JP6243826B2 - 画像生成方法、画像生成装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

画像生成方法、画像生成装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像生成方法、画像生成装置及びコンピュータプログラムに関する。
写真などの静止画像や映像などの動画像を撮影する際に、撮影したい被写体に被さって不要なものを撮影してしまうことがある。被写体に被さった不要なものが撮影された静止画像や動画像は視聴の体感品質を大きく損なってしまうおそれがあり、静止画像や動画像に含まれる不要なものを見た目に違和感なく除去する手法に対する需要は極めて高い。
また、自由視点映像合成と呼ばれる技術では、複数のカメラで撮影された映像群から任意の視点からの画像を合成する。このとき、オブジェクトによる遮蔽などが原因で、合成された任意の視点からの映像の一部が欠損してしまうことがある。このような欠損も画像の視聴の体感品質を大きく損なうおそれがあるため、欠損を見た目に違和感なく補完する手法に対する需要は高い。
以下、静止画像や動画像における、不要なものの映り込みを除去したい領域及び遮蔽などで観測されていない領域などの補完したい領域を欠損領域という。また、欠損領域がマスクで与えられた画像を入力して、入力した画像において欠損領域が欠損領域以外の領域との見た目に違和感なく補完された画像を取得する処理をコンプリーション(Completion)処理という。
欠損領域の位置や大きさを示すマスクは、静止画像や動画像に拘わらず手動又は公知の技術によって与えられるものとする。マスクを取得する公知の技術としては、例えば非特許文献1に記載の技術がある。なお、マスクとは、画像処理の対象となる画像において、当該画像処理を行う領域であるか否かを示す情報である。
図17は、欠損領域を表すマスクの例を示す図である。図17(A)は、マスクを二値の画像で与える一例である。図17(A)に示すマスクは、画像処理を施す対象の画像とは別に与えられる。このマスクは、領域91aで示す領域に対して画像処理を行うことを示し、領域91bで示す領域に対して画像処理を行わないことを示している。図17(B)は、画像処理を施す対象の画像にマスクを重畳した画像でマスクを与える一例である。図17(B)に示すマスクは、領域92で示す領域に対して画像処理を行うことを示し、他の領域に対して画像処理を行わないことを示している。図17(B)のようにマスクを与える場合には、領域92は、他の領域との区別が容易な色やパターンなどで与えられる。
コンプリーション手法の一つにパッチベースの手法がある。パッチベースのコンプリーションは以下の手順によって行うことができる。
(手順1)画像内から欠損領域と、欠損領域以外の領域(以下、「欠損周辺領域」という。)とを共に含む小領域(パッチ)を選択する。この方法としては、欠損領域の輪郭上に存在し、周辺のエッジの強いパッチから選定する方法などが挙げられる。
(手順2)手順1で選択されたパッチの欠損周辺領域以外の画素を基に、類似パッチを探索する。探索範囲としては、同一画像又は動画像内やストレージ上に保存されている静止画像や動画像等が挙げられる。以下の説明では、同一画像又は動画像内やストレージ上に保存されている静止画像や動画像を参照画像として説明する。
(手順3)手順2で探索した類似パッチを、手順1で選択されたパッチにコピーする。
以上の手順1〜3を処理が行なわれていない欠損領域が無くなるまで実行される。
Xue Bai, Jue Wang, David Simons and Guillermo Sapiro, "Video SnapCut: Robust Video Object Cutout Using Localized Classifiers", ACM Transactions on Graphics(TOG)-Proceedings of ACM SIGGRAPH 2009, Volume 28, Issue 3, August 2009, Article No.70
パッチベースのコンプリーション処理は、コンプリーション対象のパッチと類似したパッチが参照画像に含まれることが前提となっている。しかしながら、参照画像が少ない場合や複雑な構造を有するオブジェクトが欠損領域周辺に含まれる場合にはコンプリーション処理の精度が低下してしまうという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、コンプリーション処理の精度低下を抑止する技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、欠損領域の除去対象の原画像と前記欠損領域を示すマスク情報とに基づいて前記原画像から前記欠損領域の画像を除去することによって第1画像を生成する画像生成装置における画像生成方法であって、前記原画像において前記欠損領域を含む領域と、前記領域に類似した類似領域との平均誤差が閾値以上である場合に前記欠損領域を拡大する欠損領域変更制御ステップと、前記原画像における拡大された前記欠損領域に対するコンプリーション処理を行うことによって前記第1画像を生成するコンプリーション処理ステップと、を有する画像生成方法である。
本発明の一態様は、上記の画像生成方法であって、前記欠損領域を拡大する際に前記欠損領域に含めない領域を表す保持領域を取得する保持領域取得ステップをさらに有し、
前記欠損領域変更制御ステップにおいて、前記欠損領域の拡大範囲に前記保持領域が含まれている場合には前記欠損領域を拡大せず、前記欠損領域の拡大範囲に前記保持領域が含まれていない場合には前記欠損領域を前記拡大範囲に基づいて拡大する。
本発明の一態様は、上記の画像生成方法であって、前記欠損領域変更制御ステップにおいて、拡大された前記欠損領域を複数生成し、前記コンプリーション処理ステップにおいて、前記原画像における前記欠損領域それぞれに対してコンプリーション処理を実行することによって前記第1画像を複数生成し、生成された複数の前記第1画像を出力装置に出力する複数結果出力ステップをさらに有する。
本発明の一態様は、欠損領域の除去対象の原画像と前記欠損領域を示すマスク情報とに基づいて前記原画像から前記欠損領域の画像を除去することによって第1画像を生成する画像生成装置であって、前記原画像において前記欠損領域を含む領域と、前記領域に類似した類似領域との平均誤差が閾値以上である場合に前記欠損領域を拡大する欠損領域変更制御部と、前記原画像における拡大された前記欠損領域に対するコンプリーション処理を行うことによって前記第1画像を生成するコンプリーション処理部と、を備える画像生成装置である。
本発明の一態様は、上記の画像生成方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
本発明により、コンプリーション処理の精度低下を抑止することが可能となる。
