JP6244874B2 - 原料装入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原料装入方法に関し、特に、高炉に原料(コークスや鉱石等)を装入するために用いて好適なものである。
鉄鋼業における製銑工程において、コークスや鉄鉱石(焼結鉱等)は、ベルトコンベアでベルレス式高炉の頂部に運ばれ、炉頂ホッパーに装入される。ベルレス式高炉では、炉頂ホッパーに装入されたコークスや鉄鉱石は、高炉本体内にある旋回シュートに装入され、旋回シュートから高炉本体内に堆積される。一般的に、コークス及び鉄鉱石は、所定の順番で繰り返し高炉本体内に装入され、この繰り返しの単位をチャージという。
このようなベルレス式高炉では、一般に、1チャージ分の装入が終了したときの装入物の堆積高さが、炉の中心に近い位置ほど低くなるように、コークスと鉄鉱石が順番に装入される。このようなコークスと鉄鉱石の装入方法として特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、堆積物の表面の勾配が所定のモデル式に従うような形状になるように、旋回シュートの1旋回における装入物の堆積形状を推定することを、旋回シュートの傾動角ごとにそれぞれ求め、求めた結果から、一巡の装入シーケンスに対応した装入物の堆積形状を推定し、推定した装入物の堆積形状と目標とする堆積形状とが一致するように、各装入物の装入パターンを試行錯誤的に見出すことが開示されている。
このように従来の技術では、最も上にある堆積物の表面が傾斜を有するようにコークスと鉄鉱石を装入しているので、原料(コークスや鉄鉱石)の性質(大きさや重量等)によって変動する安息角(傾斜角)を推定しなければならない。したがって、非常に複雑な推定モデルが必要になるとともに、意図する通りに原料を高炉に装入する装入ターンを作成することが容易ではないという課題がある。
そこで、非特許文献1には、炉の中心側から炉壁側に向かって旋回シュートを傾動させることにより、炉の中心から中間部の装入量を増大させ、安息角(堆積角)を小さくすることが開示されている。
特開平7−113108号公報
佐藤健、外3名,「千葉第6高炉新ベルレス装置を活用した装入物分布制御技術の開発」,鉄と鋼,Vol.86(2000)No.10,p648-p653
しかしながら、非特許文献1に記載の技術では、炉の径方向の全体を考慮して旋回シュートの動作を設定していない。また、炉の周方向についての考慮もなされていない。したがって、1チャージ分の装入が終了したときの装入物の表面の堆積高さを、炉の全体に亘って制御することが容易ではない。このため、1チャージ分の装入が終了したときの装入物の表面の堆積高さをフラットにすることが容易ではないという課題がある。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、1チャージ分の装入が終了したときの装入物の表面の堆積高さが可及的にフラットなるように原料を高炉内に装入できるようにすることを目的とする。
本発明の原料装入方法は、1チャージ分の全ての原料の堆積高さが、炉の径方向の全体に亘って同じになることを目標として、ホッパーから排出される原料を、旋回シュートからベルレス式高炉の内部に装入する原料装入方法であって、前記原料であるコークスおよび鉄鉱石が装入される高さ位置における前記炉の水平方向の断面の領域を前記炉の径方向で区分した複数の装入領域ごとに前記原料であるコークスおよび/または鉄鉱石が装入されるようにすると共に、前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれについて少なくとも2つの前記装入領域における目標堆積高さを異ならせるように前記複数の装入領域ごとにコークス、鉄鉱石のそれぞれの目標堆積高さを定め、かつ、前記複数の装入領域のうち前記原料であるコークスおよび/または鉄鉱石が装入される装入領域に前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれを装入する際の前記旋回シュートの旋回数がそれぞれ正の整数回になるように、前記旋回シュートを動作させることを特徴とする。
本発明によれば、原料が装入される高さ位置における炉の水平方向の断面の領域を炉の径方向で区分した複数の装入領域ごとに原料であるコークスおよび/または鉄鉱石が装入されるようにするとともに、記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれについて少なくとも2つの前記装入領域における目標堆積高さを異ならせるように前記複数の装入領域ごとにコークス、鉄鉱石それぞれの目標堆積高さを定め、かつ、複数の装入領域のうち原料であるコークスおよび/または鉄鉱石が装入される装入領域に原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれを装入する際の旋回シュートの旋回数がそれぞれ正の整数回になるようにした。したがって、周方向と径方向のそれぞれにおいて可及的に偏りなく目標堆積高さになるように原料を装入することができる。チャージ分の装入が終了したときの装入物の表面の堆積高さが可及的にフラットなるように原料を高炉内に装入できるようにすることができる。
