他のカメラ200の符号量情報204は、他の符号化データ202の符号量203である。具体的な符号量203は、送信される符号化データ202のデータ量を表すビットレートである。ビットレートは1秒当たりのビット数を示す。
そして、レシーバ911は、符号量情報204とカメラ識別子とを含んだパケットを受信する。
ステップS120において、通信管理部230は、他の符号化データ202の符号量203をメモリ902に記憶する。
通信管理部230は、受信されたパケットから符号量情報204と他のカメラ200のカメラ識別子とを取得する。取得される符号量情報204は、他の符号化データ202の符号量203である。
そして、通信管理部230は、他のカメラ200のカメラ識別子に対応付けて、他の符号化データ202の符号量203をメモリ902に記憶する。同じカメラ識別子に対応付けられた符号量203がメモリ902に既に記憶されている場合、通信管理部230は、メモリ902に記憶されている符号量203を、取得した符号量203で上書きする。
ステップS130において、目標量算出部221は、受信された符号量情報204で特定される符号量203を用いて、第1の符号化データ202の符号量203の目標を目標量205として算出する。つまり、目標量算出部221は、他の符号化データ202の符号量203を用いて、目標量205を算出する。
目標合計量291は、第1の符号化データ202と他のカメラ毎の他の符号化データ202との合計の符号量の目標となる値である。具体的に、目標合計量291は、カメラシステム100の全体で許容されるビットレートである。
割合係数293は、複数のカメラ200のそれぞれの符号化データ202の合計の符号量に対する第1の符号化データ202の符号量の割合の目標を示す値である。
なお、メモリ902には、第1の符号化データ202の符号量と他のカメラ200毎の他の符号化データ202の符号量203とが記憶されている。
ステップS140は目標量設定処理である。
ステップS140において、目標量設定部222は、目標量205をエンコーダ922に設定する。
具体的には、目標量設定部222は、目標量205を含んだ設定コードを生成し、生成した設定コードをエンコーダ922に入力する。そして、エンコーダ922は、入力された設定コードに含まれる目標量205を、エンコーダ922内のメモリに設定されている目標量205に上書きする。
目標設定処理(ステップS140)の後、エンコーダ922は、新たに設定された目標量205に応じて、第1の符号化データ202を生成する
第2の符号量制御方法の手順は情報送信間隔が経過する毎に実行される。情報送信間隔は予め決められた時間である
カメラ200内のイメージセンサ921が撮影する範囲を第1の撮影範囲という。
ステップS210において、イメージセンサ921は、第1の撮影範囲が映った映像のデジタルデータである第1の映像データ201を生成し、生成した第1の映像データ201を出力する。出力された第1の映像データ201はエンコーダ922に入力される。
なお、イメージセンサ921は、撮影間隔が経過する毎に第1の映像データ201を生成および出力している。撮影間隔は予め決められた時間である。フレームレートが10フレーム/秒である場合、撮影間隔は0.1秒である。
イメージセンサ921の動作は従来のイメージセンサの動作と同じであるため、映像データ生成処理(ステップS210)の詳細については説明を省略する。
ステップS220において、エンコーダ922は、第1の映像データ201を目標量205に応じて符号化して第1の符号化データ202を生成し、生成した第1の符号化データ202を出力する。出力された第1の符号化データ202はコンピュータ900に入力される。
具体的に、エンコーダ922は、エンコーダ922内のメモリに設定された目標量205に応じて量子化パラメタ値およびマクロブロックタイプを選択する。そして、エンコーダ922は、選択した量子化パラメタ値およびマクロブロックタイプを用いて、第1の映像データ201を符号化する。これにより、目標量205に近い符号量を有する符号化データ202が、第1の符号化データ202として生成される。量子化パラメタ値は量子化パラメタの値であり、マクロブロックタイプはマクロブロックの符号化タイプである。
なお、エンコーダ922は、第1の映像データ201が入力される毎に第1の符号化データ202を生成および入力している。
エンコーダ922の動作は従来のエンコーダの動作と同じであるため、符号化データ生成処理(ステップS220)の詳細については説明を省略する。
ステップS230において、トランスミッタ912は、第1の符号化データ202を映像記録装置120に送信する。
通信管理部230は、第1の符号化データ202と撮影時刻とカメラ識別子とを含んだペイロードを生成し、生成したペイロードをトランスミッタ912に入力する。具体的に、撮影時刻は、第1の映像データ201が生成された時刻である。
そして、トランスミッタ912は、入力されたペイロードを含んだパケットを生成し、生成したパケットをハブ110を介して映像記録装置120に送信する。送信されたパケットは映像記録装置120によって受信され、第1の映像データ201は撮影時刻とカメラ識別子とに対応付けられて映像記録装置120に記録される。
