JP6244164B2 - 針状炭酸ストロンチウム微粉末 - Google Patents

針状炭酸ストロンチウム微粉末 Download PDF

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Description

本発明は、針状炭酸ストロンチウム微粉末とその製造方法に関する。
高分子樹脂に対して特定の方向に圧力を付与することによって製造された高分子樹脂成形品は複屈折性を示すことが知られている。例えば、キャストフィルムを延伸する方法によって製造された光学フィルム、あるいは射出成形によって製造された光学レンズに代表される光学材料用の高分子樹脂成形品は一般に複屈折性を示す。
高分子樹脂成形品に現れる複屈折性を相殺させる方法として、特許文献1には、高分子樹脂中に針状炭酸ストロンチウム粒子を分散させて、高分子樹脂の結合鎖の配向により生じる複屈折性を針状炭酸ストロンチウム粒子の配向により生じる複屈折性で相殺させる方法が記載されている。但し、この高分子樹脂成形品中に針状炭酸ストロンチウム粒子のような固体粒子を分散させる方法では、その固体粒子の存在によって、成形品の透明性が低下する恐れがある。この高分子樹脂成形品の透明性に関して、この文献には、高分子樹脂の透明性を維持するために、針状炭酸ストロンチウム粒子の平均長さを500nm以下にすることが有利であり、特に200nm以下であれば高分子樹脂の透明性が殆ど損なわれない旨が記載されている。
なお、この文献の実施例には、針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されたフィルムの製造方法として、針状炭酸ストロンチウム粒子(平均粒子径400nm)をテトラヒドロフラン中に分散させ、得られた分散液に高分子樹脂(JSR株式会社製透明樹脂アートン、登録商標)を加えて溶解させることによって調製した高分子樹脂溶液をガラス板の上に塗布し、その高分子樹脂溶液の溶媒を蒸発させてフィルムとした後、そのフィルムを延伸する方法が記載されている。
上記の方法を用いて、針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されたフィルムを製造するには、高分子樹脂の溶媒に針状炭酸ストロンチウム粒子を均一に分散させることが必要となる。光学材料用の高分子樹脂成形品には、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートなどの種々の高分子樹脂が使用されている。これらの高分子樹脂の溶媒には、塩化メチレンやシクロヘキサンなどの疎水性有機溶媒が一般的に使用されている。しかしながら、微細な針状炭酸ストロンチウム粒子はファンデルワールス力による凝集が起こり易い。このため、針状炭酸ストロンチウム粒子は微細になればなるほど疎水性有機溶媒中に均一に分散させることが難しくなる。
炭酸塩微粒子を疎水性有機溶媒あるいは疎水性有機溶媒に高分子樹脂が溶解した高分子樹脂溶液に分散させる方法に関して、特許文献2には、炭酸塩微粒子を、カルボン酸基を有する表面改質剤(例えば、ステアリン酸)で湿式処理する表面改質工程と、分散剤(例えば、リン酸系分散剤)の存在下で分散機により分散する分散工程とによって表面処理する方法が記載されている。この文献の実施例では、平均円相当径が約80nmの微細な炭酸カルシウム微粒子を、表面改質剤を溶解させたエタノールに投入して分散処理した後、分散剤を加えてさらに分散処理して分散液を得ている。そして、得られた分散液を、高分子樹脂の塩化メチレン(ジクロロメタン)溶液と混合している。このように、この文献に記載されている炭酸塩微粒子を高分子樹脂溶液に分散させる方法は、炭酸塩微粒子を一旦エタノールのような親水性の溶媒に分散させる工程を含む方法である。
炭酸ストロンチウム粉末を、塩化メチレンのような疎水性有機溶媒に直接投入して分散させる方法に関して、特許文献3には、炭酸ストロンチウム微粒子の表面を予め、親水性基と疎水性基とを含み、更に水中でアニオンを形成する基を有する界面活性剤で処理する方法が記載されている。この文献の実施例では、界面活性剤としてポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸が使用されており、この界面活性剤で処理した炭酸ストロンチウム微粒子の粉末は、塩化メチレン中で優れた分散性を示すとされている。
一方、水性溶媒中にて優れた分散性を示す炭酸ストロンチウム粉末として、特許文献4には、炭酸ストロンチウム微粒子の表面を予め、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物からなるポリマーで処理した炭酸ストロンチウム粉末が記載されている。
特開2004−35347号公報 特開2008−101051号公報 国際公開第2012/111692号 特開2008−222496号公報
高分子樹脂に針状炭酸ストロンチウム微粒子を分散させて、高分子樹脂成形品に現れる複屈折性を相殺させる方法では、高分子樹脂に分散させる針状粒子は、長径の平均長さを500nm以下、特に200nm以下にすることが必要とされている。しかしながら、本発明者の検討によると、長径の長さが200nm以下と極めて微細な針状炭酸ストロンチウム微粒子は、疎水性有機溶媒中にて凝集が起こり易く、疎水性有機溶媒への分散が不十分になり易いことが判明した。
従って、本発明の目的は、疎水性有機溶媒あるいは疎水性有機溶媒に高分子樹脂が溶解した高分子樹脂溶液への分散性に優れた針状炭酸ストロンチウム微粉末を提供することにある。
