JP6248860B2 - 電動車両用の電力変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、走行用に2個のモータを備える電動車両用の電力変換器に関する。特に、バッテリの直流電力を昇圧した後に交流に変換して2個のモータに供給する電力変換器に関する。本明細書における電動車両には、走行用に2個のモータを備えるがエンジンは備えない電気自動車のほか、走行用に2個のモータとともにエンジンを備えるハイブリッド車を含む。燃料電池車も本明細書における電動車両に含まれる。
電動車両の中には走行用に2個のモータを備えるものがある。2個のモータを夫々別個に制御するため、電力変換器は2個のインバータを備える。また、電動車両用の電力変換器のなかには、バッテリの直流電力を昇圧してインバータに供給する電圧コンバータを備えるものもある。特許文献1に、2個のインバータと1個の電圧コンバータを備えた電力変換器の一例が開示されている。
特開2007−267445号公報
本明細書が開示する技術は、電圧コンバータと2個のインバータを備える電力変換器に関する。電圧コンバータとインバータはそれぞれ、出力電流をフィードバック制御するための電流センサを備える。一方、車載のデバイスは小型であることが望ましく、信号線の1本でも、省くことができると望ましい。複数の電流センサに対して共通の電力供給線を用いることで電力供給線の数を減らすことができる。他方、全ての電流センサの電力供給線を共通化すると、その電力供給線が断線した場合に全ての電流センサが使えなくなり、車両を動かすことができなくなってしまう。2個のインバータ用の電流センサの電力供給線を共通化しても、その電力供給線が断線すると2個のモータが共に使えなくなってしまう。
電動車両では、走行に関わる何らかのデバイスが使えなくなった場合、通常の走行性能は確保できずとも、走行可能な状態を維持できることが望ましい。電圧コンバータと2個のインバータのいずれか一つが使えなくなってもできるだけ大きな走行能力が残るようにしたい。
一方のインバータの電流センサと電圧コンバータの電流センサの電力供給線を共通化し、他方のインバータの電流センサの電力供給線を独立にすれば、いずれか一方の電力供給線が断線しても、いずれか一方のインバータは制御可能である。すなわち、いずれか一方の電力供給線が断線しても、使用可能な一つのモータが残る。本明細書が開示する技術は、各インバータが電力を供給するモータの使用態様の違いに着目し、2個のインバータと電圧コンバータが備える合計3個の電流センサへの電力供給線を2本で賄う技術であって、いずれか一方が断線したときにできるだけ大きな走行能力が残るようにする。
2個のモータを搭載した電動車両では、モータから車輪へのギア比が異なることが多い。即ち、同じ回転数で車輪を回転させる場合であっても、一方のモータは他方のモータよりも高回転となる。一方、電圧コンバータが使えなくなると、バッテリの電圧がそのままインバータに加わることになる。この場合、インバータは予定された電圧よりも低い電圧の交流しか出力できなくなる。モータは高回転になるほど供給電圧低下によるトルクの低下度合いが大きくなる。逆に、低回転域では、供給電圧の低下に対する出力トルクの低下は小さい。
そこで本明細書が開示する技術では、2個のインバータのうち、ギア比の大きいモータに電力を供給するインバータの電流センサと電圧コンバータの電流センサに対する電力供給線(第1電力供給線)を共通化する。一方、ギア比の小さいモータに電力を供給するインバータの電流センサに対する電力供給線(第2電力供給線)は、第1電力供給線とは独立に用意する。
説明の便宜上、車輪までのギア比の大きいモータを第1モータと称し、第1モータに電力を供給するインバータを第1インバータと称する。また、車輪までのギア比が第1モータよりも小さいモータを第2モータと称し、第2モータに電力を供給するインバータを第2インバータと称する。また、第1インバータの出力電流を計測する電流センサを第1電流センサと称し、第2インバータの出力電流を計測する電流センサを第2電流センサと称する。さらに、バッテリの出力電圧を昇圧して第1及び第2インバータに電力を供給する電圧コンバータを通過する電流を計測する電流センサを第3電流センサと称する。