ステップS240において、符号量算出部210は、第1の符号化データ202の符号量203を算出する。具体的に、符号量算出部210は、第1の符号化データ202のビットレートを第1の符号化データ202の符号量203として算出する。
そして、符号量算出部210は、算出した符号量203をカメラ200のカメラ識別子に対応付けてメモリ902に記憶する。同じカメラ識別子に対応付けられた符号量203がメモリ902に既に記憶されている場合、符号量算出部210は、メモリ902に記憶されている符号量203を、算出した符号量203で上書きする。
ステップS250において、トランスミッタ912は、第1の符号量情報204を他のカメラ200に送信する。
通信管理部230は、第1の符号化データ202の符号量203とカメラ200のカメラ識別子とを含んだペイロードを生成し、生成したペイロードをトランスミッタ912に入力する。
そして、トランスミッタ912は、入力されたペイロードを含んだパケットを生成し、生成したパケットを、カメラ間のネットワークにマルチキャストで送信する。送信されたパケットは、各他のカメラ200によって受信される。
カメラ200は、他の符号化データ202の符号量203が増加した場合に自己の符号化データ202の符号量203を減少させ、他の符号化データ202の符号量203が減少した場合に自己の符号化データ202の符号量203を増加させることができる。さらに、カメラ200は、自己の符号化データ202の符号量203が増加した場合に他の符号化データ202の符号量203を減少させ、自己の符号化データ202の符号量203が減少した場合に他の符号化データ202の符号量203を増加させることができる。そのため、カメラ200は、カメラシステム100で通信される符号化データ202の全体の符号量を安定させることができる。
つまり、カメラシステム100は、複数のカメラ200を制御する制御装置を有することなく、全体の符号量を安定させることができる。そのため、複数のカメラ200と制御装置との間でやり取りするメッセージを設計する必要もない。
カメラシステム100は、2台のカメラ200または4台以上のカメラ200を備えてもよい。
カメラ200は、ハブ110を介さず映像記録装置120に直接、符号化データ202を送信してもよい。
符号化データ202および符号量情報204は、有線または無線のいずれで通信されてもよい。
第1の符号量制御方法および第2の符号量制御方法は、任意のタイミングで実行されてもよい。
目標量205は、目標量算出処理(ステップS130)で説明した方法とは異なる方法で算出してもよい。
他の符号化データ202の符号量203が異常である場合に他のカメラ200の動作を停止させる形態について、図7および図8に基づいて説明する。但し、実施の形態1と重複する説明は省略する。
図7に基づいて、カメラ200の構成について説明する。
カメラ200は、コンピュータ900とイメージセンサ921とエンコーダ922とを備える。
コンピュータ900は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置910とを備える。
補助記憶装置903には、符号量算出部210と目標量算出部221と目標量設定部222と通信管理部230と異常検出部241と停止命令部242といった「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
図8に基づいて、第1の符号量制御方法について説明する。
図8に基づいて説明する方法は、実施の形態1で説明したステップS110およびステップS120〜S140に加えて、ステップS111とステップS112とを有する。
ステップS111において、異常検出部241は、異常な符号量を特定する符号量情報204を異常情報として検出する。
具体的には、異常検出部241は、受信されたパケットから符号量情報204である符号量203を取得し、取得した符号量203を符号量閾値と比較する。符号量203が符号量閾値より大きい場合、受信されたパケットに含まれる符号量情報204は異常情報である。符号量閾値は予め決められた値である。具体的な符号量閾値は目標合計量291の1/2である。
符号量情報204が異常情報として検出された場合、第1の符号量制御方法の手順はステップS112に進む。
符号量情報204が異常情報として検出されなかった場合、第1の符号量制御方法の手順はステップS120に進む。
ステップS112において、停止命令部242は、異常情報に対応する他のカメラ200に動作の停止を命令する。
停止命令部242は、受信されたパケットから送信元アドレスを取得する。また、停止命令部242は、動作の停止を命令する停止命令を含んだペイロードを生成する。そして、停止命令部242は、生成したペイロードと取得した送信元アドレスとをトランスミッタ912に入力する。
トランスミッタ912は、入力されたペイロードを含んだパケットを生成し、生成したパケットのヘッダに入力された送信元アドレスを設定し、このパケットをカメラ間のネットワークに送信する。送信されたパケットは、異常情報を含んだパケットの送信元である他のカメラ200によって受信される。そして、この他のカメラ200は、停止命令に従って動作を停止する。以後、動作を停止した他のカメラ200から符号化データ202および符号量情報204は送信されなくなる。