本発明者は、長径の長さが200nm以上の針状粒子をほとんど含まない針状炭酸ストロンチウム微粉末の疎水性有機溶媒への分散性は、予め針状炭酸ストロンチウム粒子の表面を、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)と、親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物(B)とを組み合わせて処理することによって顕著に向上することを見出して、本発明を完成させた。
従って、本発明は、長径の平均長さが150nm以下であって、平均アスペクト比が1.5以上であり、長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率が個数基準で5%以下にある針状炭酸ストロンチウム粒子の微粉末であって、針状炭酸ストロンチウム粒子の表面が、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)と、親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物(B)とで処理されていることを特徴とする針状炭酸ストロンチウム微粉末にある。
本発明はまた、水性媒体中に、長径の平均長さが150nm以下、平均アスペクト比が1.5以上、長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率が個数基準で5%以下にある針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されてなる水性スラリーを用意する工程;該水性スラリーと側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)とを混合して、該ポリカルボン酸もしくはその無水物で処理された針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを得る工程;さらに該ポリカルボン酸もしくはその無水物による処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーと、親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物(B)とを混合して、該化合物による二回目の処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを得る工程;そして該二回目の処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを乾燥する工程を含む上記本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末の製造方法にもある。
本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末及びその製造方法の好ましい態様は、次のとおりである。
(1)上記化合物(B)が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸もしくはその塩である。
(2)平均アスペクト比が2.0以上でかつ5.0以下である。
(3)長径の平均長さが10nm以上である。
(4)針状炭酸ストロンチウム微粉末の製造方法において、水性スラリーと混合する上記化合物(B)の量が、水性スラリーと混合したポリカルボン酸もしくはその無水物(A)の量を10質量部としたときに11〜50質量部の範囲にある。
本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末は、長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率が少ない微粉末でありながらも、塩化メチレンやシクロヘキサンのような高分子樹脂の溶媒として用いられている疎水性有機溶媒への分散性が高い。このため、本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末は、高分子樹脂に対して特定の方向に圧力を付与することによって製造する高分子樹脂成形品の複屈折性を相殺させるための充填材として有利に利用することができる。本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末を分散させた高分子樹脂成形品は、光学フィルムや光学レンズなどの光学材料用の高分子樹脂成形品として有利に使用できる。また、本発明の製造方法を利用することによって、疎水性有機溶媒への分散性に優れた針状炭酸ストロンチウム微粉末を工業的に有利に製造することが可能となる。
実施例1及び比較例1で製造した針状炭酸ストロンチウム微粉末を塩化メチレンに分散させた塩化メチレン分散液中の針状炭酸ストロンチウム粒子の粒度分布である。 実施例1及び比較例1で製造した針状炭酸ストロンチウム微粉末をシクロヘキサンに分散させたシクロヘキサン分散液中の針状炭酸ストロンチウム粒子の粒度分布である。
本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末は、長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率が個数基準で5%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下にある微粉末である。針状粒子の長径の平均長さは、一般に150nm以下であり、好ましくは130nm以下、より好ましくは100nm以下である。長径の平均長さの下限は、一般に10nmであり、好ましくは30nm、より好ましくは50nmである。針状粒子の平均アスペクト比は、一般に1.5以上、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは2.2以上である。平均アスペクト比の上限は、一般に5.0であり、好ましくは4.0である。針状粒子の長径の長さ及びアスペクト比は、針状炭酸ストロンチウム微粉末の電子顕微鏡画像を画像解析することによって測定することができる。