第1実施形態における画像生成装置10の構成例を示すブロック図である。 画像生成装置10が入力する原画像とマスク情報との一例を示す図である。 画像生成装置10が第1の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。 セグメント画像の具体例を示す図である。 画像生成装置10が第2の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。 画像生成装置10が第3の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。 画像生成装置10が第4の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明を適用した場合の具体例を示す図である。 本発明を適用した場合の具体例を示す図である。 本発明を適用した場合の具体例を示す図である。 第2実施形態における画像生成装置10aの構成例を示すブロック図である。 画像生成装置10aが第1の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。 画像生成装置10aが第3の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。 画像生成装置10aが第4の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態における画像生成装置10bの構成例を示すブロック図である。 第3実施形態における画像生成装置10bの処理を説明するための概念図である。 欠損領域を表すマスクの例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
画像生成装置は、入力される静止画像又は動画像において指定される欠損領域における画像を補完することにより、欠損領域を除去した静止画像又は動画像を生成する装置である。以下、静止画像と動画像とを区別しない場合に静止画像と動画像とを画像という。なお、動画像は、複数の連続した静止画像(フレーム)の集合である。
以下、画像生成装置10の具体的な構成例(第1実施形態〜第3実施形態)について説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における画像生成装置10の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、画像生成装置10は、画像取得部101、欠損領域変更制御部102、コンプリーション処理部103及び参照画像記憶部104を備える。
画像生成装置10は、欠損領域の画像を補完するコンプリーション処理の対象とする静止画像又は動画像である原画像と、欠損領域を示すマスク情報とを外部から入力する。画像生成装置10は、マスク情報が示す欠損領域に対して変更制御を行うことによってコンプリーション領域を生成する。変更制御とは、欠損領域を拡大するか否かの判定を行う制御である。コンプリーション領域とは、変更制御がなされた欠損領域であり、例えばコンプリーション処理が施される対象となる領域である。なお、コンプリーション領域は、変更制御がなされ欠損領域が拡大された領域、もしくは変更制御がなされ欠損領域が拡大されなかった領域(欠損領域が変更されなかった領域)のいずれかの領域である。画像生成装置10は、原画像とコンプリーション領域とに基づいて原画像から変更制御がなされた欠損領域の画像を除去することによって変更制御がなされた欠損領域が除去された画像(第1画像)を生成する。図2は、画像生成装置10が入力する原画像とマスク情報との一例を示す図である。画像生成装置10は、図2(A)及び(B)に示すように、原画像とマスク情報とを個別に入力する。或いは画像生成装置10は、図2(C)に示すように、原画像に対してマスクが重畳された画像を入力する。
画像取得部101は、コンプリーション処理を施す対象の原画像と、欠損領域を示すマスク情報とを外部から取得する。マスク情報は、原画像と同じサイズを有する画像であり、欠損領域の画素値が1、欠損領域以外の領域の画素値が0で表される(図2(B)参照)。ただし、マスク情報における画素値は、欠損領域と欠損領域以外の領域とが区別できれば上述の値以外の値であってもよい。
なお、図2(C)に示したように原画像にマスクが重畳された画像が入力された場合には、画像取得部101は、入力された画像においてマスクが示す欠損領域と欠損領域以外の領域とを二値で表したマスク情報を生成する。
欠損領域変更制御部102は、画像取得部101によって取得された原画像及びマスク情報に基づいて欠損領域の変更制御を行う。欠損領域の変更制御の具体的な説明は、後述する。
コンプリーション処理部103は、原画像において、コンプリーション領域に対してコンプリーション処理を行うことによって変更制御がなされた欠損領域が除去された画像を生成する。静止画像及び動画像に対するコンプリーション処理に関する研究は多数行われており、コンプリーション処理部103は、公知の技術を用いて原画像に対してコンプリーション処理を行う。
参照画像記憶部104は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。参照画像記憶部104は、類似パッチの探索候補として使用される静止画像や動画像等の参照画像を記憶している。
以下、欠損領域変更制御部102が行う欠損領域の変更制御方法について、画像生成装置10全体の処理を含めて複数説明する。
[第1の変更制御方法]
図3は、画像生成装置10が第1の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。画像生成装置10は、第1の変更制御方法としてセグメンテーションを利用して処理を行う。
画像取得部101は、外部から画像(原画像)及びマスク情報を取得する(ステップS101)。画像取得部101は、取得した画像及びマスク情報を欠損領域変更制御部102に出力する。欠損領域変更制御部102は、取得した原画像に対してセグメンテーションを行うことによって、同一セグメントに属する画素が同一の値でラベル付けされた画像(以下、「セグメント画像」という。)を生成する(ステップS102)。セグメンテーションとは、画像を特徴の共通する部分領域に分割することである。セグメンテーションを行う手法は多く提案されており、例えば参考文献1に記載の技術を用いることができる。
[参考文献1]Carsten Rother, Vladimir Kolmogorov, and Andrew Blake, “GrabCut - Interactive Foreground Extraction using Iterated Graph Cuts”, ACM Trans. Graph., vol. 23, pp. 309-314, 2004.
