以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る計算機システムの構成を示す模式図である。
ここでは、図1に示すように、生徒が使用する情報表示装置としての関数電卓10と、当該関数電卓10から表示出力されたQRコード(登録商標)等の2次元コードの画像を撮影する当該生徒や先生が使用するカメラ付きタブレットPC等のカメラ付き通信機器20と、当該カメラ付き通信機器20が撮影した2次元コードQの内容のデータに従って同通信機器20からインターネット等の通信ネットワークNを介して送信されてくる計算機能の種別やその計算対象データを受信し、当該計算機能の種別や計算対象データに応じて適切な形態の計算参考情報(計算対象データとその分析データ等)を作成する計算サーバ30と、当該計算サーバ30で作成した計算参考情報を通信ネットワークNを介して受信して表示出力する前記カメラ付き通信機器20と、当該通信機器20に表示出力される計算参考情報を拡大投影表示するプロジェクタPと、からなるシステムを例に説明する。
なお、前記カメラ付き通信機器20は、カメラ付きタブレットPCに限定されるものではなく、カメラ付きPDA(personal digital assistants)、カメラ付きスマートフォン、カメラ付き又はカメラが接続されたノートPC(personal computer)、電子黒板等として構成され得る。
また、図1では、カメラ付き通信機器20を2つ示しているが、これは、2次元コード撮影時と計算参考情報受信時との表示出力部21の変遷を示すために別体に示したに過ぎないものであり、実際は生徒や先生の一人に1つのカメラ付き通信機器20を用意する。また、関数電卓10は、代表して1つを示しているに過ぎず、実際には、生徒数に応じた個数が含まれる。また、関数電卓10は、先生用の1台もさらに含まれても良い。
前記関数電卓10は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、この関数電卓10の本体正面にはキー入力部11および表示出力部12が設けられる。
前記キー入力部11には、数値や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数値・演算記号キー群111、各種の関数を入力したりメモリ機能を立ち上げたりするための関数機能キー群112、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群113、前記表示出力部12に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー114が備えられる。
前記数値・演算記号キー群111としては、[0]〜[9](数値)キー、[+][−][×][÷](四則記号)キー、[Ans][=](実行)キー、[AC](クリア)キーなどが配列される。
前記関数機能キー群112としては、[x-1](−1乗;逆数)キーをはじめ、[√□](ルート)キー、[□/□](分数)キー、[sin](サイン)キー、[M+](メモリプラス)キー、[OPTN](オプション)キー、[STO](メモリ登録)キーなどが配列される。
前記モード設定キー群113としては、[MODE](モード)キー、[SHIFT](シフト)キー、[ALPHA](アルファベット)キー、[ON](電源オン)キーなどが配列される。
なお、前記数値・演算記号キー群111や関数機能キー群112のキーは、[SHIFT]キーが操作された後に続けて操作されることで、そのキートップに記載されたキー機能ではなく、そのキーの上方に記載されたキーとして機能できるようになっている。例えば、[SHIFT]キー操作後に[AC]キーが操作(以下、[SHIFT]+[AC]キーと記す。以下同様。)されると[OFF](電源オフ)キーとなる。[SHIFT]+[OPTN]キーは[QR](QR)キーとなり、[SHIFT]+[STO]キーは[RCL](メモリ一覧表示)キーとなる。
前記表示出力部12は、ドットマトリクス型の液晶表示ユニットからなる。
図2は、前記関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図である。
この関数電卓10の電子回路は、前記キー入力部11および表示出力部12に加えて、コンピュータであるCPU13と、メモリ14と、記録媒体読取部15とを備えている。また、同図に破線で示すように、無線通信部16を備えていても良い。
前記CPU13は、メモリ14に記憶されている数式計算処理プログラム141に従い回路各部の動作を制御し、キー入力部11からのキー入力信号に応じた各種の演算処理を実行する。この数式計算処理プログラム141は、メモリ14に予め記憶されていても良いし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体Mから記録媒体読取部15を介してメモリ14に読み込まれて記憶されたものであっても良い。この数式計算処理プログラム141は、ユーザがキー入力部11の操作によって書き換えできないようになっている。
前記メモリ14には、このようなユーザ書き換え不可能な情報の他に、ユーザが書き換え可能なデータを記憶するために、入力データエリア142が確保されている。
ここで、前記入力データエリア142には、前記キー入力部11によりキー入力されたキーコードのデータが順次入力され、これにより構成される数式のデータや表データが記憶される。例えば数値キーは数字を示すコードで、「sin」などの関数キーはその関数を示すコードで、「+」「−」「×」「÷」などの算術記号キーはその算術記号を示すコードで記憶される。また、この入力データエリア142には、A,B,C,D,E,F,M,X,Yの9つの文字に対して個別に登録される異なる数値などの変数も記憶される。例えば、前記キー入力部11の[3]キー,[STO]キー,[(−)]キー(=[A]キー)というキー操作を行うことで変数Aに数値「3」が登録される。更に、前記キー入力部11の[MODE]キー操作に従って設定された計算機能の種類(四則計算機能/複素数計算機能/n進計算機能/行列計算機能/ベクトル計算機能/統計計算機能/関数式テーブル計算機能/方程式計算機能等)と当該計算機能の種類に応じた計算式等の計算種類、計算要素として入力された数値等の計算データ、計算実行に応じて取得された計算結果データも記憶される。なお、前記計算機能の種類と当該計算機能の種類に応じた計算の種類とを合わせて「計算機能種別」とし、前記計算要素としての計算データを「機能別計算データ」とする。
前記無線通信部16は、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信等の外部のカメラ付き通信機器20等と無線通信する機能を備えている。