本明細書が開示する電力変換器は、第1電流センサと第3電流センサに電力(センサを駆動するための電力)を供給する第1電力供給線が共通であり、第2電流センサに電力(センサを駆動するための電力)を供給する第2電力供給線を第1電力供給線とは別に備える。こうして、3個の電流センサに対するセンサ駆動電力の供給を2本の電力供給線で賄い、1本の電力供給線を省ける。
上記の電力変換器では、第2電力供給線が断線した場合、第2インバータ(第2モータ)は使えないが、電圧コンバータと第1インバータ(第1モータ)は使える。第1モータは通常と同じ電圧(予定された電圧)の電力を受けることができるので、第1モータの性能は100%発揮できる。
他方、第1電力供給線が断線した場合、電圧コンバータと第1インバータは制御不能となり、第1インバータ(第1モータ)は使えない。電圧コンバータは、バッテリの電圧をそのまま第2インバータに供給することになる。第2モータ用の第2インバータは、予定された電圧よりも低い電圧(昇圧前のバッテリ電圧)の交流を出力することになる。ここで、第2モータは、第1モータよりも低回転で車輪を駆動するので、電圧コンバータが使えない場合、低い電圧で第1モータが車輪を駆動する場合と比較して高トルクが期待できる。こうして、電圧コンバータ用の電流センサが使えない場合には、第1モータ用の第1インバータが使えなくなっても、第1モータよりも低回転型の第2モータに電力を供給する第2インバータが使えるようにすることで、比較的に大きな走行能力が残る。
なお、仮に電圧コンバータと第2インバータが使えず、第1インバータのみが使える状況において、高回転が要求される第1モータは、供給電圧の低下によって出力トルクが大きく低下し、走行能力が著しく低下してしまう。本明細書が開示する技術は、そのような状況を避けつつ、3個の電流センサへの電力供給を2本の電力供給線で賄うことができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電力変換器を含むハイブリッド車の駆動系のブロック図である。 電力変換器のハードウエア構成を示す分解斜視図である。 電流センサの信号線の結線図である。 動力伝達機構のギア構成を示すスケルトン図である。 動力伝達機構を構成するプラネタリギアの共線図である。 モータのTN線図の一例を示すグラフである。
図面を参照して実施例の電力変換器を説明する。図1に、電力変換器10を含むハイブリッド車100の駆動系のブロック図を示す。ハイブリッド車100は、走行用にエンジン6と、2個のモータ(第1モータ8aと第2モータ8b)を備える。エンジン6の出力トルクと2個のモータ8a、8bの出力トルクは動力伝達機構40で合成され、車軸41とデファレンシャルギア42を介して車輪43(駆動輪)に伝達される。動力伝達機構40は、エンジン6の出力トルクを車輪43と第1モータ8aに分配する場合もある。その場合、ハイブリッド車100は、エンジン6の出力トルクで走行しつつ第1モータ8aによって発電する。発電で得られた電力はバッテリ2に蓄えられる。ハイブリッド車100は、また、車両の慣性力を利用して第1モータ8aで発電する場合もある。第1モータ8aは、エンジン6を始動するセルモータとしても使われる。第1モータ8aは主にジェネレータとセルモータとして用いられ、第2モータ8bは主に走行用に用いられる。ただし、大出力が必要とされる場合は第1モータ8aも駆動用に用いられるし、大きな制動力が必要とされる場合は第2モータ8bも発電に用いられる。エンジン6と2個のモータ8a、8bの出力軸が係合する動力伝達機構40については後に詳しく説明する。
ハイブリッド車100は、バッテリ2の直流電力から夫々のモータを駆動する交流を作り出す電力変換器10を備えている。電力変換器10は、電圧コンバータ12と、2個のインバータ(第1インバータ13aと第2インバータ13b)を備えている。電圧コンバータ12は、バッテリ2が出力する直流電力の電圧を昇圧して各インバータ13a、13bに供給する。電圧コンバータ12は、また、第1モータ8aあるいは第2モータ8bが発電した電力を降圧してバッテリ2に供給する場合もある。即ち、電圧コンバータ12は、昇降圧コンバータである。なお、モータが発電した交流電力は、インバータ13a(13b)によって直流電力に変換される。