欠損領域変更制御部102によって生成されたセグメント画像の具体例を図4に示す。図4は、セグメント画像の具体例を示す図である。
図4に示されるように、セグメント画像の各画素には複数の値(0〜4)のいずれかの値がラベル付けされている。同じ値(例えば、1)がラベル付けされている各画素は、同一セグメントに属する画素を表す。つまり、図4に示されるセグメント画像は、5つのセグメントに分割されている。
次に、欠損領域変更制御部102は、取得したマスク情報で示される欠損領域を初期領域に設定する(ステップS103)。その後、欠損領域変更制御部102は、原画像から、欠損領域と欠損周辺領域とを共に含むパッチ(以下、「コンプリーション対象パッチ」という。)を決定する(ステップS104)。欠損領域変更制御部102は、決定されたコンプリーション対象パッチの欠損周辺領域の画素を基に、同一画像又は参照画像記憶部104に記憶されている参照画像からコンプリーション対象パッチに最も類似したパッチ(類似パッチ)を探索する(ステップS105)。
欠損領域変更制御部102は、探索した類似パッチと、コンプリーション対象パッチの欠損周辺領域との平均誤差を算出する。欠損領域変更制御部102は、算出した平均誤差が閾値以上であるか否か判定する(ステップS106)。欠損領域変更制御部102は、平均誤差が閾値以上であると判定した場合(ステップS106−YES)、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいか否か判定する(ステップS107)。
欠損領域変更制御部102は、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいと判定した場合(ステップS107−YES)、欠損領域の変更制御を行う(ステップS108)。具体的には、欠損領域変更制御部102は、欠損領域の隣接セグメントを新たに欠損領域に加えて欠損領域の領域を拡大することによってコンプリーション領域を生成する。この際、欠損領域変更制御部102は、ステップS106の処理で使用される閾値を更新してもよい。これは、欠損領域を可能な限りまで広げても平均誤差が閾値よりも小さくならず、類似パッチが得られない状況になることを防ぐためである。その後、欠損領域変更制御部102は、ステップS104以降の処理を実行する。
また、欠損領域変更制御部102は、ステップS106の処理において平均誤差が閾値未満であると判定した場合(ステップS106−NO)、又は、ステップS107の処理において現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値以上であると判定した場合(ステップS107−NO)、現時点の欠損領域の情報、原画像及び当該欠損領域で探索された類似パッチをコンプリーション処理部103に出力する。現時点の欠損領域の情報とは、変更制御がなされた欠損領域の情報を表す。
コンプリーション処理部103は、出力された情報に基づいて原画像に対してコンプリーション処理を行う(ステップS109)。
コンプリーション処理部103は、コンプリーション領域全てにコンプリーション処理を行ったか否か判定する(ステップS110)。コンプリーション領域全てにコンプリーション処理を行った場合(ステップS110−YES)、画像生成装置10は処理を終了する。
一方、コンプリーション領域全てにコンプリーション処理を行っていない場合(ステップS110−NO)、画像生成装置10はステップS104以降の処理を実行する。
[第2の変更制御方法]
図5は、画像生成装置10が第2の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。画像生成装置10は、第2の変更制御方法として画素単位で処理を行う。
画像取得部101は、外部から画像(原画像)及びマスク情報を取得する(ステップS201)。画像取得部101は、取得した画像及びマスク情報を欠損領域変更制御部102に出力する。欠損領域変更制御部102は、取得したマスク情報で示される欠損領域を初期領域に設定する(ステップS202)。その後、欠損領域変更制御部102は、原画像からコンプリーション対象パッチを決定する(ステップS203)。欠損領域変更制御部102は、決定されたコンプリーション対象パッチの欠損周辺領域の画素を基に、同一画像又は参照画像記憶部104に記憶されている参照画像からコンプリーション対象パッチに最も類似したパッチ(類似パッチ)を探索する(ステップS204)。
欠損領域変更制御部102は、探索した類似パッチと、コンプリーション対象パッチの欠損周辺領域との平均誤差を算出する。欠損領域変更制御部102は、算出した平均誤差が閾値以上であるか否か判定する(ステップS205)。欠損領域変更制御部102は、平均誤差が閾値以上であると判定した場合(ステップS205−YES)、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいか否か判定する(ステップS206)。欠損領域変更制御部102は、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいと判定した場合(ステップS206−YES)、欠損領域の変更制御を行う(ステップS207)。
具体的には、欠損領域変更制御部102は、類似パッチとコンプリーション対象パッチとの平均誤差が閾値以下、又は、最小となる画素を新たにコンプリーション領域として設定する。具体的には、欠損領域変更制御部102は、類似パッチとコンプリーション対象パッチとの平均誤差が閾値以下、又は、最小となる画素を新たに欠損領域に含めることによってコンプリーション領域を生成する。ここで、平均誤差が閾値以下、又は、最小となる画素を新たにコンプリーション領域を設定する方法としては、周辺画素を欠損領域に含めるか否かの全探索を行う方法や、確率伝搬法(Belief Propagation)により平均誤差が最小となる画素を求める方法などが挙げられる。その後、欠損領域変更制御部102は、ステップS203以降の処理を実行する。
また、欠損領域変更制御部102は、ステップS205の処理において平均誤差が閾値未満であると判定した場合(ステップS205−NO)、又は、ステップS206の処理において現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値以上であると判定した場合(ステップS206−NO)、現時点の欠損領域の情報、原画像及び当該欠損領域で探索された類似パッチをコンプリーション処理部103に出力する。
コンプリーション処理部103は、出力された情報に基づいて原画像に対してコンプリーション処理を行う(ステップS208)。