このように構成された関数電卓10は、前記CPU13が前記数式計算処理プログラム141に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、当該関数電卓10の数式計算処理に従った前記計算機能種別、機能別計算データ、計算結果データを、2次元コード、本実施形態では2次元コード画像(QRコード)化し、表示出力部12により表示出力する、表示制御機能を実現する。
前記カメラ付き通信機器20は、前記関数電卓10の表示出力部12に表示出力された2次元コード画像(QRコード)Qの画像を撮影し、その撮影した2次元コード画像(QRコード)の内容のデータ(以下、バーコード内容データ(QRデータ)と称する)を、前記通信ネットワークNを介して予めアドレスが設定された計算サーバ30に送信する。
図3は、前記計算サーバ30の電子回路の構成を示すブロック図である。
この計算サーバ30の電子回路は、コンピュータであるCPU31と、メモリ32と、記録媒体33と、記録媒体読取部34と、通信部35とを備えている。また、同図に破線で示すように、キー入力部36或いは表示出力部37を備えていても良い。
前記CPU31は、メモリ32に予め記憶されている、あるいはメモリカード等の記録媒体33から記録媒体読取部34を介してメモリ32に読み込まれた、あるいは通信ネットワークN上の図示しないWebサーバから通信部35を介してメモリ32にダウンロードされた、サーバ制御プログラム321に従い回路各部の動作を制御し、前記通信部35で受信した前記カメラ付き通信機器20から受信したバーコード内容データ(QRデータ)に応じた各種の演算処理を実行する。
前記メモリ32には、前記サーバ制御プログラム321が記憶される他に、前記通信部35を介してカメラ付き通信機器20から受信したバーコード内容データ(QRデータ)(計算機能種別/機能別計算データ/計算結果データ)を記憶して一次保存する受信データメモリ322が確保される。
なお、前記サーバ制御プログラム321は、当該計算サーバ30のオペレータのキー入力部36の設定操作やメンテナンス操作等に応じた設定動作やメンテナンス動作を行う機能、その動作の途中経過や結果を表示出力部37に表示する機能、等を備えている。
このように構成された計算サーバ30は、前記CPU31が前記サーバ制御プログラム321に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べるような、受信したバーコード内容データ(QRデータ)(計算機能種別/機能別計算データ/計算結果データ)に応じた計算参考情報(画像)の作成を行い、その計算参考情報の画像を、前記受信したバーコード内容データ(QRデータ)の送信元である生徒や先生のカメラ付き通信機器20に送信する、サーバ処理機能を実現する。
前記カメラ付き通信機器20は、通信ネットワークNを介して前記計算サーバ30から受信した計算参考情報の画像を、その表示出力部21に表示したり、当該カメラ付き通信機器20にプロジェクタPを接続して、拡大投影表示したりすることができる。
次に、前記構成の計算機システムの動作について説明する。
図4は、前記関数電卓10の表示制御処理(その1)を示すフローチャートである。
図5は、前記関数電卓10の表示制御処理(その2)を示すフローチャートである。
図6は、前記関数電卓10の表示制御処理(その3)を示すフローチャートである。
図7は、前記計算サーバ30のサーバ処理を示すフローチャートである。
図8は、前記関数電卓10の表示制御処理に従った行列モードでのユーザ操作に応じた表示動作を示す図である。
図9は、前記関数電卓10の行列モードでのバーコード内容データ(QRデータ)に応じて前記計算サーバ30のサーバ処理に従い作成された行列計算参考情報の画像データを示す図である。
前記関数電卓(情報表示装置)10において、図8(A)に示すように、キー入力部11の[MODE]キーが操作されると、計算機能一覧メニューMFが表示出力部12に表示される(ステップS101)。
この実施形態の計算機能一覧メニューMFでは、8種類の計算機能([1]四則計算機能/[2]複素数計算機能/[3]n進計算機能/[4]行列計算機能/[5]ベクトル計算機能/[6]統計計算機能/[7]関数式テーブル計算機能/[8]方程式計算機能)が選択可能に表示される。
(行列計算処理)
前記計算機能一覧メニューMFにおいて、ユーザ操作により[4]行列計算機能が選択されると(ステップS102)、図8(B)に示すように、当該関数電卓10の動作モードが行列モードに設定され、行列(Matrix)の要素データを入力するための行列名一覧メニューMaが表示出力部12に表示される(ステップS103)。
この行列名一覧メニューMaの表示状態では、図8(C)に示すように、[QR]([SHIFT]+[OPTN])キーが操作されても、そのキー操作は無効として処理され、表示の内容は変化しない(ステップS104→S105)。
前記行列名一覧メニューMaにおいて、図8(D)に示すように、ユーザ所望の行列名(ここでは[1:MatA])が指定されると(ステップS106)、行列サイズ選択メニューMbが表示出力部12に表示される(ステップS107)。
この行列サイズ選択メニューMbの表示状態では、図8(E)に示すように、[QR]キーが操作されても、そのキー操作は無効として処理され、表示の内容は変化しない(ステップS108→S109)。
前記行列サイズ選択メニューMbにおいて、図8(F)に示すように、前記行列名[MatA]について所望の行列サイズ(ここでは[5:2×2])が指定されると(ステップS110)、当該指定の行列サイズに対応した要素データ入力画面Gaが表示される(ステップS111)。
この要素データ入力画面Gaの表示状態では、図8(G)および図8(I)に示すように、[QR]キーが操作されても、そのキー操作は無効として処理され、表示の内容は変化しない(ステップS112→S113)。
前記要素データ入力画面Gaにおいて、図8(H)に示すように、前記行列名[MatA]の要素データ[1,2,3,4]が入力された後、図8(J)に示すように、[AC]キーによりクリア処理され、[MATRIX]([SHIFT]+[4])キーが操作されると、式入力画面Gbが表示される(ステップS114)。
この式入力画面Gbに従って、行列計算式(ここでは、[det(MatA)])が入力され、図8(K)に示すように、表示出力部12に表示されると、入力された行列計算式[det(MatA)]とその計算対象[MatA]の要素データ[1,2,3,4]がメモリ14内の入力データエリア142に記憶される(ステップS115)。
この行列計算式の入力途中において、[QR]キーが操作されても、そのキー操作は無効として処理され、表示の内容は変化しない(ステップS116→S117)。