電圧コンバータ12は、2個のスイッチング素子(上アームスイッチング素子THと下アームスイッチング素子TL)の直列接続と、直列接続の中点とバッテリの正極の間に接続されているリアクトルL、及び、各スイッチング素子TH、TLに逆並列に接続されているダイオードDH、DLで構成されている。バッテリ2の出力電圧を昇圧するには、下アームのスイッチング素子TLを適宜にスイッチングさせる。増幅された電圧はダイオードDHを通り、インバータへ供給される。モータが発電した電力を降圧するには、上アームのスイッチング素子THを適宜にスイッチングさせる。リアクトルに蓄えられた電気エネルギは、スイッチング素子THがオフしている間、ダイオードDLを通って還流し、バッテリ2へ向けて出力される電圧を一定に保つ。各スイッチング素子TH、TLは、コントローラ14で制御される。電圧コンバータ12は、リアクトルLを通る電流を計測する電流センサ3(第3電流センサ3)を備えており、コントローラ14は、この第3電流センサ3の計測値をモニタしながら、電圧コンバータ12の出力が目標値となるように各スイッチング素子TH、TLを制御する。即ち、第3電流センサ3は、コントローラ14が電圧コンバータ12をフィードバック制御するために備えられている。
図1に示す電圧コンバータは、チョッパタイプと呼ばれる。図1から理解されるように、電圧コンバータ12が全く動作していないときには、バッテリ2の電力は、リアクトルLとダイオードDHを通じて直にインバータ13a、13bに供給されることになる。なお、電圧コンバータ12のバッテリ側にはフィルタコンデンサC1が並列に接続されており、インバータ側には平滑コンデンサC2が並列に接続されている。
電圧コンバータ12の出力端(昇圧電力の出力端)には2個のインバータ(第1インバータ13aと第2インバータ13b)が並列に接続されている。第1インバータ13aは電圧コンバータ12から供給された直流電力を交流に変換して第1モータ8aに供給する。第1インバータ13aは、また、第1モータ8aが発電した交流電力を直流に変換して電圧コンバータ12へ供給する。第2インバータ13bは電圧コンバータ12から供給された直流電力を交流に変換して第2モータ8bに供給する。第2インバータ13bは、また、第2モータ8bが発電した交流電力を直流に変換して電圧コンバータ12へ供給する。
第1モータ8aと第2モータ8bはともに3相交流モータであり、第1インバータ13aと第2インバータ13bは、それぞれ、3相交流を出力する。図示は省略しているが、いずれのインバータも、2個のスイッチング素子の直列回路が3セット並列に接続された回路構成を有している。各スイッチング素子にはダイオードが逆並列に接続されている。各直列回路の中点から交流が出力される。
各インバータ13a、13bの各スイッチング素子は、コントローラ14によって制御される。第1インバータ13aは、出力電流を計測する電流センサ4(第1電流センサ4)を備えており、コントローラ14は、この第1電流センサ4の計測値をモニタしながら、第1インバータ13aの出力電流が目標値となるように各スイッチング素子を制御する。即ち、第1電流センサ4は、コントローラ14が第1インバータ13aをフィードバック制御するために備えられている。第2インバータ13bは、出力電流を計測する電流センサ5(第2電流センサ5)を備えており、コントローラ14は、この第2電流センサ5の計測値をモニタしながら、第2インバータ13bの出力円流が目標値となるように各スイッチング素子を制御する。即ち、第2電流センサ5は、コントローラ14が第2インバータ13bをフィードバック制御するために備えられている。第1電流センサ4と第2電流センサ5は、実際には3個のセンサ素子を含んでおり、3相交流出力の各相の電流を計測する。図1における符号9は、各電流センサとコントローラ14を繋ぐ信号ピンに相当する。信号ピン9については後述する。