ベルレス式高炉の概略構成の一例を模式的に示す図である。 複数の装入領域の第1の例を示す図である。 各装入領域の設定値の第1の例を示す図である。 鉄鉱石の目標堆積高さの割合の第1の例を示す図である。 原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の第1の比較例を示す図である。 旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係の第1の比較例を示す図である。 旋回数と炉半径長さ(中点)との関係の第1の比較例を示す図である。 排出流量と炉半径長さ(中点)との関係の第1の比較例を示す図である。 原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の第1の実施例を示す図である。 旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係の第1の実施例を示す図である。 排出流量と炉半径長さ(中点)との関係の第1の実施例を示す図である。 複数の装入領域の第2の例を示す図である。 各装入領域の設定値の第2の例を示す図である。 鉄鉱石の目標堆積高さの割合の第2の例を示す図である。 原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の第2の比較例を示す図である。 旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係の第2の比較例を示す図である。 旋回数と炉半径長さ(中点)との関係の第2の比較例を示す図である。 排出流量と炉半径長さ(中点)との関係の第2の比較例を示す図である。 原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の第2の実施例を示す図である。 旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係の第2の実施例を示す図である。 排出流量と炉半径長さ(中点)との関係の第2の実施例を示す図である。 複数の装入領域の第3の例を示す図である。 各装入領域の設定値の第3の例を示す図である。 鉄鉱石の目標堆積高さの割合の第3の例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、ベルレス式高炉の概略構成の一例を模式的に示す図である。尚、各図では、説明の都合上、説明に必要な部分のみを必要に応じて簡略化して示す。また、各図に示すx、y、z座標は、各図における方向の関係を示すものであり、x、y、z座標の原点は、必ずしも各図に示す位置に限定されない。
図1において、ベルトコンベア1によって搬送されたコークスと鉄鉱石(焼結鉱等)は、切替シュート2を介して、一定の周期で固定ホッパー3a、3bに交互に装入される。本実施形態では、コークスは固定ホッパー3aに装入され、鉄鉱石は固定ホッパー3bに装入されるものとする。ただし、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、少量のコークスを混ぜて鉄鉱石を固定ホッパー3bに装入してもよい。
固定ホッパー3a、3bに装入されたコークスと鉄鉱石は、固定ホッパー3a、3bの下端部にある上部流調ゲート4a、4bの開度に応じて貯留ホッパー5に一定の周期で交互に装入される。貯留ホッパー5に装入されたコークス又は鉄鉱石は、貯留ホッパー5の下端部にある下部流調ゲート6の開度に応じて、高炉本体7内の頂部付近にある旋回シュート8に導かれ、旋回シュート8の動作に従って高炉本体7内に堆積される。
旋回シュート8は、傾動角θ、旋回数、及び旋回速度(回転速度)を変更することが可能な構成となっており、これらを変更して旋回シュート8を動作させる。
本実施形態では、旋回シュート8の傾動角θを変更することにより、炉壁側から炉の中心側に向かって旋回シュート8を移動させて、コークスを装入した後、旋回シュート8を炉壁側に戻して、炉壁側から炉の中心側に向かって旋回シュート8を移動させて、鉄鉱石を装入することにより1チャージ分の原料の装入を行う。ただし、非特許文献1に記載されているように、炉の中心側から炉壁側に向かって旋回シュート8を移動させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、図1に示すように、鉄鉱石の堆積高さLo(z軸方向の高さ)と、コークスの堆積高さLc(z軸方向の高さ)を、炉の径方向の位置によって異ならせるようにしている。ただし、図1に示すように、全ての原料の堆積高さ(=Lo+Lc)は、炉の径方向の全体に亘って同じになることを目標として、各チャージにおける原料の装入が行われるようにする。
本実施形態では、コークス及び鉄鉱石が装入される高さ位置における炉の水平方向(x軸方向及びy軸方向で定まる面)の断面の領域を、炉の径方向で区分した複数の装入領域のそれぞれの炉の径方向の中心の位置を狙い位置として、コークス及び鉄鉱石を装入する。ここで、コークス及び鉄鉱石が装入される高さ位置とは、直前のチャージの装入が終了した時点での原料(本実施形態では鉄鉱石)の表面の位置を指す。
図2は、複数の装入領域の一例を示す図である。図2は、直前のチャージの装入が終了した時点での原料(鉄鉱石)の表面を、高炉本体7内において上方から見た様子(図1の白抜きの矢印線に沿って見た様子)を示す図である。尚、図2において高炉本体7の内部に示す実線及び破線は、仮想的に示したものである。このことは、図12、図22でも同じである。
図2において、装入領域210a〜210jの炉の径方向における長さra〜rjは全て同じ(等距離)である。
装入領域210a〜210jに原料(コークス及び鉄鉱石)を装入する場合には、各装入領域210a〜210jの炉の径方向の中心の位置220a〜220jが原料(コークス及び鉄鉱石)の狙い位置になるように、旋回シュート8の傾動角θを設定し、当該傾動角θを保ったまま、旋回シュート8を旋回させる。
