JP6251298B2 - 逆作動アクチュエータを備えるマイクロニードル注射装置 - Google Patents

逆作動アクチュエータを備えるマイクロニードル注射装置 Download PDF

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Description

本開示は、マイクロニードルを皮膚に適用する、及び/又は活性物質を皮膚に送達するためのマイクロニードル注射装置に概ね関連するものである。
活性物質(又は薬物)は、経口で、又は注射によって通常投与される。残念ながら多くの薬剤は、経口投与すると効果がない場合があるか、又は根本的に有効性が低減する。これは、これらの薬剤が血流に入る前に吸収されないか、又は悪影響を受けることにより、望ましい活性を保たないためである。更に、経口投与された薬剤は、注射された薬剤ほど迅速な効果を発揮できない。これに反して、血流への物質の直接注射は、投与中の物質に変異がないことが確実である一方、手順が難しく、不便で、痛みがあり、かつ不快感を伴うことから、結果的に患者コンプライアンスが悪くなる場合がある。
経皮的送達は、そうしない場合には皮下注射又は点滴静注を介して送達される必要がある、活性物質を投与する方法を提供することができる。加えて、経皮的送達は、経口的送達と比べて、消化管の不快な環境を回避し、胃腸の薬物代謝を迂回し、初回通過効果を軽減し、消化酵素及び肝臓酵素による起こり得る非活性化を回避する。
しかしながら場合によっては、経皮的送達を使用して効果的に送達され得る分子の数は、皮膚の障壁特性によって制限されることがある。皮膚を通しての分子の運搬に対する主な障壁は、角質層(皮膚の最も外側の層)である。
いくつかの異なる皮膚治療方法が、角質層のような最も外側の皮膜層の透過性又は多孔性を増大させるために提案されてきたが、それにより、それらの層を通して又はそれら層の中への薬物送達を向上させた。角質層は、脂質領域によって分離された密な角質化された細胞遺残組織の複合構造である。角質層はケラチン細胞から形成され、それは核を失って角質細胞になる大多数の表皮細胞を形成する。これらの死細胞は角質層を備えており、それは約10〜30ミクロンの厚さを有するにすぎないが、外因物質による侵襲並びに内因性液体及び溶質分子の外側への移動から身体を保護する。様々な皮膚治療方法として、マイクロニードル、レーザ切除、RF切除、熱切除、ソノフォレーシス、イオン電気導入法、又はその組み合わせの使用が挙げられる。
微細構造化された経皮的システム(MTS)と呼ばれることもあるマイクロニードル又は微細ピンアレイは、活性物質の皮内送達を提供し、そうでなければ角質層を透過しないであろう。鋭いマイクロニードル先端は、皮膚の角質層に侵入することができるように設計されているが、神経終末を穿孔しない程十分に短く、したがって挿入時の痛覚を低減又は除去する。しかしながら、皮膚組織内部の正確なレベルへのかつ良好な再現性を伴うマイクロニードルの侵入は、しばしば難しい作業である。したがって、従来のパッチベースの送達システムの適用と異なり、一部の現在のMTSは、望ましい深さの生物組織の中にマイクロニードルの効率的で再現可能な侵入を確実にするために外部エネルギーの支援を必要とする。この支援は、装置を利用することによって達成することができ、装置は皮膚表面にマイクロニードルアレイを配置した後に使用することができるか、又は、装置はマイクロニードルのアレイと一体化することができ、活性化時に、皮膚の中にマイクロニードルアレイを送達することができる。マイクロニードルは、皮膚の中に微少流路をつくることを助け、それはいくつかの実施形態において、活性成分を送達することを容易にすることができる。一部の構成においては、(単数又は複数の)活性成分は、マイクロニードルアレイの上にコーティングされ、マイクロニードルによって角質層を穿孔したときに皮膚を通して直接送達されてもよい。他の皮膚治療方法を越えるMTSシステムの1つの長所は、送達についての痛みが軽減された様式である。
本開示のいくつかの実施形態は、基部と、基部に開口部を画定するために基部から延在する空洞と、を有するハウジングを含み得るマイクロニードル注射装置を提供する。このハウジングの基部は、皮膚表面に向かって位置付けられるように構成される。本装置は、ハウジングの空洞内にマイクロニードルアレイを保持するように構成された、マイクロニードルアレイホルダを更に含むことができる。マイクロニードルアレイホルダは、ハウジングの空洞内に少なくとも部分的に配置され、ハウジングの基部にある開口部に対して、(i)後退位置(ハウジングの基部が皮膚表面に配置され、かつマイクロニードルアレイがマイクロニードルアレイホルダに連結されているときにマイクロニードルアレイが皮膚表面に接触しないように、マイクロニードルアレイがハウジングの内部に引き込まれている位置)と、(ii)伸長位置(ハウジングの基部が皮膚表面に配置され、かつマイクロニードルアレイがマイクロニードルアレイホルダに連結されているときに、マイクロニードルアレイの少なくとも一部分が開口部を介して皮膚表面に接触するように位置付けられている位置)との間で移動可能になるように構成することができる。本装置は、ハウジング及びマイクロニードルアレイホルダに対して第1の位置と第2の位置との間で移動可能なアクチュエータを更に含み、それにより、マイクロニードルアレイホルダを後退位置から伸長位置に移動させることができる。アクチュエータの少なくとも一部分は、ハウジングの基部に隣接して配置することができ、皮膚表面に向かって押される装置に反応して第1の位置から第2の位置に移動するように構成することができる。
本開示の他の特徴及び態様は、発明を実施するための形態及び添付図面を考慮することによって明らかとなろう。
本開示の一実施形態に従って、マイクロニードル注射装置の前側組立済みの上部透視図であり、本装置は、カバー、注射アセンブリ、及び注入アセンブリを含む。 図1の装置の側面図である。 図1及び図2の装置の側面断面図である。 図1〜3の装置の前側上部の部分的な分解斜視図である。 図1〜4の装置の前側下部の部分的な分解斜視図である。 図1〜5の装置の前側上部の分解斜視図である。 図1〜6の装置の側面断面図であり、カバーが外された第1状態の装置を示している。 図1〜7の装置のクローズアップした背側上部の部分的な斜視図であり、カバーが外された第1状態の装置を示している。 図1〜8の装置の側面断面図であり、第2状態の装置を示している。 図1〜9の装置のクローズアップした背側上部の部分的な斜視図であり、第2状態の装置を示している。 図1〜10の装置の側面断面図であり、第3状態の装置を示している。 図1〜11の装置のクローズアップした背側上部の部分的な斜視図であり、第3状態の装置を示している。 図1〜12の装置の側面断面図であり、第4状態の装置を示している。 図1〜13の装置のクローズアップした前側断面図であり、第4状態の装置を示している。 図1〜14の装置のクローズアップした前側断面図であり、第5状態の装置を示している。 図1〜15の装置の側面断面図であり、第5状態の装置を示している。 図1〜16の装置の側面断面図であり、第6状態の装置を示している。 図1〜17の装置の平面図であり、第6状態の装置を示している。 図9に「19」と書かれた円で囲まれている部分を取り上げた、図9に示された装置のクローズアップした側面断面図である。 図11に「20」と書かれた円で囲まれている部分を取り上げた、図11に示された装置のクローズアップした側面断面図である。 図17に「21」と書かれた円で囲まれている部分から取った、図17に示された装置のクローズアップした側面断面図である。 図1〜21の装置の側面断面図であり、第7状態の装置を示している。 図1〜20の装置の平面図であり、第7状態の装置を示している。 図1〜6のカバーの上部斜視図である。 図1〜6及び24のカバーの下部斜視図である。 本開示の別の実施形態による、注入アセンブリの一部の上部断面図である。 図1〜25の装置で使用することができる例示的なマイクロニードルアレイのクローズアップ側面断面図であり、マイクロニードルアレイは上方を向いているマイクロニードルとともに示されている。
本開示のいずれかの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されるか、若しくは以下の図面に例示される構成の詳細及び構成要素の配置に、その適用が限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な態様で実践又は実行することができる。また、本明細書で使用される専門語句及び専門用語は説明を目的としたものであり、発明を限定するものとして見なされるべきではない点が理解されるべきである。「含む(including)」、「備える・含む(comprising)」、又は「有する(having)」、及びこれらの変化形は、その後に列記される要素及びそれらの均等物、並びに更なる要素を包含するものである。別様に指定又は制限されない限り、用語「取り付けられる」、「支持される」及び「連結される」、並びにその変化形は、幅広く使用され、直接的な並びに間接的な取り付け、支持、及び連結の双方を包含する。他の実施形態を利用することができ、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的又は論理的な変更を行うことができることが理解されるべきである。更に、「前側」、「背側」、「上部」、「下部」、等のような用語は、要素の互いの関係を記載するためにのみ使用され、装置の特定の配向を述べる、又は装置に必要である若しくは要求される配向を指示すること若しくは暗示すること、あるいは本明細書に記載される本発明が、使用中にどのように使用される、搭載される、表示される、若しくは設置されるかを特定すること、を決して意味しない。
本開示は、概ね、マイクロニードル注射装置及びその使用方法に関連するものである。本開示の装置は、皮膚を治療する(すなわち、皮膚に小さい孔、穿孔、又は微小孔を開ける)ために皮膚(又は生体膜)に適用することができ、皮膚に活性物質を送達することもできる、マイクロニードルのアレイを含むことができる。本開示の装置は、とりわけ、マイクロニードルアレイホルダの解放を作動するための逆作動アクチュエータを含み、そこにマイクロニードルアレイを連結することができ、所望により、マイクロニードルアレイが患者の皮膚に衝突し、貫入することを可能にする。このようなアクチュエータは、ハウジング及びマイクロニードルアレイホルダに対して(例えば、マイクロニードルアレイホルダが後退位置にある場合)第1の位置と第2の位置との間で移動可能にして、マイクロニードルアレイホルダを後退位置から伸長位置に移動させてマイクロニードルアレイが患者の皮膚と接触するように位置付けることができる。とりわけ、本開示の装置においては、アクチュエータの少なくとも一部分を装置のハウジングの基部、すなわち、装置の皮膚に面する側に隣接して配置することができ、装置が皮膚表面に向かって押される、又は中に押し込まれるときの反応で作動させることができる。このような構成は、本明細書において「逆作動アクチュエータ」と称される。「逆作動アクチュエータ」を使用する様々な利点は、後に更に詳述される。
本開示の装置のいくつかの実施形態は、単一の作動によって起動し、マイクロニードルアレイ(例えば中空マイクロニードルアレイ)を使用して患者の皮膚に自動的かつ確実に貫入(又は入射)し、更に、オンボード注入装置からマイクロニードルを介して皮膚へ、制御様式にて、リザーバ(例えばすぐに使える薬剤カートリッジ)から格納された流体(例えば活性物質)が自動的に放出及び分配されるように構成することができる。つまり、いくつかの実施形態では、逆作動アクチュエータは、注射及び注入の両方を開始するように構成することができ、使用者は、単一の初期作動の後に追加の工程を行う必要がない。
「中空マイクロニードル」という句は、そこに形成される内腔を含む特異な微細構造体を示す。本開示の中空マイクロニードルは、例えば各内腔を介し、皮膚を通した活性物質の送達を容易にするため、角質層を貫通するように設計されている。例として、マイクロニードルには針又は針状の構造、並びに角質層を貫通し、活性物質を送達できる他の構造が挙げられる。本開示の装置で使用できるマイクロニードルのその他の詳細は、後に更に詳述される。
本開示の装置のいくつかの実施形態は、例えばマイクロニードルが適所にあり、皮膚に貫入した後で、オンボード注入装置から活性物質が分配又は放出され始めるように、作動に続く一連の事象について適切に時間を計り、計画するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、本開示の装置はマイクロニードルアレイホルダを含む注射アセンブリ又は装置と、活性物質を含むように構成されたレザーバを画定するカートリッジを含む注入アセンブリ又は装置と、を含むことができる。アクチュエータを作動させて、注射装置がマイクロニードルを皮膚に入射するように、また、注射装置を介して注射装置から皮膚への活性物質の注入を開始するようにさせることができる。いくつかの実施形態では、注入装置の少なくとも一部分は、アクチュエータによって注入装置が移動させられ、注射装置を解放させられるまで、注射装置を後退位置に保持することができる。あくまで一例として、後に更に詳述されるとおり、アクチュエータは第1の位置から第2の位置に移動されることができ、それによって、カートリッジを保持及び運搬する注入装置のシャトルを解放し、次に注射装置の少なくとも一部分(例えば、マイクロニードルアレイホルダ)を解放する。いくつかの実施形態では、シャトルは、注射装置が皮膚に貫入してカートリッジを注入位置まで移動させた後も移動し続けることができ、この注入位置で、カートリッジのリザーバが流体経路(例えば、皮膚に貫入する中空マイクロニードルなど)に流体連通する。活性物質はその後、カートリッジのリザーバから流体経路に流し込まれ、活性物質が皮膚に送達され得る。
本開示の装置は、「前処置」工程として皮膚に適用される際、すなわち、皮膚の角質層を破壊し、その後に除去するために皮膚に適用される場合に有用であり得る。皮膚の破砕領域は、次に、局所性成分(例えば、溶液、クリーム、ローション、ゲル、軟膏など)又は破砕領域に適用される活性物質を備えているパッチの送達の向上を可能にするために有用であり得る。本開示の装置は、また、マイクロニードルが、皮膚に挿入された後にマイクロニードルから溶解する活性物質を備える乾燥コーティングを備えているときに有用であり得る。その結果、本開示の装置は、皮膚病学治療、ワクチン送達のような皮膚への微粒子の送達の向上、又はワクチン補助薬の免疫反応の向上に対する有用性を有し得る。更に、いくつかの実施形態において、活性物質が、本開示の装置のマイクロニードルを適用する前に、皮膚に適用されてもよい(例えば、皮膚表面に塗布される溶液、又は皮膚表面にすり込まれるクリーム、ローション、ゲル、軟膏などの形態で)。
パッチが治療又は破砕部位に適用されるときに、パッチは、様々な形態で提供することができ、治療部位への送達のための活性物質を備えている医薬品貯蔵器を含むことができる。治療有効量の適切な薬剤で連続経皮的送達を行うのに適切な、任意の経皮パッチを用いてよい。好適な経皮パッチは、米国特許第4,834,979号(Gale)のいわゆる「貯蔵器」パッチのようなゲル化又は液体貯蔵器、米国特許第6,004,578号(Leeら)のいわゆる「マトリックス」パッチのような隣接接着剤層によって皮膚に取り付けられるマトリックス貯蔵器を含有するパッチ、並びに米国特許第6,365,178号(Venkateshwaranら)、同第6,024,976号(Mirandaら)、同第4,751,087号(Wick)、及び同第6,149,935号(Chiangら)のいわゆる「接着剤中医薬品」パッチのような感圧性粘着性(PSA)貯蔵器を含有するパッチを含み、これらについての開示内容は参照することによって本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態において、医薬品貯蔵器は、医薬品を含有する基質層の形で提供することができ、基質層は、パッチの皮膚接触接着剤に付着されている。かかる基質は、接着剤層であってもよい。あるいは、基質層は、非粘着性又は弱粘着性であってもよく、適所にパッチを固定して医薬品貯蔵器を皮膚表面と接触した状態に保つために、粘着性パッチの上の皮膚接触接着剤の周縁に依存する。
別の実施形態において、医薬品貯蔵器は、皮膚接触接着剤の表面に又はパッチの内部に埋め込まれた固体粒子の形態で提供することができる。特に、これらの粒子を親水性のものとすることにより、治療される皮膚表面でさらされた水性流体との接触がそれらは溶解又は分解させられて、皮膚に薬物を放出する。
別の実施形態において、医薬品貯蔵器はパッチの皮膚接触接着剤の内部に提供することができる。医薬品は、パッチを形成する前に皮膚接触接着剤と混合されてもよく、又は、別個の処理工程においてパッチの皮膚接触接着剤に適用されてもよい。接着剤層に医薬品を適用する好適な方法の例は、米国特許出願公開第2003/054025号(Cantorら)及び米国特許第5,688,523号(Garbeら)に見られ、これらについての開示内容は参照することによって本明細書に組み込まれる。
(i)透過性を増加させるためのマイクロニードルによる皮膚の治療と、(ii)治療される皮膚領域との接触状態への活性物質の配置との間の時間の長さは、変化してもよい。いくつかの実施形態において、この時間の長さは、最小に保たれて、治癒過程を通して、皮膚障害形成の可能性を回避する。最小の時間の長さは、概して、本開示の装置を皮膚から除去すること、例えば、溶液の交換、クリーム又はローションのすり込みによって活性物質を適用すること、パッチのライナーを除去すること、及び治療部位の上にその接着剤を塗布すること(例えば、パッチが使用されている場合)などに要する時間によって決定することができる。この時間は、約1分、約30秒未満、約10秒未満又は約5秒未満であってもよい。しかしながら、この時間は、所望に応じて何分何時間でも延長できないことはない。皮膚が治療後にますます浸透性であり続ける時間の長さは、治療の種類及び治療後に皮膚が閉塞されているか否かに依存することは、一般に知られている。一部の事例において、治療部位が閉塞されたままである限り、透過性の増加は最高数日の間、維持することができ、閉塞されてない場合でも、皮膚は最高数時間、透過性を増加させることがある。したがって、いくらかの便益又は臨床の利益を示すならば、部位を治療し、活性物質の送達を開始することが望まれる時まで治療部位を覆ってなんらかの種類の手当用品を着用することによって、活性物質/成分の送達を遅らせることができ、その時点で、活性物質が治療された皮膚に適用することができる。
本開示の装置を議論する際に、用語「下に」及びその変形は、時として、マイクロニードルが皮膚の中に押される方向を記述するために用いられ、「上へ」は逆の方向を記述するために用いられる。しかしながら、当業者は、装置は、マイクロニードルが地球の重力の方向又は地球の重力の方向と逆の方向に対してある角度で、皮膚の中へと押される場合に使用することができ、これらの用語は、相対的な方向を記述するための単純さ及び明快さのために使用されるにすぎないことを理解するであろう。
図1〜25は、本開示の一実施形態に従うマイクロニードル注射装置100を示している。示すとおり、いくつかの実施形態では、装置100は注射アセンブリ(又は装置)101及びオンボード注入装置であり得る、注入アセンブリ(又は装置)103を含む。図示の実施形態は注射アセンブリ101及び注入アセンブリ103の両方を含むが、いくつかの実施形態では、装置100は注射アセンブリ101のみを含むことができ、中空マイクロニードルを介して皮膚に送達される活性物質を収容する、注入アセンブリ103などのオンボード注入装置を含まない。
「オンボード注入装置」という句は概ね、患者の皮膚に送達するための注射アセンブリ101のマイクロニードルに活性物質を送達することができる、アセンブリ又は装置を指すものであり、これは注入アセンブリ101の一部を形成する、すなわち連結されており、共に動作可能である。
いくつかの実施形態では、装置100は、「制御型液体放出装置」と呼ばれる場合がある。また、注射アセンブリ101は「アプリケータ」又は「マイクロニードルアプリケータ」と呼ばれる場合もあり、注入アセンブリ103は「液体貯蔵及び送達システム又はアセンブリ」と呼ばれる場合もある。
装置100は、ハウジング102と、アクチュエータ104と、複数のマイクロニードル108を備えたマイクロニードルアレイ107を保持及び運搬するように構成されたマイクロニードルアレイホルダ106と、活性物質を収容するように構成されたリザーバ111を画定するカートリッジ110と、カバー113を更に含むことができる。図1、2、4、及び5に示されているとおり、いくつかの実施形態では、ハウジング102は、装置100の手動による把持及び/又は操作を容易にするために、隆起のある、若しくは構造化された表面又は部分117を含むことができる。
いくつかの実施形態では、カートリッジ110は、製造業者、組立者、又は使用者が取り付けることができる。また、カートリッジ110及びマイクロニードルアレイ107は交換可能であり、それにより、装置100の再利用が可能である。交換可能なカートリッジは、一体化されている固定又は専用のカートリッジを有するマイクロニードル装置と比べ、清掃、滅菌、充填、及び補充が可能であるという利点をもたらし得る。
図3に示されているとおり、注射アセンブリ101は、マイクロニードルアレイホルダ106及びマイクロニードルアレイ107を含むことができ(すなわち、マイクロニードルアレイホルダ106に連結されている場合)、注入アセンブリ103はカートリッジ110を含むことができる。いくつかの実施形態では、マイクロニードルアレイ107がマイクロニードルアレイホルダ106に連結されている際、装置100は、マイクロニードルアレイ107に流体連通する、又はこれを含む(例えば、その表面又はマニホールド、並びに中空マイクロニードル108)流体経路123を更に含むことができる。その結果、流体経路123は、中空マイクロニードル108へ、又はこれを介して活性物質を送達することができる。そのような流体経路123は、注射アセンブリ101と注入アセンブリ103との間に流体連通をもたらすことができるので、いくつかの実施形態では、いずれかのアセンブリの一部を形成するものとして、又はアセンブリ間の接続として記述される場合がある。
いくつかの実施形態では、流体経路123の少なくとも一部分は、カートリッジ110及びマイクロニードル108を流動的に接続するように位置付けられた、導管又はチャネルによって形成され得る。いくつかの実施形態では、その導管又はチャネルは、可撓性のある管129によって提供され得る(図3、4、及び6を参照)。いくつかの実施形態では、そのような管の一端は、マイクロニードルアレイ107に連結することができ、マイクロニードルアレイ107(及びマイクロニードルアレイホルダ106)と共に動くことができる。このような可撓性のある管129は、流体経路123と流体連通する貫通要素175を可能にし、カートリッジ110に貫通又は穿孔して、ハウジング102内の固定された位置に保持するように構成される。このように、貫通要素175は、マイクロニードルアレイ107及びホルダ106と共に動く必要はない。このような管129は、ポリプロピレン、ポリエチレン、シリコーン、その他の好適な高分子材料、又はその組み合わせなどの高分子材料を含むがそれらに限定されない様々な材料から形成され得る。ただし、いくつかの実施形態では、貫通要素175はホルダ106にしっかり連結させることができ、装置100は可撓性のある管129を含む必要がなく、貫通要素175はマイクロニードルアレイ107及びホルダ106と共にハウジング102内で移動可能になり得る。
注入アセンブリ103は、流体経路123と流体連通するようにカートリッジ110を保持及び運搬するように構成された、シャトル125を更に含むことができる。アクチュエータ104は、注射を作動させるように動作可能であることができ、いくつかの実施形態では、シャトル125(及び、それに伴ってカートリッジ110)の移動と、流体経路123への、及び中空マイクロニードル108からの活性物質の注入を更に作動させることができる。
いくつかの実施形態において、マイクロニードル108は、皮膚を治療する(すなわち、皮膚の微小孔又は穿孔又は細孔を生成する)及び/又は、皮膚、特に哺乳類の皮膚を通して、及び特に、経皮的に活性物質を送達するように構成することができる。本開示の装置及び方法において使用することができる様々なマイクロニードルは、後に更に詳述される。マイクロニードル108が中空であり、活性物質を送達するように構成されている実施形態において、中空マイクロニードル108はそれぞれ、内腔127を含む(図14及び15を参照)。本開示には「複数のマイクロニードル」108が記載されているが、所定の用途において皮膚に貫入する(又は、マイクロニードル108がコーティングを含む実施形態において、活性物質でコーティングされる)ために、所定のアレイ107のマイクロニードル108が必ずしも全て必要ではないことを理解すべきである。
