JP6249153B2 - 縦型植物栽培装置 - Google Patents

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Description

本発明は、縦方向に植物を植える植物載置部(又は栽培ポット)を配置した植物栽培装置であって、養液を供給するためのパイプと、植物載置部を配置するパイプとを分離又は一体化したことを主な特徴とする縦型植物栽培装置に関するものである。
昨今、農作業専従者や野外における農作物用の土地は減少の一途をたどり、食料自給率も減少しており、今後深刻な食糧危機に陥る可能性が指摘されている。
このような状況の中、より効率よく農作物を栽培することができる装置やシステムの開発が期待されている。実際に、少ない面積でより多くの植物を栽培できる装置や、天候などに左右されず、主に室内で人工的な光源を用いて定期的に食物を栽培することができるシステムなどが開発されている。
例えば、たたみ一畳分程度の大きさの植物栽培棚(栽培ベッドなどともいう)を縦方向に多段に設けて、狭小な敷地面積において植物の栽培できる面積を増やそうという観点から発明された下記特許文献に係る植物栽培装置がある。
特開2000−270698号公報
確かに上記の特許文献に開示される植物栽培装置にみられるように、植物栽培棚を多段に設けることで、植物栽培用の面積を増やすことは可能かもしれない。
しかし、この着眼点に基づく植物栽培装置には、下記の問題点が見られる。
大きな問題の1つに、育成用の人工光源を多く配置する必要があり、電力消費量が大きくなってしまうという点が挙げられる。
たとえ植物栽培棚を多段に設けたとしても、植物栽培棚の上に設置されるすべての植物に対して人工の光源を照射する必要がある。そして植物栽培棚を多段に設ける構成にすると、上側の植物栽培棚の下面全体に人工光源を設ける構成にせざるを得ない。
例えば上記特許文献に係る植物栽培装置では、上段の植物栽培棚の下面に、長手方向に3本の蛍光灯を設置している。植物栽培棚の段数が増えれば増えるほど、所定の栽培棚に照射するための人工光源を増やしていかねばならず、栽培する植物の量に比例して人工光源を設ける必要があった。
近年、食糧危機問題とは別に、電力不足も深刻な問題となっている。そのため効率よく植物を栽培することができる装置やシステムの開発が求められることに加えて、電力の消費量を抑えてより多くの植物を栽培することができる装置やシステムが求められている。
このような事情を鑑みるに、従来の植物栽培棚を多段に設ける手法では、電力消費量を抑制するという点からは限界があった。
次に、植物に新鮮な養液を送ることが難しいという問題がある。例えば上記特許文献では上段と下段との植物栽培棚間にパイプを通し、最上段に養液を流した後、植物栽培棚間のパイプを通して養液が下段へと流れていく仕組みとなっている。
しかし、人工的な植物栽培においては、可能な限りすべての栽培植物に対して新鮮な養液を供給する必要がある。
新鮮な養液は窒素、リン、カリウム、鉄などの必須元素、及び酸素を適量含んでおり、かつ不純物や雑菌は含まれておらず、これをすべての栽培植物に平等に供給できることが好ましい。
しかし、植物栽培棚を多段に用いた植物栽培装置では、上段の栽培棚に供給した養液を下段へと順に流す仕組みとなっているため、上段の栽培棚に植えた植物には新鮮な養液を供給できるが、下段に行くほど時間も経過し、養分は薄まり、不純物や雑菌も多くなってしまう。
そのため、従来の植物栽培棚を多段に用いる手法では、全段の各々の栽培植物に対して新鮮な養液を供給することは困難であった。
又、水平多段型の植物栽培装置では、ある程度の横幅と奥行き幅を有する栽培棚(例えば奥行き2〜3m、横幅4〜5m、なお、各段の高さ幅は0.3〜0.5m)に植物を植え付けるため、中央近傍に位置する植物の植え付けや手入れ、収穫作業などは外から大きく手を伸ばして行わなければならず、これらの作業が作業者の負担となっており、作業効率が悪いという問題があった。
本願発明に係る縦型植物栽培装置は、このような従来の装置では回避できなかった問題点を鑑み、上記問題点を解決すべく鋭意工夫の上完成させたものである。
前記の課題を解決するために、本発明に係る植物栽培装置は、養液を供給するための縦方向に延伸した養液用パイプと、栽培植物を植えるための縦方向に延伸した植物用パイプと、栽培植物に対して人工光を照射するための縦方向に延伸した育成光源とからなり、植物用パイプには、栽培植物を載置する植物載置部を先端内部に設置した1以上の分岐パイプが斜め上方向に向けて所定の高さ幅ごとに設けられており、養液用パイプ内部から分岐パイプ内部へと養液を供給するための養液供給手段を備えており、植物用パイプに隣接して、植物用パイプに設けられた分岐パイプの方向の先に育成光源が設置されていることを要旨とする。
また、本発明に係る植物栽培装置は前記構成においてさらに、植物用パイプと養液用パイプとは離れて設置されており、養液供給手段は養液供給管であり、養液供給管の1端は養液用パイプに接続されており、他端は植物用パイプの分岐パイプ先端近傍に接続されており、養液供給管を介して、養液用パイプ内の養液を分岐パイプ内に流入させることを要旨とする。