前述したように、本実施形態では、炉壁側から炉の中心側に向かって旋回シュート8を移動させて、コークスを装入した後、旋回シュート8を炉壁側に戻して、炉壁側から炉の中心側に向かって旋回シュート8を移動させて、鉄鉱石を装入する。したがって、装入領域210j、210i、210h、210g、210f、210e、210d、210c、210b、210aの順に、各装入領域210a〜210jにコークスを装入した後、装入領域210j、210i、210h、210g、210f、210e、210d、210c、210b、210aの順に、鉄鉱石を装入する。
ただし、装入領域210a〜210jのうち原料(コークス及び鉄鉱石)が装入されない装入領域がある場合には、当該装入領域に原料(コークス及び鉄鉱石)を装入する動作を省略する。当該装入領域の炉の径方向の中心の位置が原料(コークス及び鉄鉱石)の狙い位置になるように、旋回シュート8の傾動角θが設定されることはなく、次の装入領域の炉の径方向の中心の位置が原料(コークス及び鉄鉱石)の狙い位置になるように、旋回シュート8の傾動角θが設定される。
例えば、装入領域210aに鉄鉱石を装入しない場合には、装入領域210aの炉の径方向の中心の位置220aが鉄鉱石の狙い位置になるように、旋回シュート8の傾動角θを設定することを省略して、次のチャージのコークスの最初の装入領域210jの炉の径方向の中心の位置220jがコークスの狙い位置になるように、旋回シュート8の傾動角θが設定される。
また、本実施形態では、装入領域210a〜210jごとに、鉄鉱石の目標堆積高さLoと鉄鉱石の目標堆積高さLoとを導出する。
全ての原料の目標総堆積高さ(=Lo+Lc)は、操業要求等から予め定まる。また、全ての原料の目標堆積高さの総和に対する鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))も、操業要求等から装入領域210a〜210jごとに予め定まる。したがって、これらの値から、装入領域210a〜210jごとに、鉄鉱石の目標堆積高さLoと鉄鉱石の目標堆積高さLoとを導出する。
尚、全ての原料の目標堆積高さの総和に対する鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))が0(ゼロ)である装入領域に対しては、鉄鉱石は装入されないことになる。また、全ての原料の目標堆積高さの総和に対する鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))と全ての原料の目標堆積高さの総和とが等しくなる装入領域に対しては、コークスは装入されないことになる。以下の説明では、「全ての原料の目標堆積高さの総和に対する鉄鉱石の目標堆積高さの割合」を必要に応じて「鉄鉱石の目標堆積高さの割合」と称する。
そして、本実施形態では、装入領域210a〜210jのうち、原料(コークス及び鉄鉱石)が装入される装入領域に当該原料を装入する際の旋回シュート8の旋回数がそれぞれ正の整数回(1以上の整数回)になるようにする。例えば、装入領域210gにコークスを装入する際の旋回シュート8の旋回数を2回にする場合には、装入領域210gの径方向の中心の位置220gがコークスの狙い位置になるように旋回シュート8の傾動角θを設定し、当該傾動角θを保ったまま、旋回シュート8を2回旋回させる。このことは、他の装入領域210a〜210f、210h〜210j及び鉄鉱石についても同じである。
本実施形態では、以上のように、炉の径方向における長さra〜rjが全て同じ(等距離)になるように、複数の装入領域210a〜210jを設定し、各原料(コークス及び鉄鉱石)が装入される装入領域に当該原料を装入する際の旋回シュート8の旋回数がそれぞれ正の整数回になるようにする。
本実施形態では、以下の(1)式を用いた計算を、各原料(コークス及び鉄鉱石)及び各装入領域210a〜210jのそれぞれに対して行う。
旋回数[回]=目標堆積高さ[m]÷(排出流量[m3/min]÷旋回速度[rpm]÷装入領域面積[m2]) ・・・(1)
(1)式において、「目標堆積高さ」とは、計算対象の装入領域に対する原料(コークス及び鉄鉱石)毎の目標堆積高さである。前述したように、本実施形態では、全ての原料の目標堆積高さの総和(=Lo+Lc)と、各装入領域210a〜210jにおける鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))は予め定められる。したがって、各装入領域210a〜210jにおける「鉄鉱石の目標堆積高さ[m]とコークスの目標堆積高さ[m]」は、それぞれ、以下の(2)式、(3)式により導出される。
1つの装入領域における鉄鉱石の目標堆積高さ[m]=(全ての原料の目標堆積高さの総和)×(当該装入領域における鉄鉱石の目標堆積高さの割合) ・・・(2)
1つの装入領域におけるコークスの目標堆積高さ[m]=(全ての原料の目標堆積高さの総和)−(当該装入領域における鉄鉱石の目標堆積高さ) ・・・(3)
また、(1)式において、「装入領域面積」とは、計算対象の装入領域の面積(水平方向の断面積)である。各装入領域210a〜210jにおける装入領域面積[m2]は、以下の(4)式により導出される。
1つの装入領域における装入領域面積[m2]=装入領域総面積[m2]−内側装入領域総面積[m2] ・・・(4)
(4)式において、装入領域総面積とは、コークス及び鉄鉱石が装入される高さ位置における炉の中心の位置Oから、当該装入領域の外周側の端部までの炉の径方向における長さを半径とする円の面積である。また、内側装入領域面積とは、当該装入領域よりも内側にある装入領域の総面積である。
また、(1)式において、排出流量[m3/min]は、下部流調ゲート6から排出される原料(コークス及び鉄鉱石)の流量であり、下部流調ゲート6の開度に対応するものである。また、旋回速度[rpm]は、旋回シュート8の旋回速度である。
前述したように、(1)式は、原料(コークス及び鉄鉱石)毎・装入領域210a〜210j毎の式であるので、排出流量と旋回速度は、原料毎・装入領域毎に得られる。