本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末では、針状粒子の表面が、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)、親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物(B)の二種類の物質によって処理されている。針状粒子の表面に二種類の物質が付着していることは、フーリエ変換赤外分光測定装置(FT−IR)を用いて、粒子表面の赤外吸収スペクトルを測定することにより確認することができる。
針状炭酸ストロンチウム粒子の表面を二種類の物質で処理することによって、針状炭酸ストロンチウム微粉末の疎水性有機溶媒への分散性が向上する理由としては、次のように考えられる。針状炭酸ストロンチウム粒子を、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)そして親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物(B)とで処理すると、ポリカルボン酸もしくはその無水物(A)が、針状炭酸ストロンチウム粒子の表面にカルボキシル基を介して優先的に付着して、粒子の表面全体にポリカルボン酸もしくはその無水物(A)の被覆層を形成する。そして、化合物(B)は、一部が針状炭酸ストロンチウム粒子のポリカルボン酸もしくはその無水物(A)が付着していない部分に、主に水中でアニオンを形成する基を介して付着し、残りがポリカルボン酸もしくはその無水物(A)のポリオキシアルキレン基と親水性基を介して化学的もしくは物理的に結合して、ポリカルボン酸もしくはその無水物(A)の被覆層の表面全体に、化合物(B)の被覆層が形成され、針状炭酸ストロンチウム粒子の表面に二重の被覆層が形成される。こうして形成された二重の被覆層によって、針状炭酸ストロンチウム粒子同士の接触を阻害する立体障害効果が大きくなるため、針状炭酸ストロンチウム粒子同士の凝集が起こりにくくなる。このため針状炭酸ストロンチウム粒子の微粉末(乾燥粉末)には、針状炭酸ストロンチウム粒子同士の間に大きな隙間が形成される。また、針状炭酸ストロンチウム粒子の外側の化合物(B)の被覆層には、疎水性有機溶媒との親和性が高い疎水性基が多く露出している。以上の理由から、本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末は、疎水性有機溶媒が針状炭酸ストロンチウム粒子同士の間の隙間に侵入し易く、疎水性有機溶媒への分散性が高い。
本発明において、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)は無水物であることが好ましい。ポリカルボン酸もしくはその無水物(A)の例としては、日油株式会社製のマリアリムAKM−0531、マリアリムAKM−1511−60、マリアリムHKM−50A、マリアリムAKM−150A、マリアリムSC−0505Kを挙げることができる。
本発明で用いる親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物(B)は、親水性基を介して疎水性基と水中でアニオンを形成する基とが結合している化合物であることが好ましい。親水性基は炭素原子数が1〜4のオキシアルキレン基を含むポリオキシアルキレン基であることが好ましい。疎水性基は炭素原子数3〜30の範囲にあるアルキル基、フェニル基又は炭素原子数7〜30の範囲にあるアルキルフェニル基であることが好ましい。アニオンを形成する基はカルボン酸基(−CO2H)、硫酸基(−OSO3H)及びリン酸基(−OPO32)からなる群より選ばれる酸基であることが好ましい。これらの酸基の水素原子は、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属イオン又はアンモニウムで置換されていてもよい。化合物(B)は、下記の化学式(I)で表されるカルボン酸もしくはその塩であることが好ましい。
Figure 0006244164
但し、化学式(I)において、R1は炭素原子数が3〜30の範囲にあるアルキル基、フェニル基又は炭素原子数7〜30の範囲にあるアルキルフェニル基を意味し、L1は炭素原子数が1〜4のアルキレン基を意味し、M1は水素、アルカリ金属又はアンモニウムを意味し、kは2〜10の範囲の数を意味する。R1は炭素原子が10〜18の範囲にあるアルキル基又はアルキルフェニル基であることが好ましい。L1はエチレン基であることが好ましい。
本発明の針状炭酸ストロンチウム微粉末は、例えば、下記の工程を含む方法によって製造することができる。
水性媒体中に、長径の平均長さが150nm以下、平均アスペクト比が1.5以上、長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率が個数基準で5%以下にある針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されてなる水性スラリーを用意する工程。