用語「経皮的に」及びその変形は、通常、皮膚の任意の部分を横断する活性成分の任意種類の送達を指すために用いられる。すなわち、経皮的とは、通常、全身送達(すなわち、この場合、活性成分が血流の中に送達されるように、活性成分が真皮を横断して、又は実質的に通って輸送される)、及び皮内送達(すなわち、この場合、活性成分が部分的に真皮を通して、例えば皮膚の外層(角質層)を横断して輸送され、活性成分が、例えば乾癬治療又は局所麻酔送達のために皮膚の中に送達される)を含むことができる。すなわち、本明細書において使用されるような経皮的送達は、単に皮膚の外層に局所的に適用されるよりむしろ、皮膚の少なくとも一部分(しかし、必ずしも皮膚の層の全てではない)を横断又は通過して輸送される活性成分の送達を含む。
いくつかの実施形態において、ハウジング102は、比較的ロープロファイルで、かつ設置面積を小さくして、とりわけ、使いやすさ及び患者の心地よさのために、自立式並びにコンパクト設計にしてもよい。「設置面積」という用語は概ね、皮膚表面など、アイテム(例えば装置100)によって占有される表面積を指す。所定のアイテムの設置面積は、アイテムの最も外側の面の外形によって取られる面積として考えることができる。いくつかの実施形態において、「ロープロファイル」とは、その高さに対して概ね幅広い装置100を指すことができる。つまり、「ロープロファイル」装置は、皮膚表面に対して(及びそこから離れて)略直角に延在する面よりも大きい、皮膚表面に沿って延在する面を有する装置であり得る。言い換えると、「ロープロファイル」は、その皮膚に垂直の面よりも大きい、皮膚に平行の面を有する装置を指すことができる。
示されているとおり、装置100及びハウジング102は、長手方向軸線L(例えば図1及び2を参照)沿いに伸長することができ、使用する際は、皮膚表面に対して実質的に平行に配置されるように構成することができる。このような構成が、装置100にロープロフィルをもたらし得る。ロープロファイルは、マイクロニードル108が貫入及び/又は注入時に除去される確率を軽減することができ、ハンズフリーでの使用を容易にし得る。使用の際に、長手方向軸線Lが患者の皮膚表面に対して略平行に配置されるような装置100の設計は、ロープロファイルの小型設計を提供し得るが、他の方向でも使用することができる。
いくつかの実施形態において、ハウジング102は、2つ以上の部分から形成することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング102は、第2の(又は下方)部分122に連結される(例えば、取り外し可能に、又は永続的に)ように適合された第1の(又は上方)部分を含むことができ、それにより、第1の部分120は第2の部分122のカバーの役割を果たすことができる。ハウジング102の少なくとも一部分(例えば、第1の部分120)は、1つ以上の光透過性の窓124を含むことができ、いくつかの実施形態において、使用者が、注入過程の少なくとも一部分の進行を観察することを可能にすることができる。例えば、図18及び23に示されているとおり、及び後に更に詳述されるとおり、いくつかの実施形態において、注入アセンブリ103は、注入の進行を示す1つ以上の表示器126を含むことができ、そのような表示器126は窓124を介して可視であり得る。窓124は、完全に透明である必要はないが、可視スペクトルの波長に対して少なくとも部分的に透過的で(すなわち、約400nm〜約700nm)、窓124を介した表示器126の視覚的検知を可能にする必要がある。
ハウジング102の第2の部分122は、注射アセンブリ101及び注入アセンブリ103を保持及び維持するように構成することができる。ハウジングの第1の部分120及び第2の部分122はそれぞれ、1つ以上の保持壁105を含むことができる。ハウジング102の第1の部分120及び第2の部分122は、プレス嵌め係合(時として、「摩擦嵌め係合」又は「干渉嵌め係合」とも呼ばれる)、スナップ嵌め係合、磁石、フック・ループ式ファスナー、接着剤、凝集、クランプ締め、縫合、ステープル、ネジ、くぎ、リベット、無頭釘、クリンプ、戻り止め、溶接(例えば、音波(例えば、超音波)溶接)、任意の熱接着(例えば、連結される構成要素の一方又は両方に加えられる熱及び/若しくは圧力)、その他の好適な連結手段、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない様々な連結手段を介して一体に連結されるように構成することができる。あくまで一例として、図1〜25の実施形態において、第1の部分120及び第2の部分122は、一体に超音波接合されるように構成される。また、ハウジング102は、その長さに沿って第1の部分120及び第2の部分122に分割されるように示されているが、装置100の組み立て及び/又は使用を容易にする他の構成も可能である。
いくつかの実施形態において、ハウジング102(例えば、ハウジング102の第2の部分122)は、皮膚表面50に向かって位置付けられるように構成された(例えば図7を参照)、基部122(例えば図3〜5を参照)を含むことができる。基部112は、注射及び/又は注入時に皮膚表面50に触れるように構成してもよく、皮膚接触接着剤を含んでよい。ただし、図1〜25に示された実施形態の基部112は、接着剤を含まず、非接着面である。ハウジング102の基部112は、ハウジング102の全長に沿って伸長する場合があるが、後により詳細に記述するように、本明細書で参照されるハウジング102の基部112は、注射アセンブリ101に隣接して存在する基部112又はその一部と、基部112に対して外側に突出するアクチュエータ104と、をとりわけ参照している。具体的に、本明細書で参照されるハウジング102の基部112は、概して、ハウジング102の残部に対して突出する(例えば、下向きに)凸部119によって提供されるか、又は画定される(図4及び5を参照)。
添付の図では、装置100の背部又は末端(例えば、注入アセンブリ103に隣接し、注射アセンブリ101の配置場所の反対側)が、皮膚表面50から上に上がっているように見える。そうである可能性もあるが、装置100の末端は使用の際にも皮膚表面に置かれている可能性も確かにある。例えば、装置100の背側端部は、皮膚50に背側端部を置きやすいように、皮膚50に向かって下に傾斜させることができる。また、いくつかの実施形態では、その領域内の(又は、装置100の長さに沿って伸長する)ハウジング102の基部112は、皮膚接触接着剤を更に含むことができ、皮膚に被着させることができる。また、凸部119は、あくまで一例を示しているが、装置100はそのような凸部119を含まないように構成されている場合があり、いくつかの実施形態においては、ハウジング102の基部112全体が皮膚50とぴったり重なる場合、又は作動後など、皮膚に被着するように構成される場合があることを理解すべきである。
ハウジング102は、空洞(又は、チャンバ、ポケット、若しくは陥凹など)114を更に含むか、画定することができる。示すように、基部112は、空洞114に通じている開口部115を画定することができる。言い換えると、空洞114は、開口部115を画定するために基部112を通って延在し得る。ハウジング102は、特に、空洞114(又は、その一部分)が、(例えば、ホルダ106に連結されているとき)、すなわち、マイクロニードル108が皮膚50に適用される前に、少なくともマイクロニードルアレイホルダ106及びマイクロニードルアレイ107の少なくとも一部分を収容するように構成することができる。
マイクロニードルアレイホルダ106は、ハウジング102の空洞114に少なくとも部分的に配置されるように構成することができ、ハウジング102の空洞114内にマイクロニードルアレイ107を保持するように構成することができる。マイクロニードルアレイホルダ106は、また、ハウジング102に対して(すなわち、ハウジング102内の開口部115に対して)移動可能であり、マイクロニードル108を所望の基板(例えば、皮膚)に送達することができる。図6に示されているとおり、マイクロニードルアレイホルダ106は、皮膚表面に向かって、すなわち、皮膚に面して位置付けられるように構成することができ、マイクロニードルアレイ107を受容するように構成することができる、第1の(又は下)側(又は基部)121を含むことができる。あくまで一例として、マイクロニードルアレイ107は、プレス嵌め係合(時として、「摩擦嵌め係合」又は「干渉嵌め係合」とも呼ばれる)、スナップ嵌め係合、磁石、フック・ループ式ファスナー、接着剤、凝集、クランプ締め、縫合、ステープル、ネジ、くぎ、リベット、無頭釘、クリンプ、戻り止め、溶接(例えば、音波(例えば、超音波)溶接)、任意の熱接着テクニック(例えば、接合される構成要素の一方又は両方に加えられる熱及び/若しくは圧力)、その他の好適な連結手段、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない様々な連結手段を介して、マイクロニードルアレイホルダ106に連結(例えば、取り外し可能に連結)されることができる。
「マイクロニードルアレイ」107は、マイクロニードル108と、マイクロニードル108を支持するため、及び/又はマイクロニードルアレイホルダ106のような装置100の別の構造又は構成要素にマイクロニードルアレイ107を連結させるために使用される任意の支持構造又は基板と、を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態においては、「マイクロニードルアレイ」107は、マイクロニードル108が突き出ている基板(又は「キャリア」、又は「基部」)109、及び追加の層又はキャリアを含むことができる。図1〜25に示す実施形態においては、マイクロニードル108は基板109で一体に形成される。しかしながら、追加の層は、マイクロニードルアレイ107において使用することができ、他の好適な構成も可能であることが理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態において、マイクロニードル108は基板109に直接形成することができ、その後、基部又は追加の層に(例えば、機械的及び流動的に)連結することができる。
いくつかの実施形態において、装置100はマイクロニードルアレイ107を含まず、むしろ、装置100はマイクロニードルアレイ107を保持するよう、またマイクロニードルアレイ107を、例えば所定の衝突速度及び/又は力で、指定のパラメータに従って皮膚に送達するように構成することができる。このような指定のパラメータは、例えば、所定の貫通深さへのマイクロニードル108の送達を確実にするために使用することができる。
マイクロニードルアレイ107(例えば、基板109)は、マイクロニードル108を備えている第1の面116、及び第1の面116の反対側に第2の面118を含むことができる。第1の面116は、マイクロニードル108が突出している第1の主要面(例えば、例示されている実施形態における基板109によって画定される)を含むことができる。第1の面116は、ハウジング102の基部112の方に向けられている(すなわち、皮膚表面50に面するように配置されている)ことができる。すなわち、マイクロニードルアレイ107は、第2の面118がマイクロニードルアレイホルダ106に面するように、マイクロニードルアレイホルダ106に連結されていることができ、第1の面116は、ハウジング102の基部112の方に向けられている、すなわち、皮膚表面50に面するように、つまり「皮膚に面している」ように配置されている。
ハウジング102、アクチュエータ104、マイクロニードルアレイホルダ106及び/又はマイクロニードルアレイ107(例えば、基板109)、カバー113、及びシャトル125は、限定されないが、熱硬化プラスチック(取引名称DELRIN(登録商標)(DuPont社、Wilmington、独国)で利用可能なアセタール樹脂、他の好適な熱硬化プラスチック、若しくはその組み合わせ)、熱成形可能プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、他の好適な熱成形可能プラスチック、若しくはその組み合わせ)、又は金属(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、他の好適な金属、若しくはその組み合わせ)、又はその組み合わせを含む様々な材料から形成することができる。
アクチュエータ104は、ハウジング102の空洞114に受容される(又はその中に伸長する)ように、また、注射アセンブリ101、及びいくつかの実施形態では注入アセンブリ103と相互作用及び/又は係合するように構成された内側部分130を含むことができる。アクチュエータ104は、内側部分130に連結され、ハウジング102の空洞114から、ハウジング102の開口部115を通って伸長するように構成された外側部分132を更に含むことができ、それにより、外側部分132はハウジング102の外側に向かって突出し、ハウジング102の外面に少なくとも部分的に常駐することで、使用者がアクチュエータ104を手動で操作し、制御することを可能にし得る。例えば、示されているとおり、いくつかの実施形態において、外側部分132はボタン又はその他の手動で係合可能な部分若しくは要素を含むか、又はその役割をすることができる。外側部分132は、押しボタンであるように例として例示されている。更に例として、図1〜25のアクチュエータ104の内側部分130及び外側部分132は、一体に形成される。
アクチュエータ104は、ハウジング102(例えば、ハウジング102の基部112内の開口部115に対して)及びマイクロニードルアレイホルダ106に対して、第1の位置P(図3〜5、7、及び8を参照)と第2の位置P(図9〜13、16〜17、及び22を参照)との間で移動可能であり、マイクロニードルアレイホルダ106をそれぞれ
(i)第1の後退位置H(例えば図3、4、及び7〜12を参照)であって、装置100が皮膚50上に位置付けられているときに、マイクロニードルアレイ107が皮膚50に接触しないように、マイクロニードルアレイ107(マイクロニードルアレイホルダ106に連結されている場合)がハウジング102内に引き込まれている位置と、
(ii)第2の伸長(又は「衝突」又は「処置」)位置H(例えば図15〜17及び22を参照)であって、装置が皮膚50上に位置付けられているときに、マイクロニードルアレイ107の少なくとも一部分が(マイクロニードルアレイホルダ106に連結されている場合)皮膚50に接触するように位置付けられる(例えば開口部115を介して)位置、との間で移動させることができる。
図6、14、及び15に示されているとおり、いくつかの実施形態では、後退位置Hから伸長位置Hへのホルダ106の移動は、1つ以上のダンプナー又は衝撃吸収要素又は物質によって減衰することができ、これは、図13〜15に例示されており、ダンプナー163に関して以下に記述されている。
示されているとおり、いくつかの実施形態において、アクチュエータ104は付勢要素128の付勢に逆らってその第1の位置Pからその第2の位置Pに移動可能であることができる。このように、アクチュエータ104は、その第1の位置Pに(例えば、下向きに)付勢される場合があり、使用者には、装置100を作動させるために付勢要素128の付勢力を克服することが必要とされる場合がある。つまり、付勢要素128がもたらす付勢力は、使用者が操作100を作動させるために克服する必要がある力を表す。この付勢力は、高すぎず、また低すぎもしないように制御することができる。付勢力が低すぎると、装置100は感度が高くなりすぎる場合があり、例えば使用者が単に装置100を皮膚50に被着させることを意図している際に、装置100が早期に作動する場合がある。しかしながら、付勢力が高すぎると、装置100を柔らかい皮膚の上で押して作動させることができない場合がある。いくつかの実施形態では、付勢力(例えば、付勢要素128によって提供される)及びしたがって装置100の作動力も、少なくとも5Nになり得、いくつかの実施形態では少なくとも6N、及びいくつかの実施形態では8Nになり得る。いくつかの実施形態では、付勢力(及び従って作動力)は、15Nより大きくすることはできず、いくつかの実施形態では12N以下、及びいくつかの実施形態では10N以下になり得る。
示されているとおり、カートリッジ110及びシャトル125など、注入アセンブリ103のいずれかの部分とは無関係に、マイクロニードルアレイホルダ106を後退位置Hと伸長位置Hとの間で移動可能であることができ、それによってマイクロニードル108を皮膚50に衝突させるために移動する必要がある構造の量を最小限にすることができる。つまり、注射アセンブリ103(injection assembly 103)及びその部分は概ね、後退位置Hと伸長位置Hとの間でマイクロニードルアレイホルダ106と一緒に移動可能にはならない。その結果、注射アセンブリ101及び注入アセンブリ103の両方とも装置100全体の一部を形成し、各アセンブリをそれぞれの機能専用にすることができるが、注射アセンブリ101は、注入アセンブリ103から分離させ、別個に動作させることができる。
いくつかの実施形態において、注入アセンブリ103(シャトル125及びカートリッジ110など)は、皮膚表面50に対して垂直又は実質的に垂直の方向に、ハウジング102とは無関係に多量に移動しないように構成することができる。つまり、いくつかの実施形態において、注入アセンブリ103は、ハウジング102とは無関係に、皮膚表面50に向かって又はそこから多量に移動しないように構成することができる。図示の実施形態にあるとおり、いくつかの実施形態において、注入アセンブリ103は、装置100が作動するときにハウジング102と一緒に皮膚表面50に向かって移動してよく、注入アセンブリ103はハウジング102からこの方向に別個に移動しない。いくつかの実施形態において、注入アセンブリ103は装置100の一部(例えば、ハンドル又は伸長部などの伸長された部分)に配置することができ、アクチュエータ104を作動させるために装置100を皮膚表面50に向かって押すときに、装置100の残部と一緒に皮膚表面50に向かって押すことができる。このような実施形態においても、注入アセンブリ103は、ハウジング102に対して、皮膚表面50に向かった方向又はそこから離れる方向に移動しないように構成することができる。
第1の後退位置Hと第2の伸長位置Hとは、駆動軸A’(図3、7、及び16を参照)に沿って相互に間隔を開けることができることにより、マイクロニードルアレイホルダ106は、駆動軸A’に沿って、例えばハウジング102及びアクチュエータ104に対して(例えば、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動した後に)、第1の後退位置Hと第2の伸長位置Hとの間で移動可能である。
駆動軸A’は、概して、皮膚表面50(及びホルダ106の第1の面121、並びにホルダ106に連結されているときはマイクロニードルアレイ107の第1の面116)に対して実質的に垂直に向けられることができるが、そうである必要はない。むしろ、いくつかの実施形態において、駆動軸A’は、弓形であるか、そうでなければ、非線形の(単数又は複数の)経路などを画定することができる。駆動軸A’は、単に、第1の後退位置Hと第2の伸長位置Hとの間での移動を指す。
アクチュエータ104は、アクチュエータ104の基部133に開口部135(例えば図7を参照)を形成するため、皮膚表面50に向かって位置付けられるように構成された基部133と、アクチュエータの基部133を通って延在する空洞(又はチャンバ、又は凹部、又はポケット、又は穴)134と、を更に含むことができる。基部133は、アクチュエータ104の外側部分132によって少なくとも部分的に画定することができ、空洞134は、ハウジング102の空洞114に受容されるような寸法である内側部分130によって少なくとも部分的に画定することができる。
図7及び9を比較することでわかるように、いくつかの実施形態において、アクチュエータ104(例えばその基部133)は、ハウジング102の基部112に対して移動可能であることができ、それによってアクチュエータ104が第1の位置Pにある際、アクチュエータ104の最も外側の面(例えば基部133)が、ハウジング102の基部112を超えて第1の距離d(例えば図7を参照)だけ伸長することができる。また、アクチュエータ104が第2の位置Pにある際、アクチュエータ104の最も外側の面がハウジング102の基部112を超えて伸長する(例えば、基部112とぴったり重なる、又は基部112に対して引き込まれている)ことがなくなるか、又はアクチュエータ104の最も外側の面がハウジング102の基部112を超えて、第1の距離d未満である第2の距離d(例えば図9を参照)だけ伸長する。つまり、いくつかの実施形態において、アクチュエータ104は第1の位置Pと第2の位置Pとの間で、ハウジング102の基部112に対して、ハウジング102の基部112に形成された開口部115の内外へ移動可能であることができる。言い換えると、いくつかの実施形態において、アクチュエータ104が第1の位置Pにある際、アクチュエータ104の少なくとも一部分はハウジング102の基部112にある開口部115から、又はそこを通って突出することができ、皮膚表面50に連結するように構成された第1の面(例えば基部133)を画定することができる。以下に記述するとおり、このような第1の面は、皮膚接触接着剤150を含むことができる。
アクチュエータ104の構成は、装置100の皮膚側の面、すなわちハウジング102の基部112に隣接して配置されるように示されている。言い換えれば、アクチュエータ104の外側(係合可能な)部分132は、ハウジング102の下部(すなわち、第2の部分122)に配置され、そこから突出するように示されている。つまり、アクチュエータ104は、従来のシステムと比べると、アクチュエータ104が装置100の下面に配置される「逆作動アクチュエータ」の一例である。このような構成は、装置100の容易な操作を可能にし、とりわけ、装置100の皮膚に面する側ではない、すなわち上側の部分を押すことによって、装置100が皮膚表面50に向かって押されることに反応し、アクチュエータ104が第1の位置Pから第2の位置Pに移動することを可能にする。このような装置100の皮膚に面する側ではない、すなわち上側の部分(例えばハウジング102の一部)は、アクチュエータ104の反対側に配置する必要はない。つまり、皮膚に面する側ではない、すなわち上部の部分は、アクチュエータ104の長手方向中心軸又は駆動軸に対して、軸外の位置に配置することができる。
「軸外」という用語は概ね、アクチュエータ104の長手方向中心軸又は駆動軸に揃っていない、移動の位置、方向、又は軸を指す。例えば、アクチュエータ104は、第1の位置Pから第2の位置Pへ、第1の方向に、図1〜25に例示された実施形態ではその長手方向中心軸でもある、駆動軸A”(図7を参照)沿いに移動することができる。アクチュエータ104のこのような作動又は移動は、第2の方向と正反対ではない、又はアクチュエータ104の駆動軸A”と揃っていない、第2の方向沿いに発揮される力によって引き起こされ得る。むしろ、アクチュエータ104のこのような移動は、アクチュエータ104の駆動軸A”に対して斜角向きの力によって引き起こされ得る。いくつかの実施形態において、第2の方向若しくは軸は、アクチュエータ104の第1の方向若しくは駆動軸A”に(例えば斜角に)交差させることができるか、又は第2の方向若しくは軸は、駆動軸A”と直接一致せずに、アクチュエータ104の長手方向中心軸に対して平行にすることができる。
装置100の軸外作動を可能にすることによって、例えば、使用者が装置100上の特定の場所又は要素を係合又は操作することを必要とせずに、装置100を作動させることができる場合、作動の信頼性の向上、使用者の使い勝手の良さの向上、及び人間工学の拡張をもたらすことができる。例えば、少なくとも一部分(例えば、ハウジング102の第1(上)の部分120)は、正確な指の操作の器用さを必要とすることとは対照的に、使用者のてのひら又は拳など、手のいずれかの部分を使用して皮膚50に向かって押されるように構成することができる。そのような構成は、例えば、関節炎患者及び/又は高年の患者に利点をもたらすことができる。加えて、軸外作動は、単一のオプションのみとは対照的に、例えば直感的設計又は構成により、使用者に明確に理解される様々な方法で操作100の作動を可能にする。