そして、(1)式において、以下の第1〜第4の条件を満たすような排出流量と旋回速度を、原料毎・装入領域毎に導出する。
第1の条件は、1チャージにおけるコークスの総装入時間と、1チャージにおける鉄鉱石の総装入時間とが、それぞれ高炉からの要求により定まる時間以内となるという条件である。
第2の条件は、旋回速度が、旋回シュート8の能力により定まる範囲内になるという条件である。
第3の条件は、排出流量が、下部流調ゲート6の能力により定まる範囲内になるという条件である。
第4の条件は、旋回数が正の整数になるという条件である。
ここで、1つの装入領域に1つの原料(コークス又は鉄鉱石)を装入するのに要する時間である装入時間[min]は、以下の(5)式で表される。
装入時間[min]=(当該装入領域に当該原料を装入する際の旋回シュート8の旋回数[−])÷(当該装入領域に当該原料を装入する際の旋回シュート8の旋回速度[rpm]) ・・・(5)
したがって、1チャージにおける1つの原料の総装入時間[min]は、全ての装入領域における装入時間の総和で表される。
前述した第1〜第4の条件を満たすようにしていれば、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度としてどのような値を採用してもよいが、相互に隣り合う装入領域に原料(コークス及び鉄鉱石)を装入する際の旋回速度の値は可及的に近い方が望ましい。また、相互に隣り合う装入領域に原料(コークス及び鉄鉱石)を装入する際の排出流量も可及的に近い方が望ましい。設備(旋回シュート8・下部流調ゲート6)に大きな負荷がかかると共に設備に対する制御が複雑になるからである。
また、(1)式に示すように、装入領域面積によって、第1〜第4の条件を満たす原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度は変わる。すなわち、装入領域210a〜210jの数によっては、第1〜第4の条件を満たす原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度が得られないことがある。この場合には、装入領域210a〜210jの数を変更して、第1〜第4の条件を満たすような排出流量と旋回速度を、原料毎・装入領域毎に導出する。
このように本実施形態では、第1〜第4の条件を満たすように、各装入領域210a〜210jの炉の径方向における長さra〜rjの導出と、原料毎・装入領域毎の排出流量・旋回速度の導出とを試行錯誤的に行って、各装入領域の炉の径方向における長さと、原料毎・装入領域毎の排出流量・旋回速度と、を決定する。
図1の説明に戻り、装入制御装置100は、原料(コークス及び鉄鉱石)を高炉本体7の内部に装入する際の各設備の動作を制御するためのものである。装入制御装置100は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、及び各種のインターフェースを備えたパーソナルコンピュータ等の公知のハードウェアを用いることにより実現することができる。
装入制御装置100は、動作設定部110と、弁制御部120と、旋回シュート制御部130とを有する。
動作設定部110は、ユーザによるユーザインターフェースの操作に基づいて、前述したようにして決定された「各装入領域の炉の径方向における長さと、原料毎・装入領域毎の排出流量・旋回速度・旋回数」を入力し一時的に記憶(設定)する。
動作設定部110は、例えば、CPU、ROM、RAM、及びユーザインターフェースを用いることにより実現される。
弁制御部120は、各原料を各装入領域に装入するタイミングになるたびに、動作設定部110により設定された原料毎・装入領域毎の排出流量に基づいて、下部流調ゲート6(弁)の開度を指示する制御信号を、下部流調ゲート6又は下部流調ゲート6の駆動装置に出力する。この制御信号に従って、下部流調ゲート6(弁)が動作し、貯留ホッパー5に貯留されている原料(コークス又は鉄鉱石)が旋回シュート8を介して高炉本体7の内部に装入される。
各原料を各装入領域に装入するタイミングは、例えば、1チャージの開始時刻に、前述した装入時間(1つの装入領域に1つの原料を装入するのに要する時間)を順次加算することにより得られる。
弁制御部120は、例えば、CPU、ROM、RAM、及び通信インターフェースを用いることにより実現される。
旋回シュート制御部130は、各原料を各装入領域に装入するタイミングになるたびに、動作設定部110により設定された「各装入領域の炉の径方向における長さと、原料毎・装入領域毎の旋回速度・旋回数」に基づいて、旋回シュート8の傾動角θと旋回速度と旋回数を指示する制御信号を、旋回シュート8又は旋回シュート8の駆動装置に出力する。この制御信号に従って、旋回シュート8は、当該装入領域の狙い位置に対応する傾動角θだけ傾いた状態で、当該装入領域における旋回速度で、当該装入領域における旋回数だけ旋回動作を行う。
各原料を各装入領域に装入するタイミングを判断する方法の一例は、弁制御部120における判断方法と同じである。また、装入領域210a〜210jの炉の径方向における長さから、当該装入領域に原料を装入する際の旋回シュート8の傾動角θを定めることができる。
旋回シュート制御部130は、例えば、CPU、ROM、RAM、及び通信インターフェースを用いることにより実現される。
尚、装入制御装置100は、下部流調ゲート6と旋回シュート8以外にも、原料(コークス及び鉄鉱石)を高炉本体7の内部に装入するための設備の動作を制御するものであるが、これらの設備の制御は、公知の技術で実現できるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