また、本発明に係る植物栽培装置は前記構成においてさらに、植物用パイプと養液用パイプとは接触して一体的に設置されており、養液供給手段として、植物用パイプと養液用パイプとを隔てる境界壁において、分岐パイプの高さ位置に対応した高さ位置に、養液用パイプ内から分岐パイプ内へと養液を噴出するための噴射孔を設けたことを要旨とする。
また、本発明に係る植物栽培装置は前記構成においてさらに、養液用パイプを中心に設置して、その前後左右に1本ずつ計4本の植物用パイプを設置し、各植物用パイプに設けられた分岐パイプの方向は、平面視で分岐パイプ‐養液パイプ‐該分岐パイプに隣接する分岐パイプの角度が90度となるように設けられたことを要旨とする。
また、本発明に係る植物栽培装置は前記構成においてさらに、植物載置部は、植物載置面を有する植物載置台と、植物載置台に載設される植物保護筒と、植物載置台を押止する押止部、及び分岐パイプ先端内部に着脱するための着脱部を有する角度調整アタッチメントとからなり、角度調整アタッチメントの押止部に植物載置台を押止し、かつ着脱部を分岐パイプ先端内部に取り付けることで、これにより植物載置台の向きが変更可能となり、植物載置台の分岐パイプからの引出し、押入れも可能となることを要旨とする。
また、本発明に係る植物栽培装置は前記構成においてさらに、植物用パイプと分岐パイプとの分岐部分内側において、分岐パイプ内部から植物用パイプ内部へと流れる養液を堰き止めるための堰止板を分岐部分下方に設置し、その上方には分岐パイプ内部から植物用パイプ内部へと養液を流出させるための流出孔を設け、分岐パイプ内部において堰止板により養液が堰き止められることで溜まり、溢れた養液が流出孔から植物用パイプへと流出することを要旨とする。
また、本発明に係る植物栽培装置は前記構成においてさらに、分岐パイプが育成光源の方向となるように、育成光源の周囲に4本以上の植物用パイプを設置し、該育成光源が4本以上の植物用パイプに設けられた分岐パイプの植物載置部に対して人工光を照射可能としたことを要旨とする。
また、本発明に係る植物栽培装置は前記構成においてさらに、植物栽培装置をキャスターが付いた移動台に載設し、植物栽培装置を移動自在とし、周囲が反射板で囲まれている反射板密閉室と、周囲が透明板で囲まれている透明板密閉室との間を移動させて用いることを要旨とする。
本発明に係る植物栽培装置によると、植物を植え付ける複数の分岐パイプを備えた植物用パイプと、養液を供給する養液用パイプと、分岐パイプに植え付けた植物に人工光を照射する育成光源とを、いずれも縦方向に延伸した構成とすることで、多くの植物を縦方向に多段となる分岐パイプ内に植え付けることが可能となり、小さい床面積で多くの植物を栽培可能とした。
養液を運搬するための養液用パイプと、植物を植え付けるための植物用パイプとを分離した構成とすることで、養液用パイプ内で養液を上昇させ、上昇させた養液を所定の供給手段を用いて分岐パイプ内へと流入させ、分岐パイプ内へ流入した養液を植物用パイプ内へと流出し落下させ、植物用パイプ内を落下した養液は適宜濾過、殺菌等を行った上で再度養液用パイプへと送ることで、循環して養液を再利用することを可能とした。
また、分岐パイプ内に流入された養液は、分岐パイプ内部に植え付けた栽培植物の根の部分に直接当たることから、各段各々の栽培植物に対して常時新鮮な養液を供給することが可能となった。
縦方向に延伸した1本の育成光源に対し、その周囲に植物用パイプを複数配置し、各植物用パイプに設置された分岐パイプが該育成光源の方向を向くように設置することで、各分岐パイプ内に植え付けられたすべての栽培植物に対し、人工光を照射することが可能となった。
これにより、より効率よく人工光を栽培植物に照射でき、人工光にかかる電力消費量を減少させることができる。
例えば、1本の育成光源を中心に、前後左右に4本の植物用パイプを配置した場合、縦方向4列分の栽培植物に対して、1本の育成光源のみで人工光を照射することができる。この場合、育成光源1本に対し、1列の栽培植物にのみしか人工光を照射できなかった従来の装置に比べて、電力消費量はおよそ4分の1になる。
(a)実施例1に係る植物栽培装置の正面図である。(b)実施例1に係る植物栽培装置の平面図である。 実施例1に係る植物栽培装置の参考断面図である。 実施例1に係る植物栽培装置の養液の流れを示す断面図である。 実施例1に係る植物栽培装置の栽培用分岐パイプの構造を示す参考断面図である。 実施例1に係る植物栽培装置の植物載置部の構造を示す参考図である。 実施例2に係る植物栽培装置の正面図である。 (a)実施例2に係る植物栽培装置の側面断面図である。(b)(a)実施例2に係る植物栽培装置の平面断面図である。 実施例3に係る植物栽培装置の側面断面図である。 (a)実施例1から3に係る植物栽培装置における、植物用・養液用パイプと育成光源との位置関係を示す平面図である。(b)実施例1から3に係る植物栽培装置における、植物用・養液用パイプと育成光源との位置関係を示す正面図である。 実施例3に係る植物栽培装置を室内に配置した参考平面図である。
本願発明に係る縦型植物栽培装置は主に、床上から天井に向けて縦方向に設置される養液供給用パイプと、同様に床上から天井に向けて縦方向に設置される植物栽培用パイプと、同様に床上から天井に向けて縦方向に設置される人工光源と、からなる。