図示の実施形態の「逆作動アクチュエータ」104は、マイクロニードルアレイ107が皮膚表面に衝突及び貫入するように配備されるときに通過する開口部135を提供するものとしても示されている一方、いくつかの実施形態では、アクチュエータ104がまた、マイクロニードルアレイ107及びマイクロニードルアレイホルダ106が移動するときに通過する空洞134又は開口部135を画定することなく、逆作動アクチュエータをなお(すなわち、装置100及びハウジング102の下面、つまり皮膚に面する側で)使用することができる。つまり、いくつかの実施形態において、アクチュエータ104はなお逆作動する場合があるが、マイクロニードルアレイホルダ106がその伸長位置Hにあるときに、マイクロニードル108が通る開口部に直接隣接して位置付けられることはない。しかしながら具体的な利点は、コンパクト設計など、マイクロニードルアレイホルダ106がアクチュエータ104の空洞134内でも移動可能である例示のような、アクチュエータ104の使用からもたらされ得る。
いくつかの実施形態では、図示の実施形態に示されているとおり、アクチュエータ104は、装置100の一部分にのみ配置されるように構成することができ、装置100を作動させるための正確な使用者操作をせずとも、正確な区域に装置100の作動を限局化することができる。例えば、示すとおり、いくつかの実施形態において、装置100全体は第1の区域を有する第1の設置面積を有する又は画定することができ、アクチュエータ104は第2の区域を有する第2の設置面積を有することができ、第2の区域は第1の区域未満であり得る。いくつかの実施形態において、第2の区域は第1の区域の半分未満(すなわち、50%未満)であり得る。いくつかの実施形態において、第2の区域は第1の区域の4分の1未満(すなわち、25%未満)であり得る。
図1〜6及び24〜25に示されているとおり、カバー113は、ハウジング102の基部112の開口部115を覆うように構成することができる。図3〜6に示されているとおり、及び図24及び25に関して後に更に詳述されるとおり、いくつかの実施形態において、カバー113は、開口部115に隣接するハウジング102の基部112の少なくとも一部分を覆うように構成された第1の部分140と、ハウジング102の空洞114に少なくとも部分的に受容されるように構成され、マイクロニードルアレイ107の複数のマイクロニードル108を覆うように更に構成された第2の部分142を含む、「二重カバー」であり得る。「逆作動アクチュエータ」104を使用する図示の実施形態のような実施形態において、カバー113は、アクチュエータ104の空洞134への開口部135を覆うように更に構成することができる(例えば図3を参照)。カバー113(例えば、その第2の部分142)は、マイクロニードル108及び流体経路123(すなわち、注入アセンブリ103を使用する実施形態において)の無菌性を維持するように構成することができる。マイクロニードルアレイ107がアクチュエータ104内の開口部135を介して配備される実施形態では、カバー113(例えば、その第1の部分140)は、使用する前にアクチュエータ104を覆って保護するように構成することもでき、アクチュエータ104の偶発的な早期作動を阻止又は防止するために使用することができる。必ずしもアクチュエータ104の開口部135ではないが、マイクロニードルアレイ107がハウジング102内の開口部115を介して配備される実施形態においては、カバー113(例えば、その第1の部分140)は皮膚表面に連結するように構成された、ハウジング102の基部112の少なくとも一部分を覆って保護するように構成することができる。カバー113は、同時係属の米国特許出願第61/829,659号(2013年5月31日出願)に詳しく記載されており、参照により本明細書に援用される。
図5に示されているとおり、いくつかの実施形態において、アクチュエータ104の基部133は皮膚接触接着剤150(後により詳細に記述)を含むことができ、装置100は任意の剥離ライナー152(後により詳細に記述)を更に含むことができ、それによって装置100の使用前、並びに組み立て、保管、及び出荷時に皮膚接触接着剤150を保護することができる。剥離ライナー152は、装置100を皮膚に適用する前に除去されてもよい。剥離ライナー152は、皮膚接触接着剤150を剥離するように構成することができる、すなわち剥離特性をもたらすように構成することができ、それにより、装置100は保管及び出荷時に剥離ライナー152に連結することができ、装置100の適用時に剥離ライナー152から容易に分離することができる。あくまで一例として、剥離ライナー152は、所望により、皮膚接触接着剤150からの剥離ライナー152の除去を容易にするように位置付けられたタブ155(図4及び5を参照)を含むことができる。示されているとおり、タブ155は、1つ以上のひだ153を含むことができ、保管時にタブ155を短くし、剥離ライナー152の除去を容易にするために所望によって長くすることができる。
使用の際、剥離ライナー152は皮膚接触接着剤150から除去する(使用されている場合)ことができ、アクチュエータ104の接着基部133は皮膚50に連結することができる。アクチュエータ104の作動は、アクチュエータ104の基部133の皮膚150への連結直後か、又は更には基部133の皮膚150への連結と実質的に同時に発生し得る。アクチュエータ104の基部133は、注射、及び必要に応じて注入の間中、皮膚50に連結されたままにすることができる。その結果、いくつかの実施形態において、装置100は皮膚50への流体の注入/注射中に患者によって「装着」されるように構成することができる。このような実施形態では、装置100は患者の皮膚50に直接適用されて、マイクロニードル108を適切な貫入深度に保ちながら、歩行動作に対応することができる。つまり、ハウジング102自体が皮膚接触接着剤150を含まない実施形態でも更に、ハウジング102(すなわち、アクチュエータ104、ハウジング102、及び注入アセンブリ103の要素を含む、全体としての装置100)は、マイクロニードルアレイ107が皮膚50に穿孔した後、及び注入中に皮膚表面50に連結したままになるように構成することができる。例えば、そのような実施形態では、ハウジング102は、アクチュエータ104の皮膚接触接着剤150を介して皮膚50に接着するように構成することができる。
いくつかの実施形態では、示されているとおり、マイクロニードルアレイホルダ106は、その後退位置Hとその伸長位置Hとの間でアクチュエータ104の空洞134に配置され、移動可能であることができる。このように、いくつかの実施形態では、少なくともホルダ106が伸長位置Hにある際、マイクロニードルアレイ107がホルダ106に連結されている場合に、アクチュエータ104はマイクロニードルアレイ107を少なくとも部分的に囲むように構成することができる。いくつかの実施形態において、少なくともマイクロニードルアレイホルダ106が伸長位置Hにある際、アクチュエータ104の少なくとも一部分(例えば、外側部分132)がマイクロニードルアレイ107(及び/又はマイクロニードルアレイホルダ106)を全ての面で囲むように、つまり、マイクロニードルアレイ107(及び/又はマイクロニードルアレイホルダ106)を取り囲むように、アクチュエータ104を構成することができる。
図7及び9に示されているとおり、アクチュエータ104が逆作動し、マイクロニードルアレイ107が皮膚50に接触する際に通過する同一の開口部115と隣接して配置される実施形態において、アクチュエータ104が第1の位置Pにあり、マイクロニードルアレイホルダ106が後退位置Hにある際、アクチュエータ104の基部133は、マイクロニードルアレイホルダ106の第1の面(又は基部)121(及び/又はマイクロニードルアレイ107の第1の面(又は基部)116)からの第1の距離xに位置付けることができる(図7を参照)。アクチュエータ104が第2の位置Pにある際、アクチュエータ104の基部133は、マイクロニードルアレイホルダ106の第1の面(又は基部)121(及び/又はマイクロニードルアレイ107の第1の面(又は基部)116)から第2の距離xに位置付けることができ(図9を参照)、第2の距離xは第1の距離x未満になり得る。その結果、アクチュエータ104の基部133とマイクロニードルアレイホルダ106の第1の面121(又はマイクロニードルアレイ107の第1の面116)との間の距離は、アクチュエータ104が第1の位置Pから第2の位置Pに移動するときに減少し得る。
あくまで一例として、図1〜25に例示された実施形態では、ハウジング102の空洞114の少なくとも一部分は円筒穴の形状を有することができ、アクチュエータ104の少なくとも一部分は環状の断面形状を含むことができ(例えば、断面が基部133に対して実質的に平行に取られた場合)、アクチュエータ104の内側部分130は、ほぼ管状の形状であり、ハウジング102の円筒穴の形状の空調114に受容される寸法であり得る。また、アクチュエータ104の内側部分130によって少なくとも部分的に画定される空洞134は、円筒穴の形状を有することができる。あくまで一例として、ハウジング102及びアクチュエータ104にそれぞれ画定された穴形状の空洞114及び134の長手方向中心軸は、実質的に一直線であり得、マイクロニードルアレイホルダ106の駆動軸A’(図3、7、及び16を参照)も空洞114及び134の長手方向中心軸と実質的に一直線であり得る。
いくつかの実施形態では、空洞114及び134の駆動軸A’及び長手方向中心軸は、必ずしも正確に一致しない場合があるが、互いに対して実質的に平行になり得る。いくつかの実施形態では、ホルダ106の駆動軸A’は、図示の実施形態に示されているとおり、アクチュエータ104の駆動軸A”に対して実質的に平行に配置することができる。更に、いくつかの実施形態では、示されているとおり、ホルダ106の駆動軸A’は、アクチュエータ104の駆動軸A”と実質的に一直線(すなわち一致)であり得る。
マイクロニードルアレイホルダ106が第1の後退位置Hにある際、ホルダ106は、ハウジング102及びアクチュエータ104の内部に引き込まれることができることにより、ホルダ106(及び、ホルダ106に連結されているときのマイクロニードルアレイ107)は、ハウジング102の基部112又はアクチュエータ104の基部133を越えて伸長しない。マイクロニードルアレイ107は、ホルダの後退位置Hと伸長位置Hとの間の距離全体に沿って、ホルダ106と共に移動可能であることができる。すなわち、マイクロニードルアレイホルダ106が第1の後退位置Hにあり、マイクロニードルアレイ107がホルダ106に連結されているときに、マイクロニードルアレイ107もまた、第1の後退位置M(例えば、図3、7、9、及び11を参照)にあることができ、例えば、その場合、マイクロニードルアレイ107がハウジング102及びアクチュエータ104の内部に引き込まれていることにより、マイクロニードルアレイ107は、アクチュエータ104の基部133が皮膚表面50に位置付けられているときに、皮膚表面50と接触しない(又は、接触するようには位置付けられない)。マイクロニードルアレイ107は、ハウジング102の空洞114内及びアクチュエータ104の空洞134内に収容することができ、その後退位置Mにあるハウジング102の基部112及びアクチュエータ104の基部133に対して引き込むことができる。
更に、マイクロニードルアレイホルダ106が第2の伸長位置Hにあり、マイクロニードルアレイ107がホルダ106に連結されているときに、マイクロニードルアレイ107は、また、第2の伸長位置Mにあることができ(図15〜17及び22を参照)、例えば、その場合、マイクロニードルアレイ107の少なくとも一部分は、アクチュエータ104の基部133が皮膚表面50に位置付けられると、皮膚表面50と接触するように位置付けられる。
マイクロニードルアレイホルダ106及びマイクロニードルアレイ107は、それぞれの第2の位置H及びMにあるときに、マイクロニードルアレイ107の少なくとも一部分(及び、潜在的に、マイクロニードルアレイホルダ106の一部分)は、アクチュエータ104の基部133を越えて伸長することができる。しかしながら、そうである必要はなく、いくつかの実施形態においては、そうでないことが好ましくあり得る。むしろ、いくつかの実施形態において、マイクロニードル108は、アクチュエータ104の基部133の十分近くに(それでもハウジング102及びアクチュエータ104の内部に引き込まれているが、アクチュエータ104の基部133を越えて伸長していない状態で)配置できることにより、基部133が皮膚表面50上に押しつけられるときに、皮膚50は、アクチュエータ104の開口部135を通って、空洞134の中に入り、皮膚50がマイクロニードル108によって接触される位置まで変形又は半球形にさせられる。
図7の矢印Aが示すとおり、空洞114を画定するハウジング102の部分及び/又は空洞134を画定するアクチュエータ104の部分(例えば、内側部分130)は、アクチュエータ104の基部133(及び/又はハウジング102の基部112)に対して略直角の経路に沿って移動するため、マイクロニードルアレイホルダ106を保持及び/又は先導することができる。マイクロニードルアレイホルダ106の駆動軸A’は、装置100の長手方向中心軸Lと略垂直又は直角であり得る。例示的な一実施形態において、ホルダ106の動作は基部133(及び/又は基部112)に関連して実質的に90度であり得るが、略垂直の経路は、90度から逸脱して、十分深く貫入して意図する用量を送達できる配向をとり得ることが理解されるであろう。
マイクロニードルアレイホルダ106(及びそこに連結されたマイクロニードルアレイ107)は、第1の貯蔵エネルギーデバイス138によって後退位置H(及びM)から伸長位置H(及びM)に移動可能であることができ、この貯蔵エネルギーデバイスは、基部133(及び/又は基部112)に対して、例えば下向きに、皮膚表面50に向かって略垂直の方向に、マイクロニードルアレイホルダ106に力を加えるための位置エネルギーを放出するように作動可能である。いくつかの実施形態では、そのような作動力は、ホルダ106の制御された動作を可能にすることにより、マイクロニードル108の患者の皮膚の貫入に必要な力の適用を確実にする。その結果、装置100は望ましい衝突速度で、例えば所望の貫入深さを得るために、皮膚にマイクロニードルアレイ107を確実に、かつ一貫して送達することができる。
いくつかの実施形態では、第1の貯蔵エネルギーデバイス138は、ホルダ106に力を加えて、約2〜約20m/sの範囲の衝突前(すなわち、ホルダ106によって保持されたマイクロニードルアレイ107が患者の皮膚に衝突する前)のマイクロニードルアレイ107の速度を得るために作動可能であり得る。より典型的には、マイクロニードルアレイ107は、約4〜約12m/sの範囲の衝突前の速度、いくつかの実施形態では少なくとも5m/sの衝突前の速度、及びいくつかの実施形態では約6m/sの衝突前の速度で患者の皮膚に衝突することができる。
いくつかの実施形態では、第1の貯蔵エネルギーデバイス138は、付勢要素(例えば、ばね)を含むことができ、あくまで一例であるが、図示の実施形態にコイルばねとして示されている。しかしながら、本開示の貯蔵エネルギーデバイスは、付勢要素(例えば、ばね)、噴射剤、化学物質、モータ、電気装置、及びそれらの組み合わせからなる群からの少なくとも1つの蓄積エネルギーデバイスを含むことができる。
マイクロニードルアレイホルダ106は、装置100で下向きに、その伸長位置Hに向かって付勢される。その結果、マイクロニードルアレイ107も、ホルダ106と連結している際、その伸長位置Mに向かって付勢される。マイクロニードルアレイホルダ106は、後退位置Hにあるときに準備される、すなわち負荷がかけられ、又は付勢に逆らって保持されることにより(例えば、付勢要素が蓄積エネルギーデバイス138として使用されている場合)、マイクロニードルアレイホルダ106が保持された状態から解放されると、蓄積エネルギーデバイス138はマイクロニードルアレイホルダ106をその伸長位置Hに、とりわけ所望の速度で移動する力を提供する。
いくつかの実施形態では、アクチュエータ104の一部分は、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動するまで、その後退位置Hにマイクロニードルアレイホルダ106を保持することができ、移動した時点で、アクチュエータ104はマイクロニードルアレイホルダ106を保持しなくなり、マイクロニードルアレイホルダ106は蓄積エネルギーデバイス138によって自由に駆動されるようになる。
ただし、いくつかの実施形態では、図示の実施形態に示されているとおり、中間構成要素、すなわちアクチュエータ104とホルダ106との間の構成要素は、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動することによって移動(又は解放)されるように作動させることができ、その中間構成要素は移動するように作動又は許可されると、ホルダ106をもはやその後退位置Hに保持しない位置まで移動し、マイクロニードルアレイホルダ106は蓄積エネルギーデバイス138によって自由に駆動されるようになる。その結果、いくつかの実施形態では、マイクロニードルアレイホルダ106は、アクチュエータ104以外の装置100の要素、構成要素、又は構造によって、その後退位置Hでハウジング102内に保持される。
図示の実施形態において、その中間構成要素は、注入アセンブリ103の要素、すなわちシャトル125である。シャトル125は、
(i)カートリッジ110のリザーバ111が流体経路123と流体連通していない(すなわち、カートリッジ110が流体的に隔離されている)、第1の非注入位置S(例えば、図3、4、及び7〜10を参照)と、
(ii)カートリッジ110のリザーバ111が流体経路123と流体連通している、第2の注入位置S(例えば、図17及び22を参照)と、の間で(例えば、実質的に装置100の長手方向中心軸Lに沿って)移動可能であり得る。
その結果、いくつかの実施形態では、その第2の位置Pへのアクチュエータ104の移動(すなわち、アクチュエータ104の「作動」)は、(i)その第2の位置Sへのシャトル125(すなわち、カートリッジ110)の移動、及び伸長位置Hへのマイクロニードルアレイホルダ106の移動の両方を作動することができる。
図示の実施形態のシャトル125は、カートリッジ110を保持して運搬するように構成されるため、シャトル125の第1の位置S及び第2の位置Sはまた、カートリッジ110の位置を画定する。その結果、本明細書に記載されるシャトルの位置は、カートリッジ110の位置と呼ぶこともできる。しかしながら、注入アセンブリ103を使用しない実施形態では、装置100はなお中間要素、すなわち、アクチュエータ104のその第2の位置Pへの移動に反応して、マイクロニードルアレイホルダ106が解放される第2の位置Sへ移動可能であるシャトル125を含むことができる。マイクロニードルアレイホルダ106が解放される位置は、第1のシャトル位置S及び第2のシャトル位置Sの中間である第3の位置Sとして後に記述されている。ただし、カートリッジ110、又は注入アセンブリ103のその他の要素を含まない実施形態では、シャトル125の第2の位置Sは、マイクロニードルアレイホルダ106が解放される位置として記述される場合がある。
シャトル125は、その第1の位置Sで準備され、つまり負荷をかけられて保持されることができ、第2の位置Sに向かって付勢され得ることにより、シャトル125がアクチュエータ104によって解放されると、シャトルは自由に動き、その第2の位置Sに向かって移動し始める。カートリッジ110を運搬し、アクチュエータ104とマイクロニードルアレイホルダ106との間で中間的に動作する別個のシャトル125を使用すると、衝突(すなわち、マイクロニードルアレイホルダ106のその伸長位置Hへの移動)と注入(例えば、少なくともシャトル125が、レザーバ111と流体経路123との間に流体連通が確立されているその第2の位置Sに移動する場合)との間に十分な遅延を確保する一連のイベントをもたらすことができる。つまり、シャトル125がその第2の位置Sへの移動を完了する前に、マイクロニードルアレイホルダ106はその伸長位置Hに移動することができる。いくつかの実施形態では、図示の実施形態のように、マイクロニードルアレイホルダ106がその伸長位置Hに達し得る前に、シャトル125はその第2の位置Sに移動し始めることができるが、装置100は、マイクロニードルアレイ107が皮膚50に穿孔する前に、シャトル125がその第2の位置S(すなわち、カートリッジ110と流体経路123との間の流体連通を確立するポイント)に完全に到達しないように構成することができる。
言い換えれば、アクチュエータ104がシャトル125及びマイクロニードルアレイホルダ106の両方の移動を作動するが、シャトル125がその第2の位置Sに到達するときに、マイクロニードルアレイホルダ106はその伸長位置Hにあることができ、それによりマイクロニードルアレイ107が皮膚50に挿入されるときと、レザーバ111がマイクロニードルアレイ107と流体連通したときとの間にラグ又は遅延が発生する。そうでない場合、マイクロニードル108が皮膚50に貫入する前に、活性物質がマイクロニードル108から漏れ始めることがあり得る。いくつかの実施形態では、このラグは、マイクロニードルアレイ107が皮膚50に衝突するときに或る程度の波動運動を受ける可能性がある時間に順応することができ、その時間は約8〜約10ミリ秒であり得る。概して、マイクロニードルアレイ107(及びホルダ106)が定常条件に達し、それ以上皮膚表面50に対するバウンスをしなくなると、流体経路123とカートリッジ110との間に流体連通をもたらすという利点があり得る。
シャトル125は、ホルダ106の駆動軸A’及び/又はアクチュエータ104の駆動軸A”に関してゼロ以外の角度に向けられた方向又は軸沿いに、その第1の位置Sとその第2の位置Sとの間で移動可能になるように構成する(configured to movable)ことができる。つまり、いくつかの実施形態では、マイクロニードルアレイホルダ106は第1の軸(すなわち、その駆動軸A’)沿いに後退位置Hと伸長位置Hとの間で移動可能であることができ、アクチュエータ104は第2の軸沿いに第1の位置Pと第2の位置Pとの間で移動可能であることができ、シャトル125は第3の軸沿いに第1の位置Sと第2の位置Sとの間で移動可能であることができ、第3の軸は第1の軸と第2の軸のいずれか又は両方に対してゼロ以外の角度に向けることができる。とりわけ、ロープロファイル構成を使用する実施形態においては、シャトル125は、皮膚表面50に実質的に平行な方向に移動するように構成することができ、これはまた、いくつかの実施形態では概ね長手方向軸L沿いであってよく、第3の軸は第1の軸及び第2の軸のいずれか又は両方に対して実質的に直角に向けることができる。
シャトル125が第1の位置Sと第2の位置Sとの間の中間位置(すなわち、第3の位置Sであり、例えば図13を参照)であって、マイクロニードルアレイホルダ106がシャトル125によって後退位置Hに保持されている状態から解放される位置に到達するまで、シャトル125は、マイクロニードルアレイホルダ106と相互作用してホルダ106をその後退位置Hに留めるように構成することができる。図11及び12は、その第1の位置Sから動き始めた後で、ホルダ106が解放される第3の位置Sに到達する前のシャトル125を示している。
シャトル125の第1の位置Sと第2の位置Sとの間の移動は、1つ以上の蓄積エネルギーデバイスによって達成又は駆動され得る。図示の実施形態では、シャトル125を第1の位置Sから第2の位置Sに完全に移動するために、2台の蓄積エネルギーデバイスが使用されている。あくまで一例として、図示の実施形態において、第2の蓄積エネルギーデバイス144(図3、6、7、9、11、13、16、17、及び22)はシャトル125の移動を開始して、例えば、シャトル125を第1の位置Sから第3の位置Sに移動することができ、そこでマイクロニードルアレイホルダ106はその後退位置Hから解放されることができる。更に一例として、図示の実施形態において、第3の蓄積エネルギーデバイス146(図3、6、7、9、及び11、13、16、17、及び22)は、シャトル125の移動をその第2の位置Sで終了させることができ、そこでカートリッジ110のリザーバ111は流体経路123と流体連通しており、カートリッジ110のリザーバ111から流体経路123の中へ、及び中空マイクロニードル108の外への活性物質の注入を更に開始し、完了させることができる。
カートリッジ110は、カートリッジ110から流体経路123の中へ、及び中空マイクロニードル108の外へ活性物質を流し込むため、カートリッジ110のリザーバ111内で移動可能であるピストン148を含むことができる。ピストン148は、カートリッジ110の内壁に対して摺動し、密封する関係であり得る。これは、ピストン148とカートリッジ110の開放可能な端部151との間に形成される内部可変容積チャンバ内に貯蔵可能な流体に対し、十分な密封をもたらし得る。ピストン148は、シャトル125及びカートリッジ110に連結され、共に移動可能であり得るプランジャ149によって、シャトル125がその第2の位置Sに到達するまで、カートリッジ110内で移動させるか又はその中に押し込むことができ、その後、プランジャ149はハウジング102、シャトル125、カートリッジ110等に対して移動可能になり、活性物質を分配するようにピストン148を駆動することができる。つまり、いくつかの実施形態において、シャトルがその第2の位置Sになるまで、ピストン148(及びプランジャ149)がリザーバ111内で移動できないように、注入アセンブリ103を構成することができる。言い換えれば、いくつかの実施形態において、シャトル125がその第2の位置Sになるまで、ピストン148がその第2の位置へ移動することを禁止又は防止するように、注入アセンブリ103を構成することができる。