次に、各装入領域の炉の径方向における長さと、原料毎・装入領域毎の排出流量・旋回速度・旋回数の設定例を示す。
ここでは、高炉本体7の口径(炉口径)を10[m]とした。また、1チャージ当たりのコークスの重量を24.2[t/ch]とし、1チャージ当たりの鉄鉱石の重量は136[t/ch]をとした。尚、これらの比であるO/Cは5.61(≒136÷24.2)になる。また、単位体積当たりのコークスの重量を0.5[t/m3]とし、1チャージ当たりのコークスの量(体積)を48.4[m3/ch]とした。また、単位体積当たりの鉄鉱石の重量を1.65[t/m3]とし、1チャージに当たりの鉄鉱石の量(体積)を82.345[m3/ch]とした。
図3は、各装入領域の設定値の一例を示す図である。
図3において、炉半径長さ[m]は、コークス及び鉄鉱石が装入される高さ位置における炉の中心の位置Oから、当該装入領域の外周側の端部までの炉の径方向における長さである。例えば、図2の装入領域210bに対する炉半径長さは、装入領域210a、210bの炉の径方向における長さの和(=ra+rb)である。
炉径方向長さ(中点)[m]は、コークス及び鉄鉱石が装入される高さ位置における炉の中心の位置Oから、当該装入領域の径方向の中心までの炉の径方向における長さである。例えば、図2の装入領域210bに対する炉半径長さ(中点)は、装入領域210aの炉の径方向における長さと装入領域210bの炉の径方向における長さの1/2倍の長さとの和(=ra+rb/2)である。
装入領域総面積とは、(4)式の右辺の第1項に示したように、コークス及び鉄鉱石が装入される高さ位置における炉の中心の位置Oから、当該装入領域の外周側の端部までの炉の径方向における長さを半径とする円の面積である。例えば、図2の装入領域210bに対する装入領域総面積は、装入領域210a、210bの面積の和である。
装入領域面積とは、当該装入領域の面積である。例えば、図2の装入領域210bに対する装入領域面積は、装入領域210bの面積である。
図3に示す例では、図2と同様に、10個の装入領域が設定されている。また、これら10個の装入領域の炉の径方向における長さは全て0.5[m]である。
図4は、鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))の一例を示す図である。図4に示すように、図3に示す10個の装入領域のそれぞれに対して、鉄鉱石の目標堆積高さの割合が個別に予め定められる。具体的には、内側の装入領域から、それぞれ0、0.3004、0.6007、0.6668、0.6668、0.6668、0.6668、0.6728、0.6728、0.5767が、鉄鉱石の目標堆積高さの割合として、10個の装入領域のそれぞれに対して設定される。
また、旋回速度の下限値を8[rpm]とし上限値を12[rpm]とした。また、コークスを排出する際の排出流量の下限値を0.1[m3/sec]とし上限値を0.8[m3/sec]とした。さらに、鉄鉱石を排出する際の排出流量の下限値を0.2[m3/sec]とし上限値を1.2[m3/sec]とした。本実施形態では、旋回速度及び排出流量の上下限値が、原料(コークス及び鉄鉱石)を装入する際の設備の能力に基づく制約の一例になる。
また、1チャージにおけるコークスの総装入時間の上限値を2.5[min]とし、1チャージにおける鉄鉱石の総装入時間の上限値を2.5[min]とした。本実施形態では、1チャージにおけるコークス・鉄鉱石の総装入時間の上限値が、ベルレス式高炉における操業要求に基づく制約の一例になる。
図5は、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の比較例を示す図である。具体的に図5(a)は、コークスを各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である、図5(b)は、鉄鉱石を各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である。また、図6は、旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図であり、図7は、旋回数と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図であり、図8は、排出流量と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図である。図6〜図8は、図3及び図5の結果から得られたものである。
図5において、目標堆積高さ[m]とは、(1)式の右辺の第1項の目標堆積高さであり、各装入領域における各原料(コークス又は鉄鉱石)の目標堆積高さである。また、全ての原料の堆積高さの総和は、1.665[m]で一定である。
また、堆積量[m3]は、各装入領域に装入される1つの原料(コークス又は鉄鉱石)の量(体積)である。堆積量は、以下の(6)式で導出される。
1つの装入領域に装入される1つの原料の堆積量[m3]=装入領域面積[m2]×当該装入領域における当該原料の目標堆積高さ[m] ・・・(6)
図5(b)及び図8に示すように、旋回速度をその下限値である8[rpm]で一定にすると、内側から2番目の装入領域に鉄鉱石を排出する際の排出流量(=0.157[m3/sec])がその下限値(=0.2[m3/sec])を下回った。したがって、図5に示す設定値では、操業することができない。