養液供給用パイプ及び植物栽培用パイプの素材は、軽量で強度があるものであればどのような素材でもよい。例えば汎用プラスチックやエンジニアリングプラスチックなどの樹脂素材、ステンレスやアルミニウムなどの金属素材が挙げられる。
人工光源に関しても、縦方向に設置可能であり、かつその周囲を照射できればどのようなものでもよい。例えば直管蛍光灯あるいはLEDランプを高さ方向に連接して用いる方法が考えられる。
養液供給用パイプ、植物栽培用パイプ、及び人工光源はそれぞれ隣接して床上に設置される。それぞれの高さ幅は共通とすることが好ましい。高さ幅は任意であり、縦型植物栽培装置を設置する室内空間にあわせて、適宜調整すればよい。床上から天井下までの高さ幅とすると、最も効率のよい栽培装置となる。
また、養液供給用パイプと植物栽培用パイプにつき、所定の高さ幅ごとに分割できるようにし、各部品を組み合わせて1本のパイプを構成できるようにすることが好ましい。例えば50cmから100cm程度のパイプ部品とし、所望の高さ幅になるようにパイプ部品を連接していき1本のパイプを形成する構造とすることが考えられる。このようにすることで、異なる高さの室内空間に設置する場合でも、室内空間の高さにあわせてパイプ部品の接続数を変更することで容易にパイプの高さ幅を調整できる。
植物栽培用パイプは所定の高さ幅ごとに栽培植物を植えるための植物載置部を着脱できるようにしたものである。植物栽培用パイプから植物載置部着脱機構を有する分岐パイプを介して、分岐パイプ内に植物載置部が形成される。パイプ内は空洞になっており、供給された養液が該空洞を通って下方に流れるようになっている。
分岐パイプ又は植物載置台をどの角度、あるいはどの高さ幅ごとに設けるかは任意である。栽培する植物によって適宜変更してもよい。
例えばレタスを栽培する場合だと、生長したレタス間が重ならないように、高さ幅は20センチ内外で配置できるようにすると好ましい。また、植物載置部は一方向のみに設置できるようにしてもよいし、複数方向に設置できるようにしてもよい。例えば、1本の植物栽培用パイプに対して、前後左右に、つまり所定の水平方向を0度とすると、0度、90度、180度、270度の方向に植物載置部を配置できるようにすることが考えられる。
養液供給用パイプは、植物栽培用パイプに設置されたそれぞれの植物載置部に対して養液を供給するためのパイプである。養液供給用パイプの本管から、植物栽培用パイプに設置された植物載置部へと養液を供給するためのバイパス用パイプが取り付けられている。
養液は養液供給用パイプ本管において上方へと運ばれ、バイパス用パイプを介して、各植物載置部へと供給される。養液を上方へと運ぶ手段については、既存の手段を用いることができる。例えば養液供給用パイプの下端に遠心式ポンプや容積回転式ポンプなどを接続し、それらの移送力により養液を上方へ運ぶ方法が考えられる。
養液供給用パイプ、植物栽培用パイプ及び人工光源は隣接して設置される。
配置は任意で、可能な限り少ない人工光源により、多くの植物栽培用ポット(又は植物載置部)の植物に人工光を照射できるようにすることが好ましい。
例えば人工光源を中心にし、その前後左右に植物栽培用パイプを計4本設置した上で、各植物栽培用パイプから人工光源へ向けて植物載置部を配置することが考えられる。
各植物載置部に栽培植物を植えることから、このように配置することで、1本の人工光源により4方向の栽培植物へと人工光を照射することができる。従来の水平多段式の植物栽培装置では1本の人工光源により一方向の栽培植物しか照射することができなかったため、本発明に係る植物栽培装置によると、単純計算で4倍の照射効率を達成することが可能である。
また、人工光源を中心にして、前後左右に加えて、斜め方向(右斜め前方、左斜め前方、右斜め後方、左斜め後方)にも植物栽培用パイプを設置し、各パイプから人工光源に向けて植物載置部を配置してもよい。この場合、1本の人工光源により8方向の栽培植物に対して人工光を照射することができ、照射効率はさらに向上する。
上記の人工光源と植物栽培用パイプとの配置関係は室内面積や床面の形状などにより適宜選択すればよい。
本願発明に係る好ましい第1の実施例につき、主に図1から図5、及び図9を参考にしながら詳細に説明する。図1(a)は実施例1に係る植物栽培装置の正面図であり、(b)はその平面図であり、図2は植物栽培装置の参考断面図であり、図3は植物栽培装置の養液の流れを示す断面図であり、図4は栽培用分岐パイプを示す断面図であり、図5は植物載置部の構造を示す参考図である。図9(a)は植物用・養液用パイプと育成光源との位置関係を示す平面図であり、(b)はその正面図である。
本実施例に係る植物栽培装置(1)は、主に、植物用パイプ(2)と、養液用パイプ(3)と、育成光源(6)とからなる。
植物用パイプ(2)は図1に示すように、縦方向に延伸して設けられた、中が空洞となっているパイプ管である。また、所定間隔ごとに、斜め上方向に向けて栽培用分岐パイプ(4)が接続されている。栽培用分岐パイプは、栽培する植物を保持するためのパイプ管である。
植物用パイプ、栽培用分岐パイプともに本実施例では円筒状の管を用いており、材質はエンジニアリングプラスチックを用いている。但し、パイプの形状、材質はこれに限定されない。