コンプリーション処理部103は、コンプリーション領域全てにコンプリーション処理を行ったか否か判定する(ステップS209)。コンプリーション領域全てにコンプリーション処理を行った場合(ステップS209−YES)、画像生成装置10は処理を終了する。
一方、コンプリーション領域全てにコンプリーション処理を行っていない場合(ステップS209−NO)、画像生成装置10はステップS203以降の処理を実行する。
[第3の変更制御方法]
図6は、画像生成装置10が第3の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。画像生成装置10は、第3の変更制御方法として画素ごとに欠損領域に含めるか否かを決定して処理を行う。なお、図5と同様の処理については、図6において図5と同様の符号を付して説明を省略する。また、図6の説明では、ステップS205の処理で算出される平均誤差を第1の誤差として説明する。
ステップS206の処理において、欠損領域変更制御部102は、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいと判定した場合(ステップS206−YES)、欠損領域の近傍に存在し、かつ、欠損周辺領域に含まれる1画素を選択する(ステップS301)。なお、1画素を選択する方法はどのような方法であってもよい。例えば、欠損領域変更制御部102は、欠損領域と隣接した画素のうち最も欠損領域の平均色が類似している画素を選択する方法してもよいし、ランダムに選択してもよい。ただし、欠損領域の近傍とは、欠損領域から予め定めた一定距離以内を表す。また、ステップS301の処理において、欠損領域変更制御部102は、ステップS205の処理で使用される閾値を更新してもよい。
欠損領域変更制御部102は、ステップS301の処理で選択した画素を欠損領域に含めた状態で、ステップS204の処理で探索した類似パッチと、コンプリーション対象パッチの欠損周辺領域との平均誤差を算出する(ステップS302)。この処理で算出された平均誤差を第2の誤差とする。欠損領域変更制御部102は、第2の誤差が第1の誤差より小さいか否か判定する(ステップS303)。欠損領域変更制御部102は、第2の誤差が第1の誤差より小さいと判定した場合(ステップS303−YES)、ステップS301の処理で選択した画素を欠損領域に加えて欠損領域の領域を拡大することによってコンプリーション領域を生成する(ステップS304)。
一方、欠損領域変更制御部102は、第2の誤差が第1の誤差より小さくないと判定した場合(ステップS303−NO)、ステップS301の処理で選択した画素を欠損領域に加えず、ステップS203以降の処理を実行する。すなわち、欠損領域変更制御部102は、現時点の欠損領域を変更しない(ステップS305)。この場合、欠損領域変更制御部102は、現時点の欠損領域をコンプリーション領域に設定する。
[第4の変更制御方法]
図7は、画像生成装置10が第4の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。画像生成装置10は、第4の変更制御方法としてセグメンテーションを活用しつつ、画素ごとに欠損領域に含めるか否かを決定して処理を行う。なお、図3と同様の処理については、図7において図3と同様の符号を付して説明を省略する。また、図7の説明では、ステップS106の処理で算出される平均誤差を第1の誤差として説明する。
欠損領域変更制御部102は、ステップS107の処理において、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいと判定した場合(ステップS107−YES)、欠損領域の近傍に存在し、かつ、欠損周辺領域に含まれる1画素を選択する(ステップS401)。この際、欠損領域変更制御部102は、以前選択された画素と同一セグメント(同一のラベル値をもつ)の中から1画素を選択する。具体的には、欠損領域変更制御部102は、以前にステップS401の処理で選択した1画素のラベル値を記憶している場合、当該ラベル値を持つセグメントの中から1画素を選択する。同一ラベル値の画素が存在しない場合、又は、以前にステップS401の処理を行っていない場合(初期処理の場合)には欠損領域変更制御部102は、ランダムに1画素を選択する。
欠損領域変更制御部102は、ステップS401の処理で選択した画素を欠損領域に含めた状態で、ステップS105の処理で探索した類似パッチと、コンプリーション対象パッチの欠損周辺領域との平均誤差を算出する(ステップS402)。この処理で算出された平均誤差を第2の誤差とする。欠損領域変更制御部102は、第2の誤差が第1の誤差より小さいか否か判定する(ステップS403)。欠損領域変更制御部102は、第2の誤差が第1の誤差より小さいと判定した場合(ステップS403−YES)、ステップS401の処理で選択した画素を欠損領域に加えて欠損領域の領域を拡大することによってコンプリーション領域を生成する(ステップS404)。その後、欠損領域変更制御部102は、新たに加えた画素のラベル値を記憶する(ステップS405)。
一方、欠損領域変更制御部102は、第2の誤差が第1の誤差より小さくないと判定した場合(ステップS403−NO)、ステップS401の処理で選択した画素を欠損領域に加えず、ステップS104以降の処理を実行する。すなわち、欠損領域変更制御部102は、現時点の欠損領域を変更しない(ステップS406)。
上述したように、欠損領域変更制御部102は、欠損領域の複数の変更制御方法のいずれかを用いて欠損領域の変更制御を行う。そして、コンプリーション処理部103は、変更制御がなされた欠損領域(コンプリーション領域)全てに対してコンプリーション処理を行う。
以上のように構成された画像生成装置10によれば、コンプリーション処理の精度低下を抑止することができる。以下、具体的に説明する。
画像生成装置10は、マスク情報が示す欠損領域を、類似パッチとの平均誤差に基づいて変更制御する。そして、画像生成装置10は、平均誤差が閾値以上である場合に欠損領域を拡大することによってコンプリーション領域を生成する。これにより、コンプリーション処理の対象となる領域が拡大される。したがって、画像生成装置10は、参照画像が少ない場合や複雑な構造を有するオブジェクトが欠損領域周辺に含まれる場合であってもコンプリーション対象パッチに最も類似したパッチを探索できる確率を向上することができる。そのため、コンプリーション処理の精度低下を抑止することが可能になる。
以下、上記効果について具体例を挙げて説明する。
図8は、本発明を適用した場合の具体例を示す図である。
図8(A)はマスク情報が重畳された原画像を表す図であり、図8(B)はマスク情報が示す欠損領域に対して変更制御がなされた後の状態を表す図である。