図9は、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の実施例を示す図である。具体的に図9(a)は、コークスを各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である、図9(b)は、鉄鉱石を各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である。また、図10は、旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図であり、図11は、排出流量と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図である。図10、図11は、図3及び図9の結果から得られたものである。
図9〜図11に示すように、内側から2番目の装入領域に鉄鉱石を排出する際の旋回速度をその下限値(=8[rpm])からその上限値(=12[rpm])に変更することにより、前述した第1〜第4の条件の全てを満たすように、各装入領域の設定と、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度の導出とを行うことができた。
以上のように本実施形態では、炉の径方向における長さra〜rjが全て同じになるように装入領域210a〜210jを設定し、装入領域210a〜210jのうち、原料(コークス及び鉄鉱石)を装入する装入領域に当該原料を装入する際の旋回シュート8の旋回数がそれぞれ正の整数回になるように、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度を導出する。したがって、周方向及び径方向の双方において可及的に偏りなく目標堆積高さになるように原料を装入することができる。よって、1チャージ分の装入が終了したときの原料の表面の堆積高さが可及的にフラットなるように原料を高炉内に装入することができる。
本実施形態では、(6)式に示したようにして堆積量を求めるようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。(6)式の右辺に原料の占積率[−]を掛けた値を採用してもよい。このようにした場合、(1)式は、以下の(7)式のようになる。
旋回数[回]=目標堆積高さ[m]÷(排出流量[m3/min]÷旋回速度[rpm]÷装入領域面積[m2])×占積率 ・・・(1)
このように、1チャージの間に装入領域に装入される原料の体積は、1チャージにおける当該原料の目標堆積高さと当該装入領域の面積との積に等しくても、1チャージにおける当該原料の目標堆積高さと当該装入領域の面積との積に占積率を掛けた値に等しくてもよい。すなわち、1チャージの間に装入領域に装入される原料の体積は、1チャージにおける当該原料の目標堆積高さと当該装入領域の面積との積から、前述した占積率に応じた範囲だけずれた値であってもよい。
また、本実施形態では、各装入領域の炉の径方向における長さと、原料毎・装入領域毎の排出流量・旋回速度・旋回数を試行錯誤的に設定する場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、各装入領域の炉の径方向における長さを与えたうえで、前述した第1〜第4の条件を制約とする制約式を含む制約式と、1チャージにおけるコークスの総装入時間と1チャージにおける鉄鉱石の総装入時間との和が小さいほど値が小さくなる目的関数とを設定し、前述した制約式を満たす範囲で目的関数の値を最小にするときの、原料毎・装入領域毎の排出流量及び旋回速度を数理計画法による最適化計算により導出してもよい。また、各装入領域の炉の径方向における長さについても最適化計算により導出してもよい。
また、本実施形態では、各装入領域210a〜210jの炉の径方向の中心の位置220a〜220jが原料(コークス及び鉄鉱石)の狙い位置になるように、旋回シュート8の傾動角θを設定した。しかしながら、装入領域210a〜210jごとに原料が装入されるようにしてれば、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、相対的に炉壁側の装入領域については、装入時に炉壁側に移動する分が大きくなることを考慮して、装入領域の炉の径方向の中心よりも炉の中心側を原料の狙い位置にしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
第1の実施形態では、炉の径方向における長さra〜rjが全て同じになるように装入領域210a〜210jを設定した。これに対し、本実施形態では、相対的に炉の中心側の複数の領域については、炉の径方向における長さが全て同じになるように装入領域を設定し、相対的に炉の炉壁側の複数の領域については、面積が全て同じになるように装入領域を設定する。このように本実施形態と第1の実施形態とは、装入領域の設定の方法の一部が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図11に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図12は、複数の装入領域の一例を示す図である。図12は、図2に対応する図である。
図12において、炉の中心側にある装入領域1210a〜1210eについては、炉の径方向における長さra〜reが全て同じ(等距離)である。一方、当該領域よりも炉壁側にある装入領域1210f〜1210kについては、面積(水平方向の断面積)が全て同じ(等断面積)である。尚、図12において、各装入領域1210a〜1210jの炉の径方向の中心の位置1220a〜1220jが原料(コークス及び鉄鉱石)の狙い位置になる。
その他については、第1の実施形態と同じである。ただし、本実施形態では、装入領域の総数に加えて、炉の径方向における長さが全て同じである装入領域の数と、面積が全て同じである装入領域の数も考慮して、前述した第1〜第4の条件を満たすように、各装入領域の炉の径方向における長さと、原料毎・装入領域毎の排出流量及び旋回速度を試行錯誤的に設定する必要がある。