植物用パイプ(2)の高さや、栽培用分岐パイプ(4)の個数、栽培用分岐パイプを配置する間隔は任意であるが、本実施例では、植物用パイプの高さは約200cmであり、栽培用分岐パイプは縦方向に約20cm間隔で、植物用パイプ1本につき9個設けている。
より具体的には、分岐部を有さない円筒状の非分岐パイプ(7)と、縦方向に延伸するパイプにおいて、斜め上方向に分岐したパイプを一体に成型している分岐パイプ(8)とを、交互に縦方向に接続して、1本の植物用パイプ(2)を形成している。非分岐パイプと分岐パイプとは接続部(9)を介して接続される。非分岐パイプと分岐パイプとの組合せを1段とすると、本実施例に係る植物用パイプは全9段構成であるといえる。
なお、分岐パイプの段数は9段に限定されず、任意であり、植物栽培装置を設置する室内空間の高さなどに応じて適宜変更すればよい。
養液用パイプ(3)は植物用パイプ(2)に隣接して設置される、縦方向に延伸したパイプ管である。本実施例に係るパイプ管は円筒状のものを用いている。
養液用パイプは植物用パイプの空洞内に養液を供給する役割を果たす。
養液用パイプの高さ幅は、少なくとも植物用パイプと同程度の高さ幅かそれ以上であることが好ましい。
養液用パイプの下端には図示しないマグネットポンプが接続されており、マグネットポンプの圧力により、養液がパイプ上端まで持ち上げられる仕組みになっている。
図2に示すように、養液用パイプ(3)から各栽培用分岐パイプ(4)の先端(10)近傍にかけて、養液供給管(5)が通されている。すなわち、養液供給管の一端は養液用パイプに接続され、他端は栽培用分岐パイプ先端に接続されている。
養液供給管は養液用パイプ内の養液を栽培用分岐パイプへと流入させる流入手段を担うものであり、本実施例ではビニールチューブを用いている。なお、ビニールチューブに限らず、可撓性と強度とを備えた中空部材であればどのようなものでもよい。
養液供給管(5)は太すぎると大量の養液が栽培用分岐パイプに流入してしまい、細すぎると逆に養液の流入量が少なくなってしまう。本実施例ではこのことを考慮して、養液供給管の太さは約5mmとしている。
図3は、本実施例に係る植物栽培装置(1)における、養液の流れを図示したものである。
前述のとおり、養液用パイプ(3)の下端にはマグネットポンプが接続されており、マグネットポンプの圧力によって養液が上端まで上昇する。養液用パイプには所定の間隔ごとに、細い養液供給管(5)が接続されており、かつ、養液供給管の他端は栽培用分岐パイプ先端(10)近傍に接続されていることから、養液は養液供給管に流入し、養液供給管を介して、栽培用分岐パイプ空洞(12)内部へと流入する。
植物用パイプ(2)縦方向部分と、栽培用分岐パイプ(4)との分岐部分は、図3に示すように、仕切り部(13)が設けられているが、仕切り部は完全に両者を遮断しておらず、栽培用分岐パイプ空洞(12)から植物用パイプ空洞(14)へと繋がる流出孔(11)が設けられている。
栽培用分岐パイプ空洞(12)へと流入した養液は、流出孔(11)を介して、植物用パイプ空洞(14)へと流出する。植物用パイプ空洞内に流出した養液は、引力による自由落下により、植物用パイプ下端へと流れる。植物用パイプ下端にはタンクが接続されており、養液は最終的にタンクに溜まる仕組みとなっている。
なお、図示していないが、タンクに溜まった養液は適宜濾過作業や殺菌作業などを行ったあと、養液用パイプに流す仕組みになっており、養液は循環して用いることが可能である。
続いて、図4及び図5を用いて、植物を実際に保持する植物載置部(15)の構成について説明する。
植物載置部(15)は、主に植物載置台(16)、植物保護筒(17)、角度調整アタッチメント(18)とからなる。
植物載置台(16)は実際に栽培する植物を横たえて保持する部材であり、本実施例では上方に湾曲した樹脂製の板を用いている。植物載置台の長さは任意であるが、本実施例では栽培用分岐パイプ(4)空洞内の長さと同程度の長さとしており、分岐パイプ先端(10)から約2〜5cm、外部へ飛び出すようになっている。これにより、植物の設置と採集作業が容易となる。また、植え付けた植物の茎や葉元が折れるのを防ぐ。
植物載置台(16)のおよそ中央部から分岐パイプ空洞内の一端にかけて、植物載置台に植物保護筒(17)が載設され一体的に設けられている。本実施例では植物保護筒は植物載置台の湾曲面に沿った湾曲側面を有する円筒状の部材としている。植物保護筒側面を植物載置台上面に載設して、植物を植え付ける円筒部を形成している。
植物保護筒の上部には、養液供給管から流出した養液を筒内部に流入させるためのスリットが設けられている。
角度調整アタッチメント(18)は植物載置台(16)の向きを任意に変更して調整可能とする部材である。角度調整アタッチメントは、主に押止部(21)と着脱部(22)とからなる。植物載置台と植物保護筒(17)とを結合させると円筒部が形成されるが、押止部は、この円筒部の外側を左右から押止する部分となる。
着脱部(22)は図5に示すように、本実施例では角度調整アタッチメント下部において、下方に突出した形状となっている。着脱部は角度調整アタッチメントを栽培用分岐パイプ先端(10)近傍に着脱可能にできればどのような構成でもよいが、本実施例では栽培用分岐パイプ先端近傍において、内径を若干拡げることで分岐パイプ先端近傍に段差(19)をつくり、その段差部分に着脱部を引っ掛けることで着脱可能としている。