図2を参照して電力変換器10のハードウエア構成を概説する。電力変換器10に含まれる各ユニットはケース29に収容されている。符号21は、ケース29のカバーを示している。先に述べたように、電力変換器10は、多数のスイッチング素子を含んでいる。複数のスイッチング素子は2個ずつパワーモジュール27に封止されている。図2では、複数のパワーモジュールのうち、一つのみに符号27を付し、残りへの符号は省略している。各パワーモジュール27は、2個のスイッチング素子と2個のダイオードを封止している。パワーモジュール27の内部で2個のスイッチング素子が直列に接続されているとともに各スイッチング素子にダイオードが逆並列に接続されている。
複数のパワーモジュール27と複数の冷却器28は、各パワーモジュール27が冷却器28と接するように積層され、積層ユニット26を構成している。図2では、複数の冷却器のうち、一つのみに符号28を付し、残りへの符号は省略している。図2に示す符号23と25はコンデンサユニットを示している。コンデンサユニット23と25は、図1の回路におけるフィルタコンデンサC1と平滑コンデンサC2に対応する。符号24は、リアクトルユニットを示している。リアクトルユニット24は、図1の回路におけるリアクトルLに対応する。符号31は、端子ユニットを示している。端子ユニット31は、樹脂で作られており、複数のバスバを支持している。バスバは、その一端がパワーモジュール27の端子(2個のスイッチング素子の直列回路の中点に相当する端子)に接続しており、他端は、端子ユニット31の側面にコネクタ端子として露出している。3個のコネクタ端子34aは、第1モータ8aに3相交流電力を供給するための端子であり、別の3個のコネクタ端子34bは、第2モータ8bに3相交流電力を供給するための端子である。夫々のコネクタ端子34a、34bに、モータから伸びるパワーケーブル(不図示)が接続される。
端子ユニット31の内部には、各バスバを流れる電流を計測するセンサ素子が内蔵されている。また、端子ユニット31には、リアクトルユニット24と一つのパワーモジュールを接続するバスバ(不図示)も通過しており、そのバスバを流れる電流を計測するセンサ素子も内蔵されている。即ち、端子ユニット31には、図1に示した第1電流センサ4、第2電流センサ5、及び、第3電流センサ3が搭載されている。第1インバータ13aの出力電流が流れる3本のバスバ(コネクタ端子34a)の夫々の電流を計測する3個のセンサ素子が第1電流センサ4に相当する。
第2インバータ13aの出力電流が流れる3本のバスバ(コネクタ端子34b)の夫々の電流を計測する3個のセンサ素子が第2電流センサ5に相当する。リアクトルユニット24と一つのパワーモジュールを接続するバスバの電流を計測するセンサ素子が第3電流センサ3に相当する。
端子ユニット31の上部には、各電流センサ(各センサ素子)とコントローラ14の間の信号線/電力供給線を中継するセンサ基板32が取り付けられている。センサ基板32の下側から端子ユニット31の内部にリード線が通じており、そのリード線と各センサ素子が接続している。センサ基板32から上方に信号ピン9が伸びている。信号ピン9は、センサ基板上で各センサ素子から伸びるリード線と繋がっている。信号ピン9の上端は、コントローラ14を実装した制御基板19と接続する。センサ基板32、信号ピン9、制御基板19のハードウエアにより、第1、第2、及び第3電流センサ3、4、5とコントローラ14が電気的に接続される。
車載のデバイスには極限まで小型化が求められる。信号ピンの1本でも省くことが望まれる。実施例の電力変換器10は、3個の電流センサの夫々にセンサ駆動用の電力を供給するためのピンを3本ではなく2本とし、ピン1本分の省スペース化を図っている。なお、電流を計測する複数のセンサ素子は同じタイプのものでよく、同じ駆動電力で動作するので、電力供給線を共通化することができる。実施例の電力変換器10は、以後に説明するように、電流を計測する複数のセンサ素子に電力を供給する2本のピンのうち、いずれか一方が断線しても充分な走行能力が残るように配慮されている。