ピストン148及びプランジャ149は、(i)活性物質がリザーバ111から流体経路123に流し込まれない(すなわち、活性物質がリザーバ111内に収容される)第1の(非分配かつ非送達)位置と、(ii)活性物質がリザーバ111から流体経路123に流し込まれる第2の分配位置との間で、一体に移動可能になり得る。
カートリッジ110のリザーバ111の容積の可変性をもたらすことにより、カートリッジ110は、任意の所望の用量に適応するように構成することができる。このようなカートリッジ110は、その中にあらかじめ充填された薬剤がすぐに使用可能である種類のものであってよい。カートリッジ110は、例えばInternational Organization for Standards(ISO)等の国際標準を含む標準を満たす種類のものであってもよい。加えて、ガラスシリンダーは、カートリッジ110として使用することができ、比較的容易に清浄及び殺菌することができる。
本開示はまた、カートリッジ110の開放可能な端部151を開放して、流体経路123への活性物質の移動を可能にする弁機構の使用を想定している。例えば、カートリッジ110によって保持された弁部材を、カニューレなどの構造(図示せず)と協働させることによって、流体遮断又は閉鎖状態から開放することができ、これは、弁部材とカニューレとが作動的に係合されるためである。適切な弁機構には、Cindrichらへの国際公開第2005/018705号に開示されているものが含まれるが、これに限定されない。
ピストン148に戻ると、活性物質が完全に(又はほぼ完全に)そこから流し込まれ又は圧出されるまで、リザーバ111(例えば、長手方向軸Lに実質的に沿って配置され得る)の長さに沿って移動するように適合されている。典型的には、ピストン148は、カートリッジ110の本体に対して密封するが、活性物質に関連して不活性な材料から作製され得る。例えば、ハロブチルゴム及びシリコーンゴム材料といった精製されたエラストマー材料をそのようなピストンのために典型的に使用することができるが、非エラストマー材料といった他の材料もまた想定される。加えて、ピストン148は、積層構造を含む多種多様な材料から作製することができる。図示の実施形態は1種類のピストンを使用しているが、開放可能な端部151の内部形状に実質的に一致するように輪郭付けされたものを含む他種類のものを利用することもできる。
カートリッジ内の空所を減少させる他の手段も想定される。例えば、小さい球形の物体をリザーバ111内に含ませることができる。ピストン148が前進して活性物質をカートリッジ110から押し出すときに、その小さな球形物体は、カートリッジ110の首部内及び貫通要素175の周りへと前方に押動され得る。球形の物体は、流体経路123の詰まりを回避するように、貫通要素175の流体経路123より大きいことが好ましい。それに代えて、球形の物体は、貫通要素175の周囲を一杯にしてカートリッジの首部の空間内の活性物質を変位させ得る。この球形の物体は、金属、合成樹脂、ガラス、セラミック、又はリザーバ111内の活性物質と適合性がある他の材料から作製することができる。
カートリッジ110は、概ね装置100の長手方向軸L沿いに配置することができる、及び/又は使用の際に皮膚50に略平行に配置することができる、長手方向軸を有する。他の実施形態において、リザーバ110は、皮膚50に対してゼロではない角度で配設することができる。装置100(又は少なくともその注入アセンブリ103)のロープロファイルが望ましい実施形態において、カートリッジ110の長手方向軸は概ね、マイクロニードルアレイ107の主要平面(例えば、第1の面116の)と略平行になり得る(マイクロニードルアレイホルダ106と連結されている場合)。カートリッジ110は、ガラス製の薬剤カートリッジ(例えば、透過性のもの)であってよい。そのようなガラス製の薬剤カートリッジは、例えばSchott North America,Elmsford,NJ,USA、及びLionsville,PA,USAのWest Pharmaceutical Services,Inc.製の、市販されているタイプのものであってもよい。類似の特性を有する他の種類のカートリッジもまた本開示の範囲内である。
ガラスから製造されるときに、カートリッジ110はまた、本開示の送達システムの多用途性を向上させることに関しても有利であり得る。1つの潜在的な利点は、カートリッジ110が、医薬品分野においてすでに知られているサイズ及び形状に適合できるとともに、例えば、商業的な装置を使用して容易に充填可能であり得ることである。加えて、カートリッジ110を装置100とは別々に包装することができるので、使用者は特別注文のリザーバを使用し、かつ使用の際にそれらを装置100に容易に取り付けることができる。図6に示されているとおり、いくつかの実施形態では、扉又はカバー147を使用して、カートリッジ110を位置付けることができる注入アセンブリ103の場所への直接接近を可能にすることができる。更に、患者は、既知の薬剤カートリッジを使用できることによって多種多様な薬剤を使用することができ、また、固定カートリッジを有するディスペンサーの製造業者に用量を依存せずに、患者に特別に誂えた様式で分配することができる。
本開示の装置に使用し得る典型的なガラス製の薬剤カートリッジは、その長さに関して2cm〜約8cmの範囲の寸法を有する場合があり、4mm〜12mmの範囲の内径を有する場合がある。より典型的には、この長さは4cm〜6cm、内径は6mm〜10mmの範囲であり得る。本開示は、例えば、送達される活性物質の容積に依存する他の寸法を想定している。透明なガラス製の薬剤カートリッジを使用することができるが、他の材料もまた使用することができる。カートリッジ110の材料及び構成は概ね、分配される所望の活性物質と適合性があり、使用する際に発生する圧力に耐えることができる。
いくつかの実施形態では、送達又は注入される活性物質の容積は、少なくとも0.1mL、いくつかの実施形態では少なくとも0.2mL、いくつかの実施形態では少なくとも約0.5mLであってよい。いくつかの実施形態では、この容積は20mL以下、いくつかの実施形態では10mL以下、いくつかの実施形態では5mL以下、いくつかの実施形態では3mL以下であってよい。いくつかの実施形態では、この容積は0.1mL〜20mL、いくつかの実施形態では0.1mL〜10mL、いくつかの実施形態では0.1〜5mLであってよい。いくつかの実施形態では、この容積は0.5mL〜3mLであってよい。
あくまで一例として、図示の実施形態では、シャトル125のその第2の位置Sへの移動を完了させる同じ第3の蓄積エネルギーデバイス146はまた、注入プロセスを開始及び完了させることもできる。これは、すなわち、プランジャ149及びピストン148の移動を開始及び完了させ、それに従って活性物質を分配するためである。
いくつかの実施形態では、第2及び第3の貯蔵エネルギーデバイス144及び146は、それぞればね又は付勢要素を含む場合があり、あくまで一例であるが、図示の実施形態にそれぞれコイルばねとして示されている。しかしながら、上述の蓄積エネルギーデバイスはいずれも、第2及び第3の蓄積エネルギーデバイス144および146のそれぞれに使用することができる。付勢要素を使用する実施形態では、シャトル125は、例えばシャトルが第1の位置Sにあるときの付勢要素144及び146の付勢に逆らって準備される、つまり負荷がかけられて保持される場合がある。
つまり、シャトル125は、その第2の位置Sの中で、又はそこに向かって付勢され得る。例えば、シャトル125は第2の蓄積エネルギーデバイス144及び第3の蓄積エネルギーデバイス146のいずれか又は両方によって、例えば第2及び第3の蓄積エネルギーデバイス144及び146のいずれか又は両方が付勢要素を含む場合、付勢され得る。アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動するまで、シャトル125はその第1の位置Sに保持され得る。一例として、図示の実施形態では、アクチュエータ104は、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動するまで、シャトル125をその第1の位置Sに保持する部分を含む。
具体的に、いくつかの実施形態では、図8、10、及び12に示されるように、アクチュエータ104は、アクチュエータがその第1の位置Pと第2の位置Pとの間を移動するときにアクチュエータ104と共に移動可能であり得る、1つ以上のシャトル停止部(又はつめ、又は戻り止め)154を含むことができる。装置100は、長手方向軸Lに対して略対称である。このように、図示の実施形態は2つのシャトル停止部154を使用する。各停止部は装置100のそれぞれの側にあるが、図8、10、及び12には1つしか示されていない。しかしながら、いくつかの実施形態において、装置100はシャトル停止部154を1つしか含まない場合があることを理解すべきである。複数のシャトル停止部154が使用される実施形態では、本明細書の記述が追加の停止部に等しく適用され得ることを理解すべきである。
シャトル停止部154は、シャトル125の少なくとも一部に接する、及び/又は係合するように構成される。その結果、シャトル停止部154は、アクチュエータ104の少なくとも一部に連結される、又は少なくとも一部によって形成され得るものであり、
(i)ハウジング102、シャトル125、及びマイクロニードルアレイホルダ106に関する第1の位置T(図8を参照)であって、シャトル125をその第1の位置Sに保持するために、シャトル125の少なくとも一部分を係合するように、シャトル停止部154が位置付けられる位置と、
(ii)ハウジング102、シャトル125、及びマイクロニードルアレイホルダ106に関する第2の位置T(図10及び12を参照)であって、シャトル125をその第1の位置Sに保持するためにシャトル125の少なくとも一部分を係合するように、シャトル停止部154が位置付けられることはなくなり、そのため、シャトル停止部154が第2の位置Tにある際、例えば第2及び第3の蓄積エネルギーデバイス144及び146によって、シャトル125がその第2の位置Sへ自由に移動することができる位置と、の間でアクチュエータ104と共に移動可能であり得る。
図7及び8では、アクチュエータ104、シャトル125、マイクロニードルアレイホルダ106、及びピストン148(及びプランジャ149)は全て、それぞれの第1の位置にある。これらそれぞれの第1の位置では、シャトル125、マイクロニードルアレイホルダ106、及びピストン148(及びプランジャ149)は、準備され、つまり負荷をかけられて保持され、発射可能、すなわち、蓄積エネルギーデバイス138、144、及び/又は146によって駆動され得る。
図9及び10では、アクチュエータ104がその第2の位置Pにあり、シャトル停止部154がその第2の位置Tにあるが、シャトル125はまだその第2の位置Sに向かって移動を開始していない。図11及び12では、アクチュエータ104がその第2の位置Pにあり、シャトル停止部154がその第2の位置Tにあり、シャトル125がその第2の位置Sに向かって移動を開始しているが、マイクロニードルアレイホルダ106はまだその後退位置Hから解放されていない。
図8、10、及び12に示されているとおり、シャトル125は1つ以上の伸長部、プロング、又は突起部156を含むことができ、それぞれシャトル停止部154と係合し、相互作用するように構成される。伸長部156は、一例として、装置100の外側部沿いに伸長する外側伸長部として示されており、略長手方向軸L沿いに伸長されている。各伸長部156は、第1の部分(又は、図示の実施形態における側面若しくは前面などの表面)を含み、この部分は刻み目を付けることができるか、又はアクチュエータ104がシャトル125との係合から移動するまで、例えばアクチュエータ104が第2の位置Pに移動し、それによりシャトル停止部154がその第2の位置Tに移動するまで、アクチュエータ104のシャトル停止部154を係合するように構成されたフランジを含むことができる。
各伸長部156は、第2の位置(又は、例えば図示の実施形態における上面などの表面)を更に含み、この部分は、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動した後にアクチュエータ104を第2の位置Pに維持するために、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動した後にシャトル停止部154と係合するように構成することができる。その結果、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動すると、シャトル125は解放される。また、シャトル125がその第2の位置Sに向かって移動すると、シャトル125はアクチュエータ104を捉え、アクチュエータ104をその第2の位置Pに保持するように、シャトル125を構成することができる。
このような構成は、アクチュエータ104が作動後にその第1の位置Pに押し戻される、例えば、使用中にマイクロニードル108が皮膚50から除去される可能性がある状況を阻止することができる。したがって、各シャトル停止部154は、シャトル125のその第1の位置Sからの移動を阻止するように構成された第1の部分(又は、例えば図示の実施形態における側面若しくは背面などの表面)と、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動した後にアクチュエータ104のその第2の位置Pからの移動を阻止するように構成された第2の部分(又は、例えば図示の実施形態における下面などの表面)と、を含むことができる。しかしながら、シャトル125とアクチュエータ104との間のこの配置及び相互作用は、あくまで一例として示されている。いくつかの実施形態において、アクチュエータ104のシャトル停止部154は、その第2の位置Pにあるときに異なる要素を係合して、アクチュエータ104がその第2の位置Pに移動した後にその第2の位置Pに保持するように構成することができる。
示されているとおり、図4、6、及び7〜13においていくつかの実施形態では、マイクロニードルアレイホルダ106は、シャトル125で1つ以上のホルダ停止部160を係合するように構成された1つ以上の伸長部又はプロング158を含むことができる。アクチュエータ104のシャトル停止部154と同様に、ホルダ停止部160はシャトル125と共に、
(iii)ハウジング102、アクチュエータ104、及びマイクロニードルアレイホルダ106に関する第1の位置R(図7〜10を参照)であって、マイクロニードルアレイホルダ106をその後退位置Hに保持するために、マイクロニードルアレイホルダ106の少なくとも一部分(すなわち、伸長部158)を係合するように、ホルダ停止部160が位置付けられる位置と、
(iv)ハウジング102、アクチュエータ104、及びマイクロニードルアレイホルダ106に関する第2の位置R(図13を参照)であって、マイクロニードルアレイホルダ106をその後退Hに保持するためにマイクロニードルアレイホルダ106の少なくとも一部分を係合するようにもはや位置付けられず、それによってホルダ停止部160が第2の位置Rにあるときに、例えば第1の蓄積エネルギーデバイス138によって、マイクロニードルアレイホルダ106がその伸長位置Hに向かって自由に移動することができる位置と、の間で移動可能である。
図11及び12は、その中間の第3の位置Sに完全に到達する前のシャトル125を示している。この位置では、マイクロニードルアレイホルダ106が解放され、その伸長位置Hに向かって移動可能になり、これは図13に示されている。上記のように、また図14及び15に関して後により詳細に記述されるとおり、図13は、ホルダ106がその伸長位置H(図15〜17及び22に図示)に完全に到達する前のホルダ106の任意の減衰位置を示す。
シャトル125のホルダ停止部160は、シャトル125の一部と連結され得る、又は一部によって形成され得る。あくまで一例として、ホルダ106の伸長部158は、垂直の伸長部又は突起部として示されている。伸長部158は、刻み目を付けることも、ホルダ停止部160に接するように構成されたフランジ(例えば、伸長部158が下面を含むように)を含むこともできる。ホルダ停止部160は、装置100の長手方向軸L沿いに規定の距離だけ伸長することができ、それにより、ホルダ停止部160がその第2の位置Rに移動したときに、ホルダ106の伸長部158はホルダ停止部160を通過し、ホルダ停止部160と係合しなくなり、ホルダ106は第1の蓄積エネルギーデバイス138によってその伸長位置Hへ自由に駆動されるようになる。更に一例として、ホルダ停止部160は、1つ以上の伸長部、プロング、又は突起部162によって形成又は画定され得る。具体的には、図示の実施形態において、シャトル125は装置100の長手方向軸Lに略沿って伸長する2つの伸長部162を含み、ホルダ停止部160を画定する上面を含む下方の出っ張り又はフランジを含む。図示の実施形態では、ホルダ106が負荷をかけられてその後退位置Hに保持されている際に、ホルダ停止部160は、具体的には、ホルダ106の伸長部158が載っている、つまり、力がかけられている2つのそのような出っ張りによって形成される。つまり、ホルダ停止部160がその第2の位置Rに到達するまで(すなわち、シャトル125がその第1の位置Sとその第2の位置Sとの間の中間に位置するその第3の位置Sに到達するまで)、シャトル125がハウジング102内で装置100の長手方向軸Lに略沿って、その第2の位置Sに向かって移動すると同時に、伸長部158及びホルダ停止部160は互いに相対的に摺動する。
図6及び14〜15に示すとおり、いくつかの実施形態では、装置100はマイクロニードルアレイホルダ106とアクチュエータ104(又は、ホルダ106がアクチュエータ104に隣接するその伸長位置Hに移動しない実施環境においてはハウジング102)との間に位置付けられる、1つ以上のダンプナー163を含むことができる。ホルダ106が第1の蓄積エネルギーデバイス138によってその伸長位置Hまで駆動され、それによってホルダ106がその伸長位置Hの停止部まで来ると減衰又は低速化するように、ダンプナー163はマイクロニードルアレイホルダ106の慣性に反応して少なくとも部分的に変形するように構成することができる。図示の実施形態において、ダンプナー163はアクチュエータ104の空洞134内部の凹部に位置付けられ、アクチュエータ104の基部133とホルダ106の下面(図14を参照)との間に配置された不完全な円(図6を参照)に形成される導線を含む。図15は、その移動の終わりのホルダ106(すなわち、ホルダ106が完全にその伸長位置Hにあり、マイクロニードルアレイ107が完全にその伸長位置Mにある状態)が、アクチュエータ104内部に形成されるガイドの端部に載っているそのガイドレールと一緒に示されている。図15のダンプナー163は、ホルダ106によって変形され、下側の凹部164に押し込まれている。図示の実施形態では、ダンプナー163が押し込まれる凹部164は、アクチュエータ104によって画定される。ただし、ホルダ106がアクチュエータ104内を移動しない実施形態では、そのような凹部はハウジング102、又は装置100の別の要素によって提供され得る。例示のダンプナー163及びホルダ106とアクチュエータ104との間の相対的な構成は、あくまで一例として示されている。ただし、任意のエネルギー又は衝撃吸収要素若しくは物質を使用することができ、他の構成も本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能である。
マイクロニードルアレイ107が皮膚50に衝突する間、シャトル125はその第2の位置Sに向かって長手方向軸L沿いに移動し続ける(図17及び22に示すとおり)。図示の実施形態では、図13、16、17、及び22に示すとおり、表示器126は、例えば1つ以上のラッチ又は戻り止め166によって、取り外し可能に一体に連結されるように構成された第1の部分(又は「主要本体」)126a及び第2の部分(又は「末端」)126bを含むことができる。
第2の蓄積エネルギーデバイス144(例えば、ばね)は、ハウジング102によって提供される、つまり固定的に連結される1つ以上の保持壁又は管168(例えば、図13を参照)内に配置することができる。一例として、保持壁168は略管状であり、シャトル125及び表示器126に対してハウジング102の略中央に位置し、長手方向軸Lに略沿って配置される。保持壁168は、凹部(又は穴、又はチャンバ)173を画定することができ、そこで例えば、第2の蓄積エネルギーデバイス144の少なくとの一部を受容することができる。加えて、図示の実施形態の第1の表示器部分126a及び第2の表示器部分126bはそれぞれ、内側の(同軸かつ前方に向かって突出する)壁(又はプロング又は突出部)170a及び170bをそれぞれに含み、これらはラッチ166を介して取り外し可能に一体に連結され(例えば、それぞれの先端部で)、保持壁168を受容するように構成されたほぼ管状の凹部172(図13を参照)を一体に画定する。一例として、図示の実施形態では、第2の表示器部分126bの内壁170bは、第1及び第2の表示器部分126a及び126bがラッチ166を介して一体に連結される際に、第1の表示器部分126aの内壁170aによって画定される内周を中心に配置されるように構成された一連の(周囲方向に離間配置された)プロングによって形成される。それに応じて、第1の表示器部分126aの内壁170aは、内壁170bの少なくとも一部分を受容するように構成された一連のノッチ又は開口部、すなわち1つ以上のラッチ166を形成する1つ以上のプロングからなる部分(複数可)を含むことができる。
シャトル125が、表示器126と共に、その第1の位置Sから第2の蓄積エネルギーデバイス144によって最初に移動されると、ラッチ166によって取り外し可能に連結された内壁170a及び170bは、保持壁168沿いに摺動する又は動く(及び保持壁168は、内壁170a及び170bによって画定された凹部172内部に受容される)。この段階で、保持壁168は内壁170a及び170bが内側に屈曲又は偏向することを阻止し、それによってラッチ166を閉じた構成又は締まった構成で維持し、内壁170a及び170bが一体に連結された状態を維持する。
保持壁168は、ハウジング102の背部壁169から前方へ相対的に短い距離だけ(例えば、装置100の長手方向軸Lに沿って)伸長する。このように、シャトル125及び表示器126がハウジング102内を引き続き移動するときに、第1の表示器部分126a及び第2の表示器部分126bの内壁170a及び170bは、保持壁168を超えて、内壁170a及び170bが互いに屈曲し得る場所まで移動する。とりわけ、図示の実施形態では、この時点で、第2の表示器部分126bの内壁170bは内側に、すなわち第1の表示器部分126aの内壁170aに対して、自由に屈曲する。図16に示すとおり、第3の蓄積エネルギーデバイス146はこれで、第1及び第2の表示器部分126a及び126bが分離した状態になることを可能にするため、ラッチ又は戻り止め166を克服するために必要なエネルギーを提供する(又は提供することを支援する)ことができる。第3の蓄積エネルギーデバイス146は、第2の表示器部分126bをシャトル125及び第1の表示器部分126aと反対の方向に、例えば背部壁169に向かってハウジング102内を後方に移動させるように、第2の表示器部分126bの少なくとも一部分を係合するように位置付けられ、内壁170bは保持壁168に沿って動き、これを受容する。
いくつかの実施形態では、表示器126の少なくとも一部分は、シャトル125との隣接関係にあり得る。例えば、図13に示すとおり、シャトル125がその第2の位置Sに到達する前に、第2の表示器部分126bは、第1の表示器部分126aの背側の端部及びシャトル125の背側の端部と、すなわち第1の表示器部分126a及び第2の表示器部分126bが分離されるまで、接触関係にあり得る。