植物載置台(16)は角度調整アタッチメント(18)の押止部(21)により、角度調整アタッチメントに押止される。また、角度調整アタッチメントの押止部は内側方向に適度に押圧力を発生させるため、植物載置台及び植物保護筒は容易に外れないように係止される。しかしながら押圧力は強すぎることはなく、植物載置台及び植物保護筒の向きは任意に調節することができる。また、植物載置台及び植物保護筒を分岐パイプから外側に引き出すこともできるし、分岐パイプ内側に押し込むこともできる。
植物の生長にあわせて、例えば植物が大きくなった場合に植物載置台を外側に引き出すことで植物の茎や葉元を台の上に横たえることができ、茎や葉元が折れるのを防ぐことができる。
図4は実際に植物載置台(16)に植物(S)を植えつけた状態を示す参考図である。植物の植え付け方法は任意であるが、本実施例では、まず縦横25mm、高さ30mm程度のスポンジの培地に種を植え付ける。そして双葉が出るくらいまで生長したところで、スポンジ(24)を植物保護筒(17)内部に挿入する。これで分岐パイプ内への植え付け作業は完了となる。
植物が生長すると根は分岐パイプ内側へと伸びていき、葉は分岐パイプ外側へと伸びていく。
植物の種類や大きさ、成長具合により、適宜植物載置台の向きを変えたり分岐パイプから引き出したりするとよい。
ここで図4を用いて、栽培用分岐パイプ(4)の植物用パイプ(2)に対する分岐角度について説明する。栽培用分岐パイプは図1から図4に示す通り、縦方向に設置された植物用パイプから、斜め上方向に分岐する。このとき、図4のように側面からみた場合の植物用パイプと栽培用分岐パイプとの鋭角(α)に着目した場合、該鋭角(α)は約20度から約60度が好ましく、さらに好ましくは約45度である。本実施例では。分岐パイプの角度は45度としている。
なぜなら、分岐パイプの分岐角度をこの範囲にすることで、植え付けた植物が生長し葉が分岐パイプから外側へ飛び出してきた場合に、光源からの人工光の照射を上方向に加えて下方向からも不足せずに受けることができるためである。
また図4に示すとおり、養液供給管(5)は栽培用分岐パイプ(4)の先端近傍の上側面(25)に接続されている。この養液供給管の分岐パイプ側端部(26)が、植物(S)を植え付けたときに、植物の根(R)の部分に近接した位置にくるようになっている。
そのため、養液供給管を通して流れてきた養液は、植物保護筒(17)のスリットを通して、植物の根の部分に流れ出し、根の部分に直接かかる仕組みになっている。これにより、植物は新鮮な、つまり養分・空気を多く含みかつ無菌状態の養液が植物の根に絶えずかかることとなり、植物に対し新鮮な養液を常時供給することが可能となる。
なお、本実施例では、図1(b)に示すように、1本の養液用パイプ(3)を中心にして、その周囲に近接させて4本の植物用パイプ(2)を配設している。また、栽培用分岐パイプ(4)の向きは、平面視で十字方向、すなわち分岐パイプと分岐パイプとの角度が直角になるようにして外側へ向けて設置している。
この1本の養液用パイプと4本の植物用パイプとで、1組の植物栽培パイプセット(29)を構成している。
また、1組の植物栽培パイプセットの下端に回転台(53)を設置し、植物栽培パイプセットを回転台に載設することで、パイプセットを回転自在としている。
次に、主に図9を参照して、本実施例に係る植物育成装置(1)の育成光源(6)、及び該装置を構成する植物用パイプ(2)、養液用パイプ(3)、そして育成光源(6)の位置関係について説明する。なお、図9ではパイプと光源との位置関係を明確にする趣旨から、植物用パイプ及び養液用パイプは省略している。
図9(b)に示すように、本実施例では植物に対する人工光照射用の育成光源(6)には、縦方向に棒状蛍光灯(27)を連結して用いている。棒状蛍光灯は接続部(28)を介して縦方向に連結される。
植物用パイプ(2)の最上段に植え付けた植物に対しても過不足なく人工光を照射できるよう、植物用パイプの高さ幅以上は育成光源を延伸して設けることが好ましい。
植物用パイプ(2)に設置された栽培用分岐パイプ(4)の方向は、育成光源(6)への向きになるように設置される。
本実施例に係る植物栽培装置(1)では、図9(a)に示すように、1本の育成光源に対して、4組の植物栽培パイプセット(29)が周囲に配置されている。植物栽培パイプセットは、平面視において、植物パイプセット中心(30)−育成光源(6)−隣接する植物パイプセット中心(30’)の角度が90度になるように配置される。すなわち、育成光源を中心に対角上に植物栽培パイプセットが配置されるのである。
また、植物パイプセット(29)は4本の植物用パイプからなるが、そのうち1本の植物用パイプセットに設けられた各段栽培用分岐パイプ(4)は育成光源(6)の方向を向くように配置される。すなわち、各植物用パイプセットにおいて、十字方向に配設される栽培用分岐パイプのうち各々1列は、育成光源の方向を向くように配置されるのである。
このような構成とすることで、図9(a)に示すように、1本の育成光源がその周囲に配設された4本の植物用パイプにそれぞれ植え付けられる植物に対して人工光を照射することが可能となる。