図3を参照して、センサ基板32(即ち各電流センサ)と制御基板19(即ちコントローラ14)の間の信号ピン9(信号線/電力供給線)の結線関係を説明する。図3は、信号ピン9の結線図である。信号ピン9は、実際には11本存在する。「信号ピン9」との表記は、信号ピン9aから9mの11本の信号ピンの総称である。制御基板19には、電流センサを駆動する電力供給源である駆動電源Vccが用意されている。駆動電源Vccは、例えば5ボルトである。また、制御基板19には、電流センサが計測した電流値を表す信号をTTLレベルに変換するI/F回路61(インターフェイス回路)と、I/F回路61の出力を受け取り、電圧コンバータ12、第1及び第2インバータ13a、13bを電流フィードバックする制御を実行する主回路62を含む。主回路62が、各スイッチング素子に与える制御信号、即ち、PWM信号を生成する。I/F回路61や主回路62を実装した制御基板19が、図1のコントローラ14のハードウエアに相当する。
一方、センサ基板32には、電圧コンバータ12のリアクトルLを流れる電流を計測する第3電流センサ3、第1インバータ13aの出力電流を計測する第1電流センサ4、第2インバータ13bの出力電流を計測する第2電流センサ5が繋がっている。なお、「第1電流センサ4」は、第1インバータ13aが出力するUVWの各相の電流を計測する3個のセンサ素子4u、4v、4wの総称である。同様に、「第2電流センサ5」は、第2インバータ13bが出力するUVWの各相の電流を計測する3個のセンサ素子5u、5v、5wの総称である。また、リアクトルLを流れる電流を計測するセンサ素子が、第3電流センサ3に相当する。
センサ基板32(電流センサ3、4、5)と制御基板19(コントローラ14)を接続する各信号ピンを説明する。信号ピン9aは、第3電流センサ3と第1電流センサ4(センサ素子4u、4v、4w)にセンサを駆動するための電力Vccを供給する信号線(電力供給線)である。別言すれば、信号ピン9aは、第1電流センサ4と第3電流センサ3に共通の電力供給線である。信号ピン9bは、第2電流センサ5(センサ素子5u、5v、5w)にセンサを駆動するための電力Vccを供給するための信号線(電力供給線)である。
信号ピン9cは、第3電流センサ3の計測信号(電圧コンバータ12を流れる電流の計測値を表す)を制御基板19に伝える信号線である。信号ピン9d、9e、9fは、第1電流センサ4(センサ素子4u、4v、4w)の計測信号(第1インバータ13aの3相各相の出力電流)を制御基板19に伝える信号線である。信号ピン9g、9h、9jは、第2電流センサ5(センサ素子5u、5v、5w)の計測信号(第2インバータ13bの3相各相の出力電流)を制御基板19に伝える信号線である。信号ピン9kは、第1電流センサ4と第3電流センサ3のグランド線である。信号ピン9mは、第2電流センサ5のグランド線である。
信号ピン9aが、第1電流センサ4と第3電流センサ3にセンサ駆動用の電力を供給する共通の電力供給線(第1電力供給線)である。信号ピン9bが、第2電流センサ5に電力を供給する電力供給線(第2電力供給線)であり、これは、信号ピン9a(第1電力供給線)とは別に備えられている。図3から明らかな通り、信号ピン9aが断線すると、第1電流センサ4と第3電流センサ3が使えなくなる。このことは、電圧コンバータ12と第1インバータ13aが使えなくなることを意味する。一方、信号ピン9bが断線すると、第2電流センサ5が使えなくなる。このことは、第2インバータ13bが使えなくなることを意味する。
別言すれば、信号ピン9aが断線しても信号ピン9bが正常であれば、電圧コンバータ12と第1インバータ13a(即ち、第1モータ8a)は使えなくなるが、第2インバータ13b(即ち、第2モータ8b)は、バッテリの出力電圧で動作することができる。一方、信号ピン9bが断線しても信号ピン9aが正常であれば、第2インバータ13b(即ち、第2モータ8b)が使えなくなるが、電圧コンバータ12と第1インバータ13a(即ち、第1モータ8a)は、正常に動作することができる。
ハイブリッド車100は、電圧コンバータ12が昇圧できない場合、第1モータ8aの出力トルクは著しく低下するが、第2モータ8bの出力トルクはそれほど低下しない。これは、第1モータ8aから車輪43までのギア比と比較して、第2モータ8bから車輪43までのギア比が小さいことに起因する。このことを、図4〜図6を参照して説明する。