該水性スラリーと側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)とを混合して、該ポリカルボン酸もしくはその無水物で処理された針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを得る工程。
さらに該ポリカルボン酸もしくはその無水物による処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーと、親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物(B)とを混合して、該化合物による二回目の処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを得る工程。
該二回目の処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを乾燥する工程。
水性スラリー中の針状炭酸ストロンチウム粒子の含有量は、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。水性スラリーと混合するポリカルボン酸もしくはその無水物(A)の量は、水性スラリー中の針状炭酸ストロンチウム粒子100質量部に対して、一般に1〜30質量部の範囲、好ましくは2〜20質量部の範囲である。化合物(B)の水性スラリーへの投入量は、水性スラリー中の針状炭酸ストロンチウム粒子100質量部に対して、一般に1〜40質量部の範囲、好ましくは3〜30質量部の範囲である。水性スラリーと混合する化合物(B)は、ポリカルボン酸もしくはその無水物(A)の混合量と同じでもよいが、化合物(B)の混合量を多くする方が好ましい。水性スラリーと混合する化合物(B)の量は、水性スラリーと混合したポリカルボン酸もしくはその無水物(A)の量を10質量部としたときに11〜50質量部の範囲にあることが好ましく、15〜40質量部の範囲にあることがより好ましい。ポリカルボン酸もしくはその無水物(A)と化合物(B)は、水性スラリーに撹拌下にて投入することが好ましい。また、化合物(B)の水性スラリーへの投入は、ポリカルボン酸もしくはその無水物(A)を水性スラリーに溶解させた後に行なうことが好ましい。
化合物(B)による二回目の処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーの乾燥は、スプレードライヤ及びドラムドライヤなどの乾燥機を用いた公知の乾燥方法によって行なうことができる。
本発明において処理される針状炭酸ストロンチウム粒子は、例えば、平均アスペクト比が1.5よりも小さい微細な球状炭酸ストロンチウム微粒子を水中にて、60℃以上、好ましくは60〜100℃、特に好ましくは70〜100℃の温度に加熱して、粒成長させることよって製造することができる。球状炭酸ストロンチウム微粒子は、BET比表面積が20〜180m2/gの範囲にあることが好ましく、40〜180m2/gの範囲にあることがより好ましく、60〜180m2/gの範囲にあることが特に好ましい。なお、球状炭酸ストロンチウム粒子は、真球状である必要はなく、長球状、角が丸まった立方体状や直方体状であってもよい。
球状炭酸ストロンチウム微粒子は、水酸化ストロンチウムの水溶液もしくは水性懸濁液を撹拌しながら、水酸基とカルボキシル基とをそれぞれ少なくとも1個、かつ合計で少なくとも3個有する有機酸の存在下にて、該水溶液もしくは水性懸濁液に二酸化炭素ガスを導入して、水酸化ストロンチウムを炭酸化させることによって製造することができる。水酸化ストロンチウムの水溶液もしくは水性懸濁液は、水酸化ストロンチウムの濃度が一般に1〜20質量%の範囲であり、好ましくは2〜15質量%の範囲、より好ましくは3〜8質量%の範囲である。有機酸は、カルボキシル基の数が1個又は2個で、かつそれらの合計が3〜6個であることが好ましい。有機酸の好ましい例としては、酒石酸、リンゴ酸及びグルコン酸を挙げることができる。有機酸の使用量は、水酸化ストロンチウム100質量部に対して一般に0.1〜20質量部の範囲、好ましくは1〜10質量部の範囲である。二酸化炭素ガスの流量は、水酸化ストロンチウム1gに対して一般に0.5〜200mL/分の範囲であり、好ましくは0.5〜100mL/分の範囲である。なお、球状炭酸ストロンチウム微粒子の製造方法は、国際公開第2011/052680号に記載されている。
[実施例1]
(1)針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーの製造
水温10℃の純水3Lに水酸化ストロンチウム八水和物(特級試薬、純度:96%以上)366gを投入し、混合して濃度5.6質量%の水酸化ストロンチウム水性懸濁液を調整した。この水酸化ストロンチウム水性懸濁液にDL−酒石酸(特級試薬、純度:99%以上)を14.2g(水酸化ストロンチウム1gに対し0.039g)加えて撹拌し水性懸濁液に溶解させた。ついで水酸化ストロンチウム水性懸濁液の温度を10℃に維持しつつ、撹拌を続けながら該水性懸濁液に二酸化炭素ガスを0.5L/分の流量(水酸化ストロンチウム1gに対して2.9mL/分の流量)にて、該水性懸濁液のpHが7になるまで吹き込んで炭酸ストロンチウム粒子を生成させた後、さらに30分間撹拌を続けて、炭酸ストロンチウム粒子水性懸濁液を得た。得られた炭酸ストロンチウム粒子水性懸濁液を95℃の温度にて12時間加熱処理して炭酸ストロンチウム粒子を針状に成長させ、その後、室温まで放冷して、針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーを製造した。
(2)針状炭酸ストロンチウム粒子の表面処理