従来の水平多段式の栽培装置では、植物1列に対して1本の光源を必要としていたため、電力消費量が極めて大きかった。本実施例における植物栽培装置によると、1本の育成光源により、4列分の植物に対して過不足なく均等に人工光を照射することができるため、従来の装置と比較して電力消費量を約4分の1にまで減少させることができる。
本願発明に係る好ましい第2の実施例につき、主に図6及び図7(a)(b)を参考にしながら詳細に説明する。図6は実施例2に係る植物栽培装置の正面図であり、図7(a)はその側面断面図であり、図7(b)はその平面断面図である。
本実施例に係る植物栽培装置(31)は、主に植物用パイプ(32)、養液用パイプ(33)、育成光源(36)からなり、植物用パイプと養液用パイプの構成の相違を除けば、その他は実施例1に係る植物栽培装置と同じである。
実施例1に係る植物栽培装置(1)では、植物用パイプ(2)と養液用パイプ(3)とはそれぞれ分離した態様となっていた。
これに対し、本実施例に係る植物栽培装置(31)では、植物用パイプ(32)と養液用パイプ(33)とは完全に分離した態様とはなっておらず、それぞれが隣接した一体型のパイプ装置となっている。
図7(a)に示すように、中央に養液用パイプ(33)が縦方向に延伸して設けられており、該養液用パイプを中心にしてその前後左右に隣接して一体的に、植物用パイプ(32)が縦方向に延伸して設けられている。
植物用パイプ(32)には実施例1と同様に、所定の高さ幅の間隔において、植物を植え付けるための栽培用分岐パイプ(34)が斜め上方向になるよう設けられている。
本実施例における植物栽培装置では、各栽培用分岐パイプが設けられた高さとおよそ同一の高さにおいて、養液用パイプ(33)と植物用パイプ(32)とを仕切る境界壁(37)に噴射孔(35)が設けられている。
噴射孔の形状は任意であるが、本実施例では直径約2mmの円形状の孔部としている。
本願発明に係る植物栽培装置では、養液用パイプの下端にマグネットポンプを取り付けており、その圧力によって下端から上端に向かって養液が上昇する仕組みになっている。圧力は下方向からかかるため、養液は上昇し、かつ隣接する植物用パイプは主に空気が充満しているため、養液用パイプと植物用パイプとの境界壁に孔部があると、その孔部を介して、養液用パイプから植物用パイプへと養液は流出する。
この際、孔部(噴射孔(35))の大きさを小さくしておくことで、下方からの圧力により、養液は勢いよく植物用パイプ(32)へと噴出する。噴射先は栽培用分岐パイプ(34)の分岐部分(38)となる。栽培用分岐パイプには植物載置台(16)を介して植物(S)が植え付けられていることから、栽培用分岐パイプの分岐部分(38)に植物の根(R)が位置することとなる。
よって、本実施例に係る植物栽培装置によると、養液用パイプ(33)の噴射孔(35)から植物用パイプの分岐部分(38)に向けて流出した養液は植え付けられた植物の根(R)に直接当たることとなる。
その後養液は引力により、植物用パイプの空洞内において下側へと落下する。
本実施例に係る植物栽培装置では、植物用パイプと養液用パイプとが分離した態様となっておらず、一体型となっているため、パイプごとに設置作業を行うといった手間が省け、組み立て品を室内に設置すれば設置完了となり、設置作業が容易となる。
また、養液用パイプから植物用パイプに養液を供給する養液供給手段にチューブなどを用いていないことから、チューブの点検保守作業がなくなり、装置の、より安定した維持及び可動が可能となる。
本願発明に係る好ましい第3の実施例につき、主に図8及び図10を参考にしながら詳細に説明する。図8は本実施例に係る植物栽培装置の側面断面図であり、図10は所定の広さの室内(又は箱内)に植物栽培装置を配置した参考平面図である。
本実施例に係る植物栽培装置(41)は、実施例1又は実施例2に係る植物栽培装置(1,31)における植物用パイプ(2)の栽培用分岐パイプ(4)部分の構造に関する変形例である。その他は実施例1又は実施例2に係る植物栽培装置と同様である。
本実施例に係る植物栽培装置(41)では、実施例1に係る装置同様、縦方向に延伸した植物用パイプ(42)において、植物を植え付けるための栽培用分岐パイプ(43)を斜め上方向に向けて所定間隔幅ごとに分岐させている。
しかし本実施例では、植物用パイプと栽培用分岐パイプとの分岐部分(44)において、図8に示すように分岐部分空洞の下側にオーバーフロー用の堰止板(45)を設けている。
この堰止板は植物用パイプ(42)の側面において、分岐部分(44)下方からそのまま縦方向に延伸して設けられるものである。ただし、分岐部分を完全には塞がず、分岐部分上側は植物用パイプと分岐パイプとの間に孔部を設け、これを養液の流出孔(46)としている。
本実施例の態様だと、養液供給管(47)から栽培用分岐パイプ(43)内部に流入した養液は、すぐに栽培用パイプへと流れ落ちることはなく、堰止板(45)によって養液の流出が堰き止められ、分岐部分(44)に養液が溜まる。そして溜まった養液が堰止板の高さを超えると、超えた分の養液が流出孔(46)から植物用パイプへと流れ出るのである(オーバーフロー)。