図4は、エンジン6と2個のモータ(第1モータ8a、第2モータ8b)の出力トルクを合成/分配する動力伝達機構40のギア構成を示すスケルトン図である。図4に示すように、動力伝達機構40は、プラネタリギア50で構成されている。プラネタリキャリア52は、エンジン6(図中のEG)の出力軸に連結している。サンギア51は、第1モータ8a(図中のM1)の出力軸に連結している。リングギア53は、第2モータ8b(図中のM2)に連結している。なお、リングギア53そのものが第2モータ8bのロータを兼ねている。また、リングギア53は、リングギア53に同軸に固定されているアウトプットギア54と、アイドルギア55を介して車軸41と係合している。車軸41はデファレンシャルギア42を介して車輪43(駆動輪)と連結している。なお、図2の符号56は、車軸41に固定された伝達ギアである。上記構成の動力伝達機構40により、エンジン6と第1モータ8a、及び、第2モータ8bの出力トルクの合計によって車輪43の出力トルクが定まる。場合によっては、エンジン6と第2モータ8bの出力で車輪43を駆動するとともに、エンジン6の駆動力の一部で第1モータ8aを回転させて電力を得る。あるいは、エンジン6と第1モータ8a及び第2モータ8bの全てが出力を出し、大きな駆動力を得る場合もある。以上の場合がエンジンとモータの双方を使うHVモードである。また、エンジン6を停止しておくと、第1モータ8a、第2モータ8bのいずれの出力も車輪43へ伝達できる。エンジン6を停止し、第1モータ8aと第2モータ8bの少なくとも一方の駆動力で走行する状態がEVモードである。
一般にプラネタリギアはリングギアの歯数がサンギアの歯数よりも多い。また、図4で示したように、第1モータ8aの出力軸はサンギア51に連結しており、第2モータ8bの出力軸はリングギア53に連結している。それゆえ、第2モータ8b(リングギア53)から車輪43までのギア比よりも第1モータ8a(サンギア51)から車輪43までのギア比の方が大きくなる。図5に、プラネタリギア50の共線図を示す。サンギア51の歯数をTSとし、リングギア53の歯数をTRとする(TS<TR)。エンジン6が停止している場合、サンギア51からリングギア53へのギア比はTR/TS(>1.0)となる。仮に、リングギア53から車輪43へのギア比が1.0だとし、エンジンが停止しているとすると、車輪43の回転数=NRの場合、第2モータ8b(リングギア53)の回転数=NR、第1モータ8a(サンギア51)の回転数=NS=(TR/TS)×NRとなる。ここで、NS>NRである。即ち、車輪43を回転させるのに、第1モータ8aは第2モータ8bよりも高回転が要求される。
走行に関わる何らかのデバイス(電力変換器の電流センサを含む)が使えなくなった場合、正常な走行ができずとも、走行可能な状態を維持することが望ましい。典型的には、2個のモータのうち、いずれか一方が使えない場合、エンジンを停止し、他方のモータで走行可能な状態を維持できるのがよい。なお、一般にエンジンは、逆駆動トルクが極めて大きいので、エンジンを停止することは、エンジンの出力軸をロックしていることとほぼ等価である。このことは、走行に関わる何らかのデバイスが使えなくなった場合は、図5の共線図の状態(プラネタリキャリア52の回転数がゼロの状態)でいずれかのモータで走行することを意味する。
電圧コンバータ12は図1に示したようにチョッパ型の昇降圧コンバータである。それゆえ、電圧コンバータ12が使えない場合、バッテリ2の電圧を昇圧することはできずとも、バッテリ2の電圧がそのままインバータへ供給される。電圧コンバータ12が使えない場合、第1インバータ13aと第2インバータ13bは、通常時の電圧(昇圧された電圧)の交流は出力できずとも、バッテリ2の出力電圧と同じ電圧の交流を出力することはできる。モータは、一般に、供給される電力の電圧が下がると出力トルクが下がるが、高回転域ほど、出力トルクの低下が著しい。図6に、モータのTN線図(トルク−回転数の関係を表すグラフ)を模式的に示す。実線のグラフG1が通常の電圧が供給されたときの関係を表し、破線のグラフG2は通常よりも低い電圧が供給されたときの関係を示す。別言すれば、実線のグラフG1は、昇圧された電圧でモータを駆動するときの関係を表し、破線のグラフG2は、昇圧されない電圧でモータを駆動するときの関係を表す。低回転NRのとき、通常電圧時(グラフG1)と低電圧時(グラフG2)のトルク低下分をA1とし、高回転NSのときのトルク低下分をA2とすると、A2はA1よりもはるかに大きい。第1モータ8aと第2モータ8bは、同じモータ特性を有している必要はないが、定性的な傾向は、図6の通りである。