領域50は、マスク情報が示す欠損領域を表す。図8(A)において、例えば、人物の膝下を遮蔽している別の人物の領域をコンプリーション処理する場合、類似したズボンをはいた人物が、類似した姿勢で参照画像に含まれていれば従来のパッチベースのコンプリーション処理で良好な結果が得られる。しかしながら、参照画像にそのような例が含まれない場合、良好なコンプリーション処理を行うことができない可能性がある。そのため、コンプリーション処理の精度が低下してしまう可能性があった。
それに対して、本発明では、欠損領域に対する変更制御によって、領域51に示すようにコンプリーション処理の対象となる領域を腰から下全体に拡大することができる。これにより、参照画像から類似パッチを探索することができる確率が向上し、類似した姿勢の人物であれば良好なコンプリーション処理を行うことができる。そのため、コンプリーション処理の精度低下を抑止させることが可能になる。
また、本発明における画像生成装置10は、欠損領域近傍で画像が複雑な構造や色変化や激しい動きを有していて、欠損領域のコンプリーション処理が困難である場合にも適用可能である。図9及び図10を用いて具体的に説明する。
図9及び図10は、本発明を適用した場合の具体例を示す図である。
図9(A)は、画像生成装置10に入力される原画像を表す。ここで、領域52の範囲においてコンプリーション処理を行いたいとする。
まず、従来のコンプリーション処理について図9(B)〜図9(D)を用いて説明する。領域53は、マスク情報が示す欠損領域を表す。画像生成装置10によって従来の方法によって領域53に対してコンプリーション処理が行なわれると、図9(C)に示す画像が生成される。このように、従来では、コンプリーション処理によって領域53で示される欠損領域を除去した画像を生成することができる。しかし、欠損領域近傍で画像が複雑な構造をしている場合には、図9(C)の領域54内に示されているように欠損領域内外における見た目に違和感が生じてしまう。図9(C)の領域54内を拡大した図を図9(D)に示す。図9(D)に示されるように、人物の一部が画像から除去されてしまい、違和感が生じてしまう。
次に、本発明におけるコンプリーション処理について図10(A)〜図10(C)を用いて説明する。本発明における画像生成装置10では、図10(A)に示されるように欠損領域が拡大される。領域55は、コンプリーション領域を表す。そして、画像生成装置10によって、領域55が除去されることによって図10(B)に示すように違和感のない画像を生成することができる。図10(B)の領域56内を拡大した図を図10(C)に示す。図10(C)に示されるように、欠損領域内外における見た目の違和感を抑えることができる。
<変形例>
本実施形態では、コンプリーション対象となる画像を外部から画像生成装置10に入力する構成を示したが、これに限定される必要はない。例えば、画像生成装置10がコンプリーション対象となる画像を記憶する画像記憶部をさらに備え、画像記憶部に記憶されている画像に対してコンプリーション処理を行ってもよい。このように構成される場合、マスク情報は、外部から入力される。
画像取得部101、欠損領域変更制御部102、コンプリーション処理部103及び参照画像記憶部104の各機能部は、それぞれ別の装置に実装されてもよいし、各機能部の一部が別の装置に実装されてもよい。
[第2実施形態]
図11は、第2実施形態における画像生成装置10aの構成例を示すブロック図である。
図11に示すように、画像生成装置10aは、画像取得部101、欠損領域変更制御部102a、コンプリーション処理部103、参照画像記憶部104及び保持領域取得部105を備える。
第2実施形態における画像生成装置10aは、欠損領域変更制御部102に代えて欠損領域変更制御部102aを備える点、保持領域取得部105をさらに備える点で画像生成装置10と構成が異なる。画像生成装置10aは、他の構成については画像生成装置10と同様である。そのため、画像生成装置10a全体の説明は省略し、欠損領域変更制御部102a及び保持領域取得部105について説明する。
保持領域取得部105は、欠損領域に対する変更制御を行う際に欠損領域に含めない領域を表す保持領域の情報(以下、「保持領域情報」という。)を取得する。保持領域は、コンプリーション処理を施さない領域である。つまり、保持領域として指定されているセグメント又は画素については、変更制御を行う際の変更対象の対象領域とならない。保持領域情報は、原画像と同じサイズを有する画像であり、保持領域の画素値が1、保持領域以外の領域の画素値が0で表される。また、保持領域取得部105が取得する保持領域情報は、ユーザによって入力されてもよいし、予め設定されていてもよい。
欠損領域変更制御部102aは、画像取得部101によって取得された原画像及びマスク情報と、保持領域取得部105によって取得された保持領域情報とに基づいて欠損領域の変更制御を行う。
以下、欠損領域変更制御部102aが行う欠損領域の変更制御方法について、画像生成装置10a全体の処理を含めて説明する。なお、欠損領域変更制御部102aは、欠損領域変更制御部102が行う欠損領域の変更制御方法と同様の制御方法を利用する。ただし、具体的な処理については、欠損領域変更制御部102aと欠損領域変更制御部102とで異なる。以下、詳細に説明する。
[第1の変更制御方法]
図12は、画像生成装置10aが第1の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。画像生成装置10aは、第1の変更制御方法としてセグメンテーションを利用して処理を行う。なお、図3と同様の処理については、図12において図3と同様の符号を付して説明を省略する。
ステップS101とステップS102との間の処理において、保持領域取得部105は、保持領域情報を取得する。保持領域取得部105は、取得した保持領域情報を欠損領域変更制御部102aに出力する。その後、ステップS102〜ステップS106までの処理が実行されると、ステップS106の処理において、欠損領域変更制御部102aは、平均誤差が閾値以上であると判定した場合(ステップS106−YES)、コンプリーション対象パッチを含む隣接セグメントを探索する(ステップS501)。欠損領域変更制御部102aは、ステップ501の処理で探索した隣接セグメントが保持領域に含まれるか否か判定する(ステップS502)。