堰止板(45)は養液を堰き止める役割とともに、植物の根(R)が伸びて、植物用パイプ内に入ることを防ぐ役割も果たす。伸びた植物の根は堰止板に接触し、かつ分岐部分(44)でまとまることとなる。本実施例の構成だと、堰止板によって堰き止められて溜まった養液に植物の根が浸されることとなり、植物の根に常時養液を与えることが可能となる。
養液をかけ流し、かつ根元部分に溜めることから、より少ない養液の量で植物を栽培することができる。
なお、堰止板は植物保護筒(17)の分岐パイプ内側方向端部に設けてもよい。
また、本実施例に係る植物栽培装置(41)は、図10に示すように、所定の室内(又は箱内)に、植物用パイプと養液用パイプとからなる植物栽培パイプセット(51)を平面視で縦横3列となるように、合計9つ配置している。
そして、各植物用パイプに設けられた栽培用分岐パイプ(4)の方向の先に育成光源を配置しており、育成光源の数は計16本となる(縦横4列ずつ配置)。
この配置によると、中央の育成光源(52)はそれぞれ4本分の植物用パイプに植えられた植物に人工光を照射することができる。また、壁の中側の育成光源(52’)はそれぞれ2本分の植物用パイプに植えられた植物に人工光を照射することができ、角の育成光源(52’’)はそれぞれ1本分の植物用パイプに植えられた植物に人工光を照射することができる。
すなわち、16本の育成光源により、縦方向36列の植物すべてに対して人工光を照射することができることとなる。従来の、1本の光源が1列の植物を照射していた装置と比較して、電力消費量を約6割程度削減することが可能となり、非常にエコロジーなシステムを構築することが可能となる。
室内側面には反射板(50)を貼り付けており、壁面近傍の光源から照射された光は反射板により内側へと反射し、植物に照射される。この仕組みにより、壁面近傍に設置された光源の人工光も効率よく利用できる。
なお、各植物は、各植物の正面にある光源のみからだけでなく、各植物の横方向に位置する光源からも、人工光の照射を受けることができる。
さらに、本実施例における植物栽培装置では、人工的な光源のみではなく、太陽光も利用することができる、ハイブリッド型のシステムを構築している。
この人工光と太陽光とを利用するハイブリッド型システムでは、周囲を反射板で覆った反射板密閉室(54)と、この密閉室に隣接させて周囲をガラス張りで覆ったガラス面密閉室(55)とを設けている。ガラス面密閉室では側面や上面はガラス面となっているため、外部からの太陽光を直接内部に取り入れることができる。
そして、植物用パイプと養液用パイプとの組合せからなる植物栽培パイプセット(51)をキャスター付きの移動台(56)に載設しており、植物栽培パイプセットを移動自在としている。なお、本実施例では植物栽培パイプセット3セットを1つの移動台に載せて、3セット単位で移動可能としている。
本ハイブリッドシステムでは、図10に示すように、反射板密閉室とガラス面密閉室との間で植物栽培パイプセットを移動させて植物栽培を行う。移動させる時間間隔は任意であるが、例えば、太陽光を受光できない時間帯は反射板密閉室に移動させ人工光により栽培を行い、太陽光を受光できる時間帯はガラス面密閉室に移動させ、太陽光により栽培を行うといった方法が考えられる。
この人工光と太陽光とを用いたハイブリッドシステムによると、太陽光も光源として利用することができ、人工光を利用する時間を減らすことができ、さらに消費電力を減らすことができ栽培効率のよい植物栽培方法が実現可能となる。
なお、上記各実施形態の記述は本発明をこれに限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更等が可能である。
例えば、上記各実施例では植物用パイプにおいて、栽培用分岐パイプが設置される高さはすべてのパイプで同一であったが、パイプごとに栽培用分岐パイプが設置される高さを異なるものとしてもよい。
例えば、ある植物用パイプでは奇数段目に栽培用分岐パイプを設け、隣接する植物用パイプでは偶数段目に栽培用分岐パイプを設ける、といった態様が考えられる。
このように、パイプ間で栽培用分岐パイプの高さ位置を異なるものとすることで、植物の植え付け位置を交互に設定することができ、室内を流れる風が各植物にあたりやすくすることができる。
また、上記実施例では1本の育成光源に対し、その前後左右に計4本の植物用パイプを配置した構成につき説明したが、育成光源の周囲に配置する植物用パイプの数はこれに限定されるものではない。
例えば1本の育成光源の前後左右に追加して、斜め右前、斜め左前、斜め右下、斜め左下にも植物用パイプを配置し(計8本配置)、各植物用パイプに設置される分岐パイプをそれぞれ育成光源の方向に向けることで、1本の育成光源により合計8列分の栽培植物に対して人工光を照射することができる。
従来の1本の人工光源が1列の栽培植物に対して人工光を照射していた装置と比較して、消費電力を約8分の1に減少させることが可能となる。
1 植物栽培装置
2 植物用パイプ
3 養液用パイプ
4 栽培用分岐パイプ
5 養液供給管
6 育成光源
7 非分岐パイプ
8 分岐パイプ
9 接続部
10 栽培用分岐パイプ先端
11 流出孔
12 栽培用分岐パイプ空洞
13 仕切り部
14 植物用パイプ空洞
15 植物載置部
16 植物載置台
17 植物保護筒
18 角度調整アタッチメント
19 段差
20 分岐パイプ先端下端
21 押止部