第1の表示器部分126a及び第2の表示器部分126bが分離された後、第2の蓄積エネルギーデバイス144及び第3の蓄積エネルギーデバイス146は両方とも、ハウジング102内のシャトル125及び第1の表示器部分126aを第2のシャトル位置Sに向かって移動させ続けるように位置付けられる。第2の蓄積エネルギーデバイス144がプランジャ149を押し続けるように配置される一方、第3の蓄積エネルギーデバイス146は第1の表示器部分126aを移動させるように位置付けられ、プランジャ149に(例えば、内壁170aを介して)連結される。プランジャ149は、ピストン148に接触して押すことでカートリッジ110のリザーバ111を加圧するように位置付けられ、カートリッジ110の先端部(すなわち、開放可能な端部151)は、シャトル125の内面に接触して、シャトル125をその第2の位置Sに駆動し続けるように位置付けられる(図17及び22に示すとおり)。いくつかの実施形態では、カートリッジ110内の流体は、この工程まで、すなわち装置100が作動され、一連のイベントの結果にカートリッジ110の加圧が含まれるまで、加圧されない。例えば、図示の実施形態では、第2の蓄積エネルギーデバイス144はシャトル125(及びカートリッジ110)をその第2の位置Sに向かって起動することを担い、第3の蓄積エネルギーデバイス145は第2の蓄積エネルギーデバイス144よりも大きい力を提供するように構成されており、シャトル125の動きを完了させ、カートリッジ110に加圧及び付勢し、カートリッジ110のリザーバ111にあるピストン148を移動させる。
第2の表示器部分126bは、第1の表示器部分126aに取り外し可能に連結されるように構成されており、あくまで一例として表示器126の一部として記述されている。この要素は、それに代えて、シャトル125の一部として、又は表示器126及びシャトル125の少なくとも1つに取り外し可能に連結されるように構成された、完全に別個の要素として記述される場合がある。
あくまで一例として、図示の実施形態のプランジャ149は、表示器126に連結される、又はそれによって提供される(例えば、一体に形成される)ことにより、表示器126は(i)内側部分185(すなわち、プランジャ149を構成する、又はこれに連結されるように位置付けられた)であって、そのうちの少なくとも一部分がカートリッジ110内でピストン148を係合及び移動することを担う部分と、(ii)外側部分187であって、活性物質の注入の進捗状況を表示するために、窓124を通して可視となる、シャトル125の外側表面又は壁188沿いに動くように構成された部分(図13、16、17、及び22を参照)と、を含む。具体的には、図示の実施形態において、表示器126の外側部分187は、ハウジング102の保持壁105と、シャトル125の外側表面又は壁188との間に受容される寸法である。つまり、表示器126の外側部分187は、シャトル125がその第2の位置Sに移動した後、表示器126がシャトル125に対して移動可能になり得るように、シャトル125の少なくとも一部分を受容する寸法であってよい。
更に、図示の実施形態では、プランジャ149は内部の凹部又はチャンバ171を含むか又は画定し、第2の蓄積エネルギーデバイス144は、例えば第2の蓄積エネルギーデバイス144としてばねを使用する場合に、保持壁168によって画定される凹部173に少なくとも部分的に受容される寸法であってよく、内部チャンバ171へ少なくとも部分的に伸長して、ハウジング102の背部壁169から離れる方向にプランジャ149を駆動又は付勢することができる。
加えて、図示の実施形態では、表示器126の外側部分187は、表示器126の外側部分187の内側表面又は壁と、シャトル125の外側表面又は壁188との間に画定された第1の外側凹部又はチャンバ190を含み、第1の外側凹部190は後方に開放される。第1の外側凹部190は、第3の蓄積エネルギーデバイス146を受容する寸法であってよい(例えば、ばねが第3の蓄積エネルギーデバイス146として使用されている場合)。このように、第3の蓄積エネルギーデバイス146は、表示器の前方又は前側の端部をハウジング102の背部壁169から離れた方向へ、ハウジング102内で前方に駆動又は付勢するように位置付けることができる。いくつかの実施形態において、示されているとおり、表示器126の外側部分187は、シャトル125の少なくとも一部分を受容する寸法である第2の外側凹部191を更に含み、第2の外側凹部191は前方に開放される。
更に、いくつかの実施形態では、示されているとおり、表示器126の内側部分185も、カートリッジ110の少なくとも一部分を受容する寸法である内側凹部又はチャンバ192を含む又は画定することができる。とりわけ、内側凹部192は、例えばプレス嵌め係合において、カートリッジ110の閉鎖端部(例えば、ピストン148を含む)を受容することができる。示されているとおり、カートリッジ110は、ピストン148がプランジャ149の前方又は前側の端部に接するように、内側凹部192内に位置付けることができる。
図17に示されているとおり、第2の蓄積エネルギーデバイス144及び第3の蓄積エネルギーデバイス146によって提供される複合力は、シャトル125の移動を完了させることができ、そこでカートリッジ110のリザーバ111は流体経路123と流体連通状態に置かれる。一例として、上記のように、流体経路123は貫通要素175(例えば、中空ニードル)を含む又はこれに連結することができ、あくまで一例として、ハウジング102及びシャトル125に対して固定されたままになり得る。更に一例として、カートリッジ110をキャップ176、及びキャップ176を介して接近できる隔壁177に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、カートリッジ110はガラス製のシリンダーを含むことができ、開放又は開放可能な端部151は閉鎖し、キャップ176で密封することができる。キャップ176は、公知の様式でカートリッジ110の開放端部151に圧着することができる、アルミニウム製のキャップといった金属キャップを含むことができる。キャップ176は、カートリッジ110の開放端部151を別に密封して閉鎖する隔壁177を保持することができる。
隔壁177は、典型的にリザーバ(例えば、薬剤カートリッジ)に使用されるものを含む、多くの異なる材料から製造することができる。隔壁177は、圧着され又は圧着されずにカートリッジ110の開放端部151の全体に確実に取り付けられた、貫通可能及び再密閉可能なエラストマーシール又は隔膜から製造することができる。いくつかの実施形態では、隔壁177(エラストマー製など)は、アルミ製などの可鍛性のキャップ176を使用してカートリッジ110の端部に圧着してもよい。他の同様の隔壁材料、及びこの材料をカートリッジ110の開放端部151に固着するモードを使用してもよい。例えば、West Pharmaceutical Services、Inc(Lionville,PA)から入手可能なCZシリーズといったシリンダーの本体にモールド成型される隔壁、標準的な注射器ルアーキャップといったキャップ、又は貫通するのに十分に薄いモールド成型された端部を使用することができる。適切な材料は、充分な貫通力で貫通されるとともに、一旦貫通されると密封を維持する。上記したように、隔壁177は、使用中に貫通され、リザーバ111から活性物質が加圧され、移動する間の漏れを防止するのに十分な力で貫通要素175の周りを密封する。特定の隔壁材料は、使用後、貫通要素175の抜き取りに続く隔壁177の再密封を可能にする。本開示は、様々なアプローチにより別様に、閉鎖された隔壁177を開封又は開放することを想定している。
図17に示すとおり、シャトル125がその第2の位置Sに移動する際、貫通要素175は隔壁177に貫通又は穿孔するため、カートリッジ110のリザーバ111と流体連通する、流体経路123(すなわち、貫通要素175の内部を経由)を配置する。この時点で、図17に更に示されているとおり、カートリッジ110の開放端部151(及びキャップ176など)は、貫通要素175の基部178に接し、シャトル125の第2の位置Sを画定する。その結果、シャトル125及びカートリッジ110は、ハウジング102内部の停止部まで進む。これで第3の蓄積エネルギーデバイス146は、その端部が表示器126の端部と係合するように位置付けられ、プランジャ149と共に表示器126(すなわち、第1の表示器部分126a)を移動させるために残りの蓄積エネルギーを伝達して、リザーバ111内部でピストン148を駆動し、中空マイクロニードル108への貫通要素175を介して流体経路123に活性物質を流し込むことができる。図18は、注入プロセスが始まると、ハウジング102の窓124を通して表示され始める表示器126を示している。表示器126は、使用者にはっきり見えるように、装置100のその他の構成要素に対して色付けされるか、又は別の方法で引き立てることができる。
図示の実施形態では、ホルダ106の第1の面121及びマイクロニードルアレイ107の第2の面118は、マイクロニードルアレイ107をホルダ106に連結してその間にリザーバ又はマニホールド180を画定する際に、間隔を開けて配置されるように構成することができる(図14、15、17、及び22を参照)。とりわけ、マイクロニードルアレイ107がホルダ106に連結されると、マイクロニードルアレイ107の第2の面118、又はその一部は、リザーバ180を画定するようにホルダ106の第1の面(又は基部)121から間隔を開けて配置することができる。図14及び15に示すとおり、リザーバ180は、漏れを阻止するために全ての面で閉鎖されるように構成することができる。追加の密封部材は、必要に応じて使用することができる。流体経路123は、リザーバ180を含む、又はこれと流体連通することができ、リザーバ180は中空マイクロニードル108と(すなわち、マイクロニードルアレイ107の第2の面118を介して)流体連通することができる。つまり、いくつかの実施形態において、基板109は、そこを横断して伸長するように位置付けられた1つ以上のチャネルを含み、マイクロニードルアレイ107の第1の面116と第2の面118との間に流体連通をもたらすことができる。その結果、活性物質がカートリッジ110のリザーバ111から流体経路123へ駆動されると、活性物質はリザーバ180に移される。リザーバ180は、複数の中空マイクロニードル108に活性物質を送達又は供給し、次にマイクロニードル108を介して皮膚50に活性物質を送達するように位置付けられる。貫通要素175(流体経路123の残りの部分など)とマイクロニードル108との間に流体連通をもたらす他の構成も可能であり、リザーバ180はあくまで一例として示されている。
図7、9、11、13、16、17、及び19〜21は、隔壁177を貫通し、貫通要素175をカートリッジ110のリザーバ111と流体連通に位置付ける前に、貫通要素175を密閉し、その無菌性を維持するように位置付けられた無菌性封止部182を示している。とりわけ、図19〜21は、貫通要素175及び無菌性封止部182のクローズアップ側面断面図を示し、とりわけ、図9、11、及び17はそれぞれ、封止部182が穿孔される前、封止部182が穿孔されるとき、及び封止部182が穿孔されて折り畳まれた後の貫通要素175及び無菌性封止部182のクローズアップ図を示す。
シャトル125がカートリッジ110を第2の位置Sに移動させると、カートリッジ110の開放端部151にわたって位置付けられた隔壁177が、貫通要素175が封止部182を貫通又は穿孔するまで、封止部182に接触して変形させる(図20を参照)。シャトル125(及びカートリッジ110)が移動し続けるにつれ、貫通要素175は隔壁177を穿孔しながら、封止部182を通って移動し続ける。つまり、図21に示すとおり、封止部182は、貫通要素175の基部178に向かって変形して折り畳まれるように構成することができ、穿孔された後も折り畳まれた構成で維持されるように(例えば、その元の位置又は構成に戻れないように)更に構成することができる。
いくつかの実施形態では、封止部182は、隔壁177に関する上記のものと類似の材料から形成することができ、封止部182が、使用の際に貫通されることと、リザーバ111からの活性物質の加圧及び伝送の際の漏れを防止するために十分な力で、又は少なくとも貫通要素175が隔壁177に貫通し、隔壁177が漏れを防止し得るまで、貫通要素175の周りを密封することと、を可能にする。いくつかの実施形態では、封止部182は単に貫通要素175の周りを折り畳むものであり、貫通要素175の周りを密封するものではない。
図19〜21に更に示されているとおり、無菌性封止部182は、無菌性封止部182が貫通要素175を収容するように構成されたチャンバ(例えば、無菌チャンバ)を画定する第1の状態(図19を参照)から、無菌性封止部182が貫通要素175によって貫通され、とりわけ隔壁177(又はキャップ176、又はカートリッジ110の開放端部151)と、貫通要素175の基部178との間に折り畳まれる、第2の状態(図21を参照)へ変化するように構成することができる。図20は、図19及び21に示されたものの中間である、第3のステート又は状態を示し、その状態で封止部182は貫通要素175によって穿孔される。
上記のように、ピストン148及びプランジャ149はそれぞれ、第1の非分配位置(例えば、図17に示すとおり)と第2の分配位置(例えば、図22に示すとおり)との間で一体に移動可能になり得る。図22及び23は、ピストン148及びプランジャ149がそれぞれ第2の位置にある、装置100を示す。つまり、流体経路123とカートリッジ110のリザーバ111との間に流体連通が確立された後(図17を参照)、シャトル125はその第2の位置Sに維持され、第3の蓄積エネルギーデバイス146は、例えば長手方向軸L沿いに、ハウジング102内の表示器126を駆動し続け、それによってプランジャ149もまた駆動し、カートリッジ110内部でピストン148を動かして活性物質を流体経路123に流し込む。図23は、活性物質の注入又は送達が完了し、装置100を皮膚50から取り外すことができるときに、使用者が目にするであろうものを示している。
使用する際、カバー113及び剥離ライナー152は取り外すことができる。アクチュエータ104の基部133上(及び/又は、ハウジング102の基部112上)の皮膚接触接着剤150は、皮膚50に適用することができる。装置100のハウジング102の上部(第1の部分120など)を皮膚50に向かって押し、アクチュエータ104をその第1の位置P(装置100の第1の状態を例示する、図7及び8に示すとおり)からその第2の位置P(装置100の第2の状態を例示する、図9及び10に示すとおり)に、例えば付勢要素128の付勢に逆らって、移動させることができる。
アクチュエータ104のその第2の位置Pへの移動は、例えば第2の蓄積エネルギーデバイス144(図11に示すとおり)による駆動の結果として、シャトル125を解放し(すなわち、シャトル停止部154の移動により)、シャトル125がその第2の位置Sへの移動を開始することを可能にする(装置100の第3の状態を例示する、図11及び12に示すとおり)。シャトル125が、その第1の位置Sと第2の位置Sとの間にある第3の位置Sに移動した後、シャトル125のホルダ停止部160は、マイクロニードルアレイホルダ160をその後退位置Hに保持する位置付けではなくなることにより、ホルダ106は解放され、第1の蓄積エネルギーデバイス138はマイクロニードルアレイホルダ106をその伸長位置Hに向かって駆動する力を供給し始めることができる(装置100の第4の状態を示す図13〜14に示すとおり)。図示の実施形態において、図13及び14はホルダ106の減衰位置を示し、装置100の第5の状態を例示する図15及び16に示すとおり、ホルダ106は引き続きその完全な伸長位置Hになり得る(及び、それに従って、マイクロニードルアレイ107は引き続きその伸長位置Mになり得る)。しかしながら、いくつかの実施形態は、図13及び14に例示されたダンプナー163又はホルダ106の減衰位置を使用しない。シャトル125はその後引き続きその第2の位置Sに向かって移動し、第1の表示器部分126a及び第2の表示器部分126bは分離が可能になり(図16に示すとおり)、その時点で第3の蓄積エネルギーデバイス146がシャトル125を第2の位置Sに引き続き移動させるための力を提供する、又は提供する支援をすることができる。
シャトル125がその第2の位置Sに到達すると(装置100の第6の状態を例示する図17に示すとおり)、注入アセンブリ103のカートリッジ110のリザーバ111は流体経路123、及びとりわけ注射アセンブリ101のマイクロニードル108と流体連通状態に置かれる。また、この時点で、表示器126(例えば、第1の表示器部分126a)はシャトル125に対して移動し始めることができ、それによってリザーバ111内のピストン148を駆動することができる(例えばプランジャ149を使用)。また、ピストン148の進捗状況は、ハウジング102の窓124(図18に示すとおり)を通して可視になり得る表示器126によって使用者に表示され得る。ピストン148及びプランジャ149(及び表示器126)がそれぞれの第2の位置(装置100の第7の状態を例示する図22及び23に示すとおり)に到達すると、活性物質の注入が完了する。これは、ハウジング102の窓124を通して可視になり得る表示器126を使用して、例えば窓124が満たされていくにつれ、表示器126を示すことにより、使用者に示すことができる。
図24及び25は、カバー113をより詳細に示す。上記のように、カバー113は(i)開口部115に隣接するハウジング102の基部112の少なくとも一部分をカバーするように構成された第1の(例えば外側)部分140、並びにアクチュエータ104の基部133と、(ii)ハウジング112の空洞114に受容されるように構成され、マイクロニードルアレイホルダ106が後退位置Hにあるときに、マイクロニードルアレイ107の複数のマイクロニードル108を覆うように更に構成された第2の(例えば内側)部分142と、を含むことができる。また、第2の位置142は、例えばマイクロニードルアレイ107を配備するときに通過するアクチュエータ104を使用する実施形態において、アクチュエータ104の空洞134に受容されるように構成することができる。加えて、第1の部分140は、マイクロニードルアレイ107を配備するときに通過するアクチュエータ104を使用する実施形態において、開口部135に隣接するアクチュエータ104の基部133を覆うことができる。
上記のように、アクチュエータ104の基部133及び/又はハウジング102の基部112は、皮膚接触接着剤150及び任意の剥離ライナー152を含むことができる。このような実施形態では、カバー113(すなわち、その第1の部分140)は、皮膚接触接着剤150と、任意で、とりわけアクチュエータ104が第1の位置Pにあるときに使用される剥離ライナーなどの、基部133(及び/又は基部112)の少なくとも一部分を覆うように構成することができる。しかしながら、いくつかの実施形態においては、装置100が使用され、皮膚50から取り外された後、カバー113を使用して、アクチュエータ104がその第2の位置Pにある状態で、アクチュエータ104、及びハウジング102の基部112を再び覆うことができる。
図示の実施形態において、カバー113の第1の部分140及び第2の部分142は一体に形成される。ただし、いくつかの実施形態では、第1の部分140及び第2の部分142は取り外し可能に連結することができ(例えば、上述のいずれかの取り外し可能な連結手段により)、それによって、マイクロニードル108とは無関係に、基部133(及び/又は基部112)を覆う、及び/又は覆いをとることを可能にすることができる。
あくまでも一例として、第2の部分142は略管状の形状として図示されており、そのため、第2の部分142は基部133(及び/又は基部112)の開口部135(及び/又は開口部115)を介して、アクチュエータ104の空洞134(及び/又はハウジング112の空洞114)内へ延在することができる。
図25に示すとおり、第1の部分140は、アクチュエータ104の基部133の少なくとも一部分、及び/又はハウジング102の基部112の少なくとも一部分を受容する寸法である凹部(又はチャンバ、又はポケット)195(すなわち、閉鎖端部197を伴う)を含む又は画定することができる。カバー113がアクチュエータ104を覆う実施形態において、アクチュエータ104が使用前に不必要に又は早期に作動をすることがないように、カバー113が装置100に連結される際に、凹部195の閉鎖端部又は基部197はアクチュエータ104の基部133と間隔を開けて配置することができる。
更に示すとおり、第2の部分142は、マイクロニードルアレイ107の第1の面116の第1の主表面から突出する複数のマイクロニードル108を受容する寸法である凹部(又はチャンバ、又はポケット)196(すなわち、閉鎖端部198を伴う)を含む又は画定することができる。第2の部分142の凹部196(例えば閉鎖端部198)は、内側表面によって少なくとも部分的に画定されることができ、凹部196の内側表面及びマイクロニードルアレイ107の第1の面116は共に、装置100の組み立て後、及び使用前に、複数のマイクロニードル108を収容するための無菌チャンバを画定することができる。このような無菌チャンバは、殺菌剤が密閉ボリュームに自由に接近することを可能にし、汚染物質が殺菌後のチャンバに入り込まないようにすることができる。
更に図25に示すとおり、いくつかの実施形態では、カバー113の第2の部分142は 突起部及び凹部の少なくともいずれか1つを含むことができ、マイクロニードルアレイ107の第1の面116(及び/又はホルダ106の第1の側121)はそれぞれ、突起部を受容する、及び/又はカバー113の第2の部分142の凹部に突出する寸法である凹部及び突出部の少なくともいずれか1つを含むことができる。このような構成は、第2の部分142がマイクロニードルアレイ107(及び/又はホルダ106)と噛合して係合することと、カバー113の第2の部分142でマイクロニードルアレイ107を収容し、保護することを容易にすることと、を可能にし得る。
図3及び25に示すとおり、図示の実施形態では、マイクロニードルに面した(例えば、上向きの)凹部199は、一例としてカバー113の第2の部分142に図示されている。示されているとおり、マイクロニードルアレイ107の第1の面116は、複数のマイクロニードル108を囲む、カバーに面した(例えば、下向きの)凹部139を含むことができる。図3、4、及び6に示されているとおり、マイクロニードル108を収容するように構成されたチャンバを密封又は閉鎖するため、かつ、カバー113の第2の部分142の凹部196の閉鎖端部198と、マイクロニードルアレイ107の第1の面116との間に追加の間隔を開けるために、密封部材136は、カバー113の第2の部分142の凹部199及びマイクロニードルアレイ107の凹部139に受容される寸法であるものを使用することができる。この特定の構成は、あくまで一例として表示されるが、概ね、カバー113の第2の部分142は、マイクロニードルアレイ107の第1の面116に何らかの方法で連結され、使用前に複数のマイクロニードル108を密閉して保護する、すなわちマイクロニードル108の無菌性を維持するように構成することができる。いくつかの実施形態において、密封部材136及び/又はカバー113の一部分は、殺菌剤に対して透過的であり、汚染物質が殺菌後にチャンバに入り込むことを阻止することができる。いくつかの実施形態では、第2の部分142は、密封部材136を含む又は提供することができる。このような実施形態では、密封部材136はカバー113で一体に形成され、マイクロニードルアレイ107の第1の面116及びマイクロニードルアレイホルダ106の第1の面121の少なくともいずれか1つに連結されるように構成することができる。
上記のように、ハウジング102は、基部112を画定する又は含む凸部119を含むことができる。アクチュエータ104(例えば、その外側部分132)は、例えばアクチュエータ104がその第1の位置Pにある際、凸部から外側に(例えば下向きに)伸長することができる。カバー113の第1の部分140にある凹部195は、ハウジングの凸部119及び/又はアクチュエータ104の外側部分132の少なくとも一部分を受容する寸法にすることができる。
カバー113は、上述の連結手段のいずれかによって、ハウジング102(凸部119など)及び/又はアクチュエータ104に連結されるように構成することができる。カバー113はまた、凸部119が突出する元のハウジング102の部分に接するように構成することができ、それによって、アクチュエータ104の早期の作動を防止するためにカバー113を装置110に連結する際に、カバー113がアクチュエータ104を押さないようにすることを容易にすることができる。
図1〜25の実施形態では、注射及び任意で注入を行うために、要素及び蓄積エネルギーデバイスの特定の構造及び配置を使用するが、図示の実施形態に表示される特定の構造及び配置に対する変形は本開示の趣旨及び範囲内であることを理解すべきである。