この後、図8(L)に示すように、[=]キーの操作により計算実行が指示されると、前記行列計算式[det(MatA)](MatA=1,2,3,4)に応じた計算が実行され、当該計算式と計算結果[−2]の計算結果画面GAが表示出力部12に表示される(ステップS118)。
そして、前記計算式[det(MatA)]と計算結果[−2]の計算参考情報を前記計算サーバ30から得るために、図8(M)に示すように、キー入力部11の[QR]([SHIFT]+[OPTN])キーが操作されると(ステップS119)、『実行中の計算機能種別(行列計算機能)、機能別計算データ(行列計算式[det(MatA)]、計算対象行列の要素データ(MatA=1,2,3,4))、計算結果データ[−2]』がバーコード内容データとして2次元コード画像(QRコード)化(Q)され、表示出力部12に表示される(ステップS120)。
この後、前記要素データの再入力がある場合には、前記ステップS111からの処理に戻り(ステップS121→S111)、無い場合には前記ステップS103からの処理に戻る。
このように、前記関数電卓10の行列計算機能での計算処理に従い表示出力部12に表示された2次元コード(QRコード)の画像Qを、図8(N)に示すように、生徒自身や先生のカメラ付き通信機器(タブレットPC等)20で撮影すると、前記2次元コード画像(QRコード)の内容であるバーコード内容データ(QRデータ)が解読され、当該バーコード内容データ(QRデータ)である『実行中の計算機能種別(行列計算機能)、機能別計算データ(行列計算式[det(MatA)]、計算対象行列の要素データ(MatA=1,2,3,4))、計算結果データ[−2]』が自動的にまたはユーザ操作に応じて、当該通信機器20から通信ネットワークNを介して前記計算サーバ30へ送信される(図2参照)。なお、前記計算サーバ30にアクセスするためのアドレスは、予め知らされており、ユーザ自身のカメラ付き通信機器20を操作して入力する。あるいは、そのアドレスも併せて2次元コード画像(QRコード)化されていれば、前記バーコード内容データ(QRデータ)から抽出することができる。
前記計算サーバ30において、前記カメラ付き通信機器20から通信ネットワークNを介して送信されてきたバーコード内容データ(QRデータ)『実行中の計算機能種別(行列計算機能)、機能別計算データ(行列計算式[det(MatA)]、計算対象行列の要素データ(MatA=1,2,3,4))、計算結果データ[−2]』が通信部35により受信されると、CPU31により、QR操作によるバーコード内容データ(QRデータ)の受信であると判断される(ステップS301(Yes))。
すると、前記受信したバーコード内容データ(QRデータ)『実行中の計算機能種別(行列計算機能)、機能別計算データ(行列計算式[det(MatA)]、計算対象行列の要素データ(MatA=1,2,3,4))、計算結果データ[−2]』が、メモリ32内の受信データメモリ322に一次保存される(ステップS302)。
ここで、前記受信データメモリ322に保存されたバーコード内容データ(QRデータ)について、行列計算機能のデータであると判断されると(ステップS303(Yes))、図9に示すように、前記行列計算式[det(MatA)]の行列部分(MatA)を前記要素データ[1,2,3,4]に置き換えた計算式det([1,2,3,4])の画像がInput画面Giとして作成される(ステップS304)。
また、前記計算結果データ[−2]の画像がOutput画面Goとして作成される(ステップS305)。
すると、前記作成されたInput画面GiとOutput画面Goとを上下に配置してなる行列計算参考情報としての画像データが、前記受信したバーコード内容データ(QRデータ)の送信元である生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20のメールアドレスを宛先として送信される(ステップS306)。
これにより、前記生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20であるカメラ付きタブレットPC等の表示出力部21には、図9で示したように、前記生徒の関数電卓10にて計算実行された行列計算式(要素データ置換後)とその計算結果の画像データGi/Goが行列計算参考情報として表示される。そして、当該行列計算参考情報Gi/GoをプロジェクタPにより拡大投影して表示させることで、当該生徒や先生のクラス全員で当該行列計算の内容を確認し合いながら学習できる。
なお、前記関数電卓10における行列モードでの行列計算機能は、ベクトルモードによるベクトル計算機能と同様に処理されるため当該ベクトル計算機能の詳細な説明は省略する。
(統計計算処理)
図10は、前記関数電卓10の表示制御処理に従った統計モードでのユーザ操作に応じた計算対象要素データ入力に伴う表示動作とその際出力されたバーコード内容データ(QRデータ)に応じて前記計算サーバ30のサーバ処理に従い作成された統計計算参考情報(その1)の画像データを示す図である。
前記図8(A)で示した、関数電卓10の計算機能一覧メニューMFにおいて、ユーザ操作により[6]統計計算機能が選択されると(ステップS122)、図10(A)に示すように、当該関数電卓10の動作モードが統計モードに設定され、統計計算の種類を指定するための統計計算種類一覧メニューMcが表示出力部12に表示される(ステップS123)。
この統計計算種類一覧メニューMcの表示状態では、図10(B)に示すように、[QR]キーが操作されても、そのキー操作は無効として処理され、表示の内容は変化しない(ステップS124→S125)。
前記統計計算種類一覧メニューMcにおいて、図10(C)に示すように、ユーザ所望の計算種類(ここでは[1:1−VAR]→1変数統計計算)が指定されると(ステップS126)、当該指定の計算種類(1変数統計計算)での計算対象要素(表)データを入力するための表データ入力画面(ここでは1変数入力画面)Gcが表示される。
この表データ入力画面(1変数入力画面)Gcにおいて、所望の計算対象要素(表)データ(ここでは[x=1,12,34,…,29,12,1])が入力されると、前記指定された計算種類(1変数統計計算)と当該入力された要素データ[x=1,12,34,…,29,12,1]がメモリ14内の入力データエリア142に記憶される(ステップS127)。
そして、前記指定された統計計算(1変数統計計算)での計算対象要素データxを入力した状態での計算参考情報を前記計算サーバ30から得るために、図10(D)に示すように、キー入力部11の[QR]キーが操作されると(ステップS128)、『実行中の計算機能種別(統計計算機能と計算種類(1変数統計計算))、機能別計算データ(計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1))』がバーコード内容データとして、2次元コード画像(QRコード)化(Q)され、表示出力部12に表示される(ステップS129)。