図13は、各装入領域の設定値の一例を示す図である。図13は、図3に対応する図である。
図13に示す例では、図12と同様に、11個の装入領域が設定されている。また、これら11個の装入領域のうち、炉の中心側にある5つの装入領域の炉の径方向における長さは全て0.5[m]である。一方、それら5つの装入領域よりも炉壁側にある6つの装入領域の面積は全て9.82[m2]である。
図14は、鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))の一例を示す図である。図14は、図4に対応する図である。図14に示すように、図13に示す11個の装入領域のそれぞれに対して、鉄鉱石の目標堆積高さの割合が個別に予め定められる。具体的には、内側の装入領域から、それぞれ0、0.3004、0.6007、0.6608、0.6668、0.6668、0.6668、0.6668、0.6728、0.6728、0.5767が、鉄鉱石の目標堆積高さの割合として、11個の装入領域のそれぞれに対して設定される。
高炉本体7の口径、コークス・鉄鉱石の量、旋回速度の上下限値、排出流量の上下限値、1チャージにおけるコークス・鉄鉱石の総装入時間の上限値は、図3〜図11を参照しながら説明したのと同一であるものとする。
図15は、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の比較例を示す図である。具体的に図15(a)は、コークスを各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である、図15(b)は、鉄鉱石を各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である。また、図16は、旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図であり、図17は、旋回数と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図であり、図18は、排出流量と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図である。図16〜図18は、図13及び図15の結果から得られたものである。
図15(b)及び図18に示すように、旋回速度をその下限値である8[rpm]で一定にすると、内側から2番目の装入領域に鉄鉱石を排出する際の排出流量(=0.157[m3/sec])がその下限値(=0.2[m3/sec])を下回った。また、図15(b)の装入時間の総和である1チャージにおける鉄鉱石の総装入時間(=2.91[min])が上限値(=2.5[min])を上回った。したがって、図15に示す設定値では、操業することができない。
図19は、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値の実施例を示す図である。具体的に図19(a)は、コークスを各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である、図19(b)は、鉄鉱石を各装入領域に装入する際の排出流量と旋回速度と旋回数の設定値を示す図である。また、図20は、旋回速度と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図であり、図21は、排出流量と炉半径長さ(中点)との関係をグラフ化して示す図である。図20、図21は、図13及び図19の結果から得られたものである。
図19〜図21に示すように、内側から2番目の装入領域に鉄鉱石を排出する際の旋回速度をその下限値(=8[rpm])から11[rpm]に変更すると共に、当該装入領域よりも炉壁側の装入領域に鉄鉱石を排出する際の旋回速度をその下限値(=8[rpm])から10[rpm]に変更することにより、前述した第1〜第4の条件の全てを満たすように、各装入領域の設定と、原料毎・装入領域毎の排出流量と旋回速度の導出とを行うことができた。
以上のように本実施形態では、炉の中心側にある装入領域1210a〜1210eについては、炉の径方向における長さra〜reが全て同じになるようにする一方、当該領域よりも炉壁側にある装入領域1210f〜1210kについては、面積が全て同じになるようにした。このようにしても前述した第1の実施形態における効果を得ることができる。また、炉壁側における装入領域の面積が同じであるので、第1の実施形態に比べ、相互に隣り合う装入領域に対する旋回速度や排出流量の変化を小さくすることが可能になる。
本実施形態においても第1の実施形態で説明した変形例を採用することができる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態、第2の実施形態で説明したようにして装入領域を設定する以外に、全ての装入領域について面積が同じになるようにすることが考えられる。しかしながら、このようにするよりも第1、第2の実施形態のようにして装入領域を設定する方が好ましい。その理由を説明する。
図22は、複数の装入領域の一例を示す図である。図22は、図2及び図12に対応する図である。
図22において、装入領域2210a〜2210jの面積(水平方向の断面積)は全て同じ(等断面積)である。尚、図22において、各装入領域2210a〜2210jの炉の径方向の中心の位置2220a〜2220jが原料(コークス及び鉄鉱石)の狙い位置になる。図23は、各装入領域の設定値の一例を示す図である。図24は、図3及び図13に対応する図である。図23は、鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))の一例を示す図である。図24は、図4及び図14に対応する図である。