例えば、図26は、本開示の別の実施形態に準じた装置100’、及びとりわけ本開示の別の実施形態に準じた注入アセンブリ103’の一部分を示す。いくつかの実施形態では、図26に示すとおり、第3の蓄積エネルギーデバイス146’は、プランジャ149’及び/又はピストン148’を直接的に(間接的ではなく)係合するように構成することができ、表示器126’(例えばその外側部分187’)は、シャトル125’の少なくとも一部分を受容するように構成された外側凹部190’をなお含むことができ、かつ、注入の進捗状況を示すようにハウジング102’の窓を通して可視にするため、シャトル125’とハウジング102’の1つ以上の保持壁105’との間でシャトル125’の外側表面沿いに動くことができる。
例えば、このような実施形態では、第3の蓄積エネルギーデバイス146’は、表示器126’の内側部分185’の内部チャンバ171’内部に配置して(すなわち、シャトル125の外側表面と、表示器126の外側部分187’との間への配置とは対照的に)、プランジャ149’を画定することができる。プランジャ149’の前側の端部又は壁は、ピストン148’となお接触することができる。更に、このような実施形態では、第2の蓄積エネルギーデバイス144’は、シャトル125’の移動、並びに第1及び第2の表示器部分125a’及び125b’の分離をなお開始することができる。図1〜25の装置100と同様に、装置100’では、第1の表示器部分126a’は、シャトル125’と第2の表示器部分126b’との間に配置される(及びその間の連結をもたらす)。なお更に、表示器126’(又はその一部、とりわけ第1の表示器部分126a’)は、シャトル125’がその第2の位置に達するまでシャトル125’と共に移動することができ、その後、外側部分187’は、保持壁193を超える長手方向軸L’沿いの長手方向位置に到達することができ、表示器126’の外側部分187’を形成する壁が外側に屈曲することを可能にする。この時点で、第3の蓄積エネルギーデバイス146’は、表示器126’(すなわち第1の表示器部分126a’)及びシャトル125’を連結するラッチ又は戻り止め194を克服する力を提供することができ、表示器126’が長手方向軸L’沿いへの移動を開始することを可能にし、シャトル125’に関して、シャトル125’が外側部分187’の内側(すなわち外側凹部190’内)で動いて、活性物質を注入するようにカートリッジ110’内のピストン148’を駆動することを可能にする。
図に示されているそれぞれの実施形態は、本開示の装置の様々な特徴を明瞭に示すために別個の実施形態として示されている。しかし、図に示され、本明細書で述べられる実施形態のうちの任意のものについての要素及び特徴の任意の組み合わせは、本開示の装置において使用されることができることを理解すべきである。
適用時間、マイクロニードル、皮膚接触接着剤、剥離ライナー、及び活性物質に関する以下の記述は、本開示の装置のあらゆる実施形態に適用することができる。
いくつかの実施形態において、本開示の装置が皮膚50に留まることができる時間の長さは、延長された時間であってよいが、本開示の装置はより短い時間皮膚50に留まる可能性がより高い。例えば、いくつかの実施形態では本開示の装置が皮膚に留まる処理時間が少なくとも1秒であり、いくつかの実施形態では少なくとも5秒であり、いくつかの実施形態では少なくとも10秒であり、いくつかの実施形態では少なくとも15秒であり、いくつかの実施形態では少なくとも30秒である。いくつかの実施形態では装置が皮膚にとどまる時間は1時間以下であり、いくつかの実施形態では30分以下であり、いくつかの実施形態では20分以下であり、いくつかの実施形態では10分以下であり、いくつかの実施形態では5分以下である。いくつかの実施形態では、装置が皮膚に留まる処理時間は1秒〜1時間であり、いくつかの実施形態では10秒〜10分であり、いくつかの実施形態では30秒〜5分である。
いくつかの実施形態では本開示の装置は、少なくとも1秒の注入時間にわたって活性物質を送達するように構成することができ、いくつかの実施形態では少なくとも5秒であり、いくつかの実施形態では少なくとも10秒であり、いくつかの実施形態では少なくとも15秒であり、いくつかの実施形態では少なくとも30秒である。いくつかの実施形態では、本開示の装置は、1時間以下(no greater than no greater than 1 hour)の注入時間を含むことができ、いくつかの実施形態では30分以下であり、いくつかの実施形態では20分以下であり、いくつかの実施形態では10分以下であり、及びいくつかの実施形態では5分以下である。いくつかの実施形態では、装置が皮膚に留まる処理時間は1秒〜1時間であり、いくつかの実施形態では10秒〜10分であり、いくつかの実施形態では30秒〜5分である。
皮膚接触接着剤
いくつかの実施形態において、皮膚接触接着剤150は、アクチュエータ104の基部133全体(及び/又は、ハウジング102の基部112)を覆うことができる。あるいは、いくつかの実施形態において、皮膚接触接着剤150は基部133(及び/又は基部112)を部分的に覆うことができ、例えば、隙間を作る(例えば無作為に、又はパターンで)ための皮膚接触接着剤150の断続的な適用、及び/又は基部133(及び/又は基部112)の幅よりも小さい幅を有する、皮膚接触接着剤150の完全な輪が挙げられる。
皮膚接触接着剤150は一般に、感圧性接着剤であり、特に、皮膚(例えば哺乳類の皮膚)に対してしっかりとかつ剥離自在に付着又は接着できる感圧性接着剤である。皮膚接触接着剤150は、また、一般に安全かつ非毒性である。皮膚接触接着剤層は一般に、装置100の所望の最終用途に従って選択される。いくつかの実施形態において、装置100は複数の皮膚接触接着剤150を含んでよい。装置100が複数の皮膚接触接着剤層150を備える場合、各皮膚接触接着剤層150は、用いられる材料及び厚さに関して互いに独立に選択されてもよい。適切な接着剤の例は、アクリレート、シリコーン、ポリイソブチレン、合成ゴム、天然ゴム、共重合体及びこれらの混合物を含む。アクリレート及びシリコーンは、好適な皮膚接触接着剤150であり得る。一般に、皮膚接触接着剤150は、意図された寿命期間の間、皮膚への刺激又は感作の発生をわずかに又はゼロにする必要がある。
いくつかの実施形態では、皮膚接触接着剤150は、アクリル酸(又はメタクリル酸)共重合体であってもよい。アクリル酸は典型的には、約0.2dL/gを超える固有粘度(インヘレント粘度)を有し、1つ以上の重合主モノマー及び任意で1つ以上の極性コモノマーを含む。使用に適した主モノマーには、アルキル基に4〜12個の炭素原子を含むアルキルアクリレートと、アルキル基に4〜12個の炭素原子を含むアルキルメタクリレートとが含まれる。適切なアルキルアクリレート及びメタクリレートの例としては、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘプチル、n−ノニル、n−デシル、イソヘキシル、2−エチルオクチル、イソオクチル及び2−エチルヘキシルアクリレート及びメタクリレートを挙げることができる。いくつかの実施形態では、アルキルアクリレートには、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、n−アクリル酸ブチル及びアクリル酸シクロヘキシルが含まれてよい。使用に適した極性モノマーには、ヒドロキシル、アミド又はカルボン酸、スルホン酸又はホスホン酸官能性を有するモノマーが含まれてよい。代表例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニル2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ピロリドニルエチルアクリレート、及びアルコキシエチルアクリレート(例えば2−カルボキシエチルアクリレート)を挙げることができる。いくつかの実施形態では、最終PSA製品の過剰な堅固さを回避するため、極性モノマーの重量は、全モノマーの総重量の約40%以下である。典型的には、極性モノマーは、約1重量%〜約20重量%の程度で取り入れてよい。いくつかの実施形態では、極性モノマーは、アクリルアミドであってもよい。
いくつかの実施形態では、アクリレート共重合体は、主モノマーである極性モノマーと、付加的な随意のモノマーとの反応生成物を含んでよく、これは、存在する場合、接着剤組成物が非粘性とならないような量で、重合反応に含まれる。例えば性能を向上させるために、コストを削減するため、その他の目的のため、随意の付加的なモノマーを加えてもよい。このような随意のモノマーの例としては、ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、及び他のモノマーと共重合可能なマクロモノマーを挙げることができる。好適なマクロモノマーとしては、ポリメチルメタクリレート、スチレン/アクリロニトリル共重合体、ポリエーテル、及びポリスチレンマクロモノマーが挙げられる。有用なマクロモノマー及びそれらの調製の例は、米国特許第4,693,776号(Krampeら)において記載され、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
シリコーン又はポリシロキサン感圧性接着剤は、2つの主成分(ポリマー又はゴム、及び粘着付与樹脂)に基づく感圧性接着剤を含む。ポリシロキサン接着剤は、典型的には、高分子量のポリジオルガノシロキサン等のゴムを樹脂で架橋することにより調製でき、適切な有機溶媒における縮合反応を介して三次元のシリケート構造を生成する。樹脂対ポリマーの比を調整して、ポリシロキサン接着剤の物性を改質してもよい。キャップされた(又はアミン互換性を持つ)ポリシロキサンを用いることは、いくつかの実施形態では、薬物安定性を向上しかつ分解を抑制するために好ましい。有益であり得るシリコーン感圧接着剤の更なる詳細及び例は、米国特許第4,591,622号(Blizzardら)、第4,584,355号(Blizzardら)、第4,585,836号(Homanら)、及び第4,655,767号(Woodardら)に記載されている。適切なシリコーン感圧接着剤は市販されており、Dow Corning Corporation,Medical Products,Midland,Michiganにより、商標BIO−PSA(登録商標)で販売されるシリコーン接着剤を含む。
適切な接着剤の更なる記載は、米国特許第5,656,286号(Mirandaら)、米国特許第5,223,261号(Nelsonら)及び米国特許第5,380,760号(Wendelら)に見出すことができ、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、皮膚接触用接着剤150の厚さは、少なくとも約10μm、いくつかの実施形態では少なくとも約20μm、いくつかの実施形態では少なくとも約40μmであってよい。いくつかの実施形態では、皮膚接触用接着剤150の厚さは、約2mm(0.07874インチ)未満、いくつかの実施形態では約1mm(0.03937インチ)未満、いくつかの実施形態では約150マイクロメートル(5906マイクロインチ)未満であってよい。
いくつかの実施形態では、医療用グレードの接着剤が皮膚接触接着剤150に好ましくあり得る。このような医療グレードの皮膚接触接着剤150は、装置100の作動前、作動中、及び作動後に皮膚50との密着を維持することができる物理的特性及び特質を有してよい。アクチュエータ104(又はハウジング102)を皮膚50に固定することは、皮膚50に挿入されたマイクロニードル108の維持の援助になり得る。
剥離ライナー
剥離ライナーは、剥離ライナー152の少なくとも一部分として(加えて、例えば基部112の少なくとも一部分を覆うためなどに使用される、その他の剥離ライナー)として使用することができ、豊富な専売製剤における様々な製造元から入手することができる。当業者は、通常、選択した接着剤に対するシミュレーションされた使用条件において、それらのライナーに対して試験を行うことにより、所望の剥離特性を有する製品に到達することができる。本開示の装置に使用するのに適したライナーは、クラフト紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、又はこれらの材料のいずれかの複合体で作製することができる。ライナー材料は、フルオロケミカル又はシリコーンなどの剥離剤又は低接着コーティングでコーティングしてもよい。例えば、米国特許第4,472,480号(Olson)は、低界面エネルギー過フルオロ化合物ライナーについて記述し、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。ライナーは、シリコーン剥離材料でコーティングされた紙、ポリオレフィンフィルム、又はポリエステルフィルムであってもよい。市販のシリコーンコーティング剥離紙の例としては、Loparex(Willowbrook,IL)より入手可能なPOLYSLIK(登録商標)シリコーン剥離紙を挙げることができる。
活性物質
上記のように、いくつかの実施形態において、活性成分又は薬剤(例えば、薬物)が、マイクロニードル108を介して(例えば、中実又は中空のマイクロニードルを介して)送達することができる。流体にて処方可能であり、皮下注射経由で送達可能ないかなる物質も活性物質として使用することができ、物質としては、医薬品、栄養薬剤、薬用化粧品、診断用薬、及び治療薬が挙げられる(便宜上、本明細書では総じて「薬物」と称される)。本記載は、気体流体も使用できることを想定している。
本開示の装置に取り込まれることができる薬物の例は、皮膚に投与されると、局部又は全身作用の能力があるものである。その一部の例としては、ブプレノルフィン、クロニジン、ジクロフェナク、エストラジオール、グラニセトロン、硝酸イソソルビド、レボノルゲストレル、リドカイン、メチルフェニデート、ニコチン、ニトログリセリン、オキシブチニン、リバスティグミン、ロチゴチン、スコポラミン、セレギリン、テストステロン、ツロブテロール及びフェンタニールを挙げることができ、これらは経皮デバイスの形で市販されている。他の例としては:ステロイド性(例えば、ハイドロコーチゾン、プレドニソロン、トリアムシノロン)及び非ステロイド性(例えばナプロキセン、ピロキシカム)の両方を含む抗炎症薬;静菌剤(例えば、クロルヘキシジン、ヘキシルレゾルシノール);抗菌性物質(ペニシリンV等のペニシリン類、セファレキシン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、ゲンタマイシン、スルファチアゾール、ニトロフラントイン等のセファロスポリン類、ノルフロキサシン、フルメキン及びイバフロキサシン等のキノロン類);抗原虫薬(例えば、メトロニダゾール);抗真菌薬(例えば、ナイスタチン);冠拡張薬;カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ニフェジピン、ジルチアゼム);気管支拡張薬(例えば、テオフィリン、ピルブテロール、サルメテロール、イソプロテレノール);例えばコラゲナーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル)、エラスターゼ阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤(例えば、A64077)、及びアンギオテンシン変換酵素阻害剤(例えばカプトプリル、リシノプリル)等の酵素阻害剤;他の抗高血圧剤(例えば、プロプラノロール);ロイコトリエン拮抗剤(例えば、ICI204、219);H2拮抗剤等の抗潰瘍薬;ステロイド性ホルモン(例えば、プロゲステロン);抗ウイルス物質及び/又は免疫調節薬(例えば、1−イソブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン、N−[4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル]メタンスルホンアミド及びアシクロビル);局所麻酔薬(例えば、ベンゾカイン、プロポフォール、テトラカイン、プリロカイン);強心薬(例えば、ジギタリス、ジゴキシン);鎮咳薬(例えば、コデイン、デキストロメトルファン);抗ヒスタミン剤(例えば、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、テルフェナジン);麻酔剤鎮痛薬(例えば、モルヒネ、クエン酸フェンタニール、スフェンタニル、塩酸ヒドロモルホン);ペプチドホルモン(例えば、ヒト又は動物成長ホルモン、LHRH、副甲状腺ホルモン);アトリオペプチド(atriopeptide)等の心臓作用剤;抗糖尿病薬剤(例えば、インシュリン、exanatide);酵素(例えば、抗プラーク酵素、リゾチーム、デキストラナーゼ);制吐剤;抗痙攣剤(例えば、カルバマジン);免疫抑制薬(例えばサイクロスポリン);精神治療(例えば、ジアゼパム);鎮静剤(例えば、フェノバルビタール);抗凝血物質(例えば、ヘパリン、エノキサパリンナトリウム);鎮痛薬(例えば、アセトアミノフェン);抗片頭痛剤(例えば、エルゴタミン、メラトニン、sumatriptan、ゾルミトリプタン);抗不整脈薬剤(例えば、フレカイニド);制吐剤(例えば、metaclopromide、オンダンセトロン、グラニセトロン塩酸塩);抗癌剤(例えば、メトトレキセート);抗不安薬等の神経系剤;止血薬;抗肥満剤;ドーパミン作用物質(例えば、アポモルヒネ);GnRH作用物質(例えば、ロイプロリド、ゴセレリン、ナファレリン);受精能力ホルモン(例えば、hCG、hMG、ウロフォリトロピン);インターフェロン(例えば、インターフェロン−α、インターフェロン−β、PEG化インターフェロン−α);等、並びに、医薬上許容されるこれらの塩及びエステルを挙げることができる。治療的有効量をなす薬物の量は、当業者であれば、特定の薬物、特定の担体、及び所望の治療効果を十分に考慮して容易に決定することができる。
いくつかの実施形態において、ペプチド治療薬(天然型、合成型、又は組換え型)は、マイクロニードル108を介して(例えば、中実又は中空のマイクロニードルを介して)送達することができる。本開示の装置の中に組み込まれることができるペプチド治療薬の例として、副甲状腺ホルモン(PTH)、副甲状腺ホルモン関連したタンパク(PTHrP)、カルシトニン、リゾチーム、インスリン、インスリン分泌性類似体、酢酸グラチラマー、ゴセレリン・アセテート、ソマトスタチン、オクトレオチド、ロイプロリド、バソプレシン、デスモプレシン、チモシンαー1、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、エンドルフィン、血管の内皮の成長因子(VEGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、エリスロポイエチン(EPO)、骨形成医薬品(BMP)、上皮成長因子(EFG)、顆粒白血球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒白血球マクロファージ・コロニー形成刺激因子(GM−CSF)、インスリン様成長因子(IGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、ドルナーゼアルファ、組織プラスミノーゲンアクチベータ(tPA)、ウロキナーゼ、ANPクリアランス阻害剤、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、メラニン細胞刺激ホルモン(α & β MSH)、下垂体ホルモン(hGH)、副腎皮質ホルモン(ACTH)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、ストレプトキナーゼ、インターロイキン(例えば、IL−2、IL−4、IL−10、IL−12、IL−15、IL−18)、プロテインC、タンパクS、アンギオテンシン、アンギオゲニン、エンドセリン、ペンチジェサイド、脳ナトリウム排泄増加性のペプチド(BNP)、ニューロペプチドY、小島アミロイド・ポリペプチド(IAPP)、血管作用性小腸ペプチド(VIP)、ヒルジン、グルカゴン、オキシトシン、及び前記のペプチド治療薬の任意のものの派生物を挙げることができる。
いくつかの実施形態において、大分子量の薬物を、経皮的に供給してもよい。医薬品の分子量の増加は、一般的に、支援のない経皮的な送達を減少させ得る。かかる大きな分子の例としては、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチドアレイ、モノクローナル抗体、ワクチン、多糖(ヘパリン等)、及び抗生物質(セフトリアキソン等)が挙げられる。好適なワクチンの例として、治療用癌ワクチン、脾脱疽ワクチン、風邪ワクチン、ライム病ワクチン、狂犬病ワクチン、麻疹ワクチン、流行性耳下腺炎ワクチン、水痘ワクチン、小痘ワクチン、肝炎ワクチン、A型肝炎予防ワクチン、B型肝炎ワクチン、C型肝炎ワクチン、百日咳ワクチン、風疹ワクチン、ジフテリアワクチン、脳炎ワクチン、日本脳炎ワクチン、RSウイルスワクチン、黄熱ワクチン、組換体タンパクワクチン、デオキシリボ核酸ワクチン、ポリオワクチン、治療の癌ワクチン、疱疹ワクチン、ヒト乳頭腫ウイルスワクチン、肺炎球菌ワクチン、髄膜炎ワクチン、百日咳ワクチン、破傷風ワクチン、腸チフス熱ワクチン、コレラワクチン、結核症ワクチン、重症急性呼吸器症候群(SARS)ワクチン、HSV−1ワクチン、HSV−2ワクチン、HIVワクチン及びその組み合わせが挙げられる。用語「ワクチン」は、したがって、限定することなく、タンパク質、多糖、オリゴ糖、又は弱められた又は死滅されたウイルスの形態での抗原をいう。適切なワクチン及びワクチンアジュバントの付加的な例は、米国特許出願公開第2004/0049150号(Daltonら)に記載され、その開示は参照することによって本明細書に組み込まれる。
別の実施形態において、受動的な経皮送達によってはさもなければ送達が困難又は不可能な小分子医薬品が使用されてもよい。かかる分子の例としては、塩形態;ビスホスホネート、好ましくはアレンドロン酸ナトリウム又はパムドロン酸ナトリウムのようなイオン分子;及び受動経皮的な送達を妨げる物理化学特性を有する分子が挙げられる。
マイクロニードル
本開示を実施するために有用なマイクロニードルアレイは、以下の特許及び特許出願に記述されているような様々な構成及び特徴を有することができ、その開示内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。マイクロニードルアレイのための1つの実施形態は、米国特許出願公開第2005/0261631号(Clarkeら)に開示されている構造を含み、それは、切頭のテーパー形状及び制御されたアスペクト比を有するマイクロニードルを記述している。マイクロニードルアレイのための別の実施形態は、米国特許第6,091,975号(Daddonaら)に開示されている構造を含み、それは、皮膚を貫通するためのブレード状の微小突起を記述している。マイクロニードルアレイのための更に別の実施形態は、米国特許第6,312,612号(Shermanら)に開示されている構造を含み、それは、中空の中央溝を有するテーパー状構造を記述している。マイクロニードルアレイのためのなお更なる別の実施形態は、米国特許第6,379,324号(Garsteinら)に開示されている構造を含み、それは、マイクロニードルの先端の上面に少なくとも1つの縦方向ブレードを有する中空のマイクロニードルを記述している。マイクロニードルアレイについての更なる実施形態は、米国特許出願公開第2012/0123387号(Gonzalezら)及び同第2011/0213335号(Burtonら)に開示されている構造を含み、それらは両方とも中空のマイクロニードルを記述している。マイクロニードルアレイについてのなお更なる実施形態は、米国特許第6,558,361(Yeshurun)号及び第7,648,484号(Yeshurunら)に開示されている構造を含み、それらは両方とも中空のマイクロニードルアレイ及びその製造の方法を記述している。
本開示のマイクロニードルアレイにおいて使用することができるマイクロニードルの様々な実施形態は、液晶高分子(LCP)マイクロニードルを記述するPCT出願国際公開第2012/074576(Duanら)、及び本開示のマイクロニードルにおいて使用することができるマイクロニードルの様々な異なる型式及び組成を記述するPCT出願国際公開第2012/122162号(Zhangら)に記述されている。
いくつかの実施形態において、マイクロニードル材料は、シリコン、ガラス又はステンレス鋼、チタン若しくはニッケル・チタン合金のような金属であり得る(又は含む)。いくつかの実施形態において、マイクロニードル材料は、医療用グレードの高分子材料などの高分子材料であり得る(又は含む)。例示的な種類の医療用グレード高分子材料は、ポリカーボネート、液晶高分子(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、環式オレフィン共重合体(COC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を含む。とりわけ有用な種類の医療用グレード高分子材料は、ポリカーボネート及びLCPを含む。