このように、前記関数電卓10の統計計算機能での計算処理(計算対象要素データの入力後)に従い表示出力部12に表示された2次元コード画像(QRコード)の画像Qを、図10(E)に示すように、生徒自身や先生のカメラ付き通信機器(タブレットPC等)20で撮影すると、前記2次元コード画像(QRコード)の内容が解読され、当該バーコードの内容データである『実行中の計算機能種別(統計計算機能と計算種類(1変数統計計算))、機能別計算データ(計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1))』が自動的にまたはユーザ操作に応じて、当該通信機器20から通信ネットワークNを介して前記計算サーバ30へ送信される(図2参照)。
前記計算サーバ30において、前記カメラ付き通信機器20から通信ネットワークNを介して送信されてきたバーコード内容データ(QRデータ)が通信部35により受信されると、CPU31により、QR操作によるバーコード内容データ(QRデータ)の受信であると判断される(ステップS301(Yes))。
すると、前記受信したバーコード内容データ(QRデータ)である『実行中の計算機能種別(統計計算機能と計算種類(1変数統計計算))、機能別計算データ(計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1))』が、メモリ32内の受信データメモリ322に一次保存される(ステップS302)。
ここで、前記受信データメモリ322に保存されたバーコード内容データ(QRデータ)について、統計計算機能のデータであると判断され(ステップS307(Yes))、またその計算種類が1変数統計計算であると判断されると(ステップS308(Yes))、計算対象要素データまで含まれたバーコード内容データ(QRデータ)であるか否か(統計計算結果データまで含まれたバーコード内容データ(QRデータ)か)が判断される(ステップS309)。
そして、前記受信データメモリ322に保存された統計計算機能でのバーコード内容データ(QRデータ)について、計算対象要素データまで含まれたバーコード内容データ(QRデータ)であると判断されると(ステップS309(Yes))、先ず、デフォルト指定されたグラフ種類(箱ひげ図)に従って(ステップS310)、前記受信・保存された計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1)から、図10(F)に示すように、箱ひげ図Hiのグラフ画像がGraph画面Ggとして作成される(ステップS311)。
前記箱ひげ図Hiのグラフ画像は、具体的には、前記計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1)の1変数統計計算を実行した計算結果(min(x)[最小値]=1、Q1[第1四分位数]=6.5、Med[中央値]=20.5、Q3[第3四分位数]=33、Max(x)[最大値]=43)に対応して描画され作成される。
また、前記受信・保存された計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1)のテーブルTの画像がTable画面Gtとして作成される(ステップS312)。
すると、前記作成されたGraph画面GgとTable画面Gtとを上下に配置してなる統計計算参考情報(その1)としての画像データが、前記バーコード内容データ(QRデータ)の送信元である生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20のメールアドレスを宛先として送信される(ステップS313)。
これにより、前記生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20であるカメラ付きタブレットPC等の表示出力部21には、図10(F)で示したように、前記生徒の関数電卓10での統計計算処理(計算対象要素データ入力後)に応じた画像データGg/Gtが統計計算参考情報(その1)として表示される。そして、当該統計計算参考情報Gg/GtをプロジェクタPにより拡大投影して表示させることで、当該生徒や先生のクラス全員で当該統計計算の内容を確認し合いながら学習できる。
なお、前記統計計算参考情報(その1)としての画像データGg/Gtが前記カメラ付き通信機器20に表示された状態で、そのGraph画面Ggに設けられたグラフ種類指定用プルダウンキーPLのユーザ操作に応じて、当該グラフ種類が他の種類に指定されたことが本計算サーバ30に受信されると(ステップS310)、図10(G)に示すように、当該指定のグラフ種類に応じて、前記受信・保存された計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1)に対応した棒グラフBoのグラフ画像や円グラフCiのグラフ画像がGraph画面Ggとして作成される(ステップS311)。
図11は、前記関数電卓10の表示制御処理に従った統計モードでのユーザ操作に応じた統計計算実行に伴う表示動作とその際出力されたバーコード内容データ(QRデータ)に応じて前記計算サーバ30のサーバ処理に従い作成された統計計算参考情報(その2)の画像データを示す図である。
前記統計モードの関数電卓10において、前記ステップS122〜S127の処理に従い、前記指定の種類の統計計算(ここでは、1変数統計計算)のための計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1)が入力された後に、図11(A)に示すように、[=]キーのユーザ操作により計算実行が指示されると(ステップS130(Yes))、当該指定の種類の統計計算(1変数統計計算)が実行される(ステップS131)。
この際、前記1変数統計計算の実行処理(S131)では、前記計算対象要素データ(x=1,12,34,…,29,12,1)に基づき、例えば13種類の統計計算結果データ(x~[平均]、Σx[標本の総和]、Σx2[標本の2乗和]、δ2x[母分散]、δx[母標準偏差]、s2x[標本分散]、sx[母標準偏差]、n[標本数]、min(x)[最小値]、Q1[第1四分位数]、Med[中央値(メジアン)]、Q3[第3四分位数]、max(x)[最大値])が取得され、当該各統計計算結果データは、前記表示出力部12に対して、画面スクロールによって移動表示される複数の計算結果画面Gc1〜Gc3に分割されて表示される(ステップS132)。