図22、図23に示すように、装入領域2210a〜2210jの面積を全て同じにすると、炉の中心側の装入領域2210a、2210bの炉の径方向における長さra、rbが長くなる。したがって、図24に示すように、炉の中心側において、鉄鉱石の目標堆積高さの割合(=Lo/(Lo+Lc))を細かく設定することができなくなるので、炉の中心側における原料(コークス及び鉄鉱石)の堆積高さを高精度に制御することが困難になる。したがって、全ての装入領域について面積が同じになるようにするよりも、第1、第2の実施形態のようにして装入領域を設定する方が好ましい。ただし、炉の中心側における原料(コークス及び鉄鉱石)の堆積高さに、それほど高い精度が要求されないような操業を行う場合には、全ての装入領域について面積が同じになるようにしてもよい。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 ベルトコンベア、2 切替シュート、3a・3b 固定ホッパー、4a・4b 上部流調ゲート、5 貯留ホッパー、6 下部流調ゲート、7 高炉本体、8 旋回シュート、100 装入制御装置、110 動作設定部、120 弁制御部、130 旋回シュート制御部、210a〜210j、1210a〜1210k 装入領域

Claims (7)

  1. 1チャージ分の全ての原料の堆積高さが、炉の径方向の全体に亘って同じになることを目標として、ホッパーから排出される原料を、旋回シュートからベルレス式高炉の内部に装入する原料装入方法であって、
    前記原料であるコークスおよび鉄鉱石が装入される高さ位置における前記炉の水平方向の断面の領域を前記炉の径方向で区分した複数の装入領域ごとに前記原料であるコークスおよび/または鉄鉱石が装入されるようにすると共に、前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれについて少なくとも2つの前記装入領域における目標堆積高さを異ならせるように前記複数の装入領域ごとにコークス、鉄鉱石のそれぞれの目標堆積高さを定め、かつ、前記複数の装入領域のうち前記原料であるコークスおよび/または鉄鉱石が装入される装入領域に前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれを装入する際の前記旋回シュートの旋回数がそれぞれ正の整数回になるように、前記旋回シュートを動作させることを特徴とする原料装入方法。
  2. 前記複数の装入領域は、相対的に前記炉の中心側の複数の領域であって、前記炉の径方向における長さが全て同じである複数の領域と、相対的に前記炉の炉壁側の複数の領域であって、面積が全て同じである複数の領域と、からなることを特徴とする請求項1に記載の原料装入方法。
  3. 前記複数の装入領域は、前記炉の径方向における長さが全て同じである複数の領域からなることを特徴とする請求項1に記載の原料装入方法。
  4. 前記ホッパーから前記旋回シュートに排出される前記原料であるコークス、鉄鉱石それぞれの流量と、前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれを装入する際の前記旋回シュートの旋回速度とを、当該原料であるコークスおよび/または鉄鉱石の装入先となる前記装入領域ごとに設定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の原料装入方法。
  5. 前記1チャージの間に前記装入領域に装入される前記原料の1つであるコークスの体積は、前記1チャージにおけるコークスの目標堆積高さと当該装入領域の面積との積と略等しく、
    前記1チャージの間に前記装入領域に装入される前記原料の他の1つである鉄鉱石の体積は、前記1チャージにおける鉄鉱石の目標堆積高さと当該装入領域の面積との積と略等しく、
    前記原料であるコークスおよび鉄鉱石前記1チャージにおける目標堆積高さの和は、前記複数の装入領域のそれぞれで同じであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の原料装入方法。
  6. 前記複数の装入領域のそれぞれの前記炉の径方向の中心の位置が前記旋回シュートから装入される前記原料の狙い位置になるようにすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の原料装入方法。
  7. 前記原料を装入する際の設備の能力に基づく制約と、前記ベルレス式高炉における操業要求に基づく制約とを満たし、且つ、前記複数の装入領域のうち前記原料であるコークスおよび/または鉄鉱石が装入される装入領域に前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれを装入する際の前記旋回シュートの旋回数がそれぞれ正の整数回になるように、前記装入領域に前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれを装入する際の前記旋回シュートの傾動角を設定するとともに、前記ホッパーから前記旋回シュートに排出される前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれの流量と、前記原料であるコークス、鉄鉱石のそれぞれを装入する際の前記旋回シュートの旋回速度とを、当該原料であるコークスおよび/または鉄鉱石の装入先となる前記装入領域ごとに設定することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の原料装入方法。
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