欠損領域変更制御部102aは、隣接セグメントが保持領域に含まれないと判定した場合(ステップS502−NO)、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいか否か判定する(ステップS503)。欠損領域変更制御部102aは、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいと判定した場合(ステップS503−YES)、欠損領域の変更制御を行う(ステップS504)。具体的には、欠損領域変更制御部102aは、欠損領域の隣接セグメントを新たに欠損領域に加えて欠損領域の領域を拡大することによってコンプリーション領域を生成する。その後、欠損領域変更制御部102aは、ステップS104以降の処理を実行する。
また、欠損領域変更制御部102aは、ステップS106の処理において平均誤差が閾値未満であると判定した場合(ステップS106−NO)、又は、ステップS502の処理において隣接セグメントが保持領域に含まれると判定した場合(ステップS502−YES)、又は、ステップS503の処理において現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値以上であると判定した場合(ステップS503−NO)、現時点の欠損領域の情報、原画像及び当該欠損領域で探索された類似パッチをコンプリーション処理部103に出力する。その後、ステップS109以降の処理が実行される。
[第2の変更制御方法]
第2の変更制御方法においては、欠損領域変更制御部102aが欠損領域を設定する際に、保持領域取得部105によって取得された保持領域情報に含まれる画素を、欠損領域に含めないようにすることのみが図5における処理と異なる点である。それ以外の処理については、図5における処理と同様である。
[第3の変更制御方法]
図13は、画像生成装置10aが第3の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。画像生成装置10aは、第3の変更制御方法として画素ごとに欠損領域に含めるか否かを決定して処理を行う。なお、図6と同様の処理については、図13において図6と同様の符号を付して説明を省略する。また、図13の説明では、ステップS205の処理で算出される平均誤差を第1の誤差として説明する。
ステップS201とステップS202との間の処理において、保持領域取得部105は、保持領域情報を取得する。保持領域取得部105は、取得した保持領域情報を欠損領域変更制御部102aに出力する。その後、ステップS202〜ステップS205までの処理が実行されると、ステップS205の処理において、欠損領域変更制御部102aは、平均誤差が閾値以上であると判定した場合(ステップS205−YES)、欠損領域の近傍に存在し、かつ、欠損周辺領域に含まれる1画素を選択する(ステップS601)。なお、1画素を選択する方法はどのような方法であってもよい。例えば、欠損領域変更制御部102aは、欠損領域と隣接した画素のうち最も欠損領域の平均色が類似している画素を選択する方法してもよいし、ランダムに選択してもよい。ただし、欠損領域の近傍とは、欠損領域から予め定めた一定距離以内を表す。また、ステップS601の処理において、欠損領域変更制御部102aは、ステップS205の処理で使用される閾値を更新してもよい。
欠損領域変更制御部102aは、ステップS601の処理で選択した画素が保持領域に含まれるか否か判定する(ステップS602)。欠損領域変更制御部102aは、画素が保持領域に含まれないと判定した場合(ステップS602−NO)、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいか否か判定する(ステップS603)。欠損領域変更制御部102aは、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいと判定した場合(ステップS603−YES)、ステップS601の処理で選択した画素を欠損領域に含めた状態で、ステップS204の処理で探索した類似パッチと、コンプリーション対象パッチの欠損周辺領域との平均誤差を算出する(ステップS604)。この処理で算出された平均誤差を第2の誤差とする。
欠損領域変更制御部102aは、第2の誤差が第1の誤差より小さいか否か判定する(ステップS605)。欠損領域変更制御部102aは、第2の誤差が第1の誤差より小さいと判定した場合(ステップS605−YES)、ステップS601の処理で選択した画素を欠損領域に加えて欠損領域の領域を拡大することによってコンプリーション領域を生成する(ステップS606)。その後、ステップS203以降の処理を実行する。
一方、欠損領域変更制御部102aは、第2の誤差が第1の誤差より小さくないと判定した場合(ステップS605−NO)、ステップS601の処理で選択した画素を欠損領域に加えず、ステップS203以降の処理を実行する。すなわち、欠損領域変更制御部102aは、現時点の欠損領域を変更しない(ステップS607)。この場合、欠損領域変更制御部102aは、現時点の欠損領域をコンプリーション領域に設定する。
また、欠損領域変更制御部102aは、ステップS205の処理において平均誤差が閾値未満であると判定した場合(ステップS205−NO)、又は、ステップS602の処理において画素が保持領域に含まれると判定した場合(ステップS602−YES)、又は、ステップS603の処理において現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値以上であると判定した場合(ステップS603−NO)、現時点の欠損領域の情報、原画像及び当該欠損領域で探索された類似パッチをコンプリーション処理部103に出力する。その後、ステップS208以降の処理が実行される。
[第4の変更制御方法]
図14は、画像生成装置10aが第4の変更制御方法を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。画像生成装置10aは、第4の変更制御方法としてセグメンテーションを活用しつつ、画素ごとに欠損領域に含めるか否かを決定して処理を行う。なお、図7と同様の処理については、図14において図7と同様の符号を付して説明を省略する。また、図14の説明では、ステップS106の処理で算出される平均誤差を第1の誤差として説明する。
ステップS101とステップS102との間の処理において、保持領域取得部105は、保持領域情報を取得する。保持領域取得部105は、取得した保持領域情報を欠損領域変更制御部102aに出力する。その後、ステップS102〜ステップS106までの処理が実行されると、ステップS106の処理において、欠損領域変更制御部102aは、平均誤差が閾値以上であると判定した場合(ステップS106−YES)、欠損領域の近傍に存在し、かつ、欠損周辺領域に含まれる1画素を選択する(ステップS701)。この際、欠損領域変更制御部102aは、以前選択された画素と同一セグメント(同一のラベル値をもつ)の中から1画素を選択する。具体的には、欠損領域変更制御部102aは、以前にステップS701の処理で選択した1画素のラベル値を記憶している場合、当該ラベル値を持つセグメントの中から1画素を選択する。同一ラベル値の画素が存在しない場合、又は、以前にステップS701の処理を行っていない場合(初期処理の場合)には欠損領域変更制御部102aは、ランダムに1画素を選択する。