カメラ200は、他の符号化データ202の符号量203が異常である場合に他のカメラ200の動作を停止させることができる。そのため、カメラ200は、カメラシステム100で通信される符号化データ202の全体の符号量を安定させることができる。
符号量203と強い相関を持つ量子化パラメタ値を符号量情報204とする形態について、図9から図11に基づいて説明する。但し、実施の形態1と重複する説明は省略する。
図9に基づいて、カメラ200の構成について説明する。
カメラ200は、コンピュータ900とイメージセンサ921とエンコーダ922とを備える。
コンピュータ900は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置910とを備える。
補助記憶装置903には、符号量算出部210と目標量算出部221と目標量設定部222と通信管理部230と情報取得部250といった「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
図10に基づいて、第1の符号量制御方法について説明する。
図10に基づいて説明する方法は、実施の形態1で説明したステップS110、ステップS130およびステップS140に加えて、ステップS121を有する。
実施の形態3において、他のカメラ200の符号量情報204は、他の符号化データ202が生成されるときに量子化パラメタの値として用いられる量子化パラメタ値である。
ステップS121において、符号量算出部210は、他のカメラ200の符号量情報204である量子化パラメタ値を用いて、他の符号化データ202の符号量203を算出する。
符号量関数は、量子化パラメタ値を用いて符号量203を算出するためのアルゴリズムが定義された関数である。符号量関数を演算することによって、量子化パラメタ値の大きさに反比例する大きさの符号量203が算出される。つまり、量子化パラメタ値が大きいほど符号量203は小さく、量子化パラメタ値が小さいほど符号量203は大きい。
ステップS140において、目標量設定部222は、目標量205をエンコーダ922に設定する。
図11に基づいて説明する方法は、実施の形態1で説明したステップS210〜ステップS250に加えて、ステップS261を有する。
ステップS220において、エンコーダ922は、第1の映像データ201を目標量205に応じて符号化して第1の符号化データ202を生成する。
ステップS230において、トランスミッタ912は、第1の符号化データ202を映像記録装置120に送信する。
ステップS240において、符号量算出部210は、第1の符号化データ202の符号量203を算出し、算出した符号量203をメモリ902に記憶する。
ステップS240の後、第2の符号量制御方法の手順はステップS261に進む。
ステップS261において、情報取得部250は、第1の符号量情報204を取得する。
情報取得部250は、量子化パラメタ値をエンコーダ922に要求する。
エンコーダ922は、エンコーダ922内のメモリに設定されている量子化パラメタ値を情報取得部250に応答する。
そして、情報取得部250は、応答された量子化パラメタ値を受け取る。
ステップS261の後、第2の符号量制御方法の手順はステップS250に進む。
カメラ200は、実施の形態1と同じく、カメラシステム100で通信される符号化データ202の全体の符号量を安定させることができる。
他の符号化データ202の符号量203が異常である場合に他のカメラ200の動作を停止させる形態について、図12および図13に基づいて説明する。但し、実施の形態3と重複する説明は省略する。
図12に基づいて、カメラ200の構成について説明する。
カメラ200は、コンピュータ900とイメージセンサ921とエンコーダ922とを備える。
コンピュータ900は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置910とを備える。
補助記憶装置903には、符号量算出部210と目標量算出部221と目標量設定部222と通信管理部230と異常検出部241と停止命令部242と情報取得部250といった「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
図13に基づいて、第1の符号量制御方法について説明する。
図13に基づいて説明する方法は、実施の形態3で説明したステップS110およびステップS121〜S140に加えて、ステップS113とステップS114とを有する。
ステップS113において、異常検出部241は、異常な符号量を特定する符号量情報204を異常情報として検出する。
具体的には、異常検出部241は、受信されたパケットから符号量情報204である量子化パラメタ値を取得し、取得した量子化パラメタ値をパラメタ閾値と比較する。量子化パラメタ値がパラメタ閾値より小さい場合、受信されたパケットに含まれる符号量情報204は異常情報である。パラメタ閾値は予め決められた値である。
符号量情報204が異常情報として検出された場合、第1の符号量制御方法の手順はステップS114に進む。
符号量情報204が異常情報として検出されなかった場合、第1の符号量制御方法の手順はステップS121に進む。