そして、前記指定された統計計算(1変数統計計算)を実行した状態での計算参考情報を前記計算サーバ30から得るために、図11(B)に示すように、キー入力部11の[QR]キーが操作されると(ステップS133)、『実行中の計算機能種別(統計計算機能と計算種類(1変数統計計算))、統計計算結果データ(x~(xの平均値)、Σx、Σx2、δ2x、δx、s2x、sx、n、min(x)、Q1、Med、Q3、max(x))』がバーコード内容データとして、2次元コード画像(QRコード)化(Q)され、表示出力部12に表示される(ステップS134)。
この後、前記計算対象要素データの再入力がある場合には、前記ステップS127からの処理に戻り(ステップS135→S127)、無い場合には前記ステップS123からの処理に戻る。
このように、前記関数電卓10の統計計算機能での計算実行に従い表示出力部12に表示された2次元コード画像(QRコード)の画像Qを、図11(C)に示すように、生徒自身や先生のカメラ付き通信機器(タブレットPC等)20で撮影すると、前記2次元コード画像(QRコード)の内容であるバーコード内容データ(QRデータ)が解読され、当該バーコード内容データ(QRデータ)『実行中の計算機能種別(統計計算機能と計算種類(1変数統計計算))、統計計算結果データ(x~(xの平均値)、Σx、Σx2、δ2x、δx、s2x、sx、n、min(x)、Q1、Med、Q3、max(x))』が自動的にまたはユーザ操作に応じて、当該通信機器20から通信ネットワークNを介して前記計算サーバ30へ送信される(図2参照)。
前記計算サーバ30において、前記カメラ付き通信機器20から通信ネットワークNを介して送信されてきたバーコード内容データ(QRデータ)『実行中の計算機能種別(統計計算機能と計算種類(1変数統計計算))、統計計算結果データ(x~(xの平均値)、Σx、Σx2、δ2x、δx、s2x、sx、n、min(x)、Q1、Med、Q3、max(x))』が通信部35により受信されると、CPU31により、QR操作によるバーコード内容データ(QRデータ)の受信であると判断される(ステップS301(Yes))。
すると、前記受信したバーコード内容データ(QRデータ)、すなわち前記関数電卓10における統計計算処理の実行に伴う計算機能種別(統計計算機能と計算種類(1変数統計計算))、統計計算結果データ(x~、Σx、Σx2、…、Med、Q3、max(x))が、メモリ32内の受信データメモリ322に一次保存される(ステップS302)。
ここで、前記受信データメモリ322に保存されたバーコード内容データ(QRデータ)について、統計計算機能のデータであると判断され(ステップS307(Yes))、またその計算種類が1変数統計計算であると判断され(ステップS308(Yes))、統計計算結果データまで含まれたバーコード内容データ(QRデータ)であると判断されると(ステップS309(No))、前記受信・保存された統計計算結果データ(x~、Σx、Σx2、…、Med、Q3、max(x))から、図11(D)(E)に示すように、当該統計計算結果の一覧表示画像がOutput画面Goとして作成される(ステップS314)。
また、前記受信・保存された統計計算結果データ(x~、Σx、Σx2、…、Med、Q3、max(x))から、箱ひげ図Hiのグラフ画像が前述同様の作成手法によりGraph画面Ggとして作成される(ステップS315)。
すると、前記作成されたOutput画面GoとGraph画面Ggとを上下に配置してなる統計計算参考情報(その2)としての画像データが、前記バーコード内容データ(QRデータ)の送信元である生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20のメールアドレスを宛先として送信される(ステップS316)。
これにより、前記生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20であるカメラ付きタブレットPC等の表示出力部21には、図11(D)で示したように、前記生徒の関数電卓10での統計計算処理(統計計算実行)に応じた画像データGo/Ggが統計計算参考情報(その2)として表示される。そして、当該統計計算参考情報Go/GgをプロジェクタPにより拡大投影して表示させることで、当該生徒や先生のクラス全員で当該統計計算の内容を確認し合いながら学習できる。
図12は、前記関数電卓10の表示制御処理に従った統計モードでのユーザ操作に応じた統計計算実行に伴う表示動作とその際出力されたバーコード内容データ(QRデータ)に応じて前記計算サーバ30のサーバ処理に従い作成された統計計算参考情報(その3)の画像データを示す図である。
この図12に示す実施形態は、統計計算の種類として正規分布確率計算を指定したものである(ステップS122〜S126)。
そして、計算対象となる分布確率P(t),Q(t),R(t)のうち、ここでは、図12(A)に示すように、P(t)についての要素データP(1)を入力し(ステップS127)、図12(B)に示すように、[=]キーの操作により計算実行を指示すると(ステップS130(Yes))、正規分布確率P(1)の計算が実行され(ステップS131)、その計算結果[0.84134]の計算結果画面GAが表示出力部12に表示される(ステップS132)。
そして、前記指定された統計計算(正規分布確率計算)を実行した状態での計算参考情報を前記計算サーバ30から得るために、図12(B)に示すように、キー入力部11の[QR]キーが操作されると(ステップS133)、実行中の計算機能種別(統計計算機能と計算種類(正規分布確率計算))、統計計算結果データ(0.84134)が、2次元コード画像(QRコード)化(Q)され、表示出力部12に表示される(ステップS134)。
この後、前記同様に、生徒自身や先生のカメラ付き通信機器(タブレットPC等)20で撮影すると、前記2次元コード画像(QRコード)の内容であるバーコード内容データ(QRデータ)が解読され、当該バーコード内容データ(QRデータ)が自動的にまたはユーザ操作に応じて、当該通信機器20から通信ネットワークNを介して前記計算サーバ30へ送信される(図2参照)。
この場合、計算サーバ30では、図12(E)に示すように、前記カメラ付き通信機器20から受信されたバーコード内容データ(QRデータ)に従って、前記正規分布確率計算の計算式[P(1)]の画像がInput画面Giとして作成され、また、前記計算結果データ[0.84134]の画像がOutput画面Goとして作成される。
すると、前記作成されたInput画面GiとOutput画面Goとを上下に配置してなる統計計算参考情報(その3)としての画像データが、前記バーコード内容データ(QRデータ)の送信元である生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20のメールアドレスを宛先として送信される。
(方程式計算処理)
図13は、前記関数電卓10の表示制御処理に従った方程式モードでのユーザ操作に応じた表示動作を示す図である。