針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーをホモミキサー(プライミクス株式会社製、T.K.ホモミキサーMarkII)を用い、撹拌羽根を7.85m/秒の周速で回転させ
て撹拌しながら、該水性スラリーに、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸の無水物からなるポリマー(マリアリムSC−0505K、日油株式会社製)を16.24g(炭酸ストロンチウム粒子100質量部に対して8質量部)添加して、該ポリマーを水性スラリーに溶解させ、ついでポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸(カオーセラ8110、花王株式会社製)を56.84g(炭酸ストロンチウム100質量部に対して28質量部)添加し、その後1時間撹拌混合を続けた。撹拌後の炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーを120〜130℃に加熱したステンレス板の上に噴霧し、水性スラリーを乾燥して炭酸ストロンチウム微粉末を得た。得られた炭酸ストロンチウム微粉末を電子顕微鏡を用いて観察した結果、針状粒子の微粉末であることが確認された。
(3)針状炭酸ストロンチウム微粉末の粒子サイズとBET比表面積の測定
針状炭酸ストロンチウム微粉末の電子顕微鏡画像から1000個の粒子の長径とアスペクト比とを測定し、それらの平均と長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率とを求めた。その結果、長径の平均が37nmでアスペクト比の平均が2.3であって、長径200nm以上の針状粒子の含有率が個数基準で0.1%以下であり(1000個中0個)、さらに長径の長さが100nm以上の針状粒子の含有率は0.1%以下(1000個中0個)であった。また得られた炭酸ストロンチウム微粉末のBET比表面積を測定したところ、98.0m2/gであった。
(4)針状炭酸ストロンチウム微粉末の有機溶媒への分散性の評価
1)塩化メチレンへの分散性の評価
針状炭酸ストロンチウム微粉末0.2gを塩化メチレン20gに投入し、超音波ホモジナイザーを用いて5分間分散処理して、炭酸ストロンチウム粒子濃度が1質量%の針状炭酸ストロンチウム粒子の塩化メチレン分散液を調製した。
塩化メチレン分散液中の針状炭酸ストロンチウム粒子の粒度分布を、動的光散乱法にて測定した。図1に粒度分布のグラフを示す。また、下記の表1に、累積粒度分布のD50(篩下の累積粒度分布が50%となる粒子径)、D90(篩下の累積粒度分布が90%となる粒子径)、そして標準偏差のデータを示す。
塩化メチレン分散液の光透過率を、分光光度計を用いて測定した。有機溶媒中に大きな凝集粒子が生成していると分散液の光透過率は低下する。下記の表1に400nm、500nm、600nm、700nm及び800nmの各波長の光の透過率を示す。
2)シクロヘキサンへの分散性の評価
針状炭酸ストロンチウム微粉末0.2gをシクロヘキサン20gに投入し、超音波ホモジナイザーを用いて5分間分散処理して、炭酸ストロンチウム粒子濃度が1質量%の針状炭酸ストロンチウム粒子のシクロヘキサン分散液を調製した。
シクロヘキサン分散液中の針状炭酸ストロンチウム粒子の粒度分布を、動的光散乱法にて測定した。図2に粒度分布のグラフを示す。また、下記の表2に、累積粒度分布のD50(篩下の累積粒度分布が50%となる粒子径)、D90(篩下の累積粒度分布が90%となる粒子径)、そして標準偏差のデータを示す。
シクロヘキサン分散液中の光透過率を、分光光度計を用いて測定した。下記の表2に400nm、500nm、600nm、700nm及び800nmの各波長の光の透過率を示す。
[比較例1]
実施例1の(2)針状炭酸ストロンチウム粒子の表面処理において、針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーに側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸の無水物からなるポリマー(マリアリムSC−0505K)を添加しなかったこと、そしてポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸(カオーセラ8110)の添加量を48.72g(炭酸ストロンチウム100質量部に対して24質量部)としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリカルボン酸の無水物で処理された針状炭酸ストロンチウム微粉末を製造した。得られた針状炭酸ストロンチウム微粉末の有機溶媒への分散性の評価を、実施例1と同様に行った。その結果を、図1、2及び表1、2に示す。
[比較例2]
実施例1の(2)針状炭酸ストロンチウム粒子の表面処理において、針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーにポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸(カオーセラ8110)を添加しなかったこと、すなわち針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーに、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸の無水物(マリアリムSC−0505K)を16.24g(炭酸ストロンチウム粒子100質量部に対して8質量部)のみを添加したこと以外は、実施例1と同様にしてポリカルボン酸の無水物で処理された針状炭酸ストロンチウム微粉末を製造した。得られた針状炭酸ストロンチウム微粉末を塩化メチレンとシクロヘキサンにそれぞれ投入したところ、針状炭酸ストロンチウム粒子は塩化メチレンとシクロヘキサンのいずれでも沈降してしまい、塩化メチレンとシクロヘキサンの両者共に分散できなかった。