ステップS114において、停止命令部242は、異常情報に対応する他のカメラ200に動作の停止を命令する。
この停止命令処理(ステップS114)は、実施の形態2で説明した停止命令処理(ステップS112)と同じである。
カメラ200は、実施の形態2と同じく、カメラシステム100で通信される符号化データ202の全体の符号量を安定させることができる。
符号量203と強い相関を持つマクロブロックタイプを符号量情報204とする形態について、図14から図16に基づいて説明する。但し、実施の形態1と重複する説明は省略する。
図14に基づいて、カメラ200の構成について説明する。
カメラ200は、コンピュータ900とイメージセンサ921とエンコーダ922とを備える。
コンピュータ900は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置910とを備える。
補助記憶装置903には、符号量算出部210と目標量算出部221と目標量設定部222と通信管理部230と情報取得部250といった「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
図15に基づいて、第1の符号量制御方法について説明する。
図15に基づいて説明する方法は、実施の形態1で説明したステップS110、ステップS130およびステップS140に加えて、ステップS122を有する。
実施の形態5において、他のカメラ200の符号量情報204は、他の符号化データ202が生成されるときに用いられるマクロブロックタイプである。
ステップS122において、符号量算出部210は、他のカメラ200の符号量情報204であるマクロブロックタイプを用いて、他の符号化データ202の符号量203を算出する。
ここで、タイプ係数テーブルと基準量とがメモリ902に記憶されているものとする。タイプ係数テーブルは、マクロブロックタイプに対応付けられたタイプ係数を含んだテーブルである。基準量は、基準となる符号量である。
そして、符号量算出部210は、取得したタイプ係数を基準量に掛けて符号量203を算出する。符号量203は基準量にタイプ係数を掛けて得られる値である。
ステップS140において、目標量設定部222は、目標量205をエンコーダ922に設定する。
図16に基づいて説明する方法は、実施の形態1で説明したステップS210〜ステップS250に加えて、ステップS262を有する。
ステップS220において、エンコーダ922は、第1の映像データ201を目標量205に応じて符号化して第1の符号化データ202を生成する。
ステップS230において、トランスミッタ912は、第1の符号化データ202を映像記録装置120に送信する。
ステップS240において、符号量算出部210は、第1の符号化データ202の符号量203を算出し、算出した符号量203をメモリ902に記憶する。
ステップS240の後、第2の符号量制御方法の手順はステップS262に進む。
ステップS262において、情報取得部250は、第1の符号量情報204を取得する。
情報取得部250は、マクロブロックタイプをエンコーダ922に要求する。
エンコーダ922は、エンコーダ922内のメモリに設定されているマクロブロックタイプを情報取得部250に応答する。
そして、情報取得部250は、応答されたマクロブロックタイプを受け取る。
ステップS262の後、第2の符号量制御方法の手順はステップS250に進む。
カメラ200は、実施の形態1と同じく、カメラシステム100で通信される符号化データ202の全体の符号量を安定させることができる。
他の符号化データ202の符号量203が異常である場合に他のカメラ200の動作を停止させる形態について、図17および図18に基づいて説明する。但し、実施の形態4と重複する説明は省略する。
図18に基づいて、カメラ200の構成について説明する。
カメラ200は、コンピュータ900とイメージセンサ921とエンコーダ922とを備える。
コンピュータ900は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置910とを備える。
補助記憶装置903には、符号量算出部210と目標量算出部221と目標量設定部222と通信管理部230と異常検出部241と停止命令部242と情報取得部250といった「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
図18に基づいて、第1の符号量制御方法について説明する。
図18に基づいて説明する方法は、実施の形態6で説明したステップS110およびステップS122〜S140に加えて、ステップS115とステップS116とを有する。
ステップS115において、異常検出部241は、異常な符号量を特定する符号量情報204を異常情報として検出する。
具体的には、異常検出部241は、受信されたパケットから符号量情報204であるマクロブロックタイプを取得し、取得したマクロブロックタイプを異常タイプと比較する。マクロブロックタイプが異常タイプと同じである場合、受信されたパケットに含まれる符号量情報204は異常情報である。異常タイプは、異常な符号量を有する符号化データ202が生成されるときに用いられるマクロブロックタイプである。
符号量情報204が異常情報として検出された場合、第1の符号量制御方法の手順はステップS116に進む。