図14は、前記関数電卓10の方程式モードでのバーコード内容データ(QRデータ)に応じて前記計算サーバ30のサーバ処理に従い作成された方程式計算参考情報の画像データを示す図である。
前記図8(A)で示した、関数電卓10の計算機能一覧メニューMFにおいて、ユーザ操作により[8]方程式計算機能が選択されると(ステップS136)、図13(A)に示すように、当該関数電卓10の動作モードが方程式モードに設定され、方程式計算の種類を指定するための方程式計算種類一覧メニューMdが表示出力部12に表示される(ステップS137)。
この方程式計算種類一覧メニューMdの表示状態では、図13(B)に示すように、[QR]キーが操作されても、そのキー操作は無効として処理され、表示の内容は変化しない(ステップS138→S139)。
前記方程式計算種類一覧メニューMdにおいて、図13(C)に示すように、ユーザ所望の計算種類(ここでは[anX+bnY=cn]→2元連立方程式計算)が指定されると(ステップS140)、当該指定の計算種類(2元連立方程式計算)での計算対象要素データを入力するための要素データ入力画面(ここでは係数(a,b,c)入力画面)Gdが表示される。
この要素データ入力画面(a,b,c)Gdにおいて、図13(E)に示すように、所望の計算対象要素データ(ここでは[第1方程式:a1=1,b1=1,c1=3][第2方程式:a2=1,b2=2,c2=4])が入力されると、前記指定された計算種類(2元連立方程式計算)と当該入力された要素データがメモリ14内の入力データエリア142に記憶される(ステップS141)。なお、たとえばxの係数の値が1の場合は「1x」と表示される代わりに「x」と表示され、係数の値が「0」の場合は、変数「x」の表示を消すように動作する。
なお、前記要素データ入力画面(係数入力画面)Gdの表示状態では、図13(D)(F)に示すように、[QR]キーが操作されても、そのキー操作は無効として処理され、表示の内容は変化しない(ステップS142→S143)。
この後、図13(G)(I)に示すように、[=]キーのユーザ操作により計算実行が指示されると(ステップS144(Yes))、当該指定の種類の方程式計算(2元連立方程式計算)が実行され、その計算結果[X=2,Y=1]であるXの解計算結果画面GXあるいはYの解計算結果画面GYとして表示出力部12に表示される(ステップS145)。
なお、前記Xの解計算結果画面GXとYの解計算結果画面GYとの切り替えは、図13(H)(J)に示すように、キー入力部11の[QR]キーのユーザ操作に応じて行われる。
そして、前記指定された方程式計算(2元連立方程式計算)を実行した状態での計算参考情報を前記計算サーバ30から得るために、キー入力部11の[QR]キーが操作された場合には(ステップS146)、『実行中の計算機能種別(方程式計算機能と計算種類(2元連立方程式計算))、機能別計算データ(計算対象方程式の要素データ([第1方程式:a1=1,b1=1,c1=3][第2方程式:a2=1,b2=2,c2=4])、方程式計算結果データ(X=2,Y=1)』が、2次元コード画像(QRコード)化(Q)され、表示出力部12に表示される(ステップS147)。
この後、前記計算対象要素データの再入力がある場合には、前記ステップS141からの処理に戻り(ステップS148→S141)、無い場合には前記ステップS137からの処理に戻る。
このように、前記関数電卓10の方程式計算機能での計算実行に従い表示出力部12に表示された2次元コード画像(QRコード)の画像Qを、図13(K)に示すように、生徒自身や先生のカメラ付き通信機器(タブレットPC等)20で撮影すると、前記2次元コード画像(QRコード)の内容であるバーコード内容データ(QRデータ)が解読され、当該バーコード内容データ(QRデータ)である『実行中の計算機能種別(方程式計算機能と計算種類(2元連立方程式計算))、機能別計算データ(計算対象方程式の要素データ([第1方程式:a1=1,b1=1,c1=3][第2方程式:a2=1,b2=2,c2=4])、方程式計算結果データ(X=2,Y=1)』が自動的にまたはユーザ操作に応じて、当該通信機器20から通信ネットワークNを介して前記計算サーバ30へ送信される(図2参照)。
前記計算サーバ30において、前記カメラ付き通信機器20から通信ネットワークNを介して送信されてきたバーコード内容データ(QRデータ)が通信部35により受信されると、CPU31により、QR操作によるバーコード内容データ(QRデータ)の受信であると判断される(ステップS301(Yes))。
すると、前記受信したバーコード内容データ(QRデータ)である『実行中の計算機能種別(方程式計算機能と計算種類(2元連立方程式計算))、機能別計算データ(計算対象方程式の要素データ([第1方程式:a1=1,b1=1,c1=3][第2方程式:a2=1,b2=2,c2=4])、方程式計算結果データ(X=2,Y=1)』が、メモリ32内の受信データメモリ322に一次保存される(ステップS302)。
ここで、前記受信データメモリ322に保存されたバーコード内容データ(QRデータ)について、方程式計算機能のデータであると判断されると(ステップS317(Yes))、図14に示すように、前記計算種類(2元連立方程式計算)とその要素データ([第1方程式:a1=1,b1=1,c1=3][第2方程式:a2=1,b2=2,c2=4])に基づき、当該2元連立方程式の計算式(x+y=3,x+2y=4)の画像がInput画面Giとして作成される(ステップS318)。
また、前記計算結果データ(x=2,y=1)の画像がOutput画面Goとして作成される(ステップS319)。
さらに、前記計算種類(2元連立方程式計算)とその要素データ([第1方程式:a1=1,b1=1,c1=3][第2方程式:a=21,b2=2,c2=4])に基づき、第1方程式[x+y=3]に対応するグラフR(赤色)と第2方程式[x+2y=4]に対応するグラフB(青色)を描画したグラフ画像FuがGraph画面Ggとして作成される(ステップS320)。その際、グラフ画像に対応づけて第1方程式[x+y=3]がグラフR(赤色、実線)である旨の記載と、第2方程式[x+2y=4]がグラフB(青色、点線)である旨の表示を行うようにしてもよい。
すると、前記作成されたInput画面GiとOutput画面GoとGraph画面Ggとを上から順に配置してなる方程式計算参考情報としての画像データが、前記バーコード内容データ(QRデータ)の送信元である生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20のメールアドレスを宛先として送信される(ステップS321)。