表1(溶媒:塩化メチレン)
────────────────────────────────────────
粒度分布 光透過率(%)
───────────────── ──────────────────
50(nm) D90(nm) 標準偏差(%) 400nm 500nm 600nm 700nm 800nm
────────────────────────────────────────
実施例1 35.8 75.1 19.9 21.7 32.9 40.7 45.2 48.3
────────────────────────────────────────
比較例1 199.2 365.4 99.5 0.3 1.2 2.8 4.7 6.9
────────────────────────────────────────
表2(溶媒:シクロヘキサン)
────────────────────────────────────────
粒度分布 光透過率(%)
───────────────── ──────────────────
50(nm) D90(nm) 標準偏差(%) 400nm 500nm 600nm 700nm 800nm
────────────────────────────────────────
実施例1 185.2 355.2 82.0 23.2 35.4 43.0 48.4 52.7
────────────────────────────────────────
比較例1 358.7 1754.0 412.6 0.3 0.6 0.8 1.2 1.3
────────────────────────────────────────
図1、図2、表1及び表2、そして比較例2の結果から、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸(もしくはその無水物)と親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物を組み合わせて処理した本発明に従う針状炭酸ストロンチウム微粉末は、親水性基と疎水性基とを有し、更に水中でアニオンを形成する基を有する化合物のみで処理した従来の針状炭酸ストロンチウム微粉末(比較例1)及び側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸(もしくはその無水物)のみで処理した従来の針状炭酸ストロンチウム微粉末(比較例2)と比較して、塩化メチレン及びシクロヘキサンに分散させたときに、凝集粒子の発生が少なく、優れた分散性を示すことが分かる。

Claims (5)

  1. 長径の平均長さが150nm以下であって、平均アスペクト比が1.5以上であり、長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率が個数基準で5%以下にある針状炭酸ストロンチウム粒子の微粉末であって、針状炭酸ストロンチウム粒子の表面が、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物とポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸もしくはその塩とで処理されていることを特徴とする針状炭酸ストロンチウム微粉末。
  2. 平均アスペクト比が2.0以上でかつ5.0以下である請求項1に記載の針状炭酸ストロンチウム微粉末。
  3. 長径の平均長さが10nm以上である請求項1に記載の針状炭酸ストロンチウム微粉末。
  4. 水性媒体中に、長径の平均長さが150nm以下、平均アスペクト比が1.5以上、長径の長さが200nm以上の針状粒子の含有率が個数基準で5%以下にある針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されてなる水性スラリーを用意する工程;該水性スラリーと側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸もしくはその無水物とを混合して、該ポリカルボン酸もしくはその無水物で処理された針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを得る工程;さらに該ポリカルボン酸もしくはその無水物による処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸もしくはその塩とを混合して、該化合物による二回目の処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを得る工程;そして該二回目の処理がなされた針状炭酸ストロンチウム粒子が分散されている水性スラリーを乾燥する工程を含む請求項1に記載の針状炭酸ストロンチウム微粉末の製造方法。
  5. 水性スラリーと混合するポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸もしくはその塩の量が、水性スラリーと混合したポリカルボン酸もしくはその無水物の量を10質量部としたときに11〜50質量部の範囲にある請求項4に記載の針状炭酸ストロンチウム微粉末の製造方法。
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