欠損領域変更制御部102aは、選択した画素が保持領域に含まれるか否か判定する(ステップS702)。欠損領域変更制御部102aは、画素が保持領域に含まれないと判定した場合(ステップS702−NO)、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいか否か判定する(ステップS703)。欠損領域変更制御部102aは、現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値よりも小さいと判定した場合(ステップS703−YES)、ステップS701の処理で選択した画素を欠損領域に含めた状態で、ステップS105の処理で探索した類似パッチと、コンプリーション対象パッチの欠損周辺領域との平均誤差を算出する(ステップS704)。この処理で算出された平均誤差を第2の誤差とする。
欠損領域変更制御部102aは、第2の誤差が第1の誤差より小さいか否か判定する(ステップS705)。欠損領域変更制御部102aは、第2の誤差が第1の誤差より小さいと判定した場合(ステップS705−YES)、ステップS701の処理で選択した画素を欠損領域に加えて欠損領域の領域を拡大することによってコンプリーション領域を生成する(ステップS706)。その後、欠損領域変更制御部102aは、新たに加えた画素のラベル値を記憶する(ステップS707)。その後、欠損領域変更制御部102aは、ステップS104以降の処理を実行する。
一方、欠損領域変更制御部102aは、第2の誤差が第1の誤差より小さくないと判定した場合(ステップS705−NO)、ステップS701の処理で選択した画素を欠損領域に加えず、ステップS104以降の処理を実行する。すなわち、欠損領域変更制御部102aは、現時点の欠損領域を変更しない(ステップS708)。この場合、欠損領域変更制御部102aは、現時点の欠損領域をコンプリーション領域に設定する。
また、欠損領域変更制御部102aは、ステップS106の処理において平均誤差が閾値未満であると判定した場合(ステップS106−NO)、又は、ステップS702の処理において画素が保持領域に含まれると判定した場合(ステップS702−YES)、又は、ステップS703の処理において現時点における欠損領域が予め設定された領域の上限値以上であると判定した場合(ステップS703−NO)、現時点の欠損領域の情報、原画像及び当該欠損領域で探索された類似パッチをコンプリーション処理部103に出力する。その後、ステップS208以降の処理が実行される。
以上のように構成された画像生成装置10aによれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、画像生成装置10aは、原画像内において保持領域情報を取得することができる。これにより、欠損領域の拡大の際にユーザが除去したくない領域がコンプリーション処理の対象となってしまうおそれが軽減される。そのため、よりユーザの好みに合った画像を生成することが可能になる。
<変形例>
本実施形態では、コンプリーション対象となる画像を外部から画像生成装置10aに入力する構成を示したが、これに限定される必要はない。例えば、画像生成装置10aがコンプリーション対象となる画像を記憶する画像記憶部をさらに備え、画像記憶部に記憶されている画像に対してコンプリーション処理を行ってもよい。このように構成される場合、マスク情報は、外部から入力される。
画像取得部101、欠損領域変更制御部102a、コンプリーション処理部103、参照画像記憶部104及び保持領域取得部105の各機能部は、それぞれ別の装置に実装されてもよいし、各機能部の一部が別の装置に実装されてもよい。
[第3実施形態]
図15は、第3実施形態における画像生成装置10bの構成例を示すブロック図である。
図15に示すように、画像生成装置10bは、画像取得部101、欠損領域変更制御部102b、コンプリーション処理部103b、参照画像記憶部104、保持領域取得部105及び複数結果出力部106を備える。
第3実施形態における画像生成装置10bは、欠損領域変更制御部102a及びコンプリーション処理部103に代えて欠損領域変更制御部102b及びコンプリーション処理部103bを備える点、複数結果出力部106をさらに備える点で画像生成装置10aと構成が異なる。画像生成装置10bは、他の構成については画像生成装置10aと同様である。そのため、画像生成装置10b全体の説明は省略し、欠損領域変更制御部102b、コンプリーション処理部103b及び複数結果出力部106について説明する。
欠損領域変更制御部102bは、画像取得部101によって取得された原画像及びマスク情報と、保持領域取得部105によって取得された保持領域情報とに基づいて欠損領域の変更制御を行う。この際、欠損領域変更制御部102bは、欠損領域の変更制御の結果として、変更制御がなされた欠損領域(コンプリーション領域)を複数生成する。
コンプリーション処理部103bは、欠損領域変更制御部102bによって生成された複数のコンプリーション領域それぞれを用いて原画像に対してコンプリーション処理を行う。これにより、コンプリーション処理後の画像が複数生成される。
複数結果出力部106は、コンプリーション処理部103bによって生成された複数のコンプリーション処理後の画像を出力装置に出力する。出力装置は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の画像表示装置である。
図16は、第3実施形態における画像生成装置10bの処理を説明するための概念図である。
図16において、(A)は画像生成装置10bに入力される原画像を表し、(B)は画像生成装置10bに入力されるマスク情報を表す。領域57は、マスク情報が示す欠損領域を表す。
欠損領域変更制御部102bは、取得された原画像とマスク情報とに基づいて、図16(C)に示すようなコンプリーション領域を複数生成する。具体的には、図16(C)の最上段には、図16(C)の領域58(図16(B)の領域57に対応)に領域59が加えられて一つのコンプリーション領域が生成されている。また、図16(C)の中段には、図16(C)の領域61(図16(B)の領域57に対応)に領域60が加えられて一つのコンプリーション領域が生成されている。また、図16(C)の下段には、図16(C)の領域63(図16(B)の領域57に対応)に領域62が加えられて一つのコンプリーション領域が生成されている。以上のように、欠損領域変更制御部102bは、コンプリーション領域を複数生成する。ここで、複数のコンプリーション領域を生成する方法として、以下のような方法が挙げられる。