これにより、前記生徒あるいは先生のカメラ付き通信機器20であるカメラ付きタブレットPC等の表示出力部21には、図14で示したように、前記生徒の関数電卓10にて計算実行された2元連立方程式とその計算結果およびそのグラフからなる画像データGi/Go/Ggが方程式計算参考情報として表示される。そして、当該方程式計算参考情報Gi/Go/GgをプロジェクタPにより拡大投影して表示させることで、当該生徒や先生のクラス全員で当該方程式計算の内容を確認し合いながら学習できる。
なお、前記関数電卓10における方程式モードでの方程式計算機能は、不等式モードによる不等式計算機能と同様に処理されるため当該不等式計算機能の詳細な説明は省略する。
なお、前記関数電卓10における各種の計算機能に応じた処理では、そのそれぞれの計算機能の種類に応じて適切な計算参考情報を前記計算サーバ30から得るためのデータ(機能種別、機能別計算データ、計算結果データ)が取得可能な処理ステップでのみ前記[QR]キーのキー操作を有効とし、それ以外の処理ステップでの前記[QR]キーのキー操作を無効にした。更に、図8(A´)〜(L´)の丸囲みYまたは丸囲みNで示すように、前記[QR]キーのキー操作が有効なときにはQRシンボルSBを表示し、無効なときには非表示とすることで、前記適切な計算参考情報が取得可能な処理ステップをより明確に示す構成としてもよい。
したがって、前記構成の関数電卓(情報表示装置)10によれば、ユーザ所望の計算機能の種別(モード)を選択し、選択された計算機能種別での計算式において計算対象の要素データとなる数値データを入力し、当該計算の実行を指示すると、前記計算式とその計算対象の要素データに応じて計算された計算結果のデータが表示出力部12に表示される。そして、前記選択された計算機能の種別(モード)において、前記計算対象の要素データと前記計算結果のデータとの何れか一方または両方が得られた段階で[QR]キーが操作されると、計算機能種別(前記選択された計算機能の種別とその計算機能での計算種類(計算式))に加えて、前記計算対象の要素データと前記計算結果のデータとの何れか一方または両方が2次元コード(QRコード)化され前記表示出力部12に表示出力される。
これにより、ユーザは、前記表示出力された2次元コードを、汎用の2次元コード読み取り機能を備えたカメラ付き通信機器(タブレットPC等)20により読み取ってデータ化し、前記計算サーバ30へ送信するだけで、前記計算の過程における適切なタイミングで適切な計算参考情報を当該計算サーバ30から取得して確認しながら学習することができる。
よって、前記関数電卓(情報表示装置)10によれば、計算の種類と計算の状態に応じて、外部機器にて適切な参考情報を作成するための適切なデータを当該外部機器が取得可能に出力できる。
また、前記構成の計算サーバ30によれば、前記関数電卓10における行列計算機能での計算機能種別(行列計算機能とその計算式)、および計算対象要素データと計算結果データが前記2次元コードのデータとして受信された場合は、当該計算対象要素データを入力した計算式の画像のInput画面Giと当該計算結果データの画像のOutput画面Goとが作成され行列計算参考情報として前記データ送信元の通信機器20に送信される。
また、前記構成の計算サーバ30によれば、前記関数電卓10における統計計算機能での計算機能種別(統計計算機能とその統計計算の種類(例えば1変数統計計算))、および計算対象要素データ(変数xの表データ)が前記2次元コードのデータとして受信された場合は、当該計算対象要素データ(変数xの表データ)を箱ひげ図Hiのグラフ画像にしたGraph画面Ggとテーブル画像TにしたTable画面Gtが作成され統計計算参考情報(その1)として前記データ送信元の通信機器20に送信される。
また、前記構成の計算サーバ30によれば、前記関数電卓10における統計計算機能での計算機能種別(統計計算機能とその統計計算の種類(13種類))、および各計算結果データが前記2次元コードのデータとして受信された場合は、当該各計算結果データを一覧にしたOutput画面Goと箱ひげ図Hiのグラフ画像にしたGraph画面Ggとが作成され統計計算参考情報(その2)として前記データ送信元の通信機器20に送信される。
また、前記構成の計算サーバ30によれば、前記関数電卓10における方程式計算機能での計算機能種別(方程式計算機能とその統計計算の種類(例えば2元連立方程式))、および計算対象要素データと計算結果データが前記2次元コードのデータとして受信された場合は、当該計算対象要素データを入力した連立方程式の画像のInput画面Giと当該計算結果データの画像のOutput画面Goと当該連立方程式をグラフ画像FuにしたGraph画面Ggとが作成され方程式計算参考情報として前記データ送信元の通信機器20に送信される。
これにより、前記関数電卓(情報表示装置)10のユーザは、各種の計算の過程における適切なタイミングで適切な内容の計算参考情報を当該計算サーバ30から取得して確認しながら学習することができる。
なお、前記各実施形態において記載した計算機システムによる各処理の手法、すなわち、図4〜図6のフローチャートに示す前記関数電卓(情報表示装置)10の表示制御処理、図7のフローチャートに示す前記計算サーバ30によるサーバ処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して配布することができる。また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、通信ネットワークNに接続された電子機器のコンピュータに通信部によって取り込むことで、前述した表示制御機能やサーバ機能を実現することもできる。
本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ユーザ操作に応じて計算機能の種別を選択する計算機能選択手段と、
前記計算機能選択手段により選択された計算機能の種別に応じた計算対象データを、ユーザ操作に応じて入力する計算対象データ入力手段と、
前記計算対象データ入力手段により入力された前記計算機能の種別に応じた計算対象データに従って計算を実行し計算結果データを表示部に表示させる計算結果表示制御手段と、
前記選択された計算機能の種別に応じて、前記計算対象データと前記計算結果データとの何れか又は両方のデータを、外部機器で取得可能に出力する外部用データ出力手段と、
を備えたことを特徴とする計算機。
[2]
前記外部用データ出力手段によりデータを出力させるための外部出力操作手段を備え、
前記外部用データ出力手段は、前記外部出力操作手段が操作されたときの前記計算対象データの入力の状態と前記計算結果データの表示の状態とに応じて、当該計算対象データと計算結果データとの何れか又は両方のデータを、外部機器で取得可能に出力する、
ことを特徴とする[1]に記載の計算機。
[3]