図5の共線図の状態を実現するのに、リングギア53に連結している第2モータ8bは、昇圧されない電圧(グラフG2)であっても充分な出力トルクが出せる可能性が高い。一方、サンギア51に連結している第1モータ8aでは、昇圧されない電圧(グラフG2)で駆動されると充分な出力トルクが確保できない可能性が高い。別言すれば、先のギア比の関係を考慮すると、電圧コンバータ12が使えない場合、第1モータ8aよりも第2モータ8bを使う方が、より大きな駆動トルクを確保できることになる。
以上の検討より、電圧コンバータ12が使えない場合、第1モータ8aは使わずともとく、第2モータ8bが使えれば、相応の駆動トルクを確保できる。一方、走行に第1モータ8aを使わざるを得ない場合(第2モータ8bが使えない場合)には、電圧コンバータ12が使える状態であることが望ましい。よって、第1電流センサ4と第2電流センサ5と第3電流センサ3のうち、いずれか2個の電流センサの電力供給線を共通化するなら、第1電流センサ4と第3電流センサの電力供給線を共通化するのがよい。なお、繰り返すが、第1電流センサ4は、第1モータ8aに電力を供給する第1インバータ13aの出力電流を計測するセンサであり、第2電流センサ5は第2モータ8bに電力を供給する第2インバータ13bの出力電流を計測するセンサであり、第3電流センサ3は電圧コンバータ12を流れる電流を計測するセンサである。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例のハイブリッド車100は、プラネタリギア50を介して第1モータ8aと第2モータ8bの出力軸が車輪43と連動し、これにより、第1モータ8aから車輪43までのギア比よりも小さいギア比で第2モータ8bが車輪43を駆動する機構が実現されている。第1モータから車輪までのギア比よりも小さいギア比で第2モータが車輪を駆動する機構は、実施例のプラネタリギアに限られない。より単純なギア構成でも、第1モータから車輪までのギア比よりも小さいギア比で第2モータが車輪を駆動する機構を実現することは可能である。
実施例の電動車両は走行用に2個のモータとエンジンを備えるハイブリッド車100であった。本明細書が開示する技術は、2個のモータを備え、エンジンは備えない電気自動車に適用することもできる。また、燃料電池によって2個のモータを駆動する燃料電池車に適用することも好適である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:バッテリ
3:第3電流センサ
4:第1電流センサ
5:第2電流センサ
6:エンジン
8a:第1モータ
8b:第2モータ
9:信号ピン
10:電力変換器
12:電圧コンバータ
13a:第1インバータ
13b:第2インバータ
14:コントローラ
19:制御基板
32:センサ基板
40:動力伝達機構
43:車輪
50:プラネタリギア
51:サンギア
52:プラネタリキャリア
53:リングギア
100:ハイブリッド車

Claims (1)

  1. 車輪を駆動する第1モータに電力を供給する第1インバータと、
    前記第1モータから前記車輪までのギア比よりも小さいギア比で前記車輪を駆動する第2モータに電力を供給する第2インバータと、
    バッテリの電力を昇圧して前記第1インバータと前記第2インバータに供給する電圧コンバータと、
    前記第1インバータの出力電流を計測する第1電流センサと、
    前記第2インバータの出力電流を計測する第2電流センサと、
    前記電圧コンバータを通過する電流を計測する第3電流センサと、
    を備えており、
    前記第1電流センサと前記第3電流センサに電力を供給する第1電力供給線が共通であり、
    前記第2電流センサに電力を供給する第2電力供給線が前記第1電力供給線とは別に備えられている、
    ことを特徴とする電動車両用の電力変換器。
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