22 着脱部
23 外側端部
24 スポンジ
25 分岐パイプ上側面
26 養液供給管分岐パイプ側端部
27 蛍光灯
28 光源接続部
29 植物栽培パイプセット
30,30’植物栽培パイプセット中心
31 植物栽培装置
32 植物用パイプ
33 養液用パイプ
34 栽培用分岐パイプ
35 噴射孔
36 育成光源
37 境界壁
38 分岐部分
41 植物栽培装置
42 植物用パイプ
43 栽培用分岐パイプ
44 分岐部分
45 堰止板
46 流出孔
47 養液供給管
50 反射板
51 植物栽培パイプセット
52,52’,52’’ 育成光源
53 回転台
54 反射板密閉室
55 ガラス面密閉室
56 移動台
S 植物
R 植物の根

Claims (7)

  1. 養液を供給するための縦方向に延伸した養液用パイプと、
    栽培植物を植えるための縦方向に延伸した植物用パイプと、
    栽培植物に対して人工光を照射するための縦方向に延伸した育成光源とからなり、
    植物用パイプには、栽培植物を載置する植物載置部を先端内部に設置したパイプ管である分岐パイプが、植物用パイプと分岐パイプの上側面との間に空間を形成するように植物用パイプに対して20度から60度の角度を有して斜め上方向に向けて延伸して所定の高さ幅ごとに縦方向直線上に1以上設けられており、
    養液用パイプ内部から分岐パイプ内部へと養液を供給するための養液供給手段を備えており、
    分岐パイプに育成光源からの人口光が照射されるように、育成光源、分岐パイプ、植物用パイプ、養液用パイプの順に直線上に配置され、
    植物用パイプと養液用パイプとは離れて設置されており、
    養液供給手段は養液用パイプと分岐パイプとを連結する養液供給管であり、
    養液供給管の1端は養液用パイプに接続されており、植物用パイプと分岐パイプの上側面との間の空間に配される養液供給管の他端は分岐パイプの上側面に接続されており、
    養液供給管を介して、養液用パイプ内の養液を植物用パイプに配される分岐パイプ内に流入させることを特徴とする、
    植物栽培装置。
  2. 養液用パイプを中心に設置して、その前後左右に1本ずつ計4本の植物用パイプを設置し、各植物用パイプに設けられた分岐パイプの方向は、平面視で分岐パイプ‐養液パイプ‐該分岐パイプに隣接する分岐パイプの角度が90度となるように設けられたことを特徴とする、
    請求項1記載の植物栽培装置。
  3. 植物載置部は、
    植物載置面を有する植物載置台と、
    植物載置台に載設される植物保護筒と、
    植物載置台を押止する押止部
    分岐パイプ先端内部に着脱するための着脱部を有する角度調整アタッチメントとからなり、
    角度調整アタッチメントの押止部に植物載置台を押止し、かつ着脱部を分岐パイプ先端内部に取り付けることで、これにより植物載置台の向きが変更可能となり、植物載置台の分岐パイプからの引出し、押入れも可能となることを特徴とする請求項1または請求項に記載の植物栽培装置。
  4. 植物用パイプと分岐パイプとの分岐部分内側において、分岐パイプ内部から植物用パイプ内部へと流れる養液を堰き止めるための堰止板を分岐部分下方に設置し、その上方には分岐パイプ内部から植物用パイプ内部へと養液を流出させるための流出孔を設け、
    分岐パイプ内部において堰止板により養液が堰き止められることで溜まり、溢れた養液が流出孔から植物用パイプへと流出することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
  5. 分岐パイプが育成光源の方向となるように、育成光源の周囲に4本以上の植物用パイプを設置し、育成光源が4本以上の植物用パイプに設けられた分岐パイプの植物載置部に対して人工光を照射可能としたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の植物栽培装置をキャスターが付いた移動台に載設し、植物栽培装置を移動自在とし、周囲が反射板で囲まれている反射板密閉室と、周囲が透明板で囲まれている透明板密閉室との間を移動させて用いることを特徴とした植物栽培装置。
  7. 養液を供給するための縦方向に延伸した養液用パイプと、
    栽培植物を植えるための縦方向に延伸した植物用パイプと、
    栽培植物に対して人工光を照射するための縦方向に延伸した育成光源とからなり、
    植物用パイプには、栽培植物を載置する植物載置部を先端内部に設置した1以上の分岐パイプが斜め上方向に向けて所定の高さ幅ごとに設けられており、
    養液用パイプ内部から分岐パイプ内部へと養液を供給するための養液供給手段を備えており、
    植物用パイプに隣接して、植物用パイプに設けられた分岐パイプの方向の先に育成光源が設置され、
    養液用パイプと、植物用パイプと、育成光源と、分岐パイプと、養液供給手段とをキャスターが付いた移動台に載設し、植物栽培装置を移動自在とし、
    周囲が反射板で囲まれている反射板密閉室と、周囲が透明板で囲まれている透明板密閉室との間を移動させて用いることを特徴とした植物栽培装置。
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