前記計算機能選択手段により選択された計算機能の種別が行列計算機能である場合、前記計算対象データ入力手段により入力される計算対象データは行列式と当該行列式の要素データであり、
前記外部用データ出力手段は、前記計算結果表示制御手段により前記計算結果データが前記表示部に表示された後に、前記計算対象データと前記計算結果データとの両方のデータを、外部機器で取得可能に出力する、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の計算機。
[4]
前記計算機能選択手段により選択された計算機能の種別が統計計算機能である場合、前記計算対象データ入力手段により入力される計算対象データは統計計算の種類と当該統計計算の種類に応じた当該統計の要素データであり、
前記外部用データ出力手段は、前記計算対象データ入力手段により前記計算対象データが入力された後であって前記計算結果表示制御手段により前記計算結果データが前記表示部に表示される前であるときには、当該計算対象データを外部機器で取得可能に出力し、前記計算結果表示制御手段により前記計算結果データが前記表示部に表示された後であるときには、当該計算結果データを外部機器で取得可能に出力する、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の計算機。
[5]
前記計算機能選択手段により選択された計算機能の種別が方程式計算機能である場合、前記計算対象データ入力手段により入力される計算対象データは方程式の種類と当該方程式の種類に応じた当該方程式の要素データであり、
前記外部用データ出力手段は、前記計算結果表示制御手段により前記計算結果データが前記表示部に表示された後に、前記計算対象データと前記計算結果データとの両方のデータを、外部機器で取得可能に出力する、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の計算機。
[6]
前記外部用データ出力手段は、前記選択された計算機能の種別に応じて、前記計算対象データと前記計算結果データとの何れか又は両方のデータを二次元コード化し当該二次元コードの画像として前記表示部に表示して出力する、
ことを特徴とする[1]ないし[5]の何れかに記載の計算機。
[7]
前記外部用データ出力手段によりデータを出力させるための外部出力操作手段を備え、
前記外部用データ出力手段は、前記外部出力操作手段が操作されたときの前記計算対象データの入力の状態と前記計算結果データの表示の状態とに応じて、当該計算対象データと計算結果データとの何れか又は両方のデータを二次元コード化し当該二次元コードの画像として前記表示部に表示出力し、
前記外部出力操作手段の操作が有効なときには前記二次元コードのシンボルを前記表示部に表示させ、前記外部出力操作手段の操作が無効なときには前記二次元コードのシンボルを非表示にするシンボル表示制御手段を更に備えた、
ことを特徴とする[1]に記載の計算機。
[8]
表示部を有する計算機のコンピュータを制御するための計算機制御プログラムあって、
前記コンピュータを、
ユーザ操作に応じて計算機能の種別を選択する計算機能選択手段、
ユーザ操作に応じて前記計算機能選択手段により選択された計算機能の種別に応じた計算対象データを入力する計算対象データ入力手段、
前記計算対象データ入力手段により入力された前記計算機能の種別に応じた計算対象データに従って計算を実行し計算結果データを前記表示部に表示させる計算結果表示制御手段、
前記選択された計算機能の種別に応じて、前記計算対象データと前記計算結果データとの何れか又は両方のデータを、外部機器で取得可能に出力する外部用データ出力手段、
として機能させるためのコンピュータ読み込み可能な計算機制御プログラム。
[9]
計算機によって出力された計算機能の種別に応じた計算対象データと計算結果データとの何れか又は両方のデータを取得する計算機データ取得手段と、
前記計算機データ取得手段により取得された計算機能の種別に応じた計算対象データと計算結果データとの何れか又は両方のデータに基づいて、参考情報の画像を作成し外部機器に出力する参考画像出力手段と、
を備えたことを特徴とする計算サーバ。
[10]
前記計算機能の種別が行列計算機能である場合、前記計算機データ取得手段により取得される計算対象データは行列式と当該行列式の要素データであり、
前記参考画像出力手段は、前記計算機データ取得手段により取得された前記行列式と当該行列式の要素データと、当該行列式の計算結果データとに基づいて、当該行列式の要素部分を該当する要素データに置き換えた行列計算式の画像と、当該計算結果データの画像とを作成し、外部機器に出力する、
ことを特徴とする[9]に記載の計算サーバ。
[11]
前記計算機能の種別が統計計算機能である場合、前記計算機データ取得手段により取得される計算対象データは統計計算の種類と当該統計計算の種類に応じた当該統計の要素データであり、
前記参考画像出力手段は、前記計算機データ取得手段により前記統計計算の種類と当該統計計算の種類に応じた当該統計の要素データが取得されたときには、当該統計の要素データに対応するグラフの画像とテーブルの画像とを作成して外部機器に出力し、前記計算機データ取得手段により前記統計計算の計算結果データが取得されたときには、当該計算結果データに対応する一覧表示の画像とグラフの画像とを作成して外部機器に出力する、
ことを特徴とする[9]に記載の計算サーバ。
[12]
前記計算機能の種別が方程式計算機能である場合、前記計算機データ取得手段により取得される計算対象データは方程式の種類と当該方程式の種類に応じた当該方程式の要素データであり、
前記参考画像出力手段は、前記計算機データ取得手段により取得された前記方程式の種類と当該方程式の種類に応じた当該方程式の要素データと、当該方程式の計算結果データとに基づいて、当該方程式の要素部分を該当する要素データに置き換えた方程式の計算式の画像と、当該計算結果データの画像と、当該方程式の計算式に対応するグラフの画像とを作成し、外部機器に出力する、
ことを特徴とする[9]に記載の計算サーバ。
[13]
計算サーバのコンピュータを制御するためのサーバ制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
計算機によって出力された計算機能の種別に応じた計算対象データと計算結果データとの何れか又は両方のデータを取得する計算機データ取得手段、
前記計算機データ取得手段により取得された計算機能の種別に応じた計算対象データと計算結果データとの何れか又は両方のデータに基づいて、当該計算の参考情報の画像を作成し外部機器に出力する参考画像出力手段、
として機能させるためのコンピュータ読み込み可能なサーバ制御プログラム。
[14]
[1]記載の計算機と、[9]記載の計算サーバと、を備えた計算機システム。