(方法1)
欠損領域変更制御部102bは、上記各変更制御方法(第1の変更制御方法〜第4の変更制御方法)それぞれによって出力される変更制御がなされた欠損領域をそれぞれコンプリーション領域とする。
(方法2)
欠損領域変更制御部102bは、第1の変更制御方法において、選択可能な隣接セグメントの組合せ分をコンプリーション領域とする。
(方法3)
欠損領域変更制御部102bは、第2の変更制御方法において、BP法によって決定された欠損領域と、全探索によって決定された欠損領域とをどちらもコンプリーション領域とする。
その後、コンプリーション処理部103は、コンプリーション領域それぞれに対してコンプリーション処理を行う。コンプリーション処理部103が、図16(C)に示すコンプリーション領域それぞれに対してコンプリーション処理を行った結果を図16(D)に示す。
複数結果出力部106は、コンプリーション処理後の複数の画像(図16(D))を出力装置に出力する。
以上のように構成され画像生成装置10bによれば、ユーザに対してコンプリーション処理後の画像を複数提示することができる。したがって、ユーザは、提示された複数の画像の中から自分の好みに合った画像を選択することができる。そのため、利便性を向上させることが可能になる。
また、画像生成装置10bは、入力されたマスク情報が示す欠損領域を拡大する。したがって、複雑な構造を有するオブジェクトが欠損領域周辺に含まれる場合であってもコンプリーション処理の精度が低下してしまうおそれを軽減することができる。
さらに、画像生成装置10bは、保持領域情報を取得することができる。これにより、欠損領域の拡大の際にユーザが除去したくない領域を除去してしまうおそれを軽減することが可能になる。
<変形例>
画像生成装置10bは、保持領域取得部105を備えないように構成されてもよい。このように構成される場合、欠損領域変更制御部102bは、画像取得部101によって取得された原画像及びマスク情報に基づいて欠損領域の変更制御を行う。具体的な変更制御については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。この際、欠損領域変更制御部102bは、欠損領域の変更制御の結果として、変更制御がなされた欠損領域を複数生成する。
本実施形態では、コンプリーション対象となる画像を外部から画像生成装置10bに入力する構成を示したが、これに限定される必要はない。例えば、画像生成装置10bがコンプリーション対象となる画像を記憶する画像記憶部をさらに備え、画像記憶部に記憶されている画像に対してコンプリーション処理を行ってもよい。このように構成される場合、マスク情報は、外部から入力される。
画像取得部101、欠損領域変更制御部102b、コンプリーション処理部103b、参照画像記憶部104、保持領域取得部105及び複数結果出力部106の各機能部は、それぞれ別の装置に実装されてもよいし、各機能部の一部が別の装置に実装されてもよい。
上述した実施形態における画像生成装置10、10a、10bをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、画像生成装置10、10a、10bが有する構成要素を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した構成要素の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した構成要素をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10、10a、10b…画像生成装置, 101…画像取得部, 102、102a、102b…欠損領域変更制御部, 103、103b…コンプリーション処理部, 104…参照画像記憶部, 105…保持領域取得部, 106…複数結果出力部

Claims (5)

  1. 欠損領域の除去対象の原画像と前記欠損領域を示すマスク情報とに基づいて前記原画像から前記欠損領域の画像を除去することによって第1画像を生成する画像生成装置における画像生成方法であって、
    前記原画像において前記欠損領域を含む領域と、前記領域に類似した類似領域との平均誤差が閾値以上である場合に前記欠損領域を拡大する欠損領域変更制御ステップと、
    前記原画像における拡大された前記欠損領域に対するコンプリーション処理を行うことによって前記第1画像を生成するコンプリーション処理ステップと、
    を有する画像生成方法。
  2. 前記欠損領域を拡大する際に前記欠損領域に含めない領域を表す保持領域を取得する保持領域取得ステップをさらに有し、
    前記欠損領域変更制御ステップにおいて、前記欠損領域の拡大範囲に前記保持領域が含まれている場合には前記欠損領域を拡大せず、前記欠損領域の拡大範囲に前記保持領域が含まれていない場合には前記欠損領域を前記拡大範囲に基づいて拡大する、請求項1に記載の画像生成方法。
  3. 前記欠損領域変更制御ステップにおいて、拡大された前記欠損領域を複数生成し、
    前記コンプリーション処理ステップにおいて、前記原画像における前記欠損領域それぞれに対してコンプリーション処理を実行することによって前記第1画像を複数生成し、
    生成された複数の前記第1画像を出力装置に出力する複数結果出力ステップをさらに有する、請求項1又は2に記載の画像生成方法。
  4. 欠損領域の除去対象の原画像と前記欠損領域を示すマスク情報とに基づいて前記原画像から前記欠損領域の画像を除去することによって第1画像を生成する画像生成装置であって、
    前記原画像において前記欠損領域を含む領域と、前記領域に類似した類似領域との平均誤差が閾値以上である場合に前記欠損領域を拡大する欠損領域変更制御部と、
    前記原画像における拡大された前記欠損領域に対するコンプリーション処理を行うことによって前記第1画像を生成するコンプリーション処理部と、
    を備える画像生成装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像生成方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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