いくつかの実施形態において、マイクロニードル材料は、生体分解性高分子材料、とりわけ医療用グレード生体分解性高分子材料)であり得る(又は含む)。例示的な種類の医療用グレード生体分解性材料は、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、PGA及びPLAコポリマー、ポリエステルアミド重合体(PEA)を含む。
いくつかの実施形態において、マイクロニードルは溶解可能、分解可能、又は粉砕可能な材料から調製することができ、本明細書では「溶解性マイクロニードル」と称される。溶解可能、分解可能、又は粉砕可能材料は、使用時に溶解、分解、又は粉砕する任意の固形材料である。とりわけ、「溶解可能マイクロニードル」は、治療薬が組織に放出されることを可能にするため、角質層の下にある組織内で十分に溶解、分解、又は粉砕する。治療薬は、溶解可能マイクロニードル上にコーティングされているか、又は中に組み込まれている場合がある。いくつかの実施形態では、溶解可能材料は、炭水化物又は糖から選択される。いくつかの実施形態では、溶解可能材料はポリビニルピロリドン(PVP)である。いくつかの実施形態では、溶解可能材料は、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニールアルコール、スクロース、グルコース、デキストラン、トレハロース、マルトデキストリン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、マイクロニードルは、上記材料のいずれのうち、2つ以上の組み合わせから作製され得る(又は含む)。例えば、マイクロニードルアレイの先端は、溶解可能材料であり得る一方、マイクロニードルの残部は医療用グレードの高分子材料である。
本開示の実施に有用なマイクロニードルアレイのマイクロニードル又は複数のマイクロニードルは、角質層を貫通することができる様々な形状を有することができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのうちの1つ以上は、正方形のピラミッド形状、三角形のピラミッド形状、階段状のピラミッド形状、円すい体形状(細石刃形状)、又は、皮下注射針の形状を有することができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのうちの1つ以上は、正方形のピラミッド形状を有することができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのうちの1つ以上は、三角形のピラミッド形状を有することができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのうちの1つ以上は、階段状のピラミッド形状を有することができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのうちの1つ以上は、円錐形状を有することができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのうちの1つ以上は、細石刃形状を有することができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのうちの1つ以上は、皮下注射針の形状を有することができる。形状は、対称、又は非対称であり得る。形状は、切頭であり得る(例えば、複数のマイクロニードルが角錐台形状又は円錐台形状を有することができる)。いくつかの実施形態において、マイクロニードルアレイの複数のマイクロニードルは、中実のマイクロニードル(つまり、マイクロニードルは全体にわたって中実である)である。いくつかの実施形態において、中実のマイクロニードルアレイの複数の中実のマイクロニードルは、正方形のピラミッド形状、三角形のピラミッド形状、階段状のピラミッド形状、円錐形状、又は細石刃形状を有することができる。好ましい実施形態において、中実のマイクロニードルアレイの複数の中実のマイクロニードルは、それぞれ正方形のピラミッド形状を有する。
いくつかの実施形態において、マイクロニードルアレイの複数のマイクロニードルは、中空マイクロニードル(つまり、マイクロニードルはマイクロニードルを通る中空の孔を含む)である。中空の孔は、マイクロニードルの基部からマイクロニードルの先端まで、又は、その孔は、マイクロニードルの基部からマイクロニードルの先端から外れた位置まで存在することができる。いくつかの実施形態において、中空マイクロニードルアレイの複数の中空マイクロニードルのうちの1つ以上は、円錐形状、円柱形状、正方形のピラミッド形状、三角形のピラミッド形状、又は皮下注射針の形状を有することができる。
いくつかの実施形態において、中空マイクロニードルアレイの複数の中空マイクロニードルのうちの1つ以上は、円錐形状を有することができる。いくつかの実施形態において、中空マイクロニードルアレイの複数の中空マイクロニードルのうちの1つ以上は、円柱形状を有することができる。いくつかの実施形態において、中空マイクロニードルアレイの複数の中空マイクロニードルのうちの1つ以上は、正方形のピラミッド形状を有することができる。いくつかの実施形態において、中空マイクロニードルアレイの複数の中空マイクロニードルのうちの1つ以上は、三角形のピラミッド形状を有することができる。いくつかの実施形態において、中空マイクロニードルアレイの複数の中空マイクロニードルのうちの1つ以上は、皮下注射針の形状を有することができる。好ましい実施形態において、中空マイクロニードルアレイの複数の中空マイクロニードルは、それぞれ従来の皮下注射針の形状を有する。
図27は、マイクロニードル基板109上に位置付けられた4つのマイクロニードル108(図27ではそのうち2つが参照されている)を含む、マイクロニードルアレイ107の一部分を示す。それぞれのマイクロニードル108は、マイクロニードル108の先端から基板109でのマイクロニードル基部までの長さである高さhを有する。単一のマイクロニードルの高さ、又はマイクロニードルアレイの全てのマイクロニードルの平均高さは、マイクロニードルの高さhと呼ばれ得る。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約100〜約3000マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約100〜約1500マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約100〜約1200マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約100〜約1000マイクロメートルの高さを有する。
いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約200〜約1200マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約200〜約1000マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約200〜約750マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約200〜約600マイクロメートルの高さを有する。
いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約250〜約1500マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約500〜約1000マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約500〜約750マイクロメートルの高さを有する。
いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約800〜約1400マイクロメートルの高さを有する。
いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約500マイクロメートルの高さを有する。
いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約3000マイクロメートル未満の高さを有する。他の実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約1500マイクロメートル未満の高さを有する。更に他の実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約1200マイクロメートル未満の高さを有する。なお更に他の実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約1000マイクロメートル未満の高さを有する。更なる実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約750マイクロメートル未満の高さを有する。なお更なる実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約600マイクロメートル未満の高さを有する。
いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、少なくとも約100マイクロメートルの高さを有する。他の実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、少なくとも約200マイクロメートルの高さを有する。更に他の実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、少なくとも約250マイクロメートル未満の高さを有する。更なる実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、少なくとも約500マイクロメートルの高さを有する。なお更なる実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、少なくとも約800マイクロメートル未満の高さを有する。
中実のマイクロニードルを使用するいくつかの実施形態において、複数の中実のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約100〜約1500マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約100〜約1200マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約200〜約1000マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約200〜約600マイクロメートルの高さを有する。
中空のマイクロニードルを使用するいくつかの実施形態において、複数の中空のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全てについての平均)は、約100〜約3000マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約800〜約1400マイクロメートル、いくつかの実施形態において、約500マイクロメートルの高さを有する。
いくつかの実施形態において、複数の中空のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数の中空のマイクロニードルの全てについての平均)は、約900〜約1000マイクロメートルの高さを有する。他の実施形態において、複数の中空のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数の中空のマイクロニードルの全てについての平均)は、約900〜約950マイクロメートルの高さを有する。更に他の実施形態において、複数の中空のマイクロニードルのそれぞれ(又は、複数の中空のマイクロニードルの全てについての平均)は、約900マイクロメートルの高さを有する。
マイクロニードルアレイの単一のマイクロニードル又は複数のマイクロニードルは、また、それらのアスペクト比によって特徴付けられることができる。マイクロニードルのアスペクト比は、マイクロニードルの高さhの幅(マイクロニードルの基部における)w(図27に示すような)に対する比である。アスペクト比は、h:wとして示すことができる。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は全ての複数のマイクロニードルの平均)は、2:1〜5:1の範囲のアスペクト比を有する。いくつかの実施形態において、複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は全ての複数のマイクロニードルの平均)は、少なくとも3:1のアスペクト比を有する。
いくつかの実施形態において、マイクロニードルのアレイは、マイクロニードルのアレイのcm当たり約100〜約1500のマイクロニードルを含む。
中実のマイクロニードルを使用するいくつかの実施形態において、中実のマイクロニードルのアレイは、中実のマイクロニードルのアレイのcm当たり約100〜約1500の中実のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中実のマイクロニードルのアレイは、中実のマイクロニードルのアレイのcm当たり約200〜約500のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中実のマイクロニードルのアレイは、中実のマイクロニードルのアレイのcm当たり約300〜約400のマイクロニードルを含む。
中空のマイクロニードルを使用するいくつかの実施形態において、中空のマイクロニードルのアレイは、中空のマイクロニードルの1アレイ当たり約3〜約30の中空のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中空のマイクロニードルのアレイは、中空のマイクロニードルの1アレイ当たり約10〜約30の中空のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中空のマイクロニードルのアレイは、中空のマイクロニードルの1アレイ当たり約3〜約20の中空のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中空のマイクロニードルのアレイは、中空のマイクロニードルの1アレイ当たり約13〜約20の中空のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中空のマイクロニードルのアレイは、中空のマイクロニードルの1アレイ当たり約8〜約18の中空のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中空のマイクロニードルのアレイは、中空のマイクロニードルの1アレイ当たり約18の中空のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、中空のマイクロニードルのアレイは、中空のマイクロニードルの1アレイ当たり約12の中空のマイクロニードルを含む。
いくつかの実施形態において、マイクロニードルアレイの複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は複数のマイクロニードルの全ての平均)は、皮膚の中に約50〜約1500マイクロメートル、約50〜約400マイクロメートル、又は約50〜約250マイクロメートルの深さまで貫入することができる。
いくつかの実施形態において、マイクロニードルアレイの複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は複数のマイクロニードルの全ての平均)は、皮膚の中に約100〜約400マイクロメートル、又は約100〜約300マイクロメートルの深さまで貫入することができる。
いくつかの実施形態において、マイクロニードルアレイの複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は複数のマイクロニードルの全ての平均)は、皮膚の中に約150〜約1500マイクロメートル、又は約800〜約1500マイクロメートルの深さまで貫入することができる。
いくつかの実施形態において、マイクロニードルアレイの複数のマイクロニードルのそれぞれ(又は複数のマイクロニードルの全ての平均)は、皮膚の中に約400〜約800マイクロメートルの深さまで貫入することができる。
上記の実施形態の全てに関して、マイクロニードルアレイの複数のマイクロニードルそれぞれ(又は、複数のマイクロニードルの全ての平均)の貫通深さ(DOP)は、マイクロニードル自体の全長ではあり得ないことが理解されよう。
いくつかの実施形態では、本開示に記載のマイクロニードルアレイ107は、マイクロニードルアレイ107、上述のような皮膚接触接着剤、及び任意で支持体を含むことができる、貼付剤の様式であってよい。貼付剤上であるかどうかにかかわらず、マイクロニードル108は望ましいパターン又は配列で並べることができる。例えば、マイクロニードル108は、均一に離間配置された列に並べることができ、そろえることも、ずらすこともできる。いくつかの実施形態において、マイクロニードル108は、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、七角形、八角形、又は台形のような多角形パターンで並べることができる。他の実施形態において、マイクロニードル108は円形又は楕円形のパターンで並べることができる。
いくつかの実施形態において、マイクロニードル108で覆われた基板109の表面積は、約0.1cm〜約20cmである。これらの実施形態のうちの一部において、マイクロニードル108で覆われた基板109の表面積は、約0.5cm〜約5cmである。これらの実施形態のうちの別の一部において、マイクロニードル108で覆われた基板109の表面積は、約1cm〜約3cmである。これらの実施形態のうちの更に別のものにおいて、マイクロニードル108で覆われた基板109の表面積は、約1cm〜約2cmである。
いくつかの実施形態において、本開示のマイクロニードル108は、実質的にアレイ107(例えば基板109など)の表面全体にわたって配置することができる。他の実施形態において、基板109の一部分は、マイクロニードル108を備えていなくてもよい(つまり、基板109の一部分は、非構成である)。これらの実施形態のうちの一部において、非構成表面は、皮膚表面50に面する装置表面の総面積の約1パーセントを越え、かつ約75パーセント未満の面積を有する。非構成表面は、約0.65cm(0.10平方インチ)を越え、かつ6.5cm(1平方インチ)未満の面積を有する。
中空のマイクロニードルの場合、中空のチャネル又は穴は、基板109及びマイクロニードル108を通って延在する。いくつかの実施形態において、穴は中空のマイクロニードルの先端又はその付近のチャネル開口部で抜ける。チャネルは中空のマイクロニードルの先端付近の開口部で抜けることが好ましい。より好ましくは、チャネル又は穴は、マイクロニードルの中心軸線に沿って続くが、皮下注射針と同様に、マイクロニードルの勾配のある側壁で抜けて、挿入時の組織によるチャネルの閉塞を防ぐのに役立つ。いくつかの実施形態において、チャネルの穴の直径は、約10〜約200マイクロメートルの範囲である。他の実施形態において、チャネルの穴の直径は、約10〜約150マイクロメートルの範囲である。更に他の実施形態において、チャネルの穴の直径は、約30〜約60マイクロメートルである。
中空のマイクロニードルのいくつかの実施形態において、チャネルの穴の平均断面積は、約75〜約32,000マイクロメートルの範囲である。中空のマイクロメールの他の実施形態において、チャネルの穴の平均断面積は、約75〜約18,000マイクロメートルの範囲である。中空のマイクロメールの更に他の実施形態において、チャネルの穴の平均断面積は、約700〜約3,000マイクロメートルの範囲である。
中空のマイクロニードルアレイのいくつかの実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間(マイクロニードル先端からマイクロニードル先端までを測定したとき)の平均間隔は、約0.7mm〜約20mmの範囲である。中空のマイクロニードルアレイの他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約0.7mm〜約10mmである。中空のマイクロニードルアレイの更に他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約2mm〜約20mmである。中空のマイクロニードルアレイの更に他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約2mm〜約10mmである。中空のマイクロニードルアレイの好ましい実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約2mmである。
中空のマイクロニードルアレイのいくつかの実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間(マイクロニードル先端からマイクロニードル先端までを測定したとき)の平均間隔は、約0.7mmよりも大きい。中空のマイクロニードルアレイの他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約2mmよりも大きい。
中空のマイクロニードルアレイのいくつかの実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約20mm未満である。中空のマイクロニードルアレイの他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約10mm未満である。
中実のマイクロニードルアレイのいくつかの実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間(マイクロニードル先端からマイクロニードル先端までを測定したとき)の平均間隔は、約200マイクロメートル〜約2000マイクロメートルの範囲である。中実のマイクロニードルアレイの他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約200マイクロメートル〜約600マイクロメートルの範囲である。中実のマイクロニードルアレイの更に他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約200マイクロメートル〜約300マイクロメートルの範囲である。中実のマイクロニードルアレイのなお更に他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約500マイクロメートル〜約600マイクロメートルの範囲である。
中実のマイクロニードルアレイのいくつかの実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間(マイクロニードル先端からマイクロニードル先端までを測定したとき)の平均間隔は、約200マイクロメートルよりも大きい。中実のマイクロニードルアレイの他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約500マイクロメートルよりも大きい。
中実のマイクロニードルアレイのいくつかの実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約2000マイクロメートル未満である。中実のマイクロニードルアレイの他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約1000マイクロメートル未満である。中実のマイクロニードルアレイの更に他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約600マイクロメートル未満である。中実のマイクロニードルアレイのなお更に他の実施形態において、隣接したマイクロニードル同士の間の平均間隔は、約300マイクロメートル未満である。
マイクロニードルアレイは、射出成形、圧縮成形、金属射出成形、打抜き加工、写真平版法、又は押出成形によるような任意の好適な方法で製造することができる。一実施形態において、中空のマイクロニードルアレイが、医療用グレードのポリカーボネート又はLCP等のポリマーを熱サイクル射出成形によって作製された後、レーザードリルでマイクロニードルのチャネルが形成される。
以下の実施形態は、本開示を例示することが意図され、限定するものではない。
実施形態
1.