符号量情報204が異常情報として検出されなかった場合、第1の符号量制御方法の手順はステップS122に進む。
ステップS116において、停止命令部242は、異常情報に対応する他のカメラ200に動作の停止を命令する。
この停止命令処理(ステップS116)は、実施の形態2で説明した停止命令処理(ステップS112)と同じである。
カメラ200は、実施の形態2と同じく、カメラシステム100で通信される符号化データ202の全体の符号量を安定させることができる。
フローチャート等を用いて説明した手順は、カメラ、符号量制御方法および符号量制御プログラムの手順の一例である。
図19に、カメラ200の機能がハードウェアで実現される場合の構成を示す。
カメラ200は処理回路990を備える。処理回路990はプロセッシングサーキットリともいう。
処理回路990は、各実施の形態で説明した「部」の機能を実現する専用の電子回路である。この「部」にはメモリ902および補助記憶装置903として機能する記憶部も含まれる。
具体的に、処理回路990は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。GAはGate Arrayの略称であり、ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略称であり、FPGAはField Programmable Gate Arrayの略称である。
なお、カメラ200が複数の処理回路990を備えて、複数の処理回路990が「部」の機能を連携して実現してもよい。
Claims (9)
- 複数のカメラのうちの1つのカメラであって、
第1の映像データを生成するイメージセンサと、
前記第1の映像データを目標量に応じて符号化して第1の符号化データを生成するエンコーダと、
前記複数のカメラのうちの他のカメラ毎に、他のカメラによって生成された他の符号化データの符号量を特定する符号量情報を受信するレシーバと、
受信された符号量情報で特定される符号量を用いて、前記第1の符号化データの符号量の目標を前記目標量として算出する目標量算出部と
を備えるカメラ。 - 前記符号量情報は、前記他の符号化データの符号量であり、
前記目標量算出部は、前記第1の符号化データと他のカメラ毎の他の符号化データとの合計の符号量の目標となる目標合計量と、他のカメラ毎の他の符号化データの符号量とを用いて、前記目標量を算出する
請求項1に記載のカメラ。 - 前記目標量算出部は、前記目標合計量と、他のカメラ毎の他の符号化データの符号量と、前記複数のカメラのそれぞれの符号化データの合計の符号量に対する前記第1の符号化データの符号量の割合の目標を示す割合係数とを用いて、前記目標量を算出する
請求項2に記載のカメラ。 - 前記符号量情報は、前記他の符号化データが生成されるときに量子化パラメタの値として用いられる量子化パラメタ値であり、
前記カメラは、他のカメラ毎に量子化パラメタ値を用いて他の符号化データの符号量を算出する符号量算出部を備え、
前記目標量算出部は、前記第1の符号化データと他のカメラ毎の他の符号化データとの合計の符号量の目標となる目標合計量と、他のカメラ毎の他の符号化データの符号量とを用いて、前記目標量を算出する
請求項1に記載のカメラ。 - 前記目標量算出部は、前記目標合計量と、他のカメラ毎の他の符号化データの符号量と、前記複数のカメラのそれぞれの符号化データの合計の符号量に対する前記第1の符号化データの符号量の割合の目標を示す割合係数とを用いて、前記目標量を算出する
請求項4に記載のカメラ。 - 前記符号量情報は、前記他の符号化データが生成されるときに用いられるマクロブロックタイプであり、
前記カメラは、他のカメラ毎にマクロブロックタイプを用いて他の符号化データの符号量を算出する符号量算出部を備え、
前記目標量算出部は、前記第1の符号化データと他のカメラ毎の他の符号化データとの合計の符号量の目標となる目標合計量と、他のカメラ毎の他の符号化データの符号量とを用いて、前記目標量を算出する
請求項1に記載のカメラ。 - 前記目標量算出部は、前記目標合計量と、他のカメラ毎の他の符号化データの符号量と、前記複数のカメラのそれぞれの符号化データの合計の符号量に対する前記第1の符号化データの符号量の割合の目標を示す割合係数とを用いて、前記目標量を算出する
請求項6に記載のカメラ。 - 受信された符号量情報のうち、異常な符号量を特定する符号量情報を、異常情報として検出する異常検出部と、
前記異常情報に対応する他のカメラに動作の停止を命令する停止命令部と
を備える請求項1に記載のカメラ。 - 第1の映像データを生成するイメージセンサと、
前記第1の映像データを目標量に応じて符号化して第1の符号化データを生成するエンコーダと、
他のカメラ毎に、他のカメラによって生成された他の符号化データの符号量を特定する符号量情報を受信するレシーバと、
コンピュータと、を備えるカメラの符号量制御プログラムであって、
受信された符号量情報で特定される符号量を用いて、前記第1の符号化データの符号量の目標を前記目標量として算出する目標量算出処理
を前記コンピュータに実行させるための符号量制御プログラム。
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