基部と、基部に開口部を画定するために基部を通って延在する空洞と、を有するハウジングであって、ハウジングの基部が皮膚表面に向かって位置付けられるように構成されたハウジングと、
ハウジングの空洞内にマイクロニードルアレイを保持するように構成されたマイクロニードルアレイホルダであって、ハウジングの空洞に少なくとも部分的に配置され、ハウジングの基部にある開口部に対して、
後退位置(ハウジングの基部が皮膚表面に位置付けられ、かつマイクロニードルアレイがマイクロニードルアレイホルダに連結されているときにマイクロニードルアレイが皮膚表面に接触しないように、マイクロニードルアレイがハウジングの内部に引き込まれる)と、
伸長位置(ハウジングの基部が皮膚表面に位置付けられ、かつマイクロニードルアレイがマイクロニードルアレイホルダに連結されているときにマイクロニードルアレイの少なくとも一部分が皮膚表面に接触するように開口部を介して位置付けられる)との間で移動可能になるように構成されたマイクロニードルアレイホルダと、
マイクロニードルアレイホルダを後退位置から伸長位置に移動させるため、第1の位置と第2の位置との間でハウジング及びマイクロニードルに対して移動可能なアクチュエータであって、アクチュエータの少なくとも一部分がハウジングの基部に隣接して配置され、皮膚表面に向かって押される装置に反応して、第1の位置から第2の位置へ移動するように構成されたアクチュエータと、を含むマイクロニードル注射装置。
2.アクチュエータが、皮膚表面に向かって位置付けられるように構成された基部を含み、マイクロニードルアレイホルダが皮膚表面に向かって配置されるように構成された基部を含み、アクチュエータが第1の位置から第2の位置へ移動するときに、アクチュエータの基部とマイクロニードルアレイホルダの基部との間の距離が減少する、実施形態1に記載の装置。
3.アクチュエータが、皮膚表面に向かって位置付けられるように構成された基部を含み、マイクロニードルアレイホルダが、皮膚表面に向かって位置付けられるように構成された基部を含み、アクチュエータが第1の位置にあるときに、アクチュエータの基部がマイクロニードルアレイホルダの基部から第1の距離に位置付けられ、アクチュエータが第2の位置にあるときに、アクチュエータの基部がマイクニードルアレイの基部から第2の距離に位置付けられ、第2の距離が第1の距離未満である、実施形態1又は2に記載の装置。
4.アクチュエータが装置の皮膚に面する側に配置される、実施形態1〜3のいずれかに記載の装置。
5.マイクロニードルアレイホルダが後退位置にあるときに、アクチュエータがハウジング及びマイクロニードルアレイホルダに対する第1の位置と第2の位置との間で移動可能である、実施形態1〜4のいずれかに記載の装置。
6.装置が第1の面積を有する設置面積を有し、アクチュエータが第2の面積を有する設置面積を有し、第2の面積が第1の面積の半分未満である、実施形態1〜5のいずれかに記載の装置。
7.ハウジング内に配置されたカートリッジを更に含み、そのカートリッジが、活性物質を収容するように構成されたリザーバを画定する、実施形態1〜6のいずれかに記載の装置。
8.マイクロニードルアレイホルダがカートリッジとは無関係に移動可能である、実施形態7に記載の装置。
9.リザーバが流体経路と流体連通していない第1の位置と、リザーバが流体経路と流体連通している第2の位置との間でカートリッジが移動可能である、実施形態7又は8に記載の装置。
10.アクチュエータの第2の位置への移動が(i)マイクロニードルアレイホルダの伸長位置への移動と、(ii)カートリッジの第2の位置への移動と、の両方を作動する、実施形態7〜9のいずれかに記載の装置。
11.カートリッジをハウジングに保持し、カートリッジを第1の位置と第2の位置との間で運搬するように構成されたシャトルを更に含む、実施形態9又は10に記載の装置。
12.アクチュエータが第2の位置に移動した後に、アクチュエータを第2の位置に保持するようにシャトルが構成された、実施形態11に記載の装置。
13.注入デバイスを更に含む、実施形態1〜12のいずれかに記載の装置。
14.マイクロニードルアレイが第1の主表面と、第1の主表面から突出する複数のマイクロニードルと、を含む、実施形態1〜13のいずれかに記載の装置。
15.複数のマイクロニードルが中空であり、活性物質を収容するように構成されたリザーバを含むカートリッジを更に含み、マイクロニードルアレイがマイクロニードルアレイホルダに連結され、マイクロニードルアレイホルダが後退位置にあるときではなく、マイクロニードルアレイホルダが伸長位置にあるときに、リザーバ、及び複数の中空のマイクロニードルの少なくともいくつかが流体連通するように構成された、実施形態1〜14のいずれかに記載の装置。
16.リザーバが複数のマイクロニードルと流体連通していない第1の位置と、リザーバが複数のマイクロニードルの少なくともいくつかと流体連通している第2の位置との間で移動可能であるシャトルによってカートリッジが運搬される、実施形態15に記載の装置。
17.シャトルが第2の位置にあるときに、シャトルがアクチュエータを第2の位置に保持するように位置付けられる、実施形態16に記載の装置。
18.アクチュエータが第2の位置に移動した後に、シャトルがアクチュエータを第2の位置に保持するように構成された、実施形態16又は17に記載の装置。
19.マイクロニードルアレイホルダがシャトルによって後退位置に保持され、シャトルがマイクロニードルアレイホルダを後退位置に保持するように位置付けられる第1の位置と、マイクロニードルアレイホルダが伸長位置へ自由に移動する第2の位置との間で、シャトルが移動可能である、実施形態1〜18のいずれかに記載の装置。
20.シャトルが第2の位置に向かって付勢され、アクチュエータが第2の位置になるまでシャトルがアクチュエータによる第2の位置への移動を抑制される、実施形態19に記載の装置。
21.アクチュエータが第2の位置にあるときに、シャトルがその第2の位置に自由に移動する、実施形態19又は20に記載の装置。
22.アクチュエータが第2の位置に移動した後、アクチュエータを第2の位置に保持するように、シャトルの少なくとも一部分が構成された、実施形態19又は20に記載の装置。
23.アクチュエータがハウジングの空洞内に少なくとも部分的に配置される、実施形態1〜22のいずれかに記載の装置。
24.アクチュエータがハウジングの基部に対して移動可能であり、
アクチュエータが第1の位置にある際、アクチュエータの最も外側の表面がハウジングの基部を超えて第1の距離だけ伸長し、
アクチュエータが第2の位置にある際、アクチェエータの最も外側の表面が
ハウジングの基部を超えて伸長しないか、又は
ハウジングの基部を超えて第1の距離未満の第2の距離だけ伸長する、実施形態1〜23のいずれかに記載の装置。
25.アクチュエータが環状の断面形状を有し、かつ内部の穴を画定し、マイクロニードルアレイホルダが後退位置と伸長位置との間で移動する際に、マイクロニードルアレイホルダが穴の中で移動可能である、実施形態1〜24のいずれかに記載の装置。
26.アクチュエータが基部と、アクチュエータの基部に開口部を形成するためにアクチュエータの基部を通って延在する空洞と、を含み、マイクロニードルアレイホルダが後退位置と伸長位置との間で移動する際に、マイクロニードルアレイホルダがカートリッジとは無関係にアクチュエータの空洞内で移動可能である、実施形態1〜25のいずれかに記載の装置。
27.アクチュエータの少なくとも一部分が、ハウジングの基部に対して、ハウジングの基部に形成される開口部の内外へ移動可能である、実施形態26に記載の装置。
28.アクチェエータの少なくとも一部分がハウジングの空洞内へ伸長する、実施形態1〜27のいずれかに記載の装置。
29.アクチュエータが基部及び基部に形成される開口部を含み、マイクロニードルアレイホルダが伸長位置にある際、マイクロニードルアレイの少なくとも一部分が、アクチュエータ内の開口部を通り、アクチュエータの基部を超えて伸長する、実施形態1〜28のいずれかに記載の装置。
30.アクチュエータの基部が皮膚表面に連結されるように構成された、実施形態29に記載の装置。
31.アクチュエータの基部が皮膚接触接着剤を含む、実施形態29又は30に記載の装置。
32.少なくともマイクロニードルアレイホルダが伸長位置にある際、アクチュエータの少なくとも一部分がハウジングの空洞内に配置され、マイクロニードルアレイを少なくとも部分的に囲むように位置付けられる、実施形態1〜31のいずれかに記載の装置。
33.アクチュエータの少なくとも一部分がハウジングの基部内の開口部に隣接して配置され、マイクロニードルアレイホルダが伸長位置にある際、マイクロニードルアレイの少なくとも一部分がアクチュエータを超えて伸長する、実施形態1〜32のいずれかに記載の装置。
34.マイクロニードルアレイホルダが後退位置と伸長位置との間の第1の駆動軸沿いで移動可能であり、アクチェエータが第1の位置と第2の位置との間で第2の駆動軸沿いに移動可能であり、第1の駆動軸及び第2の駆動軸が互いに対して実質的に平行である、実施形態1〜33のいずれかに記載の装置。
35.アクチュエータが第1の位置にある際、アクチュエータの少なくとも一部分がハウジングの基部を越えて伸長する、実施形態34に記載の装置。
36.第1の駆動軸及び第2の駆動軸が実質的に揃っている、実施形態34又は35に記載の装置。
37.アクチュエータが第1の位置から第2の位置へ移動した後に、第2の位置に保持されるように構成された、実施形態1〜36のいずれかに記載の装置。
38.アクチュエータを第1の位置で付勢するように位置付けられた付勢要素であって、アクチュエータが第1の付勢要素の付勢に逆らって第1の位置から第2の位置へ移動可能である、付勢要素と、
アクチュエータが第2の位置へ移動した結果として、後退位置から伸長位置へマイクロニードルアレイホルダを駆動するために動作可能な蓄積エネルギーデバイスと、を更に含む、実施形態1〜37のいずれかに記載の装置。
39.アクチュエータを第1の位置で付勢するように位置付けられた第1の付勢要素であって、アクチュエータが第1の付勢要素の付勢に逆らって第1の位置から第2の位置へ移動可能である、第1の付勢要素と、
マイクロニードルアレイホルダを伸長位置で付勢するように位置付けられた第2の付勢要素であって、マイクロニードルアレイホルダが後退位置にある際に、マイクロニードルアレイホルダが付勢要素の付勢に逆らって保持され、アクチュエータが第2の位置に移動した結果として、マイクロニードルアレイホルダが付勢要素の付勢に逆らって保持されることから解放される、第2の付勢要素と、を更に含む、実施形態1〜38のいずれかに記載の装置。
40.マイクロニードルアレイホルダが伸長位置で付勢される、実施形態1〜39のいずれかに記載の装置。
41.マイクロニードルアレイホルダを伸長位置で付勢するように位置付けられた付勢要素を更に含み、マイクロニードルアレイホルダが後退位置にある際に、マイクロニードルアレイホルダが付勢要素の付勢に逆らって保持され、アクチュエータが第2の位置に移動した結果として、マイクロニードルアレイホルダが付勢要素の付勢に逆らって保持されることから解放される、実施形態1〜40のいずれかに記載の装置。
42.アクチュエータが第1の位置で付勢される、実施形態1〜41のいずれかに記載の装置。
43.マイクロニードルアレイホルダが後退位置で保持され、アクチュエータが第2の位置に移動した結果として、マイクロニードルアレイホルダが後退位置から解放される、実施形態1〜42のいずれかに記載の装置。
44.アクチュエータが皮膚接触接着剤を含み、ハウジングが、少なくともアクチュエータ上の皮膚接触接着剤を介して皮膚表面に連結するように構成された、実施形態1〜43のいずれかの装置。
45.アクチュエータが皮膚接触接着剤を含む、実施形態1〜44のいずれかに記載の装置。
46.アクチュエータが第1の位置にあり、アクチュエータの少なくとも一部分が、ハウジングの基部にある開口部から突出し、皮膚表面に連結するように構成された基部を画定する、実施形態1〜45のいずれかに記載の装置。
47.アクチュエータの基部が皮膚接触接着剤を含む、実施形態46に記載の装置。
48.マイクロニードルアレイホルダが皮膚表面に向かって位置付けられるように構成された基部を含み、マイクロニードルアレイを更に含み、マイクロニードルアレイがマイクロニードルアレイホルダの基部に連結され、マイクロニードルアレイホルダと共に後退位置と伸長位置との間で移動可能である、実施形態1〜47のいずれかの装置。
49.アクチュエータの少なくとも一部分が、装置の皮膚に面する側の部分に配置され、装置の皮膚に面する側ではない部分を押すことによって皮膚表面に向かって押される装置に反応し、第1の位置から第2の位置へ移動するように構成された、実施形態1〜48のいずれかに記載の装置。
50.装置の皮膚に面する側ではない部分がアクチュエータの駆動軸に対して、軸外の位置に配置される、実施形態49の装置。
51.アクチュエータの少なくとも一部分がハウジングの下部に配置され、ハウジングの上部を押すことによって皮膚表面に向かって押される装置に反応して、アクチュエータが第1の位置から第2の位置へ移動するように構成された、実施形態1〜50のいずれかに記載の装置。
52.ハウジングの上部がアクチュエータの駆動軸に対して、軸外の位置に配置される、実施形態51に記載の装置。
53.ハウジングの皮膚に面する側ではない部分が押されたときに、アクチェエータが第1の位置から第2の位置へ移動するように構成された、実施形態1〜52のいずれかに記載の装置。
54.ハウジングの皮膚に面する側ではない部分が、ハウジングの基部に隣接して配置されたアクチュエータの部分の真向いにない、実施形態53に記載の装置。
55.ハウジングの皮膚に面する側ではない部分が、アクチュエータの駆動軸に対して軸外の位置に配置される、実施形態53又は54のいずれかに記載の装置。
56.ハウジングの少なくとも一部分が手のいずれかの部分を使用して押されるように構成された、実施形態1〜55のいずれかに記載の装置。
上述され図面に示した実施形態は、あくまで一例として示したものであり、本開示の概念及び原理に対する限定を意図したものではない。このように、要素及びそれらの構成及びアレイにおける様々な変化が、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能であると当業者によって認められるであろう。
本明細書において引用された全ての参照及び刊行物は、その全体が参照することによって本開示に明確に組み込まれる。
本開示の様々な特徴及び局面は、以下の請求項に示される。

Claims (2)

  1. 基部と、前記基部に開口部を画定するために前記基部を通って延在する空洞と、を有するハウジングであって、前記ハウジングの前記基部が皮膚表面に向かって位置付けられるように構成されたハウジングと、
    前記ハウジングの前記空洞内にマイクロニードルアレイを保持するように構成されたマイクロニードルアレイホルダであって、前記ハウジングの前記空洞に少なくとも部分的に配置され、前記ハウジングの前記基部にある前記開口部に対して、
    前記ハウジングの前記基部が前記皮膚表面から離れて位置付けられ、かつ前記マイクロニードルアレイが前記マイクロニードルアレイホルダに連結されているときに前記マイクロニードルアレイが前記皮膚表面に接触しないように、前記マイクロニードルアレイが前記ハウジングの内部に引き込まれる後退位置と、
    前記ハウジングの前記基部が前記皮膚表面上に接触して位置付けられ、かつ前記マイクロニードルアレイが前記マイクロニードルアレイホルダに連結されているときに前記マイクロニードルアレイの少なくとも一部分が前記皮膚表面に接触するように開口部を介して位置付けられる伸長位置と、の間で移動可能になるように構成されたマイクロニードルアレイホルダと、
    前記マイクロニードルアレイホルダを前記後退位置から前記伸長位置に移動させるため、前記ハウジングの前記基部が皮膚表面から離れて配置される第1の位置と前記ハウジングの前記基部が皮膚表面と接触して前記皮膚表面上に配置される第2の位置との間で前記ハウジング及び前記マイクロニードルに対して移動可能なアクチュエータであって、前記アクチュエータの少なくとも一部分が前記ハウジングの前記基部に隣接して配置され、皮膚表面に向かって押される装置に反応して、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するように構成されたアクチュエータと、を含む、マイクロニードル注射装置。
  2. 前記アクチュエータが、基部と、前記基部に形成される開口部と、を備え、前記マイクロニードルアレイホルダが前記伸長位置にある際、前記マイクロニードルアレイの少なくとも一部分が、前記アクチュエータ内の前記開口部を通り、前記アクチュエータの前記基部を超えて伸長する、請求項1に記載の装置。
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